JP2019183305A - 嵩高柔軟不織布 - Google Patents
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Abstract
Description
[1]複数の層で構成されており、少なくとも1層が繊維径0.1〜3μmの微細繊維からなり、かつ、全面にわたりエンボス加工された複数のエンボス部を有する不織布であって、任意のエンボス部に隣接する近い方から4つのエンボス部の非エンボス部との境界から該任意のエンボス部の非エンボス部との境界までの最短距離がいずれも1.8mm以上4.5mm未満であり、かつ、該不織布の全面積に占める該エンボス加工による圧着部の面積割合が8%以上14%未満である前記不織布。
[2]荷重負荷面積7.1cm2で5g荷重したときの厚みが0.1mm以上である、前記[1]に記載の不織布。
[3]前記エンボス部のパターン形状が、真円又は楕円である、前記[1]又は[2]に記載の不織布。
[4]前記圧着部単体の面積が0.3mm2以上0.8mm2未満である、前記[1]〜[3]のいずれかに記載の不織布。
[5]不織布の持つ斑の中で糸密度が低くて穴状に見える箇所を布断面で観察した際に厚み方向に存在する繊維径が3μm以上の糸本数が2〜5本の箇所の厚みが50μm以上である、前記[1]〜[4]のいずれかに記載の不織布。
それゆえ、本発明の不織布は、衛生材料に用いられる吸収性物品のトップシート、バックシート又はサイドギャザー部に適したホットメルト剤の裏抜けやSAP漏れを抑制するのに優れ、且つ生産性の良い嵩高柔軟不織布である。
本実施形態の不織布は、全面にわたりエンボス加工された複数のエンボス部を有する不織布であって、任意のエンボス部に隣接する近い方から4つのエンボス部の非エンボス部との境界から該任意のエンボス部の非エンボス部との境界までの最短距離がいずれも1.8mm以上4.5mm未満であり、かつ、該不織布の全面積に占める該エンボス加工による圧着部の面積割合が8%以上14%未満であることを特徴とする。
合成繊維の原料となる熱可塑性重合体は、繊維化して不織布を製造できるものであれば、特に限定されない。
具体的には、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン類、ポリオレフィン系エラストマー、ポリスチレン系ポリマー類、ポリスチレン系エラストマー、ポリエステル類、ポリエステル系エラストマー、ポリアミド類、ポリアミド系エラストマー、ポリウレタン、ポリ乳酸などを挙げることができる。これら熱可塑性重合体は、二種以上の組合せ、あるいは二種以上の組成物であってもよい。
これら不織布の中でも、スパンボンド不織布が、長繊維から構成され、しかも紡糸からエンボス加工まで連続工程で効率的に処理できること、及び、メルトブロー不織布などその他の不織布との複合が容易であることから好ましい。エンボス加工とは、全幅にわたって彫刻されたエンボスロールとフラットロールで圧力と温度を調整し、部分的に熱圧着を行なうことを言う。
親水化剤の付着量は、要求される性能によって異なるが、通常は、不織布を構成する繊維に対して0.1重量%以上1.0重量%以下の範囲が好ましく、より好ましくは0.15重量%以上0.8重量%以下、さらに好ましくは0.2重量%以上0.6重量%以下である。付着量がこの範囲にあると、衛生材料のトップシートとしての親水性能を満足し、加工性も良好となる。
親水化剤を塗布する方法としては、通常、希釈した親水化剤を用いて、浸漬法、噴霧法、コーティング(キスコーター、グラビアコーター)法等の既存の方法を採用することができ、必要により予め混合した親水化剤を、水等の溶媒で希釈して塗布することが好ましい。
親水化剤を水等の溶媒で希釈して塗布すると、乾燥工程を必要とする場合がある。その際の乾燥方法としては、対流伝熱、伝導伝熱、放射伝熱等を利用した既知の方法を採用することができ、熱風や赤外線による乾燥や熱接触による乾燥方法等を用いることができる。
また、本実施形態の不織布の用途は前記用途に限られず、例えば、マスク、カイロ、テープ基布、防水シート基布、貼布薬基布、救急絆基布、包装材、ワイプ製品、医療用ガウン、包帯、衣料、スキンケア用シートなどに使用することもできる。
生産された不織布の両端10cmを除き、幅方向にほぼ5等分して1cm角の試験片をサンプリングし、顕微鏡下で極細繊維と通常繊維を見分ける。それぞれ10倍程度の繊維径差があるため、区別は容易である。その後、いずれも繊維の直径を各20点ずつ測定し、その平均値を求めた。繊度は、その平均値より算出した。
JIS−L1906に準じ、タテ20cm×ヨコ5cmの試験片を任意に5枚採取して質量を測定し、その平均値を単位面積あたりの重量に換算して求めた。
