以下、添付図面を参照して各実施形態を説明する。なお、添付図面は、便宜上、特徴を分かりやすくするために特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。また、断面図では、各部材の断面構造を分かりやすくするために、一部の部材のハッチングを梨地模様に代えて示し、一部の部材のハッチングを省略している。
なお、本明細書において、「平面視」とは、対象物を図1等の鉛直方向(図中上下方向)から視ることを言い、「平面形状」とは、対象物を図1等の鉛直方向から視た形状のことを言う。
(第1実施形態)
以下、第1実施形態を説明する。
図1(a)に示すように、半導体装置1は、配線基板10と、配線基板10に実装された半導体素子51を含む。
半導体素子51は、外部接続端子52を介して、配線基板10の外部接続用パッドP11に接続されている。半導体素子51は、この外部接続用パッドP11により、配線基板10に対してフリップチップ接続されている。半導体素子51は、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等のロジックチップ、DRAM(Dynamic Random Access Memory)やSRAM(Static Random Access Memory)等のメモリチップ、等である。外部接続端子52は、例えば、はんだバンプや金バンプである。はんだバンプの材料としては、例えば、鉛を含む合金、錫と金との合金、錫と銅との合金、錫と銀との合金、錫と銀と銅の合金などを用いることができる。
半導体素子51と配線基板10との間にはアンダーフィル樹脂53が形成されている。アンダーフィル樹脂53の材料としては、例えば、エポキシ系樹脂などの絶縁性樹脂を用いることができる。
配線基板10は、下面に外部接続用パッドP12A,P12Bを有している。外部接続用パッドP12A,P12Bには、外部接続端子55A,55Bが接続されている。外部接続端子55A,55Bは、配線基板10を例えばマザーボード等の実装基板に実装するために使用される。外部接続端子55A,55Bは、例えば、はんだバンプである。はんだバンプの材料としては、例えば鉛(Pb)を含む合金、SnとCuの合金、Snと銀(Ag)の合金、SnとAgとCuの合金等を用いることができる。なお、外部接続端子55A,55Bとして、はんだボールやリードピン等としてもよい。
なお、外部接続用パッドP11に対して、外部接続用パッドP12A,P12Bと同様に、はんだバンプ等の外部接続端子を接続してもよい。この外部接続端子を用いて配線基板10に半導体素子51を接続することができる。
配線基板10に実装された半導体素子51は、配線基板10の外部接続用パッドP11に対して信号を入出力する。配線基板10は、外部接続用パッドP11と外部接続用パッドP12Aとの間で信号を伝達するように構成されている。つまり、配線基板10は、外部接続用パッドP11と外部接続用パッドP12Aの間に、信号の伝達する導体(信号配線構造)を有している。半導体素子51の出力信号は、配線基板10の信号配線構造を介して外部接続用パッドP11から信号配線構造により外部接続用パッドP12Aへ伝達される。そして、出力信号は、その外部接続用パッドP12Aに接続された外部接続端子55Aを介して実装基板へと伝達される。また、半導体素子51が入力する信号は、実装基板から外部接続端子55A、外部接続用パッドP12A、信号配線構造、外部接続用パッドP11を介して半導体素子51へと伝達される。
配線基板10は、コイル41を内蔵している。本実施形態において、コイル41は、配線基板10の外部接続用パッドP12Bに接続されている。
図1(b)に示すように、配線基板10は、配線層11と、絶縁層12と、磁性層13と、配線層14と、絶縁層15と、配線層16と、絶縁層17と、配線層18とを含み、これらが積層された構造を有している。配線層14は、コイル41のコイル配線14Pを含む。
配線層11は、配線部11A,11Bを含む。配線部11A,11Bの下面11Ab,11Bbは、絶縁層12の下面から露出されている。配線部11A,11Bの上面11Aa,11Baの一部及び配線部11A,11Bの側面11Ac,11Bcは、絶縁層12により覆われている。
本実施形態において、配線層11(配線部11A,11B)は、積層された第1及び第2の金属層を含む。第2の金属層は、第1の金属層の上面を覆うように形成されている。第1の金属層の材料としては、例えば、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、錫(Sn)などの金属、又はこれら金属から選択される少なくとも一種の金属を含む合金を用いることができる。第2の金属層の材料としては、例えば、銅(Cu)やCu合金を用いることができる。
絶縁層12は、配線層11の上面の一部及び側面を覆うように形成されている。絶縁層12には、配線層11の配線部11Aの上面11Aaの一部を露出する開口部12Xと、配線層11の配線部11Bの上面11Baの一部を露出する開口部12Yが形成されている。本実施形態において、絶縁層12の下面12bは、配線層11の配線部11A,11Bの下面11Ab,11Bbよりも下方に位置している。従って、この絶縁層12は、配線部11A,11Bの下面11Ab、11Bbを露出する開口部12bX,12bYを有している。この開口部12bX,12bYは、図1(a)に示す外部接続端子55A,55Bの形成を容易とする。絶縁層12の材料としては、例えば、フェノール系樹脂やポリイミド系樹脂等の感光性樹脂を主成分とする絶縁性樹脂、エポキシ樹脂を主成分とする熱硬化性の絶縁性樹脂、等を用いることができる。絶縁性樹脂は、例えば、シリカやアルミナ等のフィラーを含有していてもよい。
磁性層13は、絶縁層12の上面12aを覆うように形成されている。磁性層13は、配線層11の配線部11A,11Bの上面11Aa,11Baの一部を露出する開口部13X,13Yを有している。本実施形態において、磁性層13の開口部13Xは、絶縁層12の開口部12Xと連続するように形成されている。例えば、開口部13X,12Xは、磁性層13の開口部13Xの内壁面と、絶縁層12の開口部12Xの内壁面とが連続するように形成されている。同様に、磁性層13の開口部13Yは、絶縁層12の開口部12Yと連続するように形成されている。例えば、開口部13Y,12Yは、磁性層13の開口部13Yの内壁面と、絶縁層12の開口部12Yの内壁面とが連続するように形成されている。
磁性層13の材料としては、絶縁性樹脂に磁性フィラーを混入した磁性材料を用いることができる。絶縁性樹脂としては、例えば、エポキシ系樹脂やポリイミド系樹脂などを用いることができる。磁性フィラーとしては、例えば、マンガン(Mn)−亜鉛(Zn)フェライト、Ni−Znフェライト、鉄(Fe)−コバルト(Co)系合金、Fe−シリコン(Si)系合金などを用いることができる。このような磁性層13は、絶縁性樹脂を含み、例えば絶縁層12と同程度の抵抗値を示す。この磁性層13の抵抗値は、CuやCu合金等の配線層と比べ、高抵抗である。このため、磁性層13が接する2つの配線の間において、信号等は伝達しない。また、磁性層13は、磁性フィラーを含むため、コイル41のL値を向上できる。
配線層14は、磁性層13の上面13aに形成されている。配線層14は、磁性層13の上面のコイル配線14Pと、磁性層13の開口部13Y及び絶縁層12の開口部12Yの内部のビア配線14Vとを有している。本実施形態のコイル配線14Pは、磁性層13の上面13aにおいて、渦状(スパイラル状)に形成されたコイル(平面コイル)である。ビア配線14Vは、コイル配線14Pの両端部において、コイル配線14Pを配線層11の配線部11Bに電気的に接続する。配線層14の材料としては、Cu又はCu合金を用いることができる。
絶縁層15は、磁性層13の上面13aに形成されている。詳しくは、絶縁層15は、磁性層13の上面13aと、磁性層13の開口部13Xの内壁面及び絶縁層12の開口部12Xの内壁面と、配線層14とを覆うように形成されている。絶縁層15は、磁性層13の上面13a及び配線層14を覆う第1絶縁層15Aと、磁性層13の開口部13Xの内壁面及び絶縁層12の開口部12Xの内壁面を覆う第2絶縁層15Bとを有している。
絶縁層15は、配線層11の配線部11Aの上面11Aaの一部を露出する開口部15Xを有している。開口部15Xは、磁性層13の開口部13X及び絶縁層12の開口部12Xの内部に形成され、第1絶縁層15A及び第2絶縁層15Bを貫通している。絶縁層15の材料としては、例えば、フェノール系樹脂やポリイミド系樹脂等の感光性樹脂を主成分とする絶縁性樹脂、エポキシ樹脂を主成分とする熱硬化性の絶縁性樹脂、等を用いることができる。絶縁性樹脂は、例えば、シリカやアルミナ等のフィラーを含有していてもよい。
配線層16は、絶縁層15の上面15aに形成されている。配線層16は、絶縁層15の上面15aの配線部16Pと、絶縁層15の開口部15Xの内部のビア配線16Vとを有している。ビア配線16Vは、配線層16の配線部16Pを配線層11の配線部11Aに電気的に接続する。配線層16の材料としては、Cu又はCu合金を用いることができる。
絶縁層17は、絶縁層15の上面15aと配線層16とを覆うように形成されている。絶縁層17は、配線層16の上面16aの一部を露出する開口部17Xを有している。絶縁層17の材料としては、例えば、フェノール系樹脂やポリイミド系樹脂等の感光性樹脂を主成分とする絶縁性樹脂、エポキシ樹脂を主成分とする熱硬化性の絶縁性樹脂、等を用いることができる。絶縁性樹脂は、例えば、シリカやアルミナ等のフィラーを含有していてもよい。
配線層18は、絶縁層17の上面17aに形成されている。配線層18は、絶縁層17の上面17aの配線部18Pと、絶縁層17の開口部17Xの内部のビア配線18Vとを有している。ビア配線18Vは、配線層18の配線部18Pを配線層16の配線部16Pを電気的に接続する。配線層18の材料としては、Cu又はCu合金を用いることができる。
絶縁層17の上面17aには、ソルダーレジスト層19が形成されている。ソルダーレジスト層19は、絶縁層17の上面17aと配線層18の一部を覆うように形成されている。ソルダーレジスト層19は、配線層18の上面18aの一部を外部接続用パッドP11として露出する開口部19Xを有している。ソルダーレジスト層19の材料としては、例えば、エポキシ樹脂やアクリル樹脂などの絶縁性樹脂を用いることができる。
なお、必要に応じて、ソルダーレジスト層19の開口部19Xから露出する配線層18の表面上にOSP処理を施してOSP膜を形成してもよい。また、開口部19Xから露出する配線層18の表面上に金属層を形成してもよい。金属層の例としては、Au層や、Ni層/Au層(Ni層とAu層をこの順番で積層した金属層)、Ni層/Pd層/Au層(Ni層とPd層とAu層をこの順番で積層した金属層)などを挙げることができる。なお、開口部19Xから露出する配線層18(あるいは、配線層18にOSP膜や金属層が形成されている場合には、それらOSP膜又は金属層)自体を、外部接続用パッドP11としてもよい。
(製造工程)
上記の配線基板10の製造工程を説明する。
