[go: up one dir, main page]

JP2019098324A - 極性物質吸着活性炭 - Google Patents

極性物質吸着活性炭 Download PDF

Info

Publication number
JP2019098324A
JP2019098324A JP2018217417A JP2018217417A JP2019098324A JP 2019098324 A JP2019098324 A JP 2019098324A JP 2018217417 A JP2018217417 A JP 2018217417A JP 2018217417 A JP2018217417 A JP 2018217417A JP 2019098324 A JP2019098324 A JP 2019098324A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
activated carbon
adsorption
polar substance
adsorbed
chloramine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2018217417A
Other languages
English (en)
Inventor
和宏 石原
Kazuhiro Ishihara
和宏 石原
友温 國枝
Tomoharu Kunieda
友温 國枝
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Futamura Chemical Co Ltd
Original Assignee
Futamura Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Futamura Chemical Co Ltd filed Critical Futamura Chemical Co Ltd
Publication of JP2019098324A publication Critical patent/JP2019098324A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)
  • Water Treatment By Sorption (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)

Abstract

【課題】極性物質を化学的に吸着するとともに細孔を通じた捕捉も可能であり、しかも、活性炭の細孔に由来する吸着能力も備えた極性物質吸着活性炭を提供する。【解決手段】極性物質を吸着するための吸着活性炭であって、吸着活性炭の表面における表面酸化物量が0.35meq/g以上であり、そのBET比表面積を900〜2020m2/g、全細孔容積を0.4〜1.2cm3/g、平均細孔直径を1.8〜2.6nmとし、さらに、JIS K 1474−1(2014)に準拠した測定における前記吸着活性炭のメチレンブルー吸着性能が120mL/g以上、充填密度が0.56g/mL以下とする。【選択図】なし

