以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1乃至図5は、本実施の形態による硬貨処理装置の構成や動作を示す図である。このうち、図1は、本実施の形態による硬貨処理装置の内部構成を概略的に示す概略構成図であり、図2は、図1に示す硬貨処理装置における収納繰出機構の構成を示す縦断面図である。また、図3および図4は、それぞれ、図1に示す硬貨処理装置における振分部の構成を示す上面図である。また、図5は、図1に示す硬貨処理装置における制御系の構成を示す機能ブロック図である。なお、図6乃至図8は、それぞれ、本実施の形態による硬貨処理装置に並設される紙幣処理装置の内部構成の様々な例を概略的に示す概略構成図である。
コンビニエンスストアやスーパーマーケット等の商業施設の店舗において、顧客が立ち入ることができるフロントオフィス領域には様々な商品が陳列された商品棚が設置されているとともに、このフロントオフィス領域の精算所には貨幣釣銭機やPOSレジスタが設置されている。顧客がこのような精算所で精算処理を行う際に、店員は、顧客から受け取った商品の代金としての貨幣を貨幣釣銭機に入金したり、釣銭としての貨幣を貨幣釣銭機から出金して顧客に返却したりするようになっている。また、POSレジスタにより、顧客が購入した商品に係る情報や貨幣釣銭機に収納されている貨幣に係る情報等の管理が行われるようになっている。このような貨幣釣銭機および当該貨幣釣銭機を構成する硬貨処理装置10および紙幣処理装置60の詳細について以下に説明する。
フロントオフィス領域の精算所に設置される貨幣釣銭機は、略直方体形状の外側筐体と、左右に並ぶよう配置され、外側筐体からそれぞれ手前側に引出可能となっている硬貨処理装置10および紙幣処理装置60(図6参照)とを備えており、硬貨処理装置10や紙幣処理装置60の上方にはPOSレジスタ(図示せず)が載置されるようになっている。硬貨処理装置10および紙幣処理装置60は、それぞれ、硬貨や紙幣の入金処理および出金処理を行うようになっている。以下、硬貨処理装置10の構成の詳細について図1乃至図5を用いて述べる。
図1に示すように、硬貨処理装置10は、略直方体形状の内側筐体11と、内側筐体11の前面側に設けられ、硬貨の入金処理を行う際に操作者によって硬貨が投入される硬貨受入部12と、内側筐体11の前面側に設けられ、硬貨の出金処理を行う際に硬貨が払い出される硬貨払出部40と、内側筐体11の内部で硬貨を金種毎に収納する複数(具体的には、6つ)の収納繰出機構30とを備えている。なお、図1における硬貨処理装置10の下側の面が当該硬貨処理装置10を手前側から見たときの前面となっており、図1における上方向が硬貨処理装置10の奥行き方向となっている。図1に示すように、複数の収納繰出機構30は内側筐体11の幅方向(すなわち、図1の左右方向)に沿って並列に並ぶよう配置されており、各収納繰出機構30にはそれぞれ1円硬貨、5円硬貨、10円硬貨、50円硬貨、100円硬貨および500円硬貨が収納されるようになっている。
硬貨受入部12は、硬貨投入口を介して受け入れた硬貨を1枚ずつ内側筐体11内に取り込むようになっている。具体的には、硬貨受入部12には、硬貨投入口を介して硬貨受入部12に受け入れられた硬貨を1枚ずつ内側筐体11の内部に繰り出す硬貨繰出機構13(図5参照)が設けられている。また、内側筐体11の内部には、硬貨繰出機構13により繰り出された硬貨を1枚ずつ搬送する搬送部14が接続されている。搬送部14は、硬貨繰出機構13により繰り出された硬貨をまず図1における左方向に搬送し、その後に硬貨を内側筐体11の奥行き方向(すなわち、図1における上方向)に搬送するようになっている。
図1に示すように、搬送部14の途中には、当該搬送部14により搬送される硬貨の金種、真偽、正損、表裏、新旧、搬送状態等の識別を行う識別部16が設けられている。また、搬送部14による硬貨の搬送方向における識別部16の下流側には、識別部16により正常な硬貨ではないと識別された硬貨や識別部16により識別することができなかった硬貨を搬送部14から分岐させて後述する硬貨払出部40に送るリジェクト部18が設けられている。
また、搬送部14による硬貨の搬送方向におけるリジェクト部18の更に下流側には、搬送部14により搬送される硬貨を金種毎に各収納繰出機構30に振り分ける振分部20が設けられている。このような振分部20の構成の詳細については後述する。
各収納繰出機構30は、硬貨を金種毎に収納するとともに収納されている硬貨を繰り出し可能となっている。ここで、各収納繰出機構30から繰り出された硬貨は硬貨払出部40に送られるようになっている。硬貨払出部40は内側筐体11の外部に露出しており、操作者はこの硬貨払出部40に集積されている硬貨を手で掴んで内側筐体11の外部に取り出すことができるようになっている。