図2(a)に示すように、支持基板60を準備する。支持基板60は、例えば、キャリア付金属箔を用いることができる。なお、支持基板60として、公知の他の支持基板を用いることもできる。支持基板60は、キャリア板61と、キャリア板61の一方の面(図2(a)では上面)に剥離層(図示略)を介して積層された極薄の金属箔62とを有している。キャリア板61の材料としては、例えば、CuやCu合金を用いることができる。金属箔62の材料としては、例えば、CuやCu合金を用いることができる。
図2(b)に示す工程では、金属箔62の表面に、金属層63と配線層11を形成する。例えば、金属箔62の表面に、開口部を有するレジスト層を形成する。開口部は、図1(a)及び図1(b)に示す配線部11A,11Bに対応する位置に形成される。レジスト層の材料としては、例えば、金属層63と配線層11を形成する処理(例えば、めっき処理)に対して耐性を有する材料を用いることができる。レジスト層の材料としては、例えば、感光性のドライフィルムレジスト(例えば、ノボラック系樹脂やアクリル系樹脂等のドライフィルムレジスト)等を用いることができる。
次に、レジスト層をめっきマスクとして、金属箔62を給電層に利用した電解めっき法(電解銅めっき法)により、金属箔62の表面に金属層63と配線層11を順次形成する。上記したように、配線層11が第1及び第2金属層からなる場合、金属層63の上面に、第1金属層と第2金属層とを順次形成する。そして、例えば、アッシング処理やアルカリ性の剥離液を用いて、レジスト層を除去する。
図2(c)に示す工程では、絶縁層12と磁性層13とを形成する。先ず、金属箔62の上面と配線層11及び金属層63を覆う絶縁層12を形成する。絶縁層12の材料としては、例えば、エポキシ樹脂やポリイミド樹脂などの有機樹脂、又はこれら樹脂にシリカやアルミナ等のフィラーを混入した樹脂材を用いることができる。絶縁層12は、例えば、樹脂フィルムを真空ラミネートし、加熱により樹脂フィルムを硬化して得られる。なお、ペースト状や液状の樹脂の塗布と加熱により絶縁層12を形成してもよい。次に、絶縁層12の上面12aを覆う磁性層13を形成する。磁性層13の材料としては、例えば、絶縁性樹脂に磁性フィラーを混入した磁性材料であり、未硬化のフィルムを用いることができる。磁性層13は、例えば、磁性材料のフィルムを真空ラミネートし、加熱によりフィルムを硬化して得られる。
図3(a)に示す工程では、磁性層13の開口部13Yと絶縁層12の開口部12Yとを形成する。開口部13Y、12Yは、例えば、CO2レーザやUV−YAGレーザ等のレーザ加工機を用いることができる。磁性層13の上面13aに向けてレーザ光を照射し、磁性層13を貫通する開口部13Yと、絶縁層12を貫通する開口部12Yとを形成する。これら開口部13Y,12Yにより、配線層11の配線部11Bの上面の一部を露出する。なお、必要に応じてデスミア処理を行うこともできる。
図3(b)に示す工程では、配線層14を形成する。配線層14は、開口部13Y,12Yの内部のビア配線14Vと、磁性層13の上面13aのコイル配線14Pとを含む。先ず、磁性層13及び絶縁層12の表面(磁性層13の上面13aと開口部13Y,12Yの内壁面)と開口部13Y,12Yにより露出する配線層11の配線部11Bの上面とに、シード層(図示略)を形成する。シード層の材料としては、例えば、銅や銅合金を用いることができる。シード層は、例えば、無電解めっき法やスパッタ法により形成することができる。
次に、シード層を覆い、所定の位置に開口部を有するレジスト層(図示略)を形成する。開口部の位置は、配線層14のコイル配線14Pに対応する位置である。レジスト層は、例えば、次工程のめっき工程に耐性を有する材料を用いることができる。次いで、シード層を給電電極に利用した電解めっき法(電解銅めっき法)により、レジスト層の開口部内に露出するシード層上にめっき金属を析出成長させる。そして、例えば、アッシング処理やアルカリ性の剥離液を用いて、レジスト層を除去し、露出するシード層をエッチングにより除去する。これにより、ビア配線14Vとコイル配線14Pを含む配線層14が得られる。
図3(c)に示す工程では、磁性層13の開口部13Xと絶縁層12の開口部12Xとを形成する。開口部13X、12Xは、例えば、CO2レーザやUV−YAGレーザ等のレーザ加工機を用いることができる。磁性層13の上面13aに向けてレーザ光を照射し、磁性層13を貫通する開口部13Xと、絶縁層12を貫通する開口部12Xとを形成する。これら開口部13X,12Xにより、配線層11の配線部11Aの上面の一部を露出する。なお、必要に応じてデスミア処理を行うこともできる。
図4(a)に示す工程では、磁性層13の上面と配線層14を覆う絶縁層15を形成する。絶縁層15の材料としては、例えば、エポキシ樹脂やポリイミド樹脂などの有機樹脂、又はこれら樹脂にシリカやアルミナ等のフィラーを混入した樹脂材を用いることができる。絶縁層15は、例えば、樹脂フィルムを真空ラミネートし、加熱により樹脂フィルムを硬化して得られる。なお、ペースト状や液状の樹脂の塗布と加熱により絶縁層15を形成してもよい。
図4(b)に示す工程では、絶縁層15の開口部15Xを形成する。開口部15Xは、例えば、CO2レーザやUV−YAGレーザ等のレーザ加工機を用いることができる。磁性層13の開口部13Xに位置合せし、絶縁層15の上面15aに向けてレーザ光を照射し、磁性層13の開口部13X及び絶縁層12の開口部12Xの内部において、絶縁層15を貫通する開口部15Xを形成する。この開口部15Xにより、配線層11の配線部11Aの上面の一部を露出する。なお、必要に応じてデスミア処理を行うこともできる。
図4(c)に示す工程では、配線層16を形成する。先ず、絶縁層15の表面と絶縁層15の開口部15Xにより露出する配線層11(配線部11A)の上面に、シード層(図示略)を形成する。シード層の材料としては、例えば、銅や銅合金を用いることができる。シード層は、例えば、無電解めっき法やスパッタ法により形成することができる。次に、シード層を覆い、所定の位置に開口部を有するレジスト層(図示略)を形成する。開口部の位置は、配線層16の配線部16Pに対応する位置である。レジスト層は、例えば、次工程のめっき工程に耐性を有する材料を用いることができる。次いで、シード層を給電電極に利用した電解めっき法(電解銅めっき法)により、レジスト層の開口部内に露出するシード層上にめっき金属を析出成長させる。そして、例えば、アッシング処理やアルカリ性の剥離液を用いて、レジスト層を除去し、露出するシード層をエッチングにより除去する。これにより、配線層16が得られる。
図5(a)に示す工程では、開口部17Xを有する絶縁層17を形成する。先ず、絶縁層15の上面15aと配線層16とを、例えば、エポキシ樹脂などの樹脂フィルムを真空ラミネートし、加熱により樹脂フィルムを硬化する。これにより、絶縁層17を形成する。なお、ペースト状や液状の樹脂の塗布と加熱により絶縁層17を形成してもよい。次に、開口部17Xを形成する。開口部17Xの形成には、例えば、CO2レーザやUV−YAGレーザ等のレーザ加工機を用いることができる。絶縁層17の上面17aに向けてレーザ光を照射し、絶縁層17を貫通する開口部17Xを形成する。この開口部17Xにより、配線層16の上面の一部を露出する。なお、必要に応じてデスミア処理を行うこともできる。
図5(b)に示す工程では、配線層18を形成する。先ず、絶縁層17の表面と絶縁層17の開口部17Xにより露出する配線層16の上面に、シード層(図示略)を形成する。シード層の材料としては、例えば、銅や銅合金を用いることができる。シード層は、例えば、無電解めっき法やスパッタ法により形成することができる。次に、シード層を覆い、所定の位置に開口部を有するレジスト層(図示略)を形成する。開口部の位置は、配線層18の配線部18Pに対応する位置である。レジスト層は、例えば、次工程のめっき工程に耐性を有する材料を用いることができる。次いで、シード層を給電電極に利用した電解めっき法(電解銅めっき法)により、レジスト層の開口部内に露出するシード層上にめっき金属を析出成長させる。そして、例えば、アッシング処理やアルカリ性の剥離液を用いて、レジスト層を除去し、露出するシード層をエッチングにより除去する。これにより、配線層18が得られる。
図6(a)に示す工程では、開口部19Xを有するソルダーレジスト層19を形成する。ソルダーレジスト層19は、例えば、感光性のソルダレジストフィルムをラミネートし、又は液状のソルダーレジストを塗布し、当該レジストをフォトリソグラフィ法により露光・現像して所要の形状にパターニングすることにより得られる。
図6(b)に示す工程では、図6(a)に示すキャリア板61を除去する。支持基板60の金属箔62を剥離層によりキャリア板61から剥離する。次に、金属箔62と金属層63を除去する。例えば、過酸化水素/硫酸系水溶液や、過硫酸ナトリウム水溶液、過硫酸アンモニウム水溶液等を用いたウェットエッチングにより、金属箔62と金属層63とを除去する。このとき、配線部11A,11Bを残すように、エッチング時間を制御する。また、配線層11が上記の第1金属層(例えば、Ni)と第2金属層(例えば、Cu)を含む場合、第1金属層がエッチング停止層となり、配線部11A,11Bが残される。このようにして、図1(b)に示す配線基板10が得られる。
(作用)
本実施形態の配線基板10は、磁性層13の上面13aのコイル配線14Pを有している。つまり、磁性層13は、コイル配線14Pの下面に接している。コイル配線14Pは、平面視において渦状に形成されている。
本実施形態のように、コイル配線14Pに密着した磁性層13を有する配線基板のコイルと、磁性層13の無い配線基板のコイルとを比較する。便宜上、コイル配線14Pに磁性層13が密着したコイルを「磁性体コイル」、磁性層13のないコイルを「非磁性体コイル」とする。「磁性コイル」のインダクタンス(L値)は、「非磁性体コイル」のL値よりも大きい。「磁性体コイル」のL値を「非磁性コイル」のL値と等しくした場合、「磁性体コイル」の配線長は、「非磁性体コイル」の配線長より短くなる。つまり「磁性体コイル」が締める面積や配線層の層数を低減できる。このため、「磁性体コイル」、つまり本実施形態のように、コイル配線14Pに密着した磁性層13を含む配線基板10の面積の小型化や薄型化を図ることができる。
図1(a)に示すように、本実施形態の半導体装置1において、半導体素子51に対する信号は、外部接続端子55A、配線基板10の配線層11の配線部11Aと配線層16と配線層18、外部接続端子52を介して入出力される。外部接続端子55Aは、配線層11の配線部11Aの外部接続用パッドP12Aに接続されている。外部接続端子52は、配線層18の配線部18Pの外部接続用パッドP11に接続されている。従って、配線層11の配線部11Aと、配線層16と、配線層18とは、配線基板10において信号を伝達する経路(信号配線構造)である。配線層16において、配線層16の配線部16Pと配線層11の配線部11Aとを接続するビア配線16Vは、磁性層13を貫通する開口部13Xの内部に配設されている。つまり、半導体素子51に対する信号の伝達経路は、磁性層13を貫通している。
磁性層13の下面13bは、絶縁層12により覆われている。磁性層13の上面13aは、絶縁層15により覆われている。そして、磁性層13の開口部13Xの内壁面は、絶縁層15の第2絶縁層15Bにより覆われている。従って、磁性層13は、第2絶縁層15Bを貫通する開口部15Xの内部のビア配線16Vに対して非接触である。つまり、本実施形態において、配線基板10の磁性層13は、配線基板10の信号配線構造に直接接していない。このような配線基板10では、磁性層13による信号の伝達特性の向上、挿入損失が低減される。
