JP2019058073A - 画像処理装置、細胞認識装置、細胞認識方法および細胞認識プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】細胞集塊を撮影した細胞画像から個々の細胞を精度よく抽出する。【解決手段】細胞画像中の各画素のLoG出力値を算出するLoGフィルタ部と、LoG出力値が大きいピーク位置を検出するシード検出処理部と、ピーク位置を記録するシード記録部27と、ピーク位置ごとに細胞領域を形成する領域形成部39,53,領域統合処理部47と、各細胞領域の中心位置を特定する領域位置設定部41,49,55と、ピーク位置、細胞領域の形態および中心位置の少なくとも1つを用いて、現在形成しようとしている細胞領域と過去に形成された細胞領域との近接状態を判定する重複判定部35,51,閾値処理部45とを備え、領域形成部39,53,領域統合処理部47が、重複判定部35,51,閾値処理部45により近接していると判定された場合に、それらの細胞領域の両方または少なくとも一方を修正する画像処理装置5を提供する。【選択図】図7
Description
本発明は、例えば蛍光顕微鏡等を用いた撮影により取得された細胞画像から個々の細胞を抽出する画像処理装置、細胞認識装置、細胞認識方法および細胞認識プログラムに関するものである。
従来から医療・ライフサイエンス分野では、顕微鏡を通して撮影された細胞画像を用いた様々な細胞解析が行われている。例えば、ES細胞(Embryonic Stem Cells)、iPS細胞(Induced Pluripotent Stem Cell)等、幹細胞の研究においては、細胞分化メカニズムの解明や、創薬開発等を目的として、時系列で撮影された複数の細胞画像から細胞の分化過程や形態的特徴変化を観察し、細胞毎の性質の違いを調べるといった作業が一般的に行われている。また、細胞画像の解析に関しては、従来目視で行われていた個々の細胞のスクリーニング等の煩雑な作業であっても、画像認識等の画像解析技術を応用することで自動化することが可能になりつつある。
さらに、より生体内に近い環境における医薬品等の効用を調べること等を目的として、細胞を立体的に培養する3次元培養を行い、複数の細胞が立体的に集合した細胞集塊の培養状態について画像解析技術を応用することにより3次元的に解析することが可能となりつつある(例えば、特許文献1参照。)。かかる画像処理技術を応用すれば、細胞画像に含まれる個々の細胞を自動検出することにより、細胞の形態情報や個体数等を効率的に把握することができる。
特許文献1には、細胞画像中の各画素に対して、画素を含む所定領域内の画素値に基づき所定の特徴値を表すスコアを算出し、各画素についてスコアの大きい順に、同画素と同じ位置に、所定領域と同一または近似した領域を表わす排他的領域を配置していき、最終的に配置された排他的領域の中のいずれかを対象物として検出する方法が開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載の方法は、所定領域から所定特徴値(実施例では輝度のピーク)を表すスコアの大きさが対象物(細胞)らしさを表し、そのスコアの大きい順に排他的領域を画像中に配置することで対象物の位置を特定していくが、例えば、対象物(細胞)どうしが塊(スフェロイド)状に密集する場合や画質劣化が激しい場合は、対象物以外の位置でスコアが大きくなったり、対象物の中心位置からずれた位置でスコアが大きくなったり、1つの対象物にスコアの大きい複数の位置が発生したりすることも多い。すなわち、必ずしも対象物の中心にスコアが高くなる位置が1つだけ特定されるとは限らず、スコアの高い位置を誤って過剰に検出してしまうことが多い。
そのため、特許文献1に記載の方法のように、スコアの高い位置を中心として予め決められた領域(所定領域、または近似領域)を配置していくだけでは、対象物(細胞)の位置を正確に特定できるとは限らないという問題がある。また、スコアの高い位置どうしが近接している場合は、予め決められた排他的領域のサイズだけで、一方を削除するかまたは新たに排他的領域を設定するかが決まり、細胞が複雑に位置(隣接、密集)していたり、一定の形状をとらずバラエティに富んだ形状を有していたりする場合に、対象物の位置を正確に特定することができないという問題がある。
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであって、複数の生細胞からなる細胞集塊を撮影した細胞画像から個々の細胞を精度よく抽出することができる画像処理装置、細胞認識装置、細胞認識方法および細胞認識プログラムを提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
本発明の第1態様は、複数の細胞からなる細胞集塊を撮影した細胞画像中の各画素における画素値の極値らしさを表す特徴量を算出する特徴量算出部と、前記細胞画像において前記特徴量が所定の特徴量閾値よりも大きい画素位置をピーク位置として検出するピーク位置検出部と、該ピーク位置検出部により検出された前記ピーク位置を記録するピーク位置記録部と、該ピーク位置記録部により記録されている前記ピーク位置ごとに、前記細胞画像における前記ピーク位置の周辺領域に含まれる複数の画素の画素値分布に基づいて細胞領域を形成する細胞領域形成部と、該細胞領域形成部により形成された各前記細胞領域の中心位置をそれぞれ特定する細胞領域位置特定部と、前記ピーク位置、前記細胞領域の形態および前記細胞領域の中心位置の少なくとも1つを用いて、前記細胞領域形成部により現在形成しようとしている前記細胞領域と過去に形成された前記細胞領域との近接状態を判定する近接状態判定部とを備え、前記細胞領域形成部が、前記近接状態判定部により近接していると判定された場合に、現在形成しようとしている前記細胞領域および過去に形成された前記細胞領域の両方またはいずれか一方を修正する画像処理装置である。
本発明の第1態様は、複数の細胞からなる細胞集塊を撮影した細胞画像中の各画素における画素値の極値らしさを表す特徴量を算出する特徴量算出部と、前記細胞画像において前記特徴量が所定の特徴量閾値よりも大きい画素位置をピーク位置として検出するピーク位置検出部と、該ピーク位置検出部により検出された前記ピーク位置を記録するピーク位置記録部と、該ピーク位置記録部により記録されている前記ピーク位置ごとに、前記細胞画像における前記ピーク位置の周辺領域に含まれる複数の画素の画素値分布に基づいて細胞領域を形成する細胞領域形成部と、該細胞領域形成部により形成された各前記細胞領域の中心位置をそれぞれ特定する細胞領域位置特定部と、前記ピーク位置、前記細胞領域の形態および前記細胞領域の中心位置の少なくとも1つを用いて、前記細胞領域形成部により現在形成しようとしている前記細胞領域と過去に形成された前記細胞領域との近接状態を判定する近接状態判定部とを備え、前記細胞領域形成部が、前記近接状態判定部により近接していると判定された場合に、現在形成しようとしている前記細胞領域および過去に形成された前記細胞領域の両方またはいずれか一方を修正する画像処理装置である。
本態様によれば、細胞画像において細胞は背景よりも画素値が高いことが多いことから、特徴量算出部により算出される画素値の極値らしさを表す特徴量が所定の特徴量閾値よりも大きい画素位置であるピーク位置には細胞が存在する可能性が高い。したがって、ピーク位置検出部により細胞画像においてピーク位置を複数検出してピーク位置記録部により記録し、細胞領域形成部によりピーク位置ごとにその周辺領域の画素値分布に基づいて細胞領域を形成することで、細胞集塊を構成する複数の細胞の領域をそれぞれ抽出することができる。
この場合において、細胞領域位置特定部により細胞領域の中心位置を特定し、近接状態判定部により、ピーク位置、細胞領域の形態および細胞領域の中心位置の少なくとも1つが用いられて、現在形成しようとしている細胞領域と過去に形成された細胞領域とが近接していると判定された場合に、細胞領域形成部により、これら現在形成しようとしている細胞領域および過去に形成された細胞領域の両方またはいずれか一方を修正することで、隣接する細胞領域どうしが部分的に重複する場合であっても、各細胞領域を区分けすることができる。したがって、複数の生細胞からなる細胞集塊を撮影した細胞画像から個々の細胞を精度よく抽出することができる。
上記態様においては、前記細胞領域形成部が、前記近接状態判定部により現在形成しようとしている前記細胞領域の前記ピーク位置と過去に形成された前記細胞領域の前記ピーク位置との距離が所定のピーク閾値以下と判定された場合に、前記細胞領域の形成を行わない第1補正部を備え、前記ピーク位置記録部が、前記近接状態判定部により現在形成しようとしている前記細胞領域の前記ピーク位置と過去に形成された前記細胞領域の前記ピーク位置との距離が所定のピーク閾値以下と判定された現在形成しようとしている前記細胞領域の前記ピーク位置を記録から削除することとしてもよい。
細胞領域形成部においては、ピーク位置記録部に記録されているピーク位置に対して順番にそれぞれ独立に細胞領域を形成していくため、領域作成手順によっては過去に選択したピーク位置に基づいて既に細胞領域が形成されている場合がある。そのため、このように構成することで、第1形成部により、既に細胞領域が形成されているピーク位置に近接するピーク位置については細胞領域を重複して形成しなくて済み、また、ピーク位置記録部によりそのようなピーク位置を重複して記録しなくて済む。
上記態様においては、前記第1補正部が、前記近接状態判定部により現在形成しようとしている前記細胞領域の前記ピーク位置と過去に形成された前記細胞領域の前記ピーク位置との距離が所定のピーク閾値以下と判定された場合に、現在形成しようとしている前記細胞領域の前記ピーク位置に基づいて、過去に形成された前記細胞領域の中心位置を補正することとしてもよい。
このように構成することで、第1補正部により、ピーク位置が近接する過去に形成された細胞領域の位置を現在形成しようとした細胞領域の位置とバランスを取るように修正することができる。
上記態様においては、前記細胞領域形成部が、前記近接状態判定部により、現在形成しようとしている前記細胞領域の前記ピーク位置と過去に形成された前記細胞領域の前記ピーク位置との距離が所定のピーク閾値よりも離れているが、現在形成しようとしている前記細胞領域の前記中心位置と過去に形成された前記細胞領域の前記中心位置との距離が前記所定のピーク閾値よりも大きい所定の中心位置間閾値以下と判定された場合に、これら2つの前記細胞領域を統合して新たな前記細胞領域を形成する第2補正部を備え、前記細胞領域位置特定部が、前記第2補正部により新たに形成された前記細胞領域の中心位置を特定することとしてもよい。
ピーク位置どうしは所定のピーク閾値よりも離れているものの中心位置どうしが所定の中心位置間閾値以下に近接する細胞領域どうしは、区分けし難くまた一方が他方に大幅に隠れてしまっている場合がある。したがって、このように構成することで、第2補正部により、細胞領域の区分けが複雑になりすぎて却って分かり難くなるのを防ぐことができる。
上記態様においては、前記中心位置間閾値が、前記細胞領域の対応する前記ピーク位置の前記特徴量に基づいて設定されることとしてもよい。
上記態様においては、前記細胞領域形成部が、前記近接状態判定部により、現在形成しようとしている前記細胞領域の前記ピーク位置と過去に形成された前記細胞領域の前記ピーク位置との距離が所定のピーク閾値よりも離れており、かつ、現在形成しようとしている前記細胞領域の前記中心位置と過去に形成された前記細胞領域の前記中心位置との距離が前記所定のピーク閾値よりも大きい所定の中心位置間閾値よりも離れているが、現在形成しようとしている前記細胞領域の前記中心位置と過去に形成された前記細胞領域とが重複する、または、現在形成しようとしている前記細胞領域と過去に形成された前記細胞領域の前記中心位置とが重複すると判定された場合に、これら2つの前記細胞領域を互いに重複しないようにそれぞれ形成または再形成する第3補正部を備え、前記細胞領域位置特定部が、前記第3補正部により形成または再形成された2つの前記細胞領域の中心位置をそれぞれ特定することとしてもよい。
ピーク位置どうしが所定のピーク閾値よりも離れており、中心位置どうしも所定の中心位置間閾値よりも離れているが、一方の中心位置が他方の細胞領域と重複する細胞領域どうしは、互いに重複していない範囲が十分に広い。したがって、このように構成することで、第3補正部により、隣接する細胞領域どうしを区分けして表示することができる。
上記態様においては、前記第3補正部が、領域成長法を用いて2つの前記細胞領域を形成または再形成することとしてもよい。
このように構成することで、簡易な方法で、細胞領域どうしを互いに重ならないように調整して形成することができる。
このように構成することで、簡易な方法で、細胞領域どうしを互いに重ならないように調整して形成することができる。
上記態様においては、前記ピーク位置検出部が、前記画素値が所定の画素閾値以下の前記ピーク位置を削除することとしてもよい。
このように構成することで、ピーク位置として検出されて記録されてしまっているノイズを除去することができる。
