JP2019064924A - インフルエンザワクチン - Google Patents
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Abstract
【課題】ウイルス突然変異の影響を受けにくい、インフルエンザウイルスの感染を効果的に予防するためのワクチンとして有用なポリペプチド結合リポソームの提供を目的とする。【解決手段】リポソームの表面にポリペプチドが結合しており、前記ポリペプチドが、配列番号1で表されるアミノ酸配列、配列番号1で表されるアミノ酸配列のうち、58〜66番目のアミノ酸残基以外の領域に変異を有するアミノ酸配列、または、配列番号1で表されるアミノ酸配列のうち3〜11番目および51〜68番目のアミノ酸残基以外の領域、もしくは、配列番号1で表されるアミノ酸配列のうち3〜11番目および27〜72番目のアミノ酸残基以外の領域以外に変異を有するアミノ酸配列、を含むことを特徴とする、ポリペプチド結合リポソーム。【選択図】なし
Description
本発明は、インフルエンザワクチンとして有用な、細胞性免疫を誘導し得るポリペプチド結合リポソームに関する。
インフルエンザは非常に感染力が強く、また、高齢者および乳幼児等のハイリスク群が感染した場合には、肺炎等への重症化の危険性が高い。そこで、感染予防のために、インフルエンザワクチンの接種が広く行われている。
従来のワクチンでは、インフルエンザウイルスの表面蛋白質をワクチン抗原として用いることで、それに特異的に結合する抗体の産生を誘導し、該抗体の作用によってウイルスの感染能力を失わせる。しかし、インフルエンザウイルスの表面蛋白質は変異しやすいことが知られている。このため、接種したワクチンとは異なる亜型のインフルエンザウイルスに感染した場合には、インフルエンザの発症は防止できない課題がある。
インフルエンザウイルスを構成する蛋白質のうち、変異が生じ難いウイルスエンベロープ内部蛋白質をワクチン抗原とすることにより、ウイルス亜型によく見られる突然変異の影響を受けにくい汎用性ワクチンとなることが期待できる。たとえば、特許文献1には、高病原性鳥インフルエンザウイルスの、保存性の高い内部蛋白質のうち、PA、PB1、およびPB2のアミノ酸配列中に、細胞傷害性Tリンパ球(CD8+T細胞、サイトトキシックリンホサイト:CTL)の標的となるエピトープ(CTLエピトープ)があること、および該エピトープを含む9〜11アミノ酸からなるペプチドが結合したリポソームが、細胞性免疫を誘導するインフルエンザワクチンとなることが報告されている。
本発明では、ウイルス突然変異の影響を受けにくく、広いHLA型に対して有効であり、かつアジュバントと併用しなくても充分効果を発揮しうる、インフルエンザウイルスの感染を効果的に予防するためのワクチンとして有用なポリペプチド結合リポソームを提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、インフルエンザウイルスの内部蛋白質であるマトリックス蛋白質1(matrix protein M1;以下、「M1」と記載する。)の、N末端からCTLエピトープ領域(58〜66番目のアミノ酸残基からなる領域)を含む部分蛋白質を表面に結合させたリポソームが、CTLを誘導し、インフルエンザウイルスワクチンとして有用であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下[1]〜[5]を提供する。
[1] リポソームの表面にポリペプチドが結合しており、
前記ポリペプチドが、
(a)配列番号1で表されるアミノ酸配列、
(b)配列番号1で表されるアミノ酸配列のうち、58〜66番目のアミノ酸残基以外の領域において1〜20個のアミノ酸が置換、付加、若しくは欠失したアミノ酸配列、
(c)配列番号1で表されるアミノ酸配列のうち、58〜66番目のアミノ酸残基以外の領域中のアミノ酸が置換、付加、若しくは欠失しており、かつ当該アミノ酸配列と80%以上の相同性を有するアミノ酸配列、
(d)配列番号1で表されるアミノ酸配列のうち、3〜11番目および51〜68番目のアミノ酸残基以外の領域において1〜20個のアミノ酸が置換、付加、若しくは欠失したアミノ酸配列、
(e)配列番号1で表されるアミノ酸配列のうち、3〜11番目および51〜68番目のアミノ酸残基以外の領域中のアミノ酸が置換、付加、若しくは欠失しており、かつ当該アミノ酸配列と80%以上の相同性を有するアミノ酸配列、
(f)配列番号1で表されるアミノ酸配列のうち、3〜11番目および27〜72番目のアミノ酸残基以外の領域において1〜20個のアミノ酸が置換、付加、若しくは欠失したアミノ酸配列、または
(g)配列番号1で表されるアミノ酸配列のうち、3〜11番目および27〜72番目のアミノ酸残基以外の領域中のアミノ酸が置換、付加、若しくは欠失しており、かつ当該アミノ酸配列と80%以上の相同性を有するアミノ酸配列、
を含むことを特徴とする、ポリペプチド結合リポソーム。
[2] 前記リポソームが、不飽和結合を1個有する炭素数14〜24のアシル基または不飽和結合を1個有する炭素数14〜24の炭化水素基を有するリン脂質を含む、前記[1]のポリペプチド結合リポソーム。
[3] 前記リン脂質が、ジアシルホスファチジルセリン、ジアシルホスファチジルグリセロール、ジアシルホスファチジン酸、ジアシルホスファチジルコリン、ジアシルホスファチジルエタノールアミン、サクシンイミジル−ジアシルホスファチジルエタノールアミン、およびマレイミド−ジアシルホスファチジルエタノールアミンからなる群より選択される1種以上である、前記[2]のポリペプチド結合リポソーム。
[4] 前記[1]〜[3]のいずれかのポリペプチド結合リポソームを有効成分とする医薬組成物。
[5] インフルエンザワクチンとして用いられる、前記[4]の医薬組成物。
[1] リポソームの表面にポリペプチドが結合しており、
前記ポリペプチドが、
(a)配列番号1で表されるアミノ酸配列、
(b)配列番号1で表されるアミノ酸配列のうち、58〜66番目のアミノ酸残基以外の領域において1〜20個のアミノ酸が置換、付加、若しくは欠失したアミノ酸配列、
(c)配列番号1で表されるアミノ酸配列のうち、58〜66番目のアミノ酸残基以外の領域中のアミノ酸が置換、付加、若しくは欠失しており、かつ当該アミノ酸配列と80%以上の相同性を有するアミノ酸配列、
(d)配列番号1で表されるアミノ酸配列のうち、3〜11番目および51〜68番目のアミノ酸残基以外の領域において1〜20個のアミノ酸が置換、付加、若しくは欠失したアミノ酸配列、
(e)配列番号1で表されるアミノ酸配列のうち、3〜11番目および51〜68番目のアミノ酸残基以外の領域中のアミノ酸が置換、付加、若しくは欠失しており、かつ当該アミノ酸配列と80%以上の相同性を有するアミノ酸配列、
(f)配列番号1で表されるアミノ酸配列のうち、3〜11番目および27〜72番目のアミノ酸残基以外の領域において1〜20個のアミノ酸が置換、付加、若しくは欠失したアミノ酸配列、または
(g)配列番号1で表されるアミノ酸配列のうち、3〜11番目および27〜72番目のアミノ酸残基以外の領域中のアミノ酸が置換、付加、若しくは欠失しており、かつ当該アミノ酸配列と80%以上の相同性を有するアミノ酸配列、
を含むことを特徴とする、ポリペプチド結合リポソーム。
[2] 前記リポソームが、不飽和結合を1個有する炭素数14〜24のアシル基または不飽和結合を1個有する炭素数14〜24の炭化水素基を有するリン脂質を含む、前記[1]のポリペプチド結合リポソーム。
[3] 前記リン脂質が、ジアシルホスファチジルセリン、ジアシルホスファチジルグリセロール、ジアシルホスファチジン酸、ジアシルホスファチジルコリン、ジアシルホスファチジルエタノールアミン、サクシンイミジル−ジアシルホスファチジルエタノールアミン、およびマレイミド−ジアシルホスファチジルエタノールアミンからなる群より選択される1種以上である、前記[2]のポリペプチド結合リポソーム。
[4] 前記[1]〜[3]のいずれかのポリペプチド結合リポソームを有効成分とする医薬組成物。
[5] インフルエンザワクチンとして用いられる、前記[4]の医薬組成物。
本発明のポリペプチド結合リポソームを用いることにより、ウイルス表面蛋白質変異の影響を受けにくく、流行ウイルス株(型・亜型)の正確な予測を要しない、汎用性の高いインフルエンザワクチンを提供できる。
