JP2019067018A - 車両用表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 車両の走行中に凍結路面を検出し、凍結路面の存在を表示(報知)することが可能な車両表示装置を実現する。【解決手段】 車両用表示装置は、赤外線サーモグラフィ200からの第1の検出情報が入力され、かつ、道路の路面が、平坦性がある路面であることを検出するレーダー部又はソナー部206からの第2の検出情報が入力されると共に、第1の検出情報に基づいて、所定面積以上の凍結領域が検出され、かつ、凍結領域が、第2の検出情報に基づいて検出された平坦性がある路面上に存在するときに、運転者が気づきにくい凍結路面領域が存在することを検出する凍結路面領域検出部318、を含む制御部306と、表示制御部340と、凍結路面領域についての情報を表示する表示部100と、を有する。【選択図】 図8
Description
本発明は、例えば自動車等の車両に搭載される車両用表示装置等に関する。
例えば特許文献1には、「冬季における降雪後の低温時に、山道等の日陰となる走路が凍結してスリップが発生し易くなることに着目し、撮像手段による撮像データと、温度センサにより検出された温度データとに基づき、表示器に表示させる走路形状において、凍結のおそれのある部分(走路面)を、例えば色違いで表示させることが可能な車両用表示装置」が記載されている。
また、例えば特許文献2には、「道路の側方に支柱を立設し、その支柱から道路の幅方向に突出するポールを設け、そのポール6に光を照射する照射部及び路面上の光の分布を測定する撮像部を設け、光の分布状況に基づいて、積雪路面や凍結路面の鏡面化の度合いを検出する構成」が記載されている。
特許文献1は、冬季の、降雪後の低温時における、全面的に雪で覆われているような路面を表示するものである。ここで、雪で覆われている路面は、車両の運転者からみて、比較的、視認し易いものであり、その検出も比較的容易である。
しかしながら、例えば、ブラックアイスバーンとなっている路面のように、運転者が一見しただけでは路面の凍結に気づきにくい凍結路面を、車両の走行中に検出することは困難である。なお、ブラックアイスバーンとは、「路面に薄い氷の膜ができて、単なる湿潤路面のように黒く見えるのに凍っている凍結路面のことであり、ブラックバーンとも呼ばれ、一見すると凍結していることに気づかないことも多く、夜間は特に危険であるとされているもの」である。
特許文献2は、道路上に突出する高所にあるポールから投光し、路面上における光の分布を測定するものである。このような構成は、走行中の車両に搭載される検出装置を用いて路面の凍結を検出しようとする場合には採用できない。
本発明の1つの目的は、車両の走行中に凍結路面を検出し、凍結路面の存在を表示(報知)することが可能な車両表示装置を実現することである。本発明の他の目的は、以下に例示する態様及び最良の実施形態、並びに添付の図面を参照することによって、当業者に明らかになるであろう。
以下に、本発明の概要を容易に理解するために、本発明に従う態様を例示する。
第1の態様において、車両用表示装置は、
車両に搭載される車両用表示装置であって、
物体から放射される赤外線を分析し、温度分布を画像化することが可能な赤外線サーモグラフィの検出信号に基づいて得られる第1の検出情報が入力され、かつ、前記車両が進行する、あるいは進行しようとする道路の路面が、平坦性がある路面であることを検出するレーダー部又はソナー部の検出信号に基づいて得られる、又は、前記道路の路面が平坦性がある路面であることを検出するために、カメラによる撮像画像の画像処理を行う路面検出部の検出信号に基づいて得られる第2の検出情報が入力されると共に、前記第1の検出情報に基づいて、所定面積以上の凍結領域が検出され、かつ、前記凍結領域が、前記第2の検出情報に基づいて検出された平坦性がある路面上に存在するときに、運転者が気づきにくい凍結路面領域が存在することを検出する凍結路面領域検出部、を含む制御部と、
前記車両用表示装置における表示を制御する表示制御部と、
前記表示制御部によって制御されて、前記凍結路面領域についての情報を表示する表示部と、
を有する。
車両に搭載される車両用表示装置であって、
物体から放射される赤外線を分析し、温度分布を画像化することが可能な赤外線サーモグラフィの検出信号に基づいて得られる第1の検出情報が入力され、かつ、前記車両が進行する、あるいは進行しようとする道路の路面が、平坦性がある路面であることを検出するレーダー部又はソナー部の検出信号に基づいて得られる、又は、前記道路の路面が平坦性がある路面であることを検出するために、カメラによる撮像画像の画像処理を行う路面検出部の検出信号に基づいて得られる第2の検出情報が入力されると共に、前記第1の検出情報に基づいて、所定面積以上の凍結領域が検出され、かつ、前記凍結領域が、前記第2の検出情報に基づいて検出された平坦性がある路面上に存在するときに、運転者が気づきにくい凍結路面領域が存在することを検出する凍結路面領域検出部、を含む制御部と、
前記車両用表示装置における表示を制御する表示制御部と、
前記表示制御部によって制御されて、前記凍結路面領域についての情報を表示する表示部と、
を有する。
第1の態様では、レーダー部又はソナー部の検出信号(あるいは、路面検出部の検出信号)に基づいて、車両が進行する、あるいは進行しようとする道路の路面が、平坦性のある路面(例えば、路面上に障害物がなく、また、路面上に段差を有する立体構造物(例えば、雪や氷による轍等)や路面の局所的な突起、スロープ等がないと判定される程度の平坦性のある路面)であると検出され、かつ、赤外線サーモグラフィの検出信号に基づいて所定面積以上の凍結領域が検出されると共に、その凍結領域が、平坦性がある路面上に存在するときに、制御部に含まれる凍結路面領域検出部が、運転者が気づきにくい凍結路面領域が存在することを検出する。
言い換えれば、路面が平坦であるにもかかわらず、その路面上に所定面積以上の連続した凍結領域が認められる場合は、その凍結領域は、例えば、平坦な路面の表面が一様に薄い氷におおわれている領域(ブラックアイスバーン領域)等である可能性が高い、と推定することができることから、この知見に基づいて、凍結路面領域検出部が、運転者が気づきにくい凍結路面領域を検出する。そして、表示制御部による表示制御が行われて、表示部に、その凍結路面領域についての情報が、適宜、表示される。よって、車両の走行中に凍結路面を検出し、凍結路面の存在を表示(報知)することが可能な車両表示装置を実現することができる。
また、第1の態様に従属する第2の態様において、
画像を、前記車両に備わる被投影部材に投影することで前記運転者に前記画像の虚像を視認させるヘッドアップディスプレイ(HUD)装置を少なくとも有し、
前記制御部は、
前記凍結路面領域が開始される位置を検出する、凍結路面領域の開始位置検出部と、
