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JP2019101195A - 液晶配向膜の製造方法、液晶配向膜、及び液晶表示素子 - Google Patents

液晶配向膜の製造方法、液晶配向膜、及び液晶表示素子 Download PDF

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JP2019101195A
JP2019101195A JP2017231110A JP2017231110A JP2019101195A JP 2019101195 A JP2019101195 A JP 2019101195A JP 2017231110 A JP2017231110 A JP 2017231110A JP 2017231110 A JP2017231110 A JP 2017231110A JP 2019101195 A JP2019101195 A JP 2019101195A
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liquid crystal
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film
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JP2017231110A
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English (en)
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一世 三宅
Issei Miyake
一世 三宅
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Nissan Chemical Corp
Original Assignee
Nissan Chemical Corp
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Abstract

【課題】IPS駆動方式やFFS駆動方式の液晶表示素子で発生する残像を抑制し、従来よりも少ない工程数で製造可能な液晶配向膜の製造方法を提供する。【解決手段】下記(A)〜(D)の工程を有する液晶配向膜の製造方法。(A):特定の化学式のテトラカルボン酸二無水物及びその誘導体から選ばれる少なくとも1種類を含有するテトラカルボン酸二無水物及びその誘導体と、別の特定の化学式のジアミンから選ばれる少なくとも1種類を含有するジアミン成分から得られるポリイミド前駆体のイミド化物であるポリイミドを含有する液晶配向剤を塗布する工程。(B):塗布した液晶配向剤を熱イミド化が実質的に進行しない条件で加熱する工程。(C):(B)で得られた膜に偏光された紫外線を照射する工程。(D):(C)で得られた膜を、100℃以上且つ(B)よりも高い温度で焼成する工程。【選択図】なし

Description

本発明は、液晶配向膜の製造方法、この製造方法によって得られる液晶配向膜、及び得られた液晶配向膜を具備する液晶表示素子に関する。
液晶テレビ、液晶ディスプレイなどに用いられる液晶表示素子は、通常、液晶の配列状態を制御するための液晶配向膜が素子内に設けられている。
現在、工業的に最も普及している液晶配向膜は、電極基板上に形成されたポリアミック酸及び/又はこれをイミド化したポリイミドからなる膜の表面を、綿、ナイロン、ポリエステル等の布で一方向に擦る、いわゆるラビング処理を行うことで作製されている。
ラビング処理は、簡便で生産性に優れた工業的に有用な方法である。しかし、液晶表示素子の高性能化、高精細化、大型化に伴い、ラビング処理で発生する配向膜の表面の傷、発塵、機械的な力や静電気による影響、更には、配向処理面内の不均一性などの種々の問題が明らかとなっている。
ラビング処理に代わる方法としては、偏光された放射線を照射することにより、液晶配向能を付与する光配向法が知られている。光配向法による液晶配向処理は、光異性化反応を利用したもの、光架橋反応を利用したもの、光分解反応を利用したものなどが提案されている(非特許文献1参照)。
特許文献1では、主鎖にシクロブタン環などの脂環構造を有するポリイミド膜を光配向法に用いることが提案されている。
上記のような光配向法は、ラビングレス配向処理方法として、工業的にも簡便な製造プロセスで生産できるだけでなく、IPS駆動方式やフリンジフィールドスイッチング(以下、FFS)駆動方式の液晶表示素子においては、ラビング処理法で得られる液晶配向膜に比べて、液晶表示素子のコントラストや視野角特性の向上が期待できるため、有望な液晶配向処理方法として注目されている。
IPS駆動方式やFFS駆動方式の液晶表示素子に用いられる液晶配向膜には、優れた液晶配向性や電気特性などの基本特性に加えて、長期交流駆動による残像の抑制が必要とされる。
しかしながら、光配向法により得られる液晶配向膜は、ラビングによるものに比べて、高分子膜の配向方向に対する異方性が小さいという問題がある。異方性が小さいと充分な液晶配向性が得られず、液晶表示素子とした場合に、残像などの問題が発生する。これに対して、光配向法により得られる液晶配向膜の異方性を高める方法として、光照射後に、光照射によって前記ポリイミドの主鎖が切断されて生成した低分子量成分を除去することが提案されている(特許文献2)。
日本特開平9−297313号公報 日本特開2011−107266号公報
「液晶光配向膜」木戸脇、市村 機能材料 1997年11月号 Vol.17、 No.11 13〜22ページ
本発明者らが検討した結果、前記ポリイミドの主鎖が切断されて生成した低分子量成分の除去が不十分である場合に、残存した低分子化合物が液晶ディスプレイの性能を悪化させることがわかった。具体的には、残存した低分子化合物が液晶の配向を阻害し、配向ムラが発生する、残存した低分子化合物が原因で輝点が発生するなどの不具合が発生することがわかった。しかしながら、上記低分子量成分を除去するために、加熱処理や有機溶媒での接触処理を実施する必要があるため、液晶配向膜を製造するための工程が多くなり、液晶表示素子の製造における歩留りが悪化し、より高品位の液晶表示素子が得られない問題があった。