次に、各収納繰出機構30の構成の詳細について図1および図2を用いて説明する。図1および図2に示すように、各収納繰出機構30は、振分部20により金種毎に振り分けられた硬貨を収納する収納部32と、収納部32に収納されている硬貨を1枚ずつ繰り出す第1繰出部34と、第1繰出部34から送られた硬貨を所定枚数(具体的には、4枚)だけ保持することができるようになっており、保持されている硬貨を1枚ずつ更に繰り出す第2繰出部36とを有している。ここで、収納部32は、互いに離間するよう設けられた左右一対の側壁を有しており、これらの左右一対の側壁の間に、硬貨が集積される硬貨集積空間が形成されるようになっている。また、硬貨集積空間の底部には第1繰出部34が配置されている。そして、左右一対の側壁の間に形成される硬貨集積空間に集積されている硬貨のうち最下層に位置する硬貨が第1繰出部34により1枚ずつ繰り出されるようになっている。
ここで、本実施の形態では、第1繰出部34は、円柱状部材34aの外周面に径外方向に突出する突出部材34bが螺旋状に設けられたものであり、円柱状部材34aが回転することによって突出部材34bが硬貨を円柱状部材34aの軸方向に沿って押動するようなスクリュー型のものとなっている。より詳細には、第1繰出部34は、円柱状部材34aを回転させるモータ34cを有しており、当該モータ34cにより円柱状部材34aを正逆両方向に回転させることができるようになっている。また、図2における左右方向において円柱状部材34aから上方に突出する隣り合う2つの突出部材34bの間に1枚の硬貨が挟まれるようになっている。そして、円柱状部材34aが1回転すると、隣り合う一対の突出部材34bの間の距離分だけ硬貨が突出部材34bにより図2における右方向または左方向に押動される。なお、円柱状部材34aが回転することにより突出部材34bが硬貨を図2における右方向に押動するような回転方向を正転方向といい、円柱状部材34aが回転することにより突出部材34bが硬貨を図2における左方向に押動するような回転方向を逆転方向という。
同様に、第2繰出部36は、円柱状部材36aの外周面に径外方向に突出する突出部材36bが螺旋状に設けられたものであり、円柱状部材36aが回転することによって突出部材36bが硬貨を円柱状部材36aの軸方向に沿って押動するようなスクリュー型のものとなっている。より詳細には、第2繰出部36は、円柱状部材36aを回転させるモータ36cを有しており、当該モータ36cにより円柱状部材36aを正逆両方向に回転させることができるようになっている。また、図2における左右方向において円柱状部材36aから下方に突出する隣り合う2つの突出部材36bの間に1枚の硬貨が挟まれるようになっている。そして、円柱状部材36aが1回転すると、隣り合う一対の突出部材36bの間の距離分だけ硬貨が突出部材36bにより図2における右方向または左方向に押動される。また、図2に示すように、第2繰出部36において円柱状部材36aの下方に最大で4枚の硬貨を保持させることができるようになっている。また、第2繰出部36の円柱状部材36aの下方には板状のガイド部材37が設けられており、ガイド部材37の上面に硬貨が載置されるようになっている。そして、円柱状部材36aが回転すると、ガイド部材37の上面に載置されている硬貨が突出部材36bにより当該ガイド部材37の上面に沿って図2における左右方向に押動されるようになっている。なお、円柱状部材36aが回転することにより突出部材36bが硬貨を図2における右方向に押動するような回転方向を正転方向といい、円柱状部材36aが回転することにより突出部材36bが硬貨を図2における左方向に押動するような回転方向を逆転方向という。
また、第1繰出部34における螺旋状の突出部材34bの向きは、第2繰出部36における螺旋状の突出部材36bの向きと逆になっている。このため、第1繰出部34の円柱状部材34aを正転方向に回転させるときの回転方向は、第2繰出部36の円柱状部材36aを正転方向に回転させるときの回転方向と逆になる。
また、上記の説明では、円柱状部材34aを回転させるモータ34cおよび円柱状部材36aを回転させるモータ36cがそれぞれ設けられている例について説明したが、1つのモータにより円柱状部材34aおよび円柱状部材36aが互いに逆の方向に同時に回転させられるようになっていてもよい。この場合には、1つのモータにより、図2における右方向に硬貨を繰り出す動作または図2における左方向に硬貨を戻す動作を行うことができるようになる。
ここで、第2繰出部36により硬貨を所定枚数(具体的には、4枚)だけ保持させることができるようになっている理由について以下に述べる。一般的に、硬貨処理装置10から出金される釣銭としての硬貨の金額は最大で999円であり、この場合には、各収納繰出機構30において第2繰出部36に、少なくとも、1円硬貨を4枚、5円硬貨を1枚、10円硬貨を4枚、50円硬貨を1枚、100円硬貨を4枚および500円硬貨を1枚保持させておけば、釣銭としての硬貨の出金処理が行われる際に第1繰出部34から第2繰出部36に硬貨を送らなくても第2繰出部36で保持されている硬貨を当該第2繰出部36により繰り出して硬貨払出部40に送るだけで、出金されるべき釣銭としての硬貨が全て硬貨払出部40に集積されるようになる。このため、収納部32に収納されている硬貨を第1繰出部34により第2繰出部36に繰り出した後に第2繰出部36から更に硬貨を硬貨払出部40に繰り出す場合と比較して、硬貨の払い出し動作を短時間で行うことができるようになる。
