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JP2019009319A - 半導体装置 - Google Patents

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JP2019009319A JP2017124553A JP2017124553A JP2019009319A JP 2019009319 A JP2019009319 A JP 2019009319A JP 2017124553 A JP2017124553 A JP 2017124553A JP 2017124553 A JP2017124553 A JP 2017124553A JP 2019009319 A JP2019009319 A JP 2019009319A
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隆一 及川
Ryuichi Oikawa
隆一 及川
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Abstract

【課題】80GHz以上の高周波信号の信号伝送特性を向上する構造の配線基板を提供する。【解決手段】半導体装置は、平面視において、信号用ビア構造(ビア構造VS1)とグランド用ビア構造(ビア構造VS2)とが互いに重なる部分を有する構造の配線基板WBを含む。【選択図】図8

Description

本発明は、半導体装置に関し、例えば、80GHz以上の高周波信号の送受信を行なう機能を有する半導体装置に適用して有効な技術に関する。
特開2014−175356号公報(特許文献1)には、配線基板に形成された貫通ビアにおける信号伝送帯域を向上させる技術が記載されている。
特開2014−175356号公報
例えば、自動運転向けのミリ波レーダシステムでは、80GHzを超える高周波信号の送受信を実現する半導体装置の開発が必要とされている。ところが、本発明者の検討によると、80GHzを超える高周波信号の送受信を実現する場合、今までの半導体装置で採用されている配線基板を使用すると、配線基板の厚さ方向の信号伝送特性が充分ではないことが新たに明らかになった。したがって、80GHzを超える高周波信号を低損失で伝送することができる構造を有する半導体装置の実現が望まれている。
その他の課題と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
一実施の形態における半導体装置は、平面視において、信号用ビア構造とグランド用ビア構造とが互いに重なる部分を有する構造の配線基板を含む。
一実施の形態における半導体装置によれば、80GHz以上の高周波信号の信号伝送特性を向上することができる。
信号伝送特性が低下するメカニズムを説明するための図である。 信号配線と接続されたビア構造から電磁波が拡散する様子を模式的に示す図である。 ビア構造における電磁波の漏洩損失を抑制する対策を説明するための図である。 第1ビア構造の周囲にグランド電位が供給される複数の第2ビア構造を配置することにより、信号配線と接続された第1ビア構造から拡散する電磁波が抑制される様子を模式的に示す図である。 第1ビア構造を伝搬する電磁波の波長が、第1ビア構造および第2ビア構造の深さに比べて充分に長い場合を模式的に示す図である。 第1ビア構造を伝搬する信号の波長が、第1ビア構造および第2ビア構造の深さに比べて同程度になった場合を模式的に示す図である。 第2ビア構造の内部に電位差が生じることに起因して漏洩電磁波が発生する様子を示す模式図である。 実施の形態1における技術的思想を説明する図である。 実施の形態1における技術的思想を説明する図である。 従来の信号伝送方法と実施の形態1における信号伝送方法とを比較して示す図である。 変形例において、「水平伝送モード」を実現する構成例を模式的に示す図である。 実装基板に形成された配線パターンと、多層配線層を有する配線基板の各配線層に形成されている導体パターンとを平面的に重ねて示す平面図である。 第1ビルドアップ層の表面に形成されている信号配線およびグランドパターンを省略して、コア層の表面を示す図である。 コア層の表面に形成されているランドおよびグランド用表面パターンを省略して、コア層の裏面を示す図である。 コア層の裏面に形成されているランドおよびグランド用中間パターンを省略して、第2ビルドアップ層の裏面を示す図である。 第2ビルドアップ層の裏面に形成されている裏面端子およびグランド用裏面パターンを省略して、実装基板の表面を示す図である。 関連技術について、信号の周波数と信号の反射ロス(リターンロス)との関係、および、信号の周波数と挿入ロスとの関係を示すグラフである。 信号の周波数と信号の反射ロス(リターンロス)との関係、および、信号の周波数と挿入ロスとの関係を示すグラフである。 開口比を説明する図である。 開口比と挿入ロスとの関係を示すグラフである。 変形例において、実装基板に形成された配線パターンと、多層配線層を有する配線基板の各配線層に形成されている導体パターンとを平面的に重ねて示す平面図である。 図21に対応する図であって、第2ビルドアップ層よりも上層のコア層および第1ビルドアップ層のそれぞれに形成されている導体パターンを省略して示す図である。 実装基板に形成された配線パターンと、多層配線層を有する配線基板の各配線層に形成されている導体パターンとを平面的に重ねて示す平面図である。 第1ビルドアップ層の表面に形成されている信号配線およびグランドパターンを省略して、コア層の表面を示す図である。 信号の周波数と信号の反射ロス(リターンロス)との関係、および、信号の周波数と挿入ロスとの関係を示すグラフである。 実装基板に形成された配線パターンと、多層配線層を有する配線基板の各配線層に形成されている導体パターンとを平面的に重ねて示す平面図である。 第1ビルドアップ層の表面に形成されている信号配線およびグランドパターンを省略して、コア層の表面を示す図である。 コア層の表面に形成されているランドおよび大面積のグランド用表面パターンを省略して、コア層の裏面を示す図である。 コア層の裏面に形成されているランドおよびグランド用中間パターンを省略して、第2ビルドアップ層の裏面を示す図である。 半導体チップの表面に形成された再配線と実装基板の表面に形成された配線との接続構造における平面レイアウトを示す模式図である。 図30のA−A線で切断した断面図である。 図30のB−B線で切断した断面図である。 関連技術におけるウェハレベルパッケージ構造における信号伝送特性を示すグラフである。 実施の形態5におけるウェハレベルパッケージ構造における信号伝送特性を示すグラフである。
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。
また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でもよい。
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうではないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
また、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。なお、図面をわかりやすくするために平面図であってもハッチングを付す場合がある。
(実施の形態1)
<改善の検討>
例えば、80GHzを超える高周波信号の送受信を実現する半導体装置においては、今までの半導体装置で採用されている配線基板を使用すると、配線基板の厚さ方向の信号伝送特性が充分ではなくなることが顕在化する。例えば、配線基板は、コア層を挟むようにビルドアップ層が形成された多層基板から構成され、通常、コア層の厚さは、薄くとも、400μm程度である。つまり、コア層の厚さが400μm程度の配線基板を、80GHzを超える高周波信号の送受信を実現する半導体装置に適用する場合、配線基板の厚さ方向における信号伝送特性の低下が顕在化するのである。
この点に関する直接的な解決策は、配線基板の厚さを薄くすることである。ただし、配線基板の厚さを薄くすると、配線基板の機械強度が低下することになる。つまり、80GHzを超える高周波信号の信号伝送特性を向上するために、配線基板の厚さを薄くすると、信号伝送特性の向上と引き換えに、以下に示す不都合が顕在化する。すなわち、配線基板の薄厚化は、(1)半導体装置のパッケージング自体やパッケージング後の取り扱いが難しい、(2)配線基板に歪みが蓄積しやすく、半導体装置の長期信頼性を確保することが難しい、(3)半導体装置の多機能化に必要な半導体装置の多ピン化および大型化が難しい、という不都合を招くことになる。
そこで、本発明者は、機械強度が充分で、かつ、取扱いが容易な今までの厚さの配線基板では、なぜ、ミリ波帯(80GHz超の周波数帯)の高周波信号の信号伝送特性の低下を招くことになるのかを物理現象の根本に立ち返って検討した。この結果、本発明者は、従来の常識とは異なる技術的思想に基づく新たな信号伝送方式を採用すれば、今までの厚さの配線基板を使用しながらも、ミリ波帯の高周波信号を低損失で伝送可能であることを新規に見出したのである。以下に説明する実施の形態1では、従来の常識とは相違する技術的思想の想到過程について説明した後、この技術的思想について説明する。そして、実施の形態2以降では、この技術的思想を具現化する半導体装置の具体的なパッケージ構造について説明することにする。
<<寄生容量の低減による信号伝送特性の向上対策>>
例えば、半導体チップに形成された内部回路と半導体チップの外部機器との信号のやり取りを実現するために、配線基板を使用することが行なわれている。具体的には、配線基板の表面に半導体チップを搭載し、かつ、配線基板の表面に形成された配線と半導体チップとを接続する。そして、配線基板には、配線基板の厚さ方向に貫通するスルーホールが形成されており、このスルーホールを介して、配線基板の表面に形成された配線と、配線基板の裏面に形成された配線とを電気的に接続することができる。さらに、配線基板の裏面には、例えば、半田ボールに代表される外部接続端子が形成されており、配線基板の裏面に形成されている配線は、外部接続端子と電気的に接続される。このように構成されている半導体装置は、配線基板の裏面に形成されている外部接続端子によって、マザーボートと呼ばれる実装基板に搭載された他の電子部品と電気的に接続される。つまり、半導体チップに形成されている内部回路は、配線基板の表面に形成されている配線→配線基板を貫通するスルーホール→配線基板の裏面に形成されている配線→外部接続端子→実装基板という経路によって、外部機器と信号のやり取りを実現することができる。
