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JP2019144418A - 光拡散制御フィルム及び光拡散制御フィルムの製造方法 - Google Patents

光拡散制御フィルム及び光拡散制御フィルムの製造方法 Download PDF

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JP2019144418A JP2018028672A JP2018028672A JP2019144418A JP 2019144418 A JP2019144418 A JP 2019144418A JP 2018028672 A JP2018028672 A JP 2018028672A JP 2018028672 A JP2018028672 A JP 2018028672A JP 2019144418 A JP2019144418 A JP 2019144418A
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Tatsumi Kuramoto
達己 倉本
毅朗 吉延
Takeaki Yoshinobu
毅朗 吉延
鈴木 英明
Hideaki Suzuki
英明 鈴木
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Abstract

【課題】優れた光拡散特性を有するとともに、環境温度にかかわらず、安定的にフレキシブル性を維持することができ、低温環境下において曲げ応力が生じた場合であっても、白い線やクラックの発生を効果的に抑制することができる光拡散制御フィルム及びそのような光拡散制御フィルムの製造方法を提供する。【解決手段】高屈折率領域と、低屈折率領域と、を含む内部構造を有する光拡散制御フィルム等であって、周波数1Hz、温度5℃における貯蔵弾性率(MPa)をG’(5)とし、周波数1Hz、温度5℃における損失弾性率(MPa)G’’(5)とした場合に、下記関係式(1)を満足する。0<G’(5)/G’’(5)<6 (1)【選択図】図4

Description

本発明は、光拡散制御フィルム及び光拡散制御フィルムの製造方法に関する。
特に、優れた光拡散特性を有するとともに、環境温度にかかわらず、安定的にフレキシブル性を維持することができ、低温環境下において曲げ応力が生じた場合であっても、白い線やクラックの発生を効果的に抑制することができる光拡散制御フィルム及びそのような光拡散制御フィルムの製造方法に関する。
従来、例えば、液晶表示装置やプロジェクションスクリーン等が属する光学技術分野において、光拡散制御フィルムの使用が提案されている。
かかる光拡散制御フィルムは、特定の入射角度範囲(以下、「光拡散入射角度領域」と称する場合がある。)では、一定の光拡散状態を示し、光拡散入射角度領域から外れる入射角度範囲では、入射光がそのまま透過するか、あるいは光拡散入射角度領域での拡散状態とは異なる光拡散状態を示すという光拡散特性を有するものである。
このような光拡散制御フィルムとしては、様々な態様が知られている。例えば、フィルム内において、屈折率が異なる複数の板状領域をフィルム面に沿った任意の一方向に沿って交互に配置してなるルーバー構造を有する光拡散制御フィルムが広く知られている。
また、別のタイプの光拡散制御フィルムとしては、フィルム内において、屈折率が相対的に低い領域中に屈折率が相対的に高い複数の柱状物を林立させてなるカラム構造を有する光拡散制御フィルムが広く知られている。
このようなルーバー構造やカラム構造を有する光拡散制御フィルムは、屈折率が異なる2種類以上の重合性化合物を含む光拡散制御フィルム用組成物を膜状に塗布してなる塗布層に対して、所定の方法にて活性エネルギー線を照射することにより得られることが知られている。
具体的に、塗布層に対して進行方向を制御した所定の活性エネルギー線を照射することで、塗布層における2種類以上の重合性化合物を相分離させながら硬化することにより、所定の内部構造を有する光拡散制御フィルムを得ることが知られている。
このようなルーバー構造やカラム構造を有する光拡散フィルムは、屈折率が異なる2種類以上の重合性化合物を含む光拡散フィルム用組成物を膜状に塗布してなる塗布層に対して、所定の方法にて活性エネルギー線を照射することにより得られることが知られている。
具体的には、塗布層に対して進行方向を制御した所定の活性エネルギー線を照射し、塗布層における2種類以上の重合性化合物を相分離させながら硬化させ、所定の内部構造を有する光拡散フィルムが得られることが知られている。
例えば、バンドパスフィルター等の干渉フィルターを介して紫外線を照射することにより、ルーバー構造等の内部構造を湾曲させ、光拡散入射角度領域を広げてなる、異方性の光制御フィルムが開示されている(特許文献1参照)。
また、カラム構造を有する光拡散フィルムを2枚重ねてなる光制御フィルムであって、下段の光拡散フィルムにおけるカラム構造の傾斜角と、その上に積層される上段の光拡散フィルムにおけるカラム構造の傾斜角とを所定の範囲で異ならせてなる、等方性の光制御フィルムが開示されている(特許文献2参照)。
特開2006−323379号公報(特許請求の範囲、図4等) 特開2013−19988号公報(特許請求の範囲、図1等)
しかしながら、特許文献1〜2に記載の異方性光拡散制御フィルム用組成物を硬化させてなる光拡散制御フィルムは、優れた光拡散特性を有するものの、冬場等の低温環境下において、フレキシブル性が低下しやすいという問題が見られた。
その結果、低温環境下においてフィルムをロール状に巻いた場合や、逆にロール状に巻いてある状態からフィルムを引き出した場合等、フィルムに曲げ応力が生じた際に、当該箇所に白い線が発生したり、クラックが発生したりして、光拡散特性が低下しやすいという問題が見られた。
そこで、本発明者らは、以上のような事情に鑑み、鋭意努力したところ、所定の内部構造を備えた光拡散制御フィルムにおいて、低温条件下における貯蔵弾性率と損失弾性率との比を所定の範囲内の値に制御することにより、低温環境下であっても安定的にフレキシブル性を維持できることを見出し、本発明を完成させたものである。
すなわち、本発明の目的は、優れた光拡散特性を有するとともに、環境温度にかかわらず、安定的にフレキシブル性を維持することができ、低温環境下において曲げ応力が生じた場合であっても、白い線やクラックの発生を効果的に抑制することができる光拡散制御フィルム及びそのような光拡散制御フィルムの製造方法を提供することにある。
本発明によれば、高屈折率領域と、低屈折率領域と、を含む内部構造を有する光拡散制御フィルムであって、周波数1Hz、温度5℃における貯蔵弾性率(MPa)をG’(5)とし、周波数1Hz、温度5℃における損失弾性率(MPa)をG’’(5)とした場合に、下記関係式(1)を満足することを特徴とする光拡散制御フィルムが提供され、上述した問題を解決することができる。
0<G’(5)/G’’(5)<6 (1)
すなわち、本発明の光拡散制御フィルムによれば、所定の内部構造を備えることから、優れた光拡散特性を発揮し、入射光を効率よく拡散させることができる。
また、低温条件下における貯蔵弾性率と損失弾性率との比を所定の範囲内の値に制御していることから、低温環境下であっても安定的にフレキシブル性を維持することができ、ひいては、低温環境下において曲げ応力が生じた場合であっても、白い線やクラックの発生を効果的に抑制することができる。
なお、本発明における「貯蔵弾性率」は、剪断貯蔵弾性率を意味し、「損失弾性率」は、剪断損失弾性率を意味する。
また、本発明において、後述する(C)成分のように、(A)成分又は(B)成分以外の成分に該当する化合物は、文言上(A)成分又は(B)成分に含まれる場合であっても、(A)成分又は(B)成分に含まれないものとする。
また、本発明の光拡散制御フィルムを構成するにあたり、少なくとも高屈折率活性エネルギー線硬化成分(高屈折率紫外線硬化成分を含む。以下、同様である。)と、低屈折率活性エネルギー線硬化成分(低屈折率紫外線硬化成分を含む。以下、同様である。)と、を含む光拡散制御フィルム用組成物の硬化物であることが好ましい。
このように構成することにより、光拡散特性及び低温環境下におけるフレキシブル性を、より効果的に向上させることができる。
また、本発明の光拡散制御フィルムを構成するにあたり、内部構造が、高屈折率の板状領域と、低屈折率の板状領域とをフィルム面に沿った任意の一方向に沿って交互に配置してなるルーバー構造を含むことが好ましい。
このように構成することにより、異方性光拡散特性を有し、かつ、低温環境下におけるフレキシブル性に優れた光拡散制御フィルムを得ることができる。
また、本発明の光拡散制御フィルムを構成するにあたり、内部構造が、低屈折率領域中に高屈折率の柱状物を林立させてなるカラム構造を含むことが好ましい。
このように構成することにより、等方性光拡散特性を有し、かつ、低温環境下におけるフレキシブル性に優れた光拡散制御フィルムを得ることができる。
また、本発明の光拡散制御フィルムを構成するにあたり、ゲル分率を90%以上の値とすることが好ましい。
このように構成することにより、所定の内部構造が明確に形成された、光拡散特性に優れた光拡散制御フィルムを得ることができる。
また、本発明の光拡散制御フィルムを構成するにあたり、粘着力を2N/25mm以下の値とすることが好ましい。
このように構成することにより、取り扱い性に優れた光拡散制御フィルムを得ることができる。
また、本発明の光拡散制御フィルムを構成するにあたり、フィルムの膜厚を50〜700μmの範囲内の値とすることが好ましい。
このように構成することにより、内部構造を効率的に形成することができ、かつ、フィルムの剛性を所定の範囲に制御できることから、光拡散特性及び低温環境下におけるフレキシブル性を、さらに効果的に向上させることができる。
また、本発明の別の態様は、上述した光拡散制御フィルムの製造方法であって、下記工程(a)〜(c)を含むことを特徴とする光拡散制御フィルムの製造方法である。
(a)少なくとも、高屈折率活性エネルギー線硬化成分と、低屈折率活性エネルギー線硬化成分と、を含む光拡散制御フィルム用組成物を準備する工程