なお、図2に示すように、第1繰出部34の円柱状部材34aおよび第2繰出部36の円柱状部材36aはそれぞれ内側筐体11の奥行き方向(すなわち、図1における上下方向)に延びるよう平行に配置されている。また、第1繰出部34の円柱状部材34aの下流側端部の近傍に第2繰出部36の円柱状部材36aの上流側端部が設けられている。また、第2繰出部36の円柱状部材36aは第1繰出部34の円柱状部材34aよりも上方に設けられている。そして、第1繰出部34の円柱状部材34aが正転方向に回転することによって突出部材34bにより図2における右方向に押動された硬貨は第1繰出部34から第2繰出部36に受け渡され、この受け渡された硬貨は第2繰出部36の円柱状部材36aが正転方向に回転することによって突出部材36bにより図2における右方向に更に押動されるようになっている。そして、第2繰出部36の円柱状部材36aの下流側端部から排出された硬貨は硬貨払出部40に送られ、この硬貨払出部40に集積されるようになっている。
また、図2に示すように、第2繰出部36の円柱状部材36aの上流側端部の近傍における第1繰出部34の円柱状部材34aの上方には逆転ローラ38が設けられている。逆転ローラ38は、第1繰出部34の円柱状部材34aの外周面に対して、収納繰出機構30に収納されるべき硬貨の厚さ1枚分よりも大きく2枚分よりも小さい隙間だけ隔てて上方に設けられている。また、第1繰出部34により硬貨が繰り出される際に逆転ローラ38は第1繰出部34による硬貨の繰出方向とは逆方向(すなわち、図2における矢印方向)に回転するようになっている。このことにより、第1繰出部34によって収納部32から2枚以上の硬貨が重なった状態で繰り出されても、第1繰出部34から第2繰出部36に繰り出される硬貨を逆転ローラ38によって1枚ずつに分離することができるようになる。
また、各収納繰出機構30は、第1繰出部34から第2繰出部36に送られた硬貨を検知する検知部39が設けられている。ここで、検知部39は、第1繰出部34から第2繰出部36に硬貨が受け渡される箇所の近傍に設けられている。また、検知部39は、第1繰出部34から第2繰出部36に送られた硬貨を光学的に検知する光センサを含んでいる。より詳細には、検知部39は、第2繰出部36により保持される4枚の硬貨のうち最も硬貨払出部40から遠い側に位置する硬貨(すなわち、第2繰出部36による硬貨の繰出方向における最も上流側に位置する硬貨)を検知するようになっている。なお、検知部39は光センサに限定されることはなく、第1繰出部34から第2繰出部36に送られた硬貨を検知することができるのであれば磁気センサや超音波センサ等の光センサ以外のものが検知部39として用いられてもよい。
次に、振分部20の構成の詳細について図3および図4を用いて説明する。なお、図3および図4は、それぞれ、振分部20の構成を示す上面図である。
振分部20には、搬送路20aに沿って硬貨を1枚ずつ搬送する搬送部材(図示せず)が設けられている。また、振分部20にはガイド部材21が設けられており、搬送路20aに沿って搬送部材により搬送される硬貨はこのガイド部材21に接触しながら図3や図4における矢印方向に搬送されるようになっている。また、振分部20には、各収納繰出機構30に対応して複数の開口22a〜22fが金種毎に設けられている。より詳細には、各開口22a〜22fは、直径の小さい金種の順に並ぶよう連続的に形成されている。具体的に説明すると、開口22aは1円硬貨に対応し、開口22bは50円硬貨に対応し、開口22cは5円硬貨に対応し、開口22dは100円硬貨に対応し、開口22eは10円硬貨に対応し、開口22fは500円硬貨に対応している。そして、振分部20において搬送部材により搬送される硬貨は、その金種に対応する開口22a〜22fに入ることによって各収納繰出機構30に金種毎に振り分けられるようになる。
また、振分部20における開口22cの近傍の箇所には振分ゲート24が設けられている。この振分ゲート24は、開口22cを塞ぐ閉止位置(図4参照)と、開口22cを開く開口位置(図3参照)との間で進退移動可能となっている。開口22cに対応する5円硬貨と、開口22dに対応する100円硬貨とは直径がほぼ同じ大きさであるため、振分ゲート24が設けられていない場合には識別部16により識別された硬貨の金種が100円であってもこの硬貨が誤って5円硬貨に対応する開口22cに入ってしまうおそれがある。このようなトラブルが生じることを防止するため、識別部16により識別された硬貨の金種が100円である場合には、振分ゲート24を図4に示すような閉止位置に移動させることにより、100円硬貨が開口22cに入ることを防止する。一方、識別部16により識別された硬貨の金種が5円である場合には、振分ゲート24を図3に示すような開口位置に移動させることにより、5円硬貨が開口22cに入るようにする。
ここで、本実施の形態では、各開口22a〜22fに誤った金種の硬貨が入ってしまうことを抑制するために、各開口22a〜22eに対応して複数の片寄せレバー26a〜26eが設けられている。各片寄せレバー26a〜26eは例えばバネから構成されており、各片寄せレバー26a〜26eは、搬送路20a側に突出した線状の突出部分27を有している。ここで、各片寄せレバー26a〜26eの突出部分27は、搬送路20aにおける硬貨の搬送方向に対して45°以下の角度をなすような方向に延びている。また、搬送路20aに沿って搬送部材により搬送される硬貨が各片寄せレバー26a〜26eの突出部分27に当たると、突出部分27が硬貨によって搬送路20aの外側に向かって押され、各片寄せレバー26a〜26eのバネが縮むようになる。このような各片寄せレバー26a〜26eにより、搬送路20aに沿って搬送部材により搬送される硬貨はガイド部材21側に寄せられるようになり、当該ガイド部材21に常に接触しながら搬送されるようになる。このため、各開口22a〜22eに、当該開口22a〜22eに対応する金種の硬貨よりも直径が大きな硬貨が誤って入ってしまうことが抑制される。