ここで、配線基板の表面に形成された配線は、例えば、ストリップラインから構成されている。そして、ストリップラインは、均一な断面構造と均一な特性インピーダンス分布を有するため、高い信号伝送帯域を持っている。すなわち、配線を構成するストリップラインは、特性インピーダンスの周波数依存性が少ないことから、幅広い信号周波数帯にわたって均一な特性インピーダンスを実現できる。このことは、配線基板の表面に形成された配線は、幅広い周波数帯域にわたってインピーダンス整合を取ることが容易になることを意味している。同様に、実装基板に形成されている配線も、ストリップラインやマイクロストリップラインから構成されているため、幅広い信号周波数帯にわたって均一な特性インピーダンスを実現できる結果、幅広い周波数帯域にわたってインピーダンス整合を取ることが容易になる。
一方、上述したように、配線基板の表面に形成されている配線と、実装基板に形成されている配線とは、配線基板を貫通するスルーホールと配線基板の裏面に搭載された外部接続端子(半田ボール)を介して接続される。このとき、スルーホールや外部接続端子は、配線基板の表面に形成された配線と実装基板に形成された配線とのどちらに対しても、特性インピーダンスおよび断面構造が異なる不連続構造体である。したがって、半導体チップから実装基板に至る伝送路における全体の信号伝送帯域は、不連続構造体であるスルーホールおよび外部接続端子における信号伝送帯域によって制限されることになる。つまり、不連続構造体における信号の反射を抑制するため、不連続構造体であるスルーホールと外部接続端子における特性インピーダンスを配線の特性インピーダンスと合わせる必要がある。ただし、スルーホールの上端部と下端部には、ランドが形成されているとともに、外部接続端子も配線基板の裏面に形成されたランドに接着するように形成されている。そして、このランドには、部分的に配線基板に形成されたグランドパターンと重なる部分が存在する。この結果、ランドとグランドパターンの平面的な重なりによって、寄生容量が発生する。つまり、不連続構造体であるスルーホールと外部接続端子における特性インピーダンスを配線の特性インピーダンスと合わせるように設計しても、寄生容量によって、特性インピーダンスがずれてしまうのである。すなわち、抵抗を無視すると、特性インピーダンスは、√(L/C)で表されることから、寄生容量が存在すると「C」が変化する結果、必然的に√(L/C)で表される特性インピーダンスが変化してしまうのである。
そこで、寄生容量を低減することができれば、特性インピーダンスのずれを抑制することができることに着目して、例えば、ランドと平面的に重ならないように、グランドパターンのレイアウトを設計する対策が考えられる。この対策によれば、不連続構造体であるスルーホールと外部接続端子における特性インピーダンスと配線の特性インピーダンスとのずれが抑制される。これにより、幅広い信号周波数帯にわたってインピーダンス整合を確保することができる。言い換えれば、高い周波数の信号に対しても、インピーダンス整合を確保することによって、信号伝送特性の向上を図ることができる。この対策は、寄生容量を低減することにより、不連続構造体でのインピーダンス不整合を抑制して、高い周波数の信号に対しても信号伝送特性を向上するという思想である。ただし、本発明者が検討したところ、さらに高い周波数の信号の信号伝送特性を向上するためには、上述したインピーダンス整合に着目した対策だけでは、不充分であることを見出した。そこで、高い周波数の信号伝送特性を向上するさらなる対策について説明することにする。
<<寄生容量を低減する対策だけでは不充分な理由>>
上述したように、不連続構造体における寄生容量を低減する対策は、インピーダンス不整合を抑制する観点からの対策である。この点に関し、高い周波数の信号における信号伝送特性の向上を図るためには、インピーダンス不整合に起因する信号反射による損失の他に、新たなメカニズムによって、不連続構造体であるスルーホールおよび外部接続端子での信号伝送特性の低下が顕在化することを防ぐ必要がある。
以下に、この点について説明する。
図1は、信号伝送特性が低下するメカニズムを説明するための図である。図1において、例えば、コア層CLと、コア層CLの表面上に形成されたビルドアップ層BL1と、コア層CLの裏面下に形成されたビルドアップ層BL2とからなる配線基板WBのビルドアップ層BL1上には、半導体チップCHPが搭載されている。そして、ビルドアップ層BL1の表面には、例えば、ストリップラインやマイクロストリップラインからなる信号配線SL1が形成されており、この配線は、半導体チップCHPと接続されている。
次に、図1に示すように、コア層CLの表面には、グランド配線GL1が形成されているとともに、ランドLND1が形成されている。さらに、コア層CLには、コア層CLを貫通するスルーホールTH1が形成されており、このスルーホールTH1は、ランドLND1と接続されている。また、コア層CLの裏面には、スルーホールTH1と接続されるランドLND2が形成されており、このランドLND2と電気的に接続される裏面端子BTが、ビルドアップ層BL2の裏面に形成されている。ここで、本明細書では、ランドLND1と、スルーホールTH1と、ランドLND2と、裏面端子BTとを合わせた構造体をビア構造VS1と呼ぶことにする。
そして、裏面端子BTには、外部接続端子である半田ボールSB1が接着しており、この半田ボールSB1は、実装基板MBと接続されている。具体的に、実装基板MBの表面には、信号配線SL2が形成されている一方、実装基板MBの裏面には、グランド配線GLが形成されており、半田ボールSB1は、実装基板MBの表面に形成されている信号配線SL2と接続されている。さらに、配線基板WBの裏面には、グランド電位が供給される半田ボールSB2も接着しており、半田ボールSB2を介しても、配線基板WBと実装基板MBとが接続される。
ここで、図1において、太い矢印は、信号の伝送方向を示している。すなわち、半導体チップCHPから出力された信号は、信号配線SL1の延在方向であるx方向に沿って進行した後、コア層CLの厚さ方向であるz方向に沿って、ビア構造VS1の内部を進行する。そして、信号は、z方向に沿って、配線基板WBと実装基板MBとの間に介在する半田ボールSB1を進行した後、実装基板MBの表面に形成されている信号配線SL2の延在方向であるx方向に沿って進行する。このとき、ビア構造VS1を信号が伝搬する際、ビア構造VS1によって電磁波が励起され、この励起された電磁波は、図1の波線に示すように、ビア構造VS1を中心として放射状に拡散する。この結果、電磁波の放射に伴う損失が生じて、信号伝送特性の低下を招くことになる。特に、信号の周波数が高くなるほど、電磁波の励起効率が上昇するため、周波数の高い信号ほどビア構造VS1を伝搬する際の損失が大きくなり、信号伝送特性の低下が顕在化するのである。例えば、図2は、信号配線SL1と接続されたビア構造VS1から電磁波が拡散する様子を模式的に示す図である。図2に示すように、ビア構造VS1から放射状に電磁波が拡散していく。
以上のことから、たとえ、ビア構造VS1の寄生容量を低減してインピーダンス不整合を抑制したとしても、ビア構造VS1における電磁波の漏洩損失によって、信号伝送特性の低下を招くことになるのである。
<<電磁波の漏洩損失の抑制対策>>
そこで、図1に示すビア構造VS1における電磁波の拡散を抑制するために、図3に示す構造が提案されている。図3は、ビア構造における電磁波の漏洩損失を抑制する対策を説明するための図である。図3において、ビア構造VS1の周囲には、グランド電位が供給されるビア構造VS2が形成されている。このビア構造VS2は、図3に示すように、グランド用表面パターンGSP1と、スルーホールTH2と、グランド用裏面パターンGBP1とを含んでおり、グランド用表面パターンGSP1とスルーホールTH2とグランド用裏面パターンGBP1とは、互いに電気的に接続されている。
このように、信号が通過するビア構造VS1の周囲にグランド電位が供給されるビア構造VS2を配置することによって、ビア構造VS1からの電磁波の拡散が抑制される。なぜなら、図4に示すように、ビア構造VS1の周囲に設けられたグランド電位が供給されるビア構造VS2によるシールド効果と、ビア構造VS1の周囲に複数のビア構造VS2を配置することによる拡散スペースの縮小効果によって、電磁波の拡散が抑制されるからである。
図4では、グランド電位が供給される複数のビア構造VS2をビア構造VS1の周囲に設けることにより、ビア構造VS1から電磁波の拡散が抑制される様子を模式的に示している。図4から、ビア構造VS1の周囲にグランド電位が供給されるビア構造VS2を設けることによって、電磁波の拡散が抑制されることがわかる。このことは、ビア構造VS1を進行する信号の漏洩損失が抑制されることを意味し、これによって、信号伝送特性の向上を図ることができる。
<<本発明者が新たに見出した信号伝送特性の低下を招く新たな現象>>
ところが、例えば、80GHz〜100GHzという高周波信号を伝送する場合においては、ビア構造VS1の周囲にグランド電位が供給されるビア構造VS2を設けるという図3に示す構造では、信号伝送特性の向上を充分に図ることができなくなる新たな現象が顕在化することを本発明者は新たに見出した。以下に、この点について説明する。
まず、図5は、ビア構造VS1を伝搬する電磁波の波長が、ビア構造VS1およびビア構造VS2の深さに比べて充分に長い場合を模式的に示す図である。図5において、ビア構造VS1の周囲にグランド電位が供給されるビア構造VS2が設けられており、このビア構造VS2を設けることにより、電磁波の拡散が抑制される結果、ビア構造VS1を伝搬する信号の漏洩損失が抑制される。すなわち、図5においては、ビア構造VS1を伝搬する信号の波長が、ビア構造VS1およびビア構造VS2の深さに比べて充分に長いため、ビア構造VS2の上端部における電場の大きさと、ビア構造VS2の下端部における電場の大きさは、等しいとみなすことができる。このことは、ビア構造VS2の全体が均一なグランド電位になっていることを意味し、この場合には、グランド電位が供給されるビア構造VS2の遮蔽効果によって、ビア構造VS1を伝搬する信号の漏洩損失が抑制される。