本発明は、IPS駆動方式やFFS駆動方式の液晶表示素子において発生する長期交流駆動による残像が抑制出来、低分子量化合物が残存することで発生する輝点などの不具合がなく、且つ、従来よりも少ない工程数での製造が可能な液晶配向膜の製造方法、該製造方法によって得られる液晶配向膜、及び該液晶配向膜を有する液晶表示素子を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の目的達成のため、鋭意検討を重ねた結果、下記要旨の発明により、上記の目的を達成し得ることを見出した。
1.下記(A)、(B)、(C)、及び(D)の工程を有する液晶配向膜の製造方法。
工程(A):下記式(1)のテトラカルボン酸二無水物及びその誘導体から選ばれる少なくとも1種類を含有するテトラカルボン酸二無水物及びその誘導体と、下記式(2)のジアミンから選ばれる少なくとも1種類を含有するジアミン成分から得られるポリイミド前駆体のイミド化物であるポリイミドを含有する液晶配向剤を塗布する工程。
工程(B):塗布した液晶配向剤を熱イミド化が実質的に進行しない条件で加熱する工程。
工程(C):工程(B)で得られた膜に偏光された紫外線を照射する工程。
工程(D):工程(C)で得られた膜を、100℃以上、且つ、工程(B)よりも高い温度で焼成する工程。
Figure 2019101195
は下記式(X1−1)〜(X1−4)で表される構造である。
Figure 2019101195
からRはそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数2〜6のアルキニル基、フッ素原子を含有する炭素数1〜6の1価の有機基、又はフェニル基であり、同一でも異なってよいが、少なくとも一つは水素原子以外である。RからR23はそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数2〜6のアルキニル基、フッ素原子を含有する炭素数1〜6の1価の有機基、又はフェニル基であり、同一でも異なってもよい。
式(2)において、Yは芳香族基を1つ以上含有する2価の有機基である。Z及びZは、それぞれ独立して、単結合、又は炭素数1〜6のアルキレン基である。A及びAは、それぞれ独立して、炭素数1〜6のアルキル基である。
本発明の製造方法によって得られる液晶配向膜は、少ない工程数での製造が可能であるため、液晶表示素子の歩留りを向上でき、より効率的に液晶表示素子を製造することが可能となる。また、本発明の製造方法によって得られる液晶配向膜は、ポリイミドの主鎖が切断されて生成した低分子量成分の発生量が少ないため、配向不良や輝点の発生を抑制でき、より良質な液晶表示素子の製造が可能となる。
さらに、200℃以下で焼成した場合でも、良好な液晶配向性が得られるため、フレキシブルディスプレイ用の液晶配向膜として利用することができる。
よって、本発明の方法によって製造された液晶配向膜を具備する液晶表示素子は、残像特性や信頼性に優れたものとなり、大画面で高精細の液晶テレビや中小型のカーナビゲーションシステムやスマートフォンなどに好適に利用することができる。
本発明の製造方法は、特定構造を有するテトラカルボン酸誘導体を有するテトラカルボン酸誘導体とジアミン成分から得られるポリイミド前駆体のイミド化物であるポリイミド(以下、特定重合体とも称する)を含有する液晶配向剤を用いることを特徴とする。
<特定重合体>
本発明に用いられる特定重合体は、特定構造を有するポリイミド前駆体のイミド化物であるポリイミドである。ポリイミド前駆体としては、ポリアミック酸、ポリアミック酸エステルなどの加熱又は触媒による化学イミド化によって、イミド環を形成するポリイミド前駆体であれば、特に限定されない。加熱、又は化学イミド化が進行しやすいという観点から、ポリイミド前駆体としては、ポリアミック酸又はポリアミック酸エステルがより好ましい。
ポリイミドのイミド化率は、特に限定されないが、10%以上が好ましく、50以上がより好ましく、80%以上がさらに好ましい。
以下、上記特定重合体をなす原料となる各成分について詳述する。
<テトラカルボン酸誘導体成分>
本発明の液晶配向膜の製造方法で使用する特定重合体の重合に用いられるテトラカルボン酸誘導体成分としては、テトラカルボン酸二無水物だけでなく、そのテトラカルボン酸誘導体であるテトラカルボン酸、テトラカルボン酸ジハライド化合物、テトラカルボン酸ジアルキルエステル化合物またはテトラカルボン酸ジアルキルエステルジハライド化合物を用いることもできる。
本発明に記載の特定重合体の重合に用いられるテトラカルボン酸二無水物又はその誘導体は、下記式(1)のテトラカルボン酸二無水物及びその誘導体から選ばれる少なくとも1種類を含有する。
Figure 2019101195
は下記式(X1−1)〜(X1−4)で表される構造である。
Figure 2019101195
からRはそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数2〜6のアルキニル基、フッ素原子を含有する炭素数1〜6の1価の有機基、又はフェニル基であり、同一でも異なってよいが、少なくとも一つは水素原子以外である。RからR23はそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数2〜6のアルキニル基、フッ素原子を含有する炭素数1〜6の1価の有機基、又はフェニル基であり、同一でも異なってもよい。
長期交流駆動による残像の抑制するため、Xの構造は下記式(X1−12)〜(X1−16)で表される構造から選ばれる少なくとも1種であることが好ましく、下記式(X1−12)が特に好ましい。
Figure 2019101195
