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JP2019198448A - 生体電位計測用電極及び生体電位計測器 - Google Patents

生体電位計測用電極及び生体電位計測器 Download PDF

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真央 勝原
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Abstract

【課題】信頼性を低下させることなく、使用者の利便性と測定精度とを両立させること。【解決手段】本開示に係る生体電位計測用電極は、少なくとも生体と接する部分が、所定の樹脂材料、ゴム又はエラストマーを主成分とする基材樹脂層と、前記基材樹脂中に含有された導電性粒子と、を備え、前記導電性粒子は、所定の基材粒子と、当該基材粒子の表面の少なくとも一部が所定の材料により被覆又は置換された表面処理領域と、を有する。【選択図】図1

Description

本開示は、生体電位計測用電極及び生体電位計測器に関する。
脳波をはじめとする生体内の電位差を計測するために、生体電位計測用の電極を生体に取り付けて、着目する電位差を計測することが広く行われている。ここで、脳波のような微小な電位差を正確に計測するためには、電極を介して電位差信号に重畳される雑音を、できる限り低減することが求められる。
研究用途や医療用途の生体電位計測器(例えば、脳波計)の場合、計測器に設けられる差動アンプの入力インピーダンスを大きくすることで、上記の雑音を低減することが行われている。例えば、上記のような用途では、一般にウェット電極と呼ばれる、計測用のジェル又は生理食塩水等を用いて生体との接触インピーダンスを低減させる電極が用いられている。
しかしながら、コンシューマー用途の生体電位計測器では、ユーザの汚染、経時変化、装着の煩わしさ等といった観点から、上記のようなウェット電極を用いることは難しく、ドライ電極と呼ばれる乾式の電極を用いることが重要であると考えられる。このようなドライ電極は、比較的簡便に装着可能である反面、生体との接触インピーダンスが10kΩ〜100kΩ(0.1MΩ)と大きく、測定部位(電極)ごとのバラつきも大きくなってしまう。すなわち、上記のような雑音成分が大きくなり、信号品質の劣化が懸念される。そのため、従来、ドライ電極と生体との間の接触抵抗を低減する取り組みが行われている。
例えば、以下の非特許文献1には、被計測者が感じる装着感の良さと測定精度とを両立させるために、ゴム等のエラストマーにカーボンのような導電性の粒子を混合させた、柔軟性に富み、かつ、装着感の良い電極が提案されている。また、以下の特許文献1には、接触インピーダンスを低減するために、表面が金、銀又は白金で被覆された粒子である機能性材料を樹脂層中に含有させた生体電極が提案されている。
特開2018−11931号公報
しかしながら、本発明者らによる検証の結果、上記非特許文献1に提案されている技術では、生体と電極との間の接触インピーダンスを低減することが困難であることが明らかとなった。また、上記特許文献1に提案されている技術を用いた場合、密着性が低下して電極が剥離してしまう等のように機械的信頼性が低下する可能性があり、また、大量生産が困難となる。
このように、生体との密着性を低下させることなく、使用者の利便性と測定精度とを両立させることが可能な生体電位計測用電極が希求されている状況にある。
そこで、本開示では、生体との密着性を低下させることなく、使用者の利便性と測定精度とを両立させることが可能な、生体電位計測用電極及び生体電位計測器を提案する。
本開示によれば、少なくとも生体と接する部分が、所定の樹脂材料、ゴム又はエラストマーを主成分とする基材樹脂層と、前記基材樹脂層中に含有された導電性粒子と、を備え、前記導電性粒子は、所定の基材粒子と、当該基材粒子の表面の少なくとも一部が所定の材料により被覆又は置換された、導電性を示す表面処理領域と、を有する、生体電位計測用電極が提供される。
また、本開示によれば、上記生体電位計測用電極をを少なくとも備える、生体電位計測器が提供される。
本開示によれば、生体電位計測用電極は、所定の樹脂材料、ゴム又はエラストマーを主成分とする基材樹脂層で構成されるため、生体との密着性が低下せず、使用者の利便性が向上する。また、かかる基材樹脂層中に導電性粒子が含有されるため、接触インピーダンスが低下し、測定精度が向上する。
以上説明したように本開示によれば、生体との密着性を低下させることなく、使用者の利便性と測定精度とを両立させることが可能となる。
なお、上記の効果は必ずしも限定的なものではなく、上記の効果とともに、又は、上記の効果に代えて、本明細書に示されたいずれかの効果、又は、本明細書から把握され得る他の効果が奏されてもよい。
本開示の実施形態に係る生体電位計測用電極の構成の一例を模式的に示した説明図である。 同実施形態に係る生体電位計測用電極が含有する導電性粒子について説明するための説明図である。 同実施形態に係る生体電位計測用電極が含有する導電性粒子について説明するための説明図である。 同実施形態に係る生体電位計測用電極が含有する導電性粒子について説明するための説明図である。 同実施形態に係る生体電位計測用電極について説明するための説明図である。 同実施形態に係る生体電位計測用電極について説明するための説明図である。 同実施形態に係る生体電位計測用電極について説明するための説明図である。 同実施形態に係る生体電位計測用電極について説明するための説明図である。 同実施形態に係る生体電位計測器の構成の一例を模式的に示したブロック図である。 実験例におけるインピーダンス測定結果を示したグラフ図である。