一方、図6は、ビア構造VS1を伝搬する信号の波長が、ビア構造VS1およびビア構造VS2の深さに比べて同程度になった場合を模式的に示す図である。すなわち、図6は、信号の周波数が80GHz〜100GHzという高い周波数になる場合の解析に使用される模式図である。図6において、ビア構造VS1の周囲にグランド電位が供給されるビア構造VS2が設けられており、ビア構造VS1を伝搬する信号の電場がビア構造VS2によって終端している。ただし、図6の場合は、ビア構造VS1の深さおよびビア構造VS2の深さに比べて、ビア構造VS1を伝搬する信号の波長が同程度となる結果、グランド電位が供給されるビア構造VS2においては、ビア構造VS2の内部に電位差が生じる。これは、信号の波長がビア構造VS2の深さと同程度となる結果、ビア構造VS2の深さ位置に応じて、電磁波の位相が異なることになるからである。例えば、単一正弦波の電磁波を考えると、ビア構造VS2の上端部とビア構造VS2の下端部の位相差がπ/2のときにビア構造VS2に生じる電位差は最大となる。つまり、ビア構造VS2の深さが、1/4波長のときに、ビア構造VS2の電位差が最大となる。このように、ビア構造VS1を伝搬する信号の波長が、ビア構造VS1およびビア構造VS2の深さと同程度となると、本来グランド電位に固定されているはずのビア構造VS2の内部にz方向の電位差が生じることになるのである。そして、ビア構造VS2の内部にz方向の電位差があるということは、z方向に電場が生じることを意味している。このとき、z方向の電場が生じているということは、図7の太い破線矢印で示すように、z方向と直交するx方向に進行する漏洩電磁波が生じることを意味する。つまり、ビア構造VS1を伝搬する信号の波長が、ビア構造VS1およびビア構造VS2の深さと同程度となると、ビア構造VS2からx方向に進行する漏洩電磁波が生じてしまうのである。この結果、ビア構造VS1の深さ方向であるz方向に信号が流れると、図7に示す漏洩電磁波がビア構造VS2から漏れ出ることになり、ビア構造VS1をz方向に伝搬する信号の損失が大きくなってしまうのである。これにより、ビア構造VS1を伝搬する信号の波長が、ビア構造VS1およびビア構造VS2の深さと同程度となると、たとえ、ビア構造VS1の周囲にグランド電位が供給されるビア構造VS2を設けたとしても、図7に示す漏洩電磁波の発生によって、信号伝送特性の低下を招くことになるのである。
以上のことから、80GHz〜100GHzといった非常に高い周波数の信号を伝送する場合においては、グランド電位が供給されるビア構造VS2を設けたとしても、信号の進行方向とは垂直な方向に漏洩電磁波が発生するのである。特に、ビア構造VS1の内部を深さ方向(z方向)に進む信号を前提として、ビア構造VS1の特性インピーダンスと信号配線SL1の特性インピーダンスとのインピーダンス整合が行なわれている。ただし、ビア構造VS1における信号の進行方向によって、特性インピーダンスが異なることから、信号の波長がビア構造VS1の深さに近づいて、本来の進行方向とは垂直な方向の漏洩電磁波が発生すると、ビア構造VS1の特性インピーダンスは急激に変化することになる。したがって、80GHz〜100GHzといった非常に高い周波数の信号を伝送する場合においては、信号配線SL1とのインピーダンス整合が失われてビア構造VS1の内部に信号が入り込みにくくなる、いわゆる信号反射が大きくなるとともに、ビア構造VS1の内部に入り込んだ信号も漏洩電磁波として周囲に漏れ出ることになる。このことから、80GHz〜100GHzといった非常に高い周波数の信号を伝送する場合においては、ビア構造VS1の周囲にグランド電位が供給されるビア構造VS2を設けるだけでは、信号伝送特性の向上を図ることが困難となるのである。
そこで、本実施の形態1では、80GHz〜100GHzといった非常に高い周波数の信号を伝送する場合においても、信号伝送特性を向上できる工夫を施している。以下では、この工夫を施した本実施の形態1における技術的思想について説明することにする。
<実施の形態1における技術的思想>
本実施の形態1における技術的思想は、例えば、80GHz〜100GHzといった非常に高い周波数の高周波信号を伝送する場合においては、ビア構造における高周波信号の進行方向をビア構造の深さ方向ではなく、ビア構造の深さ方向と垂直で、かつ、ビア構造と接続される信号配線における高周波信号の進行方向と並行する方向にする思想である。これにより、本実施の形態1における技術的思想によれば、配線基板の表面に形成されている信号配線からビア構造を通って実装基板に形成された信号配線までの伝送路において、高周波信号の進行方向が変化しない。このことは、本実施の形態1における技術的思想によれば、配線基板の表面に形成されている信号配線からビア構造を通って実装基板に形成された信号配線までの伝送路において、高周波信号の進行方向の屈曲がなくなることを意味する。つまり、本実施の形態1における技術的思想によれば、幾何学的にはビア構造が存在しても、電気的な高周波信号の伝搬を考えた場合には、ビア構造が消滅したように見えるのである。すなわち、本実施の形態1における技術的思想によれば、電気的な高周波信号の伝搬を考えた場合、配線基板の表面に形成されている信号配線からビア構造を通って実装基板に形成された信号配線までの伝送路は、あたかも配線基板の表面に形成されている信号配線と実装基板に形成された信号配線が連続した一本の配線とみなすことができる。この結果、本実施の形態1における技術的思想によれば、配線基板に形成されたビア構造に起因する高周波信号の信号伝送特性の低下を抑制することができる。言い換えれば、本実施の形態1における技術的思想によれば、高周波信号の伝送路にビア構造が存在しても、ビア構造に起因する悪影響を受けにくくなる結果、高周波信号の信号伝送特性を向上できる。
本実施の形態1における技術的思想は、非常に高い周波数の高周波信号を伝送する場合においては、例えば、図7に示すように、高周波信号が伝搬するビア構造VS1の周囲にグランド電位が供給されるビア構造VS2を設けても、グランド電位が供給されるビア構造VS2の内部に電位差が発生する結果、太い破線矢印で示す方向に漏洩電磁波が発生してしまうことを考慮したものである。つまり、ビア構造VS1の深さ方向であるz方向に高周波信号が流れると、図7に示す漏洩電磁波がビア構造VS2から漏れ出ることになり、ビア構造VS1をz方向に伝搬する高周波信号の損失が大きくなってしまう。これにより、ビア構造VS1を伝搬する高周波信号の波長が、ビア構造VS1およびビア構造VS2の深さと同程度となると、たとえ、ビア構造VS1の周囲にグランド電位が供給されるビア構造VS2を設けたとしても、図7に示す漏洩電磁波の発生によって、信号伝送特性の低下を招くことになる。以上の理由から、本実施の形態1における技術的思想では、ビア構造VS1およびビア構造VS2の深さと同程度の波長を有する高周波信号に対しては、ビア構造VS1における高周波信号の進行方向をビア構造VS1の深さ方向ではなく、ビア構造VS1の深さ方向と垂直で、かつ、ビア構造VS1と接続される信号配線における高周波信号の進行方向と並行する方向にしているのである。
本実施の形態1における技術的思想をまとめると、以下のようになる。すなわち、本実施の形態1における半導体装置は、半導体チップと、半導体チップと接続され、かつ、実装基板と接続可能な配線基板とを備える。このとき、配線基板は、第1方向(x方向)に延在する第1配線を含む第1配線構造と、第1配線と接続され、かつ、第1方向と直交する第2方向(z方向)に延在する貫通ビアを含むビア構造とを有する。そして、実装基板は、第1方向に延在し、かつ、貫通ビアと電気的に接続される第2配線を含む第2配線構造を有する。ここで、本実施の形態1における技術的思想は、第1配線構造とビア構造と第2配線構造とにわたって伝搬される第1周波数(例えば、80GHz以上)の第1信号のビア構造における進行方向を第1方向とする思想である。
<実施の形態1における技術的思想を実現するための概念的な特徴>
以下では、上述した本実施の形態1における技術的思想を実現するための概念的な特徴点について、図面を参照しながら説明することにする。
図8は、本実施の形態1における技術的思想を説明する図である。図8において、本実施の形態1における半導体装置では、半導体チップCHPと接続されている第1配線構造がx方向に延在しており、この延在方向であるx方向に高周波信号が伝搬する。具体的に、図8に示すように、本実施の形態1における半導体装置には、信号配線SL1とグランド配線GL1とがx方向に並行して延在する第1配線構造が設けられている。このとき、図8の細い矢印に示すように、信号配線SL1とグランド配線GL1との間に電場の振動が発生する。したがって、高周波信号の進行方向は、電場の振動方向と垂直方向になることから、高周波信号の進行方向は、図8の太い矢印に示すように、第1配線構造が延在するx方向となる。
次に、図8に示すように、信号配線SL1は、ビア構造VS1と接続される一方、グランド配線GL1は、ビア構造VS2と接続されている。このとき、本実施の形態1における半導体装置では、図8の太い矢印で示すように、ビア構造VS1における高周波信号の進行方向は、ビア構造VS1の深さ方向(z方向)ではなく、ビア構造VS1の深さ方向と垂直で、かつ、ビア構造VS1と接続される信号配線SL1における高周波信号の進行方向と並行するx方向となる。
続いて、図8に示すように、配線基板WBと実装基板MBとは、半田ボールSB1で接続されており、半田ボールSB1における高周波信号の進行方向もx方向となる。さらに、図8に示すように、実装基板MBでは、第2配線構造がx方向に延在しており、この延在方向であるx方向に高周波信号が伝搬する。具体的に、図8に示すように、本実施の形態1における実装基板MBには、信号配線SL2とグランド配線GLとがx方向に並行して延在する第2配線構造が設けられている。このとき、図8の細い矢印に示すように、信号配線SL2とグランド配線GLとの間に電場の振動が発生する。したがって、高周波信号の進行方向は、電場の振動方向と垂直方向になることから、高周波信号の進行方向は、図8の太い矢印に示すように、第2配線構造が延在するx方向になる。
以上のことから、図8の太い矢印で示すように、配線基板WBの表面に形成されている信号配線SL1からビア構造VS1を通って実装基板MBに形成された信号配線SL2までの伝送路において、高周波信号の進行方向が変化しない。すなわち、本実施の形態1における技術的思想では、電気的な高周波信号の伝搬を考えた場合、配線基板WBの表面に形成されている信号配線SL1からビア構造VS1と半田ボールSB1とを通って実装基板MBに形成された信号配線SL2までの伝送路は、あたかも配線基板WBの表面に形成されている信号配線SL1と実装基板MBに形成された信号配線SL2とが連続した一本の配線とみなすことができる。この結果、本実施の形態1における技術的思想によれば、配線基板WBに形成されたビア構造VS1に起因する高周波信号の信号伝送特性の低下を抑制することができる。
ここで、本実施の形態1における第1特徴点は、図8の太い矢印で示すように、ビア構造VS1における高周波信号の進行方向を、ビア構造VS1の深さ方向(z方向)ではなく、ビア構造VS1の深さ方向と垂直で、かつ、ビア構造VS1と接続される信号配線SL1における電磁波の進行方向と並行するx方向とするための工夫点にある。
具体的に、本実施の形態1における第1特徴点は、例えば、図8に示すように、ビア構造VS1とビア構造VS2とが、平面視において、互いに重なる部分を有する点にある。
詳細には、ビア構造VS1は、コア層CLの表面に形成されたランドLND1と、ランドLND1と接続され、かつ、コア層CLを貫通するスルーホールTH1と、スルーホールTH1と電気的に接続され、かつ、ビルドアップ層BL2の裏面に形成された裏面端子BTとを含む。一方、ビア構造VS2は、コア層CLの表面に形成されたグランド用表面パターンGSP1と、グランド用表面パターンGSP1と接続され、かつ、コア層CLを貫通するスルーホールTH2とを含む。
