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JP2019095674A - 電子写真プロセスカートリッジおよび電子写真装置 - Google Patents

電子写真プロセスカートリッジおよび電子写真装置 Download PDF

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JP2019095674A
JP2019095674A JP2017226325A JP2017226325A JP2019095674A JP 2019095674 A JP2019095674 A JP 2019095674A JP 2017226325 A JP2017226325 A JP 2017226325A JP 2017226325 A JP2017226325 A JP 2017226325A JP 2019095674 A JP2019095674 A JP 2019095674A
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匠 古川
Takumi Furukawa
匠 古川
大垣 晴信
Harunobu Ogaki
晴信 大垣
達也 山合
Tatsuya Yamaai
達也 山合
大祐 三浦
Daisuke Miura
大祐 三浦
修平 岩崎
Shuhei Iwasaki
修平 岩崎
彰 榊原
Akira Sakakibara
彰 榊原
和範 野口
Kazunori Noguchi
和範 野口
雄也 友水
Yuya Tomomizu
雄也 友水
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Abstract

【課題】ゴースト現象と帯電不足に起因した画像ムラが抑制された電子写真プロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供する。【解決手段】帯電部材と該帯電部材によって接触帯電される電子写真感光体とを有する電子写真プロセスカートリッジにおいて、該帯電部材は、導電性支持体と、導電性の表面層とを有する帯電部材であって、該表面層の表面は、特定の殻の厚さと中空部径を有する絶縁性の中空粒子とバインダーとを含み、該バインダーにより中空粒子を保持し、該中空粒子は該表面層に露出した凸部を形成し、かつ該電子写真感光体は、電荷輸送物質及び特定の電荷移動度の高い分岐鎖構造を有するポリカーボネート樹脂又はポリエステル樹脂を含有する表面層を有する電子写真感光体であることを特徴とする電子写真プロセスカートリッジ。【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真プロセスカートリッジおよび電子写真装置に関する。
電子写真プロセスにおいて、近年、記録速度の高速化や高画質への要望が高まっている。これに対応して、電子写真感光体にも露光による電位降下の応答性の更なる向上、さらには、ゴースト現象などの画質を低下させる原因の改善が望まれている。電子写真感光体の応答性を高める方法として、高い電荷移動度を有する電荷輸送物質(CTM)を電荷輸送層に用いる方法が知られている(特許文献1)。
特開2008−74714号公報
しかしながら、本発明者らの検討では、上述した特許文献1に記載の高い電荷移動度を有する電荷輸送物質を電荷輸送層に用いた電子写真感光体は、ゴースト現象の改善はしている一方、露光による電位降下の応答性が高いことで帯電工程において帯電する電位差が増大することにより、帯電不足が発生し、画像ムラが発生する場合があった。
本発明の一態様は、ゴースト現象と帯電不足に起因した画像ムラが抑制された電子写真プロセスカートリッジおよび電子写真装置の提供に向けたものである。
本発明の一態様によれば、
電子写真装置の本体に着脱可能に構成されている電子写真プロセスカートリッジであって、帯電部材と該帯電部材によって接触帯電される電子写真感光体と具備し、
該帯電部材は、導電性支持体と、導電性の表面層とを有し、該表面層の表面は、絶縁性の中空粒子とバインダーとを含み、該バインダーにより中空粒子を保持し、該中空粒子は該表面層の表面に露出した凸部を形成し、該中空粒子の殻の平均厚さは0.05μm以上3.00μm以下であり、かつ、該中空粒子の平均中空部径は7μm以上100μm以下であることを特徴とする帯電部材であり、かつ
該電子写真感光体は、電荷輸送物質及びポリカーボネート樹脂又はポリエステル樹脂を含有する表面層を有する電子写真感光体であって、
該ポリカーボネート樹脂は一般式(I)で示される構造を有し、
該ポリエステル樹脂は一般式(II)で示される構造および一般式(III)で示される構造を有することを特徴とする電子写真感光体である電子写真プロセスカートリッジが提供される:
Figure 2019095674
(一般式(I)において、Xは、単結合、酸素原子、2価のアルキリデン基又は2価のシクロアルキリデン基を表す。R11〜R18は、それぞれ独立に水素原子又はアルキル基を表す。)
Figure 2019095674
(一般式(II)において、Xは2価の基を示す。)
Figure 2019095674
(一般式(III)において、Xは、単結合、酸素原子、2価のアルキリデン基又は2価のシクロアルキリデン基を表す。R31〜R38は、それぞれ独立に水素原子又はアルキル基を表す。)。
さらに、本発明の別の一態様によれば、
帯電部材と該帯電部材によって接触帯電される電子写真感光体とを有する電子写真装置であって、
該帯電部材は、導電性支持体と、導電性の表面層とを有し、該表面層の表面は、絶縁性の中空粒子とバインダーとを含み、該バインダーにより中空粒子を保持し、該中空粒子は該表面層の表面に露出した凸部を形成し、該中空粒子の殻の平均厚さは0.05μm以上3.00μm以下であり、かつ、該中空粒子の平均中空部径は7μm以上100μm以下であることを特徴とする帯電部材であり、かつ
該電子写真感光体は、電荷輸送物質及びポリカーボネート樹脂又はポリエステル樹脂を含有する表面層を有する電子写真感光体であって、
該ポリカーボネート樹脂は一般式(I−1)で示される構造を有し、
該ポリエステル樹脂は一般式(II)で示される構造および一般式(III−1)で示される構造を有することを特徴とする電子写真感光体である電子写真装置が提供される:
Figure 2019095674
(一般式(I−1)において、R111は、水素原子、メチル基、エチル基、フェニル基を表す。R112、R113は、それぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基を表す。R114〜R117は、それぞれ独立に水素原子又はメチル基を表す。mは、括弧内の繰り返し数を示し、0〜3の整数である。)
Figure 2019095674
(一般式(II)において、Xは2価の基を示す。)
Figure 2019095674
(一般式(III−1)において、R311は、水素原子、メチル基、エチル基、フェニル基を表す。R312、R313は、それぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基を表す。R314〜R317は、それぞれ独立に水素原子又はメチル基を表す。nは、括弧内の繰り返し数を示し、0〜3の整数である。)。
本発明は、ゴースト現象と帯電不足に起因した画像ムラが抑制された電子写真プロセスカートリッジおよび電子写真装置が提供される。
本発明の一態様に係る絶縁性中空粒子の放電を説明するための模式図である。 本発明の一態様に係る帯電部材の構成例を示す模式的断面図である。 クロスヘッド押出成形機の一例の概略構成図である。 実施例で用いたゴースト現象評価用の画像を示す図である。 電子写真装置の一例の概略構成図である。
本発明の一態様に係る電子写真プロセスカートリッジは、帯電部材と該帯電部材によって接触帯電される電子写真感光体とを有する。
該帯電部材は、導電性支持体と、導電性の表面層とを有し、該表面層の表面は、絶縁性の中空粒子とバインダーとを含み、該バインダーにより中空粒子を保持し、該中空粒子は該表面層の表面に露出した凸部を形成し、該中空粒子の殻の平均厚さは0.05μm以上3.00μm以下であり、かつ、該中空粒子の平均中空部径は7μm以上100μm以下である。
また、該電子写真感光体は、電荷輸送物質及びポリカーボネート樹脂又はポリエステル樹脂を含有する表面層を有し
該ポリカーボネート樹脂は一般式(I)で示される構造を有し、
該ポリエステル樹脂は一般式(II)で示される構造および一般式(III)で示される構造を有する。
Figure 2019095674
(一般式(I)において、Xは、単結合、酸素原子、2価のアルキリデン基又は2価のシクロアルキリデン基を表す。R11〜R18は、それぞれ独立に水素原子又はアルキル基を表す。)
Figure 2019095674
(一般式(II)において、Xは2価の基を示す。)
Figure 2019095674
(一般式(III)において、Xは、単結合、酸素原子、2価のアルキリデン基又は2価のシクロアルキリデン基を表す。R31〜R38は、それぞれ独立に水素原子又はアルキル基を表す。)
一般式(I)において、Xが、2価のアルキリデン基である場合、置換基としてフェニル基を有してもよい。また、一般式(III)において、Xが、2価のアルキリデン基である場合、置換基としてフェニル基を有してもよい。
さらに、本発明の他の態様に係る電子写真プロセスカートリッジは、帯電部材と該帯電部材によって接触帯電される電子写真感光体とを有する。
該帯電部材は、導電性支持体と、導電性の表面層とを有し、該表面層の表面は、絶縁性の中空粒子とバインダーとを含み、該バインダーにより中空粒子を保持し、該中空粒子は該表面層の表面に露出した凸部を形成し、該中空粒子の殻の平均厚さは0.05μm以上3.00μm以下であり、かつ、該中空粒子の平均中空部径は7μm以上100μm以下である。
また、該電子写真感光体は、電荷輸送物質及びポリカーボネート樹脂又はポリエステル樹脂を含有する表面層を有し、
該ポリカーボネート樹脂は一般式(I−1)で示される構造を有し、
該ポリエステル樹脂は一般式(II)で示される構造および一般式(III−1)で示される構造を有する。
Figure 2019095674
(一般式(I−1)において、R111は、水素原子、メチル基、エチル基、フェニル基を表す。R112、R113は、それぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基を表す。R114〜R117は、それぞれ独立に水素原子又はメチル基を表す。mは、括弧内の繰り返し数を示し、0〜3の整数である。)