(b)光拡散制御フィルム用組成物を基材に対して塗布し、塗布層を形成する工程
(c)塗布層に対して活性エネルギー線(紫外線を含む。以下、同様である。)を照射し、高屈折率領域と、低屈折率領域と、を含む内部構造を有し、かつ、周波数1Hz、温度5℃における貯蔵弾性率(MPa)をG’(5)とし、周波数1Hz、温度5℃における損失弾性率(MPa)をG’’(5)とした場合に、下記関係式(1)を満足する光拡散制御フィルムを得る工程
0<G’(5)/G’’(5)<6 (1)
すなわち、本発明の光拡散制御フィルムの製造方法によれば、所定の光拡散制御フィルム用組成物を相分離させながら硬化させる態様であることから、優れた光拡散特性を有し、かつ、所定の粘弾性を有することにより低温環境下におけるフレキシブル性に優れた光拡散制御フィルムを効率的に製造することができる。
図1(a)〜(b)は、フィルム内にルーバー構造を有する光拡散制御フィルムの概略を説明するために供する図である。 図2(a)〜(b)は、フィルム内にルーバー構造を有する光拡散制御フィルムにおける入射角度依存性及び異方性光拡散を説明するために供する図である。 図3(a)〜(d)は、本発明の光拡散制御フィルムにおける内部構造の態様を説明するために供する図である。 は、G’(5)/G’’(5)の値と、5℃環境下における光拡散制御フィルムのフレキシブル性と、の関係を説明するために供する図である。 図5(a)〜(c)は、本発明における所定の内部構造を有する光拡散制御フィルムの製造方法を説明するために供する図である。 図6は、活性エネルギー線の照射角を説明するために供する図である。 図7(a)〜(b)は、実施例1の光拡散制御フィルムにおける断面の模式図とその断面写真を説明するために供する図である。 図8(a)〜(b)は、実施例1の光拡散制御フィルムにおける光拡散特性を説明するために供する図である。 図9(a)〜(b)は、実施例1〜4及び比較例1の光拡散制御フィルムにおける温度−貯蔵弾性率G’チャート、及び温度−損失弾性率G’’チャートを説明するために供する図である。 図10は、実施例1〜4及び比較例1の光拡散制御フィルムにおける温度−G’(5)/G’’(5)チャートである。
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態は、高屈折率領域と、低屈折率領域と、を含む内部構造を有する光拡散制御フィルムであって、周波数1Hz、温度5℃における貯蔵弾性率(MPa)をG’(5)とし、周波数1Hz、温度5℃における損失弾性率(MPa)をG’’(5)とした場合に、下記関係式(1)を満足することを特徴とする光拡散制御フィルムである。
0<G’(5)/G’’(5)<6 (1)
以下、本発明の第1の実施形態を、適宜図面を参照して具体的に説明するが、かかる説明の理解を容易にするため、まず、本発明の光拡散制御フィルムにおける光拡散の基本原理について説明する。
1.光拡散制御フィルムにおける光拡散の基本原理
本発明の光拡散制御フィルム用組成物を硬化してなる光拡散制御フィルムは、高屈折率領域と、低屈折率領域と、を含む内部構造を有するものであって、当該内部構造は、シート面に沿って任意の方向に、高屈折率領域と、低屈折率領域が、交互に複数配置してなる構造を有することが好ましい。
より具体的には、単一の層(但し、複数の層を貼り合わせて単一の状態としたものは含まない)からなるシート(以降、「単一シート」と称する場合がある。)内にルーバー構造又はカラム構造を有することが好ましい。
そして、最初に、本発明の光拡散制御フィルムの一例として、図1及び図2を用いて、フィルム内にルーバー構造を有する異方性光拡散特性を有する光拡散制御フィルムについて説明する。
まず、図1(a)には、フィルム内にルーバー構造を有する異方性光拡散制御フィルム10の平面図が示してあり、図1(b)には、図1(a)に示す異方性光拡散制御フィルム10を、点線A−Aに沿って垂直方向に切断して、切断面を矢印に沿った方向から眺めた場合の異方性光拡散制御フィルム10の断面図が示してある。
また、図2(a)には、フィルム内にルーバー構造を有する異方性光拡散制御フィルム10の全体図を示し、図2(b)には、図2(a)の異方性光拡散制御フィルム10により拡散された光の拡散具合(拡散光の広がりの形状)を示す。
かかる図1(a)の平面図に示すように、異方性光拡散制御フィルム10は、シート面に沿った任意の一方向に、屈折率が相対的に高い板状領域12と、屈折率が相対的に低い領域14と、が交互に平行配置されたルーバー構造20を備えている。
また、図1(b)の断面図に示すように、屈折率が相対的に高い板状領域12と、屈折率が相対的に低い領域14は、それぞれ所定の厚さを有しており、異方性光拡散制御フィルム10に対する法線方向(膜厚方向)においても、交互に平行配置された状態を保持している。
なお、ルーバー構造20は、屈折率が相対的に低い領域14の中に、屈折率が相対的に高い複数の板状領域12を平行配置してなる内部構造と解釈することもできる。
これにより、図2(a)に示すように、入射角θ1が光拡散入射角度領域内である入射光は、異方性光拡散制御フィルム10によって拡散されると推定される。
すなわち、図1(b)に示すように、異方性光拡散制御フィルム10に対する入射光の入射角が、ルーバー構造20の境界面20aに対し、平行から所定の角度範囲内の値、つまり、光拡散入射角度領域内の値である場合には、入射光(52、54)は、ルーバー構造内の屈折率が相対的に高い板状領域12の内部を、方向を変化させながら膜厚方向に沿って通り抜けることにより、出光面側での光の進行方向が一様でなくなるものと推定される。
その結果、入射光が光拡散入射角度領域内である場合には、入射光が異方性光拡散制御フィルム10によって拡散され、拡散光(52´、54´)になると推定される。
一方、異方性光拡散制御フィルム10に対する入射光の入射角が、光拡散入射角度領域から外れる場合には、図1(b)に示すように、入射光56は、異方性光拡散制御フィルム10によって拡散されることなく、そのまま透過し、透過光56´になるものと推定される。
以上の基本原理により、ルーバー構造20を備えた異方性光拡散制御フィルム10は、例えば、図2(a)に示すように、光の透過と拡散において入射角度依存性を発揮することが可能となる。
また、図2(b)に示すように、ルーバー構造20を有する異方性光拡散制御フィルム10は、その光拡散特性として、通常、「異方性」を有することになる。
ここで、本発明において「異方性」とは、図2(b)に示すように、入射光がフィルム
によって拡散された場合に、拡散された出射光におけるフィルムと平行な面内での、その光の拡散具合が、同面内での方向によって異なる性質を意味する。
より具体的には、図2(a)に示すように、入射光に含まれる成分のうち、フィルム面に沿った任意の一方向に沿って延びるルーバー構造の向きに平行な成分については、光の拡散が生じにくいため、異方性光拡散が実現するものと推定される。
したがって、異方性を有する光拡散制御フィルムにおける拡散光の広がりの形状は、図2(b)に示すように、棒状となる。
また、図2(a)に示すように、異方性光拡散制御フィルムは、入射光の入射角θ1が光拡散入射角度領域に含まれる場合には、その入射角θ1が異なる場合であっても、出光面側においてほぼ同様の光拡散をさせることができる。
したがって、異方性光拡散制御フィルムは、光を所定箇所に集中させる集光作用を有すると言うことができる。
そして、ルーバー構造内の屈折率が相対的に高い板状領域12の内部における入射光の方向変化は、図1(b)に示すような全反射により直線状にジグザグに方向変化するステップインデックス型となる場合の他、曲線状に方向変化するグラディエントインデックス型となる場合も考えられる。
その結果、一様でない光学特性の分布が光拡散特性を高めているものと推定される。
また、本発明の光拡散制御フィルムが有する内部構造は、高屈折率領域と、低屈折率領域と、を含むものであれば、上述したルーバー構造に制限されるものではない。
すなわち、特許文献1〜2のような光拡散フィルムの技術分野において、従来から知られている相分離により形成可能な内部構造であれば、本発明の光拡散制御フィルムにおいても、同様に形成することが可能である。
例えば、図3(a)に示すような、屈折率が相対的に低い領域14の中に、屈折率が相対的に高い複数の柱状物15をフィルム膜厚方向に林立させてなるカラム構造20´であってもよい。
あるいは、図3(b)に示すような、複数の板状領域(12、14)が、フィルム膜厚方向に沿った中間点において屈曲部16を有した屈曲ルーバー構造20´´であってもよい。
あるいは、図3(c)に示すような、屈折率が相対的に低い領域14の中に屈折率が相対的に高い複数の薄片状物17を、フィルム面に沿った任意の一方向に沿って複数列配列させてなる所定の内部構造20´´´であってもよい。
あるいは、図3(d)に示すような、ルーバー構造20及びカラム構造20´の上下方向の組み合わせであってもよい。
すなわち、光拡散フィルムの技術分野において知られている内部構造の種類は多岐に亘るが、本発明の光拡散制御フィルムでは、それらの内部構造のうちの、いずれであってもよい。
すなわち、いずれの内部構造であっても、光拡散の基本原理はルーバー構造20の場合と同様である。
但し、それぞれの内部構造の形態に起因して、拡散光の広がりの形状に違いが生じることとなる。
例えば、図3(a)に示すカラム構造20´の場合、円形の等方性光拡散が生じ、図3(b)に示す屈曲ルーバー構造20´´の場合、通常のルーバー構造20の場合よりも拡散範囲の広い異方性光拡散が生じる。
また、図3(c)に示す所定の内部構造20´´´の場合、ルーバー構造20とカラム構造20´のハイブリッド型であるため、楕円形状光拡散が生じ、図3(d)に示すルーバー構造20及びカラム構造20´の組み合わせの場合、カラム構造20´で拡散された光の一部がさらにルーバー構造20で拡散されることから、弾丸状の光拡散が生じる。
2.内部構造
本発明の光拡散制御フィルムにおける内部構造は、高屈折率領域と、低屈折率領域とを含み、光拡散特性が得られるものであれば特に制限されるものではなく、ルーバー構造やカラム構造等、種々の態様とすることができる。