このように構成することで、ピーク位置として検出されて記録されてしまっているノイズを除去することができる。
上記態様においては、前記所定の画素閾値が、前記細胞画像の前記画素値分布から推定される背景値に基づいて設定されることとしてもよい。
このように構成することで、背景よりも暗い領域は細胞ではないとみなして、ピーク位置を選別することができる。
このように構成することで、背景よりも暗い領域は細胞ではないとみなして、ピーク位置を選別することができる。
上記態様においては、前記背景値が、前記画素値分布に近似した2峰性のガウス分布により推定されることとしてもよい。
背景に属する画素の画素値は一定の画素値幅に集中する傾向があり、ヒストグラムは背景に属する画素で構成される急峻な正規分布と、細胞に属する画素で構成される平坦な正規分布との混合分布として見ることができる。したがって、このように構成することで、背景値を容易に推定することができる。
背景に属する画素の画素値は一定の画素値幅に集中する傾向があり、ヒストグラムは背景に属する画素で構成される急峻な正規分布と、細胞に属する画素で構成される平坦な正規分布との混合分布として見ることができる。したがって、このように構成することで、背景値を容易に推定することができる。
上記態様においては、前記ピーク位置記録部が、記録している複数の前記ピーク位置を前記特徴量に基づいて並べ替え、隣接する2つの前記ピーク位置の間の距離が所定の近接閾値以下の場合に、これら2つの前記ピーク位置のいずれか一方を記録から削除することとしてもよい。
ピーク位置ごとの特徴量が大きいほど細胞である確率が高いので、このように構成することで、特徴量が大きいピーク位置から順に効率的に細胞領域を形成することができる。この場合において、所定の近接閾値により、隣接する2つのピーク位置の間の距離が極度に近接するものは一方を削除することにより、細胞領域の区分けが複雑になりすぎるのを防ぎ、細胞領域の分布を分かり易くすることができる。
上記態様においては、前記特徴量算出部が、前記細胞画像に対するLoG(Laplacian of Gaussian)フィルタ出力値を前記特徴量として算出することとしてもよい。
このように構成することで、LoGフィルタにより輝度の盛り上がり具合を容易に検出して特徴量として算出することができる。
このように構成することで、LoGフィルタにより輝度の盛り上がり具合を容易に検出して特徴量として算出することができる。
上記態様においては、前記細胞領域形成部が、前記ピーク位置の周辺領域に含まれる複数の画素の前記画素値分布に基づいて設定した画素値分布閾値により、複数の前記画素を二値化して前記細胞領域を形成することとしてもよい。
このように構成することで、細胞領域を簡易に形成することができる。
このように構成することで、細胞領域を簡易に形成することができる。
上記態様においては、前記細胞領域形成部が、前記ピーク位置の周辺領域に含まれる複数の前記画素を平滑化し、平滑化された複数の前記画素を二値化することとしてもよい。
このように構成することで、輝度を滑らかにした上で細胞領域を形成することができる。
このように構成することで、輝度を滑らかにした上で細胞領域を形成することができる。
上記態様においては、前記細胞領域形成部が、前記画素値分布に基づいて適応的な所定の二値化閾値を設定し、該二値化閾値に基づいて複数の前記画素を二値化することとしてもよい。
このように構成することで、細胞領域形成部により二値化閾値が自動的に設定され、細胞領域の形成を容易にすることができる。
このように構成することで、細胞領域形成部により二値化閾値が自動的に設定され、細胞領域の形成を容易にすることができる。
上記態様においては、前記所定の二値化閾値が、前記ピーク位置の周辺領域に含まれる複数の前記画素の画素値の最大値と比較して所定量以上小さい場合に設定し直されることとしてもよい。
このように構成することで、所定の二値化閾値の適応性を向上して、細胞領域をより高精度に形成することができる。
このように構成することで、所定の二値化閾値の適応性を向上して、細胞領域をより高精度に形成することができる。
上記態様においては、前記細胞領域形成部が、前記ピーク位置の周辺領域の範囲を前記ピーク位置の前記特徴量に基づいて設定することとしてもよい。
上記態様においては、前記細胞領域形成部が、形成した前記細胞領域内に生じた空洞を穴埋めする穴埋め処理部を備えることとしてもよい。
このように構成することで、穴埋め処理部により、細胞領域を補正して細胞領域の分布を分かり易くすることができる。
このように構成することで、穴埋め処理部により、細胞領域を補正して細胞領域の分布を分かり易くすることができる。
上記態様においては、前記細胞領域形成部が、前記細胞領域の境界を平滑化することとしてもよい。
このように構成することで、細胞領域間の境界を滑らかにすることができる。
このように構成することで、細胞領域間の境界を滑らかにすることができる。
上記態様においては、前記細胞領域形成部が、複数に分断された前記細胞領域が形成された場合に、対応する前記ピーク位置から最も近い前記細胞領域を残し、その他の前記細胞領域を除去する破片領域除去部を備えることとしてもよい。
このように構成することで、二値化により断片化されたノイズのような破片領域が生じた場合に、その破片領域が誤って細胞領域として検出される不都合を破片領域除去部により抑制することができる。
このように構成することで、二値化により断片化されたノイズのような破片領域が生じた場合に、その破片領域が誤って細胞領域として検出される不都合を破片領域除去部により抑制することができる。
上記態様においては、前記細胞領域形成部による前記細胞領域の形成と前記細胞領域位置特定部による前記中心位置の特定とが、互いに異なる前記ピーク位置に対して時間的に並列して行われることとしてもよい。
このように構成することで、全てのピーク位置に対する細胞領域の形成と細胞領域の中心位置の特定とをより効率的かつ時間を短縮して行うことができる。
このように構成することで、全てのピーク位置に対する細胞領域の形成と細胞領域の中心位置の特定とをより効率的かつ時間を短縮して行うことができる。
上記態様においては、前記特徴量算出部が、前記細胞画像の撮影に用いた光学系の点拡がり関数に基づいて設定した所定範囲の領域内に含まれる前記画素値から前記特徴量を算出することとしてもよい。
このように構成することで、光学的な性能が低いなど撮影時の画質劣化により、細胞画像にボケが発生して個々の細胞が見かけ上伸張して写っているような場合に、その伸張を考慮して特徴量を算出することができる。
このように構成することで、光学的な性能が低いなど撮影時の画質劣化により、細胞画像にボケが発生して個々の細胞が見かけ上伸張して写っているような場合に、その伸張を考慮して特徴量を算出することができる。
上記態様においては、前記特徴量算出部が、前記細胞画像中の前記細胞の形態の見かけ上の深さ方向の伸張率に基づいて設定した所定範囲の領域内に含まれる前記画素値から前記特徴量を算出することとしてもよい。
このように構成することで、光学的な性能が低いなど撮影時の画質劣化により、細胞画像にボケが発生して個々の細胞が見かけ上伸張して写っているような場合に、その伸張を考慮して特徴量を算出することができる。
このように構成することで、光学的な性能が低いなど撮影時の画質劣化により、細胞画像にボケが発生して個々の細胞が見かけ上伸張して写っているような場合に、その伸張を考慮して特徴量を算出することができる。
上記態様においては、前記細胞領域形成部が、前記細胞画像中の前記細胞の形態の見かけ上の深さ方向の伸張率に基づいて前記ピーク位置の周辺領域の範囲を設定することとしてもよい。
このように構成することで、光学的な性能が低いなど撮影時の画質劣化により、細胞画像にボケが発生して個々の細胞が見かけ上伸張して写っているような場合に、その伸張を考慮して細胞領域を形成することができる。
このように構成することで、光学的な性能が低いなど撮影時の画質劣化により、細胞画像にボケが発生して個々の細胞が見かけ上伸張して写っているような場合に、その伸張を考慮して細胞領域を形成することができる。
上記態様においては、前記深さ方向の伸張率をユーザに設定させる設定部を備えることとしてもよい。
このように構成することで、ユーザが所望する伸張率でピーク位置の周辺領域の大きさを設定することができる。
このように構成することで、ユーザが所望する伸張率でピーク位置の周辺領域の大きさを設定することができる。
上記態様においては、前記細胞領域形成部が、輝度分布に基づいて前記ピーク位置近傍の所定の輝度閾値よりも輝度が高い領域に限定して第1細胞領域を形成する第1領域形成部と、前記輝度分布に基づいて前記ピーク位置近傍に限定せずに前記所定の輝度閾値以下の輝度の領域を含む第2細胞領域を形成する第2領域形成部と、前記第1領域形成部により全ての前記ピーク位置に対して形成された個々の前記第1細胞領域を初期領域とするとともに、前記第2領域形成部により形成された前記第2細胞領域を領域成長範囲の制約として、前記初期領域を領域成長させる領域成長部とを備えることとしてもよい。
細胞領域は細胞核と細胞質に分けられ、細胞核領域の周辺に細胞質領域が配置されて細胞領域全体が構成されている。一般に、細胞画像において、細胞核領域は周辺の細胞質領域よりも輝度が高く輪郭がはっきりしており、細胞核領域どうしは区別がつき易く分割精度を上げ易い。他方、細胞質領域は他の細胞質領域に接し境界の特定が難しいことが多く、細胞核領域と比較して相対的に細胞質領域どうしの分割精度を上げることは困難である。
そのため、第1領域形成部により、ピーク位置近傍の所定の輝度閾値よりも輝度が高い第1細胞領域を形成して、個々の第1細胞領域を領域成長法における初期領域として用い、かつ、第2領域形成部により、ピーク位置近傍に限定せずに所定の輝度閾値以下の輝度の領域を含む第2細胞領域を形成して、第2細胞領域を領域成長範囲の制約として利用することで、個々の第1細胞領域に基づき細胞領域分割精度を上げながら、第2細胞領域に基づく細胞領域形状の正確性を向上させることができる。
本発明の第2態様は、複数の細胞からなる細胞集塊を撮影して細胞画像を取得する撮像部と、該撮像部により取得された前記細胞画像中の各画素における画素値の極値らしさを表す特徴量を算出する特徴量算出部と、前記細胞画像において前記特徴量が所定の特徴量閾値よりも大きい画素位置をピーク位置として検出するピーク位置検出部と、該ピーク位置検出部により検出された前記ピーク位置を記録するピーク位置記録部と、該ピーク位置記録部により記録されている前記ピーク位置ごとに、前記細胞画像における前記ピーク位置の周辺領域に含まれる複数の画素の画素値分布に基づいて細胞領域を形成する細胞領域形成部と、該細胞領域形成部により形成された各前記細胞領域の中心位置をそれぞれ特定する細胞領域位置特定部と、前記ピーク位置、前記細胞領域の形態および前記細胞領域の中心位置の少なくとも1つを用いて、前記細胞領域形成部により現在形成しようとしている前記細胞領域と過去に形成された前記細胞領域との近接状態を判定する近接状態判定部とを備え、前記細胞領域形成部が、前記近接状態判定部により近接していると判定された場合に、現在形成しようとしている前記細胞領域および過去に形成された前記細胞領域の両方またはいずれか一方を修正する細胞認識装置である。
本態様によれば、撮像部により複数の生細胞からなる細胞集塊を撮影した細胞画像から個々の細胞を精度よく抽出することができる。
上記態様においては、前記細胞領域形成部が、前記近接状態判定部により現在形成しようとしている前記細胞領域の前記ピーク位置と過去に形成された前記細胞領域の前記ピーク位置との距離が所定のピーク閾値以下と判定された場合に、前記細胞領域の形成を行わない第1補正部を備え、前記ピーク位置記録部が、前記近接状態判定部により現在形成しようとしている前記細胞領域の前記ピーク位置と過去に形成された前記細胞領域の前記ピーク位置との距離が所定のピーク閾値以下と判定された現在形成しようとしている前記細胞領域の前記ピーク位置を記録から削除することとしてもよい。
上記態様においては、前記第1補正部が、前記近接状態判定部により現在形成しようとしている前記細胞領域の前記ピーク位置と過去に形成された前記細胞領域の前記ピーク位置との距離が所定のピーク閾値以下と判定された場合に、現在形成しようとしている前記細胞領域の前記ピーク位置に基づいて、過去に形成された前記細胞領域の中心位置を補正することとしてもよい。
上記態様においては、前記細胞領域形成部が、前記近接状態判定部により、現在形成しようとしている前記細胞領域の前記ピーク位置と過去に形成された前記細胞領域の前記ピーク位置との距離が所定のピーク閾値よりも離れているが、現在形成しようとしている前記細胞領域の前記中心位置と過去に形成された前記細胞領域の前記中心位置との距離が前記所定のピーク閾値よりも大きい所定の中心位置間閾値以下と判定された場合に、これら2つの前記細胞領域を統合して新たな前記細胞領域を形成する第2補正部を備え、前記細胞領域位置特定部が、前記第2補正部により新たに形成された前記細胞領域の中心位置を特定することとしてもよい。
