JP2019111790A - ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物、成形品、複合構造体及び製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
このような金属/樹脂複合構造体として、例えば、金属部材表面を粗化した上で、アンカー効果によりポリアリーレンスルフィド樹脂を用いて接合する方法が知られている。例えば、侵食性水溶液又は浸食性懸濁液と言った薬液処理により表面に数平均内径10〜80nmの凹部を有するアルミニウム合金又はマグネシウム合金、或いは陽極酸化法で処理することにより表面に数平均内径10〜80nmの凹部を有するアルミニウム合金に、ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物を射出成形し、凹部に該樹脂組成物が浸入した状態で固着してなる複合体が知られている(特許文献1参照)。
また、金属と樹脂複合構造体の間に接着用フィルムを貼り付けて接合する工法も公知である。例えば、ステンレスにポリプロピレンとポリフェニレンサルファイドからなる積層フィルムを加熱融着させ、そこにポリフェニレンサルファイド樹脂を射出成形して金属/接着用積層フィルム/樹脂複合構造体の形で複合構造体を作成する(特許文献2参照)。
前記接着用組成物(3)が、カルボジイミド基と反応する基を有するポリオレフィン(a)と、カルボジイミド基含有化合物(b)との反応物であるポリオレフィンを含むこと、接合方法(A)または接合方法(B)を有すること(但し、接合方法(A)及び(B)は以下の通り、
接合方法(A)
前記成形品(2)と接合する金属部材表面に接着用組成物(3)を有する金属部材に、ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物を溶融成形することにより接合する工程を含む。
接合方法(B)
金属部材(1)と接合する前記成形品表面、または、前記成形品(2)と接合する金属部材表面に対し、接着用組成物(3)を接触させた状態で、ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物が溶融する温度で、接着用組成物(3)を介して、金属部材(1)と前記成形品(2)とを接合する工程を含む。)、を特徴とする製造方法に関する。
前記ポリオレフィン(3)が、
(i)カルボジイミド基と反応する基を有するポリオレフィン(a)と、脂環式カルボジイミド基含有化合物(b)との反応物であるポリオレフィンを含むこと、
を特徴とする複合構造体に関する。
前記ポリオレフィン(3)が、
(i)カルボジイミド基と反応する基を有するポリオレフィン(a)と、脂環式カルボジイミド基含有化合物(b)との反応物であるポリオレフィンを含むこと、
を特徴とする複合構造体用ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物に関する。
前記ポリオレフィン(3)が、
(i)カルボジイミド基と反応する基を有するポリオレフィン(a)と、脂環式カルボジイミド基含有化合物(b)との反応物であるポリオレフィンを含むこと、
前記ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物が、ポリアリーレンスルフィド樹脂を必須成分として配合して溶融混練すること、
を特徴とする複合構造体用ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の製造方法に関する。
本発明の複合構造体は、金属部材(1)と、ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の成形品(2)とが、接着用組成物(3)を介して接合されてなる。
前記金属部材を構成する金属の種類としては、アルミニウム、銅、マグネシウム、鉄、チタンまたはそれらを含有する合金が挙げられる。より具体的には、鉄や、例えば、ステンレス、鋼材など、鉄を主成分、すなわち20重量%以上、より好ましくは50重量%以上、さらに好ましくは80重量%の割合とし、他に炭素、ケイ素、マンガン、クロム、タングステン、モリブデン、ホスホル、チタン、バナジウム、ニッケル、ジルコニウム、ボロン等を含む合金(以下、鉄合金)や、アルミニウムや、アルミニウムを主成分として、他に銅、マンガン、ケイ素、マグネシウム、亜鉛、ニッケルを含む合金(以下、アルミニウム合金)や、マグネシウムや、マグネシウムを主成分として、他に亜鉛、アルミニウム、ジルコニウムなどを含む合金(以下、マグネシウム合金)や、銅や、銅を主成分として、他に亜鉛、スズ、リン、ニッケル、マグネシウム、ケイ素、クロムを含む合金(以下、銅合金)や、チタンや、チタンを主成分として、他に銅、マンガン、ケイ素、マグネシウム、亜鉛、ニッケルを含む合金(以下、チタン合金)が挙げられる。これらのうち、より好ましくは鉄、鉄合金、アルミニウム合金、マグネシウム合金、銅合金、チタン合金が挙げられ、さらに好ましくは鉄合金、アルミニウム合金、マグネシウム合金が挙げられる。
(1)侵食性水溶液または侵食性懸濁液による浸漬法。金属表面に微細凹凸面が形成された形状とすることが好ましく、さらに、金属表面を多数の凹部が形成された形状とし、かつ、その凹部を数平均内径3μm以下の範囲とすることがより好ましく、同様にその凹部を数平均内径10nm〜3μmの範囲とすることがさらに好ましい。
