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JP2019099958A - 熱接着性中空複合繊維 - Google Patents

熱接着性中空複合繊維 Download PDF

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JP2019099958A
JP2019099958A JP2017234013A JP2017234013A JP2019099958A JP 2019099958 A JP2019099958 A JP 2019099958A JP 2017234013 A JP2017234013 A JP 2017234013A JP 2017234013 A JP2017234013 A JP 2017234013A JP 2019099958 A JP2019099958 A JP 2019099958A
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吉田 哲弘
Tetsuhiro Yoshida
哲弘 吉田
俊馬 宮内
Toshima Miyauchi
俊馬 宮内
皓太 安達
Kota Adachi
皓太 安達
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Abstract

【課題】本発明は、熱接着性複合繊維に関する。更に詳しくは、嵩高性と柔軟性を兼ね備えた不織布に使用する熱接着性中空複合繊維を提供することにある。【解決手段】芯部がポリエステル系樹脂を含む第1成分とし、鞘部がポリエステル系樹脂の融点より30℃以上低い融点を有するポリオレフィン系樹脂を含む第2成分で構成され、第1成分が繊維軸方向に対して連続した1つの中空部を有しており、その中空率が12%以上35%以下、中空部の中心点が鞘成分の中心点、中空形状が三角形状、第1成分と第2成分の複合比率が60質量%以上/40質量%以下〜40質量%以上/60質量%以下とする熱接着性中空複合繊維である。【選択図】 図1

Description

本発明は、熱接着性複合繊維に関する。更に詳しくは、不織布に使用する熱接着性中空複合繊維に関するものである。
熱風や加熱ロールの熱エネルギーを利用して、熱融着による成形ができる熱接着性複合繊維は、嵩高性や柔軟性に優れた不織布を得ることが容易であることから、従来から、おむつ、ナプキン、パッド等の衛生材料、或いは生活用品やフィルター等の産業資材等に広く用いられている。特に衛生材料は、人肌に直接触れるものであるため、嵩高性や柔軟性の重要度が極めて高い。嵩高性を得るためには、高剛性の樹脂を用いる手法や繊度の太い繊維を用いる手法が代表的であるが、その場合、得られる不織布は、柔軟性が低下し、肌に対する物理的刺激が強くなる。一方で肌への刺激を抑制するために柔軟性を優先すると、得られる不織布は、嵩高性、特に体重に対するクッション性能が大幅に低下する。そのため、嵩高性と柔軟性の両立が可能な繊維及び不織布を得る方法が数多く提案されてきた。
特許文献1では、高融点の熱可塑性樹脂とこれより30℃以上低い融点を有する低融点樹脂とで構成され、かつ繊維断面中空率が3〜50%である熱接着複合繊維を提案している。
特許文献2では、連続した中空部を有する高融点重合体よりなる芯成分と、該芯成分より20℃以上低い融点を有する低融点重合体よりなる鞘成分とで構成され、中空部の中心点が芯部の中心点から偏心した熱接着性中空複合繊維を提案している。
特許文献3では、融点に20℃以上の差がある2種の重合体からなり、その高融点の重合体が中空の芯部を形成し、低融点の重合体が鞘部を形成し、さらに中空部の中心点が芯部及び鞘部の中心点から偏心している熱接着性複合繊維を提案している。
特許文献4では低融点の鞘部と高融点の芯部からなり、中空部が芯部及び鞘部にまたがって形成されている熱接着性中空複合繊維を提案している。
