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JP2019028638A - ヘッドマウントディスプレイとその映像表示方法 - Google Patents

ヘッドマウントディスプレイとその映像表示方法 Download PDF

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JP2019028638A
JP2019028638A JP2017146171A JP2017146171A JP2019028638A JP 2019028638 A JP2019028638 A JP 2019028638A JP 2017146171 A JP2017146171 A JP 2017146171A JP 2017146171 A JP2017146171 A JP 2017146171A JP 2019028638 A JP2019028638 A JP 2019028638A
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善行 小川
Yoshiyuki Ogawa
善行 小川
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Konica Minolta Inc
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Abstract

【課題】装着者の意図を阻害しないように装着者が欲しい時に欲しいだけの情報を表示することの可能なヘッドマウントディスプレイとその映像表示方法を提供する。【解決手段】ヘッドマウントディスプレイ1は、装着者の頭部の向きを検知する頭部センサー4と、装着者の体幹の向きを検知する体幹センサー5と、装着者に対する情報の表示を行う表示部3と、表示部3での情報表示を制御する制御部2と、を備える。制御部2は、装着者の周囲の仮想空間に、体幹レイヤーと頭部レイヤーの2層からなるとともに連続的な情報表示領域を構成する仮想デスクトップを構築し、仮想デスクトップのうち装着者の顔を向けた方向を中心とする画角の範囲内にあるオブジェクトの表示において、装着者の体幹の向きに対する体幹レイヤーの相対位置を仮想的に固定し、装着者の頭部の向きに対する頭部レイヤーの相対位置を仮想的に固定する。【選択図】図1

Description

本発明はヘッドマウントディスプレイとその映像表示方法に関するものであり、例えば、頭部に装着された映像表示装置で映像を眼に投影表示するヘッドマウントディスプレイと、そのヘッドマウントディスプレイを使用した映像表示方法に関するものである。
シースルー型のヘッドマウントディスプレイには、表示映像と外界の透過視界との同時観察により、ハンズフリーで情報を得ながら現実世界の作業を実行できる、という利点がある。そのシースルー型の特徴を利用した技術が特許文献1,2で提案されている。特許文献1,2に記載のヘッドマウントディスプレイは、多数の情報を表示するために円柱状の表示画面を装着者の身体の周辺に仮想的に構築して、画角内で選択的に情報を表示させるものである。
例えば、特許文献1に記載のヘッドマウントディスプレイでは、インフォメーションベルトのような多数の表示オブジェクトの画像を表示する際に、装着者が歩行中であることを検出したとき、表示部が表示する表示オブジェクトを、仮想空間の特定の範囲に配置された表示オブジェクトに固定する。そして、装着者が歩行中でないことを検出したとき、仮想空間における複数の表示オブジェクトの配置座標が固定されるように、モーションセンサーが検出した装着者の頭部の動きに連動して表示部に表示される表示オブジェクトを変更する構成になっている。
また、特許文献2に記載のヘッドマウントディスプレイでは、ユーザーの頭部に装着可能に構成され、ユーザーに実空間の視野を提供可能な表示部と、前記表示部の少なくとも一軸周りの方位を検出する検出部と、前記表示部を包囲する3次元座標における表示領域であって、前記視野の前記一軸方向に沿った表示領域を制限することが可能な領域制限部と、前記視野に存在する所定の対象物に関連する情報を含む画像を前記3次元座標に対応付けて記憶する記憶部と、前記検出部の出力に基づいて前記方位に対応する前記3次元座標上の画像を前記視野に表示するように構成された表示制御部と、を備えた構成になっている。
特開2016−82411号公報 WO2014/129204 A1
特許文献1に記載のヘッドマウントディスプレイでは、歩行中に表示が固定される。そのため、歩行中に画角の外側にある表示を見ることができない、という課題がある。立ち止まった際に表示の固定は解除されるが、装着者が立ち止まっているとヘッドマウントディスプレイが判断している間は、装着者が身体ごと左方向(又は右方向)を向くことと、頭部だけ左方向(又は右方向)を向くことと、を区別することができない。したがって、装着者と表示画面との相対的な位置関係が変わってしまう可能性があり、使い勝手が非常に悪い、という課題もある。
特許文献2に記載のヘッドマウントディスプレイも、特許文献1に記載のものと同様である。オブジェクトはワールド座標系に固定されているか、ローカル座標系に固定されているか、のどちらかなので、身体ごと左方向(又は右方向)を向くことと、頭部だけ左方向(又は右方向)を向くことと、を区別することができない。したがって、装着者と表示画面との相対的な位置関係が変わってしまう可能性があり、使い勝手が非常に悪い、という課題がある。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであって、その目的は、装着者の意図を阻害しないように装着者が欲しい時に欲しいだけの情報を表示することの可能なヘッドマウントディスプレイとその映像表示方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、第1の発明のヘッドマウントディスプレイは、装着者の頭部の向きを検知する頭部センサーと、装着者の体幹の向きを検知する体幹センサーと、装着者に対する情報の表示を行う表示部と、前記表示部での情報表示を制御する制御部と、を備えたヘッドマウントディスプレイであって、