以下、一例として、ルーバー構造について説明するが、カラム構造等のその他の内部構造についても、ルーバー構造についての内容に準ずることができる。
図1(a)〜(b)に示すように、ルーバー構造20は、入射光を異方性拡散させるための内部構造であり、具体的には、屈折率が異なる複数の板状領域(12、14)をフィルム面に沿った任意の一方向に交互に配置してなる内部構造である。
(1)屈折率
ルーバー構造における屈折率が相対的に高い板状領域の屈折率と、屈折率が相対的に低い領域の屈折率との差を0.01以上の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる屈折率の差が0.01以上の値となると、入射光がルーバー構造内で全反射する角度域が狭くなることから、入射角度依存性が過度に低下する場合があるためである。
したがって、かかる屈折率の差の下限値を、0.03以上の値とすることがより好ましく、0.1以上の値とすることがさらに好ましい。
なお、かかる屈折率の差は大きい程好ましいが、ルーバー構造を形成可能な材料を選定する観点から、0.3程度が上限であると考えられる。
(2)幅
図1(a)〜(b)に示すようなルーバー構造20において、屈折率が相対的に高い板状領域12及び屈折率が相対的に低い領域14の幅を、それぞれ0.1〜15μmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる幅が0.1μm未満の値となると、入射光の入射角度にかかわらず、光拡散特性を示すことが困難になる場合があるためである。一方、かかる幅が15μmを超えた値となると、ルーバー構造内を直進する光が増加し、光拡散の均一性が低下する場合があるためである。
したがって、ルーバー構造において、かかる幅の下限値を、0.5μm以上の値とすることがより好ましく、1μm以上の値とすることがさらに好ましい。
また、ルーバー構造において、かかる幅の上限値を、10μm以下の値とすることがより好ましく、5μm以下の値とすることがさらに好ましい。
なお、屈折率が相対的に高い板状領域及び屈折率が相対的に低い領域の幅は、光学デジタル顕微鏡にて観察することにより算出することができる。
(3)厚さ
図1(b)に示すようなルーバー構造20の厚さ(膜厚方向における長さ)を30〜700μmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる長さが30μm未満の値となると、ルーバー構造内を直進してしまう入射光が増加し、十分な光拡散特性の範囲を得ることが、困難になる場合があるためである。
一方、かかる長さが700μmを超えた値となると、光拡散制御フィルム用組成物に対して活性エネルギー線を照射してルーバー構造を形成する際に、初期に形成されたルーバー構造によって光重合の進行方向が拡散してしまい、所望のルーバー構造を形成することが困難になる場合があるためである。
したがって、ルーバー構造の長さの下限値を、50μm以上の値とすることがより好ましく、70μm以上の値とすることがさらに好ましい。
また、ルーバー構造の長さの上限値を、325μm以下の値とすることがより好ましく、200μm以下の値とすることがさらに好ましい。
なお、「光拡散特性の範囲」とは、光拡散特性を示す入射角度の範囲及び拡散光の広がりの範囲を意味する。
(4)傾斜角
ルーバー構造において、屈折率が異なる板状領域が、膜厚方向に対して一定の傾斜角にて平行配置してなることが好ましい。
この理由は、屈折率が異なる板状領域の傾斜角を一定とすることにより、ルーバー構造内において入射光をより安定的に反射させて、ルーバー構造に由来した入射角度依存性をさらに向上できるためである。
より具体的には、ルーバー構造において、屈折率が異なる板状領域のフィルム面の法線に対する傾斜角を0〜80°の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる傾斜角が80°を超えた値となると、それに伴い活性エネルギー線の入射角度の絶対値も大きくなることから、空気と塗布層との界面における活性エネルギー線の反射の割合が増加してしまい、ルーバー構造を形成するにあたり、より高照度の活性エネルギー線を照射する必要が生じるためである。
したがって、かかる傾斜角の上限値を、60°以下の値とすることがより好ましく、40°以下の値とすることがさらに好ましい。
なお、傾斜角は、フィルム面に垂直であって、かつ、フィルム面に沿った任意の一方向に延在する板状領域をかかる延在方向と直交する面によってフィルムを切断した場合の断面において測定される、フィルム表面に対する法線と、板状領域の最上部とがなす角度のうち、狭い側の角度を意味する。
3.膜厚
本発明の光拡散制御フィルムの膜厚を50〜700μmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、光拡散制御フィルムの膜厚が50μm未満の値となると、所定の内部構造内を直進する入射光が増加し、光拡散特性を示すことが困難になったり、フィルムの剛性が過度に低くなって、取り扱い性が過度に低下したりする場合があるためである。
一方、光拡散制御フィルムの膜厚が700μmを超えた値となると、光拡散制御フィルム用組成物に対して活性エネルギー線を照射して所定の内部構造を形成する際に、初期に形成された内部構造によって光重合の進行方向が拡散してしまい、所望の内部構造を形成することが困難になる場合があるためである。さらにまた、フィルムの剛性が過度に高くなって、十分なフレキシブル性を発現することが困難になる場合があるためである。
したがって、光拡散制御フィルムの膜厚を90〜450μmの範囲内の値とすることがより好ましく、120〜250μmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
4.粘弾性
本発明の光拡散制御フィルムは、周波数1Hz、温度5℃における貯蔵弾性率(MPa)をG’(5)とし、周波数1Hz、温度5℃における損失弾性率(MPa)をG’’(5)とした場合に、下記関係式(1)を満足することを特徴とする。
0<G’(5)/G’’(5)<6 (1)
この理由は、かかるG’(5)/G’’(5)の値が6以上の値となると、G’’(5)が表す低温環境下におけるフィルム内の粘性成分量に対する、G’(5)が表す低温環境下におけるフィルム内の弾性成分量の割合が過度に大きくなるためである。
したがって、低温環境下におけるフィルムの粘弾性の性質が過度に弾性側に偏ってしまう場合が生じる。その結果、低温環境下において、フィルムにおける固体的性質が過度に発現してしまい、フレキシブル性を発現することが困難になるためである。
したがって、G’(5)/G’’(5)値の上限値を5未満の値とすることがより好ましく、3.5未満の値とすることがさらに好ましい。
一方、かかるG’(5)/G’’(5)の値が過度に小さな値となると、温度5℃における損失弾性率G’’(5)が表すフィルム内の粘性成分量に対する、温度5℃における貯蔵弾性率G’(5)が表すフィルム内の弾性成分量の割合が過度に小さくなる。
そのため、フィルムの粘弾性の性質が過度に粘性側に偏ってしまう場合があるためである。その結果、特に常温環境下において、フィルムにおける液体的性質が過度に発現してしまい、所定の内部構造が変形しやすくなったり、打痕が付きやすくなったりする場合がある。
したがって、G’(5)/G’’(5)の下限値を0.5超えた値とすることがより好ましく、1を超えた値とすることがさらに好ましい。
なお、粘弾性の測定方法は、実施例において詳細に説明する。
ここで、図4を用いて、G’(5)/G’’(5)の値と、5℃環境下における光拡散制御フィルムのフレキシブル性と、の関係を説明する。
すなわち、図4には、横軸に、G’(5)/G’’(5)(−)をとり、縦軸に、光拡散制御フィルムのフレキシブル性(評価値)をとった特性曲線が示してある。
なお、特性曲線の基礎となった5つのプロットは、実施例1〜4及び比較例1の評価結果をデータとしている。
また、実施例におけるフレキシブル性の評価結果は、下記基準の評価値に沿って数値化した。
評価値5:折り曲げ部分の外観変化が観察されない。
評価値4:折り曲げ部分の外観変化がほとんど観察されない。
評価値3:折り曲げ直後は折り曲げ部分にわずかに白い線が観察されるが、すぐに消失する(実用上支障無し)。
評価値2:折り曲げ直後は折り曲げ部分に少々白い線が観察される。
評価値1:折り曲げ部分に、顕著な白い線又はクラックが観察される。
かかる特性曲線からは、G’(5)/G’’(5)の値が増加するのに伴って、フィルムのフレキシブル性が低下することが理解される。
より具体的には、G’(5)/G’’(5)の値が0〜3未満の範囲では、非常に優れたフレキシブル性を安定的に得ることができ、G’(5)/G’’(5)の値が3〜6未満の範囲でも、実用に支障が無いレベルのフレキシブル性を保持できることが分かる。
一方、G’(5)/G’’(5)の値が6以上となると、フレキシブル性が実用に耐ええないレベルにまで低下してしまい、フィルムを折り曲げた部分に白い線やクラックが発生しやすくなることが分かる。
したがって、光拡散制御フィルムのフレキシブル性を保持する観点からは、G’(5)/G’’(5)を6未満の値とすべきことが理解される。
また、周波数1Hz、温度23℃における損失弾性率(MPa)をG’’(23)とした場合に、下記関係式(2)を満足することが好ましい。
2<G’’(5)/G’’(23) (2)
この理由は、かかるG’’(5)/G’’(23)の値が2以下の値となると、G’’(5)が表す低温環境下におけるフィルム内の粘性成分量に対する、G’’(23)が表す常温環境下におけるフィルム内の粘性成分量の割合が過度に小さくなるためである。したがって、フィルムの周辺環境を常温環境から低温環境に変化させた場合に、フィルムの粘弾性の性質が過度に粘性側に偏ってしまう場合がある。その結果、低温環境下において、フレキシブル性を発現することが困難となる。
したがって、G’’(5)/G’’(23)の値の下限値を10超とすることがより好ましく、20超とすることがさらに好ましい。
また、周波数1Hz、温度23℃における貯蔵弾性率(MPa)をG’(23)とした場合に、下記関係式(3)を満足することが好ましい。