このとき、本実施の形態1における第1特徴点は、平面視において、裏面端子BTとグランド用表面パターンGSP1とが、互いに重なる部分を有する点にある。これにより、本実施の形態1によれば、例えば、図8に示すように、互いに重なるビア構造VS2のグランド用表面パターンGSP1とビア構造VS1の裏面端子BTとの間のz方向で電場が振動しやすくなる。すなわち、信号配線SL1とグランド配線GL1との間のz方向に電場が振動しながら、高周波信号は、x方向に延在する第1配線構造を伝搬してビア構造VS1に達する。このとき、本実施の形態1では、ビア構造VS2のグランド用表面パターンGSP1とビア構造VS1の裏面端子BTとの間に互いに重なる部分が存在するため、ビア構造VS1を高周波信号が伝搬する際にも、z方向に電場が振動しやすくなる。つまり、ビア構造VS2のグランド用表面パターンGSP1とビア構造VS1の裏面端子BTとの間に互いに重なる部分が存在すると、例えば、図8の細い矢印に示すように、ビア構造VS1を伝搬する高周波信号において、z方向への電場の振動が誘導される。このことは、高周波信号の進行方向は、電場の振動方向と垂直方向になることを考慮すると、ビア構造VS1を伝搬する高周波信号の進行方向は、ビア構造VS1の深さ方向(z方向)ではなく、図8の太い矢印で示されるx方向になることを意味する。この結果、図8に示すように、ビア構造VS1における高周波信号の進行方向は、第1配線構造における高周波信号の進行方向と同じx方向になる。したがって、ビア構造VS1とビア構造VS2とが互いに重なる部分を有するという本実施の形態1における第1特徴点によれば、配線基板WBの表面に形成されている信号配線SL1(第1配線構造)からビア構造VS1を通る伝送路において、高周波信号の進行方向が変化しないようにすることができる。つまり、本実施の形態1における第1特徴点の構成を採用することにより、ビア構造VS1における高周波信号の進行方向をビア構造VS1の深さ方向ではなく、ビア構造VS1の深さ方向と垂直で、かつ、ビア構造VS1と接続される信号配線SL1における高周波信号の進行方向と並行する方向にするという本実施の形態1における技術的思想が具現化される。この結果、本実施の形態1における第1特徴点を採用することにより、配線基板WBに形成されたビア構造VS1に起因する高周波信号の信号伝送特性の低下を抑制できる。
続いて、本実施の形態1における第2特徴点は、以下の点を前提する。すなわち、本実施の形態1における第2特徴点は、例えば、図8に示すように、グランド電位が供給されるビア構造VS2が、スルーホールTH2と電気的に接続され、かつ、ビルドアップ層BL2の裏面に形成されたグランド用裏面パターンGBP1を含むことを前提とする。また、本実施の形態1における第2特徴点は、配線基板WBが、半導体装置を搭載する実装基板MBと接続され、かつ、実装基板MBが、ビア構造VS1と電気的に接続される信号配線SL2を有することを前提とする。このことを前提として、本実施の形態1における第2特徴点は、平面視において、グランド用裏面パターンGBP1と信号配線SL2とが、互いに重なる部分を有する点にある。
これにより、本実施の形態1における第2特徴点によれば、例えば、図8に示すように、互いに重なるビア構造VS2のグランド用裏面パターンGBP1と実装基板MBの信号配線SL2の間のz方向で電場が振動しやすくなる。すなわち、z方向に電場が振動しながら、高周波信号は、ビア構造VS1を伝搬して半田ボール(外部接続端子)SB1に達する。このとき、本実施の形態1では、ビア構造VS2のグランド用裏面パターンGBP1と実装基板MBの信号配線SL2との間に互いに重なる部分が存在するため、半田ボールSB1を高周波信号が伝搬する際にも、z方向に電場が振動しやすくなる。つまり、ビア構造VS2のグランド用裏面パターンGBP1と実装基板MBの信号配線SL2との間に互いに重なる部分が存在すると、例えば、図8の細い矢印に示すように、半田ボールSB1を伝搬する高周波信号において、z方向への電場の振動が誘導される。このことは、高周波信号の進行方向は、電場の振動方向と垂直方向になることを考慮すると、半田ボールSB1を伝搬する高周波信号の進行方向は、半田ボールSB1の厚さ方向(z方向)ではなく、図8の太い矢印で示されるx方向になることを意味する。この結果、図8に示すように、半田ボールSB1における高周波信号の進行方向は、ビア構造VS1における高周波信号の進行方向と同じx方向になる。したがって、本実施の形態1における第2特徴点によれば、ビア構造VS1から半田ボールSB1を通る伝送路において、高周波信号の進行方向が変化しないようにすることができる。つまり、本実施の形態1における第2特徴点の構成を採用することにより、半田ボールSB1における高周波信号の進行方向を半田ボールSB1の厚さ方向ではなく、半田ボールSB1の厚さ方向と垂直で、かつ、半田ボールSB1と接続される実装基板MBの信号配線SL2における高周波信号の進行方向と並行する方向にするという本実施の形態1における技術的思想が具現化される。この結果、本実施の形態1における第2特徴点を採用することにより、半田ボールSB1に起因する高周波信号の信号伝送特性の低下を抑制できる。
以上のことから、本実施の形態1における第1特徴点と第2特徴点とを組み合わせることにより、例えば、図8の太い矢印に示すように、半導体チップCHP→第1配線構造(信号配線SL1+グランド配線GL1)→ビア構造VS1→半田ボールSB1→実装基板MBの第2配線構造(信号配線SL2+グランド配線GL)の伝送路にわたって、高周波信号の進行方向が変化しない。すなわち、電気的な高周波信号の伝搬を考えた場合、配線基板WBの表面に形成されている信号配線SL1からビア構造VS1と半田ボールSB1とを通って実装基板MBに形成された信号配線SL2までの伝送路は、あたかも配線基板WBの表面に形成されている信号配線SL1と実装基板MBに形成された信号配線SL2とが連続した一本の配線とみなすことができる。この結果、本実施の形態1における第1特徴点と第2特徴点との組み合わせによれば、配線基板WBに形成されたビア構造VS1に起因する高周波信号の信号伝送特性の低下を抑制できる。
図8は、x−z平面における断面図を示しているが、図9は、見方を換えて、y−z平面における断面図を示している。図9において、高周波信号は、紙面の裏側から表側に向かって進行することになる。このとき、図9に示す断面図においても、裏面端子BTとグランド用表面パターンGSP1とが、互いに重なる部分を有するという第1特徴点と、グランド用裏面パターンGBP1と信号配線SL2とが、互いに重なる部分を有するという第2特徴点とが具現化されていることがわかる。したがって、互いに異なる方向の断面図である図8と図9の両方において、第1特徴点と第2特徴点とが具現化されていることから、第1特徴点と第2特徴点とは、平面的に実現されていることがわかる。
<留意点>
本実施の形態1における技術的思想は、例えば、図8に示すように、ビア構造VS1における高周波信号の進行方向をビア構造VS1の深さ方向ではなく、ビア構造VS1の深さ方向と垂直で、かつ、ビア構造VS1と接続される信号配線における高周波信号の進行方向と並行する方向にする思想である。
ここで、例えば、図3に示すように、ビア構造VS1の深さ方向(z方向)に高周波信号が伝搬するモードを「垂直伝送モード」と呼ぶことにする。一方、例えば、図8に示すように、ビア構造VS1の深さ方向と垂直な水平方向に高周波信号が伝搬するモードを「水平伝送モード」と呼ぶことにする。
このとき、本実施の形態1における技術的思想は、0Hzから始まる全周波数帯にわたって、「水平伝送モード」が実現されるものではない点に留意すべきである。
図10は、従来の信号伝送方法と本実施の形態1における信号伝送方法とを比較して示す図である。図10において、従来の信号伝送方法は、全周波数帯にわたって、「垂直伝送モード」が実現されている。この場合、低周波帯(80GHzよりも小さい周波数帯)の信号については、図3に示す構造を採用することにより、信号伝送特性の低下を抑制することができる。なぜなら、グランド電位が供給されるビア構造VS2の内部に電位差が生じない結果、ビア構造VS2の内部に生じる電位差に起因する漏洩電磁波の発生がないからである。
ところが、従来の信号伝送方法で、80GHz以上の高周波信号(電磁波)を伝搬させる場合、例えば、図7に示すメカニズムによって、ビア構造VS1においては、水平方向に漏洩電磁波が発生する。すなわち、「垂直伝送モード」で80GHz以上の高周波信号を伝搬させる場合、水平方向に拡散する漏洩電磁波が発生して損失が顕著になる点と、垂直方向に進行する高周波信号とともに水平方向に拡散する漏洩電磁波が混在することになる結果、ビア構造VS1の特性インピーダンスが急激にずれる点との相乗要因によって、垂直方向に高周波信号が伝搬しなくなってしまう。
これに対し、本実施の形態1における信号伝送方法では、低周波帯の電磁波の伝搬に対しては、従来の信号伝送方法と同様に、「垂直伝送モード」となる。一方、本実施の形態1における信号伝送方法において、高周波信号の伝搬に対しては、上述した本実施の形態1における第1特徴点と第2特徴点との構成によって、「水平伝送モード」が誘導される。そして、この「水平伝送モード」では、あたかも電気的にビア構造VS1に起因する特性インピーダンスの不連続構造体が存在しないように見なすことができる点と、漏洩電磁波自体が水平方向に拡散することを考慮すれば、漏洩電磁波も高周波信号の成分として回収することができることになる。この結果、本実施の形態1における信号伝送方式では、高周波信号の伝搬に「垂直伝送モード」ではなく、「水平伝送モード」を採用することにより、信号伝送特性の向上を図ることができる。つまり、本実施の形態1における技術的思想は、低周波信号に対しては、「垂直伝送モード」となる一方、高周波信号に対しては、「水平伝送モード」となるのである。このモードの切り替えは、デジタル的に実現されるものではなく、信号の周波数が上昇するにしたがって、徐々に「垂直伝送モード」に「水平伝送モード」の成分が増加していくという理解が正しいといえる。すなわち、低周波信号に対しては、主が「垂直伝送モード」で、かつ、従が「水平伝送モード」であるのに対し、信号の周波数が増加すると、主が「水平伝送モード」で、かつ、従が「垂直伝送モード」となるとともに、「垂直伝送モード」は、水平方向へ拡散する漏洩電磁波に変換される。このことから、本実施の形態1における信号伝送方式によれば、高周波信号が「水平伝送モード」で伝搬するように誘導することにより、漏洩電磁波も高周波信号の成分として回収することができ、これによって、本実施の形態1における信号伝送方式によれば、80GHz以上の高周波信号に対しても、信号伝送特性の向上を図ることができるのである。
