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JP2019004750A - 鰯の中骨軟化処理方法 - Google Patents

鰯の中骨軟化処理方法 Download PDF

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JP2019004750A JP2017122821A JP2017122821A JP2019004750A JP 2019004750 A JP2019004750 A JP 2019004750A JP 2017122821 A JP2017122821 A JP 2017122821A JP 2017122821 A JP2017122821 A JP 2017122821A JP 2019004750 A JP2019004750 A JP 2019004750A
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小笠原 幸雄
Yukio Ogasawara
幸雄 小笠原
丸山 浩平
Kohei Maruyama
浩平 丸山
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Abstract

【課題】所定の水溶液などを注入することなく、鰯の中骨の軟化加工処理が効率よく行え、かつ魚肉に影響を与えにくい鰯の中骨軟化処理方法が提供する。【解決手段】処理対象魚である鰯を配した加熱処理室内を常圧で、かつ135℃に加熱制御し、水供給ポンプ速度185spm、給水速度77.10g/minで供給された水を、所定温度及び所定圧力で沸騰させることで水蒸気と熱水からなる気液混合体を生成し、内圧0.323MPaA、内部温度138.5℃に制御された加熱媒体噴射部を介して、前記加熱制御された加熱処理室内に前記生成された気液混合体を噴射することで、前記加熱処理室内を過熱水蒸気と高温微細水滴が混在する状態の加熱媒体で満たされた加熱処理雰囲気に調整することにより、該加熱処理雰囲気内に配した処理対象魚である鰯の近傍温度を120℃、鰯の中心温度を100℃に制御して所定時間加熱処理する。【選択図】図2

Description

本発明は、鰯の中骨を軟化処理するための中骨軟化処理方法に関する。
従来から食酢や梅干しなどの酸性食品を利用した魚の中骨軟化調理方法が一般的に知られおり、例えば、食品が鰯のドレス(頭、内臓、えらを取り除いた状態をいう。)の場合、そのまま食酢に浸漬させて加熱を行う手法があった。特許文献1は、塩水浸漬による脱水現象を利用して、食酢の骨への浸透を促進させる技術思想を開示している。
しかしながら、特許文献1に開示された技術は、軟化処理に要する時間が長いということと、浸透した食酢・塩分が食味に影響を及ぼすという問題があった。
特に、鰯の中骨は硬く、上述した食酢や塩分などを使用して軟化処理する方法以外で、ストレスを感じることなく食することができるまで中骨を軟化処理する技術は未だ提供されてはいなかった。特に、介護医療業界、給食業界などから、食酢や塩分などを使用しないで鰯の中骨を軟化処理できないかとの強い要請がある。
そこで本願の発明者は、所定の水溶液などを注入しなくともストレスなく食することができるまで鰯の中骨を軟化処理することができないか、との課題を掲げて鋭意研究を重ねていたところ、本願の発明者が先に提案している「気体水による加熱方法(特許文献2参照)」を用いることにより鰯の中骨を軟化処理し得るのではないかとの結論に至った。
特開2006−6121 特許4336244
特許文献2に開示の気体水による加熱方法は、湿度95%以上及び酸素濃度1%以下の組成を有し、90〜180℃の温度領域に保持された微細水滴と高湿度の湿熱水蒸気を含む気体水(以下、気液混合体という)で満たした加熱処理室内で食品などを加熱処理する方法である。