しかしながら、いずれにおいても繊維製造での延伸ニップ工程や捲縮付与工程、不織布製造での開繊工程で中空部が潰れ易くなることで、繊維断面が変形し、得られた不織布において十分な嵩高性や柔軟性が得られないという課題がある。
また、特許文献5では中空部を三角形状とすることにより中空部を潰れにくくしたポリエステル中空繊維が提案されているが、衣料用繊維であり、不織布に適用できるものではなかった。
特開平1−213452号公報 特開昭62−299514号公報 特開平2−191718号公報 特開平3−69614号公報 特開平6−228815号公報
そこで、本発明の目的は、上述した従来技術における課題を解決し、嵩高性と柔軟性を兼ね備えた不織布が得られる熱接着性中空複合繊維を提供することにある。
本発明者らは、嵩高性と柔軟性を兼ね備えた不織布に使用する熱接着性中空複合繊維を得るために、複合形態を偏心芯鞘中空型とし、その中空部の形状を三角形状にすることで、従来の欠点である、繊維製造での延伸ニップ工程や捲縮付与工程、および不織布製造での開繊工程での機械応力などによる繊維中空部の潰れと繊維断面の変形を抑制させた熱接着性中空複合繊維を見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、上記課題を達成せんとするものであって、以下の構成を採用する。
芯部がポリエステル系樹脂を含む第1成分、鞘部が前記ポリエステル系樹脂の融点より30℃以上低い融点を有するポリオレフィン系樹脂を含む第2成分で構成され、以下の(イ)〜(ホ)を満たし、芯部が繊維軸方向に対して連続した1つの中空部を有する熱接着性中空複合繊維。
(イ)中空率が12%以上35%以下。
(ロ)中空部の中心点が鞘成分の中心点である。
(ハ)中空形状が三角形状であり、線分ag/線分af、線分bi/線分bh及び線分ce/線分cdがいずれも1.00以上1.25以下。
ただし、三角形状の三つの頂点をそれぞれ点a、点b、点cとし、点cから線分abへ引いた垂線と線分abの交点が点d、中空部壁との交点が点eであり、点bから線分acへ引いた垂線と線分acの交点が点h、中空部壁との交点が点iであり、点aから線分bcへ引いた垂線と線分bcの交点が点f、中空部壁との交点が点gである。
(ニ)第1成分と第2成分の複合比率が60質量%以上/40質量%以下〜40質量%以上/60質量%以下。
(ホ)両成分の重心が一点に重ならないように芯鞘を配置する。
本発明の熱接着性中空複合繊維を使用した不織布は嵩高性と柔軟性に優れ、おむつ、ナプキン、パッド等の衛生材料、或いは生活用品やフィルター等の産業資材に好適に用いられる。
本発明の熱接着性中空複合繊維における、中空部を有する芯部の概略図。 実施例の熱接着性中空複合繊維の断面概略図。 各比較例の熱接着性中空複合繊維の断面概略図。
次に、本発明の熱接着中空複合繊維とその製造方法の実施態様について、具体的に説明する。
本発明の熱接着性中空複合繊維の芯成分を構成する第1成分はポリエステル系樹脂を含む。ポリエステル系樹脂は、原料コスト、得られる繊維の熱安定性などを考慮すると、ポリエチレンテレフタレートが好ましく用いられる。ポリエチレンテレフタレートとしては、テレフタル酸を主たる酸成分とし、エチレングリコールを主たるグリコール成分として得られるポリエステルであり、ホモポリマーであってもよいが、90モル%以上がエチレンテレフタレートの繰り返し単位からなっており、10モル%以下の割合で他のエステル結合を形成可能な共重合成分を含む共重合体であってよい。共重合可能な化合物としては、酸成分として、例えば、イソフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、ダイマ酸およびセバシン酸などのジカルボン酸類が挙げられ、一方グリコール成分として、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、ポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコールなどを挙げることができる。