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.実施形態
1.1.生体電位計測用電極について
1.2.生体電位計測用電極の製造方法について
1.3.生体電位計測器について
2.実施例
先だって簡単に言及したように、例えば脳波のような微小な電位差を計測するための計測器において、外界の電磁波が人体や配線にカップリングして混入することで生じる雑音は、測定精度に対して大きな影響を与える。かかる雑音による影響は、交流障害と呼ばれる。このような交流障害のうち、人体との静電誘導によるものは、生体に生じた電圧が電極を通じて入力されることで発生する。かかる電圧は、生体でほぼ同一であるため、通常は、計測器に設けられる差動増幅器によって低減される。しかしながら、差動増幅器に接続される電極と生体との接触インピーダンスに差が生じると、差動増幅器の入力部において差が生じ、差動増幅時に除去できずに雑音が多く重畳してしまう。雑音の大きさVnoiseは、電極nにおける接触インピーダンスZ(n=1,2,・・・)と、差動増幅器の入力インピーダンスZinと、入力される信号電圧Vsigと、を用いて、以下の式(1)のように表される。
Figure 2019198448
上記式(1)から明らかなように、雑音の大きさは、入力部におけるインピーダンス差に比例することがわかる。これより、微小な電位差を計測するにあたって計測精度を向上させるには、生体との接触インピーダンスを低減することが重要であることがわかる。
本発明者らは、生体との接触インピーダンスを低減するための方法について鋭意検討した結果、特定の構造を有する導電性粒子を含有させた基材樹脂を用いて電極を製造することを知見し、以下で説明するような本開示の実施形態に係る生体電位計測用電極に想到した。
以下、本開示の実施形態に係る生体電位計測用電極について、詳細に説明する。
(実施形態)
<生体電位計測用電極について>
以下では、図1〜図4Cを参照しながら、本開示の実施形態に係る生体電位計測用電極について、詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る生体電位計測用電極の構成の一例を模式的に示した説明図である。図2A〜図2Cは、本実施形態に係る生体電位計測用電極が含有する導電性粒子について説明するための説明図である。図3〜図4Cは、本実施形態に係る生体電位計測用電極について説明するための説明図である。
本実施形態に係る生体電位計測用電極は、例えば脳波等のような、生体の内部で発生する微小な電位差を計測するために用いられる電極である。かかる生体電位計測用電極10は、図1にその一例を模式的に示したように、生体電位計測用電極10の少なくとも生体と接する部分が、所定の樹脂材料、ゴム又はエラストマーを主成分とする基材樹脂層101と、基材樹脂層101中に含有された導電性粒子103と、を備える。
[基材樹脂層101]
基材樹脂層101は、所定の樹脂材料、ゴム又はエラストマーを主成分とする層である。より詳細には、本実施形態に係る基材樹脂層101は、所定の樹脂材料、ゴム又はエラストマーを主成分とする樹脂成分の固化物又は硬化物で構成される層である。ここで、単に「固化物」というときは、樹脂成分自体が固化したものを意味し、「硬化物」というときは、樹脂成分に対して各種の硬化剤を含有させて硬化させたものを意味する。また、「主成分」とは、全樹脂成分100質量部のうち、50質量部以上含まれる成分を意味し、「樹脂成分」には、架橋剤などの非樹脂成分は含まれない。
本実施形態に係る生体電位計測用電極10は、少なくとも生体と接する部分が上記のような基材樹脂層101を備えることで、電極の装着者の日常生活に伴う体動等といった各種の動きが生体に生じたとしても、生体との間の密着性を保持することが可能となる。
ここで、基材樹脂層101の体積固有抵抗値は、例えば100kΩ・cm以下であることが好ましい。基材樹脂層101の体積固有抵抗値が100kΩ・cm以下であることで、生体内で発生する電位差(以下、「生体電位」という。)の計測精度を、より確実に向上させることが可能となる。基材樹脂層101の体積固有抵抗値は、より好ましくは、数kΩ・cm以下のオーダーである。ここで、本実施形態に係る基材樹脂層101は、上記のような体積固有抵抗値を示す絶縁性の層であることが好ましいが、導電性を示すものであってもよい。なお、基材樹脂層101の体積固有抵抗値は、JIS K6271:2008に記載された方法に則して測定することが可能である。
また、基材樹脂層101は、装着されている生体に体動等の動きが生じた場合であっても、かかる動きに追随可能となるように、所定の柔軟さを有していることが好ましい。基材樹脂層101の柔軟さを示すパラメータとしては、例えば、基材樹脂層101のショア硬さや弾性率等といった各種のパラメータを挙げることができる。
例えば、本実施形態に係る基材樹脂層101は、ショア硬さが90HS以下であることが好ましい。基材樹脂層101のショア硬さが90HS以下であることで、上記のような生体に生じる体動等の動きに追随することが可能となり、生体との密着性をより向上させることが可能となり、ひいては計測精度をより向上させることが可能となる。なお、基材樹脂層101のショア硬さは、JIS K6253:2012に記載された方法に則して測定することが可能である。
上記のような基材樹脂層101を構成する樹脂材料としては、例えば、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、及びこれらの共重合体からなる群より選択される熱可塑性樹脂を挙げることができる。
また、上記のような基材樹脂層101を構成するゴムとしては、例えば、天然ゴムや、スチレンブタジエンゴムやイソプレンゴム等のジエン系ゴムに代表される各種の合成ゴム等を挙げることができる。
