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JP2019164340A - 接合構造 - Google Patents

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JP2019164340A
JP2019164340A JP2019029668A JP2019029668A JP2019164340A JP 2019164340 A JP2019164340 A JP 2019164340A JP 2019029668 A JP2019029668 A JP 2019029668A JP 2019029668 A JP2019029668 A JP 2019029668A JP 2019164340 A JP2019164340 A JP 2019164340A
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Yuji Toriumi
裕二 鳥海
飯川 誠
Makoto Iikawa
誠 飯川
隆明 藤屋
Takaaki Fujiya
隆明 藤屋
佐藤 裕之
Hiroyuki Sato
裕之 佐藤
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Abstract

【課題】簡単な構成で全方位に高い接合強度が得られる接合構造を提供する。【解決手段】2つの部材(12、13)が対向する対向面(28、31)に開口する穴(27、33)を有し、互いの穴が連通する状態で流体又は粉体の充填体(U)が双方の穴内に充填され、該充填体によって2つの部材が相対的に固定される接合構造において、2つの部材の穴はそれぞれ、開口側よりも開口から離れた位置の方が内部を広くしている。【選択図】図32

Description

本発明は、複数の部品を固定させる接合構造に関する。
撮像装置では、所定の光学性能を満たすべく、レンズ等の光学要素の支持に関わる部材の位置を非常に高精度に定めて取り付けることが求められる。例えば、ネジ止めによる固定は、強固な固定が可能である一方で、固定時のトルク等を起因とする位置ずれ量の管理が難しい。そこで、撮像装置の部品固定には接着剤による接着が多く用いられている。
接着剤による固定には、被接着箇所が互いに接触している密着接着と、被接着箇所に隙間があって当該隙間に接着剤を充填する充填接着がある。特許文献1には、光軸方向と光軸方向に垂直な方向の双方の接着強度を向上する目的で、接着する部品どうしを面取り付きの櫛歯形状にして、櫛歯間を充填接着する技術が記載されている。
特開2015−097325号公報
特許文献1のような接着構造は、接着する部品に複雑な形状加工を施す必要があり、コストや手間がかかる。また、近年は撮像装置の小型化の要求が強く、接着箇所や接着領域を潤沢に確保することが難しいので、部品に複雑な形状加工を施す余地が無い場合もある。このような問題は、小型化と高度な部品接合強度の両立が厳しく求められる撮像装置において特に顕著であるが、撮像装置以外の精密機器においても同様の課題がある。
本発明は、以上の問題意識に基づいてなされたものであり、簡単な構成で全方位に高い接合強度が得られる接合構造を提供することを目的とする。
本発明は、2つの部材が対向する対向面に開口する穴を有し、互いの穴が連通する状態で流体又は粉体の充填体が双方の穴内に充填され、該充填体によって2つの部材が相対的に固定される接合構造において、2つの部材の穴はそれぞれ、開口側よりも開口から離れた位置の方が内部が広いことを特徴とする。
本発明によれば、簡単な構成で全方位に高い接合強度が得られる接合構造を提供することができる。
本実施形態の撮像装置を構成する撮像システムを左方から見た図である。 撮像システムを後方から見た図である。 撮像システムを上方から見た図である。 撮像システムを含む複合鏡筒の斜視図である。 複合鏡筒を後方から見た図である。 複合鏡筒を左方から見た図である。 複合鏡筒を上方から見た図である。 複合鏡筒を下方から見た図である。 複合鏡筒を構成する2つの鏡筒を分割した状態の斜視図である。 分割した2つの鏡筒を左方から見た図である。 分割した2つの鏡筒を上方から見た図である。 分割した2つの鏡筒を下方から見た図である。 分割した2つの鏡筒の一方の正面図である。 分割した2つの鏡筒の一方の背面図である。 鏡筒を構成するベース枠の正面図である。 ベース枠の背面図である。 ベース枠を背面側から見た斜視図である。 2つの鏡筒のベース枠を分割した状態の斜視図である。 前方の鏡筒のベース枠に位置決め用の2つの軸部材を装着した状態を示す斜視図である。 図15及び図16のXX-XX線に沿う断面図であり、(A)は軸部材の非装着状態、(B)は軸部材の装着状態を示す。 図5のXXI-XXI線に沿う断面図である。 主基準側の位置決め機構を示す断面図である。 図21の断面位置で撮像装置の前カバーを鏡筒に取り付けた状態を示す断面図である。 図15及び図16のXXIV-XXIV線に沿う断面図であり、(A)は軸部材の非装着状態、(B)は軸部材の装着状態を示す。 図5のXXV-XXV線に沿う断面図である。 従基準側の位置決め機構を示す断面図である。 図25の断面位置で撮像装置の前カバーを鏡筒に取り付けた状態を示す断面図である。 従基準側の位置決め機構で、軸部材を逆向きに組み付けたエラー状態を示す断面図である。 前群枠を取り付けた状態のベース枠を背面側から見た図である。 図29のXXX-XXX線に沿う断面図である。 図29のXXX-XXX線に沿って断面視したベース枠と前群枠の斜視図である。 図30の一部を拡大して接着構造を示した断面図である。 接着構造の変形例を示す断面図である。 接着構造の変形例を示す断面図である。 本実施形態の撮像装置の断面図である。 本実施形態の撮像装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明を適用した実施形態の光学システム及び撮像装置を説明する。本実施形態の撮像装置は、撮像システム1(図1から図3)を組み込んで構成した複合鏡筒10(図4から図7)を備え、複合鏡筒10に外装部材等を取り付けて構成される。複合鏡筒10は、同一構造の鏡筒11Aと鏡筒11Bを対称に組み合わせたものである。最初に撮像システム1の概略を説明し、続いて複合鏡筒10について説明する。以下の説明中の前、後、上、下、左、右の各方向は、各図に記載した矢線方向を基準とする。
撮像システム1は、互いに対称に配置される2つの広角レンズ系(撮像光学系)A、Bと、2つの広角レンズ系A、Bによる像が結像する2つの撮像センサAI、BIと、を有している。各2つの広角レンズ系A、Bと撮像センサAI、BIは同一の仕様である。広角レンズ系A、Bは、180度より広い画角を有している。撮像システム1は、撮像センサAI、BIが結像した2つの像を合成することにより4πラジアンの立体角内の像を得る、全天球型の撮像システムとすることができる。
広角レンズ系A、Bはそれぞれ、物体側から像側に向かって順に、負のパワーを持つ前群AF、BFと、第1プリズムAP1、BP1と、可変開口絞りAS、BSと、第2プリズムAP2、BP2と、正のパワーを持つ後群AR、BRと、第3プリズムAP3、BP3と、を有している。前群AF、BFは、180°より大きい高画角の光線を取り込む機能を持ち、後群AR、BRは、結像画像の収差を補正する機能を持つ。可変開口絞りAS、BSは、図2に概念的に示している。
広角レンズ系Aにおいて、前群AFは、前方から入射した被写体光束を発散させながら後方に出射する。第1プリズムAP1は、前群AFから入射した被写体光束を左方に90°反射する。可変開口絞りASは、第1プリズムAP1が反射した被写体光束の透過量を調整(光量調整)する。第2プリズムAP2は、可変開口絞りASが光量調整した被写体光束を下方に90°反射する。後群ARは、第2プリズムAP2が反射した被写体光束を収束させながら下方に出射する。第3プリズムAP3は、後群ARから入射した被写体光束を右方に90°反射して、撮像センサAIの撮像面に結像させる。前群AF及び後群ARは複数枚のレンズで構成される。
広角レンズ系Bにおいて、前群BFは、後方から入射した被写体光束を発散させながら前方に出射する。第1プリズムBP1は、前群BFから入射した被写体光束を右方に90°反射する。可変開口絞りBSは、第1プリズムBP1が反射した被写体光束の透過量を調整(光量調整)する。第2プリズムBP2は、可変開口絞りBSが光量調整した被写体光束を下方に90°反射する。後群BRは、第2プリズムBP2が反射した被写体光束を収束させながら下方に出射する。第3プリズムBP3は、後群BRから入射した被写体光束を左方に90°反射して、撮像センサBIの撮像面に結像させる。前群BF及び後群BRは複数枚のレンズで構成される。
第1プリズムAP1と第1プリズムBP1は、互いの斜面が背中合わせに近接して配置されている。また、広角レンズ系A、Bの撮像センサAI、BIは、撮像センサAIの撮像面が左方を向き、撮像センサBIの撮像面が右方を向き、撮像センサAI、BIの裏面(撮像面とは反対側の面)が背中合わせとなるように支持されている。
広角レンズ系Aと広角レンズ系Bのそれぞれにおいて、前群AF、BFの光軸を光軸X1(入射光軸)とする。第1プリズムAP1、BP1の反射面から第2プリズムAP2、BP2の反射面までの部分の光軸を光軸X2とする。後群AR、BRの光軸を光軸X3とする。第3プリズムAP3、BP3の反射面から撮像センサAI、BIまで部分の光軸を光軸X4とする。広角レンズ系Aと広角レンズ系Bは、互いの光軸X1が同軸上に位置して前後方向を向き、光軸X1と垂直な所定の平面(広角レンズ系A、Bの対向平面とする)に関して前群AFと前群BFが前後対称となるように配置される。
また、広角レンズ系Aの光軸X2、X3及びX4と、広角レンズ系Bの光軸X2、X3及びX4は、上記の対向平面内に位置する。より詳しくは、広角レンズ系Aの光軸X2と広角レンズ系Bの光軸X2が同軸上に位置して左右方向を向き、広角レンズ系Aの光軸X4と広角レンズ系Bの光軸X4が同軸上に位置して左右方向を向く。また、後群AR上の光軸X3と後群BR上の光軸X3とが、左右方向に離間して互いに平行となる。
このように、広角レンズ系A、Bの対向平面内において複数回かつ異なる方向に光路を折り曲げることにより、広角レンズ系A、Bの光路長を長く確保することができる。また、広角レンズ系Aの最も物体側のレンズ(後述する前群AFの第1レンズL1)と広角レンズ系Bの最も物体側のレンズ(後述する前群BFの第1レンズL1)に対する最大画角光線の入射位置の間の距離(最大画角間距離)を小さくことができる(図1に最大画角間距離を示した)。その結果、撮像センサAI、BIの大型化及び撮像システム1の小型化(薄型化)を両立するとともに、キャリブレーションで貼り合わせられる2つの画像の重なり量である視差を小さくして、高品質な画像を得ることが可能になる。