上記式(1)で表されるテトラカルボン酸二無水物又はその誘導体の割合は、全テトラカルボン酸二無水物又はその誘導体体1モルに対して50モル%以上が好ましく、70モル%以上がより好ましく、80モル%以上がさらに好ましい。
本発明に記載の特定重合体の重合に用いられるテトラカルボン酸二無水物及びその誘導体は、上記式(1)以外に、下記式(9)のテトラカルボン酸二無水物及びその誘導体を用いてもよい。
Figure 2019101195
は4価の有機基であり、その構造は特に限定されない。具体例を挙げるならば、下記式(X−9)〜(X−48)の構造が挙げられる。化合物の入手性の観点から、Xの構造は、X−17、X−25、X−26,X−27、X−28、X−32、X−35、X−37、X−39、X−43,X−44、X−45、X−46、X−47、及びX−48が挙げられる。また、直流電圧により蓄積した残留電荷の緩和が早い液晶配向膜を得られるという観点から芳香族環構造を有するテトラカルボン酸二無水物を用いることが好ましく、Xの構造としては、X−26,X−27、X−28、X−32、X−35、及びX−37がより好ましい。
Figure 2019101195
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<ジアミン>
本発明の液晶配向膜の製造方法で使用する特定重合体の重合に用いられるジアミン成分は、下記式(2)のジアミンから選ばれる少なくとも1種類を含有する。
Figure 2019101195
は芳香族基を1つ以上含有する2価の有機基である。
液晶配向性の観点から、Yは下記式(3)及び(4)から選ばれる構造であることが好ましい。
Figure 2019101195
は単結合、エステル結合、アミド結合、チオエステル結合、又は炭素数2〜20の2価の有機基であり、Aは、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アミノ基、チオール基、ニトロ基、リン酸基、又は炭素数1〜20の1価の有機基であり、aは1〜4の整数であり、aが2以上の場合、Aの構造は同一でも異なってもよい。b及びcはそれぞれ独立して1〜2の整数である。
長期交流駆動による残像の抑制するため、上記式(3)及び上記式(4)の具体的構造としては、下記式(Y1−1)〜(Y1−21)の構造が好ましい。なかでも、Y1−1、Y1−2、Y1−4、Y1−5、Y1−7、Y1−14、及びY1−21がより好ましい。
Figure 2019101195
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及びZは、それぞれ独立して、単結合、又は炭素数1〜4のアルキレン基であり、同一でも異なってもよい。液晶配向性の観点から、単結合、メチレン基、また、エチレン基が好ましい。A及びAは、それぞれ独立して、炭素数1〜6のアルキル基であり、同一でも異なってもよい。液晶配向性の観点から、A及びAは、メチル基が好ましい。
上記式(2)で表されるジアミンを用いることで、従来よりも簡便な工程で光配向用液晶配向膜を製造することが可能となる。上記式(2)で表されるジアミンの含有量は、全ジアミン成分1モルに対して、5〜50モル%が好ましく、20〜50モル%であることがより好ましい。
長期交流駆動による残像の抑制の観点から、上記式(2)で表されるジアミンに加えて、下記式(5)及び下記式(6)から選ばれる少なくとも1種類のジアミンを用いることが好ましい。
Figure 2019101195
は単結合、エステル結合、アミド結合、チオエステル結合、又は炭素数2〜20の2価の有機基であり、Aは、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アミノ基、チオール基、ニトロ基、リン酸基、又は炭素数1〜20の1価の有機基であり、aは1〜4の整数であり、aが2以上の場合、Aの構造は同一でも異なってもよい。b及びcはそれぞれ独立して1〜2の整数である。
長期交流駆動による残像の抑制するため、上記式(5)及び上記式(6)の具体的構造としては、下記式(DA−1)〜(DA−21)の構造が好ましい。なかでも、DA−1、DA−2、DA−4、DA−5、DA−7、DA−14、DA−21がより好ましい。
Figure 2019101195
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上記式(5)及び上記式(6)で表されるジアミンの含有量は、全ジアミン成分1モルに対して、50モル%以上が好ましく、70モル%以上であることがより好ましい。
本発明の液晶配向剤に含有される特定重合体の重合に用いられるジアミンは、上記式(2)、(5)及び(6)以外に、下記式(7)で表されるジアミンを含んでもよい。
Figure 2019101195
は2価の有機基であり、下記式(Y−1)〜(Y−167)が挙げられる。
Figure 2019101195
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ポリマーの溶解性が向上するという観点で、Yの構造中に、下記式(8)で表される構造を含むことが好ましい。
Figure 2019101195
Dはt−ブトキシカルボニル基である。
上記記式(8)で表される構造を含むYの具体例としては、Y−158、Y−159、Y−160、Y−161、Y−162、Y−163が挙げられる。
<ポリアミック酸エステル、ポリアミック酸及びポリイミドの製造方法>
本発明に用いられるポリイミド前駆体であるポリアミック酸エステル、ポリアミック酸及びポリイミドは、例えば、国際公開公報WO2013/157586に記載されるような公知の方法で合成出来る。
<液晶配向剤>
本発明に用いられる液晶配向剤は、重合体成分が有機溶媒中に溶解された溶液の形態を有する。重合体の分子量は、重量平均分子量で2,000〜500,000が好ましく、より好ましくは5,000〜300,000であり、さらに好ましくは、10,000〜100,000である。また、数平均分子量は、好ましくは、1,000〜250,000であり、より好ましくは、2,500〜150,000であり、さらに好ましくは、5,000〜50,000である。
