JP2019113035A - スクロール圧縮機 - Google Patents
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Abstract
【課題】固定フレームの支持部でクランク軸の軸方向に移動可能な可動部材を支持するスクロール圧縮機であって、支持部と可動部材との接触部の摩耗や損傷が抑制されやすい信頼性の高いスクロール圧縮機を提供する。【解決手段】スクロール圧縮機は、クランク軸80の回転によって、一対のラップ21b,22bにより形成される圧縮室Scの容積を変化させて冷媒を圧縮する。スクロール圧縮機は、可動部材30と、固定フレーム40と、を備える。可動部材は、クランク軸の軸方向Aに移動可能で、冷媒の圧力によって軸方向に移動し、ラップの先端を対向する対向面に押し付けて、圧縮室からのラップの先端と対向面との隙間を通過する冷媒の漏れを抑制する。固定フレームは、支持部50を介して可動部材を支持する。可動部材及び固定フレームの少なくとも一方には、支持部と可動部材との接触部Cに油を導く給油通路74が形成されている。【選択図】図2
Description
本開示は、スクロール圧縮機、特には固定フレームの支持部でクランク軸の軸方向に移動可能な可動部材を支持するスクロール圧縮機に関する。
従来、クランク軸の回転によって、一対のラップにより形成される圧縮室の容積を変化させて冷媒を圧縮するスクロール圧縮機であって、冷媒の圧力によりクランク軸の軸方向に可動部材を移動させ、その結果、ラップの先端を対向する面に押し付けて、圧縮室からのラップの先端とその対向面との隙間を通過する冷媒の漏れを抑制するスクロール圧縮機が知られている。
例えば特許文献1(米国特許第5102316号明細書)には、固定フレームに設けられたブッシュ等の支持部で軸方向に移動可能な固定スクロールを支持し、冷媒の圧力によりクランク軸の軸方向に固定スクロールを移動させることで、圧縮室からの冷媒の漏れを抑制するスクロール圧縮機が開示されている。
特許文献1(米国特許第5102316号明細書)のように、固定フレームに設けられた支持部で可動部材を支持するスクロール圧縮機では、可動部材と支持部との接触に伴い、可動部材や支持部の摩耗や損傷が発生するおそれがある。しかし、特許文献1(米国特許第5102316号明細書)には、可動部材と支持部との接触部の摩耗や損傷の抑制に関し特に開示がない。
本開示の課題は、固定フレームの支持部でクランク軸の軸方向に移動可能な可動部材を支持するスクロール圧縮機であって、支持部と可動部材との接触部の摩耗や損傷が抑制されやすい信頼性の高いスクロール圧縮機を提供することにある。
スクロール圧縮機は、クランク軸の回転によって、一対のラップにより形成される圧縮室の容積を変化させて冷媒を圧縮する。スクロール圧縮機は、可動部材と、固定フレームと、を備える。可動部材は、クランク軸の軸方向に移動可能で、冷媒の圧力によって軸方向に移動し、ラップの先端を対向する対向面に押し付けて、圧縮室からのラップの先端と対向面との隙間を通過する冷媒の漏れを抑制する。固定フレームは、支持部を介して可動部材を支持する。可動部材及び固定フレームの少なくとも一方には、支持部と可動部材との接触部に油を導く給油通路が形成されている。
本スクロール圧縮機では、可動部材と支持部との接触部に油を導く給油通路が可動部材及び固定フレームの少なくとも一方に形成されるため、可動部材と支持部との接触に伴う可動部材と支持部との接触部の摩耗や損傷が抑制されやすい。
好ましくは、スクロール圧縮機は、固定スクロールと、可動スクロールと、を更に備える。固定スクロールは、ラップの一方を有する。可動スクロールは、ラップの他方を有し、クランク軸と連結され、クランク軸の回転により固定スクロールに対して旋回する。可動部材は、クランク軸を軸支する軸受部を有する。可動部材は、固定フレームとの間に形成される背圧空間の冷媒の圧力によって可動スクロールに向かって軸方向に移動し、可動スクロールを固定スクロールに向かって押し付けて、圧縮室からの前記隙間を通過する冷媒の漏れを抑制する。
ここでは、可動部材が軸受部としての機能も有するため、可動部材を支持する支持部には軸方向と垂直な方向にも力が作用し、更にクランク軸の回転に連れて支持部に作用する力の方向が変化する。このような状況においても、可動部材と支持部との接触部に油が供給されるため、可動部材と支持部との接触部の摩耗や損傷が抑制されやすい。
好ましくは、スクロール圧縮機では、可動部材及び固定フレームの少なくとも一方に隣接して油貯留部が形成される。給油通路は、油貯留部の油を接触部に導く。
好ましくは、スクロール圧縮機では、油貯留部は、可動スクロールとクランク軸との連結部分が配置されるクランク室に形成される。
好ましくは、スクロール圧縮機では、給油通路は、油貯留部に開口する給油孔を含む。可動部材及び固定フレームの少なくとも一方には、クランク室に開口する排油孔を含み、クランク室の油をクランク室外に排出する排油通路が形成されている。
好ましくは、スクロール圧縮機では、排油孔の開口面積は、給油孔の開口面積よりも大きい。
ここでは、開口面積の比較的大きな排油孔がクランク室に開口するので、クランク室に過剰な油が溜まった状態の発生が抑制されやすい。
好ましくは、スクロール圧縮機では、クランク室の油は、可動部材と可動スクロールとのスラスト面に跳ねかけ供給される。
ここでは、クランク室内の油を可動部材と支持部との接触部の潤滑に加え、可動部材と可動スクロールとのスラスト面の潤滑にも活用することができる。
好ましくは、スクロール圧縮機では、クランク室の油は、軸受部とクランク軸との摺動部に供給される。
ここでは、クランク室内の油を可動部材と支持部との接触部の潤滑に加え、軸受部とクランク軸との摺動部の潤滑にも活用することができる。
好ましくは、スクロール圧縮機では、支持部の可動部材と対向する面及び可動部材の支持部と対向する面の少なくとも一方には、給油通路から供給される油を貯留する溝が形成される。
ここでは、支持部と可動部材との対向面の少なくとも一方に油を貯留する溝が形成されているため、可動部材と支持部との接触部に対し油が供給されやすい。
スクロール圧縮機の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
以下では、方向や配置を説明するために、「上」、「下」等の表現を用いる場合があるが、特に断りの無い場合、図1中の矢印Uの方向を上方向とする。
また、以下の説明において、平行、直交、水平、垂直、同一等の表現を用いる場合があるが、これらの表現は、厳密な意味で平行、直交、水平、垂直、同一等の関係にある場合だけを意味するものではない。平行、直交、水平、垂直、同一等の表現は、実質的に平行、直交、水平、垂直、同一等の関係にある場合を含む。
(1)全体構成
本開示の一実施形態に係るスクロール圧縮機100について説明する。
本開示の一実施形態に係るスクロール圧縮機100について説明する。
本スクロール圧縮機100は、いわゆる全密閉型の圧縮機である。スクロール圧縮機100は、冷媒を吸入し、吸入した冷媒を圧縮して吐出する。より具体的には、スクロール圧縮機100は、後述するクランク軸80の回転によって、一対のラップ(後述する固定側ラップ21b及び可動側ラップ22b)により形成される圧縮室Scの容積を変化させて冷媒を圧縮する。スクロール圧縮機100で圧縮の対象となる冷媒は、例えばHFC冷媒のR32である。なお、R32は冷媒の種類の例示に過ぎず、スクロール圧縮機100は、R32以外の冷媒を圧縮して吐出する装置であってもよい。
スクロール圧縮機100は、例えば、蒸気圧縮式の冷凍装置に用いられる。本実施形態では、スクロール圧縮機100は、冷凍装置の一例としての空気調和装置の室外機に搭載され、空気調和装置の冷媒回路の一部を構成する。
スクロール圧縮機100は、図1に示されるように、ケーシング10、圧縮機構20、フロートハウジング30、固定フレーム40、シール部材60、モータ70、クランク軸80、及び下部ハウジング90、を主に有する。
(2)詳細構成
(2−1)ケーシング
スクロール圧縮機100は、縦長円筒状のケーシング10を有する(図1参照)。ケーシング10には、圧縮機構20、フロートハウジング30、固定フレーム40、シール部材60、モータ70、クランク軸80、及び下部ハウジング90等の、スクロール圧縮機100を構成する各種部材が収容される(図1参照)。
(2−1)ケーシング
スクロール圧縮機100は、縦長円筒状のケーシング10を有する(図1参照)。ケーシング10には、圧縮機構20、フロートハウジング30、固定フレーム40、シール部材60、モータ70、クランク軸80、及び下部ハウジング90等の、スクロール圧縮機100を構成する各種部材が収容される(図1参照)。