前記制御部が、装着者の周囲の仮想空間に、体幹レイヤーと頭部レイヤーの2層からなるとともに連続的な情報表示領域を構成する仮想デスクトップを構築し、
前記表示部で表示される情報が、前記仮想デスクトップ上に位置するオブジェクトとして、前記体幹レイヤーと前記頭部レイヤーのどちらかに所属しており、
前記制御部が、前記仮想デスクトップのうち装着者の顔を向けた方向を中心とする画角の範囲内にあるオブジェクトを前記表示部に表示させ、
前記表示部での表示において、装着者の体幹の向きに対する前記体幹レイヤーの相対位置が仮想的に固定されており、装着者の頭部の向きに対する前記頭部レイヤーの相対位置が仮想的に固定されていることを特徴とする。
第2の発明のヘッドマウントディスプレイは、上記第1の発明において、前記体幹レイヤーに属するオブジェクトが前記画角の範囲内に少なくとも1つ表示されているときに、ドラッグ操作ONのための信号が入力されると、前記画角の範囲内において最も画角中心に近い中心位置を有するオブジェクトを選択するとともに、その選択されたオブジェクトの所属を体幹レイヤーから頭部レイヤーに変更することで前記画角の範囲内にオブジェクトを常時表示する制御と、
さらにドラッグ操作OFFの信号が入力されると、選択されているオブジェクトの所属を頭部レイヤーから体幹レイヤーに変更することで、ドラッグ操作ONの信号が入力される直前の体幹レイヤー上の位置からドラッグ操作OFFの信号が入力された時点での体幹レイヤー上の位置へとオブジェクトを移動する制御と、
を前記制御部が行うことを特徴とする。
第3の発明のヘッドマウントディスプレイは、上記第1又は第2の発明において、前記体幹レイヤーに属するオブジェクトが前記画角の範囲内に少なくとも1つ表示されているときに、展開操作ONのための信号が入力されると、前記画角の範囲内において最も画角中心に近い中心位置を有するオブジェクトを選択するとともに、その選択されたオブジェクトの所属を体幹レイヤーから頭部レイヤーに変更し、かつ、オブジェクトの表示サイズを前記画角の範囲全体に展開することでオブジェクトを常時拡大表示する制御と、
さらに展開操作OFFの信号が入力されると、選択されているオブジェクトの所属を頭部レイヤーから体幹レイヤーに変更するとともに、体幹レイヤー上でのオブジェクトの位置及びサイズを展開操作ONの信号が入力される直前の状態に戻す制御と、
を前記制御部が行うことを特徴とする。
第4の発明のヘッドマウントディスプレイは、上記第2又は第3の発明において、前記信号の入力が、機械的なボタン又はタッチパネルによる物理的な操作入力で行われるか、あるいはマイクへの音声入力、ジェスチャーによる操作入力、又は装着者の瞬きによる操作入力で行われることを特徴とする。
第5の発明のヘッドマウントディスプレイは、上記第1〜第4のいずれか1つの発明において、外界風景と前記表示部で表示される映像とを重畳する透過型コンバイナーを更に備えた光学シースルー型のヘッドマウントディスプレイであることを特徴とする。
第6の発明のヘッドマウントディスプレイは、上記第1〜第4のいずれか1つの発明において、外界風景を撮影するカメラを更に備え、そのカメラで撮像された映像を前記表示部で表示される映像に重畳するビデオシースルー型のヘッドマウントディスプレイであることを特徴とする。
第7の発明のヘッドマウントディスプレイは、上記第1〜第6のいずれか1つの発明において、前記仮想デスクトップが球面形状を有することを特徴とする。
第8の発明の映像表示方法は、ヘッドマウントディスプレイの映像表示方法であって、
装着者の周囲の仮想空間に、体幹レイヤーと頭部レイヤーの2層からなるとともに連続的な情報表示領域を構成する仮想デスクトップを構築し、
前記体幹レイヤーと前記頭部レイヤーのどちらかに所属するようにオブジェクトを前記仮想デスクトップ上に位置させ、
装着者の体幹の向きに対する前記体幹レイヤーの相対位置を仮想的に固定し、かつ、装着者の頭部の向きに対する前記頭部レイヤーの相対位置を仮想的に固定しながら、前記仮想デスクトップのうち装着者の顔を向けた方向を中心とする画角の範囲内にあるオブジェクトを表示させることを特徴とする。
本発明によれば、装着者の周囲に構築された仮想デスクトップにおいて、体幹に固定された体幹レイヤーと頭部に固定された頭部レイヤーのどちらかにオブジェクトが所属しており、画角の範囲内にあるオブジェクトが表示される構成になっているため、装着者の意図を阻害しないように装着者が欲しい時に欲しいだけの情報を表示することが可能である。したがって、高い表示操作性を実現することができる。
ヘッドマウントディスプレイの一実施の形態を示すブロック図。 ヘッドマウントディスプレイと装着者と球面形状の仮想デスクトップとの関係を示す模式図。 光学シースルー型のヘッドマウントディスプレイの装着状態を示す図。 ビデオシースルー型のヘッドマウントディスプレイの装着状態を示す図。 装着者の頭部の向きを説明するための模式図。 仮想デスクトップの体幹レイヤー及び頭部レイヤーと装着者の体幹及び頭部との位置関係の一例を示す平面図。 ヘッドマウントディスプレイの第1の実施の形態の制御動作を示すフローチャート。 ヘッドマウントディスプレイの第1の実施の形態の使用状態の一例を示す平面図。 ヘッドマウントディスプレイの第2の実施の形態の制御動作を示すフローチャート。 ヘッドマウントディスプレイの第2の実施の形態の使用状態の一例を示す平面図。 ヘッドマウントディスプレイの第3の実施の形態の制御動作を示すフローチャート。 ヘッドマウントディスプレイの第3の実施の形態の使用状態の一例を示す平面図。