なお、各片寄せレバー26a〜26eは、ねじりバネそのものから構成されていてもよい。また、各片寄せレバー26a〜26eが搬送路20aの外側ではなく内側に設けられ、これらの片寄せレバー26a〜26eにより硬貨が搬送路20aの外側に寄せられるようになっていてもよい。
次に、本実施の形態による硬貨処理装置10における制御系の構成について図5を用いて説明する。図5に示すように、硬貨処理装置10にはCPU(中央演算処理ユニット)等の制御部50が設けられており、硬貨処理装置10の各構成部材がそれぞれ当該制御部50に接続されている。具体的には、硬貨繰出機構13、搬送部14、識別部16、リジェクト部18、振分部20、各収納繰出機構30(具体的には、第1繰出部34、第2繰出部36および検知部39)等がそれぞれ制御部50に接続されている。そして、識別部16による硬貨の識別結果や、検知部39による硬貨の検知結果が制御部50に送られるようになっている。また、制御部50は、硬貨繰出機構13、搬送部14、リジェクト部18、振分部20、第1繰出部34のモータ34c、第2繰出部36のモータ36c等の各構成部材に指令を送ることによりこれらの構成部材の制御を行うことができるようになっている。
また、図5に示すように、硬貨処理装置10の上面前部にはタッチパネル等の操作表示部52が設けられており、当該操作表示部52は制御部50に接続されている。操作表示部52には、硬貨処理装置10の各収納繰出機構30に収納されている硬貨の在高等に関する情報や、硬貨の処理状況に係る情報等が表示されるようになっている。また、操作者は操作表示部52により制御部50に硬貨の入金開始指令や出金開始指令等の様々な指令を入力することができるようになっている。
次に、このような構成からなる硬貨処理装置10の動作について説明する。なお、以下に示すような硬貨処理装置10の動作は、制御部50が硬貨処理装置10の各構成部材を制御することにより行われるようになっている。
まず、硬貨処理装置10において硬貨の入金処理が行われる際の動作について説明する。硬貨処理装置10において硬貨の入金処理が行われる際に、操作者は最初に内側筐体11の上面手前側に設けられた硬貨投入口に硬貨を投入する。硬貨投入口に投入された硬貨は硬貨受入部12に受け入れられるようになる。そして、硬貨受入部12に受け入れられた硬貨は硬貨繰出機構13によって内側筐体11の内部に1枚ずつ繰り出され、搬送部14により1枚ずつ搬送される。また、搬送部14により搬送される硬貨は識別部16によりその金種、真偽、正損、表裏、新旧、搬送状態等の識別が行われる。ここで、識別部16により正常であると識別された硬貨はリジェクト部18により搬送部14から分岐させられることなく当該搬送部14により振分部20に送られ、この振分部20により硬貨は金種毎に各収納繰出機構30に振り分けられ、各収納繰出機構30の収納部32に収納されるようになる。一方、識別部16により正常な硬貨ではないと識別された硬貨や識別部16により識別することができなかった硬貨はリジェクト硬貨としてリジェクト部18により搬送部14から分岐させられ、この分岐させられたリジェクト硬貨は硬貨払出部40に送られる。また、上述したように、硬貨払出部40は内側筐体11の前面側からアクセス可能となっているため、リジェクト部18から硬貨払出部40に送られたリジェクト硬貨を操作者は内側筐体11の前面側から当該内側筐体11の外部に取り出して硬貨受入部12に再投入等することができるようになる。
次に、硬貨処理装置10において硬貨の出金処理が行われる際の動作について説明する。本実施の形態では、硬貨処理装置10において硬貨の出金処理が行われる前に、各収納繰出機構30において第2繰出部36に所定枚数(具体的には、4枚)の硬貨を予め保持させておく。そして、硬貨処理装置10において硬貨の出金処理が行われる際に、操作者が操作表示部52によって出金されるべき硬貨の金種毎の枚数や合計金額等の出金処理に係る情報を入力すると、出金されるべき硬貨の金種に対応する収納繰出機構30において第2繰出部36の円柱状部材36aがモータ36cによって正転方向に回転させられることにより、第2繰出部36に保持されている硬貨が突出部材36bによって図2における右方向に押動され、第2繰出部36から排出された硬貨が硬貨払出部40に送られるようになる。このような、第2繰出部36に保持されている硬貨を当該第2繰出部36により1枚ずつ繰り出させる動作を硬貨払出動作ともいう。このような硬貨払出動作が各収納繰出機構30において行われることにより、出金されるべき硬貨が硬貨払出部40に集積されるようになる。また、上述したように、硬貨払出部40は内側筐体11の前面側からアクセス可能となっているため、操作者は硬貨払出部40に手を入れることにより出金硬貨を内側筐体11の前面側から当該内側筐体11の外部に取り出すことができるようになる。