図7(a)〜図7(d)は信号の伝達に対するSパラメータ(S21)を測定する配線基板のモデル70a〜70dの断面を示す。
図7(a)に示す第1のモデル70aは、配線層71、絶縁層81、配線層72、絶縁層82、配線層73、絶縁層83、配線層74、絶縁層84、配線層75、絶縁層85、配線層76、絶縁層86、配線層77、絶縁層87、配線層78がこの順番で積層された配線基板である。配線層71の外部接続用パッド71Pの下面には、外部接続端子91が接続されている。配線層72〜77は、絶縁層81〜86を貫通して配線層72〜77を配線層71〜76にそれぞれ接続するビア配線を含む。この第1のモデル70aは、磁性層が設けられていない。
図7(b)に示す第2のモデル70bは、第1のモデル70aの絶縁層81が磁性層13に置き換えられている。この第2のモデル70bにおいて、磁性層13は、配線層71と配線層72とに接している。
図7(c)に示す第3のモデル70cは、第1のモデル70aに対して、外部接続端子91が、配線層71の外部接続用パッド71Pの下面及び側面を覆っている。磁性層13は、絶縁層81の下面と配線層71の外部接続用パッド71Pを覆うように形成されている。そして、磁性層13は、外部接続用パッド71Pの側面に接している。この第3のモデル70cの磁性層13は、信号を伝達する経路の配線とは直接的に接していない。
図7(d)に示す第4のモデル70dは、第2のモデル70bに対して、磁性層13が配線層72の下面を覆うように形成されている。また、磁性層13は、開口部13Xを有している。絶縁層81aは、磁性層13の下面を覆うとともに、磁性層13の開口部13Xに充填されている。従って、この第4のモデル70dにおいて、信号を伝達する経路の配線は、磁性層13を貫通するとともに、磁性層13との間に絶縁層81aが介在されている。つまり、信号を伝達する経路の配線は、磁性層13に接触していない。
各モデル70a〜70dにおいて、配線層77に信号を供給する。その信号は、各配線層77〜71を介して外部接続端子91に伝達される。そして、外部接続端子91において信号を観測する。そして、供給する信号のレベルと観測した信号のレベルにより、各モデル70a〜70dにおけるSパラメータの伝達損失:S21を算出する。
図8は、図7(a)〜図7(d)の各モデル70a〜70dのSパラメータ(挿入損失:S21)をシミュレーションした結果を示す。図8において、横軸はfrequency(信号の周波数,GHz)、縦軸はS21(挿入損失,dB)を示す。なお、図8の横軸において、右に向かうほど高周波である。また、図8の縦軸において、下に向かうほどS21(挿入損失)が増加する。図8において、曲線La〜Ldは、図7(a)〜図7(d)に示す第1〜第4のモデル70a〜70dのS21(挿入損失)を示す。
図7(b)に示す第2のモデル70bは、磁性層13が配線層71,72に直接接している。この場合、図8の曲線Lbに示されるように、高周波の信号に対する第3のモデル70cの挿入損失は、磁性層13を用いてない第1のモデル70aの伝達損失(図8の曲線L1)に比べ大きく増加する。
図7(c)に示す第3のモデル70cは、信号を伝達する配線層71,72に対する磁性層13を直接的に接していない。この場合、図8の曲線Lcに示されるように、高周波の信号に対する第3のモデル70cの挿入損失は、第2のモデル70bの伝達損失(図8の曲線Lb)に比べ低下する。従って、磁性層13を信号伝達経路の配線に対して直接的に接触させないようにすることで、伝達損失が低減される、つまり、高周波信号の伝達特性が向上する。
図7(d)に示す第4のモデル70dは、信号を伝達する配線層71と配線層72のビア配線に対して磁性層13が接していない。この場合、図8の曲線Ldに示されるように、高周波の信号に対する第4のモデル70dの挿入損失は、第2,第3のモデル70b,70cの伝達損失(図8の曲線Lb,Lc)に比べ低下する。従って、磁性層13を信号伝達経路の配線に対して接触させないようにすることで、伝達損失が更に低減される、つまり、高周波信号の伝達特性が更に向上する。
以上記述したように、本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(1−1)半導体装置1は、配線基板10と、配線基板10に実装された半導体素子51を含む。配線基板10は、配線層11と、絶縁層12と、磁性層13と、配線層14と、絶縁層15と、配線層16と、絶縁層17と、配線層18とを含み、これらが積層された構造を有している。配線層14は、磁性層13の上面13aに形成されている。配線層14は、磁性層13の上面のコイル配線14Pを有している。コイル配線14Pは、磁性層13の上面13aにおいて、例えば、渦状(スパイラル状)に形成されたコイル(平面コイル)である。配線層11の配線部11Aと、配線層16と、配線層18とは、配線基板10において信号を伝達する経路(信号配線構造)である。磁性層13は、第2絶縁層15Bを貫通する開口部15Xの内部のビア配線16Vに対して非接触である。つまり、本実施形態において、配線基板10の磁性層13は、配線基板10の信号配線構造に直接接していない。このような配線基板10では、磁性層13による信号の伝達特性の向上、挿入損失を低減できる。
(1−2)磁性層13には、絶縁性樹脂に磁性フィラーを混入した磁性材料を用いることができる。このように、磁性層13は、絶縁性樹脂を含み、例えば絶縁層12と同程度の抵抗値を示す。この磁性層13の抵抗値は、CuやCu合金等の配線層と比べ、高抵抗である。このため、磁性層13をコイル配線14Pに密着させることができる。また、磁性層13は磁性フィラーを含むため、コイル41のL値を向上できる。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態を説明する。
なお、この実施形態において、上記実施形態と同じ構成部材については同じ符号を付し、その説明の一部又は全てを省略する場合がある。
図9(a)に示すように、半導体装置101は、配線基板110と、配線基板110に実装された半導体素子51を含む。
半導体素子51は、外部接続端子52を介して、配線基板110の外部接続用パッドP21に接続されている。半導体素子51は、この外部接続用パッドP21により、配線基板110に対してフリップチップ接続されている。半導体素子51は、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等のロジックチップ、DRAM(Dynamic Random Access Memory)やSRAM(Static Random Access Memory)等のメモリチップ、等である。外部接続端子52は、例えば、はんだバンプや金バンプである。はんだバンプの材料としては、例えば、鉛を含む合金、錫と金との合金、錫と銅との合金、錫と銀との合金、錫と銀と銅の合金などを用いることができる。
半導体素子51と配線基板110との間にはアンダーフィル樹脂53が形成されている。アンダーフィル樹脂53の材料としては、例えば、エポキシ系樹脂などの絶縁性樹脂を用いることができる。
配線基板110は、下面に外部接続用パッドP22A,P22Bを有している。外部接続用パッドP22A,P22Bには、外部接続端子55A,55Bが接続されている。外部接続端子55A,55Bは、配線基板110を例えばマザーボード等の実装基板に実装するために使用される。外部接続端子55A,55Bは、例えば、はんだバンプである。はんだバンプの材料としては、例えば鉛(Pb)を含む合金、SnとCuの合金、Snと銀(Ag)の合金、SnとAgとCuの合金等を用いることができる。なお、外部接続端子55A,55Bとして、はんだボールやリードピン等としてもよい。
なお、外部接続用パッドP21に対して、上述の外部接続用パッドP22A,P22Bと同様に、はんだバンプ等の外部接続端子を接続してもよい。この外部接続端子を用いて配線基板110に半導体素子51を接続することができる。
配線基板110に実装された半導体素子51は、配線基板110の外部接続用パッドP21に対して信号を入出力する。配線基板110は、外部接続用パッドP21と外部接続用パッドP22Aとの間で信号を伝達するように構成されている。つまり、配線基板110は、外部接続用パッドP21と外部接続用パッドP22Aの間に、信号の伝達する導体(信号配線構造)を有している。半導体素子51の出力信号は、配線基板110の信号配線構造を介して外部接続用パッドP21から信号配線構造により外部接続用パッドP22Aへ伝達される。そして、出力信号は、その外部接続用パッドP22Aに接続された外部接続端子55Aを介して実装基板へと伝達される。また、半導体素子51が入力する信号は、実装基板から外部接続端子55A、外部接続用パッドP22A、信号配線構造、外部接続用パッドP21を介して半導体素子51へと伝達される。
配線基板110は、コイル141を内蔵している。本実施形態において、コイル141は、配線基板110の外部接続用パッドP22Bに接続されている。
図9(b)に示すように、配線基板110は、配線層111と、磁性層113と、配線層114と、絶縁層115と、配線層116と、絶縁層117と、配線層118とを含み、これらが積層された構造を有している。配線層114は、上述のコイル141のコイル配線114Pを含む。
配線層111は、配線部111A,111Bを有している。配線部111Bは、配線部111Bに接する磁性層113に、その配線部111Bの下面が露出するように埋設されている。
磁性層113は、磁性層113を厚さ方向に貫通して開口部113Xが形成されている。その開口部113Xには、磁性層113の上面113aを覆う絶縁層115が充填されている。配線層111の配線部111Aは、その絶縁層115に、その配線部111Aの下面が露出するように埋設されている。磁性層113は、配線層111の配線部111Bの上面111Baの一部を露出する開口部113Yを有している。
配線部111Aの下面111Abは、磁性層113の開口部113Xの内部にあって、絶縁層115から露出されている。配線部111Aの上面111Aaの一部と配線部111Aの側面111Acは、絶縁層115により覆われている。配線部111Bの下面111Bbは、磁性層113の下面113bから露出されている。配線部111Bの上面111Baの一部と配線部111Bの側面111Bcは、磁性層113により覆われている。
本実施形態において、配線層111は、積層された第1及び第2の金属層を含む。第2の金属層は、第1の金属層の上面を覆うように形成されている。第1の金属層の材料としては、例えば、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、錫(Sn)などの金属、又はこれら金属から選択される少なくとも一種の金属を含む合金を用いることができる。第2の金属層の材料としては、例えば、銅(Cu)やCu合金を用いることができる。
磁性層113の材料としては、絶縁性樹脂に磁性フィラーを混入した磁性材料を用いることができる。絶縁性樹脂としては、例えば、エポキシ系樹脂やポリイミド系樹脂などを用いることができる。磁性フィラーとしては、例えば、マンガン(Mn)−亜鉛(Zn)フェライト、Ni−Znフェライト、鉄(Fe)−コバルト(Co)系合金、Fe−シリコン(Si)系合金などを用いることができる。
