図1は、自動運転制御装置2を搭載する自車両1(車両)の構成を示す図である。
自車両1は、自動運転制御装置2を搭載する車両である。以下の説明では、自車両1と異なる他の車両を「他車両」という。
自車両1は、運転者を含む乗員が搭乗可能な車両であって、走行モードとして、運転者が運転に関する操作を行うことで走行する手動運転と、運転者が運転に関する操作を行うことなく自動的に走行する自動運転とを有する。本実施形態の自車両1は、エンジン駆動の四輪車両であるが、例えば、モーター駆動式の電動車両や、モーター及びエンジンを搭載したハイブリット車両等の車両でもよい。また、自車両1は、四輪車両以外の車両でもよい。
自動運転制御装置2は、自車両1の自動運転を制御する装置である。自動運転制御装置2は、専用装置であってもよく、ナビゲーション機能を有するナビゲーション装置の機能の一部として構成されてもよい。
自車両1は、エンジンECU(Electronic Control Unit)3と、トランスミッションECU4と、ブレーキECU5と、ステアリングECU6と、を備える。各ECUは、自動運転制御装置2と接続する。自動運転制御装置2は、各ECUに制御信号を出力して自動運転を制御する。
エンジンECU3は、エンジンの吸気管に設けられた電子スロットルバルブを開閉するスロットルアクチュエータ3aに接続している。エンジンECU3は、自動運転制御装置2から出力された制御信号に基づいて、スロットルアクチュエータ3aを制御して、エンジン回転数が目標回転数となるように電子スロットバルブの開閉度を調整する。
トランスミッションECU4は、変速機に供給される作動油の油圧を調整する油圧制御装置4aに接続している。トランスミッションECU4は、自動運転制御装置2から出力された制御信号に基づいて、油圧制御装置4aを制御し、変速機に供給される作動油の油圧を調整し、変速機の変速比を切り替え、エンジンから伝達される回転数やトルクを変化させる。
ブレーキECU5は、ブレーキ装置5aに接続している。ブレーキECU5は、自動運転制御装置2から出力された制御信号に基づいて、自車両1の各車輪に設けられたブレーキ装置5aを制御し、自車両1の制動を行う。
ステアリングECU6は、ステアリング装置6aに接続している。ステアリングECU6は、自動運転制御装置2から出力された制御信号に基づいて、自車両1に設けられたステアリング装置6aを制御し、自車両1の操舵を行う。
自動運転制御装置2は、各ECUを制御し、自車両1の発進/停止の制御、自車両1の加減速の制御、自車両1の変速の制御、自車両1の操舵の制御、その他の制御を行って自動運転を制御する。
自動運転制御装置2は、制御部20と、記憶部21とを備える。
制御部20は、ハードウェアとしてCPU、ROM、RAM及びその他の周辺回路(いずれも不図示)を備え、自動運転制御装置2の各部を制御する。CPUは、演算処理を実行するプロセッサーであり、ROMや記憶部21が記憶する制御プログラム21aに従って演算処理を実行する。ROMは、不揮発性のメモリーであり、例えば、制御プログラム21aや演算データを記憶する。RAMは、プロセッサーが実行する制御プログラム21aや演算データを一時記憶するワークエリアとして使用される。
制御部20は、機能ブロックとして、車両周辺検出部200、位置特定部201、経路算出部202、音処理部203、車両制御部204を備える。制御部20の各機能ブロックは、CPUが制御プログラム21aに従って演算処理を実行することで実現される機能をブロックとして便宜的に示したものであり、特定のアプリケーションソフトウェアやハードウェアを示すものではない。各機能ブロックについては、後述する。
記憶部21は、ハードディスクや、EEPROM等の不揮発性メモリーを備え、データを書き換え可能に記憶する。記憶部21は、RAM等の揮発性メモリーを含んでもよい。記憶部21は、上記制御プログラム21aを記憶する。
自動運転制御装置2には、GPS受信部7、相対方位検出部8、路車間通信部9、車車間通信部10、レーダ装置11、車速センサー12、ヨーレートセンサー13、ブレーキセンサー14、操舵角センサー15、タッチパネル16(表示部)、記憶装置17、カメラインターフェース18、マイクインターフェース19、ウインカーランプ30(報知ランプ)、及び、ハザードランプ31(報知ランプ)が接続する。
GPS受信部7は、GPSアンテナ7aを介してGPS衛星から送信されるGPS信号を周期的に受信する。そして、GPS受信部7は、受信したGPS信号に基づいて、自車両1とGPS衛星間の距離及び距離の変化率を所定数以上の衛星に対して測定することにより、自車両1の絶対位置(緯度、経度)を算出する。GPS受信部7は、自車両1の絶対位置を示す絶対位置情報を自動運転制御装置2に出力する。また、GPS受信部7は、自車両1の進行方向の方角(以下、「方位」という。)を算出し、自車両1の方位を示す方位情報を自動運転制御装置2に出力する。
相対方位検出部8は、ジャイロセンサーと、加速度センサーとを備える。ジャイロセンサーは、例えば振動ジャイロにより構成され、自車両1の相対的な方位(例えば、ヨー軸方向の旋回量)を検出する。加速度センサーは、自車両1に作用する加速度(例えば、進行方向に対する自車両1の傾き)を検出する。相対方位検出部8は、検出結果を自動運転制御装置2に出力する。
路車間通信部9は、交差点等の路側に設置された路側機から、光ビーコンや、電波ビーコン、DSRC(Dedicated Short Range Communications)などの狭帯域無線通信によって送信される情報を受信する。路側機から路車間通信部9に送信される情報には、例えば、渋滞情報等を含む道路情報や、歩行者の情報等が含まれる。路車間通信部9は、受信した情報を自動運転制御装置2に出力する。
車車間通信部10は、自車両1の周辺に位置する他車両700(図4参照)との間で車両情報を無線通信によって相互に伝達する。車両情報には、例えば自車両1、及び他車両700を識別する識別情報や、自車両1、及び他車両700の位置情報、自車両1、及び他車両700の速度、自車両1、及び他車両700の進行方向等の情報が含まれる。車車間通信部10は、受信した車両情報を自動運転制御装置2に出力する。
レーダ装置11は、例えば、ミリ波レーダ、レーザーレーダ等の電波や、超音波レーダ等の音波を自車両1前方の所定範囲に照射する。レーダ装置11は、所定範囲内に存在する対象物(例えば、先行する他車両700)により反射された反射波を受信することで、自車両1の前方を走行する対象物の情報を検出する。ここで検出される情報には、例えば、先行する他車両700の有無や、先行する他車両700までの距離(車間距離)、先行する他車両700との相対位置、先行する他車両700との相対速度等の情報が含まれる。レーダ装置11は、検出した情報を自動運転制御装置2に出力する。