前記凍結路面領域の表示範囲を決定する、凍結路面領域の表示範囲決定部と、
を有し、
前記表示制御部は、
前記ヘッドアップディスプレイ装置において、凍結路面領域の表示範囲決定部によって決定された凍結路面領域の表示範囲の外形を、実景である路面に重畳して表示させる、
又は、
前記ヘッドアップディスプレイ装置において、凍結路面領域の表示範囲決定部によって決定された凍結路面領域の表示範囲の外形を、実景である路面に重畳して表示させ、又は、前記外形は表示させず、かつ、前記凍結路面領域の表示範囲において、模様、色彩、記号、アイコン、報知のための文字、動画、画像の点滅、の少なくとも1つによる表示を行わせてもよい。
画像を、前記車両に備わる被投影部材に投影することで前記運転者に前記画像の虚像を視認させるヘッドアップディスプレイ(HUD)装置を少なくとも有し、
前記制御部は、
前記凍結路面領域が開始される位置を検出する、凍結路面領域の開始位置検出部と、
前記凍結路面領域の表示範囲を決定する、凍結路面領域の表示範囲決定部と、
を有し、
前記表示制御部は、
前記ヘッドアップディスプレイ装置において、凍結路面領域の表示範囲決定部によって決定された凍結路面領域の表示範囲の外形を、実景である路面に重畳して表示させる、
又は、
前記ヘッドアップディスプレイ装置において、凍結路面領域の表示範囲決定部によって決定された凍結路面領域の表示範囲の外形を、実景である路面に重畳して表示させ、又は、前記外形は表示させず、かつ、前記凍結路面領域の表示範囲において、模様、色彩、記号、アイコン、報知のための文字、動画、画像の点滅、の少なくとも1つによる表示を行わせてもよい。
第2の態様では、凍結路面領域が開始される位置(言い換えれば、凍結路面領域の、車両に最も近い部分の位置)を検出し、また、凍結路面領域の表示範囲(言い換えれば、凍結路面領域の外形あるいは輪郭)を決定し、ヘッドアップディスプレイ(HUD)装置において、適切な表示形態にて表示(報知)する。
表示形態としては、凍結路面領域の表示範囲決定部によって決定された凍結路面領域の表示範囲の外形を、実景である路面に重畳して表示させることが含まれる。言い換えれば、検出された開始位置を端部とする凍結路面領域の範囲において、凍結領域の外形(輪郭)が表示されることで、運転者は、凍結路面領域がどの地点から開始されるか、及び、凍結路面領域がどのように広がっているのか、を直観的に知ることができる。よって、運転者は、例えば、十分に減速する、その凍結路面領域を避けるように進路を変更する、といった措置を迅速に採ることができ、これによって、車両の運行の安全性をより確保することができる。
また、表示形態としては、HUD装置において、凍結路面領域の表示範囲の外形を、実景である路面に重畳して表示させ、又は、前記外形は表示させず、これに加えて、凍結路面領域の表示範囲において、模様、色彩、記号、アイコン、報知のための文字、動画、画像の点滅、の少なくとも1つによる表示を行わせることが含まれる。凍結路面領域の外形を表示しない場合も含めているのは、外形を表示しない場合であっても、例えば、模様や色彩を付すことによって凍結路面領域の存在を運転者に示すことができ、また、記号、アイコン、文字、動画の画像、点滅する画像等の大きさを調整する(例えば、ある程度の大きさとする)こと等によって、凍結路面領域の存在を運転者に示すことができる、という点を考慮したものである。なお、外形(輪郭)を表示した上で、さらに上記の記号等による表示を行う場合は、一般には、その外形(輪郭)の内側において、記号等による表示が行われる。また、外形(輪郭)は、必ずしも閉じた図形を意味するものではなく、運転者に、どの位置から凍結路面領域が開始されるかをわかり易く表示できるものであれば、不完全な外形(輪郭)であってもよく、その外形(輪郭)の精度も、ある程度のもので足りる。
また、第1又は第2の態様に従属する第3の態様において、
前記凍結路面領域検出部における検出に用いられる、前記所定面積以上の凍結領域は、
四輪の前記車両の、2つの前輪の各々、又は2つの後輪の各々が、共に乗り上げる可能性のある連続した凍結領域である、
又は、
四輪の前記車両の、左側もしくは右側の、一対の前輪及び後輪の各々が、共に乗り上げる可能性のある連続した凍結領域である、としてもよい。
前記凍結路面領域検出部における検出に用いられる、前記所定面積以上の凍結領域は、
四輪の前記車両の、2つの前輪の各々、又は2つの後輪の各々が、共に乗り上げる可能性のある連続した凍結領域である、
又は、
四輪の前記車両の、左側もしくは右側の、一対の前輪及び後輪の各々が、共に乗り上げる可能性のある連続した凍結領域である、としてもよい。
第3の態様では、所定面積以上の凍結領域の具体例を例示している。本発明では、車両が適切な制動を失う状態に陥りやすい、例えば、アイスバーンと呼ばれるような凍結路面領域(凍結路面状態)を検出するのが好ましい。この観点から、例えば、四輪の前記車両の、2つの前輪の各々、又は2つの後輪の各々が、共に乗り上げる可能性のある連続した凍結領域を想定でき、また、四輪の前記車両の、左側もしくは右側の、一対の前輪及び後輪の各々が、共に乗り上げる可能性のある連続した凍結領域を想定することができる。
また、第2の態様に従属する第4の態様において、
前記凍結路面領域の開始位置検出部は、前記所定面積以上の凍結領域が存在し、かつ、その凍結領域よりも前記車両に近い側において、その凍結領域に近接して飛び石状の少なくとも1つの凍結領域が存在する場合は、その近接する、飛び石状の少なくとも1つの凍結領域をまとめて1つの連続した凍結領域とみなし、その1つの連続した凍結領域の、最も前記車両に近い位置を、凍結路面領域の開始位置としてもよい。
前記凍結路面領域の開始位置検出部は、前記所定面積以上の凍結領域が存在し、かつ、その凍結領域よりも前記車両に近い側において、その凍結領域に近接して飛び石状の少なくとも1つの凍結領域が存在する場合は、その近接する、飛び石状の少なくとも1つの凍結領域をまとめて1つの連続した凍結領域とみなし、その1つの連続した凍結領域の、最も前記車両に近い位置を、凍結路面領域の開始位置としてもよい。
第4の態様では、所定面積以上の凍結領域が開始される境界が明瞭ではない場合の一例として、その凍結領域の近くに飛び石のように位置する、ある程度の大きさをもつ凍結領域(言い換えれば、連続的ではなく離散的に存在し、検出対象としての最低限度の大きさ以上の大きさをもつ凍結領域)が存在する場合を想定する。このような場合には、その飛び石状の凍結領域の地点から、すでに車両のスリップ等の危険性が高まっていると考えられることから、本態様では、その飛び石状の凍結領域も含めて1つの連続した凍結領域として検出して凍結路面領域とし、その開始位置を決定する。よって、車両の運転者は、危険が高まる地点を、事前により正確に知ることができ、適切な対応を、より早いタイミングで採ることが可能となる。