また、上記のような基材樹脂層101を構成するエラストマーとして、例えば、シリコーン樹脂、及び、ポリウレタン樹脂からなる群より選択される熱硬化性エラストマーを挙げることができる。
なお、上記のような樹脂材料やゴムやエラストマーは、あくまでも一例であって、上記のもの以外にも、公知の各種の樹脂材料、ゴム、エラストマーを用いることが可能である。
また、本実施形態に係る基材樹脂層101には、その物性を損なわない範囲において、例えば顔料や着色剤等といった各種の添加物が含有されていてもよい。
[導電性粒子103]
導電性粒子103は、上記のような基材樹脂層101中に含有されており、本実施形態に係る生体電位計測用電極10の導電性を発現させる。かかる導電性粒子103は、図2Aに模式的に示したように、所定の基材粒子111と、かかる基材粒子111の表面の少なくとも一部が被覆又は置換された、導電性を示す表面処理領域113と、を有している。
基材粒子111は、表面処理領域113の担持体として機能するものである。かかる基材粒子111として、例えば、各種のポリマー粒子、炭素粒子又は金属粒子を用いることが可能である。
ポリマー粒子は、各種の樹脂組成物からなる粒子であり、例えば、ポリフェニレンサルファイド(PolyPhenyleneSulfide:PPS)樹脂、ポリエチレンテレフタラート(PolyEthyleneTerefhtalate:PET)樹脂、ポリエーテルスルフォン(PolyEtherSulfone:PES)樹脂、ポリアミドイミド(PolyAmide−Imide:PAI)樹脂、アクリル樹脂、ポリフッ化ビニリデン(PolyVinylidene DiFluoride:PVDF)樹脂、エポキシ樹脂、ポリ乳酸樹脂、ナイロン樹脂、ウレタン樹脂等の粒子を挙げることができる。
炭素粒子は、各種の炭素化合物からなる粒子であり、例えば、カーボンブラック(グラファイト)、カーボンナノチューブ、グラフェンの粒子や、これら物質のフレーク又は繊維を粒状体としたもの等を挙げることができる。
金属粒子は、各種の金属からなる粒子であり、例えば、金粒子、銀粒子、銅粒子等を挙げることができる。
上記のようなポリマー粒子、炭素粒子、及び、金属粒子は、あくまでも一例であって、上記に例示した物以外に、公知のものを使用することも可能である。
ここで、本実施形態に係る基材粒子111として、炭素粒子や金属粒子等のように基材粒子自体が導電性を示すものを用いることが好ましい。これにより、本実施形態に係る生体電位計測用電極10の導電性を、より確実に担保することが可能となる。また、基材粒子111としてポリマー粒子を用いる場合には、生体電位計測用電極10の柔軟性を向上させることが可能となる。
上記のような基材粒子111の平均粒径(平均一次粒径、図2Aにおける長さd)は、例えば、10〜100nmの範囲内であることが好ましい。基材粒子111の平均一次粒径dが上記の範囲内となることで、導電性粒子103が基材樹脂層101中により分散しやすい状態となり、計測精度をより向上させることが可能となる。基材粒子111の平均一次粒径dは、より好ましくは、10〜50nmの範囲内である。
また、基材粒子111の平均二次粒径は、30〜500nmの範囲内であることが好ましい。基材粒子111が上記の範囲内となるような二次粒径を有することで、導電性粒子103が基材樹脂層101中により分散しやすい状態となり、計測精度をより向上させることが可能となる。
ここで、基材粒子111の平均一次粒径、及び、平均二次粒径は、透過型電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope:TEM)による直接観察、又は、動的光散乱法による粒径測定により測定することが可能である。
表面処理領域113は、たとえ基材粒子111が導電性を有しない粒子であったとしても、導電性粒子103が導電性を発現するために設けられる領域である。この表面処理領域113は、図2Aに模式的に示したように、基材粒子111の表面の全体にわたって存在していることが好ましいが、図2Bに模式的に示したように、基材粒子111の表面の少なくとも一部に存在していればよい。
この表面処理領域113は、基材粒子111の表面の少なくとも一部が被覆されている表面被覆領域であってもよいし、基材粒子111の表面の少なくとも一部が所定の置換基で置換されている表面改質領域であってもよい。基材粒子111の表面のすくなくとも一部が所定の物質により被覆又は改質されて表面処理領域113となることで、本実施形態に係る導電性粒子103は、優れた導電性を示すようになる。
表面処理領域113として、基材粒子111の表面の少なくとも一部が所定の導電性材料で被覆されている表面被覆領域を設ける場合、基材粒子111の表面の少なくとも一部を被覆する導電性材料は、有機導電性ポリマー又は金属化合物であることが好ましい。
有機導電性ポリマーとして、公知の各種の有機導電性ポリマーを用いることが可能であるが、このような有機導電性ポリマーとして、例えば、PEDOT−PSS、ポリピロール、ポリアセチレン、ポリフェニレンビニレン、ポリチオフェン、ポリチオール、ポリアニリン及びこれらの類縁体からなる群より選択される少なくとも何れかを用いることが可能である。これらの導電性ポリマーは、単独で用いられてもよいし、組み合わせて用いられてもよい。また、上記のような導電性ポリマーの共重合体を用いることも可能である。
更に、導電性材料として有機導電性ポリマーを用いる場合、基材粒子111の表面をより確実に被覆し、基材粒子111と有機導電性ポリマーとの密着性を向上させるために、上記の有機導電性ポリマーに加えて、水溶性アクリル樹脂、水溶性ウレタン樹脂、水溶性ポリエステルアルキド、水溶性アミノ樹脂等の各種のバインダー樹脂を混合させてもよい。
