1.定義
別段の定義のない限り、本明細書で用いられているすべての専門用語、表記及びその他の科学用語は、本発明の属する当業者に一般に理解されている意味を有するように意図されている。いくつかのケースでは、明確にするために、及び/または容易な参照のために、一般に理解されている意味を有する用語が、本明細書で定義されており、そのような定義が本明細書に含まれていることは、必ずしも、当該技術分野において概ね理解されている意味と異なることを表すと解釈すべきである訳ではない。本明細書で説明または参照されている技法と手順は概して、当業者による従来の手法(例えば、Sambrook et al.,Molecular Cloning:A Laboratory Manual 4th ed.(2012)Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,NYで説明されている、広く用いられている分子クローニング手法など)を用いて、十分に理解され、一般に用いられている。適宜、市販のキットと試薬の使用を伴う手順は概して、別段の断りのない限り、メーカーの定めたプロトコールと条件に従って行う。
本明細書で使用する場合、「a」、「an」及び「the」という単数形には、文脈上明らかに別に解すべき場合を除き、複数の言及物が含まれる。「〜が挙げられる」、「〜のような」などの用語は、特に別段の定めのない限り、含まれるが、それらに限らないことを伝えるように意図されている。
本明細書で使用する場合、特に別段の記載のない限り、「含む」という用語にも、具体的には、列挙されている要素「からなる」とともに、それらの要素「から本質的になる」実施形態が含まれる。例えば、「ダイアボディを含む」多特異性ABPには、「ダイアボディからなる」多特異性ABPと、「ダイアボディから本質的になる」多特異性ABPが含まれる。
「約」という用語は、示されている値と、その値の前後の範囲を示すとともに、これらを含む。特定の実施形態では、「約」という用語は、示されている値の±10%、±5%または±1%を示す。特定の実施形態では、該当する場合、「約」という用語は、示されている値(複数可)±その値(複数可)の1標準偏差を示す。
「TIGIT」、「TIGITタンパク質」及び「TIGIT抗原」という用語は、本明細書では、天然において細胞によって発現されるか、またはtigit遺伝子をトランスフェクションした細胞によって発現されるヒトTIGIT、またはヒトTIGITのいずれかのバリアント(例えばスプライスバリアント及びアレルバリアント)、アイソフォーム及び種相同体を指す目的で同義的に使用されている。いくつかの態様では、TIGITタンパク質は、天然において、霊長類動物(例えばサルもしくはヒト)、齧歯類動物(例えばマウスもしくはラット)、イヌ、ラクダ、ネコ、ウシ、ヤギ、ウマまたはヒツジによって発現されるTIGITタンパク質である。いくつかの態様では、TIGITタンパク質は、ヒトTIGIT(hTIGIT、SEQ ID NO:1)である。理論に拘束される訳ではないが、SEQ ID NO:1の1〜21位は、シグナルペプチドをコードし、SEQ ID NO:1の22〜141位は、成熟TIGITタンパク質の細胞外ドメインをコードし、SEQ ID NO:1の142〜162位は、膜貫通ドメインをコードし、SEQ ID NO:1の163〜244位は、細胞質ドメインをコードすると考えられている。www.uniprot.org/uniprot/Q495A1(2015年9月28日にアクセス)のUniProt KB−Q495A1(TIGIT_HUMAN)を参照されたい。いくつかの態様では、TIGITタンパク質は、カニクイザルTIGIT(cTIGIT、SEQ ID NO:2)である。いくつかの態様では、TIGITタンパク質は、SEQ ID NO:3に示されている配列を有するマウスTIGIT(mTIGIT)である。いくつかの態様では、TIGITタンパク質は、SEQ ID NO:138に示されている配列を有するマウスTIGIT(mTIGIT)である。本明細書で使用する場合、「mTIGIT」、「murine(マウス)TIGIT」及び「mouse(マウス)TIGIT」という用語は、配列番号が明記されていない場合には、SEQ ID NO:3及び/またはSEQ ID NO:138を意味する。いくつかの態様では、TIGITタンパク質は、完全長または未処理のTIGITタンパク質である。いくつかの態様では、TIGITタンパク質は、翻訳後修飾によって生成されるトランケート型または処理済みのTIGITタンパク質である。TIGITは、WUCAM、VSIG9及びVstm3を含む様々な同義語によっても知られている。
「免疫グロブリン」という用語は、構造上関連するタンパク質であって、1対の軽(L)鎖と1対の重(H)鎖という2対のポリペプチド鎖を概して含むタンパク質のクラスを指す。「インタクト免疫グロブリン」では、これらの4本の鎖のすべてが、ジスルフィド結合によって相互接続している。免疫グロブリンの構造については、十分に特徴付けが行われている。例えば、Paul,Fundamental Immunology 7th ed.,Ch.5(2013)Lippincott Williams & Wilkins,Philadelphia,PAを参照されたい。簡潔に述べると、各重鎖は典型的には、重鎖可変領域(VH)と重鎖定常領域(CH)を含む。重鎖定常領域は典型的には、CH1、CH2及びCH3と略称される3つのドメインを含む。各軽鎖は典型的には、軽鎖可変領域(VL)と軽鎖定常領域を含む。軽鎖定常領域は典型的には、CLと略称される1つのドメインを含む。
「抗原結合タンパク質」(ABP)という用語は、抗原またはエピトープに特異的に結合する1つ以上の抗原結合ドメインを含むタンパク質を指す。いくつかの実施形態では、抗原結合ドメインは、天然の抗体の特異性と親和性と同程度の特異性と親和性で、抗原またはエピトープに結合する。いくつかの実施形態では、ABPは、抗体を含む。いくつかの実施形態では、ABPは、抗体からなる。いくつかの実施形態では、ABPは、抗体から本質的になる。いくつかの実施形態では、ABPは、代替足場を含む。いくつかの実施形態では、ABPは、代替足場からなる。いくつかの実施形態では、ABPは、代替足場から本質的になる。いくつかの実施形態では、ABPは、抗体断片を含む。いくつかの実施形態では、ABPは、抗体断片からなる。いくつかの実施形態では、ABPは、抗体断片から本質的になる。「TIGIT ABP」、「抗TIGIT ABP」または「TIGIT特異的ABP」は、本発明で提供するようなABPであり、抗原のTIGITに特異的に結合するABPである。いくつかの実施形態では、ABPは、TIGITの細胞外ドメインに結合する。特定の実施形態では、本発明で提供するTIGIT ABPは、TIGITのエピトープのうち、異なる種のTIGITタンパク質間で保存されているエピトープに結合する。
「抗体」という用語は、本明細書では、その最も広い意味で用いられており、この用語には、抗原またはエピトープに特異的に結合する1つ以上の抗原結合ドメインを含む特定のタイプの免疫グロブリン分子が含まれる。抗体としては、具体的には、インタクト抗体(例えばインタクト免疫グロブリン)、抗体断片及び多特異性抗体が挙げられる。抗体は、ABPの1つのタイプである。
「代替足場」という用語は、1つ以上の領域を多様化して、抗原またはエピトープに特異的に結合する1つ以上の抗原結合ドメインを作製できる分子を指す。いくつかの実施形態では、抗原結合ドメインは、抗体の特異性と親和性と同程度の特異性と親和性で、抗原またはエピトープに結合する。例示的な代替足場としては、フィブロネクチン由来の代替足場(例えばAdnectins(商標))、β−サンドイッチ(例えばiMab)、リポカリン(例えばAnticalins(登録商標)、EETI−II/AGRP、BPTI/LACI−D1/ITI−D2(例えばKunitzドメイン)、チオレドキシンペプチドアプタマー、プロテインA(例えばAffibody(登録商標))、アンキリンリピート(例えばDARPin)、γ−B−クリスタリン/ユビキチン(例えばAffilin)、CTLD3(例えばテトラネクチン)、Fynomer及び(LDLR−Aモジュール)(例えばAvimer)が挙げられる。代替足場に関するさらなる情報は、Binz et al.,Nat.Biotechnol.,2005 23:1257−1268、Skerra,Current Opin.in Biotech.,2007 18:295−304及びSilacci et al.,J.Biol.Chem.,2014,289:14392−14398に示されており、これらの文献はそれぞれ、参照により、その全体が本明細書に援用される。代替足場は、ABPの1つのタイプである。
「抗原結合ドメイン」という用語は、ABPの部分のうち、抗原またはエピトープに特異的に結合できる部分を意味する。抗原結合ドメインの一例は、抗体のVH−VL二量体によって形成される抗原結合ドメインである。抗原結合ドメインの別の例は、Adnectinの第10フィブロネクチンタイプIIIドメイン由来の特定ループの多様化によって形成される抗原結合ドメインである。
「完全長抗体」、「インタクト抗体」及び「全抗体」という用語は、本明細書では、天然の抗体の構造と実質的に類似の構造を有するとともに、Fc領域を含む重鎖を有する抗体を指す目的で同義的に使用されている。例えば、「完全長抗体」は、IgG分子を指す目的で使用するときには、2本の重鎖と2本の軽鎖を含む抗体である。
「Fc領域」という用語は、免疫グロブリン重鎖のC末端領域であって、天然の抗体において、Fcレセプターと、補体系の特定のタンパク質と相互作用するC末端領域を意味する。様々な免疫グロブリンのFc領域の構造と、その領域に含まれるグルコシル化部位は、当該技術分野において知られている。Schroeder and Cavacini,J.Allergy Clin.Immunol.,2010,125:S41−52(参照により、その全体が援用される)を参照されたい。Fc領域は、天然のFc領域であっても、当該技術分野または本開示内のいずれかで説明されているように改変したFc領域であってもよい。
VH領域とVL領域は、超可変性の領域(「超可変領域(HVR)」、「相補性決定領域」(CDR)ともいう)にさらに細分化でき、CDRは、それよりも保存されている領域に挟まれている。CDRよりも保存されている領域は、フレームワーク領域(FR)という。VHとVLはそれぞれ、3つのCDRと4つのFRを概ね含み、CDRとFRは、(N末端からC末端に向かって)FR1−CDR1−FR2−CDR2−FR3−CDR3−FR4という順で並んでいる。CDRは、抗原の結合に関与し、抗体の抗原特異性と結合親和性に影響を及ぼす。Kabat et al.,Sequences of Proteins of Immunological Interest 5th ed.(1991)Public Health Service,National Institutes of Health,Bethesda,MD(参照により、その全体が援用される)を参照されたい。
いずれの脊椎動物種の軽鎖も、その定常ドメインの配列に基づき、カッパ(κ)及びラムダ(λ)という2つのタイプのうちの1つに割り当てることができる。
いずれの脊椎動物種の重鎖も、IgA、IgD、IgE、IgG及びIgMという5種類のクラス(またはアイソタイプ)のうちの1つに割り当てることができる。これらのクラスはそれぞれ、α、δ、ε、γ及びμと称することもある。IgGクラスとIgAクラスは、配列と機能の違いに基づき、サブクラスにさらに分けられる。ヒトでは、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1及びIgA2というサブクラスが発現される。
CDRのアミノ酸配列の境界は、当業者であれば、Kabatらの上記文献(「Kabat」の番号付け体系)、Al−Lazikani et al.,1997,J.Mol.Biol.,273:927−948(「Chothia」の番号付け体系)、MacCallum et al.,1996,J.Mol.Biol.262:732−745(「Contact」の番号付け体系)、Lefranc et al.,Dev.Comp.Immunol.,2003,27:55−77(「IMGT」の番号付け体系)及びHonegge and Pluckthun,J.Mol.Biol.,2001,309:657−70(「AHo」の番号付け体系)(これらはそれぞれ、参照により、その全体が援用される)によって説明されているものを含め、多くの既知の番号付け体系のいずれかを用いて判断することができる。
表1には、KabatとChothiaの体系によって特定されるような、CDR−L1、CDR−L2、CDR−L3、CDR−H1、CDR−H2及びCDR−H3の位置が示されている。CDR−H1に関しては、残基の番号付けは、KabatとChothiaの番号付け体系の両方を用いて行われている。
CDRは、例えば、抗体番号付け用ソフトウェア(www.bioinf.org.uk/abs/abnum/で入手可能であるとともに、Abhinandan and Martin,Immunology,2008,45:3832−3839(参照により、その全体が援用される)に説明されているAbnumなど)を用いて割り当ててよい。
(表1)KabatとChothiaの番号付け体系による、CDRの残基
*CDR−H1のC末端は、Kabatの番号付けの慣習を用いて番号付けを行うと、CDRの長さによって、H32とH34の間で変動する。
「EU番号付け体系」は概して、(例えば、Kabatらの上記文献で報告されているように、)抗体の重鎖定常領域の残基について言及する際に使用する。別段の定めのない限り、EU番号付け体系を用いて、本明細書に記載されている抗体の重鎖定常領域の残基について言及する。
「抗体断片」は、インタクト抗体の部分(インタクト抗体の抗原結合、すなわち可変領域など)を含む。抗体断片としては、例えば、Fv断片、Fab断片、F(ab’)2断片、Fab’断片、scFv(sFv)断片及びscFv−Fc断片が挙げられる。
「Fv」断片は、1つの重鎖可変ドメインと1つの軽鎖可変ドメインが非共有結合で連結した二量体を含む。
「Fab」断片は、重鎖可変ドメインと軽鎖可変ドメインに加えて、軽鎖の定常ドメインと、重鎖の第1の定常ドメイン(CH1)を含む。Fab断片は、例えば、組み換え方法によって、または完全長抗体のパパイン消化によって作製できる。
「F(ab’)2」断片は、ヒンジ領域の近くでジスルフィド結合によって連結された2つのFab’断片を含む。F(ab’)2断片は、例えば、組み換え方法によって、またはインタクト抗体のペプシン消化によって作製できる。F(ab’)断片は、例えば、β−メルカプトエタノールによる処理によって解離できる。
「一本鎖Fv」、「sFv」または「scFv」抗体断片は、1本のポリペプチド鎖に、VHドメインとVLドメインを含む。このVHとVLは概して、ペプチドリンカーによって連結されている。Pluckthun A.(1994)の文献を参照されたい。いずれかの好適なリンカーを用いてよい。いくつかの実施形態では、リンカーは、(GGGGS)n(SEQ ID NO:127)である。いくつかの実施形態では、n=1、2、3、4、5または6である。Antibodies from Escherichia coli.In Rosenberg M.& Moore G.P.(Eds.),The Pharmacology of Monoclonal Antibodies vol.113(pp.269−315).Springer−Verlag,New York(参照により、その全体が援用される)を参照されたい。
「scFv−Fc」断片は、Fcドメインに結合したscFvを含む。例えば、Fcドメインは、scFvのC末端に結合されていてよい。このFcドメインは、scFvの可変ドメインの配向(すなわち、VH−VLまたはVL−VH)に応じて、VHまたはVLの後に位置してよい。当該技術分野において知られているか、または本明細書で説明されているいずれかの好適なFcドメインを用いてよい。いくつかのケースでは、このFcドメインは、IgG4 Fcドメインを含む。
「単一ドメイン抗体」という用語は、抗体の一方の可変ドメインが、他方の可変ドメインの存在なしに、抗原に特異的に結合する分子を指す。単一ドメイン抗体とその断片は、Arabi Ghahroudi et al.,FEBS Letters,1998,414:521−526及びMuyldermans et al.,Trends in Biochem.Sci.,2001,26:230−245(これらはそれぞれ、参照により、その全体が援用される)で説明されている。単一ドメイン抗体は、sdAbまたはナノボディとしても知られている。