本発明に用いられる液晶配向剤の重合体の濃度は、形成させようとする塗膜の厚みの設定によって適宜変更することができるが、均一で欠陥のない塗膜を形成させるという点から1質量%以上であることが好ましく、溶液の保存安定性の点からは10質量%以下とすることが好ましい。特に好ましい重合体の濃度は、2〜8質量%である。
本発明に用いられる液晶配向剤に含有される有機溶媒は、重合体成分が均一に溶解するものであれば特に限定されない。その具体例を挙げるならば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、N−メチルカプロラクタム、2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホン、γ−ブチロラクトン、1,3−ジメチル−イミダゾリジノン、3−メトキシ−N,N−ジメチルプロパンアミド等を挙げることができる。これらは1種又は2種以上を混合して用いてもよい。また、単独では重合体成分を均一に溶解できない溶媒であっても、重合体が析出しない範囲であれば、上記の有機溶媒に混合してもよい。
本発明に用いられる液晶配向剤は、重合体成分を溶解させるための有機溶媒の他に、液晶配向剤を基板へ塗布する際の塗膜均一性を向上させるための溶媒を含有してもよい。かかる溶媒は、一般的に上記有機溶媒よりも低表面張力の溶媒が用いられる。その具体例としては、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、エチルカルビトールアセテート、エチレングリコール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、1−ブトキシ−2−プロパノール、1−フェノキシ−2−プロパノール、プロピレングリコールモノアセテート、プロピレングリコールジアセテート、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート、プロピレングリコール−1−モノエチルエーテル−2−アセテート、ブチルセロソルブアセテート、ジプロピレングリコール、2−(2−エトキシプロポキシ)プロパノール、乳酸メチルエステル、乳酸エチルエステル、乳酸n−プロピルエステル、乳酸n−ブチルエステル、乳酸イソアミルエステル等が挙げられる。これらの溶媒は2種上を併用してもよい。
本発明の液晶配向剤には、上記の他、本発明の効果が損なわれない範囲であれば、特定重合体以外の重合体、液晶配向膜の誘電率や導電性などの電気特性を変化させる目的の誘電体若しくは導電物質、液晶配向膜と基板との密着性を向上させる目的のシランカップリング剤、液晶配向膜にした際の膜の硬度や緻密度を高める目的の架橋性化合物、さらには塗膜を焼成する際にポリアミック酸のイミド化を効率よく進行させる目的のイミド化促進剤等を添加しても良い。
<液晶配向膜の製造方法>
本発明の液晶配向膜の製造方法は、上述した特定重合体を含有した液晶配向剤を基板に塗布して得られた塗膜を、特定重合体の熱イミド化が実質的に進行しない条件で加熱し、その後、従来の液晶配向膜製造工程において行われている、特定重合体の熱イミド化を進行させ、かつ、残存溶媒をほぼ完全に蒸発させる工程、(以後、焼成工程とも称する)を経ずに偏光紫外線照射を行い、その後、焼成工程を行うことを特徴とする。
これにより、製造工程数を減らすことが出来るとともに、得られた液晶配向膜を具備して得られる液晶表示素子は驚くべきことに長期交流駆動による残像が抑制出来、低分子量化合物が残存することで発生する輝点などの不具合が生じないものとなる。
具体的には、特定重合体を含有する液晶配向剤を塗布する工程(工程(A))、塗布した液晶配向剤を熱イミド化が実質的に進行しない条件で加熱する工程(工程(B))、工程(B)で得られた膜に偏光された紫外線を照射する工程(工程(C))、工程(C)で得られた膜を、100℃以上、且つ、工程(B)よりも高い温度で焼成する工程(工程(D)を有し、かつ工程(B)と工程(C)を連続して行うことを特徴とする。
<工程(A)>
本発明に用いられる液晶配向剤を塗布する基板としては透明性の高い基板であれば特に限定されず、ガラス基板、窒化珪素基板とともに、アクリル基板やポリカーボネート基板などのプラスチック基板等を用いることもできる。その際、液晶を駆動させるためのITO電極などが形成された基板を用いると、プロセスの簡素化の点から好ましい。また、反射型の液晶表示素子では、片側の基板のみにならばシリコンウエハーなどの不透明な物でも使用でき、この場合の電極にはアルミニウムなどの光を反射する材料も使用できる。
液晶配向剤の塗布方法は、特に限定されないが、工業的には、スクリーン印刷、オフセット印刷、フレキソ印刷又はインクジェット法などで行う方法が一般的である。その他の塗布方法としては、ディップ法、ロールコータ法、スリットコータ法、スピンナー法又はスプレー法などがあり、目的に応じてこれらを用いてもよい。
<工程(B)>
工程(B)は、基板上に塗布した液晶配向剤を、熱イミド化が実質的に進行しない条件で加熱し、膜を形成する工程である。液晶配向剤を基板上に塗布した後は、ホットプレート、熱循環型オーブン又はIR(赤外線)型オーブンなどの加熱手段により、溶媒を蒸発させて液晶配向膜とすることができる。この工程では、任意の温度と時間を選択することができる。液晶配向剤の有機溶媒を除去できる温度であれば、特に限定されないが、通常は、含有される溶媒を十分に除去するために50〜150℃で1〜10分加熱することが好ましい。より好ましくは、50〜120℃で1〜5分加熱することが好ましい。また、この工程は複数回行っても良いが、好ましくは1回である。
<工程(C)>
工程(C)は、工程(B)で得られた膜に偏光された紫外線を照射する工程である。なお、工程(B)と工程(C)は連続して行われることが好ましい。この「連続して」とは、工程(B)を行った後、他の工程を行うことなく工程(C)を行うという意味であるが、膜の冷却、膜表面のゴミを除く目的の洗浄やエアブロー等、工程(B)に付随して行われ得る工程を必ずしも排除はしない。また、工程(B)と工程(C)を同時に行うことや、工程(B)と工程(C)の時間が重複することも、必ずしも排除はしない。