以下、本発明を実施したヘッドマウントディスプレイ,その映像表示方法等を、図面を参照しつつ説明する。なお、各実施の形態,具体例等の相互で同一の部分や相当する部分には同一の符号を付して重複説明を適宜省略する。
図1にヘッドマウントディスプレイ1の概略構成を示し、図2にヘッドマウントディスプレイ1とその装着者10と球面形状の仮想デスクトップ30との関係を模式的に示す。ヘッドマウントディスプレイ1は、図1に示すように、制御部2,表示部3,頭部センサー4,体幹センサー5,入力検知部6及び記憶部7を有している。そのなかでも、制御部2,表示部3及び頭部センサー4は映像表示装置8を構成しており、入力検知部6及び記憶部7は操作装置9を構成している。
制御部2は、ヘッドマウントディスプレイ1の各部の動作を制御し(図1)、例えば、表示部3での情報表示を制御することにより、連続的な情報表示領域を構成する球面形状の仮想デスクトップ30を、装着者10の周囲の仮想空間に構築する(図2)。表示部3で表示される情報はオブジェクト20として仮想デスクトップ30上に位置し、仮想デスクトップ30のうち装着者10の顔を向けた方向を中心とする画角の範囲内にあるオブジェクト20が表示部3で表示される。なお、表示部3の具体例としては、照明光を変調して映像を表示する反射型又は透過型の液晶表示素子等が挙げられる。
表示部3では装着者10に対する情報(作業指示情報等)の表示が行われるが、その情報は記憶部7に蓄えられており、その情報を映像として表示部3に表示させる制御が制御部2で行われる。制御部2,記憶部7等は、CPU(Central Processing Unit),RAM(Random Access Memory),ROM(Read Only Memory),HDD(Hard Disk Drive)等によって構成されている。例えば、記憶部7のHDDに格納されている処理プログラム(映像表示プログラム,作業マニュアル等)をCPUが読み出し、RAMに展開して実行することによって、表示部3等の動作が制御される。
頭部センサー4は、例えば、装着者10の頭部10Hの向きを角度として検知する頭部センシング用3軸角加速度センサーであり、映像表示装置8の一部として頭部10Hに装着される。体幹センサー5は、例えば、装着者10の体幹10B(つまり、胸や腹や腰を含む胴体)の向きを角度として検知する体幹センシング用3軸角加速度センサーであり、映像表示装置8と有線又は無線により接続された専用のセンシング装置として、胸ポケット,腰ベルト等に装着される。
入力検知部6の例としては、操作ボタン,バーコードリーダー,視線検出センサー,音声検出センサー,ジェスチャー検出センサー,加速度センサー等が挙げられる。ここでは操作装置9の一部である入力検知部6として、有線又は無線により接続された操作ボタン,バーコードリーダー等を想定しているが、視線検出センサーを用いる場合等、必要に応じて映像表示装置8等に入力検知部6を搭載する構成にしてもよい。つまり、機械的なボタン又はタッチパネルによる物理的な操作入力に限らず、マイクへの音声入力、ジェスチャー検知装置を用いたジェスチャーによる操作入力、装着者の瞬きによる操作入力(例えば、瞬きを検知するセンサーで検出された「一定時間内の瞬きの回数」や「瞬きの時間」が設定された閾値を超えたことで実行される瞬き操作入力)等の信号入力によって判断され実行される構成にしてもよい。
表示部3や頭部センサー4は頭部10Hに装着される必要があり、体幹センサー5は体幹10Bに装着される必要があるが、他の構成要素に関しては必要に応じた配置にしてもよい。例えば、このヘッドマウントディスプレイ1では、制御部2を映像表示装置8に有する構成になっているが、映像表示装置8と有線又は無線により接続された付属装置(例えば、操作装置9,バッテリー装置等)に制御部2を有する構成にしてもよい。体幹センサー5に関しても同様であり、体幹センサー5は専用のセンシング装置として体幹10Bに装着される構成になっているが、映像表示装置8と有線又は無線により接続された付属装置(例えば、操作装置9,バッテリー装置等)に体幹センサー5を有する構成にして、その付属装置が体幹10Bに装着される構成にしてもよい。また、操作装置9を映像表示装置8に一体化してもよく、ヘッドマウントディスプレイ1をサーバーに接続し、サーバー内で大量の情報解析を行うことが可能なシステム構成にしてもよい。
ヘッドマウントディスプレイ1は、その装着者の眼前に映像情報を提示する映像表示装置8を、表示を行うための主要部として備えた装置である。そのヘッドマウントディスプレイ1を用いることにより、作業をハンズフリーで行うことが可能になるとともに、装着者の身体の周りに仮想デスクトップ30(図2)を構築することも可能になる。ヘッドマウントディスプレイ1の一例としては、例えば、装着者10の作業内容に応じた指示(作業指示表示等)を外界視野と重ねて表示するシースルー型のヘッドマウントディスプレイが挙げられ、それに搭載される映像表示装置8としては、光学シースルー型やビデオシースルー型が挙げられる。
図3に、光学シースルー型のヘッドマウントディスプレイ1の装着状態を示す。図3(A)は頭部10Hに装着されたヘッドマウントディスプレイ1を斜め前方から示しており、図3(B)は頭部10Hに装着されたヘッドマウントディスプレイ1の断面構造を側方から示している。このヘッドマウントディスプレイ1は、外界風景と表示部3で表示される映像とを重畳する透過型コンバイナー12と、眼鏡のフレームに相当する支持機構13と、を備えている。
支持機構13は、制御部2,表示部3等が内蔵された筐体11と、ホログラム光学素子(又はハーフミラー)からなる透過型コンバイナー12と、頭部センサー4と、を一体的に保持することにより、映像表示装置8を装着者10の眼前で支持している。したがって、透過型コンバイナー12を透過した外界光L0からなる外界像と、透過型コンバイナー12で反射した映像光L1からなる表示映像と、を共に装着者10に観察させることが可能である。なお、図3では透過型コンバイナー12を両眼に対して設けた構成を示しているが、透過型コンバイナー12を片眼に対して設けた構成にしてもよい。