複合鏡筒10は、広角レンズ系Aと撮像センサAIを支持する鏡筒11Aと、広角レンズ系Bと撮像センサBIを支持する鏡筒11Bとを組み合わせて構成される。鏡筒11Aと鏡筒11Bは同一の形状(構造)であり、互いに前後対称に配置して組み合わせることが可能となっている。図4以降を参照して、各鏡筒11A、11Bの詳細について説明する。なお、鏡筒11Aと鏡筒11Bに共通する構成要素は、同じ符号で示す。また、各鏡筒11A、11Bにおいて、光軸X1に沿う前後方向のうち、被写体側(物体側)を「正面」、被写体側に対して反対側を「背面」とする。鏡筒11Aにおいては、前方が正面側(被写体側)で後方が背面側になり、鏡筒11Bにおいては、後方が正面側(被写体側)で前方が背面側になる。
本実施形態における鏡筒11Aと鏡筒11Bは、結像光学系(広角レンズ系A、B)と撮像センサ(AI、BI)を含み、それぞれが単独で被写体画像の取得を行うことが可能な撮像ユニットである。各鏡筒11A、11Bのうち、結像光学系(広角レンズ系A、B)と、結像光学系を直接又は間接に保持する各部材(後述するベース枠12、前群枠13、後群枠14、第3プリズム枠15等)とで構成される部分を、光学システムとする。
鏡筒11A、11Bはそれぞれ、ベース枠12、前群枠13、後群枠14、第3プリズム枠15、撮像センサユニット16と、を有している。ベース枠12、前群枠13、後群枠14、第3プリズム枠15は、それぞれプラスチック等の成形品として形成される。
鏡筒11Aにおいて、ベース枠12は、第1プリズムAP1と可変開口絞りASと第2プリズムAP2を支持する。前群枠13は前群AFを支持する。後群枠14は後群ARを支持する。第3プリズム枠15は第3プリズムAP3を支持する。撮像センサユニット16は、撮像センサAIと基板17等がユニット化されたものである。
鏡筒11Bにおいて、ベース枠12は、第1プリズムBP1と可変開口絞りBSと第2プリズムBP2を支持する。前群枠13は前群BFを支持する。後群枠14は後群BRを支持する。第3プリズム枠15は第3プリズムBP3を支持する。撮像センサユニット16は、撮像センサBIと基板17等がユニット化されたものである。
図15から図19に示すように、ベース枠12は、正面壁部20と、正面壁部20の上部に位置する上壁部21と、正面壁部20の左右の縁部に位置する側壁部22及び側壁部23と、を有する。また、上壁部21と側壁部22の境界付近に角壁部24を有し、上壁部21と側壁部23の境界付近に角壁部25を有する。
正面壁部20は概ね被写体に正対する壁部であり、前後方向へ貫通する正面開口20aを有している。光軸X1は正面開口20aの中央付近を通る。図15に示すように、正面壁部20の正面側には、正面開口20aの周囲に位置する複数(本実施形態では3つ)の前群枠当接部26が形成されている。各前群枠当接部26は、正面側へ突出する凸部上に、光軸X1と垂直な平面を設けたものである。
正面壁部20にはさらに、正面開口20aの周囲に複数(本実施形態では4つ)の接着用穴27が形成されている。各接着用穴27は、概ね光軸X1を中心とする周方向に長手方向が向く円弧形状の長穴であり、正面壁部20を前後方向に貫通している。各接着用穴27の周囲には、正面側を向く接合対向面28が形成されている。正面開口20aの内縁部分には、複数の接着用凹部29が形成されている。
図1及び図3に示すように、前群AFと前群BFはそれぞれ、第1レンズL1、第2レンズL2、第3レンズL3によって構成されている。図30及び図31に示すように、前群枠13は、第1レンズL1を保持する環状の第1保持部13aと、第2レンズL2(図30及び図31では図示を省略している)を保持する環状の第2保持部13bと、第3レンズL3を保持する環状の第3保持部13cと、を備えている。
図30及び図31に示すように、前群枠13の第1保持部13aに保持される第1レンズL1は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズであり、出射面である凹面の周囲に、光軸X1に対して垂直な環状の平面L1aが形成されている。第1保持部13aは、平面L1aを支持する環状のレンズ支持面30を正面側に有する。レンズ支持面30の背面側には、ベース枠12の正面壁部20の正面(接合対向面28を含む)に対向する接合対向面31と、接合対向面31の周縁部に位置する複数(本実施形態では3つ)の当接部32とを有する。当接部32は、接合対向面31から背面側へ突出する凸部上に、光軸X1と垂直な平面を設けたものであり、ベース枠12の前群枠当接部26に対向する位置関係にある。
前群枠13の第1保持部13aにはさらに、複数(本実施形態では4つ)の接着用穴33が形成されている。各接着用穴33は、概ね光軸X1を中心とする周方向に長手方向が向く円弧形状の長穴であり、第1保持部13aを前後方向に貫通している。接着用穴33は、レンズ支持面30側が第1レンズL1の平面L1aで覆われており、接合対向面31側が開放されている。
図30から図32に示すように、前群枠13の当接部32がベース枠12の前群枠当接部26に接触(当接)することで、ベース枠12に対する前群枠13の前後方向の相対位置が定められる。第2保持部13bと第3保持部13cは第1保持部13aよりも小径であり、正面開口20a内に進入する。この状態で、第2保持部13b及び第3保持部13cと正面開口20aとの間には、光軸X1を中心とする径方向への隙間があり、前群枠13はベース枠12に対して、光軸X1と垂直な方向へ位置調整(光学調整)が可能である。位置調整後に前群枠13をベース枠12に接着で固定する。この接着構造について説明する。
図29に示すように、前群枠13の当接部32をベース枠12の前群枠当接部26に接触させた状態で背面側から見ると、4箇所の接着用穴27と接着用穴33がそれぞれ連通している。また、接着用凹部29を通して前群枠13の第3保持部13cの背面が露出している。接着用穴27及び接着用穴33と、接着用凹部29とにそれぞれ接着剤を充填し、接着剤が硬化することにより前群枠13がベース枠12に対して固定される。例えば、前群枠13を位置調整した段階で、接着用凹部29に紫外線硬化型の接着剤を充填して紫外線を照射し、前群枠13を仮固定する。続いて、接着用穴27及び接着用穴33に接着力の強い接着剤を充填して、最終的な固定を行う。
接着用穴27と接着用穴33付近の断面構造を図32に拡大して示した。接着用穴27は、正面側(接合対向面28側)に開口する幅狭部27aと、背面側に開口する幅広部27bと、幅狭部27aと幅広部27bの間に位置する幅徐変部27cと、を有する。幅狭部27aよりも幅広部27bの方が、光軸X1を中心とする径方向の幅及び周方向の長さが大きい(断面積が大きい)。幅徐変部27cは、幅狭部27aから幅広部27bにかけて徐々に、径方向の幅及び周方向の長さが大きくなる(断面積が大きくなる)。そのため、図32のように光軸X1に沿う方向で接着用穴27を断面視すると、幅狭部27aと幅広部27bの内面が光軸X1と平行であるのに対し、幅徐変部27cの内面は背面側に向けて広がるテーパー形状の接着抜け止め面27dになっている。
接着用穴33は、背面側(接合対向面31側)に開口する幅狭部33aと、正面側(レンズ支持面30側)に開口する幅広部33bと、幅狭部33aと幅広部33bの間に位置する幅徐変部33cと、を有する。幅狭部33aよりも幅広部33bの方が、光軸X1を中心とする径方向の幅及び周方向の長さが大きい(断面積が大きい)。幅徐変部33cは、幅狭部33aから幅広部33bにかけて徐々に、径方向の幅及び周方向の長さが大きくなる(断面積が大きくなる)。そのため、図32のように光軸X1に沿う方向で接着用穴33を断面視すると、幅狭部33aと幅広部33bの内面が光軸X1と平行であるのに対し、幅徐変部33cの内面は正面側に向けて広がるテーパー形状の接着抜け止め面33dになっている。
各接着用穴27は、対応する(前後方向に連通する)各接着用穴33よりも大きく、接着用穴27を背面側から見ると、接着用穴33の周囲に前群枠13の接合対向面31が視認される(図29参照)。より詳しくは、接着用穴27と接着用穴33において光軸X1を中心とする径方向の幅(図32中の上下方向の幅)は、幅狭部27aが幅広部33bと同程度であり、幅狭部33aが最も小さく、幅広部27bが最も大きい。また、各接着用穴27は対応する各接着用穴33よりも、光軸X1を中心とする周方向に長い(図29参照)。この接着用穴27と接着用穴33の大きさの違いによって、ベース枠12に対する前群枠13の位置調整を行った際に、所定の範囲内の調整であれば、前群枠13の接着用穴33が遮られることなくベース枠12の接着用穴27に対して連通される。そのため、接着用穴27側から接着用穴33側にスムーズに接着剤を注入することができる。また、接着の対象として接着用穴27と接着用穴33を用いる構成によれば、仮に調整量が所定以上になって幅狭部33aの一部が幅狭部27aの範囲を超過しても、接着用穴27から接着用穴33へ接着剤を充填させることが可能である。これにより、穴に対して突起を挿入させて接着するような構造よりも、対応可能な調整量が大きくなる。なお、図32に示すように、前群枠当接部26に当接部32が接触する状態で、接合対向面28と接合対向面31の間には前後方向に僅かな隙間があり、接着用穴27と接着用穴33は当該隙間にも通じている。
図32に矢線Tで示すように、接着用穴27の幅広部27b側から注入された接着剤は、幅徐変部27c及び幅狭部27aを通して接着用穴33に流入する。レンズ支持面30と第1レンズL1の平面L1bとの間には薄いシート(図示略)が挟まれており、このシートによって接着用穴33からの接着剤の流出が遮られ、接着用穴33と接着用穴27の内部に接着剤が充填される。なお、接着剤の粘度に応じて、接着剤の一部が接合対向面28と接合対向面31の間の隙間にも広がる。接着用穴33と接着用穴27の内部に充填された接着剤は、経時やエネルギーの付与(例えば加熱)によって流体の状態から硬化し(固体になり)、ベース枠12と前群枠13を固着させる。接着用穴27と接着用穴33の内部に充填されて硬化した状態の接着剤Uを、図32に二点鎖線で仮想的に示した。
接着用穴27と接着用穴33に亘って接着剤Uを充填することにより強固な固定力が得られ、光軸X1を中心とする径方向や、光軸X1を中心とする周方向に負荷が働いた場合に、ベース枠12と前群枠13の相対移動を確実に防ぐことができる。
さらに、以上のように接着固定されたベース枠12と前群枠13に対して、互いの接合対向面28と接合対向面31を離間させるような前後方向の負荷が加わると、硬化した状態の接着剤Uが接着用穴27と接着用穴33の双方に対して当て付いて(嵌合して)離間を防ぐように機能する。より詳しくは、接着用穴27と接着用穴33は互いに対向する接合対向面28と接合対向面31側(幅狭部27aと幅狭部33a)の開口幅が小さく、正逆に向く2つの楔の先端部分を接合させたような概略断面形状になっている。これに応じて、接着用穴27と接着用穴33内に充填された接着剤Uも同様の概略断面形状となる。