Figure 2019095674
(一般式(II)において、Xは2価の基を示す。)
Figure 2019095674
(一般式(III−1)において、R311は、水素原子、メチル基、エチル基、フェニル基を表す。R312、R313は、それぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基を表す。R314〜R317は、それぞれ独立に水素原子又はメチル基を表す。nは、括弧内の繰り返し数を示し、0〜3の整数である。)
さらにまた、本発明は、上記した電子写真プロセスカートリッジを有する電子写真装置に関する。
本発明者らは、本発明の各態様に係る電子写真プロセスカートリッジにおいて、ゴースト現象と帯電不足に起因した画像ムラを抑制するという効果が発現する機構を以下のように推定している。
まず、電子写真感光体において、樹脂鎖中に一般式(I−1)、(III−1)で表わされるような嵩高い分岐鎖構造を導入した樹脂構造とすることで、電荷輸送物質に頼ることなく電荷移動度を向上させることができる。また、ゴースト現象が抑制されたことに関しては、電荷移動度の向上だけではなく、電荷滞留が抑制されていることが考えられる。これは、電荷輸送物質ではなく樹脂構造により電荷移動度を向上させているためであると推測される。
露光により電位を十分に下げることのできる電子写真感光体の性能を生かすために、帯電部材としては、従来以上の放電電荷量を放電できる帯電部材が必要である。つまり、露光による電位降下の幅が大きいため、電子写真感光体の帯電前の電位が低くなり、所望の帯電後電位を得るためには、多くの放電電荷量を放電できる帯電部材が必要となる。それを実現するため特定の中空粒子の露出した帯電部材を用いる。この中空粒子が高い放電電荷量を示す理由を以下のように推定している。
図1は、電子写真感光体と帯電部材のニップ近傍のギャップにおける放電領域の断面を示した模式図である。電子写真感光体の表面11と帯電部材表面の中空粒子12およびバインダー部13の間で放電が起こる。この図は、電子写真感光体をアースに接地し、帯電部材を負極に電圧を印可した場合を示している。
露出している中空粒子の凸部と電子写真感光体の間で放電が起こると、露出した中空粒子の殻は絶縁性であるために、正極性にチャージアップする。そのため、中空粒子内部の上下の電位差が高まり、中空粒子内部で放電14が起こる。この時、中空粒子内部の放電14により、表面に露出した中空粒子の殻が負極性に帯電15する。露出した殻は、絶縁性であるため導電性のバインダー部13に比べ電位が高くなる。そのため、電界集中がおこり、高い放電電荷量の放電16が起こる。よって、本発明に係る中空粒子が表面に存在している帯電部材は、従来の帯電部材以上の放電電荷量を示し、電荷移動度の高い電子写真感光体の場合にも放電不足に起因した画像ムラを抑制できているものと推測する。
一方、中空粒子が導電性のバインダーに内包されている場合は、帯電部材の表面方向に電荷が自由に移動する。そのため帯電部材の表面は等電位となり、電界集中が起こらないため、本発明ほどの効果が見込めない。
また、本発明は帯電部材として一般的な導電性のバインダーを想定している。なぜなら、バインダーが絶縁性の場合には、もともと十分な放電電荷量が得られないためである。
以下、本発明の好適な実施の形態について説明する。ただし、本発明は、この実施の形態に限られるものではない。
<電子写真装置>
図5に本発明に係る電子写真装置(電子写真画像形成装置)の例を示す。電子写真感光体(以下、「感光体」ということがある)51は、アルミニウムなどの導電性を有する導電性支持体51bと、導電性支持体51b上に形成した感光層51aを基本構成層とするドラム形状の電子写真感光体である。感光体51は、軸51cを中心に紙面時計方向に所定の周速度をもって回転駆動される。
帯電装置は帯電部材30と、電源53と、不図示の摺擦電源とを含み、この帯電装置によって、感光層表面が帯電される。帯電部材30は、芯金31とその外周に設けられた導電性弾性層32からなる帯電ローラであり、芯金31の両端部を不図示の押圧手段で電子写真感光体51に対して押し付けられている。そして、電子写真感光体51が不図示の駆動手段により回転させられると、それに伴って従動回転する。電源53から、芯金31に所定の直流(DC)バイアス電圧が印加されることで、電子写真感光体51が所定の極性および所定の電位に帯電される。交流(AC)バイアスとを直流バイアスとを重畳させて印可する方が、放電不足になりにくい。一方、帯電音が発生する、高コストであるということが課題になる。本発明の帯電部材では、直流バイアスでも放電不足になることなく使用することができるので、直流バイアスが好ましい。
帯電部材で周面が帯電された電子写真感光体51は、次いで露光装置54により目的画像情報の露光(レーザービーム走査露光、原稿画像のスリット露光など)を受け、その周面に目的の画像情報に対応した静電潜像が形成される。
静電潜像は、現像装置55によりトナー画像として順次に可視像化されていく。このトナー画像は次いで、転写手段56により、転写材57に順次転写されていく。転写材は、不図示の給紙手段部から電子写真感光体51の回転と同期取りされて、適正なタイミングをもって電子写真感光体51と転写手段56との間の転写部へ搬送される。本例の転写手段56は転写ローラであり、転写材57の裏からトナーと逆極性の帯電を行うことで電子写真感光体51側のトナー画像が転写材57に転写されていく。表面にトナー画像の転写を受けた転写材57は、電子写真感光体51から分離され、不図示の定着手段へ搬送されて像定着を受け、画像形成物として出力される。
転写後の電子写真感光体51の周面は、クリーニング装置58で転写残りトナーなどの付着汚染物の除去を受けて洗浄面化され、繰り返して画像形成に供される。
<電子写真プロセスカートリッジ>
電子写真感光体51、帯電装置(帯電部材30を含む)、露光装置54及び現像装置55、さらにはクリーニング装置58を一体化して、電子写真装置の本体に着脱可能に構成される電子写真プロセスカートリッジを形成することができる。
<帯電部材>
帯電部材の一例を図2に示す。ここに示す帯電部材は帯電ローラであり、導電性支持体としての芯金21と、その外周に設けられた導電性弾性層22とから構成されている。導電性弾性層22と芯金21との間に、別の導電性弾性層が配されていてもよい。帯電部材は図5に示す電子写真装置の帯電部材として用いることができる。
(導電性支持体)
導電性支持体は、導電性を有し、表面層等を支持可能であって、かつ、帯電部材としての、典型的には帯電ローラとしての強度を維持し得るものであればよい。導電性支持体の導電性は、適宜設定でき、例えば電子写真用帯電部材の導電性支持体の導電性として公知の範囲に適宜設定することができる。
(表面層としての導電性弾性層)
表面層としての導電性弾性層は、バインダーと、絶縁性中空粒子とから構成することができる。
バインダーとしては、ゴム弾性を示す材料を用いることができる。バインダーに使用できる具体的なゴム材料としては、例えば以下のポリマーが挙げられる。天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ブチルゴム(IIR)、エチレン−プロピレン−ジエン3元共重合体ゴム(EPDM)、エピクロルヒドリンホモポリマー(CHC)、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド共重合体(CHR)、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル3元共重合体(CHR−AGE)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体(NBR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体の水添物(H−NBR)、クロロプレンゴム(CR)、アクリルゴム(ACM、ANM)等の原料ゴムに架橋剤を配合した熱硬化性のゴム材料や、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、ポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマー等の熱可塑性エラストマー。更に、これらポリマーをブレンドした混合物でもよい。中でもアクリロニトリルブタジエンゴムは、加工性に優れ、押出成形に最も適しており、好ましい。
表面層には必要に応じて導電粒子としてのカーボンブラックを配合する。カーボンブラックの配合量は、表面層の電気抵抗が所望の値になるよう、調整して配合することができる。表面層の導電性は、適宜設定でき、例えば電子写真用帯電部材の表面層の導電性として公知の範囲に適宜設定することができる。
好ましいカーボンブラックの配合量はバインダーポリマー100質量部に対して、20質量部以上70質量部以下である。カーボンブラックの配合量を20質量部以上とすることで、表面層の低硬度化を抑制し、適度な硬度を得ることができる。また、カーボンブラックの配合量が70質量部以下であれば、表面層の高硬度化を抑制して適度な硬度を得ることができる。表面層の高硬度化を抑制することにより、表面層と感光体との当接状態を良好にし、長期の使用時にトナーや紙粉等の汚れが帯電部材表面に不均一に付着して画像不良が発生することを防ぐことができる。
配合されるカーボンブラックの種類については特に限定されない。用い得るカーボンブラックの具体例を以下に挙げる。ガスファーネスブラック、オイルファーネスブラック、サーマルブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック等。
さらに、表面層の材料となる組成物には、必要に応じてゴムの配合剤として一般に用いられている充填剤、加工助剤、架橋助剤、架橋促進剤、架橋促進助剤、架橋遅延剤、軟化剤、可塑剤、又は分散剤等を添加することができる。これらの原料の混合方法としては、バンバリーミキサーや加圧式ニーダーといった密閉型混合機を使用した混合方法や、オープンロールのような開放型の混合機を使用した混合方法などを例示することができる。
絶縁性中空粒子の平均中空部径は7μm以上100μm以下であり、25μm以上、60μm以下が好ましい。平均中空部径は後述の方法にて測定した中空部の体積に相当する球の直径である。放電電荷量は、放電ギャップの距離が短いほど弱い。また、放電ギャップが広すぎると放電開始電圧を上まわらないため、放電しない。よって、適度な中空部径が必要である。つまり、7μm以上100μm以下、さらには、25μm以上60μm以下であれば、中空内放電を効率よく発生させ、中空粒子の殻を効率よく帯電する。