車速センサー12は、車軸の単位時間当たりの回転数を検出し、検出した回転数に基づいて自車両1の車速を周期的に取得する。車速センサー12は、検出した自車両1の車速を示す車速情報を自動運転制御装置2に出力する。
ヨーレートセンサー13は、自車両1にかかるヨーレートを検出し、検出したヨーレートを示す検出情報を自動運転制御装置2に出力する。
ブレーキセンサー14は、ブレーキペダルに対する運転者の操作量(踏み込み量や、角度、圧力等)を検出して、検出した操作量を示す検出情報を自動運転制御装置2に出力する。
操舵角センサー15は、ステアリングの操舵角を検出して、検出した操舵角を示す検出情報を自動運転制御装置2に出力する。
タッチパネル16は、表示パネル16aと、タッチセンサー16bを備える。表示パネル16aは、液晶ディスプレイやEL(Electro Luminescent)ディスプレイ等により構成され、自動運転制御装置2の制御の下、各種情報を表示する。タッチセンサー16bは、表示パネル16aに重ねて、或いは一体に設けられ、ユーザのタッチ操作を検出し、検出結果を自動運転制御装置2に出力する。自動運転制御装置2は、タッチセンサー16bの検出結果に対応する処理を実行する。
記憶装置17は、ハードディスクや、EEPROM、SSD等の不揮発性メモリーを備え、データを書き換え可能に記憶する。記憶装置17は、地図データ17aを記憶する。
地図データ17aは、道路地図情報や、各種施設等の施設情報、マップマッチング用のデータ等を格納するデータである。道路地図情報は、地図上の道路を線で表現した道路ネットワークからなり、交差点や分岐点等をノードとして複数の部分に分割し、各ノード間の部分をリンクとして規定したリンク情報を含む。リンク情報は、リンク固有のリンクID、リンク長、リンクの始点及び終点の位置(経度、緯度)、リンクの方角、リンクに対応する道路の種別等の情報を含む。
カメラインターフェース18は、自動運転制御装置2の制御で、車外を撮影する車外撮影カメラ181(撮影部)と通信する。
自車両1には、前方カメラ181a、右側方カメラ181b、左側方カメラ181c、及び後方カメラ181dの4台の車外撮影カメラ181が設けられる。
図2は、車外撮影カメラ181、及び、車外集音マイク191を説明するための図である。車外集音マイク191については、後述する。
前方カメラ181aは、自車両1の前方を撮影する車外撮影カメラ181である。前方カメラ181aは、例えば自車両1において前方の位置に設けられる。
右側方カメラ181bは、自車両1の右側方を撮影する車外撮影カメラである。右側方カメラ181bは、例えば自車両1において右側方の位置に設けられる。
左側方カメラ181cは、自車両1の左側方を撮影する車外撮影カメラである。左側方カメラ181cは、例えば自車両1において左側方の位置に設けられる。
後方カメラ181dは、自車両1の後方を撮影する車外撮影カメラである。後方カメラ181dは、例えば自車両1において後方の位置に設けられる。
4台の車外撮影カメラ181のそれぞれは、4台の車外撮影カメラ181で自車両1を中心に360°の範囲を撮影可能に画角が調整されている。
なお、図2は、車外撮影カメラ181が自車両1のどの位置に設けられるかを便宜的に示した図であり、実際に車外撮影カメラ181が車体外部に設けられていることを示す図ではない。
車外撮影カメラ181のそれぞれは、所定の周期で撮影を実行し、撮影結果に基づいて撮影画像データを生成し、生成した撮影画像データを、カメラインターフェース18を介して、自動運転制御装置2に出力する。
なお、自車両1に設けられる車外撮影カメラ181の態様は、図2の態様に限定されない。すなわち、自車両1を中心に360°の範囲を撮影可能であれば、自車両1に設けられる車外撮影カメラ181の台数は、更に多くてもよく、少なくてもよい。例えば、自車両1には、前方、右前方、右側方、右後方、後方、左後方、左側方、及び左前方を撮影する8台の車外撮影カメラ181が設けられていてもよい。
図1の説明に戻り、マイクインターフェース19は、自動運転制御装置2の制御で、車外の音を集音する車外集音マイク191(集音部)と通信する。
自車両1には、前方マイク191a、右側方マイク191b、左側方マイク191c、及び後方マイク191dの4台の車外集音マイク191が設けられる。
図2を参照して、前方マイク191aは、自車両1において前方の位置に設けられる車外集音マイク191である。
右側方マイク191bは、自車両1において右側方の位置に設けられる車外集音マイク191である。
左側方マイク191cは、自車両1において左側方の位置に設けられる車外集音マイク191である。
後方マイク191dは、自車両1において後方の位置に設けられる車外集音マイク191である。
なお、図2では、車外撮影カメラ181と同様、実際に車外集音マイク191が車体外部に設けられていることを示す図ではない。
車外集音マイク191のそれぞれは、車外の音を集音し、集音した音に基づいて音声データを生成し、生成した音声データをマイクインターフェース19を介して自動運転制御装置2に出力する。
なお、自車両1に設けられる車外集音マイク191の態様は、図2の態様に限定されない。自車両1に設けられる車外集音マイク191の台数は、更に多くてもよく、少なくてもよい。例えば、自車両1には、前方、右前方、右側方、右後方、後方、左後方、左側方、及び左前方の位置に車外集音マイク191が設けられてもよい。
ウインカーランプ30は、自車両1の進行方向を他車両700や歩行者等に報知するランプであって、例えば、自車両1の右前方、左前方、右後方、及び左後方のそれぞれに外装される。ウインカーランプ30は、自動運転制御装置2の制御の下、所定の態様で消灯、及び点灯する。
ハザードランプ31は、所定の警告を他車両700や歩行者等に報知するランプであって、例えば、自車両1の前方、及び後方のそれぞれに外装される。ハザードランプ31は、自動運転制御装置2の制御の下、所定の態様で消灯、及び点灯する。なお、ハザードランプ31は、ウインカーランプ30と同じランプでもよい。
図1を参照して、次に、制御部20の機能ブロックについて説明する。