図4に、ビデオシースルー型のヘッドマウントディスプレイ1の装着状態を示す。図4(A)は頭部10Hに装着されたヘッドマウントディスプレイ1を斜め前方から示しており、図4(B)は頭部10Hに装着されたヘッドマウントディスプレイ1の断面構造を側方から示している。このヘッドマウントディスプレイ1は、外界風景を撮影するカメラ14と、眼鏡のフレームに相当する支持機構13と、を備えている。
支持機構13は、制御部2,表示部3,カメラ14等が内蔵された筐体11と、頭部センサー4と、を一体的に保持することにより、映像表示装置8を装着者10の眼前で支持している。制御部2は、カメラ14で撮像された映像情報と、装着者10に対する情報(作業指示情報等)と、を重畳して、カメラ14に入射した外界光L0からなる外界像を含む表示映像(映像光L2)を、表示部3で装着者10に観察させることを可能としている。なお、図4ではカメラ14を2つ設けた構成を示しているが、カメラ14を1つ設けた構成にしてもよい。
次に、頭部10Hの向きと体幹10Bの向きを説明する。頭部10Hの向き(方位)は、頭部センサー4でセンシングされた頭部10Hの3軸角加速度値から計算され、体幹10Bの向き(方位)は、体幹センサー5でセンシングされた体幹10Bの3軸角加速度値から計算される。ここで、3軸角加速度値から計算される向きとして、ヨー角α,仰角β,ロール角γをそれぞれ以下のように定義する。
α:鉛直軸周りの回転の角度であり、鉛直上向きに対して右周り(右ネジの方向)を正とする。すなわち、頭部10H・体幹10Bを左右に振り向く方向の回転の角度であって、顔・体を左へ向ける方向を正とする。
β:頭部10H・体幹10Bのうなずき方向の回転の角度であり、顔が見上げる方向を正とする。
γ:頭部10H・体幹10Bをかしげる方向の回転の角度であり、首を右にかしげる方向を正とする。
頭部10Hの向きα,β,γをαH,βH,γHとし、体幹10Bの向きα,β,γをαB,βB,γBとし、図5に、頭部10Hのヨー角αH,仰角βH,ロール角γHとその±方向を示す(X:鉛直軸)。体幹10Bのヨー角αB,仰角βB,ロール角γBとその±方向も、頭部10Hの場合(図5)と同様である。
装着者10の周囲の仮想空間には、前述したように連続的な情報表示領域を構成する仮想デスクトップ30(図2)が構築されるが、その仮想デスクトップ30は球面形状の2層構造を有している。その各層と体幹10B及び頭部10Hとの位置関係の一例を図6に示す。なお、仮想デスクトップ30の形状は基本的に球面形状が好ましいが、作業等の形態に応じてその他の3次元形状(円柱面形状,円錐面形状等)を採用してもよい。
図6では、装着者10の上方から鉛直軸X(図5)に沿って見た装着者10と仮想デスクトップ30で、ヨー角αB,αHの変化のみを示している。仮想デスクトップ30上には、前述のオブジェクト20(図2)に相当する3つのオブジェクト20a,20b,20cが位置している。そのオブジェクト20a,20b,20cの位置と大きさは、オブジェクト20a,20b,20cの中心の角度座標(αO,βO,γO)と、大きさ(ΔαO,ΔβO)で規定される。また、ヘッドマウントディスプレイ1の表示画角のうち、水平画角をWとし、垂直画角をHとすると、仮想デスクトップ30のうち装着者10の顔を向けた方向を中心とする画角の範囲は(αH±W/2,βH±H/2)となり、この範囲内にあるオブジェクト20a,20b,20cの映像が表示されることになる。
図6に示す例では、仮想デスクトップ30が体幹レイヤー30Bと頭部レイヤー30Hの2層からなっており、体幹10Bのヨー角αB=0°,90°とし、頭部10Hのヨー角αH=0°,−90°としている。仮想デスクトップ30上に位置するオブジェクト20a,20b,20cのうち、オブジェクト20a,20cは体幹レイヤー30Bに所属しており、オブジェクト20bは頭部レイヤー30Hに所属している。そして、αB=0°,90°から分かるように体幹10Bの向きに対する体幹レイヤー30Bの相対位置が仮想的に固定されており、αH=0°,−90°から分かるように頭部10Hの向きに対する頭部レイヤー30Hの相対位置が仮想的に固定されている。したがって、体幹10Bの向きが変化すると、体幹レイヤー30Bに所属しているオブジェクト20a,20cの向きも体幹10Bと一体に変化し、頭部10Hの向きが変化すると、頭部レイヤー30Hに所属しているオブジェクト20bの向きも頭部10Hと一体に変化する。
上記のように、装着者10の周囲に構築された仮想デスクトップ30において、体幹10Bに固定された体幹レイヤー30Bと頭部10Hに固定された頭部レイヤー30Hのどちらかにオブジェクト20a,20b,20cが所属して、画角の範囲内にあるオブジェクト20a,20b,20cが表示される構成にすると、装着者10は、身体の周囲に纏った(体幹10Bに固定した)仮想デスクトップ30のなかから、頭部10Hを向けるという直感的な手法で必要な情報を選択的に表示して情報を得ることができるように感じることができる。装着者10の意図を阻害しないように装着者10が欲しい時に欲しいだけの情報を表示することが可能となるため、作業性を損なうことなく装着者10は必要な情報を必要なときに得ることができる。したがって、高い表示操作性を実現することが可能となる。
また、上記のように構成すると、2つの情報表示を1つの表示画角内に収めることもできる。例えば、物流倉庫において、目的の棚に行くまでの道順を示すナビゲーション表示を体幹レイヤー30Bのオブジェクト20a,20cで表示しながら、頭部レイヤー30Hのオブジェクト20bで表示される商品情報(例えば、商品名,商品個数,棚番等の情報)を常に見ながらピッキング作業を行うことができる。
