JP2019070074A - イソイミド結合を有する重合体およびその製造方法、ならびにイミド結合を有する重合体 - Google Patents
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Abstract
Description
ポリイミド樹脂に関して、例えば、特許文献1には、透明性、耐熱性及び機械特性が良好な特定の構造単位を含む新規なポリイミドおよびポリイミドの製造方法が開示されている。また、特許文献2には、溶媒溶解性のポリイソイミド樹脂の溶液をフィルム状に成形した後、溶液を蒸発除去してポリイソイミドを熱転位させることにより、比較的低温での加熱工程によって得られるポリイミドフィルムが開示されている。
本発明の目的は、ポリイミド樹脂の前駆体として有用な、安定性の良い新規なイソイミド結合を有する重合体およびその製造方法、ならびにイミド結合を有する重合体を提供することにある。
[一般式(1)中、Pは炭素数1〜100の有機基であり、Xは四価の有機基であり、Yは二価の有機基であり、nは1〜100の整数である。]
[一般式(2)中、A1はカルボニル基またはアミド基であり、R1は炭素数1〜100の一価の有機基である。]
[一般式(3)中、A2はエチレン基またはビニレン基であり、前記エチレン基および前記ビニレン基中の水素が炭素数1〜100の有機基に置換されていてもよい。]
本実施形態のイソイミド結合を有する重合体は、一般式(1)で表される。
[一般式(1)中、Pは炭素数1〜100の有機基であり、Xは四価の有機基であり、Yは二価の有機基であり、nは1〜100の整数である。]
[一般式(2)中、A1はカルボニル基[−C(=O)またはアミド基−C(=O)−NH−であり、R1は炭素数1〜100の一価の有機基である。]
[一般式(3)中、A2はエチレン基またはビニレン基であり、前記エチレン基および前記ビニレン基中の水素が炭素数1〜100の有機基に置換されていてもよい。]
[一般式(4)中のXは、一般式(1)中のXと同様の基であり、R2は炭素数1〜100の有機基である。]
[一般式(5)中のXは、一般式(1)中のXと同様の基であり、R3は炭素数1〜100の有機基である。]
式(AN−4−17)において、mは1〜12の整数である。
式(AN−12)において、環A11はそれぞれ独立してシクロヘキサン環またはベンゼン環である。
式(AN−13)において、X13は炭素数2〜6のアルキレンであり、Phはフェニルを表す。
[一般式(6)において、R4は、−O−、−CO−、−SO2−、−C(CF3)2−、−R5−または−COO−R5−OCO−(R5は独立に、炭素数1〜4のアルキル基である。)である。]
[一般式(7)において、R6は、−O−、−CO−、−SO2−、−C(CF3)2−、−R7−または−O−ph−R8−ph−O−である(phはベンゼン環であり、R8は、−O−、−CO−、−SO2−、−C(CF3)2−または−R7−である。)。なお、R7は独立に、炭素数1〜4のアルキル基である。]
イソイミド結合を有する重合体を転位することにより、イミド結合を有する重合体が得られる。イソイミド結合を有する重合体は、加熱によって分子内で転位を生じさせたり、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7等の触媒(酸触媒、塩基触媒)を使用して分子内で転位を生じさせたりして、生成することができる。イミド結合を有する重合体(イミド樹脂)の前駆体として、イソイミド結合を有する重合体を用いることにより、ポリアミック酸重合体を用いた場合のように脱水反応が生じないから、脱水反応に伴う成形体の欠陥発生を避けることができる。
本発明のイソイミド結合を有する重合体は、末端封止工程と、イソイミド化工程と、を備えた製造方法によって製造できる。
アミック酸重合体の原料として用いられる酸無水物としては、例えば、一般式(1)中の四価の有機基Xの由来として挙げた、テトラカルボン酸二無水物を用いることができる。
式(DI−1−7)および式(DI−1−8)において、kはそれぞれ独立して、1〜3の整数である。
式(DI−5−1)において、mは1〜12の整数である。