本発明のポリペプチド結合リポソームは、リポソームの表面に、インフルエンザウイルスの内部蛋白質のM1のCTLエピトープ領域を含む部分蛋白質が結合したものである。表面にM1のCTLエピトープ領域を含むため、該ポリペプチド結合リポソームは、動物に投与されると、CTLを誘導し、細胞性免疫が活性化する。したがって、該ポリペプチド結合リポソームは、CTL活性化剤またはインフルエンザワクチンの有効成分として有用である。特に、M1のCTLエピトープは、HLA−A2に対応するCTLが認識するエピトープであるため、該ポリペプチド結合リポソームは、HLA−A2を有するヒトに対し、自然免疫を誘導し得る。
図1に、A型インフルエンザウイルスの典型的な亜種である「A/Vietnam/CL01/2004(H5N1)」のM1の全長アミノ酸配列(配列番号2)と、CTLエピトープ領域(実際にCTLエピトープであることが確認された領域)、および公知のエピトープ領域検索エンジンにより、エピトープ領域と予測される領域(エピトープ予測領域)を示す。図中、下線を付した領域が、エピトープ予測領域であり、四角で囲った領域(58〜66番目の領域)がCTLエピトープ領域である。エピトープ予測領域は、インターネット上に一般公開されているCTLエピトープ検索エンジンのうち、BIMAS、IEDB、ProPred、およびNetCTLに、それぞれM1の全長アミノ酸配列情報を入力し、HLA−A2、HLA−A24、HLA−A31、HLA−A11、およびHLA−A26のそれぞれに対応するCTLエピトープとして、Scoreの高い9−merペプチド(=MHC class−Iとの親和性が高いもの)を上位から順に選択して決定した。図中、左端に「A2」、「A24」と記載されているアミノ酸配列中の下線を付した領域が、それぞれHLA−A2、HLA−A24に対応するCTLエピトープとして予測された領域であり、左端に「A31,A11,A26」と記載されているアミノ酸配列中の下線を付した領域が、HLA−A31、HLA−A11、およびHLA−A26に対応するCTLエピトープとして予測された領域である。図中の最上段のアミノ酸配列(図中、「Merged」)中の下線を付した領域が、HLA−A2、HLA−A24、HLA−A31、HLA−A11、およびHLA−A26の少なくともいずれかに対応するCTLエピトープとして予測された領域である。エピトープ予測領域のうち、CTLエピトープ以外の領域は、ヘルパーT細胞の標的となるエピトープ領域(ヘルパーエピトープ領域)である可能性がある。
具体的には、本発明のポリペプチド結合リポソームのリポソーム表面に結合しているポリペプチド(以下、単に「本発明のポリペプチド」ということがある。)は、下記(a)〜(e)のいずれかのアミノ酸配列を含む。
(a)配列番号1で表されるアミノ酸配列。
(b)配列番号1で表されるアミノ酸配列のうち、58〜66番目のアミノ酸残基以外の領域において1〜20個のアミノ酸が置換、付加、若しくは欠失したアミノ酸配列。
(c)配列番号1で表されるアミノ酸配列のうち、58〜66番目のアミノ酸残基以外の領域中のアミノ酸が置換、付加、若しくは欠失しており、かつ当該アミノ酸配列と80%以上の相同性を有するアミノ酸配列。
(d)配列番号1で表されるアミノ酸配列のうち、3〜11番目および51〜68番目のアミノ酸残基以外の領域において1〜20個のアミノ酸が置換、付加、若しくは欠失したアミノ酸配列。
(e)配列番号1で表されるアミノ酸配列のうち、3〜11番目および51〜68番目のアミノ酸残基以外の領域中のアミノ酸が置換、付加、若しくは欠失しており、かつ当該アミノ酸配列と80%以上の相同性を有するアミノ酸配列。
(f)配列番号1で表されるアミノ酸配列のうち、3〜11番目および27〜72番目のアミノ酸残基以外の領域において1〜20個のアミノ酸が置換、付加、若しくは欠失したアミノ酸配列。
(g)配列番号1で表されるアミノ酸配列のうち、3〜11番目および27〜72番目のアミノ酸残基以外の領域中のアミノ酸が置換、付加、若しくは欠失しており、かつ当該アミノ酸配列と80%以上の相同性を有するアミノ酸配列。
(a)配列番号1で表されるアミノ酸配列。
(b)配列番号1で表されるアミノ酸配列のうち、58〜66番目のアミノ酸残基以外の領域において1〜20個のアミノ酸が置換、付加、若しくは欠失したアミノ酸配列。
(c)配列番号1で表されるアミノ酸配列のうち、58〜66番目のアミノ酸残基以外の領域中のアミノ酸が置換、付加、若しくは欠失しており、かつ当該アミノ酸配列と80%以上の相同性を有するアミノ酸配列。
(d)配列番号1で表されるアミノ酸配列のうち、3〜11番目および51〜68番目のアミノ酸残基以外の領域において1〜20個のアミノ酸が置換、付加、若しくは欠失したアミノ酸配列。
(e)配列番号1で表されるアミノ酸配列のうち、3〜11番目および51〜68番目のアミノ酸残基以外の領域中のアミノ酸が置換、付加、若しくは欠失しており、かつ当該アミノ酸配列と80%以上の相同性を有するアミノ酸配列。
(f)配列番号1で表されるアミノ酸配列のうち、3〜11番目および27〜72番目のアミノ酸残基以外の領域において1〜20個のアミノ酸が置換、付加、若しくは欠失したアミノ酸配列。
(g)配列番号1で表されるアミノ酸配列のうち、3〜11番目および27〜72番目のアミノ酸残基以外の領域中のアミノ酸が置換、付加、若しくは欠失しており、かつ当該アミノ酸配列と80%以上の相同性を有するアミノ酸配列。
配列番号1で表されるアミノ酸配列は、M1の全長アミノ酸配列(配列番号2)のうち、1〜76番目のアミノ酸残基からなる部分塩基配列である。つまり、図1に示すように、配列番号1で表されるアミノ酸配列のうち、58〜66番目のアミノ酸残基からなる領域は、CTLエピトープ領域であり、配列番号1で表されるアミノ酸配列のうち、3〜11番目のアミノ酸残基からなる領域と51〜68番目のアミノ酸残基からなる領域が、HLA−A2に対応するCTLエピトープ予測領域であり、3〜11番目のアミノ酸残基からなる領域と27〜72番目のアミノ酸残基からなる領域が、HLA−A2、HLA−A24、HLA−A31、HLA−A11、およびHLA−A26のいずれかに対応するCTLエピトープ予測領域である。
後記実施例に示すように、該(a)のアミノ酸配列を含むポリペプチドを表面に結合させたリポソームは、動物に投与した場合に、CTLを誘導する、すなわち、CTL誘導活性を有する。
CTLの誘導は、CTLエピトープに主に依存する。このため、該(a)のアミノ酸配列を含むポリペプチドのうち、CTL領域以外のアミノ酸残基を置換、付加、または欠失させたポリペプチドも、該(a)のアミノ酸配列を含むポリペプチドと同様にCTLを誘導できる。言い換えると、該(b)〜(g)のアミノ酸配列を含むポリペプチドを表面に結合させたリポソームも、該(a)のアミノ酸配列を含むポリペプチドを表面に結合させたリポソームと同様に、CTL誘導活性を有する。
CTLの誘導は、ヘルパーT細胞も活性化される必要がある。このため、該(b)または(c)のアミノ酸配列において、エピトープ予測領域は保存されており、エピトープ予測領域以外の領域のアミノ酸残基が置換、付加、または欠失していることが好ましい。すなわち、本発明のポリペプチドとしては、該(b)または(c)のアミノ酸配列を有するものよりも、該(d)〜(g)のアミノ酸配列を有するものが好ましい。
該(b)、(d)、および(f)のアミノ酸配列において、配列番号1で表されるアミノ酸配列に対して置換、付加、または欠失されるアミノ酸の数は、1〜16個が好ましく、1〜10個がより好ましく、1〜6個がさらに好ましい。
該(c)、(e)、および(g)のアミノ酸配列において、配列番号1で表されるアミノ酸配列との配列同一性は、80%以上であれば特に限定されず、85%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましく、95%以上であることがよりさらに好ましい。
アミノ酸配列同士の配列同一性(相同性)は、2つのアミノ酸配列を、対応するアミノ酸が最も多く一致するように、挿入および欠失に当たる部分にギャップを入れながら並置し、得られたアラインメント中のギャップを除くアミノ酸配列全体に対する一致したアミノ酸の割合として求められる。アミノ酸配列同士の配列同一性は、該技術分野で公知の各種相同性検索ソフトウェアを用いて求められる。
CTLエピトープからなるポリペプチドのみを表面に結合させたリポソームは、アジュバントなしではCTL誘導活性が不充分である。これに対して、本発明のポリペプチド結合リポソームは、アジュバントなしでも充分なCTL誘導活性を有する。該理由は明らかではないが、リポソーム表面に結合したポリペプチドがある程度の大きさを有するため、CTLエピトープ領域がリポソーム表面からある程度の距離を有し、CTLとの相互作用がより生じやすくなっていること、および、ヘルパーエピトープとして機能し得る領域を含んでいることから、自然免疫の誘導がより生じやすくなっていること、が考えられる。