メルトインデクサー(東洋精機社製:MELT INDEXER S−101)溶融流量装置を用い、オリフィス径2.095mm、オリフィス長0.8mm、荷重2160g、測定温度230℃の条件で一定体積分を吐出するのに要する時間から10分間当たりの溶融ポリマー吐出量(g)を算出して求めた。
プレッサーフートの大きさが7.1cm2の測定機を用いて、5gfの荷重のもとで、厚さが落ち着くまでの適当な時間(10秒程度)放置して、試料片を幅方向等間隔で5箇所測定し、その平均値を厚みとした。
JIS−L1096(6.19.1 A法 項)に準拠して、JIS Z8703(試験場所の標準状態)に規定する温度20±2℃、湿度65±2%の恒温室内で幅20mm×150mmの試験片を機械方向(MD)で5枚採取し、45°の斜面をもつ表面の滑らかな水平台の上に試験片の短辺をスケール基線に合わせて置く。
次に、手動により試験片を斜面の方向に緩やかに滑らせて試験片の一端の中央点が斜面と接したとき他端の位置の移動長さをスケールによって読む。剛軟性(剛軟度)は試験片の移動した長さ(mm)で示され、それぞれ5枚の裏表について測定し、平均値で表した。このような、いわゆる45°カンチレバー法による測定では、試験片の移動した長さ(mm)が短いほど不織布に柔軟性があると判断される。
MD、CD方向に25mm×300mmの試験片を採取し、日本学術振興会型堅牢度試験機を用いて、摩擦子の荷重が200g、摩擦子側には同布を使用し、50回動作をさせて、以下の評価基準に従って、耐毛羽性を等級付けた。
1.0級:試験片が破損するほど繊維が剥ぎ取られる
2.0級;試験片が薄くなるほど甚だしく繊維が剥ぎ取られる
2.5級:毛玉が大きくはっきりと見られ、複数箇所で繊維が浮き上がり始める
3.0級:はっきりとした毛玉ができ始め、または小さな毛玉が複数見られる
3.5級:繊維が3〜5本程度、もしくは数ヶ所に小さな毛玉ができ始める程度に毛羽立っている
4.0級:繊維が1〜2本程度、もしくは一ヶ所に小さな毛玉ができ始める程度に毛羽立っている
5.0級:毛羽立ちがない。
巻出機と巻取機を有する布の繰出しラインにノードソン製ホットメルト剤塗布装置を設置し、ノズルはコントロールコートを使用、吐出温度160℃に設定し、その温度で粘度40000mPa・sのホットメルト剤を用いた。布への塗布量は、30g/m2となるように調整し、ライン速度は20m/minで実施した。塗工ヘッドから布までの距離は30mmとし、延伸ガスである加熱空気は、160℃に調整した。塗工面と逆の布面に接する固定ガイドロールを塗工部から水平方向下流側300mmに配置し、30minの間で固定ロールに転写したホットメルト剤の裏抜け重量を測定した。
顕微鏡下で距離や面積を測定できる顕微鏡(例えばキーエンス製VHX−5000)にて不織布表面をエンボス面側から観察して圧着部の形状を確認し、下記の通り各種計測する。圧着部が真円である場合、圧着部直径はエンボス部の非エンボス部との境界を確認し、円の対角線で計測する。圧着部単体の面積は、真円の場合は、(直径)2×π/4で算出される。複雑な形状の場合は、顕微鏡の面積測定ツールを用いてエンボス部の非エンボス部との境界を囲って測定する。上記同様10点の平均を採用する。圧着部面積率は、測定した圧着部単体のエンボス面積とディスプレイ内に投影されている圧着部の個数を積算し、ディスプレイの面積で除する。「任意のエンボス部に隣接する近い方から4つのエンボス部の非エンボス部との境界から該任意のエンボス部の非エンボス部との境界までの最短距離」は、顕微鏡下で任意のエンボス部を選定し、そこから近い4つのエンボスを選定する。そして、選定した1つ目のエンボス部と任意のエンボス部の輪郭間距離が目視で短いと確認される付近の距離を計測ツールで10点以上測定し、その最小値を最短距離とする。同様にして、選定したその他3点のエンボスについても任意のエンボスとの輪郭同士の最短距離を計測する。
不織布を目視で観察し、穴状に見える箇所を選定し、穴状箇所が中心付近にくる状態で3cm角に切り取る。切り取った不織布を液体窒素に入れて凍結させ、取り出した後、カッターナイフなどの鋭利な刃物にて穴状箇所を通る不織布断面を出す。穴状箇所の断面が観察できるようにSEM観察用の台座に貼り付け、SEMにて不織布の穴状箇所を観察し、厚み方向に存在する繊維径が3μm以上の糸本数をカウントする。糸本数が2〜5本であれば、その内の最表裏面に位置する2本の糸の距離を計測ツールにて10点測定し、平均値を厚みとして導出する。エンボス部と非エンボス部の厚みは、上記同様に凍結断面をSEMで観察、10点計測した平均値を導出する。エンボス部は、糸が一体化されてフィルム状となっているため、一目瞭然に断定できる。非エンボス部は、2つのエンボス部に挟まれた状態で必ず観察され、こちらも断定は容易である。