Description

本発明は、例えば、極性物質の吸着性能を有する活性炭に関する。
水道水等の飲料用水から残留成分や異物を除去するために用いられる浄水器は、活性炭やセラミック等の無機材料の吸着部材と、必要により濾過用の有機高分子膜等を備えた構造である。
極性物質は、一般に可溶であり、特にアンモニアやクロラミン等の化合物は特有の臭気を呈する。水道水は衛生上の観点から塩素等による殺菌が義務づけられている。しかし、殺菌を目的に添加される塩素、次亜塩素酸等とアンモニアとの反応から、クロラミンのような塩素化合物が生成される。また、近年では、クロラミン自体が上水の消毒目的で使用される。そのため、取水した原水の状態、添加する塩素化合物の量、さらには、クロラミンの添加量によっては、臭気が問題となることが多い。このクロラミンは塩素よりも揮発性に乏しい。このため、水道水を飲用するに際し、特に除去の要望が近年高まっている。
近年では、浄水器や空気清浄器の高性能化の要望に伴い、これらのフィルター等には活性炭が多用されている。例えば、クロラミンやアンモニアは塩基性であることから活性炭表面に酸性官能基を備えた活性炭が有効であると考えられる(例えば、特許文献1参照)。すなわち、酸−塩基反応を利用した化学結合により吸着効率が高められる。
そこで、活性炭における酸性官能基量の好適な発達と、活性炭自体の物性を制御することにより、クロラミンやアンモニアとともにこれ以外の低分子成分の吸着能力に効果的な活性炭を開発するに至った。
特開2002−338222号公報
本発明は、前記の点に鑑みなされたものであり、極性物質を化学的に吸着するとともに細孔を通じた捕捉も可能であり、しかも、活性炭の細孔に由来する吸着能力も備えた極性物質吸着活性炭を提供するものである。
すなわち、第1の発明は、極性物質を吸着するための吸着活性炭であって、前記吸着活性炭の表面における表面酸化物量が0.35meq/g以上であり、BET比表面積を900〜2020m2/gであることを特徴とする極性物質吸着活性炭に係る。
第2の発明は、前記吸着活性炭が、全細孔容積を0.4〜1.2cm3/g、平均細孔直径を1.8〜2.6nmとする第1の発明に記載の極性物質吸着活性炭に係る。
第3の発明は、JIS K 1474−1(2014)に準拠した測定における前記吸着活性炭のメチレンブルー吸着性能が120mL/g以上であり、JIS K 1474−1(2014)に準拠した測定における前記吸着活性炭の充填密度が0.56g/mL以下である第1または2の発明に記載の極性物質吸着活性炭に係る。
第4の発明は、前記極性物質が、クロラミン又はアンモニアのどちらか一方又は両方である第1ないし3の発明のいずれかに記載の極性物質吸着活性炭に係る。
第1の発明に係る極性物質吸着活性炭によると、極性物質を吸着するための吸着活性炭であって、前記吸着活性炭の表面における表面酸化物量が0.35meq/g以上であり、BET比表面積を900〜2020m2/gであるため、極性物質を化学的に吸着するとともに細孔を通じた捕捉も可能であり、しかも、活性炭の細孔に由来する吸着能力も備える。
第2の発明に係る極性物質吸着活性炭によると、第1の発明において、細孔容積を0.4〜1.2cm3/g、平均細孔直径を1.8〜2.6nmとするため、活性炭の細孔制御を通じてより極性物質の吸着効率を高めることができる。
第3の発明に係る極性物質吸着活性炭によると、第1または2の発明において、JIS K 1474−1(2014)に準拠した測定における前記吸着活性炭のメチレンブルー吸着性能が120mL/g以上であり、JIS K 1474−1(2014)に準拠した測定における前記吸着活性炭の充填密度が0.56g/mL以下であるため、活性炭に必要とされる吸着性能も具備可能となる。
第4の発明に係る極性物質吸着活性炭によると、第1ないし3のいずれかの発明において、前記極性物質が、クロラミン又はアンモニアのどちらか一方又は両方であるため、効果的にクロラミンやアンモニアを吸着することができる。
原水となる水道水を浄化する家庭用、産業用等の浄水器には、濾材として通常活性炭が使用される。活性炭は安価かつ濾過能力に優れ、品質も安定している。このような浄水器の対象物質の濾過性能は、JIS S 3201(2010)の規定において、「遊離残留塩素、濁り、2−クロロ−4,6−ビスエチルアミノ−1,3,5−トリアジン(CATと略す。)、2−メチルイソボルネオール(2−MIBと略す。)、溶解性鉛、クロロホルム、ブロモジクロロメタン、ジブロモクロロメタン、ブロモホルム、テトラクロロエチレン、トリクロロエチレン、1,1,1−トリクロロエタン、さらに総トリハロメタン」の最大で計13項目により評価される。