特許文献2に開示の加熱方法によれば、加熱初期段階では、食品の表面において前記気液混合体による凝縮伝熱がおこり、潜熱の放出が繰り返される。凝縮水は衝突による反射で過熱水蒸気中に蒸発する。そして、加熱中後期では、食品の表面の凝縮水は、微細水滴の衝突による攪拌のため積層にならずに、表皮面は常に新しい凝縮伝熱現象により加熱後半まで凝縮伝熱が維持される。このように微細水滴衝突の影響により、食品表面は常に液状の薄い膜に覆われ、さらに、この液状の膜が新しいものと入れ替わることから、熱伝導が速く加熱による表皮の変質を起こさないと同時に食品内部への浸透及び内部からの溶出を防止することができるため、食品の味・香りなどを損なうことなく加熱処理し得るものである。従って、この特許文献2には、魚の中骨をストレスなく食することができるまで軟化処理し得ることについては開示されてはいないが、特許文献2に開示の方法によれば、上述のとおりの加熱処理により、鰯のような硬い中骨であっても身肉を損なうことなく軟化処理できるのではないかと考えた。
しかし、特許文献2に開示の加熱処理方法を用いて鰯の中骨を軟化させようと何度も試みたが、鰯の味・香りなどを損なうことなく加熱処理することはできたものの、ストレスなく食するまで中骨を軟化させた鰯を提供するまでにはいかなかった。また、レトルトでの使用温度が120℃程度であることに鑑み、鰯の近傍温度(液相温度)を120℃にセンシングして制御しようとしても、液相が微細水滴で、さらにその微細水滴の周囲が、より高温の過熱水蒸気の気相であることから常に液相温度を検出することは不可能で、正確な温度制御により加熱処理することは困難であった。
そこで本願の発明者は、さらに鋭意研究を重ねた結果、加熱処理室内の温度、水供給ポンプ速度、鰯近傍の温度、鰯の中骨温度(鰯の芯温)、加熱処理室内に気液混合体(加熱媒体ともいう。)を噴射する加熱媒体噴射部内の圧力及び内部温度について、ピンポイントで制御することにより、ストレスなく食することができるまで鰯の中骨を軟化処理し得ることがわかった。
本発明は、従来技術の有するこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、鰯の硬い中骨に着目し、所定の水溶液などを注入することなく、中骨の軟化処理が効率よく行え、かつ魚肉に影響を与えにくい鰯の中骨軟化処理方法を提供することにある。
この目的を達成するために、第1の本発明は、処理対象魚である鰯の中骨を加熱処理室内で加熱処理することにより軟化させる処理方法であって、
処理対象魚である鰯を配した加熱処理室内を常圧で、かつ135℃に加熱制御し、
水供給ポンプ速度180spm乃至190spm、給水速度75.00g/min乃至79.20g/minで供給された水を、所定温度及び所定圧力で沸騰させることで水蒸気と熱水からなる気液混合体を生成し、
内圧0.321MPaA乃至0.324MPaA、内部温度138.4℃乃至138.6℃に制御された加熱媒体噴射部を介して、前記加熱制御された加熱処理室内に前記生成された気液混合体を噴射することで、前記加熱処理室内を過熱水蒸気と高温微細水滴が混在する状態の加熱媒体で満たされた加熱処理雰囲気に調整することにより、該加熱処理雰囲気内に配した処理対象魚である鰯の近傍温度を120℃、鰯の中心温度を100℃に制御して所定時間加熱処理することを特徴とする鰯の中骨軟化処理方法としたことである。
第2の本発明は、第1の本発明において、前記水供給ポンプ速度を185spm、
前記水供給ポンプの給水速度を77.10g/min、
前記加熱媒体噴射部の内圧を0.323MPaA、
前記加熱媒体噴射部の内部温度を138.5℃、に制御したことを特徴とする鰯の中骨軟化処理方法としたことである。
本発明によれば、所定の水溶液などを注入することなく、鰯の中骨の軟化加工処理が効率よく行え、かつ魚肉に影響を与えにくい鰯の中骨軟化処理方法が提供し得る。
