JP2019102501A - カバーレイフィルムおよびそれを用いた電子機器 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明に係るカバーレイフィルムに使用する支持体フィルムの基材としては、たとえば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルフィルム、ポリプロピレンやポリエチレン等のポリオレフィンフィルム、ナイロン等のポリアミドフィルム、その他の樹脂フィルム等を好適に用いることができる。それらの支持体フィルムは、マスキングフィルムとして使用可能なものでも良い。
[第1の絶縁性層]
本発明に係るカバーレイフィルムは、上記の如く、支持体フィルムの上に特性の異なる2種類の絶縁性層を積層したものであるが、その内の第1の絶縁性層(FPC等に装着した場合に外側に位置する絶縁性層)は、第2の絶縁性層に比べて高い難燃性を有していることが必要である。そのような第1の絶縁性層の素材としては、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアリーレンエーテル樹脂、スチレン系樹脂等を好適に用いることができるが、それらの中でも、ポリイミド樹脂が最も好ましい。
本発明に係るカバーレイフィルムの第2の絶縁性層は、絶縁性層として機能するのみならず、FPCの配線面等に直接的に接触して、カバーレイフィルム全体がFPCの配線面等から剥がれないように保持する接着剤としても機能する部分である。かかる第2の絶縁性層は、第1の絶縁性層に比べて、構成樹脂が高い柔軟性を有していることが必要である。そのような第2の絶縁性層の素材としては、第1の絶縁性層の素材と同様に、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアリーレンエーテル樹脂、スチレン系樹脂等を挙げることができ、ポリイミド樹脂を特に好適に用いることができる。これらの樹脂を用いることで、FPCの配線面への接着性も良好な絶縁層とすることができる。
本発明に係るカバーレイフィルムの製造方法としては、支持体フィルムの上に、第1の絶縁性層と第2の絶縁性層とを順次積層する方法を用いることができる。さらに、その積層方法としては、支持体フィルムの上に、第1の絶縁性層形成用の樹脂溶液を流延塗布し、加熱して塗膜を乾燥させることによって第1の絶縁性層を形成した後に、その第1の絶縁性層の上に、第2の絶縁性層形成用の樹脂溶液を流延塗布し、加熱して塗膜を乾燥させることによって第2の絶縁性層を形成する方法を好適に用いることができる。また、第1の絶縁性層形成用の樹脂溶液と第2の絶縁性層形成用の樹脂溶液とを同時流延する方法(樹脂を溶剤に溶かしたワニスにより同時成膜する方法)を採用することも可能である。
本発明に係るカバーレイフィルムは、上記の如く、支持体フィルムの片面に、第1の絶縁性層と第2の絶縁性層とを順に積層することによって形成されている。図1(b)は、カバーレイフィルムをFPCに装着した状態を示したものであり、カバーレイフィルムFcをFPCの配線等に被覆させる際には、第1の絶縁性層L1および第2の絶縁性層L2からなる積層体Sを、支持体フィルムFsから一体的に剥離して、第2の絶縁性層L2をFPCの配線等に当接させるようにして貼り合わせる。さらに、その状態で、カバーレイフィルムFcの外側から加圧しながら所定の温度(140〜160℃)で加熱すると、誘電体である第2の絶縁性層L2が、FPCの配線の凹凸形状に合わせて追従性良く変形し、積層体S全体がFPCの配線面から剥がれないように保持する接着剤として機能するとともに、絶縁性層として機能する。一方、誘電体である第1の絶縁性層が、良好な熱安定性と高い難燃性とを発現する。
Tg(ガラス転移点)は以下の方法により測定した。厚さ50μmの樹脂試料からなるサンプルフィルムを準備する。このサンプルフィルムの固体粘弾性の温度分散測定を、TAinstruments社製のRSA−IIを用いて引張モードで測定周波数1Hzの条件で行い、貯蔵弾性率E’と損失弾性率E”を測定する。そして、得られた損失正接tanδ=E”/E’のピーク値から「ガラス転移温度」を導出した値をTg(ガラス転移点)とする。