上記態様においては、前記中心位置間閾値が、前記細胞領域の対応する前記ピーク位置の前記特徴量に基づいて設定されることとしてもよい。
上記態様においては、前記細胞領域形成部が、前記近接状態判定部により、現在形成しようとしている前記細胞領域の前記ピーク位置と過去に形成された前記細胞領域の前記ピーク位置との距離が所定のピーク閾値よりも離れており、かつ、現在形成しようとしている前記細胞領域の前記中心位置と過去に形成された前記細胞領域の前記中心位置との距離が前記所定のピーク閾値よりも大きい所定の中心位置間閾値よりも離れているが、現在形成しようとしている前記細胞領域の前記中心位置と過去に形成された前記細胞領域とが重複する、または、現在形成しようとしている前記細胞領域と過去に形成された前記細胞領域の前記中心位置とが重複すると判定された場合に、これら2つの前記細胞領域を互いに重複しないようにそれぞれ形成または再形成する第3補正部を備え、前記細胞領域位置特定部が、前記第3補正部により形成または再形成された2つの前記細胞領域の中心位置をそれぞれ特定することとしてもよい。
上記態様においては、前記第3補正部が、領域成長法を用いて2つの前記細胞領域を形成または再形成することとしてもよい。
上記態様においては、前記特徴量算出部が、前記細胞画像の撮影に用いた光学系の点拡がり関数に基づいて設定した所定範囲の領域内に含まれる前記画素値から前記特徴量を算出することとしてもよい。
上記態様においては、前記特徴量算出部が、前記細胞画像中の前記細胞の形態の見かけ上の深さ方向の伸張率に基づいて設定した所定範囲の領域内に含まれる前記画素値から前記特徴量を算出することとしてもよい。
上記態様においては、前記細胞領域形成部が、前記細胞画像中の前記細胞の形態の見かけ上の深さ方向の伸張率に基づいて前記ピーク位置の周辺領域の範囲を設定することとしてもよい。
上記態様においては、前記深さ方向の伸張率をユーザに設定させる設定部を備えることとしてもよい。
本発明の第3態様は、複数の細胞からなる細胞集塊を撮影した細胞画像中の各画素における画素値の極値らしさを表す特徴量を算出する特徴量算出工程と、前記細胞画像において前記特徴量が所定の特徴量閾値よりも大きい画素位置をピーク位置として検出して記録するピーク位置記録工程と、該ピーク位置記録工程により記録されている前記ピーク位置ごとに、前記細胞画像における前記ピーク位置の周辺領域に含まれる複数の画素の画素値分布に基づいて細胞領域を形成する細胞領域形成工程と、該細胞領域形成工程により形成された各前記細胞領域の中心位置をそれぞれ特定する細胞領域位置特定工程と、前記ピーク位置、前記細胞領域の形態および前記細胞領域の中心位置の少なくとも1つを用いて、前記細胞領域形成工程により現在形成しようとしている前記細胞領域と過去に形成された前記細胞領域との近接状態を判定する近接状態判定工程とを含み、前記細胞領域形成工程が、前記近接状態判定工程により近接していると判定された場合に、現在形成しようとしている前記細胞領域および過去に形成された前記細胞領域の両方またはいずれか一方を修正する細胞認識方法である。
本態様によれば、特徴量算出工程により算出される画素値の極値らしさを表す特徴量が所定の特徴量閾値よりも大きい画素位置であるピーク位置ごとに、細胞領域形成工程により周辺領域の画素値分布に基づいて細胞領域を形成することで、細胞集塊を構成する複数の細胞の領域をそれぞれ抽出することができる。
この場合において、細胞領域位置特定工程により細胞領域の中心位置を特定し、近接状態判定工程によりピーク位置、細胞領域の形態および細胞領域の中心位置の少なくとも1つが用いられて現在形成しようとしている細胞領域と過去に形成された細胞領域とが近接していると判定された場合に、細胞領域形成工程によりこれら現在形成しようとしている細胞領域および過去に形成された細胞領域の両方またはいずれか一方を修正することで、隣接する細胞領域どうしが部分的に重複する場合であっても、各細胞領域を区分けすることができる。したがって、複数の生細胞からなる細胞集塊を撮影した細胞画像から個々の細胞を精度よく抽出することができる。
上記態様においては、前記細胞領域形成工程が、輝度分布に基づいて前記ピーク位置近傍の所定の輝度閾値よりも輝度が高い領域に限定して第1細胞領域を形成する第1領域形成工程と、前記輝度分布に基づいて前記ピーク位置近傍に限定せずに前記所定の輝度閾値以下の輝度の領域を含む第2細胞領域を形成する第2領域形成工程と、前記第1領域形成工程により全ての前記ピーク位置に対して形成された個々の前記第1細胞領域を初期領域とするとともに、前記第2領域形成工程により形成された前記第2細胞領域を領域成長範囲の制約として、前記初期領域を領域成長させる領域成長工程とを含むこととしてもよい。
このように構成することで、第1領域形成工程により、ピーク位置近傍の所定の輝度閾値よりも輝度が高い第1細胞領域が形成され、個々の第1細胞領域が領域成長法における初期領域として用いられ、かつ、第2領域形成工程により、ピーク位置近傍に限定せずに所定の輝度閾値以下の輝度の領域を含む第2細胞領域が形成され、第2細胞領域が領域成長範囲の制約として利用される。これにより、個々の第1細胞領域に基づき細胞領域分割精度を上げながら、第2細胞領域に基づく細胞領域形状の正確性を向上させることができる。
本発明の第4態様は、複数の細胞からなる細胞集塊を撮影した細胞画像中の各画素における画素値の極値らしさを表す特徴量を算出する特徴量算出工程と、前記細胞画像において前記特徴量が所定の特徴量閾値よりも大きい画素位置をピーク位置として検出して記録するピーク位置記録工程と、該ピーク位置記録工程により記録されている前記ピーク位置ごとに、前記細胞画像における前記ピーク位置の周辺領域に含まれる複数の画素の画素値分布に基づいて細胞領域を形成する細胞領域形成工程と、該細胞領域形成工程により形成された各前記細胞領域の中心位置をそれぞれ特定する細胞領域位置特定工程と、前記ピーク位置、前記細胞領域の形態および前記細胞領域の中心位置の少なくとも1つを用いて、前記細胞領域形成工程により現在形成しようとしている前記細胞領域と過去に形成された前記細胞領域との近接状態を判定する近接状態判定工程とをコンピュータに実行させ、前記細胞領域形成工程が、前記近接状態判定工程により近接していると判定された場合に、現在形成しようとしている前記細胞領域および過去に形成された前記細胞領域の両方またはいずれか一方を修正する細胞認識プログラムである。
本態様によれば、コンピュータの実行により、特徴量算出工程によって算出される特徴量が大きいピーク位置ごとに、細胞領域形成工程によって周辺領域の画素値分布に基づいて細胞領域を形成することで、細胞集塊を構成する複数の細胞の領域をそれぞれ抽出することができる。
この場合において、細胞領域位置特定工程によって特定される細胞領域の中心位置、ピーク位置および細胞領域の形態の少なくとも1つが用いられて近接状態判定工程により現在形成しようとしている細胞領域と過去に形成された細胞領域とが近接していると判定された場合に、細胞領域形成工程によりこれら現在形成しようとしている細胞領域および過去に形成された細胞領域の両方またはいずれか一方を修正することで、各細胞領域を区分けすることができる。したがって、コンピュータに実行により、複数の生細胞からなる細胞集塊を撮影した細胞画像から個々の細胞を精度よく抽出することができる。
上記態様においては、前記細胞領域形成工程が、輝度分布に基づいて前記ピーク位置近傍の所定の輝度閾値よりも輝度が高い領域に限定して第1細胞領域を形成する第1領域形成工程と、前記輝度分布に基づいて前記ピーク位置近傍に限定せずに前記所定の輝度閾値以下の輝度の領域を含む第2細胞領域を形成する第2領域形成工程と、前記第1領域形成工程により全ての前記ピーク位置に対して形成された個々の前記第1細胞領域を初期領域とするとともに、前記第2領域形成工程により形成された前記第2細胞領域を領域成長範囲の制約として、前記初期領域を領域成長させる領域成長工程とを含むこととしてもよい。
本発明によれば、複数の生細胞からなる細胞集塊を撮影した細胞画像から個々の細胞を精度よく抽出することができるという効果を奏する。
〔第1実施形態〕
本発明の第1実施形態に係る画像処理装置、細胞認識装置および細胞認識方法について、図面を参照して以下に説明する。
本実施形態に係る細胞認識装置1は、図1に示すように、複数の細胞からなる細胞集塊を撮影して細胞画像を取得する撮像装置(撮像部)3と、撮像装置3により取得された細胞画像を処理する画像処理装置5とを備えている。
本発明の第1実施形態に係る画像処理装置、細胞認識装置および細胞認識方法について、図面を参照して以下に説明する。
本実施形態に係る細胞認識装置1は、図1に示すように、複数の細胞からなる細胞集塊を撮影して細胞画像を取得する撮像装置(撮像部)3と、撮像装置3により取得された細胞画像を処理する画像処理装置5とを備えている。
撮像装置3は、蛍光顕微鏡により撮影された細胞の画像を取得するCCD等の撮像素子と、撮像素子により取得された細胞画像をデジタル信号に変換するA/D変換器とを備え(いずれも図示略。)、例えば16ビット(0−65535階調)の原画像信号を出力するようになっている。
また、撮像装置3は、鉛直方向に予め設定された所定の間隔おきに複数枚の画像を撮影し、これら複数枚の画像のセットからなる3次元Zスタック画像データを原画像信号として出力することができるようになっている。以下、鉛直方向をZ方向とし、Z方向に直交しかつ互いに直交する水平方向をそれぞれX方向およびY方向とする。
図2に3次元的に細胞Cが塊状に凝集した細胞集塊の一例としてスフェロイドSを示す。また、図3(a)に所定間隔おきにスフェロイドSを撮影した複数枚の画像セットからなるZスタック画像データの一例を示し、図3(b)にZスタック画像データに含まれる深さZ=z(2)における断面(スライス)画像の一例を示す。撮像装置3から出力された原画像信号は画像処理装置5に転送されるようになっている。
画像処理装置5は、図1に示すように、背景輝度推定部7と、伸張パラメータ設定部(設定部)9と、シード作成部11と、領域作成部(細胞領域形成部)13と、出力部15とを備えている。これら各処理部は、図示しないシステムコントローラに接続されて動作制御されるようになっている。また、これら各処理部は、例えば、CPU(中央演算処理装置)と、演算プログラムを格納するRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等の記憶装置などから構成されていてもよい。この場合、ROMには、演算プログラムとしての細胞認識プログラムが格納されることとすればよい。
背景輝度推定部7は、撮像装置3から送られてくる原画像信号の画像内において、図2に示すような認識対象であるスフェロイドSや細胞C等が存在しない非スフェロイド領域である背景領域に属する画素(3次元画像の場合はボクセルに相当。)の平均的な輝度値を推定するようになっている。
具体的には、背景輝度推定部7は、まず、原画像信号から各画素の輝度値に基づいて、図4に示すような輝度ヒストグラムを作成するようになっている。図4において、横軸は輝度を示し、縦軸は画素の頻度を示している。背景に属する画素の輝度値は一定の輝度幅に集中する傾向があり、ヒストグラムは、背景に属する画素で構成される急峻な正規分布Aと、スフェロイドSに属する画素で構成される平坦な正規分布Bとの混合分布として見ることができる。
そこで、背景輝度推定部7は、公知のフィッティング処理を用いて、図4に示すように、輝度ヒストグラムに対して2つの正規分布A,Bの重み付け加算により、すなわち混合正規分布により近似するようになっている。公知のフィッティング処理としては、EMアルゴリズム(Expectation−Maximization Algorithm)等の任意の処理を適用することができる。
また、背景輝度推定部7は、近似した二峰性を示す混合正規分布の内、外観がより急峻な正規分布(図4においては正規分布A)のパラメータ平均値を背景輝度として推定するようになっている。背景輝度推定部7により推定された背景輝度値はシード作成部11に転送されるようになっている。
伸張パラメータ設定部9は、細胞画像中の細胞Cの形態における見かけ上のZ方向の伸張率をユーザに入力させて設定させるようになっている。
シード作成部11においては、撮像装置3により取得された原画像信号において個々の細胞Cの中心位置に相当する可能性が高い細胞位置候補座標情報群がシード情報として作成されるようになっている。このシード作成部11は、図5に示すように、初期化部17と、LoGフィルタ部(特徴量算出部)19と、シード検出処理部(ピーク位置検出部)21と、シード統合処理部23と、ソート部25とを備えている。
初期化部17は、撮像装置3から送られてくる原画像信号を読み込み、画素毎にそれぞれの輝度値を12bit範囲へ初期化(正規化)する、すなわち階調幅0−4095範囲に調整するようになっている。具体的には、初期化部17は、原画像信号中の画素値最大値maxを求めた後、各画素値に対してGain(=4095/max)を乗算するようになっている。初期化部17により初期化された原画像信号はLoGフィルタ部19へ転送されるようになっている。