また、第1乃至第4の何れか1つの態様に従属する第5の態様において、
前記凍結路面領域は、ブラックアイスバーン領域である、としてもよい。
前記凍結路面領域は、ブラックアイスバーン領域である、としてもよい。
第5の態様では、例えば、検出された凍結路面領域をブラックアイスバーン領域としてみなして、車両の運転者に、より的確な表現で、凍結路面領域についての情報を提示することができる。言い換えれば、本態様の車両用表示装置によって、従来はできなかった、ブラックアイスバーンの検出、及びその的確な表示(報知)が可能となる。
当業者は、例示した本発明に従う態様が、本発明の精神を逸脱することなく、さらに変更され得ることを容易に理解できるであろう。
以下に説明する最良の実施形態は、本発明を容易に理解するために用いられている。従って、当業者は、本発明が、以下に説明される実施形態によって不当に限定されないことを留意すべきである。
本発明の車両用表示装置は、例えば、画像(言い換えれば、画像を表示する表示光)を、車両に備わる被投影部材(透光部材)に投影(投射)することで、運転者に画像の虚像を視認させるヘッドアップディスプレイ(HUD)装置(図1では不図示、図11(A)、図11(B)、図12における参照符号100)を少なくとも有している。
ここで、図1を参照する。図1は、本発明の車両用表示装置における表示の一例(HUD装置で、凍結路面領域の情報を実景である路面2に重畳表示し、他のディスプレイにも警告表示をなす例)を示す図である。図1の例では、車両1のウインドシールド(フロントガラス)3が被投影部材(透光部材)として機能する。運転者(図1では不図示、図11(A)の参照符号15)は、ウインドシールド3を介して、車両1の前方に実景を視認することができる。
図1の例における運転シーンでは、車両1は、直線状の道路を時速60kmで走行している。この例示的な例において、車両1の周囲(ここでは前方とする)には、例えば、道路の路面上に引かれている一対の車道外側線(以下、単に白線という)E1、E3と、センターラインE2と、遠方にある電柱E4、樹木E5と、が見えている。また、前方に、視認しにくい平坦な凍結路面領域(ブラックアイスバーン等)QP2が存在する。ここで、ブラックアイスバーンには、平坦なものもあれば、雪の轍の一部がブラックアイスバーン化したものもあり、多様であり、この点が、従来の技術による検出を困難とさせていたが、本実施形態では、図1のように、例えば、「車両1の前方に、平坦な道路の路面2と面一で、タイヤの制動を失わせる可能性がある、ある程度の大きさの、薄い氷の膜がある」といった場面に限定し、そのような凍結路面をいち早く検出して、HUD装置等で重畳表示できるようにする。平坦で、一見、通常の路面と見分けがつかないようなアイスバーンは、例えば、高速道路の走行中などでは、最も危険な状況の一つとされており、このようなアイスバーンに、検出対象を絞り込むことで、検出が容易化され、かつ、従来できなかった、アイスバーンに関する情報の提示が可能となる。
また、図1の例では、強調表示枠QP1(但し、これは表示しない場合もあり得る)に囲まれて、凍結路面領域QP2(ここでは台形形状の領域である)が、「模様」によって示されている。ここで、台形の外形(輪郭)自体も併せて表示してもよいが、模様が付された領域によって、運転者が、その領域の外形(輪郭)を特に問題なく視認できる(知ることができる)のであれば、特に表示しなくてもよい。なお、凍結路面領域の検出方法、その表示態様のバリエーションについては後述する。
また、図1の例では、ウインドシールド3の面において、破線で示される矩形の虚像表示領域5が設定され、この虚像表示領域5の内側において、HUD装置100による虚像の表示が可能である。言い換えれば、運転者から見ると、HUD装置(図11、図12における参照符号100)による虚像は、この虚像表示領域5内において表示される。虚像は、例えば、注意喚起対象である対象物に重畳されることが可能である。このような「対象物に重畳される虚像」は、言い換えれば「重畳画像の虚像」である。なお、本明細書では、「重畳画像の虚像による表示」を、「虚像の重畳表示」、あるいは、単に「重畳表示」という場合がある。
また、図1の例では、車両1には、HUD装置100の他に、液晶表示装置等で構成される表示部(表示器)13が設けられている。表示部(表示器)13は、例えば、インストルメントパネル11の中央に設けられている。また、車両1のハンドル(例えばステアリングホイール)7には、モード選択スイッチ(操作部)9が設けられており、運転者は、モード選択スイッチ(操作部)9の操作によって、HUD装置100のオン/オフ、あるいは、凍結路面領域についての情報を表示するモードのオン/オフ、あるいは、情報の表示を、HUD装置に行うか、表示部(表示器)13に行うか、それらの双方に行うか、といった表示態様についてのモードの切り換え(選択)等を、適宜、行うことができる。
凍結路面領域の情報は、HUD装置100を用いて虚像として重畳表示することで、運転者に見易い態様で提供することができる。また、HUD装置100とは異なる他の表示部(表示器)13(電子ミラー等であってもよい)を併用して警告表示等を行うことで、さらに注意喚起効果を高めることができる。
表示部(表示器)13を併用する場合には、表示部(表示器)13には、HUD装置100による表示態様とは異なる態様にて、わかりやすく情報を表示して、運転者の利便性を向上させてもよい。また、表示部(表示器)13に、路面の撮像画像を縮小して表示し、それに重畳させて凍結路面領域を表示する(言い換えれば、HUD装置100における重畳表示と同様の表示を表示部(表示器)において行う)ことも可能である。
次に、図2を参照する。図2は、本発明の車両用表示装置における表示の他の例(HUD装置で、路面の凍結路面領域を示す範囲に色彩及び模様を重畳表示する例)を示す図である。なお、図2において、図1と共通する部分には同じ参照符号を付している。
図2の例では、強調表示枠QP1(但し、これは表示しない場合もあり得る)に囲まれて、凍結路面領域QP3(ここでは台形形状の領域である)が、色彩及び模様によって示されている。ここで、台形の外形(輪郭)自体も併せて表示してもよいが、「色彩及び模様」が付された領域によって、運転者が、その領域の外形(輪郭)を特に問題なく視認できる(知ることができる)のであれば、特に表示しなくてもよい。この例では、路面が凍結していること、及びその範囲を、色彩と模様によって、わかり易く示すことが可能である。
次に、図3を参照する。図3は、本発明の車両用表示装置における表示のさらに他の例(HUD装置で、路面の凍結路面領域を示す範囲に、外形及びアイコンQP4を重畳表示する例)を示す図である。なお、図3において、前掲の図面と共通する部分には同じ参照符号を付している。この点は、以降の図においても同様である。