「多特異性ABP」は、連動して2つ以上の異なるエピトープに特異的に結合する2つ以上の異なる抗原結合ドメインを含むABPである。この2つ以上の異なるエピトープは、同じ抗原(例えば、細胞によって発現される単一のTIGIT分子)上のエピトープであっても、異なる抗原(例えば、同じ細胞によって発現される異なるTIGIT分子、またはTIGIT分子とTIGIT以外の分子)上のエピトープであってもよい。いくつかの態様では、多特異性ABPは、2つの異なるエピトープに結合する(すなわち、「二重特異性ABP」)。いくつかの態様では、多特異性ABPは、3つの異なるエピトープに結合する(すなわち、「三重特異性ABP」)。いくつかの態様では、多特異性ABPは、4つの異なるエピトープに結合する(すなわち、「四重特異性ABP」)。いくつかの態様では、多特異性ABPは、5つの異なるエピトープに結合する(すなわち、「五重特異性ABP」)。いくつかの態様では、多特異性ABPは、6個、7個、8個またはそれを超える数の異なるエピトープに結合する。それぞれの結合特異性は、いずれかの好適な結合価で存在してよい。多特異性ABPの例は、本開示の別の箇所に示されている。
「単特異性ABP」は、単一のエピトープに特異的に結合する1つ以上の結合部位を含むABPである。単特異性ABPの例は、二価である(すなわち、2つの抗原結合ドメインを有する)が、その2つの抗原結合ドメインのそれぞれにおいて、同じエピトープを認識する天然のIgG分子である。結合特異性は、いずれかの好適な結合価で存在してよい。
「モノクローナル抗体」という用語は、実質的に均一な抗体の集団に由来する抗体を指す。実質的に均一な抗体の集団は、モノクローナル抗体の産生中に通常生じる場合のあるバリアントを除き、実質的に同種であるとともに、同じエピトープ(複数可)に結合する抗体を含む。このようなバリアントは概して、微量に存在するに過ぎない。モノクローナル抗体は典型的には、複数の抗体から単一の抗体を選択することを含むプロセスによって得られるものである。例えば、この選択プロセスは、複数のクローン(ハイブリドーマクローン、ファージクローン、酵母クローン、細菌クローンまたはその他の組み換えDNAクローンのプールなど)から固有なクローンを選択することであることができる。選択した抗体をさらに改変して、例えば、標的に対する親和性を向上させたり(「親和性成熟」)、抗体をヒト化したり、細胞培養におけるその抗体の産生を向上させたり、及び/または対象におけるその抗体の免疫原性を低下させたりできる。
「キメラ抗体」という用語は、重鎖及び/または軽鎖の一部が、特定の供給源または種に由来しており、重鎖及び/または軽鎖の残部が、異なる供給源または種に由来している抗体を指す。
ヒト以外の抗体の「ヒト化」形態は、ヒト以外のその抗体に由来する最小配列を含むキメラ抗体である。ヒト化抗体は概して、1つ以上のCDRの残基が、ヒト以外の抗体(ドナー抗体)の1つ以上のCDRの残基に置き換えられているヒト抗体(レシピエント抗体)である。このドナー抗体は、所望の特異性、親和性または生体作用を有するいずれかの好適なヒト以外の抗体(マウス抗体、ラット抗体、ウサギ抗体、ニワトリ抗体またはヒト以外の霊長類動物抗体など)であることができる。いくつかのケースでは、レシピエント抗体の、選択したフレームワーク領域残基は、ドナー抗体に由来する対応するフレームワーク領域残基によって置き換えられている。ヒト化抗体は、レシピエント抗体にも、ドナー抗体にも見られない残基も含んでよい。このような改変を行って、抗体の機能をさらに改良してよい。さらなる詳細については、Jones et al.,Nature,1986,321:522−525、Riechmann et al.,Nature,1988,332:323−329及びPresta,Curr.Op.Struct.Biol.,1992,2:593−596(これらはそれぞれ、参照により、その全体が援用される)を参照されたい。
「ヒト抗体」は、ヒトもしくはヒト細胞によって産生される抗体、またはヒト抗体レパートリーもしくはヒト抗体コード配列(例えば、ヒト供給源から得たか、もしくはデノボで設計したもの)を利用するヒト以外の供給源に由来する抗体のアミノ酸配列に対応するアミノ酸配列を有する抗体である。ヒト抗体からは、ヒト化抗体が明確に除外される。
「単離ABP」または「単離核酸」は、その天然環境の成分から分離及び/または回収したABPまたは核酸である。天然環境の成分には、酵素、ホルモン及びその他のタンパク質性または非タンパク質性物質が含まれることがある。いくつかの実施形態では、単離ABPは、例えばスピニングカップ配列決定装置の使用によって、N末端または内部アミノ酸配列の少なくとも15残基を得るのに十分な程度まで精製する。いくつかの実施形態では、単離ABPは、還元または非還元条件下でゲル電気泳動(例えばSDS−PAGE)を行って、クマシーブルーまたは銀染色によって検出することによって、均質になるまで精製する。いくつかの実施形態では、単離ABPは、組み換え細胞内のインサイチュのABPを含んでよい。ABPの天然環境の少なくとも1つの成分が存在しないからである。いくつかの態様では、単離ABPまたは単離核酸は、少なくとも1回の精製工程によって調製する。いくつかの実施形態では、単離ABPまたは単離核酸は、少なくとも80重量%、85重量%、90重量%、95重量%または99重量%まで精製する。いくつかの実施形態では、単離ABPまたは単離核酸は、少なくとも80体積%、85体積%、90体積%、95体積%または99体積%まで精製する。いくつかの実施形態では、単離ABPまたは単離核酸は、ABPまたは核酸を少なくとも85重量%、90重量%、95重量%、98重量%、99重量%〜100重量%含む溶液として提供する。いくつかの実施形態では、単離ABPまたは単離核酸は、ABPまたは核酸を少なくとも85体積%、90体積%、95体積%、98体積%、99体積%〜100体積%含む溶液として提供する。
「親和性」とは、分子(例えばABP)の1つの結合部位と、その結合パートナー(例えば抗原またはエピトープ)との非共有結合性相互作用の合計の強度を指す。別段の定めのない限り、本明細書で使用する場合、「親和性」とは、結合対のメンバー(例えばABPと抗原またはエピトープ)間の1:1の相互作用を反映する固有の結合親和性を指す。分子Xの、そのパートナーYに対する親和性は、解離平衡定数(KD)によって表すことができる。解離平衡定数に寄与する動態成分は、下にさらに詳細に説明されている。親和性は、本明細書に記載されている方法(表面プラズモン共鳴(SPR)技術(例えばBIACORE(登録商標))またはバイオレイヤー干渉法(例えばFORTEBIO(登録商標))など)を含め、当該技術分野において知られている一般的な方法によって測定できる。
ABPの標的分子への結合に関しては、特定の抗原(例えばポリペプチド標的)または特定の抗原上のエピトープ「に結合する」、特定の抗原または特定の抗原上のエピトープ「への特異的結合」、特定の抗原または特定の抗原上のエピトープ「に特異的に結合する」、特定の抗原または特定の抗原上のエピトープ「に対して特異的な」、特定の抗原または特定の抗原上のエピトープ「に選択的に結合する」及び特定の抗原または特定の抗原上のエピトープ「に対して選択的な」という用語は、(例えば非標的分子との)非特異的または非選択的な相互作用とは測定可能な程度に異なる結合を意味する。特異的結合は、例えば、標的分子への結合を測定して、標的分子への結合を、非標的分子への結合と比較することによって測定できる。特異的結合は、標的分子上で認識されるエピトープに似ている対照分子との競合によっても割り出すことができる。そのケースでは、ABPの標的分子への結合が、その対照分子によって競合的に阻害される場合に、特異的結合が示される。いくつかの態様では、非標的分子に対するTIGIT ABPの親和性は、TIGITに対する親和性の約50%未満である。いくつかの態様では、非標的分子に対するTIGIT ABPの親和性は、TIGITに対する親和性の約40%未満である。いくつかの態様では、非標的分子に対するTIGIT ABPの親和性は、TIGITに対する親和性の約30%未満である。いくつかの態様では、非標的分子に対するTIGIT ABPの親和性は、TIGITに対する親和性の約20%未満である。いくつかの態様では、非標的分子に対するTIGIT ABPの親和性は、TIGITに対する親和性の約10%未満である。いくつかの態様では、非標的分子に対するTIGIT ABPの親和性は、TIGITに対する親和性の約1%未満である。いくつかの態様では、非標的分子に対するTIGIT ABPの親和性は、TIGITに対する親和性の約0.1%である。
「kd」(sec−1)という用語は、本明細書で使用する場合、特定のABPと抗原の相互作用の解離速度定数を指す。この値は、koff値ともいう。
「ka」(M−1×sec−1)という用語は、本明細書で使用する場合、特定のABPと抗原の相互作用の会合速度定数を指す。この値は、kon値ともいう。
「KD」(M)という用語は、本明細書で使用する場合、特定のABPと抗原の相互作用の解離平衡定数を指す。KD=kd/kaである。いくつかの実施形態では、ABPの親和性は、そのABPとその抗原との間の相互作用のKDに関して記載されている。明確にするために、当該技術分野において知られているように、KD値が小さいほど、親和性相互作用が大きいことを示し、KD値が大きいほど、親和性相互作用が小さいことを示す。
「KA」(M−1)という用語は、本明細書で使用する場合、特定のABPと抗原の相互作用の会合平衡定数を指す。KA=ka/kdである。
「親和性成熟」ABPは、親ABP(すなわち、改変ABPの由来元または設計元であるABP)に対して、(例えば1つ以上のCDRまたはFRに)1つ以上の改変を有するABPであって、その改変により、そのABPの、その抗原に対する親和性が、その改変(複数可)を有さない親ABPと比べて改善しているABPである。いくつかの実施形態では、親和性成熟ABPは、標的抗原に対する親和性がナノモルまたはピコモル単位の値である。親和性成熟ABPは、当該技術分野において知られている様々な方法を用いて作製してよい。例えば、Marksらの文献(Bio/Technology,1992,10:779−783、参照により、その全体が援用される)には、VHドメインとVLドメインのシャッフリングによる親和性成熟が説明されている。CDR及び/またはフレームワーク残基のランダム変異誘発は、例えば、Barbas et al.(Proc.Nat.Acad.Sci.U.S.A.,1994,91:3809−3813)、Schier et al.,Gene,1995,169:147−155、Yelton et al.,J.Immunol.,1995,155:1994−2004、Jackson et al.,J.Immunol.,1995,154:3310−33199及びHawkins et al,J.Mol.Biol.,1992,226:889−896(それぞれ、参照により、その全体が援用される)によって説明されている。
「免疫コンジュゲート」は、1つ以上の異種分子(複数可)(治療剤または診断剤など)にコンジュゲートしたABPである。
「エフェクター機能」とは、抗体のFc領域によって媒介される生物学的活性を指し、この活性は、抗体アイソタイプによって変化し得る。抗体エフェクター機能の例としては、補体依存性細胞障害(CDC)を活性化するC1q結合、抗体依存性細胞傷害(ADCC)を活性化するFcレセプター結合、及び抗体依存性細胞食作用(ADCP)が挙げられる。
2つ以上のABPに関して本明細書で使用するときには、「〜と競合する」または「〜と交差競合する」という用語は、その2つ以上のABPが、抗原(例えばTIGIT)への結合について競合することを示す。1つの例示的なアッセイでは、TIGITを表面上にコーティングし、第1のTIGIT ABPと接触させた後に、第2のTIGIT ABPを加える。別の例示的なアッセイでは、第1のTIGIT ABPを表面にコーティングして、TIGITと接触させてから、第2のTIGIT ABPを加える。いずれのアッセイでも、第1のTIGIT ABPの存在により、第2のTIGIT ABPの結合が低下した場合には、これらのABPは、互いに競合する。「〜と競合する」という用語には、ABPの組み合わせのうち、一方のABPが、もう一方のABPの結合を低下させるが、逆の順番でABPを加えると、競合が観察されないものも含まれる。しかしながら、いくつかの実施形態では、第1のABPと第2のABPは、加える順番に関わらず、互いの結合を阻害する。いくつかの実施形態では、一方のABPは、もう一方のABPのその抗原に対する結合を少なくとも25%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%または少なくとも95%低下させる。当業者は、TIGITに対するABPの親和性と、ABPの結合価に基づき、競合アッセイで用いる抗体の濃度を選択できる。この定義で説明されているアッセイは例示的なものであり、当業者は、いずれかの好適なアッセイを用いて、抗体が互いに競合するかを判断できる。好適なアッセイは、例えば、Cox et al.,“Immunoassay Methods,”in Assay Guidance Manual[インターネット]、2014年12月24日アップデート(www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK92434/、2015年9月29日にアクセス)、Silman et al.,Cytometry,2001,44:30−37及びFinco et al.,J.Pharm.Biomed.Anal.,2011,54:351−358(それぞれ、参照により、その全体が援用される)で説明されている。
「エピトープ」という用語は、抗原の部分のうち、ABPに特異的に結合する部分を意味する。エピトープは、表面に接触可能なアミノ酸残基及び/または糖側鎖からなる場合が多く、特有の3次元構造特性と、特有の電荷特性を有することがある。変性溶媒の存在下で、立体構造エピトープへの結合は喪失し得るが、非立体構造エピトープへの結合は喪失しないという点で、立体構造エピトープと非立体構造エピトープを区別する。エピトープは、結合に直接関与するアミノ酸残基と、結合に直接的には関与しないその他のアミノ酸残基を含んでよい。ABPが結合するエピトープは、エピトープを割り出すための既知の技法(例えば、異なる点変異を有するTIGITバリアントまたはキメラTIGITバリアントへのABPの結合の試験など)を用いて割り出すことができる。
ポリペプチド配列と基準配列との「同一」率は、ポリペプチド配列と基準配列をアラインメントし、必要に応じてギャップを導入して、配列同一率が最大になるようにした後、ポリペプチド配列のアミノ酸残基のうち、基準配列のアミノ酸残基と同一であるアミノ酸残基のパーセンテージとして定義する。アミノ酸配列同一率を割り出すためのアラインメントは、当該技術分野の技術の範囲内である様々な方法で、例えば、公的に入手可能なコンピューターソフトウェア(BLAST、BLAST−2、ALIGN、MEGALIGN(DNASTAR)、CLUSTALW、CLUSTAL OMEGAまたはMUSCLEというソフトウェアなど)を用いて行うことができる。当業者であれば、比較する配列の全長にわたる最大整列を達成するのに必要ないずれかのアルゴリズムを含め、配列の整列に適切なパラメーターを決定することができる。
「保存的置換」または「保存的アミノ酸置換」とは、アミノ酸を化学的または機能的に類似のアミノ酸と置換することを指す。類似のアミノ酸を示している保存的置換表は、当該技術分野において周知である。例として、表2〜4に示されているアミノ酸群は、いくつかの実施形態では、互いに対する保存的置換とみなす。
(表2)特定の実施形態において、互いに対する保存的置換とみなされる所定のアミノ酸群
(表3)特定の実施形態において、互いに対する保存的置換とみなされる追加の所定のアミノ酸群
(表4)特定の実施形態において、互いに対する保存的置換とみなされるさらなる所定のアミノ酸群
さらなる保存的置換は、例えば、Creighton,Proteins:Structures and Molecular Properties 2nd ed.(1993)W.H.Freeman & Co.,New York,NYで見ることができる。親ABPのアミノ酸残基の1つ以上の保存的置換を行うことによって作製したABPは、「保存的改変バリアント」という。