ケーシング10の上部には、圧縮機構20が配置されている(図1参照)。圧縮機構20の下方には、フロートハウジング30及び固定フレーム40が配置されている(図1参照)。固定フレーム40の下方には、モータ70が配置されている(図1参照)。モータ70の下方には、下部ハウジング90が配置されている(図1参照)。ケーシング10の底部には、油溜空間11が形成されている(図1参照)。油溜空間11には、圧縮機構20等を潤滑するための油(冷凍機油)が溜められている。
ケーシング10の内部には、ケーシング10の内部を仕切る仕切板16が配置されている(図1参照)。仕切板16は、平面視において環状に形成された板状の部材である。環状の仕切板16の内周側は、後述する圧縮機構20の固定スクロール21の上部と全周にわたって固定されている。また、仕切板16の外周側は、ケーシング10の内面と全周にわたって固定されている。仕切板16は、仕切板16より上側の空間と、仕切板16より下側の空間との間で気密が保たれるように、固定スクロール21及びケーシング10と固定されている。仕切板16より下側の空間が第1空間S1で、仕切板16より上側の空間が第2空間S2である。
第1空間S1は、モータ70が配置される空間である。第1空間S1は、スクロール圧縮機100がその一部を構成する空気調和装置の冷媒回路から、スクロール圧縮機100による圧縮前の冷媒が流入する空間である。言い換えれば、第1空間S1は、冷凍サイクルにおける低圧の冷媒が流入する空間である。第2空間S2は、圧縮機構20から吐出される冷媒(圧縮機構20により圧縮された冷媒)が流入する空間である。言い換えれば、第2空間S2は、冷凍サイクルにおける高圧の冷媒が流入する空間である。つまり、スクロール圧縮機100は、いわゆる低圧ドーム型のスクロール圧縮機である。
ケーシング10には、吸入管13及び吐出管14が、ケーシング10の内部と外部とを連通するように接続されている(図1参照)。
吸入管13は、ケーシング10の上下方向における中間部に取り付けられている(図1参照)。吸入管13は、ケーシング10の外部と、ケーシング10の内部の第1空間S1とを連通する。スクロール圧縮機100の第1空間S1には、吸入管13を通って、圧縮前の冷媒(冷凍サイクルにおける低圧の冷媒)が流入する。
吐出管14は、ケーシング10の上部であって、仕切板16より上方に接続されている(図1参照)。吐出管14は、ケーシング10の外部と、ケーシング10の内部の第2空間S2とを連通する。圧縮機構20により圧縮され、第2空間S2に流入した冷媒(冷凍サイクルにおける高圧の冷媒)は、吐出管14を通って、スクロール圧縮機100の外部に流出する。
(2−2)圧縮機構
圧縮機構20は、主に、固定スクロール21と、固定スクロール21と組み合わされて圧縮室Scを形成する可動スクロール22と、を有する(図1参照)。圧縮機構20は、圧縮室Scで冷媒を圧縮し、圧縮された冷媒を吐出する。
圧縮機構20は、主に、固定スクロール21と、固定スクロール21と組み合わされて圧縮室Scを形成する可動スクロール22と、を有する(図1参照)。圧縮機構20は、圧縮室Scで冷媒を圧縮し、圧縮された冷媒を吐出する。
(2−2−1)固定スクロール
固定スクロール21は、固定フレーム40の上に戴置されている(図1参照)。固定スクロール21と固定フレーム40とは、図示しない固定手段(例えばボルト)により固定されている。
固定スクロール21は、固定フレーム40の上に戴置されている(図1参照)。固定スクロール21と固定フレーム40とは、図示しない固定手段(例えばボルト)により固定されている。
固定スクロール21は、図1に示されるように、略円板状の固定側鏡板21aと、固定側鏡板21aの前面21aa(下面)から可動スクロール22側に延びる渦巻状の固定側ラップ21bと、固定側ラップ21bを囲む周縁部21cと、を有する。
固定側ラップ21bは、固定側鏡板21aの下面から、下方(可動スクロール22側)に突出する壁状の部材である。固定スクロール21を下方から見ると、固定側ラップ21bは、固定側鏡板21aの中心付近から外周側に向かって渦巻状(インボリュート形状)に形成されている。
固定側ラップ21bと、後述する可動スクロール22の可動側ラップ22bとは、組み合わされて圧縮室Scを形成する。固定スクロール21と可動スクロール22とは、固定側鏡板21aの前面21aaと後述する可動側鏡板22aの前面(上面)22aaとが対向する状態で組み合わされ、固定側鏡板21aと、固定側ラップ21bと、可動側ラップ22bと、後述する可動スクロール22の可動側鏡板22aと、に囲まれた圧縮室Scを形成する(図1参照)。後述するようにして可動スクロール22が固定スクロール21に対して旋回すると、第1空間S1から周縁側の圧縮室Scに流入した冷媒(冷凍サイクルにおける低圧の冷媒)は、中央側の圧縮室Scへと移動するにつれ圧縮されて圧力が上昇する。
固定側鏡板21aの略中心には、圧縮機構20により圧縮された冷媒を吐出する吐出ポート21dが、固定側鏡板21aを厚さ方向(上下方向)に貫通して形成されている(図1参照)。吐出ポート21dは、圧縮機構20の中心側(最内側)の圧縮室Scと連通している。固定側鏡板21aの上方には、吐出ポート21dを開閉する吐出弁23が取り付けられている。吐出ポート21dが連通する最内側の圧縮室Scの圧力が、吐出弁23より上方の空間(第2空間S2)の圧力に比べて所定値以上大きくなった場合、吐出弁23が開き、吐出ポート21dから第2空間S2へ冷媒が流入する。
また、固定側鏡板21aの吐出ポート21dより外周側に、リリーフ穴21eが、固定側鏡板21aを厚さ方向に貫通して形成されている(図1参照)。リリーフ穴21eは、吐出ポート21dの連通する最内側の圧縮室Scよりも、外周側に形成される圧縮室Scと連通している。リリーフ穴21eは、圧縮機構20の圧縮途中の圧縮室Scと連通している。限定するものではないが、リリーフ穴21eは、固定側鏡板21aに複数形成されている。固定側鏡板21aの上方には、リリーフ穴21eを開閉するリリーフ弁24が取り付けられている。リリーフ穴21eが連通する圧縮室Scの圧力が、リリーフ弁24より上方の空間(第2空間S2)の圧力に比べて所定値以上大きくなった場合、リリーフ弁24が開き、リリーフ穴21eから第2空間S2へ冷媒が流入する。
周縁部21cは、厚肉の円筒状に形成されている。周縁部21cは、固定側ラップ21bを取り囲むように、固定側鏡板21aの外周側に配置される(図1参照)。
(2−2−2)可動スクロール
可動スクロール22は、図1に示されるように、略円板状の可動側鏡板22aと、可動側鏡板22aの前面22aaから固定スクロール21側に延びる渦巻状の可動側ラップ22bと、可動側鏡板22aの背面(下面)から突出する円筒状に形成されたボス部22cと、を主に有する。
可動スクロール22は、図1に示されるように、略円板状の可動側鏡板22aと、可動側鏡板22aの前面22aaから固定スクロール21側に延びる渦巻状の可動側ラップ22bと、可動側鏡板22aの背面(下面)から突出する円筒状に形成されたボス部22cと、を主に有する。
可動側ラップ22bは、可動側鏡板22aの前面22aaから、上方(固定スクロール21側)に突出する壁状の部材である。可動スクロール22を上方から見ると、可動側ラップ22bは、可動側鏡板22aの中心付近から外周側に向かって渦巻き状(インボリュート形状)に形成されている。
可動側鏡板22aは、フロートハウジング30の上方に配置されている。
スクロール圧縮機100の運転中には、フロートハウジング30は、フロートハウジング30の下方に形成される背圧空間B(図2参照)の圧力によって可動スクロール22に向かって押される。そして、後述するフロートハウジング30の上部の押圧部34が可動側鏡板22aの背面(スラスト面22ab)を押し、フロートハウジング30は、可動スクロール22を固定スクロール21に向かって押し付ける(図2参照)。フロートハウジング30が可動スクロール22を固定スクロール21に向かって押し付ける力により、可動スクロール22は固定スクロール21に密着し、固定側ラップ21bの先端(歯先)21baと可動側鏡板22aの前面22aaとの間の隙間や、可動側ラップ22bの先端(歯先)22baと固定側鏡板21aの前面21aaとの間の隙間からの冷媒の漏れが抑制される。
なお、背圧空間Bは、フロートハウジング30と固定フレーム40との間に形成される空間である。背圧空間Bは、主に、フロートハウジング30の背面側(下方側)に形成される空間である(図2参照)。背圧空間Bは、背圧空間Bの周りの第1空間S1とはシールされた空間である(図2参照)。背圧空間Bには、圧縮機構20の圧縮室Scの冷媒が導かれる。スクロール圧縮機100の定常運転中には、背圧空間Bの圧力は第1空間S1内の圧力より高くなる。