図7のフローチャートに、第1の実施の形態としてヘッドマウントディスプレイ1の制御動作を示し、その使用状態の一例を図8に示す。図8では、装着者10の上方から鉛直軸X(図5)に沿って見た装着者10と仮想デスクトップ30で、ヨー角αB,αHの変化のみを示している。仮想デスクトップ30上には、前述のオブジェクト20(図2)に相当する4つのオブジェクト20a,20b,20c,20dが位置している。オブジェクト20a,20b,20c,20dはいずれも体幹レイヤー30B(図6)に所属しており、体幹10Bの向きに対する体幹レイヤー30Bの相対位置が仮想的に固定されている。したがって、体幹10Bの向きが変化すると、体幹レイヤー30Bに所属しているすべてのオブジェクト20の向きも体幹10Bと一体に変化する。頭部レイヤー30H(図6)に所属しているオブジェクト20は無いため、頭部10Hの向きが変化しても、いずれのオブジェクト20も向きが変化することはない。つまり、すべてのオブジェクト20が体幹固定・頭部非固定となるため、装着者10は頭部10Hの動きのみで見たいオブジェクト20を見ることができる。なお、仮想デスクトップ30のうち装着者10の顔を向けた方向を中心とする画角Wの範囲内にあるオブジェクト20(斜線部分)が、表示部3で表示されて装着者10に観察される。
図7に示すように、ヘッドマウントディスプレイ1が起動されると(#10)、頭部センサー4と体幹センサー5の相対位置の初期化を行う(#12)。頭部センサー4と体幹センサー5の初期化は、装着者10がヘッドマウントディスプレイ1を起動した時に、標準的な姿勢(例えば、直立して真正面を向いた状態)で原点位置登録指示を入力することによって行われる。原点位置登録指示の入力は、例えば入力検知部6のボタン操作によって行われ、入力が完了すると、直立真正面を基本原点とする登録が行われる。次に、頭部センサー4と体幹センサー5でそれぞれ頭部10Hと体幹10Bの角度の検出を行い(#14)、体幹レイヤー30B及び頭部レイヤー30Hを回転させて表示を行い(#16)、角度の検出(#14)に戻る。
体幹レイヤー30Bに所属しているオブジェクト20は[体幹の角度]−[頭部の角度]だけ回転した位置(αB−αH,βB−βH,γB−γH)で表示され、頭部レイヤー30Hに所属しているオブジェクト20は[頭部の角度]だけ回転した位置(αH,βH,γH)で表示される(#16)。ただし、第1の実施の形態ではすべてのオブジェクト20が体幹レイヤー30Bに所属しているため、オブジェクト20はいずれも仮想デスクトップ30上を(αB−αH,βB−βH,γB−γH)の角度量(°)だけ回転した位置で表示されることになる。
例えば図8において、(A)に示す初期位置から(B)に示すように、体幹10Bを回転させずに頭部10Hだけ左に90°向けた場合、(αB−αH,βB−βH,γB−γH)=(0−90,0−0,0−0)=(−90,0,0)となる。つまり、体幹レイヤー30Bに所属しているオブジェクト20が、鉛直軸X(図5)に関して初期位置から(−90,0,0)の角度量(°)だけ回転した位置で表示されることになる。
例えば図8において、(A)に示す初期位置から(C)に示すように、頭部10Hと体幹10Bをどちらも左へ90°向けた場合(廊下を歩いていて、左に曲がったような状態)、(αB−αH,βB−βH,γB−γH)=(90−90,0−0,0−0)=(0,0,0)となる。つまり、表示されるオブジェクト20は(A)に示す初期位置と同じになる。(C)に示す位置から(D)に示すように、頭部10Hだけ左へ更に90°を向けた場合、頭部10Hは初期位置から180°左へ回転した状態となるので、(αB−αH,βB−βH,γB−γH)=(90−180,0−0,0−0)=(−90,0,0)となる。つまり、表示されるオブジェクト20は(B)に示す位置と同じになり、鉛直軸X(図5)に関して初期位置から(−90,0,0)の角度量(°)だけ回転した位置で表示されることになる。
例えば図8において、(A)に示す初期位置から(E)に示すように、頭部10Hを回転させずに体幹10Bのみを左へ90°向けた場合、(αB−αH,βB−βH,γB−γH)=(90−0,0−0,0−0)=(90,0,0)となる。つまり、表示されるオブジェクト20は(A)に示す初期位置から(90,0,0)の角度量(°)だけ回転した位置で表示されることになる。また、(A)に示す初期位置から(F)に示すように、体幹10Bを回転させずに頭部10Hのみを右へ90°向けた場合、(αB−αH,βB−βH,γB−γH)=(0−(−90),0−0,0−0)=(90,0,0)となる。つまり、表示されるオブジェクト20は(E)に示す位置と同じになり、表示されるオブジェクト20は(A)に示す初期位置から(90,0,0)の角度量(°)だけ回転した位置で表示されることになる。
図9のフローチャートに、第2の実施の形態としてヘッドマウントディスプレイ1の制御動作を示し、その使用状態の一例を図10に示す。図10では、装着者10の上方から鉛直軸X(図5)に沿って見た装着者10と仮想デスクトップ30で、ヨー角αHの変化のみを示している。仮想デスクトップ30上には、前述のオブジェクト20(図2)に相当する4つのオブジェクト20a,20b,20c,20dが位置している。初期位置において(図10(A))、オブジェクト20a,20b,20c,20dはいずれも体幹レイヤー30B(図6)に所属しており、体幹10Bの向きに対する体幹レイヤー30Bの相対位置が仮想的に固定されている。ただし、信号入力によってオブジェクト20の所属するレイヤー30B,30H(図6)を切り替えることが可能になっており、これに関しては後で説明する。なお、仮想デスクトップ30のうち装着者10の顔を向けた方向を中心とする画角Wの範囲内にあるオブジェクト20(斜線部分)が、表示部3で表示されて装着者10に観察される。