加熱処理室内で一時間加熱した後、さらに加熱室内で一時間余熱放置した庫内温度、鰯(イワシ)近傍温度、鰯(イワシ)芯温度をそれぞれ示す図である。 本発明の鰯の中骨軟化処理方法により中骨の軟化処理をした鰯と、他の軟化処理方法により中骨の軟化処理をした鰯との切断力と歩留まりを示す図である。 小型の鰯を用いた場合において、本発明の鰯の中骨軟化処理方法を施す前と、本発明の鰯の中骨軟化処理方法により中骨の軟化処理をした場合と、のそれぞれの切断力と歩留まりを示す図である。 本発明の鰯の中骨軟化処理方法において、水供給ポンプの速度を変えて中骨の軟化処理をした鰯のそれぞれの切断力と歩留まりを示す図である。 本発明の鰯の中骨軟化処理方法における各ポンプ速度のときの、給水速度、ノズル内圧、ノズル内温度、水滴比率を示す図である。 本発明の鰯の中骨軟化処理方法を適用する加熱処理装置の一実施形態を示す概略図である。
以下、本発明の鰯の中骨軟化処理方法における一実施形態を説明する。なお、本実施形態は本発明の鰯の中骨軟化処理方法の一実施形態に過ぎず何等これに限定解釈されるものではなく本発明の範囲内で設計変更可能である。
本実施形態における鰯の中骨軟化処理方法は、例えば、所定の加熱処理室1と、加熱処理室1内に備えられ、加熱処理室1内を所定温度に加熱する処理室内加熱機構2と、加熱処理室1内に加熱媒体を噴射する加熱媒体生成機構3と、加熱媒体生成機構3に、所定速度で水を供給する水供給ポンプPと、で構成されている装置において適用される(図6参照。)。なお、本実施形態で説明する加熱処理装置は、本発明の鰯の中骨軟化処理方法を用いる装置の一実施形態に過ぎず、何等これに限定解釈されるものではなく、本発明の範囲内で適宜他の装置形態を採用可能である。
加熱処理室1は、例えば、開閉扉を設けた密閉状に形成されている。加熱処理室1の全体長さ・全体形状などは本発明の範囲内で設計変更可能である。なお、加熱処理室1は、後述するように室内空間を所定温度以上に加熱制御するため、保温可能な材質を選定して形成するようにしている。
処理室内加熱機構2は、例えば、室内加熱ヒーターとしてのコイル状加熱部であって、前記加熱処理室1内の所定位置に配設している。
本実施例では、このコイル状加熱部(処理室内加熱機構)2によって、加熱処理室1内全体を、常圧で、かつ135℃に加熱制御している。
なお、処理室内加熱機構2を本実施例ではコイル状に形成された加熱部をもって説明するが、処理室内加熱機構の形状・構造及び配設数量などについては、適宜設計変更可能であって、何等本実施例に限定解釈されるものではない。
加熱媒体生成機構3は、本実施例では、次の構成からなる機構を採用している。
加熱媒体生成機構3は、加熱処理室1の外方に備えられ、所定長さの筒状に形成された加熱チャンバ(加熱部)5と、該加熱チャンバ5内に一部を内装した金属製の加熱管路(管路)6と、該加熱管路6の先端側に配され、ノズルヘッダーを介して加熱処理室1内に取り付け配置される加熱媒体噴射ノズル7とで構成されている。
加熱管路6は、所定の内径・長さに形成され、所定の水供給ポンプ(例えば、図6にてPで示す電磁定量ポンプなどが想定される。)を介して内部に供給された水を前記加熱チャンバ5によって所定温度に加熱可能としている。
水供給ポンプ(定量ポンプ)Pのポンプ速度は、180spm乃至190spmに制御し、好ましくは185spmとし、供給される給水速度は、75.00g/min乃至79.20g/minに制御しており、好ましくは77.01g/minとする。なお、加熱チャンバ5の構成、加熱管路6の管径及び長さは特に限定されず本発明の範囲内において適宜設計可能である。
本実施例における加熱媒体噴射ノズル7は、ノズル内圧を0.321MPaA乃至0.324MPaAで、ノズル内温度を138.4℃乃至138.6℃に制御しており、好ましくは、ノズル内圧を0.323MPaA、ノズル内温度を138.5℃とする。
以下、上記加熱処理装置を用いて鰯の中骨を軟化処理する方法の一例について説明する。軟化処理対象の鰯は、ドレス状態の真鰯を使用する。
