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JP2019177488A - 食品容器用包装体 - Google Patents

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JP2019177488A
JP2019177488A JP2018066384A JP2018066384A JP2019177488A JP 2019177488 A JP2019177488 A JP 2019177488A JP 2018066384 A JP2018066384 A JP 2018066384A JP 2018066384 A JP2018066384 A JP 2018066384A JP 2019177488 A JP2019177488 A JP 2019177488A
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JP2018066384A
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友央 上野
Tomohiro Ueno
友央 上野
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Nissin Foods Holdings Co Ltd
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Abstract

【課題】食品用成形品において、使用時には高温内容物に耐えうる耐熱性と断熱性を有し、廃棄後には生分解する容器を提供する。【解決手段】紙を主体とする基材層と、基材層の片面に位置し、加熱により発泡する脂肪族芳香族共重合ポリエステル系樹脂を含有する樹脂組成物からなる最外層と、基材層のもう一方の面に積層され、最外層に用いられる樹脂組成物とは異なる脂肪族芳香族共重合ポリエステル系樹脂を含有する樹脂組成物からなる最内層と、を備えた積層体で構成される、食品容器用包装体であることを特徴とする。【選択図】なし

Description

本発明は、耐熱性や断熱性が要求される、例えばホット飲料容器(コーヒー、茶、スープ)、低温食品(アイスクリーム、チョコバー及びシリアルバー、ヨーグルト)即席麺容器(ラーメン・うどん・焼きそば)、電子レンジ対応容器、ボイル対応容器などに利用可能な生分解性を有する食品容器用包装体に関する。より詳しくは、生分解性樹脂層を水蒸気発泡させた断熱性を有し、表面意匠性、断熱性、剛性、生産性に優れた熱可塑性生分解樹脂シートからなる成形体に関する。
従来、食品用、農業用、工業用など各種産業用容器類には、数多くのプラスチックが利用されている。このうち、使い捨てされる容器類として、例えば食品包装材があげられる。一般的なプラスチック容器類の使用量は年々増加しており、廃棄される量も増加してきている。廃棄物量を減らすために、再利用する動きが活発になってきている。しかしながら、リユース方式の再利用では、内容物の付着などの汚れを除去するためにコストがかかり、マテリアルリサイクル方式での再利用では、使用されている材料毎の分別が非常に困難であり、さらに異なる分子量の樹脂、異なった添加物が混合されることにより、リサイクルされる以前の商品と異なった商品への利用が余儀なくされる場合がある。
該プラスチックフィルムを構成するプラスチックとしては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート等がある。しかしながら、これらプラスチックフィルムは石油由来の原料から生産されるため、化石資源の枯渇問題や、焼却時に発生する二酸化炭素による地球温暖化の問題を有している。また、殆どのプラスチックは、環境中での耐久性があるため、廃棄した場合にその形状が保たれ、環境汚染や、埋立地の不足等の廃棄物問題が深刻となっている。
これらのことから、容器類は、廃棄の段階で解決すべき課題を有しており、内容物とともに土中埋設や好機条件化での分解促進など、様々な生分解性容器の検討がなされている。