このように、本実施の形態1における技術的思想では、例えば、第1配線構造とビア構造と第2配線構造とにわたって伝搬される第1周波数(80GHz以上の周波数)の高周波信号のビア構造における進行方向は、第1配線構造における高周波信号の進行方向および第2配線構造における高周波信号の進行方向と同一である。一方、本実施の形態1における技術的思想では、例えば、第1配線構造とビア構造と第2配線構造とにわたって伝搬される第1周波数(80GHzよりも充分に小さい周波数)の低周波信号のビア構造における進行方向は、第1配線構造における高周波信号の進行方向および第2配線構造における高周波信号の進行方向と直交する。つまり、本実施の形態1における技術的思想は、信号の周波数帯によって、信号の進行方向が切り換わる思想であるということができる。
<変形例>
続いて、本実施の形態1における変形例について説明する。例えば、図9においては、裏面端子BTとグランド用表面パターンGSP1とが、互いに重なる部分を有するという第1特徴点と、グランド用裏面パターンGBP1と信号配線SL2とが、互いに重なる部分を有するという第2特徴点とが具現化されている。ただし、本実施の形態1における技術的思想を具現化するにあたっては、上述した第1特徴点および第2特徴点だけでなく、実質的に、「水平伝送モード」が誘導できる構成が具現化されていればよい。
具体的に、図11は、本変形例において、「水平伝送モード」を実現する構成例を模式的に示す図である。図11では、配線基板WBの厚さ方向と並行する一断面であって、ビア構造VS1とビア構造VS2との両方を切断する一断面が示されている。この図11において、本実施の形態1における技術的思想は、裏面端子BTの端部TP1とグランド用表面パターンGSP1の端部TP2とを結ぶ線分と、端部TP1を通る垂直線(点線)とのなす角度をφとするとき、cosφ≧0.89の関係が成立する構成としても具現化することができる(第3特徴点)。同様に、信号配線SL2の端部TP3とグランド用裏面パターンGBP1の端部TP4とを結ぶ線分と、端部TP3を通る垂直線(点線)とのなす角度をφとするとき、cosφ≧0.89の関係が成立する(第3特徴点)。
「水平伝送モード」を誘導するためには、例えば、図9に示すように、裏面端子BTとグランド用表面パターンGSP1とが、互いに重なる部分を有するという第1特徴点と、グランド用裏面パターンGBP1と信号配線SL2とが、互いに重なる部分を有するという第2特徴点とを採用する構成が望ましい。
ただし、図11に示すように、上述した第1特徴点と第2特徴点とを採用しなくても、第3特徴点によっても、「水平伝送モード」を誘導することができる。なぜなら、高周波信号の回折現象によって、第3特徴点でも、z方向に振動する電場を誘起させることができるからである。上述した第1特徴点や第2特徴点を採用する替わりに、第3特徴点を採用する場合、電場のz方向の成分は、「cosφ」や「cosφ」で表される傾斜によって小さくなるが、具体的に「−1dB」までの減少を許容範囲とすると、本変形例によれば、「cosφ≧0.89」や「cosφ≧0.89」が成立する範囲で、「水平伝送モード」を誘導することができることになる。
(実施の形態2)
<技術的思想を具現化したパッケージ構造体>
本実施の形態2では、前記実施の形態1における技術的思想を具現化したパッケージ構造体の一例について図面を参照しながら説明することにする。
図12は、実装基板に形成された配線パターンと、多層配線層を有する配線基板の各配線層に形成されている導体パターンとを平面的に重ねて示す平面図である。図12において、配線基板は、コア層と、コア層の表面上に形成された第1ビルドアップ層と、コア層の裏面下に形成された第2ビルドアップ層とを有している。まず、図12において、配線基板の第1ビルドアップ層の表面には、x方向に延在する信号配線SL1と、この信号配線SL1の周囲に配置されたグランドパターンGP1とが形成されている。そして、図12に示すように、信号配線SL1は、配線基板のコア層の表面に形成されたランドLND1とビアVA1aを介して接続されている。また、グランドパターンGP1は、配線基板のコア層の表面に形成されたグランド用表面パターンGSP1と複数のビアVA1bを介して接続されている。
次に、図13は、第1ビルドアップ層の表面に形成されている信号配線SL1およびグランドパターンGP1を省略して、コア層の表面を示す図である。図13において、コア層の表面には、ランドLND1と、このランドLND1の周囲に配置されたグランド用表面パターンGSP1とが形成されている。このとき、図13に示すように、ランドLND1は、コア層を貫通するスルーホールTH1と接続されている。また、グランド用表面パターンGSP1は、複数のスルーホールTH2と接続されている。
続いて、図14は、コア層の表面に形成されているランドLND1およびグランド用表面パターンGSP1を省略して、コア層の裏面を示す図である。図14において、コア層の裏面には、ランドLND2と、このランドLND2の周囲に配置されたグランド用中間パターンGMP1とが形成されている。このとき、図14に示すランドLND2は、図13に示すランドLND1とスルーホールTH1によって接続されている。一方、図14に示すグランド用中間パターンGMP1は、図13に示すグランド用表面パターンGSP1と複数のスルーホールTH2によって接続されている。さらに、図14に示すランドLND2は、裏面端子BTとビアVA2aを介して接続されている。また、図14に示すグランド用中間パターンGMP1は、グランド用裏面パターンGBP1と複数のビアVA2bを介して接続されている。
次に、図15は、コア層の裏面に形成されているランドLND2およびグランド用中間パターンGMP1を省略して、第2ビルドアップ層の裏面を示す図である。図15において、第2ビルドアップ層の裏面には、裏面端子BTと、この裏面端子BTの周囲に配置されたグランド用裏面パターンGBP1とが形成されている。そして、平面視において、裏面端子BTは、部分的にグランド用裏面パターンGBP1で囲まれている。また、図15に示す裏面端子BTは、半田ボールSB1と接続されている。同様に、図15に示すグランド用裏面パターンGBP1は、複数の半田ボールSB2と接続されている。
続いて、図16は、第2ビルドアップ層の裏面に形成されている裏面端子BTおよびグランド用裏面パターンGBP1を省略して、実装基板の表面を示す図である。図16において、実装基板の表面には、x方向に延在する信号配線SL2と、この信号配線SL2を離間して挟むように配置されたグランド配線GL2とが形成されている。
以上のようにして、配線基板と実装基板との接続が実現されることになる。
<実施の形態2における特徴>
次に、本実施の形態2における特徴点について説明する。例えば、図13に示すように、本実施の形態2では、平面視において、第2ビルドアップ層の裏面に形成された裏面端子BTの平面サイズが、コア層の表面に形成されたグランド用表面パターンGSP1に設けられた開口領域の平面サイズよりも大きくなっている。これにより、裏面端子BTとグランド用表面パターンGSP1とが、互いに重なる部分を有するという前記実施の形態1で説明した第1特徴点が実現される。同様に、本実施の形態2では、図15に示すように、平面視において、実装基板の表面に形成された信号配線SL2と、第2ビルドアップ層の裏面に形成されたグランド用裏面パターンGBP1とが、互いに重なる部分を有する。これにより、前記実施の形態1で説明した第2特徴点が実現される。このように、本実施の形態2では、前記実施の形態1で説明した第1特徴点と第2特徴点が具現化されている。この結果、本実施の形態2によれば、80GHz以上の高周波信号をビア構造および半田ボールに伝搬させる場合において、「水平伝送モード」が誘導される。このため、本実施の形態2によれば、高周波信号の信号伝送特性を向上することができる。
図17は、本実施の形態2における特徴点を採用しない関連技術において、信号の周波数と信号の反射ロス(リターンロス)との関係、および、信号の周波数と挿入ロスとの関係を示すグラフである。図17において、横軸は、信号に周波数(GHz)を示している。一方、縦軸(左側)は、反射ロス(dB)(半導体チップ側からの反射ロスと、実装基板側からの反射ロス)を示し、縦軸(右側)は、挿入ロス(dB)を示している。図17において、ポイントAで示される信号の周波数が80GHzの場合、挿入ロスは、−5dBよりも遥かに大きい−15dB程度(図17からはみ出している)となっており、反射ロスは、−15dB以下となっている。また、図17において、ポイントBで示される信号の周波数が90GHzの場合、挿入ロスは、−15dB程度(図17からはみ出している)となっており、反射ロスは、−4dB以上となっている。これにより、関連技術においては、80GHz以上の信号を伝達させる場合において、挿入ロスと反射ロスがとても大きくなり、実用に耐えられないことがわかる。
これに対し、図18は、本実施の形態2におけるパッケージ構造を採用する場合において、信号の周波数と信号の反射ロス(リターンロス)との関係、および、信号の周波数と挿入ロスとの関係を示すグラフである。図18において、横軸は、信号に周波数(GHz)を示している。一方、縦軸(左側)は、反射ロス(dB)を示し、縦軸(右側)は、挿入ロス(dB)を示している。図18において、ポイントAで示される信号の周波数が80GHzの場合、挿入ロスは、−0.872dBとなっており、反射ロスは、−20dB以下となっている。また、図18において、ポイントBで示される信号の周波数が90GHzの場合、挿入ロスは、−0.979dBとなっており、反射ロスは、−20dB以下となっている。これにより、本実施の形態2によれば、80GHz以上の信号を伝達させる場合において、挿入ロスを−1dB以下に抑えることができるとともに、反射ロスを−20dB以下に低減できることがわかる。このように、図18に示す結果から、本実施の形態2で具現化されている第1特徴点および第2特徴点の組み合わせによれば、高周波信号の信号伝送特性を向上することができることが裏付けられていることになる。すなわち、本実施の形態2によれば、例えば、80GHz以上の高周波信号を使用する場合において、関連技術では得ることができない優れた信号伝送特性を得ることができることがわかる。
次に、本実施の形態2における別の特徴点について説明する。本実施の形態2における別の特徴点は、例えば、図12に示すように、平面視において、第1配線構造(信号配線SL1+グランドパターンGP1)の延在するx方向の延長上に、グランド用表面パターンGSP1に設けられた切り欠き部が存在する点にある。これにより、本実施の形態2によれば、太い黒矢印で示すように、第1配線構造を伝搬する高周波信号の進行方向と、ビア構造および外部接続端子を伝搬する高周波信号の進行方向と、第2配線構造(信号配線SL2)を伝搬する高周波信号の進行方向をすべて同一のx方向に揃えることができる。つまり、本実施の形態2における別の特徴点によれば、ビア構造および外部接続端子(半田ボール)から出力される高周波信号の進行方向を切り欠き部によって、x方向に制御することができるのである。すなわち、第1配線構造からビア構造に入力された高周波信号は、第1特徴点と第2特徴点とによって誘導される「水平伝送モード」で、裏面端子BTとグランド用表面パターンGSP1との重なり部分(側面)を沿うように伝搬した後、切り欠き部によって、x方向に出力するように誘導される。つまり、本実施の形態2における別の特徴点である切欠き部は、ビア構造および外部接続端子(半田ボール)から出力される高周波信号の出力方向を信号配線SL2の延在方向であるx方向に誘導する機能を有しているのである。