ポリエチレンテレフタレートの固有粘度は、0.60〜0.75であることが好ましい。固有粘度は、さらに好ましくは、0.62〜0.72である。固有粘度が0.60未満では、繊維の捲縮保持率が低下し、十分な嵩高を有する繊維構造体を得られない場合がある。一方、固有粘度が0.75を超えると、溶融粘度が高くなり繊維の製造が困難となる場合がある。
また、ポリエチエレンテレフタレートのような構成単位中に芳香族を含む芳香族ポリエステルの他に脂肪族ポリエステルも用いることができ、好ましい脂肪族ポリエステル樹脂としては、ポリ乳酸やポリブチレンサクシネートが挙げられる。
防透けや艶消しなどの機能を付与するために、芯成分(第1成分)や鞘成分(第2成分)に無機粒子を添加しても構わない。無機粒子としては、シリカゾル、シリカ、アルキルコートシリカ、アルミナゾル酸化チタンおよび炭酸カルシウムなどが挙げられるが、ポリエステル中に添加した際に化学的に安定していればよく、特に化学的安定性、対凝集性およびコストの面から、二酸化チタンが好ましく用いられる。無機粒子の濃度は、目標とする機能に応じて調整して構わないが、ポリエステル繊維質量に対して0.01〜20.0質量%が好ましく、0.05〜8.0質量%であれば製糸操業性や高次加工性、繊維のコスト面からより好ましい。
添加方法としては、芯成分や鞘成分中に無機微粒子のパウダーを直接添加する方法、或いは樹脂に無機微粒子を練り込み、マスターバッチ化して添加する方法などを挙げることができる。マスターバッチ化に用いる樹脂は、芯成分、鞘成分と同じ樹脂を用いることが最も好ましいが、本発明の要件を満たすものであれば特に限定されず、芯成分、鞘成分と異なる樹脂を用いてもよい。
本発明の熱接着性中空複合繊維の鞘部を構成する第2成分はポリオレフィン系樹脂を含む。ポリオレフィン系樹脂は、ポリエチレン(低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン)、ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリヘキセン−1、ポリオクテン−1、ポリ4−メチルペンテン−1、ポリメチルペンテン、1,2−ポリブタジエン、1,4−ポリブタジエンなどが使用できる。また、これらの重合体に、エチレン、プロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1または4−メチルペンテン−1等のα−オレフィンが共重合成分として少量含有されていてもよい。
本発明で使用するポリオレフィン系樹脂としては、高密度ポリエチレンが好ましく用いられる。高密度ポリエチレンのメルトマスフローレイトは、紡糸可能な範囲であれば特に限定されることはないが、JIS K 6922−2に準じた測定法で、荷重2.16kg、温度190℃での測定値が、8〜25g/10分が好ましく、より好ましくは、10〜20g/10分である。
次に、本発明の熱接着性中空複合繊維は、繊維軸方向に対して連続した1つの中空部を有することが好ましい。
中空率は12%以上35%以下で、好ましくは15%以上30%以下である。12%未満になると不織布の柔軟性に乏しくなり、35%を超えると繊維製造工程や不織布製造工程で中空部が潰れ、繊維断面形状が変形し、十分な不織布の嵩高や柔軟性が得られない。ここで、中空率は熱接着性中空複合繊維の全面積(中空部含む)に対する中空部の面積をいう。
中空部は鞘成分の中心点、すなわち、繊維断面の中心点に配置することが好ましい。すなわち、繊維断面において中空部が中心部にあるということは、中空部が実質的に偏心していないことを意味する。中空部が繊維の中心部になく偏在していると、繊維製造工程や不織布製造工程で肉薄部分よりその中空部の潰れ、繊維断面形状が変形し、十分な不織布の嵩高や柔軟性が得られない。