単純な生分解性を有さない発泡紙カップとしては、加熱処理によって低密度ポリエチレンを発泡させることによって製造される断熱性発泡紙カップなどの断熱性発泡紙製容器において、発泡時に印刷インキにより発泡断熱層の厚さが部分的に異なる紙製容器を製造する方法がある。(特許文献1)
また、近年、植物由来の原料や植物から製造される樹脂、生分解性樹脂が使用されるようになってきている。植物由来の樹脂原料についての研究は数多くなされており、植物由来樹脂原料の代表例としては、紙、ポリ乳酸、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネートアジペート、ポリカプロラクトン、ポリブチレンテレフタレートアジペート、ポリブチレンテレフタレートサクシネートといった脂肪族ポリエステル又は芳香脂肪族ポリエステルが挙げられ、生分解性と断熱性付与のため断熱空気層を有する複合容器の技術がある(特許文献2)。
一方で、2重容器などは材料が重複し、製造工程が複雑化するなどの問題がある。また、即席麺などの食品容器は、内容物を加熱調理する必要があり誰でも扱える簡便性(ユニバーサルデザイン)、剛性、耐油性、耐熱性、断熱性を備えている必要がある
特開平7−232774号公報 特開2003−40242号公報
本発明は、従来技術に見られる前記課題に対し、耐熱・断熱性を有する生分解性樹脂を用いた発泡層を有する。すなわち、使用時には耐熱性を含めた実用的な性能を確保した製品を与え、使用後には生分解させることにより解決を図る技術を提供することである。
本発明者等は前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、ポリエステル系生分解樹脂を構成成分として含む接着性・成型性に富むポリブチレンアジピン酸テレフタレートを主体としたグラフト共重合体又はそのブレンド樹脂を利用することにより、即席麺の使用に耐えうる実用的な性能を確保し、かつ自然環境下で微生物の働きや加水分解などにより水や無機化合物に分解される容器が得られることを見出し、本発明を完成させた。
本発明により、生分解性に優れ、即席麺容器として実用的な性能を有する容器を得ることができる。
以下、本発明を実施するための好適な形態について説明する。本実施形態にかかる容器は紙を主体とする基材層と、基材層の少なくとも片面に、加熱により発泡する脂肪族芳香族共重合ポリエステル系樹脂を含有する樹脂組成物からなる発泡層と、を備える。また、ここでは、容器の樹脂部が、ポリブチレンアジピン酸テレフタレートからなるグラフト共重合体又はそのブレンドを50重量%以上含む生分解性樹脂発泡断熱層から成る、高温内容物を断熱するための生分解性容器を例に説明する。
[脂肪族芳香族共重合ポリエステル系樹脂]
本実施形態で用いられる樹脂組成物は、脂肪族ジオールと芳香族ジカルボン酸を主成分とする脂肪族芳香族共重合ポリエステル系樹脂を含む。この場合の脂肪族ジオール単位の含量は、芳香族ジカルボン酸単位と脂肪族オキシカルボン酸単位の全量を基準(100モル%)として、単量体成分の割合が90モル%以上、好ましくは95モル%以上、より好ましくは98モル%以上であることをいう。
脂肪族ポリエステル系樹脂の原料となる脂肪族オキシカルボン酸の具体例としては、乳酸、グリコール酸、2−ヒドロキシ−n−酪酸、2−ヒドロキシカプロン酸、6−ヒドロキシカプロン酸、2−ヒドロキシ−3,3−ジメチル酪酸、2−ヒドロキシ−3−メチル酪酸、2−ヒドロキシイソカプロン酸等、又はこれらの低級アルキルエステル若しくは分子内エステルが挙げられる。これらに光学異性体が存在する場合には、D体、L体又はラセミ体のいずれでもよく、形態としては固体、液体又は水溶液のいずれであってもよい。これらの中で特に好ましいものは、乳酸又はグリコール酸が挙げられる。
脂肪族ジオールの具体例としては、炭素数2〜10個の脂肪族ジオール成分が好ましく、炭素数4〜6個の脂肪族ジオール成分が特に好ましい。具体的には、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等が挙げられ、中でも1,4−ブタンジオールが特に好ましい。
芳香族ジカルボン酸の具体例としては、特に限定されないが、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等が挙げられ、中でも、テレフタル酸、イソフタル酸が好ましく、テレフタル酸が特に好ましい。また、芳香環の一部がスルホン酸塩で置換されている芳香族ジカルボン酸も挙げられる。