式(DI−5−12)および式(DI−5−13)において、mは1〜12の整数である。
式(DI−5−16)において、vは1〜6の整数である。
式(DI−5−30)において、kは1〜5の整数である。
式(DI−5−35)〜式(DI−5−37)、および式(DI−5−39)において、mは1〜12の整数であり、式(DI−5−38)および式(DI−5−39)において、kは1〜5の整数であり、式(DI−5−40)において、nは1または2の整数である。
式(DI−7−3)および式(DI−7−4)において、mは1〜12の整数であり、nは独立して1または2である。
式(DI−7−12)において、mは1〜12の整数である。
[一般式(8)中、mは0〜200である。]
これらの中でも、1,3−ビス(4−アミノフェノキシベンゼン)が特に好ましい。
上記の反応は40〜200℃で、0.2〜20時間行うことが好ましい。
安定で単離可能なイソイミド重合体が得られることから、例示した縮合剤の中ではカルボジイミド系縮合剤が好ましく、特に、塩酸1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸)が好ましい。
PSt:ポリスチレン
PMMA:ポリメタクリル酸メチル
NMP:N−メチル−2−ピロリドン
IPA:2−プロパノール
6FDA:2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン二無水物
PMDA:無水ピロメリット酸(ピロメリット酸無水物)
TPE−R:1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン
DDS:3,3’−ジアミノフェニルスルホン
FDA:2,7−フルオレンジアミン
PDA:パラフェニルジアミン
MDA:4,4’−メチレンジアニリン
MODA:4,4’―ジアミノベンゾフェノン
ODA:4,4’−オキシジアニリン
4−BDAF:2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン
EDC・HCl:1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩
Mw:重量平均分子量
Mn:数平均分子量
<GPC>
装置:Waters製ACQUTY APCシステム(検出器:示差屈折率計)
溶剤:THF
流速:0.8ml/min
カラム温度:40℃
使用カラム:ACQUITY APC XT 45と、ACQUITY APC XT 45と、をつなげて使用
較正曲線用標準試料:PSt
溶剤:NMP
流速:0.4ml/min
カラム温度:60℃
使用カラム:ACQUITY APC XT 45と、ACQUITY APC XT 45と、をつなげて使用
較正曲線用標準試料:PMMA
装置:Diamond−DSC(パーキンエルマー社製)
昇温速度:100℃/min
測定温度:20〜350℃
解析:中間点ガラス転移温度;Tg(JIS K 7121準拠)
装置:TG/DTA6200(日立ハイテクサイエンス社製)
昇温速度:10℃/min
測定温度:40〜700℃
解析:5%重量減の温度;Td5
装置:ミカサ社製 MS−A150
撹拌機、温度計、還流冷却管を備えた500mLの4つ口フラスコに、ジアミン成分として、TPE−R(11.99g、0.041mol)を加え、さらにNMP222.00gを加え、ジアミンが溶解するまでよく撹拌した。ジアミン成分が溶解した後、オイルバスを用いて、溶液を50℃まで昇温し、酸無水物成分として6FDA(12.15g、0.027mol)を系内に添加し、50℃を保ちながら3時間撹拌を行った。続いて、溶液を80℃まで昇温し、末端封止成分としてフェニルイソシアネート(3.26g、0.027mol)を添加し、80℃を保ちながら2時間撹拌を行った。続いて溶液温度を50℃まで下げ、EDC・HCl(11.54g、0.060mol)を添加し、50℃を保ちながら4時間撹拌を行った。得られたポリマー溶液をIPA/ヘプタン=2/1(体積比)の混合溶液に滴下し、再沈殿を行った。桐山ロートでろ過した後、40℃で8時間真空乾燥を行い、一般式(9)に表す重合体(1)23.18gを得た。GPCを用いて分子量を測定した結果、Mw=5,300、Mw/Mn=1.2であった。DSCを用いてガラス転移点を測定した結果、Tg=292℃であった。TG/DTAを用いて5%重量減温度を測定した結果、Td5=320℃であった。