G’’(5)/G’’(23)<G’(5)/G’(23) (3)
この理由は、G’’(5)/G’’(23)の値がG’(5)/G’(23)以上の値となると、フィルムの周辺環境を常温環境から低温環境に変化させた場合に、フィルムの弾性成分量の低下割合よりも、フィルムの粘性成分の低下割合の方が大きくなるためである。
したがって、フィルムの粘弾性の性質が過度に弾性側に偏ってしまう場合がある。その結果、低温環境下において、フィルムにおける固体的性質が過度に発現してしまい、フレキシブル性を発現することが困難になる場合がある。
また、G’(5)の値を10〜320MPaの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、G’(5)の値が10MPa未満の値となると、低温環境において、フィルムが過度に軟らかくなり過ぎてしまい、フィルムの形状維持が困難となる場合があるためである。
一方、G’(5)の値が320MPaを超えた値となると、低温環境において、フィルムが過度に硬くなり過ぎてしまい、フレキシブル性の発現が困難となる場合があるためである。
したがって、G’(5)の値の下限値を30MPa以上の値とすることがより好ましく、50MPa以上の値とすることがさらに好ましい。
また、G’(5)の値の上限値を260MPa以下の値とすることがより好ましく、200MPa以下の値とすることがさらに好ましい。
また、G’’(5)の値を10〜200MPaの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、G’’(5)の値が10MPa未満の値となると、低温環境において、フィルムの粘性が過度に発現しにくくなり、フレキシブル性の発現が困難となる場合があるためである。
一方、G’’(5)の値が200MPa超となると、低温環境において、フィルムの粘性が過度に発現してしまい、フィルムの形状維持が困難となる場合があるためである。
したがって、G’’(5)の値の下限値を30MPa以上の値とすることがより好ましく、50MPa以上の値とすることがさらに好ましい。
また、G’’(5)の値の上限値を150MPa以下の値とすることがより好ましく、100MPa以下の値とすることがさらに好ましい。
また、G’(23)の値を0.1〜200MPaの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、G’(23)の値が0.1MPa未満の値となると、常温環境において、フィルムが過度に軟らかくなり過ぎてしまい、フィルムの形状維持が困難となる場合があるためである。
一方、G’(23)の値が200MPa超となると、常温環境において、フィルムが過度に硬くなり過ぎてしまい、フレキシブル性の発現が困難となる場合があるためである。
したがって、G’(23)の値の下限値を0.5MPa以上の値とすることがより好ましく、1MPa以上の値とすることがさらに好ましい。
また、G’(23)の値の上限値を100MPa以下の値とすることがより好ましく、50MPa以下の値とすることがさらに好ましい。追う差異
また、G’’(23)の値を0.1〜100MPaの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、G’’(23)の値が0.1MPa未満の値となると、常温環境において、フィルムの粘性が過度に発現しにくくなって、フレキシブル性の発現が困難となる場合があるためである。
一方、G’’(23)の値が100MPa超となると、常温環境において、フィルムの粘性が過度に発現してしまい、フィルムの形状維持が困難となる場合があるためである。
したがって、G’’(23)の値の下限値を0.5MPa以上の値とすることがより好ましく、1MPa以上の値とすることがさらに好ましい。
また、G’’(23)の値の上限値を50MPa以下の値とすることがより好ましく、35MPa以下の値とすることがさらに好ましい。
5.ゲル分率
光拡散制御フィルムにおけるゲル分率を90%以上の値とすることが好ましい。
この理由は、ゲル分率が90%未満の値となると、光拡散制御フィルムを製造する工程において、光拡散制御フィルム用組成物を相分離させながらの硬化が不十分ということになり、優れた光拡散特性を得ることが困難になる場合があるためである。
したがって、ゲル分率の下限値を92%以上の値とすることがより好ましく、93%以上の値とすることがさらに好ましい。ゲル分率の上限値は、特に限定されるものでないが、100%であってもよい。
なお、ゲル分率の測定方法は、実施例において詳細に説明する。
6.粘着力
光拡散制御フィルムにおける粘着力を2N/25mm以下の値とすることが好ましい。
この理由は、粘着力が2N/25mm超となると、過度な粘着性の発現によって、光拡散制御フィルムの取り扱い性が過度に低下する場合があるためである。
したがって、粘着力の上限値を1.8N/25mm以下の値とすることがより好ましく、1.5N/25mm以下の値とすることがさらに好ましい。
一方、光拡散制御フィルムにおける粘着力の下限値については、特に限定されるものではないが、通常、0.1N/25mm以上の値とすることが好ましい。
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態は、第1の実施形態としての光拡散制御フィルムの製造方法であって、下記工程(a)〜(c)を含むことを特徴とする光拡散制御フィルムの製造方法である。
(a)少なくとも、高屈折率活性エネルギー線硬化成分と、低屈折率活性エネルギー線硬化成分と、を含む光拡散制御フィルム用組成物を準備する工程
(b)光拡散制御フィルム用組成物を基材に対して塗布し、塗布層を形成する工程
(c)塗布層に対して活性エネルギー線を照射し、高屈折率領域と、低屈折率領域と、を含む内部構造を有し、かつ、周波数1Hz、温度5℃における貯蔵弾性率(MPa)をG’(5)とし、周波数1Hz、温度5℃における損失弾性率(MPa)をG’’(5)とした場合に、下記関係式(1)を満足する光拡散制御フィルムを得る工程
0<G’(5)/G’’(5)<6 (1)
以下、本発明の第2の実施形態を、第1の実施形態と異なる点を中心に、適宜図面を参照して具体的に説明する。
1.工程(a):光拡散制御フィルム用組成物を準備する工程
工程(a)は、所定の光拡散制御フィルム用組成物を準備する工程である。
より具体的には、以下において説明する(A)〜(B)成分及び所望によりその他の成分を混合する工程である。
また、混合に際しては、室温下でそのまま撹拌してもよいが、均一性を向上させる観点からは、例えば、40〜80℃の加温条件下にて撹拌し、均一な混合液とすることが好ましい。
また、塗工に適した所望の粘度となるように、希釈溶剤をさらに加えることも好ましい。
(1)(A)成分:高屈折率活性エネルギー線硬化成分
本発明における光拡散制御フィルム用組成物は、(A)成分として、高屈折率活性エネルギー線硬化成分を含むことを特徴とする。
この理由は、(A)成分として高屈折率活性エネルギー線硬化成分を含むことにより、後述する(B)成分としての低屈折率活性エネルギー線硬化成分との間において重合速度に所定の差を生じさせることができるためである。
したがって、両成分同士が均一に共重合することを抑制することにより、(A)成分及び(B)成分を効率的に相分離させながら硬化させることができる。
これにより、硬化前の段階では均一な組成物であるにもかかわらず、硬化の際にルーバー構造やカラム構造といった所定の内部構造が形成されることから、得られる硬化物に対し、入射光を効率よく拡散可能な優れた光拡散特性を付与することができる。
(1)−1 屈折率
(A)成分の屈折率を1.5〜1.65の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、(A)成分の屈折率が1.5未満の値となると、(B)成分の屈折率との差が小さくなり過ぎて、活性エネルギー線照射による硬化の際に、(A)成分と、(B)成分との間において重合速度に所定の差が生じにくくなる。
これにより、両成分同士は相分離によって均一に硬化しにくくなり、得られる光拡散制御フィルムは、所定の内部構造の形成が困難になって、所望の光拡散特性を得ることが困難になる場合があるためである。
一方、(A)成分の屈折率が1.65を超えた値となると、(B)成分の屈折率との差は大きくなるものの、(B)成分との相溶状態が悪化し易くなり、所定の内部構造の形成が困難になる場合があるためである。
したがって、(A)成分の屈折率の下限値を、1.55以上の値とすることがより好ましく、1.56以上の値とすることがさらに好ましい。
また、(A)成分の屈折率の上限値を、1.6以下の値とすることがより好ましく、1.59以下の値とすることがさらに好ましい。
なお、上述した(A)成分の屈折率とは、活性エネルギー線の照射により硬化する前の(A)成分の屈折率を意味する。
また、屈折率は、例えば、JIS K0062に準じて測定することができる。
(1)−2 種類
(A)成分の種類は、特に制限されないが、複数の芳香環を含有する(メタ)アクリル酸エステルであることが好ましい。
この理由は、このような化合物であれば、(A)成分及び(B)成分をより効率的に相分離させながら硬化させることができ、より優れた光拡散特性を得ることができるためである。
このような化合物としては、例えば、(メタ)アクリル酸ビフェニル、(メタ)アクリル酸ナフチル、(メタ)アクリル酸アントラシル、(メタ)アクリル酸ベンジルフェニル、(メタ)アクリル酸ビフェニルオキシアルキル、(メタ)アクリル酸ナフチルオキシアルキル、(メタ)アクリル酸アントラシルオキシアルキル、(メタ)アクリル酸ベンジルフェニルオキシアルキル、o−フェノキシベンジル(メタ)アクリレート、m−フェノキシベンジル(メタ)アクリレート、p−フェノキシベンジル(メタ)アクリレート等、もしくは、これらの一部がハロゲン、アルキル、アルコキシ、ハロゲン化アルキル等によって置換されたもの等を挙げることができる。
また、「(メタ)アクリル酸」とは、アクリル酸とメタクリル酸の両方を意味する。
上述した(A)成分として、ビフェニル環を含有する化合物を含むことがより好ましく、特に、下記一般式(1)で表されるビフェニル化合物を含むことがさらに好ましい。