(2)陽極酸化法。表面に主として金属酸化物層を形成させることにより、その表面層に多数の数平均内径1μm以下の範囲を有する開口部を形成することが好ましく、同様に数平均内径1nm〜1μmの範囲を有する開口部を形成することがより好ましく、さらには同様に数平均内径10〜200nmの範囲を有する開口部を形成することがより好ましい。
(3)機械的切削、例えばダイヤモンド砥粒研削またはブラスト加工によって作成した凹凸有する金型パンチをプレスすることにより金属表面に凹凸を形成する方法や、サンドブラスト、レーザー加工により金属表面に凹凸形状を作成する方法。主として、表面を多数の凹部に加工することが好ましく、凹部の数平均内径またはレーザー加工等の連続形状の凹部を形成させる場合はその幅が1〜1000μmの範囲とすることが好ましく、さらに10〜800μmの範囲とすることがより好ましい。
本発明のポリアリーレンスルフィド樹脂組成物は、ポリアリーレンスルフィド樹脂を必須成分として、必要に応じて他の成分と配合してなるものである。
(融点(Tm)と再結晶化温度(Tc2))
前記ポリアリーレンスルフィド樹脂の融点(Tm)は、耐熱性や機械的強度に優れるポリアリーレンスルフィド樹脂組成物となることから、270℃以上の範囲であることが好ましく、さらに270〜300℃の範囲であることがより好ましい。また、前記ポリアリーレンスルフィド樹脂の再結晶化温度(Tc2)は、耐熱性や機械的強度に優れるポリアリーレンスルフィド樹脂組成物となることから、200〜260℃の範囲であることが好ましい。
本発明に用いるポリアリーレンスルフィド樹脂は、300℃で測定した溶融粘度(V6)が2〜1000〔Pa・s〕の範囲であることが好ましく、さらに流動性および機械的強度のバランスが良好となることから10〜500〔Pa・s〕の範囲がより好ましく、特に60〜200〔Pa・s〕の範囲であることが特に好ましい。但し、本発明において、溶融粘度(V6)は、ポリアリーレンスルフィド樹脂を島津製作所製フローテスター、CFT−500Dを用い、300℃、荷重:1.96×106Pa、L/D=10(mm)/1(mm)にて、6分間保持した後に溶融粘度を測定した値とする。
本発明に用いるポリアリーレンスルフィド樹脂の非ニュートン指数は、本発明の効果を損ねない限り特に限定されないが、0.90〜2.00の範囲であることが好ましい。リニア型ポリアリーレンスルフィド樹脂を用いる場合には、非ニュートン指数が0.90〜1.50の範囲であることが好ましく、さらに0.95〜1.20の範囲であることがより好ましい。このようなポリアリーレンスルフィド樹脂は機械的物性、流動性、耐磨耗性に優れる。ただし、非ニュートン指数(N値)は、キャピログラフを用いて300℃、オリフィス長(L)とオリフィス径(D)の比、L/D=40の条件下で、剪断速度及び剪断応力を測定し、下記式を用いて算出した値である。
前記ポリアリーレンスルフィド樹脂の製造方法としては、特に限定されないが、例えば1)硫黄と炭酸ソーダの存在下でジハロゲノ芳香族化合物を、必要ならばポリハロゲノ芳香族化合物ないしその他の共重合成分を加えて、重合させる方法、2)極性溶媒中でスルフィド化剤等の存在下にジハロゲノ芳香族化合物を、必要ならばポリハロゲノ芳香族化合物ないしその他の共重合成分を加えて、重合させる方法、3)p−クロルチオフェノールを、必要ならばその他の共重合成分を加えて、自己縮合させる方法、等が挙げられる。これらの方法のなかでも、2)の方法が汎用的であり好ましい。反応の際に、重合度を調節するためにカルボン酸やスルホン酸のアルカリ金属塩や、水酸化アルカリを添加しても良い。上記2)方法のなかでも、加熱した有機極性溶媒とジハロゲノ芳香族化合物とを含む混合物に含水スルフィド化剤を水が反応混合物から除去され得る速度で導入し、有機極性溶媒中でジハロゲノ芳香族化合物とスルフィド化剤とを、必要に応じてポリハロゲノ芳香族化合物と加え、反応させること、及び反応系内の水分量を該有機極性溶媒1モルに対して0.02〜0.5モルの範囲にコントロールすることによりポリアリーレンスルフィド樹脂を製造する方法(特開平07−228699号公報参照。)や、固形のアルカリ金属硫化物及び非プロトン性極性有機溶媒の存在下でジハロゲノ芳香族化合物と必要ならばポリハロゲノ芳香族化合物ないしその他の共重合成分を加え、アルカリ金属水硫化物及び有機酸アルカリ金属塩を、硫黄源1モルに対して0.01〜0.9モルの範囲の有機酸アルカリ金属塩および反応系内の水分量を非プロトン性極性有機溶媒1モルに対して0.02モル以下の範囲にコントロールしながら反応させる方法(WO2010/058713号パンフレット参照。)で得られるものが特に好ましい。ジハロゲノ芳香族化合物の具体的な例としては、p−ジハロベンゼン、m−ジハロベンゼン、o−ジハロベンゼン、2,5−ジハロトルエン、1,4−ジハロナフタレン、1−メトキシ−2,5−ジハロベンゼン、4,4’−ジハロビフェニル、3,5−ジハロ安息香酸、2,4−ジハロ安息香酸、2,5−ジハロニトロベンゼン、2,4−ジハロニトロベンゼン、2,4−ジハロアニソール、p,p’−ジハロジフェニルエーテル、4,4’−ジハロベンゾフェノン、4,4’−ジハロジフェニルスルホン、4,4’−ジハロジフェニルスルホキシド、4,4’−ジハロジフェニルスルフィド、及び、上記各化合物の芳香環に炭素原子数1〜18の範囲のアルキル基を有する化合物が挙げられ、ポリハロゲノ芳香族化合物としては1,2,3−トリハロベンゼン、1,2,4−トリハロベンゼン、1,3,5−トリハロベンゼン、1,2,3,5−テトラハロベンゼン、1,2,4,5−テトラハロベンゼン、1,4,6−トリハロナフタレンなどが挙げられる。また、上記各化合物中に含まれるハロゲン原子は、塩素原子、臭素原子であることが望ましい。