また中空粒子の殻の平均厚さは0.05μm以上3.00μm以下であり、1.30μm以上2.50μm以下が好ましい。平均厚さが0.05μm以上であると、長期使用においても殻が摩耗や破壊することによる中空粒子の露出した凸部を充分に維持出来る。また中空粒子の殻の平均厚さを3.00μm以下とすることで、中空粒子の殻の静電容量が高まると共に、殻内側から殻外側への電荷の移動により、電子写真感光体の表面への放電を促進する。
<帯電部材の製造方法>
本発明の帯電部材の製造方法の一例として、特に製造方法が簡略であるという観点から有効な方法を説明する。
その製造方法とは、次の工程を含む帯電部材、特には帯電ローラ、の製造方法である。
・バインダーとしてのゴム材料と、熱膨張マイクロカプセル粒子とを含む未加硫ゴム組成物を調製する工程(未加硫ゴム調製工程)。
・導電性支持体上に、未加硫ゴム組成物をクロスヘッド押し出し成形した後、得られた成形物を加熱して加硫することにより、熱膨張マイクロカプセル粒子を発泡させるとともに表面層としての導電性弾性層を形成する工程。この工程において、熱膨張マイクロカプセルは発泡して本発明の中空粒子となり、表面層に露出した凸部となる。
従来から帯電部材の製法として、型成型による製法や、押出成形したものを研磨する製法が従来から知られている。しかし、これらの製法では、中空粒子の露出した凸部が形成されない。
そのため、高い形状精度で押出成形を行い、加硫と発泡をさせた後に所望の形状になるように、押出し後の形状を成型する必要がある。所望の形状とは、帯電ローラの長手端部に向かって漸次外径が細くなるクラウン形状であり、理想のクラウン形状の直径に対し±10μm以内の誤差であることが好ましい。また、帯電ローラ長手の同軸度が小さいことが好ましく、長手30mm毎の同芯度の距離が10μm以内であることが好ましい。
(未加硫ゴム調製工程)
まず、表面層を構成する材料である、導電性ゴム組成物と熱膨張マイクロカプセル粒子とを含む未加硫ゴムを調製する。
絶縁性中空粒子の前駆体として熱膨張マイクロカプセル粒子を用いることが好ましい。熱膨張マイクロカプセル粒子を用いると、表面層の表面から露出した絶縁性中空粒子由来の凸部を容易に作ることができるからである。さらには、熱膨張マイクロカプセル粒子を用いると、加熱方法をコントロールすることで発泡と加硫のバランスを調整することが可能となり、中空粒子の殻の厚みおよび平均中空部径を制御できるからである。そのため、未加硫ゴム組成物の架橋開始温度(Tc)と熱膨張マイクロカプセル粒子の発泡開始温度(Ts)との関係は、発泡開始温度より架橋開始温度が高いことが好ましい。その理由に関しては加硫・発泡工程にて後述する。
・架橋開始温度(Tc)
ここで述べた架橋開始温度は、JIS−K6300−1:2013に準拠して、ムーニー粘度計(島津製作所製 商品名:SMT300RT)を用いて、次のようにして求めることができる。130℃から160℃まで5℃刻みの各温度において、ゴム組成物のスコーチ時間を求める。スコーチ時間は、L形ローターを用いて測定したムーニー粘度(ML1+4)が最小値Vmから5ポイント上昇するまでの時間である。得られたスコーチ時間と測定温度との関係を対数近似し、近似曲線から、スコーチ時間が10分となる温度を求め、これを架橋開始温度とする。
・発泡開始温度(Ts)
発泡開始温度は、熱機械分析装置(TMA)(商品名:TMA2940、TA instruments社製)を用い、次のようにして求めることができる。5℃/minの昇温速度で80℃から220℃まで熱膨張マイクロカプセル粒子を加熱しながら、測定端子の垂直方向における変位を測定し、変位が上がり始める温度(収縮から膨張に転じる際の温度)を発泡開始温度とする。このとき、試料(熱膨張マイクロカプセル粒子)25μgを直径7mm、深さ1mmのアルミ製容器に入れ、上から0.1Nの力を加えた状態で、測定する。
未加硫ゴム組成物中の熱膨張マイクロカプセル粒子の含有量は、原料ゴム100質量部に対して、0.5質量部以上、20質量部以下が好ましい。この範囲であれば、好適な量の絶縁性中空粒子を帯電部材の表面に存在させることが可能である。
加硫剤は、使用するゴム材料を勘案して、適宜選ぶことができる。
バインダーと共に押出された熱膨張マイクロカプセル粒子は、押出し表面ではそれほど露出していないが、加硫・発泡工程にて膨張することで中空粒子となり、露出した凸部になる。バインダーの粘度は低すぎると伸び易いためマイクロカプセルの露出を妨げ、一方高すぎると熱膨張マイクロカプセル粒子がバインダーを押しのけて表面に露出することを妨げる。実際は、発泡する瞬間のバインダーの粘度が重要であるが、バインダーのムーニー粘度ML(1+4)100℃としては、20〜70であることが好ましい。
(押出成形工程)
この未加硫ゴム組成物を用いて、帯電部材として使用するためにローラ形状に成形することができる。成形物の表面に熱膨張マイクロカプセル粒子を露出させるためには、クロスヘッド押出成形が好ましい。
図3は、クロスヘッド押出成形機3の概略構成図である。クロスヘッド押出成形機3は、芯金31をその全周にわたって未加硫ゴム組成物39で均等に被覆して、中心に芯金31が入った未加硫ゴムローラ33を製造するための装置である。
クロスヘッド押出し成形機3には、芯金31と未加硫ゴム組成物39が送り込まれるクロスヘッド34と、クロスヘッド34に芯金31を送り込む搬送ローラ35と、クロスヘッド34に未加硫ゴム組成物39を送り込むシリンダ36と、が設けられている。
搬送ローラ35は、複数本の芯金31を軸方向に連続的にクロスヘッド34に送り込む。シリンダ36は内部にスクリュ37を備え、スクリュ37の回転により未加硫ゴム組成物39をクロスヘッド34内に送り込む。
芯金31は、クロスヘッド34内に送り込まれると、シリンダ36からクロスヘッド内に送り込まれた未加硫ゴム組成物39に全周を覆われる。そして、芯金31は、クロスヘッド34の出口のダイス38から、表面が未加硫ゴム組成物39で被覆された未加硫ゴムローラ33として送り出される。
その際、絶縁性中空粒子の殻の厚さ、粒径の制御や、帯電部材表面に絶縁性中空粒子による露出した凸部を効果的に形成させるために、熱膨張マイクロカプセル粒子の発泡開始温度未満で押出成形をすることが好ましい。なお、押し出し成形温度は、加硫温度より低い。
未加硫ゴム組成物は、各芯金31の長手方向の中央部において端部より外径(肉厚)が大きい、いわゆるクラウン形状に成形することができる。具体的には、未加硫ゴム組成物の押出吐出量を一定に保った上で、芯金を送り込む速度を端部では速く、中央部では遅くなるように漸次変化させることにより、クラウン形状を形成する。こうして未加硫ゴムローラ33を得る。
また、押出し工程において、中空粒子の露出を促進するため、ダイスの口金部分の直径にくらべ、未加硫ゴムローラの直径を細くすることが好ましい。細く成形する、つまり未加硫ゴム組成物が伸長されながら成形することで、バインダーと熱膨張マイクロカプセル粒子の界面に裂け目が生じて、熱膨張マイクロカプセル粒子が露出するため、その発泡後の中空粒子も露出して表面に露出しやすい。
(加硫・発泡工程)
次いで、未加硫ゴムローラを加熱架橋して、中空粒子が表面に露出した加硫ゴムローラを得る。加熱処理の方法の具体例としては、ギアオーブンによる熱風炉加熱、遠赤外線による加熱、加硫缶による水蒸気加熱などを挙げることができる。中でも熱風炉加熱や遠赤外線加熱は、連続生産に適しているため好ましい。
加硫ゴムローラの表面に露出した中空粒子の平均中空径や殻の平均厚さは、熱膨張マイクロカプセルの内包揮発成分の沸点、未加硫ゴム組成物の加硫温度、加硫・発泡工程の温度によって制御できる。つまり、熱膨張マイクロカプセルの内包揮発成分の沸点、未加硫ゴム組成物の加硫温度の差を利用し、加硫・発泡工程の温度を変えて、加硫と発泡のバランスを調整する。加硫が優先される加硫・発泡工程の温度では熱膨張マイクロカプセルの発泡が架橋によって硬くなったバインダーによって抑制され、小粒径、厚肉の中空粒子となる。逆に発泡が優先される加硫・発泡工程の温度では熱膨張マイクロカプセルの発泡は、バインダーが架橋によって硬くなることに先行し、大粒径、薄肉の中空粒子となる。
上記の加硫が優先される加硫・発泡工程の温度とは、熱膨張マイクロカプセルの内包揮発成分の沸点よりもやや低く、バインダーと加硫剤とのスコーチが進むような温度である。加硫・発泡工程の温度と架橋開始温度と発泡開始温度の関係において、発泡開始温度よりも架橋開始温度が高く、さらに任意の温度に指定されている場合において、加硫・発泡工程の温度は、加硫・発泡工程の温度<発泡開始温度<架橋開始温度とすることで、発泡よりも加硫が優先される温度となる。一方、発泡が優先される加硫・発泡工程の温度とは、熱膨張マイクロカプセルの内包揮発成分の沸点よりも高い温度である。なぜなら、発泡の反応は、架橋反応よりも十分早く、反応温度に到達すると素早く発泡が完結するからである。加硫・発泡工程の温度と架橋開始温度と発泡開始温度の関係において、発泡開始温度よりも架橋開始温度が高く、さらに任意の温度に指定されている場合において、加硫・発泡工程の温度は、発泡開始温度<架橋開始温度<加硫・発泡工程の温度とすることで、加硫よりも発泡が優先される温度となる。
また、熱膨張マイクロカプセルの粒径が大きいほど、発泡後の中空粒子の粒径は大きくなる。
本発明では、加硫工程を2ステップ以上に分けてもよい。上記の1次加硫後に、2次加硫をすることで、加硫を完結させる目的や、中空粒子の露出した凸部の高さを調整する目的が達せられる。凸部の高さが調整できる理由は、熱膨張マクロカプセルは、加熱を続けると収縮していく性質があり、それにより粗さが低下するからである。
加硫・発泡後のゴム組成物の両端部は、後の別工程にて除去され、加硫・発泡ゴムローラが得られる。したがって、得られた加硫・発泡ゴムローラは芯金の両端部が露出している。
本発明においては生産工程を簡素化するために、導電性弾性層は単層であること、つまり表面層としての導電性弾性層が、唯一の導電性弾性層であること、が最も好ましい。そして、この場合における表面層の厚さとしては、感光体とのニップ幅を確保するために、0.8mm以上、4.0mm以下、特には、1.2mm以上、3.0mm以下の範囲が好ましい。
(熱膨張マイクロカプセル粒子)
熱膨張マイクロカプセル粒子は、殻の内部に内包物質を含み、熱を加えることにより内包物質が膨張し、中空粒子となる材料である。