また、本実施の形態の硬貨処理装置10では、硬貨の出金処理が行われるよりも前のタイミングに、各収納繰出機構30において第2繰出部36により所定枚数の硬貨を保持させる硬貨保持動作が予め行われるようになっている。このような硬貨保持動作は、例えば硬貨の入金処理の間に行われるようになっている。具体的には、硬貨の入金処理が行われる際に第1繰出部34の円柱状部材34aおよび第2繰出部36の円柱状部材36aがそれぞれ正転方向に回転させられる。このことにより、振分部20から各収納繰出機構30に振り分けられて収納部32に収納された硬貨の一部は第1繰出部34から第2繰出部36に繰り出される。そして、検知部39により硬貨が4枚検知されると、第2繰出部36に4枚の硬貨が保持されたとみなされ、第1繰出部34の円柱状部材34aおよび第2繰出部36の円柱状部材36aが停止させられるようになる。
ここで、上述した硬貨保持動作を行うにあたり、収納部32に収納されている硬貨を第1繰出部34により第2繰出部36に繰り出す際に隣り合う突出部材34bの間に硬貨が全て入っている場合には、第1繰出部34から第2繰出部36に繰り出された硬貨が検知部39により4枚検知されたときに第1繰出部34の円柱状部材34aおよび第2繰出部36の円柱状部材36aを停止させると第2繰出部36に4枚の硬貨が保持されるようになる。しかしながら、収納部32に収納されている硬貨を第1繰出部34により第2繰出部36に繰り出す際に、各突出部材34bの間に形成される硬貨収納領域に硬貨が入らない場合がある。この場合には、硬貨1枚分だけ第1繰出部34から第2繰出部36に硬貨を送るよう第1繰出部34の円柱状部材34aが回転しても、各突出部材34bの間に形成される硬貨収納領域に硬貨が入っていないことにより、第1繰出部34から第2繰出部36に硬貨が送られない。すなわち、第1繰出部34において各突出部材34bの間に形成される硬貨収納領域に硬貨が入っていない場合には、硬貨の繰出方向における第1繰出部34の下流側端部にこの硬貨収納領域が到達したときに、円柱状部材34aが1回転しても第1繰出部34から第2繰出部36に硬貨が送られないようになる。このときには、第2繰出部36においても各突出部材36bの間に形成される硬貨収納領域に硬貨が入らないようになり、第2繰出部36において所定枚数の硬貨を保持できないおそれがある。すなわち、第2繰出部36において硬貨が連続的に4枚並ばなくなり、ある硬貨とその下流側にある別の硬貨との間に硬貨1枚分の空間(本来ならば硬貨が収納されるべき空間)ができるようになる。このような場合に、検知部39により4枚の硬貨が検知されるまで第1繰出部34の円柱状部材34aおよび第2繰出部36の円柱状部材36aを回転させ続けると、4枚目の硬貨が検知部39により検知される前に第2繰出部36において最も下流側に位置する硬貨が当該第2繰出部36から排出されて硬貨払出部40に送られてしまうおそれがある。
このため、本実施の形態では、硬貨保持動作が行われる場合において、硬貨1枚分だけ第1繰出部34から第2繰出部36に硬貨を送るよう第1繰出部34の円柱状部材34aおよび第2繰出部36の円柱状部材36aが各モータ34c、36cによって回転させられた際に検知部39により硬貨が検知されなかったときに、第1繰出部34の円柱状部材34aが停止させられるとともに、第2繰出部36の円柱状部材36aが逆転方向に回転させられるようになる。このことにより、硬貨の繰出方向における第2繰出部36の上流側端部の近傍において隣り合う一対の突出部材34bの間に形成される硬貨収納領域に硬貨が入っていない場合でも、第2繰出部36の円柱状部材36aを逆転方向に回転させることにより、第2繰出部36に既に保持されている硬貨を第1繰出部34側に寄せることができるようになる。そして、第2繰出部36の円柱状部材36aが逆転方向に回転させられる際に、検知部39により硬貨が検知されると、硬貨の繰出方向における第2繰出部36の上流側端部の近傍において各突出部材34bの間の硬貨収納領域に硬貨が入ったとみなされるため、第1繰出部34の円柱状部材34aおよび第2繰出部36の円柱状部材36aをそれぞれ正転方向に回転させて第1繰出部34から第2繰出部36に硬貨を送るような硬貨保持動作が続行されるようになる。また、この場合には、第2繰出部36において隣り合う突出部材36bの間に形成される硬貨収納領域に硬貨が上流側から順に収納されないという現象が解消されるため、第2繰出部36に所定枚数の硬貨を保持させることができるようになる。
また、第2繰出部36の円柱状部材36aが逆転方向に回転させられる際に、検知部39により硬貨が検知されたときではなく、硬貨1枚分だけ第2繰出部36に保持されている硬貨が繰出方向と逆方向に移動させられた後、第1繰出部34の円柱状部材34aおよび第2繰出部36の円柱状部材36aをそれぞれ正転方向に回転させて第1繰出部34から第2繰出部36に硬貨を送るようになっていてもよい。第2繰出部36の円柱状部材36aが逆転方向に回転させられる際に、硬貨1枚分だけ第2繰出部36に保持されている硬貨が繰出方向と逆方向に移動させられると、第2繰出部36に既に保持されている硬貨が第1繰出部34側に寄せられるため、硬貨の繰出方向における第2繰出部36の上流側端部の近傍において各突出部材34bの間の硬貨収納領域に硬貨が入ったとみなされるようになる。このため、この場合には第1繰出部34の円柱状部材34aおよび第2繰出部36の円柱状部材36aをそれぞれ正転方向に回転させて第1繰出部34から第2繰出部36に硬貨を送っても、第2繰出部36において隣り合う突出部材36bの間に形成される硬貨収納領域に硬貨が上流側から順に収納されないという現象は生じなくなり、第2繰出部36に所定枚数の硬貨を保持させることができるようになる。