脂肪族ジカルボン酸成分、脂肪族ジオール成分及び芳香族ジカルボン酸成分は、それぞれ2種類以上を用いることもできる。また、その性質を損なわない範囲で脂肪族オキシカルボン酸単位が少量含有されていてもよい
本発明の樹脂組成物における、脂肪族芳香族共重合ポリエステル系樹脂の含有量は、樹脂組成物全体を基準(100%)として、質量割合で、通常30%以上、好ましくは40%以上、より好ましくは50%以上であり、含有量の上限は、通常99%以下、好ましくは90%以下、より好ましくは85%以下である。脂肪族芳香族共重合ポリエステル系樹脂の含有量が多すぎると、引張り伸び等の機械物性が低下し、生分解速度が遅くなったりして、各種包装材料として使用するためには好ましくない。一方、脂肪族芳香族共重合ポリエステル系樹脂の含有量が少なすぎると成形性が悪化し、機械物性強度不足となり好ましくない。
記載されたポリエステルの合成は、二段階の反応カスケードにおいて行われる。まず最初に、前記ジカルボン酸誘導体は前記ジオールと、エステル交換触媒の存在でプレポリエステルに変換される。このプレポリエステルは、一般的に50〜100mL/g、好ましくは60〜80mL/gの粘度数(VZ)を有する。触媒として、通常、亜鉛触媒、アルミニウム触媒及び特にチタン触媒が使用される。テトラ(イソプロピル)オルトチタン酸塩及び特にテトラブチルオルトチタン酸塩(TBOT)のようなチタン触媒は、文献においてしばしば使用されるスズ触媒、アンチモン触媒、コバルト触媒及び鉛触媒、例えばスズジオクタノアートに比べて、生成物中に残留している残存量の触媒又は触媒の副次生成物がより有毒ではないという利点を有する。この事情は、生分解性ポリエステルの場合に特に重要である、それというのも、これらのポリエステルはコンポスト化を通じて環境中へ直接到達しうるからである。
本発明によるポリエステルは、通例、5000〜100000g/molの範囲内、特に10000〜75000g/molの範囲内、好ましくは15000〜38000g/molの範囲内の数平均分子量(Mn)、30000〜300000g/mol、好ましくは60000〜200000g/molの質量平均分子量(Mw)及び1〜6、好ましくは2〜4のMw/Mn比を有する。粘度数は、50〜450g/mL、好ましくは80〜250g/mLである(o−ジクロロ−ベンゼン/フェノール(質量比50/50)中で測定)。融点は、85〜150℃の範囲内、好ましくは95〜140℃の範囲内である。
本発明の樹脂組成物に用いられる脂肪族芳香族共重合ポリエステル系樹脂のメルトフローレート(MFR)は、JIS K7210に準拠して190℃、2.16kg荷重で測定した場合、通常0.5g/10分以上、好ましくは1.0g/10分以上、さらに好ましくは、2.0g/10分以上である。またMFRの上限は、通常50g/10分以下、好ましくは20g/10分以下、さらに好ましくは6.0g/10分以下である。MFRが2.0g/10分より小さいと成形時の流動性が悪く好ましくない。またMFRが6.0g/10分より大きいとフィルムや成形品の機械物性が低下する。
1,4−ブタンジオール テレフタル酸、アジピン酸からなるポリブチレンテレフタレートアジペート全質量を基準として、多官能性のイソシアナート、イソシアヌラート、オキサゾリン、無水マレイン酸のような無水カルボン酸、エポキシド(特にエポキシド含有ポリ(メタ)アクリラート)及び/又は少なくとも三官能性のアルコール又は少なくとも三官能性のカルボン酸からなる群から選択される、鎖延長剤及び/又は架橋剤は、0〜10質量%、好ましくは0.01〜5質量%を含有する。
脂肪族芳香族共重合ポリエステル系樹脂の合成方法としては、脂肪族ポリエステルと芳香族脂肪族ポリエステルの末端同士をジイソシアネート、多官能カルボジイミドなどで結合させる方法あるいはエステル交換反応により適度にエステル交換を行うことによるマルチブロック共重合体を製造する方法などが挙げられる。反応は溶液反応、溶融反応、混練時に反応させる方法などが挙げられる。