これに加え、近年水道水の殺菌用の使用が増えているクロラミン(モノクロラミン:NH2Cl,ジクロラミン:NHCl2,トリクロラミン:NCl3等)の吸着需要が高まっている。そこで、本発明の吸着活性炭は、酸−塩基反応を利用しながらクロラミンの吸着に力点を置きつつ、さらには活性炭に発達した細孔の吸着性能を生かした水道水等の浄水用途に好適な活性炭である。加えて、人工透析において、クロラミンの高度な除去が望まれていることから、人工透析用の機器内の使用も想定される。
活性炭の原料としては、木材(廃材、間伐材、オガコ)、コーヒー豆の絞りかす、椰子殻、樹皮、果物の実等の原料がある。これらの天然物由来の原料は炭化、賦活により細孔が発達しやすくなる。また廃棄物等の二次的利用であるため安価に調達可能である。他にも、タイヤ、石油ピッチ、ウレタン樹脂、フェノール樹脂等の合成樹脂由来の焼成物、さらには、石炭等も原料として使用することができる。なお、後記の各試作例では安定調達を加味して椰子殻と石炭を原料としている。
椰子殻等の活性炭原料は、200℃〜600℃の温度域で加熱炭化されることにより微細孔が形成される。続いて、活性炭原料は600℃〜1200℃の温度域で水蒸気、炭酸ガスに曝露されて賦活処理される。この結果、各種の細孔が発達した活性炭は出来上がる。なお、賦活に際しては、他に塩化亜鉛賦活等もある。また、逐次の洗浄も行われる。
こうして出来上がる活性炭においても、活性炭の表面に酸性官能基が形成され所定の酸性状態が形成される。しかしながら、前出のクロラミンのように低分子かつ塩基性の分子吸着の効率をさらに上げようとする場合、単純に細孔に依存するのみでは限界がある。そこで、吸着能力の向上を目指して活性炭の表面に酸性官能基をさらに増加させることに成功した。
原料炭素源を焼成、賦活して得た活性炭には、活性炭表面に種々の官能基が存在する。活性炭の表面酸化により増加する酸性官能基は主にカルボキシル基、フェノール性水酸基等の親水性基であり、吸着能力に影響を与える。これらの酸性官能基量については、表面酸化物量として把握することができる。活性炭の表面酸化物量が増加すると、活性炭表面の親水性が高まり、疎水性物質の吸着は低下しやすくなる。
具体的には、活性炭はロータリーキルン等に搬入され再度加熱され、表面残基の酸化が進み酸性官能基が発達する。すなわち、空気または酸素雰囲気下における酸化である。あるいは、同時に空気雰囲気下にて温度25〜40℃、湿度60〜90%の空気も導入される。そこで、150〜900℃にて1〜10時間かけて加熱され、本発明の吸着活性炭が完成する。湿潤な空気を伴った加熱により活性炭表面に存在したアルキル基等の炭化水素基が酸化されたり、水の水酸基が表面に導入されたりして酸性官能基は増加すると考えられる。
当該吸着活性炭の表面における酸性官能基の量は後記の各試作例のとおり、表面酸化物量として測定可能である。具体的には、表面酸化物量は、0.2meq/g以上、より好ましくは0.35meq/g以上の範囲である。0.2meq/gを下回る場合、活性炭の疎水性が高くなり過ぎて濾過対象の水との接触効率を悪くしてしまう。このことから、活性炭の細孔が活かされず吸着の対象物質の濾過性能の低下となり、所望の極性物質であるクロラミンやアンモニアの吸着性能が減少する。
次に、活性炭自体の物性を規定する指標も加えられる。この規定は前述の賦活の条件により制御される。一つ目に、当該活性炭の比表面積は900〜2020m2/gの範囲である。本明細書中、各試作例の比表面積はいずれもBET法(Brunauer,Emmett及びTeller法)による測定である。比表面積900m2/gを下回る場合、細孔容積が小さくなり、単一の活性炭により吸着できる物質種が限られることとなる。比表面積2020m2/gを超える場合、細孔径が大きく広がり、低分子量分子の除去性能が低下する。このことから本発明に係る極性物質吸着活性炭において、前記の比表面積の範囲値が適切として導き出される。
二つ目に、全細孔容積は0.4〜1.2cm3/gの範囲である。全細孔容積が増加することにより、目的のクロラミンやアンモニアに加え、他の化合物の吸着にも効果を発揮し、総じて活性炭吸着材としての能力が向上する。当該全細孔容積が0.4cm3/gを下回る範囲では、細孔自体が少なく十分な活性炭の吸着能力を得ることができない。また、上限の1.2cm3/gは本発明の目的の活性炭を作成する上での限界から考えられる値である。
三つ目に、平均細孔直径は1.8〜2.6nmの範囲である。この範囲の平均細孔直径は主にミクロ孔の範囲に対応する。前出のクロラミンは低分子量化合物であることから、活性炭に発達させる細孔は低分子量の化合物に対応させてミクロ孔の領域が発達している。平均細孔直径が上記の範囲内であると、ミクロ孔、メソ孔、マクロ孔それぞれが発達し、活性炭自体の分子吸着能力を向上させつつ、クロラミン等の低分子量化合物の吸着も可能となると考えられる。