本発明のポリペプチドは、該(a)〜(g)のいずれかのアミノ酸配列からなる領域に加えて、そのN末端側またはC末端側に、その他のアミノ酸配列からなる領域を含んでいてもよい。該その他のアミノ酸配列からなる領域としては、該(a)〜(g)のアミノ酸配列からなるポリペプチドが有するCTL誘導活性を損なわないものであれば特に限定されない。該その他のアミノ酸配列からなる領域としては、たとえば、組換えタンパク質の発現・精製において汎用されているタグ、リポソームとの結合のリンカーとなる反応性基で修飾されたペプチドが挙げられる。該タグとしては、たとえば、Hisタグ、HA(hemagglutinin)タグ、Mycタグ、およびFlagタグが挙げられる。なお、該タグは、該(a)〜(g)のいずれかのアミノ酸配列からなる領域内にあってもよい。本発明のポリペプチドのアミノ酸鎖長において、該(a)〜(g)のいずれかのアミノ酸配列からなる領域が占める割合は、60%以上が好ましく、75%以上がより好ましく、80%以上がさらに好ましく、90%以上がよりさらに好ましい。
本発明のポリペプチドは、たとえば、液相合成または固相ペプチド合成等の公知のペプチド合成技術によって調製できる。または、本発明のポリペプチドを発現し得る発現ベクターを導入した形質変換体(大腸菌等)を培養し、その培養物からアフィニティカラム等の周知の精製技術で単離することにより、該ポリペプチドを製造できる。本発明のポリペプチドを発現し得る発現ベクターは、周知の遺伝子工学的技術を用いて、該ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを適切な発現ベクター中のプロモーターの下流に連結することにより構築できる。
本発明のポリペプチドは、それが有する官能基を介してリポソームの表面に結合できる。リポソーム表面への結合に用いられる本発明のポリペプチド中の官能基としては、アミノ基、チオール基、カルボキシル基、水酸基、ジスルフィド基またはメチレン鎖を有する炭化水素基(アルキル基等)からなる疎水基が挙げられる。これらの内、アミノ基、チオール基、カルボキシル基、水酸基およびジスルフィド基は共有結合により、アミノ基およびカルボキシル基はイオン結合により、疎水基は疎水基同士で疎水結合により、本発明のポリペプチドをリポソームの表面に結合できる。リポソームと結合した状態で安定して生体内に存在し得ることから、本発明のポリペプチドは、リポソーム表面に、共有結合により結合することが好ましく、アミノ基、カルボキシル基またはチオール基を介して共有結合により結合することがより好ましい。特に、N末端のアミノ基を介してリポソーム表面に結合することにより、本発明のポリペプチド中のCTLエピトープ部分がリポソーム表面から充分に離れ、CTLとの相互作用が生じやすくなり好ましい。
本発明のポリペプチド結合リポソームのリポソーム部分を構成するリン脂質膜は、両親媒性界面活性剤であるリン脂質が、極性基を水相側に向けて界面を形成し、疎水基が界面の反対側に向く構造を有する。リポソームとは閉鎖空間を有するリン脂質二重膜のことを指す。
本発明のポリペプチド結合リポソームのリポソーム部分を構成するリン脂質膜は、本発明のポリペプチドが有する官能基と直接または間接的に結合し得る官能基を有する。該官能基としては、アミノ基、サクシンイミド基、マレイミド基、チオール基、カルボキシル基、水酸基、ジスルフィド基、メチレン鎖を有する炭化水素基(アルキル基等)からなる疎水基が挙げられ、アミノ基、サクシンイミド基、またはマレイミド基が好ましい。
本発明のポリペプチド結合リポソームのリポソーム部分を構成するリン脂質膜は、不飽和結合を1個有する炭素数14〜24のアシル基または不飽和結合を1個有する炭素数14〜24の炭化水素基を有するリン脂質を1種または2種以上含むことが好ましい。
不飽和結合を1個有する炭素数14〜24のアシル基を有するリン脂質における、該アシル基の炭素数は、好ましくは16〜22であり、さらに好ましくは18〜22であり、最も好ましくは18である。該アシル基としては、具体的には、パルミトオレオイル基、オレオイル基、エルコイル基が挙げられ、最も好ましくはオレオイル基である。
不飽和結合を1個有する炭素数14〜24の炭化水素基を有するリン脂質における、該炭化水素基の炭素数は、好ましくは16〜22であリ、さらに好ましくは18〜22であり、最も好ましくは18である。該炭化水素基としては、具体的には、テトラデセニル基、ヘキサデセニル基、オクタデセニル基、C20モノエン基、C22モノエン基、C24モノエン基が挙げられる。
リン脂質が有するグリセリン残基の1−位および2−位に結合する不飽和のアシル基または不飽和炭化水素基は、同一でも異なっていてもよい。工業的な生産性の観点から、1−位および2−位の基が同一であることが好ましい。
本発明のポリペプチド結合リポソームを構成するリン脂質としては、不飽和結合を1個有する炭素数14〜24のアシル基を有するリン脂質が好ましい。
不飽和結合を1個有する炭素数14〜24の炭化水素基を有するリン脂質における、該炭化水素基の炭素数は、好ましくは16〜22であリ、さらに好ましくは18〜22であり、最も好ましくは18である。該炭化水素基としては、具体的には、テトラデセニル基、ヘキサデセニル基、オクタデセニル基、C20モノエン基、C22モノエン基、C24モノエン基が挙げられる。
リン脂質が有するグリセリン残基の1−位および2−位に結合する不飽和のアシル基または不飽和炭化水素基は、同一でも異なっていてもよい。工業的な生産性の観点から、1−位および2−位の基が同一であることが好ましい。
本発明のポリペプチド結合リポソームを構成するリン脂質としては、不飽和結合を1個有する炭素数14〜24のアシル基を有するリン脂質が好ましい。
不飽和結合を1個有する炭素数14〜24のアシル基または不飽和結合を1個有する炭素数14〜24の炭化水素基を有するリン脂質としては、酸性リン脂質、中性リン脂質、ペプチドを結合できる官能基を有する反応性リン脂質が挙げられる。これらは、種々の要求に応じて、その種類、割合を適宜選択できる。
酸性リン脂質としては、ホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジン酸、ホスファチジルイノシトール等を使用できる。CTL活性を実用上充分なレベルに増強する点、および工業的な供給性、医薬品として用いるための品質等の点から、不飽和結合を1個有する炭素数14〜24のアシル基を有するジアシルホスファチジルセリン、ジアシルホスファチジルグリセロール、ジアシルホスファチジン酸、およびジアシルホスファチジルイノシトールが好ましい。
中性リン脂質としては、たとえば、ホスファチジルコリンを使用できる。
中性リン脂質としては、たとえば、ホスファチジルコリンを使用できる。
反応性リン脂質としては、ホスファチジルエタノールアミンまたはその末端変性体が挙げられる。また、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルセリン、ホスファチジン酸、ホスファチジルイノシトールおよびこれらの末端変性体も反応性リン脂質として用いられる。
末端変性体としては、ジアシルホスファチジルエタノールアミンのアミノ基に2価反応性化合物の一方の末端を結合させたジアシルホスファチジルエタノールアミン末端変性体が挙げられる。2価反応性化合物としては、ジアシルホスファチジルエタノールアミンのアミノ基と反応できるアルデヒド基またはコハク酸イミド基を少なくとも片方の末端に有する化合物が利用できる。アルデヒド基を有する2価反応性化合物として、グリオキサール、グルタルアルデヒド、サクシンジアルデヒド、テレフタルアルデヒドが挙げられる。好ましくは、グルタルアルデヒドが挙げられる。コハク酸イミド基を有する2価反応性化合物として、ジチオビス(サクシンイミジルプロピオネート)、エチレングリコール−ビス(サクシンイミジルサクシネート)、ジサクシンイミジルサクシネート、ジサクシンイミジルスベレート、またはジサクシンイミジルグルタレートが挙げられる。
また、一方の末端にサクシンイミド基、他方の片末端にマレイミド基を有する2価反応性化合物として、N−サクシンイミジル−4−(p−マレイミドフェニル)ブチレート、スルホサクシンイミジル−4−(p−マレイミドフェニル)ブチレート、N−サクシンイミジル−4−(p−マレイミドフェニル)アセテート、N−サクシンイミジル−4−(p−マレイミドフェニル)プロピオネート、サクシンイミジル−4−(N−マレイミドエチル)−シクロヘキサン−1−カルボキシレート、スルホサクシンイミジル−4−(N−マレイミドエチル)−シクロヘキサン−1−カルボキシレート、N−(γ−マレイミドブチリルオキシ)サクシンイミド、N−(ε−マレイミドカプロイルオキシ)サクシンイミドが挙げられる。該2価反応性化合物を用いると、官能基としてマレイミド基を有するジアシルホスファチジルエタノールアミン末端変性体が得られる。該2価反応性化合物の一方の末端の官能基をジアシルホスファチジルエタノールアミンのアミノ基に結合し、ジアシルホスファチジルエタノールアミン末端変性体を得られる。