以上のような構成からなる本実施の形態の硬貨処理装置10およびこのような硬貨処理装置10に設けられた収納繰出機構30によれば、第2繰出部36は、第1繰出部34から送られた硬貨を所定枚数だけ保持することができるようになっており、保持されている硬貨を1枚ずつ更に繰り出すようになっている。また、第1繰出部34から第2繰出部36に送られた硬貨を検知する検知部39が設けられている。このように、第1繰出部34から第2繰出部36に送られた硬貨を検知する検知部39を設けた場合には、第2繰出部36に所定枚数の硬貨を確実に保持させることができるようになるため、出金指示が与えられたときに第2繰出部36を駆動するだけで所定枚数の硬貨を確実に払い出すことができ、よって硬貨の払い出し動作にかかる時間を短縮することができる。
より詳細に説明すると、第1繰出部34から第2繰出部36に硬貨が受け渡される際に、第2繰出部36の各突出部材36bの間に形成される硬貨収納領域に硬貨が適切に入らなかったときに、一対の突出部材36bの間に隙間ができてしまい第2繰出部36において所定枚数(例えば、4枚)の硬貨を保持させることができない場合がある。この場合には、出金指示が与えられたときに第2繰出部36を回転させるだけでは所定枚数の硬貨を払い出すことができなくなり、収納部32に収納されている硬貨を第1繰出部34により第2繰出部36に繰り出す必要が生じるため、硬貨の払い出し動作にかかる時間が長くなってしまう。これに対し、本実施の形態では、第1繰出部34から第2繰出部36に送られた硬貨を検知する検知部39を設けることにより、第2繰出部36に所定枚数の硬貨を確実に保持させることができるようになる。この場合には、収納部32に収納されている硬貨を第1繰出部34により第2繰出部36に繰り出して、この繰り出された硬貨を第2繰出部36により更に繰り出す場合と比較して、硬貨の払い出し動作にかかる時間を短縮することができる。
なお、本実施の形態による硬貨処理装置10やこのような硬貨処理装置10による硬貨処理方法は、上述したような態様に限定されることはなく、様々な変更を加えることができる。
例えば、上記の説明では、収納繰出機構30における第1繰出部34および第2繰出部36がそれぞれスクリュー型のものである場合について述べたが、このような態様に限定されることはない。変形例に係る収納繰出機構において、第1繰出部および第2繰出部のうちいずれか一方または両方が、スクリュー型のものではなく平ベルト上で硬貨を搬送するものや線状のベルトに設けられたピン部材に硬貨を引っ掛けることにより搬送するものであってもよい。
また、本実施の形態に係る収納繰出機構30が単体で用いられる場合には、上記の制御部50と同等の構成および機能を有する制御部が収納繰出機構30に設けられるようになっていてもよい。
また、本発明に係る硬貨処理装置は、コンビニエンスストアやスーパーマーケット等の商業施設の店舗における顧客が商品の精算処理を行う精算所に設置される釣銭機に用いられるものに限定されることはない。出納機や両替機等の、釣銭機以外のものに本発明に係る硬貨処理装置が用いられてもよい。
次に、本実施の形態による硬貨処理装置10に並列される紙幣処理装置60の構成について図6を用いて説明する。なお、図6は、本実施の形態による硬貨処理装置10に並列される紙幣処理装置60の内部構成を概略的に示す側面図であり、図6における紙幣処理装置60の左側の面が当該紙幣処理装置60を手前側から見たときの前面となっている。また、図6における右方向が紙幣処理装置60の奥行き方向となっている。また、図6において、紙幣を参照符合Pで示している。
図6に示すように、紙幣処理装置60は、略直方体形状の内側筐体62と、内側筐体62の前面側に設けられ、紙幣の入金処理を行う際に操作者によって紙幣が投入される紙幣受入部64と、内側筐体62の前面側に設けられ、紙幣の出金処理を行う際に紙幣が払い出される紙幣払出部72と、内側筐体62の内部で紙幣を搬送する搬送部66と、内側筐体62の内部で紙幣を金種毎に収納する複数(具体的には、3つ)の収納繰出部70とを備えている。ここで、紙幣受入部64および紙幣払出部72は内側筐体62の前面側に設けられているため、操作者は紙幣受入部64に紙幣を投入したり紙幣払出部72から紙幣を取り出したりすることができるようになっている。また、紙幣受入部64には紙幣繰出機構65が設けられており、紙幣受入部64に受け入れられた紙幣は紙幣繰出機構65により1枚ずつ内側筐体62の内部に繰り出されて搬送部66により内側筐体62の内部で搬送されるようになっている。