樹脂AのTg×樹脂Aの重量比率+樹脂BのTg×樹脂Bの重量比率=100×0.25+200×0.75=175℃
厚みが12.5μmのポリイミドフィルム上に、厚み75μm、L/S=75μm/75μmの銅配線パターンを形成したテストパターンに、実施例・比較例で得られたカバーレイフィルムの第2の絶縁性層面を重ねて、温度140℃、速度1m/minで熱ラミネートによりラミネートした。さらに、支持体フィルムを剥離した後、160℃、4.5MPa、65分の条件で熱プレスすることによって評価サンプルを得た。そして、得られた評価サンプルの断面の状態を、顕微鏡によって観察し、下記の4段階で官能評価した。
◎:配線パターンに非常に良く追従しており、かつ、外観が良好である。
○:配線パターンに良く追従しており、かつ、外観が概ね良好である。
△:配線パターンに良く追従しているが、配線エッジが薄くなっている。
×:配線パターンに追従せずに浮いてしまっている。または、配線エッジ部分の塗膜が切れてしまっている。
厚みが12.5μmのポリイミドフィルム上に、実施例・比較例で得られたカバーレイフィルムを、上記した追従性の評価方法における熱プレス方法と同じ方法で熱プレスすることによって評価用サンプルを得た。そして、UL−94の薄手材料垂直燃焼試験(ASTM D4804)の方法にしたがって、下記の4段階で官能評価した。
◎:炎が上がらないような難燃をする。
○:標線までの燃焼がない難燃をする。
△:標線程度までの燃焼を示す。
×:標線以上まで燃焼してしまい難燃性を有しない。
IPC−TM−650 2.4.19に準拠し、サンプルサイズを15mm幅、チャック間距離を100mmとし、50mm/minの引張速度で引張したときの破断時のサンプル長から、下式によって測定した(サンプル数N=5で測定し、それらの平均値を算出した)。
(破断時のサンプル長−引長前のサンプル長)/引長前のサンプル長×100
<第1の絶縁性層形成用塗布液の調製>
下記の溶剤可溶性ポリイミド樹脂Aの溶液(樹脂固形分15%のDMAc溶液)と、溶剤可溶性ポリイミド樹脂Bの溶液(樹脂固形分15%のDMAc溶液)と、光吸収剤である非導電性カーボンブラックとを、乾燥後の重量比が、47.5:47.5:5.0となるように混合することによって、第1の絶縁性層形成用塗布液を調製した。
・樹脂A:ジアミンの中に脂肪族ユニットとして(CH2CH2CH2CH2−O−)10を含むポリイミド樹脂からなる柔軟性を有する溶剤可溶性ポリイミド樹脂、Tg=170℃
・樹脂B:脂肪族ユニットを含まないポリイミド樹脂からなる難燃性を有する溶剤可溶性ポリイミド樹脂(難燃剤非含有)、Tg=200℃
上記した溶剤可溶性ポリイミド樹脂Aの溶液と、上記した非導電性カーボンブラックとを、乾燥後の重量比が、95:5となるように混合することによって、第2の絶縁性層形成用塗布液を調製した。
片面に剥離処理を施した厚みが50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを支持体フィルムとして用い、その支持体フィルムの剥離処理側の面に、上記した第1の絶縁性層形成用塗布液を、乾燥後の厚みが1μmになるように流延塗布し、所定の温度(150℃)で乾燥させることによって支持体フィルム上に第1の絶縁性層を形成した。しかる後、その第1の絶縁性層の上に、上記した第2の絶縁性層形成用塗布液を、乾燥後の厚みが3μmになるように流延塗布し、所定の温度(150℃)で乾燥させることにより、支持体フィルム上に第1の絶縁性層と第2の絶縁性層とを順に積層させたカバーレイフィルムを得た。なお、得られたカバーレイフィルムにおける積層体(第1の絶縁性層および第2の絶縁性層からなるもの)の総厚みは約4.0μmであった。また、第2の絶縁性層形成用塗布液のみを均一厚みにキャストして乾燥させることにより薄膜(厚さ=3μm)を形成し、その薄膜の引張伸度を測定した結果、約130%であった。そして、上記した評価方法によって、得られたカバーレイフィルムの特性を評価した。評価結果をカバーレイフィルムの構成とともに表1に示す。