車両周辺検出部200は、車外撮影カメラ181から入力された撮影画像データを用いて、自車両1の周辺に静止立体物や、移動体、駐車枠線400(図4参照)等の路面ペイント、標識等が存在するか否か検出する。検出方法は、パターンマッチング等の既存の方法を採用できる。また、車両周辺検出部200は、検出対象の形状や位置等を既存の方法により検出する。なお、ここでいう自車両1の周辺とは、車外撮影カメラ181により撮影可能な範囲である。また、静止立体物とは、例えば、駐車している他車両700、壁、ポール、パイロン800(図4参照)、縁石等である。また、移動体とは、例えば、移動している歩行者や、自転車、バイク、他車両700等である。以下では、静止立体物と移動体とを区別しない場合、「障害物」という。
車両周辺検出部200は、上記検出に加えて、自車両1の周辺に存在する路面の凹凸等を検出し、自車両1が走行可能な路面であるか否かを判別する。
さらに、車両周辺検出部200は、上記の検出及び判別に基づいて、自車両1が駐車可能な駐車スペース600(図4参照)である駐車可能スペースや、自車両1が走行可能な車道、交差点で旋回可能なスペース等の自車両1の周辺に存在する種々の領域を検出する。
位置特定部201は、GPS受信部7から入力された絶対位置情報と方位情報、相対方位検出部8から入力された自車両1の相対的な方位情報、記憶装置17に記憶された地図データ17aに含まれる各種情報、車速センサー12から入力された車速情報、操舵角センサー15から入力された操舵角を示す検出情報、ブレーキセンサー14から入力されたブレーキの操作量を示す検出情報、及び、ヨーレートセンサー13から入力されたヨーレートを示す検出情報に基づいて、自車両1の現在位置を特定する。例えば、位置特定部201は、相対方位検出部8等の各種センサーから入力される情報、及び、地図データ17aに含まれる各種情報に基づいて、随時、自車両1の速度や、走行方向等を推定し、GPS受信部7からの入力に基づいて算出される自車両1の位置を、推定した走行速度や走行方向等に基づいて補正して自車両1の現在位置を特定する。なお、位置特定部201は、GPS信号と併せて、GLONASS、Galileo、Beidou、QZSS(みちびき)などの測位衛星システムの信号を利用して、自車両1の現在位置を特定する構成であってもよい。
経路算出部202は、位置特定部201が特定した自車両1の現在位置から目標位置に至るまでの自車両1の走行経路KD(図4参照)を算出する。例えば、駐車場300(図4参照)において、経路算出部202は、自車両1の現在位置と、車両周辺検出部200が検出した障害物及び駐車可能スペースと、の位置関係に基づいて、自車両1の現在位置から自車両1を駐車する駐車位置までの走行経路KDを算出する。ここで駐車位置は、車両周辺検出部200が検出した駐車可能スペースである。また、例えば、一般道を走行する場合において、経路算出部202は、地図データ17aに基づいて設定された目的地までの走行経路KDを算出する。
音処理部203は、車外集音マイク191から入力された音声データに基づいて、車外集音マイク191が集音した音が他車両700の警笛であるか否かを、既存の音声認識手段により判別する。また、音処理部203は、車外集音マイク191から入力された音声データに基づいて、各車外集音マイク191が集音した音の音量を検出する。また、音処理部203は、車外集音マイク191が集音した音が他車両700の警笛であると判別した場合、各車外集音マイク191から入力された音声データに基づいて、警笛が発生した発生方向を推定する。本実施形態では、推定対象となる発生方向は、前方、右側方、後方、及び左側方のいずれかである。
車両制御部204は、制御信号を生成して各ECUに出力し、自車両1を自動運転させる。生成する制御信号は、自車両1の発進/停止の制御に関する制御信号や、自車両1の加減速の制御に関する制御信号、自車両1の変速の制御に関する制御信号、自車両1の操舵の制御に関する制御信号等である。
車両制御部204は、走行経路KDを自動運転で走行中、走行経路KDを走行するときの走行パターン、及び速度パターンを生成する。走行パターンとは、走行経路KDを所定の条件に基づいて区切った各区間における、発進や、停止、操舵等の自車両1の走行に関する制御の情報である。また、速度パターンとは、所定の条件に基づいて走行経路を区切った各区間における自車両1の速度を示す情報である。車両制御部204は、生成した走行パターン及び速度パターンに従って自車両1が走行するように自動運転を制御する制御信号を生成する。すなわち、車両制御部204は、走行パターンに従って走行するように車両1を発進/停止、操舵させ、また、速度パターンに従った速度となるように車両1を加減速させ、変速させる制御信号を生成する。また、車両制御部204は、車速センサー12、ヨーレートセンサー13、ブレーキセンサー14、及び操舵角センサー15からの入力に基づいて、自車両1の走行状態を検出し、自車両1の走行状態に応じて走行パターン及び速度パターンを修正する。また、車両制御部204は、車車間通信部10から入力される車両情報に基づいて、自車両1の周辺に位置する他車両との関係に応じて、走行パターン及び速度パターンを修正する。また、車両制御部204は、路車間通信部9から入力される情報、及び、車両周辺検出部200の検出結果に基づいて、渋滞の有無や、信号機の状態、障害物の有無等の自車両1の周辺の環境に応じて走行パターン及び速度パターンを修正する。また、車両制御部204は、レーダ装置11から入力される情報に基づいて、先行する他車両との関係に応じて走行パターン及び速度パターンを修正する。そして、車両制御部204は、修正後の走行パターン及び速度パターンに基づいて、制御信号を生成する。
以上のような構成の下、本実施形態の自動運転制御装置2は、自車両1の現在位置から目標位置までの走行経路KDを算出し、算出した走行経路KDに沿って自動運転で自車両1を走行させる。特に、自動運転制御装置2は、自車両1の現在位置から駐車位置までの走行経路KDを算出し、算出した走行経路KDに沿って自車両1の現在位置から駐車位置まで自動運転で走行して駐車位置で停止する自動駐車を、自車両1に行わせる。そして、自動運転制御装置2は、自動駐車において以下の動作を実行することにより、自動駐車の安全性を高めることができる。
まず、自車両1に自動駐車を開始させるまでの自動運転制御装置2の動作について説明する。
図3は、自動運転制御装置2の動作を示すフローチャートである。
図3の説明では、自車両1が駐車場において自動駐車する場合を例示する。また、図3の説明では、自車両1が駐車場に位置しているものとする。
自動運転制御装置2の制御部20の車両制御部204は、自動駐車の開始指示があったか否かを判別する(ステップSA1)。
