JP2019173164A - アルミニウム箔の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】製箔時のうねり模様およびピンホールを抑制し、高品位のアルミニウム箔を高効率で製造可能な、アルミニウム箔の製造方法を提供する。【解決手段】めっき処理可能な温度に加温された電気アルミニウムめっき液の中に、陰極ドラムの外周に備わる電析領域の一部および陽極部材を浸漬した状態で、電析領域と陽極部材との間に電流を印加しながら陰極ドラムを回転させることにより、電析領域にアルミニウムを電析させてアルミニウム被膜を形成し、電気アルミニウムめっき液の液面からせり上がったアルミニウム被膜を電析領域から剥離することによる、アルミニウム箔の製造方法において、電気アルミニウムめっき液と同質の液体を、めっき液の液面に進入する前の電析領域に供給し、陰極ドラム軸方向の全域に渡って、湿潤な状態にする、アルミニウム箔の製造方法とする。【選択図】図1
Description
本発明は、電気アルミニウムめっき法(電解析出法)を利用した、アルミニウム箔(電解アルミニウム箔)の製造方法に関する。
近年、大きなエネルギー密度を持つ蓄電デバイスを利用する、例えば、携帯電話やノートパソコンなどの小型モバイルツール、ハイブリッド自動車および太陽光発電などの製品や技術の進展が著しい。そのため、リチウムイオン二次電池やスーパーキャパシター(電気二重層キャパシター、レドックスキャパシター、リチウムイオンキャパシターなど)などの蓄電デバイスは、高エネルギー密度化(高容量化や高出力化)に加え、一層の小型化に伴う安全性や信頼性(寿命)の向上が求められている。こうした蓄電デバイスへの要求を満たすための一策として、蓄電デバイスの電極を構成するシート状の集電体の薄肉化が考えられる。例えば正極の場合、活物質を担持する集電体(正極集電体)には、一般的にアルミニウム箔が使用されている。
電気アルミニウムめっきによって基材の表面に形成したアルミニウム被膜を基材から剥離することで電解アルミニウム箔を製造する方法は、圧延法では製造することができない薄さのアルミニウム箔を製造することができるといった利点がある。しかし、アルミニウムが電解析出する電位は、水素発生の電位よりも卑であるため、銅やニッケルなどの他の金属と違って、水溶液からアルミニウムを電解析出させることは不可能である。従って、電気アルミニウムめっきは、非水溶媒を用いためっき液を用いて行われる。電気アルミニウムめっき液としては、例えば、ジメチルスルホンなどのジアルキルスルホンを非水溶媒として用い、アルミニウム源として塩化アルミニウムなどのハロゲン化アルミニウムと、ハロゲン化アンモニウム、第一アミンのハロゲン化水素塩、第二アミンのハロゲン化水素塩、第三アミンのハロゲン化水素塩、一般式:R1R2R3R4N・X(R1〜R4は同一または異なってアルキル基、Xは第四アンモニウムカチオンに対するカウンターアニオンを示す)で表される第四アンモニウム塩などの含窒素化合物を少なくとも含むものが知られている(例えば特許文献1)。
電解アルミニウム箔を工業的規模で製造する場合、基材の表面にアルミニウム被膜を形成する工程と当該被膜を基材から剥離する工程は、バッチ的に行うよりも、陰極ドラムを利用して連続的に行うことが望ましい。陰極ドラムを利用する電解アルミニウム箔の製造に関しては、例えば、めっき処理可能な温度に加温されためっき液に、陰極ドラムの外周の一部および陽極部材を浸漬し、陰極ドラムと陽極部材との間に電流を印加するとともに、陰極ドラムを回転させることで、陰極ドラムの外周に備わる電析領域にアルミニウムを電解析出させてアルミニウム被膜を形成し、めっき液の液面からせり上がったアルミニウム被膜を陰極ドラムから剥離する、電解アルミニウム箔の製造方法および製造装置が知られている(例えば特許文献2)。
上記特許文献2に開示されるような陰極ドラムを用いて電解アルミニウム箔(以下、単に、アルミニウム箔という)を工業的規模で製造する場合、アルミニウム箔の単位時間あたりの形成長さ(製箔長さ)を延長して生産効率向上を図ることが望まれる。そのための一策として、陰極ドラムの電析領域に接するめっき液に存在するアルミニウムイオンの濃度を安定化するとともに、めっき液の連続使用時間(寿命)を延長させることが考えられる。陰極ドラムの電析領域に接するめっき液に存在するアルミニウムイオンの濃度を安定化する方法としては、めっき液を攪拌および循環する方法が採用できる。この時、陽極部材(アルミニウムイオンの供給源)から陰極ドラムの電析領域に向かって、めっき液の流れを付与することも好ましいと考えられる。
本発明者等の検討では、アルミニウム箔にうねり模様が生じることがあった。
本発明者等の検討では、アルミニウム箔にうねり模様が生じることがあった。
また、めっき液には、例えば、めっき液の貯留槽や配管、めっき処理を行う電解槽、あるいは、電流の印加によって溶解する陽極部材などから発生した金属などの汚染物(汚染粒子)が、少なからず浮遊している。汚染粒子を連続的に除去するような濾過装置を備えていたとしても、陽極部材の溶解などに起因する汚染粒子の発生がなくなることはない。