これら活性炭自体の物性に加え、さらに、活性炭の吸着能力の指標も加えて吸着活性炭の物性を規定することが可能である。具体的に、JIS K 1474−1(2014)に準拠した測定における前記吸着活性炭のメチレンブルー吸着性能が120mL/g以上である。メチレンブルーは極性分子であり、クロラミン吸着活性炭の具備するべき極性分子の吸着能力の指標として簡便である。そこで、下限は120mL/g以上、より好ましくは160mL/g以上である。上限については、活性炭の性能上250mL/gと考えられる。
また、同規格に準拠した測定における前記吸着活性炭の充填密度が0.56g/mL以下である。一般に充填密度は高いほど好ましい。しかしながら、高くなれば、緻密化して濾過時の通水効率の低下が懸念される。結果として、圧力損失が過大となり濾過効率が下がる。そのため、充填の効率を維持しつつ、濾過の効率が考慮され前述の充填密度が規定される。なお、充填密度の下限は0.35g/mL付近と考えられる。
さらに、水銀細孔容積は、0.2g/mL以上である。水銀細孔容積が0.2g/mLを下回るとマクロ孔は発達不足となり、吸着対象物質の活性炭吸着材の内部への取り込みが遅くなってしまうと考えられるためである。
諸物性の基づく要件により規定された本発明のクロラミン吸着活性炭は、例えば、浄水器等の濾過カラム内に直接充填されたり、活性炭とバインダー等を凝集した円筒状物に加工されて装置内に装填されたりする。また、人工透析器用の水濾過部位等のクロラミン除去の求められる部位にも適用される。
[使用活性炭]
発明者らは、極性物質吸着活性炭を作成するため、下記の原料を使用した。
・活性炭
フタムラ化学株式会社製:ヤシ殻活性炭「太閤CW360BL」(平均粒径:0.34mm)
{以降、C1と表記する。}
フタムラ化学株式会社製:ヤシ殻活性炭「太閤CW360B」(平均粒径:0.34mm)
{以降、C2と表記する。}
フタムラ化学株式会社製:ヤシ殻活性炭「太閤CW360SZ」(平均粒径:0.40mm)
{以降、C3と表記する。}
フタムラ化学株式会社製:石炭活性炭「太閤GM360B」(平均粒径:0.34mm)
{以降、C4と表記する。}
[吸着活性炭の処理]
〈試作例1〉
椰子殻を1日蒸し焼きにして得られたチャコールを破砕し、30〜60メッシュの篩で篩別して試作例1の吸着活性炭を作成した。
〈試作例2〉
フタムラ化学製「太閤CW360BL」(C1)を試作例2の吸着活性炭とした。
〈試作例3〉
フタムラ化学製「太閤CW360B」(C2)を試作例3の吸着活性炭とした。
発明者らは椰子殻を原料とする活性炭(C1,2)を使用し、これら活性炭に対して熱処理を実施し、試作例4〜9の吸着活性炭を作製した。
〈試作例4〉
ロータリーキルンに活性炭(C2)200gを投入し900℃まで昇温し、同温度を維持した。水を0.3mL/minの流量でロータリーキルン内に導入し、さらに900℃を維持しながら20時間加熱した。その後取り出して冷却して試作例4の吸着活性炭を作製した。
〈試作例5〉
ロータリーキルンに活性炭(C1)200gを投入し300℃まで昇温し、同温度を維持した。加圧状態の空気を24L/minの流量によりロータリーキルン内に導入し、さらに300℃を維持しながら1時間加熱した。その後取り出して冷却して試作例5の吸着活性炭を作製した。
〈試作例6〉
ロータリーキルンに活性炭(C1)200gを投入し500℃まで昇温し、同温度を維持した。空気(5〜35℃、相対湿度45〜85%)を加圧状態として1L/minの流量によりロータリーキルン内に導入し、2時間加熱した。その後取り出して冷却して試作例6の吸着活性炭を作製した。
〈試作例7〉
ロータリーキルンに活性炭(C1)200gを投入し300℃まで昇温し、同温度を維持した。相対湿度をおよそ90%に加湿した30℃の空気を加圧状態としながら24L/minの流量によりロータリーキルン内に導入し、300℃を維持しながら1時間加熱した。その後取り出して冷却して試作例7の吸着活性炭を作製した。
〈試作例8〉
ロータリーキルンに活性炭(C1)200gを投入し500℃まで昇温し、同温度を維持した。相対湿度をおよそ90%に加湿した30℃の空気を加圧状態としながら24L/minの流量によりロータリーキルン内に導入し、500℃を維持しながら1時間加熱した。その後取り出して冷却して試作例8の吸着活性炭を作製した。
〈試作例9〉