LoGフィルタ部19は、初期化部17により初期化された原画像信号にLoGフィルタ(Laplacian of Gaussian Filter)を適用するようになっている。LoGフィルタは、ガウシアンフィルタ(平滑化フィルタ)とラプラシアンフィルタ(2次微分(エッジ検出)フィルタ)を組みわせた効果を持つものとして表される。
2次元LoGフィルタの例を下式に示す。
LoG(x,y)=(x2+y2−2σ2)/(2πσ6)×exp{−(x2+y2)/(2σ2)}
ここで、x,yは画素位置、LoG(x,y)はフィルタ出力値(特徴量。以下、LoG出力値と呼称する。)、σはフィルタ効果を調整するためのパラメータを表す。
LoG(x,y)=(x2+y2−2σ2)/(2πσ6)×exp{−(x2+y2)/(2σ2)}
ここで、x,yは画素位置、LoG(x,y)はフィルタ出力値(特徴量。以下、LoG出力値と呼称する。)、σはフィルタ効果を調整するためのパラメータを表す。
細胞画像において、細胞Cは周辺よりも輝度が高い「輝点」として表されることが多く、近年、LoGフィルタは輝度のピーク位置=細胞位置を検出する際にしばしば用いられる。LoGフィルタ部19は、初期化された原画像信号の各Z位置における(2次元)スライス平面画像に個々に2次元LoGフィルタを適用し、各画素について画素値の極値らしさを表すLoG出力値(特徴量)を求め、これを画素値として記録したLoG出力値画像を生成するようになっている。LoGフィルタ部19により生成されたLoG出力値画像はシード検出処理部21に転送されるようになっている。
ここでは2次元LoGフィルタを各Zスライス平面画像に対して適用することとしたが、3次元Zスタック画像の各画素に3次元LoGフィルタを直接適用してLoG出力値を求めることとしてもよい。その場合において、撮像装置3のPSF(Point Spread Function、点拡がり関数)等の光学系の条件、あるいは被写体である細胞集塊の状態によってはZ方向の解像度が低い等の理由から、例えば図6に示すように、撮像した画像上において見かけ上個々の細胞CがZ方向に伸張して見えることがある。
そのため、LoGフィルタ部19は、伸張パラメータ設定部9においてユーザが設定したZ方向の伸張率に基づいてZ方向に強めにLoGフィルタがかかるように調整することとしてもよい。また、LoGフィルタ部19は、撮像装置3のPSF等の光学系の条件に基づいて設定した所定範囲の領域内に含まれる画素値からLoG出力値を算出することとしてもよい。このようにすることで、光学的な性能が低いなど撮影時の画質劣化により、細胞画像にボケが発生して個々の細胞が見かけ上伸張して写っているような場合に、その伸張を考慮してLoG出力値を算出することができる。
シード検出処理部21は、LoGフィルタ部19から送られてくるLoG出力値画像に基づいて、LoG出力値が局所的に最大値を示すピーク画素位置(ピーク位置)を検出するようになっている。具体的には、シード検出処理部21は、LoG出力値画像の各Z位置における(2次元)スライス平面画像を2次元的に走査して、LoG出力値が隣接する周辺画素の値(所定の特徴量閾値)よりも高いピーク画素位置を検出するようになっている。そして、シード検出処理部21は、検出したピーク画素位置の位置座標情報(XZY座標値により表されるシード座標。)およびそのピーク画素位置におけるLoG出力値をシード情報として出力するようになっている。
また、シード検出処理部21は、背景上の微小な輝度の凹凸をシード(ピーク位置)として誤検出する場合があるため、シード座標に対応する原画像信号上の画素の輝度値に対して、背景輝度推定部7により推定された背景輝度値に基づいて設定した輝度に対する画素閾値を用いて閾値処理を行い、一定輝度値以下のシード情報は削除するようになっている。このようにすることで、ピーク画素位置として検出されてしまっているノイズを除去することができる。シード検出処理部21により検出されたシード情報はシード統合処理部23へ転送されるようになっている。ここでは2次元的にピーク画素位置を求めたが、Z方向も含む3次元的なピーク画素位置を求めてもよい。
シード統合処理部23は、シード検出処理部21から送られてくる複数のシード情報の各シード座標に関して、細胞Cの平均的サイズを基準として、極度に近接した2つのシード座標がある場合にこれらを統合するようになっている。
具体的には、シード統合処理部23は、まず、2つのシード情報からそれぞれシード座標を取り出し、シード座標間の空間的距離を計算するようになっている。そして、シード統合処理部23は、平均的な細胞サイズ(細胞半径)を元に予め設定した近接閾値を用いて、空間的な距離が近接閾値以下のシード座標、すなわち細胞サイズと比較して十分に近接したシード(ピーク位置)であると判定されるシード座標を統合するようになっている。
シード座標の統合は、近接している2つのシード座標について、両ピーク画素位置に関するLoG出力値を比較し、より大きなLoG出力値を有するピーク画素位置の方がよりシードらしい(細胞Cの中心位置に近い)と仮定して、LoG出力値が大きい方のシード座標を残し、他方のシード座標を削除することとする。シード統合処理部23は、全シード情報に対して網羅的に近接するシード座標を探索して、統合するシード座標がなくなるまでこの処理を行い、残ったシード情報をソート部25に転送するようになっている。
ソート部25は、シード統合処理部23から送られてくるシード情報の各LoG出力値を参照して、これらのシード情報をLoG出力値が大きい順に並べる(ソートする)ようになっている。LoG出力値が大きいほど細胞Cである確率が高いので、このようにすることで、LoG出力値が大きいシード情報から順に効率的に細胞領域を形成することができる。ソート部25によりソートされたシード情報は領域作成部13に転送されるようになっている。
領域作成部13においては、シード作成部11により生成されるシード情報に基づいて、LoG出力値の大きさによりソートされた順番に各シード座標が選択され、選択された全てのシード座標に対して、各シード座標の周辺画素の輝度値分布に基づいて個々の細胞領域が形成されるようになっている。
この領域作成部13は、図7に示すように、シード記録部(ピーク位置記録部)27と、領域記録部29と、位置記録部31と、シード選択部33と、第1重複判定部(近接状態判定部)35と、細胞位置補正部(第1補正部)37と、第1領域形成部(細胞領域形成部)39と、第1領域位置設定部(細胞領域位置特定部)41と、領域位置間距離算出部43と、閾値処理部(近接状態判定部)45と、領域統合処理部(細胞領域形成部、第2補正部)47と、第2領域位置設定部(細胞領域位置特定部)49と、第2重複判定部(近接状態判定部)51と、第2領域形成部(細胞領域形成部、第3補正部)53と、第3領域位置設定部(細胞領域位置特定部)55とを備えている。
シード記録部27は、シード作成部11から送られてくるシード情報を一時的に記録するバッファメモリとして機能するようになっている。シード記録部27においては、領域作成の一連の流れの中で、記録されるシード情報が随時更新されていくようになっている。また、シード記録部27は、第1重複判定部35による判定結果に応じて、記録しているシード情報を削除するようになっている。
領域記録部29は、個々のシード座標に対して細胞領域を作成する一連の手順の中で領域作成の途中結果を記録しておく原画像信号と同サイズのバッファメモリとして機能するようになっている。領域記録部29においては、作成された細胞領域が随時バッファに記録されて更新されていくようになっている。また、領域記録部29は、全シード座標に対する領域作成が終了した時点で、個々の細胞領域が画定された細胞領域分割画像が記録されるとともに、その細胞領域分割結果が出力部15に転送されるようになっている。
位置記録部31は、領域記録部29に記録されている各細胞領域の中心位置を一時的に記録するバッファメモリとして機能するようになっている。位置記録部31においては、領域作成の一連の流れの中で、記録される細胞領域が随時更新されていくようになっている。
シード選択部33は、シード記録部27に記録されているシード情報に含まれるシード座標をソートされた順番に1つずつ選択して第1重複判定部35に転送するようになっている。
第1重複判定部35は、シード選択部33により送られてくる現在形成しようとしている細胞領域のシード座標と、領域記録部29に記録されている過去に形成された細胞領域の情報とから、図8(a)に示すように重複する細胞領域が既に存在しているかどうかを判定するようになっている。具体的には、第1重複判定部35は、シード選択部33により送られてくるシード座標と領域記録部29に記録されている細胞領域のシード座標との距離が所定のピーク閾値以下か否かを判定するようになっている。
第1重複判定部35により所定のピーク閾値以下(重複している)と判定された場合は、その現在形成しようとしている細胞領域のシード座標の情報がシード記録部27に送られるとともに、そのシード座標の情報および重複する過去に形成された細胞領域の情報が細胞位置補正部37に送られるようになっている。この場合、シード記録部27において、第1重複判定部35からシード座標の情報が送られたシード情報が記録から削除されるようになっている。このようにすることで、既に細胞領域が形成されているシード座標に近接するシード座標については細胞領域を重複して形成しなくて済み、また、シード記録部27によりそのようなシード情報を重複して記録しなくて済む。
一方、第1重複判定部35により所定のピーク閾値よりも大きい(重複していない)と判定された場合は、その現在形成しようとしている細胞領域のシード座標の情報が第1領域形成部39に転送されるようになっている。
細胞位置補正部37は、第1重複判定部35から送られてくるシード座標の情報および重複する過去に形成された細胞領域の情報に基づいて、位置記録部31に記録されているその重複する過去に形成された細胞領域の中心位置を検索するようになっている。
そして、細胞位置補正部37は、検索した中心位置を第1重複判定部35から送られてくるそのシード座標の方向へ所定量移動させることで、位置記録部31に記録されているその重複する過去に形成された細胞領域のシード座標値を補正し、現在形成しようとしたシード(シード情報)に対する処理を終了するようになっている。例えば、補正前の中心位置の座標をPoldとし、シード座標をPseedとしたとき、その中間座標(Pold+Pseed)/2を補正後の中心位置の座標Pnewとしてもよい。
第1領域形成部39は、第1重複判定部35から送られてくるシード座標の周辺の画素値の空間的分布に基づいて、細胞領域を形成するようになっている。具体的には、第1領域形成部39は、まず撮像装置3から送られてくる原画像信号に対し、第1重複判定部35から送られてくるシード座標を中心として所定範囲の領域をトリミングするようになっている。トリミング領域のサイズは、前述の細胞半径に基づいて規定される。
その際に、撮像装置3のPSF(Point Spread Function)等の光学系の条件、あるいは被写体である細胞集塊の状態によってはZ方向の解像度が低い等の理由から、図6に示すように、撮像した画像上において見かけ上個々の細胞CがZ方向に伸張して見える場合がある。その場合は、第1領域形成部39が、伸張パラメータ設定部9においてユーザが入力したZ方向の伸張率に基づいて、トリミング範囲がZ方向に伸張されるように調整するようになっている。
また、第1領域形成部39は、トリミング領域に平滑化フィルタを適用して、境界を平滑化するスムージングを施した平滑化領域を生成するようになっている。そして、第1領域形成部39は、平滑化領域内の領域中心からの距離が細胞半径よりも大きい画素に対して輝度勾配により定義するエッジ強度を求め、エッジ強度が所定の閾値よりも小さい画素の画素値を前述の背景輝度値に置き換える補正処理を行うようになっている。
ここで、輝度勾配は、平滑化領域の中心を原点として画素の位置ベクトルを正規化した方向ベクトルPVと、隣接画素との輝度値の差分(勾配)から算出した勾配ベクトルGVとの内積PV・GVにより算出される。また、エッジ強度に対する閾値は、例えば、閾値THedge=0(距離<細胞サイズ)、THedge=coef×(Dist−細胞サイズ)(距離>=細胞サイズ)のように、平滑化領域の中心からの距離に応じて大きさを調整してもよい。coefは所定の定数である。
第1領域形成部39は、以上の領域内画素値に対する補正(各画素値に対する重み付け・エッジ強度に基づく補正)を行った平滑化領域に対して、領域内の画素値分布に基づく適応的閾値(二値化閾値)により二値化を行うことで細胞領域を形成するようになっている。適応的閾値は、ピーク画素位置の周辺領域に含まれる複数の画素の画素値の最大値と比較して所定量以上小さい場合は設定し直すこととしてもよい。このようにすることで、適応的閾値の適応性を向上して、細胞領域をより高精度に形成することができる。また、第1領域形成部39は、シード座標の周辺の画素の範囲をピーク画素位置のLoG出力値に基づいて設定することとしてもよい。