また、上述しためっき液の攪拌および循環、あるいは、電流の印加によるアルミニウムの電析反応や陽極部材の溶解などに起因して、めっき液に多数の微細な気泡が発生して浮上することがある。
また、上述しためっき液の攪拌および循環、あるいは、電流の印加によるアルミニウムの電析反応や陽極部材の溶解などに起因して、めっき液に多数の微細な気泡が発生して浮上することがある。
本発明者等の検討によれば、陰極ドラムがめっき液の液面に進入する際に、浮遊する汚染粒子や浮上する気泡が、電析領域に付着してしまうことにより、アルミニウム箔にピンホール(貫通孔)が生じる一因になっていることを見出した。
また、本発明者等は、浮遊する気泡は、めっき液に浮遊する汚染粒子を捕らえ、汚染粒子を伴った気泡となり、電析領域の表面への汚染粒子の付着を促進する現象も確認した。
また、本発明者等は、浮遊する気泡は、めっき液に浮遊する汚染粒子を捕らえ、汚染粒子を伴った気泡となり、電析領域の表面への汚染粒子の付着を促進する現象も確認した。
本発明の目的は、製箔時のアルミニウム箔のうねり模様およびピンホールを抑制することにより、高品位のアルミニウム箔を高効率で製造することが可能な、アルミニウム箔の製造方法を提供することである。
本発明は、めっき処理可能な温度に加温された電気アルミニウムめっき液の中に、陰極ドラムの外周に備わる電析領域の一部および陽極部材を浸漬した状態で、前記電析領域と前記陽極部材との間に電流を印加しながら前記陰極ドラムを回転させることにより、前記電析領域にアルミニウムを電析させてアルミニウム被膜を形成し、前記電気アルミニウムめっき液の液面からせり上がった前記アルミニウム被膜を前記電析領域から剥離することによる、アルミニウム箔の製造方法であって、
前記電気アルミニウムめっき液と同質の液体を、前記液面に進入する前の前記電析領域 に供給し、前記電析領域の陰極ドラム軸方向の全域に渡って、湿潤な状態にする、アルミニウム箔の製造方法である。
前記電気アルミニウムめっき液と同質の液体を、前記液面に進入する前の前記電析領域 に供給し、前記電析領域の陰極ドラム軸方向の全域に渡って、湿潤な状態にする、アルミニウム箔の製造方法である。
本発明において、電気アルミニウムめっき液は、ジアルキルスルホン、アルミニウムハロゲン化物および含窒素化合物を含むものとすることができる。
また、本発明において、電気アルミニウムめっき液と同質の液体は、前記電気アルミニウムめっき液とすることが好ましい。
また、本発明において、電気アルミニウムめっき液と同質の液体は、前記電気アルミニウムめっき液とすることが好ましい。
本発明によれば、製箔時のアルミニウム箔のうねり模様およびピンホールが抑制されるため、高品位のアルミニウム箔を高効率で製造することが可能になる。
本発明における重要な特徴の一つは、電気アルミニウムめっき液と同質の液体を、めっき液の液面に進入する前の前記電析領域に供給し、前記電析領域の陰極ドラム軸方向の全域に渡って、湿潤な状態にすることである。これにより、製箔時のアルミニウム箔のうねり模様およびピンホールを抑制することができる。以下、詳しく説明する。
なお、以下本発明のアルミニウム箔(電解アルミニウム箔)の製造方法について説明するが、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。また、電解析出法によるアルミニウムの析出を「電解析出」または「電析」という。また、電気アルミニウムめっき液を、めっき液という。また、アルミニウム箔を製造することを、製箔という。また、電析領域と陽極部材との間に電流を印加し始めたときを、製箔開始という。また、電析領域と陽極部材との間に電流を印加している間を、製箔中という。
なお、以下本発明のアルミニウム箔(電解アルミニウム箔)の製造方法について説明するが、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。また、電解析出法によるアルミニウムの析出を「電解析出」または「電析」という。また、電気アルミニウムめっき液を、めっき液という。また、アルミニウム箔を製造することを、製箔という。また、電析領域と陽極部材との間に電流を印加し始めたときを、製箔開始という。また、電析領域と陽極部材との間に電流を印加している間を、製箔中という。
(うねり模様の抑制)
本発明では予め供給した電気アルミニウムめっき液と同質の液体により、めっき液への侵入前から電析領域を湿潤な状態にすることで、めっき液面の変動に大きく影響されることなく緩やかな電流密度の上昇となり、陰極ドラムの軸方向にわたって電析タイミングの差異を生じずに電析させることができる。
一方、従来のように電析領域をそのままめっき液に侵入させると、めっき液面の変動に電析タイミングが直接影響を受け、アルミニウムの電析および成長の形態に差異が生じる。これがうねり模様の一因となっていたと考えられる。
本発明では予め供給した電気アルミニウムめっき液と同質の液体により、めっき液への侵入前から電析領域を湿潤な状態にすることで、めっき液面の変動に大きく影響されることなく緩やかな電流密度の上昇となり、陰極ドラムの軸方向にわたって電析タイミングの差異を生じずに電析させることができる。