従って、前群枠13に対してベース枠12から離れる方向(正面側)への負荷が加わると、接着抜け止め面33dを介して硬化状態の接着剤Uに同方向の負荷が作用する。すると、接着抜け止め面33dとは反対側(背面側)に向く面である接着抜け止め面27dに対して接着剤Uが楔のように作用し、ベース枠12から前群枠13を離間させようとする負荷に耐えることができる。逆も同様で、ベース枠12に対して前群枠13から離れる方向(背面側)への負荷が加わると、接着抜け止め面27dを介して硬化状態の接着剤Uに同方向の負荷が作用する。すると、接着抜け止め面27dとは反対側(正面側)に向く面である接着抜け止め面33dに対して接着剤Uが楔のように作用し、前群枠13からベース枠12を離間させようとする負荷に耐えることができる。
このように、本実施形態の接着構造では、接着用穴27と接着用穴33のうち、前後方向に対して正逆に傾斜する接着抜け止め面27d及び接着抜け止め面33dと接着剤Uとの間で得られる楔効果を用いている。言い換えれば、接着用穴27は、抜け止め面27dを挟んで、接合対向面28側(鏡筒11A、11Bの正面側)の内部が狭く、接合対向面28から離れた側(鏡筒11A、11Bの背面側)の内部が広い形状を有する。同様に、接着用穴33は、抜け止め面33dを挟んで、接合対向面31側(鏡筒11A、11Bの背面側)の内部が狭く、接合対向面31から離れた側(鏡筒11A、11Bの正面側)の内部が広い形状を有する。そして、前群枠13とベース枠12を離間させようとする負荷が加わったときに、接着用穴27、33のそれぞれの内部が狭くなる側(抜け止め面27d、33d)に向けて接着剤Uが当て付くことで、強固な抜け止め効果が得られる。これにより、内面が前後方向に延びている幅狭部27a、33aや幅広部27b、33bに対する接着剤Uの固着のみに依存する場合に比して、ベース枠12と前群枠13の接着強度を向上させることができる。各接着用穴27と各接着用穴33における接着強度が優れるため、少ない接着箇所や接着面積での固定を実現でき、スペース効率の向上や鏡筒設計の自由度の向上といった効果が得られる。特に、本実施形態の複合鏡筒10では、後述するように、ベース枠12の背面側に第1プリズムAP1、BP1や第2プリズムAP2、BP2等が高密度に配置されているため、前群枠13を省スペース且つ強固に接着固定できることの効果が高い。
なお、ベース枠12と前群枠13の固定に用いる接着構造は、上記の構成に限定されない。図33と図34は接着構造の変形例を示したものである。図33は、ベース枠12の接着用穴127と前群枠13の接着用穴133の内面全体がそれぞれ、互いに接合対向面28と接合対向面31に近づくにつれて幅を狭くするテーパー状の接着抜け止め面27e、33eからなる形態を示している。図34は、ベース枠12の接着用穴227と前群枠13の接着用穴233がそれぞれ、上記の接着抜け止め面27d、33dに代えて、光軸X1と垂直な平面状の接着抜け止め面27f、33fを備えている形態を示している。これらの構成も、接着抜け止め面27eと接着抜け止め面33e、接着抜け止め面27fと接着抜け止め面33fがそれぞれ、互いに反対を向いて接着剤Uが接触する対をなす抜け止め面となるので、上記構成と同様の効果が得られる。
さらに、ベース枠12側に設ける接着用穴27(図32)、接着用穴127(図33)、接着用穴227(図34)と、前群枠13側に設ける接着用穴33(図32)、接着用穴133(図33)、接着用穴233(図34)を適宜組み替えて、前後方向で非対称な形状の一対の抜け止め面を有するように構成してもよい。
ベース枠12の接着用穴27、127、227と、前群枠13の接着用穴33、133、233はいずれも、前後方向に離型する成形型によって容易に製造可能な形状である。そのため、ベース枠12や前群枠13の製造コストを上昇させることなく、容易に得ることができる。
引き続きベース枠12の構造を説明する。図16から図19に示すように、上壁部21は、正面壁部20の上縁から背面側に延びる壁部であり、各鏡筒11A、11Bの上面部分となる上面部21aと、上面部21aの左右の端部から下方に向けて延びる一対の側面部21b、21cとを有する。上壁部21は、上面部21a、側面部21b及び側面部21cによって上方及び左右方向が閉じられ、下方に向けて開放された、コ字型の形状をなしている。
側壁部22と側壁部23はそれぞれ、上壁部21よりも下方に位置し、正面壁部20の左右方向の側縁から背面側に延びる壁部である。正面壁部20から側壁部22にかけての部分と、正面壁部20から側壁部23にかけての部分はそれぞれ、後述する後群枠14の外面形状に沿う湾曲形状になっている。
角壁部24と角壁部25はそれぞれ、概ね前後方向に正対する壁部であり、正面壁部20よりも背面側にずれて位置している。角壁部24は、上壁部21の側面部21bから側方に突出し、下端が側壁部22の上部に接続している。角壁部25は、上壁部21の側面部21cから側方に突出し、下端が側壁部23の上部に接続している。角壁部24と角壁部25は、延設方向が異なる複数の壁部に接続することにより、支持強度が高く変形しにくくなっている。
ベース枠12はさらに、正面壁部20の背面部分に第1プリズム保持部35と第2プリズム保持部36を備えている。第1プリズム保持部35は、正面開口20aの背後に第1プリズムAP1または第1プリズムBP1を保持するための部位である。第2プリズム保持部36は、第2プリズムAP2または第2プリズムBP2を保持するための部位である。
第1プリズム保持部35は、正面開口20aの上縁側に位置する上壁35aと、正面開口20aの下縁側に位置する下壁35bとを有する。上壁35aの左右方向の一端には、下方に向けて突出する縦壁35cが形成され、下壁35bの左右方向の一端には、上方に向けて突出する縦壁35dが形成されている。
上壁35aと下壁35bと縦壁35cと縦壁35dとの間に第1プリズムAP1、BP1が挿入される。これらの各壁35a、35b、35c、35dと第1プリズムAP1、BP1との間にはクリアランスがあり、第1プリズムAP1、BP1は、組立治具を用いて位置決めした上で、第1プリズム保持部35に対して接着で固定される。
先に述べたように、複合鏡筒10の完成状態で、第1プリズムAP1と第1プリズムBP1は互いの斜面が背中合わせに近接配置される。そのため、第1プリズム保持部35は、第1プリズムAP1と第1プリズムBP1の斜面の裏側を覆わずに露出させる形状になっている。
第2プリズム保持部36は、上壁部21の側面部21bと角壁部24の下方に位置しており、背面側を向く支持座36aと、支持座36aに対して背面側に突出する支持壁36bとを有している。支持座36aに対して、第2プリズムAP2、BP2の側面が接触する。支持壁36bに対して、第2プリズムAP2、BP2の斜面が接触する。第2プリズムAP2、BP2は、組立治具を用いて、斜面に沿う方向に位置決めされる。そして、位置決めされた第2プリズムAP2、BP2は、第2プリズム保持部36に対して接着で固定される。
ベース枠12に取り付けられていない単体状態の後群枠14を図13に示した。図9、図13、図14等に示すように、後群枠14は、上下方向に延びる光軸X3を中心とする略円筒状の筒状部14aを有しており、後群ARまたは後群BRを構成する複数のレンズが筒状部14aの内部に固定的に支持される。後群枠14はさらに、筒状部14aの上部にプリズムカバー14bを有している。筒状部14aから側方に支持タブ14cが突出し、プリズムカバー14bから上方に支持タブ14dが突出している。筒状部14aの下端には接合フランジ14eが形成されている。
図16から図19に示すように、ベース枠12の背面側には、角壁部24及び第2プリズム保持部36の下方に後群枠保持部37が形成されている。後群枠保持部37は、正面壁部20と側壁部22とによって囲まれる凹部であり、後群枠14の筒状部14aのうち正面側に位置する略半分の部分が収まる形状になっている。後群枠保持部37内に筒状部14aが収まる状態で、ベース枠12の第2プリズム保持部36に支持されている第2プリズムAP2、BP2の一部をプリズムカバー14bが背面側から覆う。
後群枠保持部37の側方(第1プリズム保持部35の下壁35bの下方)に支持座38が形成され、第2プリズム保持部36の上方に支持座39が形成されている。支持座38と支持座39はそれぞれ、光軸X1に対して垂直な環状平面を有し、該環状平面の中央にネジ穴が形成されている。後群枠保持部37内に後群枠14の筒状部14aを収めた状態で、支持タブ14cが支持座38に接触し、支持タブ14dが支持座39に接触する。支持タブ14cと支持タブ14dにはそれぞれ貫通穴(図示略)が形成されており、支持タブ14cの貫通穴を通して支持座38のネジ穴に固定ネジ40を螺合させ、支持タブ14dの貫通穴を通して支持座39のネジ穴に固定ネジ41を螺合させる。固定ネジ40と固定ネジ41を締め付けることによって、後群枠14がベース枠12に対して位置決めされた状態で固定される(図14参照)。
また、ベース枠12の背面側には、角壁部25の下方に後群枠収容部42が形成されている。後群枠収容部42は、正面壁部20と側壁部23とによって囲まれる凹部であり、後群枠14の筒状部14aのうち背面側に位置する略半分の部分が収まる形状になっている。鏡筒11Aと鏡筒11Bを組み合わせる前の状態では、後群枠収容部42は空きスペースになっている(図9、図14参照)。そして、鏡筒11Aと鏡筒11Bを組み合わせたときに、一方のベース枠12における後群枠保持部37と他方のベース枠12における後群枠収容部42とが前後方向に対向して、後群枠14の筒状部14aを内部に収容する空間を形成する。
第3プリズム枠15は、第3プリズムAP3、BP3の両側面と斜面とを支持するプリズム支持壁15aを有し、各第3プリズムAP3、BP3は、第3プリズム枠15に対して接着で固定される。第3プリズム枠15の上部には接合フランジ15bが設けられている。接合フランジ15bは、後群枠14の接合フランジ14eに対して下方から嵌合可能である。該嵌合状態で位置決めを行って、第3プリズム枠15が後群枠14に対して接着で固定される。
撮像センサユニット16には前後方向の縁部に一対の嵌合片43が設けられている。一対の嵌合片43は、第3プリズム枠15のプリズム支持壁15aに形成された凹部に嵌合し、該嵌合によって第3プリズム枠15に対する撮像センサユニット16の位置が定まる。撮像センサユニット16は、第3プリズム枠15に対して接着で固定される。この固定状態で、撮像センサAI、BIの撮像面が光軸X4と垂直な向きになり、撮像センサAIの撮像面が第3プリズムAP3の出射面に対向し、撮像センサBIの撮像面が第3プリズムBP3の出射面に対向する。