可動スクロール22とフロートハウジング30との間には、オルダム継手25が配置される(図1参照)。オルダム継手25は、可動スクロール22の自転防止機構として機能する。オルダム継手25は、可動スクロール22及びフロートハウジング30の両方と摺動自在に係合し、可動スクロール22の自転を規制して、可動スクロール22を固定スクロール21に対して旋回(公転)させる。
ボス部22cは、可動側鏡板22aにより上端の塞がれた円筒状部分である。ボス部22cは、周囲をフロートハウジング30の内面によって囲まれた偏心部空間38に配置されている(図1参照)。偏心部空間38はクランク室の一例である。ボス部22cの中空部には、軸受メタル26が配置されている(図1参照)。取付方法を限定するものではないが、軸受メタル26は、ボス部22cの中空部に圧入され固定されている。軸受メタル26には、クランク軸80の偏心部81が挿入されている。軸受メタル26に偏心部81が挿入されることで、可動スクロール22は、クランク軸80と連結される。つまりクランク室としての偏心部空間38には、可動スクロール22とクランク軸80との連結部分が配置される。
(2−3)フロートハウジング
フロートハウジング30は、可動部材の一例である。
フロートハウジング30は、可動部材の一例である。
フロートハウジング30は、可動スクロール22の背面側(固定スクロール21の配置される側とは反対側)に配置される(図1参照)。フロートハウジング30は、クランク軸80の軸方向A(上下方向、図1参照)に移動可能である。フロートハウジング30は、冷媒の圧力よって軸方向Aに移動し、その結果、可動側ラップ22bの先端22baを対向する固定側鏡板21aの前面21aaに押し付け、固定側ラップ21bの先端21baを対向する可動側鏡板22aの前面22aaに押し付ける。具体的には、フロートハウジング30は、背圧空間Bの圧力によってクランク軸80の軸方向Aに可動スクロール22に向かって押されて、可動スクロール22を固定スクロール21に向かって押し付けることで、一対のラップ21b,22bの先端21ba,22baを、その対向面(前面22aa,前面21aa)に押し付ける。このようにフロートハウジング30が機能することで、圧縮室Scからの一対のラップ21b,22bの先端21ba,22baと、その対向面(前面22aa,前面21aa)との隙間を通過する冷媒の漏れが抑制される。
また、フロートハウジング30は、その一部がクランク軸80を軸支する軸受としても機能する。
フロートハウジング30は、主に、円筒部30aと、押圧部34と、突出部30bと、上部軸受31と、を有する(図1〜図3参照)。
円筒部30aは、概ね円筒状に形成されている。円筒部30aの中空部には、円筒部30aの内面により囲まれた偏心部空間38が形成される(図1参照)。偏心部空間38は、クランク室の一例である。偏心部空間38には、可動スクロール22とクランク軸80との連結部分(可動スクロール22のボス部22cと、ボス部22cに連結されるクランク軸80の偏心部81)が配置される(図1参照)。なお、後述するように、偏心部空間38には、スクロール圧縮機100の摺動部を潤滑するための油が、クランク軸80に形成された油経路83を介して流入する。偏心部空間38の主に下部は、後述するフロートハウジング30と支持部50の接触部Cに供給するための油を貯留する油貯留部38aとして機能する。油貯留部38aは、フロートハウジング30と隣接して(フロートハウジング30の円筒部30aに囲まれる空間に)形成される。
押圧部34は、概ね円筒状に形成されている。押圧部34は、円筒部30aから可動スクロール22に向かって延びる。押圧部34の上端部のスラスト面34a(図2参照)は、可動スクロール22の可動側鏡板22aの背面側のスラスト面22abと対向する。フロートハウジング30が、背圧空間Bの圧力によって可動スクロール22に向かって押されると、スラスト面34aが可動側鏡板22aのスラスト面22abを押し、可動スクロール22を固定スクロール21に向かって押し付ける。
突出部30bは、円筒部30aの外周縁から径方向外向きに延びる平板状部材である(図2,図3参照)。フロートハウジング30は、複数の突出部30bを有する。本実施形態では、フロートハウジング30は、4つの突出部30bを有する(図3参照)。複数の突出部30bのそれぞれには、クランク軸80の軸方向A(上下方向、図1参照)に貫通して延びる孔37が形成されている(図2参照)。つまり、フロートハウジング30には、複数の孔37が形成されている。
各孔37には、後述する固定フレーム40の支持部50、具体的には後述する支持部50のガイドブッシュ52が挿入されている(図2参照)。孔37は、支持部50の外周面、より具体的には後述する支持部50のガイドブッシュ52の外周面54、と対向する内周面35を有する(図2参照)。支持部50は、フロートハウジング30をクランク軸80の軸方向Aにスライド可能に支持する。つまり、フロートハウジング30の孔37の内周面35は、支持部50の外周面、より具体的にはガイドブッシュ52の外周面54に対して摺動可能である。
孔37の内周面35と、ガイドブッシュ52の外周面54とは、フロートハウジング30と支持部50との接触部の一例である。図2中では、孔37の内周面35と、ガイドブッシュ52の外周面54とを含む接触部を参照符号Cで示す。フロートハウジング30の孔37の内周面35が、ガイドブッシュ52の外周面54に対して摺動可能である結果、フロートハウジング30は、支持部50、より具体的にはガイドブッシュ52に沿ってスライド可能である。
なお、本実施形態では、フロートハウジング30は、フロートハウジング30の中心周りに周方向に間隔を開けて配置された、4つの突出部30bを有する。言い換えれば、フロートハウジング30には、支持部50が挿入される孔37が4ヶ所に形成されている。ただし、突出部30bの数は、例示であって4つに限定されるものではなく、適宜決定されればよい。ただし、フロートハウジング30の傾き防止の観点からは、フロートハウジング30は、突出部30bを(言い換えれば孔37を)3つ以上有することが好ましい。
上部軸受31は、クランク軸80を軸支する軸受部の一例である。上部軸受31は、円筒部30aの下方(偏心部空間38の下方)に配置されている。上部軸受31の内部には、軸受メタル32が配置されている。取付方法を限定するものではないが、軸受メタル32は、上部軸受31の中空部に圧入され固定されている。軸受メタル32には、クランク軸80の主軸82が挿通されている。上部軸受31の軸受メタル32は、クランク軸80の主軸82を回転自在に軸支する。
フロートハウジング30が、上部軸受31を有し、クランク軸80の軸受としても機能することで、可動スクロール22が傾いた場合に(可動スクロール22を傾かせるようなモーメントが可動スクロール22に作用した場合に)、クランク軸80による反力を利用してフロートハウジング30は可動スクロール22の傾きを抑制することができる。
ただし、フロートハウジング30が、クランク軸80の軸受としても機能することで、支持部50のガイドブッシュ52にはクランク軸80の径方向や周方向の力(クランク軸80の軸方向Aと直交する方向の力)も作用しやすくなる(仮に、フロートハウジング30がクランク軸80の軸受として機能する構造でなければ、フロートハウジング30は主にガイドブッシュ52に沿ってクランク軸80の軸方向Aにスライドするだけなので、ガイドブッシュ52にはクランク軸80の径方向や周方向の力はあまり作用しない)。さらに、ガイドブッシュ52に対する力の作用の方向は、クランク軸80が旋回につれて変化する。そのため、フロートハウジング30が上部軸受31を有する場合、フロートハウジング30の孔37の内周面35は、ガイドブッシュ52の外周面54に対して微小に摺動するような状態となる。
なお、上記のフロートハウジング30の構成は例示であって、フロートハウジング30は、上部軸受31を有していなくてもよい。そして、フロートハウジング30の代わりに、例えば固定フレーム40にクランク軸80の軸受機能を持たせてもよい。
フロートハウジング30と支持部50との接触部C(言い換えればフロートハウジング30と支持部50との摺動部)には、接触部Cでの潤滑性を向上させるため、給油通路74を介して油が供給される。給油通路74は、本実施形態では、フロートハウジング30に形成される油の経路である。具体的には、給油通路74は、フロートハウジング30の円筒部30aの内周面から、突出部30bの孔37へと延びる(図1参照)。給油通路74は、例えば、フロートハウジング30の円筒部30aの内周面から、突出部30bの孔37へと、クランク軸80の径方向に延びる。本実施形態では4ヶ所に突出部30bが存在するため、フロートハウジング30には4つの給油通路74が形成される。給油通路74は、円筒部30aの内部に形成される油貯留部38aと孔37とを連通し、油貯留部38aの油を接触部Cに導く。