本発明に用いる接着用組成物(3)は、カルボジイミド基と反応する基を有するポリオレフィン(a)と、カルボジイミド基含有化合物(b)との反応物であるポリオレフィンを含む。
カルボジイミド基と反応する基を有するポリオレフィン(a)は、ポリオレフィン(a1)にカルボジイミド基と反応する基を有する化合物(a2)、必要に応じてその他のエチレン性不飽和単量体等を、ラジカル開始剤の存在下でグラフト共重合することによって得ることが可能である。
ポリオレフィン(a)の主鎖として用いられるポリオレフィン(a1)は、炭素原子数2〜20の範囲の脂肪族α−オレフィン、環状オレフィン、非共役ジエンを主成分とする重合体であり、好ましくは炭素原子数2〜10の範囲の脂肪族α−オレフィン、更に好ましくは炭素原子数2〜8の範囲の脂肪族α−オレフィンを主成分とする重合体である。これらのオレフィンは、1種単独で用いても2種以上を用いてもよい。共重合体の場合、コモノマーとなるオレフィンの含有量は、本発明の効果を奏する限り特に限定されないが、通常50モル%以下であり、好ましくは40モル%以下、更に好ましくは30モル%以下である。このような範囲にあるポリオレフィンの中では、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリ−4−メチルペンテン−1、およびエチレン、プロピレン、ブテン−1または4−メチルペンテン−1とコモノマーとのα−オレフィン共重合体等の結晶性ポリオレフィンが好ましく、ポリエチレン、ポリプロピレンまたはプロピレン−エチレン共重合体がより好ましい。また、これらはアイソタクチック構造、シンジオタクチック構造の両者ともに使用可能であり、立体規則性についても特段の制限はない。
該化合物(a2)をポリオレフィン(a1)にグラフトさせる方法については特に限定されず、溶液法、溶融混練法等の従来公知のグラフト重合法を採用することができる。
カルボジイミド基と反応する基を有するポリオレフィン(a)は、オレフィン(a1’)と、カルボジイミド基と反応する基を有する化合物(a2)とをラジカル共重合することによって得ることも可能である。オレフィン(a1’)としては、上述のポリオレフィン主鎖として用いられるポリオレフィン(a1)を形成する場合のオレフィンと同一のものを採用することが可能である。オレフィン(a1’)と化合物(a2)とを共重合させる方法については特に限定されず、従来公知のラジカル共重合法を採用することができる。
カルボジイミド基と反応する基を有するポリオレフィン(a)中におけるカルボジイミド基と反応する基を有する化合物(a2)由来の量(例:構造単位量、グラフト量)は、公知の範囲であれば特に限定されるものではないが、0.05〜20重量%の範囲が好ましく、0.05〜5重量%の範囲がより好ましく、0.05〜3重量%の範囲がさらに好ましい。カルボジイミド基と反応する基を有する化合物(m)由来の量が、上記範囲であれば、ポリオレフィン(a)とカルボジイミド基含有化合物(a2)とが好適に架橋して、接着用組成物を製造することが可能となるため好ましい。上記範囲の下限値を上回ると、より優れた接着力が得られるため好ましい。
カルボジイミド基含有化合物(b)は、例えば、一般式(9)で示される繰り返し単位を有するポリカルボジイミドである。カルボジイミド基含有化合物(b)は、1種単独で用いても2種以上を用いてもよい。
本発明に用いるポリカルボジイミドは、ジイソシアネート化合物を原料とした種々の方法で製造することができる。例えば、ジイソシアネート化合物の脱二酸化炭素を伴う脱炭酸縮合反応により、イソシアネート末端ポリカルボジイミドを製造する方法(米国特許第2941956号明細書や特公昭47−33279号公報、J.Org. Chem,28、2069−2075(1963)、Chemical Review1981、Vol.81,No.4,p619−621等)が挙げられる。
本発明に用いるカルボジイミド基含有化合物(b)は、上記のイソシアネートと反応し得る化合物として脂肪族アミンを用い、ポリカルボジイミドを変性したものを用いること好ましい。脂肪族アミンによるポリカルボジイミドの変性は無溶媒で行うこともできるが、上記ポリカルボジイミドを有機溶媒と混合し、そこへ脂肪族アミンをカルボジイミド基に対して所定の当量となるように添加し、撹拌して反応させることにより合成をすることもできる。有機溶媒を用いる場合の脂肪族アミンの添加量としては、カルボジイミド基1当量に対して好ましくは1〜2当量の範囲であり、過剰な脂肪族アミン量が少なく、加熱処理時にアミンが逸散し易いという点からより好ましくは1〜1.2当量の範囲である。また、脂肪族アミンによるポリカルボジイミドの変性の反応温度は、反応速度と変性中の副反応を抑える点から好ましくは常温(25℃程度)〜80℃の範囲であることが好ましく、40〜80℃の範囲がより好ましい。脂肪族アミンによるポリカルボジイミドの変性は撹拌しながら行うことが好ましく、反応時間は温度によって異なるが、好ましくは0.1〜10時間程度である。