本発明の効果を損なわない限り、本発明のポリペプチド結合リポソームのリポソーム部分を構成するリン脂質膜は、リポソームを構成できる、公知の構成成分を含んでいてもよい。
たとえば、該リン脂質膜には、リポソームの安定化剤が含まれていてもよい。リポソームの安定化剤としては、ステロール類またはトコフェロール類を使用できる。該ステロール類としては、一般にステロール類として知られるものであればよく、たとえば、コレステロール、シトステロール、カンペステロール、スチグマステロール、ブラシカステロールが挙げられ、入手性等の点から、特に好ましくは、コレステロールが用いられる。該トコフェロール類としては、一般にトコフェロールとして知られるものであればよく、たとえば、入手性等の点から、市販のα−トコフェロールが好ましく挙げられる。
本発明のポリペプチド結合リポソームのリポソーム部分は、構成成分であるリン脂質、反応性リン脂質、リポソームの安定化剤等を用い、一般的なリポソームの製造方法により製造できる。該リポソームの製造方法としては、たとえば、エクスツルージョン法、ボルテックスミキサー法、超音波法、界面活性剤除去法、逆相蒸発法、エタノール注入法、プレベシクル法、フレンチプレス法、W/O/Wエマルジョン法、アニーリング法、凍結融解法が挙げられる。リポソームの形態は、特に限定されず、該リポソーム製造方法を適宜選択することにより、多重層リポソーム、小さな一枚膜リポソーム、大きな一枚膜リポソーム等、種々の大きさおよび形態を有するリポソームを製造できる。
リポソームの粒径は特に限定されるものではなく、保存安定性等の点から、粒径は20〜600nmが挙げられ、好ましくは30〜500nm、より好ましくは40〜400nmであり、さらに好ましくは、50〜300nmであり、最も好ましくは70〜230nmである。
リポソームの物理化学的安定性を向上させるために、リポソーム調製過程または調製後に、リポソームの内水相および外水相のいずれか一方または両方に、糖類または多価アルコール類を添加してもよい。特に、長期保存または製剤化途上での保管が必要な場合には、リポソームの保護剤として、糖または多価アルコールを添加・溶解し、凍結乾燥により水分を除いてリン脂質組成物の凍結乾燥物とすることが好ましい。
糖類としては、たとえばグルコース、ガラクトース、マンノース、フルクトース、イノシトール、リボース、キシロース等の単糖類;サッカロース、ラクトース、セロビオース、トレハロース、マルトース等の二糖類;ラフィノース、メレジトース等の三糖類;シクロデキストリン等のオリゴ糖;デキストリン等の多糖類;キシリトール、ソルビトール、マンニトール、マルチトール等の糖アルコールが挙げられる。これらの糖類の中では単糖類または二糖類が好ましく、中でもグルコースまたはサッカロースが入手性等の点からより好ましく挙げられる。
該多価アルコール類としては、たとえば、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリン、ペンタグリセリン、ヘキサグリセリン、ヘプタグリセリン、オクタグリセリン、ノナグリセリン、デカグリセリン、ポリグリセリン等のグリセリン系化合物;ソルビトール、マンニトール等の糖アルコール系化合物;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ペンタエチレングリコール、ヘキサエチレングリコール、ヘプタエチレングリコール、オクタエチレングリコール、ノナエチレングリコールが挙げられる。このうち、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、ソルビトール、マンニトール、分子量400〜10,000のポリエチレングリコールが入手性の点から好ましく挙げられる。
リポソームの内水相および外水相のいずれか一方または両方に含ませる、糖類または多価アルコール類の濃度は、リポソーム液に対する重量濃度で、たとえば1〜20重量%が挙げられ、好ましくは2〜10重量%が挙げられる。
リポソームの内水相および外水相のいずれか一方または両方に含ませる、糖類または多価アルコール類の濃度は、リポソーム液に対する重量濃度で、たとえば1〜20重量%が挙げられ、好ましくは2〜10重量%が挙げられる。
本発明のポリペプチド結合リポソームは、たとえば、本発明のポリペプチドを結合させる前のリポソームを製造した後、本発明のポリペプチドを結合させることにより簡便に製造できる。リポソームに含まれる反応性リン脂質の官能基と、本発明のポリペプチドの官能基を直接連結して結合させてもよく、両者を2価反応性化合物を介して結合させてもよい。該2価反応性化合物としては、前述のものが挙げられる。
たとえば、リポソームと本発明のポリペプチドは、シッフ塩基結合を利用して結合させられる。具体的には、アミノ基を表面に有するリポソームを調製し、本発明のポリペプチドを該リポソームの懸濁液に添加し、次に、2価反応性化合物としてジアルデヒドを加え、リポソーム表面のアミノ基と本発明のポリペプチド中のアミノ基とをシッフ塩基を解して結合することにより、本発明のポリペプチド結合リポソームが製造できる。
リポソームと本発明のポリペプチドの結合は、アミノ基とサクシンイミド基との反応によるシッフ塩基結合、チオール基とマレイミド基との反応によるチオエーテル結合が好ましい。たとえば、ジサクシンイミジルサクシネート結合ジアシルホスファチジルエタノールアミンのようにサクシンイミド基を末端に有する反応性リン脂質を含むリポソームと、本発明のポリペプチド中のアミノ基とを反応させてシッフ塩基結合を形成させられる。
リポソームと本発明のポリペプチドの結合反応の反応物から、未反応のポリペプチド、2価反応性化合物、および反応副生物等を、ゲルろ過、透析、限外ろ過、遠心分離等の方法により除去し、本発明のポリペプチド結合リポソームを精製することも好ましい。
本発明のポリペプチド結合リポソームは、医薬組成物の有効成分にできる。該医薬組成物としては、インフルエンザワクチンまたはCTL活性化剤として用いられるものが好ましい。該医薬組成物は、たとえば、ヒト、非ヒト哺乳動物(例、ラット、ウサギ、ヒツジ、ブタ、ウシ、ネコ、イヌ、サル等)、鳥類(ニワトリ、ガチョウ、アヒル、ダチョウ、ウズラ等)等に対して経口的または非経口的(例、血管内投与、皮下投与等)に投与できる。
該医薬組成物は、経口または非経口投与に適する剤形として提供される。該医薬組成物は、本発明のポリペプチド結合リポソームに、製剤上の必要に応じて、適宜の薬学的に許容される担体、たとえば、賦形剤、希釈剤、懸濁化剤、乳化剤、pH調整剤、等張化剤、安定化剤等を配合して、常法により製剤化できる。
該医薬組成物としては、非経口投与に適した剤形が好ましく、注射剤、坐剤が好ましく、注射剤が特に好ましい。注射剤としては、静脈注射剤、皮下注射剤、皮内注射剤、筋肉注射剤、点滴注射剤が挙げられる。注射剤の調製方法としては、たとえば、本発明のポリペプチド結合リポソームを通常注射剤に用いられる無菌の水性溶媒に溶解または懸濁することによって調製できる。注射用の水性溶媒としては、たとえば、蒸留水;生理的食塩水;リン酸緩衝液、炭酸緩衝液、トリス緩衝液、酢酸緩衝液等の緩衝液が使用できる。該水系溶媒のpHは5〜10が好ましく、6〜8がより好ましい。調製された注射液は、適当なアンプルに充填されることが好ましい。
また、本発明のポリペプチド結合リポソームの懸濁液を、真空乾燥、凍結乾燥等の処理に付すことにより、該ポリペプチド結合リポソームの粉末製剤を調製できる。本発明のポリペプチド結合リポソームを粉末状態で保存し、使用時に該粉末を注射用の水系溶媒で分散することにより、使用に供できる。
該医薬組成物中の本発明のポリペプチド結合リポソームの含有量は、通常、医薬組成物全体の約0.1〜100質量%、好ましくは約1〜99質量%、さらに好ましくは約10〜90質量%程度である。