「アミノ酸」という用語は、20個の一般的な天然アミノ酸を指す。天然アミノ酸としては、アラニン(Ala、A)、アルギニン(Arg、R)、アスパラギン(Asn、N)、アスパラギン酸(Asp、D)、システイン(Cys、C)、グルタミン酸(Glu、E)、グルタミン(Gln、Q)、グリシン(Gly、G)、ヒスチジン(His、H)、イソロイシン(Ile、I)、ロイシン(Leu、L)、リシン(Lys、K)、メチオニン(Met、M)、フェニルアラニン(Phe、F)、プロリン(Pro、P)、セリン(Ser、S)、トレオニン(Thr、T)、トリプトファン(Trp、W)、チロシン(Tyr、Y)及びバリン(Val、V)が挙げられる。
「ベクター」という用語は、本明細書で使用する場合、そのベクターと連結している別の核酸を運搬できる核酸分子を指す。この用語には、自己複製核酸構造体としてのベクターと、そのベクターが導入された宿主細胞のゲノムに組み込まれたベクターが含まれる。特定のベクターは、そのベクターと機能的に連結されている核酸の発現を誘導できる。このようなベクターは、本明細書では、「発現ベクター」という。
「宿主細胞」、「宿主細胞株」及び「宿主細胞培養物」という用語は、同義的に使用されており、外因性の核酸が導入されている細胞と、そのような細胞の子孫を指す。宿主細胞には、「形質転換体」(または「形質転換細胞」)と「トランスフェクタント」(または「トランスフェクション細胞」)が含まれ、これらにはそれぞれ、初代形質転換細胞または初代トランスフェクション細胞と、それらに由来する子孫が含まれる。このような子孫は、親細胞と核酸含有量が完全には同一ではない場合があるとともに、変異を含むことがある。
「治療すること」(及びその変形表現(「治療する」または「治療」など))という用語は、治療を必要とする対象の疾患または状態の自然経過を改変しようとする臨床的介入を指す。治療は、予防目的でも、臨床病態の経過中でも行うことができる。望ましい治療効果としては、疾患の発生または再発の予防、症状の緩和、疾患のいずれかの直接または間接的な病理学的帰結の軽減、転移の予防、疾患の進行速度の低下、病態の改善または緩和及び寛解または予後の改善が挙げられる。
本明細書で使用する場合、「治療有効量」または「有効量」という用語は、本発明で提供するABPまたは医薬組成物の量であって、対象に投与したときに、疾患または障害を治療するのに有効な量を指す。
本明細書で使用する場合、「対象」という用語は、哺乳動物の対象を意味する。例示的な対象としては、ヒト、サル、イヌ、ネコ、マウス、ラット、ウシ、ウマ、ラクダ、ヤギ、ウサギ及びヒツジが挙げられる。特定の実施形態では、対象はヒトである。いくつかの実施形態では、対象は、本発明で提供するABPで治療できる疾患または状態を罹患している。いくつかの態様では、この疾患または状態は、がんである。いくつかの態様では、この疾患または状態は、ウイルス感染症である。
「添付文書」という用語は、治療用製品または診断用製品(例えばキット)の商用包装物に入れるのが通例である説明書であって、適応、用法、用量、投与、併用療法、禁忌及び/またはその治療用製品または診断用製品の使用に関する警告に関する情報を含む説明書を指す目的で使用する。
「細胞傷害剤」という用語は、本明細書で使用する場合、細胞の機能を阻害もしくは阻止し、及び/または細胞を死滅もしくは破壊させる物質を指す。
「化学療法剤」とは、がんの治療において有用な化学化合物を指す。化学療法剤としては、がんの成長を促し得るホルモンの作用を調節、低減、ブロックまたは阻害するように作用する「抗ホルモン剤」または「内分泌療法剤」が挙げられる。
「細胞増殖抑制剤」という用語は、インビトロまたはインビボのいずれかにおける細胞の成長を阻止する化合物または組成物を指す。いくつかの実施形態では、細胞増殖抑制剤は、S期の細胞のパーセンテージを低下させる作用物質である。いくつかの実施形態では、細胞増殖抑制剤は、S期の細胞のパーセンテージを少なくとも約20%、少なくとも約40%、少なくとも約60%または少なくとも約80%低下させる。
「腫瘍」という用語は、悪性か良性かに関わらず、あらゆる腫瘍性細胞の成長と増殖、ならびにあらゆる前がん細胞、前がん組織、がん細胞及びがん組織を指す。「がん」、「がん性」、「細胞増殖性障害」、「増殖性障害」及び「腫瘍」という用語は、本明細書で言及する場合、互いに排他的ではない。「細胞増殖性障害」及び「増殖性障害」という用語は、ある程度の異常な細胞増殖に関連付けられる障害を指す。いくつかの実施形態では、細胞増殖性障害は、がんである。いくつかの態様では、腫瘍は、固形腫瘍である。いくつかの態様では、腫瘍は、血液の悪性腫瘍である。
「医薬組成物」という用語は、医薬組成物の形態において、その組成物に含まれる活性成分の生物学的活性が、対象の治療に有効となるようにするとともに、医薬組成物に供給される量において、対象に対して許容不能な毒性を示す追加の成分を含まない調製物を指す。
「調節する」及び「調節」という用語は、示されている変数を低下もしくは阻害することか、または活性化もしくは向上させることを指す。
「向上させる」及び「活性化する」という用語は、示されている変数を10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、100%、2倍、3倍、4倍、5倍、10倍、20倍、50倍、100倍またはそれを超える程度向上させることを指す。
「低下させる」及び「阻害する」という用語は、示されている変数を10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、2倍、3倍、4倍、5倍、10倍、20倍、50倍、100倍またはそれを超える程度低下させることを指す。
「アゴナイズする」という用語は、レセプターのシグナル伝達を活性化して、そのレセプターの活性化と関連する生物学的応答を誘導することを指す。「アゴニスト」は、レセプターに結合して、そのレセプターをアゴナイズする物質である。
「アンタゴナイズする」という用語は、レセプターのシグナル伝達を阻害して、そのレセプターの活性化と関連する生物学的応答を阻害することを指す。「アンタゴニスト」は、レセプターに結合してそのレセプターをアンタゴナイズする物質である。
「エフェクターT細胞」という用語には、Tヘルパー(すなわちCD4+)細胞と、細胞傷害性(すなわちCD8+)T細胞が含まれる。CD4+エフェクターT細胞は、いくつかの免疫プロセス(B細胞の形質細胞及びメモリーB細胞への成熟、ならびに細胞傷害性T細胞及びマクロファージの活性化を含む)の発達に寄与する。CD8+エフェクターT細胞は、ウイルス感染細胞と腫瘍細胞を破壊する。エフェクターT細胞に関するさらなる情報については、Seder and Ahmed,Nature Immunol.,2003,4:835−842(参照により、その全体が援用される)を参照されたい。
「制御性T細胞」という用語には、例えば、エフェクターT細胞を抑制することによって、免疫寛容を調節する細胞が含まれる。いくつかの態様では、制御性T細胞は、CD4+CD25+Foxp3+の表現型を有する。いくつかの態様では、制御性T細胞は、CD8+CD25+の表現型を有する。TIGITを発現する制御性T細胞のさらなる情報については、Nocentini et al.,Br.J.Pharmacol.,2012,165:2089−2099(参照により、その全体が援用される)を参照されたい。
「樹状細胞」という用語は、ナイーブT細胞を活性化するとともに、B細胞の成長と分化を刺激することができるプロフェッショナルな抗原提示細胞を指す。
2.TIGIT抗原結合タンパク質
2.1.TIGITの結合と標的細胞
本発明で提供するのは、TIGITに特異的に結合するABPである。いくつかの態様では、TIGITは、hTIGIT(SEQ ID NO:1)である。いくつかの態様では、TIGITは、cTIGIT(SEQ ID NO:2)である。いくつかの態様では、TIGITは、SEQ ID NO:3に示されている配列を有するmTIGITである。いくつかの態様では、TIGITは、SEQ ID NO:138に示されている配列を有するmTIGITである。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、hTIGIT(SEQ ID NO:1)と、cTIGIT(SEQ ID NO:2)と、SEQ ID NO:3のmTIGITに特異的に結合する。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、hTIGIT(SEQ ID NO:1)と、cTIGIT(SEQ ID NO:2)と、SEQ ID NO:138のmTIGITに特異的に結合する。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、hTIGIT(SEQ ID NO:1)と、cTIGIT(SEQ ID NO:2)に特異的に結合する。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、hTIGIT(SEQ ID NO:1)に特異的に結合する。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:3のmTIGITには結合しない。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:138のmTIGITには結合しない。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、TIGITの細胞外ドメインに特異的に結合する。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、抗体である。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、抗体断片である。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、代替足場である。
TIGITは、いずれかの好適な標的細胞の表面上に発現し得る。いくつかの実施形態では、標的細胞は、T細胞である。いくつかの実施形態では、標的細胞は、エフェクターT細胞である。いくつかの実施形態では、標的細胞は、制御性T細胞である。いくつかの実施形態では、標的細胞は、ナチュラルキラー(NK)細胞である。いくつかの実施形態では、標的細胞は、ナチュラルキラーT(NKT)細胞である。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、免疫グロブリン分子を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、免疫グロブリン分子からなる。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、免疫グロブリン分子から本質的になる。いくつかの態様では、この免疫グロブリン分子は、抗体を含む。いくつかの態様では、上記の免疫グロブリン分子は、抗体からなる。いくつかの態様では、上記の免疫グロブリン分子は、抗体から本質的になる。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、軽鎖を含む。いくつかの態様では、この軽鎖は、κ軽鎖である。いくつかの態様では、軽鎖は、λ軽鎖である。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:126を含むκ軽鎖を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、重鎖を含む。いくつかの態様では、この重鎖は、IgAである。いくつかの態様では、この重鎖は、IgDである。いくつかの態様では、この重鎖は、IgEである。いくつかの態様では、この重鎖は、IgGである。いくつかの態様では、この重鎖は、IgMである。いくつかの態様では、この重鎖は、IgG1である。いくつかの態様では、この重鎖は、IgG2である。いくつかの態様では、この重鎖は、IgG3である。いくつかの態様では、この重鎖は、IgG4である。いくつかの態様では、この重鎖は、IgA1である。いくつかの態様では、この重鎖は、IgA2である。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:55とSEQ ID NO:56から選択される配列を含むIgG4重鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:57とSEQ ID NO:125から選択される配列を含むIgG1重鎖を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、抗体断片を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、抗体断片からなる。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、抗体断片から本質的になる。いくつかの態様では、この抗体断片は、Fv断片である。いくつかの態様では、この抗体断片は、Fab断片である。いくつかの態様では、この抗体断片は、F(ab’)2断片である。いくつかの態様では、この抗体断片は、Fab’断片である。いくつかの態様では、この抗体断片は、scFv(sFv)断片である。いくつかの態様では、この抗体断片は、scFv−Fc断片である。いくつかの態様では、この抗体断片は、単一ドメイン抗体の断片である。
いくつかの実施形態では、本発明で提供する抗体断片は、本明細書に示されている例示的な抗体に由来するものである。いくつかの実施形態では、本発明で提供する抗体断片は、本明細書に示されている例示的な抗体に由来しないものであり、例えば、本発明で提供する方法のうち、抗体断片を得るための方法に従って、デノボで単離してよい。
いくつかの実施形態では、提供する抗体断片は、hTIGITに特異的に結合する。いくつかの実施形態では、本発明で提供する抗体断片は、cTIGITに特異的に結合する。いくつかの実施形態では、本発明で提供する抗体断片は、mTIGITに特異的に結合する。いくつかの実施形態では、本発明で提供する抗体断片は、hTIGITとcTIGITに特異的に結合する。いくつかの実施形態では、本発明で提供する抗体断片は、hTIGITとmTIGITに特異的に結合する。いくつかの実施形態では、本発明で提供する抗体断片は、cTIGITとmTIGITに特異的に結合する。いくつかの実施形態では、本発明で提供する抗体断片は、hTIGITと、cTIGITと、mTIGITに特異的に結合する。
いくつかの実施形態では、本発明で提供する抗体に由来する抗体断片は、hTIGITに対する親和性(KDによって測定)であって、上記の抗体の親和性の約1.5倍、約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、約6倍、約7倍、約8倍、約9倍または約10倍以内である親和性を保持する。いくつかの実施形態では、本発明で提供する抗体に由来する抗体断片は、cTIGITに対する親和性(KDによって測定)であって、上記の抗体の親和性の約1.5倍、約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、約6倍、約7倍、約8倍、約9倍または約10倍以内である親和性を保持する。いくつかの実施形態では、本発明で提供する抗体に由来する抗体断片は、mTIGITに対する親和性(KDによって測定)であって、上記の抗体の親和性の約1.5倍、約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、約6倍、約7倍、約8倍、約9倍または約10倍以内である親和性を保持する。いくつかの実施形態では、本発明で提供する抗体に由来する抗体断片は、hTIGITとcTIGITの両方に対する親和性(KDによって測定)であって、上記の抗体の親和性の約1.5倍、約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、約6倍、約7倍、約8倍、約9倍または約10倍以内である親和性を保持する。いくつかの実施形態では、本発明で提供する抗体に由来する抗体断片は、hTIGITとmTIGITの両方に対する親和性(KDによって測定)であって、上記の抗体の親和性の約1.5倍、約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、約6倍、約7倍、約8倍、約9倍または約10倍以内である親和性を保持する。いくつかの実施形態では、本発明で提供する抗体に由来する抗体断片は、cTIGITとmTIGITの両方に対する親和性(KDによって測定)であって、上記の抗体の親和性の約1.5倍、約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、約6倍、約7倍、約8倍、約9倍または約10倍以内である親和性を保持する。いくつかの実施形態では、本発明で提供する抗体に由来する抗体断片は、hTIGIT、cTIGIT及びmTIGITの3つのすべてに対する親和性(KDによって測定)であって、上記の抗体の親和性の約1.5倍、約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、約6倍、約7倍、約8倍、約9倍または約10倍以内である親和性を保持する。