ポリカルボジイミドを変性することができる脂肪族アミンとしては、ポリカルボジイミドからの解離性が高いことから、ジエチルアミン、メチルイソプロピルアミン、tert−ブチルエチルアミン、ジ−sec−ブチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、2−メチルピペリジン及び2,6−ジメチルピペリジンからなる群から選択される少なくとも1種の脂肪族アミンであり、好ましくは、ジエチルアミン、tert−ブチルエチルアミン、ジ−sec−ブチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、2−メチルピペリジン及び2,6−ジメチルピペリジンからなる群から選択される少なくとも1種の脂肪族アミンが挙げられ、より好ましくは、ジエチルアミン、tert−ブチルエチルアミン、ジ−sec−ブチルアミン、ジシクロヘキシルアミン及び2−メチルピペリジンからなる群から選択される少なくとも1種の脂肪族アミンが挙げられ、さらに好ましくは、ジ−sec−ブチルアミンが挙げられる。
接着用組成物(3)は、カルボジイミド基と反応する基を有するポリオレフィン(a)と、カルボジイミド基含有化合物(b)とを反応させることにより得られる。前記接着用組成物(3)は、具体的には、溶融変性等のように溶融混練することにより得ることが可能であるが、この方法に限定されるものではない。
X=ポリオレフィン(a)中のカルボジイミド基と反応する基に由来する吸光度と、接着用組成物中のカルボジイミド基と反応する基に由来する吸光度との差
Y=ポリオレフィン(a)中のカルボジイミド基と反応する基に由来する吸光度
接着用組成物について上記方法で求めた反応率は、通常40〜100%、好ましくは60〜100%、更に好ましくは80〜100%の範囲にある。
接着用組成物(3)は、ポリオレフィン(a)とカルボジイミド基含有化合物(b)とが反応したポリオレフィンを含むが、本発明の目的を損なわない範囲で、ポリオレフィン(a)およびカルボジイミド基含有化合物(b)と異なる樹脂を含んでもかまわない。このような樹脂としては、例えば、未変性ポリオレフィン(すなわち、エポキシ基、アミノ基、カルボキシ基、カルボン酸無水物基等の、官能基を有していないポリオレフィン)の他、カルボジイミド基と反応する基を有する変性された樹脂が挙げられ、例えば、マレイン酸変性された樹脂、イミン変性された樹脂が挙げられる。また、接着用組成物(3)は、未反応のポリオレフィン(a)を含んでもよい。これらの樹脂は、1種単独で用いても2種以上を用いてもよい。
本発明の複合構造体の製造方法は、金属部材(1)と、ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の成形品(2)とが、接着用組成物(3)を介して接合されてなる複合構造体の製造方法であって、
前記接着用組成物(3)が、カルボジイミド基と反応する基を有するポリオレフィン(a)と、カルボジイミド基含有化合物(b)との反応物であるポリオレフィンを含むこと、接合方法(A)または接合方法(B)を有することを特徴とする。
接合方法(A)は、前記成形品(2)と接合する金属部材表面に接着用組成物(3)を有する金属部材に、ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物を溶融成形することにより接合する工程を含む。
一方、接合方法(B)は、金属部材(1)と接合する前記成形品表面、または、前記成形品(2)と接合する金属部材表面に、接着用組成物(3)を接触させた状態で、ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物が溶融する温度で、接着用組成物(3)を介して、金属部材(1)と前記成形品(2)とを接合する工程を含む。
本発明の複合構造体の主な用途例としては、各種家電製品、携帯電話、及びPC(Personal Computer)等の電子機器の筐体、箱型の電気・電子部品集積モジュール用保護・支持部材・複数の個別半導体またはモジュール、センサ、LEDランプ、コネクタ、ソケット、抵抗器、リレーケース、スイッチ、コイルボビン、コンデンサ、バリコンケース、光ピックアップ、発振子、各種端子板、変成器、プラグ、プリント基板、チューナ、スピーカ、マイクロフォン、ヘッドフォン、小型モーター、磁気ヘッドベース、パワーモジュール、端子台、半導体、液晶、FDDキャリッジ、FDDシャーシ、モーターブラッシュホルダ、パラボラアンテナ、コンピュータ関連部品等に代表される電気・電子部品;VTR部品、テレビ部品、アイロン、ヘアードライヤ、炊飯器部品、電子レンジ部品、音響部品、オーディオ・レーザディスク・コンパクトディスク・DVDディスク・ブルーレイディスク等の音声・映像機器部品、照明部品、冷蔵庫部品、エアコン部品、タイプライタ部品、ワードプロセッサ部品、あるいは給湯機や風呂の湯量、温度センサなどの水回り機器部品等に代表される家庭、事務電気製品部品;オフィスコンピュータ関連部品、電話器関連部品、ファクシミリ関連部品、複写機関連部品、洗浄用治具、モーター部品、ライタ、タイプライタなどに代表される機械関連部品:顕微鏡、双眼鏡、カメラ、時計等に代表される光学機器、精密機械関連部品;オルタネーターターミナル、オルタネーターコネクタ、ブラシホルダー、スリップリング、ICレギュレータ、ライトディヤ用ポテンシオメーターベース、リレーブロック、インヒビタースイッチ、排気ガスバルブ等の各種バルブ、燃料関係・排気系・吸気系各種パイプ、エアーインテークノズルスノーケル、インテークマニホールド、燃料ポンプ、エンジン冷却水ジョイント、キャブレターメインボディ、キャブレタースペーサ、排気ガスセンサ、冷却水センサ、油温センサ、ブレーキパットウェアーセンサ、スロットルポジションセンサ、クランクシャフトポジションセンサ、エアーフローメータ、ブレーキパッド摩耗センサ、エアコン用サーモスタットベース、暖房温風フローコントロールバルブ、ラジエーターモーター用ブラッシュホルダ、ウォーターポンプインペラ、タービンベイン、ワイパーモーター関係部品、デュストリビュータ、スタータースイッチ、イグニッションコイルおよびそのボビン、モーターインシュレータ、モーターロータ、モーターコア、スターターリレ、トランスミッション用ワイヤーハーネス、ウィンドウォッシャーノズル、エアコンパネルスイッチ基板、燃料関係電磁気弁用コイル、ヒューズ用コネクタ、ホーンターミナル、電装部品絶縁板、ステップモーターロータ、ランプソケット、ランプリフレクタ、ランプハウジング、ブレーキピストン、ソレノイドボビン、エンジンオイルフィルタ、点火装置ケース、パワーモジュール、インバータ、パワーデバイス、インテリジェントパワーモジュール、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ、パワーコントロールユニット、リアクトル、コンバータ、コンデンサ、インシュレーター、モーター端子台、バッテリー、電動コンプレッサー、バッテリー電流センサ、ジャンクションブロック、DLIシステム用イグニッションコイル等を収納するケース等の自動車・車両関連部品、その他各種用途にも適用可能である。
参考例で製造したポリフェニレンスルフィド樹脂をフローテスター(島津製作所、CFT−500D)を用い、300℃、荷重:1.96×106Pa、L/D=10(mm)/1(mm)にて、6分間保持した後に測定した。
接着用組成物の組成分析として赤外分光測定(日本分光、FT/IR−6100)を行った。波数は600〜4000cm−1、積分回数は64回。得られたスペクトルの各官能基に対応するシグナルから組成評価を行った。
接着用組成物のDMA測定(ティーエーインスツルメンツ・ジャパン、RSA−G2)を−40℃〜200℃の温度範囲で、昇温速度4℃/Min、引張ひずみ0.1%、周波数1Hzで行った。貯蔵ヤング率E’の温度依存性のスペクトルが、低温からみて始めて0.1GPa以下になった温度を軟化温度とした。
金属試験片/接着用組成物/PPS樹脂組成物の成形体が積層した複合構造体(ISO19095に準拠したType−B型)は材料試験器(島津製作所、AG−IS)を用いて引張速度5mm/minでせん断引張測定をおこなった。測定温度は室温、複合構造体の破断に至るまでの応力の最大値の平均値(n=5)を接合強度とした。
(測定例5)複合構造体の破断面の観察
せん断引張測定を行った金属試験片/接着用組成物/PPS樹脂組成物の成形体が積層した複合構造体における、剥離面の観察を目視で行った。なお、「PPS」とは、剥離時に接着用組成物のフィルムがPPS成形品表面のみに付着していたことを表し、「凝集剥離」は接着用組成物のフィルムがPPS成形品表面および金属試験片表面に付着していたことを表す。
処理なし:アルミニウム板(材質:A5052)から、長さ×幅×厚み=45mm ×10mm×1.5mmの大きさに金属片を切り出し、試験片(A−1)とした。
(製造例1−2) 金属部材(A−2)の製造
金属表面処理:試験片(A−1)に、さらに接合面を研磨(研磨紙粗さ:1000番)してから、全面をYAGレーザーマーカー装置(芝浦エレテック、LAY−791DE)を用いてレーザー溝加工を施した。アルミニウム片の表面に長さ10mm、深さ150μm、幅100μmの連続した溝を100μm間隔で25本スリット状に形成し、試験片(A−2)とした。
[工程1]
圧力計、温度計、コンデンサ、デカンタ、精留塔を連結した撹拌翼付き150リットルオートクレーブにp−ジクロロベンゼン(以下、「p−DCB」と略記する。)33.222kg(226モル)、NMP3.420kg(34.5モル)、47.23重量%NaSH水溶液27.300kg(NaSHとして230モル)、及び49.21重量%NaOH水溶液18.533g(NaOHとして228モル)を仕込み、撹拌しながら窒素雰囲気下で173℃まで5時間掛けて昇温して、水27.300kgを留出させた後、オートクレーブを密閉した。脱水時に共沸により留出したp−DCBはデカンターで分離して、随時オートクレーブ内に戻した。脱水終了後のオートクレーブ内は微粒子状の無水硫化ナトリウム組成物がp−DCB中に分散した状態であった。この組成物中のNMP含有量は0.079kg(0.8モル)であったことから、仕込んだNMPの98モル%(33.7モル)がNMPの開環体(4−(メチルアミノ)酪酸)のナトリウム塩(以下、「SMAB」と略記する。)に加水分解されていることが示された。オートクレーブ内のSMAB量は、オートクレーブ中に存在する硫黄原子1モル当たり0.147モルであった。仕込んだNaSHとNaOHが全量、無水Na2Sに変わる場合の理論脱水量は27.921gであることから、オートクレーブ内の残水量878g(48.8モル)の内、609g(33.8モル)はNMPとNaOHとの加水分解反応に消費されて、水としてオートクレーブ内に存在せず、残りの269g(14.9モル)は水、あるいは結晶水の形でオートクレーブ内に残留していることを示していた。オートクレーブ内の水分量はオートクレーブ中に存在する硫黄原子1モル当たり0.065モルであった。
上記脱水工程終了後に、内温を160℃に冷却し、NMP46.343kg(467.5モル)を仕込み、185℃まで昇温した。オートクレーブ内の水分量は、工程2で仕込んだNMP1モル当たり0.025モルであった。ゲージ圧が0.00MPaに到達した時点で、精留塔を連結したバルブを開放し、内温200℃まで1時間掛けて昇温した。この際、精留塔出口温度が110℃以下になる様に冷却とバルブ開度で制御した。留出したp−DCBと水の混合蒸気はコンデンサーで凝縮し、デカンターで分離して、p−DCBはオートクレーブへ戻した。留出水量は228g(12.7モル)であった。