一方、従来のように電析領域をそのままめっき液に侵入させると、めっき液面の変動に電析タイミングが直接影響を受け、アルミニウムの電析および成長の形態に差異が生じる。これがうねり模様の一因となっていたと考えられる。
(ピンホールの抑制)
本発明では予め供給した電気アルミニウムめっき液と同質の液体により、めっき液への侵入前から電析領域が前記液体に覆われることになる。そうすると、めっき液面に浮上した気泡や浮遊する汚染粒子が直接電析領域に接触するのを防止でき、電気伝導経路が遮断されることによるピンホールの発生を抑制することができる。
また、本発明者等の検討によれば、電気アルミニウムめっき液と同質の液体を、めっき液の液面に進入する前の前記電析領域に供給することで、電析領域の上流側にイレギュラーに付着した汚染粒子を洗い落とす効果も期待でき、これもピンホールの発生の抑制になる。
なお、電析領域の上流側にイレギュラーに付着する汚染粒子としては、電析ドラムの回転によって引き上げられる浮遊する汚染粒子がある。この汚染粒子は、剥離されるアルミニウム箔のエッジ部に多く確認される。また、めっき装置内で凝固変質して落下付着する汚染粒子もある。
本発明では予め供給した電気アルミニウムめっき液と同質の液体により、めっき液への侵入前から電析領域が前記液体に覆われることになる。そうすると、めっき液面に浮上した気泡や浮遊する汚染粒子が直接電析領域に接触するのを防止でき、電気伝導経路が遮断されることによるピンホールの発生を抑制することができる。
また、本発明者等の検討によれば、電気アルミニウムめっき液と同質の液体を、めっき液の液面に進入する前の前記電析領域に供給することで、電析領域の上流側にイレギュラーに付着した汚染粒子を洗い落とす効果も期待でき、これもピンホールの発生の抑制になる。
なお、電析領域の上流側にイレギュラーに付着する汚染粒子としては、電析ドラムの回転によって引き上げられる浮遊する汚染粒子がある。この汚染粒子は、剥離されるアルミニウム箔のエッジ部に多く確認される。また、めっき装置内で凝固変質して落下付着する汚染粒子もある。
本発明において、めっき液の液面に進入する前の電析領域の表面とは、電析領域と陽極部材との間に電流が印加されているとき(製箔中)に、電解槽内の雰囲気ガス中(気層)に位置する電析領域の表面であって、陰極ドラムの回転によって、めっき液の液面の直前およびその近傍に位置する電析領域の表面を意味する。また、めっき液と同質の液体とは、アルミニウムの電析によって行うアルミニウムめっき処理を阻害しない性質を有する液体を意味する。このような液体としては、アルミニウムめっき処理に用いるめっき液と同じ液体が好ましく、液体の温度も、予めめっき可能な温度範囲に調整されていることが好ましい。
たとえば、ジアルキルスルホン、アルミニウムハロゲン化物および含窒素化合物を含むめっき液を前記液体として使用する場合、典型的には、めっき液として適用される70℃以上140℃以下に調整することが好ましい。この時、前記液体としては、新しいめっき液を適用することができるし、使用中のめっき液を循環させて適用することもできる。
また、本発明において、湿潤な状態とは、気層に位置する電析領域の表面に液体被膜が形成され、その液体被膜によって電析領域の表面が雰囲気ガスに直接曝されない状態を意味する。前記電析領域の陰極ドラム軸方向の全域に前記液体が供給されないと、供給されない部分においては、ピンホール抑制の効果が得られない。さらには電析タイミングのズレを助長することになってしまう。そのため、本発明では、前記液体の供給は、電析領域の陰極ドラム軸方向の全域に渡るものとしている。
また、本発明において、湿潤な状態とは、気層に位置する電析領域の表面に液体被膜が形成され、その液体被膜によって電析領域の表面が雰囲気ガスに直接曝されない状態を意味する。前記電析領域の陰極ドラム軸方向の全域に前記液体が供給されないと、供給されない部分においては、ピンホール抑制の効果が得られない。さらには電析タイミングのズレを助長することになってしまう。そのため、本発明では、前記液体の供給は、電析領域の陰極ドラム軸方向の全域に渡るものとしている。
めっき液と同質の液体を用いて、めっき液の液面に進入する前の電析領域の表面を、陰極ドラム軸方向の全域に渡って、湿潤な状態にする具体的な方法としては、めっき液と同質の液体を、陰極ドラム軸方向に沿って配設されたミストノズル、シャワーノズル、またはスリットノズルなどの液体供給装置から供給する方法を採用することができる。例えば、ミストノズルを用いる方法では、アルミニウム箔のうねり模様およびピンホールの発生を抑制するのに有効であり、特に、うねり模様の発生を抑制するのに効果的である。また、例えば、シャワーノズルを用いる方法では、うねり模様およびピンホールの発生を抑制するのに有効であり、特に、ピンホールの発生を抑制するのに効果的である。また、例えば、スリットノズルを用いる方法では、ミストノズルを用いる方法とシャワーノズルを用いる方法の両方の利点を得ることが可能であり、うねり模様およびピンホールの発生を十分に抑制することができる。