通例、重合体主鎖からの側鎖を付与(グラフト化)するために、多官能性のイソシアナート、イソシアヌラート、オキサゾリン、エポキシド、無水カルボン酸、少なくとも三官能性のアルコール又は少なくとも三官能性のカルボン酸からなる群から選択される、架橋剤及び/又は鎖延長剤は、脂肪族芳香族共重合ポリエステル系樹脂の全質量を基準として、0.01〜2質量%、好ましくは0.2〜1.5質量%及び特に好ましくは0.35〜1質量%、使用される。鎖延長剤として、多官能性の及び特に二官能性のイソシアナート、イソシアヌラート、オキサゾリン、無水カルボン酸又はエポキシドが考慮に値する。
鎖延長剤並びに少なくとも3個の官能基を有するアルコール又はカルボン酸誘導体は、架橋剤とも解されることができる。特に好ましい化合物は、3〜6個の官能基を有する。例示的に、次のものを挙げることができる:酒石酸、クエン酸、リンゴ酸;トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン;ペンタエリトリトール;ポリエーテルトリオール及びグリセリン、トリメシン酸、トリメリト酸、トリメリト酸無水物、ピロメリト酸及びピロメリト酸二無水物。好ましいのは、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール及び特にグリセリンのようなポリオールである。これらを用いて、低密度ポリエチレンのようなグラフト化された分子構造からなる構造粘性を有する生分解性ポリエステルが合成されることができる。これらの溶融物の流動学的挙動は改善され、荷下での粘度はより低くなる。
二官能性の鎖延長剤として、次の化合物が適している:芳香族ジイソシアナートは、とりわけ、トルイレン−2,4−ジイソシアナート、トルイレン−2,6−ジイソシアナート、2,2′−ジフェニルメタンジイソシアナート、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアナート、4,4′−ジフェニルメタン−ジイソシアナート、ナフチレン−1,5−ジイソシアナート又はキシリレン−ジイソシアナートであると理解される。それらの中では、2,2′−、2,4′−並びに4,4′−ジフェニルメタンジイソシアナートが特に好ましい。一般的に、後者のジイソシアナートは混合物として使用される。副次的な量で、例えば全質量を基準として5質量%までで、前記ジイソシアナートは、ウレチオン基も、例えばイソシアナート基をキャップするために、含有することができる。
本実施形態における脂肪族芳香族共重合ポリエステル系樹脂としては、ポリブチレンアジピン酸テレフタレートまたは架橋剤及び/又は鎖延長剤を合成時に添加したポリブチレンアジピン酸テレフタレートグラフト重合体とこれらの生分解性樹脂とのブレンドを用いることが特に好ましい。
[有機添加剤]
本発明の樹脂組成物には必要に応じて有機添加剤を樹脂組成物全体に対して5%以下の質量割合で添加してもよい。有機添加剤の具体例としては、カルボジイミド化合物、ジイソシアネート化合物、オキサゾリン化合物、エポキシ化合物、酸無水物、澱粉、変性澱粉、α化澱粉、米粉、パルプ、キチン・キトサン質、椰子殻粉末、木粉、竹粉末、樹皮粉末、天然繊維、ケナフや藁等の粉末等などが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
有機添加剤の添加量は、樹脂組成物全体に対し質量割合で通常0.001%以上であり、好ましくは0.01%以上、より好ましくは0.05%以上である。添加量の上限は通常5%以下であり、添加量が0.001%より少ないと期待する効果が得られない。また添加量が5%を超えると、樹脂組成物の成形性が悪くなり、また樹脂組成物成形品の機械物性、耐熱性も低下するため好ましくない。
[その他の添加剤]
本発明の熱可塑性樹脂には、帯電防止効果を調整する目的で、高分子量の帯電防止剤、カーボンブラック、導電性付与剤、高級アルコール等を加えてもよい。さらに、必要に応じて、相溶化剤、目ヤニ防止剤、着色剤、分散剤、離型剤、安定化剤(酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定化剤等)、難燃剤、滑剤、アンチブロッキング剤、充填剤等を添加してもよい。添加量は、樹脂組成物全体を基準(100%)として、生分解性を害さない程度で質量割合で、通常5%以下、好ましくは3%以下、より好ましくは1%以下である。