なお、好ましくは、フロートハウジング30と対向する、支持部50のガイドブッシュ52の外周面54には、給油通路74から供給される油を貯留する溝53が形成される(図2参照)。溝53は、ガイドブッシュ52の外周面54の周方向に沿って全周にわたって形成された溝である。また、溝53の代わりに、あるいは、溝53に加えて、支持部50のガイドブッシュ52と対向するフロートハウジング30の孔37の内周面35には、給油通路74から供給される油を貯留する溝76が形成されてもよい(図2参照)。溝76は、円形の孔37の内周面35の周方向に沿って全周にわたって形成された溝である。本実施形態では、溝53及び溝76が両方共形成されている。
なお、溝53及び溝76の形状は一例であって例示の形状に限定されるものではない。例えば、溝53は外周面54の全周にわたって形成されるものではなくてもよく、溝76も内周面35の全周にわたって形成されるものではなくてもよい。また、溝53及び溝76は、クランク軸80の軸方向Aに沿って形成されてもよい。また、溝53及び溝76の数は1つに限定されるものではなく、それぞれ複数形成されてもよい。
また、フロートハウジング30には、給油通路74に加え、排油通路75が形成されることが好ましい(図1参照)。排油通路75は、フロートハウジング30の円筒部30aの内周面から外周面まで、例えばクランク軸80の径方向に延びる。排油通路75は、偏心部空間38の油を、偏心部空間38外に排出するための油の経路である。排油通路75を介して偏心部空間38に排出された油は、ケーシング10の下部の油溜空間11へと戻る。
上記の給油通路74は、油貯留部38a(広い概念では偏心部空間38)に開口する給油孔74aを含む(図2参照)。給油孔74aは、円筒部30aの内周面に開口する(図3参照)。また、排油通路75は、偏心部空間38に開口する排油孔75aを含む。排油孔75aは、円筒部30aの内周面に開口する(図3参照)。排油孔75aは、複数の給油孔74aのいずれよりも上方に形成されていることが好ましい。
なお、給油孔74aの開口面積と、排油孔75aの開口面積との間には、排油孔75aの開口面積が、給油孔74aの開口面積より大きいという関係があることが好ましい。例えば、排油孔75aの開口面積は、給油孔74aの開口面積より10倍以上大きく形成されることが好ましい。排油孔75aを比較的大きく確保することで、偏心部空間38に過度の油が溜まることが抑制されやすい。
(2−4)固定フレーム
固定フレーム40は、支持部50を介してフロートハウジング30を支持するフレーム部材である。
固定フレーム40は、支持部50を介してフロートハウジング30を支持するフレーム部材である。
固定フレーム40は、固定スクロール21の下方に配置されている(図1参照)。固定フレーム40には、固定スクロール21が図示しないボルト等により固定されている。
固定フレーム40は、図1に示すように、フレーム本体44と、支持部50と、を主に有する。
フレーム本体44は、概ね円筒状に形成された部材である。フレーム本体44は、ケーシング10の内面に取り付けられている。固定方法を限定するものではないが、フレーム本体44は、圧入によりケーシング10の内面に取り付けられている。フレーム本体44の内部には、フロートハウジング30が、フロートハウジング30の外周面とフレーム本体44の内周面とが対向するように配置されている。また、フレーム本体44の内部には、フロートハウジング30が、その下面がフレーム本体44の底部の上面44cに対向するように配置されている。
フロートハウジング30の外周面とフレーム本体44の内周面との間には、背圧空間Bを形成するため、後述する第2シール部材62及び第3シール部材63が配置され、フロートハウジング30の下面とフレーム本体44の上面との間には後述する第1シール部材61が配置されている(図2参照)。
支持部50は、フロートハウジング30の突出部30bに形成されている孔37に挿入され、フロートハウジング30を軸方向にスライド可能に支持する。固定フレーム40は、フロートハウジング30の突出部30bと同数の(本実施形態では4つの)支持部50を有する。
各支持部50は、図2に示すように、ガイドブッシュ52と、ボルト56と、ワッシャ58と、を主に含む。
ガイドブッシュ52は、対応するフロートハウジング30の孔37に挿通される円筒形状の部材である。ガイドブッシュ52は、挿通されたフロートハウジング30の孔37の内周面35と対向する外周面54を有する。ガイドブッシュ52の外径は、孔37の内径と概ね同一である。ただし、フロートハウジング30がクランク軸80の軸方向Aにスライド可能となるように(孔37の内周面35が、ガイドブッシュ52の外周面54に摺動可能となるように)、孔37の内径は、ガイドブッシュ52の外径よりやや大きく(例えば、数十ミクロン程度大きく)形成されている。
ガイドブッシュ52の上方にはワッシャ58が配置されている。そして、ワッシャ58の中空部及びガイドブッシュ52の中空部には、ボルト56が挿通されている。ボルト56は、フレーム本体44に形成されたネジ穴44a(図2参照)にねじ込まれ、フレーム本体44に固定されている。ボルト56がネジ穴44aにねじ込まれることで、ガイドブッシュ52は、ワッシャ58とフレーム本体44の上面44bとの間で挟持される(図2参照)。ボルト56により固定された状態では、ガイドブッシュ52は動かない。
なお、本実施形態ではボルト56及びワッシャ58を使用しているが、これに限定されるものではない。例えば、他の形態では、ボルトと別体のワッシャを使用する代わりに、フランジ付きのボルトを使用してもよい。
フロートハウジング30は、スクロール圧縮機100が停止し、ケーシング10の内部が均圧している状態(ケーシング10内の場所による圧力差が無く、背圧空間Bの圧力によりフロートハウジング30が押されていない状態)では、フロートハウジング30は、固定フレーム40側の第1位置に配置される。
一方、スクロール圧縮機100が運転され、背圧空間Bの圧力が高くなると、フロートハウジング30は、背圧空間Bの圧力により可動スクロール22に向かって押されて第1位置より上方に移動する。そして、フロートハウジング30の押圧部34のスラスト面34aで可動側鏡板22aのスラスト面22abを押し、可動スクロール22を固定スクロール21に向かって押し付ける。フロートハウジング30は、背圧空間Bの圧力により可動スクロール22に向かって押されることで、内部が均圧している状態に対し(第1位置から)、固定スクロール21側(上方)に移動する。フロートハウジング30は、背圧空間Bの圧力により可動スクロール22に向かって押されることで、第1位置から例えば0.1〜0.5ミリメートル程度上方に移動する。なお、フロートハウジング30の移動量は例示であって、例示した数値に限定されない。
フロートハウジング30は、背圧空間Bの圧力によって可動スクロール22に向かってクランク軸80の軸方向Aに移動すると、可動スクロール22を固定スクロール21に向かって押し付けて、ラップ21b,22bの先端21ba,22baと、その対向面(可動側鏡板22aの前面22aa,固定側鏡板21aの前面21aa)との隙間を通過する冷媒の漏れを抑制する。
なお、このようなフロートハウジング30の軸方向Aの動きを妨げることが無いよう、孔37の形成されているフロートハウジング30の突出部30bの上面と支持部50のワッシャ58の下面との間には、適切な隙間が確保されている。つまり、フロートハウジング30が可動スクロール22を十分に固定スクロール21に向かって押し付けていない状態で、孔37の形成されているフロートハウジング30の突出部30bの上面が支持部50のワッシャ58の下面と接触しないように、突出部30bの上面とワッシャ58の下面との隙間寸法が設計されている。
(2−5)シール部材
シール部材60(図1参照)は、フロートハウジング30と固定フレーム40との間に背圧空間Bを形成するための部材である。また、シール部材60は、背圧空間Bを、第1室B1と第2室B2とに区画する部材である(図2参照)。第1室B1及び第2室B2は、平面視において概ね円環状に形成されている空間である。第2室B2は、第1室B1の内側に配置される。平面視において、第1室B1の面積は、第2室B2の面積に比べて大きい。
シール部材60(図1参照)は、フロートハウジング30と固定フレーム40との間に背圧空間Bを形成するための部材である。また、シール部材60は、背圧空間Bを、第1室B1と第2室B2とに区画する部材である(図2参照)。第1室B1及び第2室B2は、平面視において概ね円環状に形成されている空間である。第2室B2は、第1室B1の内側に配置される。平面視において、第1室B1の面積は、第2室B2の面積に比べて大きい。