以下、本発明の実施形態の一例に沿って、図面を用いて本発明をさらに詳しく説明する。
図1は、本発明の実施に使用する電解アルミニウム箔製造装置の一例を示す模式図である。詳しく言うと、図1は、めっき液Lに進入する直前の、アルミニウム被膜が剥離された陰極ドラム1cの電析領域の表面を、陰極ドラム軸方向の全域に渡って、湿潤な状態にすることができる液体Wの供給手段を備えた電解アルミニウム箔製造装置1(以下、製箔装置1という)の一例の内部構造を模式的に示す正面図である。図1に示す製箔装置1は、蓋部1a、電解槽1b、陰極ドラム1c、陽極部材1d、ガイドロール1e、箔引出し口1f、ガス供給口1g、ヒータ電源1h、ヒータ1i、めっき液循環装置1j、天井部1k、撹拌流ガイド1m、撹拌羽根1n、液体供給口1w、並びに、図略の直流電源を備えている。なお、図1において、得られたアルミニウム箔を巻き取る巻取機や、めっき液を循環する装置や、各部品を支える部材など、簡略化したり、省略している部位もある。
図1は、本発明の実施に使用する電解アルミニウム箔製造装置の一例を示す模式図である。詳しく言うと、図1は、めっき液Lに進入する直前の、アルミニウム被膜が剥離された陰極ドラム1cの電析領域の表面を、陰極ドラム軸方向の全域に渡って、湿潤な状態にすることができる液体Wの供給手段を備えた電解アルミニウム箔製造装置1(以下、製箔装置1という)の一例の内部構造を模式的に示す正面図である。図1に示す製箔装置1は、蓋部1a、電解槽1b、陰極ドラム1c、陽極部材1d、ガイドロール1e、箔引出し口1f、ガス供給口1g、ヒータ電源1h、ヒータ1i、めっき液循環装置1j、天井部1k、撹拌流ガイド1m、撹拌羽根1n、液体供給口1w、並びに、図略の直流電源を備えている。なお、図1において、得られたアルミニウム箔を巻き取る巻取機や、めっき液を循環する装置や、各部品を支える部材など、簡略化したり、省略している部位もある。
図1において陰極ドラム1cは、その外周にチタンから構成される電析領域を備えており、その電解領域の一部が電解槽1bに貯留されためっき液Lに浸漬するように配設されている。チタンは、緻密かつ安定な酸化被膜を有し剥離性を確保できるため、陰極ドラムとして使用した。なお、めっき液Lは、ジアルキルスルホン、アルミニウムハロゲン化物および含窒素化合物を含む、電気アルミニウムめっき処理に好適なめっき液である。陽極部材1dは、アルミニウムから構成され、めっき液Lの液中に浸漬した状態で陰極ドラム1cの外周の電析領域に対向して配設されている。なお、陽極部材1dを構成するアルミニウムの純度は99.0%以上が望ましい。陰極ドラム1cと陽極部材1dは、直流電源に接続され、両者の間に電流を印加しながら、陰極ドラム1cを一定速度で回転させることで、陰極ドラム1cのめっき液Lに浸漬した電析領域にアルミニウム被膜を形成することができる。
陰極ドラム1cをさらに回転させると、陰極ドラム1cの電析領域に形成されたアルミニウム被膜は、めっき液Lの液面からせり上がるとともに、陰極ドラム1cの新たにめっき液Lに浸漬した電析領域に新たなアルミニウム被膜が形成される。めっき液Lの液面からせり上がったアルミニウム被膜は、その端部がガイドロール1eに誘導されて陰極ドラム1cから剥離されることで、電解アルミニウム箔Fとして装置の側面に設けた箔引出し口1fから装置の外部に引き出される。この際、陰極ドラム1cの電析領域の表面に予めリード材が備え置かれていると、めっき液Lの液面から最初にせり上がったアルミニウム被膜がリード材の表面上に形成されるため、そのリード材の端部をガイドロール1eに誘導することにより、アルミニウム被膜を容易に剥離することができる。なお、アルミニウム被膜を剥離するためのリード材は、アルミニウム材質に限らない。例えば、陰極ドラム1cの電析領域に直接電析させることによって形成された銅被膜およびその銅被膜の端部が剥離されて繋がる銅箔から構成されるリード材などを用いることができる。
陰極ドラム1cの外周からガイドロール1eおよびその先の巻取機などまで誘導するために、上記のような銅被膜およびその銅被膜から繋がる銅箔をリード材として用いる場合、陰極ドラム1cの一部の電析領域から銅被膜が剥離され、チタンから構成される電析領域が露出することになる。こうして陰極ドラム1cの電析領域へのアルミニウム被膜の形成と当該被膜の陰極ドラム1cからの剥離を連続的に行い、装置の外部に引き出された電解アルミニウム箔Fは、箔の表面に付着しているめっき液Lを除去するためにすぐに水洗された後に乾燥され、例えば集電体(正極集電体)などの各種の用途に供される。
製箔開始前、製箔開始、そして、製箔中、めっき液Lは、ヒータ電源1hに接続されたヒータ1iにより所定のめっき処理温度に加温されて保持される。また、めっき液Lは、撹拌羽根1nの回転により撹拌され、撹拌流ガイド1mによって、陰極ドラム1cと陽極部材1dとの間を通るように流れ、少なくとも電解槽1b内で循環する。こうしためっき液Lの攪拌および循環によって、めっき液Lの均質な流れを発生させることにより、陰極ドラム1cの回転によってめっき液Lの液面に連続的に進入し、めっき液Lの中を陰極ドラム周方向に移動する電析領域の表面およびその近傍におけるアルミニウムイオンの供給および濃度が安定化し、電析領域に均質なアルミニウム被膜が形成されやすくなる。