中空部の形状は略三角形状であることが好ましい。図1は本発明の熱接着中空複合繊維の中空部の形状を示した図であり、略三角形状とは図1のように曲線で構成された三角形状を言う。中空繊維の中空部の三角形状の三つの頂点をそれぞれa、b、cとし、その3点を直線で結んだ三角形の三つの辺をab、bc、caとする。点cから辺abに垂線cdを引き、垂線cdの延長上での中空部壁との交点をeとする。点aおよび点bからもそれぞれ辺bc、辺caにも垂線を引き、図示するように点f、点g、点h、点iを定める。本発明の熱接着中空複合繊維の中空部は三角形状、より好ましくは正三角形であり、線分ag/線分af、線分bi/線分bh、線分ce/線分cdのそれぞれの値は、好ましくは1.00〜1.25、より好ましくは1.00〜1.20の範囲にあることである。1.00未満では中空率が低くなり、不織布の柔軟性が得られない。1.25を超えると繊維製造工程や不織布製造工程で中空部が潰れ易くなり、繊維断面形状が変形することで、十分な不織布の嵩高や柔軟性が得られない。
本発明の芯部がポリエステル系樹脂(第1成分)、鞘部がポリオレフィン系樹脂(第2成分)である熱接着中空複合繊維の複合比率は、質量比で(第1成分)/(第2成分)=60/40〜40/60の範囲である。より好ましくは質量比で(第1成分)/(第2成分)=55/45〜45/55の範囲である。
芯成分が60質量%を超えると、ポリエステル系樹脂の構成が高くなることで不織布の柔軟性が悪化するとともに、熱接着性成分である鞘成分の構成が低くなるため、不織布の接着強力が低下する。逆に鞘成分が60質量%を超えると、芯成分の構成が小さくなるため、不織布の機械的強度に問題が生じてくる。
本発明の熱接着中空複合繊維は、その繊維断面において、芯部と鞘部の重心が一点に重ならないように芯鞘配置することが好ましい。両部分の重心が一点に重なると、構造差捲縮が得られないため、不織布の嵩高が得られなくなる。
本発明の熱接着中空複合繊維の単繊維繊度は、1.0〜10.0dtexが好ましく、さらに好ましくは、1.5〜6.0dtexである。単繊維繊度が1.0dtex未満になると、繊度が小さいため、不織布製造工程でのカード加工性が低下し、得られた不織布の地合いが悪くなる。10.0dtexを超えると、繊度が高くなるため、繊維の剛性が高くなり、不織布の柔軟性が得られない
本発明の熱接着中空複合繊維の捲縮数は、10〜20山/25mmが好ましく、さらに好ましくは、12〜18山/25mmである。捲縮数が10山/25mm未満になると、繊維の絡合性が低下することで、不織布製造工程でのカード加工性が低下し、得られた不織布の地合いが悪くなる。20山/25mmを超えると、繊維の絡合性が強く、繊維の開繊性が悪くなることで不織布製造工程でのカード加工性が低下し、得られた不織布の地合いが悪くなる。
本発明の熱接着中空複合繊維の捲縮率は、10〜25%が好ましく、さらに好ましくは、14〜20%である。捲縮率が10%未満になると、繊維の絡合性が低下することで、不織布製造工程でのカード加工性が低下し、得られた不織布の地合いが悪くなる。25%を超えると、繊維の絡合性が強く、繊維の開繊性が悪くなることで不織布製造工程でのカード加工性が低下し、得られた不織布の地合いが悪くなる。
本発明の熱接着中空複合繊維の140℃処理における乾熱収縮率は、0.3〜3%が好ましく、さらに好ましくは、0.5〜2.5%である。乾熱収縮率が0.3%未満の繊維を得るためには、乾燥温度条件を高くすることになり、その結果、ポリエチレンが溶融接着しやすくなるため安定的に繊維を得ることが難しい。乾熱収縮率が2.5%を超える繊維は、熱接着工程において不織布の寸法安定性が劣り、安定した製品を得ることが出来ない。