該医薬組成物は、本発明のポリペプチド結合リポソームに加えて、アジュバントをさらに含有してもよい。アジュバントとしては、水酸化アルミニウムゲル、完全フロイントアジュバント、不完全フロイントアジュバント、百日咳菌アジュバント、ポリ(I,C)、CpG−DNA等が挙げられ、CpG−DNAが特に好ましい。CpG−DNAは細菌の非メチル化CpGモチーフを含むDNAであり、特定の受容体(Toll-like receptor 9)のリガンドとして働くことが知られている(Biochim. Biophys. Acta, vol.1489, p.107-116 (1999) および Curr. Opin. Microbiol., vol.6, p.472-477 (2003)参照)。
該医薬組成物がアジュバントを含む場合、該アジュバント(たとえばCpG−DNA)の含有量は、CTLの誘導を増強し得る範囲で適宜設定できる。通常、アジュバント含有量は、医薬組成物全体の約0.01〜10質量%、好ましくは約0.1〜5質量%程度である。
該医薬組成物の動物への投与量は、投与する対象、投与方法、投与形態等によって異なる。たとえば、皮下投与または経鼻投与により生体内のCTLを活性化する場合には、通常成人1人(体重60kg)あたり、本発明のポリペプチドとして一回当たり1μg〜1000μgの範囲、好ましくは20μg〜100μgの範囲となるように、通常4週間から18ヶ月に亘って、2回から3回投与する。また、皮下投与により鳥インフルエンザウイルス感染に対して予防する場合には、本発明のポリペプチドとして一回当たり1μg〜1000μgの範囲、好ましくは20μg〜100μgの範囲で、通常4週間から18ヶ月に亘って、2回から3回投与する。
以下、実施例を示して本発明を詳細に説明する。ただし、本発明は以下の記載によっては限定されない。
[実施例1]
M1の全長蛋白質とCTLエピトープ領域を含む部分蛋白質をそれぞれリポソーム表面に結合させたものについて、CTL誘導活性を調べた。
M1の全長蛋白質とCTLエピトープ領域を含む部分蛋白質をそれぞれリポソーム表面に結合させたものについて、CTL誘導活性を調べた。
<M1H6>
リポソーム表面に結合させるM1の全長蛋白質としては、「A/Vietnam/CL01/2004(H5N1)」のM1の全長(252残基)アミノ酸配列(配列番号2)の情報(http://www.uniprot.org/uniprot/Q1KJI2)に基づき、M1のC末端にHisタグ(6個のHis残基)を連結し、かつ2個のアミノ酸変異(N224SおよびK242N)を導入した変異蛋白質(以下、「M1H6」という。配列番号3)を用いた。変異で入れたアミノ酸は、他のM1ホモログのアミノ配列を参考に決定した。M1H6をコードする遺伝子の塩基配列は、「A/Vietnam/CL01/2004(H5N1)」のM1遺伝子の塩基配列に、該2個のアミノ酸変異を導入し、C末端のHisタグをコードする塩基配列を付加し、5’末端(開始コドンATG)の外側に制限酵素サイトPciIを導入し、3’末端(終止コドンTAA)の外側に制限酵素サイトXbaIを導入し、さらに宿主とする大腸菌において使用頻度の高いコドンに改変して設計した。制限酵素サイトPciIとXbaIは、発現ベクターへの遺伝子クローニングために導入した。設計されたM1H6人工合成遺伝子の塩基配列(配列番号4)は、天然のM1遺伝子の塩基配列と約76%の配列同一性を示した。配列番号4で表される塩基配列からなるM1H6人工合成遺伝子は、化学合成により調製した。
リポソーム表面に結合させるM1の全長蛋白質としては、「A/Vietnam/CL01/2004(H5N1)」のM1の全長(252残基)アミノ酸配列(配列番号2)の情報(http://www.uniprot.org/uniprot/Q1KJI2)に基づき、M1のC末端にHisタグ(6個のHis残基)を連結し、かつ2個のアミノ酸変異(N224SおよびK242N)を導入した変異蛋白質(以下、「M1H6」という。配列番号3)を用いた。変異で入れたアミノ酸は、他のM1ホモログのアミノ配列を参考に決定した。M1H6をコードする遺伝子の塩基配列は、「A/Vietnam/CL01/2004(H5N1)」のM1遺伝子の塩基配列に、該2個のアミノ酸変異を導入し、C末端のHisタグをコードする塩基配列を付加し、5’末端(開始コドンATG)の外側に制限酵素サイトPciIを導入し、3’末端(終止コドンTAA)の外側に制限酵素サイトXbaIを導入し、さらに宿主とする大腸菌において使用頻度の高いコドンに改変して設計した。制限酵素サイトPciIとXbaIは、発現ベクターへの遺伝子クローニングために導入した。設計されたM1H6人工合成遺伝子の塩基配列(配列番号4)は、天然のM1遺伝子の塩基配列と約76%の配列同一性を示した。配列番号4で表される塩基配列からなるM1H6人工合成遺伝子は、化学合成により調製した。
<M1H6−Fr.1〜3>
次いで、図1のエピトープ予測領域の情報に基づき、図2に示すように、M1H6を3つの断片領域(Fr.1〜3)に分けた。図2中、実線で囲んだ領域が断片1領域(Fr.1)であり、点線で囲んだ領域が断片2領域(Fr.2)であり、破線で囲んだ3つの領域(上流側から、断片3−1領域、断片3−2領域、および断片3−3領域という。)を連結した領域が断片3領域(Fr.3)である。断片1領域のC末端に6個のHis残基と終止コドンを付加したアミノ酸配列(配列番号5)からなるポリペプチドをM1H6−Fr.1、断片2領域のC末端に6個のHis残基と終止コドンを付加したアミノ酸配列(配列番号6)からなるポリペプチドをM1H6−Fr.2とし、断片3−1領域と断片3−2領域と断片3−3領域とを連結したアミノ酸配列(配列番号7)からなるポリペプチドをM1H6−Fr.3とした。
次いで、図1のエピトープ予測領域の情報に基づき、図2に示すように、M1H6を3つの断片領域(Fr.1〜3)に分けた。図2中、実線で囲んだ領域が断片1領域(Fr.1)であり、点線で囲んだ領域が断片2領域(Fr.2)であり、破線で囲んだ3つの領域(上流側から、断片3−1領域、断片3−2領域、および断片3−3領域という。)を連結した領域が断片3領域(Fr.3)である。断片1領域のC末端に6個のHis残基と終止コドンを付加したアミノ酸配列(配列番号5)からなるポリペプチドをM1H6−Fr.1、断片2領域のC末端に6個のHis残基と終止コドンを付加したアミノ酸配列(配列番号6)からなるポリペプチドをM1H6−Fr.2とし、断片3−1領域と断片3−2領域と断片3−3領域とを連結したアミノ酸配列(配列番号7)からなるポリペプチドをM1H6−Fr.3とした。
<M1H6およびM1H6−Fr.1〜3の発現ベクター>
M1H6−Fr.1〜3をコードするポリヌクレオチドを、M1H6人工合成遺伝子を鋳型とし、表1に記載のプライマーを用いたPCRにより調製した。M1H6−Fr.3をコードするポリヌクレオチドは、プライマーFr.3(Fw)とプライマーFr.3−1(Rv)のセットを用いて得たPCR産物と、プライマーFr.3−2(Fw)とプライマーFr.3(Rv) のセットを用いて得たPCR産物とを連結して得られた。
M1H6−Fr.1〜3をコードするポリヌクレオチドを、M1H6人工合成遺伝子を鋳型とし、表1に記載のプライマーを用いたPCRにより調製した。M1H6−Fr.3をコードするポリヌクレオチドは、プライマーFr.3(Fw)とプライマーFr.3−1(Rv)のセットを用いて得たPCR産物と、プライマーFr.3−2(Fw)とプライマーFr.3(Rv) のセットを用いて得たPCR産物とを連結して得られた。
調製された各ポリヌクレオチドおよびM1H6人工合成遺伝子を、それぞれ、制限酵素PciIおよびXbaIで消化し切断した断片を、市販の大腸菌IPTG誘導発現型ベクターpET−28a(+)をT7プロモーターとT7ターミネーターの間にあるマルチクローニングサイト(MCS)中のNcoIとNheIで消化し切断した断片に連結し、発現ベクターを構築した。M1H6人工合成遺伝子を挿入した発現ベクターをpET−28a(+)_M1H6、またM1H6−Fr.1〜M1H6−Fr.3をコードするポリヌクレオチドを挿入した発現ベクターをそれぞれpET−28a(+)_M1H6(Fr.1)〜pET−28a(+)_M1H6(Fr.3)とした。
<M1H6およびM1H6−Fr.1〜3のGST融合蛋白質発現ベクター>