また、金属化合物として、公知の各種の金属化合物を用いることが可能であるが、このような金属化合物として、例えば、金、銀又は銅の硫化物、セレン化物もしくは塩化物の少なくとも何れかを用いることが可能である。かかる場合に、硫化銅、セレン化銅、塩化銅、酸化銅等の銅化合物や、塩化銀、硫化銀、セレン化銀等の銀化合物等を用いると、生体電位計測用電極10の製造コストのより一層の低減を図ることができ、より好ましい。
更に、本実施形態に係る表面処理領域(より詳細には、表面被覆領域)を実現するために、上記のような有機導電性ポリマーと金属化合物とを組み合わせて用いてもよい。
表面処理領域113として、基材粒子111の表面の少なくとも一部が所定の置換基で置換されている表面改質領域を設ける場合、基材粒子111の表面の少なくとも一部は、所定の化合物を用いて処理されることで、硫化、セレン化又は塩化されることが好ましい。特に、このような表面改質処理は、基材粒子111が金属粒子である場合に有用である。
本実施形態に係る導電性粒子103において、上記のような表面処理領域113の層数は1層に限定されるものではなく、例えば図2Cに表面処理領域113が2層分設けられる(表面処理領域113A,113B)場合を示したように、複数層分設けられていてもよい。例えば、互いに異なる有機導電性ポリマー又は金属化合物を用いた複数の表面処理領域113が設けられてもよいし、有機導電性ポリマーを用いた表面処理領域113と、金属化合物を用いた表面処理領域113とが積層されていてもよい。また、基材粒子111の少なくとも一部の表面を表面改質した後に、有機導電性ポリマー又は金属化合物を用いて改質後の表面を被覆するようなことも可能である。これにより、例えば、基材粒子111として銀粒子が用いられ、かかる銀粒子の表面に、表面処理領域113として、金属化合物の一種である塩化銀を用いた表面処理領域と、導電性高分子の一種であるPEDOT−PSSを用いた表面処理領域と、が存在しているような導電性粒子103を実現することができる。
続いて、本実施形態に係る導電性粒子103における基材粒子111と表面処理領域113の具体的な組み合わせについて、簡単に説明する。本実施形態に係る導電性粒子103において、基材粒子111と表面処理領域113との組み合わせとしては、例えば以下の表1に示したようなものが考えられる。なお、以下の表1に示した導電性粒子103の構成例はあくまでも一例であって、本実施形態に係る導電性粒子103が下記の構成例に限定されるものではない。
Figure 2019198448
なお、基材粒子111として炭素粒子を用いる場合に、導電性高分子又は金属化合物と炭素粒子との間の密着性をより強固なものとするために、炭素粒子の表面に所定の修飾基を導入して、表面修飾された炭素粒子としてもよい。このような修飾基は、炭素粒子の表面を所定の化合物で処理することで、炭素粒子の表面に導入される。このような化合物として、例えば、トリイソステアロイルチタネート系カップリング剤、シランカップリング剤、各種のチオール化合物、各種のリン酸エステル等を挙げることができる。
ここで、上記のような表面処理領域113の厚みは、導電性粒子103がより優れた導電性を発現するために、所定の範囲内となることが好ましい。具体的には、導電性高分子を用いて表面処理領域113を実現する場合、表面処理領域113の厚みは、例えば、10〜100nm程度の範囲内となることが好ましく、金属化合物を用いて表面処理領域113を実現する場合、表面処理領域113の厚みは、例えば、5nm〜100nm程度の範囲内となることが好ましい。表面処理領域113の厚みを上記のような範囲内とすることで、本実施形態に係る導電性粒子103は、より一層優れた導電性を示すようになる。
[導電性粒子103の平均粒径]
上記のような、基材粒子111及び表面処理領域113を有する導電性粒子103の平均粒径(例えば、図2A又は図2Cにおける長さd)は、15〜500nmの範囲内であることが好ましい。導電性粒子103の平均粒径dが上記の範囲内となることで、導電性粒子103が基材樹脂層101中により分散しやすい状態となり、計測精度をより向上させることが可能となる。導電性粒子103の平均粒径dは、より好ましくは、15〜200nmの範囲内である。なお、導電性粒子103の平均粒径dは、基材粒子111の平均一次粒径dと同様の方法で測定することが可能である。
[導電性粒子103の含有量]
続いて、基材樹脂層101中の導電性粒子103の含有量について説明する。
本実施形態に係る生体電位計測用電極10において、測定精度をより一層向上させるために、基材樹脂層101中の導電性粒子103の含有量は、所定の範囲内となることが好ましい。
ここで、基材樹脂層101中の導電性粒子103の好ましい含有量は、基材樹脂層101の種類(より詳細には、比重等)や、基材粒子111の種類(より詳細には、比重等)等に応じて変わる。
例えば、基材粒子111として炭素粒子を用いる場合には、基材樹脂層101の種別に依らず、基材樹脂層101中の導電性粒子103の含有量は、基材樹脂層101及び導電性粒子103の合計質量に対して、5〜40質量%程度の範囲内とすることが好ましく、10〜30質量%程度の範囲内とすることがより好ましい。
また、基材粒子111としてポリマー粒子を用いる場合には、基材樹脂層101中の導電性粒子103の含有量は、5〜40質量%程度の範囲内とすることが好ましく、10〜30質量%程度の範囲内とすることがより好ましい。
更に、基材粒子111として金属粒子を用いる場合には、基材樹脂層101中の導電性粒子103の含有量は、30〜80質量%程度の範囲内とすることが好ましい。