第1室B1は、圧縮途中の圧縮室Scと、第1流路64を介して連通している。第1流路64は、圧縮機構20における圧縮途中の冷媒を第1室B1に導く冷媒流路である。第1流路64は、固定スクロール21及び固定フレーム40にわたって形成されている。第2室B2は、固定スクロール21の吐出ポート21dと、第2流路65を介して連通している。第2流路65は、圧縮機構20から吐出された冷媒を第2室B2に導く冷媒流路である。第2流路65は、固定スクロール21及び固定フレーム40にわたって形成されている。
上記のように構成されることで、スクロール圧縮機100の運転中(定常運転中)、第2室B2の圧力が第1室B1の圧力より高くなる。ここでは、平面視において、第1室B1の面積が第2室B2の面積に比べて大きいので、背圧空間Bによる可動スクロール22の固定スクロール21への押付力が過大になりにくい。また、圧縮室Scの圧力は、通常、内側ほど大きくなるので、圧力の高い第2室B2を、第1室B1よりも内側に配置することで、圧縮室Scの圧力により可動スクロール22が下方に押されると力と、フロートハウジング30が可動スクロール22を上方に押す力とが、バランスしやすい。
シール部材60には、第1シール部材61と、第2シール部材62と、第3シール部材63と、を含む(図1参照)。
第2シール部材62及び第3シール部材63は、限定するものではないが、ここではOリングである。Oリングは、断面が円形状の、環状のガスケットである。第2シール部材62及び第3シール部材63は、例えば合成樹脂製である。なお、第2シール部材62及び第3シール部材63の材質は、使用温度や、第2シール部材62及び第3シール部材63が接触する油や冷媒の種類等に応じて適宜決定されればよい。
第2シール部材62は、配置を限定するものではないが、フレーム本体44の内周面と対向する、フロートハウジング30の円筒部30aの外周面に形成された環状溝に配置される。また、第3シール部材63は、配置を限定するものではないが、フロートハウジング30の円筒部30aの外周面と対向する、固定フレーム40のフレーム本体44の内周面に形成された環状溝に配置される。
フロートハウジング30と固定フレーム40との間には、第2シール部材62及び第3シール部材63により背圧空間Bが形成される(図2参照)。つまり、第2シール部材62及び第3シール部材63は、背圧空間Bと第1空間S1とをシールする。特に、第2シール部材62は、背圧空間Bの第1室B1と第1空間S1とをシールする。第3シール部材63は、背圧空間Bの第2室B2と第1空間S1とをシールする。
第1シール部材61は、背圧空間Bを第1室B1と第2室B2とに区画する部材である。第1室B1と第2室B2とは、第1シール部材61を挟んで隣接する(図2参照)。
第1シール部材61は、固定フレーム40の、フロートハウジング30の移動方向(クランク軸80の軸方向A)と直交する面(固定フレーム40のフレーム本体44の上面44c)に形成された収容溝44dに収容されている(図2参照)。固定フレーム40のフレーム本体44の上面44cは、フロートハウジング30の円筒部30aの底面30aaと対向する面である(図2参照)。なお、ここでは、固定フレーム40のフレーム本体44に第1シール部材61の収容溝44dが形成されるが、これに代えて、フロートハウジング30の円筒部30aの底面30aaに、第1シール部材61が収容される収容溝44dが形成されてもよい。
第1シール部材61は、断面がU字形状の、環状のガスケットである。第1シール部材61は、U字の開口部分が広がるように、又、U字の開口部分が狭まるように変形可能なガスケットである。第1シール部材61は、開口を側方に向けた状態で収容溝44dに収容されている。第1シール部材61は、フロートハウジング30の移動に追随して寸法が変化可能である。そのため、フロートハウジング30が背圧空間Bの圧力により可動スクロール22側に移動しても、背圧空間Bは、第1室B1と第2室B2とに区画された状態が維持される。
U字状の断面を有する第1シール部材61は、開口を内周側に向けた状態で、フロートハウジング30の収容溝44dに収容される。つまり、第1シール部材61は、開口を第2室B2側に向けた状態で、フロートハウジング30の収容溝44dに収容される。このような姿勢で、第1シール部材61が収容溝44dに形成されることで、第1シール部材61は以下の様に機能する。
上述したように、通常(定常運転時には)、内側の第2室B2内の圧力は、外側の第1室B1の圧力より高くなる。第2室B2の圧力が第1室B1の圧力より高いと、第1シール部材61は開口が開くように変形するので、第2室B2から第1室B1への冷媒の流れはシールされる。そのため、第1室B1及び第2室B2が共に比較的高圧の(圧縮機構20から吐出される冷媒と同じ圧力の)空間になることを防止できる。そのため、背圧空間Bによる可動スクロール22の固定スクロール21への押付力が過大になりにくい。
なお、前述のように、通常は、内側の第2室B2内の圧力が外側の第1室B1の圧力より高くなるものの、運転条件によれば(例えば、冷凍サイクルにおける低圧の圧力が比較的高い場合には)、圧縮途中の圧縮室Scの圧力が(最内側の圧縮室Scよりも外周側の圧縮室Scの圧力が)、最内側の圧縮室Scの圧力よりも高くなる場合がある。この時、外側の第1室B1の圧力は、内側の第2室B2内の圧力より高くなる。第1室B1の圧力が第2室B2の圧力より高い場合には、第1シール部材61は、その構造上、第1室B1から第2室B2への冷媒の流れをシールしない。その結果、圧縮途中の圧縮室Scの圧力を、第1室B1、第2室B2を介して圧縮機構から吐出された冷媒が流入する空間(第2空間S2)へと逃がすことができる。そのため、圧縮機構20に液圧縮等により過大な圧力が作用することや、背圧空間Bの圧力増大により可動スクロール22の固定スクロール21への押付力が過大となること等を防止することができる。
(2−6)モータ
モータ70は、可動スクロール22を駆動する駆動部の一例である。なお、駆動部はモータに限定されるものではなく、駆動部には他のタイプの原動機が採用されてもよい。
モータ70は、可動スクロール22を駆動する駆動部の一例である。なお、駆動部はモータに限定されるものではなく、駆動部には他のタイプの原動機が採用されてもよい。
モータ70は、ケーシング10の内壁面に固定された環状のステータ71と、ステータ71の内側に僅かな隙間(エアギャップ)を空けて回転自在に収容されたロータ72とを有する(図1参照)。
ロータ72は、円筒状の部材で、内部にクランク軸80が挿通されている。ロータ72は、クランク軸80を介して可動スクロール22と連結されている。モータ70は、ロータ72を回転させることで可動スクロール22を駆動し、可動スクロール22を固定スクロール21に対して旋回させる。
(2−7)クランク軸
クランク軸80は、モータ70のロータ72と、圧縮機構20の可動スクロール22とを連結する。クランク軸80は、上下方向に延びる。クランク軸80は、モータ70の駆動力を可動スクロール22に伝達する。
クランク軸80は、モータ70のロータ72と、圧縮機構20の可動スクロール22とを連結する。クランク軸80は、上下方向に延びる。クランク軸80は、モータ70の駆動力を可動スクロール22に伝達する。
クランク軸80は、偏心部81と、主軸82と、を主に有する(図1参照)。
主軸82は、上下方向(軸方向A)に延びる。主軸82は、フロートハウジング30に設けられた上部軸受31に配置された軸受メタル32、及び後述する下部ハウジング90に配置された軸受メタル91により、回転自在に軸支される。また、主軸82は、上部軸受31と下部ハウジング90との間で、モータ70のロータ72に挿通され連結される。
偏心部81は、主軸82の上端に配置されている。偏心部81は、上下方向に延びる。偏心部81の中心軸は、主軸82の中心軸に対して偏心している。偏心部81は、可動スクロール22のボス部22cの内部に配置された軸受メタル26に連結される。
クランク軸80の内部には、油経路83が形成されている。油経路83は、主経路83aと、分岐経路83bと、を有する。主経路83aは、クランク軸80の下端から上端まで、クランク軸80を軸方向Aに延びる。分岐経路83bは、主経路83aから、クランク軸80の径方向に延びる。分岐経路83bには、主経路83aから軸受メタル91に向かって延びる経路を含む。油溜空間11の油は、クランク軸80の下端に設けられたポンプ(図示せず)により汲み上げられ、クランク軸80と軸受メタル26,32,91との摺動部や、支持部50とフロートハウジング30との接触部Cや、フロートハウジングの押圧部34のスラスト面34aと可動スクロール22とのスラスト面22abへと供給され、潤滑に利用される。
(2−8)下部ハウジング
下部ハウジング90(図1参照)は、ケーシング10の内面に固定されている。下部ハウジング90(図1参照)は、モータ70の下方に配置される。下部ハウジング90は、略円柱状の中空部を有する。中空部には、軸受メタル91が配置されている。取付方法を限定するものではないが、軸受メタル91は、下部ハウジング90の中空部に、圧入により固定される。軸受メタル91には、クランク軸80の主軸82が挿通されている。軸受メタル91は、クランク軸80の主軸82の下部側を回転自在に軸支する。