図3の例では、強調表示枠QP1(但し、これは表示しない場合もあり得る)に囲まれて、凍結路面領域QP3(ここでは台形形状の領域である)が、「外形(輪郭)及び氷の結晶を模したアイコン(広義には記号の一種である)QP4」によって表示されている。なお、外形(輪郭)は、破線で示されている。この例では、路面が凍結していること、及びその範囲を、「外形(輪郭)及びアイコン(記号)QP4」によって、わかり易く示すことが可能である。
次に、図4を参照する。図4は、本発明の車両用表示装置における表示のさらに他の例(HUD装置で、路面の凍結路面領域を示す範囲に、外形及び文字QP5による警告を重畳表示する例)を示す図である。
図4の例では、強調表示枠QP1(但し、これは表示しない場合もあり得る)に囲まれて、凍結路面領域QP3(ここでは台形形状の領域である)が、「外形(輪郭)及び、「凍結注意」の文字QP5による警告」によって表示されている。なお、外形(輪郭)は、破線で示されている。この例では、路面が凍結していること、及びその範囲を、「外形(輪郭)及び文字QP5」によって、わかり易く示すことが可能である。
次に、図5を参照する。図5は、本発明の車両用表示装置における表示のさらに他の例(HUD装置で、路面の凍結路面領域を示す範囲に外形を重畳表示する例)を示す図である。
図5の例では、強調表示枠QP1(但し、これは表示しない場合もあり得る)に囲まれて、凍結路面領域QP3(ここでは台形形状の領域である)が、「外形(輪郭)」のみによって表示されている。なお、外形(輪郭)は、破線で示されている。この例では、路面が凍結していること、及びその範囲を、「外形(輪郭)」によって、わかり易く示すことが可能である。
次に、図6を参照する。図6(A)乃至図6(C)は、本発明の車両用表示装置における表示のさらに他の例(HUD装置で、路面の凍結路面領域を示す範囲に、車両がスピンする動画を重畳表示する例)を示す図である。
図6の例では、強調表示枠QP1(但し、これは表示しない場合もあり得る)に囲まれて、凍結路面領域QP3(ここでは台形形状の領域である)が、「外形(輪郭)、及び、
時間の経過と共に見え方が変化する車両のアイコンQP6a、QP6b、QP6c(言い換えれば、車両のアイコンの動画)」によって表示されている。時間の経過と共に見え方が変化する車両のアイコンQP6a、QP6b、QP6cは、凍結路面領域QP3上で、車両がスピンする様子を示している。なお、外形(輪郭)は、破線で示されている。この例では、路面が凍結していること、及びその範囲を、「外形(輪郭)及び動画」によって、より直観的に、わかり易く示すことが可能である。
時間の経過と共に見え方が変化する車両のアイコンQP6a、QP6b、QP6c(言い換えれば、車両のアイコンの動画)」によって表示されている。時間の経過と共に見え方が変化する車両のアイコンQP6a、QP6b、QP6cは、凍結路面領域QP3上で、車両がスピンする様子を示している。なお、外形(輪郭)は、破線で示されている。この例では、路面が凍結していること、及びその範囲を、「外形(輪郭)及び動画」によって、より直観的に、わかり易く示すことが可能である。
次に、図7を参照する。図7(A)乃至図7(C)は、本発明の車両用表示装置における表示のさらに他の例(HUD装置で、路面の凍結路面領域を示す範囲に、注意喚起マークQP7が点滅する画像を重畳表示する例)を示す図である。
図7の例では、強調表示枠QP1(但し、これは表示しない場合もあり得る)に囲まれて、凍結路面領域QP3(ここでは台形形状の領域である)が、「外形(輪郭)、及び、
時間の経過と共に点滅する(言い換えれば、画像の表示と画像の非表示とが短い間隔で繰り返される)注意喚起マークQP7によって表示されている。点滅する注意喚起マークQP7は、点滅する画像の一例である。なお、外形(輪郭)は、破線で示されている。この例では、路面が凍結していること、及びその範囲を、「外形(輪郭)及び点滅する画像」によって、より直観的に、わかり易く示すことが可能である。
時間の経過と共に点滅する(言い換えれば、画像の表示と画像の非表示とが短い間隔で繰り返される)注意喚起マークQP7によって表示されている。点滅する注意喚起マークQP7は、点滅する画像の一例である。なお、外形(輪郭)は、破線で示されている。この例では、路面が凍結していること、及びその範囲を、「外形(輪郭)及び点滅する画像」によって、より直観的に、わかり易く示すことが可能である。
以上説明したような表示(但し、これらは例示であって、これらに限定されるものではない)によって、運転者は、凍結路面領域がどの地点から開始されるか、及び、凍結路面領域がどのように広がっているのか、を直観的に知ることができる。よって、運転者は、例えば、十分に減速する、その凍結路面領域を避けるように進路を変更する、といった措置を迅速に採ることができ、これによって、車両の運行の安全性をより確保することができる。
次に、図8を参照する。図8は、本発明の車両用表示装置(車両用表示システム)の要部の構成例を示す図である。図8の例では、物体から放射される赤外線を分析し、温度分布を画像化することが可能な赤外線サーモグラフィ(赤外線サーモグラフィカメラ)200と、光学式カメラ又は赤外線カメラ(ステレオカメラを含む)202と、レーダー部又はソナー部(これらを併用するものであってもよい)206と、制御部306と、表示制御部340と、表示部(ここではHUD装置100)と、が設けられる。レーダー部又はソナー部206としては、例えば、ミリ波等の電波を照射し、反射波等を受信して物体を画像化できるイメージングレーダー、音波を照射し、反射波等を受信して物体を画像化できるイメージングソナー等を使用することが可能である。但し、これらに限定されるものではない。
レーダー部又はソナー部206は、例えば、車両1の前方にミリ波等の電波や音波(これらに限定されるものではない)を放射することができる。ここで、前方に障害物、段差を有する立体物、路面のスロープや雪や氷の轍等がある場合には、ミリ波等の電波や音波が、障害物や立体物等(以下、対象物という)にて反射され、車両1の側に戻るため、その反射波を受信することで、対象物の存在を、例えば、2次元や3次元の画像として検出することが可能である。
ここで、逆に言えば、対象物が検出できない場合には、路面は、「障害物や段差のない(少ない)平坦な(言い換えれば、平坦性のある)領域」である、ということになる。図8の例では、上記の知見に基づいて、レーダー部又はソナー部206(言い換えれば、レーダー部及びソナー部206の少なくとも1つ)を、「障害物や段差のない(少ない)平坦な領域」の検出用に用いる。