(一般式(1)中、R1〜R10は、それぞれ独立しており、R1〜R10の少なくとも1つは、より好ましくはR2〜R8の少なくとも1つは、特に好ましくはR3、R5、R6、R8の少なくとも1つは、下記一般式(2)で表される置換基であり、残りは、水素原子、水酸基、カルボキシル基、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン化アルキル基、ヒドロキシアルキル基、カルボキシアルキル基及びハロゲン原子のいずれかの置換基である。)
(一般式(2)中、R11は、水素原子又はメチル基であり、炭素数nは1〜4の整数であり、繰り返し数mは1〜10の整数である。)
この理由は、以下のように推定される。
すなわち、(A)成分として、上述した構造を有するビフェニル化合物を含むことにより、(A)成分と、(B)成分との相溶性が良好でありながら、活性エネルギー線照射による硬化の際に、両成分同士の共重合性が低い傾向にある。
そのため、両成分の重合速度に所定の差が生じ易くなり、両成分が効率的に相分離しながら、硬化が進行しやすくなる。その結果、所定の内部構造をより安定的に形成し、得られる光拡散制御フィルムは、優れた光拡散特性を発揮することができる。
また、(A)成分に由来した屈折率が相対的に高い領域の屈折率を高くして、(B)成分に由来した屈折率が相対的に低い領域の屈折率との差を、所定以上の値に、より容易に調節することができる。
また、一般式(1)で表されるビフェニル化合物の具体例としては、下記式(3)〜(4)で表される化合物を好ましく挙げることができる。
(2)(B)成分:低屈折率活性エネルギー線硬化成分
本発明の光拡散制御フィルム用組成物は、(B)成分として、低屈折率活性エネルギー線硬化成分を含むことを特徴とする。
この理由は、(B)成分を含むことにより、活性エネルギー線照射による硬化の際に、上述した(A)成分と、(B)成分との間において重合速度に所定の差が生じるためである。したがって、両成分同士が均一に共重合することを抑制することで、(A)成分及び(B)成分を効率的に相分離させながら硬化させることができるためである。
これにより、硬化前の段階では均一な組成物であるにもかかわらず、硬化の際にルーバー構造やカラム構造といった所定の内部構造が形成されることから、得られる硬化物に対し、入射光を効率よく拡散可能な優れた光拡散特性を付与することができる。
(2)−1 屈折率
(B)成分の屈折率を1.4〜1.5の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、(B)成分の屈折率が1.4未満の値となると、(A)成分の屈折率との差は大きくなるものの、(A)成分との相溶性が悪化し易くなり、所定の内部構造の形成が困難になる場合があるためである。
一方、(B)成分の屈折率が1.5を超えた値となると、(A)成分の屈折率との差が小さくなり過ぎて、所望の光拡散特性を得ることが困難になる場合があるためである。
したがって、(B)成分の屈折率の下限値を、1.45以上の値とすることがより好ましく、1.46以上の値とすることがさらに好ましい。
また、(B)成分の屈折率の上限値を、1.49以下の値とすることがより好ましく、1.48以下の値とすることがさらに好ましい。
なお、上述した(B)成分の屈折率とは、活性エネルギー線の照射により硬化する前の(B)成分の屈折率を意味する。
また、屈折率は、例えば、JIS K0062に準じて測定することができる。
また、上述した(A)成分の屈折率と、(B)成分の屈折率との差を0.01〜0.8の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる屈折率の差が0.01未満の値となると、活性エネルギー線照射による硬化の際に、(A)成分と、(B)成分との間において重合速度に所定の差が生じにくくなるためである。したがって、両成分同士は均一に共重合してしまい、相分離しながら硬化しにくくなって、所定の内部構造を形成することが困難になる場合がある。
一方、かかる屈折率の差が0.8よりも大きな値となると、(A)成分と(B)成分の相溶性が悪化する傾向があり、所定の内部構造を形成することが困難になる場合があるためである。
したがって、(A)成分の屈折率と、(B)成分の屈折率との差の下限値を、0.05以上の値とすることがより好ましく、0.1以上の値とすることがさらに好ましい。
また、(A)成分の屈折率と、(B)成分の屈折率との差の上限値を、0.5以下の値とすることがより好ましく、0.2以下の値とすることがさらに好ましい。
(2)−2 種類
(B)成分の種類は、特に制限されるものではなく、例えば、ウレタン(メタ)アクリレート、側鎖に(メタ)アクリロイル基を有する(メタ)アクリル系ポリマー、(メタ)アクリロイル基含有シリコーン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等が挙げられるが、特に、ウレタン(メタ)アクリレートとすることが好ましい。
この理由は、ウレタン(メタ)アクリレートであれば、(A)成分及び(B)成分をさらに効率的に相分離させながら硬化させることができ、さらに優れた光拡散特性を発揮することができるためである。
なお、(メタ)アクリレートとは、アクリレート及びメタクリレートの両方を意味する。
ウレタン(メタ)アクリレートは、(B1)イソシアナート基を少なくとも2つ含有する化合物、(B2)ポリオール化合物、好ましくはジオール化合物、特に好ましくはポリアルキレングリコール、及び(B3)ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートから形成される。
なお、(B)成分には、ウレタン結合の繰り返し単位を有するオリゴマーも含むものとする。
このうち、(B1)成分であるイソシアナート基を少なくとも2つ含有する化合物としては、例えば、2,4−トリレンジイソシアナート、2,6−トリレンジイソシアナート、1,3−キシリレンジイソシアナート、1,4−キシリレンジイソシアナート、4,4’−ジイソシアン酸メチレンジフェニル(MDI)等の芳香族ポリイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナート等の脂肪族ポリイソシアナート、イソホロンジイソシアナート(IPDI)、水素添加ジフェニルメタンジイソシアナート等の脂環式ポリイソシアナート、及びこれらのビウレット体、イソシアヌレート体、さらにはエチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、ヒマシ油等の低分子活性水素含有化合物との反応物であるアダクト体(例えば、キシリレンジイソシアナート系3官能アダクト体)等を挙げることができる。
また、ウレタン(メタ)アクリレートを形成する成分のうち、(B2)成分であるポリアルキレングリコールとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール、ポリへキシレングリコール等が挙げられ、中でも、ポリプロピレングリコールであることが、特に好ましい。
この理由は、ポリプロピレングリコールであれば、(B)成分を硬化させた際に、当該硬化物における良好なソフトセグメントとなり、得られる光拡散制御フィルムのハンドリング性や実装性を、効果的に向上させることができるためである。
なお、(B)成分の重量平均分子量は、(A)成分との相溶性の観点から、通常、3,000〜30,000の範囲内の値とすることが好ましく、4,000〜14,000の範囲内の値とすることが好ましい。そして、(B)成分の重量平均分子量は、主に、(B2)成分の重量平均分子量により調節することができる。ここで、(B2)成分の重量平均分子量は、通常、2,000〜19,500であり、好ましくは2,500〜14,300であり、特に好ましくは3,500〜12,300である。
また、ウレタン(メタ)アクリレートを形成する成分のうち、(B3)成分であるヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、得られるウレタン(メタ)アクリレートの重合速度を低下させ、所定の内部構造をより効率的に形成する観点から、特に、ヒドロキシアルキルメタクリレートであることがより好ましく、2−ヒドロキシエチルメタクリレートであることがさらに好ましい。
(2)−3 配合量
(A)成分及び(B)成分の合計量を100重量部とした場合に、(B)成分の配合量を20〜80重量部の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、(B)成分の配合量が20重量部未満の値となると、(A)成分に由来した屈折率が相対的に高い領域の幅が、(B)成分に由来した屈折率が相対的に低い領域の幅と比較して過度に大きくなり、良好な光拡散特性を得ることが困難になる場合があるためである。
一方、(B)成分の配合量が80重量部を超えた値となると、(B)成分に対する(A)成分の存在割合が少なくなって、(A)成分に由来した屈折率が相対的に高い領域の幅が、(B)成分に由来した屈折率が相対的に低い領域の幅と比較して過度に小さくなり、良好な光拡散特性を得ることが困難になる場合があるためである。
したがって、(A)成分及び(B)成分の合計量を100重量部とした場合に、(B)成分の配合量の下限値を、40重量部以上の値とすることがより好ましく、55重量部以上の値とすることがさらに好ましい。
また、(A)成分及び(B)成分の合計量を100重量部とした場合に、(B)成分の配合量の上限値を、70重量以下の値とすることがより好ましく、65重量部以下の値とすることがさらに好ましい。
(3)(C)成分:無極性ビニルモノマー
本発明における光拡散制御フィルム用組成物は、(C)成分として、極性官能基を有さないビニルモノマーを含むことが好ましい。
すなわち、例えば、水酸基、カルボキシル基、アミノ基及びアミド基等の極性官能基を有さないビニルモノマーを含むことが好ましい。
この理由は、かかる無極性ビニルモノマーを含むことにより、(A)成分及び(B)成分の相分離による所定の内部構造の形成を阻害することなく、得られる硬化物の粘弾性を、安定的に所定の範囲に調節することができることから、光拡散特性及びフレキシブル性に優れ、かつ、取り扱い性が良好な光拡散制御フィルムを得ることができるためである。