[積層体]
本実施形態にかかる積層体は、少なくとも片面に生分解性と水蒸気発泡性を有する層を備える。通例、2〜7層及び好ましくは2〜3層が紙のコートにおいて使用される。多層コートは、中間層を設けることで、溶接特性、バリア性及び前記層のための厚紙への前記コートの付着を個々に最適化するという可能性を提供する。
中間層は通例、より剛性を高めるための支持層又はバリア層とも呼ばれうる。薄いフィルムでの紙のコートにおいて、中間層は完全に割愛されることもできる。
最内層としては、厚紙への接触層であり食品容器であれば食品接触層である。この内層は通例、軟らかくなければならず、かつ厚紙もしくは紙上に良好に付着しなければならない。これは好ましくは、ポリ乳酸などの生分解樹脂からなる。
紙の平均の坪量は、ここでは通例、10〜500g/m及び好ましくは30〜400g/m、さらに好ましくは50〜350g/mである。また、後工程で紙が保持する水分を利用して、水蒸気による発泡を行うため、紙の水分は紙基材に対して通例、2〜20重量部及び好ましくは3〜15重量部、さらに好ましくは5〜9重量部である、
生分解性樹脂層の膜厚は、ここでは通例10〜100μm及び好ましくは15〜80μm、さらに好ましくは30〜70μmである。
生分解性樹脂シート全体の厚みは、0.1〜3.0mm、好ましくは0.2〜2.0mm、さらに好ましくは0.3〜1.2mmである。
本実施形態にかかる積層体では、多層中に1層の発泡断熱層ともう1層の水分を含む原紙で構成される。本実施形態にかかる積層体は、共押出法、ヒートラミネーションやドライラミネーション等の方法により調製でき、必ずしも接着剤を必要としない。なお、食品衛生法に適さない樹脂層は、食品に直接触れないようにする。
本発明の生分解性ラミネート基材の製造方法は、特に制限されず、前記樹脂組成物のペレットを、通常の押出し成形機に供給し、溶融混練してダイ(フラット状、T字状(Tダイ)、円筒状(サーキュラダイ)等]から押出してシート状に成形できる。この時のシート構成は、単層または2種2層か2種3層が望ましい。最表層となる生分解発泡層は生分解性樹脂を含み、その他の層(例えば中間層)には生分解性樹脂と無機物添加剤やバリア層とを含むように配合させても良い。
ラミネート基材は、通常、押し出し方向にドロー(引き取り)を作用させた未延伸塗工である。なお、塗工面は、通常、冷却ロール(チルロール)で冷却され、巻き取ることができる。溶融温度は、150〜250℃、好ましくは200〜240℃程度である。
後工程でカップ成型したときの胴部外面発泡層の融点と、胴部内面層の融点とが近い場合には、発泡させる際の温度制御が困難である。従って、胴部外面発泡
の融点と、胴部内面層の融点の差は5℃以上が好ましく、10℃以上であることがさらに好ましい。
胴部外面発泡層についてより詳細に説明する。外面発泡層の膜厚は、25〜80μmであることが好ましい。この範囲であれば、胴部外面発泡層(発泡後)の膜厚が300μm以上となり易いため、充分な断熱性を実現できる。
胴部内面層の膜厚は、30μm以上が好ましい。30μm以上であれば、内面層の表面が溶融するのみで留まり、紙の一部が露出する恐れを低減できる。
底部内面層についてより詳細に説明する。底部内面層の膜厚は、通常20〜80μmである。胴部と異なり、底部は外面を発泡させる工程が無い。したがって、底部内面層には、接着性のある樹脂を利用できる。
また、ラミネート品は食品に接触しない面においてフレキソ・オフセット・グラビアなどの既存の印刷方式を用いて、生分解性を悪化させない程度で印刷しても良い。
[二次加工成形品]
本実施形態にかかる積層体は、型抜き後、折り曲げ加工、圧空成形、マッチモールド成形、熱板成形等の慣用の熱成形などで二次成形することができる。二次成形品としては、例えば、包装用材料、食品用容器、薬品用容器、トレー、エンボステープ又はキャリアテープ等が挙げられる。
また、シートや二次成形品の表面は、表面処理(例えば、コロナ放電やグロー放電等の放電処理、酸処理、焔処理等)を行ってもよい。