また、搬送部66の途中には、当該搬送部66により搬送される紙幣の金種、真偽、正損、表裏、新旧、搬送状態等の識別を行う識別部68が設けられている。また、内側筐体62の前面側にはリジェクト部74が設けられており、紙幣受入部64から紙幣繰出機構65により内側筐体62の内部に繰り出された紙幣が識別部68を通過したときに、識別部68により識別することができなかった紙幣や識別部68により正常な紙幣ではないと識別された紙幣がリジェクト紙幣としてリジェクト部74に送られるようになっている。ここで、リジェクト部74は内側筐体62の前面側に設けられており、操作者はリジェクト部74から紙幣を取り出して紙幣受入部64に再投入することができるようになっている。
各収納繰出部70には、当該収納繰出部70の内部を2つの領域に仕切るための仕切レバー70aが設けられている。各仕切レバー70aは、収納繰出部70の内部を2つの領域に仕切る仕切位置と、収納繰出部70の内部から退避した退避位置との間で移動するようになっている。なお、図6では、各仕切レバー70aが仕切位置に位置しているときの状態が示されている。また、収納繰出部70において仕切レバー70aが仕切位置に位置しているときに、搬送部66から紙幣が収納繰出部70における仕切レバー70aにより仕切られた2つの領域のうち上側の領域に送られてこの上側の領域において仕切レバー70aの上に紙幣が集積されるようになっている。ここで、仕切レバー70aが仕切位置に位置しているときに、収納繰出部70における仕切レバー70aにより仕切られた2つの領域のうち上側の領域は、紙幣を一時的に保留する一時保留部として機能するようになる。そして、仕切レバー70aが仕切位置から退避位置に移動することにより、一時保留部に保留されていた紙幣が収納繰出部70に収納されるようになる。また、各収納繰出部70には紙幣繰出機構71が設けられており、仕切レバー70aが退避位置に位置しているときに、収納繰出部70に収納されている紙幣が紙幣繰出機構71により搬送部66に1枚ずつ繰り出されるようになっている。
また、搬送部66には整理一時保留部76が接続されている。ここで、紙幣処理装置60において紙幣の精査処理が行われる際に、各収納繰出部70から搬送部66に繰り出されて識別部68により識別された紙幣が整理一時保留部76に送られてこの整理一時保留部76において一時的に保留されるようになっている。また、整理一時保留部76には紙幣繰出機構77が設けられており、整理一時保留部76に収納されている紙幣が紙幣繰出機構77により搬送部66に1枚ずつ繰り出されるようになっている。
また、本実施の形態では、各収納繰出部70および整理一時保留部76が内側筐体62の高さ方向および奥行き方向に対してそれぞれ傾斜している。この場合には、各収納繰出部70および整理一時保留部76が内側筐体62の高さ方向に沿って図6における上下方向に延びるよう配置される場合と比較して、内側筐体62の高さを小さくすることができ、よって紙幣処理装置60の省スペース化を図ることができるようになる。
なお、本実施の形態による硬貨処理装置10に並列される紙幣処理装置は、図6に示すような構成のものに限定されることはない。本実施の形態による硬貨処理装置10に並列される紙幣処理装置として、図7に示す紙幣処理装置80が用いられてもよい。なお、図7は、本実施の形態による硬貨処理装置10に並列される紙幣処理装置80の内部構成の他の例を概略的に示す側面図であり、図7における紙幣処理装置80の左側の面が当該紙幣処理装置80を手前側から見たときの前面となっている。また、図7における右方向が紙幣処理装置80の奥行き方向となっている。
図7に示すように、紙幣処理装置80は、略直方体形状の内側筐体82と、内側筐体82の前面側に設けられ、紙幣の入金処理を行う際に操作者によって紙幣が投入される紙幣受入部84と、内側筐体82の前面側に設けられ、紙幣の出金処理を行う際に紙幣が払い出される紙幣払出部92と、紙幣受入部84から繰り出された紙幣を内側筐体82の内部で搬送する入金搬送部86と、内側筐体82の内部で紙幣を金種毎に収納する複数(具体的には、3つ)の収納繰出部90と、各収納繰出部90から繰り出された紙幣を内側筐体82の内部で搬送し、紙幣払出部92に送る出金搬送部96とを備えている。ここで、紙幣受入部84および紙幣払出部92は内側筐体82の前面側に設けられているため、操作者は紙幣受入部84に紙幣を投入したり紙幣払出部92から紙幣を取り出したりすることができるようになっている。また、紙幣受入部84には紙幣繰出機構85が設けられており、紙幣受入部84に受け入れられた紙幣は紙幣繰出機構85により1枚ずつ内側筐体82の内部に繰り出されて入金搬送部86により内側筐体82の内部で搬送されるようになっている。
また、入金搬送部86の途中には、当該入金搬送部86により搬送される紙幣の金種、真偽、正損、表裏、新旧、搬送状態等の識別を行う識別部88が設けられている。また、入金搬送部86における識別部88の下流側には一時保留部94が接続されており、紙幣受入部84から紙幣繰出機構85により内側筐体82の内部に繰り出された紙幣が識別部88を通過したときに、識別部88により正常な紙幣であると識別された紙幣は一時保留部94に送られてこの一時保留部94に一時的に保留されるようになっている。また、紙幣受入部84から紙幣繰出機構85により内側筐体82の内部に繰り出された紙幣が識別部88を通過したときに、識別部88により識別することができなかった紙幣や識別部88により正常な紙幣ではないと識別された紙幣はリジェクト紙幣として入金搬送部86から出金搬送部96に送られ、更にこの出金搬送部96により紙幣払出部92に送られるようになっている。ここで、紙幣払出部92は内側筐体82の前面側に設けられているため、操作者は紙幣払出部92から紙幣を取り出して紙幣受入部84に再投入することができるようになっている。また、一時保留部94には紙幣繰出機構95が設けられており、一時保留部94に収納されている紙幣が紙幣繰出機構95により入金搬送部86に1枚ずつ繰り出されるようになっている。