次に、本発明で用いられる熱接着中空複合繊維の製造方法について、具体的に一態様を例示して説明する。
本発明の熱接着中空複合繊維は、芯成分をポリエステル系樹脂、鞘成分をポリオレフィン樹脂とした2成分を偏心芯鞘中空形状となるように溶融紡出し、未延伸糸を得、熱延伸後の緊張熱処理工程を介して、スタッファボックス式捲縮機などの捲縮機を用いて捲縮付与をすることで製造する。以下これについてさらに詳述する。
まず、ポリエステル系樹脂およびポリオレフィン系樹脂を溶融し、吐出孔を好ましくは300〜600孔有する偏心芯鞘中空口金よりポリマーを吐出する。口金は三角中空形状を得るため、スリットを3個配置させた口金を使用することが好ましい。
ポリマーの冷却は、糸条の片側からのみ風を吹き出すユニフロータイプ、もしくは糸条の外周部の全方位から内周部に向けて均一に風を吹き出す環状タイプで製造する。
ユニフロータイプでの冷却では、ポリマー紡出直後に、風温10〜25℃、風量70〜130m/分、冷却長30〜60mmで糸条を冷却後、風量120〜170m/分、冷却長500〜900mmで糸条を更に冷却する。冷却風温が10℃未満であっても、それ以上の中空率の向上が得られずエネルギー原単位が悪化に繋がる。25℃を超えるとポリマーが固化し難くなり、目標とする中空率が得られない。ポリマー紡出直後の風量が70m/分未満であればポリマー固化し難くなり、目標とする中空率が得られない。130m/分を超えると糸切れが発生し紡糸操業性が悪化する。また、冷却長が30mm未満であれば冷却不足となり、目標とする中空率が得られない。60mmを超えると糸切れが発生し紡糸操業性が悪化する。次の冷却工程での風量が120m/分未満であれば、ポリマー固化し難くなり、中空率が低下する。170m/分を超えると糸切れが発生し紡糸操業性が悪化する。
環状タイプでの冷却では、ポリマー紡出直後に、風温10〜25℃、風量70〜170m/分、冷却長200〜500mmで糸条を冷却する。冷却風温が10℃未満であっても、それ以上の中空率向上が得られずエネルギー原単位が悪化に繋がる。25℃を超えると中空率が低下する。ポリマー紡出直後の風量が70m/分未満であればポリマー固化し難くなり、中空率が低下する。170m/分を超えてもそれ以上の中空率向上が得られずエネルギー原単位が悪化に繋がる。冷却長が200mm未満であれば冷却不足となり、中空率が低下する。500mmを超えてもそれ以上の中空率向上が得られずエネルギー原単位が悪化に繋がる。
冷却した糸条は、紡糸油剤を付与し、好ましくは引き取り速度900〜1500m/分で、缶に納めることにより未延伸糸を得る。
次いで、得られた未延伸糸トウを好ましくは温度80〜100℃の液浴を用いて、2.0〜4.0倍の延伸倍率で延伸、80〜115℃で緊張熱処理後する。緊張熱処理温度が80℃未満であれば、その後の繊維乾燥工程で捲縮が発現することで、不織布製造工程でのカード加工性が低下し、得られた不織布の地合いが悪くなる。115℃を超えると、ポリエチレンの融点に近くなることで、繊維製造工程でポリエチレンが溶融する。
次に、スタッファボックスなどの捲縮付与装置を用いて目標の捲縮を付与し、100〜115℃の温度で乾燥後に規定の長さに切断する。
このようにして得られた熱接着中空複合繊維は、開繊後、カーディングしてウエブ化し、鞘部を構成するポリオレフィン系樹脂を含む第2成分の融点以上、芯部を構成するポリエステル系樹脂を含む第1成分未満の温度で熱処理させることにより、鞘部を溶融接着させ、不織布に加工する。熱処理方法としては、熱風ドライヤー、サクションドラムドライヤー、エンボスロール等の方式が使用できるが、嵩高と柔軟性を兼ね備えた不織布を得るためには、エアーサクションタイプのドライヤーが好ましい。