例えば、車両制御部204は、走行モードを手動運転から自動運転に切り替える自動運転切替ボタンをタッチパネル16に表示させている。この自動運転切替ボタンには、自車両1に自動駐車を行わせる自動駐車ボタンや、一般道を自車両1に自動運転で走行させる一般道自動運転ボタン、高速道路を自車両1に自動運転で走行させる高速道路自動運転ボタン等を含んでいる。そして、車両制御部204は、タッチパネル16からの検出結果に基づいて、表示している自動駐車ボタンへのタッチ操作を検出した場合、自動駐車の開始指示があったと判別する(ステップSA1:YES)。
なお、自動運転切替ボタンは、タッチパネル16が表示するソフトボタンでなく、自車両1の運転者が操作可能な位置に設けれたハードボタンでもよい。
車両制御部204が自動駐車の開始指示があったと判別すると(ステップSA1:YES)、制御部20の車両周辺検出部200は、駐車可能スペースの検出を開始する(ステップSA2)。
ここで、ステップS2について詳述する。
ステップS2では、まず、車両周辺検出部200は、自車両1を俯瞰した俯瞰画像FG(図4参照)を示す俯瞰画像データFGD(図5や図6等参照)を生成する。なお、自車両1を俯瞰した俯瞰画像FGとは、自車両1の全体、及び自車両1の周辺を上から見た様子の画像である。車両周辺検出部200は、前方カメラ181a、右側方カメラ181b、左側方カメラ181c、及び後方カメラ181dのそれぞれから入力される撮影画像データに基づいて、俯瞰画像データFGDを生成する。複数の車外撮影カメラ181から入力される撮影画像データに基づいて俯瞰画像データFGDを生成する処理は、既存の技術により適切に行われる。各車外撮影カメラ181は、同期して撮影を実行し、同期して撮影結果に基づく撮影画像データを自動運転制御装置2に出力する。
図4は、自車両1を俯瞰した俯瞰画像FGの一例を示す図である。
図4に示す俯瞰画像FGは、自車両1が、駐車場300に位置する場合の画像である。図4の俯瞰画像FGが示す駐車場300には、自車両1の右側方において、駐車枠線400で区切られ車止め500が設けれた駐車スペース600が、3つ並列に設けられている。また、図4の俯瞰画像FGが示す駐車スペース600のうち、駐車スペース601、603には、他車両700が駐車しており、駐車スペース602には、他車両700が駐車していない。また、図4の俯瞰画像FGが示す駐車場300には、5つのパイロン800が設けられている。
車両周辺検出部200は、俯瞰画像データFGDを生成すると、生成した俯瞰画像データFGDが示す俯瞰画像FGから、自車両1や、他車両700、駐車枠線400、車止め500、障害物等の駐車場300に存在する検出対象を検出する。この検出対象は、予め定められている。車両周辺検出部200は、生成した俯瞰画像データFGDが示す俯瞰画像FG、及び、俯瞰画像データFGDの生成に利用した撮影画像データが示す撮影画像SG(図8参照)に対して、パターンマッチング等の既存の技術を用いて検出対象を検出する。図4の場合、車両周辺検出部200は、撮影画像SGから、自車両1、他車両700、各駐車スペース600、及びパイロン800のそれぞれを矩形として検出し、駐車枠線400、及び車止め500のそれぞれを線分として検出する。
そして、車両周辺検出部200は、俯瞰画像データFGDを、所定の座標系が定義された所定の記憶領域に展開して、検出対象のそれぞれについて俯瞰画像FG上における位置や、長さ、面積等を算出する。
図5は、所定の記憶領域で展開された俯瞰画像データFGDの一例を示す図である。
図5の俯瞰画像データFGDは、図4の俯瞰画像FGに基づく画像データである。車両周辺検出部200は、所定の記憶領域に俯瞰画像データFGDを展開する際、俯瞰画像FGから検出された自車両1、他車両700、各駐車スペース600、及びパイロン800のそれぞれを矩形データとして展開し、また、駐車枠線400、及び車止め500のそれぞれを線分データとして展開する。矩形データとは、1のデータとして扱われる矩形のデータである。線分データとは、1のデータとして扱われる線分のデータである。
図5に示す俯瞰画像データFGDは、自車両1を示す矩形データ110を含んでいる。車両周辺検出部200は、矩形データ110に基づいて、俯瞰画像FGにおける自車両1の位置、及び面積を特定する。俯瞰画像データFGDが所定の座標系に展開されているため、車両周辺検出部200は、矩形データ110の四角の座標に基づくことで、俯瞰画像FGにおける自車両1の位置、及び面積を一意に特定できる。
図5に示す俯瞰画像データFGDは、他車両700を示す矩形データ710を2つ含んでいる。車両周辺検出部200は、自車両1と同様に、矩形データ710の四角の座標に基づいて、他車両700のそれぞれについて俯瞰画像FGにおける位置、及び面積を特定する。
図5に示す俯瞰画像データFGDは、駐車枠線400を示す線分データ410を4つ含んでいる。車両周辺検出部200は、隣り合う線分データ410の間の矩形データ611、612、613のそれぞれを、駐車スペース600を示す矩形データ610として特定する。そして、車両周辺検出部200は、特定した各矩形データ610の四角の座標に基づいて、駐車スペース601、602、603のそれぞれについて俯瞰画像FGにおける位置、及び面積を特定する。
また、図5に示す俯瞰画像データFGDは、パイロン800を示す矩形データ810を5つ含んでいる。車両周辺検出部200は、自車両1と同様に、矩形データ810の四角の座標に基づいて、パイロン800のそれぞれについて俯瞰画像FGにおける位置、及び面積を特定する。
車両周辺検出部200は、駐車可能スペースを検出する際に、まず、駐車スペース600として特定した各矩形データ610の面積が、自車両1を示す矩形データ110の面積より大きいか否かを判別する。次に、車両周辺検出部200は、自車両1を示す矩形データ110の面積より大きいと判別した矩形データ610に対して、矩形データ610の領域内に他車両700を示す矩形データ710が含まれているか否かを判別する。そして、車両周辺検出部200は、他車両700を示す矩形データ710が含まれていない矩形データ610を特定すると、特定した矩形データ610が示す駐車スペース600を、駐車可能スペースとして検出する。
なお、車両周辺検出部200は、自車両1を示す矩形データ110の面積より大きいと判別した矩形データ610のうち、領域内部に車止め500を示す線分データ510を含む矩形データ610を特定し、特定した矩形データ610が示す駐車スペース600を駐車可能スペースとして検出する構成でもよい。
図3を参照して、車両周辺検出部200は、駐車可能スペースを検出したか否かを判別する(ステップSA3)。車両周辺検出部200が駐車可能スペースを検出していないと判別した場合(ステップSA3:NO)、車両制御部204は、自車両1に自動駐車を開始させることなく、処理をステップSA1に戻す。ここで、車両制御部204は、例えばタッチパネル16の表示によって、駐車可能スペースを検出できなかったことを示す情報を自車両1の乗員に報知してもよい。これにより、自車両1の乗員は、自車両1が自動駐車を開始しない理由を認識できる。