また、制御部306は、車両1に搭載される車両用表示装置に設けられるものである。制御部306は、路面検出部308を有する。この路面検出部308は、路面の座標情報を取得する機能を有する。また、この路面検出部308は、さらに、道路の路面が平坦性のある路面であることを検出するために、カメラ(言い換えれば、光学式カメラ又は赤外線カメラ(ステレオカメラを含む)202)による撮像画像の画像処理を行う機能を有してもよい。制御部306は、さらに、運転シーン判定部310と、路面の凍結領域検出部312と、障害物や段差がない(少ない)平坦な領域検出部314と、平坦な路面における平坦な凍結領域の連続性、形状、大きさ等の判定機能をもつ、視認しにくい凍結路面領域検出部(以下、単に、「凍結路面領域検出部」と称する)318と、凍結路面領域が開始される位置を検出する、凍結路面領域(ブラックアイスバーン等の領域)の開始位置検出部320と、凍結路面領域の表示範囲を決定する、凍結路面領域の表示範囲決定部322と、を有する。
ここで、凍結路面領域検出部318には、物体から放射される赤外線を分析し、温度分布を画像化することが可能な赤外線サーモグラフィカメラ200の検出信号D1に基づいて得られる第1の検出情報(具体的には、路面の凍結領域検出部312から出力される路面の凍結領域の情報)D3が入力される。
さらに、凍結路面領域検出部318には、車両1が進行する、あるいは進行しようとする道路の路面が平坦性がある路面であることを検出するレーダー部又はソナー部206の検出信号D2に基づいて得られる、又は、道路の路面が平坦性がある路面であることを検出するために、カメラ(言い換えれば、光学式カメラ又は赤外線カメラ(ステレオカメラを含む)202)による撮像画像の画像処理を行う路面検出部308の検出信号に基づいて得られる第2の検出情報D4が入力される。ここで、第2の検出情報D4は、具体的には、障害物や段差がない(少ない)平坦な領域検出部314から出力される、又は、路面検出部308から出力される「道路の路面の平坦な領域」に関する情報である。
そして、凍結路面領域検出部318は、第1の検出情報D3に基づいて、所定面積以上の凍結領域が検出され(自ら検出してもよく、平坦な領域検出部314等が検出してもよい)、かつ、その凍結領域が、第2の検出情報D4に基づいて検出された平坦性がある路面上に存在するときに、運転者が気づきにくい凍結路面領域が存在することを検出する。なお、1つの画像から平坦な路面が検出され、かつ、同じ範囲を撮像した他の画像から所定面積以上の、連続した凍結領域が検出された場合、各画像を、座標を基にして重ね合わせてみると、平坦な路面上に、連続した凍結領域があるか否かを判定することができる。
言い換えれば、路面が平坦であるにもかかわらず、その路面上に所定面積以上の連続した凍結領域が認められる場合は、その凍結領域は、例えば、平坦な路面の表面が一様に薄い氷におおわれている領域(ブラックアイスバーン領域)等である可能性が高い、と推定することができることから、この知見に基づいて、凍結路面領域検出部318が、運転者が気づきにくい凍結路面領域を検出する。
そして、凍結路面領域の開始位置決定部が、凍結路面領域が開始される位置(言い換えれば、凍結路面領域の、車両に最も近い部分の位置)を検出し、また、凍結路面領域の表示範囲決定部322が、凍結路面領域の表示範囲(言い換えれば、凍結路面領域の外形あるいは輪郭)を決定し、表示制御部340の制御の下で、HUD装置100等の表示部において、凍結路面に関する情報が、適切な表示形態にて表示(報知)される。
表示形態としては、先に説明したように、凍結路面領域の表示範囲決定部322によって決定された凍結路面領域の表示範囲の外形を、実景である路面に重畳して表示させることが含まれる。言い換えれば、検出された開始位置を端部とする凍結路面領域の範囲において、凍結領域の外形(輪郭)が表示されることで、運転者は、凍結路面領域がどの地点から開始されるのか、及び、凍結路面領域がどのように広がっているのか、を直観的に知ることができる。よって、運転者は、例えば、十分に減速する、その凍結路面領域を避けるように進路を変更する、といった措置を迅速に採ることができ、これによって、車両の運行の安全性をより確保することができる。
また、表示形態としては、先に説明したように、HUD装置100において、凍結路面領域の表示範囲の外形を、実景である路面に重畳して表示させ、又は、外形は表示させず、これに加えて、凍結路面領域の表示範囲において、模様、色彩、記号、アイコン、報知のための文字、動画、画像の点滅、の少なくとも1つによる表示を行わせることが含まれる。凍結路面領域の外形を表示しない場合も含めているのは、外形を表示しない場合であっても、例えば、模様や色彩を付すことによって凍結路面領域の存在を運転者に示すことができ、また、記号、アイコン、文字、動画の画像、点滅する画像等の大きさを調整する(例えば、ある程度の大きさとする)こと等によって、凍結路面領域の存在を運転者に示すことができる、という点を考慮したものである。
なお、外形(輪郭)を表示した上で、さらに上記の記号等による表示を行う場合は、一般には、その外形(輪郭)の内側において、記号等による表示が行われる(図3、図4、図6、図7の表示例を参照)。また、外形(輪郭)は、必ずしも閉じた図形を意味するものではなく、運転者に、どの位置から凍結路面領域が開始されるかをわかり易く表示できるものであれば、不完全な外形(輪郭)であってもよく、その外形(輪郭)の精度も、ある程度のもので足りる。
また、図8の構成では、凍結路面領域検出部318は、赤外線サーモグラフィカメラ200、及び、レーダー部又はソナー部206等の各検出信号に基づいて得られる情報を用いて、凍結路面領域を検出する。ここで、赤外線サーモグラフィカメラ200、及び、レーダー部又はソナー部206は、共に、夜間であっても精度の高い検出が可能であり、また、その検出範囲も広くとることが可能である。また、高度な画像処理による解析を必要としない分、高速な検出が可能である。また、赤外線サーモグラフィカメラ200は、氷点下の温度から、かなりの高温にわたる広い温度範囲で物体の温度を精度よく測定することができる。これらの特徴を活かすことで、図8の構成によれば、従来、検出がむずかしいとされていたブラックアイスバーン等についても、実用に耐える高い精度で検出することが可能である。
次に、図9を参照する。図9は、所定面積以上の凍結領域の例について説明するための図である。図9は、車両1を上側から見た平面図である。車両1は、一対の前輪213a、213bを備え、また、一対の後輪215a、215bを備える。また、車両1は、赤外線サーモグラフィカメラ200、光学式カメラ又は赤外線カメラ(ステレオカメラを含む)202が一体化された(一体の筐体に納められたタイプの)撮像部を有している。この撮像部は、例えば、車両1のルーフ(屋根)に前方の斜め下側を向くようにして固定され、各カメラ200、202は、共通の領域を撮像することができる。各カメラの画角が同じであることから、各撮像画像の同じ座標領域における情報同士を重ね合わせることで、例えば、路面の平坦な領域に、所定面積以上の連続する凍結(氷結)領域がある、ということ等を容易に検出することが可能である。なお、参照符号204は前照灯(ヘッドライト)である。