下部ハウジング90(図1参照)は、ケーシング10の内面に固定されている。下部ハウジング90(図1参照)は、モータ70の下方に配置される。下部ハウジング90は、略円柱状の中空部を有する。中空部には、軸受メタル91が配置されている。取付方法を限定するものではないが、軸受メタル91は、下部ハウジング90の中空部に、圧入により固定される。軸受メタル91には、クランク軸80の主軸82が挿通されている。軸受メタル91は、クランク軸80の主軸82の下部側を回転自在に軸支する。
(3)スクロール圧縮機の動作
スクロール圧縮機100による冷媒の圧縮動作について説明する。
スクロール圧縮機100による冷媒の圧縮動作について説明する。
モータ70が駆動されると、ロータ72が回転し、ロータ72と連結されたクランク軸80も回転する。クランク軸80が回転すると、オルダム継手25の働きにより、可動スクロール22は自転せずに、固定スクロール21に対して公転する。そして、吸入管13から第1空間S1に流入した冷凍サイクルにおける低圧の冷媒が、固定フレーム40に形成された冷媒通路(図示せず)を通過して、圧縮機構20の周縁側の圧縮室Scに吸入される。可動スクロール22が公転するのに従い、第1空間S1と圧縮室Scとは連通しなくなる。そして、可動スクロール22が公転し、圧縮室Scの容積が減少するのに伴って、圧縮室Scの圧力が上昇する。冷媒は、周縁側(外側)の圧縮室Scから、中央側(内側)の圧縮室Scへ移動するにつれ圧力が上昇し、最終的に冷凍サイクルにおける高圧となる。圧縮機構20によって圧縮された冷媒は、固定側鏡板21aの中央付近に位置する吐出ポート21dから第2空間S2に吐出される。第2空間S2の冷凍サイクルにおける高圧の冷媒は、吐出管14から吐出される。
なお、スクロール圧縮機100では、運転停止時には(ケーシング10の内部が均圧している状態)では、フロートハウジング30は、下方側(固定フレーム40側)の第1位置に配置される。一方、スクロール圧縮機100が運転され、背圧空間Bの圧力が高くなると、フロートハウジング30は、背圧空間Bの圧力により可動スクロール22に向かって押されて第1位置より上方に移動し、押圧部34のスラスト面34aで可動側鏡板22aのスラスト面22abを押し、可動スクロール22を固定スクロール21に向かって押し付ける。定常運転中は、フロートハウジング30により可動スクロール22が固定スクロール21に押し付けられた状態が維持される。
(4)給油動作
スクロール圧縮機100における給油動作について説明する。スクロール圧縮機100内では、概ね図1中に矢印で示すように油が流れる。詳しく説明する。
スクロール圧縮機100における給油動作について説明する。スクロール圧縮機100内では、概ね図1中に矢印で示すように油が流れる。詳しく説明する。
スクロール圧縮機100が運転されると、油溜空間11の油がクランク軸80の下端に設けられたポンプ(図示せず)により油経路83内に汲み上げられる。ポンプに汲み上げられた油は、油経路83の主経路83aを上昇する。主経路83aを流れる油の一部は、分岐経路83bを介して下部ハウジング90の軸受メタル91へと供給される。
また、主経路83aを流れる油の一部は、クランク軸80の上端(偏心部81の上端)まで流れ、偏心部81の上端の開口から流出する。偏心部81の上端の開口から流出した油は、可動スクロール22のボス部22cに配置される軸受メタル26を潤滑し、偏心部空間38へと流入する。
偏心部空間38の油の一部は、上部軸受31とクランク軸80との摺動部(軸受メタル32とクランク軸80との摺動部)に供給され、上部軸受31とクランク軸80との摺動部を潤滑した油は、上部軸受31の下部から第1空間S1に流出し、油溜空間11へと戻る。
また、偏心部空間38、特に油貯留部38aに貯留される油の一部は、フロートハウジング30の4ヶ所に形成された給油通路74を通過して、支持部50のガイドブッシュ52とフロートハウジング30との接触部C(ガイドブッシュ52の外周面54とフロートハウジング30に形成された孔37の内周面35との摺動部)に導かれる。接触部Cを潤滑した油は、固定フレーム40とケーシング10との間の隙間から第1空間S1に流出し、油溜空間11へと戻る。
また、偏心部空間38の油(偏心部空間38に溜まった油)の一部は、クランク軸80の回転により、フロートハウジング30と可動スクロール22とのスラスト面(フロートハウジング30の押圧部34のスラスト面34a及び可動側鏡板22aのスラスト面22ab)に跳ねかけ供給される。つまり、偏心部空間38の油の一部は、クランク軸80の回転により飛散して、スラスト面34a及びスラスト面22abに供給される。
また、偏心部空間38内の油が増え、その油面が排油孔75aの高さに到達すると、偏心部空間38の油が外部に流出し、固定フレーム40とケーシング10との間の隙間から第1空間S1に流出し、油溜空間11へと戻る。
(5)特徴
(5−1)
上記実施形態のスクロール圧縮機100は、クランク軸80の回転によって、一対のラップ(固定側ラップ21b及び可動側ラップ22b)により形成される圧縮室Scの容積を変化させて冷媒を圧縮する。スクロール圧縮機100は、可動部材の一例としてのフロートハウジング30と、固定フレーム40と、を備える。フロートハウジング30は、クランク軸80の軸方向Aに移動可能で、冷媒の圧力によって軸方向Aに移動し、ラップ21b,22bの先端21ba,22baを対向する対向面(可動側鏡板22aの前面22aa,固定側鏡板21aの前面21aa)に押し付けて、圧縮室Scからのラップ21b,22bの先端21ba,22baと前面22aa,21aaとの隙間を通過する冷媒の漏れを抑制する。固定フレーム40は、支持部50を介してフロートハウジング30を支持する。フロートハウジング30には、支持部50とフロートハウジング30との接触部Cに油を導く給油通路74が形成されている。
(5−1)
上記実施形態のスクロール圧縮機100は、クランク軸80の回転によって、一対のラップ(固定側ラップ21b及び可動側ラップ22b)により形成される圧縮室Scの容積を変化させて冷媒を圧縮する。スクロール圧縮機100は、可動部材の一例としてのフロートハウジング30と、固定フレーム40と、を備える。フロートハウジング30は、クランク軸80の軸方向Aに移動可能で、冷媒の圧力によって軸方向Aに移動し、ラップ21b,22bの先端21ba,22baを対向する対向面(可動側鏡板22aの前面22aa,固定側鏡板21aの前面21aa)に押し付けて、圧縮室Scからのラップ21b,22bの先端21ba,22baと前面22aa,21aaとの隙間を通過する冷媒の漏れを抑制する。固定フレーム40は、支持部50を介してフロートハウジング30を支持する。フロートハウジング30には、支持部50とフロートハウジング30との接触部Cに油を導く給油通路74が形成されている。
本スクロール圧縮機100では、フロートハウジング30と支持部50との接触部Cに油を導く給油通路74がフロートハウジング30に形成される。そのため、フロートハウジング30と支持部50との接触に伴うフロートハウジング30と支持部50との接触部Cの摩耗や損傷が抑制されやすい。
(5−2)
上記実施形態のスクロール圧縮機100は、固定スクロール21と、可動スクロール22と、を備える。固定スクロール21は、固定側ラップ21bを有する。可動スクロール22は、可動側ラップ22bを有し、クランク軸80と連結され、クランク軸80の回転により固定スクロール21に対して旋回する。フロートハウジング30は、クランク軸80を軸支する、軸受部の一例としての上部軸受31を有する。フロートハウジング30は、固定フレーム40との間に形成される背圧空間Bの冷媒の圧力によって可動スクロール22に向かって軸方向Aに移動し、可動スクロール22を固定スクロール21に向かって押し付けて、圧縮室Scからの隙間を通過する冷媒の漏れを抑制する。
上記実施形態のスクロール圧縮機100は、固定スクロール21と、可動スクロール22と、を備える。固定スクロール21は、固定側ラップ21bを有する。可動スクロール22は、可動側ラップ22bを有し、クランク軸80と連結され、クランク軸80の回転により固定スクロール21に対して旋回する。フロートハウジング30は、クランク軸80を軸支する、軸受部の一例としての上部軸受31を有する。フロートハウジング30は、固定フレーム40との間に形成される背圧空間Bの冷媒の圧力によって可動スクロール22に向かって軸方向Aに移動し、可動スクロール22を固定スクロール21に向かって押し付けて、圧縮室Scからの隙間を通過する冷媒の漏れを抑制する。