本発明の熱接着性中空複合繊維は、例えばおむつ、ナプキン、失禁パット等の衛生材料(吸収性物品)、ガウン、術衣等の医療衛生材、壁用シート、障子紙、床材等の室内内装材、カバークロス、清掃用ワイパー、生ゴミ用カバー等の生活関連材、使い捨てトイレ、トイレ用カバー等のトイレタリー製品、ペットシート、ペット用おむつ、ペット用タオル等のペット用品、ワイピング材、フィルター、クッション材、油吸着材、インクタンク用吸着材等の産業資材、一般医療材、寝装材、介護用品など、嵩高性及び耐圧縮性が要求される様々な繊維製品への用途に利用することができる。
次に、本発明の熱接着性中空複合繊維について、実施例を用いて詳細に説明する。物性等の測定方法は、次のとおりである。
(単繊維繊度、捲縮数、捲縮率、繊維長)
JIS L1015(2010年)に準じて繊維物性を測定した。
(中空率)
得られた熱接着中空複合繊維の断面を、顕微鏡を用いて400倍の倍率で撮影し、さらに断面写真を2倍に拡大コピーする。コピーした用紙において、繊維部断面を切り取り、電子天秤で質量を測定し、N=20を平均することで中空率を算出した。
(中空形状)
得られた熱接着中空複合繊維の断面を、顕微鏡を用いて400倍の倍率で撮影し、さらに断面写真を2倍に拡大コピーする。コピーした用紙において、線分ag、線分af、線分bi、線分bh、線分ce、線分cdをそれぞれ測定し、線分ag/線分af、線分bi/線分bh、線分ce/線分cdを算出し、N=20を平均した。線分算出値1.00〜1.25を合格として評価した。
(不織布の嵩高性)
熱接着中空複合繊維を用いて、熱加工温度150℃処理、目付20g/mとするエアスルー不織布を作製し、JIS L 1913A法に準じて、0.2kPa荷重時における不織布の厚みを測定、N=10の平均値で算出した。不織布の厚みが1.5mm以上を合格として評価した。
(不織布の柔軟性)
JIS L 1913 6.7剛軟度(ハンドルオメーター法)に準じて測定、N=3の平均値で算出した。カード機の流れ方向(MD方向)に対する不織布の柔軟性が65mN未満を合格として評価した。
[実施例1]
熱接着複合繊維を、次の方法で製造した。固有粘度が0.650のポリエチレンテレフタレート樹脂(第1成分)とメルトマスフローレイトを18とした高密度ポリエチレン樹脂(第2成分)を質量比で(第1成分)/(第2成分)=50/50となるように溶融し、吐出孔を400孔有する偏心芯鞘中空口金を通して紡出した。ユニフロータイプでの冷却で、ポリマー紡出直後に、風温20℃、風量100m/分、冷却長40mmで糸条を冷却後、風量140m/分、冷却長600mmで糸条を更に冷却し、引き取り速度1000m/分で未延伸糸を得た。
次いで、得られた未延伸糸トウを、85℃の温度の液浴を用いて、3.0倍の延伸倍率で1段延伸を施し、100℃で緊張熱処理後、スタフィングボックス式捲縮機を用いて捲縮を付与、110℃で乾燥し、切断した。得られた熱接着性中空複合繊維は、単繊維繊度が2.5dtex、捲縮数が13山/25mm、捲縮率が19%、繊維長が38mm、中空率が20%、線分(線分ag/線分af、線分bi/線分bh、線分ce/線分cdのいずれも)が1.15とする繊維物性を得た。本繊維を使用した不織布は、嵩高性と柔軟性を兼ね備えた不織布であることを確認した。結果を表1に示す。
[比較例1]
中空形状が丸構造となるように4点支持の偏心芯鞘中空口金を通して紡出した以外は、実施例1と同じ条件で熱接着複合繊維を製造した。得られた熱接着性複合繊維は、単繊維繊度が2.5dtex、捲縮数が14山/25mm、捲縮率が20%、繊維長が38mm、とする繊維物性を得たが、繊維製造工程で中空部が変形することで、繊維断面が変形することで中空部が潰れ、不織布の嵩高性と柔軟性が得られなかった。結果を表1に示す。
[比較例2]
同心円芯鞘中空口金を通して紡出した以外は、実施例1と同じ条件で熱接着複合繊維を製造した。得られた熱接着性複合繊維は、単繊維繊度が2.5dtex、捲縮数が14山/25mm、捲縮率が17%、繊維長が38mm、中空率が19%、線分が1.15とする繊維物性を得たが、同心円芯鞘構造のため、不織布の嵩高性が得られなかった。結果を表1に示す。