また、第1領域形成部39は、二値化により形成した細胞領域内に空洞が存在する場合があるため、穴埋め処理を施して細胞領域内の空洞を埋める穴埋め処理部としても機能するようになっている。穴埋め処理により、細胞領域の分布を分かり易くすることができる。また、二値化の際に中心から離れた位置に、隣接する細胞Cの断片化された破片領域が誤って細胞領域として検出される場合も有るため、第1領域形成部39は、複数に分断された細胞領域が形成された場合に、ピーク画素位置から最も近い領域を残し、中心位置を含まない領域を除去する破片領域除去部としても機能するようになっている。第1領域形成部39により形成された細胞領域は、第1領域位置設定部41、領域統合処理部47および第2重複判定部51に転送されるようになっている。
第1領域位置設定部41は、第1領域形成部39から送られてくる細胞領域の中心位置を算出し、算出した中心位置を領域位置に設定して領域位置間距離算出部43と第2重複判定部51とに転送するようになっている。
領域位置間距離算出部43は、位置記録部31に記録されている過去に形成された細胞領域の中心位置(領域位置)を参照し、第1領域位置設定部41から送られてくる領域位置(細胞領域の中心位置)との間の距離を算出して閾値処理部45へ転送するようになっている。
閾値処理部45は、領域位置間距離算出部43により算出された距離と予め設定された所定の中心位置間閾値とを比較し、その比較結果を領域統合処理部47と第2重複判定部51とに転送するようになっている。所定の中心位置間閾値は、所定のピーク位置閾値もよりも大きいこととし、例えば、細胞領域の対応するピーク画素位置のLoG出力値に基づいて設定される。
領域統合処理部47は、閾値処理部45により距離が所定の中心位置間閾値以下と判定された場合において、これらの細胞領域を1つの細胞領域として統合するようになっている。シード座標間の距離は所定のピーク閾値よりも離れているものの領域位置間の距離が所定の中心位置間閾値以下に近接する細胞領域どうしは、区分けし難くまた一方が他方に大幅に隠れてしまっている場合があるため、このようにすることで、細胞領域の区分けが複雑になりすぎて却って分かり難くなるのを防ぐことができる。
具体的には、領域統合処理部47は、図8(b)に示すように、第1領域形成部39により形成された細胞領域を既存の近接した細胞領域と統合して新たな細胞領域を形成するようになっている。領域統合処理部47により形成された細胞領域は、領域記録部29および第2領域位置設定部49に転送されて、そのシード(シード情報)に対する処理が終了するようになっている。
第2領域位置設定部49は、領域統合処理部47から送られてきた細胞領域の中心位置を算出し、算出した中心位置を領域位置に設定して位置記録部31に転送するようになっている。
第2重複判定部51は、閾値処理部45により距離が所定の中心位置間閾値よりも離れていると判定された場合において、領域記録部29に記録されている過去に形成された細胞領域と、第1領域位置設定部41から送られてくる領域位置(細胞領域の中心位置)とが重複するか否かを判定するようになっている。
第2重複判定部51により、第1領域位置設定部41から送られてくる領域位置が過去に形成された細胞領域上に重複して位置しないと判定された場合は、第1領域形成部39から送られてくるその領域位置の細胞領域が領域記録部29に転送されて記録されるとともに、その領域位置が位置記録部31に転送されて記録され、当該シード(シード情報)に対する処理が終了するようになっている。
一方、第2重複判定部51により、第1領域位置設定部41から送られてくる領域位置が過去に形成された細胞領域上に重複して位置すると判定された場合は、第1領域形成部39から送られてくるその領域位置の細胞領域と、その重複する過去に形成された細胞領域とが第2領域形成部53に転送されるようになっている。
第2領域形成部53は、図8(c)に示すように、第2重複判定部51から送られてくる重複する2つの細胞領域が占める領域に限定して、2つの細胞領域を再形成するようになっている。シード座標どうしが所定のピーク閾値よりも離れており、領域位置どうしも所定の中心位置間閾値よりも離れているが、一方の領域位置が他方の細胞領域と重複する細胞領域どうしは、互いに重複していない範囲が十分に広いため、このようにすることで、隣接する細胞領域どうしを区分けして表示することができる。細胞領域の再形成は、公知の領域分割手法を用いればよいが、ここでは比較的簡便な領域成長法による領域分割手法を適用して再形成するようになっている。
具体的には、第2領域形成部53は、2つの細胞領域が占める領域内に改めて2つの細胞Cを表す所定サイズの初期領域をそれぞれ配置した上で、各初期領域に対して領域成長法を適用して各領域を成長させ、領域内を2つの細胞領域に再度領域分割することで各細胞領域を再形成するようになっている。2つの初期領域は、互いに重ならないようサイズを調整した球形の領域としている。第2領域形成部53により再形成された2つの細胞領域は、領域記録部29に転送されて記録されるとともに第3領域位置設定部55に転送されるようになっている。
第3領域位置設定部55は、第2領域形成部53から送られてくる再形成された2つの細胞領域の中心位置をそれぞれ算出し、算出した各中心位置をそれぞれの領域位置に設定して位置記録部31に転送するになっている。
出力部15は、最終的な細胞領域分割結果を出力するようになっている。
出力部15は、最終的な細胞領域分割結果を出力するようになっている。
次に、本実施形態に係る細胞認識方法について説明する。
本実施形態に係る細胞認識方法は、図9および図10のフローチャートに示されるように、複数の細胞Cからなる細胞集塊を撮影した細胞画像中の各画素における画素値の極値らしさを表すLoG出力値(特徴量)を算出するLoGフィルタ処理工程(特徴量算出工程)SA3と、細胞画像においてLoG出力値が所定の特徴量閾値よりも大きいピーク画素位置を検出して記録するシード検出処理工程(ピーク位置記録工程)SA5と、シード検出処理工程SA5により記録されているピーク画素位置ごとに、細胞画像におけるピーク画素位置の周辺領域に含まれる複数の画素の画素値分布に基づいて細胞領域を形成する細胞領域形成工程SA8と、細胞領域形成工程SA8により形成された各細胞領域の中心位置をそれぞれ特定する細胞領域位置特定工程としての第1領域位置設定処理工程SB5、第2領域位置設定処理工程SB9および第3領域位置設定処理工程SB12と、ピーク画素位置、細胞領域の形態および細胞領域の中心位置の少なくとも1つを用いて、細胞領域形成工程SA8により現在形成しようとしている細胞領域と過去に形成された細胞領域との近接状態を判定する近接状態判定工程SB1,SB7,SB10とを含んでいる。
本実施形態に係る細胞認識方法は、図9および図10のフローチャートに示されるように、複数の細胞Cからなる細胞集塊を撮影した細胞画像中の各画素における画素値の極値らしさを表すLoG出力値(特徴量)を算出するLoGフィルタ処理工程(特徴量算出工程)SA3と、細胞画像においてLoG出力値が所定の特徴量閾値よりも大きいピーク画素位置を検出して記録するシード検出処理工程(ピーク位置記録工程)SA5と、シード検出処理工程SA5により記録されているピーク画素位置ごとに、細胞画像におけるピーク画素位置の周辺領域に含まれる複数の画素の画素値分布に基づいて細胞領域を形成する細胞領域形成工程SA8と、細胞領域形成工程SA8により形成された各細胞領域の中心位置をそれぞれ特定する細胞領域位置特定工程としての第1領域位置設定処理工程SB5、第2領域位置設定処理工程SB9および第3領域位置設定処理工程SB12と、ピーク画素位置、細胞領域の形態および細胞領域の中心位置の少なくとも1つを用いて、細胞領域形成工程SA8により現在形成しようとしている細胞領域と過去に形成された細胞領域との近接状態を判定する近接状態判定工程SB1,SB7,SB10とを含んでいる。
そして、細胞領域形成工程SA8が、近接状態判定工程SB1,SB7,SB10により近接していると判定された場合に、現在形成しようとしている細胞領域および過去に形成された細胞領域の両方またはいずれか一方を修正するようになっている。
このように構成された画像処理装置5、細胞認識装置1および細胞認識方法の作用について以下に説明する。
本実施形態に係る画像処理装置5、細胞認識装置1および細胞認識方法により細胞Cを認識するには、まず、図9のフローチャートに示されるように、撮像装置3により撮影された3次元的なZスタック画像データが、細胞認識対象となる原画像信号として背景輝度推定部7、シード作成部11および領域作成部13に入力される(ステップSA1)。
本実施形態に係る画像処理装置5、細胞認識装置1および細胞認識方法により細胞Cを認識するには、まず、図9のフローチャートに示されるように、撮像装置3により撮影された3次元的なZスタック画像データが、細胞認識対象となる原画像信号として背景輝度推定部7、シード作成部11および領域作成部13に入力される(ステップSA1)。
次いで、シード作成部11において、初期化部17により、入力された原画像信号が初期化された後(ステップSA2)、LoGフィルタ部19により、その初期化された原画像信号にLoGフィルタが適用される(Logフィルタ処理、ステップSA3)。そして、LoGフィルタ部19により、初期化された原画像信号の各画素についてLoG出力値が算出されてLoG出力値画像が生成され、LoG出力値画像がシード検出処理部21に転送される。
また、背景輝度推定部7により、入力された原画像信号から図4に示すような輝度ヒストグラムが作成され、作成された輝度ヒストグラムに基づいて背景輝度値が推定される(背景輝度値推定処理、ステップSA4)。
続いて、シード検出処理部21により、シード作成部11から送られてきたLoG出力値画像に基づいて、図11に示すように、LoG出力値が局所的に最大値を示すピーク画素位置が細胞位置候補として検出される(シード検出処理、ステップSA5)。図11において、符号Pはピーク画素位置を示している。そして、シード検出処理部21により、検出されたピーク画素位置のシード座標およびそのピーク画素位置におけるLoG出力値がシード情報としてシード統合処理部23へ転送される。
次いで、シード統合処理部23により、2つのシード情報の各シード座標間の距離が算出されて近接閾値以下か否かが判定される。そして、近接閾値以下と判定された場合は、2つのシード座標の内、LoG出力値が大きい方のシード座標が残され、他方のシード座標が削除される(シード統合処理、ステップSA6)。この統合処理が全シード情報に対して行われ、残ったシード情報がソート部25に転送される。そして、ソート部25により、LoG出力値が大きい順にシード情報が並べられて領域作成部13に転送される。
次いで、領域作成部13において、まず、ソート部25から送られてきたシード情報がシード記録部27により記録される。そして、シード選択部33により、図12に示すように、シード記録部27に記録されているシード情報がLoG出力値が大きい順に1つずつ選択される(ステップSA7)。
次に、領域作成部13による領域形成処理(ステップSA8)について、図10のフローチャートを参照してより詳細に説明する。
まず、シード選択部33により選択されたシード情報が第1重複判定部35に転送される。そして、第1重複判定部35により、シード選択部33によって送られてきた現在形成しようとしている細胞領域のシード座標と、領域記録部29に記録されている過去に形成された細胞領域とが重複するか否かが判定される。具体的には、第1重複判定部35により、図8(a)に示すように、シード選択部33により送られてきたシード座標と領域記録部29に記録されている細胞領域のシード座標との距離が所定のピーク閾値以下か否かが判定される(ステップSB1)。
まず、シード選択部33により選択されたシード情報が第1重複判定部35に転送される。そして、第1重複判定部35により、シード選択部33によって送られてきた現在形成しようとしている細胞領域のシード座標と、領域記録部29に記録されている過去に形成された細胞領域とが重複するか否かが判定される。具体的には、第1重複判定部35により、図8(a)に示すように、シード選択部33により送られてきたシード座標と領域記録部29に記録されている細胞領域のシード座標との距離が所定のピーク閾値以下か否かが判定される(ステップSB1)。
第1重複判定部35により重複すると判定された場合(ステップSB1「YES」)は、シード記録部27により、現在形成しようとしているその細胞領域のシード座標が記録から削除される(シード削除処理、ステップSB2)。また、細胞位置補正部37により、現在形成しようとしているその細胞領域のシード座標に基づいて、過去に形成されたその細胞領域のシード座標値が補正される(細胞位置補正処理、ステップSB3)。
一方、第1重複判定部35により重複していないと判定された場合(ステップSB1「NO」)は、第1領域形成部39により、撮像装置3から送られてくる原画像信号と第1重複判定部35から送られてくるシード座標の周辺の画素値の空間的分布とに基づいて、図13に示すように、細胞領域が形成される(第1領域形成処理、ステップSB4)。図13において、符号Rは細胞領域を示している。