紫外線としては、200〜400nmの波長を有する紫外線を用いることが好ましく、なかでも、好ましくは200〜300nmの波長を有する紫外線がより好ましい。液晶配向性を改善するために、液晶配向膜が塗膜された基板を50〜250℃で加熱しながら、紫外線を照射してもよい。また、前記放射線の照射量は、1〜10,000mJ/cmが好ましい。なかでも、100〜5,000mJ/cmが好ましい。このようにして作製した液晶配向膜は、液晶分子を一定の方向に安定して配向させることができる。
偏光された紫外線の消光比が高いほど、より高い異方性が付与できるため、好ましい。具体的には、直線に偏光された紫外線の消光比は、10:1以上が好ましく、20:1以上がより好ましい。
<工程(D)>
工程(D)は、工程(C)で得られた膜を焼成する工程である。具体的には、100℃以上、且つ、工程(B)よりも高い温度で焼成する工程である。焼成温度は、100℃以上、且つ、工程(B)での焼成温度よりも高ければ、特に限定されないが、150〜300℃が好ましく、150〜250℃がより好ましく、200〜250℃がさらに好ましい。焼成時間は、5〜120分が好ましく、より好ましくは5〜60分、更に好ましくは、5〜30分である。
焼成後の液晶配向膜の厚みは、薄すぎると液晶表示素子の信頼性が低下する場合があるので、5〜300nmが好ましく、10〜200nmがより好ましい。
更に、前記工程(D)の後、得られた液晶配向膜を、水や溶媒を用いて、接触処理をすることもできる。
上記接触処理に使用する溶媒としては、紫外線の照射によって液晶配向膜から生成した分解物を溶解する溶媒であれば、特に限定されるものではない。具体例としては、水、メタノール、エタノール、2−プロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、1−メトキシ−2−プロパノール、1−メトキシ−2−プロパノールアセテート、ブチルセロソルブ、乳酸エチル、乳酸メチル、ジアセトンアルコール、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル又は酢酸シクロヘキシルなどが挙げられる。なかでも、汎用性や溶媒の安全性の点から、水、2−プロパノール、1−メトキシ−2−プロパノール又は乳酸エチルが好ましい。より好ましいのは、水、1−メトキシ−2−プロパノール又は乳酸エチルである。溶媒は、1種類でも、2種類以上組み合わせてもよい。
上記の接触処理、すなわち、偏光された紫外線を照射した液晶配向膜に水や溶媒を処理としては、浸漬処理や噴霧処理(スプレー処理ともいう)が挙げられる。これらの処理における処理時間は、紫外線によって液晶配向膜から生成した分解物を効率的に溶解させる点から、10秒〜1時間であることが好ましい。なかでも、1分〜30分間浸漬処理をすることが好ましい。また、前記接触処理時の溶媒は、常温でも加温しても良いが、好ましくは、10〜80℃である。なかでも、20〜50℃が好ましい。加えて、分解物の溶解性の点から、必要に応じて、超音波処理などを行っても良い。
前記接触処理の後に、水、メタノール、エタノール、2−プロパノール、アセトン又はメチルエチルケトンなどの低沸点溶媒によるすすぎ(リンスともいう)や液晶配向膜の焼成を行うことが好ましい。その際、リンスと焼成のどちらか一方を行っても、又は、両方を行っても良い。焼成の温度は、150〜300℃であることが好ましい。なかでも、180〜250℃が好ましい。より好ましいのは、200〜230℃である。また、焼成の時間は、10秒〜30分が好ましい。なかでも、1〜10分が好ましい。
本発明の液晶配向膜は、IPS方式やFFS方式などの横電界方式の液晶表示素子の液晶配向膜として好適であり、特に、FFS方式の液晶表示素子の液晶配向膜として有用である。液晶表示素子は、本発明の液晶配向剤から得られる液晶配向膜付きの基板を得た後、既知の方法で液晶セルを作製し、該液晶セルを使用して得られる。
液晶セルの作製方法の一例として、パッシブマトリクス構造の液晶表示素子を例にとり説明する。なお、画像表示を構成する各画素部分にTFT(Thin Film Transistor)などのスイッチング素子が設けられたアクティブマトリクス構造の液晶表示素子であってもよい。
具体的には、透明なガラス製の基板を準備し、一方の基板の上にコモン電極を、他方の基板の上にセグメント電極を設ける。これらの電極は、例えばITO電極とすることができ、所望の画像表示ができるようパターニングされている。次いで、各基板の上に、コモン電極とセグメント電極を被覆するようにして絶縁膜を設ける。絶縁膜は、例えば、ゾル−ゲル法によって形成されたSiO−TiOの膜とすることができる。
次に、各基板の上に液晶配向膜を形成し、一方の基板に他方の基板を互いの液晶配向膜面が対向するようにして重ね合わせ、周辺をシール剤で接着する。シール剤には、基板間隙を制御するために、通常、スペーサーを混入しておき、また、シール剤を設けない面内部分にも、基板間隙制御用のスペーサーを散布しておくことが好ましい。シール剤の一部には、外部から液晶を充填可能な開口部を設けておく。次いで、シール剤に設けた開口部を通じて、2枚の基板とシール剤で包囲された空間内に液晶材料を注入し、その後、この開口部を接着剤で封止する。注入には、真空注入法を用いてもよいし、大気中で毛細管現象を利用した方法を用いてもよい。液晶材料は、ポジ型液晶材料やネガ型液晶材料のいずれを用いてもよい。次に、偏光板の設置を行う。具体的には、2枚の基板の液晶層とは反対側の面に一対の偏光板を貼り付ける。
上記のようにして、本発明の製造方法を用いることで、IPS駆動方式やFFS駆動方式の液晶表示素子において発生する長期交流駆動による残像が抑制出来、低分子量化合物が残存することで発生する輝点などの不具合がなく、且つ、従来よりも少ない工程数での製造が可能な液晶配向膜を得ることができる。
以下に実施例を挙げて、さらに、本発明を具体的に説明する。但し、本発明は、これらの実施例に限定して解釈されるものではない。