いくつかの実施形態では、本発明で提供する抗体断片は、本明細書で説明されている1つ以上のアッセイまたは生体作用によって測定した場合に、TIGITをアンタゴナイズする能力を保持する。いくつかの実施形態では、本発明で提供する抗体断片は、TIGITが、本明細書に記載されているようなそのリガンドの1つ以上と相互作用するのを予防する能力を保持する。
いくつかの実施形態では、本発明で提供する抗体断片は、TIGITへの結合について、MAB1、MAB2、MAB3、MAB4、MAB5、MAB6、MAB7、MAB8、MAB9、MAB10、MAB11、MAB12、MAB13、MAB14、MAB15、MAB16、MAB17、MAB18、MAB19、MAB20またはMAB21(それぞれ、本開示の表5に示されているようなもの)から選択される抗体と競合する。
いくつかの実施形態では、本発明で提供する抗体断片は、TIGITへのCD155の結合を阻害する。いくつかの実施形態では、本発明で提供する抗体断片は、TIGITへのCD112の結合を阻害する。いくつかの実施形態では、本発明で提供する抗体断片は、CD226のTIGITとの連係を阻害する。
いくつかの実施形態では、本発明で提供する抗体断片は、エフェクターT細胞またはナチュラルキラー(NK)細胞を活性化する。いくつかの実施形態では、本発明で提供する抗体断片は、組織中または循環血液中の制御性T細胞の数を減少させる。いくつかの実施形態では、本発明で提供する抗体断片は、制御性T細胞によるエフェクターT細胞の抑制を阻害する。
いくつかの実施形態では、本発明で提供する抗体断片は、PVRL1、PVRL2、PVRL3またはPVRL4のいずれにも特異的に結合しない。
いくつかの実施形態では、本発明で提供する抗体断片は、マウスTIGIT(mTIGIT、SEQ ID NO:3)に、その抗体断片の、hTIGITに対する親和性よりも低い親和性(より高いKDによって示される)で結合するか、またはmTIGITに結合しない。
いくつかの実施形態では、本発明で提供する抗体の断片は、その抗体と同じTIGITエピトープに結合する。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、モノクローナル抗体である。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、ポリクローナル抗体である。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、キメラ抗体を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、キメラ抗体からなる。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、キメラ抗体から本質的になる。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、ヒト化抗体を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、ヒト化抗体からなる。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、ヒト化抗体から本質的になる。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、ヒト抗体を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、ヒト抗体からなる。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、ヒト抗体から本質的になる。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、親和性成熟されている。いくつかの態様では、親和性成熟ABPは、本明細書に示されている例示的なABPに由来する親和性成熟ABPである。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、代替足場を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、代替足場からなる。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、代替足場から本質的になる。いずれかの好適な代替足場を用いてよい。いくつかの態様では、代替足場は、Adnectin(商標)、iMAB、Anticalin(登録商標)、EETI−II/AGRP、Kunitzドメイン、チオレドキシンペプチドアプタマー、Affibody(登録商標)、DARPin、Affilin、テトラネクチン、Fynomer及びAvimerから選択される。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、TIGITの1つ以上のリガンドへのTIGITの結合を阻害する。いくつかの態様では、TIGITのこのリガンドは、ポリオウイルスレセプター(PVR、CD155)及びネクチン−2(CD112、PVRL2)のうちの1つ以上から選択される。いくつかの態様では、本発明のABPは、TIGITの1つ以上のリガンドへのTIGITの結合を少なくとも約50%阻害する。いくつかの態様では、本発明のABPは、TIGITの1つ以上のリガンドへのTIGITの結合を少なくとも約75%阻害する。いくつかの態様では、本発明のABPは、TIGITの1つ以上のリガンドへのTIGITの結合を少なくとも約90%阻害する。いくつかの態様では、本発明のABPは、TIGITの1つ以上のリガンドへのTIGITの結合を少なくとも約95%阻害する。
いくつかの実施形態では、本発明のABPは、本明細書に示されている例示的なABPと競合するABPである。いくつかの態様では、本明細書に示されている例示的なABPと競合するABPは、本発明で提供する例示的なABPと同じエピトープに結合する。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、PVRL4には結合しない。
抗体が細胞内で発現すると、抗体は、翻訳後に修飾されることが知られている。翻訳後修飾の例としては、重鎖のC末端におけるリシンのカルボキシペプチダーゼによる切断、重鎖と軽鎖のN末端におけるグルタミンまたはグルタミン酸のピログルタミル化によるピログルタミン酸への修飾、グルコシル化、酸化、脱アミド化及び糖化が挙げられ、このような翻訳後修飾は、様々な抗体で行われることが知られている(Journal of Pharmaceutical Sciences,2008,Vol.97,p.2426−2447(参照により、その全体が援用される)を参照されたい)。いくつかの実施形態では、本発明のABPは、翻訳後修飾が行われた抗体またはその抗原結合断片である。翻訳後修飾が行われた抗体またはその抗原結合断片の例としては、重鎖可変領域のN末端におけるピログルタミル化及び/または重鎖のC末端におけるリシンの欠失が行われた抗体またはその抗原結合断片が挙げられる。N末端におけるピログルタミル化と、C末端におけるリシンの欠失による、このような翻訳後修飾は、抗体またはその断片の活性にいずれの影響も及ぼさないことが当該技術分野において知られている(Analytical Biochemistry,2006,Vol.348,p.24−39(参照により、その全体が援用される))。
2.2.TIGIT抗原結合タンパク質の配列
2.2.1.VHドメイン
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:4〜24から選択されるVH配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:4のVH配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:5のVH配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:6のVH配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:7のVH配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:8のVH配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:9のVH配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:10のVH配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:11のVH配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:12のVH配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:13のVH配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:14のVH配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:15のVH配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:16のVH配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:17のVH配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:18のVH配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:19のVH配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:20のVH配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:21のVH配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:22のVH配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:23のVH配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:24のVH配列を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:4〜24に示されている例示的なVH配列に対する同一性が少なくとも約50%、60%、70%、80%、90%、95%または99%であるVH配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:4〜24に示されているVH配列に、最大で1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、21個、22個、23個、24個または25個のアミノ酸置換がある配列を含む。いくつかの態様では、これらのアミノ酸置換は、保存的アミノ酸置換である。いくつかの実施形態では、この段落に記載されているABPは、本明細書では、「バリアント」という。いくつかの実施形態では、このようなバリアントは、例えば、親和性成熟、部位特異的変異誘発、ランダム変異誘発、または当該技術分野において知られているかもしくは本明細書に記載されているいずれかの他の方法によって、本明細書に示されている配列から得られるものである。いくつかの実施形態では、このようなバリアントは、本明細書に示されている配列には由来しないものであり、例えば、本発明で提供する方法のうち、ABPを得るための方法に従って、デノボで単離してよい。
2.2.2.VLドメイン
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:25〜28から選択されるVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:25のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:26のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:27のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:28のVL配列を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:25〜28に示されている例示的なVL配列に対する同一性が少なくとも約50%、60%、70%、80%、90%、95%または99%であるVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:25〜28に示されているVL配列に、最大で1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、21個、22個、23個、24個または25個のアミノ酸置換がある配列を含む。いくつかの態様では、これらのアミノ酸置換は、保存的アミノ酸置換である。いくつかの実施形態では、この段落に記載されているABPは、本明細書では、「バリアント」という。いくつかの実施形態では、このようなバリアントは、例えば、親和性成熟、部位特異的変異誘発、ランダム変異誘発、または当該技術分野において知られているかもしくは本明細書に記載されているいずれかの他の方法によって、本明細書に示されている配列から得られるものである。いくつかの実施形態では、このようなバリアントは、本明細書に示されている配列には由来しないものであり、例えば、本発明で提供する方法のうち、ABPを得るための方法に従って、デノボで単離してよい。
2.2.3.VHとVLの組み合わせ