M1H6およびM1H6−Fr.1〜3のN末端に、トロンビンで切断可能なようにGSTを融合させて構築したGST融合蛋白質(GST−M1H6、GST−M1H6−Fr.1〜3)を発現させるために、まずC末端にトロンビン切断サイトを有するGST蛋白質(配列番号16)をコードする塩基配列(配列番号17)とM1H6およびM1H6−Fr.1〜3のそれぞれの断片をコードする塩基配列(配列番号4〜7)を2段階PCR法(fusion−PCR法)で融合させることによって、GST付きの各断片を調製した。PCRの際には、各断片の増幅に用いるフォワードプライマー側には制限酵素AarIを、リバースプライマー側には制限酵素XbaIを付加することによって、各断片の両端に同じ制限酵素認識サイトを導入した。PCRで増幅・調製された各ポリヌクレオチド断片を、それぞれ、制限酵素AarIおよびXbaIで消化し切断した断片を、市販の大腸菌IPTG誘導発現型ベクターpET−28a(+)をT7プロモーターとT7ターミネーターの間にあるマルチクローニングサイト(MCS)中のNcoIとNheIで消化し切断した断片に連結し、GST融合発現ベクターを構築した。得られたGST融合蛋白質発現ベクターをそれぞれpET−28a(+)_GST−M1H6、pET−28a(+)_GST−M1H6(Fr.1)〜pET−28a(+)_GST−M1H6(Fr.3)とした。
M1H6およびM1H6−Fr.1〜3のN末端に、トロンビンで切断可能なようにGSTを融合させて構築したGST融合蛋白質(GST−M1H6、GST−M1H6−Fr.1〜3)を発現させるために、まずC末端にトロンビン切断サイトを有するGST蛋白質(配列番号16)をコードする塩基配列(配列番号17)とM1H6およびM1H6−Fr.1〜3のそれぞれの断片をコードする塩基配列(配列番号4〜7)を2段階PCR法(fusion−PCR法)で融合させることによって、GST付きの各断片を調製した。PCRの際には、各断片の増幅に用いるフォワードプライマー側には制限酵素AarIを、リバースプライマー側には制限酵素XbaIを付加することによって、各断片の両端に同じ制限酵素認識サイトを導入した。PCRで増幅・調製された各ポリヌクレオチド断片を、それぞれ、制限酵素AarIおよびXbaIで消化し切断した断片を、市販の大腸菌IPTG誘導発現型ベクターpET−28a(+)をT7プロモーターとT7ターミネーターの間にあるマルチクローニングサイト(MCS)中のNcoIとNheIで消化し切断した断片に連結し、GST融合発現ベクターを構築した。得られたGST融合蛋白質発現ベクターをそれぞれpET−28a(+)_GST−M1H6、pET−28a(+)_GST−M1H6(Fr.1)〜pET−28a(+)_GST−M1H6(Fr.3)とした。
<組換え体の作製>
構築した全8種の発現ベクターのそれぞれのプラスミドDNAを用いて、大腸菌宿主株Rosetta2(DE3)の形質転換を行い、カナマイシン含有LB培地で、37℃で一晩静止培養し、形成されたコロニーを数個ずつ遺伝子組換えクローンとして選び、―80℃でストックした。
構築した全8種の発現ベクターのそれぞれのプラスミドDNAを用いて、大腸菌宿主株Rosetta2(DE3)の形質転換を行い、カナマイシン含有LB培地で、37℃で一晩静止培養し、形成されたコロニーを数個ずつ遺伝子組換えクローンとして選び、―80℃でストックした。
<組換え蛋白質の発現>
各遺伝子組換えクローンを、カナマイシン含有LB培地(5mL)で前培養した後、全量を100mLのカナマイシン含有LB培地に添加し、500mL容のフラスコで約3時間振とう培養して菌体を増殖させた。その後、菌体培養液に1mMのIPTGを添加して、各発現ベクターにコードした蛋白質を誘導発現させた。誘導発現後に得られた菌体を超音波で破砕し、菌体内蛋白質を抽出した。
各遺伝子組換えクローンを、カナマイシン含有LB培地(5mL)で前培養した後、全量を100mLのカナマイシン含有LB培地に添加し、500mL容のフラスコで約3時間振とう培養して菌体を増殖させた。その後、菌体培養液に1mMのIPTGを添加して、各発現ベクターにコードした蛋白質を誘導発現させた。誘導発現後に得られた菌体を超音波で破砕し、菌体内蛋白質を抽出した。
各蛋白質抽出物について、SDS−PAGEで分析した(図示せず。)。この結果、GST融合蛋白質では、4種類全てのGST融合蛋白質の発現が確認された。GSTを融合させていない蛋白質では、M1H6およびM1H6−Fr.1は、アミノ酸残基長から予想される大きさに蛋白質のバンドがあり、発現が確認されたが、M1H6−Fr.2およびM1H6−Fr.3は発現が確認されなかった。
GST融合蛋白質について、蛋白質抽出物の一部を遠心分離処理し、上清を可溶性画分、沈殿物を不溶性画分とした。各蛋白質抽出物について、遠心分離処理前のサンプル、可溶性画分、および不溶性画分をそれぞれSDS−PAGEで分析した(図示せず。)。この結果、GST−M1H6およびGST−M1H6−Fr.1は、可溶性画分にバンドが確認されたが、GST−M1H6−Fr.2およびGST−M1H6−Fr.3は、不溶性画分にバンドが確認された。
<組換え蛋白質の精製>
不溶性蛋白質として発現が確認できたM1H6およびGST−M1H6−Fr.1について、M1H6およびGSTを切断したM1H6−Fr.1を精製した。
まず、発現ベクターpET−28a(+)_M1H6およびpET−28a(+)_GST−M1H6(Fr.1)をそれぞれ大腸菌宿主株Rosetta2(DE3)に導入した組換えクローンを、LB培地(100mLずつ、フラスコ数本)に植菌し、37℃で約3時間振とう培養して菌体を増殖させた。その後、菌体培養液にIPTGを添加して、M1H6またはGST−M1H6−Fr.1を誘導発現させ、それぞれの封入体を回収した。
回収したM1H6封入体は、洗浄後に5M Urea水溶液で可溶化させ、Niカラムを用いてHis−tag精製した後、市販のリフォールディングキット(片山化学工業、Z-drive refolding kit)を用いて巻き戻しを行った。それによって得られた可溶化サンプルを、透析膜にかけてバッファー交換し、一旦凍結保存した。さらに同じ方法で6回精製を行った。得られた精製サンプルをまとめて限外濾過フィルター「Amicon Ultra−4/RC」にかけてサンプル濃縮し、約2mg/mLのM1H6蛋白質溶液を調製した。
不溶性蛋白質として発現が確認できたM1H6およびGST−M1H6−Fr.1について、M1H6およびGSTを切断したM1H6−Fr.1を精製した。
まず、発現ベクターpET−28a(+)_M1H6およびpET−28a(+)_GST−M1H6(Fr.1)をそれぞれ大腸菌宿主株Rosetta2(DE3)に導入した組換えクローンを、LB培地(100mLずつ、フラスコ数本)に植菌し、37℃で約3時間振とう培養して菌体を増殖させた。その後、菌体培養液にIPTGを添加して、M1H6またはGST−M1H6−Fr.1を誘導発現させ、それぞれの封入体を回収した。
回収したM1H6封入体は、洗浄後に5M Urea水溶液で可溶化させ、Niカラムを用いてHis−tag精製した後、市販のリフォールディングキット(片山化学工業、Z-drive refolding kit)を用いて巻き戻しを行った。それによって得られた可溶化サンプルを、透析膜にかけてバッファー交換し、一旦凍結保存した。さらに同じ方法で6回精製を行った。得られた精製サンプルをまとめて限外濾過フィルター「Amicon Ultra−4/RC」にかけてサンプル濃縮し、約2mg/mLのM1H6蛋白質溶液を調製した。
一方、回収したGST−M1H6−Fr.1の封入体は、洗浄後に8Mの塩酸グアニジンで可溶化させ、さらにリフォールディングバッファー(0.5% Tween−40、0.6%とシクロアミロースを含有するPBS)中で、室温で14時間インキュベートすることにより、可溶化させた蛋白質のリフォールディングを行った。リフォールディング後の反応液の上清画分をGST精製カラムにかけて、適切にリフォールディングしたGST融合蛋白質を該カラムに結合させた。次いで、該カラムにトロンビン液を入れ、室温で14〜16時間静止することによって、該カラム内でGSTとM1H6−Fr.1の融合部位に導入してあるトロンビン認識サイトをトロンビンで消化した後、該カラムからGSTから切り離されたM1H6−Fr.1をPBSで溶出して精製した。該カラムからの溶出物にはトロンビンも含まれているため、該溶出物をHis−tag精製カラムにかけて、M1H6−Fr.1を精製して回収した。His−tag精製カラムによる精製工程を合計5回繰り返し、精製サンプルを得た。得られた精製サンプルは、透析膜にかけて20mM PBS(p H7.5, 0.1M NaCl)にバッファー交換した後、最終的にまとめて限外濾過フィルター「Amicon Ultra−4/RC」を用いて濃縮し、約1mg/mLのポリペプチド溶液を調製した。
<ポリペプチド結合リポソームの調製>