工程3開始時のオートクレーブ内水分量は41g(2.3モル)で、工程2で仕込んだNMP1モル当たり0.005モルで、オートクレーブ中に存在する硫黄原子1モル当たり0.010モルであった。オートクレーブ内のSMAB量は工程1と同じく、オートクレーブ中に存在する硫黄原子1モル当たり0.147モルであった。次いで、内温200℃から230℃まで3時間掛けて昇温し、230℃で1時間撹拌した後、250℃まで昇温し、1時間撹拌した。内温200℃時点のゲージ圧は0.03MPaで、最終ゲージ圧は0.40MPaであった。冷却後、得られたスラリーの内、650gを3リットルの水に注いで80℃で1時間撹拌した後、濾過した。このケーキを再び3リットルの温水で1時間撹拌し、洗浄した後、濾過した。この操作を4回繰り返した。このケーキを再び3リットルの温水と、酢酸を加え、pH4.0に調整した後、1時間撹拌し、洗浄した後、濾過した。このケーキを再び3リットルの温水で1時間撹拌し、洗浄した後、濾過した。この操作を2回繰り返した。熱風乾燥機を用いて120℃で一晩乾燥して白色の粉末状のPPS樹脂(B−1)を得た。このポリマーの300℃における溶融粘度は41Pa・sであった。非ニュートン指数は1.07であった。
「次いで、内温200℃から230℃まで3時間掛けて昇温し、230℃で1時間撹拌した後、250℃まで昇温し、1時間撹拌した。」とする部分を「次いで、内温200℃から230℃まで3時間掛けて昇温し、230℃で1.5時間撹拌した後、250℃まで昇温し、1時間撹拌した。」としたこと以外は製造例1と同様にして、白色の粉末状のPPS樹脂(以下、B−2)を得た。得られたポリマーの溶融粘度は73Pa・s、非ニュートン指数が1.07であった。
圧力計、温度計、コンデンサを連結した撹拌翼および底弁付き150リットルオートクレーブに、フレーク状硫化ソーダ(60.3重量%Na2S)19.413kgと、NMP45.0kgを仕込んだ。窒素気流下攪拌しながら209℃まで昇温して、水4.644kgを留出させた(残存する水分量は硫化ソーダ1モル当り1.13モル)。その後、オートクレーブを密閉して180℃まで冷却し、パラジクロロベンゼン22.185kg、1,2,4−トリクロロベンゼン0.027kg及びNMP18.0kgを仕込んだ。液温150℃で窒素ガスを用いてゲージ圧で0.1MPaに加圧して昇温を開始した。液温240℃で2時間保持したのち、液温260℃で3時間攪拌しつつ反応を進め、オートクレーブ上部を散水することにより冷却した。次に降温させると共にオートクレーブ上部の冷却を止めた。オートクレーブ上部を冷却中、液温が下がらないように一定に保持した。反応中の最高圧力は、0.85MPaであった。反応後、冷却し、温度170℃の時点でシュウ酸・2水和物0.284kg(2.25モル)をNMP0.663kgに含む溶液を加圧注入した。30分間撹拌後、冷却し、100℃で底弁を開き、反応スラリーを150リットル平板ろ過機に移送し120℃で加圧ろ過したのち、NMP16kgを加え、加圧ろ過した。ろ過後、撹拌翼付き150リットル真空乾燥機を用いて、減圧下150℃で2時間撹拌してNMPを除去し、白色の粉末状のPPS樹脂(B−3)を得た。 このポリマーの300℃における溶融粘度は77Pa・sであった。非ニュートン指数は1.25であった。
(製造例3−1a)無水マレイン酸変性ポリプロピレン(PP−MA)の製造
ポリプロピレン(密度=0.912g/cm3、(株)プライムポリマー社製)を100重量部に、無水マレイン酸(東京化成工業(株)製)1重量部、2,5−ジメチル−2,5−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3(日油(株)製)0.30重量部を混合して二軸混練機を用いてシリンダー温度210℃にて押出し、無水マレイン酸変性ポリプロピレン(PP−MA)を得た。
ジシクロヘキシルメタン4,4’−ジイソシアナート(デグサジャパン(株)製、VESTANAT H12MDI)100重量部、ポリアルキレンカーボネートジオール(旭化成ケミカルズ(株)製、DURANOL T−5651、分子量1000)71.8重量部、フェニルイソシアネート17.1重量部、トルエン245重量部及びカルボジイミド化触媒(3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレン−1−オキシド)1.0重量部を還流管及び撹拌機付きの反応容器に投入し、窒素気流下、100℃で3時間撹拌し、FT−IR測定により波長2270cm−1付近のイソシアネート基による吸収ピークがほぼ消滅したことを確認するとともに、波長2150cm−1前後のカルボジイミド基による吸収ピークを確認して、脂環式構造を有するポリカルボジイミドを得た。
上記で作成した無水マレイン酸変性ポリプロピレン(PP−MA)を100重量部と、変性ポリカルボジイミド化合物(b1)を1.9重量部とをそれぞれ混合し、二軸混練機を用いてシリンダー温度250℃で押出し、接着用組成物(C−1)のペレットを得た。
トリレンジイソシアネート(三井化学ポリウレタン(株)製、「コスモネートT−80」2,4−トリレンジイソシアネート/2,6−トリレンジイソシアネート(75−85/15−25)の混合物)100重量部、ポリアルキレンカーボネートジオール(旭化成ケミカルズ(株)、DURANOL T−5651、分子量1000)71.0重量部、フェニルイソシアネート16.8重量部、トルエン(沸点110.6℃)245重量部及びカルボジイミド化触媒(3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレン−1−オキシド)1.0重量部を還流管及び撹拌機付きの反応容器に投入し、窒素気流下、100℃で3時間撹拌し、赤外吸収(IR)スペクトル測定により波長2270cm−1付近のイソシアネート基による吸収ピークがほぼ消滅したことを確認するとともに、波長2150cm−1前後のカルボジイミド基による吸収ピークを確認して、芳香族構造を有するポリカルボジイミドを得た。