フロートハウジング30が上部軸受31としての機能も有するため、フロートハウジング30を支持する支持部50には軸方向Aと垂直な方向にも力が作用し、更にクランク軸80の回転に連れて支持部50に作用する力の方向が変化する。このような状況においても、フロートハウジング30と支持部50との接触部Cに油が供給されるため、フロートハウジング30と支持部50との接触部Cの摩耗や損傷が抑制されやすい。
(5−3)
上記実施形態のスクロール圧縮機100では、フロートハウジング30に隣接して油貯留部38aが形成される。給油通路74は、油貯留部38aの油を接触部Cに導く。
上記実施形態のスクロール圧縮機100では、フロートハウジング30に隣接して油貯留部38aが形成される。給油通路74は、油貯留部38aの油を接触部Cに導く。
ここでは、接触部Cに導かれる油が貯留される油貯留部38aが形成されるため、油が接触部Cに導かれやすい。
(5−4)
上記実施形態のスクロール圧縮機100では、油貯留部38aは、偏心部空間38に形成される。偏心部空間38は、クランク室の一例であり、可動スクロール22とクランク軸80との連結部分(クランク軸80の偏心部81が挿入される可動スクロール22のボス部22c)が配置される。
上記実施形態のスクロール圧縮機100では、油貯留部38aは、偏心部空間38に形成される。偏心部空間38は、クランク室の一例であり、可動スクロール22とクランク軸80との連結部分(クランク軸80の偏心部81が挿入される可動スクロール22のボス部22c)が配置される。
(5−5)
上記実施形態のスクロール圧縮機100では、給油通路74は、油貯留部38aに開口する給油孔74aを含む。フロートハウジング30は、偏心部空間38に開口する排油孔75aを含み、偏心部空間38の油を偏心部空間38外に排出する排油通路75が形成されている。
上記実施形態のスクロール圧縮機100では、給油通路74は、油貯留部38aに開口する給油孔74aを含む。フロートハウジング30は、偏心部空間38に開口する排油孔75aを含み、偏心部空間38の油を偏心部空間38外に排出する排油通路75が形成されている。
ここでは、偏心部空間38に油が過剰な油が溜まった状態の発生を抑制できる。
(5−6)
上記実施形態のスクロール圧縮機100では、排油孔75aの開口面積は、給油孔74aの開口面積よりも大きい。
上記実施形態のスクロール圧縮機100では、排油孔75aの開口面積は、給油孔74aの開口面積よりも大きい。
ここでは、開口面積の比較的大きな排油孔75aが偏心部空間38に開口するので、偏心部空間38に過剰な油が溜まった状態の発生が抑制されやすい。
(5−7)
上記実施形態のスクロール圧縮機100では、偏心部空間38の油は、フロートハウジング30と可動スクロール22とのスラスト面(フロートハウジング30の押圧部34のスラスト面34a及び可動側鏡板22aの背面側のスラスト面22ab)に跳ねかけ供給される。
上記実施形態のスクロール圧縮機100では、偏心部空間38の油は、フロートハウジング30と可動スクロール22とのスラスト面(フロートハウジング30の押圧部34のスラスト面34a及び可動側鏡板22aの背面側のスラスト面22ab)に跳ねかけ供給される。
ここでは、偏心部空間38内の油をフロートハウジング30と支持部50との接触部Cの潤滑に加え、フロートハウジング30と可動スクロール22とのスラスト面の潤滑にも活用することができる。
(5−8)
上記実施形態のスクロール圧縮機100では、偏心部空間38の油は、上部軸受31とクランク軸80との摺動部(軸受メタル32とクランク軸80との摺動部)に供給される。
上記実施形態のスクロール圧縮機100では、偏心部空間38の油は、上部軸受31とクランク軸80との摺動部(軸受メタル32とクランク軸80との摺動部)に供給される。
ここでは、偏心部空間38内の油をフロートハウジング30と支持部50との接触部Cの潤滑に加え、上部軸受31とクランク軸80との摺動部の潤滑にも活用できる。
(5−9)
上記実施形態のスクロール圧縮機100では、フロートハウジング30と対向する支持部50のガイドブッシュ52の外周面54に、給油通路74から供給される油を貯留する溝53が形成される。また、支持部50と対向するフロートハウジング30の孔37の内周面35に、給油通路74から供給される油を貯留する溝76が形成される。
上記実施形態のスクロール圧縮機100では、フロートハウジング30と対向する支持部50のガイドブッシュ52の外周面54に、給油通路74から供給される油を貯留する溝53が形成される。また、支持部50と対向するフロートハウジング30の孔37の内周面35に、給油通路74から供給される油を貯留する溝76が形成される。
ここでは、支持部50とフロートハウジング30との対向面に油を貯留する溝53,76が形成されているため、フロートハウジング30と支持部50との接触部Cに対し油が供給されやすい。
(6)変形例
以下に上記実施形態の変形例を示す。なお、以下の変形例は、互いに矛盾しない範囲で適宜組み合わされてもよい。
以下に上記実施形態の変形例を示す。なお、以下の変形例は、互いに矛盾しない範囲で適宜組み合わされてもよい。
(6−1)変形例A
上記実施形態では、可動部材の一例としてのフロートハウジング30で、ラップ21b,22bの先端21ba,22baを対向する可動側鏡板22aの前面22aa及び固定側鏡板21aの前面21aaに押し付けて、圧縮室Scからのラップ21b,22bの先端21ba,22baと前面22aa,21aaとの隙間を通過する冷媒の漏れを抑制する。
上記実施形態では、可動部材の一例としてのフロートハウジング30で、ラップ21b,22bの先端21ba,22baを対向する可動側鏡板22aの前面22aa及び固定側鏡板21aの前面21aaに押し付けて、圧縮室Scからのラップ21b,22bの先端21ba,22baと前面22aa,21aaとの隙間を通過する冷媒の漏れを抑制する。
ただし、スクロール圧縮機100の構造は例示の構造に限定されるものではない。例えば、特許文献1(米国特許第5102316号明細書)のように、可動部材は固定スクロールであってもよい。そして、固定スクロールを支持する固定フレームの支持部と固定スクロールとの接触部に、例えば固定スクロールに形成された給油通路により油が供給されてもよい。
(6−2)変形例B
上記実施形態では、給油通路74は、フロートハウジング30に形成されるが、これに限定されるものではない。給油通路74は、接触部Cに供給する油を貯留するための油貯留部と接触部Cとの配置に応じて、他の部材に給油通路が形成されてもよい。例えば、給油通路74は、固定フレーム40に形成されてもよい。また、給油通路74は、フロートハウジング30と固定フレーム40とにわたって形成されてもよい。
上記実施形態では、給油通路74は、フロートハウジング30に形成されるが、これに限定されるものではない。給油通路74は、接触部Cに供給する油を貯留するための油貯留部と接触部Cとの配置に応じて、他の部材に給油通路が形成されてもよい。例えば、給油通路74は、固定フレーム40に形成されてもよい。また、給油通路74は、フロートハウジング30と固定フレーム40とにわたって形成されてもよい。
(6−3)変形例C
上記実施形態では、油貯留部38aは、偏心部空間38の一部の空間であるが、これに限定されるものではない。油貯留部38aは、例えば、偏心部空間38とは別に、固定フレーム40に設けられてもよい。
上記実施形態では、油貯留部38aは、偏心部空間38の一部の空間であるが、これに限定されるものではない。油貯留部38aは、例えば、偏心部空間38とは別に、固定フレーム40に設けられてもよい。
(6−4)変形例D
上記実施形態では、クランク軸80の油経路83を介して偏心部空間38に流入した油を支持部50とフロートハウジング30との接触部Cに導くが、これに限定されるものではない。例えば、偏心部空間38の油に代えて、スクロール圧縮機100のいずれかの摺動部を潤滑した油が、フロートハウジング30や固定フレーム40に形成された給油通路を介して支持部50とフロートハウジング30との接触部Cに導かれてもよい。また、例えば、油経路83とは別の経路で油溜空間11から汲み上げた油が、フロートハウジング30や固定フレーム40に形成された給油通路を介して支持部50とフロートハウジング30との接触部Cに導かれてもよい。
上記実施形態では、クランク軸80の油経路83を介して偏心部空間38に流入した油を支持部50とフロートハウジング30との接触部Cに導くが、これに限定されるものではない。例えば、偏心部空間38の油に代えて、スクロール圧縮機100のいずれかの摺動部を潤滑した油が、フロートハウジング30や固定フレーム40に形成された給油通路を介して支持部50とフロートハウジング30との接触部Cに導かれてもよい。また、例えば、油経路83とは別の経路で油溜空間11から汲み上げた油が、フロートハウジング30や固定フレーム40に形成された給油通路を介して支持部50とフロートハウジング30との接触部Cに導かれてもよい。