10mLの0.136mMのジオレオイルホスファチジルエタノールアミン(DOPE)および24mLのトリエチルアミン(TEA)の混合物を、0.681mMのジスクシンイミジルスベレート(DSS)を含む26.6mLの無水クロロホルム溶液中に滴下して加え、40℃で5時間撹拌した。減圧下で溶媒を蒸発させ、酢酸エチルおよびテトラヒドロフランの2:1混合物18mLを加えて残渣を溶解した。該溶液に36mLの100mM リン酸ナトリウム(pH 5.5)および90mLの飽和NaCl水溶液を加えた。得られた混合物を1分間震盪して分離させた後、不要な物質を除去するために同一の緩衝液で上層を洗浄した。該上層から溶媒を蒸発させた後、3mLのアセトンを加えて残渣を溶解した。次いで、溶解させた残渣に100mLの氷冷アセトンを滴下して加え、氷上に30分間保持して沈殿させた。得られた結晶を回収して5mLのクロロホルム中に溶解させた。クロロホルムを蒸発させた後、34.4mgのDOPE−DSSを得、次いで0.18mMのジオレオイルホスファチジルコリン(DOPC)、0.03mMのDOPE−DSS、0.21mMのコレステロールおよび0.06mMのジオレオイルホスファチジルグリセロールを10mLのクロロホルム/メタノール中に溶解した。該溶液から溶媒を減圧下で蒸発させ、5.8mLのリン酸緩衝液(pH 7.2)を加えて4.8%の脂質懸濁液を作成した。ベシクルの分散液を0.2μmのポリカーボネート膜を通して押し出し、リポソームサイズを調整した。
10mLの0.136mMのジオレオイルホスファチジルエタノールアミン(DOPE)および24mLのトリエチルアミン(TEA)の混合物を、0.681mMのジスクシンイミジルスベレート(DSS)を含む26.6mLの無水クロロホルム溶液中に滴下して加え、40℃で5時間撹拌した。減圧下で溶媒を蒸発させ、酢酸エチルおよびテトラヒドロフランの2:1混合物18mLを加えて残渣を溶解した。該溶液に36mLの100mM リン酸ナトリウム(pH 5.5)および90mLの飽和NaCl水溶液を加えた。得られた混合物を1分間震盪して分離させた後、不要な物質を除去するために同一の緩衝液で上層を洗浄した。該上層から溶媒を蒸発させた後、3mLのアセトンを加えて残渣を溶解した。次いで、溶解させた残渣に100mLの氷冷アセトンを滴下して加え、氷上に30分間保持して沈殿させた。得られた結晶を回収して5mLのクロロホルム中に溶解させた。クロロホルムを蒸発させた後、34.4mgのDOPE−DSSを得、次いで0.18mMのジオレオイルホスファチジルコリン(DOPC)、0.03mMのDOPE−DSS、0.21mMのコレステロールおよび0.06mMのジオレオイルホスファチジルグリセロールを10mLのクロロホルム/メタノール中に溶解した。該溶液から溶媒を減圧下で蒸発させ、5.8mLのリン酸緩衝液(pH 7.2)を加えて4.8%の脂質懸濁液を作成した。ベシクルの分散液を0.2μmのポリカーボネート膜を通して押し出し、リポソームサイズを調整した。
DSSを導入したリポソームの懸濁液2mLおよび10mg/mLのポリペプチド溶液0.5mLを混合して4℃で3日間撹拌した。次いで、CL−4Bカラムクロマトグラフィーを用いて、リポソームと結合したポリペプチドと結合していないポリペプチドを分離した。こうして得られたM1H6を結合させたリポソーム(M1リポソーム)と、M1H6−Fr.1を結合させたリポソーム(M1−Fr.1リポソーム)を、以降の実験に用いた。
対照として、図1中のM1のCTLエピトープ領域のみからなるM1_58−66ペプチド(配列番号18)を合成し、該ペプチドを表面に結合させたリポソーム(M1_58−66リポソーム)を用いた。M1_58−66リポソームは、10mg/mLのポリペプチド溶液に代えて、10mg/mLの該M1_58−66ペプチド溶液を用い、同様にして調製できる。
<IFN−γ ELISpotアッセイ>
M1−Fr.1リポソームについて、細胞内サイトカイン染色を、J Virol 78, 9093-9104(2004)に記載された通りに行った。マウス本来のMHCクラスI分子(H2−DおよびH2−K)を持たず、HLA−A*0201分子を発現する遺伝子導入マウス(HHDマウス)(J.Exp.Med. vol.185 (1997) p.2043-2051)を使用した。
具体的には、10mg/mLのM1−Fr.1リポソーム100μLを、5μgのCpG5002(5’−TCCATGACGTTCTGATGTT−3’;配列番号19)と共に2匹のHHDマウスへ皮下注射により投与して免疫し、2週間後、同量のM1−Fr.1リポソームおよびCpG5002を下注射により投与して免疫し、さらに2週間後に安楽殺した後に脾臓を回収した。回収した脾臓細胞を96ウェルプレートに3×105個/ウェルとなるようにまき、brefeldin A(GolgiPlug(登録商標), BD Biosciences社製)存在下、37℃で5時間、10μg/mLのM1H6−Fr.1とインキュベートした。ラット抗マウスCD16/CD32モノクローナル抗体(FcBlock(登録商標), BD Biosciences社製)によりFc受容体をブロッキングした後、細胞をFITC結合ラット抗マウスCD8αモノクローナル抗体(BD Biosciences社製)により4℃で30分間染色した。次いで細胞を固定し、透過性を高め、フィコエリトリン(PE)結合ラット抗マウスインターフェロンγ(IFN−γ)モノクローナル抗体(BD Biosciences社製)により染色した。細胞を洗浄後、各ウェルの蛍光強度を測定した。対照として、M1−Fr.1リポソームを免疫していないHDDマウスについても同様に実験を行った。
M1−Fr.1リポソームについて、細胞内サイトカイン染色を、J Virol 78, 9093-9104(2004)に記載された通りに行った。マウス本来のMHCクラスI分子(H2−DおよびH2−K)を持たず、HLA−A*0201分子を発現する遺伝子導入マウス(HHDマウス)(J.Exp.Med. vol.185 (1997) p.2043-2051)を使用した。
具体的には、10mg/mLのM1−Fr.1リポソーム100μLを、5μgのCpG5002(5’−TCCATGACGTTCTGATGTT−3’;配列番号19)と共に2匹のHHDマウスへ皮下注射により投与して免疫し、2週間後、同量のM1−Fr.1リポソームおよびCpG5002を下注射により投与して免疫し、さらに2週間後に安楽殺した後に脾臓を回収した。回収した脾臓細胞を96ウェルプレートに3×105個/ウェルとなるようにまき、brefeldin A(GolgiPlug(登録商標), BD Biosciences社製)存在下、37℃で5時間、10μg/mLのM1H6−Fr.1とインキュベートした。ラット抗マウスCD16/CD32モノクローナル抗体(FcBlock(登録商標), BD Biosciences社製)によりFc受容体をブロッキングした後、細胞をFITC結合ラット抗マウスCD8αモノクローナル抗体(BD Biosciences社製)により4℃で30分間染色した。次いで細胞を固定し、透過性を高め、フィコエリトリン(PE)結合ラット抗マウスインターフェロンγ(IFN−γ)モノクローナル抗体(BD Biosciences社製)により染色した。細胞を洗浄後、各ウェルの蛍光強度を測定した。対照として、M1−Fr.1リポソームを免疫していないHDDマウスについても同様に実験を行った。
各ウェルの細胞数(/100μL/ウェル)の平均値とSD、およびp値を表2に示す。表中、「no Ag」はポリペプチドを添加せずにインキュベートしたウェルの結果であり、「PHA」はT細胞マイトジェンに対する反応(T細胞が含まれていることを確認する陽性コントロール)の結果であり、「M1H6−Fr.1」はM1H6−Fr.1を添加してインキュベートしたウェルの結果である。M1−Fr.1リポソームを免疫していない対照マウスから採取された脾臓細胞は、M1H6−Fr.1とインキュベートしてもIFN−γは産生されておらず、M1H6−Fr.1は非特異的にリンパ球を活性化することはなかった。一方で、M1−Fr.1リポソームで免疫したマウスから採取された脾臓細胞は、M1H6−Fr.1とインキュベートすることによってIFN−γを産生した。すなわち、M1−Fr.1リポソームにより、抗原特異的な免疫誘導が生じることが確認された。
<インビボ細胞障害性アッセイ>
M1リポソーム、M1−Fr.1リポソーム、およびM1_58−66リポソームを免疫したマウスにおけるCTL誘導を調べた。
まず、10mg/mLの各リポソーム50μLを、5μgのCpG5002と共にHHDマウスへ皮下注射により投与して免疫した。免疫から2週間後、免疫したリポソームの表面に結合していたポリペプチドまたはペプチド(M1H6、M1H6−Fr.1、またはM1_58−66ペプチド)でパルスした蛍光標識標的細胞混合物(2×107個/匹)を静脈内投与し、8時間後に各マウスから脾臓細胞を回収し、蛍光標識標的細胞の特異的溶解をフローサイトメトリーにより解析した。