さらに、樹脂組成物成形体に、化学的機能、電気的機能、磁気的機能、力学的機能、摩擦/磨耗/潤滑機能、光学的機能、熱的機能、生体適合性等の表面機能等の付与を目的として、適宜二次加工を施すことも可能である。二次加工の例としては、エンボス加工、塗装、接着、印刷、メタライジング(めっき等)、機械加工、表面処理(帯電防止処理、コロナ放電処理、プラズマ処理、フォトクロミズム処理、物理蒸着、化学蒸着、コーティング等)等が挙げられる。
本実施形態においては、成型後、ラミネート内部に存在する水分をオーブン加熱し、水蒸気として、体積膨張させることで発泡特性のある樹脂を膨らまし、発泡断熱層を形成することができる。このときの発泡率(発泡後の発泡断熱層/発泡前の発泡断熱層の膜厚)は、発泡樹脂層の厚みや種類、又は発泡温度等の条件によって変化するが、通常400〜3000%である
本発明に係る成形体は、耐熱性、剛性、衝撃特性に優れ、例えば即席麺・即席食品容器・飲料に適する。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。なお、実施例における各評価項目の評価方法、及び用いた各成分の内容は以下の通りである。
[メルトフローレート(MFR、単位:g/10分)]
JIS K7210に基づき、メルトインデクサーを用いて190℃、荷重2.16kgにて測定した。単位はg/10分である。
[密度]
密度は、JIS K6922−1に準拠して測定した。具体的には、温度190℃、荷重2.16kgの条件下で、JIS K7210の規定に従って、標準メルトインデクサーで押出し、押出したストランドをメルトインデクサーから切り取った後、空冷で放置した。その後サンプル管にストランドを入れ窒素置換したのちに120℃のオイルバス中で1時間アニールを行い、サンプル管ごと恒温実験室雰囲気下で1時間放冷して試験片の密度をISO1183に従って密度勾配管法にて24時間以内に測定した。密度の単位はkg/m3である。
[弾性率、引張破断伸びの測定方法]
テンシロン万能試験機(オリエンテック社製「UCT−10T」)を用いて、ISO 527に準拠した引張試験により測定した。
引張弾性率は、荷重−変形曲線の始めの直線部分を用いて次式により計算する。
E=Δσ/Δε
E:引張弾性率(MPa)
Δσ:直線上の2点間の応力の差(MPa)
Δε:同じ2点間の変形の差(%)
[融点]
融点の測定は、示差走査熱量計(セイコー(株)製、製品名:DSC220
)を用いた。約10mgのサンプルを精秤し、流量40mL/分の窒素気流下で加熱溶融させた後、10℃/分の速度で冷却後、引き続き10℃/分の速度で昇温する際の融解ピークトップ温度を融点とした。
[生分解性]
本発明の意味で、"生分解性の"という特徴は、物質又は物質混合物については、この物質又は物質混合物が、ISO14855−2に相応して少なくとも90%の生分解度百分率を有する場合に、満たされている。 一般的に、生分解性は、前記サンプルが、適切かつ検出可能な期間内に崩壊することに結びつく。前記分解は、酵素的に、加水分解的に、酸化的に及び/又は電磁放射線、例えば紫外線の作用により行われうるものであり、かつ大部分が、細菌、酵母、菌類及び藻類のような微生物の作用により引き起こされうる。生分解性は、例えば、サンプルをコンポストと混合し、かつ特定の時間にわたって貯蔵することによって定量されることができる。例えば、ISO14855−2によれば、COを含まない空気をコンポスト化中の熟成されたコンポストに送り、かつこのコンポストを、定義された温度プログラムにかける。この場合に、生分解性は、前記試料の正味CO放出量(試料なしのコンポストによるCO放出の差し引いた後の)対前記試料の最大CO放出量(前記試料の炭素含量から計算)の比を通して、生分解度百分率として定義される。生分解性ポリエステル(混合物)は、通例、コンポスト化の数日後に既に、菌類成長、クラック形成及びホール形成のような明らかな分解現象を示す。
生分解性を測定する他の方法は、例えばASTM D 5338またはDIN EN 13432に記載されている。