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:4〜24から選択されるVH配列と、SEQ ID NO:25〜28から選択されるVL配列を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:4のVH配列と、SEQ ID NO:25のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:5のVH配列と、SEQ ID NO:25のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:6のVH配列と、SEQ ID NO:25のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:7のVH配列と、SEQ ID NO:25のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:8のVH配列と、SEQ ID NO:25のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:9のVH配列と、SEQ ID NO:26のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:10のVH配列と、SEQ ID NO:26のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:11のVH配列と、SEQ ID NO:26のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:12のVH配列と、SEQ ID NO:26のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:13のVH配列と、SEQ ID NO:26のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:14のVH配列と、SEQ ID NO:26のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:15のVH配列と、SEQ ID NO:26のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:16のVH配列と、SEQ ID NO:27のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:17のVH配列と、SEQ ID NO:27のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:18のVH配列と、SEQ ID NO:27のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:19のVH配列と、SEQ ID NO:27のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:20のVH配列と、SEQ ID NO:27のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:21のVH配列と、SEQ ID NO:27のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:22のVH配列と、SEQ ID NO:28のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:23のVH配列と、SEQ ID NO:28のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:24のVH配列と、SEQ ID NO:28のVL配列を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:4のVH配列と、SEQ ID NO:26のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:4のVH配列と、SEQ ID NO:27のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:4のVH配列と、SEQ ID NO:28のVL配列を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:5のVH配列と、SEQ ID NO:26のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:5のVH配列と、SEQ ID NO:27のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:5のVH配列と、SEQ ID NO:28のVL配列を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:6のVH配列と、SEQ ID NO:26のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:6のVH配列と、SEQ ID NO:27のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:6のVH配列と、SEQ ID NO:28のVL配列を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:7のVH配列と、SEQ ID NO:26のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:7のVH配列と、SEQ ID NO:27のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:7のVH配列と、SEQ ID NO:28のVL配列を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:8のVH配列と、SEQ ID NO:26のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:8のVH配列と、SEQ ID NO:27のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:8のVH配列と、SEQ ID NO:28のVL配列を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:9のVH配列と、SEQ ID NO:25のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:9のVH配列と、SEQ ID NO:27のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:9のVH配列と、SEQ ID NO:28のVL配列を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:10のVH配列と、SEQ ID NO:25のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:10のVH配列と、SEQ ID NO:27のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:10のVH配列と、SEQ ID NO:28のVL配列を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:11のVH配列と、SEQ ID NO:25のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:11のVH配列と、SEQ ID NO:27のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:11のVH配列と、SEQ ID NO:28のVL配列を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:12のVH配列と、SEQ ID NO:25のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:12のVH配列と、SEQ ID NO:27のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:12のVH配列と、SEQ ID NO:28のVL配列を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:13のVH配列と、SEQ ID NO:25のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:13のVH配列と、SEQ ID NO:27のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:13のVH配列と、SEQ ID NO:28のVL配列を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:14のVH配列と、SEQ ID NO:25のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:14のVH配列と、SEQ ID NO:27のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:14のVH配列と、SEQ ID NO:28のVL配列を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:15のVH配列と、SEQ ID NO:25のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:15のVH配列と、SEQ ID NO:27のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:15のVH配列と、SEQ ID NO:28のVL配列を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:16のVH配列と、SEQ ID NO:25のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:16のVH配列と、SEQ ID NO:26のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:16のVH配列と、SEQ ID NO:28のVL配列を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:17のVH配列と、SEQ ID NO:25のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:17のVH配列と、SEQ ID NO:26のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:17のVH配列と、SEQ ID NO:28のVL配列を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:18のVH配列と、SEQ ID NO:25のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:18のVH配列と、SEQ ID NO:26のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:18のVH配列と、SEQ ID NO:28のVL配列を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:19のVH配列と、SEQ ID NO:25のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:19のVH配列と、SEQ ID NO:26のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:19のVH配列と、SEQ ID NO:28のVL配列を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:20のVH配列と、SEQ ID NO:25のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:20のVH配列と、SEQ ID NO:26のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:20のVH配列と、SEQ ID NO:28のVL配列を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:21のVH配列と、SEQ ID NO:25のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:21のVH配列と、SEQ ID NO:26のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:21のVH配列と、SEQ ID NO:28のVL配列を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:22のVH配列と、SEQ ID NO:25のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:22のVH配列と、SEQ ID NO:26のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:22のVH配列と、SEQ ID NO:27のVL配列を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:23のVH配列と、SEQ ID NO:25のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:23のVH配列と、SEQ ID NO:26のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:23のVH配列と、SEQ ID NO:27のVL配列を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:24のVH配列と、SEQ ID NO:25のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:24のVH配列と、SEQ ID NO:26のVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:24のVH配列と、SEQ ID NO:27のVL配列を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:4〜24に示されている例示的なVH配列に対する同一性が少なくとも約50%、60%、70%、80%、90%、95%または99%であるVH配列と、SEQ ID NO:25〜28に示されている例示的なVLに対する同一性が少なくとも約50%、60%、70%、80%、90%、95%または99%であるVL配列を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:4〜24に示されているVH配列に、最大で1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、21個、22個、23個、24個または25個のアミノ酸置換がある配列と、SEQ ID NO:25〜28に示されているVL配列に、最大で1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、21個、22個、23個、24個または25個のアミノ酸置換がある配列を含む。いくつかの態様では、これらのアミノ酸置換は、保存的アミノ酸置換である。いくつかの実施形態では、この段落に記載されているABPは、本明細書では、「バリアント」という。いくつかの実施形態では、このようなバリアントは、例えば、親和性成熟、部位特異的変異誘発、ランダム変異誘発、または当該技術分野において知られているかもしくは本明細書に記載されているいずれかの他の方法によって、本明細書に示されている配列から得られるものである。いくつかの実施形態では、このようなバリアントは、本明細書に示されている配列には由来しないものであり、例えば、本発明で提供する方法のうち、ABPを得るための方法に従って、デノボで単離してよい。
2.2.4.CDR
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:4〜24から選択されるVHドメインの1〜3個のCDRを含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:4〜24から選択されるVHドメインの2〜3個のCDRを含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:4〜24から選択されるVHドメインの3個のCDRを含む。いくつかの態様では、これらのCDRは、KabatのCDRである。いくつかの態様では、これらのCDRは、ChothiaのCDRである。いくつかの態様では、これらのCDRは、IMGTのCDRである。