中空粒子として熱膨張マイクロカプセル粒子を用いる場合、その殻として熱可塑性樹脂を用いることができる。熱可塑性樹脂としては以下のものが挙げられる。アクリロニトリル樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、メタクリル酸樹脂、スチレン樹脂、ウレタン樹脂、アミド樹脂、メタクリロニトリル樹脂、アクリル酸樹脂、アクリル酸エステル樹脂、メタクリル酸エステル樹脂。これら熱可塑性樹脂は、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。更に、これら熱可塑性樹脂の原料となる単量体を共重合させ、共重合体としてもよい。この中でも、ガス透過性が低く、高い反発弾性を示すアクリロニトリル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、メタクリロニトリル樹脂から選ばれる少なくとも1種からなる熱可塑性樹脂を用いることが好ましい。
熱膨張マイクロカプセル粒子の内包物質としては、前記熱可塑性樹脂の軟化点以下の温度でガスになって膨張するものが好ましく、例えば以下のものが挙げられる。プロパン、プロピレン、ブテン、ノルマルブタン、イソブタン、ノルマルペンタン、イソペンタン、イソペンテンの如き低沸点液体;ノルマルヘキサン、イソヘキサン、ノルマルヘプタン、ノルマルオクタン、イソオクタン、ノルマルデカン、イソデカンの如き高沸点液体。
上記の熱膨張マイクロカプセル粒子は、懸濁重合法、界面重合法、界面沈降法、液中乾燥法などの公知の製法によって製造することができる。例えば、懸濁重合法については、重合性単量体、上記熱膨張マイクロカプセル粒子に内包させる物質及び重合開始剤を混合し、この混合物を、界面活性剤や分散安定剤を含有する水性媒体中に分散させた後、懸濁重合させる方法を例示することができる。尚、重合性単量体の官能基と反応する反応性基を有する化合物や、有機フィラーを添加することもできる。
重合性単量体としては、下記のものを例示することができる。アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−クロルアクリロニトリル、α−エトキシアクリロニトリル、フマロニトリル、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、塩化ビニリデン、酢酸ビニル;アクリル酸エステル(メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、イソボルニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレート);メタクリル酸エステル(メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレート);スチレン系モノマー、アクリルアミド、置換アクリルアミド、メタクリルアミド、置換メタクリルアミド、ブタジエン、εカプロラクタム、ポリエーテル、イソシアネート。これらの重合性単量体は単独であるいは2種類以上を組み合わせて使用することができる。
重合開始剤としては、重合性単量体に可溶の開始剤が好ましく、公知のパーオキサイド開始剤及びアゾ開始剤を使用できる。これらのうち、アゾ開始剤が好ましい。アゾ開始剤の例を以下に挙げる。2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、1,1’−アゾビスシクロヘキサン1−カルボニトリル、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル。中でも、2,2’−アゾビスイソブチロニトリルが好ましい。パーオキサイド開始剤としては例えばジクミルパーオキシドを使用することができる。重合開始剤を用いる場合、重合性単量体100重量部に対して、0.01〜5質量部が好ましい。
界面活性剤としてはアニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、高分子型分散剤を使用できる。界面活性剤の使用量は、重合性単量体100質量部に対して、0.01〜10質量部が好ましい。
分散安定剤としては以下のものが挙げられる。有機微粒子(ポリスチレン微粒子、ポリメタクリル酸メチル微粒子、ポリアクリル酸微粒子及びポリエポキシド微粒子等)、シリカ(コロイダルシリカ等)、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、水酸化アルミニウム、炭酸バリウム、及び、水酸化マグネシウム等。分散安定剤の使用量は、重合性単量体100質量部に対して、0.01〜20質量部が好ましい。
懸濁重合は、耐圧容器を用い、密閉下で行うことが好ましい。また、重合用原料を分散機等で懸濁してから、耐圧容器内に移して懸濁重合してもよく、耐圧容器内で懸濁してもよい。重合温度は50℃〜120℃が好ましい。重合は、大気圧で行ってもよいが、上記熱膨張マイクロカプセル粒子に内包させる物質を気化させないようにするため、加圧下(例えば大気圧に0.1〜1MPaを加えた圧力下)で行うことが好ましい。重合終了後は、遠心分離や濾過によって、固液分離及び洗浄を行ってもよい。固液分離や洗浄をする場合、その後、熱膨張マイクロカプセル粒子を構成する樹脂の軟化温度未満の温度にて乾燥や粉砕(凝集粒子を一次粒子にする)を行ってもよい。乾燥及び粉砕は、既知の方法により行うことができ、気流乾燥機、順風乾燥機及びナウターミキサーを使用できる。また、乾燥及び粉砕は、粉砕乾燥機によって同時に行うこともできる。界面活性剤及び分散安定剤は、製造後に洗浄濾過を繰り返すことにより除去できる。
絶縁性中空粒子の形状は特に限定されるものではないが、球形、不定形、楕円形状等が例示される。
(絶縁性中空粒子の絶縁性の測定)
本発明によれば、中空粒子内部の放電により、露出した凸部を形成した中空粒子の殻が帯電するため、ある程度電気抵抗が絶縁性である必要がある。絶縁性中空粒子は、1010Ωcm以上の体積抵抗を有していればよい。中空粒子の体積抵抗は、中空粒子を加圧することによってペレット化し、このペレットの体積抵抗を粉体抵抗測定装置によって測定したときの、ペレットの体積抵抗として求めることができる。粉体抵抗測定装置としては、粉体抵抗測定システム MCP−PD51型(商品名。三菱化学アナリテック社製)を用いることができる。ペレット化するためには、粉体抵抗測定装置の直径20mmの円筒状のチャンバーに測定する中空粒子を入れる。充填量は、20kNで加圧した時のペレットの厚みが3〜5mmになるようにする。測定は、23℃/50%RH(相対湿度)の環境下で、印加電圧90V、荷重4kNにて測定する。
これらの熱膨張マイクロカプセル粒子、未加硫ゴムの調製工程、押出成形工程、加硫・発泡工程の制御により、中空粒子の平均中空部径を7μm以上100μm以下、殻の平均厚さを0.05μm以上3.00μmに調整することができる。
<電子写真感光体>
本発明の電子写真感光体は、電荷輸送物質及びポリカーボネート樹脂又はポリエステル樹脂を含有する表面層を有する。電子写真感光体の感光層は、主に、(1)積層型感光層と、(2)単層型感光層とに分類される。(1)積層型感光層は、電荷発生物質を含有する電荷発生層と、電荷輸送物質を含有する電荷輸送層とを有する。(2)単層型感光層は、電荷発生物質と電荷輸送物質を共に含有する感光層を有する。本発明においては、(1)積層型感光層の場合は、電荷輸送物質を含有する表面層が電荷輸送層となり、(2)単層型感光層の場合は、電荷輸送物質を含有する表面層が感光層となる。
電子写真感光体を製造する方法としては、支持体上に、後述する各層の塗布液を調製し、所望の層の順番に塗布して、乾燥させる方法が挙げられる。このとき、塗布液の塗布方法としては、浸漬塗布法、スプレーコーティング法、カーテンコーティング法、スピンコーティング法などが挙げられる。これらの中でも、効率性及び生産性の観点から、浸漬塗布法が好ましい。
以下、支持体および各層について説明する。
<支持体>
本発明において、電子写真感光体は、支持体を有する。本発明において、支持体は導電性を有する導電性支持体であることが好ましい。また、支持体の形状としては、円筒状、ベルト状、シート状などが挙げられる。中でも、円筒状支持体であることが好ましい。また、支持体の表面に、陽極酸化などの電気化学的な処理や、ブラスト処理、切削処理などを施してもよい。
支持体の材質としては、金属、樹脂、ガラスなどが好ましい。
金属としては、アルミニウム、鉄、ニッケル、銅、金、ステンレスや、これらの合金などが挙げられる。中でも、アルミニウムを用いたアルミニウム製支持体であることが好ましい。
また、樹脂やガラスには、導電性材料を混合または被覆するなどの処理によって、導電性を付与してもよい。
<導電層>
本発明において、支持体の上に、導電層を設けてもよい。導電層を設けることで、支持体表面の傷や凹凸を隠蔽することや、支持体表面における光の反射を制御することができる。
導電層は、導電性粒子と、樹脂と、を含有することが好ましい。
導電性粒子の材質としては、金属酸化物、金属、カーボンブラックなどが挙げられる。
金属酸化物としては、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化インジウム、酸化ケイ素、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化アンチモン、酸化ビスマスなどが挙げられる。金属としては、アルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀などが挙げられる。
これらの中でも、導電性粒子として、金属酸化物を用いることが好ましく、特に、酸化チタン、酸化スズ、酸化亜鉛を用いることがより好ましい。
導電性粒子として金属酸化物を用いる場合、金属酸化物の表面をシランカップリング剤などで処理したり、金属酸化物にリンやアルミニウムなど元素やその酸化物をドーピングしたりしてもよい。
また、導電性粒子は、芯材粒子と、その粒子を被覆する被覆層とを有する積層構成としてもよい。芯材粒子としては、酸化チタン、硫酸バリウム、酸化亜鉛などが挙げられる。被覆層としては、酸化スズなどの金属酸化物が挙げられる。
また、導電性粒子として金属酸化物を用いる場合、その体積平均粒子径が、1nm以上500nm以下であることが好ましく、3nm以上400nm以下であることがより好ましい。
樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などが挙げられる。
また、導電層は、シリコーンオイル、樹脂粒子、酸化チタンなどの隠蔽剤などを更に含有してもよい。
導電層の平均膜厚は、1μm以上50μm以下であることが好ましく、3μm以上40μm以下であることが特に好ましい。