以下における、化合物の略号、及び各特性の測定方法は、以下のとおりである。
NMP:N−メチル−2−ピロリドン
BCS:ブチルセロソルブ
GBL:ガンマブチロラクトン
DC−1:1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物
DA−1:1,2−ビス(4−アミノフェノキシ)エタン
DA−2:1,2−ビス(4−N−メチルアミノフェノキシ)エタン
DA−3:下記式(DA-3)
なお、以下の化学式において、Bocはt−ブトキシカルボニル基を表す。
Figure 2019101195
Figure 2019101195
実施例で使用した各材料の合成方法、各特性の測定方法は、以下の通りである。
[粘度]
合成例において、ポリアミック酸溶液の粘度は、E型粘度計TVE−22H(東機産業社製)を用い、サンプル量1.1mL、コーンロータTE−1(1°34’、R24)、温度25℃で測定した。
[分子量]
分子量はGPC(常温ゲル浸透クロマトグラフィー)装置によって測定し、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド換算値として数平均分子量(Mnと重量平均分子量(Mw)を算出した。
GPC装置:Shodex社製(GPC−101)、カラム:Shodex社製(KD803、KD805の直列)、カラム温度:50℃、溶離液:N,N−ジメチルホルムアミド(添加剤として、臭化リチウム−水和物(LiBr・HO)が30mmol/L、リン酸・無水結晶(o−リン酸)が30mmol/L、テトラヒドロフラン(THF)が10ml/L)、流速:1.0ml/分
検量線作成用標準サンプル:東ソー社製 TSK 標準ポリエチレンオキサイド(重量平均分子量(Mw) 約900,000、150,000、100,000、30,000)、及び、ポリマーラボラトリー社製 ポリエチレングリコール(ピークトップ分子量(Mp)約12,000、4,000、1,000)。測定は、ピークが重なるのを避けるため、900,000、100,000、12,000、1,000の4種類を混合したサンプル、及び150,000、30,000、4,000の3種類を混合したサンプルの2サンプルを別々に測定した。
[イミド化率の測定]
ポリイミド粉末20mgをNMRサンプル管(NMRサンプリングチューブスタンダード,φ5(草野科学社製))に入れ、重水素化ジメチルスルホキシド(DMSO−d6,0.05%TMS(テトラメチルシラン)混合品)(0.53ml)を添加し、超音波をかけて完全に溶解させた。この溶液をNMR測定機(JNW−ECA500)(日本電子データム社製)にて500MHzのプロトンNMRを測定した。イミド化率は、イミド化前後で変化しない構造に由来するプロトンを基準プロトンとして決め、このプロトンのピーク積算値と、9.5ppm〜10.0ppm付近に現れるアミド酸のNH基に由来するプロトンピーク積算値とを用い以下の式によって求めた。
イミド化率(%)=(1−α・x/y)×100
上記式において、xはアミド酸のNH基由来のプロトンピーク積算値、yは基準プロトンのピーク積算値、αはポリアミド酸(イミド化率が0%)の場合におけるアミド酸のNH基プロトン1個に対する基準プロトンの個数割合である。
[FFS駆動液晶セルの作製]
フリンジフィールドスィッチング(Fringe Field Switching:FFS)モード液晶表示素子の構成を備えた液晶セルを作製する。
始めに、電極付きの基板を準備した。基板は、30mm×50mmの大きさで、厚さが0.7mmのガラス基板である。基板上には第1層目として対向電極を構成する、ベタ状のパターンを備えたITO電極が形成されている。第1層目の対向電極の上には第2層目として、CVD法により成膜されたSiN(窒化珪素)膜が形成されている。第2層目のSiN膜の膜厚は500nmであり、層間絶縁膜として機能する。第2層目のSiN膜の上には、第3層目としてITO膜をパターニングして形成された櫛歯状の画素電極が配置され、第1画素及び第2画素の2つの画素を形成している。各画素のサイズは、縦10mmで横約5mmである。このとき、第1層目の対向電極と第3層目の画素電極とは、第2層目のSiN膜の作用により電気的に絶縁されている。
第3層目の画素電極は、中央部分が屈曲したくの字形状の電極要素を複数配列して構成された櫛歯状の形状を有する。各電極要素の短手方向の幅は3μmであり、電極要素間の間隔は6μmである。各画素を形成する画素電極が、中央部分の屈曲したくの字形状の電極要素を複数配列して構成されているため、各画素の形状は長方形状ではなく、電極要素と同様に中央部分で屈曲する、太字のくの字に似た形状を備える。そして、各画素は、その中央の屈曲部分を境にして上下に分割され、屈曲部分の上側の第1領域と下側の第2領域を有する。

各画素の第1領域と第2領域とを比較すると、それらを構成する画素電極の電極要素の形成方向が異なるものとなっている。すなわち、後述する液晶配向膜のラビング方向を基準とした場合、画素の第1領域では画素電極の電極要素が+10°の角度(時計回り)をなすように形成され、画素の第2領域では画素電極の電極要素が−10°の角度(時計回り)をなすように形成されている。すなわち、各画素の第1領域と第2領域とでは、画素電極と対向電極との間の電圧印加によって誘起される液晶の、基板面内での回転動作(インプレーン・スイッチング)の方向が互いに逆方向となるように構成されている。
次に、液晶配向剤を1.0μmのフィルターで濾過した後、準備された上記電極付き基板と裏面にITO膜が成膜されている高さ4μmの柱状スペーサーを有するガラス基板に、スピンコートにて塗布した。80℃のホットプレート上で2分間乾燥させ、塗膜面に偏光板を介して消光比26:1以上の直線偏光した波長254nmの紫外線を照射した後、230℃の熱風循環式オーブンで30分間焼成を行い、膜厚100nmの塗膜を形成させた。上記、2枚の基板を一組とし、基板上にシール剤を印刷し、もう1枚の基板を、液晶配向膜面が向き合い配向方向が0°になるようにして張り合わせた後、シール剤を硬化させて空セルを作製した。この空セルに減圧注入法によって、液晶MLC−3019(メルク社製)を注入し、注入口を封止して、FFS駆動液晶セルを得た。