図8における凍結路面領域検出部318は、所定面積以上の凍結領域を検出する機能を有するのが好ましい。言い換えれば、凍結路面領域検出部318は、車両1が適切な制動を失う状態に陥りやすい、例えば、アイスバーンと呼ばれるような凍結路面領域(凍結路面状態)を検出するのが好ましい。
この観点から、図9の例では、所定面積以上の凍結領域として、四輪の車両1の、2つの前輪213a、213bの各々、又は2つの後輪215a、215bの各々が、共に乗り上げる可能性のある連続した凍結領域(図9で、斜線を施して示される領域Zα)を想定することができ、また、四輪の車両1の、左側もしくは右側の、一対の前輪及び後輪(213aと215a、213bと215b)の各々が、共に乗り上げる可能性のある連続した凍結領域(図9で、斜線を施して示される領域Zβ)を想定することができる。例えば、領域Zα、領域Zβを基準として、所定面積以上の凍結領域であるか否かを判定することができる。
なお、領域Zαは、縦の長さ(車両の進行方向に沿う長さ)が、前輪(後輪)の直径よりも少し長いL1であり、横幅(縦方向に直交する方向における長さ)が、前輪同士の間隔(後輪同士の間隔)よりも少し広い幅L2である矩形の領域である。また、領域Zβは、縦の長さが、前輪と後輪との間隔よりも少し長いL3であり、横幅が、前輪(後輪)の幅よりも少し広い幅L4である矩形の領域である。
次に、図10を参照する。図10(A)乃至図10(C)は、凍結路面領域の開始位置の検出の一例を説明するための図である。図10の例では、凍結路面領域検出部318(図8参照)は、車両が進行する、あるいは進行しようとする路面上に、所定面積以上の凍結領域が存在し、かつ、その凍結領域よりも車両1に近い側において、その凍結領域に近接して飛び石状の少なくとも1つの凍結領域が存在する場合は、その近接する、飛び石状の少なくとも1つの凍結領域をまとめて1つの連続した凍結領域とみなし、その1つの連続した凍結領域の、最も車両1に近い位置を、凍結路面領域の開始位置として検出することができる。
言い換えれば、図10の例では、所定面積以上の凍結領域が開始される境界が明瞭ではない場合の一例として、その凍結領域の近くに飛び石のように位置する、ある程度の大きさをもつ凍結領域(言い換えれば、連続的ではなく離散的に存在し、検出対象としての最低限度の大きさ以上の大きさをもつ凍結領域)が存在する場合を想定する。
ここで、図10(A)を参照する。図10(A)の凍結領域W1は、所定面積以上の凍結領域である。また、W2〜W5の各凍結領域は、所定面積には達していないが、互いに近接して存在している。また、凍結領域W6は、面積はやや小さいが、W2〜W5の各凍結領域から近い位置にある。なお、凍結領域T1〜T4は、面積がかなり小さく、車両1の運行に影響を与える可能性は低いと考えられることから、検出対象から除外する。
次に、図10(B)を参照する。図10(B)では、凍結領域W1、一群の凍結領域W2〜W5、凍結領域W6の各々について、外形(輪郭)R1、R2、R3を決定している。図10(B)において、各外形(輪郭)は、太線の多角形で示されている。外形(輪郭)R2、R3は、所定面積以上の凍結領域R1よりも車両1に近い側において、その凍結領域W1に近接して存在する飛び石状の少なくとも1つの凍結領域とみなすことができる。この飛び石状の凍結領域は、その面積が、上記の所定面積以上であるか否かを問わず、車両1の運行に影響を与える可能性があるものと推定され得る。言い換えれば、その飛び石状の凍結領域の地点から、すでに車両1のスリップ等の危険性が高まっていると考えられる。
次に、図10(C)を参照する。外形(輪郭)R1、R2、R3の各々で囲まれる領域をZ1、Z2、Z3とするとき、図10(C)では、各領域Z1〜Z3をまとめて、1つの連続した領域(言い換えれば、連結領域)ZAとしている。図10(C)では、連結領域ZAは、太線の破線で示されている。例えば、各領域Z1〜Z3の各外形に接する線分で各領域を囲い、その囲われた面積が最小となるようにすることで、連結領域ZAを得ることができる。
凍結路面領域の開始位置検出部320(図8参照)は、その連結領域ZAを凍結路面領域とし、その凍結路面領域ZAの、最も車両1に近い位置T1を、凍結路面領域ZAの開始位置として検出することができる。また、凍結路面領域の表示範囲決定部322(図8参照)は、凍結路面領域ZAの外形(図10(C)において太線の破線で示されている)を、凍結路面領域の表示範囲とすることができる。
これによって、車両1の運転者は、危険が高まる地点を、事前により正確に知ることができ、適切な対応を、より早いタイミングで採ることが可能となる。
先に説明したように、凍結路面領域ZAは、例えば、ブラックアイスバーン(又は単にアイスバーン領域)として検出することができる。言い換えれば、本実施形態にかかる車両用表示装置によれば、検出された凍結路面領域ZAを、ブラックアイスバーン領域としてみなして、車両1の運転者に、より的確な表現で、凍結路面領域についての情報を提示することができる。言い換えれば、本実施形態の車両用表示装置によって、従来はできなかった、ブラックアイスバーンの検出、及びその的確な表示(報知)が可能となる。
次に、図11を参照する。図11(A)は、複数の虚像表示面を切り換えて使用可能なHUD装置における虚像表示面の設定例を示す図、図11(B)は、HUD装置の要部の構成例を示す図である。先に説明した図1の例からもわかるように、表示対象である凍結路面領域は、車両1から比較的遠い位置にある場合もあり、比較的近い位置にある場合もあり、その凍結路面領域に、できるだけ正確に虚像を重畳して表示を行うことを考慮すると、虚像の、奥行き方向(車両の運行方向に沿う方向)における位置を変化させることができた方が好ましい(但し、これに限定されるものではない)。そこで、図11の例では、HUD装置100として、複数の虚像表示面を切り換えて使用可能なHUD装置を使用する。
図11(A)の例では、HUD装置100は、例えば、車両1のダッシュボード等の内部に設置されており、下側から上側に画像を表示する表示光K1、K2を照射することで、画像を被投影部材(透光部材)としてのウインドシールド3に投影する。なお、被投影部材(透光部材)3は、ウインドシールドに限定されるものではなく、コンバイナー等の他の部材であってもよい。
図11(A)の例では、虚像表示面として、運転者15から見て、遠い位置(虚像表示距離L100)の虚像表示面PS1(a)と、より近い位置(虚像表示距離L101、L101<L100)の虚像表示面PS1(b)と、最も近い位置(虚像表示距離L102、L102<L101<L100)の虚像表示面PS2を使用することができる。虚像表示面PS2は、車速表示SP等が表示される面であり、例えば、虚像表示距離L102は固定である。