導電層は、上述の各材料及び溶剤を含有する導電層用塗布液を調製し、この塗膜を形成し、乾燥させることで形成することができる。塗布液に用いる溶剤としては、アルコール系溶剤、スルホキシド系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤などが挙げられる。導電層用塗布液中で導電性粒子を分散させるための分散方法としては、ペイントシェーカー、サンドミル、ボールミル、液衝突型高速分散機を用いた方法が挙げられる。
<下引き層>
本発明において、支持体又は導電層の上に、下引き層を設けてもよい。下引き層を設けることで、層間の接着機能が高まり、電荷注入阻止機能を付与することができる。
下引き層は、樹脂を含有することが好ましい。また、重合性官能基を有するモノマーを含有する組成物を重合することで硬化膜として下引き層を形成してもよい。
樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリビニルフェノール樹脂、アルキッド樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリエチレンオキシド樹脂、ポリプロピレンオキシド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミド酸樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、セルロース樹脂などが挙げられる。
重合性官能基を有するモノマーが有する重合性官能基としては、イソシアネート基、ブロックイソシアネート基、メチロール基、アルキル化メチロール基、エポキシ基、金属アルコキシド基、ヒドロキシル基、アミノ基、カルボキシル基、チオール基、カルボン酸無水物基、炭素−炭素二重結合基などが挙げられる。
また、下引き層は、電気特性を高める目的で、電子輸送物質、金属酸化物、金属、導電性高分子などを更に含有してもよい。これらの中でも、電子輸送物質、金属酸化物を用いることが好ましい。
電子輸送物質としては、キノン化合物、イミド化合物、ベンズイミダゾール化合物、シクロペンタジエニリデン化合物、フルオレノン化合物、キサントン化合物、ベンゾフェノン化合物、シアノビニル化合物、ハロゲン化アリール化合物、シロール化合物、含ホウ素化合物などが挙げられる。
電子輸送物質として、重合性官能基を有する電子輸送物質を用い、上述の重合性官能基を有するモノマーと共重合させることで、硬化膜として下引き層を形成してもよい。
金属酸化物としては、酸化インジウムスズ、酸化スズ、酸化インジウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素などが挙げられる。金属としては、金、銀、アルミなどが挙げられる。
また、下引き層は、添加剤を更に含有してもよい。
下引き層の平均膜厚は、0.1μm以上50μm以下であることが好ましく、0.2μm以上40μm以下であることがより好ましく、0.3μm以上30μm以下であることが特に好ましい。
下引き層は、上述の各材料及び溶剤を含有する下引き層用塗布液を調製し、この塗膜を形成し、乾燥及び/又は硬化させることで形成することができる。塗布液に用いる溶剤としては、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤などが挙げられる。
<感光層>
電子写真感光体の感光層は、主に、(1)積層型感光層と、(2)単層型感光層とに分類される。(1)積層型感光層は、電荷発生物質を含有する電荷発生層と、電荷輸送物質を含有する電荷輸送層と、を有する。(2)単層型感光層は、電荷発生物質と電荷輸送物質を共に含有する感光層を有する。
(1)積層型感光層
積層型感光層は、電荷発生層と、電荷輸送層と、を有する。
(1−1)電荷発生層
電荷発生層は、電荷発生物質と、樹脂と、を含有することが好ましい。
電荷発生物質としては、アゾ顔料、ペリレン顔料、多環キノン顔料、インジゴ顔料、フタロシアニン顔料などが挙げられる。これらの中でも、アゾ顔料、フタロシアニン顔料が好ましい。フタロシアニン顔料の中でも、オキシチタニウムフタロシアニン顔料、クロロガリウムフタロシアニン顔料、ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料が好ましい。
電荷発生層中の電荷発生物質の含有量は、電荷発生層の全質量に対して、40質量%以上85質量%以下であることが好ましく、60質量%以上80質量%以下であることがより好ましい。
樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、セルロース樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂などが挙げられる。これらの中でも、ポリビニルブチラール樹脂がより好ましい。
また、電荷発生層は、酸化防止剤、紫外線吸収剤などの添加剤を更に含有してもよい。具体的には、ヒンダードフェノール化合物、ヒンダードアミン化合物、硫黄化合物、リン化合物、ベンゾフェノン化合物、などが挙げられる。
電荷発生層の平均膜厚は、0.1μm以上1μm以下であることが好ましく、0.15μm以上0.4μm以下であることがより好ましい。
電荷発生層は、上述の各材料及び溶剤を含有する電荷発生層用塗布液を調製し、この塗膜を形成し、乾燥させることで形成することができる。塗布液に用いる溶剤としては、アルコール系溶剤、スルホキシド系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤などが挙げられる。
(1−2)電荷輸送層
電荷輸送層は、電荷輸送物質と、ポリカーボネート樹脂又はポリエステル樹脂を含有する。
電荷輸送物質としては、例えば、多環芳香族化合物、複素環化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、エナミン化合物、ベンジジン化合物、トリアリールアミン化合物や、これらの物質から誘導される基を有する樹脂などが挙げられる。
また、電荷輸送物質は複数の種類を共に含有させてもよい。以下、電荷輸送物質の具体例を示す。
Figure 2019095674
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電荷輸送層中の電荷輸送物質の含有量は、電荷輸送層の全質量に対して、20質量%以上60質量%以下であることが好ましく、30質量%以上50質量%以下であることがより好ましい。
ポリカーボネート樹脂は、一般式(I)で示される構造を有することを特徴とし、さらに該一般式(I)で示される構造が、一般式(I−1)で示される構造を有することを特徴とする。
Figure 2019095674
(一般式(I)において、Xは、単結合、酸素原子、2価のアルキリデン基又は2価のシクロアルキリデン基を表す。R11〜R18は、それぞれ独立に水素原子又はアルキル基を表す。)
Figure 2019095674
(一般式(I−1)において、R111は、水素原子、メチル基、エチル基、フェニル基を表す。R112、R113は、それぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基を表す。R114〜R117は、それぞれ独立に水素原子又はメチル基を表す。mは、括弧内の繰り返し数を示し、0〜3の整数である。)
一般式(I−1)で示される構造の具体例を以下に示す。
Figure 2019095674
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中でも式(I−1−1)で示される構造が電荷移動度を高め、ゴースト現象を抑制する点で好ましい。
一般式(I)で示される構造は、(I−1)以外の構造を有することがさらに好ましい。有しても良い構造としては、例えば、以下のような構造が上げられる。
Figure 2019095674
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中でも、式(I−2)を有していることが好ましい。
更には、式(I−2)および式(I−3−1)、式(I−3−2)、式(I−3−3)、式(I−4)又は式(I−5)のいずれかを有していることが好ましい。中でも、式(I−2)および式(I−4)を有していることが好ましい。
本発明のポリエステル樹脂は、一般式(II)で示される構造としては、テレフタル酸、イソフタル酸、ビフェニルジカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸などのカルボン酸に由来する構造が挙げられる。具体的には、以下の構造例等が挙げられる。
Figure 2019095674
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中でも式(II−1)で示される構造を有することが好ましい。
一般式(III−1)で示される構造の具体例を以下に示す。
Figure 2019095674
Figure 2019095674
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Figure 2019095674
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中でも式(III−1−1)で示される構造が電荷移動度を高め、ゴースト現象を抑制する点で好ましい。
一般式(III)で示される構造は、(III−1)以外の構造を有することがさらに好ましい。有しても良い構造としては、例えば、以下のような構造が挙げられる。
Figure 2019095674
Figure 2019095674
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Figure 2019095674
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中でも、(III−2−1)、(III−2−2)、(III−2−3)で示される構造を有していることが好ましい。
更には、(III)で示される構造中、式(III−2−1)、(III−2−2)、(III−2−3)で示される構造の含有量が35mol%以上、70mol%以下であることが好ましい。
本発明においては、ポリカーボネート樹脂およびポリエステル樹脂の共重合形態は、ブロック共重合、ランダム共重合、交互共重合などの何れの形態であってもよいが、ランダム共重合が高い応答性を得る点で特に好ましい。