これにより、本実施の形態2によれば、電気的な高周波信号の伝搬を考えた場合、第1配線構造からビア構造と外部接続端子(半田ボール)とを通って実装基板に形成された第2配線構造までの伝送路は、あたかも第1配線構造から第2配線構造とが連続した一本の配線とみなすことができる。この結果、本実施の形態2によれば、ビア構造および外部接続端子(半田ボール)に起因する信号伝送特性の低下を抑制できる。
図19に示すように、グランド用裏面パターンGBP1には、平面視において、切り欠き部と連通し、かつ、裏面端子BTを部分的に囲む開口領域(開口パターン)が形成されている。このとき、図19において、切り欠き部のx方向と交差するy方向の幅を「W1」とし、開口領域(開口パターン)のy方向における最大幅を「W2」と定義する。この場合、高周波信号(電磁波)の挿入ロスを低減する観点から、開口比である「W1/W2」は、40%以上であることが望ましい。具体的に、図20は、開口比と挿入ロスとの関係を示すグラフである。図20において、横軸は、開口比(%)を示しており、縦軸は、100GHzにおける挿入ロスを示している。図20に示すように、開口比が40%以上になると、挿入ロスが−2.0dBよりも小さくなることがわかる。したがって、開口比が40%以上にすることにより、信号伝送特性の低下を抑制することができることがわかる。
続いて、本実施の形態2におけるさらなる特徴点は、例えば、図13に示すように、グランド用表面パターンGSP1が、複数のスルーホールTH2と接続されており、これらの複数のスルーホールTH2は、裏面端子BTを離散的に囲むように配置されている点にある。これにより、本実施の形態2によれば、低周波信号に対する利点と、高周波信号に対する利点とを得ることができる。
まず、低周波信号に着目すると、例えば、図4に示すように、複数のスルーホールを設けることにより、電磁波を構成する電場の拡散が抑制される。このことは、低周波信号の漏洩損失が抑制されることを意味し、これによって、低周波信号の信号伝送特性の向上を図ることができる。
続いて、高周波信号に着目する。この場合、高周波信号においては、誘導された「水平伝送モード」によって、裏面端子BTとグランド用表面パターンGSP1との重なり部分(側面)を沿うように伝搬する(図13参照)。このとき、高周波信号では、波長が短くなることから、グランド用表面パターンGSP1の開口領域の側面に沿って高周波信号が伝搬する際、グランド用表面パターンGSP1の面内、すなわち、x−y平面内に電位分布が生じ、これによって、意図した「水平伝送モード」と垂直である「垂直伝送モード」成分が発生し、「水平伝送モード」の伝送効率が低下してしまう。この点に関し、図13に示すように、グランド用表面パターンGSP1に複数のスルーホールTH2を接続することが有用である。なぜなら、グランド用表面パターンGSP1とスルーホールTH2との接続領域は、強制的に0Vに固定されることになるから、複数のスルーホールTH2の間隔を狭くすることにより、グランド用表面パターンGSP1の面内に電位差が発生することを抑制できるからである。したがって、本実施の形態2におけるさらなる特徴点によれば、高周波信号に着目した場合も、高周波信号の信号伝送特性の向上を図ることができる利点が得られるのである。
以上のように、本実施の形態2におけるさらなる特徴点は、低周波信号と高周波信号の両方において、信号伝送特性の向上に寄与するという技術的意義を有している。
<変形例>
次に、本実施の形態2における変形例について説明する。図21は、本変形例において、実装基板に形成された配線パターンと、多層配線層を有する配線基板の各配線層に形成されている導体パターンとを平面的に重ねて示す平面図である。一方、図22は、図21に対応する図であって、第2ビルドアップ層よりも上層のコア層および第1ビルドアップ層のそれぞれに形成されている導体パターンを省略して示す図である。
図22において、本変形例では、半田ボールSB1の外側方向(+x方向)にグランド電位が供給される半田ボールSB2が配置されている。これにより、信号間のクロストークを抑制することができる。すなわち、図22では図示されていないが、実際の製品においては、信号配線SL2とグランド配線GL2との組み合わせを単位として、複数の信号配線SL2が、互いに隣接するように実装基板に配置されている。したがって、複数の信号配線SL2が近接配置されると、複数の信号配線SL2の間でクロストークが顕在化するおそれがある。この点に関し、本変形例では、図22に示すように、半田ボールSB1の外側方向(+x方向)にグランド電位が供給される半田ボールSB2を追加している。これにより、本変形例によれば、グランド電位が供給される半田ボールSB2によって、シールド効果を高めることができる。この結果、本変形例によれば、複数の信号配線SL2の間でのクロストークを低減することができる。したがって、本変形例によれば、半導体装置の性能を向上することができる。
(実施の形態3)
<改善の検討(副作用)>
ビア構造VS1およびビア構造VS2の深さよりも充分に長い波長を有する低周波信号(例えば、80GHzよりも小さな周波数の信号)を伝送する場合においては、例えば、図5に示すように、グランド電位が供給されるビア構造VS2の内部に電位差が発生しない結果、漏洩電磁波が発生しない。このことから、低周波信号を伝送する場合においては、例えば、図3および図4に示すように、ビア構造VS1における低周波信号の進行方向をビア構造VS1の深さ方向にしても、ビア構造VS1の周囲にグランド電位が供給されるビア構造VS2を設ける対策によって、充分に信号伝送特性の向上を図ることができる。
すなわち、ビア構造VS1およびビア構造VS2の深さよりも充分に長い波長を有する低周波信号を伝送する場合においては、ビア構造VS1における低周波信号の進行方向をビア構造の深さ方向と垂直で、かつ、ビア構造と接続される信号配線における低周波の進行方向と並行する方向にする必然性はなく、かえって信号伝送特性の低下を招くことになるのである。以下に、この点について説明する。
不連続構造体であるビア構造VS1における特性インピーダンスは、信号がビア構造VS1を「垂直伝送モード」で伝達することを前提として、第1配線構造(信号配線SL1+グランド配線GL1)の特性インピーダンスと整合させるようにしている。この点に関し、上述した前記実施の形態1における第1特徴点および第2特徴点を採用すると、「水平伝送モード」が誘導される。すなわち、低周波信号をビア構造VS1に伝搬させる場合においても、前記実施の形態1における第1特徴点と第2特徴点とを採用すると、ビア構造VS1を伝搬する低周波信号には、「垂直伝送モード」とともに「水平伝送モード」も含まれることになる。ここで、特性インピーダンスは、「垂直伝送モード」と「水平伝送モード」とで相違する。したがって、「垂直伝送モード」だけを含む低周波信号を前提としてインピーダンス整合をしている状態において、低周波信号に「水平伝送モード」の成分が含まれることになると、ビア構造VS1における特性インピーダンスが急激に変化することになる。この結果、インピーダンス不整合が生じることになり、低周波信号の信号伝送特性が低下することになるのである。さらに、前記実施の形態1における第1特徴点と第2特徴点とを採用すると、ビア構造VS1と、グランド電位が供給されるビア構造VS2とが重なる部分を有することになる結果、寄生容量が増加することになる。そして、寄生容量は、ビア構造VS1における特性インピーダンスを変化させることになる。すなわち、前記実施の形態1における第1特徴点と第2特徴点とを採用すると、低周波信号をビア構造VS1に伝搬させる場合には、低周波信号に「水平伝送モード」が加わる点と、寄生容量が増加する点との相乗要因によって、低周波信号の信号伝送特性が低下する副作用が生じるのである。そこで、本実施の形態3では、前記実施の形態1における第1特徴点と第2特徴点とを採用することにより、高周波信号の信号伝送特性を向上しながら、第1特徴点と第2特徴点を採用することに誘発される低周波信号の信号伝送特性の低下という副作用を抑制する工夫を施している。以下では、この工夫点について説明する。
<平面レイアウト構成>
図23は、実装基板に形成された配線パターンと、多層配線層を有する配線基板の各配線層に形成されている導体パターンとを平面的に重ねて示す平面図である。図23において、配線基板は、コア層と、コア層の表面上に形成された第1ビルドアップ層と、コア層の裏面下に形成された第2ビルドアップ層とを有している。まず、図23において、配線基板の第1ビルドアップ層の表面には、x方向に延在する信号配線SL1と、この信号配線SL1の周囲に配置されたグランドパターンGP1とが形成されている。そして、図23に示すように、信号配線SL1は、配線基板のコア層の表面に形成されたランドLND1とビアVA1aを介して接続されている。また、グランドパターンGP1は、配線基板のコア層の表面に形成されたグランド用表面パターン(図23では図示されず)と複数のビアVA1bを介して接続されている。
次に、図24は、第1ビルドアップ層の表面に形成されている信号配線SL1およびグランドパターンGP1を省略して、コア層の表面を示す図である。図24において、コア層の表面には、ランドLND1と、このランドLND1の近傍に配置されたグランド用表面パターンGSP1とが形成されている。このとき、図24に示すように、ランドLND1は、コア層を貫通するスルーホールTH1と接続されている。また、グランド用表面パターンGSP1は、複数のスルーホールTH2と接続されている。
<実施の形態3における工夫点>
次に、本実施の形態3における工夫点について説明する。まず、本実施の形態3における第1工夫点は、図13と図24とを比較すればわかるように、スルーホールTH2の平面サイズを小さくし、かつ、複数のスルーホールTH2を配置するピッチを狭くする点にある。これにより、グランド電位が供給されるスルーホールTH2を高周波信号が伝搬するスルーホールTH1に近接させることができるとともに、複数のスルーホールTH2間の隙間を縮小することができる。この結果、本実施の形態3によれば、グランド電位が供給されるスルーホールTH2を密に配置することができる。このため、本実施の形態3によれば、低周波信号をスルーホールTH1に伝搬させる場合、スルーホールTH2によるシールド効果および電磁波の拡散スペースの縮小効果を大きくすることができ、これによって、例えば、図4の波線で示される電磁波の拡散が効果的に抑制される。したがって、本実施の形態3における第1工夫点によれば、電磁波の拡散による低周波信号の損失を抑制して、低周波信号の信号伝送特性の低下を抑制できる。