まず、処理室内加熱機構2によって、135℃に加熱制御された加熱処理室1内に、ドレス状態の鰯(頭と内蔵を取り除いた状態の真鰯)を所定数量、重ならないようにして網目トレー上に並べて配する(図示省略。)。
水供給源から水供給ポンプ(定量ポンプ)Pを介して、ポンプ速度180spm乃至190spm、給水速度75.00g/min乃至79.20g/minで加熱チャンバ5内に水を供給し、その供給された水を、前記加熱チャンバ5によって所定温度及び所定圧力で沸騰させることで加熱管路6内には水蒸気50と熱水52からなる気液混合体が生成される。
そして、ノズル内圧0.321MPaA乃至0.324MPaA、ノズル内部温度138.4℃乃至138.6℃に制御した加熱媒体噴射ノズル7を介し、前記したように135℃に加熱制御された加熱処理室1内に前記気液混合体(水蒸気50と熱水52)を噴出することにより、前記加熱処理室1内が過熱水蒸気60と高温微細水滴62が混在する状態の加熱媒体で満たされた加熱処理雰囲気70に調整される。このとき、加熱室1内の温度(気相温度)は135℃であるが、加熱処理開始後20分程度で鰯の近傍温度(液相温度)は120℃、鰯の中心温度(鰯の芯温度)は100℃となる(図1参照。)。水供給源から水供給ポンプ(定量ポンプ)Pを介して加熱管路6内に供給される水量が、加熱媒体噴射ノズル7から噴射される過熱水蒸気60の流量を超過した場合、供給水量の超過分は、過熱水蒸気としてではなく、高温微細水滴62として過熱水蒸気60とともに加熱媒体噴射ノズル7から噴射される。
この状態で、一定時間、例えば1時間程度加熱処理し、その後、一定時間、例えば1時間程度加熱室1内でそのまま余熱放置する(図1参照。)。なお、加熱時間は本発明の範囲内で最適な時間が設計変更可能であり本実施形態に限定解釈されない。また、加熱後、一定時間余熱放置する実施の一形態を説明したが、余熱放置工程を採用しない場合も本発明の範囲内である。
この結果、加熱室1内に配した鰯は、身肉がしっかりとした状態で中骨はストレスなく食することができる程度まで軟化処理される。従って、介護医療業界、給食業界などからの、食酢や塩分などを使用しないで鰯の中骨を軟化処理できないかとの強い要請にも十分に対応し得た。
なお、加熱室1内の温度(気相温度)は温度センサ(図示せず)により設定温度135℃に制御しつつ、鰯の近傍温度(液相温度)を120℃に制御し得るように、別途温度センサ(図示せず)を備えるものとする。
本実施形態の加熱室1内の温度の設定値(135℃)、水供給ポンプPのポンプ速度の設定値(180spm乃至190spm)以外であった場合、次の通りの作用効果が確認された。
(1)加熱室1内の温度(気相温度)が設定値よりも高く、水供給ポンプPのポンプ速度が設定値より遅い(給水量が少ない)場合は、液相量(微細水滴量)が減少し、潜熱量が不足してしまうため、鰯の近傍温度を120℃、鰯の中心温度(鰯の芯温度)を100℃とすることができず、中骨をストレスなく食することができる程度まで軟化することはできない。
(2)加熱室1内の温度(気相温度)が設定値よりも高く、水供給ポンプPのポンプ速度が設定値より早い(給水量が多い)場合は、液相量(微細水滴利用)が増加し、鰯近傍温度が低下してしまうため、鰯の近傍温度を120℃、鰯の中心温度(鰯の芯温度)を100℃とすることができず、中骨をストレスなく食することができる程度まで軟化することはできない。
(3)加熱室1内の温度(気相温度)が設定値で、水供給ポンプPのポンプ速度が設定値より遅い(給水量が少ない)場合は、液相量(微細水滴量)が減少し、潜熱量が不足してしまうため、鰯の近傍温度を120℃、鰯の中心温度(鰯の芯温度)を100℃とすることができず、中骨をストレスなく食することができる程度まで軟化することはできない。更に、身肉変質(乾燥)も招いてしまう。