なお、基材樹脂層101中の導電性粒子103の含有量を事後的に測定する場合、走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:SEM)による観察と画像解析による測定法、又は、燃焼法やICP(Inductively Coupled Plasma:誘導結合プラズマ)発光分光分析法等の元素分析による測定法等を用いることで、測定することが可能である。
以上説明したように、本実施形態に係る生体電位計測用電極10では、導電性を示す導電性粒子103が電極表面にのみ存在しているわけではなく、基材樹脂層101中に含有されているため、導電性粒子103が剥離等して導電性が低下することを容易に防止することができる。また、導電性粒子103が基材樹脂層101中に分散されているため、表面処理領域113の実現に用いられる導電性物質の量を抑制しつつ、電極全体としては優れた導電性を実現することができる。
なお、本実施形態に係る生体電位計測用電極10の厚みは、特に限定するものではないが、例えば、0.5mm〜2cm程度とすることができる。
また、本実施形態に係る生体電位計測用電極10は、生体と接する部分が、導電性粒子103を含有した樹脂(基材樹脂層101)により形成されているため、日常生活における体動等によりダイナミックに電極と生体との間の接触インピーダンスが変化したとしても、差動増幅によりノイズ成分を十分に低減し、高品位のデータを取得することが可能となる。
以上説明したような本実施形態に係る生体電位計測用電極10には、更に、生体に起因する微小な電位差等の電気情報を取り出すための配線(図示せず。)や、生体電位計測用電極10を測定機器に接続するための接続端子(図示せず。)等が設けられ、実際の測定に利用される。
[変形例]
本実施形態に係る生体電位計測用電極10では、基材樹脂層101中に導電性粒子103を均一に分散させてもよいが、例えば図3に模式的に示したように、生体Sにより近い側の基材樹脂層101中により多くの導電性粒子103が分布するように、基材樹脂層101中に導電性粒子103を偏在させてもよい。以下で説明するように、本実施形態に係る生体電位計測用電極10は、例えば導電性粒子103が混練されている樹脂(基材樹脂層101となる樹脂)を所望の形状に射出成型することで製造される。例えば図3に示したような導電性粒子103の偏在状態は、例えば2色成型等といった公知の手法を用いた射出成型を行うことで、実現することができる。
また、本実施形態に係る生体電位計測用電極10の形状は、図1等に模式的に示したような平面形状を有していてもよいし、その他、任意の形状を有していてもよい。例えば図4Aに模式的に示したように、生体電位計測用電極10は、平面状の基材sub上に、ドーム状に設けられていてもよいし、図4Bに模式的に示したように、生体電位計測用電極10は、平面状の基材sub上に、ピラミッド状に設けられていてもよい。また、図4Cに模式的に示したように、生体電位計測用電極10は、平面状の基材sub上に、櫛型形状に設けられていてもよい。
以上、本実施形態に係る生体電位計測用電極10について、詳細に説明した。
<生体電位計測用電極の製造方法>
続いて、以上説明したような、本実施形態に係る生体電位計測用電極10の製造方法について、簡単に説明する。
本実施形態に係る生体電位計測用電極10は、いわゆる射出成型技術を用いることで製造することが可能である。その製造過程は、例えば、導電性粒子103を製造する段階と、製造した導電性粒子103を基材樹脂層101となる樹脂組成物に混練して、導電性樹脂組成物を製造する段階と、製造した導電性樹脂組成物を射出成型して、生体電位計測用電極を製造する段階と、を含む。
ここで、導電性粒子103を製造する方法については、特に限定されるものではなく、基材粒子111の充填された容器中に表面処理領域113を形成するための化合物を透過させたり、表面処理領域113を形成するための化合物を含む溶液に基材粒子111を添加して溶液を攪拌したりする等といった、公知の方法を採用すればよい。導電性樹脂組成物を製造する方法についても、特に限定されるものではなく、公知の方法で実施することが可能である。
また、製造した導電性樹脂組成物を射出成型する方法についても、特に限定されるものではなく、公知の各種の射出成型技術に則して、任意の形状の生体電位計測用電極を製造することが可能である。この際、先だって言及したように、2色成型等の手法を用いることで、例えば図3に示したような、導電性粒子103が偏在した生体電位計測用電極10を製造することも可能である。
このように、本実施形態に係る生体電位計測用電極の製造方法では、上記のように、射出成型技術を利用して生体電位計測用電極を製造するため、様々な形状を有する生体電位計測用電極を簡便に製造することができる。
以上、本実施形態に係る生体電位計測用電極の製造方法について、簡単に説明した。
<生体電位計測器について>
次に、本実施形態に係る生体電位計測用電極を備える生体電位計測器について、簡単に説明する。
本実施形態に係る生体電位計測器は、本実施形態に係る生体電位計測用電極10を備えるものであれば特に限定されるものではなく、アナログ式の生体電位計測器であってもよいし、デジタル式の生体電位計測器であってもよい。また、測定対象とする生体電位についても特に限定されるものではなく、心電図、筋電図、脳波、皮膚電位等のような各種の生体電位を測定対象とすることが可能である。
以下では、本実施形態に係る生体電位計測器としてデジタル式の脳波計を例に挙げて、図5を参照しながら簡単に説明する。
本実施形態に係る生体電位計測器1000は、先だって説明したような生体電位計測用電極10を少なくとも備える。かかる生体電位計測器1000は、かかる生体電位計測用電極10以外に、例えば図5に示したように、電極接続ユニット20と、計測処理ユニット30と、を有している。