(3)−1 種類
かかる(C)成分の種類としては、特に制限されるものではないが、炭素数4〜20のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーを用いることが好ましい。
このような(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしては、例えば、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ミリスチル(メタ)アクリレート、パルミチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート等の1種単独、又は2種以上の組み合わせを用いることが好ましい。
また、脂環式炭化水素骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルモノマーを用いることも好ましい。
このような(メタ)アクリル酸エステルモノマーとしては、例えば、シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘプチル(メタ)アクリレート、ジシクロデシル(メタ)アクリレート、トリシクロデシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンタン(メタ)アクリレート等の1種単独、又は2種以上の組み合わせを用いることが好ましい。
中でも、粘弾性の調節機能に優れることから、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート及びイソボルニル(メタ)アクリレートからなる群から選択される少なくとも一種とすることが特に好ましい。
(3)−2 配合量
(C)成分の配合量を、(A)成分及び(B)成分の合計量100重量部に対して、1〜30重量部の範囲内の値で含むことが好ましい。
この理由は、(C)成分の配合量が1重量部未満の値となると、得られる硬化物の粘弾性を、安定的に所定の範囲に調節する効果が不十分になって、フレキシブル性をさらに向上させることが困難になる場合があるためである。
一方、(C)成分の配合量が30重量部を超えた値となると、(A)成分及び(B)成分の相分離によってなされる所定の内部構造の形成が阻害されやすくなって、優れた光拡散特性を得ることが困難になる場合があるためである。
したがって、(C)成分の配合量の下限値を、5重量部以上の値とすることがより好ましく、10重量部以上の値とすることがさらに好ましい。
また、(C)成分の配合量の上限値を、20重量部以下の値とすることがより好ましく、15重量部以下の値とすることがさらに好ましい。
(4)(D)成分:光重合開始剤
光拡散制御フィルム用組成物においては、(D)成分として、光重合開始剤を含有させることが好ましい。
この理由は、(D)成分を含有させることにより、光拡散制御フィルム用組成物に対して活性エネルギー線を照射した際に、効率的に硬化反応をすすめることができ、好適な粘弾性特性を有する光拡散制御フィルムを得ることができるためである。
ここで、光重合開始剤としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、アセトフェノン、ジメチルアミノアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−プロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−2−(ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、ベンゾフェノン、p−フェニルベンゾフェノン、4,4−ジエチルアミノベンゾフェノン、ジクロロベンゾフェノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−ターシャリーブチルアントラキノン、2−アミノアントラキノン、2−メチルチオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、ベンジルジメチルケタール、アセトフェノンジメチルケタール、p−ジメチルアミン安息香酸エステル、オリゴ[2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパン]等が挙げられ、これらのうち1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、(D)成分の配合量としては、(A)成分及び(B)成分の合計量100重量部に対して、0.2〜20重量部の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、(D)成分の配合量が0.2重量部未満の値となると、重合開始点が乏しくなることから、十分に光拡散制御フィルム用組成物を硬化することが困難になる場合があるためである。一方、(D)成分の配合量が20重量部を超えた値となると、光拡散制御フィルムの黄変や耐久性の低下が生じやすくなる場合があるためである。
したがって、(D)成分の配合量の下限値を、0.5重量部以上の値とすることがより好ましく、1重量部以上の値とすることがさらに好ましい。
また、(D)成分の配合量の上限値を、15重量部以下の値とすることがより好ましく、10重量部以下の値とすることがさらに好ましい。
(5)(E)シランカップリング剤
光拡散制御フィルム用組成物においては、(E)成分として、シランカップリング剤を含むことが好ましい。
この理由は、(E)成分を含むことで、得られる光拡散制御フィルムにおける被着体への密着力を向上させることができるためである。
かかる(E)成分の種類としては、特に制限されるものではないが、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン等の1種単独、又は2種以上の組み合わせを用いることが好ましい。
また、(E)成分の配合量を、(A)成分及び(B)成分の合計量(100重量部)に対して、0.01〜5重量部の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、(E)成分の配合量が0.01重量部未満の値となると、被着体との接着に用いる粘着層や接着層との密着性を向上させる効果が十分に得られない場合があるためである。
一方、(E)成分の配合量が5重量部を超えた値となると、光拡散特性が低下したり、密着性が発現しない場合があるためである。
したがって、(E)成分の配合量の下限値を、0.1重量部以上の値とすることがより好ましく、0.2重量部以上の値とすることがさらに好ましい。
また、(E)成分の配合量の上限値を、3重量部以下の値とすることがより好ましく、1重量部以下の値とすることがさらに好ましく、0.4重量部以下の値とすることが特に好ましい。
(6)他の添加剤
本発明の効果を損なわない範囲で、適宜、他の添加剤を配合することができる。
他の添加剤としては、例えば、酸化防止剤、帯電防止剤、重合促進剤、重合禁止剤、赤外線吸収剤、可塑剤、希釈溶剤、及びレベリング剤等が挙げられる。
なお、他の添加剤の含有量は、一般に、(A)成分及び(B)成分の合計量(100重量部に対して、0.01〜5重量部の範囲内の値とすることが好ましい。
上述した他の添加剤として紫外線吸収剤を配合することが好ましい。
この理由は、紫外線吸収剤を配合することにより、活性エネルギー線を照射した際に、所定波長の活性エネルギー線を、所定の範囲で選択的に吸収することができるためである。
その結果、光拡散制御フィルム用組成物の硬化を阻害することなく、例えば図3(b)に示すように、得られる光拡散制御フィルムの内部に形成される所定の内部構造に屈曲を生じさせることができるためである。
紫外線吸収剤が、ヒドロキシフェニルトリアジン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤及びヒドロキシベンゾエート系紫外線吸収剤からなる群から選択される少なくとも一種であることが好ましい。
この理由は、これらの紫外線吸収剤であれば、所定の内部構造に、より明確に屈曲を生じさせることができることから、得られる光拡散制御フィルムにおける光拡散特性の範囲を、より効果的に拡大することができるためである。
すなわち、高圧水銀ランプの主波長である365nmの波長に、より近い箇所にピークを持つこれらの紫外線吸収剤であれば、少ない配合量で屈曲を生じさせることが確認されているためである。
また、光拡散制御フィルム用組成物における紫外線吸収剤の配合量を、(A)成分及び(B)成分の合計量100重量部に対して、2重量部未満の値(但し、0重量部を除く。)とすることが好ましい。
この理由は、紫外線吸収剤の配合量が2重量部以上の値となると、光拡散制御フィルム用組成物の硬化が阻害されて、フィルムの表面に収縮シワが生じたり、全く硬化しなくなったりする場合があるためである。一方、紫外線吸収剤の配合量が過度に少なくなると、光拡散制御フィルムの内部に形成される内部構造に対し、十分な屈曲を生じさせることが困難になる場合があるためである。
したがって、紫外線吸収剤の配合量の下限値を、(A)成分及び(B)成分の合計量100重量部に対して、0.01重量部以上の値とすることがより好ましく、0.02重量部以上の値とすることがさらに好ましい。
また、紫外線吸収剤の配合量の上限値を、(A)成分及び(B)成分の合計量100重量部に対して、1.5重量部以下の値とすることがより好ましく、1重量部以下の値とすることがさらに好ましい。
2.工程(b):塗布工程
工程(b)は、図5(a)に示すように、光拡散制御フィルム用組成物を基材2に対して塗布し、塗布層1を形成する工程である。
かかる基材としては、通常の剥離フィルムを使用することができ、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルフィルムや、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィンフィルムに対し、シリコーン樹脂等の剥離剤を塗布して剥離層を設けたものが挙げられる。