図9に示すように、ヘッドマウントディスプレイ1が起動されると(#10)、頭部センサー4と体幹センサー5の相対位置の初期化を行う(#12)。頭部センサー4と体幹センサー5の初期化は、装着者10がヘッドマウントディスプレイ1を起動した時に、標準的な姿勢(例えば、直立して真正面を向いた状態)で原点位置登録指示を入力することによって行われる。原点位置登録指示の入力は、例えば入力検知部6のボタン操作によって行われ、入力が完了すると、直立真正面を基本原点とする登録が行われる。次に、頭部センサー4と体幹センサー5でそれぞれ頭部10Hと体幹10Bの角度の検出を行い(#14)、体幹レイヤー30B及び頭部レイヤー30Hを回転させて表示を行う(#16)。
次に、入力検知部6を構成している信号入力用スイッチから「ドラッグ操作ON」信号があるか否か判定を行う(#20)。「ドラッグ操作ON」のための信号入力がなければステップ#14に戻り、信号入力があればステップ#22に進む。ステップ#22では、仮想デスクトップ30の表示画角W内にオブジェクト20があるか否か判定を行う。表示画角W内にオブジェクト20がなければステップ#14に戻り、信号入力があればステップ#24に進む。ステップ#24では、オブジェクト20の中心位置が画角Wの中央に最も近いオブジェクト20を体幹レイヤー30Bから頭部レイヤー30Hに属性を変更する。ついで、頭部センサー4と体幹センサー5でそれぞれ頭部10Hと体幹10Bの角度の検出を行い(#26)、体幹レイヤー30B及び頭部レイヤー30Hを回転させて表示を行う(#28)。
次に、入力検知部6を構成している信号入力用スイッチから「ドラッグ操作OFF」信号があるか否か判定を行う(#30)。「ドラッグ操作OFF」のための信号入力がなければステップ#26に戻り、信号入力があればステップ#32に進む。ステップ#32では、選択されたオブジェクト20を頭部レイヤー30Hから体幹レイヤー30Bに属性を変更し、角度の検出(#14)に戻る。
体幹レイヤー30Bに所属しているオブジェクト20は[体幹の角度]−[頭部の角度]だけ回転した位置(αB−αH,βB−βH,γB−γH)で表示され、頭部レイヤー30Hに所属しているオブジェクト20は[頭部の角度]だけ回転した位置(αH,βH,γH)で表示される(#16,#28)。例えば、図10において、(A)に示す初期位置から(B)に示すように、体幹10Bを回転させずに頭部10Hだけ右に90°向けた場合、(αB−αH,βB−βH,γB−γH)=(0−(−90),0−0,0−0)=(90,0,0)となる。つまり、体幹レイヤー30Bに所属しているオブジェクト20が、鉛直軸X(図5)に関して初期位置から(90,0,0)の角度量(°)だけ回転した位置で表示されることになる。
図10(B)では、仮想デスクトップ30上の表示画角W内にオブジェクト20dが表示されている。この表示状態のまま「ドラッグ操作ON」信号を入力すると、図10(C)に示すように、オブジェクト20dの属するレイヤーが体幹レイヤー30Bから頭部レイヤー30Hへと変更される。頭部レイヤー30Hは頭部10Hに仮想的に固定されているため、図10(D)に示すように、表示画角W内にオブジェクト20dを固定して常時表示することができる。体幹レイヤー30Bに属するオブジェクト20が画角Wの範囲内に複数表示されているときに、「ドラッグ操作ON」のための信号が入力されると、画角Wの範囲内において最も画角中心に近い中心位置を有するオブジェクト20が選択されるとともに、その選択されたオブジェクトの所属が体幹レイヤー30Bから頭部レイヤー30Hに変更されることで画角Wの範囲内にオブジェクト20が常時表示される。
図10(C)に示す「ドラッグ操作ON」の状態で、頭部10Hが任意の方向を向いているとき、例えば図10(D)に示すように左斜め前(αH=45°)を向いているときに、「ドラッグ操作OFF」信号を入力すると、図10(E)に示すようにオブジェクト20dの属するレイヤーが頭部レイヤー30Hから体幹レイヤー30Bへと変更され、「ドラッグ操作OFF」信号を入力した時点で頭部10Hが向いている方向の体幹レイヤー30B上にオブジェクト20dが再配置される。つまり、オブジェクト20dは仮想デスクトップ30上の別の場所に移動したことになる。
図10(E)では、どのオブジェクト20も頭部レイヤー30Hに所属していないため、図10(F)に示すように頭部10Hの向きが変化しても、いずれのオブジェクト20も向きが変化することはない。つまり、すべてのオブジェクト20が体幹固定・頭部非固定となるため、装着者10は頭部10Hの動きのみで見たいオブジェクト20を見ることができる。
上記のように、体幹レイヤー30Bに属するオブジェクト20が画角Wの範囲内に少なくとも1つ表示されているときに、「ドラッグ操作ON」のための信号が入力されると、画角Wの範囲内において最も画角中心に近い中心位置を有するオブジェクト20を選択するとともに、その選択されたオブジェクト20の所属を体幹レイヤー30Bから頭部レイヤー30Hに変更することで画角Wの範囲内にオブジェクト20を常時表示する制御と、さらに「ドラッグ操作OFF」の信号が入力されると、選択されているオブジェクト20の所属を頭部レイヤー30Hから体幹レイヤー30Bに変更することで、「ドラッグ操作ON」の信号が入力される直前の体幹レイヤー30B上の位置から「ドラッグ操作OFF」の信号が入力された時点での体幹レイヤー30B上の位置へとオブジェクト20を移動する制御と、を制御部2が行うことによって、仮想デスクトップ30上でオブジェクト20をドラッグ操作(移動操作)することができる。このような仮想デスクトップ30上でのオブジェクト20の表示位置の固定・解除により、オブジェクト20の移動操作が簡単になるため、作業のハンズフリー化を可能とするヘッドマウントディスプレイ1の特長を活かすことができる。