電荷輸送層は、結着樹脂として、上記ポリエステル樹脂以外にも、その他の樹脂を用いてもよい。ポリカーボネート樹脂、シロキサン樹脂、ポリメタクリル酸エステル樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリスチレン樹脂などが挙げられる。その他の樹脂は、複数種類をブレンドしても、共重合させてもよい。
電荷輸送物質と樹脂との含有量比(質量比)は、4:10〜20:10が好ましく、5:10〜10:10がより好ましい。電荷輸送物質の増量によっても電荷移動度を高める事ができるが、ゴースト現象の改善のためには、樹脂としての電荷移動度を高め、電荷輸送物質の比率をなるべく低減したほうが良い。この理由は、樹脂で電荷移動度を高めた方が電荷輸送層内の滞留電荷が減少するためであると推測する。
電荷輸送層は、電荷輸送物質及び結着樹脂を溶剤に溶解させて調製された電荷輸送層用塗布液の塗膜を形成し、この塗膜を乾燥させることで形成することができる。電荷輸送層を形成するための塗布液に用いられる溶剤は、アルコール系溶剤、スルホキシド系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤又は芳香族炭化水素溶剤が挙げられる。
また、電荷輸送層は、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤、レベリング剤、滑り性付与剤、耐摩耗性向上剤などの添加剤を含有してもよい。
具体的には、ヒンダードフェノール化合物、ヒンダードアミン化合物、硫黄化合物、リン化合物、ベンゾフェノン化合物、シロキサン変性樹脂、シリコーンオイル、フッ素樹脂粒子、ポリスチレン樹脂粒子、ポリエチレン樹脂粒子、アルミナ粒子、窒化ホウ素粒子などが挙げられる。
電荷輸送層の平均膜厚は、5μm以上50μm以下であることが好ましく、8μm以上40μm以下であることがより好ましく、10μm以上30μm以下であることが特に好ましい。
電荷輸送層は、上述の各材料及び溶剤を含有する電荷輸送層用塗布液を調製し、この塗膜を形成し、乾燥させることで形成することができる。塗布液に用いる溶剤としては、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤が挙げられる。これらの溶剤の中でも、エーテル系溶剤または芳香族炭化水素系溶剤が好ましい。
(2)単層型感光層
単層型感光層は、電荷発生物質、電荷輸送物質、樹脂及び溶剤を含有する感光層用塗布液を調製し、この塗膜を形成し、乾燥させることで形成することができる。電荷発生物質、電荷輸送物質、樹脂としては、上記「(1)積層型感光層」における材料の例示と同様の材料が使用できる。
<保護層>
感光層の上に、本発明の効果を奏する範囲で、表面層としての保護層を有してもよい。保護層は、導電性粒子又は電荷輸送物質と、結着樹脂と、を含有することが好ましい。更に、保護層には、潤滑剤などの添加剤を含有してもよい。また、保護層の結着樹脂自体に導電性や電荷輸送性を有させてもよい。尚、その場合、保護層には、別途、導電性粒子や電荷輸送物質を含有させなくてもよい。また、保護層の結着樹脂は、熱可塑性樹脂でもよいし、熱、光、放射線(電子線など)により硬化させてなる硬化性樹脂であってもよい。
以下、実施例、比較例を示して、さらに本発明を具体的に説明する。これらは、本発明を限定するものではない。
<ポリカーボネート樹脂の製造例>
<ポリカーボネート樹脂(1)>
5質量%の水酸化ナトリウム水溶液1100mlに、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン(東京化成工業製、製品コードD3267)を53.0g(0.196mol)と、ハイドロサルファイト0.1gを溶解した。これにメチレンクロライド500mlを加えて攪拌しつつ、15℃に保ちながら、次いでホスゲン60gを60分で吹き込んだ。
ホスゲン吹き込み終了後、分子量調節剤としてp−t−ブチルフェノール(東京化成工業製、製品コードB0383)1gを加えて攪拌して、反応液を乳化させた。乳化後0.3mlのトリエチルアミンを加え、23℃にて1時間攪拌し、重合させた。
重合終了後、反応液を水相と有機相に分離し、有機相をリン酸で中和し、洗液(水相)の導電率が10μS/cm以下になるまで水洗を繰り返した。得られた重合体溶液を、45℃に保った温水に滴下し、溶媒を蒸発除去して白色粉末状沈殿物を得た。得られた沈殿物を濾過し、110℃、24時間乾燥して、式(I−1−1)で示される構造を有するポリカーボネート樹脂(1)を得た。
<ポリカーボネート樹脂(2)〜(4)>
ポリカーボネート樹脂(1)の製造例において、使用する原料のモル量を変更して、表1に示すような一般式(I)で示される構造のモル比率を有するポリカーボネート樹脂(2)〜(4)を得た。
Figure 2019095674
<ポリエステル樹脂の製造例>
<ポリエステル樹脂(1)>
下記式で示されるジカルボン酸ハライド59g
Figure 2019095674
をジクロロメタンに溶解させ、酸ハロゲン化物溶液を調製した。また、別途、下記式で示されるジオール24.2g、
Figure 2019095674
下記式で示されるジオール27g
Figure 2019095674
を10%水酸化ナトリウム水溶液に溶解させ、重合触媒としてトリブチルベンジルアンモニウムクロライドを添加して攪拌し、ジオール化合物溶液を調製した。
次に、上記酸ハロゲン化物溶液を上記ジオール化合物溶液に攪拌しながら加え、重合を開始した。重合は、反応温度を25℃以下に保ち、攪拌しながら、3時間行った。
重合反応中に重合調整剤として、p−ターシャルブチルフェノールを加えた。その後、酢酸の添加により重合反応を終了させ、水相が中性になるまで水での洗浄を繰り返した。
洗浄後、ジクロロメタン溶液を攪拌下のメタノールに滴下して、重合物を沈殿させ、この重合物を真空乾燥させてポリエステル樹脂A72.3gを得た。
得られたポリエステル樹脂Aは、式(II)で示される構造のなかで、式(II−1)で示される構造を100モル%有し、式(III)で示される構造のなかで、式(III−1−1)で示される構造を50モル%、式(III−2−3)で示される構造を50モル%有するポリエステル樹脂であった。また、得られたポリエステル樹脂Aの重量平均分子量は85,000であった。
<ポリエステル樹脂(2)〜(5)>
ポリエステル樹脂(1)の製造例において、使用する原料のモル量を変更して、表2に示すような一般式(III)で示される構造のモル比率を有するポリエステル樹脂(2)〜(5)を得た。
Figure 2019095674
<電子写真感光体の製造例>
<電子写真感光体(1)>
直径24mm、長さ257mmのアルミニウムシリンダーを支持体(導電性支持体)とした。
[導電層]
次に、酸化亜鉛粒子(比表面積:15m/g、平均粒径:70nm、粉体抵抗:3.7×10Ω・cm)100部をトルエン500部と撹拌混合した。
これに、シランカップリング剤としてのN−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン(商品名:KBM603、信越化学工業(株)製)1.5部を添加し、6時間攪拌した。
その後、トルエンを減圧留去して、140℃で6時間加熱して乾燥させ、シランカップリング剤で表面処理された酸化亜鉛粒子を得た。
次に、ポリオール樹脂としてのブチラール樹脂(商品名:BM−1、積水化学工業(株)製)15部およびブロック化イソシアネート(商品名:デスモジュールBL3175/1、住化バイエルンウレタン(株)製)15部を、メチルエチルケトン73.5部/1−ブタノール73.5部の混合溶剤に溶解させた。
この溶液に上記シランカップリング剤で表面処理された酸化亜鉛粒子81部、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン(東京化成工業(株)製)0.8部、および、オクチル酸亜鉛(商品名:ニッカオクチックス亜鉛Zn8%、日本化学産業(株)製)0.81部を加え、これを直径0.8mmのガラスビーズを用いたサンドミルに入れ、23±3℃雰囲気下で3時間分散処理した。
分散処理後、これにシリコーンオイル(商品名:SH28PA、東レダウコーニングシリコーン(株)製)0.01部、および、シリコーン樹脂粒子(商品名:トスパール145、GE東芝シリコーン(株)製)を5.6部加えて攪拌することによって、導電層用塗布液を調製した。
この導電層用塗布液を前記支持体上に浸漬塗布し、得られた塗膜を30分間150℃で乾燥、熱硬化させることによって、膜厚が30μmの導電層を形成した。
[下引き層]
次に、電荷輸送物質として、下記式で示される化合物8.5部、
Figure 2019095674
ブロックされたイソシアネート化合物(商品名:SBN−70D、旭化成ケミカルズ製)15部、樹脂として、ポリビニルアルコール樹脂(商品名:KS−5Z、積水化学工業製)0.97部、触媒としてヘキサン酸亜鉛(II)(商品名:ヘキサン酸亜鉛(II)、三津和化学薬品製)0.15部とを、1−メトキシ−2−プロパノール88部とテトラヒドロフラン88部の混合溶媒に溶解した。
この溶液にイソプロピルアルコールに分散された平均一次粒子径が9〜15nmのシリカスラリー(製品名:IPA−ST−UP、日産化学工業(株)製、固形分濃度:15質量%、粘度:9mPa・s)を、東京スクリーン(株)製のナイロンスクリーンメッシュシート(製品名:N−No.150T)を通し1.8部加え、1時間撹拌した。その後、ADVANTEC(株)製のテフロン(登録商標)製フィルター(製品名:PF020)を用いて加圧ろ過し、下引き層用塗布液を調製した。
この下引き層用塗布液を導電層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を20分間170℃で加熱し、硬化(重合)させることによって、導電層上に膜厚が0.7μmの下引き層を形成した。
[電荷発生層]
次に、ポリビニルブチラール(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業製)2部をシクロヘキサノン100部に溶解させた。
この溶液に、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の7.4°及び28.1°に強いピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶(電荷発生物質)4部を加えた。
これを、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミルに入れ、23±3℃の雰囲気下で1時間分散処理した。分散処理後、これに酢酸エチル100部を加えることによって、電荷発生層用塗布液を調製した。