配線層114は、磁性層113の上面113aに形成されている。配線層114は、磁性層113の上面113aのコイル配線114Pと、磁性層113の開口部113Yの内部のビア配線114Vとを有している。本実施形態のコイル配線114Pは、磁性層113の上面113aにおいて、渦状(スパイラル状)に形成されたコイル(平面コイル)である。ビア配線114Vは、コイル配線114Pの両端部において、コイル配線114Pを配線層111の配線部111Bに電気的に接続する。配線層114の材料としては、Cu又はCu合金を用いることができる。
絶縁層115は、磁性層113の表面つまり磁性層113の上面113aと開口部113Xの内壁面と、配線層111の配線部111Aと、配線層114のコイル配線114Pとを覆うように形成されている。絶縁層115は、磁性層113の上面及び配線層114を覆う第1絶縁層115Aと、磁性層113の開口部113Xの内壁面を覆う第2絶縁層115Bとを有している。第2絶縁層115Bは、配線層111の配線部111Aの上面及び側面を覆っている。
絶縁層115は、配線層111の配線部111Aの上面111Aaの一部を露出する開口部115Xを有している。開口部115Xは、磁性層113の開口部113Xの内部に形成され、第1絶縁層115A及び第2絶縁層115Bを貫通している。絶縁層115の材料としては、例えば、フェノール系樹脂やポリイミド系樹脂等の感光性樹脂を主成分とする絶縁性樹脂、エポキシ樹脂を主成分とする熱硬化性の絶縁性樹脂、等を用いることができる。絶縁性樹脂は、例えば、シリカやアルミナ等のフィラーを含有していてもよい。
配線層116は、絶縁層115の上面115aに形成されている。配線層116は、絶縁層115の上面115aの配線部116Pと、絶縁層115の開口部115Xの内部のビア配線116Vとを有している。ビア配線116Vは、配線層116の配線部116Pを配線層111の配線部111Aに電気的に接続する。配線層116の材料としては、Cu又はCu合金を用いることができる。
絶縁層117は、絶縁層115の上面115aと配線層116とを覆うように形成されている。絶縁層117は、配線部116Pの上面116aの一部を露出する開口部117Xを有している。絶縁層117の材料としては、例えば、フェノール系樹脂やポリイミド系樹脂等の感光性樹脂を主成分とする絶縁性樹脂、エポキシ樹脂を主成分とする熱硬化性の絶縁性樹脂、等を用いることができる。絶縁性樹脂は、例えば、シリカやアルミナ等のフィラーを含有していてもよい。
配線層118は、絶縁層117の上面117aに形成されている。配線層118は、絶縁層117の上面117aの配線部118Pと、絶縁層117の開口部117Xの内部のビア配線118Vとを有している。ビア配線118Vは、配線層118の配線部118Pを配線層116の配線部116Pに電気的に接続する。配線層118の材料としては、Cu又はCu合金を用いることができる。
絶縁層117の上面117aには、ソルダーレジスト層119が形成されている。ソルダーレジスト層119は、絶縁層117の上面117aと配線層118の一部を覆うように形成されている。ソルダーレジスト層119は、配線層118の上面118aの一部を外部接続用パッドP21として露出する開口部119Xを有している。ソルダーレジスト層119の材料としては、例えば、エポキシ樹脂やアクリル樹脂などの絶縁性樹脂を用いることができる。
なお、必要に応じて、ソルダーレジスト層119の開口部119Xから露出する配線層118の表面上にOSP処理を施してOSP膜を形成してもよい。また、開口部119Xから露出する配線層118の表面上に金属層を形成してもよい。金属層の例としては、Au層や、Ni層/Au層(Ni層とAu層をこの順番で積層した金属層)、Ni層/Pd層/Au層(Ni層とPd層とAu層をこの順番で積層した金属層)などを挙げることができる。なお、開口部119Xから露出する配線層118(あるいは、配線層118にOSP膜や金属層が形成されている場合には、それらOSP膜又は金属層)自体を、外部接続用パッドP21としてもよい。
(製造工程)
次に、本実施形態の配線基板110の製造工程を説明する。
図10(a)に示すように、支持基板60を準備する。支持基板60は、例えば、キャリア付金属箔を用いることができる。なお、支持基板60として、公知の他の支持基板を用いることもできる。支持基板60は、キャリア板61と、キャリア板61の一方の面(図2(a)では上面)に剥離層(図示略)を介して積層された極薄の金属箔62とを有している。キャリア板61の材料としては、例えば、CuやCu合金を用いることができる。金属箔62の材料としては、例えば、CuやCu合金を用いることができる。
金属箔62の表面に、金属層63と配線層111を形成する。例えば、金属箔62の表面に、開口部を有するレジスト層を形成する。レジスト層の材料としては、例えば、金属層63と配線層111を形成する処理(例えば、めっき処理)に対して耐性を有する材料を用いることができる。レジスト層の材料としては、例えば、感光性のドライフィルムレジスト(例えば、ノボラック系樹脂やアクリル系樹脂等のドライフィルムレジスト)等を用いることができる。
次に、レジスト層をめっきマスクとして、金属箔62を給電層に利用した電解めっき法(電解銅めっき法)により、金属箔62の表面に金属層63と配線層111を順次形成する。上述したように、配線層111が第1及び第2金属層からなる場合、金属層63の上面に、第1金属層と第2金属層とを順次形成する。そして、例えば、アッシング処理やアルカリ性の剥離液を用いて、レジスト層を除去する。
図10(b)に示す工程では、開口部113Yを有する磁性層113を形成する。先ず、金属箔62の上面と配線層111及び金属層63を覆う磁性層113を形成する。磁性層113の材料としては、例えば、絶縁性樹脂に磁性フィラーを混入した磁性材料であり未硬化のフィルムを用いることができる。磁性層113は、例えば、磁性材料のフィルムを真空ラミネートし、加熱によりフィルムを硬化して得られる。
次に、磁性層113の開口部113Yを形成する。開口部113Yは、例えば、CO2レーザやUV−YAGレーザ等のレーザ加工機を用いることができる。磁性層113の上面113aに向けてレーザ光を照射し、磁性層113を貫通する開口部113Yを形成する。この開口部113Yにより、配線部111Bの上面の一部を露出する。なお、必要に応じてデスミア処理を行うこともできる。
図10(c)に示す工程では、配線層114を形成する。配線層114は、開口部113Yの内部のビア配線114Vと、磁性層113の上面113aのコイル配線114Pとを含む。先ず、磁性層113の表面(磁性層113の上面113aと開口部113Xの内壁面)と開口部113Xにより露出する配線部111Bの上面とに、シード層(図示略)を形成する。シード層の材料としては、例えば、銅や銅合金を用いることができる。シード層は、例えば、無電解めっき法やスパッタ法により形成することができる。
次に、シード層を覆い、所定の位置に開口部を有するレジスト層(図示略)を形成する。開口部の位置は、配線層114のコイル配線114Pに対応する位置である。レジスト層は、例えば、次工程のめっき工程に耐性を有する材料を用いることができる。
次いで、シード層を給電電極に利用した電解めっき法(電解銅めっき法)により、レジスト層の開口部内に露出するシード層上にめっき金属を析出成長させる。そして、例えば、アッシング処理やアルカリ性の剥離液を用いて、レジスト層を除去し、露出するシード層をエッチングにより除去する。これにより、ビア配線114Vとコイル配線114Pを含む配線層114が得られる。
図11(a)に示す工程では、磁性層113に、配線部111Aを露出する開口部113Xを形成する。開口部113Xの形成には、例えば、CO2レーザやUV−YAGレーザ等のレーザ加工機を用いることができる。磁性層113の上面113aに向けてレーザ光を照射し、磁性層113を貫通し、配線部111Aの全体と、配線部111Aの周囲の金属箔62の上面とを露出する開口部113Xを形成する。なお、必要に応じてデスミア処理を行うこともできる。
図11(b)に示す工程では、絶縁層115を形成する。絶縁層115は、磁性層113の表面(磁性層113の上面113a及び開口部113Xの内壁面)と、配線層114(コイル配線114P)と、開口部113Xの内部の配線部111Aと、配線部111Aの周囲の金属箔62とを覆う。絶縁層115の材料としては、例えば、エポキシ樹脂やポリイミド樹脂などの有機樹脂、又はこれら樹脂にシリカやアルミナ等のフィラーを混入した樹脂材を用いることができる。絶縁層115は、例えば、樹脂フィルムを真空ラミネートし、加熱により樹脂フィルムを硬化して得られる。なお、ペースト状や液状の樹脂の塗布と加熱により絶縁層115を形成してもよい。
図12(a)に示す工程では、絶縁層115の開口部115Xを形成する。開口部115Xは、例えば、CO2レーザやUV−YAGレーザ等のレーザ加工機を用いることができる。絶縁層115の上面115aに向けてレーザ光を照射し、絶縁層115を貫通する開口部115Xを形成する。この開口部115Xにより、配線部111Aの上面の一部を露出する。なお、必要に応じてデスミア処理を行うこともできる。
図12(b)に示す工程では、配線層116を形成する。先ず、絶縁層115の表面と絶縁層115の開口部115Xにより露出する配線部111Aの上面に、シード層(図示略)を形成する。シード層の材料としては、例えば、銅や銅合金を用いることができる。シード層は、例えば、無電解めっき法やスパッタ法により形成することができる。次に、シード層を覆い、所定の位置に開口部を有するレジスト層(図示略)を形成する。開口部の位置は、配線層116の配線部116Pに対応する位置である。レジスト層は、例えば、次工程のめっき工程に耐性を有する材料を用いることができる。次いで、シード層を給電電極に利用した電解めっき法(電解銅めっき法)により、レジスト層の開口部内に露出するシード層上にめっき金属を析出成長させる。そして、例えば、アッシング処理やアルカリ性の剥離液を用いて、レジスト層を除去し、露出するシード層をエッチングにより除去する。これにより、配線層116が得られる。
図13(a)に示す工程では、開口部117Xを有する絶縁層117を形成する。先ず、例えば、エポキシ樹脂などの樹脂フィルムを真空ラミネートし、加熱により樹脂フィルムを硬化する。これにより、絶縁層117を形成する。なお、ペースト状や液状の樹脂の塗布と加熱により絶縁層117を形成してもよい。次に、開口部117Xを形成する。開口部117Xの形成には、例えば、CO2レーザやUV−YAGレーザ等のレーザ加工機を用いることができる。絶縁層117の上面117aに向けてレーザ光を照射し、開口部117Xを形成する。この開口部117Xにより、配線層116の上面の一部を露出する。なお、必要に応じてデスミア処理を行うこともできる。
図13(b)に示す工程では、配線層118を形成する。先ず、絶縁層117の表面と絶縁層117の開口部117Xにより露出する配線層116の上面に、シード層(図示略)を形成する。シード層の材料としては、例えば、銅や銅合金を用いることができる。シード層は、例えば、無電解めっき法やスパッタ法により形成することができる。次に、シード層を覆い、所定の位置に開口部を有するレジスト層(図示略)を形成する。開口部の位置は、配線層118の配線部118Pに対応する位置である。レジスト層は、例えば、次工程のめっき工程に耐性を有する材料を用いることができる。次いで、シード層を給電電極に利用した電解めっき法(電解銅めっき法)により、レジスト層の開口部内に露出するシード層上にめっき金属を析出成長させる。そして、例えば、アッシング処理やアルカリ性の剥離液を用いて、レジスト層を除去し、露出するシード層をエッチングにより除去する。これにより、配線層118が得られる。