次いで、第1領域位置設定部41により、第1領域形成部39によって形成された細胞領域の中心位置が算出されて領域位置として設定され(第1領域位置設定処理、細胞領域位置特定工程、ステップSB5)、設定された領域位置が領域位置間距離算出部43と第2重複判定部51とに転送される。
次いで、領域位置間距離算出部43により、位置記録部31に記録されている過去に形成された細胞領域の中心位置(領域位置)と、第1領域位置設定部41から送られてきた領域位置(細胞領域の中心位置)との間の距離が算出され(領域位置間距離算出処理、ステップSB6)、算出された距離が閾値処理部45へ転送される。
次いで、閾値処理部45により、領域位置間距離算出部43によって算出された距離が予め設定された所定の中心位置間閾値以下か否かが判定される(ステップSB7)。
閾値処理部45により所定の中心位置間閾値以下と判定された場合は、領域統合処理部47により、図8(b)に示すように、第1領域形成部39により形成された細胞領域が既存の近接した細胞領域と統合されて新たな細胞領域が形成される(領域統合処理、ステップSB8)。
そして、領域統合処理部47により形成された新たな細胞領域が領域記録部29により記録されるとともに、第2領域位置設定部49によりその新たな細胞領域の中心位置が算出されて領域位置として設定され(第2領域位置設定処理、ステップSB9)、設定された領域位置が位置記録部31により記録される。
一方、閾値処理部45により所定の中心位置間閾値よりも離れていると判定された場合は、第2重複判定部51により、領域記録部29に記録されている過去に形成された細胞領域と、第1領域位置設定部41から送られてきた領域位置(細胞領域の中心位置)とが重複するか否かが判定される(ステップSB10)。
第2重複判定部51により重複すると判定された場合は、第2領域形成部53により、図8(c)に示すように、第2重複判定部51から送られてくるその重複する2つの細胞領域が占める領域に限定されて、2つの細胞領域が再形成される(第2領域形成処理、ステップSB11)。
そして、第2領域形成部53により再形成された2つの細胞領域が領域記録部29により記録されるとともに、第3領域位置設定部55によりその2つの細胞領域の中心位置がそれぞれ算出されて各領域位置として設定され(第3領域位置設定処理、ステップSB12)、設定された各領域位置が位置記録部31により記録される。
一方、第2重複判定部51により重複しないと判定された場合は、その領域位置の細胞領域が領域記録部29に記録されるとともに、その領域位置が位置記録部31に記録されて、当該シード(シード情報)に対する処理が終了する。
最後に、図示しないシステムコントローラにより、全てのシード(シード情報)に対する領域形成が完了したか否かが判定され(ステップSA9)、完了していない場合はステップSA7に戻る。一方、完了している場合は処理が完了し、領域記録部29により、図14に示すように個々の細胞領域が画定された細胞領域分割画像が記録されるとともに、その細胞領域分割結果が出力部15に転送されて出力される。
以上説明したように、本実施形態に係る画像処理装置5、細胞認識装置1および細胞認識方法によれば、細胞画像において細胞Cは背景よりも画素値が高いことが多いことから、LoGフィルタ部19により算出される画素値の極値らしさを表すLoG出力値が所定の特徴量閾値よりも大きいピーク画素位置には細胞Cが存在する可能性が高い。したがって、シード検出処理部21により細胞画像においてピーク画素位置を複数検出して、領域作成部13によりピーク画素位置のシード座標ごとにその周辺領域の画素値分布に基づいて細胞領域を形成することで、細胞集塊を構成する複数の細胞Cの領域をそれぞれ抽出することができる。
この場合において、各シード座標に対し順番にそれぞれ独立に細胞領域を形成するため、領域作成順によってはシード座標上に以前選択されたシード座標に基づき既に細胞領域が作成されている場合があり得る。これに対し、第1重複判定部35、閾値処理部45および第2重複判定部51により、ピーク画素位置、細胞領域の形態および細胞領域の中心位置の少なくとも1つが用いられて、現在形成しようとしている細胞領域と過去に形成された細胞領域とが近接していると判定された場合に、第1領域形成部39、領域統合処理部47および第2領域形成部53により、これら現在形成しようとしている細胞領域および過去に形成された細胞領域の両方またはいずれか一方を修正することで、隣接する細胞領域どうしが部分的に重複する場合であっても、各細胞領域を区分けすることができる。したがって、複数の生細胞Cからなる細胞集塊を撮影した細胞画像から個々の細胞Cを精度よく抽出することができる。
本実施形態においては、第2重複判定部51が、領域記録部29に記録されている過去に形成された細胞領域と、第1領域位置設定部41から送られてくる領域位置(細胞領域の中心位置)とが重複するか否かを判定することとしたが、これに代えて、領域記録部29に記録されている過去に形成された細胞領域の領域位置と、第1領域位置設定部41から送られてくる領域位置に対応する第1領域形成部39から送られてくる細胞領域とが重複するか否かを判定することとしてもよい。
また、本実施形態においては、第1領域形成部39による細胞領域の形成と第1領域位置設定部41による領域位置の特定とが、互いに異なるピーク画素位置に対して時間的に並列して行われることとしてもよい。同様に、領域統合処理部47による細胞領域の形成と第2領域位置設定部49による領域位置の特定とが、互いに異なるピーク画素位置に対して時間的に並列して行われることとしてもよいし、第2領域形成部53による細胞領域の形成と第3領域位置設定部55による領域位置の特定とが互いに異なるピーク画素位置に対して時間的に並列して行われることとしてもよい。
このようにすることで、全てのピーク画素位置に対する細胞領域の形成と領域位置の特定とをより効率的かつ時間を短縮して行うことができる。
このようにすることで、全てのピーク画素位置に対する細胞領域の形成と領域位置の特定とをより効率的かつ時間を短縮して行うことができる。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態に係る画像処理装置、細胞認識装置および細胞認識方法について説明する。
本実施形態に係る画像処理装置、細胞認識装置および細胞認識方法は、図15に示すように、個々の細胞Cの領域を細胞核Nの領域(第1細胞領域)と細胞核Nの周辺に存在する細胞質Kの領域(第2細胞領域)とに分けてから細胞領域を形成する点で第1実施形態と異なる。
以下、第1実施形態に係る画像処理装置5、細胞認識装置1および細胞認識方法と構成を共通する箇所には、同一符号を付して説明を省略する。
次に、本発明の第2実施形態に係る画像処理装置、細胞認識装置および細胞認識方法について説明する。
本実施形態に係る画像処理装置、細胞認識装置および細胞認識方法は、図15に示すように、個々の細胞Cの領域を細胞核Nの領域(第1細胞領域)と細胞核Nの周辺に存在する細胞質Kの領域(第2細胞領域)とに分けてから細胞領域を形成する点で第1実施形態と異なる。
以下、第1実施形態に係る画像処理装置5、細胞認識装置1および細胞認識方法と構成を共通する箇所には、同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態に係る細胞認識装置61は、図16に示すように、画像処理装置5が、背景輝度推定部7と、伸張パラメータ設定部9と、シード作成部11と、領域作成部13に代わる領域作成部63と、出力部15と、新たに領域成長部65とを備えている。
これら各処理部は、図示しないシステムコントローラに接続されて動作制御されるようになっている。また、これら各処理部は、例えば、CPUと、演算プログラムを格納するRAMやROM等の記憶装置などから構成されていてもよく、その場合は、ROMに演算プログラムとしての細胞認識プログラムが格納されることとすればよい。
領域作成部63においては、図17(a)に示すようなスフェロイドSの原画像信号からシード作成部11により作成されたシード情報に基づいて、個々の細胞核Nの領域と細胞質Kの領域とが作成されるようになっている。
この領域作成部63は、図18に示すように、シード記録部(ピーク位置記録部)27と、領域記録部29と、位置記録部31と、シード選択部33と、第1重複判定部(近接状態判定部)35と、細胞位置補正部(第1補正部)37と、第1領域形成部39に代わる第1領域形成部(細胞領域形成部、第1領域形成部、第2領域形成部)67と、第1領域位置設定部(細胞領域位置特定部)41と、領域位置間距離算出部43と、閾値処理部(近接状態判定部)45と、領域統合処理部(細胞領域形成部、第2補正部)47と、第2領域位置設定部(細胞領域位置特定部)49と、第2重複判定部(近接状態判定部)51と、第2領域形成部(細胞領域形成部、第3補正部)53と、第3領域位置設定部(細胞領域位置特定部)55と、新たに細胞質領域記録部69とを備えている。
第1領域形成部67は、第1実施形態の第1領域形成部39と同様の処理により、第1重複判定部35から送られてくるシード座標の周辺の画素値の空間的分布に基づいて、シード座標近傍の所定の輝度閾値よりも輝度が高い領域に限定して、図17(b)に示すような細胞核Nの領域(以下、細胞核領域という。)を形成するようになっている。第1領域形成部67により形成された細胞核領域は、第1領域位置設定部41、領域統合処理部47および第2重複判定部51に転送されるようになっている。
また、第1領域形成部67は、細胞核領域の形成と並行して、そのシード座標の周辺の画素値の空間的分布に基づいて、シード座標近傍に限定せずに所定の輝度閾値以下の輝度の領域を含む図17(c)に示すような細胞質Kの領域(以下、細胞質領域という。)を形成するようになっている。
具体的には、第1領域形成部67は、第1重複判定部35から送られてくるシード座標を中心としてトリミング領域画像に対して、直接、適応的閾値処理による二値化処理を行うことで細胞質領域を形成するようになっている。第1領域形成部67により形成された細胞質領域は細胞質領域記録部69に転送されるようになっている。
本実施形態では、第1領域位置設定部41は、第1領域形成部67から送られてくる細胞核領域の中心位置を算出して領域位置に設定し、設定した領域位置を領域位置間距離算出部43と第2重複判定部51とに転送するようになっている。
細胞質領域記録部69は、個々のシード座標に対して細胞質領域作成を行う一連の手順の中で、途中結果を記録しておく原画像信号と同サイズのバッファメモリとして機能するようになっている。細胞質領域記録部69においては、形成された細胞質領域が随時バッファに書き込まれて更新されていくようになっている。
また、細胞質領域記録部69には、最終的に、細胞質の分布を示す細胞質領域画像が記録されるようになっている。細胞質領域記録部69に記録される時点では、細胞質領域画像は必ずしも個々の細胞質には分割されている必要は無い。細胞質領域記録部69により記録されている細胞質領域画像は領域成長部65へ転送されるようになっている。
本実施形態において、領域記録部29には、最終的に、個々の細胞核領域を示す細胞核領域分割画像が記録されるようになっている。領域記録部29により記録されている細胞核領域分割画像は領域成長部65へ転送されるようになっている。
領域成長部65は、領域作成部63の領域記録部29から送られてくる細胞核領域分割画像と、領域作成部63の細胞質領域記録部69から送られてくる細胞質領域画像とに対して、領域成長法による領域分割手法を適用して、個々の細胞領域に分割された細胞領域分割画像を生成するようになっている。
具体的には、領域成長部65は、図17(d)に示すように、細胞質領域(細胞質Kの領域)内に改めて個々の細胞核領域(細胞核Nの領域)を初期領域として配置し、その後、細胞質領域を領域成長範囲とする制約を加えた上で、初期領域に領域成長法を適用して成長させて、図17(e)に示すような個々の細胞領域を形成するようになっている。これにより、個々の細胞領域が分割された細胞領域分割画像が形成される。図17(e)において、符号Rは細胞領域を示している。領域成長部65により形成された細胞領域分割画像は出力部15へ転送されるようになっている。
次に、本実施形態に係る細胞認識方法について説明する。
本実施形態に係る細胞認識方法は、図19および図20のフローチャートに示されるように、第1実施形態の細胞領域形成工程SA8に代えて、細胞領域形成工程SA8´が、輝度分布に基づいてピーク画素位置近傍の所定の輝度閾値よりも輝度が高い領域に限定して細胞核領域を形成する細胞核領域形成工程(第1領域形成工程)SB4´−1と、輝度分布に基づいてピーク位置近傍に限定せずに所定の輝度閾値以下の輝度の領域を含む細胞質領域を形成する細胞質領域形成工程(第2領域形成工程)SB4´−2と、細胞核領域形成工程SB4´−1により全てのピーク画素位置に対して形成された個々の細胞核領域を初期領域とするとともに、細胞質領域形成工程SB4´−2により形成された細胞質領域を領域成長範囲の制約として、初期領域を領域成長させる領域成長工程SA10とを含んでいる。