また、少なくとも製箔開始直前から製箔開始、そして、製箔中、ガスG(雰囲気ガス)中に位置する陰極ドラム1cの電析領域の表面のうち、少なくともめっき液Lの液面に進入する前の電析領域の表面は、陰極ドラム軸方向の全域に渡って、液体供給口1wから放たれためっき液と同質の液体Wによって、湿潤な状態になっている。この場合、めっき液と同質の液体Wは、濾過装置を通して十分に汚染粒子が除去された、めっき液Lを用いることが簡便であるし、好ましくは、めっき液Lと同等程度の温度(例えば70℃以上140℃以下)に加温されている。また、液体Wは、陰極ドラム軸方向に沿って配設されている液体供給口1wに設置された液体供給装置(図略)から供給される。
図2は、本発明の実施に使用する電解アルミニウム箔製造装置に適用する液体の供給手段である前記液体供給装置の一例を示す模式図である。詳しく言うと、図2は、本発明の実施に使用する電解アルミニウム箔製造装置に適用するめっき液に進入する直前の陰極ドラムの電析領域の表面を、陰極ドラム軸方向の全域に渡って、湿潤な状態にすることができる液体供給装置の一例を模式的に示す図である。なお、図2は、陰極ドラム軸方向から示す断面模式図である。
以下、液体供給装置として陰極ドラム軸方向に延びるスリット状の孔(スリットノズル)を備える例を挙げて説明する。
以下、液体供給装置として陰極ドラム軸方向に延びるスリット状の孔(スリットノズル)を備える例を挙げて説明する。
図2に示す液体供給装置は、陰極ドラム軸方向に沿って延びるように配設されている、略同等の幅のスリット状の孔(スリットノズル2w)が底部に形成された樋状の液溜部品2xと、その液溜部品2xの上方において陰極ドラム軸方向に沿って延びるように配設されている、液溜部品2xの内部に液体Wの供給が可能な略等間隔の複数の孔が底部に形成されたパイプ状の液体供給部品2yとを有する。図2に示すような液体供給装置を用いる場合、陰極ドラム軸方向に沿って実質的に直線的に配設されたスリットノズル2wのスリット状の孔から液体Wを放流することによって、陰極ドラム軸方向において略均等な量の液体Wを放流することができる。陰極ドラム軸方向において略均等な量で液体Wが放流されることにより、液体Wが電析領域の表面を湿潤な状態にするとともに、液体Wが電析領域の表面に沿って緩やかに連続的に流れ落ちるため、めっき液Lの液面をほとんど波立たせることなく、電析領域の表面に付着している汚染粒子を除去することができるとともに、陰極ドラム1cの電析領域がめっき液Lの液面に進入する気液の境界に集まる気泡を散らすことができる。
次に、図1に示す電解アルミニウム箔製造装置の付加的な部品について説明を加えておく。
製箔装置1には、ガス供給口1gを設けている。ガス供給口1gから特定のガスG(雰囲気ガス)を導入することにより、陰極ドラム1cの電析領域と陽極部材1dとの間に電流を印加する前に、陰極ドラム1cの電析領域を特定の雰囲気下に置くことができる。なお、ガスGは、例えば窒素ガスやアルゴンガスなどの不活性ガスが望ましい。この際、予め加熱したガスGを導入する方法、あるいは、めっき液Lが貯留されている電解槽1bの壁面などにパネルヒータなどの加熱装置を設けるなどの手段を用いて導入されたガスGを加熱する方法などにより、ガスG(雰囲気ガス)を所定の温度範囲に保持することができる。なお、上記のガスGの加熱の程度は、めっき液Lのめっき処理可能な温度に応じて、適宜設定すればよい。例えば、少なくとも製箔開始直前から製箔開始、そして、製箔中、陰極ドラム1cの周囲の雰囲気ガスを70℃以上140℃以下に加温しておくことが好ましい。
製箔装置1には、ガス供給口1gを設けている。ガス供給口1gから特定のガスG(雰囲気ガス)を導入することにより、陰極ドラム1cの電析領域と陽極部材1dとの間に電流を印加する前に、陰極ドラム1cの電析領域を特定の雰囲気下に置くことができる。なお、ガスGは、例えば窒素ガスやアルゴンガスなどの不活性ガスが望ましい。この際、予め加熱したガスGを導入する方法、あるいは、めっき液Lが貯留されている電解槽1bの壁面などにパネルヒータなどの加熱装置を設けるなどの手段を用いて導入されたガスGを加熱する方法などにより、ガスG(雰囲気ガス)を所定の温度範囲に保持することができる。なお、上記のガスGの加熱の程度は、めっき液Lのめっき処理可能な温度に応じて、適宜設定すればよい。例えば、少なくとも製箔開始直前から製箔開始、そして、製箔中、陰極ドラム1cの周囲の雰囲気ガスを70℃以上140℃以下に加温しておくことが好ましい。