撮像センサユニット16は、撮像センサAI、BIを片面側に有する基板17を備えている。基板17は略矩形であり、第3プリズム枠15に対して撮像センサユニット16を固定した状態では、基板17の長手方向が上下方向に向き、基板17の短手方向が前後方向に向く。また、基板17の板厚方向が左右方向に向く。基板17の下端付近には、撮像装置の制御回路(図示略)に接続するためのコネクタ17aが設けられている。コネクタ17aは、基板17のうち撮像センサAI、BIが設けられているのと同じ側の面に配置されている。
以上の各構成要素を組み合わせることで、個々の鏡筒11Aと鏡筒11Bが完成する。図9から図12は鏡筒11Aと鏡筒11Bを分割した状態を示し、図13と図14は単体の鏡筒11A、11Bを示したものである。これらの図から分かるように、個々の鏡筒11Aと鏡筒11Bは同一構造である。
図10に示すように、鏡筒11Aと鏡筒11Bはそれぞれ、前群AF、BFと前群枠13の一部が正面側に突出する箇所を除いて、基板17の短手方向の幅内に収まる前後方向のサイズになっている。複数のプリズムを用いて光軸X1と垂直な平面内(広角レンズ系A、Bの対向平面内)で光路を屈曲させる屈曲光学系として広角レンズ系A、Bを構成したことにより、このような鏡筒11A及び鏡筒11Bの前後方向への薄型化が実現している。
同一構造の鏡筒11Aと鏡筒11Bを前後対称となるように対向させ(図9から図12)、前後方向で鏡筒11Aと鏡筒11Bを接近させて組み合わせることで、図4から図8に示す完成状態の複合鏡筒10になる。図9から図12に示すように、鏡筒11Aと鏡筒11Bは、前後方向への接近によって、互いの凹凸部分が組み合わされる構造を備えており、スペース効率良く結合させることができる。
ここで、光軸X1を含み上下に延びる仮想平面Q1(図5)と、仮想平面Q1に対して垂直でベース枠12の下端付近を通る仮想平面Q2(図5)を設定する。鏡筒11Aは、第1プリズムAP1で屈曲された後の、第2プリズムAP2から撮像センサAIに至るまでの光路が、仮想平面Q1の左方の領域に集中して配されている。鏡筒11Bは、第1プリズムBP1で屈曲された後の、第2プリズムBP2から撮像センサBIに至るまでの光路が、仮想平面Q1の右方の領域に集中して配されている。図11及び図12に示すように、仮想平面Q1の左方では、鏡筒11Aの構成要素がベース枠12から後方に突出する一方で、鏡筒11Bの構成要素がベース枠12から前方に突出しない。同様に、仮想平面Q1の右方では、鏡筒11Bの構成要素がベース枠12から前方に突出する一方で、鏡筒11Aの構成要素がベース枠12から後方に突出しない。従って、鏡筒11Aと鏡筒11Bを組み合わせると、鏡筒11A側の後群枠14、第3プリズム枠15及び撮像センサユニット16と、鏡筒11B側の後群枠14、第3プリズム枠15及び撮像センサユニット16とが、互いに干渉することなく仮想平面Q1を挟んで左右対称に並列する。
また、広角レンズ系A、Bではそれぞれ、第1プリズムAP1、BP1により左右に振り分けられた被写体光束が、第3プリズムAP3、BP3での反射により互いに仮想平面Q1に接近する方向に進んで撮像センサAIに入射する。その結果、左右方向における鏡筒11A側の撮像センサユニット16と鏡筒11B側の撮像センサユニット16の間隔が近くなり、特に互いの基板17が仮想平面Q1を挟んで近接した関係にある。そして、各鏡筒11A、11Bにおいて、左右方向の中央部分の領域には、仮想平面Q2の上方に第1プリズムAP1、BP1が配置され、仮想平面Q2の下方に2つの撮像センサユニット16が背中合わせの関係で配置される。なお、鏡筒11A側の基板17と鏡筒11B側の基板17はそれぞれ仮想平面Q1と略平行な平板形状であり、且つ互いの間に左右方向へのクリアランスが確保されているので、鏡筒11Aと鏡筒11Bを前後方向に接近させたときに双方の基板17の干渉は生じない。
第1プリズムAP1と第1プリズムBP1は、互いの斜面が背中合わせに近接して配置されているので、2つのプリズムが前後方向に並ぶ関係でありながら、実質的に占めている前後方向の厚みは概ね1つのプリズム相当で済む(図3参照)。また、鏡筒11Aの撮像センサユニット16と鏡筒11Bの撮像センサユニット16は、前後方向で概ね同じ位置にあって左右方向に並ぶ関係にあり、前後方向において概ね1つの基板17の短手方向の幅が収まるだけのスペースがあれば、2つの撮像センサユニット16を第1プリズムAP1、BP1の下方に収めることができる。従って、鏡筒11Aと鏡筒11Bのそれぞれの構成要素(後群枠14や第3プリズム枠15)が単独で配置される左右方向の両縁付近だけでなく、鏡筒11Aと鏡筒11Bの互いの構成要素(第1プリズムAP1、BP1、撮像センサユニット16)が重なって配置される左右方向の中央付近でも、前後方向の厚みを小さく抑えることができる。
以上の通り、複合鏡筒10は、前後、左右、上下の各方向において鏡筒11Aと鏡筒11Bの構成要素が互いにスペース効率良く配置されており、2つの鏡筒11A及び鏡筒11Bを備えていながらコンパクトな構成が実現される。
上記の通り、鏡筒11Aと鏡筒11Bは、前後対称に配置した上で前後方向に接近させることで組み合わされる。ここで、鏡筒11Aと鏡筒11Bは、互いの光学系(広角レンズ系A、B)の向きを適正にして、安定した位置関係で組み合わせる必要がある。具体的には、光軸X1に沿う前後方向の位置決めと、光軸X1に対して垂直な平面に沿う方向(上下左右方向)の位置決めとが必要である。また、2つの光学系(広角レンズ系A、B)を備える撮像システム1を機能させるためには、鏡筒11Aと鏡筒11Bを組み合わせた後(より詳しくは、広角レンズ系A、Bを含む撮像システム1としてキャリブレーションした後)において、外力等によって鏡筒11Aと鏡筒11Bの相対的な位置関係が変化しないように、高い結合強度が求められる。
まず、鏡筒11Aと鏡筒11Bの前後方向の位置を定める構造について説明する。ベース枠12には、角壁部24の背面側に当て付け面50が設けられ、角壁部25の背面側に当て付け面51が設けられている。角壁部24から前後に突出する円筒状のボス52の端面として当て付け面50が形成され、角壁部25から前後に突出する円筒状のボス53の端面として当て付け面51が形成される。当て付け面50と当て付け面51はいずれも光軸X1に対して垂直な円環状の平面であり、互いに前後対称な形状を有している。
ボス52の内部には、前後方向に軸線が向くネジ穴54が形成されている。ネジ穴54は、背面側の端部が当て付け面50上に開口し、その反対の正面側の端部が閉じられている。ボス53の内部には、前後方向に貫通するネジ挿通穴55が形成されている。
図9から図12は、鏡筒11A側の当て付け面50と当て付け面51がそれぞれ鏡筒11B側の当て付け面51と当て付け面50に対向する状態を示している。この位置関係で鏡筒11Aと鏡筒11Bを前後方向に接近させると、互いの当て付け面50と当て付け面51がそれぞれ接触(当接)して、前後方向の鏡筒11Aと鏡筒11Bの相対位置が定まる。当て付け面50と当て付け面51は、この接触状態で互いに平行になる平面であり、かつ接触状態で互いに対称となる形状である。当て付け面50と当て付け面51の接触状態で鏡筒11Aと鏡筒11Bを固定することで、鏡筒11Aと鏡筒11Bの前後方向の位置精度が管理された複合鏡筒10になる。
鏡筒11Aと鏡筒11Bを固定する手段として、ネジ止めを用いる。ネジ止めについては、鏡筒11Aのネジ挿通穴55に対して前方から固定ネジ(図示略)を挿入して鏡筒11Bのネジ穴54に螺合させ、鏡筒11Bのネジ挿通穴55に対して後方から固定ネジ(図示略)を挿入して鏡筒11Bのネジ穴54に螺合させる。そして、各固定ネジを締め付けることにより、鏡筒11Aと鏡筒11Bが互いに固定された関係になる。
各鏡筒11A、11Bにおけるベース枠12は、複数のプリズム(第1プリズムAP1、BP1、第2プリズムAP2、BP2)を保持しており、さらに前群枠13や後群枠14の組み付け対象でもあり、全ての光学要素の支持基準となる部材でもある。故に、ベース枠12の組み付け精度が光学性能に特に大きな影響を及ぼすので、各鏡筒11A、11Bの前後方向の相対的な位置基準となる当て付け面50、51を、ベース枠12に備えている。
当て付け面50と当て付け面51はそれぞれ、ベース枠12の左右方向の両縁付近に設けられており、ベース枠12の寸法的な制約の中で互いの距離が最大限に大きく確保されている。このように位置基準となる2つの当て付け面50、51の距離を大きくすることで、2つのベース枠12どうしの傾きを効果的に防いで、各鏡筒11A、11Bの位置決め精度を向上させることができる。図14に示すように、当て付け面50は、第2プリズムAP2、BP2の斜面の背後のスペースを利用して配されており、スペース効率に優れている。また、当て付け面50は、後群枠14を保持する後群枠保持部37の上方に設けられ、当て付け面51は、後群枠14を背面側から覆う後群枠収容部42の上方に設けられている。そのため、両方のベース枠12の背面側に保持される後群AR、BRや、第1プリズムAP1、BP1や、第2プリズムAP2、BP2の保持位置と重ならずに当て付け面50、51を配置し、且つ当て付け面50と当て付け面51の間隔を広くして配置することが可能になっている。
当て付け面50を備える角壁部24と当て付け面51を備える角壁部25はいずれも、上壁部21や側壁部22、23付近の向きの異なる複数の壁部に接続しているため、平板形状でありながら高度な剛性を備えている。従って、当て付け面50と当て付け面51の面精度が高く、当て付け面50、51が互いに接触したときの角壁部24、25の歪みも生じず、高精度な位置決めを行える。
また、図5に示すように、当て付け面50を有するボス52と当て付け面51を有するボス53は、光軸X1に関して、左右方向に略対称の位置に配されている。これにより、光軸X1の左右両側で、前後方向への均等な位置決め精度を出しやすく、光軸X1上に並ぶ前群AF、BFや第1プリズムAP1、BP1の位置精度の確保に特に有利になる。また、当て付け面50、51による位置決め精度や位置決めの安定性が高いため、鏡筒11Aと鏡筒11Bを互いに干渉させずに組み合わせることができる。