実施例1と同一の支持体フィルムの剥離処理側の面に、実施例1と同一の第1の絶縁性層形成用塗布液を流延塗布する際に、乾燥後の厚みが2μmになるように調整するとともに、形成された第1の絶縁性層の上に、実施例1と同一の第2の絶縁性層形成用塗布液を流延塗布する際に、乾燥後の厚みが6μmになるように調整した以外は実施例1と同様にして、実施例2のカバーレイフィルムを得た。なお、得られたカバーレイフィルムにおける積層体の総厚みは約8.0μmであった。また、第2の絶縁性層形成用塗布液のみを均一厚みにキャストして乾燥させることにより薄膜(厚さ=6μm)を形成し、その薄膜の引張伸度を測定した結果、約130%であった。そして、上記した評価方法によって、得られたカバーレイフィルムの特性を評価した。評価結果をカバーレイフィルムの構成とともに表1に示す。
第1の絶縁性層形成用塗布液を実施例1と同一の溶剤可溶性ポリイミド樹脂Bの溶液のみとするとともに、第2の絶縁性層形成用塗布液を実施例1と同一の溶剤可溶性ポリイミド樹脂Aの溶液のみとした以外は実施例2と同様にして、実施例3のカバーレイフィルムを得た。なお、得られたカバーレイフィルムにおける積層体の総厚みは約8.0μmであった。また、第2の絶縁性層形成用塗布液のみを均一厚みにキャストして乾燥させることにより薄膜(厚さ=6μm)を形成し、その薄膜の引張伸度を測定した結果、約150%であった。そして、上記した評価方法によって、得られたカバーレイフィルムの特性を評価した。評価結果をカバーレイフィルムの構成とともに表1に示す。
実施例1と同一の溶剤可溶性ポリイミド樹脂Aの溶液と、実施例1と同一の溶剤可溶性ポリイミド樹脂Bの溶液とを、乾燥後の重量比が、40:60となるように混合することによって、第1の絶縁性層形成用塗布液を調製した。また、実施例1と同一の溶剤可溶性ポリイミド樹脂Aの溶液と、リン系難燃剤とを、乾燥後の重量比が、50:50となるように混合することによって、第2の絶縁性層形成用塗布液を調製した。そして、それらの第1の絶縁性層形成用塗布液および第2の絶縁性層形成用塗布液を用いた以外は、実施例2と同様にして、実施例4のカバーレイフィルムを得た。なお、得られたカバーレイフィルムにおける積層体の総厚みは約8.0μmであった。また、第2の絶縁性層形成用塗布液のみを均一厚みにキャストして乾燥させることにより薄膜(厚さ=6μm)を形成し、その薄膜の引張伸度を測定した結果、約130%であった。そして、上記した評価方法によって、得られたカバーレイフィルムの特性を評価した。評価結果をカバーレイフィルムの構成とともに表1に示す。
<第1の絶縁性層形成用塗布液の調製>
下記の溶剤可溶性ポリイミド樹脂B’の溶液(樹脂固形分15%のDMAc溶液)を第1の絶縁性層形成用塗布液として利用した。
・樹脂B’:脂肪族ユニットを含まないポリイミド樹脂からなる難燃性を有する溶剤可溶性ポリイミド樹脂(難燃剤非含有)、Tg=230℃
以下の溶剤可溶性ポリイミド樹脂A’の溶液(樹脂固形分15%のDMAc溶液)を第2の絶縁性層形成用塗布液として利用した。
・樹脂A’:ジアミンの中に脂肪族ユニットとして(CH2CH2CH2CH2−O−)10を含むポリイミド樹脂からなる柔軟性を有する溶剤可溶性ポリイミド樹脂、Tg=140℃
<絶縁性層形成用塗布液の調製>
実施例1と同一の溶剤可溶性ポリイミド樹脂Aの溶液と、実施例1と同一の溶剤可溶性ポリイミド樹脂Bの溶液と、実施例1と同一の非導電性カーボンブラックとを、乾燥後の重量比が、47.5:47.5:5.0となるように混合することによって、絶縁性層形成用塗布液を調製した。