図11のフローチャートに、第3の実施の形態としてヘッドマウントディスプレイ1の制御動作を示し、その使用状態の一例を図12に示す。図12では、装着者10の上方から鉛直軸X(図5)に沿って見た装着者10と仮想デスクトップ30で、ヨー角αHの変化のみを示している。仮想デスクトップ30上には、前述のオブジェクト20(図2)に相当する4つのオブジェクト20a,20b,20c,20dが位置している。初期位置において(図12(A))、オブジェクト20a,20b,20c,20dはいずれも体幹レイヤー30B(図6)に所属しており、体幹10Bの向きに対する体幹レイヤー30Bの相対位置が仮想的に固定されている。ただし、信号入力によってオブジェクト20の所属するレイヤー30B,30H(図6)を切り替えることが可能になっており、これに関しては後で説明する。なお、仮想デスクトップ30のうち装着者10の顔を向けた方向を中心とする画角Wの範囲内にあるオブジェクト20(斜線部分)が、表示部3で表示されて装着者10に観察される。
図11に示すように、ヘッドマウントディスプレイ1が起動されると(#10)、頭部センサー4と体幹センサー5の相対位置の初期化を行う(#12)。頭部センサー4と体幹センサー5の初期化は、装着者10がヘッドマウントディスプレイ1を起動した時に、標準的な姿勢(例えば、直立して真正面を向いた状態)で原点位置登録指示を入力することによって行われる。原点位置登録指示の入力は、例えば入力検知部6のボタン操作によって行われ、入力が完了すると、直立真正面を基本原点とする登録が行われる。次に、頭部センサー4と体幹センサー5でそれぞれ頭部10Hと体幹10Bの角度の検出を行い(#14)、体幹レイヤー30B及び頭部レイヤー30Hを回転させて表示を行う(#16)。
次に、入力検知部6を構成している信号入力用スイッチから「展開操作ON」信号があるか否か判定を行う(#21)。「展開操作ON」のための信号入力がなければステップ#14に戻り、信号入力があればステップ#22に進む。ステップ#22では、仮想デスクトップ30の表示画角W内にオブジェクト20があるか否か判定を行う。表示画角W内にオブジェクト20がなければステップ#14に戻り、信号入力があればステップ#25に進む。ステップ#25では、オブジェクト20の中心位置が画角Wの中央に最も近いオブジェクト20を体幹レイヤー30Bから頭部レイヤー30Hに属性を変更し、オブジェクト20の大きさを表示画角W全体に合わせる。ついで、頭部センサー4と体幹センサー5でそれぞれ頭部10Hと体幹10Bの角度の検出を行い(#26)、体幹レイヤー30B及び頭部レイヤー30Hを回転させて表示を行う(#28)。
次に、入力検知部6を構成している信号入力用スイッチから「展開操作OFF」信号があるか否か判定を行う(#31)。「展開操作OFF」のための信号入力がなければステップ#26に戻り、信号入力があればステップ#33に進む。ステップ#33では、選択されたオブジェクト20を頭部レイヤー30Hから体幹レイヤー30Bに属性を変更し、オブジェクト20の大きさと位置を「展開操作ON」の直前の状態に戻し、角度の検出(#14)に戻る。
体幹レイヤー30Bに所属しているオブジェクト20は[体幹の角度]−[頭部の角度]だけ回転した位置(αB−αH,βB−βH,γB−γH)で表示され、頭部レイヤー30Hに所属しているオブジェクト20は[頭部の角度]だけ回転した位置(αH,βH,γH)で表示される(#16,#28)。例えば、図12において、(A)に示す初期位置から(B)に示すように、体幹10Bを回転させずに頭部10Hだけ右に90°向けた場合、(αB−αH,βB−βH,γB−γH)=(0−(−90),0−0,0−0)=(90,0,0)となる。つまり、体幹レイヤー30Bに所属しているオブジェクト20が、鉛直軸X(図5)に関して初期位置から(90,0,0)の角度量(°)だけ回転した位置で表示されることになる。
図12(B)では、仮想デスクトップ30上の表示画角W内にオブジェクト20dが表示されている。この表示状態のまま「展開操作ON」信号を入力すると、図12(C)に示すように、オブジェクト20dの属するレイヤーが体幹レイヤー30Bから頭部レイヤー30Hへと変更され、オブジェクト20dの大きさが表示画角W全体に合うように全画面表示となる。頭部レイヤー30Hは頭部10Hに仮想的に固定されているため、図12(D)に示すように、表示画角W内全体にオブジェクト20dを固定して常時表示することができる。体幹レイヤー30Bに属するオブジェクト20が画角Wの範囲内に複数表示されているときに、「展開操作ON」のための信号が入力されると、画角Wの範囲内において最も画角中心に近い中心位置を有するオブジェクト20が選択されるとともに、その選択されたオブジェクトの所属が体幹レイヤー30Bから頭部レイヤー30Hに変更され、かつ、オブジェクト20の表示サイズが画角Wの範囲全体に展開することでオブジェクト20が常時拡大表示される。
図12(C)に示す「展開操作ON」の状態で、頭部10Hが任意の方向を向いているとき、例えば図12(D)に示すように左斜め前(αH=45°)を向いているときに、「展開操作OFF」信号を入力すると、図12(E)に示すようにオブジェクト20dの属するレイヤーが頭部レイヤー30Hから体幹レイヤー30Bへと変更され、体幹レイヤー30B上でのオブジェクト20の位置及びサイズが「展開操作ON」の信号が入力される直前の状態に戻される。図12(E)では、どのオブジェクト20も頭部レイヤー30Hに所属していないため、図12(A)と同様、頭部10Hの向きが変化しても、いずれのオブジェクト20も向きが変化することはない。つまり、すべてのオブジェクト20が体幹固定・頭部非固定となるため、装着者10は頭部10Hの動きのみで見たいオブジェクト20を見ることができる。