続いて、本実施の形態3における第2工夫点は、図13と図24とを比較すればわかるように、グランド用表面パターンGSP1の平面サイズを小さくする点にある。これにより、本実施の形態3によれば、寄生容量の発生を抑制することができる。このことは、寄生容量に起因する特性インピーダンスのずれを低減することができることを意味する。したがって、本実施の形態3における第2工夫点によれば、インピーダンス不整合による低周波信号の損失を抑制して、低周波信号の信号伝送特性の低下を抑制できる。
一方、本実施の形態3における第3工夫点は、薄厚化に起因する不都合が顕在化しない程度に、配線基板を構成するコア層の厚さを薄くする点にあり、この第3工夫点は、低周波信号の信号伝送特性を向上するための第1工夫点や第2工夫点とは異なり、高周波信号の信号伝送特性を向上するための工夫点である。具体的に、第3工夫点の一例として、コア層の厚さを400μmから200μm程度に薄くすることを例示することができる。これにより、コア層の厚さが薄くなった分だけ、「水平伝送モード」に必要なz方向に振動する電場成分を増加させることができるため、高周波信号の信号伝送特性を向上できる。
以上のことから、本実施の形態3においては、上述した第1工夫点と第2工夫点と第3工夫点とを組み合わせることにより、高周波信号に対する信号伝送特性を維持しながら、低周波信号に対する信号伝送特性を向上することができる。
図25は、本実施の形態3におけるパッケージ構造を採用する場合において、信号の周波数と信号の反射ロス(リターンロス)との関係、および、信号の周波数と挿入ロスとの関係を示すグラフである。図25において、横軸は、信号に周波数(GHz)を示している。一方、縦軸(左側)は、反射ロス(dB)を示し、縦軸(右側)は、挿入ロス(dB)を示している。図18において、ポイントAで示される信号の周波数が80GHzの場合、挿入ロスは、−0.755dBとなっており、反射ロスは、−30dB以下となっている。また、図25において、ポイントBで示される信号の周波数が90GHzの場合、挿入ロスは、−0.839dBとなっており、反射ロスは、−20dB以下となっている。これにより、本実施の形態3によれば、前記実施の形態2と同様に、80GHz以上の信号を伝達させる場合において、挿入ロスを−1dB以下に抑えることができるとともに、反射ロスを−20dB以下に低減できることがわかる。このように、図25に示す結果から、本実施の形態3によれば、前記実施の形態1と同程度に、高周波信号の信号伝送特性を向上することができることがわかる。
さらに、図18と図25とを比較するとわかるように、図18に示す前記実施の形態2に比べて、概ね60GHz以下の低周波信号の挿入ロスと反射ロスの両方が改善されていることがわかる。このように、本実施の形態3では、上述した第1工夫点と第2工夫点と第3工夫点とを組み合わせることによって、高周波信号に対する信号伝送特性を維持しながら、低周波信号に対する信号伝送特性を向上できることがわかる。
なお、本実施の形態3によれば、図25に示すように、0Hz〜100GHzという幅広い周波数範囲において良好な信号伝送特性を示している。このため、本実施の形態3における構成は、使用周波数範囲の狭いミリ波帯の無線通信だけでなく、0Hz付近からの幅広い周波数帯域を使用する超高速デジタル信号伝送への応用にも適している。例えば、図25では、少なくとも、100GHzまでの低損失伝送が保たれていることから、本実施の形態3における構成をデジタル信号伝送に適用した場合、2値変調の場合には200Gbpsの速度で信号伝送が可能であり、4値変調の場合には400Gbpsの速度で信号伝送が可能となると考えられる。
(実施の形態4)
<平面レイアウト構成>
図26は、実装基板に形成された配線パターンと、多層配線層を有する配線基板の各配線層に形成されている導体パターンとを平面的に重ねて示す平面図である。図26において、配線基板は、コア層と、コア層の表面上に形成された第1ビルドアップ層と、コア層の裏面下に形成された第2ビルドアップ層とを有している。まず、図26において、配線基板の第1ビルドアップ層の表面には、x方向に延在する信号配線SL1と、この信号配線SL1の周囲に配置された大面積のグランドパターンGPとが形成されている。そして、図26に示すように、信号配線SL1は、配線基板のコア層の表面に形成されたランドLND1とビアVA1aを介して接続されている。また、大面積のグランドパターンGPは、配線基板のコア層の表面に形成されたグランド用表面パターンGSP1と複数のビアVA1bを介して接続されている。
次に、図27は、第1ビルドアップ層の表面に形成されている信号配線SL1およびグランドパターンGPを省略して、コア層の表面を示す図である。図27において、コア層の表面には、ランドLND1と、このランドLND1の周囲に配置された大面積のグランド用表面パターンGSP1とが形成されている。このとき、図27に示すように、ランドLND1は、コア層を貫通するスルーホールTH1と接続されている。また、大面積のグランド用表面パターンGSP1は、複数のスルーホールTH2と接続されている。
続いて、図28は、コア層の表面に形成されているランドLND1および大面積のグランド用表面パターンGSP1を省略して、コア層の裏面を示す図である。図28において、コア層の裏面には、ランドLND2と、このランドLND2の周囲に配置された大面積のグランド用中間パターンGMP1とが形成されている。このとき、図28に示すランドLND2は、図27に示すランドLND1とスルーホールTH1によって接続されている。一方、図28に示すグランド用中間パターンGMP1は、図27に示すグランド用表面パターンGSP1と複数のスルーホールTH2によって接続されている。さらに、図28に示すランドLND2は、裏面端子BTとビアVA2aを介して接続されている。また、図28に示すグランド用中間パターンGMP1は、グランド用裏面パターンGBP1と複数のビアVA2bを介して接続されている。
次に、図29は、コア層の裏面に形成されているランドLND2およびグランド用中間パターンGMP1を省略して、第2ビルドアップ層の裏面を示す図である。図29において、第2ビルドアップ層の裏面には、裏面端子BTと、この裏面端子BTの周囲に配置されたグランド用裏面パターンGBP1とが形成されている。そして、平面視において、裏面端子BTは、部分的にグランド用裏面パターンGBP1で囲まれている。また、図29に示す裏面端子BTは、半田ボールSB1と接続されている。同様に、図29に示すグランド用裏面パターンGBP1は、複数の半田ボールSB2と接続されている。
このような本実施の形態4における平面レイアウト構成においても、前記実施の形態1における技術的思想を具現化することができる。すなわち、大面積のグランド用表面パターンGSP1を使用する場合であっても、前記実施の形態1における技術的思想を適用することができる。
(実施の形態5)
本実施の形態5では、近年、開発が盛んであるウェハレベルパッケージ(Wafer level Package)に前記実施の形態1における技術的思想を適用する例について説明する。本実施の形態5における半導体装置では、半導体チップの表面に厚さが数μmの再配線(Re-distribution wiring)が形成されており、再配線は、半田ボールを介して、実装基板の表面に形成された配線と接続される。
図30は、半導体チップの表面に形成された再配線と実装基板の表面に形成された配線との接続構造における平面レイアウトを示す模式図である。図30において、x方向に再配線RDLが延在しており、x方向に延在する再配線RDLの端部は、ランドLNDと接続されている。一方、再配線RDLの周囲には、グランドパターンGPが形成されており、このグランドパターンGPは、ランドLNDを部分的に囲んでいる。そして、図30に示すように、ランドLNDは、実装基板の表面に形成された信号配線SL2と半田ボールSB1を介して接続されている。一方、グランドパターンGPは、実装基板の表面に形成されているグランド配線GL2と複数の半田ボールSB2を介して接続されている。このとき、本実施の形態5においては、図30に示すように、半導体チップの表面に形成されたグランドパターンGPと実装基板の表面に形成された信号配線SL2とが、平面的に重なる部分を有するように形成されている。したがって、本実施の形態5においても、前記実施の形態1における技術的思想が具現化されている。この結果、本実施の形態5においても、例えば、80GHz以上の高周波信号の信号伝送特性を向上できる。
図31は、図30のA−A線で切断した断面図である。図31において、半導体チップCHPの表面(下面)に形成された再配線RDLは、半田ボールSB1を介して、実装基板MBの表面(上面)に形成された信号配線SL2と接続されていることがわかる。そして、図31において、半導体チップCHPの表面に形成されたグランドパターンGPと実装基板MBの表面に形成された信号配線SL2とが重なる部分を有することから、半田ボールSB1を伝搬する高周波信号は、「水平伝送モード」で半田ボールSB1を伝搬するように誘導される。この結果、前記実施の形態1における技術的思想が具現化されることになるため、80GHz以上の高周波信号の信号伝送特性を向上できる。
同様に、図32は、図30のB−B線で切断した断面図である。図32において、半導体チップCHPの表面(下面)に形成された再配線RDLは、半田ボールSB1を介して、実装基板MBの表面(上面)に形成された信号配線SL2と接続されていることがわかる。そして、図32に示すように、半導体チップCHPの表面に形成されている再配線RDLから半田ボールSB1(突起電極、外部接続端子)を通って実装基板MBに形成された信号配線SL2までの伝送路において、高周波信号の進行方向が変化しない(太い矢印参照)。このことは、本実施の形態5においても、半導体チップCHPの表面に形成されている再配線RDLから半田ボールSB1を通って実装基板MBに形成された信号配線SL2までの伝送路において、高周波信号の進行方向の屈曲がなくなることを意味する。つまり、本実施の形態5においても、幾何学的には半田ボールSB1が存在しても、電気的な高周波信号の伝搬を考えた場合には、半田ボールSB1が消滅したように見えるのである。すなわち、本実施の形態5においても、電気的な高周波信号の伝搬を考えた場合、半導体チップCHPの表面に形成されている再配線RDLから半田ボールSB1を通って実装基板MBに形成された信号配線SL2までの伝送路は、あたかも半導体チップCHPの表面に形成されている再配線RDLと実装基板MBに形成された信号配線SL2が連続した一本の配線とみなすことができるのである。この結果、本実施の形態5によれば、半田ボールSB1に起因する高周波信号の信号伝送特性の低下を抑制することができる。言い換えれば、本実施の形態5によれば、高周波信号の伝送路に半田ボールSB1が存在しても、半田ボールSB1に起因する悪影響を受けにくくなる結果、高周波信号の信号伝送特性を向上することができるのである。