この電荷発生層用塗布液を上記下引き層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を10分間90℃で乾燥させることによって、膜厚が0.20μmの電荷発生層を形成した。
[電荷輸送層]
次に、式(CTM−1)で示される化合物5部、式(CTM−3)で示される化合物2部、及びポリカーボネート樹脂合成例で合成したポリカーボネート樹脂(1)10部を、ジメトキシメタン33部、オルトキシレン15部及び安息香酸メチル25部の混合溶液に溶解させ、電荷輸送層用塗布液を調製した。
この電荷輸送層用塗布液を上記電荷発生層上に浸漬塗布して塗膜を形成し、得られた塗膜を130℃で30分間乾燥させることによって、膜厚が22μmの電荷輸送層(表面層)を形成した。
このようにして、支持体、導電層、下引き層、電荷発生層及び電荷輸送層をこの順に有する電子写真感光体(1)を製造した。
<電子写真感光体(2)〜(9)>
電荷輸送物質およびポリカーボネート樹脂又はポリエステル樹脂を表3のように変更した以外は電子写真感光体(1)の製造例と同様に電子写真感光体(2)〜(9)を製造した。
Figure 2019095674
<熱膨張マイクロカプセル粒子製造例>
製造例1〜4は絶縁性中空粒子を形成する材料である熱膨張マイクロカプセル粒子1〜4の製造方法である。また、特に明記しない限り試薬等で指定のないものは市販の高純度品を用いた。各例では帯電部材として帯電ローラを作製した。
<熱膨張マイクロカプセル粒子製造例1>
次の成分からなる水性混合液を調製した。
イオン交換水4000質量部。
分散安定剤:コロイダルシリカ8質量部およびポリビニルピロリドン0.15質量部。
次いで、次の成分からなる油性混合液を調製した。
重合性単量体:アクリロニトリル50質量部、メタクリロニトリル45質量部及びメチルメタクリレート5質量部。
内包物質:イソペンテン4.2質量部及びノルマルヘキサン7.5質量部。
重合開始剤:ジクミルパーオキシド0.75質量部。
この油性混合液を、前記水性混合液に添加し、更に水酸化ナトリウム0.4質量部を添加することにより、分散液を調製した。
得られた分散液を、ホモジナイザーを用いて3分間攪拌混合し、窒素置換した重合反応容器内へ仕込み、ホモジナイザーによる300rpmの攪拌下、圧力0.5MPa、60℃で20時間反応させることにより、反応生成物を調製した。得られた反応生成物について、濾過と水洗を繰り返した後、80℃で5時間乾燥することで熱膨張マイクロカプセル粒子を作製した。
得られた熱膨張マイクロカプセル粒子を乾式気流分級機(商品名:クラッシールN−20:セイシン企業社製)により篩い分け、熱膨張マイクロカプセル粒子1を得た。分級条件は、分級ローターの回転数を1600rpmとした。
熱膨張マイクロカプセル粒子の平均粒子径としては、以下の方法によって求められる「体積平均粒子径」を採用した。測定は、レーザー回折型粒度分布計(商品名:コールターLS−230型粒度分布計、コールター社製)を用いて行う。測定には、水系モジュールを用い、測定溶媒として純水を使用する。純水にて粒度分布計の測定系内を約5分間洗浄し、消泡剤として測定系内に亜硫酸ナトリウムを10mg〜25mg加えて、「バックグラウンドファンクション」を実行する。次に純水50ml中にアニオン性界面活性剤3滴〜4滴を加え、更に測定試料を1mg〜25mg加える。試料を懸濁した水溶液を超音波分散器で1分間〜3分間分散処理し、被験試料液を調製する。前記測定装置の測定系内に被験試料液を徐々に加えて、装置の画面上の「PIDS」が45%以上55%以下になるように測定系内の被験試料濃度を調整して測定を行う。得られた体積分布から体積平均粒子径を算出する。
さらに、得られた中空粒子の体積抵抗を、前述のようにして測定した。
得られた熱膨張マイクロカプセル粒子1の体積平均粒子径は7.0μm、体積抵抗値は3.8×1010Ωcmであった。
<熱膨張マイクロカプセル粒子製造例2>
コロイダルシリカを14質量部、重合時のホモジナイザーの回転数を1200rpm、分級ローターの回転数を1800rpmとした以外は、製造例1と同様の方法で、熱膨張マイクロカプセル粒子2を得た。得られた熱膨張マイクロカプセル粒子の体積平均粒子径は3.5μm、体積抵抗値は3.7×1010Ωcmであった。
<熱膨張マイクロカプセル粒子製造例3>
コロイダルシリカを4質量部、重合時のホモジナイザーの回転数を100rpm、分級ローターの回転数を1350rpmとした以外は、製造例1と同様の方法で、熱膨張マイクロカプセル粒子3を得た。得られた熱膨張マイクロカプセル粒子の体積平均粒子径は25.5μm、体積抵抗値は4.1×1010Ωcmであった。
<熱膨張マイクロカプセル粒子製造例4>
コロイダルシリカを1質量部、重合時のホモジナイザーの回転数を200rpm、分級ローターの回転数を1500rpmとした以外は、製造例1と同様の方法で、熱膨張マイクロカプセル粒子4を得た。得られた熱膨張マイクロカプセル粒子の体積平均粒子径は50.0μm、体積抵抗値は4.0×1010Ωcmであった。
〔実施例1〕
(弾性体層用未加硫ゴム組成物の調製)
下記の表4に示す材料を、6リットル加圧ニーダー(製品名:TD6−15MDX、トーシン社製)を用いて、充填率70vol%、ブレード回転数30rpmで16分間混合してA練りゴム組成物を得た。
Figure 2019095674
次いで、下記の表5に示す材料を、ロール径12インチ(0.30m)のオープンロールにて、前ロール回転数10rpm、後ロール回転数8rpm、ロール間隙2mmで、左右の切り返しを合計20回実施した。その後、ロール間隙を0.5mmとして薄通し10回を行い、表面層用の未加硫ゴム組成物を得た。
Figure 2019095674
(加硫ゴム層の成形)
シリンダ径70mm、L/D=20のクロスヘッド押出成形機にて、表面層用の未加硫ゴム組成物で芯金を被覆し、クラウン形状の未加硫ゴムローラを得た。このとき、押出成形温度は100℃、スクリュ回転数は9rpmとして、芯金の送り速度を変えながら成形した。芯金長252.5mm、芯金径6mm、クロスヘッド押出成形機のダイス内径は8.5mm、未加硫ゴムローラの軸方向の中央の外径は8.25mm、端部の外径は8.05mmであった。
その後、電気熱風炉にて温度160℃で30分、次いで160℃で30分加熱して未加硫ゴム層を加硫し、加硫ゴム層の両端部を切断し、加硫ゴム層の軸方向の長さを232mmとすることで加硫ゴムローラを得た。
(紫外線の照射処理)
作製した加硫ゴムローラに紫外線を照射して硬化処理を行って本例の帯電部材を得た。その際、254nmの波長の紫外線を積算光量が9000mJ/cmになるように照射した。紫外線の照射には低圧水銀ランプ[ハリソン東芝ライティング(株)製]を用いた。
(粒子の観察)
コンフォーカル顕微鏡(商品名:OPTELICS HYBRID、レーザーテック株式会社製)により、帯電部材表面(表面層の表面)の中空粒子を観察した。観察条件は、対物レンズ50倍、画素数1024pixel、高さ分解能0.1μmとした。粒子は露出した状態で存在していた。
(絶縁性中空粒子の平均中空部径および平均厚み測定)
絶縁性中空粒子の平均中空部径および絶縁性中空粒子の殻の平均厚みを測定するため、集束イオンビーム−走査型電子顕微鏡(商品名:Zeiss NVision 40 FIB、CarlZeiss社製)を用いた。集束イオンビームにて、帯電部材を薄く削りながら、画像を取得して絶縁性中空粒子の3D像を得た。
詳しくはまず、任意の凸部について、その周囲も含め厚み0.1μmずつ集束イオンビームにて切り出しながら、断面画像を撮影した。この断面画像を基に取得した画像を3D像に再構成することで、絶縁性中空粒子の形状を示す3D像を得た。
3D像の中空部の体積から、中空部を球形に近似した場合の中空部の直径(体積球相当径)を算出した。この値を100点(100個の中空部)平均した値を平均中空部径とした。
また、3D像の絶縁性中空粒子の殻の厚みを、1個の中空粒子について、任意の箇所で測定し、100点(100個の中空部)平均した値を絶縁性中空粒子の殻の平均厚さとした。
平均中空部径は28μm、殻の平均厚さは1.30μmであった。
(十点平均粗さ)
十点平均粗さRzjisは、JIS B0601−2001に準じ、表面粗さ測定器(商品名:サーフコーダーSE−3500、小坂研究所社製)を用いて測定する。対象部材の軸方向3箇所、各箇所につき周方向2箇所の計6点で測定し、その平均値をとり十点平均粗さRzjisとした。
測定条件は以下の通りである。
(測定環境)室温:23℃±2℃、湿度:53%±10%
(放置環境)23℃±2℃、53%±10%、の環境下5時間以上
(接触針)先端形状:球状先端をもつ円錐、円錐のテーパ角度:60°
先端半径:2μm、材質:ダイヤモンド製
(測定力)0.75mN
(測定力変化の割合)0N/m
(測定スピード)0.5mm/s
(カットオフ)λc:0.8mm、λs:2.5μm
(カットオフ種別)2CR(位相非保障)
(基準長さ)0.8mm
(評価長さ)8.0mm
(その他)助走:1.25mm、後走:1.25mm
(ピッチ)1μm
(フィルタ)ガウシアン
(帯電不足画像評価)
作製した帯電部材および電子写真感光体(2)を、A4紙縦出力用の電子写真装置(商品名「LBP712Ci」、 キヤノン株式会社製)用の電子写真プロセスカートリッジに組み込み、このプロセスカートリッジを上記電子写真装置に組込み画像評価を行った。画像の出力は15℃/10%RH環境下で行った。評価画像はA4紙にハーフトーン画像(中間濃度の画像)である。出力画像の評価は、1%の印字濃度で30000枚プリント後(耐久後)に出力したハーフトーン画像の均一性を目視観察することによって行った。得られた耐久後の画像から、帯電部材の表面がトナー等で汚れることによって発生する横スジ状の画像ムラについて以下の基準により評価を行った。この横スジ上の画像ムラは、DC帯電方式の帯電ローラにおいて、回転方向の電子写真感光体とのニップ近傍のギャップで起こる放電がニップ突入前(回転方向上流側)の放電では電位が十分に上がりきらず、その分ニップ通過後(回転方向下流側)に放電が断続的に起こるため、多数の横スジが発生する現象であることが分かっており、放電不足の有無およびその程度の評価法とした。
ランクA:横スジ状の画像ムラが全く出ていない。
ランクB:横スジ状の画像ムラは極僅かに発生した。
ランクC:横スジ状の画像ムラが発生した。
<ゴースト現象抑制効果の評価>
上記、レーザープリンターの除電光を発光させないように設定し、ブラック色用のプロセスカートリッジに、製造した電子写真感光体を装着して、そのプロセスカートリッジをブラックのプロセスカートリッジのステーションに装着し、画像を出力した。