[液晶配向性評価]
二枚の偏光子のなす角が90°となるように偏光子を配置し、この状態をクロスニコルとした。これら二枚の偏光子の間に、上記した残像評価用の液晶セルを配置し、注入した液晶の配向状態を観察した。具体的な評価は、注入した液晶が液晶セル中で均一に配向しているかどうかを観察することで判断しており、液晶セル中の液晶が均一に配向していないと輝線が見られ、一方で液晶セル中の液晶が均一に配向していると輝線は見られず、二枚の偏光子と液晶の配向方向のなす角度により、明瞭な明/暗視野が観察できる。評価基準として、上記の輝線が見られず、明瞭な明/暗視野が観察できれば「良好」、明瞭な明/暗視野が観察できるものの、わずかに輝線がみられるものは「可」、明瞭な明/暗視野が観察できず、明瞭な輝線がみられるものは「不良」とした。
[液晶セルの輝点の評価(コントラスト)]
上記で作製した液晶セルの輝点の評価を行った。液晶セルの輝点の評価は、液晶セルを偏光顕微鏡(ECLIPSE E600WPOL)(ニコン社製)で観察することで行った。具体的には、液晶セルをクロスニコルで設置し、倍率を5倍にした偏光顕微鏡で液晶セルを観察して確認された輝点の数を数え、輝点の数が10個未満を「良好」、それ以上を「不良」とした。
<合成例1>
撹拌装置付き及び窒素導入管付きの100mL四つ口フラスコに、DA−1を4.10g(16.8mol)、DA−2を1.52g(5.60mmol)、DA−3を2.23g(5.60mmol)取り、NMPを44.5g加えて、窒素を送りながら撹拌し溶解させた。このジアミン溶液を撹拌しながらDC−1を5.96g(26.6mmol)添加し、さらにNMPを54.5g加え、40℃で24時間加熱撹拌してポリアミック酸の溶液(PAA−1)を得た。このポリアミック酸の溶液の温度25℃における粘度は190mPa・sであった。また、このポリアミック酸の分子量はMn=14005、Mw=30594であった。
<合成例2及び合成例3>
下記表1に示す、ジアミン成分、テトラカルボン酸成分、及びNMPを使用し、それぞれ、反応温度、固形分濃度、合成例1と同様に実施することにより、下記表1に示すポリアミック酸溶液PAA−2からPAA−3を得た。また、得られたポリアミック酸の粘度、及び分子量を、下記表1に示す。
Figure 2019101195
<合成例4>
撹拌装置付き及び窒素導入管付きの100ml四つ口フラスコに得られたポリアミック酸溶液(PAA−1)を96.5g取り、NMPを32.2g加え、30分撹拌した。得られたポリアミック酸溶液に、無水酢酸を7.03g、ピリジンを3.64g加えて、55℃で5時間加熱し、化学イミド化を行った。得られた反応液を433mlのメタノールに撹拌しながら投入し、析出した沈殿物を回収し、続いて、433mlのメタノールで3回洗浄した。得られた樹脂粉末を60℃で12時間乾燥することで、ポリイミド樹脂粉末(PIP−1)を得た。このポリイミド樹脂粉末のイミド化率は82%であった。
このポリイミド樹脂粉末(PIP−1)1.01gを、50mlナスフラスコに取り、固形分濃度が15%になるようにNMPを7.42g加え、70℃で24時間撹拌し溶解させてポリイミド溶液(PIS−1)を得た。

<合成例5及び合成例6>
上記表1に示す、ポリアミック酸溶液を使用し、それぞれ、無水酢酸およびピリジンの導入量また、反応温度は合成例4と同様に実施することにより、下記表2に示すポリイミド樹脂粉末を得た。これらのポリイミド粉末を合成例4と同様の方法で、NMPに溶解させ、ポリイミド溶液を得た。また、得られたポリイミド樹脂粉末のイミド化率は、下記表2に示す。
Figure 2019101195
<製造例1>
撹拌子の入った20mlサンプル管に、製造例4で得られたポリイミド溶液(PIS−1)を6.50g取り、NMPを1.00g、GBL溶液を3.53g、およびBCSを3.00g加え、マグネチックスターラーで2時間撹拌して、液晶配向剤(A−1)を得た。
<製造例2>
撹拌子の入った20mlサンプル管に、合成例5で得られたポリイミド溶液(PIS−2)を6.50g取り、NMPを1.00g、GBL溶液を3.53g、およびBCSを3.00g加え、マグネチックスターラーで2時間撹拌して、液晶配向剤(A−2)を得た。
<比較製造例1>
撹拌子の入った20mlサンプル管に、合成例6で得られたポリイミド溶液(PIS−3)を6.50g取り、NMPを1.00g、GBL溶液を3.53g、およびBCSを3.00g加え、マグネチックスターラーで2時間撹拌して、液晶配向剤(B−1)を得た。
<実施例1>
製造例1で得られた液晶配向剤(A−1)を1.0μmのフィルターで濾過した後、準備された上記電極付き基板と裏面にITO膜が成膜されている高さ4μmの柱状スペーサーを有するガラス基板に、液晶配向剤をスピンコート塗布し、80℃のホットプレート上で2分間乾燥させ、塗膜面に偏光板を介して消光比26:1の直線偏光した波長254nmの紫外線0.15J/cm照射した後、170℃、又は230℃の熱風循環式オーブンで17分間焼成を行い、液晶配向膜付き基板を得た。得られた上記2枚の基板を一組とし、基板上にシール剤を印刷し、もう1枚の基板を、液晶配向膜面が向き合い配向方向が0°になるようにして張り合わせた後、シール剤を硬化させて空セルを作製した。この空セルに減圧注入法によって、液晶MLC−3019(メルク社製)を注入し、注入口を封止してFFS駆動液晶セルを得た。次いで、上記に記載の液晶配向性評価及び輝点評価を実施した。結果を下記表3に示す。
<実施例2及び比較例1>
液晶配向剤として、上記に記載の液晶配向剤(A−2)及び(B−1)を用いた以外は、実施例1と同様の方法で、FFS駆動セルを得た。次いで、上記に記載の液晶配向性評価及び輝点評価を実施した。結果を下記表3に示す。
Figure 2019101195