本実施形態に係る細胞認識方法は、図19および図20のフローチャートに示されるように、第1実施形態の細胞領域形成工程SA8に代えて、細胞領域形成工程SA8´が、輝度分布に基づいてピーク画素位置近傍の所定の輝度閾値よりも輝度が高い領域に限定して細胞核領域を形成する細胞核領域形成工程(第1領域形成工程)SB4´−1と、輝度分布に基づいてピーク位置近傍に限定せずに所定の輝度閾値以下の輝度の領域を含む細胞質領域を形成する細胞質領域形成工程(第2領域形成工程)SB4´−2と、細胞核領域形成工程SB4´−1により全てのピーク画素位置に対して形成された個々の細胞核領域を初期領域とするとともに、細胞質領域形成工程SB4´−2により形成された細胞質領域を領域成長範囲の制約として、初期領域を領域成長させる領域成長工程SA10とを含んでいる。
このように構成された画像処理装置5、細胞認識装置61および細胞認識方法の作用について説明する。
本実施形態に係る画像処理装置5、細胞認識装置61および細胞認識方法により細胞Cを認識するには、図20のフローチャートに示されるように、第1重複判定部35により、シード選択部33によって送られてきた現在形成しようとしている細胞領域のシード座標と、領域記録部29に記録されている過去に形成された細胞領域とが重複すると判定されると(ステップSB1「YES」)、シード記録部27により、現在形成しようとしているその細胞核領域のシード座標が記録から削除される(シード削除処理、ステップSB2)とともに、細胞位置補正部37により、現在形成しようとしているその細胞核領域のシード座標に基づいて、過去に形成されたその細胞核領域のシード座標値が補正される(細胞位置補正処理、ステップSB3)。
本実施形態に係る画像処理装置5、細胞認識装置61および細胞認識方法により細胞Cを認識するには、図20のフローチャートに示されるように、第1重複判定部35により、シード選択部33によって送られてきた現在形成しようとしている細胞領域のシード座標と、領域記録部29に記録されている過去に形成された細胞領域とが重複すると判定されると(ステップSB1「YES」)、シード記録部27により、現在形成しようとしているその細胞核領域のシード座標が記録から削除される(シード削除処理、ステップSB2)とともに、細胞位置補正部37により、現在形成しようとしているその細胞核領域のシード座標に基づいて、過去に形成されたその細胞核領域のシード座標値が補正される(細胞位置補正処理、ステップSB3)。
一方、第1重複判定部35により重複していないと判定されると(ステップSB1「NO」)、第1領域形成部39により、第1実施形態と同様の手順により、図17(b)に示すようなシード座標近傍に限定された細胞核領域が形成される(細胞核領域形成処理、ステップSB4´−1)。
第1領域形成部67により形成された細胞核領域は、第1領域位置設定部41、領域統合処理部47および第2重複判定部51に転送される。そして、第1実施形態で細胞領域について行われる処理と同様に、細胞核領域についてステップSB5〜ステップSA9が実施される。そして、形成された細胞核領域が領域記録部29に転送され、領域記録部29に最終的に記録される個々の細胞核領域を示す細胞核領域分割画像が領域成長部65へ転送される。
また、細胞核領域の形成と並行して、第1領域形成部39により、シード座標近傍に限定せずにその周辺領域を含む図17(c)に示すような細胞質領域が形成される(細胞質領域形成処理、ステップSB4´−2)。第1領域形成部67により形成された細胞質領域は細胞質領域記録部69に転送される。そして、細胞質領域記録部69に最終的に記録される細胞質領域画像が領域成長部65へ転送される。
最後に、図示しないシステムコントローラにより、全てのシードに対する領域形成が完了したと判定されると(ステップSA9「YES」)、領域成長部65により、領域記録部29から送られてくる細胞核領域分割画像と細胞質領域記録部69から送られてくる細胞質領域画像とに対して、領域成長法による領域分割手法が適用されて、図17(e)に示すような個々の細胞領域が形成される(領域成長処理、ステップSA10)。そして、領域成長部65から個々の細胞領域が画定された細胞領域分割画像の細胞領域分割結果が出力部15に転送されて出力される。
以上説明したように、細胞領域は細胞核Nの領域と細胞質Kの領域とに分けられ、細胞核領域の周辺に細胞質領域が配置されて細胞領域全体が構成されている。一般に、細胞画像において、細胞核領域は周辺の細胞質領域よりも輝度が高く輪郭がはっきりしており、細胞核領域どうしは区別がつき易く分割精度を上げ易い。他方、細胞質領域は他の細胞質領域に接し境界の特定が難しいことが多く、細胞核領域と比較して相対的に細胞質領域どうしの分割精度を上げることは困難である。
本実施形態に係る画像処理装置5、細胞認識装置61および細胞認識方法によれば、第1領域形成部67により、ピーク画素位置近傍の所定の輝度閾値よりも輝度が高い細胞核領域を形成して、個々の細胞核領域を領域成長法における初期領域として用いるとともに、ピーク画素位置近傍に限定せずに所定の輝度閾値以下の輝度の領域を含む細胞質領域を形成して、細胞質領域を領域成長範囲の制約として利用することで、個々の細胞核領域に基づき細胞領域分割精度を上げながら、細胞質領域に基づく細胞領域形状の正確性を向上させることができる。
本実施形態においては、第2重複判定部51が、領域記録部29に記録されている過去に形成された細胞核領域と、第1領域位置設定部41から送られてくる領域位置(細胞核領域の中心位置)とが重複するか否かを判定することとしてもよいし、領域記録部29に記録されている過去に形成された細胞核領域の領域位置と、第1領域位置設定部41から送られてくる領域位置に対応する第1領域形成部67から送られてくる細胞核領域とが重複するか否かを判定することとしてもよい。
また、本実施形態においては、第1領域形成部67による細胞核領域の形成と第1領域位置設定部41による領域位置の特定とが、互いに異なるピーク画素位置に対して時間的に並列して行われることとしてもよい。同様に、領域統合処理部47による細胞核領域の形成と第2領域位置設定部49による領域位置の特定とが、互いに異なるピーク画素位置に対して時間的に並列して行われることとしてもよいし、第2領域形成部53による細胞核領域の形成と第3領域位置設定部55による領域位置の特定とが、互いに異なるピーク画素位置に対して時間的に並列して行われることとしてもよい。
また、上記各実施形態においては、画像処理方法をハードウェアによって実現する構成について説明したが、コンピュータにより実行可能な画像処理プログラムによって実現することとしてもよい。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。例えば、本発明を上記各実施形態および変形例に適用したものに限定されることなく、これらの実施形態および変形例を適宜組み合わせた実施形態に適用してもよく、特に限定されるものではない。
1,61 細胞認識装置
3 撮像装置(撮像部)
5 画像処理装置
9 伸張パラメータ設定部(設定部)
13,63 領域作成部(細胞領域形成部)
19 LoGフィルタ部(特徴量算出部)
21 シード検出処理部(ピーク位置検出部)
27 シード記録部(ピーク位置記録部)
35 第1重複判定部(近接状態判定部)
37 細胞位置補正部(第1補正部)
39 第1領域形成部(細胞領域形成部、穴埋め処理部、破片領域除去部)
41 第1領域位置設定部(細胞領域位置特定部)
45 閾値処理部(近接状態判定部)
47 領域統合処理部(細胞領域形成部、第2補正部)
49 第2領域位置設定部(細胞領域位置特定部)
51 第2重複判定部(近接状態判定部)
53 第2領域形成部(細胞領域形成部、第3補正部)
55 第3領域位置設定部(細胞領域位置特定部)
65 領域成長部
67 第1領域形成部(細胞領域形成部、第1領域形成部、第2領域形成部)
69 細胞質領域記録部
SA3 LoGフィルタ処理工程(特徴量算出工程)
SA5 シード検出処理工程(ピーク位置記録工程)
SA8,SA8´ 細胞領域形成工程
SB1,SB7,SB10 近接状態判定工程
SB5,SB9,SB12 細胞領域位置特定工程
C 細胞
3 撮像装置(撮像部)
5 画像処理装置
9 伸張パラメータ設定部(設定部)
13,63 領域作成部(細胞領域形成部)
19 LoGフィルタ部(特徴量算出部)
21 シード検出処理部(ピーク位置検出部)
27 シード記録部(ピーク位置記録部)
35 第1重複判定部(近接状態判定部)
37 細胞位置補正部(第1補正部)
39 第1領域形成部(細胞領域形成部、穴埋め処理部、破片領域除去部)
41 第1領域位置設定部(細胞領域位置特定部)
45 閾値処理部(近接状態判定部)
47 領域統合処理部(細胞領域形成部、第2補正部)
49 第2領域位置設定部(細胞領域位置特定部)
51 第2重複判定部(近接状態判定部)
53 第2領域形成部(細胞領域形成部、第3補正部)
55 第3領域位置設定部(細胞領域位置特定部)
65 領域成長部
67 第1領域形成部(細胞領域形成部、第1領域形成部、第2領域形成部)
69 細胞質領域記録部
SA3 LoGフィルタ処理工程(特徴量算出工程)
SA5 シード検出処理工程(ピーク位置記録工程)
SA8,SA8´ 細胞領域形成工程
SB1,SB7,SB10 近接状態判定工程
SB5,SB9,SB12 細胞領域位置特定工程
C 細胞
Claims (41)
- 複数の細胞からなる細胞集塊を撮影した細胞画像中の各画素における画素値の極値らしさを表す特徴量を算出する特徴量算出部と、
前記細胞画像において前記特徴量が所定の特徴量閾値よりも大きい画素位置をピーク位置として検出するピーク位置検出部と、
該ピーク位置検出部により検出された前記ピーク位置を記録するピーク位置記録部と、
該ピーク位置記録部により記録されている前記ピーク位置ごとに、前記細胞画像における前記ピーク位置の周辺領域に含まれる複数の画素の画素値分布に基づいて細胞領域を形成する細胞領域形成部と、
該細胞領域形成部により形成された各前記細胞領域の中心位置をそれぞれ特定する細胞領域位置特定部と、
前記ピーク位置、前記細胞領域の形態および前記細胞領域の中心位置の少なくとも1つを用いて、前記細胞領域形成部により現在形成しようとしている前記細胞領域と過去に形成された前記細胞領域との近接状態を判定する近接状態判定部とを備え、
前記細胞領域形成部が、前記近接状態判定部により近接していると判定された場合に、現在形成しようとしている前記細胞領域および過去に形成された前記細胞領域の両方またはいずれか一方を修正する画像処理装置。 - 前記細胞領域形成部が、前記近接状態判定部により現在形成しようとしている前記細胞領域の前記ピーク位置と過去に形成された前記細胞領域の前記ピーク位置との距離が所定のピーク閾値以下と判定された場合に、前記細胞領域の形成を行わない第1補正部を備え、
前記ピーク位置記録部が、前記近接状態判定部により現在形成しようとしている前記細胞領域の前記ピーク位置と過去に形成された前記細胞領域の前記ピーク位置との距離が所定のピーク閾値以下と判定された現在形成しようとしている前記細胞領域の前記ピーク位置を記録から削除する請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記第1補正部が、前記近接状態判定部により現在形成しようとしている前記細胞領域の前記ピーク位置と過去に形成された前記細胞領域の前記ピーク位置との距離が所定のピーク閾値以下と判定された場合に、現在形成しようとしている前記細胞領域の前記ピーク位置に基づいて、過去に形成された前記細胞領域の中心位置を補正する請求項2に記載の画像処理装置。
- 前記細胞領域形成部が、前記近接状態判定部により、現在形成しようとしている前記細胞領域の前記ピーク位置と過去に形成された前記細胞領域の前記ピーク位置との距離が所定のピーク閾値よりも離れているが、現在形成しようとしている前記細胞領域の前記中心位置と過去に形成された前記細胞領域の前記中心位置との距離が前記所定のピーク閾値よりも大きい所定の中心位置間閾値以下と判定された場合に、これら2つの前記細胞領域を統合して新たな前記細胞領域を形成する第2補正部を備え、
前記細胞領域位置特定部が、前記第2補正部により新たに形成された前記細胞領域の中心位置を特定する請求項1から請求項3のいずれかに記載の画像処理装置。 - 前記中心位置間閾値が、前記細胞領域の対応する前記ピーク位置の前記特徴量に基づいて設定される請求項4に記載の画像処理装置。
- 前記細胞領域形成部が、前記近接状態判定部により、現在形成しようとしている前記細胞領域の前記ピーク位置と過去に形成された前記細胞領域の前記ピーク位置との距離が所定のピーク閾値よりも離れており、かつ、現在形成しようとしている前記細胞領域の前記中心位置と過去に形成された前記細胞領域の前記中心位置との距離が前記所定のピーク閾値よりも大きい所定の中心位置間閾値よりも離れているが、現在形成しようとしている前記細胞領域の前記中心位置と過去に形成された前記細胞領域とが重複する、または、現在形成しようとしている前記細胞領域と過去に形成された前記細胞領域の前記中心位置とが重複すると判定された場合に、これら2つの前記細胞領域を互いに重複しないようにそれぞれ形成または再形成する第3補正部を備え、