生分解性を有するか有さないかを、次のように評価した。生分解性サンプル及び比較のために製造された混合物から、190℃でプレスすることにより、30μmの厚さを有するフィルムをそれぞれ製造した。これらのフィルムを、2×5cmのエッジ長さを有する正方形片にそれぞれ裁断した。これらのフィルム片の質量をそれぞれ測定し、かつ100質量部として定義した。4週の期間に亘って、前記フィルム片を、乾燥器中で湿ったコンポスト土の充填されたプラスチック容器中で58℃に加熱した。試験後、前記フィルム片の残っている質量をそれぞれ測定し、90質量%の減少の有無で判断した。
[カップ成型評価]
熱湯3リットルに対してインスタントコーヒー粉末11gを溶かし、成型品の内容量に対して8割程度注入し、15分後にサイドシール部とボトムシール部からの漏れを確認した。
〇:漏れなし
×:漏れあり
[発泡評価]
発泡前後のサンプル断面をフェザー刃で削り、株式会社NIKON社製AZ100M 光学顕微鏡にてラミ層の厚みを確認し、発泡前後の厚さ比により発泡倍率を算出した。
〇:4倍以上発泡
△:部分的に発泡 または 1〜4倍程度発泡
×:発泡しない
<使用材料とその性質>
[低密度ポリエチレン LDPE]
東ソー社製、製品名:ペトロセン(登録商標)を使用した。該樹脂は、MFR=15.0g/10分、融点103℃であり、密度は917kg/m3であった。
[ポリブチレンテレフタレート PBT]
東レ社製、製品名:トレコン(登録商標)を使用した。融点235℃であり、密度は1210kg/m3であった。
[脂肪族ポリエステル ポリ乳酸PLA]
Nature Works社製、製品名:Ingeo(登録商標)を使用した。該樹脂は、MFR=6.0g/10分、融点156℃であり、乳酸98mol%から構成されていた。密度は1240kg/m3であった。
[脂肪族芳香族共重合ポリエステル系樹脂 ポリブチレンアジピン酸テレフタレートPBAT―1Ecoflex]
BASF社製、製品名:Ecoflex(登録商標)を使用した。該樹脂は、MFR=4.5g/10分、融点110℃であり、1H−NMRの結果、テレフタルサン単位の含有量が22モル%、アジピン酸単位の含有量が28モル%、1、4ブタンジオール単位の含有量が50モル%であった。
[脂肪族芳香族共重合ポリエステル系樹脂 ポリブチレンアジピン酸テレフタレートPBAT―2グラフト重合]
脂肪族芳香族共重合ポリエステル系樹脂であるPBATをベースレジンとして、架橋剤及び/又は鎖延長剤を合成時に添加することでグラフト重合化を行い、網目分子構造を有するポリエステルを以下のように合成した。
攪拌装置、窒素導入口、加熱装置、温度計及び減圧口を備えた反応容器に、テレフタル酸15モル%、アジピン酸35モル%、1,4―ブタンジオール50モル%となるPBATを配合し、PBAT全質量に対してリンゴ酸0.37重量部ならびに1,6−ヘキサメチレンジイソシアナート酸4.1重量部を添加し、触媒としてチタンテトラブチレート0.01質量部、酢酸マグネシウム4水和物0.074質量部を仕込んだ。容器内容物を攪拌下、容器内に窒素ガスを導入し、減圧置換によって系内を窒素雰囲気下にした。
次に、系内を攪拌しながら185℃に昇温し、この温度で45分反応させた。続いて、1時間30分かけて220℃に昇温した。その後、1時間かけて260℃まで昇温すると同時に、長時間減圧し、加熱減圧状態を保持したまま重合を継続し、所定の粘度になったところで重合を終了し、共重合体を得た。該樹脂は、MFR=4.8g/10分、融点102℃であり、密度は1120kg/mであった。
使用材料とその性質は表1に示す。
Figure 2019177488
<発泡層単層の物性評価>
上記の使用材料にPBAT・PLAブレンド品を加えて物性評価を行った。
[脂肪族芳香族共重合ポリエステル系樹脂・ポリ乳酸ブレンド品 ポリブチレンアジピン酸テレフタレートPBAT―1・PLAブレンド]
BASF社製、製品名:エコフレックスを使用した。該樹脂は、MFR=4.5g/10分、融点110℃とNature Works社製、製品名:Ingeoを使用した。該樹脂は、MFR=6.0g/10分、融点156℃を重量比70:30でドライブレンドして、二軸押出機で混練し、混練したペレットを70℃で、窒素下、10時間乾燥を行い封入した。
各使用材料をインフレ成形し、50μmの厚さのフィルムを得て、機械物性を測定した。結果を表2に示す。
Figure 2019177488
<積層体基材の製造>