図14(a)に示す工程では、開口部119Xを有するソルダーレジスト層119を形成する。ソルダーレジスト層119は、例えば、感光性のソルダレジストフィルムをラミネートし、又は液状のソルダーレジストを塗布し、当該レジストをフォトリソグラフィ法により露光・現像して所要の形状にパターニングすることにより得られる。
図14(b)に示す工程では、図14(a)に示すキャリア板61を除去する。支持基板60の金属箔62を剥離層によりキャリア板61から剥離する。次に、金属箔62と金属層63を除去する。例えば、過酸化水素/硫酸系水溶液や、過硫酸ナトリウム水溶液、過硫酸アンモニウム水溶液等を用いたウェットエッチングにより、金属箔62と金属層63とを除去する。このとき、配線部111A,111Bを残すように、エッチング時間を制御する。また、配線部111A,111Bが上述の第1金属層(例えば、Ni)と第2金属層(例えば、Cu)を含む場合、第1金属層がエッチング停止層となり、配線層111が残される。このようにして、図9(b)に示す配線基板110が得られる。
以上記述したように、本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(2−1)上記の第1実施形態の配線基板10と同様の効果を奏する。
(2−2)上記の第1実施形態の絶縁層12が省略されている。このため、第1実施形態と比べ、配線基板110を薄くできる。
(第3実施形態)
以下、第3実施形態を説明する。
なお、この実施形態において、上記実施形態と同じ構成部材については同じ符号を付し、その説明の一部又は全てを省略する場合がある。
図15(a)に示すように、半導体装置201は、配線基板210と、配線基板210に実装された半導体素子251を含む。
半導体素子251は、外部接続端子252A,252Bを介して、配線基板210の外部接続用パッドP31A,P31Bに接続されている。半導体素子251は、この外部接続用パッドP31A,P31Bにより、配線基板210に対してフリップチップ接続されている。半導体素子251は、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等のロジックチップ、等である。外部接続端子252A,252Bは、例えば、はんだバンプや金バンプである。はんだバンプの材料としては、例えば、鉛を含む合金、錫と金との合金、錫と銅との合金、錫と銀との合金、錫と銀と銅の合金などを用いることができる。
半導体素子251と配線基板210との間にはアンダーフィル樹脂253が形成されている。アンダーフィル樹脂253の材料としては、例えば、エポキシ系樹脂などの絶縁性樹脂を用いることができる。
配線基板210は、下面に外部接続用パッドP32を有している。外部接続用パッドP32には、外部接続端子255が接続されている。外部接続端子255は、配線基板210を例えばマザーボード等の実装基板に実装するために使用される。外部接続端子255は、例えば、はんだバンプである。はんだバンプの材料としては、例えば鉛(Pb)を含む合金、SnとCuの合金、Snと銀(Ag)の合金、SnとAgとCuの合金等を用いることができる。なお、外部接続端子255として、はんだボールやリードピン等としてもよい。
なお、外部接続用パッドP31A,P31Bに対して、上述の外部接続用パッドP32と同様に、はんだバンプ等の外部接続端子を接続してもよい。この外部接続端子を用いて配線基板210に半導体素子251を接続することができる。
配線基板210に実装された半導体素子251は、配線基板210の外部接続用パッドP31Aに対して信号を入出力する。配線基板210は、外部接続用パッドP31Aと外部接続用パッドP32との間で信号を伝達するように構成されている。つまり、配線基板210は、外部接続用パッドP31Aと外部接続用パッドP32の間に、信号の伝達する導体(信号配線構造)を有している。半導体素子251の出力信号は、配線基板210の信号配線構造を介して外部接続用パッドP31Aから信号配線構造により外部接続用パッドP32へ伝達される。そして、出力信号は、その外部接続用パッドP32に接続された外部接続端子255を介して実装基板へと伝達される。また、半導体素子251が入力する信号は、実装基板から外部接続端子255、外部接続用パッドP32、信号配線構造、外部接続用パッドP31Aを介して半導体素子251へと伝達される。
配線基板210は、コイル241を内蔵している。本実施形態において、コイル241は、配線基板210の外部接続用パッドP31Bに接続されている。その外部接続用パッドP31Bは半導体素子251に接続されている。つまり、本実施形態において、配線基板210のコイル241は、半導体素子251に接続されている。
図15(b)に示すように、配線基板210は、コア基板211を有している。コア基板211は、配線基板210の厚さ方向の略中心付近に設けられている。コア基板211は、所要の箇所にコア基板211の上面211aから下面211bまでを貫通する貫通孔211X,211Yを有している。貫通孔211X,211Yには貫通電極212A,212Bが形成されている。
コア基板211の材料としては、例えば、補強材であるガラスクロス(ガラス織布)にエポキシ樹脂を主成分とする熱硬化性の絶縁性樹脂を含浸させ硬化させた、いわゆるガラスエポキシ樹脂を用いることができる。補強材としてはガラスクロスに限らず、例えば、ガラス不織布、アラミド織布、アラミド不織布、液晶ポリマ(LCP:Liquid Crystal Polymer)織布やLCP不織布を用いることができる。熱硬化性の絶縁性樹脂としてはエポキシ樹脂に限らず、例えば、ポリイミド樹脂やシアネート樹脂などの樹脂材を用いることができる。貫通電極212A,212Bの材料としては、例えば、銅(Cu)やCu合金を用いることができる。
配線基板210は、コア基板211の下面211bの側に、配線層221、磁性層222、絶縁層223を有している。また、配線基板210は、コア基板211の上面211aの側に、配線層231、絶縁層232、配線層233を有している。
配線層221は、コア基板211の下面211bに形成されている。配線層221は、配線部221Aと、コイル241に含まれるコイル配線221Pとを含む。本実施形態のコイル配線221Pは、コア基板211の下面211bにおいて、渦状(スパイラル状)に形成されたコイル(平面コイル)である。コイル配線221Pの両端部は、貫通電極212Bに接続されている。配線部221Aは、貫通電極212Aに接続されている。配線層221の材料としては、例えば、CuやCu合金を用いることができる。
磁性層222は、コア基板211の下面211bに、配線層221のコイル配線221Pを被覆するように形成されている。磁性層222は、配線層221の配線部221Aを露出する開口部222Xを有している。この開口部222Xは、配線部221Aの周囲のコア基板211の下面211bを露出するように形成されている。磁性層222の材料としては、絶縁性樹脂に磁性フィラーを混入した磁性材料を用いることができる。絶縁性樹脂としては、例えば、エポキシ系樹脂やポリイミド系樹脂などを用いることができる。磁性フィラーとしては、例えば、マンガン(Mn)−亜鉛(Zn)フェライト、Ni−Znフェライト、鉄(Fe)−コバルト(Co)系合金、Fe−シリコン(Si)系合金などを用いることができる。
絶縁層223は、磁性層222の表面、つまり磁性層222の下面222bと、磁性層222の開口部222Xの内壁面とを覆うように形成されている。また、絶縁層223は、磁性層222の開口部222Xの内部の配線層221の配線部221Aの一部と、その配線部221Aの周囲のコア基板211の下面211bとを覆うように形成されている。絶縁層223は、磁性層222の開口部222Xの内部において、配線層221の配線部221Aの下面221Abの一部を露出する開口部223Xを有している。この開口部223Xにより、配線部221Aの下面221Abの一部が外部接続用パッドP32として露出される。絶縁層223の材料としては、例えば、フェノール系樹脂やポリイミド系樹脂等の感光性樹脂を主成分とする絶縁性樹脂、エポキシ樹脂を主成分とする熱硬化性の絶縁性樹脂、等を用いることができる。絶縁性樹脂は、例えば、シリカやアルミナ等のフィラーを含有していてもよい。
なお、図15(a)では、開口部223Xにより露出する配線部221Aの下面の一部を外部接続用パッドP32としたが、開口部223Xに充填されたビア配線と、そのビア配線により配線部221Aに接続される配線部とを含む配線層を絶縁層223の下面に形成してもよい。更に、絶縁層223の下面側に、絶縁層と配線層と積層することもできる。そして、最下層の配線層の下面を外部接続用パッドとしてもよい。また、最下層の配線層の一部を覆うソルダーレジスト層を形成することもできる。
配線層231は、コア基板211の上面211aに形成されている。配線層231は、配線部231A,231Bを含む。配線部231Aは、貫通電極212Aを介してコア基板211の下面211bの配線部221Aと接続されている。配線部231Bは、貫通電極212Bを介してコア基板211の下面211bのコイル配線221Pと接続されている。配線層231の材料としては、例えば、CuやCu合金を用いることができる。
絶縁層232は、コア基板211の上面211aに、配線層231を覆うように形成されている。絶縁層232は、配線層231の上面の一部を露出する開口部232X,232Yを有している。開口部232Xは、配線層231の配線部231Aの上面の一部を露出する。開口部232Yは、配線層231の配線部231Bの上面の一部を露出する。絶縁層232の材料としては、例えば、フェノール系樹脂やポリイミド系樹脂等の感光性樹脂を主成分とする絶縁性樹脂、エポキシ樹脂を主成分とする熱硬化性の絶縁性樹脂、等を用いることができる。絶縁性樹脂は、例えば、シリカやアルミナ等のフィラーを含有していてもよい。
配線層233は、絶縁層232の上面232aに形成されている。配線層233は、絶縁層232の上面232aに形成された配線部233A,233Bと、絶縁層232の開口部232X,232Yの内部に形成されたビア配線233AV,233BVとを含む。ビア配線233AVは、配線層233の配線部233Aを配線層231の配線部231Aに接続する。ビア配線233BVは、配線層233の配線部233Bを配線層231の配線部231Bに接続する。配線層233の材料としては、例えば、CuやCu合金を用いることができる。
絶縁層232の上面232aには、ソルダーレジスト層234が形成されている。ソルダーレジスト層234は、絶縁層232の上面232aと配線層233の一部を覆うように形成されている。ソルダーレジスト層234は、配線層233の配線部233Aの上面の一部を外部接続用パッドP31Aとして露出する開口部234Xと、配線層233の配線部233Bの上面の一部を外部接続用パッドP31Bとして露出する開口部234Yとを有している。ソルダーレジスト層234の材料としては、例えば、エポキシ樹脂やアクリル樹脂などの絶縁性樹脂を用いることができる。