なお、かかる基材の膜厚は、通常、20〜250μmの範囲内の値とすることが好ましく、生産性の観点から35〜200μmの範囲内の値とすることがより好ましい。
また、基材上に光拡散制御フィルム用組成物を塗布する方法としては、例えば、バーコート法、ナイフコート法、ロールコート法、ブレードコート法、ダイコート法、グラビアコート法等を用いることができる。
また、このときの塗布層の厚さは、通常、50〜700μmの範囲内の値とすることが好ましい。
3.工程(c):活性エネルギー線照射工程
工程(c)は、図5(b)に示すように、塗布層1に対して活性エネルギー線照射を行い、シート内にルーバー構造やカラム構造等の所定の内部構造を形成し、光拡散制御フィルムとする工程である。
以下、一例として、ルーバー構造を形成する場合について説明する。
すなわち、図5(b)に示すように、基材2の上に形成された塗布層1に対し、一方向から見た場合には実質的に平行光であり、他の方向から見た場合には非平行なランダム光に見える光70´を照射する。
このような光70´は、例えば、線状光源125を用いることにより照射することができ、この場合、線状光源125の軸方向から見た場合には実質的に平行光に見え、他の方向から見た場合には非平行なランダム光に見えることになる。
また、照射光の照射角としては、図6に示すように、塗布層1の表面に対する法線の角度を0°とした場合の照射角θxを、通常、−80〜80°の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、照射角が−80〜80°の範囲外の値となると、塗布層1の表面での反射等の影響が大きくなって、十分にルーバー構造を形成することが困難になる場合があるためである。
なお、図6における矢印MDは、塗布層の移動方向を示す。
また、照射光としては、例えば、活性エネルギー線として電子線や紫外線等が挙げられるが、中でも、紫外線を用いることが好ましい。
この理由は、電子線の場合、重合速度が非常に速いため、重合過程で(A)成分と(B)成分が十分に相分離できず、ルーバー構造を形成することが困難になる場合があるためである。一方、可視光等と比較した場合、紫外線の方が、その照射により硬化する紫外線硬化樹脂や、使用可能な光重合開始剤のバリエーションが豊富であることから、(A)成分及び(B)成分の選択の幅を広げることができるためである。
また、照射光としての活性エネルギー線、例えば、紫外線の照射条件としては、塗布層表面におけるピーク照度を0.1〜20mW/cm2の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかるピーク照度が0.1mW/cm2未満の値となると、ルーバー構造を明確に形成することが困難になる場合があるためである。一方、かかるピーク照度が20mW/cm2を超えた値となると、硬化速度が速くなり過ぎるものと推定され、ルーバー構造を有効に形成できない場合があるためである。
したがって、活性エネルギー線照射における塗布層表面のピーク照度の下限値を、0.3mW/cm2以上の値とすることがより好ましく、0.5mW/cm2以上の値とすることがさらに好ましい。
また、活性エネルギー線照射における塗布層表面のピーク照度の上限値を、10mW/cm2以下の値とすることがより好ましく、5mW/cm2以下の値とすることがさらに好ましい。
また、活性エネルギー線照射における塗布層表面における積算光量を、通常、5〜1000mJ/cm2の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる積算光量が5mJ/cm2未満の値となると、ルーバー構造を上方から下方に向けて十分に伸長させることが困難になる場合があるためである。一方、かかる積算光量が1000mJ/cm2を超えた値となると、得られる光拡散制御フィルムに着色が生じてしまう場合があるためである。
したがって、活性エネルギー線照射における塗布層表面における積算光量の下限値を、200mJ/cm2以上の値とすることがより好ましく、300mJ/cm2以上の値とすることがさらに好ましい。
また、活性エネルギー線照射における塗布層表面における積算光量の上限値を、800mJ/cm2以下の値とすることがより好ましく、600mJ/cm2以下の値とすることがさらに好ましい。
また、量産性を維持しつつ、安定的にルーバー構造を形成する観点から、活性エネルギー線照射をする際に、基材上に形成された塗布層を、通常、0.1〜10m/分の範囲内の速度にて移動させることが好ましい。
特に、0.2m/分以上の速度にて移動させることがより好ましく、また、3m/分以下の速度にて移動させることがより好ましい。
また、活性エネルギー線照射を、非酸素雰囲気下において実施することが好ましい。
この理由は、非酸素雰囲気下において活性エネルギー線照射を行うことにより、酸素阻害の影響を抑制して効率的にルーバー構造を形成することができるためである。
すなわち、仮に活性エネルギー線照射を、非酸素雰囲気下ではなく、酸素雰囲気下にて行った場合、酸素阻害の影響を受け、得られる光拡散制御フィルムの表面側に内部構造非形成領域が形成されてしまい、光拡散制御フィルムの膜厚方向における全域にルーバー構造を形成することが困難になる場合があるためである。
なお、「非酸素雰囲気下」とは、塗布層の上面が酸素雰囲気、又は酸素が含まれる雰囲気と直接接していない条件下を意味する。
したがって、例えば、図5(a)に示すように、塗布層1の上面に別の基材2´をラミネートしたリ、あるいは、活性エネルギー線照射を行う雰囲気中の空気を窒素ガスで置換(窒素パージを)した状態で活性エネルギー線照射を行うことが、「非酸素雰囲気下」での活性エネルギー線照射に該当する。
なお、本発明において、光拡散制御フィルム用組成物を硬化してなる光拡散制御フィルム内に形成される内部構造は、高屈折率領域と、低屈折率領域と、を含むものであれば、上述したルーバー構造に制限されるものではない。
例えば、図3(a)に示すカラム構造を形成する場合は、図5(c)に示すように、基材2の上に形成された塗布層1に対し、照射光として、光線の平行度が高い平行光60を照射すればよい。
また、図3(c)に示す所定の内部構造を形成する場合は、基材の上に形成された塗布層に対し、一方向から見た場合には実質的に平行光であり、他の方向から見た場合には、全くのランダム光ではなく、ある程度の平行度に調節された光を照射すればよい。
以下、本発明を実施例によってさらに詳細に説明する。但し、本発明はこれらの記載に制限されるものではない。
[実施例1]
1.低屈折率活性エネルギー線硬化成分の合成
容器内に、(B2)成分としての重量平均分子量9,200のポリプロピレングリコール(PPG)1モルに対して、(B1)成分としてのイソホロンジイソシアナート(IPDI)2モル、及び(B3)成分としての2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)2モルを収容した後、常法にしたがって反応させ、(B)成分としての重量平均分子量9,900のポリエーテルウレタンメタクリレートを得た。
なお、ポリプロピレングリコール及びポリエーテルウレタンメタクリレートの重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)にて、下記条件に沿って測定したポリスチレン換算値である。
・GPC測定装置:東ソー(株)製、HLC−8020
・GPCカラム :東ソー(株)製、(以下、通過順に記載)
TSK guard column HXL−H
TSK gel GMHXL(×2)
TSK gel G2000HXL
・測定溶媒 :テトラヒドロフラン
・測定温度 :40℃
2.光拡散制御フィルム用組成物の調製
次いで、(A)成分としての上述した式(3)で表される分子量268のo−フェニルフェノキシエトキシエチルアクリレート55.6重量部、及び、合成した(B)成分としての重量平均分子量9,900のポリエーテルウレタンメタクリレート44.4重量部((A)成分及び(B)成分の合計量=100重量部)に対して、(C)成分としての2−エチルヘキシルアクリレート11.1重量部と、(D)成分としての2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン1.11重量部と、(E)成分としての3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン0.22重量部と、を添加した後、80℃の条件下にて加熱混合を行い、光拡散制御フィルム用組成物を得た。
なお、(A)成分及び(B)成分の屈折率は、アッベ屈折計(アタゴ(株)製、アッベ屈折計DR−M2、Na光源、波長589nm)を用いてJIS K0062:1992に準じて測定したところ、それぞれ1.58及び1.46であった。
3.塗布工程
次いで、得られた光拡散制御フィルム用組成物を基材としての剥離フィルムの剥離処理面上に塗布して、膜厚200μmの塗布層を形成した後、剥離力の異なる剥離フィルムの剥離処理面を塗布層の露出面に対して貼り合わせた。
4.活性エネルギー線照射
次いで、図5(b)に示すように、線状光源を用いて、線状光源の軸方向から見た場合には実質的に平行光であり、他の方向から見た場合には非平行なランダム光に見える光を、図6に示す照射角θxがほぼ0°となるように塗布層に対して照射した。
このとき、塗布層表面から線状光源までの高さは500mmとし、ピーク照度は4.0mW/cm2、積算光量は500mJ/cm2となるように設定した。
次いで、固定された状態の塗布層に対して、剥離フィルム越しに紫外線を約2分間照射し、膜厚200μmの光拡散制御フィルムを得た。
なお、上述したピーク照度及び積算光量は、受光器を取り付けたUV METER(アイグラフィックス(株)製、アイ紫外線積算照度計UVPF−A1)を塗布層の位置に設置して測定した。
また、得られた光拡散制御フィルムの膜厚は、定圧厚さ測定器(宝製作所(株)製、テクロック PG−02J)を用いて測定した。
また、得られた光拡散制御フィルムを、線状光源の軸線方向と直交し、かつ、フィルム面と直交する面で切断した断面の模式図を図7(a)に示し、その断面写真を図7(b)に示す。