該蛍光標識標的細胞混合物は、次のようにして調製した。まず、A2Tgマウス(ヒトHLA−A2を遺伝子導入したマウス)の脾細胞を0.25または2.5μM の蛍光色素CFSE(Molecular probes社製)により室温で15分間標識した後、2回洗浄した。次にCFSEが明るい細胞を、10μMの各ポリペプチドによりパルスし、これを蛍光標識標的細胞とした。CFSEが暗い細胞はパルスせず、対照細胞として用いた。蛍光標識標的細胞と対照細胞を1:1の比で混合したものを、蛍光標識標的細胞混合物とした。
M1リポソーム、M1−Fr.1リポソーム、およびM1_58−66リポソームを免疫したマウスにおけるCTL誘導を調べた。
まず、10mg/mLの各リポソーム50μLを、5μgのCpG5002と共にHHDマウスへ皮下注射により投与して免疫した。免疫から2週間後、免疫したリポソームの表面に結合していたポリペプチドまたはペプチド(M1H6、M1H6−Fr.1、またはM1_58−66ペプチド)でパルスした蛍光標識標的細胞混合物(2×107個/匹)を静脈内投与し、8時間後に各マウスから脾臓細胞を回収し、蛍光標識標的細胞の特異的溶解をフローサイトメトリーにより解析した。
該蛍光標識標的細胞混合物は、次のようにして調製した。まず、A2Tgマウス(ヒトHLA−A2を遺伝子導入したマウス)の脾細胞を0.25または2.5μM の蛍光色素CFSE(Molecular probes社製)により室温で15分間標識した後、2回洗浄した。次にCFSEが明るい細胞を、10μMの各ポリペプチドによりパルスし、これを蛍光標識標的細胞とした。CFSEが暗い細胞はパルスせず、対照細胞として用いた。蛍光標識標的細胞と対照細胞を1:1の比で混合したものを、蛍光標識標的細胞混合物とした。
フローサイトメトリーによる解析結果を図3に示す。図中、「CONTROL」はリポソームによる免疫を行わなかったHHDマウスの脾臓細胞の結果であり、「M1H6」、「M1H6−Fr.1」および「M1_58−66」はそれぞれ、M1リポソーム、M1−Fr.1リポソーム、およびM1_58−66リポソームによる免疫を行ったマウスの脾臓細胞の結果である。横軸にCFSEによる蛍光染色レベルを、縦軸に細胞数を示す。グラフ中に表示した数値は、溶解した細胞の割合を示す。データは3回の独立した実験の代表例である。溶解した細胞の割合(%)が高いほど、リポソームによりCTL誘導が強く生じていることを示す。この結果、M1リポソームで免疫したマウスの脾臓細胞では、溶解した細胞は4%しかなく、ほとんどCTL誘導が生じていなかった。これに対して、M1−Fr.1リポソームで免疫したマウスの脾臓細胞では、50〜68.1%もの細胞が溶解しており、M1_58−66リポソームと同様に、顕著なCTL誘導が観察された。
[実施例2]
M1−Fr.1リポソームをアジュバントなしでマウスに免疫した場合に、CTL誘導を起こすかどうかを調べた。
免疫は、10mg/mLのM1−Fr.1リポソーム50μLのみ、または5μgのCpG5002と共に、HHDマウスへ皮下注射により投与して行った。1週間前に免疫したマウスと、1週間ごとに2回免疫を行った(2週間前と1週間前に免疫を行った)マウスについて、M1H6−Fr.1でパルスした蛍光標識標的細胞混合物を用い、実施例1と同様にしてインビボ細胞障害性アッセイを行い、蛍光標識標的細胞の特異的溶解をフローサイトメトリーにより解析した。
M1−Fr.1リポソームをアジュバントなしでマウスに免疫した場合に、CTL誘導を起こすかどうかを調べた。
免疫は、10mg/mLのM1−Fr.1リポソーム50μLのみ、または5μgのCpG5002と共に、HHDマウスへ皮下注射により投与して行った。1週間前に免疫したマウスと、1週間ごとに2回免疫を行った(2週間前と1週間前に免疫を行った)マウスについて、M1H6−Fr.1でパルスした蛍光標識標的細胞混合物を用い、実施例1と同様にしてインビボ細胞障害性アッセイを行い、蛍光標識標的細胞の特異的溶解をフローサイトメトリーにより解析した。
表3に、各マウスから回収された脾臓細胞の溶解した細胞の割合(%)を示す。M1−Fr.1リポソームのみを免疫したマウスから回収された脾臓細胞では、溶解した細胞の割合は、免疫回数が1回の場合に96.8%、2回の場合に94.7%と非常に高かった。特に2回免疫の場合には、アジュバントと共に免疫した場合の溶解した細胞の割合は84.5%であり、アジュバントなしのほうが溶解した細胞の割合が高かった。これらの結果から、M1−Fr.1リポソームは、アジュバントを用いなくても、免疫1週間で顕著なCTLを誘導できることがわかった。
なお、M1_58−66リポソームを用いて同様のインビボ細胞障害性アッセイを行ったところ、CpG5002と共に免疫したマウスから回収された脾臓細胞では、78.1%の細胞が溶解したが、アジュバントを用いずにM1_58−66リポソームのみを免疫したマウスから回収された脾臓細胞では、2.4%の細胞しか溶解しなかった。つまり、CTLエピトープペプチドがリポソーム表面に結合したM1_58−66リポソームでは、充分なCTL誘導を起こすためにはアジュバントの併用投与が必要であった。
Claims (5)
- リポソームの表面にポリペプチドが結合しており、
前記ポリペプチドが、
(a)配列番号1で表されるアミノ酸配列、
(b)配列番号1で表されるアミノ酸配列のうち、58〜66番目のアミノ酸残基以外の領域において1〜20個のアミノ酸が置換、付加、若しくは欠失したアミノ酸配列、
(c)配列番号1で表されるアミノ酸配列のうち、58〜66番目のアミノ酸残基以外の領域中のアミノ酸が置換、付加、若しくは欠失しており、かつ当該アミノ酸配列と80%以上の相同性を有するアミノ酸配列、
(d)配列番号1で表されるアミノ酸配列のうち、3〜11番目および51〜68番目のアミノ酸残基以外の領域において1〜20個のアミノ酸が置換、付加、若しくは欠失したアミノ酸配列、
(e)配列番号1で表されるアミノ酸配列のうち、3〜11番目および51〜68番目のアミノ酸残基以外の領域中のアミノ酸が置換、付加、若しくは欠失しており、かつ当該アミノ酸配列と80%以上の相同性を有するアミノ酸配列、
(f)配列番号1で表されるアミノ酸配列のうち、3〜11番目および27〜72番目のアミノ酸残基以外の領域において1〜20個のアミノ酸が置換、付加、若しくは欠失したアミノ酸配列、または
(g)配列番号1で表されるアミノ酸配列のうち、3〜11番目および27〜72番目のアミノ酸残基以外の領域中のアミノ酸が置換、付加、若しくは欠失しており、かつ当該アミノ酸配列と80%以上の相同性を有するアミノ酸配列、
を含むことを特徴とする、ポリペプチド結合リポソーム。 - 前記リポソームが、不飽和結合を1個有する炭素数14〜24のアシル基または不飽和結合を1個有する炭素数14〜24の炭化水素基を有するリン脂質を含む、請求項1に記載のポリペプチド結合リポソーム。
- 前記リン脂質が、ジアシルホスファチジルセリン、ジアシルホスファチジルグリセロール、ジアシルホスファチジン酸、ジアシルホスファチジルコリン、ジアシルホスファチジルエタノールアミン、サクシンイミジル−ジアシルホスファチジルエタノールアミン、およびマレイミド−ジアシルホスファチジルエタノールアミンからなる群より選択される1種以上である、請求項2に記載のポリペプチド結合リポソーム。
- 請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリペプチド結合リポソームを有効成分とする医薬組成物。
- インフルエンザワクチンとして用いられる、請求項4に記載の医薬組成物。
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| GB0613977D0 (en) * | 2006-02-07 | 2006-08-23 | Peptcell Ltd | Peptide sequences and compositions |
| HUE025149T2 (hu) * | 2007-08-02 | 2016-01-28 | Biondvax Pharmaceuticals Ltd | Multimer multiepitóp influenza vakcinák |
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- 2017-02-17 WO PCT/JP2017/005991 patent/WO2017145951A1/ja not_active Ceased
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