例えば、鏡筒11Aと鏡筒11Bを組み合わせると、それぞれのベース枠12の背面側の後群枠収容部42に対して、相手側の鏡筒11A、11Bを構成する後群枠14の筒状部14aが進入し、対向関係にある各後群枠保持部37と各後群枠収容部42の間に筒状部14a(後群AR、BR)が位置する。このとき、後群ARを保持する後群枠14(鏡筒11A側の後群枠14)は、鏡筒11Bのベース枠12に設けた後群枠収容部42により背面側(後方)から覆われるが、鏡筒11B側の後群枠収容部42は鏡筒11A側の後群枠14に対して接触はしない(前後方向のクリアランスがある)ため、鏡筒11A側の後群枠14は、鏡筒11Aのベース枠12上の後群枠保持部37内に適正に位置決めされる状態を維持する。同様に、後群BRを保持する後群枠14(鏡筒11B側の後群枠14)は、鏡筒11Aのベース枠12に設けた後群枠収容部42により背面側(前方)から覆われるが、鏡筒11A側の後群枠収容部42は鏡筒11B側の後群枠14に対して接触はしない(前後方向のクリアランスがある)ため、鏡筒11B側の後群枠14は、鏡筒11Bのベース枠12上の後群枠保持部37内に適正に位置決めされる状態を維持する。このように、互いのベース枠12が当て付け面50、51により安定して高精度に位置決めされるため、各ベース枠12の後群枠収容部42に対して各後群枠14を、干渉させることなく適切な位置に収容させることができる。
当て付け面50と当て付け面51はそれぞれ、光軸X1と垂直な平面であり、且つ互いに前後方向に対称な形状である。そのため、鏡筒11Aと鏡筒11Bを光軸X1に沿って前後に接近させて当て付け面50と当て付け面51が接触したときに、余分な分力を生じさせずに、確実且つ高精度に前後方向の位置決めを行うことができる。
当て付け面50を有するボス52と、当て付け面51を有するボス53はいずれも、前後方向に離型する成形型によって容易に製造可能な形状である。そのため、ベース枠12の製造コストを上昇させることなく、容易に得ることができる。
当て付け面50、51が接触する状態で鏡筒11Aと鏡筒11Bを固定すると、ベース枠12における互いの上壁部21、側壁部22及び側壁部23が組み合わさって、前後方向に連続する複合鏡筒10の外壁部分を形成する。より詳しくは、複合鏡筒10の上面では、鏡筒11Aと鏡筒11Bの互いの上壁部21(上面部21a)の縁部が接する。複合鏡筒10の左側面では、鏡筒11Aの側壁部22の縁部と鏡筒11Bの側壁部23の縁部が接する。複合鏡筒10の右側面では、鏡筒11Aの側壁部23の縁部と鏡筒11Bの側壁部22の縁部が接する。これらの各縁部は、当て付け面50と当て付け面51の接触による前後方向の位置決め精度に影響を及ぼさないように、当て付け面50と当て付け面51が接触した状態で前後方向にわずかなクリアランスをもって対向する。そして、上壁部21、側壁部22及び側壁部23の各縁部には、クリアランスが存在していても、外部からの有害光が複合鏡筒10内に入ることを防止する遮光構造が設けられている。
具体的には、図16や図17に示すように、上面部21aの縁部には、鏡筒11Aと鏡筒11Bを組み合わせたときに互いに上下方向に重なる位置関係でリブ21d、21eが設けられている。側壁部22と側壁部23の縁部には、鏡筒11Aと鏡筒11Bを組み合わせたときに互いに左右方向に重なる位置関係でリブ22aとリブ23aが設けられている。リブ21dとリブ21e、リブ22aとリブ23aのそれぞれの重なりによって、外部からの光を遮断できる。また、図7、図11、図17等に示すように、側面部21cに連続して、上面部21aよりも背面側に突出するリブ21fが設けられている。鏡筒11Aと鏡筒11Bを組み合わせると、リブ21fが、相手側の側面部21bの一部と左右方向に重なる位置関係となる(図7参照)。このリブ21fと側面部21bとの重なりによって、外部からの光を遮断できる。
上記のように、鏡筒11Aと鏡筒11Bは当て付け面50と当て付け面51の接触によって前後方向の相対位置が定まっており、当て付け面50と当て付け面51以外の箇所には前後方向に所定のクリアランスが確保されている。
第1プリズム保持部35の上壁35aと下壁35bはそれぞれ、背面側を向く縁部が、光軸X1に対して垂直な平面と、光軸X1と平行な平面とが連続する階段状の形状になっている。鏡筒11Aと鏡筒11Bを組み合わせると、一方の上壁35aと他方の下壁35bの階段状の縁部が、わずかなクリアランスをもって前後方向に対向する。鏡筒11Aと鏡筒11Bに対して前後方向に過大な負荷(鏡筒11Aと鏡筒11Bを接近させる方向への過大な負荷)が加わった場合、互いの上壁35aや互いの下壁35bの縁部が接触して負荷を受けることができる。すなわち、上壁35aと下壁35bの対向部分を補助的な当て付け面として用いて、鏡筒11Aと鏡筒11Bの間で負荷を分散させて、複合鏡筒10全体として強度を確保することができる。上壁35aと下壁35bの互いの縁部は、光軸X1と垂直な平面を対向させているため、該平面が接触したときに、不要な分力を生じることなく、確実に負荷を受けることができる。特に、第1プリズム保持部35が設けられている箇所は、左右方向に大きく離間する当て付け面50と当て付け面51の中間付近であり、且つ光学性能に大きく影響する第1プリズムAP1、BP1の保持位置でもある。そのため、当該位置で前後の第1プリズム保持部35によって補助的に負荷を受けられるようにすることで、複合鏡筒10の全体的な強度向上と、光学性能の確保に寄与する。
上記のように、鏡筒11Aと鏡筒11Bを組み合わせると、前後方向に対向する互いの後群枠保持部37と後群枠収容部42の間の空間に後群枠14の筒状部14aが収まる。ベース枠12の背面側には、後群枠保持部37内に後群枠対向部56が形成されている(図16から図19参照)。後群枠対向部56は光軸X1と垂直な平面である。図13に示すように、後群枠14は、ベース枠12の後群枠保持部37に対向する正面側に、対向凸部14fを有している。対向凸部14fは、ベース枠12に後群枠14を組み付けた状態で、ベース枠12の後群枠対向部56に対向する位置に設けられている。設計上、対向凸部14fと後群枠対向部56が接触するように設定されている。仮に、対向凸部14fと後群枠対向部56が離間するような精度誤差があった場合、ベース枠12と後群枠14との間に柔軟な部材を挿入して後群枠14に付勢力を与え、対向凸部14fが後群枠対向部56に接触するように安定させることができる。具体的には、鏡筒11A側で後群枠14の対向凸部14fが後群枠対向部56から離間している場合、鏡筒11B側のベース枠12の後群枠収容部42の内面に柔軟な部材を配すれば、鏡筒11Aの後群枠14を前方に付勢して、対向凸部14fを後群枠対向部56に接触させることができる。このように、各鏡筒11A、11Bで後群枠14の位置を高精度に管理することができる。なお、この後群枠14の位置決めは、当て付け面50と当て付け面51による鏡筒11A、11B全体の位置決めを妨げるものではない。
続いて、光軸X1と垂直な方向への鏡筒11Aと鏡筒11Bの位置を定める構造について説明する。鏡筒11Aと鏡筒11Bのそれぞれのベース枠12には、第1穴60と第2穴61が形成されている。角壁部24から前後に突出する円筒状のボス62の内側に第1穴60が形成され、角壁部25から前後に突出する円筒状のボス63の内側に第2穴61が形成される。ボス62は当て付け面50を有するボス52の上方に位置し、ボス63は当て付け面51を有するボス53の上方に位置する。第1穴60と第2穴61はいずれもベース枠12を前後方向に貫通する貫通穴である。第1穴60と第2穴61は、光軸X1を含み上下方向に延びる仮想平面Q1(図5)に関して略対称の位置(仮想平面Q1から左右方向に正逆で略等距離)に設けられている。
第1穴60は、前後方向に連通する円形穴部60aと長穴部60bを有している。円形穴部60aはベース枠12の背面側に位置し、長穴部60bはベース枠12の正面側に位置している。円形穴部60aは、前後方向を向く軸線を中心とする円筒状の内周面を有する円形穴である。長穴部60bは、左右方向(円形穴部60aの径方向)に長手方向を向ける長穴であり、上下方向に対向する一対の平行な平面60cを内部に有している。各平面60cは、光軸X1、X2及びX4と平行で、光軸X3に対して垂直な面である。一対の平面60cは、円形穴部60aの軸線に対して上下対称の位置に形成されている。図22と図26に示すように、円形穴部60aの内径K1よりも、長穴部60bの上下方向幅(一対の平面60cの間隔)K2の方が小さい。また、前後方向への円形穴部60aの長さM1よりも、前後方向への長穴部60bの長さM2の方が大きい。
第2穴61は、前後方向に連通する円形穴部61aと小径穴部61bを有している。円形穴部61aはベース枠12の背面側に位置し、長穴部60bはベース枠12の正面側に位置している。円形穴部61aと小径穴部61bはそれぞれ、前後方向を向く同一の軸線を中心とする円筒状の内周面を有する円形穴であり、互いの内径が異なっている。図22と図26に示すように、円形穴部61aの内径K3よりも、小径穴部61bの内径K4の方が小さい。また、前後方向への円形穴部61aの長さM3は、前後方向への長穴部60bの長さM4よりも大きい。
第1穴60と第2穴61の関係では、円形穴部60aの内径K1と円形穴部61aの内径K3は略等しく、長穴部60bの上下方向幅K2と小径穴部61bの内径K4は略等しい。また、前後方向の長さは、大きい方から順に、円形穴部61aの長さM3、長穴部60bの長さM2、円形穴部60aの長さM1、小径穴部61bの長さM4となる。
前後方向への第1穴60全体の長さと第2穴61全体の長さは略同じである。なお、第1穴60は、円形穴部60aと長穴部60bの間に、円形穴部60a側から長穴部60b側に進むにつれて内径を徐々に小さくするテーパー部を有している。第1穴60全体の長さは、このテーパー部の長さも含んでいる。
鏡筒11A、11Bのそれぞれのベース枠12の第1穴60と第2穴61に対して、軸部材65と軸部材66が挿入される。軸部材65と軸部材66は金属製である。図22と図26に軸部材65と軸部材66をそれぞれ拡大して示した。
軸部材65は、前後方向に並ぶ軸部65a及び軸部65bと、軸部65aと軸部65bの間に位置するフランジ65cと、を有している。軸部65aと軸部65bは、前後方向を向く同一の軸線を中心とする円筒状の外周面を有しており、互いの外径が略等しい。フランジ65cは、軸部65a及び軸部65bの外径よりも大径であり、軸部65aと軸部65bの外周面から突出する環状の部位である。
軸部65aと軸部65bの前後方向の長さは互いに等しく、第1穴60における円形穴部60aの長さM1よりも僅かに短くなっている。なお、軸部65aと軸部65bはフランジ65cを挟んで軸方向に対称形状である(外径と長さがいずれも等しい)ので、図示の軸部材65を前後反転させて軸部65aが後方、軸部65bが前方を向くように配置しても同じ構造となる。
軸部65aと軸部65bの外径は、円形穴部60aの内径K1及び円形穴部61aの内径K3と略等しい。より詳しくは、軸部65aと軸部65bの外径は、内径K1、K3よりも僅かに大きく設定されており、軸部65aと軸部65bはいずれも、円形穴部60aと円形穴部61aに対して軽い圧入状態で挿入することができる。