(4)加熱室1内の温度(気相温度)が設定値で、水供給ポンプPのポンプ速度が設定値より早い(給水量が多い)場合は、液相量(微細水滴量)が増加し、鰯近傍温度が低下してしまうため、鰯の近傍温度を120℃、鰯の中心温度(鰯の芯温度)を100℃とすることができず、中骨をストレスなく食することができる程度まで軟化することはできない。
(5)加熱室1内の温度(気相温度)が設定値よりも低く、水供給ポンプPのポンプ速度が設定値より遅い(給水量が少ない)場合は、液相量(微細水滴量)が減少して、潜熱量が不足し、更に、鰯近傍温度が低下するため、鰯の近傍温度を120℃、鰯の中心温度(鰯の芯温度)を100℃とすることができず、中骨をストレスなく食することができる程度まで軟化することはできない。
(6)加熱室1内の温度(気相温度)が設定値よりも低く、水供給ポンプPのポンプ速度が設定値より早い(給水量が多い)場合は、液相量(微細水滴量)が増加するが、鰯近傍温度が低下してしまうため、鰯の近傍温度を120℃、鰯の中心温度(鰯の芯温度)を100℃とすることができず、中骨をストレスなく食することができる程度まで軟化することはできない。
(7)加熱室1内の温度(気相温度)が設定値より低く、水供給ポンプPのポンプ速度が設定値の場合は、鰯近傍温度が低下してしまうため、鰯の近傍温度を120℃、鰯の中心温度(鰯の芯温度)を100℃とすることができず、中骨をストレスなく食することができる程度まで軟化することはできない。
(8)加熱室1内の温度(気相温度)が設定値より高く、水供給ポンプPのポンプ速度が設定値の場合は、潜熱量(微細水滴量)が不足してしまうため、鰯の近傍温度を120℃、鰯の中心温度(鰯の芯温度)を100℃とすることができず、中骨をストレスなく食することができる程度まで軟化することはできない。更に、身肉変質(乾燥)も招いてしまう。
前記気液混合体(水蒸気50と熱水52)は、鰯の加熱処理中において、連続して噴射されるものとする。なお、連続とは、僅かな間隔で断続的に噴射する形態も含む概念である。
「実施例」
図2は、本発明の鰯の中骨軟化処理方法により中骨の軟化処理をした鰯と、他の軟化処理方法により中骨の軟化処理をした鰯との切断力と歩留まりについて実験したデータを示す。それぞれで用いられた鰯は、平均83g/尾でドレス状態の鰯(真鰯)を使用した。
「A」は、軟化処理前の鰯を示す。
「B」は、従来技術で、4時間酢酸漬け処理した後、ポンプ速度360spmとし、鰯の近傍温度を108℃に制御して2時間加熱処理した後の鰯を示す。
「C」は、本実施形態1で、ポンプ速度を180spmとし、鰯の近傍温度を120℃に制御して1時間加熱後、加熱処理室1内にてさらに1時間余熱放置した後の鰯を示す。
「D」は、本実施形態2で、ポンプ速度を180spmとし、鰯の近傍温度を120℃に制御して1.5時間加熱した(余熱放置はしない)後の鰯を示す。
これによれば、切断力が、軟化処理前の鰯(Aの場合の鰯)では23.28であったのに対し、Bの場合(酢酸漬け後、加熱処理)の鰯では2.1、Cの場合(本実施形態1)の鰯では2.13、Dの場合(本実施形態2)の鰯では2.32と、軟化処理した鰯にあっては、切断力がいずれも同様の数値であることがわかる。
また、歩留まりをみると、Aの場合の鰯を100(%)としたとき、Bの場合の鰯は73.5、Cの場合の鰯は72.1、Dの場合の鰯は72.4と、軟化処理した鰯にあっては、歩留まりがいずれも同様の数値であることがわかる。
従って、本実施形態の処理方法であれば、酢酸などの所定の水溶液を使用しなくとも、従来から知られている酢酸漬けと同等のやわらかさ(中骨軟化状態)及び歩留まりとしたものを提供可能であることがわかる。
図3は、小型サイズ(平均83g/尾)のドレス状態の鰯(真鰯)を使用した場合において、本発明の鰯の中骨軟化処理方法を施す前と、本発明の鰯の中骨軟化処理方法により中骨の軟化処理をした場合と、のそれぞれの切断力と歩留まりを実験したデータを示す。
本実験では、ポンプ速度を180spmに制御し、魚体近傍温度を120℃程度に制御して1時間加熱後、さらに加熱室内で1時間余熱放置した。