なお、必要に応じて、ソルダーレジスト層234の開口部234X,234Yから露出する配線層233の表面上にOSP処理を施してOSP膜を形成してもよい。また、開口部234X,234Yから露出する配線部233A,233Bの表面上に金属層を形成してもよい。金属層の例としては、Au層や、Ni層/Au層(Ni層とAu層をこの順番で積層した金属層)、Ni層/Pd層/Au層(Ni層とPd層とAu層をこの順番で積層した金属層)などを挙げることができる。なお、開口部234X,234Yから露出する配線部233A,233B(あるいは、配線部233A,233BにOSP膜や金属層が形成されている場合には、それらOSP膜又は金属層)自体を、外部接続用パッドP31A,P31Bとしてもよい。
(製造工程)
次に、本実施形態の配線基板210の製造工程を説明する。
図16(a)に示すように、コア基板211を用意する。コア基板211は、例えば、銅張積層板(Copper Clad Laminate:CCL)を用いることができる。このコア基板211に貫通孔211X,211Yを形成し、電解めっきや導電性ペースト充填等の方法によって貫通孔211X,211Yの内部に貫通電極212A,212Bを形成する。その後、サブトラクティブ法によって配線層221(221A,221P),231(231A,231B)を形成する。
図16(b)に示す工程では、磁性層222と絶縁層232を形成する。コア基板211の下面211bと配線層221とを覆う磁性層222を形成する。磁性層222の材料としては、例えば、絶縁性樹脂に磁性フィラーを混入した磁性材料であり、未硬化のフィルムを用いることができる。磁性層222は、例えば、磁性材料のフィルムを真空ラミネートし、加熱によりフィルムを硬化して得られる。また、コア基板211の上面211aと配線層231とを覆う絶縁層232を形成する。絶縁層232の材料としては、例えば、エポキシ樹脂やポリイミド樹脂などの有機樹脂、又はこれら樹脂にシリカやアルミナ等のフィラーを混入した樹脂材を用いることができる。絶縁層232は、例えば、樹脂フィルムを真空ラミネートし、加熱により樹脂フィルムを硬化して得られる。なお、ペースト状や液状の樹脂の塗布と加熱により絶縁層232を形成してもよい。
図16(c)に示す工程では、磁性層222の開口部222Xと、絶縁層232の開口部232X,232Yとを形成する。開口部222Xは、例えば、CO2レーザやUV−YAGレーザ等のレーザ加工機を用いることができる。磁性層222の下面222bに向けてレーザ光を照射し、磁性層222を貫通する開口部222Xを形成する。この開口部222Xにより、配線部221Aの全体と配線部221Aの周囲のコア基板211の下面211bとを露出する。なお、必要に応じてデスミア処理を行うこともできる。また、絶縁層232の上面232aに向けてレーザ光を照射し、絶縁層232を貫通する開口部232X,232Yを形成する。これら開口部232X,232Yにより、配線部231A,231Bの上面の一部を露出する。なお、必要に応じてデスミア処理を行うこともできる。
図17(a)に示す工程では、磁性層222を覆う絶縁層223を形成する。絶縁層223の材料としては、例えば、エポキシ樹脂やポリイミド樹脂などの有機樹脂、又はこれら樹脂にシリカやアルミナ等のフィラーを混入した樹脂材を用いることができる。絶縁層223は、例えば、樹脂フィルムを真空ラミネートし、加熱により樹脂フィルムを硬化して得られる。なお、ペースト状や液状の樹脂の塗布と加熱により絶縁層223を形成してもよい。
図17(b)に示す工程では、絶縁層232の上面に配線層233を形成する。配線層233は、絶縁層232の開口部232X,232Yの内部のビア配線233AV,233BVと、絶縁層232の上面232aの配線部233A,233Bとを含む。先ず、絶縁層232の表面(絶縁層232の上面232aと開口部232X,232Yの内壁面)と開口部232X,232Yにより露出する配線層231の上面(配線部231A,231Bの上面)とに、シード層(図示略)を形成する。シード層の材料としては、例えば、銅や銅合金を用いることができる。シード層は、例えば、無電解めっき法やスパッタ法により形成することができる。
次に、シード層を覆い、所定の位置に開口部を有するレジスト層(図示略)を形成する。開口部の位置は、配線層233の配線部233A,233Bに対応する位置である。レジスト層は、例えば、次工程のめっき工程に耐性を有する材料を用いることができる。次いで、シード層を給電電極に利用した電解めっき法(電解銅めっき法)により、レジスト層の開口部内に露出するシード層上にめっき金属を析出成長させる。そして、例えば、アッシング処理やアルカリ性の剥離液を用いて、レジスト層を除去し、露出するシード層をエッチングにより除去する。これにより、ビア配線233AV,233BVと配線部233A,233Bを含む配線層233が得られる。
図18(a)に示す工程では、絶縁層223に開口部223Xを形成する。開口部223Xは、例えば、CO2レーザやUV−YAGレーザ等のレーザ加工機を用いることができる。絶縁層223の下面223bに向けてレーザ光を照射し、磁性層222の開口部222Xの内部において、絶縁層223を貫通する開口部223Xを形成する。この開口部223Xにより、配線層221の配線部221Aの下面の一部を露出する。なお、必要に応じてデスミア処理を行うこともできる。
図18(b)に示す工程では、開口部234X、234Yを有するソルダーレジスト層234を形成する。ソルダーレジスト層234は、例えば、感光性のソルダレジストフィルムをラミネートし、又は液状のソルダーレジストを塗布し、当該レジストをフォトリソグラフィ法により露光・現像して所要の形状にパターニングすることにより得られる。
以上記述したように、本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(3−1)コア基板211を含む配線基板210において、上述の第1実施形態の配線基板10と同様の効果を奏する。
(第4実施形態)
以下、第4実施形態を説明する。
なお、この実施形態において、上記実施形態と同じ構成部材については同じ符号を付し、その説明の一部又は全てを省略する場合がある。
図19(a)に示すように、半導体装置301は、配線基板310と、配線基板310に実装された半導体素子251を含む。
半導体素子251は、外部接続端子252A,252Bを介して、配線基板310の外部接続用パッドP41A,P41Bに接続されている。半導体素子251は、この外部接続用パッドP41A,P41Bにより、配線基板310に対してフリップチップ接続されている。半導体素子251は、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等のロジックチップ、等である。外部接続端子252A,252Bは、例えば、はんだバンプや金バンプである。はんだバンプの材料としては、例えば、鉛を含む合金、錫と金との合金、錫と銅との合金、錫と銀との合金、錫と銀と銅の合金などを用いることができる。
半導体素子251と配線基板310との間にはアンダーフィル樹脂253が形成されている。アンダーフィル樹脂253の材料としては、例えば、エポキシ系樹脂などの絶縁性樹脂を用いることができる。
配線基板310は、下面に外部接続用パッドP42を有している。外部接続用パッドP42には、外部接続端子255が接続されている。外部接続端子255は、配線基板310を例えばマザーボード等の実装基板に実装するために使用される。外部接続端子255は、例えば、はんだバンプである。はんだバンプの材料としては、例えば鉛(Pb)を含む合金、SnとCuの合金、Snと銀(Ag)の合金、SnとAgとCuの合金等を用いることができる。なお、外部接続端子255として、はんだボールやリードピン等としてもよい。
なお、外部接続用パッドP41A,P41Bに対して、上述の外部接続用パッドP42と同様に、はんだバンプ等の外部接続端子を接続してもよい。この外部接続端子を用いて配線基板310に半導体素子251を接続することができる。
配線基板310に実装された半導体素子251は、配線基板310の外部接続用パッドP41Aに対して信号を入出力する。配線基板310は、外部接続用パッドP41Aと外部接続用パッドP42との間で信号を伝達するように構成されている。つまり、配線基板310は、外部接続用パッドP41Aと外部接続用パッドP42の間に、信号の伝達する導体(信号配線構造)を有している。半導体素子251の出力信号は、配線基板310の信号配線構造を介して外部接続用パッドP41Aから信号配線構造により外部接続用パッドP42へ伝達される。そして、出力信号は、その外部接続用パッドP42に接続された外部接続端子255を介して実装基板へと伝達される。また、半導体素子251が入力する信号は、実装基板から外部接続端子255、外部接続用パッドP42、信号配線構造、外部接続用パッドP41Aを介して半導体素子251へと伝達される。
配線基板310は、コイル341を内蔵している。本実施形態において、コイル341は、配線基板310の外部接続用パッドP41Bに接続されている。その外部接続用パッドP41Bは半導体素子251に接続されている。つまり、本実施形態において、配線基板310のコイル341は、半導体素子251に接続されている。
図19(b)に示すように、配線基板310は、コア基板311を有している。コア基板311は、配線基板310の厚さ方向の略中心付近に設けられている。コア基板311は、所要の箇所にコア基板311の上面311aから下面311bまでを貫通する貫通孔311X,311Yを有している。貫通孔311X,311Yには貫通電極312A,312Bが形成されている。
コア基板311の材料としては、例えば、補強材であるガラスクロス(ガラス織布)にエポキシ樹脂を主成分とする熱硬化性の絶縁性樹脂を含浸させ硬化させた、いわゆるガラスエポキシ樹脂を用いることができる。補強材としてはガラスクロスに限らず、例えば、ガラス不織布、アラミド織布、アラミド不織布、液晶ポリマ(LCP)織布やLCP不織布を用いることができる。熱硬化性の絶縁性樹脂としてはエポキシ樹脂に限らず、例えば、ポリイミド樹脂やシアネート樹脂などの樹脂材を用いることができる。貫通電極312A,312Bの材料としては、例えば、銅(Cu)やCu合金を用いることができる。
配線基板310は、コア基板311の下面311bの側に、配線層321、絶縁層322、配線層323、磁性層324を有している。また、配線基板310は、コア基板311の上面311aの側に、配線層331、絶縁層332、配線層333を有している。
配線層321は、コア基板311の下面311bに形成されている。配線層321は、コイル配線321Pと配線部321Aとを含む。コイル配線321Pの両端部は、貫通電極312Bに接続されている。配線部321Aは、貫通電極312Aに接続されている。配線層321の材料としては、例えば、CuやCu合金を用いることができる。
絶縁層322は、コア基板311の下面311bに、配線層321を覆うように形成されている。絶縁層322は、配線層321のコイル配線321Pの下面321Pbの一部を露出する開口部322Yと、配線層321の配線部321Aの下面321Abの一部を露出する開口部322Xとを有している。
配線層323は、絶縁層322の下面322bに形成されている。配線層323は、絶縁層322の下面322bのコイル配線323P及び配線部323Aと、絶縁層322の開口部322Y,322Xの内部のビア配線323PV,323AVとを有している。配線層323の材料としては、例えば、CuやCu合金を用いることができる。