軸部材66は、前後方向に並ぶ大径軸部66a及び小径軸部66bと、大径軸部66aと小径軸部66bの間に位置するフランジ66cとを有している。大径軸部66aと小径軸部66bは、前後方向を向く同一の軸線を中心とする円筒状の外周面を有しており、大径軸部66aの外径が小径軸部66bの外径よりも大きい。また、前後方向の長さは、大径軸部66aよりも小径軸部66bの方が大きい。
大径軸部66aはさらに、フランジ66cに近い基端部66dと、フランジ66cから遠い先端部66eを有しており、基端部66dの方が先端部66eよりも外径が僅かに大きい。基端部66dと先端部66eを合わせた大径軸部66a全体の前後方向の長さは、円形穴部60aの長さM1及び小径穴部61bの長さM4よりも大きく、長穴部60bの長さM2及び円形穴部61aの長さM3よりも小さい。また、基端部66dの方が先端部66eよりも前後方向の長さが大きい。
小径軸部66bはさらに、フランジ66cに近い基端部66fと、フランジ66cから遠い先端部66gを有しており、基端部66fの方が先端部66gよりも外径が大きい。基端部66fと先端部66gを合わせた小径軸部66b全体の前後方向の長さは、円形穴部60a全体の長さと、円形穴部61a全体の長さよりもそれぞれ僅かに大きい。また、基端部66fの方が先端部66gよりも前後方向の長さが大きい。基端部66fの長さは、円形穴部60aの長さM1、長穴部60bの長さM2及び小径穴部61bの長さM4よりも大きく、円形穴部61aの長さM3よりも僅かに小さい。先端部66gの長さは、小径穴部61bの長さM4よりも僅かに大きく、円形穴部60aの長さM1よりも僅かに小さい。
大径軸部66aの外径は、円形穴部60aの内径K1及び円形穴部61aの内径K3と略等しい。より詳しくは、大径軸部66aのうち基端部66dの外径は、内径K1、K3よりも僅かに大きく設定されており、先端部66eの外径は、内径K1、K3よりも僅かに小さく設定されている。従って、大径軸部66aは、円形穴部60aまたは円形穴部61aに対して基端部66dを軽い圧入状態で挿入することができる。
小径軸部66bの外径は、長穴部60bの上下方向幅K2及び小径穴部61bの内径K4と略等しい。より詳しくは、小径軸部66bのうち基端部66fの外径は、上下方向幅K2と内径K4よりも僅かに大きく設定されており、先端部66gの外径は、上下方向幅K2と内径K4よりも僅かに小さく設定されている。従って、小径軸部66bは、長穴部60bまたは小径穴部61bに対して基端部66fを軽い圧入状態で挿入することができる。但し、実際には、小径穴部61bに対する基端部66fの挿入は、フランジ66cにより制限される(図28参照)。
本実施形態の図面では、鏡筒11Aを基準として鏡筒11Bの位置を合わせる場合を示している。すなわち、鏡筒11Aが基準の支持鏡筒で、鏡筒11Bが位置合わせされる被支持鏡筒である場合を示している。
まず、図20に示すように、鏡筒11A側の第1穴60に対して軸部材65の軸部65aを背面側から挿入する。軸部材65は、フランジ65cがボス62の背面側の端面に接触する位置で挿入が規制される。軸部65aの長さは円形穴部60aの長さM1よりも小さいので、軸部65aは長穴部60bの位置まで達することなく、円形穴部60aまでの挿入となる(図22参照)。円形穴部60aの内径K1よりも軸部65aの外径が僅かに大きいため、軸部65aが円形穴部60aに軽く圧入され、鏡筒11A側のベース枠12に対して、軸部材65がガタつかずに安定した装着状態となる。
また、図24に示すように、鏡筒11A側の第2穴61に対して軸部材66の大径軸部66aを背面側から挿入する。軸部材66は、フランジ66cがボス63の背面側の端面に接触する位置で挿入が規制される。大径軸部66aの長さは円形穴部61aの長さM3よりも小さいので、大径軸部66aは小径穴部61bの位置まで達することなく、円形穴部61aまでの挿入となる(図26参照)。円形穴部61aの内径K3よりも大径軸部66aにおける基端部66dの外径が僅かに大きいため、大径軸部66aが円形穴部61aに軽く圧入され、鏡筒11A側のベース枠12に対して、軸部材66がガタつかずに安定した装着状態となる。
なお、大径軸部66aにおける先端部66eの外径が円形穴部61aの内径K3よりも僅かに小さいため、円形穴部61aへ大径軸部66aを挿入する初期の段階では圧入にならず、スムーズに挿入させることができる。別言すれば、安定的な支持が必要となる挿入の最終段階でのみ圧入状態になるように大径軸部66aを構成することで、挿入作業性を向上させている。
以上のようにして軸部材65と軸部材66をそれぞれ鏡筒11A側のベース枠12に組み付けた状態が図19である。同図から分かるように、軸部材65の軸部65bと軸部材66の小径軸部66bがそれぞれ後方(鏡筒11Aの背面側)に向けて突出している。
鏡筒11Aに対して軸部材65と軸部材66を組み付けるタイミングは任意に選択できる。例えば、図19のように、単体の状態のベース枠12に対して予め軸部材65及び軸部材66を組み付けておき、その後にベース枠12に対する各種部材(後群枠14、第3プリズム枠15、撮像センサユニット16等)の組み付けを行うことができる。あるいは、ベース枠12に対して各種部材を組み付けて鏡筒11Aを完成させてから、軸部材65及び軸部材66の組み付けを行うことも可能である。いずれの場合も、軸部材65と軸部材66はベース枠12に対して圧入状態となるので、組み付け後に軸部材65や軸部材66が不用意に落下するおそれがない。また、軸部材65と軸部材66の挿入対象となる第1穴60と第2穴61は、第1プリズム保持部35、第2プリズム保持部36、後群枠保持部37、後群枠収容部42等から離れたベース枠12の上縁側に位置している。そのため、ベース枠12に対して各種部材を組み付けた後でも、第1穴60と第2穴61へのアクセスが容易であり、軸部材65と軸部材66の組み付け作業を行いやすい。
続いて、軸部材65と軸部材66が組み付けられた状態の鏡筒11Aに対して、鏡筒11Bを組み付ける。軸部材65の軸部65bに対して鏡筒11B側の第2穴61(円形穴部61a)を対向させ、軸部材66の小径軸部66bに対して鏡筒11B側の第1穴60(円形穴部60a)を対向させる。そして、鏡筒11Aと鏡筒11Bを前後方向に接近させると、軸部65bが鏡筒11Bの第2穴61に挿入され(図21)、小径軸部66bが鏡筒11Bの第1穴60に挿入される(図25)。
上記のように、鏡筒11A、11Bは、当て付け面50、51が互いに接触することで、それ以上の接近が規制される(互いの前後位置が定まる)。図22と図26に示すように、当て付け面50、51が接触した段階で、鏡筒11A、11Bの互いのベース枠12におけるボス62とボス63の対向端面の間には、前後方向の隙間Nがある。軸部材65のフランジ65cと軸部材66のフランジ66cのそれぞれの厚みは、隙間Nよりも僅かに小さい。従って、軸部材65と軸部材66は、当て付け面50、51による前後方向の位置決めを妨げない。
図22に示すように、軸部65bの長さは円形穴部61aの長さM3よりも小さいので、鏡筒11B側の第2穴61に対して、軸部65bは小径穴部61bの位置まで達することなく、円形穴部61aまでの挿入となる。円筒状外面の軸部65bに対して円筒状内面の円形穴部61aがフィットするので、軸部65bの径方向(光軸X1と垂直な全ての方向)への鏡筒11B側のベース枠12の移動が制限される。その結果、光軸X1と垂直な平面内での鏡筒11Aと鏡筒11Bの相対的な位置が定まる。
なお、円形穴部61aの内径K3よりも軸部65bの外径が僅かに大きいため、軸部65bは円形穴部61aに対して軽い圧入状態になる。これにより、鏡筒11Aと鏡筒11Bの組み合わせ状態で軸部材65がガタついて異音を生じさせるおそれがない。
図26に示すように、小径軸部66bは、鏡筒11B側の第1穴60に対して、円形穴部60a側から長穴部60b側に向けて挿入される。基端部66fと先端部66gの外径はいずれも円形穴部60aの内径K1よりも小さいため、挿入の初期段階では小径軸部66bは第1穴60の内面に接触しない。
第1穴60への小径軸部66bの挿入が進むと、先端部66gが長穴部60bに入る。先端部66gの外径は長穴部60bの上下方向幅K2よりも小さいため、この段階でも軸部材66と第1穴60の間には負荷が生じない。さらに小径軸部66bの挿入が進むと、基端部66fが長穴部60bに入る。すると、基端部66fを長穴部60b内の一対の平面60cが上下から挟む状態になり、小径軸部66bに対する鏡筒11B側のベース枠12の上下方向移動が制限される。その結果、軸部材65を中心とする鏡筒11Aと鏡筒11Bの相対的な回転が規制される。
その一方で、左右方向への長穴部60bの長さは、基端部66fの外径よりも大きいため、小径軸部66bは鏡筒11B側の左右方向の位置を規制しない。すなわち、鏡筒11Bの長穴部60bは、小径軸部66bに対して、光軸X1と垂直な平面内で特定の方向(左右方向)にのみ相対移動可能となる。これにより、鏡筒11Aと鏡筒11Bの間の組み付け精度のばらつきを小径軸部66bと第1穴60の間で吸収することができる。
なお、長穴部60bの上下方向幅K2よりも基端部66fの外径が僅かに大きいため、小径軸部66bは長穴部60bに対して軽い圧入状態になる。これにより、鏡筒11Aと鏡筒11Bの組み合わせ状態で軸部材66がガタついて異音を生じさせるおそれがない。上述のように、小径軸部66bの先端に先端部66gを設けているため、長穴部60bへの小径軸部66bの挿入がある程度進むまでは、圧入が生じない。この構成により、第1穴60の長穴部60bに対する軸部材66の小径軸部66b(基端部66f)の圧入のタイミングと、第2穴61の円形穴部61aに対する軸部材65の軸部65bの圧入のタイミングを、ほぼ同時にして、鏡筒11Bを傾かせずに組み込むことを可能にしている。仮に、本実施形態とは異なり、先端部66gを設けずに、小径軸部66bの全体が基端部66fに相当する径を有する構成であると、第1穴60の長穴部60bに対して小径軸部66bが圧入されるタイミングが、第2穴61の円形穴部61aに対して軸部65bが圧入されるタイミングよりも大幅に早くなる。すると、軸部材66と第1穴60の箇所を支点として、鏡筒11Aに対する鏡筒11Bの傾きが生じやすくなってしまう。
図26に示すように、小径軸部66bの長さは第1穴60全体の長さよりも僅かに大きいため、小径軸部66bは鏡筒11B側の第1穴60を貫通して、先端部66gがボス63から僅かに後方に突出する。鏡筒11Aと鏡筒11Bは前後対称の同一形状であるが、軸部材66が突出しているのが鏡筒11Bの背面側であると識別しやすくなり、作業性が向上する。
上記のように軸部材65と軸部材66は第1穴60と第2穴61に対してそれぞれ圧入される。但し、圧入の負荷が大きすぎると、作業性が悪くなったり、ベース枠12側に歪みが生じて位置決めの精度に影響を及ぼしたりするおそれがある。そのため、第1穴60、第2穴61と軸部材65、66の相対的な径の大きさは、位置決め精度を損なわない軽度の圧入になるように設定されている。