一方で、車両周辺検出部200が駐車可能スペースを検出したと判別した場合(ステップSA3:YES)、経路算出部202は、検出した駐車可能スペースを駐車位置として、自車両1の現在位置から駐車位置までの走行経路KDを算出する(ステップSA4)。
ここで、ステップSA4について詳述する。
図6は、経路算出部202が算出する走行経路KDの一例を示す図である。
図6に示すように、経路算出部202は、所定の座標系が定義された所定の記憶領域に展開された俯瞰画像データFGDに基づいて、走行経路KDを算出する。図6に示す俯瞰画像データFGDは、図5に示す俯瞰画像データFGDと同じである。
図6に示すように、経路算出部202は、自車両1を駐車位置である駐車スペース602まで走行させる走行経路KDを算出する。図6に示す走行経路KDは、自車両1の現在位置である位置I1から走行経路KD上の位置I2に至る走行経路KD1と、位置I2から駐車スペース602内の位置I3に至る走行経路KD2とを有する。
走行経路KD1は、自車両1が、位置I1から所定区間、進行方向に向かって真っすぐ前進し、その後に進行方向に向かって左に曲がりつつ前進し、その後に進行方向に向かって右に曲がりつつ前進して位置I2まで至る経路である。また、走行経路KD2は、自車両1が、所定区間進行方向に向かって真っすぐ後進し、その後に進行方向に向かって左に曲がりつつ後進し、その後、進行方向に向かって真っすぐ後進して位置I3まで至る経路である。
なお、位置I2は、自車両1が前進から後進に切り替える際において一時停止する際の自車両1の位置である。また、位置I3は、駐車可能スペースである駐車スペース602に駐車している際の自車両1の位置であり、走行経路KDの算出時において駐車位置として扱われる位置である。位置I2、I3のそれぞれは、所定のアルゴリズムや、シミュレーション結果等により、走行経路KDを算出する際に自動で設定される。
走行経路KDは、直線や、クロソイド曲線、円弧等の種々の線を組み合わせて、所定のアルゴリズムによって、位置I1と位置I2とを結び、また、位置I2と位置I3とを結ぶように算出される。
図3を参照して、経路算出部202が走行経路KDを算出すると、車両制御部204は、タッチパネル16の表示により、自車両1が自動駐車を開始することを報知する(ステップSA5)。なお、車両制御部204は、図示せぬスピーカーから音声を出力して、自車両1の乗員に、自車両1が自動駐車を開始することを報知してもよい。このように報知を行うことで、自車両1の乗員は、突然の自動駐車の開始による不快感を抱くことがない。
次いで、車両制御部204は、経路算出部202が算出した走行経路KDに沿った自動駐車を自車両1に開始させる(ステップSA6)。
次に、図3の動作を経て、自車両1に自動駐車を開始させた後の自動運転制御装置2の動作について説明する。
車両制御部204は、自車両1に自動駐車を行させている間、車両周辺検出部200の検出結果に基づいて、移動体と衝突するか否かを判別している。車両制御部204は、車両周辺検出部200が検出した移動体の移動方向と、移動体が移動する経路とを推定する。そして、上述したように、車両制御部204は、推定した移動体の移動方向、及び移動経路に基づいて、自車両1の走行パターン及び速度パターンを修正する。
図7は、自動運転制御装置2の動作を示すフローチャートである。
制御部20の車両制御部204は、自車両1が自動運転を実行中か否かを判別する(ステップSB1)。すなわち、車両制御部204は、自車両1が自動駐車を実行中か否かを判別する。
例えば、車両制御部204は、自動運転を中止する自動運転中止ボタンB2(図8参照)をタッチパネル16に表示させている。車両制御部204は、上述した自動駐車ボタンへのタッチ操作後に、自動運転中止ボタンB2が操作されたか否かを監視する。車両制御部204は、自動運転中止ボタンB2が操作されていない場合には、ステップSB1で肯定判別をし、自動運転中止ボタンB2が操作されている場合には、ステップSB1で否定判別をする。
なお、自動運転中止ボタンB2は、タッチパネル16が表示するソフトボタンでなく、自車両1の運転者が操作可能な位置に設けれたハードボタンでもよい。
車両制御部204は、自車両1が自動運転を実行中でないと判別した場合(ステップSB1:NO)、再度、ステップSB1の処理を実行する。
一方で、車両制御部204が、自車両1が自動運転を実行中であると判別した場合(ステップSB1:YES)、音処理部203は、車外集音マイク191が集音した音が、他車両700の警笛であるか否かを判別する(ステップSB2)。
例えば、音処理部203は、車外集音マイク191ごとに、車外集音マイク191から入力される音声データに対して、波形のパターンマッチングや周波数解析等の処理を実行し、警笛を示す音声データであるか否かを判別する。音処理部203は、警笛を示す音声データを入力する車外集音マイク191が一つでもある場合、ステップSB2で肯定判別を行う。一方で、音処理部203は、警笛を示す音声データを入力する車外集音マイク191がない場合には、ステップSB2で否定判別を行う。
音処理部203は、車外集音マイク191が集音した音が他車両700の警笛でないと判別した場合(ステップSB2:NO)、処理をステップSB1に戻す。一方で、音処理部203は、車外集音マイク191が集音した音が他車両700の警笛であると判別した場合(ステップSB2:YES)、他車両700の警笛であると判別した音の音量が所定の音量以上であるか否かを判別する(ステップSB3)。ステップSB3の判別は、他車両700の警笛であると判別した音声データの振幅等により判別する。ステップSB3において比較する所定の音量は、事前のテストやシミュレーション等によって予め定められている。
音処理部203は、他車両700の警笛であると判別した音の音量が所定の音量以上でないと判別した場合(ステップSB3:NO)、処理をステップSB1に戻す。一方で、音処理部203が他車両700の警笛であると判別した音の音量が所定の音量以上であると判別した場合(ステップSB3:YES)、車両制御部204は、自車両1を停止させる(ステップSB4)。
例えば、ステップSB4において、車両制御部204は、経路算出部202が算出した走行経路KDにおいて、減速を開始する減速開始位置と、停止する目標停止位置とを設定する。そして、車両制御部204は、設定した減速開始位置から減速を開始して目標停止位置で車速がゼロになるように制御信号を生成し、各ECUに出力する。これにより、車両制御部204は、目標停止位置で自動駐車における自車両1の走行を停止させる。