配線層323のコイル配線323Pは、配線層323のビア配線323PVにより、配線層321のコイル配線321Pに接続されている。配線層323の配線部323Aは、配線層323のビア配線323AVにより、配線層321の配線部321Aに接続されている。
配線層321のコイル配線321Pと、配線層323のコイル配線323P及びビア配線323PVは、螺旋状のコイルを形成するように形成されている。つまり、本実施形態の配線基板310は、2つの層のコイル配線321P,323Pと、それらを接続するビア配線323PVによるコイル341を含む。
磁性層324は、絶縁層322の下面322bに、配線層323のコイル配線323Pを被覆するように形成されている。磁性層324は、配線層323の配線部323Aを露出する開口部324Xを有している。この開口部324Xは、配線部323Aの周囲の絶縁層322の下面322bを露出するように形成されている。
磁性層324の材料としては、絶縁性樹脂に磁性フィラーを混入した磁性材料を用いることができる。絶縁性樹脂としては、例えば、エポキシ系樹脂やポリイミド系樹脂などを用いることができる。磁性フィラーとしては、例えば、マンガン(Mn)−亜鉛(Zn)フェライト、Ni−Znフェライト、鉄(Fe)−コバルト(Co)系合金、Fe−シリコン(Si)系合金などを用いることができる。
配線層331は、コア基板311の上面311aに形成されている。配線層331は、配線部331B,331Aを含む。配線部331Bは、貫通電極312Bを介してコア基板311の下面311bのコイル配線321Pと接続されている。配線部331Aは、貫通電極312Aを介してコア基板311の下面311bの配線部321Aと接続されている。配線層331の材料としては、例えば、CuやCu合金を用いることができる。
絶縁層332は、コア基板311の上面311aに、配線層331を覆うように形成されている。絶縁層332は、配線層331の上面の一部を露出する開口部332X,332Yを有している。開口部332Xは、配線層331の配線部331Aの上面の一部を露出する。開口部332Yは、配線層331の配線部331Bの上面の一部を露出する。絶縁層332の材料としては、例えば、フェノール系樹脂やポリイミド系樹脂等の感光性樹脂を主成分とする絶縁性樹脂、エポキシ樹脂を主成分とする熱硬化性の絶縁性樹脂、等を用いることができる。絶縁性樹脂は、例えば、シリカやアルミナ等のフィラーを含有していてもよい。
配線層333は、絶縁層332の上面332aに形成されている。配線層333は、絶縁層332の上面332aに形成された配線部333A,333Bと、絶縁層332の開口部332X,332Yの内部に形成されたビア配線333AV,333BVとを含む。ビア配線333AVは、配線層333の配線部333Aを配線層331の配線部331Aに接続する。ビア配線333BVは、配線層333の配線部333Bを配線層331の配線部331Bに接続する。配線層333の材料としては、例えば、CuやCu合金を用いることができる。
絶縁層332の上面332aには、ソルダーレジスト層334が形成されている。ソルダーレジスト層334は、絶縁層332の上面332aと配線層333の一部を覆うように形成されている。ソルダーレジスト層334は、配線層333の配線部333Aの上面の一部を外部接続用パッドP41Aとして露出する開口部334Xと、配線層333の配線部333Bの上面の一部を外部接続用パッドP41Bとして露出する開口部334Yとを有している。ソルダーレジスト層334の材料としては、例えば、エポキシ樹脂やアクリル樹脂などの絶縁性樹脂を用いることができる。
なお、必要に応じて、ソルダーレジスト層334の開口部334X,334Yから露出する配線部333A,333Bの表面上にOSP処理を施してOSP膜を形成してもよい。また、開口部334X,334Yから露出する配線部333A,333Bの表面上に金属層を形成してもよい。金属層の例としては、Au層や、Ni層/Au層(Ni層とAu層をこの順番で積層した金属層)、Ni層/Pd層/Au層(Ni層とPd層とAu層をこの順番で積層した金属層)などを挙げることができる。なお、開口部334X,334Yから露出する配線部333A,333B(あるいは、配線部333A,333BにOSP膜や金属層が形成されている場合には、それらOSP膜又は金属層)自体を、外部接続用パッドP41A,P41Bとしてもよい。
(製造工程)
次に、本実施形態の配線基板310の製造工程を説明する。
図20(a)に示す工程では、コア基板311に、貫通電極312A,312B、配線層321,331を形成する。図20(2)に示すコア基板311を用意する。コア基板311は、例えば、銅張積層板(CCL)を用いることができる。このコア基板311に貫通孔311X,311Yを形成し、電解めっきや導電性ペースト充填等の方法によって貫通孔311X,311Yの内部に貫通電極312A,312Bを形成する。その後、サブトラクティブ法によって配線層321,331を形成する。配線層321は、配線部321Aとコイル配線321Pを含む。配線層331は、配線部331A,331Bを含む。
図20(b)に示す工程では、開口部322X,322Yを有する絶縁層322と、開口部332X,332Yを有する絶縁層332とを形成する。絶縁層322,332の材料としては、例えば、エポキシ樹脂やポリイミド樹脂などの有機樹脂、又はこれら樹脂にシリカやアルミナ等のフィラーを混入した樹脂材を用いることができる。コア基板311の下面311b及び配線層321と、コア基板311の上面311a及び配線層331を例えば樹脂フィルムでラミネートする。加熱により樹脂フィルムを硬化して絶縁層322,332を得る。
開口部322X,322Yは、例えば、CO2レーザやUV−YAGレーザ等のレーザ加工機を用いることができる。絶縁層322の下面322bに向けてレーザ光を照射し、絶縁層322を貫通する開口部322X,322Yを形成する。この開口部322Yにより、配線層321のコイル配線321Pの下面の一部を露出する。同様に、開口部322Xにより、配線部321Aの下面の一部を露出する。なお、必要に応じてデスミア処理を行うこともできる。
また、開口部332X,332Yは、例えば、CO2レーザやUV−YAGレーザ等のレーザ加工機を用いることができる。絶縁層332の上面332aに向けてレーザ光を照射し、絶縁層332を貫通する開口部332X,332Yを形成する。この開口部332Xにより、配線層331の配線部331Aの上面の一部を露出する。同様に、開口部332Yにより、配線部331Bの上面の一部を露出する。なお、必要に応じてデスミア処理を行うこともできる。
図21(a)に示す工程では、配線層323,333を形成する。先ず、絶縁層322,332の表面にシード層(図示略)を形成する。詳述すると、絶縁層322の下面と開口部322X,322Yの内壁面と開口部322X,322Yにより露出する配線層321の下面とにシード層を形成する。また、絶縁層332の上面と開口部332X,332Yの内壁面と開口部332X,332Yにより露出する配線層331の上面とにシード層を形成する。シード層の材料としては、例えば、銅や銅合金を用いることができる。シード層は、例えば、無電解めっき法やスパッタ法により形成することができる。
次に、シード層を覆い、所定の位置に開口部を有するレジスト層(図示略)を形成する。開口部の位置は、配線層323,333の形状に対応する位置である。レジスト層は、例えば、次工程のめっき工程に耐性を有する材料を用いることができる。次いで、シード層を給電電極に利用した電解めっき法(電解銅めっき法)により、レジスト層の開口部内に露出するシード層上にめっき金属を析出成長させる。そして、例えば、アッシング処理やアルカリ性の剥離液を用いて、レジスト層を除去し、露出するシード層をエッチングにより除去する。これにより、ビア配線323AV,323PVと配線部323A及びコイル配線323Pを含む配線層323と、ビア配線333AV,333BVと配線部333A,333Bを含む配線層333とが得られる。
図21(b)に示す工程では、磁性層324を形成する。絶縁層322の下面322bと配線層323とを覆う磁性層324を形成する。磁性層324の材料としては、例えば、絶縁性樹脂に磁性フィラーを混入した磁性材料であり、未硬化のフィルムを用いることができる。磁性層324は、例えば、磁性材料のフィルムを真空ラミネートし、加熱によりフィルムを硬化して得られる。
図22(a)に示す工程では、磁性層324の開口部324Xを形成する。開口部324Xは、例えば、CO2レーザやUV−YAGレーザ等のレーザ加工機を用いることができる。磁性層324の下面324bに向けてレーザ光を照射し、磁性層324を貫通する開口部324Xを形成する。この開口部324Xにより、配線層323の配線部323Aの全体と配線部323Aの周囲の絶縁層322の下面322bとを露出する。なお、必要に応じてデスミア処理を行うこともできる。
図22(b)に示す工程では、開口部334X、334Yを有するソルダーレジスト層334を形成する。ソルダーレジスト層334は、例えば、感光性のソルダレジストフィルムをラミネートし、又は液状のソルダーレジストを塗布し、当該レジストをフォトリソグラフィ法により露光・現像して所要の形状にパターニングすることにより得られる。
以上記述したように、本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
(4−1)コア基板311を含む配線基板310において、上記の第1実施形態の配線基板10と同様の効果を奏する。
(参考例)
以下、比較例を説明する。
なお、この比較例において、上記実施形態と同じ構成部材については同じ符号を付し、その説明の一部又は全てを省略する場合がある。
図23(a)に示す比較例の半導体装置401は、配線基板410と、配線基板410に実装された半導体素子251を含む。
半導体素子251は、外部接続端子252A,252Bを介して、配線基板410の外部接続用パッドP41A,P41Bに接続されている。半導体素子251は、この外部接続用パッドP41A,P41Bにより、配線基板410に対してフリップチップ接続されている。半導体素子251は、CPU(Central Processing Unit)やGPU(Graphics Processing Unit)等のロジックチップ、等である。外部接続端子252A,252Bは、例えば、はんだバンプや金バンプである。はんだバンプの材料としては、例えば、鉛を含む合金、錫と金との合金、錫と銅との合金、錫と銀との合金、錫と銀と銅の合金などを用いることができる。
半導体素子251と配線基板410との間にはアンダーフィル樹脂253が形成されている。アンダーフィル樹脂253の材料としては、例えば、エポキシ系樹脂などの絶縁性樹脂を用いることができる。
配線基板410は、下面に外部接続用パッドP52を有している。外部接続用パッドP52には、外部接続端子255が接続されている。外部接続端子255は、配線基板410を例えばマザーボード等の実装基板に実装するために使用される。外部接続端子255は、例えば、はんだバンプである。はんだバンプの材料としては、例えば鉛(Pb)を含む合金、SnとCuの合金、Snと銀(Ag)の合金、SnとAgとCuの合金等を用いることができる。なお、外部接続端子255として、はんだボールやリードピン等としてもよい。