軸部材65と軸部材66による位置決めが行われる箇所は、当て付け面50、51による前後方向の位置決めが行われる箇所に近く、光軸X1を含み上下方向へ延びる仮想平面Q1(図5)に関して軸部材65と軸部材66が略対称に配置される。従って、左右方向における軸部材65と軸部材66の距離を大きく確保したことや、前群AF、BFや第1プリズムAP1、BP1に対する軸部材65と軸部材66の配置の対称性に基づく、位置決め精度の高さを実現できる。
また、軸部材65と軸部材66が挿入される第1穴60と第2穴61は、ベース枠12の角壁部24と角壁部25に振り分けられて配置されており、鏡筒11A、11Bを構成する他の部材に干渉せずにスペース効率良く設けることができる。角壁部24、25自体の剛性に加えて、第1穴60を有するボス62と第2穴61を有するポス63の肉厚によっても補強されるため、第1穴60と第2穴61には、軸部材65と軸部材66で位置決めする際の歪みが生じにくい。
第1穴60と第2穴61はさらに、撮像装置の外面を構成する外装部材の取り付けにも用いられる。図23と図27に示す前カバー70は、撮像装置の前面側を覆う外装部材である。前カバー70は、後方に向けて突出する支持突起71(図23)と支持突起72(図27)を内面側に有している。支持突起71と支持突起72は、ベース枠12における第1穴60及び第2穴61に対応する位置関係で設けられている。支持突起71は外径サイズが一定の円筒状外面部分を先端近くに有し、この円筒状外面部分の外径は、第1穴60における長穴部60bの上下方向幅K2と略同じである。支持突起72は外径サイズが一定の円筒状外面部分を先端近くに有し、この円筒状外面部分の外径は、第2穴61における小径穴部61bの内径K4と略同じである。
複合鏡筒10に対して前カバー70を組み付ける際に、鏡筒11A側の第1穴60の長穴部60bに対して、支持突起71の先端部分(円筒状外面部分)が前方から挿入される。また、鏡筒11A側の第2穴61の小径穴部61bに対して、支持突起72の先端部分(円筒状外面部分)が前方から挿入される。鏡筒11A側では、軸部材65の軸部65aが長穴部60bに進入しておらず、且つ軸部材66の大径軸部66aが小径穴部61bに進入していないため、軸部材65や軸部材66と干渉することなく支持突起71と支持突起72を挿入させることができる。
円筒状外面の支持突起72が円筒状内面の小径穴部61bにフィットすることで、光軸X1と垂直な平面内での前カバー70の位置が定まる。また、長穴部60bの一対の平面60cに支持突起71が挟まれることで、支持突起72を中心とする前カバー70の回転が規制される。長穴部60bの左右方向の長さは、支持突起71の外径よりも大きく、支持突起71は長穴部60bから左右方向の位置規制を受けない。従って、複合鏡筒10に対する前カバー70の組み付け精度のばらつきを、支持突起71と第1穴60の間で吸収することができる。このように、第1穴60と第2穴61は、軸部材65及び軸部材66による位置決めに加えて、前カバー70の組み付けと位置決めにも用いられる。
なお、鏡筒11B側では、第1穴60の全体を軸部材66の小径軸部66bが貫通しているが(図26参照)、第2穴61の小径穴部61bには軸部材65が進入していない(図22参照)。よって、鏡筒11Bの小径穴部61bに対して、後方から別部材(例えば、前カバー70と共に撮像装置の外装を構成する後カバー等)の突起を挿入して、該別部材の位置決めを行うことも可能である。
軸部材65は軸方向に対称な形状であるため、軸部65aと軸部65bの向きを逆にすることが可能である。一方、軸部材66は軸方向に非対称であるため、大径軸部66aと小径軸部66bを逆向きにすると組み付け不良となり、正しく機能しない。本実施形態の撮像装置では、軸部材66の逆向きの組み付けを防ぐ構造を備えている。
図28は、軸部材66を逆向きに組み付けた場合を示している。鏡筒11A側の第2穴61に対して小径軸部66bが挿入されている。小径軸部66bのうち基端部66fの外径は円形穴部61aの内径K3よりも小さく、先端部66gの外径は小径穴部61bの内径K4よりも小さい。そのため、フランジ66cがボス63の背面側の端面に接触する位置まで小径軸部66bを第2穴61に挿入することができる。
一方、大径軸部66aの長さは、第1穴60の円形穴部60aの長さM1よりも大きい。そのため、鏡筒11B側の第1穴60に大径軸部66aを挿入させると、当て付け面50、51が接触するよりも前に、大径軸部66aの先端が円形穴部60aと長穴部60bの境界部分の段差に当て付いて、それ以上の挿入が規制される。この状態で、フランジ66cとボス63との間に前後方向への大きな隙間があるため、軸部材66の組み付け不良が原因で、鏡筒11A、11Bの接近が妨げられていることを認識できる。
また、図28の状態で前カバー70(図23、図26)を組み付けようとすると、支持突起72が小径軸部66bに当て付いてしまい、支持突起72を第2穴61(小径穴部61b)に挿入させることができない。すなわち、前カバー70が前方に浮いた状態になるので、この段階でも軸部材66の組み付け不良を認識できる。
本実施形態では、鏡筒11A側を基準として、鏡筒11Bの位置決めを行う例を示したが、鏡筒11Aと鏡筒11Bは同一形状であるため、鏡筒11B側を基準にすることも可能である。すなわち、位置決めの基準となる支持鏡筒と、支持鏡筒によって位置決めされる被支持鏡筒を逆にすることもできる。具体的には、鏡筒11B側の第1穴60(円形穴部60a)に軸部材65(軸部65aと軸部65bのいずれでも可)を挿入し、鏡筒11B側の第2穴61(円形穴部61a)に軸部材66の大径軸部66aを挿入しておく。その上で、鏡筒11A側の第2穴61(円形穴部61a)に軸部材65(軸部65aと軸部65bのうち鏡筒11Bの第1穴60に挿入されていない側)を挿入させ、鏡筒11A側の第1穴60(長穴部60b)に軸部材66の小径軸部66bを挿入させる。
図35及び図36を参照して、本実施形態による撮像システム1及び複合鏡筒10を全天球型撮像装置に適用した場合の全体構成について説明する。図35、図36では、上述の複合鏡筒10における各2つの広角レンズ系A、Bと撮像センサAI、BIの配置構造と若干相違している点があるが、図35、図36は、全天球型撮像システムの一般的な構成を例示するための位置付けで参照する。撮像光学系(光学システム)、撮像システム及び撮像装置の特徴的な構成は、上述の実施形態(図1から図34)に開示されている。
図35に示すように、撮像装置80は、撮像体81と、撮像体81やコントローラやバッテリ等の部品を内部に保持する筐体82と、筐体82の外面に設けられたシャッター・ボタン83とを備える。筐体82は、上述の実施形態の前カバー70等に相当する外装部材を含むものである。なお、図35では、撮像装置80の筐体82内に、結像光学系84A、84Bと固体撮像素子85、85Bのみを示しているが、実際には、上述の実施形態(図1から図34)における複合鏡筒10に相当する構成が筐体82内に搭載される。
図35に示す撮像体81は、上述の複合鏡筒10における撮像システム1に相当するものであり、2つの結像光学系84A、84Bと、CCD(Charge Coupled Device)センサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ等の2つの固体撮像素子85A、85Bとを含む。結像光学系84と固体撮像素子85とを1個ずつ組み合わせたものを撮像系とする。結像光学系84の各々は、例えば6群7枚の魚眼レンズとして構成することができる。この魚眼レンズは、図35に示す実施形態では、180度(=360度/n;n=2)より大きい全画角を有し、好適には、185度以上の画角を有し、より好適には、190度以上の画角を有する。
2つの結像光学系84A、84Bの光学素子(レンズ、プリズム、フィルタおよび開口絞り)は、固体撮像素子85A、85Bに対して位置関係が定められる。位置決めは、結像光学系84A、84Bの光学素子の光軸が、対応する固体撮像素子85A、85Bの受光領域の中心部に直交して位置するように、かつ、受光領域が、対応する魚眼レンズの結像面となるように行われる。固体撮像素子85A、85Bの各々は、受光領域が面積エリアを成す2次元の固体撮像素子であり、組み合わせられる結像光学系84A、84Bにより集光された光を画像信号に変換する。
図35に示す撮像装置80では、結像光学系84A、84Bは、同一仕様のものであり、それぞれの光軸が合致するようにして、互いに逆向きに組み合わせられる。固体撮像素子85A、85Bは、受光した光分布を画像信号に変換して、図示しないコントローラ上の画像処理手段に出力する。画像処理手段では、詳細は後述するが、固体撮像素子85A、85Bからそれぞれ入力される部分画像をつなぎ合わせて合成し、立体角4πラジアンの画像(以下「全天球画像」と参照する。)を生成する。全天球画像は、撮影地点から見渡すことのできる全ての方向を撮影したものとなる。ここで、図35に示す実施形態では、全天球画像を生成しているが、水平面のみ360度を撮影した、いわゆるパノラマ画像であってもよい。
また、ここで、固体撮像素子85A、85Bの走査方向を、互いに一致させることで、各々の撮像画像をつなぎ合わせやすくすることができる。つまり、それぞれの固体撮像素子85A、85Bの走査方向と順序を、互いにつなぎ合わせる部分で一致させることで、互いのカメラの境界にある物体、特に、移動物体のつなぎ合わせに効果が得られる。例えば、固体撮像素子85Aで撮影された撮像画像の左上の部分と、固体撮像素子85Bで撮影された撮像画像の左下の部分が、画像のつなぎ合わせる部分として一致する場合は、固体撮像素子85Aの走査は、固体撮像素子の上から下に向かって、右から左に走査する。一方、固体撮像素子85Bの走査は、固体撮像素子の下から上に向かって、右から左に走査する。このように、画像のつなぎ合わせる部分に基づいて、各固体撮像素子85の走査方向を一致させるように制御することで、つなぎ合わせ易いという効果が得られる。
上述したように、魚眼レンズが180度を超える全画角を有するため、全天球画像を構成する際には、各撮像系による撮影画像において、重複する画像部分が、同一像を表す基準データとして画像つなぎ合わせの参考とされる。生成された全天球画像は、例えば、撮像体81に備えられる、または撮像体81に接続されているディスプレイ装置、印刷装置、SD(登録商標)カードやコンパクトフラッシュ(登録商標)等の外部記憶媒体等に出力される。