また、虚像表示面PS1(a)、(b)は、重畳表示が表示される面であり、重畳対象である対象物の距離が、車両1から遠いか近いかに応じて、PS1(a)、PS1(b)が選択的に切り換えられるようになっている。対象物までの距離に応じて、2面を選択的に切り換えることで、奥行き感を損なうことなく、3次元的に、精度よく、重畳表示(強調表示枠等)を対象物に重畳させることができる。なお、虚像表示面PS1(a)、PS1(b)、PS2は、路面2に対して直交して立設されてもよく、また、路面2に対して所定の角度で傾斜する、あるいは、路面2に重畳されるように傾斜するものであってもよい。
次に、図11(B)を参照する。図11(B)に示されるように、HUD装置100は、光源部31(画像生成部33と、レーザー光を2分割して2つのビームを生成して出力する投光制御部35と、を含む)と、ミラー39と、レンズ44と、画像表示部としてのスクリーン46a、46b(画像表示面47a、47bを備え、各画像表示面47a、47b上に画像Ma、Mbが形成される)と、虚像表示距離制御部24(レンズ駆動部51と、スクリーン駆動部53とを含む)と、ミラー71と、反射鏡(凹面鏡)72と、筐体81と、光出射窓83と、を有する。図11(B)では、光源部31から出力される光を処理する光学系の全体(破線の楕円で囲まれる領域)を、投射光学系37と称するものとする。
スクリーン46aの画像表示面47に表示される画像Maの出射光によって表示光K1が生成され、スクリーン46bの画像表示面47に表示される画像Mbの出射光によって表示光K2が生成される。虚像表示距離制御部24(レンズ駆動部51、スクリーン駆動部53)によって、レンズ44及びスクリーン46aの位置が、光路に沿って、言い換えれば、レンズ44(及びスクリーン46a)の光軸に沿う方向に移動することで、虚像表示面PS1(a)、(b)を適宜、切り換えることができる。なお、スクリーン46bは位置が固定であり、表示光K2は、車速表示SP等を表示するために使用される。
次に、図12を参照する。図12は、図11(A)及び図11(B)に示されるHUD装置を少なくとも含む、本発明の車両用表示装置の全体構成の一例を示す図である。図12において、前掲の図面と共通する部分には、共通の参照符号を付している。
車両用表示装置は、車両1に搭載され、画像を、車両に備わる被投影部材に投影することで運転者に画像の虚像を視認させるヘッドアップディスプレイ(HUD)装置100を少なくとも有する。
車両用表示装置は、図1の例で示した液晶パネル等の表示部(表示器)13と、図11で説明したHUD装置100(虚像表示距離制御部24、画像生成部33、投光制御部35、投射光学系37を含む)と、を含む。
また、車両用表示装置は、先に図8を用いて説明したように、赤外線サーモグラフィ(赤外線サーモグラフィカメラ)200と、光学式カメラ又は赤外線カメラ(ステレオカメラを含む)202と、レーダー部又はソナー部(これらを併用するものであってもよい。図12では「レーダー(ソナー)」と表記されている)206と、制御部306と、表示制御部340と、表示部(HUD装置100及び表示部(表示器)13)と、が設けられる。
また、先に図8を用いて説明したように、制御部306は、路面検出部(路面の座標情報を取得する機能をもつ)308と、運転シーン判定部310と、路面の凍結領域検出部312と、障害物や段差がない(少ない)平坦な領域検出部314と、平坦な路面における平坦な凍結領域の連続性、形状、大きさ等の判定機能をもつ、凍結路面領域検出部318と、凍結路面領域の開始位置検出部320と、凍結路面領域の表示範囲決定部322と、を有する。なお、制御部306は、ハードウエアとしては、CPU(MPU)やROM、RAM等の記憶部によって構成されるものである。
また、車両用表示装置は、放送システム400、情報通信システム(例えば、電波ビーコンや光ビーコン等を用いて、道路交通情報を車両の車載機(カーナビ装置等)に送信することが可能なシステム)402、あるいは、路車間通信システム404等と無線で通信して、情報の授受を行うことができる無線通信部302と、電子制御ユニット(ECU)300と、バスBUS1と、車両情報取得部(車両情報インターフェース)304と、を有している。なお、電子制御ユニット(ECU)300は、車両1の運転状況を示す各種のデータ(例えば、車速情報、方向指示器情報等)を収集することができる。また、無線通信部が受信した各種のデータも、電子制御ユニット(ECU)300によって収集される。
また、車両1の前輪の近傍には、非接触路面温度測定部211が設けられており、測定された路面温度情報は、電子制御ユニット(ECU)300に供給される。この路面温度情報は、路面の凍結領域検出部312等における検出処理において、参考情報として用いられる。また、前照灯制御部205からの前照灯204の点灯に関する情報も、電子制御ユニット(ECU)300に供給される。ECU300によって収集された各種のデータは、バスBUS1を経由して、車両情報取得部304に供給される。
また、表示制御部340は、運転者に報知するための画像の表示を、HUD装置100を用いて行うか、表示部(表示器)13を用いて行うか(あるいは、それらの双方に行うか)を判定するHUD表示/表示器表示の判定部342と、重畳表示や報知のための表示の態様や形式(例えば、重畳表示として枠表示を用いる、注意喚起マークを用いる、あるいは、報知のための表示として、ロゴマークを用いる、文字情報を用いる、といったこと)を決定する報知形式/表示形式の決定部344と、を有する。
表示制御部340は、バスBUS2を経由して、HUD装置100の画像生成部33、虚像表示距離制御部24の各動作を制御することができ、また、表示部(表示器)13用の画像生成部350の動作を制御することができる。なお、画像生成部350で生成された画像は、表示器制御部352に供給され、表示器制御部352によって、液晶表示装置等の表示部(表示器)13の表示が制御される。
次に、図13を参照する。図13は、本発明の車両用表示装置の、主要な動作手順の一例を示すフローチャートである。まず、赤外線サーモグラフィカメラ200による路面の凍結領域の検出が行われ(ステップS1)、また、レーダー部又はソナー部(イメージングレーダーやイメージングソナー等)206による、障害物や段差がない(少ない)平坦領域検出が行われる(ステップS2)。
次に、例えば、凍結路面領域検出部318が、路面上に凍結領域が有り、かつ、その凍結領域が路面の平坦領域に有るか否かを判定し(ステップS3)、ステップS3でYesの場合は、続いて、平坦な路面における平坦な凍結領域の連続性、形状、大きさ等の検出が行われる(ステップS4)。ステップS3でNoの場合は、ステップS1に戻る。次に、所定サイズ以上の面積の連続する凍結領域(ブラックアイスバーン等の領域)が、車両の前方の地点から開始されているかが判定される(ステップS5)。