このように、車両制御部204は、自車両1に自動駐車を行わせている際に、車外集音マイク191が集音した音が他車両700の警笛であると音処理部203が判別した場合、自車両1を停止させる。これにより、以下に示す効果を奏する。
駐車場300には、駐車している他車両700以外に場内を走行している他車両700も存在する場合がある。この場合、他車両700は、自動駐車を行っている自車両1に、接触防止等の危険回避のために、注意喚起として警笛を鳴らす場合がある。また、自動駐車を行っている自車両1の挙動は、運転者の運転と比較して走行経路KDや車速等が異なるため、他車両700の乗員が意図しない挙動である場合がある。この場合でも、他車両700は、危険回避のための注意喚起として、自動駐車を行っている自車両1に警笛を鳴らす場合がある。また、自動駐車では、車外撮影カメラ181を含む複数のセンサーにより走行パターン、及び速度パターンを修正している。しかし、各種センサーには死角があり、適切に検出すべき対象を検出できない場合がある。この場合、自車両1が、検出すべき対象を考慮しない走行パターン及び速度パターンで自動駐車を行うことになり、他車両700は、自車両1に安全を確保させるための注意喚起として、自動駐車を行っている自車両1に警笛を鳴らす場合がある。
ここで、車両制御部204は、自動駐車を行っている際に他車両700の警笛を検出すると自車両1を停止させるため、他車両700からの注意喚起があるにも関わらず自動駐車が継続するとった事態が発生せず、自動駐車の安全性を高めることができる。また、他車両700が警笛を鳴らしているにも関わらず自車両1が自動駐車を継続することがないため、自車両1の乗員に、自動駐車の継続による不安感を抱かせることがない。
また、車両制御部204は、他車両700の警笛であると判別した音の音量が所定の音量以上である場合に自車両1を停止させる。自車両1に向けた他車両700の警笛は、他車両700の位置が自車両1の近くに位置していることが想定されるため、自車両1に向けていない他車両700の警笛と比較して音量が大きいと想定される。そこで、車両制御部204は、上述したように音量に応じて自車両1を停止させるため、自車両1に向けて警笛が鳴っていないにも関わらず、誤って他車両700の警笛で自車両1を停止させてしまうことを抑制できる。
自車両1を停止させると、車両制御部204は、経路算出部202が算出した走行経路KDを示す走行経路情報、及び、自車両1の停止時に位置特定部201が特定した自車両1の現在位置を示す現在位置情報を、記憶部21に記憶させる(ステップSB5)。車両制御部204は、ステップSB5において、走行経路情報及び現在位置情報の他に、自車両1の停止時の自車両1の方位を示す方位情報や、車両周辺検出部200が検出した各種情報等を記憶部21に記憶させてもよい。本実施形態の車両制御部204は、自車両1が停止した後に、各種情報を記憶部21に記憶させる構成であるが、自車両1を停止させる前に算出する目標停止位置を、自車両1の停止時における現在位置として、現在位置情報を記憶部21に記憶させてもよい。この場合、位置特定部201は、目標停止位置を算出して自車両1の停止時における自車両1の現在位置を特定する。
次いで、音処理部203は、他車両700の警笛が発生した発生方向を推定する(ステップSB6)。
例えば、音処理部203は、各車外集音マイク191のうち、後方マイク191dが集音した音が他車両700の警笛である場合、他車両700の警笛が発生した発生方向を後方と推定する。また、例えば、音処理部203は、複数の車外集音マイク191が他車両700の警笛を集音した場合、集音した音の時間到達差や、音量差、位相差等に基づいて他車両700の警笛が発生した発生方向を推定する。
次いで、車両制御部204は、音処理部203が推定した発生方向を撮影する車外撮影カメラ181により撮影された撮影画像SGをタッチパネル16に表示させる(ステップSB7)。例えば、車両制御部204は、音処理部203がステップSB6で推定した発生方向が後方である場合、後方カメラ181dにより撮影された撮影画像SGをタッチパネル16に表示させる。
図8は、タッチパネル16の表示の一例を示す図である。
図8に示すように、タッチパネル16の表示パネル16aの表示領域は、車外撮影カメラ181により撮影された撮影画像SGを表示する画像表示領域A1と、操作ボタンを表示するボタン表示領域A2とを含んでいる。
ステップSB7においてタッチパネル16は、画像表示領域A1に、音処理部203が推定した発生方向を撮影する車外撮影カメラ181により撮影された撮影画像SGを表示する。図8の例では、タッチパネル16は、画像表示領域A1に、自車両1に警笛を鳴らした他車両700を含む撮影画像SGを表示している。
このように、車両制御部204は、音処理部203が推定した発生方向を撮影する車外撮影カメラ181により撮影された撮影画像SGをタッチパネル16に表示させるため、自車両1の運転者にどの方向から警笛が鳴らされたのかを直感的に認識させることができる。
ステップSB7においてタッチパネル16は、ボタン表示領域A2に、自動駐車を再開させる操作ボタンである自動駐車再開ボタンB1と、自動駐車を含む自動運転を中止させる操作ボタンである自動運転中止ボタンB2とを表示する。また、タッチパネル16は、ボタン表示領域A2に、自動駐車を中止していることを示す情報J1と、自車両1の周囲を確認することを促す情報J2とを合わせて表示する。このように、撮影画像SGと合わせてボタン表示領域A2に情報J1を表示するため、自車両1の運転者を含む乗員は、自車両1が自動駐車を中止していることを認識できる。また、情報J2を表示するため、自車両1の運転者が、自動駐車を再開する前に自車両1の周囲の確認する蓋然性が高まり、車両制御部204は、自動駐車の安全性を更に高めることができる。
図7に示すフローチャートの説明に戻り、車両制御部204は、ステップSB7の処理を実行すると、報知処理を実行する(ステップSB8)。報知処理とは、自車両1の内部及び外部に所定の情報を報知する処理である。車両制御部204は、ステップSB7において、図示せぬスピーカーによって「車両周辺の安全確認を実行してください」等の安全確認を促す情報を車内に報知する。これにより、自車両1の運転者が自動駐車の再開前に自車両1の周囲確認を行う蓋然性が高まり、車両制御部204は、自動駐車の安全性を更に高めることができる。また、車両制御部204は、少なくともウインカーランプ30、及びハザードランプ31のいずれかを点灯させ、自車両1が停止していることを示す情報を他車両700に報知する。これにより、他車両700の乗員が、自車両1が停止していることを認識できるため、自動運転制御装置2は、自車両1の停止時において、自車両1の周辺の安全性を高めることができる。