300g/m2 (含水率7.9%)の原紙を用いた。この原紙に表3に示すシート構成配合比率および構成厚さであり、押出機は発泡層塗工と内面層貼り合せ塗工可能なタンデム仕様を用いた。生分解発泡層はスクリュー径65mm、スクリュー長3400mm2軸押出機を用いて単層Tダイ塗工を行った。反対層側はスクリュー径50mm、スクリュー長2650mm2軸押出機を用いて単層Tダイ塗工にてアルミ蒸着セロハンとPLAラミの貼り合せを行った。両機とも押出機シリンダー温度240℃で溶融混練した後、の1500mm幅ダイを用い、ダイ温度230℃で、ダイ圧はギアポンプで一定圧となるよう制御を行い、調整塗工した。TD方向の厚さフレはヒートボルト方式で制御を行い、中心厚さ±8%以内に収まるように調整した。
アルミ蒸着セロハンとPLAラミはセロハン23μmに両面ポリ塩化ビニリデンコートし片面し片面アルミ蒸着したものを30μmのPLAインフレフィルムでドライラミしたものである。
冷却はエアナイフ方式で35℃の冷却ロールにキャストして急冷固化しながらシート状を形成した。引き取り速度は60m/分とし、引き取りシート総厚が0.45mmとなるように調整した。
[成形体の製造]
ラミネートを施された原紙から容器胴部材用ブランクと容器底板部材用ブランクを打ち抜いた。このブランクを常用のカップ成形機で容器に組み立てた。容器のサイズは紙開口部内径96mm、底部内径68mm、高さ107mmであり、この紙製容器胴部の厚さ(紙及びラミネートフィルムの合計厚さ)は0.41mmであった。この紙製容器をコンベアオーブンに入れ、120℃で360秒間加熱した。容器胴部の外周面上にだけ発泡断熱層を有する紙製容器が得られた。各実施例・比較例の評価結果を図3に示す。
Figure 2019177488
以上説明したように、本発明によれば、前記の実験例で立証されるように、生分解性樹脂と一定の水分を含む紙のラミネートを成型し、加熱処理することにより、その生分解樹脂が軟化し、紙と生分解樹脂の引力が弱まり、紙中の水分が揮発することにより生分解樹脂層内部から圧力で持ち上げ、その間に断熱層(または空気溜り)が発生する。いずれ冷却した時に、熱可塑性樹脂である生分解性樹脂が固化し、その空隙が維持されることとなる。そのため、全体的な厚みが増大して、優れた断熱性が得られる。
結果として、生分解性樹脂の合成方法やブレンドにより弾性率と伸びを低密度ポリエチレンに近づけることで同様の発泡状態をえることができた。
本発明は、ユーザがカップを把持する全面を生分解性樹脂をラミネートし、紙野水分による加熱水蒸気で発泡させることで、優れた断熱性を有する紙製容器を安価に製造することができるばかりか、本発明の容器は大部分が紙なので石油資源の節約にもなり、また廃棄物の点でも土中埋設が可能である。

Claims (4)

  1. 紙を主体とする基材層と、
    基材層の片面に位置し、加熱により発泡する脂肪族芳香族共重合ポリエステル系樹脂を含有する樹脂組成物からなる最外層と、
    基材層のもう一方の面に積層され、生分解性樹脂を含有する樹脂組成物からなる最内層と、
    を備えた積層体で構成される、食品容器用包装体。
  2. 基材層と最内層との間に防水バリア層をさらに設けた、請求項1記載の食品用機器用包装体。
  3. 最外層に用いられる樹脂組成物が、ポリブチレンアジピン酸テレフタレートからなるグラフト共重合体又はそのブレンドである、請求項1または2に記載の食品容器用包装体。
  4. 紙を主体とする基材層と、
    基材層の少なくとも片面に、加熱により発泡する脂肪族芳香族共重合ポリエステル系樹脂を含有する樹脂組成物からなる発泡層と、
    を備えた積層体で構成される、食品容器用包装体。
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JP2021147068A (ja) * 2020-03-17 2021-09-27 日清食品ホールディングス株式会社 真空および/または圧空成形容器、並びにその製造方法
JP2023151064A (ja) * 2022-03-31 2023-10-16 東洋紡株式会社 易裂性二軸延伸ポリアミドフィルム

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