これによれば、切断力が、処理前の鰯では16.53であったのに対し、本発明の軟化処理方法を適用した後の鰯では、1.83と、極端に切断力が弱くなっていたことがわかる。
また、歩留まりは、処理前を100(%)としたとき、64.6となっていたが許容範囲である。従って、小型サイズの鰯を本発明の軟化処理方法で加熱処理すれば、さらに柔らかくなることがわかる。
図4は、本発明の鰯の中骨軟化処理方法において、本発明の範囲内で水供給ポンプPの速度を変えて中骨の軟化処理をした鰯のそれぞれの切断力と歩留まりを実験したデータを示す。
本実験では、平均50g/尾のドレス状態の鰯(真鰯)を使用し、魚体近傍温度を120℃程度に制御し、1時間加熱後、さらに加熱室1内で1時間余熱放置した。
ポンプ速度を、それぞれ180spm、185spm、190spmに制御するとき、図5に示すように、それぞれの給水速度、ノズル内圧、ノズル内温度、水滴比率を制御している。
これによると、ポンプ速度190spm(給水速度:79.02g/min、ノズル内圧:0.324MPaA、ノズル内温度:138.6℃、水滴比率:11.53%)の場合、切断力が4.04、歩留まりが83.4であった。
ポンプ速度が185spm(給水速度:77.10g/min、ノズル内圧:0.323MPaA、ノズル内温度:138.5℃、水滴比率:9.40%)の場合、切断力が2.52、歩留まりが82.6であった。
ポンプ速度が180spm(給水速度:75.00g/min、ノズル内圧:0.321MPaA、ノズル内温度:138.4℃、水滴比率:7.43%)の場合、切断力が2.48、歩留まりが84.2であった。
このように、本発明の中骨の軟化処理方法によれば、いずれも切断力が弱く、かつ歩留まりも高いため、身肉もしっかりした状態で、かつストレスなく食することができるほど中骨の軟化処理ができていることがわかる。特に、ポンプ速度を185spmに制御した場合が、切断力も歩留まりも良好であることがわかる。
1 加熱処理室
2 処理室内加熱機構
3 加熱媒体生成機構
P 水供給ポンプ

Claims (2)

  1. 処理対象魚である鰯の中骨を加熱処理室内で加熱処理することにより軟化させる処理方法であって、
    処理対象魚である鰯を配した加熱処理室内を常圧で、かつ135℃に加熱制御し、
    水供給ポンプ速度180spm乃至190spm、給水速度75.00g/min乃至79.20g/minで供給された水を、所定温度及び所定圧力で沸騰させることで水蒸気と熱水からなる気液混合体を生成し、
    内圧0.321MPaA乃至0.324MPaA、内部温度138.4℃乃至138.6℃に制御された加熱媒体噴射部を介して、前記加熱制御された加熱処理室内に前記生成された気液混合体を噴射することで、前記加熱処理室内を過熱水蒸気と高温微細水滴が混在する状態の加熱媒体で満たされた加熱処理雰囲気に調整することにより、該加熱処理雰囲気内に配した処理対象魚である鰯の近傍温度を120℃、鰯の中心温度を100℃に制御して所定時間加熱処理することを特徴とする鰯の中骨軟化処理方法。
  2. 前記水供給ポンプ速度を185spm、
    前記水供給ポンプの給水速度を77.10g/min、
    前記加熱媒体噴射部の内圧を0.323MPaA、
    前記加熱媒体噴射部の内部温度を138.5℃、に制御したことを特徴とする請求項1に記載の鰯の中骨軟化処理方法。
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JP2019051435A (ja) * 2014-07-02 2019-04-04 株式会社大一商会 遊技機
JP2019051434A (ja) * 2014-07-02 2019-04-04 株式会社大一商会 遊技機

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