電極接続ユニット20は、1又は複数の生体電位計測用電極10が接続されるユニットであり、生体電位計測用電極10に設けられた接続端子と対になるコネクタを有している。この電極接続ユニット20は、例えば図5に示したように、差動増幅部201と、A/D変換部203と、を有している。
差動増幅部201は、公知の差動増幅回路により実現されるものであり、生体電位計測用電極10で採取された生体電位の強度を差動増幅させる。これにより、生体電位計測用電極10で採取された微小な生体電位の強度が増幅されて、微小な生体電位をより確実に計測することが可能となる。差動増幅部201で差動増幅された生体電位は、後段のA/D変換部203によりデジタル信号に変換されて、計測処理ユニット30へと出力される。
計測処理ユニット30は、デジタル化された生体電位に関する電位情報を用いて、生体電位を計測するユニットである。生体電位の一例として脳波を計測する場合、この計測処理ユニット30は、例えば図5に示したように、フィルタ処理部301、サンプリング処理部303、モンタージュ設定部305、演算処理部307、出力制御部309、及び、記憶部311を有している。これらの処理部が協働することで、電位情報から着目する生体電位の計測値(すなわち、脳波)が抽出される。
フィルタ処理部301は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等により実現される。フィルタ処理部301は、電極接続ユニット20から出力された生体電位に関する電位情報に対して、公知の各種のフィルタリング処理を施す。これにより、例えば特定の周波数帯域に属する電位情報を抽出することができる。
サンプリング処理部303は、例えば、CPU、ROM、RAM等により実現される。サンプリング処理部303は、フィルタリング処理が施された後の生体電位に関する電位情報から、公知の方法により所定の間隔で情報を抽出する。抽出された電位情報は、電位情報が取得された時刻に関する時刻情報と関連付けられて、後述する記憶部311等に随時格納される。
モンタージュ設定部305は、例えば、CPU、ROM、RAM等により実現される。モンタージュ設定部305は、記憶部311等に格納された電位情報から着目する電位差を抽出するためモンタージュ処理が実施される際の実施条件を設定する。設定されたモンタージュ処理の実施条件に関する情報は、演算処理部307で使用される。
演算処理部307は、例えば、CPU、ROM、RAM等により実現される。演算処理部307は、記憶部311等に格納されている電位情報と、モンタージュ設定部305により設定されたモンタージュ処理の実施条件に関する情報と、を用いて、着目する電位差を算出する演算処理を実施する。これにより、生体電位計測用電極10によって採取された電位情報から、有意な電位差(本例では、脳波)が算出されることとなる。演算処理部307は、算出した生体電位に関する情報を、記憶部311等に履歴情報として格納してもよい。
出力制御部309は、例えば、CPU、ROM、RAM、出力装置、通信装置等により実現される。出力制御部309は、演算処理部307で算出された生体電位に関する情報(本例では、脳波に関する情報)を、生体電位計測器1000に設けられたディスプレイ、及び/又は、生体電位計測器1000の外部に設けられたディスプレイに表示させるための出力制御を実施する。また、出力制御部309は、演算処理部307で算出された生体電位に関する情報を、紙媒体として出力したり、演算処理部307で算出された生体電位に関する情報の電子データを、外部の各種の情報処理装置に出力したりする際の出力制御を実施することも可能である。
記憶部311は、例えば、RAMや各種のストレージ装置等により実現される。記憶部311には、生体電位に関する電位情報や、算出された生体電位に関する情報等、各種の情報が適宜記録される。また、記憶部311には、計測処理ユニット30に関する各種の設定情報や、計測処理ユニット30が、何らかの処理を行う際に保存する必要が生じた様々なパラメータや処理の途中経過等、又は、各種のデータベースやプログラム等が、適宜記録される。この記憶部311は、フィルタ処理部301、サンプリング処理部303、モンタージュ設定部305、演算処理部307、出力制御部309等が、自由にデータのリード/ライト処理を行うことが可能である。
以上、脳波計として機能する本実施形態に係る生体電位計測器1000の機能の一例を示した。上記の各構成要素は、汎用的な部材や回路を用いて構成されていてもよいし、各構成要素の機能に特化したハードウェアにより構成されていてもよい。また、各構成要素の機能を、CPU等が全て行ってもよい。従って、本実施形態を実施する時々の技術レベルに応じて、適宜、利用する構成を変更することが可能である。
なお、上述のような本実施形態に係る計測処理ユニット30の各機能を実現するためのコンピュータプログラムを作製し、パーソナルコンピュータ等に実装することが可能である。また、このようなコンピュータプログラムが格納された、コンピュータで読み取り可能な記録媒体も提供することができる。記録媒体は、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、フラッシュメモリなどである。また、上記のコンピュータプログラムは、記録媒体を用いずに、例えばネットワークを介して配信してもよい。
以上、本実施形態に係る生体電位計測器について、脳波計を例として取り上げ、図5を参照しながら簡単に説明した。
以下では、実施例及び比較例を示しながら、本開示に係る生体電位計測用電極について具体的に説明する。なお、以下に示す実施例は、本開示に係る生体電位計測用電極のあくまでも一例にすぎず、本開示に係る生体電位計測用電極が下記の例に限定されるものではない。
(試験例1)