ロータリーキルンに活性炭(C1)200gを投入し500℃まで昇温し、同温度を維持した。相対湿度をおよそ90%に加湿した30℃の空気を加圧状態としながら24L/minの流量によりロータリーキルン内に導入し、500℃を維持しながら2時間加熱した。その後取り出して冷却して試作例9の吸着活性炭を作製した。
〈試作例10〉
ロータリーキルンに活性炭(C1)200gを投入し500℃まで昇温し、同温度を維持した。相対湿度をおよそ90%に加湿した30℃の空気を加圧状態としながら24L/minの流量によりロータリーキルン内に導入し、500℃を維持しながら3時間加熱した。その後取り出して冷却して試作例10の吸着活性炭を作製した。
〈試作例11〉
フタムラ化学製「太閤CW360SZ」(C3)を試作例11の吸着活性炭とした。
〈試作例12〉
ロータリーキルンに活性炭(C3)200gを投入し500℃まで昇温し、同温度を維持した。相対湿度をおよそ90%に加湿した30℃の空気を加圧状態としながら24L/minの流量によりロータリーキルン内に導入し、500℃を維持しながら2時間加熱した。その後取り出して冷却して試作例12の吸着活性炭を作製した。
〈試作例13〉
フタムラ化学製「太閤GM360B」(C4)を試作例11の吸着活性炭とした。
〈試作例14〉
ロータリーキルンに活性炭(C4)200gを投入し500℃まで昇温し、同温度を維持した。相対湿度をおよそ90%に加湿した30℃の空気を加圧状態としながら24L/minの流量によりロータリーキルン内に導入し、500℃を維持しながら2時間加熱した。その後取り出して冷却して試作例12の吸着活性炭を作製した。
[吸着活性炭の測定]
表面酸化物量(meq/g)は、Boehmの方法を適用し、0.05N水酸化ナトリウム水溶液中において各例の吸着活性炭を振とうした後に濾過し、その濾液を0.05N塩酸で中和滴定した際の水酸化ナトリウム量とした。
比表面積(m2/g)は、マイクロトラック・ベル株式会社製,自動比表面積/細孔分布測定装置「BELSORP−miniII」を使用して77Kにおける窒素吸着等温線を測定し、BET法により求めた(BET比表面積)。
全細孔容積(mL/g)は、上記の比表面積の測定に用いた装置を使用し、Gurvitschの法則を適用して相対圧0.990における窒素吸着量(V)を下記の数式(i)により液体窒素の体積(Vp)に換算して求めた。なお、数式(i)において、Mgは吸着質の分子量(窒素:28.020)、ρg(g/cm3)は吸着質の密度(窒素:0.808)である。
Figure 2019098324
平均細孔直径(nm)は、細孔の形状を円筒形と仮定し、前述の測定から得た細孔容積(mL/g)及び比表面積(m2/g)の値を用いて数式(ii)より求めた。
Figure 2019098324
水銀細孔容積(g/mL)は、株式会社島津製作所製、オートポア9500を使用し、接触画130°、表面張力484ダイン/cm(4.84mN/m)に設定し、細孔直径7.5ないし15000nmの水銀圧入法による細孔容積値(g/mL)を求めた。
メチレンブルー吸着性能(mL/g)及び充填密度(g/mL)の測定は、JIS K 1474(2014)に準拠して測定した。
各試作例の吸着活性炭の処理条件及び物性は表1〜3のとおりである。表1の上から順に、加熱温度(℃)、加熱時間(h)、加湿の有無、表面酸化物量(meq/g)、BET比表面積(m2/g)、全細孔容積(cm3/g)、平均細孔直径(nm)、水銀細孔容積(g/mL)、メチレンブルー吸着性能(mL/g)、及び充填密度(g/mL)である。
Figure 2019098324
Figure 2019098324
Figure 2019098324
[クロラミン吸着量の測定]
アンモニア水と、次亜塩素酸ナトリウム溶液とを混合して、相互の反応からモノクロラミンを調製した。ここに水を添加し結合塩素濃度を約100μg/Lに希釈した。その後、塩酸を適量添加してpHを8.8〜9.2の範囲に収斂するようにクロラミン溶液を調整した。
クロラミン吸着量の測定に際し、試作例の吸着活性炭を粉砕、かつ絶乾した。200mLのフラスコに所定量の吸着活性炭を投入し、ここに前記調製のクロラミン溶液を100mL注入した。25℃の恒温槽中で60分間振とうした。濾紙を用いて当該溶液を濾過し、各例の試験用溶液とした。残留するクロラミン量の測定は、溶液中の塩素量をDPD(ジエチル−p−フェニルジアミン)吸光光度法(553nm)により測定することにより、間接的に算出した。
各例の試験用溶液中の塩素濃度と遊離塩素濃度を求め、その差から結合塩素濃度を算出した。この結合塩素濃度がクロラミンの濃度に対応する。つまり、クロラミンの吸着は結合塩素濃度と等価(等モル数)である。そこで、吸着活性炭を投入する前後の結合塩素吸着率(%)をクロラミン吸着率とした。当該試験は25℃にて実施した。