いくつかの実施形態では、CDRは、SEQ ID NO:4〜24のCDR−H1、CDR−H2またはCDR−H3との同一性が少なくとも約50%、75%、80%、85%、90%または95%であるCDRである。いくつかの実施形態では、CDR−H1は、SEQ ID NO:4〜24から選択されるVHドメインのCDR−H1に、最大で1個、2個、3個、4個または5個のアミノ酸置換があるCDR−H1である。いくつかの実施形態では、CDR−H2は、SEQ ID NO:4〜24から選択されるVHドメインのCDR−H2に、最大で1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個または8個のアミノ酸置換があるCDR−H2である。いくつかの実施形態では、CDR−H3は、SEQ ID NO:4〜24から選択されるVHドメインのCDR−H3に、最大で1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個または8個のアミノ酸置換があるCDR−H3である。いくつかの態様では、これらのアミノ酸置換は、保存的アミノ酸置換である。いくつかの実施形態では、この段落に記載されているABPは、本明細書では、「バリアント」という。いくつかの実施形態では、このようなバリアントは、例えば、親和性成熟、部位特異的変異誘発、ランダム変異誘発、または当該技術分野において知られているかもしくは本明細書に記載されているいずれかの他の方法によって、本明細書に示されている配列から得られるものである。いくつかの実施形態では、このようなバリアントは、本明細書に示されている配列には由来しないものであり、例えば、本発明で提供する方法のうち、ABPを得るための方法に従って、デノボで単離してよい。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:25〜28から選択されるVLドメインの1〜3個のCDRを含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:25〜28から選択されるVLドメインの2〜3個のCDRを含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:25〜28から選択されるVLドメインの3個のCDRを含む。いくつかの態様では、これらのCDRは、KabatのCDRである。いくつかの態様では、これらのCDRは、ChothiaのCDRである。いくつかの態様では、これらのCDRは、IMGTのCDRである。
いくつかの実施形態では、CDRは、SEQ ID NO:25〜28のCDR−L1、CDR−L2またはCDR−L3との同一性が少なくとも約50%、75%、80%、85%、90%または95%であるCDRである。いくつかの実施形態では、CDR−L1は、SEQ ID NO:25〜28から選択されるVLドメインのCDR−L1に、最大で1個、2個、3個、4個、5個または6個のアミノ酸置換があるCDR−L1である。いくつかの実施形態では、CDR−L2は、SEQ ID NO:25〜28から選択されるVLドメインのCDR−L2に、最大で1個、2個、3個または4個のアミノ酸置換があるCDR−L2である。いくつかの実施形態では、CDR−L3は、SEQ ID NO:25〜28から選択されるVLドメインのCDR−L3に、最大で1個、2個、3個、4個または5個のアミノ酸置換があるCDR−L3である。いくつかの態様では、これらのアミノ酸置換は、保存的アミノ酸置換である。いくつかの実施形態では、この段落に記載されているABPは、本明細書では、「バリアント」という。いくつかの実施形態では、このようなバリアントは、例えば、親和性成熟、部位特異的変異誘発、ランダム変異誘発、または当該技術分野において知られているかもしくは本明細書に記載されているいずれかの他の方法によって、本明細書に示されている配列から得られるものである。いくつかの実施形態では、このようなバリアントは、本明細書に示されている配列には由来しないものであり、例えば、本発明で提供する方法のうち、ABPを得るための方法に従って、デノボで単離してよい。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:4〜24から選択されるVHドメインの1〜3個のCDRと、SEQ ID NO:25〜28から選択されるVLドメインの1〜3個のCDRを含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:4〜24から選択されるVHドメインの2〜3個のCDRと、SEQ ID NO:25〜28から選択されるVLドメインの2〜3個のCDRを含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:4〜24から選択されるVHドメインの3個のCDRと、SEQ ID NO:25〜28から選択されるVLドメインの3個のCDRを含む。いくつかの態様では、これらのCDRは、KabatのCDRである。いくつかの態様では、これらのCDRは、ChothiaのCDRである。いくつかの態様では、これらのCDRは、IMGTのCDRである。
いくつかの実施形態では、CDRは、SEQ ID NO:4〜24のCDR−H1、CDR−H2またはCDR−H3との同一性が少なくとも約50%、75%、80%、85%、90%または95%であり、SEQ ID NO:25〜28のCDR−L1、CDR−L2またはCDR−L3との同一性が少なくとも約50%、75%、80%、85%、90%または95%であるCDRである。いくつかの実施形態では、CDR−H1は、SEQ ID NO:4〜24から選択されるVHドメインのCDR−H1に、最大で1個、2個、3個、4個または5個のアミノ酸置換があるCDR−H1であり、CDR−H2は、SEQ ID NO:4〜24から選択されるVHドメインのCDR−H2に、最大で1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個または8個のアミノ酸置換があるCDR−H2であり、CDR−H3は、SEQ ID NO:4〜24から選択されるVHドメインのCDR−H3に、最大で1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個または8個のアミノ酸置換があるCDR−H3であり、CDR−L1は、SEQ ID NO:25〜28から選択されるVLドメインのCDR−L1に、最大で1個、2個、3個、4個、5個または6個のアミノ酸置換があるCDR−L1であり、CDR−L2は、SEQ ID NO:25〜28から選択されるVLドメインのCDR−L2に、最大で1個、2個、3個または4個のアミノ酸置換があるCDR−L2であり、CDR−L3は、SEQ ID NO:25〜28から選択されるVLドメインのCDR−L3に、最大で1個、2個、3個、4個または5個のアミノ酸置換があるCDR−L3である。いくつかの態様では、これらのアミノ酸置換は、保存的アミノ酸置換である。いくつかの実施形態では、この段落に記載されているABPは、本明細書では、「バリアント」という。いくつかの実施形態では、このようなバリアントは、例えば、親和性成熟、部位特異的変異誘発、ランダム変異誘発、または当該技術分野において知られているかもしくは本明細書に記載されているいずれかの他の方法によって、本明細書に示されている配列から得られるものである。いくつかの実施形態では、このようなバリアントは、本明細書に示されている配列には由来しないものであり、例えば、本発明で提供する方法のうち、ABPを得るための方法に従って、デノボで単離してよい。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:29〜35から選択されるCDR−H3を含む。いくつかの態様では、CDR−H3は、SEQ ID NO:29〜35のCDR−H3との同一性が少なくとも約50%、75%、80%、85%、90%または95%である。いくつかの態様では、CDR−H3は、IMGTの番号付けシステムによるCDR−H3である。いくつかの実施形態では、CDR−H3は、SEQ ID NO:29〜35から選択されるCDR−H3に、最大で1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個または8個のアミノ酸置換があるCDR−H3である。いくつかの態様では、これらのアミノ酸置換は、保存的アミノ酸置換である。いくつかの実施形態では、この段落に記載されているABPは、本明細書では、「バリアント」という。いくつかの実施形態では、このようなバリアントは、例えば、親和性成熟、部位特異的変異誘発、ランダム変異誘発、または当該技術分野において知られているかもしくは本明細書に記載されているいずれかの他の方法によって、本明細書に示されている配列から得られるものである。いくつかの実施形態では、このようなバリアントは、本明細書に示されている配列には由来しないものであり、例えば、本発明で提供する方法のうち、ABPを得るための方法に従って、デノボで単離してよい。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:36〜47から選択されるCDR−H2を含む。いくつかの態様では、CDR−H2は、SEQ ID NO:36〜47のCDR−H2との同一性が少なくとも約50%、75%、80%、85%、90%または95%である。いくつかの態様では、CDR−H2は、Kabatの番号付けシステムによるCDR−H2である。いくつかの実施形態では、CDR−H2は、SEQ ID NO:36〜47から選択されるCDR−H2に、最大で1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個または8個のアミノ酸置換があるCDR−H2である。いくつかの態様では、これらのアミノ酸置換は、保存的アミノ酸置換である。いくつかの実施形態では、この段落に記載されているABPは、本明細書では、「バリアント」という。いくつかの実施形態では、このようなバリアントは、例えば、親和性成熟、部位特異的変異誘発、ランダム変異誘発、または当該技術分野において知られているかもしくは本明細書に記載されているいずれかの他の方法によって、本明細書に示されている配列から得られるものである。いくつかの実施形態では、このようなバリアントは、本明細書に示されている配列には由来しないものであり、例えば、本発明で提供する方法のうち、ABPを得るための方法に従って、デノボで単離してよい。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:48〜54または58〜62から選択されるCDR−H1を含む。いくつかの態様では、CDR−H1は、SEQ ID NO:48〜54または58〜62のCDR−H1との同一性が少なくとも約50%、75%、80%、85%、90%または95%である。いくつかの態様では、CDR−H1は、ChothiaとKabatの番号付けシステムの両方によって定義されているようなCDR−H1に及ぶCDR−H1である。いくつかの実施形態では、CDR−H1は、SEQ ID NO:48〜54または58〜62から選択されるCDR−H1に、最大で1個、2個、3個、4個または5個のアミノ酸置換があるCDR−H1である。いくつかの態様では、これらのアミノ酸置換は、保存的アミノ酸置換である。いくつかの実施形態では、この段落に記載されているABPは、本明細書では、「バリアント」という。いくつかの実施形態では、このようなバリアントは、例えば、親和性成熟、部位特異的変異誘発、ランダム変異誘発、または当該技術分野において知られているかもしくは本明細書に記載されているいずれかの他の方法によって、本明細書に示されている配列から得られるものである。いくつかの実施形態では、このようなバリアントは、本明細書に示されている配列には由来しないものであり、例えば、本発明で提供する方法のうち、ABPを得るための方法に従って、デノボで単離してよい。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:29〜35から選択されるCDR−H3と、SEQ ID NO:36〜47から選択されるCDR−H2を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:29〜35から選択されるCDR−H3と、SEQ ID NO:36〜47から選択されるCDR−H2と、SEQ ID NO:48〜54または58〜62から選択されるCDR−H1を含む。いくつかの実施形態では、CDR−H3は、SEQ ID NO:29〜35のCDR−H3との同一性が少なくとも約50%、75%、80%、85%、90%または95%であり、CDR−H2は、SEQ ID NO:36〜47のCDR−H2との同一性が少なくとも約50%、75%、80%、85%、90%または95%であり、CDR−H1は、SEQ ID NO:48〜54または58〜62のCDR−H1との同一性が少なくとも約50%、75%、80%、85%、90%または95%である。いくつかの実施形態では、CDR−H3は、SEQ ID NO:29〜35から選択されるCDR−H3に、最大で1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個または8個のアミノ酸置換があるCDR−H3であり、CDR−H2は、SEQ ID NO:36〜47から選択されるCDR−H2に、最大で1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個または8個のアミノ酸置換があるCDR−H2であり、CDR−H1は、SEQ ID NO:48〜54または58〜62から選択されるCDR−H1に、最大で1個、2個、3個、4個または5個のアミノ酸置換があるCDR−H1である。いくつかの態様では、これらのアミノ酸置換は、保存的アミノ酸置換である。いくつかの実施形態では、この段落に記載されているABPは、本明細書では、「バリアント」という。いくつかの実施形態では、このようなバリアントは、例えば、親和性成熟、部位特異的変異誘発、ランダム変異誘発、または当該技術分野において知られているかもしくは本明細書に記載されているいずれかの他の方法によって、本明細書に示されている配列から得られるものである。いくつかの実施形態では、このようなバリアントは、本明細書に示されている配列には由来しないものであり、例えば、本発明で提供する方法のうち、ABPを得るための方法に従って、デノボで単離してよい。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:63〜66から選択されるCDR−L3を含む。いくつかの態様では、CDR−L3は、SEQ ID NO:63〜66のCDR−L3との同一性が少なくとも約50%、75%、80%、85%、90%または95%である。いくつかの態様では、CDR−L3は、Kabat、Chothia及びIMGTの番号付けシステムによるCDR−L3である。いくつかの実施形態では、CDR−L3は、SEQ ID NO:63〜66から選択されるCDR−L3に、最大で1個、2個、3個、4個または5個のアミノ酸置換があるCDR−L3である。いくつかの態様では、これらのアミノ酸置換は、保存的アミノ酸置換である。いくつかの実施形態では、この段落に記載されているABPは、本明細書では、「バリアント」という。いくつかの実施形態では、このようなバリアントは、例えば、親和性成熟、部位特異的変異誘発、ランダム変異誘発、または当該技術分野において知られているかもしくは本明細書に記載されているいずれかの他の方法によって、本明細書に示されている配列から得られるものである。いくつかの実施形態では、このようなバリアントは、本明細書に示されている配列には由来しないものであり、例えば、本発明で提供する方法のうち、ABPを得るための方法に従って、デノボで単離してよい。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:67〜69から選択されるCDR−L2を含む。いくつかの態様では、CDR−L2は、SEQ ID NO:67〜69のCDR−L2との同一性が少なくとも約50%、75%、80%、85%、90%または95%である。いくつかの態様では、CDR−L2は、KabatとChothiaの番号付けシステムによるCDR−L2である。いくつかの実施形態では、CDR−L2は、SEQ ID NO:67〜69から選択されるCDR−L2に、最大で1個、2個、3個または4個のアミノ酸置換があるCDR−L2である。いくつかの態様では、これらのアミノ酸置換は、保存的アミノ酸置換である。いくつかの実施形態では、この段落に記載されているABPは、本明細書では、「バリアント」という。いくつかの実施形態では、このようなバリアントは、例えば、親和性成熟、部位特異的変異誘発、ランダム変異誘発、または当該技術分野において知られているかもしくは本明細書に記載されているいずれかの他の方法によって、本明細書に示されている配列から得られるものである。いくつかの実施形態では、このようなバリアントは、本明細書に示されている配列には由来しないものであり、例えば、本発明で提供する方法のうち、ABPを得るための方法に従って、デノボで単離してよい。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:70〜72から選択されるCDR−L1を含む。いくつかの態様では、CDR−L1は、SEQ ID NO:70〜72のCDR−L1との同一性が少なくとも約50%、75%、80%、85%、90%または95%である。いくつかの態様では、CDR−L1は、KabatとChothiaの番号付けシステムによるCDR−L1である。