まず、導電性カーボンブラック(東海カーボン株式会社製:トーカブラック、平均一次粒径(カタログ値):25nm)を充填した管に、PEDOT−PSS(シグマアルドリッチ社製)水溶液を透過させて、カーボンブラックの表面にPEDOT−PSSをコーティングした。続いて、上記により得られた粒子を真空オーブンで乾燥させて、炭素粒子(カーボンブラック)を基材粒子とし、PEDOT−PSSの被覆層を表面処理領域とする導電性粒子を製造した。得られた導電性粒子の平均粒径を測定したところ、30nmであったため、PEDOT−PSSの厚みは、5nm程度であることがわかった。
熱可塑性ポリウレタンエラストマー(大日精化工業株式会社製:レザミンP)に対し、上記で得られた導電性粒子を含有量が30質量%となるように混練し、導電性のエラストマーを得た。得られたエラストマーを射出成型して、大きさ1cm×1cm×0.2cmの平板状の生体電位計測用電極を得た。得られた生体電位計測用電極について、インピーダンス測定器(ivium社製compactstat.h)を用いて、インピーダンス特性を測定した。
また、比較として、一般的なAg/AgCl電極のインピーダンス特性と、PEDOT−PSSを被覆していないカーボンブラック(上記トーカブラック)を用いて上記と同様に製造した生体電位計測用電極のインピーダンス特性を、上記のインピーダンス測定器を用いて別途測定した。
得られた結果を、図6にあわせて示した。図6において、横軸は、周波数[Hz]であり、縦軸は、インピーダンスの測定値|Z|[Ω・cm]である。
図6から明らかなように、熱可塑性ポリウレタン樹脂中に導電性粒子が存在する、本開示の実施例に対応する生体電位計測用電極のインピーダンスは、カーボンブラックのインピーダンスと比較して極めて低い値となっており、特に、脳波の周波数と同等の40Hz以下の低周波数領域において、参照電極として用いられるAg/AgCl電極と同程度まで低減できていることがわかる。例えば、図6に示した測定結果において、10Hzにおけるインピーダンス|Z|は、Ag/AgCl電極で109Ω・cmであったのに対し、カーボンブラックを含むエラストマーを用いた生体電位計測用電極では、50146Ω・cmであり、導電性粒子を含むエラストマーを用いた生体電位計測用電極では、406Ω・cmであった。
このように、本開示の実施例に対応する生体電位計測用電極は、優れたインピーダンス特性を示し、高精度な測定が可能となることが明らかとなった。
(試験例2)
まず、銅粒子(大研化学工業社製)を、硫化物イオンを約0.5%含有する水溶液中で攪拌した後乾燥させることで、銅粒子の表面を改質して、硫化銅とした。得られた粒子は、基材粒子として銅粒子が用いられ、表面処理領域として硫化銅が存在する導電性粒子である。
上記の導電性粒子とは別に、導電性カーボンブラック(東海カーボン株式会社製:トーカブラック、平均一次粒径(カタログ値):25nm)を準備した。
熱可塑性オレフィン系エラストマー(JSR株式会社製:エクセリンク)に対し、上記で得られた導電性粒子を含有量が30質量%となるように混練し、導電性のエラストマー1を得た。
また、熱可塑性オレフィン系エラストマー(JSR株式会社製:エクセリンク)に対し、カーボンブラックを含有量が30質量%となるように混練し、導電性のエラストマー2を得た。
上記2種類の導電性のエラストマーを用い、射出成型(2色成型)により、生体と接触する側に導電性粒子が存在するような、導電性粒子が偏在する平板状の生体電位計測用電極を製造した。製造した生体電位計測用電極の大きさは、1cm×1cm×1cmである。また、導電性粒子が偏在する部分の厚みは、約0.2cmであった。
得られた生体電位計測用電極について、インピーダンス測定器(ivium社製compactstat.h)を用いて、10Hzにおけるインピーダンス特性を測定したところ、インピーダンス|Z|は、510Ω・cmであった。
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的又は例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、又は、上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)
少なくとも生体と接する部分が、
所定の樹脂材料、ゴム又はエラストマーを主成分とする基材樹脂層と、
前記基材樹脂中に含有された導電性粒子と、
を備え、
前記導電性粒子は、所定の基材粒子と、当該基材粒子の表面の少なくとも一部が所定の材料により被覆又は置換された、導電性を示す表面処理領域と、を有する、生体電位計測用電極。
(2)
前記基材粒子は、ポリマー粒子、炭素粒子又は金属粒子であり、
前記表面処理領域は、前記炭素粒子又は前記金属粒子の表面の少なくとも一部が有機導電性ポリマーで被覆されている表面被覆領域である、(1)に記載の生体電位計測用電極。
(3)
前記有機導電性ポリマーは、PEDOT−PSS、ポリピロール、ポリアセチレン、ポリフェニレンビニレン、ポリチオフェン、ポリチオール、ポリアニリン及びこれらの類縁体からなる群より選択される少なくとも何れかである、(2)に記載の生体電位計測用電極。
(4)
前記基材粒子は、金属粒子であり、
前記表面処理領域は、前記金属粒子の表面の少なくとも一部が所定の金属化合物で被覆されている表面被覆領域である、(1)に記載の生体電位計測用電極。
(5)
前記金属粒子は、金粒子、銀粒子、又は、銅粒子の少なくとも何れかであり、
前記金属化合物は、金、銀又は銅の硫化物、セレン化物もしくは塩化物の少なくとも何れかである、(4)に記載の生体電位計測用電極。
(6)
前記基材粒子は、金属粒子であり、
前記表面処理領域は、前記金属粒子の表面の少なくとも一部が所定の置換基で置換されている表面改質領域である、(1)に記載の生体電位計測用電極。
(7)
前記金属粒子は、金粒子、銀粒子、又は、銅粒子の少なくとも何れかであり、