各収納繰出部90には、入金搬送部86から送られた紙幣が集積されるようになっている。また、各収納繰出部90には紙幣繰出機構91が設けられており、収納繰出部90に収納されている紙幣が紙幣繰出機構91により出金搬送部96に1枚ずつ繰り出されるようになっている。そして、各収納繰出部90から出金搬送部96に繰り出された紙幣は当該出金搬送部96により紙幣払出部92に送られるようになっている。
また、本実施の形態では、各収納繰出部90および一時保留部94が内側筐体82の高さ方向および奥行き方向に対してそれぞれ傾斜している。この場合には、各収納繰出部90および一時保留部94が内側筐体82の高さ方向に沿って図7における上下方向に延びるよう配置される場合と比較して、内側筐体82の高さを小さくすることができ、よって紙幣処理装置80の省スペース化を図ることができるようになる。
また、本実施の形態による硬貨処理装置10に並列される紙幣処理装置として、図8に示す紙幣処理装置100が用いられてもよい。なお、図8は、本実施の形態による硬貨処理装置10に並列される紙幣処理装置100の内部構成の更に他の例を概略的に示す側面図であり、図8における紙幣処理装置100の左側の面が当該紙幣処理装置100を手前側から見たときの前面となっている。また、図8における右方向が紙幣処理装置100の奥行き方向となっている。
図8に示すように、紙幣処理装置100は、略直方体形状の内側筐体102と、内側筐体102の前面側に設けられ、紙幣の入金処理を行う際に操作者によって紙幣が投入される紙幣受入部104と、内側筐体102の前面側に設けられ、紙幣の出金処理を行う際に紙幣が払い出される紙幣払出部112と、紙幣払出部112から内側筐体102の内部に繰り出された紙幣を当該内側筐体102の内部で搬送する入金搬送部106と、内側筐体102の内部で紙幣を金種毎に収納する複数(具体的には、3つ)の収納繰出部110と、各収納繰出部110から繰り出された紙幣を内側筐体102の内部で搬送し、紙幣払出部112に送る出金搬送部116とを備えている。ここで、紙幣受入部104および紙幣払出部112は内側筐体102の前面側に設けられているため、操作者は紙幣受入部104に紙幣を投入したり紙幣払出部112から紙幣を取り出したりすることができるようになっている。また、紙幣受入部104には紙幣繰出機構105が設けられており、紙幣受入部104に受け入れられた紙幣は紙幣繰出機構105により1枚ずつ内側筐体102の内部に繰り出されて入金搬送部106により内側筐体102の内部で搬送されるようになっている。
また、入金搬送部106の途中には、当該入金搬送部106により搬送される紙幣の金種、真偽、正損、表裏、新旧、搬送状態等の識別を行う識別部108が設けられている。また、内側筐体102の前面側にはリジェクト部114が設けられており、紙幣受入部104から紙幣繰出機構105により内側筐体102の内部に繰り出された紙幣が識別部108を通過したときに、識別部108により識別することができなかった紙幣や識別部108により正常な紙幣ではないと識別された紙幣がリジェクト紙幣として入金搬送部106から出金搬送部116に送られ、更にこの出金搬送部116によりリジェクト部114に送られるようになっている。ここで、リジェクト部114は内側筐体102の前面側に設けられており、操作者はリジェクト部114から紙幣を取り出して紙幣受入部104に再投入することができるようになっている。
各収納繰出部110に対応して一時保留部118が設けられており、各一時保留部118は入金搬送部106に接続されている。そして、識別部108により正常な紙幣であると識別された紙幣は入金搬送部106から各一時保留部118に送られ、各一時保留部118において一時的に保留されるようになっている。その後、各一時保留部118に保留されている紙幣が当該一時保留部118から対応する収納繰出部110に送られ、この収納繰出部110に収納されるようになっている。また、各収納繰出部110には紙幣繰出機構111が設けられており、収納繰出部110に収納されている紙幣が紙幣繰出機構111により出金搬送部116に1枚ずつ繰り出されるようになっている。
また、本実施の形態では、各収納繰出部110が内側筐体102の高さ方向および奥行き方向に対してそれぞれ傾斜している。この場合には、収納繰出部110が内側筐体102の高さ方向に沿って図8における上下方向に延びるよう配置される場合と比較して、内側筐体102の高さを小さくすることができ、よって紙幣処理装置100の省スペース化を図ることができるようになる。
以上のように、図6乃至図8に示す各紙幣処理装置60、80、100において、各収納繰出部70、90、110を内側筐体62、82、102の高さ方向および奥行き方向に対してそれぞれ傾斜するよう配置することにより、内側筐体62、82、102の高さを小さくすることができる。