上記のように、体幹レイヤー30Bに属するオブジェクト20が画角Wの範囲内に少なくとも1つ表示されているときに、「展開操作ON」のための信号が入力されると、画角Wの範囲内において最も画角中心に近い中心位置を有するオブジェクト20を選択するとともに、その選択されたオブジェクト20の所属を体幹レイヤー30Bから頭部レイヤー30Hに変更し、かつ、オブジェクト20の表示サイズを画角Wの範囲全体に展開することでオブジェクト20を常時拡大表示する制御と、さらに「展開操作OFF」の信号が入力されると、選択されているオブジェクト20の所属を頭部レイヤー30Hから体幹レイヤー30Bに変更するとともに、体幹レイヤー30B上でのオブジェクト20の位置及びサイズを「展開操作ON」の信号が入力される直前の状態に戻す制御と、を制御部2が行うことによって、仮想デスクトップ30上でオブジェクト20を一時的に全画面表示することができる。このような仮想デスクトップ30上でのオブジェクト20の一時的な拡大表示を表示位置の固定・解除と合わせて行うことにより、オブジェクト20の観察が容易になるため、作業のハンズフリー化を可能とするヘッドマウントディスプレイ1の特長を活かすことができる。
1 ヘッドマウントディスプレイ
2 制御部
3 表示部
4 頭部センサー
5 体幹センサー
6 入力検知部
7 記憶部
8 映像表示装置
9 操作装置
10 装着者
10H 頭部
10B 体幹
11 筐体
12 透過型コンバイナー
13 支持機構
14 カメラ
20,20a,20b,20c,20d オブジェクト
30 仮想デスクトップ
30H 頭部レイヤー
30B 体幹レイヤー
X 鉛直軸
L0 外界光
L1,L2 映像光

Claims (8)

  1. 装着者の頭部の向きを検知する頭部センサーと、装着者の体幹の向きを検知する体幹センサーと、装着者に対する情報の表示を行う表示部と、前記表示部での情報表示を制御する制御部と、を備えたヘッドマウントディスプレイであって、
    前記制御部が、装着者の周囲の仮想空間に、体幹レイヤーと頭部レイヤーの2層からなるとともに連続的な情報表示領域を構成する仮想デスクトップを構築し、
    前記表示部で表示される情報が、前記仮想デスクトップ上に位置するオブジェクトとして、前記体幹レイヤーと前記頭部レイヤーのどちらかに所属しており、
    前記制御部が、前記仮想デスクトップのうち装着者の顔を向けた方向を中心とする画角の範囲内にあるオブジェクトを前記表示部に表示させ、
    前記表示部での表示において、装着者の体幹の向きに対する前記体幹レイヤーの相対位置が仮想的に固定されており、装着者の頭部の向きに対する前記頭部レイヤーの相対位置が仮想的に固定されていることを特徴とするヘッドマウントディスプレイ。
  2. 前記体幹レイヤーに属するオブジェクトが前記画角の範囲内に少なくとも1つ表示されているときに、ドラッグ操作ONのための信号が入力されると、前記画角の範囲内において最も画角中心に近い中心位置を有するオブジェクトを選択するとともに、その選択されたオブジェクトの所属を体幹レイヤーから頭部レイヤーに変更することで前記画角の範囲内にオブジェクトを常時表示する制御と、
    さらにドラッグ操作OFFの信号が入力されると、選択されているオブジェクトの所属を頭部レイヤーから体幹レイヤーに変更することで、ドラッグ操作ONの信号が入力される直前の体幹レイヤー上の位置からドラッグ操作OFFの信号が入力された時点での体幹レイヤー上の位置へとオブジェクトを移動する制御と、
    を前記制御部が行うことを特徴とする請求項1記載のヘッドマウントディスプレイ。
  3. 前記体幹レイヤーに属するオブジェクトが前記画角の範囲内に少なくとも1つ表示されているときに、展開操作ONのための信号が入力されると、前記画角の範囲内において最も画角中心に近い中心位置を有するオブジェクトを選択するとともに、その選択されたオブジェクトの所属を体幹レイヤーから頭部レイヤーに変更し、かつ、オブジェクトの表示サイズを前記画角の範囲全体に展開することでオブジェクトを常時拡大表示する制御と、
    さらに展開操作OFFの信号が入力されると、選択されているオブジェクトの所属を頭部レイヤーから体幹レイヤーに変更するとともに、体幹レイヤー上でのオブジェクトの位置及びサイズを展開操作ONの信号が入力される直前の状態に戻す制御と、
    を前記制御部が行うことを特徴とする請求項1又は2記載のヘッドマウントディスプレイ。
  4. 前記信号の入力が、機械的なボタン又はタッチパネルによる物理的な操作入力で行われるか、あるいはマイクへの音声入力、ジェスチャーによる操作入力、又は装着者の瞬きによる操作入力で行われることを特徴とする請求項2又は3記載のヘッドマウントディスプレイ。
  5. 外界風景と前記表示部で表示される映像とを重畳する透過型コンバイナーを更に備えた光学シースルー型のヘッドマウントディスプレイであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のヘッドマウントディスプレイ。
  6. 外界風景を撮影するカメラを更に備え、そのカメラで撮像された映像を前記表示部で表示される映像に重畳するビデオシースルー型のヘッドマウントディスプレイであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のヘッドマウントディスプレイ。
  7. 前記仮想デスクトップが球面形状を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のヘッドマウントディスプレイ。
  8. ヘッドマウントディスプレイの映像表示方法であって、
    装着者の周囲の仮想空間に、体幹レイヤーと頭部レイヤーの2層からなるとともに連続的な情報表示領域を構成する仮想デスクトップを構築し、
    前記体幹レイヤーと前記頭部レイヤーのどちらかに所属するようにオブジェクトを前記仮想デスクトップ上に位置させ、
    装着者の体幹の向きに対する前記体幹レイヤーの相対位置を仮想的に固定し、かつ、装着者の頭部の向きに対する前記頭部レイヤーの相対位置を仮想的に固定しながら、前記仮想デスクトップのうち装着者の顔を向けた方向を中心とする画角の範囲内にあるオブジェクトを表示させることを特徴とする映像表示方法。
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