図36は、撮像装置80のハードウェア構成の一例を示している。撮像装置80は、デジタル・スチルカメラ・プロセッサ(以下、単にプロセッサと参照する。)500と、鏡筒ユニット502(上述した複合鏡筒10に相当する)と、プロセッサ500に接続される種々のコンポーネントから構成される。鏡筒ユニット502は、上述した2組の結像光学系84A、84Bと、固体撮像素子85A、85Bとを有する。固体撮像素子85A、85Bは、プロセッサ500内の後述するCPU530からの制御指令により制御される。
プロセッサ500は、ISP(Image Signal Processor)508A、508Bと、DMAC(Direct Memory Access Controller)510と、メモリアクセスの調停のためのアービタ(ARBMEMC)512と、メモリアクセスを制御するMEMC(Memory Controller)514と、歪曲補正・画像合成ブロック518とを含む。ISP508A、508Bは、それぞれ、固体撮像素子85A、85Bの信号処理を経て入力された画像データに対し、ホワイト・バランス設定やガンマ設定を行う。MEMC514には、SDRAM516が接続される。SDRAM516には、ISP508A、508Bおよび歪曲補正・画像合成ブロック518において処理を施す際にデータが一時的に保存される。歪曲補正・画像合成ブロック518は、2つの撮像系から得られた2つの部分画像に対し、3軸加速度センサ520からの情報を利用して、歪曲補正とともに天地補正を施し、画像合成する。
プロセッサ500は、さらに、DMAC522と、画像処理ブロック524と、CPU530と、画像データ転送部526と、SDRAMC528と、メモリカード制御ブロック540と、USBブロック546と、ペリフェラル・ブロック550と、音声ユニット552と、シリアルブロック558と、LCD(Liquid Crystal Display)ドライバ562と、ブリッジ568とを含む。
CPU530は、撮像装置80の各部の動作を制御する。画像処理ブロック524は、リサイズブロック532、JPEGブロック534、H.264ブロック536などを用いて、画像データに対し各種画像処理を施す。リサイズブロック532は、画像データのサイズを補間処理により拡大または縮小するためのブロックである。JPEGブロック534は、JPEG圧縮および伸張を行うコーデック・ブロックである。H.264ブロック536は、H.264などの動画圧縮および伸張を行うコーデック・ブロックである。画像データ転送部526は、画像処理ブロック524で画像処理された画像を転送する。SDRAMC528は、プロセッサ500に接続されるSDRAM538を制御し、SDRAM538には、プロセッサ500内で画像データに各種処理を施す際に、画像データを一時的に保存する。
メモリカード制御ブロック540は、メモリカードスロット542に挿入されたメモリカードおよびフラッシュROM544に対する読み書きを制御する。メモリカードスロット542は、撮像装置80にメモリカードを着脱可能に装着するためのスロットである。USBブロック546は、USBコネクタ548を介して接続されるパーソナル・コンピュータなどの外部機器とのUSB通信を制御する。ペリフェラル・ブロック550には、電源スイッチ566が接続される。音声ユニット552は、ユーザが音声信号を入力するマイク556と、記録された音声信号を出力するスピーカ554とに接続され、音声入出力を制御する。シリアルブロック558は、パーソナル・コンピュータなどの外部機器とのシリアル通信を制御し、無線NIC(Network Interface Card)560が接続される。LCDドライバ562は、LCDモニタ564を駆動するドライブ回路であり、LCDモニタ564に各種状態を表示するための信号に変換する。
フラッシュROM544には、CPU530が解読可能なコードで記述された制御プログラムや各種パラメータが格納される。電源スイッチ566の操作によって電源がオン状態になると、上記制御プログラムがメインメモリにロードされる。CPU530は、メインメモリに読み込まれたプログラムに従って、装置各部の動作を制御するとともに、制御に必要なデータをSDRAM538と、図示しないローカルSRAMとに一時的に保存する。
以上のように、本実施形態の撮像装置では、各鏡筒11A、11Bを構成するベース枠12に対して前群枠13を接合する構造として、充填接着に用いる接着用穴27(127、227)と接着用穴33(133、233)の内部に、接着抜け止め面27d(27e、27f)と接着抜け止め面33d(33e、33f)を備えている。接着抜け止め面27d(27e、27f)と接着抜け止め面33d(33e、33f)はそれぞれ、充填された接着剤Uに対して双方がアンダーカット構造となる(それぞれが接合対向面28、31と反対側を向く)形状なっている。これにより、光軸X1と垂直な方向に加えて、光軸X1と平行な方向にも強固な固定が実現され、簡単且つ省スペースな構造でありながら、全方位に高い接着強度を得ることができる。
特に、上記実施形態の撮像システム1では、前群枠13に支持される前群AF、BFの感度が高く、ベース枠12に対して前群枠13を厳密に位置調整した上で、強固に固定させる必要がある。上記の接着構造は、制約されたスペースの中で、前群枠13の固定強度の確保において極めて優れた効果を得ることができる。
このように、本発明は、撮像装置の鏡筒のように高精度な接合が要求される精密機器に対して特に有用であるが、撮像装置以外の機器の接合構造に適用することも可能である。また、撮像装置において、レンズを支持する部材以外の接合に用いることも可能である。
上記実施形態の撮像装置は、同一形状の鏡筒11A、11Bを組み合わせるタイプであるが、これ以外のタイプの撮像装置や光学機器にも適用が可能である。
また、接合に用いる充填体は、接着剤以外を選択することも可能である。一例として、本発明の要件を満たす2つの部材に設けた穴に対して、溶融状態や粉末状態の樹脂を充填し、該樹脂の固化により接合させることも可能である。
図32から図34に接着用穴の断面形状のバリエーションを示したが、本発明における接合用の穴の形状はこれに限定されない。例えば、上記実施形態の接着用穴27(127、227)はいずれも、接着剤を注入する側の開口面積が大きく、接合対向面28に開口する奥側の開口面積が小さい断面形状を有する。これにより、接着用穴27(127、227)へ接着剤を流入させやすくなっている。しかし、少なくとも内部に接着抜け止め面27d(27e、27f)のような、接着剤が接触して抜け止めする面面を有するという条件を満たしていれば、注入側の開口面積が部分的に小さくなっているような穴であっても適用が可能である。
1 :撮像システム
10 :複合鏡筒
11A :鏡筒
11B :鏡筒
12 :ベース枠
13 :前群枠
14 :後群枠
15 :第3プリズム枠
16 :撮像センサユニット
17 :基板
20 :正面壁部
21 :上壁部
22 :側壁部
23 :側壁部
24 :角壁部
25 :角壁部
26 :前群枠当接部
27 :接着用穴
27a :幅狭部
27b :幅広部
27c :幅徐変部
27d :接着抜け止め面
27e :接着抜け止め面
27f :接着抜け止め面
28 :接合対向面
29 :接着用凹部
30 :レンズ支持面
31 :接合対向面
32 :当接部
33 :接着用穴
33a :幅狭部
33b :幅広部
33c :幅徐変部
33d :接着抜け止め面
33e :接着抜け止め面
33f :接着抜け止め面
35 :第1プリズム保持部
36 :第2プリズム保持部
37 :後群枠保持部
42 :後群枠収容部
50 :当て付け面
51 :当て付け面
56 :後群枠対向部
60 :第1穴
61 :第2穴
65 :軸部材
66 :軸部材
70 :前カバー
80 :撮像装置
84A :結像光学系
84B :結像光学系
85A :固体撮像素子
85B :固体撮像素子
127 :接着用穴
133 :接着用穴
227 :接着用穴
233 :接着用穴
A :広角レンズ系
AF :前群
AI :撮像センサ
AP1 :第1プリズム
AP2 :第2プリズム
AP3 :第3プリズム
AR :後群
AS :可変開口絞り
B :広角レンズ系
BF :前群
BI :撮像センサ
BP1 :第1プリズム
BP2 :第2プリズム
BP3 :第3プリズム
BR :後群
BS :可変開口絞り
U :請求項(充填体)
X1 :光軸(入射光軸)
X2 :光軸
X3 :光軸
X4 :光軸

Claims (10)

  1. 2つの部材が対向する対向面に開口する穴を有し、前記穴が連通する状態で流体又は粉体の充填体が双方の前記穴内に充填され、該充填体によって前記2つの部材が相対的に固定される接合構造において、
    前記2つの部材の前記穴はそれぞれ、前記開口側よりも前記開口から離れた位置の方が内部が広いことを特徴とする接合構造。
  2. 前記充填体は接着剤である請求項1に記載の接合構造。
  3. 前記穴は、前記対向面と反対側を向く抜け止め面を有し、
    前記抜け止め面は、前記対向面から離れるにつれて前記穴の内部間隔を広くする傾斜形状を備える請求項1又は請求項2に記載の接合構造。
  4. 前記穴は、前記対向面と反対側を向く抜け止め面を有し、
    前記抜け止め面は、前記対向面と反対方向を向く平面である請求項1又は請求項2に記載の接合構造。
  5. 前記2つの部材は撮像装置に備えられている請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の接合構造。
  6. 前記2つの部材は、前記充填体による接合前の状態で、前記対向面に沿う方向に位置調整可能である請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の接合構造。
  7. 前記2つの部材の少なくとも一方は、撮像光学系を構成する光学要素を支持し、前記位置調整の方向は前記光学要素を通る光軸と垂直な方向である請求項6に記載の接合構造。
  8. 前記2つの部材の前記穴は、前記対向面上の開口の大きさが互いに異なる請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の接合構造。
  9. 前記2つの部材の前記穴はそれぞれ長穴である請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の接合構造。
  10. 2つの部材が対向する対向面に開口する穴を有し、前記穴が連通する状態で流体又は粉体の充填体が双方の前記穴内に充填され、該充填体によって前記2つの部材が相対的に固定される接合構造において、
    前記2つの部材の前記穴はそれぞれ、前記対向面と反対側を向く抜け止め面を内部に有し、前記対向面を離間させる方向の力が前記2つの部材間に加わったときに、固化状態の前記充填体と双方の前記抜け止め面との接触によって前記2つの部材の相対移動を規制することを特徴とする接合構造。
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