上記で作成した無水マレイン酸変性ポリプロピレン(PP−MA)を100重量部と、変性ポリカルボジイミド化合物(b2)1.9重量部とを混合し、二軸混練機を用いてシリンダー温度250℃にて押出し、接着用組成物(C−2)のペレットを製造した。
ヘキサメチレンジイソシアネート100重量部、ポリアルキレンカーボネートジオール(旭化成ケミカルズ(株)製、DURANOL T−5651、分子量1000)71.0重量部、フェニルイソシアネート16.6重量部、トルエン(沸点110.6℃)245重量部及びカルボジイミド化触媒(3−メチル−1−フェニル−2−ホスホレン−1−オキシド)1.0重量部を還流管及び撹拌機付きの反応容器に投入し、窒素気流下、100℃で4時間撹拌し、赤外吸収(IR)スペクトル測定により波長2270cm−1付近のイソシアネート基による吸収ピークがほぼ消滅したことを確認するとともに、波長2150cm−1前後のカルボジイミド基による吸収ピークを確認して、脂肪族構造を有するポリカルボジイミドを得た。
上記で作成した無水マレイン酸変性ポリプロピレン(PP−MA)を100重量部と、変性カルボジイミド基含有化合物(b3)を1.9重量部とをそれぞれ混合し、二軸混練機を用いてシリンダー温度250℃にて押出し、接着用組成物(C−3)のペレットを製造した。
(ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の製造)
表1〜5に記載する組成成分および配合量(全て重量部)に従い、各材料をタンブラーで均一に混合した。その後、ベント付き2軸押出機(日本製鋼所、TEX30α)に前記配合材料を投入し、樹脂成分吐出量30kg/hr、スクリュー回転数220rpm、設定樹脂温度を320℃に設定して溶融混練し、ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物のペレットを得た。
金属試験片をホットプレート上で200℃に予熱し、ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物と接合する表面上(10mm×5mm)に、上記接着用組成物のフィルムを10mm×5mmサイズにハサミで切り出して融着させた。続いて、射出成形機(住友重機械工業、SV−50M)の金型(金型温度は140℃)に接着用組成物を融着させた金属試験片をセットし、金属試験片の処理面(10mm×5mm)と樹脂組成物が接合されるように上記で製造したポリフェニレンスルフィド樹脂組成物のペレットをスクリュー温度320℃でインサート成形し、金属試験片/接着用組成物/PPS樹脂組成物の成形体が積層した複合構造体(ISO19095に準拠したType−B型)を得た。
得られた金属試験片/接着用組成物/PPS樹脂組成物の成形体が積層した複合構造体を24時間室温で放置したあと測定例4の通りせん断引張試験を行って接合強度を得た。ついで、測定例5のとおり破断面の観察を行った。結果は表1〜5に示す。
接着用組成物(C−1)〜(C−3)の代わりに、市販の高密度ポリエチレン(三菱ケミカルホールディングス ノバテック)を接着用組成物とし、そのフィルムを用いて、上記と同様に金属試験片/接着用組成物/PPS樹脂組成物の成形体が積層した複合構造体を作成し、評価した。結果は表1〜5に示す。
GF:ガラスフィラー(チョップドストランド維長200μm、平均直径10μm)
BF−7L:オレフィンエラストマー 住友化学株式会社製「ボンドファースト−7L」(エチレン−グリシジルジメタクリレート−酢酸ビニル)
「エピクロン7050」:エポキシ樹脂 DIC株式会社製「エピクロン7050」(エポキシ当量1750−2100g/当量)
「エピクロンN−673」:エポキシ樹脂 DIC株式会社製「エピクロンN−673」(エポキシ当量205−215g/当量)
「ノバテック」:三菱ケミカルホールディングス株式会社製 高密度ポリエチレン「ノバテック」
2−1・・・ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物
2−2・・・ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の成形体
3 ・・・接着用組成物
Claims (14)
- 金属部材(1)と、ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の成形品(2)とが、接着用組成物(3)を介して接合されてなる複合構造体の製造方法であって、
前記接着用組成物(3)が、カルボジイミド基と反応する基を有するポリオレフィン(a)と、カルボジイミド基含有化合物(b)との反応物であるポリオレフィンを含むこと、接合方法(A)または接合方法(B)を有すること、を特徴とする製造方法。
接合方法(A)
前記成形品(2)と接合する金属部材表面に接着用組成物(3)を有する金属部材に、ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物を溶融成形することにより接合する工程を含む。
接合方法(B)