なお、外部接続用パッドP41A,P41Bに対して、上述の外部接続用パッドP52と同様に、はんだバンプ等の外部接続端子を接続してもよい。この外部接続端子を用いて配線基板410に半導体素子251を接続することができる。
配線基板410に実装された半導体素子251は、配線基板410の外部接続用パッドP41Aに対して信号を入出力する。配線基板410は、外部接続用パッドP41Aと外部接続用パッドP52との間で信号を伝達するように構成されている。つまり、配線基板410は、外部接続用パッドP41Aと外部接続用パッドP52の間に、信号の伝達する導体(信号配線構造)を有している。半導体素子251の出力信号は、配線基板410の信号配線構造を介して外部接続用パッドP41Aから信号配線構造により外部接続用パッドP52へ伝達される。そして、出力信号は、その外部接続用パッドP52に接続された外部接続端子255を介して実装基板へと伝達される。また、半導体素子251が入力する信号は、実装基板から外部接続端子255、外部接続用パッドP52、信号配線構造、外部接続用パッドP41Aを介して半導体素子251へと伝達される。
配線基板410は、コイル341を内蔵している。本実施形態において、コイル341は、配線基板410の外部接続用パッドP41Bに接続されている。その外部接続用パッドP41Bは半導体素子251に接続されている。つまり、本実施形態において、配線基板410のコイル341は、半導体素子251に接続されている。
図23(b)に示すように、配線基板410は、コア基板311を有している。コア基板311は、配線基板410の厚さ方向の略中心付近に設けられている。コア基板311は、所要の箇所にコア基板311の上面311aから下面311bまでを貫通する貫通孔311X,311Yを有している。貫通孔311X,311Yには貫通電極312A,312Bが形成されている。
コア基板311の材料としては、例えば、補強材であるガラスクロス(ガラス織布)にエポキシ樹脂を主成分とする熱硬化性の絶縁性樹脂を含浸させ硬化させた、いわゆるガラスエポキシ樹脂を用いることができる。補強材としてはガラスクロスに限らず、例えば、ガラス不織布、アラミド織布、アラミド不織布、液晶ポリマ(LCP)織布やLCP不織布を用いることができる。熱硬化性の絶縁性樹脂としてはエポキシ樹脂に限らず、例えば、ポリイミド樹脂やシアネート樹脂などの樹脂材を用いることができる。貫通電極312A,312Bの材料としては、例えば、銅(Cu)やCu合金を用いることができる。
配線基板410は、コア基板311の下面311bの側に、配線層321、絶縁層322、配線層323、磁性層424を有している。また、配線基板410は、コア基板311の上面311aの側に、配線層331、絶縁層332、配線層333を有している。
配線層321は、コア基板311の下面311bに形成されている。配線層321は、コイル配線321Pと配線部321Aとを含む。コイル配線321Pの両端部は、貫通電極312Bに接続されている。配線部321Aは、貫通電極312Aに接続されている。配線層321の材料としては、例えば、CuやCu合金を用いることができる。
絶縁層322は、コア基板311の下面311bに、配線層321を覆うように形成されている。絶縁層322は、配線層321のコイル配線321Pの下面321Pbの一部を露出する開口部322Yと、配線層321の配線部321Aの下面321Abの一部を露出する開口部322Xとを有している。
配線層323は、絶縁層322の下面322bに形成されている。配線層323は、絶縁層322の下面322bのコイル配線323P及び配線部323Aと、絶縁層322の開口部322Y,322Xの内部のビア配線323PV,323AVとを有している。配線層323の材料としては、例えば、CuやCu合金を用いることができる。
配線層323のコイル配線323Pは、配線層323のビア配線323PVにより、配線層321のコイル配線321Pに接続されている。配線層323の配線部323Aは、配線層323のビア配線323AVにより、配線層321の配線部321Aに接続されている。
配線層321のコイル配線321Pと、配線層323のコイル配線323P及びビア配線323PVは、螺旋状のコイルを形成するように形成されている。つまり、本実施形態の配線基板310は、2つの層のコイル配線321P,323Pと、それらを接続するビア配線323PVによるコイル341を含む。
磁性層424は、絶縁層322の下面322bに、配線層323のコイル配線323Pを被覆するように形成されている。磁性層424は、配線層323の配線部323Aの下面の一部を露出する開口部424Xを有している。
磁性層424の材料としては、上述の各実施形態と同様に、絶縁性樹脂に磁性フィラーを混入した磁性材料を用いることができる。絶縁性樹脂としては、例えば、エポキシ系樹脂やポリイミド系樹脂などを用いることができる。磁性フィラーとしては、例えば、マンガン(Mn)−亜鉛(Zn)フェライト、Ni−Znフェライト、鉄(Fe)−コバルト(Co)系合金、Fe−シリコン(Si)系合金などを用いることができる。
配線層331は、コア基板311の上面311aに形成されている。配線層331は、配線部331B,331Aを含む。配線部331Bは、貫通電極312Bを介してコア基板311の下面311bのコイル配線321Pと接続されている。配線部331Aは、貫通電極312Aを介してコア基板311の下面311bの配線部321Aと接続されている。配線層331の材料としては、例えば、CuやCu合金を用いることができる。
絶縁層332は、コア基板311の上面311aに、配線層331を覆うように形成されている。絶縁層332は、配線層331の上面の一部を露出する開口部332X,332Yを有している。開口部332Xは、配線層331の配線部331Aの上面の一部を露出する。開口部332Yは、配線層331の配線部331Bの上面の一部を露出する。絶縁層332の材料としては、例えば、フェノール系樹脂やポリイミド系樹脂等の感光性樹脂を主成分とする絶縁性樹脂、エポキシ樹脂を主成分とする熱硬化性の絶縁性樹脂、等を用いることができる。絶縁性樹脂は、例えば、シリカやアルミナ等のフィラーを含有していてもよい。
配線層333は、絶縁層332の上面332aに形成されている。配線層333は、絶縁層332の上面332aに形成された配線部333A,333Bと、絶縁層332の開口部332X,332Yの内部に形成されたビア配線333AV,333BVとを含む。ビア配線333AVは、配線層333の配線部333Aを配線層331の配線部331Aに接続する。ビア配線333BVは、配線層333の配線部333Bを配線層331の配線部331Bに接続する。配線層333の材料としては、例えば、CuやCu合金を用いることができる。
絶縁層332の上面332aには、ソルダーレジスト層334が形成されている。ソルダーレジスト層334は、絶縁層332の上面332aと配線層333の一部を覆うように形成されている。ソルダーレジスト層334は、配線層333の配線部333Aの上面の一部を外部接続用パッドP41Aとして露出する開口部334Xと、配線層333の配線部333Bの上面の一部を外部接続用パッドP41Bとして露出する開口部334Yとを有している。ソルダーレジスト層334の材料としては、例えば、エポキシ樹脂やアクリル樹脂などの絶縁性樹脂を用いることができる。
なお、必要に応じて、ソルダーレジスト層334の開口部334X,334Yから露出する配線部333A,333Bの表面上にOSP処理を施してOSP膜を形成してもよい。また、開口部334X,334Yから露出する配線部333A,333Bの表面上に金属層を形成してもよい。金属層の例としては、Au層や、Ni層/Au層(Ni層とAu層をこの順番で積層した金属層)、Ni層/Pd層/Au層(Ni層とPd層とAu層をこの順番で積層した金属層)などを挙げることができる。
この比較例では、配線層323の配線部323Aの下面の一部と側面とに、磁性層424が直接接触している。この磁性層424は、配線基板410の信号配線構造において伝送される信号に影響し、上述した第4実施形態の配線基板310に比べ伝送損失が増加する。
尚、上記各実施形態は、以下の態様で実施してもよい。
・上記第1実施形態では、図1(b)に示すように、配線層11(配線部11A,11B)の下面11Ab、11Bbが絶縁層12の下面12bより上方に位置して、配線層11(配線部11A,11B)の下面11Ab、11Bbと絶縁層12の下面12bの側の開口部12bX,12bYとによる凹部を形成した。これに対し、配線層11(配線部11A,11B)の下面11Ab、11Bbを、絶縁層12の下面12bと同じに位置するようにしてもよい。第2実施形態でも同様に、配線層111(配線部111A,111B)の下面を、磁性層113及び絶縁層115の下面と同じに位置するようにしてもよい。
・上記第1実施形態において、絶縁層12の下面にソルダーレジスト層を形成してもよい。同様に、第2実施形態において、磁性層113の下面にソルダーレジスト層を形成してもよい。
・上記第1実施形態では、磁性層13の上面13aの配線層14の渦巻き状(スパイラル状)のコイル配線14Pを含む配線基板10としたが、第4実施形態と同様に、複数の配線層の配線を含む螺旋状のコイル配線を有する配線基板としてもよい。同様に、第2実施形態に対し、複数の配線層の配線部を含む螺旋状のコイル配線を有する配線基板としてもよい。また、第3実施形態に対し、複数の配線層の配線部を含む螺旋状のコイル配線を有する配線基板としてもよい。
上記第4実施形態では、2つの層の配線層321,323のコイル配線321P,323Pと、コイル配線321P,323Pを接続するビア配線323PVとによりコイルを形成したが、3つ以上の配線層に含まれるコイル配線とそれらのコイル配線を接続するビア配線とによりコイルを形成してもよい。
・上記第1実施形態において、配線層14のコイル配線14Pを、半導体素子51に接続するように配線基板を構成してもよい。同様に、第2実施形態において、配線層114のコイル配線114Pを半導体素子51に接続するように配線基板を構成してもよい。
・上記第3実施形態において、配線層221のコイル配線221Pに外部接続端子を接続し、コイル配線221Pを配線基板の実装対象の基板に接続するように配線基板を構成してもよい。同様に、第4実施形態において、配線層323のコイル配線323Pに外部接続端子を接続し、コイル配線323Pを配線基板の実装対象の基板に接続するように配線基板を構成してもよい。
・上記第1実施形態において、コイル配線14Pを磁性層13の下面に形成する、つまり磁性層13がコイル配線14Pの上面と接するようにしてもよい。例えば、図2(c)に示す絶縁層12の上面12aに図3(b)に示すコイル配線14Pを形成し、絶縁層12の上面12aとコイル配線14Pとを覆うように磁性層13を形成する。このようにしても、コイルのL値を向上できる。
・上記第3,第4実施形態において、工程の順序を適宜変更して実施してもよい。
例えば、図16(c)に示す工程において、磁性層222の開口部222Xと絶縁層232の開口部232Xとを形成したが、磁性層222の開口部222Xを形成した後に図17(a)に示す絶縁層223を形成する。その後、絶縁層232の開口部232Xを形成して図17(b)に示す配線層233を形成するようにしてもよい。