MFRが33g/10分のポリプロピレン樹脂を用い、スパンボンド法により、吐出量0.56g/分・Hole、850kg/m/時間、紡糸温度255℃で、フィラメント群を移動捕集面に向けて押し出し、長繊維ウェブを調整した(紡糸速度5000m/分、平均単糸繊度1.1dtex)。その上からMFRが300g/10分のポリプロピレン樹脂を用い、メルトブロウン法により、吐出量0.50g/分・Hole、190kg/m/時間、紡糸温度270°で押し出し、更にその上からスパンボンドを上記と同様な条件にて押し出した。次いで、得られたウェブを、フラットロールとエンボスロール(パターン仕様:直径0.72mm円形、千鳥配列、圧着面積率8.0%、圧着部中心間隔4.19mm)の間に通して熱と圧力を温度と線圧で調整して繊維同士を接着し、目付11g/m2の不織布を得た。
得られた不織布の特性を以下の表1に示す。
エンボスロールのパターン仕様を直径0.72mm円形、千鳥配列、圧着面積率9.5%、圧着部中心間隔3.86mmにしたこと以外は、実施例1と同様にして、不織布を作製した。得られた不織布の特性を以下の表1に示す。
エンボスロールのパターン仕様を直径1.00mm円形、千鳥配列、圧着面積率11.6%、圧着部中心間隔3.68mmにしたこと以外は、実施例1と同様にして、不織布を作製した。得られた不織布の特性を以下の表1に示す。
エンボスロールのパターン仕様を直径1.00mm円形、千鳥配列、圧着面積率8.0%、圧着部中心間隔4.43mmにしたこと以外は、実施例1と同様にして、不織布を作製した。得られた不織布の特性を以下の表1に示す。
エンボスロールのパターン仕様を直径0.55mm円形、千鳥配列、圧着面積率10.6%、圧着部中心間隔2.12mmにしたこと以外は、実施例1と同様にして、不織布を作製した。得られた不織布の特性を以下の表1に示す。
エンボスロールのパターン仕様を直径0.75mm円形、千鳥配列、圧着面積率4.5%、圧着部中心間隔4.43mmにしたこと以外は、実施例1と同様にして、不織布を作製した。得られた不織布の特性を以下の表1に示す。
エンボスロールのパターン仕様を直径1.00mm円形、千鳥配列、圧着面積率14.4%、圧着部中心間隔3.30mmにしたこと以外は、実施例1と同様にして、不織布を作製した。得られた不織布の特性を以下の表1に示す。
エンボスロールのパターン仕様を直径1.00mm円形、千鳥配列、圧着面積率5.0%、圧着部中心間隔5.60mmにしたこと以外は、実施例1と同様にして、不織布を作製した。得られた不織布の特性を以下の表1に示す。
MFRが33g/10分のポリプロピレン樹脂を用い、スパンボンド法により、吐出量0.56g/分・Hole、紡糸温度255℃で、フィラメント群を移動捕集面に向けて押し出し、長繊維ウェブを調整した(紡糸速度5000m/分、平均単糸繊度1.1dtex)。次いで、得られたウェブを、フラットロールとエンボスロール(パターン仕様:直径0.72mm円形、千鳥配列、圧着面積率8.0%、圧着部中心間隔4.19mm)の間に通して熱と圧力を温度と線圧で調整して繊維同士を接着し、目付17g/m2の不織布を得た。
得られた不織布の特性を以下の表1に示す。
Claims (5)
- 複数の層で構成されており、少なくとも1層が繊維径0.1〜3μmの微細繊維からなり、かつ、全面にわたりエンボス加工された複数のエンボス部を有する不織布であって、任意のエンボス部に隣接する近い方から4つのエンボス部の非エンボス部との境界から該任意のエンボス部の非エンボス部との境界までの最短距離がいずれも1.8mm以上4.5mm未満であり、かつ、該不織布の全面積に占める該エンボス加工による圧着部の面積割合が8%以上14%未満である前記不織布。
- 荷重負荷面積7.1cm2で5g荷重したときの厚みが0.1mm以上である、請求項1に記載の不織布。
- 前記エンボス部のパターン形状が、真円又は楕円である、請求項1又は2に記載の不織布。
- 前記圧着部単体の面積が0.3mm2以上0.8mm2未満である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の不織布。
- 不織布の持つ斑の中で糸密度が低くて穴状に見える箇所を布断面で観察した際に厚み方向に存在する繊維径が3μm以上の糸本数が2〜5本の箇所の厚みが50μm以上である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の不織布。
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