上述したように、製箔開始前に、めっき液Lを加温することによって、めっき液Lを所定の温度に保持することができる。たとえば、ジアルキルスルホン、アルミニウムハロゲン化物および含窒素化合物を含むめっき液の場合、めっき処理可能な温度は、量産性(生産効率)を考慮すれば、70℃以上140℃以下の範囲と考えられる。こうした観点に基づけば、めっき液Lの加温の程度は、製箔開始前から、そして、製箔中、めっき処理可能と考えられる70℃以上140℃以下の温度に保持するのが好ましい。このめっき液Lが、70℃未満あるいは140℃を超える温度に保持されていると、アルミニウムの電析や成長が不安定になりやすいため、良質なアルミニウム被膜(アルミニウム箔)が形成されないおそれがある。また、量産性の観点では、めっき液Lの温度は、70℃以上、75℃以上、80℃以上のように、より高く保持されているのが好ましい。なお、このめっき液Lが、130℃以下の温度に保持されているとアルミニウム被膜(アルミニウム箔)の柔軟性(可撓性)が高まり、110℃以下の温度に保持されているとアルミニウム被膜(アルミニウム箔)の柔軟性(可撓性)がより高まる。このように、めっき液Lは、陰極ドラムの電析領域にとって好適な温度(表面温度)と同等の温度(液温)にするのがよい観点で、70℃以上、好ましくは75℃以上、より好ましくは80℃以上、かつ、140℃以下、好ましくは130℃以下、より好ましくは110℃以下の温度に保持するとよい。なお、製箔開始前に陰極ドラム1cの外周に備わる電析領域の一部がめっき液L中に浸漬された状態で、めっき液Lを所定の温度範囲に加温し、めっき液L中の電析領域の温度(表面温度)を加温されためっき液Lの温度と同程度の温度範囲に保持した状態とし、その後に製箔を開始することが好ましい。
めっき液Lにおいて、非水溶媒であるジアルキルスルホンは、ジメチルスルホンなどであってよい。めっき液Lにおいて、アルミニウム源(アルミニウムイオン源)であるアルミニウムハロゲン化物は、塩化アルミニウムなどのハロゲン化アルミニウムなどであってよい。めっき液Lにおいて、めっき処理の促進やめっき膜の安定化のための添加剤である含窒素化合物は、ハロゲン化アンモニウム、第一アミンのハロゲン化水素塩、第二アミンのハロゲン化水素塩、第三アミンのハロゲン化水素塩、一般式:R1R2R3R4N・X(R1〜R4は同一または異なってアルキル基、Xは第四アンモニウムカチオンに対するカウンターアニオンを示す)で表される第四アンモニウム塩などの含窒素化合物を少なくとも含むものが挙げられる。こうしためっき液Lは、70℃〜140℃の範囲内の温度であれば、量産性を伴うめっき処理が可能である。
ガスGの雰囲気(例えば窒素ガス雰囲気)中に位置する陰極ドラム1cの電析領域を、陰極ドラム1cの回転によりめっき液Lの液面に連続的に進入させることによって、電析領域に所定の厚みのアルミニウム被膜を形成するためには、上述しためっき液Lの温度の他、例えば、印加する電流量(電流密度)や陰極ドラム1cの回転速度などを適切に選定する必要があるし、陰極ドラム1cの材質や寸法(軸方向の寸法や周方向の寸法、ドラムの厚みなど)について考慮することが有効である。工業的規模を想定した場合、具体的には、例えば、直径が300mm〜3000mmであって、熱伝導率が約17W/mKのチタンから構成される陰極ドラム1cを用いて、50mA/cm2〜600mA/cm2の電流を印加しながら、0.02rpm〜0.3rpmの回転速度で陰極ドラム1cを回転することによって、陰極ドラム1cの電析領域に良質なアルミニウム被膜を形成することが可能と考えられる。なお、陰極ドラム1cの電析領域の幅(陰極ドラム軸方向の長さ)は、例えば700mmであってよく、必要に応じて適宜選定可能である。
(実施例1)
図1に示す電解アルミニウム箔製造装置を用いて、アルミニウム箔の厚み(狙い)を約15μmとして、アルミニウム箔を製造した。
使用した陰極ドラム1cは、直径が330mmのチタン製の外周に電析領域を、軸方向に幅210mmで備えるものである。なお、陰極ドラム1cの周面の非電析領域はポリイミドフィルムテープを用いて絶縁を行った。また、陰極ドラム1cの両端面の非電析領域はポリエーテルエーテルケトン(PEEK)製の円板を用いて絶縁を行った。
陰極ドラム1cの電析領域は予め銅メッキを施しておき、電解アルミニウム箔製造装置に据え付け、次いで周面にある銅メッキの一部をリード材として剥離して、箔引出し口1fにセットした。この時電析ドラムは直径の40%をめっき液Lに浸漬するものとした。
図1に示す電解アルミニウム箔製造装置を用いて、アルミニウム箔の厚み(狙い)を約15μmとして、アルミニウム箔を製造した。
使用した陰極ドラム1cは、直径が330mmのチタン製の外周に電析領域を、軸方向に幅210mmで備えるものである。なお、陰極ドラム1cの周面の非電析領域はポリイミドフィルムテープを用いて絶縁を行った。また、陰極ドラム1cの両端面の非電析領域はポリエーテルエーテルケトン(PEEK)製の円板を用いて絶縁を行った。
陰極ドラム1cの電析領域は予め銅メッキを施しておき、電解アルミニウム箔製造装置に据え付け、次いで周面にある銅メッキの一部をリード材として剥離して、箔引出し口1fにセットした。この時電析ドラムは直径の40%をめっき液Lに浸漬するものとした。