そして、実施例1と同一の支持体フィルムの剥離処理側の面に、上記した絶縁性層形成用塗布液を、乾燥後の厚みが8μmになるように流延塗布し、所定の温度(150℃)で乾燥させることにより、支持体フィルム上に単一の絶縁性層を形成することによって、カバーレイフィルムを得た。なお、得られたカバーレイフィルムにおける絶縁性層の厚みは約8.0μmであった。そして、上記した評価方法によって、得られたカバーレイフィルムの特性を評価した。評価結果をカバーレイフィルムの構成とともに表1に示す。
厚さ約5.0μmのカプトンフィルムの外側の面に、実施例1と同一の第2の絶縁性層形成用塗布液を、乾燥後の厚みが5μmになるように流延塗布し、所定の温度(150℃)で乾燥させることにより、支持体フィルム上に第1の絶縁性層と第2の絶縁性層とを順に積層させたカバーレイフィルムを得た。なお、得られたカバーレイフィルムにおける積層体(第1の絶縁性層および第2の絶縁性層からなるもの)の総厚みは約10.0μmであった。また、第2の絶縁性層形成用塗布液のみを均一厚みにキャストして乾燥させることにより薄膜(厚さ=5μm)を形成し、その薄膜の引張伸度を測定した結果、約130%であった。そして、上記した評価方法によって、得られたカバーレイフィルムの特性を評価した。評価結果をカバーレイフィルムの構成とともに表1に示す。
Fs・・支持体フィルム
L1・・第1の絶縁性層
L2・・第2の絶縁性層
S・・積層体
Fp・・剥離フィルム
Claims (10)
- 支持体フィルムの片面に、第1の絶縁性層、第2の絶縁性層が順に積層されており、
前記第1の絶縁性層が、Tgが180℃以上の難燃性樹脂からなるものであるとともに、前記第2の絶縁性層が、Tgが140℃以上190℃以下の樹脂からなるものであり、
加熱加圧により被着体への接着が可能であり、
前記第1の絶縁性層の難燃性樹脂のTgの方が、前記第2の絶縁性層の樹脂のTgよりも高いことを特徴とするカバーレイフィルム。 - 前記第1の絶縁性層の膜厚が0.5μm以上3μm以下であり、前記第2の絶縁性層の膜厚が2.5μm以上10μm以下であることを特徴とする請求項1に記載のカバーレイフィルム。
- 前記第1の絶縁性層に含まれる難燃性樹脂および前記第2の絶縁性層に含まれる樹脂が、いずれも溶剤可溶性のポリイミドであることを特徴とする請求項1、または請求項2に記載のカバーレイフィルム。
- 前記第1の絶縁性層と前記第2の絶縁性層とからなる積層体の引張伸度が50%以上200%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のカバーレイフィルム。
- 前記第1の絶縁性層が、5重量%以上60重量%以下の難燃剤を含有したものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のカバーレイフィルム。
- 前記第2の絶縁性層の単層での引張伸度が100%以上300%以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のカバーレイフィルム。
- 前記第2の絶縁性層に含まれる樹脂が、分子内に脂肪族鎖を有するポリイミドであることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のカバーレイフィルム。
- 前記第2の絶縁性層が、5重量%以上60重量%以下の難燃剤を含有したものであることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のカバーレイフィルム。
- 前記第1の絶縁性層、前記第2の絶縁性層の内の少なくともいずれか一層が光吸収剤を含有したものであることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載のカバーレイフィルム。
- 請求項1〜9のいずれかに記載のカバーレイフィルムが、FPC保護用の部材として使用されていることを特徴とする電子機器。
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