表4〜6に、各試作例の吸着活性炭について量を変更して添加した際の活性炭添加濃度(g/L)、結合塩素濃度(mg/L)、活性炭単位質量当たりの吸着量(mg/g)、及び結合塩素吸着率(クロラミン吸着率)(%)を示した。
Figure 2019098324
Figure 2019098324
Figure 2019098324
[アンモニアの通気試験]
各例の活性炭10mlを直径25mmのカラムに充填し、濃度を16〜24ppmの範囲であって、湿度を45〜55%の範囲に収斂するようにアンモニアガスを調製した。当該ガスを流量2.9L/minで各カラムに吹き込んだ。その後、各カラムの入口と出口のアンモニアガスの濃度を測定して破過率を算出し、破過率が20%を超えるまでの処理時間を求めた。
表7〜9に、各試作例の吸着活性炭についてアンモニアの通気試験を行った際の時間経過(min)におけるアンモニアガスのカラム入口での濃度(ppm)とカラム出口での濃度(ppm)及び破過率(%)を示した。
Figure 2019098324
Figure 2019098324
Figure 2019098324
また、各試作例について、破過率が20%となった時間を表10に示す。
Figure 2019098324
[結果と考察]
全例の傾向から結合塩素吸着率(クロラミン吸着率)は添加した吸着活性炭量に比例する。何らの処理の無い試作例1〜3及び空気導入を行っていない試作例4、そして空気導入と加熱処理の組合せによる試作例5,6の比較から、試作例5,6の結合塩素吸着率は同添加量において上昇した。また、通気試験の結果より、何らの処理の無い試作例1〜3及び空気導入を行っていない試作例4と空気導入と加熱処理の組合せによる試作例5,6から、アンモニアの吸着性能がより向上したことが示された。このことから、試作例5,6の空気導入と加熱の組み合わせの優位性を確認することができた。
試作例5と試作例7の主な相違は導入した空気の湿度である。これより、空気の湿度はさらに有効である。試作例8,9は加熱温度を高めた例である。この結果、同じ湿度の空気であっても、より性能が向上した。加えて、試作例8〜10は加熱時間を変化させた例である。この場合の傾向として、加熱時間が長くなるほど有効であることも確認した。
表4〜6の結合塩素吸着率の結果及び表7〜9の通ガス試験の結果と表1〜3の物性を重ねた。試作例1〜6,11,13と試作例7〜10,12,14との差から、表面酸化物量は0.35meq/g以上とすると極性物質の吸着性能がより向上することが分かった。
BET比表面積については、試作例5,6の930m2/gよりも大きい方が結果が良いことから930ないし2020m2/gの範囲である。同様の傾向から、全細孔容積は0.4〜1.2cm3/g、平均細孔直径は1.8〜2.6nmの範囲である。
さらに、メチレンブルー吸着性能に着目すると、各試作例の差から下限は120mL/g以上、より好ましくは試作例5と6との差から160mL/g以上である。上限については、活性炭の性能上350mL/gと考えられる。また、充填密度については、0.56g/mL以下、好ましくは0.54g/mL以下となる。
活性炭における各物性を重ねることによりクロラミンやアンモニア等の極性物質の吸着に効果的な吸着活性炭を得ることが出来た。そこで、極性物質の吸着に有効な活性炭を主体として構成する他、他の活性炭と組み合わせて吸着対象を広げることも可能である。
本発明の極性物質吸着活性炭は、クロラミンやアンモニア等の極性物質の吸着に効果的であるため、水道水中から極性物質を除去する濾過材としての用途、さらには、人工透析用の精製水の濾過、調製の用途に好適である。
これら活性炭自体の物性に加え、さらに、活性炭の吸着能力の指標も加えて吸着活性炭の物性を規定することが可能である。具体的に、JIS K 1474−1(2014)に準拠した測定における前記吸着活性炭のメチレンブルー吸着性能が120mL/g以上である。メチレンブルーは極性分子であり、クロラミン吸着活性炭の具備するべき極性分子の吸着能力の指標として簡便である。そこで、下限は120mL/g以上、より好ましくは160mL/g以上である。上限については、活性炭の性能上350mL/gと考えられる。
〈試作例6〉
ロータリーキルンに活性炭(C1)200gを投入し500℃まで昇温し、同温度を維持した。空気(5〜35℃、相対湿度45〜85%)を加圧状態として24L/minの流量によりロータリーキルン内に導入し、2時間加熱した。その後取り出して冷却して試作例6の吸着活性炭を作製した。
Figure 2019098324
Figure 2019098324