(6−5)変形例E
上記実施形態のスクロール圧縮機100は、圧縮機構20から冷媒が吐出される高圧空間(第2空間S2)と、圧縮機構20を駆動するモータ70が配置される低圧空間(第1空間S1)とに分けられている、いわゆる低圧ドーム型のスクロール圧縮機である。ただし、本開示に係るスクロール圧縮機は、低圧ドーム型のスクロール圧縮機に限定されるものではない。上記実施形態の、支持部50によりフロートハウジング30を摺動自在に支持する構造や給油通路74は、いわゆる高圧ドーム型のスクロール圧縮機に適用されてもよい。
上記実施形態のスクロール圧縮機100は、圧縮機構20から冷媒が吐出される高圧空間(第2空間S2)と、圧縮機構20を駆動するモータ70が配置される低圧空間(第1空間S1)とに分けられている、いわゆる低圧ドーム型のスクロール圧縮機である。ただし、本開示に係るスクロール圧縮機は、低圧ドーム型のスクロール圧縮機に限定されるものではない。上記実施形態の、支持部50によりフロートハウジング30を摺動自在に支持する構造や給油通路74は、いわゆる高圧ドーム型のスクロール圧縮機に適用されてもよい。
(6−6)変形例F
上記実施形態のスクロール圧縮機100は、クランク軸80が鉛直方向に延びる縦型のスクロール圧縮機であるが、これに限定されるものではない。スクロール圧縮機のクランク軸が水平方向に延びる横型のスクロール圧縮機に、本開示の構成が適用されてもよい。
上記実施形態のスクロール圧縮機100は、クランク軸80が鉛直方向に延びる縦型のスクロール圧縮機であるが、これに限定されるものではない。スクロール圧縮機のクランク軸が水平方向に延びる横型のスクロール圧縮機に、本開示の構成が適用されてもよい。
(6−7)変形例F
上記実施形態では、支持部50はガイドブッシュ52を含むが、このような形態に限定されるものではない。例えば、支持部50は、上記構成に代えて、軸方向Aに伸びる、フロートハウジング30の孔37に挿入されるピンであってもよい。そして、ピンとフロートハウジング30との接触部に給油通路74により油を供給してもよい。
上記実施形態では、支持部50はガイドブッシュ52を含むが、このような形態に限定されるものではない。例えば、支持部50は、上記構成に代えて、軸方向Aに伸びる、フロートハウジング30の孔37に挿入されるピンであってもよい。そして、ピンとフロートハウジング30との接触部に給油通路74により油を供給してもよい。
以上、本開示の実施形態及び変形例を説明したが、特許請求の範囲に記載された本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。
本開示は、固定フレームの支持部でクランク軸の軸方向に移動可能な可動部材を支持するスクロール圧縮機に適用可能で有用である。
21 固定スクロール
21aa 固定側鏡板の前面(対向面)
21b 固定側ラップ(ラップ)
21ba 固定側ラップの先端
22 可動スクロール
22aa 可動側鏡板の前面(対向面)
22ab スラスト面
22b 可動側ラップ(ラップ)
22ba 可動側ラップの先端
30 フロートハウジング(可動部材)
31 上部軸受(軸受部)
34a スラスト面
35 孔の内周面
38 偏心部空間(クランク室)
38a 油貯留部
40 固定フレーム
50 支持部
53 溝
54 ガイドブッシュの外周面
74 給油通路
74a 給油孔
75 排油通路
75a 排油孔
76 溝
80 クランク軸
100 スクロール圧縮機
A 軸方向
B 背圧空間
C 接触部
Sc 圧縮室
21aa 固定側鏡板の前面(対向面)
21b 固定側ラップ(ラップ)
21ba 固定側ラップの先端
22 可動スクロール
22aa 可動側鏡板の前面(対向面)
22ab スラスト面
22b 可動側ラップ(ラップ)
22ba 可動側ラップの先端
30 フロートハウジング(可動部材)
31 上部軸受(軸受部)
34a スラスト面
35 孔の内周面
38 偏心部空間(クランク室)
38a 油貯留部
40 固定フレーム
50 支持部
53 溝
54 ガイドブッシュの外周面
74 給油通路
74a 給油孔
75 排油通路
75a 排油孔
76 溝
80 クランク軸
100 スクロール圧縮機
A 軸方向
B 背圧空間
C 接触部
Sc 圧縮室
Claims (9)
- クランク軸(80)の回転によって、一対のラップ(21b,22b)により形成される圧縮室(Sc)の容積を変化させて冷媒を圧縮するスクロール圧縮機であって、
前記クランク軸の軸方向(A)に移動可能で、冷媒の圧力によって前記軸方向に移動し、前記ラップの先端(21ba,22ba)を対向する対向面(22aa,21aa)に押し付けて、前記圧縮室からの前記ラップの前記先端と前記対向面との隙間を通過する冷媒の漏れを抑制する可動部材(30)と、
支持部(50)を介して前記可動部材を支持する固定フレーム(40)と、
を備え、
前記可動部材及び前記固定フレームの少なくとも一方には、前記支持部と前記可動部材との接触部(C)に油を導く給油通路(74)が形成されている、
スクロール圧縮機(100)。 - 前記ラップの一方(21b)を有する固定スクロール(21)と、
前記ラップの他方(22b)を有し、前記クランク軸と連結され、前記クランク軸の回転により前記固定スクロールに対して旋回する可動スクロール(22)と、
を更に備え、
前記可動部材は、
前記クランク軸を軸支する軸受部(31)を有し、
前記固定フレームとの間に形成される背圧空間(B)の冷媒の圧力によって前記可動スクロールに向かって前記軸方向に移動し、前記可動スクロールを前記固定スクロールに向かって押し付けて、前記圧縮室からの前記隙間を通過する冷媒の漏れを抑制する、
請求項1に記載のスクロール圧縮機。 - 前記可動部材及び前記固定フレームの少なくとも一方に隣接して油貯留部(38a)が形成され、
前記給油通路は、前記油貯留部の油を前記接触部に導く、
請求項2に記載のスクロール圧縮機。 - 前記油貯留部は、前記可動スクロールと前記クランク軸との連結部分が配置されるクランク室(38)に形成される、
請求項3に記載のスクロール圧縮機。 - 前記給油通路は、前記油貯留部に開口する給油孔(74a)を含み、
前記可動部材及び前記固定フレームの少なくとも一方には、前記クランク室に開口する排油孔(75a)を含み、前記クランク室の油を前記クランク室外に排出する排油通路(75)が形成されている、
請求項4に記載のスクロール圧縮機。 - 前記排油孔の開口面積は、前記給油孔の開口面積よりも大きい、
請求項5に記載のスクロール圧縮機。 - 前記クランク室の油は、前記可動部材と前記可動スクロールとのスラスト面(34a,22ab)に跳ねかけ供給される、
請求項4から6のいずれか1項に記載のスクロール圧縮機。 - 前記クランク室の油は、前記軸受部と前記クランク軸との摺動部に供給される、
請求項4から7のいずれか1項に記載のスクロール圧縮機。 - 前記支持部の前記可動部材と対向する面(54)及び前記可動部材の前記支持部と対向する面(35)の少なくとも一方には、前記給油通路から供給される油を貯留する溝(53,76)が形成される、
請求項1から8のいずれか1項に記載のスクロール圧縮機。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2017249091A JP2019113035A (ja) | 2017-12-26 | 2017-12-26 | スクロール圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2017249091A JP2019113035A (ja) | 2017-12-26 | 2017-12-26 | スクロール圧縮機 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2019113035A true JP2019113035A (ja) | 2019-07-11 |
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ID=67221369
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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| JP2017249091A Pending JP2019113035A (ja) | 2017-12-26 | 2017-12-26 | スクロール圧縮機 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2019113035A (ja) |
-
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