TPE−Rの代りにDDS(0.041mol)を用いた以外は実施例1と同じ方法で、一般式(10)に表す重合体(2)を合成することができる。
TPE−Rの代りにBenzidine(0.041mol)を用いた以外は実施例1と同じ方法で、一般式(11)に表す重合体(3)を合成することができる。
TPE−Rの代りにFDA(0.041mol)を用いた以外は実施例1と同じ方法で、一般式(12)に表す重合体(4)を合成することができる。
TPE−Rの代りにシロキサンジアミン(0.041mol)を用いた以外は実施例1と同じ方法で、一般式(13)に表す重合体(5)を合成することができる。
TPE−Rの代りにPDA(0.041mol)を用いた以外は実施例1と同じ方法で、一般式(14)に表す重合体(6)を合成することができる。
TPE−Rの代りにMDA(0.041mol)を用いた以外は実施例1と同じ方法で、一般式(15)に表す重合体(7)を合成することができる。
TPE−Rの代りにMODA(0.041mol)を用いた以外は実施例1と同じ方法で、一般式(16)に表す重合体(8)を合成することができる。
TPE−Rの代りにODA(0.041mol)を用いた以外は実施例1と同じ方法で、一般式(17)に表す重合体(9)を合成することができる。
TPE−Rの代りに4−BDAF(0.041mol)を用いた以外は実施例1と同じ方法で、一般式(18)に表す重合体(10)を合成することができる。
TPE−Rの代りに4,4’−メチレンビスシクロへキサンアミン(0.041mol)を用いた以外は実施例1と同じ方法で、一般式(19)に表す重合体(11)を合成することができる。
TPE−Rの代りに1,3−ビス(4−アミノフェニル)アダマンタン(0.041mol)を用いた以外は実施例1と同じ方法で、一般式(20)に表す重合体(12)を合成することができる。
6FDAの代りにジシクロヘキシル−3,4,3,4−テトラカルボン酸二無水物(0.041mol)を用いた以外は実施例1と同じ方法で、一般式(21)に表す重合体(13)を合成することができる。
6FDAの代わりにPMDA(0.027mol)を用いた以外は実施例4と同じ方法で、一般式(22)に表す重合体(14)を合成することができる。
6FDAの代わりにPMDA(0.027mol)を用いた以外は実施例6と同じ方法で、一般式(23)に表す重合体(15)を合成することができる。
撹拌機、温度計、還流冷却管を備えた500mLの4つ口フラスコに、ジアミン成分として、ODA(8.204g、0.041mol)を加え、さらにNMP156.00gを加え、ジアミンが溶解するまでよく撹拌した。ジアミン成分が溶解した後、オイルバスを用いて、溶液を50℃まで昇温し、酸無水物成分としてPMDA(5.919g、0.027mol)を系内に添加し、添加終了後、50℃を保ちながら3時間撹拌を行った。続いて、オイルバスを用いて、溶液を80℃まで昇温し、末端封止成分としてフェニルイソシアネート(3.26g、0.027mol)を添加し、添加終了後、80℃を保ちながら2時間撹拌を行った。続いて溶液温度を50℃まで下げ、EDC・HCl(11.54g、0.0602mol)を添加し、50℃を保ちながら4時間撹拌を行った。得られたポリマー溶液をIPA /ヘプタン=2/1(体積比)の混合溶液に滴下し、再沈殿を行った。桐山ロートでろ過した後、40℃で8時間真空乾燥を行い、一般式(24)に表す重合体(16)13.65gを得た。GPCを用いて分子量を測定した結果、Mw=14,000、Mw/Mn=1.2であった。DSCを用いてガラス転移点を測定したが、観測されなかった。TG/DTAを用いて5%重量減温度を測定した結果、Td5=310℃であった。
6FDAの代わりにPMDA(0.027mol)、フェニルイソシアネートの代わりに無水フタル酸無水物(0.027mol)を用いた以外は実施例1と同じ方法で、一般式(25)に表す重合体(17)を合成することができる。