めっき液の濃度は、ジアルキルスルホンの1種であるジメチルスルホン10molに対して、アルミニウムハロゲン化物の1種である無水塩化アルミニウムが3.8mol、および含窒素化合物の1種である塩化アンモニウムが0.2molとなるよう、調製した。また、めっき液の温度は、めっき期間中、約100℃の温度(液温)になるようにヒータ1iを調整した。
陰極ドラム1cの電析領域を不活性な雰囲気下に置くガスGとしては、本実施例では加熱せず、室温程度の窒素ガスを導入した。
陰極ドラム1cの電析領域を不活性な雰囲気下に置くガスGとしては、本実施例では加熱せず、室温程度の窒素ガスを導入した。
製箔開始から製箔中は、撹拌流ガイド1m、撹拌羽根1nによって、電解槽に貯留されるめっき液を攪拌および循環した。
めっき条件は、基本の運転条件として、アルミニウム箔の狙い厚みが15μmとなるように、電流密度が80mA/cm2および陰極ドラムの回転数が0.032rpmとした。
また、製箔開始から製箔中は、めっき液の循環経路から分岐して設置した、図2に示すスリットノズルを備える液体供給装置を用いて、めっき液を電析領域に供給した。これにより、前記電析領域の陰極ドラム軸方向の全域に渡って、湿潤な状態にした。供給するめっき液は、めっき液Lを汚染粒子を含まないように十分濾過して使用した。使用したスリットノズルへのめっき液の供給量は、およそ10L/minとした。
めっき条件は、基本の運転条件として、アルミニウム箔の狙い厚みが15μmとなるように、電流密度が80mA/cm2および陰極ドラムの回転数が0.032rpmとした。
また、製箔開始から製箔中は、めっき液の循環経路から分岐して設置した、図2に示すスリットノズルを備える液体供給装置を用いて、めっき液を電析領域に供給した。これにより、前記電析領域の陰極ドラム軸方向の全域に渡って、湿潤な状態にした。供給するめっき液は、めっき液Lを汚染粒子を含まないように十分濾過して使用した。使用したスリットノズルへのめっき液の供給量は、およそ10L/minとした。
本実施例で得られた典型的なアルミニウム箔は、図3に示すように、うねり模様およびピンホール(貫通孔)が観察されない良質なアルミニウム箔であった。
(比較例)
実施例1で適用した液体供給装置を用いず、その他は実施例1同様にアルミニウム箔を製造した。
この時、確認された、うねり模様の典型例を図4に示す。
図4は、アルミニウム箔の略全面に発生したうねり模様の一例を示す図(写真)である。図4をみると陰極ドラム軸方向に対応するアルミニウム箔の幅方向に連続的に延びる緩やかで複雑な凹凸模様(うねり模様)が、視認される。この例では、照明の影響もあって、うねり模様が、アルミニウム箔の厚み方向に生じた軽微な凹みのようにも、アルミニウム箔の主として幅方向に生じた皺のようにも見える。
実施例1で適用した液体供給装置を用いず、その他は実施例1同様にアルミニウム箔を製造した。
この時、確認された、うねり模様の典型例を図4に示す。
図4は、アルミニウム箔の略全面に発生したうねり模様の一例を示す図(写真)である。図4をみると陰極ドラム軸方向に対応するアルミニウム箔の幅方向に連続的に延びる緩やかで複雑な凹凸模様(うねり模様)が、視認される。この例では、照明の影響もあって、うねり模様が、アルミニウム箔の厚み方向に生じた軽微な凹みのようにも、アルミニウム箔の主として幅方向に生じた皺のようにも見える。
また、確認されたピンホールの典型例を図5および図6に示す。
図5は、アルミニウム箔の略全面に発生したピンホール(貫通孔)の一例を示す図(写真)である。図5に示すように、アルミニウム箔の略全面において、陰極ドラムの回転に対して非周期的に分散するようなピンホール(貫通孔)が視認されるものとなる。なお、図5に示すアルミニウム箔は、図5に示すアルミニウム箔の一部を拡大した図(写真)であって、ピンホール(貫通孔)が、アルミニウム箔の背面側から照射した白色光が通過している箇所(白色点)として視認される。また、図5に示すアルミニウム箔の例では、陰極ドラム軸方向において、照明の影響もあって、やや黒味を帯びて観えるうねり模様が、緩やかな凹凸状の縞模様として視認される。ピンホールが発生したアルミニウム箔は、ピンホールを起点に亀裂や破断が生じやすく、また、引張強度が低下するため品質不良となる。また、例えば、ピンホールが発生したアルミニウム箔は電池特性の劣化や性能バラツキの一因になると考えられる。
図5は、アルミニウム箔の略全面に発生したピンホール(貫通孔)の一例を示す図(写真)である。図5に示すように、アルミニウム箔の略全面において、陰極ドラムの回転に対して非周期的に分散するようなピンホール(貫通孔)が視認されるものとなる。なお、図5に示すアルミニウム箔は、図5に示すアルミニウム箔の一部を拡大した図(写真)であって、ピンホール(貫通孔)が、アルミニウム箔の背面側から照射した白色光が通過している箇所(白色点)として視認される。また、図5に示すアルミニウム箔の例では、陰極ドラム軸方向において、照明の影響もあって、やや黒味を帯びて観えるうねり模様が、緩やかな凹凸状の縞模様として視認される。ピンホールが発生したアルミニウム箔は、ピンホールを起点に亀裂や破断が生じやすく、また、引張強度が低下するため品質不良となる。また、例えば、ピンホールが発生したアルミニウム箔は電池特性の劣化や性能バラツキの一因になると考えられる。