ステップS5においてYesの場合は、凍結路面領域の開始位置検出部320が、凍結路面領域の開始位置を検出する(ステップS6)。ステップS5においてNoの場合は、ステップS1に戻る。次に、凍結路面領域の表示範囲決定部322によって、報知対象である凍結路面領域の外形等の抽出(決定)が行われる(ステップS7)。次に、抽出された凍結路面領域についての座標等の情報が取得される(ステップS8)。次に、表示制御部340によって報知態様が決定され(ステップS9)、次に、HUD装置100等による報知(表示)がなされる(ステップS10)。なお、この報知に際し、視覚的な報知(表示)のみならず、音声による報知を併用することもできる。
本発明は、上述の例示的な実施形態に限定されず、また、当業者は、上述の例示的な実施形態を特許請求の範囲に含まれる範囲まで、容易に変更することができるであろう。例えば、「平坦な凍結領域」は、段差等がほとんどないと認められるような平坦性の高い路面の他、例えば、積雪等の影響によって多少の段差はあるものの、その段差が比較的小さく、ほぼ平坦であるとみなせるようなものを含めることができる。
また、「平坦な凍結領域」等の検出に際しては、ECU等により得られた各種の運転状況から判定される運転シーンや、光学式カメラ(CCDカメラ等)により撮像された画像を画像解析して得られる道路状況を示す情報を、適宜、利用する(応用する)こともできる。
また、障害物や段差がない(少ない)平坦な領域の検出は、光学式カメラの撮像画像に基づく画像処理によって行ってもよく、あるいは、レーダー部又はソナー部による検出情報と、画像処理により得られる情報との併用によって行ってもよい。
また、虚像表示面PS1(a)、PS1(b)の2面を切り換える場合を例示したが、連続的な複数の虚像表示面に対し切り換え表示を行うことも可能である。
1・・・車両(乗り物)、2・・・路面、3・・・被投影部材(ウインドシールド等)、4・・・ダッシュボード、5・・・ウインドシールド上の虚像表示領域、7・・・ハンドル(ステアリングホイール)、9・・・モード切替スイッチ(操作部)、13・・・液晶等による表示部(表示器)、15・・・運転者(ユーザー)、100・・・HUD装置、200・・・赤外線サーモグラフィ(赤外線サーモグラフィカメラ)、202・・・光学式カメラ又は赤外線カメラ(ステレオカメラを含む)、206・・・レーダー部又はソナー部、211・・・非接触路面温度測定部、300・・・電子制御ユニット(ECU)、302・・・無線通信部、304・・・車両情報取得部、306・・・制御部、308・・・路面検出部、310・・・運転シーン判定部、312・・・路面の凍結領域検出部、314・・・障害物や段差のない(少ない)平坦な領域検出部、318・・・視認しにくい凍結路面領域検出部(凍結路面領域検出部)、320・・・凍結路面領域の開始位置判定部、322・・・凍結路面の表示範囲決定部、340・・・表示制御部。
Claims (5)
- 車両に搭載される車両用表示装置であって、
物体から放射される赤外線を分析し、温度分布を画像化することが可能な赤外線サーモグラフィの検出信号に基づいて得られる第1の検出情報が入力され、かつ、前記車両が進行する、あるいは進行しようとする道路の路面が、平坦性がある路面であることを検出するレーダー部又はソナー部の検出信号に基づいて得られる、又は、前記道路の路面が平坦性がある路面であることを検出するために、カメラによる撮像画像の画像処理を行う路面検出部の検出信号に基づいて得られる第2の検出情報が入力されると共に、前記第1の検出情報に基づいて、所定面積以上の凍結領域が検出され、かつ、前記凍結領域が、前記第2の検出情報に基づいて検出された平坦性がある路面上に存在するときに、運転者が気づきにくい凍結路面領域が存在することを検出する凍結路面領域検出部、を含む制御部と、
前記車両用表示装置における表示を制御する表示制御部と、
前記表示制御部によって制御されて、前記凍結路面領域についての情報を表示する表示部と、
を有することを特徴とする車両用表示装置。 - 画像を、前記車両に備わる被投影部材に投影することで前記運転者に前記画像の虚像を視認させるヘッドアップディスプレイ(HUD)装置を少なくとも有し、
前記制御部は、
前記凍結路面領域が開始される位置を検出する、凍結路面領域の開始位置検出部と、
前記凍結路面領域の表示範囲を決定する、凍結路面領域の表示範囲決定部と、
を有し、
前記表示制御部は、
前記ヘッドアップディスプレイ装置において、凍結路面領域の表示範囲決定部によって決定された凍結路面領域の表示範囲の外形を、実景である路面に重畳して表示させる、
又は、
前記ヘッドアップディスプレイ装置において、凍結路面領域の表示範囲決定部によって決定された凍結路面領域の表示範囲の外形を、実景である路面に重畳して表示させ、又は、前記外形は表示させず、かつ、前記凍結路面領域の表示範囲において、模様、色彩、記号、アイコン、報知のための文字、動画、画像の点滅、の少なくとも1つによる表示を行わせることを特徴とする、請求項1に記載の車両用表示装置。 - 前記凍結路面領域検出部における検出に用いられる、前記所定面積以上の凍結領域は、
四輪の前記車両の、2つの前輪の各々、又は2つの後輪の各々が、共に乗り上げる可能性のある連続した凍結領域である、
又は、
四輪の前記車両の、左側もしくは右側の、一対の前輪及び後輪の各々が、共に乗り上げる可能性のある連続した凍結領域である、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用表示装置。 - 前記凍結路面領域の開始位置検出部は、前記所定面積以上の凍結領域が存在し、かつ、その凍結領域よりも前記車両に近い側において、その凍結領域に近接して飛び石状の少なくとも1つの凍結領域が存在する場合は、その近接する、飛び石状の少なくとも1つの凍結領域をまとめて1つの連続した凍結領域とみなし、その1つの連続した凍結領域の、最も前記車両に近い位置を、凍結路面領域の開始位置とすることを特徴とする、請求項2に記載の車両用表示装置。
- 前記凍結路面領域は、ブラックアイスバーン領域であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の車両用表示装置。
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|---|---|---|---|
| JP2017189835A JP2019067018A (ja) | 2017-09-29 | 2017-09-29 | 車両用表示装置 |
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| JP2017189835A JP2019067018A (ja) | 2017-09-29 | 2017-09-29 | 車両用表示装置 |
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