PDA(0.027mol)、6FDA(0.041mol)を用いた以外は実施例6と同じ方法で、一般式(26)に表す重合体(18)を合成することができる。
フェニルイソシアネートの代わりにアニリン(0.027mol)を用いた以外は実施例15と同じ方法で、一般式(27)に表す重合体(19)を合成することができる。
イソイミドの熱転位によるイミド結合を含む重合体の膜の作製および評価
実施例1で得られたイソイミド重合体(1)をTHFに溶解し、15%の溶液を調整した。調整した溶液をガラス基板上、スピンコーターを用いて回転数600rpmで塗布し、120℃、10minで乾燥させ、イソイミド重合体の塗布膜が得られた。
得られた塗布膜をオーブン中300℃、1時間熱処理を行った。この熱処理により、塗布膜中のイソイミド重合体が転位して、イミド結合を有する重合体(イミド樹脂)が得られた。熱処理前後の膜厚の変化が見られず、イミド結合を有する重合体の膜は良好な耐熱性を示した。
撹拌機、温度計、還流冷却管を備えた200mLの4つ口フラスコに、ジアミン成分として、TPE−R(2.899g、0.0099mol)を加え、さらにNMP65.700gを加え、ジアミンが溶解するまでよく撹拌した。ジアミン成分が溶解した後、オイルバスを用いて、溶液を50℃まで昇温し、酸無水物成分として6FDA(4.3212g、0.0097mol)を系内に添加し、添加終了後、50℃を保ちながら3時間撹拌を行った。続いて、EDC・HCl(7.438g、0.0602mol)を添加し、50℃を保ちながら撹拌したところ、ゲル化してしまい、一般式(28)に表す重合体(20)を得ることができなかった。
Claims (10)
- 一般式(1)で表されるイソイミド結合を有する重合体。
[一般式(1)中、Pは炭素数1〜100の有機基であり、Xは四価の有機基であり、Yは二価の有機基であり、nは1〜100の整数である。] - 一般式(1)中、Pが、一般式(2)または(3)で表される有機基である、請求項1に記載の重合体。
[一般式(2)中、A1はカルボニル基またはアミド基であり、R1は炭素数1〜100の一価の有機基である。]
[一般式(3)中、A2はエチレン基またはビニレン基であり、前記エチレン基および前記ビニレン基中の水素が炭素数1〜100の有機基に置換されていてもよい。] - 一般式(1)中のXが、芳香族環を1〜4個有するテトラカルボン酸二無水物および/または脂環式のテトラカルボン酸二無水物に由来する四価の有機基である、請求項1に記載の重合体。
- 一般式(1)中のYが、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、ヘテロアリール基またはオルガノシロキサン基である、請求項1に記載の重合体。
- 一般式(2)中のR1が、炭素数1〜40のアルキル基、シクロアルキル基、アルキレン基、アリール基、ヘテロアリール基、シクロヘキサン基からなる群から選択される一または二以上の置換基である、請求項2に記載の重合体。
- 一般式(1)中、C=N結合が位置異性体であることを特徴とする、請求項1に記載の重合体。
- 一般式(1)および(3)中の少なくとも一方において、C=N結合が位置異性体であることを特徴とする、請求項2に記載の重合体。
- 請求項1に記載の重合体を転位することにより生成されることを特徴とするイミド結合を有する重合体。
- モノイソシアネート、モノカルボン酸活性体、およびモノアミンを有する化合物からなる群のうちの一または二以上と、アミック酸重合体と、を反応させて、末端が封止された末端封止アミック酸重合体を生成する末端封止工程、および、
前記末端封止アミック酸重合体と縮合剤と、を反応させて、イソイミド結合を有する重合体を生成するイソイミド化工程、
を含むことを特徴とする、請求項1に記載の重合体の製造方法。 - 前記イソイミド化工程における前記縮合剤が、塩酸1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドである、請求項9に記載の重合体の製造方法。
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