次いで、車両制御部204は、音処理部203が推定した発生方向を撮影する車外撮影カメラ181により撮影された撮影画像SGに、他車両700の前面部の画像が含まれているか否かを判別する(ステップSB9)。
ここで、ステップSB9について詳述する。
車両制御部204は、パターンマッチング等の既存の技術により、撮影画像SGに他車両700の画像が含まれているか否を判別する。車両制御部204は、撮影画像SGに他車両700の画像が含まれていないと判別した場合、ステップSB9では否定判別を行う。一方で、車両制御部204は、撮影画像SGに他車両700の画像が含まれていると判別した場合、パターンマッチング等の既存の技術により、他車両700の画像から他車両700の前面部の特徴を抽出する。抽出される事項としては、例えば、フロントガラスの有無や、ヘッドライドの有無、ヘッドライトの個数、ナンバープレートの有無、フロントバンパーの有無、フロントグリルの有無等であり、予め定められている。車両制御部204は、抽出すべき事項の全てが抽出できた場合に、撮影画像SGに他車両700の前面部の画像が含まれていると判別する(ステップSB9:YES)。一方で、車両制御部204は、抽出すべき事項の全てが抽出できない場合に、撮影画像SGに他車両700の前面部の画像が含まれていないと判別する(ステップSB9:NO)。
車両制御部204は、撮影画像SGに他車両700の前面部の画像が含まれていないと判別した場合(ステップSB9:NO)、ステップSB10の処理を実行する。一方で、車両制御部204は、撮影画像SGに他車両700の前面部の画像が含まれていると判別した場合(ステップSB9:YES)、自動駐車の再開が指示されたか否かを判別する(ステップSB12)。
例えば、車両制御部204は、タッチパネル16からの検出結果に基づいて、図8に示す自動駐車再開ボタンB1がタッチ操作されたと判別した場合、自動駐車の再開が指示されたと判別する(ステップSB9:YES)。
車両制御部204は、自動駐車の再開が指示されたと判別した場合(ステップSB9:YES)、ステップSB5で記憶した各種情報を読み出す(ステップSB10)。そして、車両制御部204は、読み出した各種情報に基づいて、自車両1に自動駐車を再開させる(ステップSB11)。
車両制御部204は、ステップSB5において、少なくとも経路算出部202が算出した走行経路KDを示す走行経路情報、及び、自車両1の停止時に位置特定部201が特定した自車両1の現在位置を示す現在位置情報を、記憶部21に記憶させている。そのため、車両制御部204は、ステップSB10において記憶部21から走行経路情報と現在位置情報とを読み出すことで、停止時の自車両1の位置から走行経路KDに沿った自動駐車を再開させることができる。なお、車両制御部204は、ステップSB5において、自車両1の停止時における自車両1の方位を示す方位情報や、車両周辺検出部200が検出した各種情報等を記憶部21に記憶させている場合、これら情報も読み出してよい。これにより、車両制御部204は、より精度良く、停止時の自車両1の位置から走行経路KDに沿った自動駐車を再開させることができる。
このように、車両制御部204は、自動駐車の再開が指示された場合に、自動駐車を再開させる。これにより、車両制御部204は、自車両1の意図しないタイミングで自車両1の自動駐車が再開することがない。そのため、自車両1の乗員が自車両1の周辺確認を行った後に自動駐車を再開させる蓋然性が高まり、車両制御部204は、さらに自動駐車の安全性を高めることができる。
なお、上述した通り、車両制御部204は、撮影画像SGに他車両700の前面部の画像が含まれてないと判別した場合(ステップSB8:NO)、ステップSB10の処理を実行する。この場合、車両制御部204は、自動駐車の再開が指示されていなくても自動的に自動駐車を再開させる。撮影画像SGに他車両700の前面部の画像が含まれていない場合では、他車両700は、自車両1の近くで警笛を鳴らしている一方で、自車両1に向けて警笛を鳴らしていないことが想定される。本来、集音した警笛が自車両1に向けた警笛でない場合、自車両1は、自動駐車を継続しても安全性が損なわれることがない。しかし、本実施形態では、他車両700の警笛を集音した場合、車両制御部204は、より確実に自動駐車の安全性を高めるために自車両1を停止させる。そこで、車両制御部204は、前面部の画像の有無で集音した警笛が自車両1に向けた警笛か否かを判別し、撮影画像SGに他車両700の前面部の画像が含まれていないと判別した場合に、自動的に自動駐車を再開させる。これにより、車両制御部204は、自動駐車の安全性を確保した上で、速やかに自車両1に自動駐車を再開させることができ、速やかに自車両1を駐車位置に自動駐車で駐車させることができる。
自動駐車を再開した場合、車両制御部204は、ステップSB8の報知処理を取り止める。また、自動駐車を再開した場合、タッチパネル16は、自動駐車再開ボタンB1、及び、情報J1、J2の表示を止め、自動駐車を実行していることを示す情報を表示する。
ステップSB12の説明に戻り、車両制御部204は、自動駐車の再開が指示されていないと判別した場合(ステップSB12:NO)、自動運転の中止が指示されたか否かを判別する(ステップSB13)。
例えば、車両制御部204は、タッチパネル16からの検出結果に基づいて、図8に示す自動運転中止ボタンB2がタッチ操作されたと判別した場合、自動運転の中止が指示されたと判別する(ステップSB13:YES)。
車両制御部204は、自動運転の中止が指示されたと判別した場合(ステップSB13)、自動駐車を中止し(ステップSB14)、走行モードを自動運転から手動運転に切り替える(ステップSB15)。このように自動運転から手動運転に切り替え可能であるため、自車両1の運転者は、他車両700の状況等に応じて速やかに自車両1を駐車位置に駐車させることができる。
以上、説明したように、自動運転制御装置2は、自車両1(車両)車両に搭載され、自車両1の自動運転を制御する。自動運転制御装置2は、自車両1に設けられた車外集音マイク191(集音部)が集音した音が他車両700の警笛である否かを判別する音処理部203と、自動駐車を自車両1に行わせる車両制御部204と、を備える。車両制御部204は、自車両1に自動駐車を行わせている際に、車外集音マイク191が集音した音が他車両700の警笛であると音処理部203が判別した場合、自車両1を停止させる。