また、図6は、アルミニウム箔の陰極ドラム軸方向端部に発生した連なったピンホール(貫通孔)の一例を示す図(写真)である。
図6の例では、得られたアルミニウム箔の、陰極ドラムの軸方向端部に、ピンホール(貫通孔、アルミニウムの未析出部分)が連なったような形状で発生していた。なお、図6では、連なったピンホール(貫通孔、アルミニウムの未析出部分)6oを見やすくするために光源6pを投射している。このように連なったピンホールが発生したアルミニウム箔は、ピンホールを起点に亀裂や破断が生じやすく、また、引張強度が低下するため品質不良となる。
図6の例では、得られたアルミニウム箔の、陰極ドラムの軸方向端部に、ピンホール(貫通孔、アルミニウムの未析出部分)が連なったような形状で発生していた。なお、図6では、連なったピンホール(貫通孔、アルミニウムの未析出部分)6oを見やすくするために光源6pを投射している。このように連なったピンホールが発生したアルミニウム箔は、ピンホールを起点に亀裂や破断が生じやすく、また、引張強度が低下するため品質不良となる。
本発明は、製箔時のうねり模様およびピンホールが抑制されることによって、高品位のアルミニウム箔を高効率で製造することが可能になる。
1 電解アルミニウム箔製造装置
1a 蓋部
1b 電解槽
1c 陰極ドラム
1d 陽極部材
1e ガイドロール
1f 箔引出し口
1g ガス供給口
1h ヒータ電源
1i ヒータ
1j めっき液循環装置
1k 天井部
1m 撹拌流ガイド
1n 撹拌羽根
1w 液体供給口
2w スリットノズル
2x 液溜部品
2y 液体供給部品
F 電解アルミニウム箔
G ガス
L めっき液
W 液体
6o 連なったピンホール(貫通孔、アルミニウムの未析出部分)
6p 光源
1a 蓋部
1b 電解槽
1c 陰極ドラム
1d 陽極部材
1e ガイドロール
1f 箔引出し口
1g ガス供給口
1h ヒータ電源
1i ヒータ
1j めっき液循環装置
1k 天井部
1m 撹拌流ガイド
1n 撹拌羽根
1w 液体供給口
2w スリットノズル
2x 液溜部品
2y 液体供給部品
F 電解アルミニウム箔
G ガス
L めっき液
W 液体
6o 連なったピンホール(貫通孔、アルミニウムの未析出部分)
6p 光源
Claims (3)
- めっき処理可能な温度に加温された電気アルミニウムめっき液の中に、陰極ドラムの外周に備わる電析領域の一部および陽極部材を浸漬した状態で、前記電析領域と前記陽極部材との間に電流を印加しながら前記陰極ドラムを回転させることにより、前記電析領域にアルミニウムを電析させてアルミニウム被膜を形成し、前記電気アルミニウムめっき液の液面からせり上がった前記アルミニウム被膜を前記電析領域から剥離することによる、アルミニウム箔の製造方法であって、
前記電気アルミニウムめっき液と同質の液体を、前記液面に進入する前の前記電析領域に供給し、前記電析領域の陰極ドラム軸方向の全域に渡って、湿潤な状態にする、アルミニウム箔の製造方法。 - 電気アルミニウムめっき液は、ジアルキルスルホン、アルミニウムハロゲン化物および含窒素化合物を含む、請求項1に記載のアルミニウム箔の製造方法。
- 前記液体は、前記電気アルミニウムめっき液とする、請求項1または2に記載のアルミニウム箔の製造方法。
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| JP2018061101 | 2018-03-28 | ||
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Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN113802156A (zh) * | 2021-11-05 | 2021-12-17 | 广东嘉元科技股份有限公司 | 一种带有清洁组件的电解铜箔生产设备及其生产工艺 |
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| JP2012144790A (ja) * | 2011-01-13 | 2012-08-02 | Mitsui Mining & Smelting Co Ltd | 補強された多孔質金属箔およびその製造方法 |
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-
2019
- 2019-03-18 JP JP2019049742A patent/JP2019173164A/ja active Pending
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| CN113802156B (zh) * | 2021-11-05 | 2022-06-03 | 广东嘉元科技股份有限公司 | 一种带有清洁组件的电解铜箔生产设备及其生产工艺 |
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