前記細胞領域位置特定部が、前記第3補正部により形成または再形成された2つの前記細胞領域の中心位置をそれぞれ特定する請求項1から請求項5のいずれかに記載の画像処理装置。 - 前記第3補正部が、領域成長法を用いて2つの前記細胞領域を形成または再形成する請求項6に記載の画像処理装置。
- 前記ピーク位置検出部が、前記画素値が所定の画素閾値以下の前記ピーク位置を削除する請求項1から請求項7のいずれかに記載の画像処理装置。
- 前記所定の画素閾値が、前記細胞画像の前記画素値分布から推定される背景値に基づいて設定される請求項8に記載の画像処理装置。
- 前記背景値が、前記画素値分布に近似した2峰性のガウス分布により推定される請求項9に記載の画像処理装置。
- 前記ピーク位置記録部が、記録している複数の前記ピーク位置を前記特徴量に基づいて並べ替え、隣接する2つの前記ピーク位置の間の距離が所定の近接閾値以下の場合に、これら2つの前記ピーク位置のいずれか一方を記録から削除する請求項1から請求項10のいずれかに記載の画像処理装置。
- 前記特徴量算出部が、前記細胞画像に対するLoG(Laplacian of Gaussian)フィルタ出力値を前記特徴量として算出する請求項1から請求項11のいずれかに記載の画像処理装置。
- 前記細胞領域形成部が、前記ピーク位置の周辺領域に含まれる複数の画素の前記画素値分布に基づいて設定した画素値分布閾値により、複数の前記画素を二値化して前記細胞領域を形成する請求項1から請求項12のいずれかに記載の画像処理装置。
- 前記細胞領域形成部が、前記ピーク位置の周辺領域に含まれる複数の前記画素を平滑化し、平滑化された複数の前記画素を二値化する請求項13に記載の画像処理装置。
- 前記細胞領域形成部が、前記画素値分布に基づいて適応的な所定の二値化閾値を設定し、該二値化閾値に基づいて複数の前記画素を二値化する請求項13または請求項14に記載の画像処理装置。
- 前記所定の二値化閾値が、前記ピーク位置の周辺領域に含まれる複数の前記画素の画素値の最大値と比較して所定量以上小さい場合に設定し直される請求項15に記載の画像処理装置。
- 前記細胞領域形成部が、前記ピーク位置の周辺領域の範囲を前記ピーク位置の前記特徴量に基づいて設定する請求項1から請求項16のいずれかに記載の画像処理装置。
- 前記細胞領域形成部が、形成した前記細胞領域内に生じた空洞を穴埋めする穴埋め処理部を備える請求項1から請求項17のいずれかに記載の画像処理装置。
- 前記細胞領域形成部が、前記細胞領域の境界を平滑化する請求項1から請求項18のいずれかに記載の画像処理装置。
- 前記細胞領域形成部が、複数に分断された前記細胞領域が形成された場合に、対応する前記ピーク位置から最も近い前記細胞領域を残し、その他の前記細胞領域を除去する破片領域除去部を備える請求項1から請求項19のいずれかに記載の画像処理装置。
- 前記細胞領域形成部による前記細胞領域の形成と前記細胞領域位置特定部による前記中心位置の特定とが、互いに異なる前記ピーク位置に対して時間的に並列して行われる請求項1から請求項20のいずれかに記載の画像処理装置。
- 前記特徴量算出部が、前記細胞画像の撮影に用いた光学系の点拡がり関数に基づいて設定した所定範囲の領域内に含まれる前記画素値から前記特徴量を算出する請求項1から請求項21のいずれかに記載の画像処理装置。
- 前記特徴量算出部が、前記細胞画像中の前記細胞の形態の見かけ上の深さ方向の伸張率に基づいて設定した所定範囲の領域内に含まれる前記画素値から前記特徴量を算出する請求項1から請求項21のいずれかに記載の画像処理装置。
- 前記細胞領域形成部が、前記細胞画像中の前記細胞の形態の見かけ上の深さ方向の伸張率に基づいて前記ピーク位置の周辺領域の範囲を設定する請求項1から請求項23のいずれかに記載の画像処理装置。
- 前記深さ方向の伸張率をユーザに設定させる設定部を備える請求項24に記載の画像処理装置。
- 前記細胞領域形成部が、輝度分布に基づいて前記ピーク位置近傍の所定の輝度閾値よりも輝度が高い領域に限定して第1細胞領域を形成する第1領域形成部と、前記輝度分布に基づいて前記ピーク位置近傍に限定せずに前記所定の輝度閾値以下の輝度の領域を含む第2細胞領域を形成する第2領域形成部と、前記第1領域形成部により全ての前記ピーク位置に対して形成された個々の前記第1細胞領域を初期領域とするとともに、前記第2領域形成部により形成された前記第2細胞領域を領域成長範囲の制約として、前記初期領域を領域成長させる領域成長部とを備える請求項1から請求項25のいずれかに記載の画像処理装置。
- 複数の細胞からなる細胞集塊を撮影して細胞画像を取得する撮像部と、
該撮像部により取得された前記細胞画像中の各画素における画素値の極値らしさを表す特徴量を算出する特徴量算出部と、
前記細胞画像において前記特徴量が所定の特徴量閾値よりも大きい画素位置をピーク位置として検出するピーク位置検出部と、
該ピーク位置検出部により検出された前記ピーク位置を記録するピーク位置記録部と、
該ピーク位置記録部により記録されている前記ピーク位置ごとに、前記細胞画像における前記ピーク位置の周辺領域に含まれる複数の画素の画素値分布に基づいて細胞領域を形成する細胞領域形成部と、
該細胞領域形成部により形成された各前記細胞領域の中心位置をそれぞれ特定する細胞領域位置特定部と、
前記ピーク位置、前記細胞領域の形態および前記細胞領域の中心位置の少なくとも1つを用いて、前記細胞領域形成部により現在形成しようとしている前記細胞領域と過去に形成された前記細胞領域との近接状態を判定する近接状態判定部とを備え、
前記細胞領域形成部が、前記近接状態判定部により近接していると判定された場合に、現在形成しようとしている前記細胞領域および過去に形成された前記細胞領域の両方またはいずれか一方を修正する細胞認識装置。 - 前記細胞領域形成部が、前記近接状態判定部により現在形成しようとしている前記細胞領域の前記ピーク位置と過去に形成された前記細胞領域の前記ピーク位置との距離が所定のピーク閾値以下と判定された場合に、前記細胞領域の形成を行わない第1補正部を備え、
前記ピーク位置記録部が、前記近接状態判定部により現在形成しようとしている前記細胞領域の前記ピーク位置と過去に形成された前記細胞領域の前記ピーク位置との距離が所定のピーク閾値以下と判定された現在形成しようとしている前記細胞領域の前記ピーク位置を記録から削除する請求項27に記載の細胞認識装置。 - 前記第1補正部が、前記近接状態判定部により現在形成しようとしている前記細胞領域の前記ピーク位置と過去に形成された前記細胞領域の前記ピーク位置との距離が所定のピーク閾値以下と判定された場合に、現在形成しようとしている前記細胞領域の前記ピーク位置に基づいて、過去に形成された前記細胞領域の中心位置を補正する請求項28に記載の細胞認識装置。
- 前記細胞領域形成部が、前記近接状態判定部により、現在形成しようとしている前記細胞領域の前記ピーク位置と過去に形成された前記細胞領域の前記ピーク位置との距離が所定のピーク閾値よりも離れているが、現在形成しようとしている前記細胞領域の前記中心位置と過去に形成された前記細胞領域の前記中心位置との距離が前記所定のピーク閾値よりも大きい所定の中心位置間閾値以下と判定された場合に、これら2つの前記細胞領域を統合して新たな前記細胞領域を形成する第2補正部を備え、
前記細胞領域位置特定部が、前記第2補正部により新たに形成された前記細胞領域の中心位置を特定する請求項27から請求項29のいずれかに記載の細胞認識装置。 - 前記中心位置間閾値が、前記細胞領域の対応する前記ピーク位置の前記特徴量に基づいて設定される請求項30に記載の細胞認識装置。
- 前記細胞領域形成部が、前記近接状態判定部により、現在形成しようとしている前記細胞領域の前記ピーク位置と過去に形成された前記細胞領域の前記ピーク位置との距離が所定のピーク閾値よりも離れており、かつ、現在形成しようとしている前記細胞領域の前記中心位置と過去に形成された前記細胞領域の前記中心位置との距離が前記所定のピーク閾値よりも大きい所定の中心位置間閾値よりも離れているが、現在形成しようとしている前記細胞領域の前記中心位置と過去に形成された前記細胞領域とが重複する、または、現在形成しようとしている前記細胞領域と過去に形成された前記細胞領域の前記中心位置とが重複すると判定された場合に、これら2つの前記細胞領域を互いに重複しないようにそれぞれ形成または再形成する第3補正部を備え、
前記細胞領域位置特定部が、前記第3補正部により形成または再形成された2つの前記細胞領域の中心位置をそれぞれ特定する請求項27から請求項31のいずれかに記載の細胞認識装置。 - 前記第3補正部が、領域成長法を用いて2つの前記細胞領域を形成または再形成する請求項32に記載の細胞認識装置。
- 前記特徴量算出部が、前記細胞画像の撮影に用いた光学系の点拡がり関数に基づいて設定した所定範囲の領域内に含まれる前記画素値から前記特徴量を算出する請求項27から請求項33のいずれかに記載の細胞認識装置。
- 前記特徴量算出部が、前記細胞画像中の前記細胞の形態の見かけ上の深さ方向の伸張率に基づいて設定した所定範囲の領域内に含まれる前記画素値から前記特徴量を算出する請求項27から請求項33のいずれかに記載の細胞認識装置。
- 前記細胞領域形成部が、前記細胞画像中の前記細胞の形態の見かけ上の深さ方向の伸張率に基づいて前記ピーク位置の周辺領域の範囲を設定する請求項27から請求項35のいずれかに記載の細胞認識装置。
- 前記深さ方向の伸張率をユーザに設定させる設定部を備える請求項36に記載の細胞認識装置。
- 複数の細胞からなる細胞集塊を撮影した細胞画像中の各画素における画素値の極値らしさを表す特徴量を算出する特徴量算出工程と、
前記細胞画像において前記特徴量が所定の特徴量閾値よりも大きい画素位置をピーク位置として検出して記録するピーク位置記録工程と、
該ピーク位置記録工程により記録されている前記ピーク位置ごとに、前記細胞画像における前記ピーク位置の周辺領域に含まれる複数の画素の画素値分布に基づいて細胞領域を形成する細胞領域形成工程と、
該細胞領域形成工程により形成された各前記細胞領域の中心位置をそれぞれ特定する細胞領域位置特定工程と、
前記ピーク位置、前記細胞領域の形態および前記細胞領域の中心位置の少なくとも1つを用いて、前記細胞領域形成工程により現在形成しようとしている前記細胞領域と過去に形成された前記細胞領域との近接状態を判定する近接状態判定工程とを含み、
前記細胞領域形成工程が、前記近接状態判定工程により近接していると判定された場合に、現在形成しようとしている前記細胞領域および過去に形成された前記細胞領域の両方またはいずれか一方を修正する細胞認識方法。 - 前記細胞領域形成工程が、輝度分布に基づいて前記ピーク位置近傍の所定の輝度閾値よりも輝度が高い領域に限定して第1細胞領域を形成する第1領域形成工程と、前記輝度分布に基づいて前記ピーク位置近傍に限定せずに前記所定の輝度閾値以下の輝度の領域を含む第2細胞領域を形成する第2領域形成工程と、前記第1領域形成工程により全ての前記ピーク位置に対して形成された個々の前記第1細胞領域を初期領域とするとともに、前記第2領域形成工程により形成された前記第2細胞領域を領域成長範囲の制約として、前記初期領域を領域成長させる領域成長工程とを含む請求項38に記載の細胞認識方法。
- 複数の細胞からなる細胞集塊を撮影した細胞画像中の各画素における画素値の極値らしさを表す特徴量を算出する特徴量算出工程と、
前記細胞画像において前記特徴量が所定の特徴量閾値よりも大きい画素位置をピーク位置として検出して記録するピーク位置記録工程と、
該ピーク位置記録工程により記録されている前記ピーク位置ごとに、前記細胞画像における前記ピーク位置の周辺領域に含まれる複数の画素の画素値分布に基づいて細胞領域を形成する細胞領域形成工程と、
該細胞領域形成工程により形成された各前記細胞領域の中心位置をそれぞれ特定する細胞領域位置特定工程と、
前記ピーク位置、前記細胞領域の形態および前記細胞領域の中心位置の少なくとも1つを用いて、前記細胞領域形成工程により現在形成しようとしている前記細胞領域と過去に形成された前記細胞領域との近接状態を判定する近接状態判定工程とをコンピュータに実行させ、
前記細胞領域形成工程が、前記近接状態判定工程により近接していると判定された場合に、現在形成しようとしている前記細胞領域および過去に形成された前記細胞領域の両方またはいずれか一方を修正する細胞認識プログラム。 - 前記細胞領域形成工程が、輝度分布に基づいて前記ピーク位置近傍の所定の輝度閾値よりも輝度が高い領域に限定して第1細胞領域を形成する第1領域形成工程と、前記輝度分布に基づいて前記ピーク位置近傍に限定せずに前記所定の輝度閾値以下の輝度の領域を含む第2細胞領域を形成する第2領域形成工程と、前記第1領域形成工程により全ての前記ピーク位置に対して形成された個々の前記第1細胞領域を初期領域とするとともに、前記第2領域形成工程により形成された前記第2細胞領域を領域成長範囲の制約として、前記初期領域を領域成長させる領域成長工程とを含む請求項40に記載の細胞認識プログラム。
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