本発明の製造方法によって得られる液晶配向膜は、少ない工程数での製造が可能であるため、液晶表示素子の歩留りを向上でき、より効率的に液晶表示素子を製造することが可能となる。また、本発明の製造方法によって得られる液晶配向膜を用いることにより、IPS駆動方式やFFS駆動方式の液晶表示素子において発生する長期交流駆動による残像の抑制が可能である。さらに、本発明の製造方法によって得られる液晶配向膜は、ポリイミドの主鎖が切断されて生成した低分子量成分の発生量が少ないため、配向不良や輝点の発生を抑制でき、より良質な液晶表示素子の製造が可能となる。加えて、200℃以下の焼成でも、良好な液晶配向性を示すため、液晶表示素子製造工程におけるカラーフィルターの劣化を防止することも可能である。よって、本発明の方法によって製造された液晶配向膜を具備する液晶表示素子は、残像特性や信頼性に優れたものとなり、大画面で高精細の液晶テレビや中小型のカーナビゲーションシステムやスマートフォンなどに好適に利用することができる。

Claims (13)

  1. 下記(A)、(B)、(C)、及び(D)の工程を有する液晶配向膜の製造方法。
    工程(A):下記式(1)のテトラカルボン酸二無水物及びその誘導体から選ばれる少なくとも1種類を含有するテトラカルボン酸二無水物及びその誘導体と、下記式(2)のジアミンから選ばれる少なくとも1種類を含有するジアミン成分から得られるポリイミド前駆体のイミド化物であるポリイミドを含有する液晶配向剤を塗布する工程。
    工程(B):塗布した液晶配向剤を熱イミド化が実質的に進行しない条件で加熱する工程。
    工程(C):工程(B)で得られた膜に偏光された紫外線を照射する工程。
    工程(D):工程(C)で得られた膜を、100℃以上、且つ、工程(B)よりも高い温度で焼成する工程。
    Figure 2019101195
    は下記式(X1−1)〜(X1−4)で表される構造である。
    Figure 2019101195
    からRはそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数2〜6のアルキニル基、フッ素原子を含有する炭素数1〜6の1価の有機基、又はフェニル基であり、同一でも異なってよいが、少なくとも一つは水素原子以外である。RからR23はそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケニル基、炭素数2〜6のアルキニル基、フッ素原子を含有する炭素数1〜6の1価の有機基、又はフェニル基であり、同一でも異なってもよい。
    式(2)において、Yは芳香族基を1つ以上含有する2価の有機基である。Z及びZは、それぞれ独立して、単結合、又は炭素数1〜6のアルキレン基である。A及びAは、それぞれ独立して、炭素数1〜6のアルキル基である。
  2. 前記ポリイミドのイミド化率が10%〜90%である請求項1に記載の液晶配向膜の製造方法。
  3. ジアミン成分が、上記式(2)で表されるジアミンを、全ジアミン1モルに対して1〜50モル%含有するジアミン成分であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の液晶配向膜の製造方法。
  4. 上記式(2)において、Yの構造が下記式(3)又は(4)で表される構造から選ばれる少なくとも1種である請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の液晶配向膜の製造方法。
    Figure 2019101195
    は単結合、エステル結合、アミド結合、チオエステル結合、又は炭素数2〜20の2価の有機基であり、Aは、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アミノ基、チオール基、ニトロ基、リン酸基、又は炭素数1〜20の1価の有機基であり、aは1〜4の整数であり、aが2以上の場合、Aの構造は同一でも異なってもよい。b及びcはそれぞれ独立して1〜2の整数である。
  5. 上記式(2)のYの構造が、下記式(Y1−1)〜(Y1−21)から選ばれる少なくとも1種である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の液晶配向膜の製造方法。
    Figure 2019101195
    Figure 2019101195
    Figure 2019101195
  6. 上記式(1)において、Xの構造が下記式(X1−12)〜(X1−16)で表される構造から選ばれる少なくとも1種である請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の液晶配向膜の製造方法。
    Figure 2019101195
  7. 上記式(1)におけるXの構造が上記式(X1−12)で表される構造から選ばれる少なくとも1種である請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の液晶配向膜の製造方法。
  8. 上記工程(B)において、50℃〜150℃で焼成することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の液晶配向膜の製造方法。
  9. 上記工程(D)において、膜を150〜300℃で焼成することを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の液晶配向膜の製造方法
  10. 工程(B)と工程(C)を連続して行う、請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の液晶配向膜の製造方法。
  11. 請求項1から請求項9のいずれかに記載の液晶配向膜の製造方法によって得られる液晶配向膜。
  12. 請求項11に記載の液晶配向膜を具備する液晶表示素子。
  13. 液晶表示素子が、横電界で液晶を駆動することを特徴とする請求項12に記載の液晶表示素子。
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