いくつかの実施形態では、CDR−L1は、SEQ ID NO:70〜72から選択されるCDR−L1に、最大で1個、2個、3個、4個、5個または6個のアミノ酸置換があるCDR−L1である。いくつかの態様では、これらのアミノ酸置換は、保存的アミノ酸置換である。いくつかの実施形態では、この段落に記載されているABPは、本明細書では、「バリアント」という。いくつかの実施形態では、このようなバリアントは、例えば、親和性成熟、部位特異的変異誘発、ランダム変異誘発、または当該技術分野において知られているかもしくは本明細書に記載されているいずれかの他の方法によって、本明細書に示されている配列から得られるものである。いくつかの実施形態では、このようなバリアントは、本明細書に示されている配列には由来しないものであり、例えば、本発明で提供する方法のうち、ABPを得るための方法に従って、デノボで単離してよい。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:63〜66から選択されるCDR−L3と、SEQ ID NO:67〜69から選択されるCDR−L2を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:63〜66から選択されるCDR−L3と、SEQ ID NO:67〜69から選択されるCDR−L2と、SEQ ID NO:70〜72から選択されるCDR−L1を含む。いくつかの実施形態では、CDR−L3は、SEQ ID NO:63〜66のCDR−L3との同一性が少なくとも約50%、75%、80%、85%、90%または95%であり、CDR−L2は、SEQ ID NO:67〜69のCDR−L2との同一性が少なくとも約50%、75%、80%、85%、90%または95%であり、CDR−L1は、SEQ ID NO:70〜72のCDR−L1との同一性が少なくとも約50%、75%、80%、85%、90%または95%である。いくつかの実施形態では、CDR−L3は、SEQ ID NO:63〜66から選択されるCDR−L3に、最大で1個、2個、3個、4個または5個のアミノ酸置換があるCDR−L3であり、CDR−L2は、SEQ ID NO:67〜69から選択されるCDR−L2に、最大で1個、2個、3個または4個のアミノ酸置換があるCDR−L2であり、CDR−L1は、SEQ ID NO:70〜72から選択されるCDR−L1に、最大で1個、2個、3個、4個、5個または6個のアミノ酸置換があるCDR−L1である。いくつかの態様では、これらのアミノ酸置換は、保存的アミノ酸置換である。いくつかの実施形態では、この段落に記載されているABPは、本明細書では、「バリアント」という。いくつかの実施形態では、このようなバリアントは、例えば、親和性成熟、部位特異的変異誘発、ランダム変異誘発、または当該技術分野において知られているかもしくは本明細書に記載されているいずれかの他の方法によって、本明細書に示されている配列から得られるものである。いくつかの実施形態では、このようなバリアントは、本明細書に示されている配列には由来しないものであり、例えば、本発明で提供する方法のうち、ABPを得るための方法に従って、デノボで単離してよい。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:29〜35から選択されるCDR−H3と、SEQ ID NO:36〜47から選択されるCDR−H2と、SEQ ID NO:48〜54または58〜62から選択されるCDR−H1と、SEQ ID NO:63〜66から選択されるCDR−L3と、SEQ ID NO:67〜69から選択されるCDR−L2と、SEQ ID NO:70〜72から選択されるCDR−L1を含む。いくつかの実施形態では、CDR−H3は、SEQ ID NO:29〜35のCDR−H3との同一性が少なくとも約50%、75%、80%、85%、90%または95%であり、CDR−H2は、SEQ ID NO:36〜47のCDR−H2との同一性が少なくとも約50%、75%、80%、85%、90%または95%であり、CDR−H1は、SEQ ID NO:48〜54または58〜62のCDR−H1との同一性が少なくとも約50%、75%、80%、85%、90%または95%であり、CDR−L3は、SEQ ID NO:63〜66のCDR−L3との同一性が少なくとも約50%、75%、80%、85%、90%または95%であり、CDR−L2は、SEQ ID NO:67〜69のCDR−L2との同一性が少なくとも約50%、75%、80%、85%、90%または95%であり、CDR−L1は、SEQ ID NO:70〜72のCDR−L1との同一性が少なくとも約50%、75%、80%、85%、90%または95%である。いくつかの実施形態では、CDR−H3は、SEQ ID NO:29〜35から選択されるCDR−H3に、最大で1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個または8個のアミノ酸置換があるCDR−H3であり、CDR−H2は、SEQ ID NO:36〜47から選択されるCDR−H2に、最大で1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個または8個のアミノ酸置換があるCDR−H2であり、CDR−H1は、SEQ ID NO:48〜54または58〜62から選択されるCDR−H1に、最大で1個、2個、3個、4個または5個のアミノ酸置換があるCDR−H1であり、CDR−L3は、SEQ ID NO:63〜66から選択されるCDR−L3に、最大で1個、2個、3個、4個または5個のアミノ酸置換があるCDR−L3であり、CDR−L2は、SEQ ID NO:67〜69から選択されるCDR−L2に、最大で1個、2個、3個または4個のアミノ酸置換があるCDR−L2であり、CDR−L1は、SEQ ID NO:70〜72から選択されるCDR−L1に、最大で1個、2個、3個、4個、5個または6個のアミノ酸置換があるCDR−L1である。いくつかの態様では、これらのアミノ酸置換は、保存的アミノ酸置換である。いくつかの実施形態では、この段落に記載されているABPは、本明細書では、「バリアント」という。いくつかの実施形態では、このようなバリアントは、例えば、親和性成熟、部位特異的変異誘発、ランダム変異誘発、または当該技術分野において知られているかもしくは本明細書に記載されているいずれかの他の方法によって、本明細書に示されている配列から得られるものである。いくつかの実施形態では、このようなバリアントは、本明細書に示されている配列には由来しないものであり、例えば、本発明で提供する方法のうち、ABPを得るための方法に従って、デノボで単離してよい。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:29のCDR−H3と、SEQ ID NO:36のCDR−H2と、SEQ ID NO:48のCDR−H1と、SEQ ID NO:63のCDR−L3と、SEQ ID NO:67のCDR−L2と、SEQ ID NO:70のCDR−L1を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:29のCDR−H3と、SEQ ID NO:37のCDR−H2と、SEQ ID NO:49のCDR−H1と、SEQ ID NO:63のCDR−L3と、SEQ ID NO:67のCDR−L2と、SEQ ID NO:70のCDR−L1を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:29のCDR−H3と、SEQ ID NO:37のCDR−H2と、SEQ ID NO:50のCDR−H1と、SEQ ID NO:63のCDR−L3と、SEQ ID NO:67のCDR−L2と、SEQ ID NO:70のCDR−L1を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:30のCDR−H3と、SEQ ID NO:37のCDR−H2と、SEQ ID NO:50のCDR−H1と、SEQ ID NO:63のCDR−L3と、SEQ ID NO:67のCDR−L2と、SEQ ID NO:70のCDR−L1を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:29のCDR−H3と、SEQ ID NO:38のCDR−H2と、SEQ ID NO:50のCDR−H1と、SEQ ID NO:63のCDR−L3と、SEQ ID NO:67のCDR−L2と、SEQ ID NO:70のCDR−L1を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:31のCDR−H3と、SEQ ID NO:39のCDR−H2と、SEQ ID NO:51のCDR−H1と、SEQ ID NO:64のCDR−L3と、SEQ ID NO:68のCDR−L2と、SEQ ID NO:71のCDR−L1を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:31のCDR−H3と、SEQ ID NO:40のCDR−H2と、SEQ ID NO:52のCDR−H1と、SEQ ID NO:64のCDR−L3と、SEQ ID NO:68のCDR−L2と、SEQ ID NO:71のCDR−L1を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:31のCDR−H3と、SEQ ID NO:41のCDR−H2と、SEQ ID NO:53のCDR−H1と、SEQ ID NO:64のCDR−L3と、SEQ ID NO:68のCDR−L2と、SEQ ID NO:71のCDR−L1を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:31のCDR−H3と、SEQ ID NO:40のCDR−H2と、SEQ ID NO:54のCDR−H1と、SEQ ID NO:64のCDR−L3と、SEQ ID NO:68のCDR−L2と、SEQ ID NO:71のCDR−L1を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:32のCDR−H3と、SEQ ID NO:40のCDR−H2と、SEQ ID NO:54のCDR−H1と、SEQ ID NO:64のCDR−L3と、SEQ ID NO:68のCDR−L2と、SEQ ID NO:71のCDR−L1を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:32のCDR−H3と、SEQ ID NO:40のCDR−H2と、SEQ ID NO:54のCDR−H1と、SEQ ID NO:64のCDR−L3と、SEQ ID NO:68のCDR−L2と、SEQ ID NO:71のCDR−L1を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:32のCDR−H3と、SEQ ID NO:40のCDR−H2と、SEQ ID NO:54のCDR−H1と、SEQ ID NO:64のCDR−L3と、SEQ ID NO:68のCDR−L2と、SEQ ID NO:71のCDR−L1を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:33のCDR−H3と、SEQ ID NO:42のCDR−H2と、SEQ ID NO:58のCDR−H1と、SEQ ID NO:65のCDR−L3と、SEQ ID NO:69のCDR−L2と、SEQ ID NO:72のCDR−L1を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:33のCDR−H3と、SEQ ID NO:42のCDR−H2と、SEQ ID NO:59のCDR−H1と、SEQ ID NO:65のCDR−L3と、SEQ ID NO:69のCDR−L2と、SEQ ID NO:72のCDR−L1を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:33のCDR−H3と、SEQ ID NO:43のCDR−H2と、SEQ ID NO:60のCDR−H1と、SEQ ID NO:65のCDR−L3と、SEQ ID NO:69のCDR−L2と、SEQ ID NO:72のCDR−L1を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:34のCDR−H3と、SEQ ID NO:43のCDR−H2と、SEQ ID NO:60のCDR−H1と、SEQ ID NO:65のCDR−L3と、SEQ ID NO:69のCDR−L2と、SEQ ID NO:72のCDR−L1を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:34のCDR−H3と、SEQ ID NO:44のCDR−H2と、SEQ ID NO:61のCDR−H1と、SEQ ID NO:65のCDR−L3と、SEQ ID NO:69のCDR−L2と、SEQ ID NO:72のCDR−L1を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:33のCDR−H3と、SEQ ID NO:44のCDR−H2と、SEQ ID NO:59のCDR−H1と、SEQ ID NO:65のCDR−L3と、SEQ ID NO:69のCDR−L2と、SEQ ID NO:72のCDR−L1を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:35のCDR−H3と、SEQ ID NO:45のCDR−H2と、SEQ ID NO:62のCDR−H1と、SEQ ID NO:66のCDR−L3と、SEQ ID NO:69のCDR−L2と、SEQ ID NO:72のCDR−L1を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:35のCDR−H3と、SEQ ID NO:46のCDR−H2と、SEQ ID NO:62のCDR−H1と、SEQ ID NO:66のCDR−L3と、SEQ ID NO:69のCDR−L2と、SEQ ID NO:72のCDR−L1を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:35のCDR−H3と、SEQ ID NO:47のCDR−H2と、SEQ ID NO:62のCDR−H1と、SEQ ID NO:66のCDR−L3と、SEQ ID NO:69のCDR−L2と、SEQ ID NO:72のCDR−L1を含む。
2.2.5.重鎖及び軽鎖