Claims (4)

  1. 極性物質を吸着するための吸着活性炭であって、
    前記吸着活性炭の表面における表面酸化物量が0.35meq/g以上であり、
    BET比表面積を900〜2020m2/gである
    ことを特徴とする極性物質吸着活性炭。
  2. 前記吸着活性炭が、全細孔容積を0.4〜1.2cm3/g、平均細孔直径を1.8〜2.6nmとする請求項1に記載の極性物質吸着活性炭。
  3. JIS K 1474−1(2014)に準拠した測定における前記吸着活性炭のメチレンブルー吸着性能が120mL/g以上であり、JIS K 1474−1(2014)に準拠した測定における前記吸着活性炭の充填密度が0.56g/mL以下である請求項1または2に記載の極性物質吸着活性炭。
  4. 前記極性物質が、クロラミン又はアンモニアのどちらか一方又は両方である請求項1ないし3のいずれか1項に記載の極性物質吸着用活性炭。
JP2018217417A 2017-11-30 2018-11-20 極性物質吸着活性炭 Pending JP2019098324A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017230705 2017-11-30
JP2017230705 2017-11-30

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019098324A true JP2019098324A (ja) 2019-06-24

Family

ID=66975151

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018217417A Pending JP2019098324A (ja) 2017-11-30 2018-11-20 極性物質吸着活性炭

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019098324A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021162076A1 (ja) * 2020-02-14 2021-08-19 フタムラ化学株式会社 ペル及びポリフルオロアルキル化合物捕集個人曝露測定用サンプラー
JP2021128156A (ja) * 2020-02-14 2021-09-02 国立研究開発法人産業技術総合研究所 ペル及びポリフルオロアルキル化合物捕集個人曝露測定用サンプラー
CN114302769A (zh) * 2019-08-20 2022-04-08 二村化学株式会社 吸附全氟和多氟烷基化合物的活性炭
CN114746175A (zh) * 2019-11-25 2022-07-12 关西热化学株式会社 分子状极性物质吸附炭
CN116351398A (zh) * 2023-03-31 2023-06-30 中国科学院生态环境研究中心 用于去除2-mib的氮改性活性炭及其制备方法和应用
JP2023538505A (ja) * 2020-08-31 2023-09-08 カルゴン カーボン コーポレーション 銅および窒素処理された吸着剤およびその製造方法
JP7354336B1 (ja) 2022-03-29 2023-10-02 関西熱化学株式会社 多孔質炭素材料
KR20240123172A (ko) * 2023-02-06 2024-08-13 국민대학교산학협력단 커피 활성탄 및 층상이중수산화물을 포함하는 염화이온 흡착제, 이의 제조방법 및 이를 이용한 제설 보조제

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003251132A (ja) * 2002-02-28 2003-09-09 Toyobo Co Ltd ガス処理装置および処理方法
JP2004244414A (ja) * 2003-01-22 2004-09-02 Meruku Hoei Kk 医薬用吸着剤及びその製法
JP2011037749A (ja) * 2009-08-10 2011-02-24 Mylan Seiyaku Ltd 吸着特性に優れた経口投与用吸着剤
WO2014017588A1 (ja) * 2012-07-26 2014-01-30 関西熱化学株式会社 高活性表面積を有する活性炭
JP2015196102A (ja) * 2014-03-31 2015-11-09 東邦化工建設株式会社 脱臭用吸着材素子及びその製造方法
JP2016014057A (ja) * 2010-10-12 2016-01-28 フタムラ化学株式会社 経口投与用医薬用吸着剤の製造方法
WO2016067440A1 (ja) * 2014-10-31 2016-05-06 大阪ガスケミカル株式会社 溶剤回収用繊維状活性炭
JP2017172099A (ja) * 2016-03-15 2017-09-28 関西熱化学株式会社 活性炭素繊維およびその製法

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003251132A (ja) * 2002-02-28 2003-09-09 Toyobo Co Ltd ガス処理装置および処理方法
JP2004244414A (ja) * 2003-01-22 2004-09-02 Meruku Hoei Kk 医薬用吸着剤及びその製法
JP2011037749A (ja) * 2009-08-10 2011-02-24 Mylan Seiyaku Ltd 吸着特性に優れた経口投与用吸着剤
JP2016014057A (ja) * 2010-10-12 2016-01-28 フタムラ化学株式会社 経口投与用医薬用吸着剤の製造方法
WO2014017588A1 (ja) * 2012-07-26 2014-01-30 関西熱化学株式会社 高活性表面積を有する活性炭
JP2015196102A (ja) * 2014-03-31 2015-11-09 東邦化工建設株式会社 脱臭用吸着材素子及びその製造方法
WO2016067440A1 (ja) * 2014-10-31 2016-05-06 大阪ガスケミカル株式会社 溶剤回収用繊維状活性炭
JP2017172099A (ja) * 2016-03-15 2017-09-28 関西熱化学株式会社 活性炭素繊維およびその製法