図33は、前記実施の形態1における技術的思想を適用しない一般的なウェハレベルパッケージ構造における信号伝送特性を示すグラフである。図33において、横軸は、周波数(GHz)を示している。一方、縦軸(左側)は、反射ロス(dB)を示しており、縦軸(右側)は、挿入ロス(dB)を示している。図33において、ポイントAで示される信号の周波数が80GHzの場合、挿入ロスは、−0.679dBとなっており、反射ロスは、−10dB以下となっている。また、図33において、ポイントBで示される信号の周波数が90GHzの場合、挿入ロスは、−1.081dBとなっており、反射ロスは、−10dB以下となっている。
これに対し、図34は、前記実施の形態1における技術的思想を適用したウェハレベルパッケージ構造(本実施の形態5)における信号伝送特性を示すグラフである。図34において、横軸は、周波数(GHz)を示している。一方、縦軸(左側)は、反射ロス(dB)を示しており、縦軸(右側)は、挿入ロス(dB)を示している。図34において、ポイントAで示される信号の周波数が80GHzの場合、挿入ロスは、−0.472dBとなっており、反射ロスは、−20dB程度となっている。また、図34において、ポイントBで示される信号の周波数が90GHzの場合、挿入ロスは、−0.568dBとなっており、反射ロスは、−20dB程度となっている。
以上のことから、図33に示す関連技術におけるウェハレベルパッケージ構造と、図34に示す本実施の形態5におけるウェハレベルパッケージ構造とを比較すると、80GHz以上の高周波信号において、本実施の形態5のほうが関連技術に比べて、挿入ロスおよび反射ロスが低減できていることがわかる。したがって、本実施の形態5におけるウェハレベルパッケージ構造においても、前記実施の形態1における技術的思想を適用することにより、高周波信号の信号伝送特性を向上できることがわかる。
以上、本発明者によってなされた発明をその実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
前記実施の形態は、以下の形態を含む。
(付記1)
半導体チップと、
前記半導体チップと接続され、かつ、実装基板と接続可能な配線基板と、
を備え、
前記配線基板は、
第1方向に延在する第1配線を含む第1配線構造と、
前記第1配線と接続され、かつ、前記第1方向と直交する第2方向に延在する貫通ビアを含むビア構造と、
を有し、
前記実装基板は、前記第1方向に延在し、かつ、前記貫通ビアと電気的に接続される第2配線を含む第2配線構造を有する、半導体装置であって、
前記第1配線構造と前記ビア構造と前記第2配線構造とにわたって伝搬される第1周波数の第1信号の前記ビア構造における進行方向は、前記第1方向である、半導体装置。
(付記2)
付記1に記載の半導体装置において、
前記第1配線構造と前記ビア構造と前記第2配線構造とにわたって伝搬される第2信号であって、前記第1周波数よりも小さい第2周波数の前記第2信号の前記ビア構造における進行方向は、前記第2方向である、半導体装置。
(付記3)
付記1に記載の半導体装置において、
前記第1周波数は、80GHz以上である、半導体装置。
(付記4)
主面に第1方向に延在する第1配線を含む第1配線構造が形成され、かつ、前記第1配線と接続する突起電極であって前記第1方向とは直交する第2方向に突出する前記突起電極を有し、かつ、実装基板と接続される半導体チップを備え、
前記実装基板は、前記第1方向に延在し、かつ、前記突起電極と接続される第2配線を含む第2配線構造を有する、半導体装置であって、
前記第1配線構造と前記突起電極と前記第2配線構造とにわたって伝搬される第1周波数の第1信号の前記突起電極おける進行方向は、前記第1方向である、半導体装置。
(付記5)
付記4に記載の半導体装置において、
前記第1配線構造と前記突起電極と前記第2配線構造とにわたって伝搬される第2信号であって、前記第1周波数よりも小さい第2周波数の前記第2信号の前記突起電極における進行方向は、前記第2方向である、半導体装置。
(付記6)
付記4に記載の半導体装置において、
前記第1周波数は、80GHz以上である、半導体装置。
BL1 ビルドアップ層
BL2 ビルドアップ層
BT 裏面端子
CHP 半導体チップ
CL コア層
GBP1 グランド用裏面パターン
GL グランド配線
GL1 グランド配線
GL2 グランド配線
GSP1 グランド用表面パターン
LND1 ランド
LND2 ランド
SB1 半田ボール
SB2 半田ボール
SL1 信号配線
SL2 信号配線
TH1 スルーホール
TH2 スルーホール
VS1 ビア構造
VS2 ビア構造
WB 配線基板

Claims (14)

  1. 半導体チップと、
    前記半導体チップと接続された配線基板と、
    を備え、
    前記配線基板は、
    信号線と接続された信号用ビア構造と、
    グランド線と接続されたグランド用ビア構造と、
    を有し、
    平面視において、前記信号用ビア構造と前記グランド用ビア構造とは、互いに重なる部分を有する、半導体装置。
  2. 請求項1に記載の半導体装置において、
    前記配線基板は、
    前記半導体チップが搭載された第1ビルドアップ層と、
    前記第1ビルドアップ層の下層に位置するコア層と、
    前記コア層の下層に位置する第2ビルドアップ層と、
    を有し、
    前記信号用ビア構造は、
    前記コア層の表面に形成された表面ランドと、
    前記表面ランドと接続され、かつ、前記コア層を貫通する信号用貫通ビアと、
    前記信号用貫通ビアと電気的に接続され、かつ、前記第2ビルドアップ層の裏面に形成された裏面端子と、
    を含み、
    前記グランド用ビア構造は、
    前記コア層の前記表面に形成されたグランド用表面パターンと、
    前記グランド用表面パターンと接続され、かつ、前記コア層を貫通するグランド用貫通ビアと、
    を含み、
    平面視において、前記裏面端子と前記グランド用表面パターンとは、互いに重なる部分を有する、半導体装置。
  3. 請求項2に記載の半導体装置において、
    前記グランド用ビア構造は、前記グランド用貫通ビアと電気的に接続され、かつ、前記第2ビルドアップ層の前記裏面に形成されたグランド用裏面パターンを含み、
    前記配線基板は、前記半導体装置を搭載する実装基板と接続され、
    前記実装基板は、前記信号用ビア構造と電気的に接続される信号用配線パターンを有し、
    平面視において、前記グランド用裏面パターンと前記信号用配線パターンとは、互いに重なる部分を有する、半導体装置。
  4. 請求項3に記載の半導体装置において、
    平面視において、前記裏面端子は、部分的に前記グランド用裏面パターンで囲まれている、半導体装置。
  5. 請求項4に記載の半導体装置において、
    前記第1ビルドアップ層の表面には、前記半導体チップと前記信号用ビア構造とを電気的に接続する第1配線構造が形成され、
    平面視において、前記第1配線構造の延在する第1方向の延長上には、前記グランド用裏面パターンに設けられた切り欠き部が存在する、半導体装置。
  6. 請求項5に記載の半導体装置において、
    前記グランド用裏面パターンには、平面視において、前記切り欠き部と連通し、かつ、前記裏面端子を部分的に囲む開口パターンが形成され、
    前記切り欠き部の前記第1方向と交差する第2方向の幅をW1とし、
    前記開口パターンの前記第2方向における最大幅をW2とするとき、
    W1/W2≧0.4の関係が成立する、半導体装置。
  7. 請求項4に記載の半導体装置において、
    前記半導体装置は、複数の前記グランド用ビア構造を有し、
    前記グランド用表面パターンは、複数の前記グランド用ビア構造と接続されている、半導体装置。
  8. 請求項7に記載の半導体装置において、
    複数の前記グランド用ビア構造は、前記裏面端子を離散的に囲むように配置されている、半導体装置。
  9. 請求項1に記載の半導体装置において、
    前記信号線は、80GHz以上の周波数の信号を伝搬する、半導体装置。
  10. 請求項2に記載の半導体装置において、
    前記コア層の厚さは、400μm以下である、半導体装置。
  11. 半導体チップと、
    前記半導体チップと接続された配線基板と、
    を備え、
    前記配線基板は、
    信号線と接続された信号用ビア構造と、
    グランド線と接続されたグランド用ビア構造と、
    を有し、
    前記配線基板は、
    前記半導体チップが搭載された第1ビルドアップ層と、
    前記第1ビルドアップ層の下層に位置するコア層と、
    前記コア層の下層に位置する第2ビルドアップ層と、
    を有し、
    前記信号用ビア構造は、
    前記コア層の表面に形成された表面ランドと、
    前記表面ランドと接続され、かつ、前記コア層を貫通する信号用貫通ビアと、
    前記信号用貫通ビアと電気的に接続され、かつ、前記第2ビルドアップ層の裏面に形成された裏面端子と、
    を含み、
    前記グランド用ビア構造は、
    前記コア層の前記表面に形成されたグランド用表面パターンと、
    前記グランド用表面パターンと接続され、かつ、前記コア層を貫通するグランド用貫通ビアと、
    を含み、
    前記配線基板の厚さ方向と並行する一断面であって、前記信号用ビア構造と前記グランド用ビア構造との両方を切断する前記一断面において、
    前記裏面端子の第1端部と前記グランド用表面パターンの第2端部とを結ぶ線分と、前記第1端部を通る垂直線とのなす角度をφとするとき、
    cosφ≧0.89の関係が成立する、半導体装置。
  12. 請求項11に記載の半導体装置において、
    前記信号線は、80GHz以上の周波数の信号を伝搬する、半導体装置。
  13. 表面と裏面とを有する半導体チップと、
    前記半導体チップの前記裏面に形成された配線構造と、
    前記配線構造と接続された外部接続端子と、
    を備え、
    前記半導体チップは、前記外部接続端子を介して実装基板と接続され、
    前記実装基板は、前記外部接続端子と接続され、かつ、第1方向に延在する信号用配線パターンを有し、
    前記配線構造は、
    前記第1方向に延在する信号線と、
    前記信号線の端部に形成されたランドと、
    平面視において、前記信号線と前記ランドとを部分的に囲むグランドパターンと、
    を有し、
    平面視において、前記グランドパターンと前記信号用配線パターンとは、互いに重なる部分を有する、半導体装置。
  14. 請求項13に記載の半導体装置において、
    前記信号線は、80GHz以上の周波数の信号を伝搬する、半導体装置。
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