なお、光拡散制御フィルムの切断は剃刀を用いて行い、断面の写真の撮影はデジタルマイクロスコープ(キーエンス(株)製、VHX−2000)を用いて反射観察により行った。
5.評価
(1)光拡散特性の評価
得られた光拡散制御フィルムの光拡散特性を評価した。
すなわち、剥離フィルムに挟持された状態の光拡散制御フィルムの剥離フィルム表面に粘着剤層を設け、厚さ1.1mmのソーダライムガラス(日本板硝子(株)製)に貼合し、試験片とした。
次いで、コノスコープ(autronic−MELCHERS GmbH社製)を用いて、図8(a)に示すように、試験片のソーダライムガラス側より、ガラス面と直交する方向から光を入射し、その時の拡散光の拡散具合を撮影した。得られたコノスコープ画像を図8(b)に示す。
また、得られたコノスコープ画像を観察し、下記基準に沿って光拡散特性を評価した。得られた結果を表1に示す。
◎:拡散光の形状が棒状であり、良好な異方性光拡散特性が確認できる。
○:拡散光の形状が楕円に近い線状であり、十分な異方性光拡散特性が確認できる。
△:拡散光の形状が円形に近く、異方性光拡散特性が不十分である。
×:入射光がそのまま透過している。
(2)粘弾性の評価
得られた光拡散制御フィルムの粘弾性を評価した。
すなわち、剥離フィルムに挟持された状態の光拡散制御フィルムから両面の剥離フィルムを剥離し、試験片とした。
次いで、動的粘弾性自走測定器(オリエンテック(株)製、レオバイブロンDDV−II−EP)を用いて、測定周波数1Hz、温度範囲−20〜120℃、昇温速度10℃/分の条件下で粘弾性測定を行った。得られた結果を表1、図9(a)〜(b)及び図10に示す。
なお、図9(a)は、横軸に温度(℃)、縦軸に貯蔵弾性率G’(MPa)を採った温度−貯蔵弾性率G’チャートであり、図9(b)は、横軸に温度(℃)、縦軸に損失弾性率G’’を採った温度−損失弾性率G’’チャートである。
また、図10は、横軸に温度(℃)、縦軸にG’(5)/G’’(5)(−)を採った温度−G’(5)/G’’(5)チャートである。
(3)ゲル分率の評価
得られた光拡散制御フィルムのゲル分率(%)を評価した。
すなわち、剥離フィルムに挟持された状態の光拡散制御フィルムから両面の剥離フィルムを剥離し、約0.1gの光拡散制御フィルムを切り出してテトロンメッシュ(#200)に包み、酢酸エチルを溶剤としたソックスレー抽出装置(東京ガラス器械(株)製、脂肪抽出器)による還流を行った。
そして、光拡散制御フィルムの非ゲル分を抽出し、初期の質量との比よりゲル分率(%)を算出した。得られた結果を表1に示す。
(4)フレキシブル性の評価
得られた光拡散制御フィルムのフレキシブル性を評価した。
すなわち、剥離フィルムに挟持された状態の光拡散制御フィルムから両面の剥離フィルムを剥離し、試験片とした。
次いで、マンドレル試験機(TP技研(株)製、屈曲試験機)を用いて、23℃及び5℃の環境下において、試験片を直径2mmの試験棒に巻き付けて折り曲げた後、折り曲げ部分を目視により確認した。
そして、下記基準に沿って評価した。得られた結果を表1に示す。
○:折り曲げ部分の外観に変化が確認されない
△:折り曲げ直後は折り曲げ部分にわずかに白い線が確認されるが、すぐに消失することが確認される(実用上支障無し)
×:折り曲げ部分に白い線又はクラックが確認される
(5)粘着力の評価
得られた光拡散制御フィルムの粘着力(N/25mm)を評価した。
すなわち、剥離フィルムに挟持された状態の光拡散制御フィルムから一方の剥離フィルムを剥離し、露出した光拡散制御フィルムの面を膜厚100μmのポリエステルフィルム(東洋紡(株)製、A4300)に貼合し、剥離フィルム/光拡散制御フィルム/ポリエステルフィルムの積層体を得た。
次いで、裁断装置(荻野製作所(株)製、スーパーカッター)を用いて、得られた積層体を幅25mm×長さ100mmの大きさに裁断して、測定用サンプルとした。
次いで、得られた測定用サンプルから剥離フィルムを剥離した後、厚さ1.1mmのソーダライムガラス(日本板硝子(株)製)に貼合した。
次いで、測定用サンプルにつき、引っ張り試験機(オリエンテック(株)製、テンシロン)を用いて、下記条件にて粘着力(N/25mm)を測定した。得られた結果を表1に示す。
なお、記載した条件以外の点については、JIS Z 0237:2009に準拠して測定した。
剥離速度:300mm/分
剥離角度:180°
[実施例2]
実施例2では、光拡散制御フィルム用組成物を調製する際に、(C)成分の種類をブチルアクリレートに変えたほかは、実施例1と同様に光拡散制御フィルムを製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[実施例3]
実施例3では、光拡散制御フィルム用組成物を調製する際に、(C)成分の種類をシクロヘキシルアクリレートに変えたほかは、実施例1と同様に光拡散制御フィルムを製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[実施例4]
実施例4では、光拡散制御フィルム用組成物を調製する際に、(C)成分の種類をイソボルニルアクリレートに変えたほかは、実施例1と同様に光拡散制御フィルムを製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
[比較例1]
比較例1では、光拡散制御フィルム用組成物を調製する際に、(A)成分の配合量を40重量部に変えるとともに、(B)成分の配合量を60重量部に変え、(C)成分を配合しなかった。
さらに、(D)成分の配合量を1重量部に変え、(E)成分の配合量を0.2重量部に変えた。それ以外は、実施例1と同様に光拡散制御フィルムを製造し、評価した。得られた結果を表1に示す。
*PhPhEEA:o−フェニルフェノキシエトキシエチルアクリレート
*PEUMA:ポリエーテルウレタンメタクリレート
*2EHA:2−エチルヘキシルアクリレート
*BA:ブチルアクリレート
*CHA:シクロヘキシルアクリレート
*IBXA:イソボルニルアクリレート
以上、詳述したように、本発明によれば、所定の内部構造を備えた光拡散制御フィルムにおいて、低温条件下における貯蔵弾性率と損失弾性率との比を所定の範囲内の値に制御することにより、低温環境下であっても安定的にフレキシブル性を維持できるようになった。
その結果、優れた光拡散特性を有するとともに、環境温度にかかわらず、安定的にフレキシブル性を維持することができ、低温環境下において曲げ応力が生じた場合であっても、白い線やクラックの発生を効果的に抑制することができる光拡散制御フィルムを得ることができるようになった。
したがって、本発明の光拡散制御フィルムは、液晶表示装置やプロジェクションスクリーン等の高品質化に著しく寄与することが期待される。
1:塗布層、2:基材、2´:別の基材、10:異方性光拡散制御フィルム、12:屈折率が相対的に高い板状領域、14:屈折率が相対的に低い領域、15:柱状物、16:屈曲部、17:薄片状物、20:ルーバー構造、20a:ルーバー構造の境界面、20´:カラム構造、20´´:屈曲ルーバー構造、20´´´:所定の内部構造、60:平行光、70:点光源からの放射光、70´:一方向から見た場合には実質的に平行光であり、他の方向から見た場合には非平行なランダム光に見える光、102:点光源、104:レンズ、120:紫外線照射装置、122:コールドミラー、123:遮光板、125:線状光源

Claims (8)

  1. 高屈折率領域と、低屈折率領域と、を含む内部構造を有する光拡散制御フィルムであって、
    周波数1Hz、温度5℃における貯蔵弾性率(MPa)をG’(5)とし、周波数1Hz、温度5℃における損失弾性率(MPa)をG’’(5)とした場合に、下記関係式(1)を満足することを特徴とする光拡散制御フィルム。
    0<G’(5)/G’’(5)<6 (1)
  2. 少なくとも、高屈折率活性エネルギー線硬化成分と、低屈折率活性エネルギー線硬化成分と、を含む光拡散制御フィルム用組成物の硬化物であることを特徴とする請求項1に記載の光拡散制御フィルム。
  3. 前記内部構造が、高屈折率の板状領域と、低屈折率の板状領域とをフィルム面に沿った任意の一方向に沿って交互に配置してなるルーバー構造を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の光拡散制御フィルム。
  4. 前記内部構造が、低屈折率領域中に高屈折率の柱状物を林立させてなるカラム構造を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の光拡散制御フィルム。
  5. ゲル分率を90%以上の値とすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の光拡散制御フィルム。
  6. 粘着力を2N/25mm以下の値とすることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の光拡散制御フィルム。
  7. フィルムの膜厚を50〜700μmの範囲内の値とすることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の光拡散制御フィルム。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の光拡散制御フィルムの製造方法であって、
    下記工程(a)〜(c)を含むことを特徴とする光拡散制御フィルムの製造方法。
    (a)少なくとも、高屈折率活性エネルギー線硬化成分と、低屈折率活性エネルギー線硬化成分と、を含む光拡散制御フィルム用組成物を準備する工程
    (b)前記光拡散制御フィルム用組成物を基材に対して塗布し、塗布層を形成する工程
    (c)前記塗布層に対して活性エネルギー線を照射し、高屈折率領域と、低屈折率領域と、を含む内部構造を有し、かつ、周波数1Hz、温度5℃における貯蔵弾性率(MPa)をG’(5)とし、周波数1Hz、温度5℃における損失弾性率(MPa)をG’’(5)とした場合に、下記関係式(1)を満足する光拡散制御フィルムを得る工程
    0<G’(5)/G’’(5)<6 (1)
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