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114302769A (zh) * 2019-08-20 2022-04-08 二村化学株式会社 吸附全氟和多氟烷基化合物的活性炭
CN114302769B (zh) * 2019-08-20 2024-03-19 二村化学株式会社 吸附全氟和多氟烷基化合物的活性炭
CN114746175A (zh) * 2019-11-25 2022-07-12 关西热化学株式会社 分子状极性物质吸附炭
KR20220104742A (ko) 2019-11-25 2022-07-26 간사이네쯔카가꾸가부시끼가이샤 분자상 극성 물질 흡착탄
US12377399B2 (en) 2019-11-25 2025-08-05 Kansai Coke And Chemicals Co., Ltd. Activated carbon for adsorbing molecular polar substance
WO2021162076A1 (ja) * 2020-02-14 2021-08-19 フタムラ化学株式会社 ペル及びポリフルオロアルキル化合物捕集個人曝露測定用サンプラー
JP2021128156A (ja) * 2020-02-14 2021-09-02 国立研究開発法人産業技術総合研究所 ペル及びポリフルオロアルキル化合物捕集個人曝露測定用サンプラー
TWI859415B (zh) * 2020-02-14 2024-10-21 國立研究開發法人產業技術總合研究所 用於收集全氟及多氟烷基化合物之個人暴露測量用採樣器
JP7582615B2 (ja) 2020-02-14 2024-11-13 国立研究開発法人産業技術総合研究所 ペル及びポリフルオロアルキル化合物捕集個人曝露測定用サンプラー
JP2023538505A (ja) * 2020-08-31 2023-09-08 カルゴン カーボン コーポレーション 銅および窒素処理された吸着剤およびその製造方法
JP7354336B1 (ja) 2022-03-29 2023-10-02 関西熱化学株式会社 多孔質炭素材料
JP2023146963A (ja) * 2022-03-29 2023-10-12 関西熱化学株式会社 多孔質炭素材料
KR20240123172A (ko) * 2023-02-06 2024-08-13 국민대학교산학협력단 커피 활성탄 및 층상이중수산화물을 포함하는 염화이온 흡착제, 이의 제조방법 및 이를 이용한 제설 보조제
KR102892159B1 (ko) * 2023-02-06 2025-11-27 국민대학교산학협력단 커피 활성탄 및 층상이중수산화물을 포함하는 염화이온 흡착제, 이의 제조방법 및 이를 이용한 제설 보조제
CN116351398A (zh) * 2023-03-31 2023-06-30 中国科学院生态环境研究中心 用于去除2-mib的氮改性活性炭及其制备方法和应用

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2019098324A (ja) 極性物質吸着活性炭
CN102471096B (zh) 活性炭成型体以及使用该活性炭成型体的净水器
ES2949850T3 (es) Materiales poliméricos de ciclodextrina porosa
JP5936423B2 (ja) 浄水器用活性炭及びこれを用いた活性炭カートリッジ
RU2441700C2 (ru) Материалы фильтров для воды и фильтры для воды, содержащие смесь микропористых и мезопористых углеродных частиц
RU2007137631A (ru) Высокоэффективные адсорбенты на основе активированного угля с высокой микропористостью
JP6902536B2 (ja) 活性炭、並びにそれを用いた吸着フィルターおよび浄水器
CN103370127A (zh) 用于吸附病毒和/或细菌的吸附剂、碳/聚合物复合物以及吸附板
US20090211453A1 (en) Filtration Media for the Removal of Basic Molecular Contaminants for Use in a Clean Environment
JP6072898B2 (ja) 活性炭からヒ素およびアンチモン浸出の軽減
WO2018116859A1 (ja) 活性炭及びその製造方法
TW202106378A (zh) 碳質材料及其製造方法、以及淨水用過濾器及淨水器
JP2005013883A (ja) 活性炭成型体及びそれを用いた浄水器
Zainol Abidin et al. Polysulfone/iron oxide nanoparticles ultrafltration membrane for adsorptive removal of phosphate from aqueous solution
JP2017200670A (ja) 活性炭成形体及び浄水カートリッジ
JP6783841B2 (ja) フィルターの製造方法及びそのフィルター
JP3915597B2 (ja) 浄水カートリッジ
JP7301591B2 (ja) 残留塩素除去フィルター体の製造方法
KR101521991B1 (ko) 수분산 폴리우레탄/히드록시아파타이트/섬유 복합 흡착재 및 이의 제조방법
JP7777484B2 (ja) 残留塩素除去フィルター体
JP2010269225A (ja) 陰イオン吸着剤成型体およびそれを用いた浄水器
CN110799265A (zh) 吸附剂和过滤器
CN100482316C (zh) 微孔陶瓷微生物过滤器
JP2024080893A (ja) 活性炭及び活性炭フィルター体
JP2005001681A (ja) カートリッジの保存方法及び浄水器

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181203

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210302

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20211118

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211214

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220208

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20220607