評価は温度23℃、湿度50%RH環境下で行った。まず、A4サイズの普通紙で、5,000枚のフルカラー画像(各色印字率1%の文字画像)の出力を行い、その後、ベタ白画像1枚、ゴースト現象評価用画像5枚、ベタ黒画像1枚、ゴースト現象評価用画像5枚の順に連続して画像出力を行った。
ゴースト現象評価用画像は、図4に示すように、画像の先頭部に「白画像41」中に四角の「黒画像42」を出した後、図4に示す「1ドット桂馬パターンのハーフトーン画像43」を作成したものである。なお、図4中、「ゴースト44」部は、「黒画像」を出力した電子写真感光体上の1周後の部分であり、「黒画像」に起因するゴースト現象が出現し得る部分である。
ゴースト現象の評価は、1ドット桂馬パターンのハーフトーン画像の画像濃度と、ゴースト部の画像濃度との濃度差を測定することで行った。分光濃度計(商品名:X−Rite504/508、X−Rite製)で、1枚のゴースト現象評価用画像中で濃度差を10点測定した。この操作をゴースト現象評価用画像10枚すべてで行い、合計100点の平均を算出し、以下の基準で評価した。
ランクA:濃度差が0.04以下
ランクB:濃度差が0.06以下
ランクC:濃度差が0.08以下
〔実施例2〜8〕
表6に示すように帯電部材の中空粒子となる材料、加硫・発泡工程の温度を変えた以外は、実施例1と同様にして実施例2〜8の電子写真プロセスカートリッジを作製した。表6に作製した帯電部材、電子写真感光体の詳細および評価結果を示す。
〔比較例1〜4〕
表6のように、帯電部材の中空粒子となる材料、加硫・発泡工程の温度を変えた以外は、実施例1と同様にして比較例1〜4の電子写真プロセスカートリッジを作製した。表6に作製した帯電部材、電子写真感光体の詳細および評価結果を示す。
〔比較例5〕
[製造例]表面層用塗料の調製
以下のものを混合し混合液を調製した。
表面層のバインダーとしてポリアミド樹脂(商品名「アラミンCM8000」:東レ株式会社製) 100質量部
導電性粒子としてカーボンブラック 20質量部(10体積%相当)
架橋アクリル単分散粒子(商品名「マツモトマイクロスフィアーFN−80SDE」:松本油脂製薬株式会社製) 4質量部
エタノール 400質量部
ガラス瓶に混合液と平均粒径0.8mmのガラスビーズとを共に入れ、ペイントシェーカー分散機を用いて60時間分散して表面層用塗料を調製した。
また、実施例1の未加硫ゴム組成物から熱膨張マイクロカプセル粒子1を除いた以外は同様の方法で、加硫ゴムローラを得た。
この加硫ゴムローラの表面に表面層用塗料をディッピング塗工して、帯電部材を得た。この帯電部材を組み込む以外は実施例1と同様の評価を行ったものを比較例5とした。表6に作製した帯電部材、電子写真感光体の詳細および評価結果を示す。
〔実施例9〜15〕
表7のように電子写真感光体を変えた以外は、実施例1と同様にして実施例9〜15の電子写真カートリッジを作製した。表7に作製した帯電部材、電子写真感光体の詳細および評価結果を示す。
架橋開始温度(Tc)は、すべての実施例、比較例において155℃であった。
発泡開始温度(Ts)は、すべての実施例、比較例において138℃であった。
熱膨張マイクロカプセル粒子1を用いた実施例1,3,5,6において平均中空内径と殻の平均厚さの1次加硫温度依存性を説明する。1次加硫温度が高いほど、加硫に比べ発泡が優先されるため、平均中空内径が大きく、殻の平均厚さが薄くなった。
実施例1〜15、比較例1〜4はすべて中空粒子が露出していた。比較例5は、ポリアミド樹脂をバインダーとした表面層に中空粒子が内包されていた。
実施例1〜15、比較例1〜5はすべて本発明の構造を有する電子写真感光体を用いているので、電荷の滞留が少なくゴーストはすべてランクAであった。
Figure 2019095674
Figure 2019095674
表6、7から明らかなように、比較例1〜4は中空粒子の平均中空部径が本発明の範囲外であり、帯電不足画像の評価がランクCであった。絶縁性中空粒子の中空内放電が減少したためと考えられる。比較例5は、帯電不足画像の評価がランクCであった。塗工により表面層が形成されており、中空粒子が露出しておらず、導電性粒子を含む表面層に覆われているため、凸部の頂点は周囲のバインダーと同電位になり、放電電荷量が十分ではなかったため考えられる。
これに対して、実施例1〜15は、帯電不足画像の評価は、いずれもA〜Cランク以上で実用上問題の無い良好な画像が得られている。
実施例1〜15、比較例1〜5では、本発明の構造を有する電子写真感光体をもちいているため、ゴースト評価はすべてランクAであった。
11 電子写真感光体の表面
12 中空粒子
13 バインダー
14 中空内部の放電
15 中空粒子の殻の帯電
16 放電

Claims (4)

  1. 電子写真装置の本体に着脱可能に構成されている電子写真プロセスカートリッジであって、帯電部材と該帯電部材によって接触帯電される電子写真感光体と具備し、
    該帯電部材は、
    導電性支持体と、導電性の表面層とを有し、
    該表面層の表面は、絶縁性の中空粒子とバインダーとを含み、該バインダーにより中空粒子を保持し、該中空粒子は該表面層の表面に露出した凸部を形成し、
    該中空粒子の殻の平均厚さは0.05μm以上3.00μm以下であり、かつ、
    該中空粒子の平均中空部径は7μm以上100μm以下であり、
    該電子写真感光体は、
    電荷輸送物質及びポリカーボネート樹脂又はポリエステル樹脂を含有する表面層を有し、
    該ポリカーボネート樹脂は一般式(I)で示される構造を有し、
    該ポリエステル樹脂は、
    一般式(II)で示される構造、および
    一般式(III)で示される構造を有する、ことを特徴とする電子写真プロセスカートリッジ:
    Figure 2019095674
    (一般式(I)において、Xは、単結合、酸素原子、2価のアルキリデン基又は2価のシクロアルキリデン基を表す。R11〜R18は、それぞれ独立に水素原子又はアルキル基を表す。)
    Figure 2019095674
    (一般式(II)において、Xは2価の基を示す。)
    Figure 2019095674
    (一般式(III)において、Xは、単結合、酸素原子、2価のアルキリデン基又は2価のシクロアルキリデン基を表す。R31〜R38は、それぞれ独立に水素原子又はアルキル基を表す。)。
  2. 前記一般式(I)で示される構造を有するポリカーボネート樹脂が、一般式(I−1)で示される構造を有し、
    Figure 2019095674
    (一般式(I−1)において、R111は、水素原子、メチル基、エチル基、フェニル基を表す。R112、R113は、それぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基を表す。R114〜R117は、それぞれ独立に水素原子又はメチル基を表す。mは、括弧内の繰り返し数を示し、0〜3の整数である。)
    さらに、前記一般式(III)で示される構造を有するポリエステル樹脂が、一般式(III−1)で示される構造を有する、
    Figure 2019095674
    (一般式(III−1)において、R311は、水素原子、メチル基、エチル基、フェニル基を表す。R312、R313は、それぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基を表す。R314〜R317は、それぞれ独立に水素原子又はメチル基を表す。nは、括弧内の繰り返し数を示し、0〜3の整数である。)
    請求項1に記載の電子写真プロセスカートリッジ。
  3. 帯電部材と該帯電部材によって接触帯電される電子写真感光体とを有する電子写真装置であって、
    該帯電部材は、
    導電性支持体と、導電性の表面層とを有し、
    該表面層の表面は、絶縁性の中空粒子とバインダーとを含み、該バインダーにより中空粒子を保持し、該中空粒子は該表面層の表面に露出した凸部を形成し、
    該中空粒子の殻の平均厚さは0.05μm以上3.00μm以下であり、かつ、
    該中空粒子の平均中空部径は7μm以上100μm以下であり、
    該電子写真感光体は、
    電荷輸送物質及びポリカーボネート樹脂又はポリエステル樹脂を含有する表面層を有し、
    該ポリカーボネート樹脂は一般式(I)で示される構造を有し、
    該ポリエステル樹脂は、
    一般式(II)で示される構造、および
    一般式(III)で示される構造を有する、ことを特徴とする電子写真装置:
    Figure 2019095674
    (一般式(I)において、Xは、単結合、酸素原子、2価のアルキリデン基又は2価のシクロアルキリデン基を表す。R11〜R18は、それぞれ独立に水素原子又はアルキル基を表す。)
    Figure 2019095674
    (一般式(II)において、Xは2価の基を示す。)
    Figure 2019095674
    (一般式(III)において、Xは、単結合、酸素原子、2価のアルキリデン基又は2価のシクロアルキリデン基を表す。R31〜R38は、それぞれ独立に水素原子又はアルキル基を表す。)。
  4. 前記一般式(I)で示される構造を有するポリカーボネート樹脂が、一般式(I−1)で示される構造を有し、
    Figure 2019095674
    (一般式(I−1)において、R111は、水素原子、メチル基、エチル基、フェニル基を表す。R112、R113は、それぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基を表す。R114〜R117は、それぞれ独立に水素原子又はメチル基を表す。mは、括弧内の繰り返し数を示し、0〜3の整数である。)
    さらに、前記一般式(III)で示される構造を有するポリエステル樹脂が、一般式(III−1)で示される構造を有する、
    Figure 2019095674
    (一般式(III−1)において、R311は、水素原子、メチル基、エチル基、フェニル基を表す。R312、R313は、それぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基を表す。R314〜R317は、それぞれ独立に水素原子又はメチル基を表す。nは、括弧内の繰り返し数を示し、0〜3の整数である。)
    請求項3に記載の電子写真装置。
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