[比較例3]
偏心芯鞘口金を通して紡出した以外は、実施例1と同じ条件で熱接着複合繊維を製造した。得られた熱接着性複合繊維は、単繊維繊度が2.5dtex、捲縮数が14山/25mm、捲縮率が18%、繊維長が38mmとする繊維物性を得たが、中空構造ではないため、不織布の柔軟性が得られなかった。結果を表1に示す。
[比較例4]
ポリマー紡出直後に、風温20℃、風量60m/分、冷却長40mmで糸条を冷却後、風量60m/分、冷却長600mmで糸条を更に冷却し、引き取り速度1000m/分で未延伸糸を得た以外は、実施例1と同じ条件で熱接着複合繊維を製造した。得られた熱接着性複合繊維は、単繊維繊度が2.5dtex、捲縮数が13山/25mm、捲縮率が19%、繊維長が38mm、中空率が5%、線分が1.30とする繊維物性を得たが、中空率が低く、線分が高いため、不織布の柔軟性が得られなかった。結果を表1に示す。
[比較例5]
固有粘度が0.650のポリエチレンテレフタレート樹脂(第1成分)とメルトマスフローレイトを18とした高密度ポリエチレン樹脂(第2成分)を質量比で(第1成分)/(第2成分)=65/35となるように溶融した以外は、実施例1と同じ条件で熱接着複合繊維を製造した。得られた熱接着性複合繊維は、単繊維繊度が2.5dtex、捲縮数が14山/25mm、捲縮率が20%、繊維長が38mm、中空率が25%、線分が1.14とする繊維物性を得たが、ポリエステル質量が高いため、不織布の柔軟性が得られなかった。結果を表1に示す。
[比較例6]
固有粘度が0.650のポリエチレンテレフタレート樹脂(第1成分)とメルトマスフローレイトを18とした高密度ポリエチレン樹脂(第2成分)を質量比で(第1成分)/(第2成分)=35/65となるように溶融した以外は、実施例1と同じ条件で熱接着複合繊維を製造した。得られた熱接着性複合繊維は、単繊維繊度が2.5dtex、捲縮数が16山/25mm、捲縮率が16%、繊維長が38mm、中空率が15%、線分が1.23とする繊維物性を得たが、ポリエチレンの質量が高いため、不織布の嵩高性が得られなかった。結果を表1に示す。
1:中空部
1’:中空部壁
2:芯部
3:鞘部
4:繊維断面中心
a、b、c:三角形状の頂点
d:点cから線分abへ引いた垂線と線分abの交点
e:点cから線分abへ引いた垂線と中空部壁との交点
h:点bから線分acへ引いた垂線と線分acの交点
i:点bから線分acへ引いた垂線と中空部壁との交点
f:点aから線分bcへ引いた垂線と線分bcの交点
g:点aから線分bcへ引いた垂線と中空部壁との交点

Claims (1)

  1. 芯部がポリエステル系樹脂を含む第1成分とし、鞘部がポリエステル系樹脂の融点より30℃以上低い融点を有するポリオレフィン系樹脂を含む第2成分で構成され、以下の(イ)〜(ホ)を満たし、第1成分が繊維軸方向に対して連続した1つの中空部を有する熱接着性中空複合繊維。
    (イ)中空率が12%以上35%以下。
    (ロ)中空部の中心点が鞘成分の中心点である。
    (ハ)中空形状が三角形状であり、線分ag/線分af、線分bi/線分bh及び線分ce/線分cdがいずれも1.00以上1.25以下。
    ただし、三角形状の三つの頂点をそれぞれ点a、点b、点cとし、点cから線分abへ引いた垂線と線分abの交点が点d、中空部壁との交点が点eであり、点bから線分acへ引いた垂線と線分acの交点が点h、中空部壁との交点が点iであり、点aから線分bcへ引いた垂線と線分bcの交点が点f、中空部壁との交点が点gである。
    (ニ)第1成分と第2成分の複合比率が60質量%以上/40質量%以下〜40質量%以上/60質量%以下。
    (ホ)両成分の重心が一点に重ならないように芯鞘を配置する。
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