この構成によれば、自動駐車を行っている際に他車両700の警笛を検出すると自車両1を停止させるため、他車両700からの注意喚起があるにも関わらず自動駐車が継続するとった事態が発生せず、自動駐車の安全性を高めることができる。
また、音処理部203は、車外集音マイク191が集音した音の音量が所定の音量以上であるか否かを判別する。車両制御部204は、車外集音マイク191が集音した音が他車両700の警笛であり、且つ、車外集音マイク191が集音した音の音量が所定の音量以上であると音処理部203が判別した場合に、自車両1を停止させる。
この構成によれば、車両制御部204は、自車両1に向けて警笛が鳴らされていないにも関わらず、誤って他車両700の警笛で自車両1を停止させてしまうことを抑制できる。
また、自車両1には、複数の車外集音マイク191と、車外を撮影する複数の車外撮影カメラ181(撮影部)と、タッチパネル16(表示部)とが設けられる。音処理部203は、車外集音マイク191が集音した音が他車両700の警笛であると判別した場合、複数の車外集音マイク191が集音した音に基づいて他車両700の警笛の発生方向を推定する。車両制御部204は、音処理部203が推定した発生方向を撮影する車外撮影カメラ181により撮影された撮影画像SGをタッチパネル16に表示させる。
この構成によれば、自車両1の運転者にどの方向から警笛が鳴らされたのかを直感的に認識させることができる。
車両制御部204は、自動運転の再開が指示された場合、自車両1に自動駐車を再開させる。
この構成によれば、車両制御部204は、自車両1の意図しないタイミングで自車両1の自動駐車が再開することがない。そのため、自車両1の乗員が自車両1の周辺確認を行った後に自動駐車を再開させる蓋然性が高まり、車両制御部204は、さらに自動駐車の安全性を高めることができる。
また、車両制御部204は、音処理部203が推定した発生方向を撮影する車外撮影カメラ181により撮影された撮影画像SGに、他車両700の前面部の画像が含まれていないと判別した場合、自車両1に自動駐車を再開させる。
この構成によれば、撮影画像SGに他車両700の前面部の画像が含まれていないと判別した場合に、自動的に自動駐車を再開させるため、車両制御部204は、自動駐車の安全性を確保した上で、速やかに自車両1に自動駐車を再開させることができ、速やかに自車両1を駐車位置に自動駐車で駐車させることができる。
また、自動運転制御装置2は、記憶部21と、駐車位置までの走行経路KDを算出する経路算出部202と、自車両1の現在位置を特定する位置特定部201と、を備える。車両制御部204は、自車両1が停止した後、経路算出部202が算出した走行経路KDを示す走行経路情報と、停止時に位置特定部201が特定した自車両1の現在位置を示す現在位置情報とを記憶部21に記憶させる。そして、車両制御部204は、自車両1の自動運転を再開する際、記憶部21が記憶する走行経路情報、及び現在位置情報に基づいて自動駐車を再開させる。
この構成によれば、車両制御部204は、記憶部21が記憶する走行経路情報と現在位置情報とに基づくため、停止時の自車両1の位置から走行経路KDに沿った自動駐車を再開させることができる。
また、自車両1には、車外に報知するウインカーランプ30(報知ランプ)、及びハザードランプ31(報知ランプ)が設けられる。車両制御部204は、自車両1を停止させている間、少なくともウインカーランプ30及びハザードランプ31のいずれかを点灯させる。
この構成によれば、他車両700の乗員が、自車両1が停止していることを認識できるため、車両制御部204は、自車両1の停止時において、自車両1の周辺の安全性を高めることができる。
上述した実施形態は、あくまでも本発明の一態様を例示するものであって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変形、及び、応用が可能である。
例えば、上述した実施形態では、自動駐車再開ボタンB1がタッチ操作された場合に、車両制御部204が自車両1に自動駐車を再開させる構成を説明した。しかしながら、車両制御部204は、自車両1の運転者がタッチパネル16を視認し、且つ、自動駐車再開ボタンB1がタッチ操作された場合に、自動駐車を再開させる構成としてもよい。この構成の場合、車内には、自車両1の運転者の視線を監視するカメラ等の監視機器が設けられる。このように、タッチパネル16の視認を再開判定に加えることで、タッチパネル16に対する誤操作により自動駐車が再開されるといった事態の発生を抑制できる。
また、例えば、上述した実施形態では、自動駐車再開ボタンB1がタッチ操作された場合に、車両制御部204が自車両1に自動駐車を再開させる構成を説明した。しかしながら、自動駐車の再開のトリガーは、アクセルペダルの踏み込み等の運転操作でもよい。
また、例えば、上述した実施形態では、駐車場において車両1に自動駐車を行わせる場合を説明したが、自動駐車を行う場所は、駐車場300に限定されず、自車両1が駐車可能な場所でよい。
また、例えば、本実施形態は、制御部20が一つのプロセッサー(CPU)を備え、このプロセッサーが制御プログラムに従った処理を実行することで制御部20の機能を実現するが、複数のプロセッサー又は半導体チップにより制御部20の機能を実現してもよい。例えば、制御部20が、SoC(System-on-a-Chip)やMCU(Micro Control Unit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等の副処理装置(co-processor)をさらに備える構成であってもよい。また、制御部20は、CPU及び副処理装置の双方を協働させるか、あるいは双方のうちの一方を選択的に用いて各種の制御を行ってもよい。
また、例えば、図1は、本願発明を理解容易にするために、自走運転制御装置2、及び自車両1の構成を主な処理内容に応じて分類して示した概略図であり、自走運転制御装置2、及び自車両1の構成は、処理内容に応じて、さらに多くの構成要素に分類することもできる。また、1つの構成要素がさらに多くの処理を実行するように分類することもできる。
また、例えば、図3、及び図7のフローチャートの処理単位は、自動運転制御装置2の処理を理解容易にするために、主な処理内容に応じて分割したものであり、処理単位の分割の仕方や名称によって、本発明が限定されることはない。自動運転制御装置2の処理は、処理内容に応じて、さらに多くの処理単位に分割してもよい。また、1つの処理単位がさらに多くの処理を含むように分割してもよい。