金属部材(1)と接合する前記成形品表面、または、前記成形品(2)と接合する金属部材表面に対し、接着用組成物(3)を接触させた状態で、ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物が溶融する温度で、接着用組成物(3)を介して、金属部材(1)と前記成形品(2)とを接合する工程を含む。 - 前記カルボジイミド基含有化合物(b)は、脂環式ジイソシアネート化合物を含む原料を用いて脱炭酸縮合反応により製造されるポリカルボジイミドである、請求項1記載の製造方法。
- 前記脂環式ジイソシアネート化合物が、イソホロンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネートおよびトランス1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンからなる群から選ばれる少なくとも1つである、請求項1記載の製造方法。
- 前記カルボジイミド基含有化合物(b)が、ポリカルボジイミド化合物を脂肪族アミンで変性して得られたものである、請求項1記載の製造方法。
- 前記成形品(2)と接合する金属部材表面に接着用組成物(3)を有する金属部材に、ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物を溶融成形することにより接合する工程、
または、
金属部材(1)と接合する前記成形品表面、または、前記成形品(2)と接合する金属部材表面の少なくとも一方に対し、接着用組成物(3)を接触させ、その後、ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物が溶融する温度で、接着用組成物(3)を介して、金属部材(1)と前記成形品(2)とを接合する工程とを有すること、かつ、
金属部材と、ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の成形品とを接合する工程を有する、請求項1記載の製造方法。 - ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物が、ポリアリーレンスルフィド樹脂100重量部に対して、カルボジイミド基と反応性を有する化合物(2a)を0.01〜100重量部の範囲で含む、請求項1記載の製造方法。
- 前記化合物(2a)は、エポキシ基、アルコール性水酸基、カルボキシ基、またはカルボン酸無水物基(−(CO)O(CO)−)で表される官能基を有する化合物である請求項6記載の製造方法。
- 前記化合物(2a)が、エポキシ樹脂またはエポキシ基含有ポリオレフィン樹脂である請求項6または7記載の製造方法。
- 前記ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物が溶融混練物である請求項1〜8のいずれか一項に記載の製造方法。
- 金属部材(1)と、ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の成形品(2)とが、接着用組成物(3)を介して接合されてなる複合構造体であって、
前記接着用組成物(3)が、
(i)カルボジイミド基と反応する基を有するポリオレフィン(a)と、脂環式カルボジイミド基含有化合物(b)との反応物であるポリオレフィンを含むこと、
を特徴とする複合構造体。 - 金属部材(1)と、ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の成形品(2)とが、接着用組成物(3)を介して接合されてなる複合構造体に用いるポリアリーレンスルフィド樹脂組成物であって、
前記接着用組成物(3)が、
(i)カルボジイミド基と反応する基を有するポリオレフィン(a)と、脂環式カルボジイミド基含有化合物(b)との反応物であるポリオレフィンを含むこと、
を特徴とする複合構造体用ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物。 - 金属部材(1)と、ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の成形品(2)とが、接着用組成物(3)を介して接合されてなる複合構造体に用いるポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の製造方法であって、
前記接着用組成物(3)が、
(i)カルボジイミド基と反応する基を有するポリオレフィン(a)と、脂環式カルボジイミド基含有化合物(b)との反応物であるポリオレフィンを含むこと、
前記ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物が、ポリアリーレンスルフィド樹脂を必須成分として配合して溶融混練すること、
を特徴とする複合構造体用ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の製造方法。 - 請求項11記載の複合構造体用ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物を溶融成形して得られる成形品。
- 請求項12記載の製造方法により複合構造体用ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物を製造する工程と、得られたポリアリーレンスルフィド樹脂組成物を溶融成形する工程を有する、複合構造体用ポリアリーレンスルフィド樹脂組成物の成形品の製造方法。
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