前記表面処理領域では、前記金属粒子の表面が硫化、セレン化又は塩化されている、(6)に記載の生体電位計測用電極。
(8)
前記基材粒子の平均粒径は、一次粒径で10〜100nmの範囲内である、(1)〜(7)の何れか1つに記載の生体電位計測用電極。
(9)
前記導電性粒子の平均粒径は、15〜500nmの範囲内である、(1)〜(8)の何れか1つに記載の生体電位計測用電極。
(10)
前記基材樹脂層の体積固有抵抗値は、100kΩ・cm以下である、(1)〜(9)の何れか1つに記載の生体電位計測用電極。
(11)
前記基材樹脂層は、ショア硬さが90HS以下である、(1)〜(10)の何れか1つに記載の生体電位計測用電極。
(12)
前記基材樹脂層は、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、及びこれらの共重合体からなる群より選択される熱可塑性樹脂を主成分とする、(1)〜(11)の何れか1つに記載の生体電位計測用電極。
(13)
前記基材樹脂層は、天然ゴム、又は、ジエン系ゴムを主成分とする、(1)〜(11)の何れか1つに記載の生体電位計測用電極。
(14)
前記基材樹脂層は、シリコーン樹脂、及び、ポリウレタン樹脂からなる群より選択される熱硬化性エラストマーを主成分とする、(1)〜(11)の何れか1つに記載の生体電位計測用電極。
(15)
少なくとも生体と接する部分が、所定の樹脂材料、ゴム又はエラストマーを主成分とする基材樹脂層と、前記基材樹脂層中に含有された導電性粒子と、を有しており、かつ、前記導電性粒子が、所定の基材粒子と、当該基材粒子の表面の少なくとも一部が所定の材料により被覆又は置換された、導電性を示す表面処理領域と、を有する生体電位計測用電極を少なくとも備える、生体電位計測器。
10 生体電位計測用電極
20 電極接続ユニット
30 計測処理ユニット
101 基材樹脂層
103 導電性粒子
111 基材粒子
113 表面処理領域
201 差動増幅部
203 A/D変換部
301 フィルタ処理部
303 サンプリング処理部
305 モンタージュ設定部
307 演算処理部
309 出力制御部
311 記憶部
1000 生体電位計測器

Claims (15)

  1. 少なくとも生体と接する部分が、
    所定の樹脂材料、ゴム又はエラストマーを主成分とする基材樹脂層と、
    前記基材樹脂層中に含有された導電性粒子と、
    を備え、
    前記導電性粒子は、所定の基材粒子と、当該基材粒子の表面の少なくとも一部が所定の材料により被覆又は置換された、導電性を示す表面処理領域と、を有する、生体電位計測用電極。
  2. 前記基材粒子は、ポリマー粒子、炭素粒子又は金属粒子であり、
    前記表面処理領域は、前記炭素粒子又は前記金属粒子の表面の少なくとも一部が有機導電性ポリマーで被覆されている表面被覆領域である、請求項1に記載の生体電位計測用電極。
  3. 前記有機導電性ポリマーは、PEDOT−PSS、ポリピロール、ポリアセチレン、ポリフェニレンビニレン、ポリチオフェン、ポリチオール、ポリアニリン及びこれらの類縁体からなる群より選択される少なくとも何れかである、請求項2に記載の生体電位計測用電極。
  4. 前記基材粒子は、金属粒子であり、
    前記表面処理領域は、前記金属粒子の表面の少なくとも一部が所定の金属化合物で被覆されている表面被覆領域である、請求項1に記載の生体電位計測用電極。
  5. 前記金属粒子は、金粒子、銀粒子、又は、銅粒子の少なくとも何れかであり、
    前記金属化合物は、金、銀又は銅の硫化物、セレン化物もしくは塩化物の少なくとも何れかである、請求項4に記載の生体電位計測用電極。
  6. 前記基材粒子は、金属粒子であり、
    前記表面処理領域は、前記金属粒子の表面の少なくとも一部が所定の置換基で置換されている表面改質領域である、請求項1に記載の生体電位計測用電極。
  7. 前記金属粒子は、金粒子、銀粒子、又は、銅粒子の少なくとも何れかであり、
    前記表面処理領域では、前記金属粒子の表面が硫化、セレン化又は塩化されている、請求項6に記載の生体電位計測用電極。
  8. 前記基材粒子の平均粒径は、一次粒径で10〜100nmの範囲内である、請求項1に記載の生体電位計測用電極。
  9. 前記導電性粒子の平均粒径は、15〜500nmの範囲内である、請求項1に記載の生体電位計測用電極。
  10. 前記基材樹脂層の体積固有抵抗値は、100kΩ・cm以下である、請求項1に記載の生体電位計測用電極。
  11. 前記基材樹脂層は、ショア硬さが90HS以下である、請求項1に記載の生体電位計測用電極。
  12. 前記基材樹脂層は、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、及びこれらの共重合体からなる群より選択される熱可塑性樹脂を主成分とする、請求項1に記載の生体電位計測用電極。
  13. 前記基材樹脂層は、天然ゴム、又は、ジエン系ゴムを主成分とする、請求項1に記載の生体電位計測用電極。
  14. 前記基材樹脂層は、シリコーン樹脂、及び、ポリウレタン樹脂からなる群より選択される熱硬化性エラストマーを主成分とする、請求項1に記載の生体電位計測用電極。
  15. 少なくとも生体と接する部分が、所定の樹脂材料、ゴム又はエラストマーを主成分とする基材樹脂層と、前記基材樹脂層中に含有された導電性粒子と、を有しており、かつ、前記導電性粒子が、所定の基材粒子と、当該基材粒子の表面の少なくとも一部が所定の材料により被覆又は置換された、導電性を示す表面処理領域と、を有する生体電位計測用電極を少なくとも備える、生体電位計測器。

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