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:4〜24のVHから選択されるVH(または本明細書に記載されているバリアント)と、SEQ ID NO:55〜57または125から選択される定常領域を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:25〜28のVLから選択されるVL(または本明細書に記載されているバリアント)と、SEQ ID NO:126の定常領域を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:79の重鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:80の重鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:81の軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するAPBは、SEQ ID NO:79の重鎖と、SEQ ID NO:81の軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するAPBは、SEQ ID NO:80の重鎖と、SEQ ID NO:81の軽鎖を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:82の重鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:83の重鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するAPBは、SEQ ID NO:82の重鎖と、SEQ ID NO:81の軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するAPBは、SEQ ID NO:83の重鎖と、SEQ ID NO:81の軽鎖を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:84の重鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:85の重鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するAPBは、SEQ ID NO:84の重鎖と、SEQ ID NO:81の軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するAPBは、SEQ ID NO:85の重鎖と、SEQ ID NO:81の軽鎖を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:86の重鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:87の重鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するAPBは、SEQ ID NO:86の重鎖と、SEQ ID NO:81の軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するAPBは、SEQ ID NO:87の重鎖と、SEQ ID NO:81の軽鎖を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:88の重鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:89の重鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するAPBは、SEQ ID NO:88の重鎖と、SEQ ID NO:81の軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するAPBは、SEQ ID NO:89の重鎖と、SEQ ID NO:81の軽鎖を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:90の重鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:91の重鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:92の軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するAPBは、SEQ ID NO:90の重鎖と、SEQ ID NO:92の軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するAPBは、SEQ ID NO:91の重鎖と、SEQ ID NO:92の軽鎖を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:93の重鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:94の重鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するAPBは、SEQ ID NO:93の重鎖と、SEQ ID NO:92の軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するAPBは、SEQ ID NO:94の重鎖と、SEQ ID NO:92の軽鎖を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:95の重鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:96の重鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するAPBは、SEQ ID NO:95の重鎖と、SEQ ID NO:92の軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するAPBは、SEQ ID NO:96の重鎖と、SEQ ID NO:92の軽鎖を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:97の重鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:98の重鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するAPBは、SEQ ID NO:97の重鎖と、SEQ ID NO:92の軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するAPBは、SEQ ID NO:98の重鎖と、SEQ ID NO:92の軽鎖を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:99の重鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:100の重鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するAPBは、SEQ ID NO:99の重鎖と、SEQ ID NO:92の軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するAPBは、SEQ ID NO:100の重鎖と、SEQ ID NO:92の軽鎖を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:101の重鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:102の重鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するAPBは、SEQ ID NO:101の重鎖と、SEQ ID NO:92の軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するAPBは、SEQ ID NO:102の重鎖と、SEQ ID NO:92の軽鎖を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:103の重鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:104の重鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するAPBは、SEQ ID NO:103の重鎖と、SEQ ID NO:92の軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するAPBは、SEQ ID NO:104の重鎖と、SEQ ID NO:92の軽鎖を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:105の重鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:106の重鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:107の軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するAPBは、SEQ ID NO:105の重鎖と、SEQ ID NO:107の軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するAPBは、SEQ ID NO:106の重鎖と、SEQ ID NO:107の軽鎖を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:108の重鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:109の重鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するAPBは、SEQ ID NO:108の重鎖と、SEQ ID NO:107の軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するAPBは、SEQ ID NO:109の重鎖と、SEQ ID NO:107の軽鎖を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:110の重鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:111の重鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するAPBは、SEQ ID NO:110の重鎖と、SEQ ID NO:107の軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するAPBは、SEQ ID NO:111の重鎖と、SEQ ID NO:107の軽鎖を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:112の重鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:113の重鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するAPBは、SEQ ID NO:112の重鎖と、SEQ ID NO:107の軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するAPBは、SEQ ID NO:113の重鎖と、SEQ ID NO:107の軽鎖を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:114の重鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:115の重鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するAPBは、SEQ ID NO:114の重鎖と、SEQ ID NO:107の軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するAPBは、SEQ ID NO:115の重鎖と、SEQ ID NO:107の軽鎖を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:116の重鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:117の重鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するAPBは、SEQ ID NO:116の重鎖と、SEQ ID NO:107の軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するAPBは、SEQ ID NO:117の重鎖と、SEQ ID NO:107の軽鎖を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:118の重鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:119の重鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:120の軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するAPBは、SEQ ID NO:118の重鎖と、SEQ ID NO:120の軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するAPBは、SEQ ID NO:119の重鎖と、SEQ ID NO:120の軽鎖を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:121の重鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:122の重鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するAPBは、SEQ ID NO:121の重鎖と、SEQ ID NO:120の軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するAPBは、SEQ ID NO:122の重鎖と、SEQ ID NO:120の軽鎖を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:123の重鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、SEQ ID NO:124の重鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するAPBは、SEQ ID NO:123の重鎖と、SEQ ID NO:120の軽鎖を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するAPBは、SEQ ID NO:124の重鎖と、SEQ ID NO:120の軽鎖を含む。
2.2.6.コンセンサス配列
いくつかの実施形態では、本発明で提供するのは、第1のABPファミリーであって、そのファミリーのABPが、以下の6個のCDR配列を含む、ファミリーである:
(a)配列
であって、そのX
1が、AまたはTである配列(SEQ ID NO:128)
を有するCDR−H3;
(b)配列
であって、そのX
2が、S、QまたはGである配列(SEQ ID NO:129)
を有するCDR−H2;
(c)配列
であって、そのX
3が、EまたはAであり、X
4が、L、VまたはSである配列(SEQ ID NO:130)
を有するCDR−H1;
(d)配列
を有するCDR−L3;
(e)配列
を有するCDR−L2;及び
(f)配列
を有するCDR−L1。いくつかの実施形態では、本発明で提供するのは、このような第1のファミリー内のABPである。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するのは、第2のABPファミリーであって、そのファミリーのABPが、以下の6個のCDR配列を含む、ファミリーである:
(a)配列
であって、そのX
1が、SまたはGである配列(SEQ ID NO:131)
を有するCDR−H3;
(b)配列
であって、そのX
2が、SまたはAであり、X
3が、SまたはGである配列(SEQ ID NO:132)
を有するCDR−H2;
(c)配列
であって、そのX
4が、SまたはTであり、X
5が、SまたはTであり、X
6が、SまたはKであり、X
7が、HまたはYである配列(SEQ ID NO:133)
を有するCDR−H1;
(d)配列
を有するCDR−L3;
(e)配列
を有するCDR−L2;及び
(f)配列
を有するCDR−L1。いくつかの実施形態では、本発明で提供するのは、このような第2のファミリー内のABPである。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するのは、第3のABPファミリーであって、そのファミリーのABPが、以下の6個のCDR配列を含む、ファミリーである:
(a)配列
であって、そのX
1が、FまたはLである配列(SEQ ID NO:134)
を有するCDR−H3;
(b)配列
であって、そのX
2が、LまたはIであり、X
3が、QまたはRである配列(SEQ ID NO:135)
を有するCDR−H2;
(c)配列
であって、そのX
4が、G、PまたはRであり、X
5が、N、AまたはEであり、X
6が、MまたはIである配列(SEQ ID NO:136)
を有するCDR−H1;
(d)配列
を有するCDR−L3;
(e)配列
を有するCDR−L2;及び
(f)配列
を有するCDR−L1。いくつかの実施形態では、本発明で提供するのは、このような第3のファミリー内のABPである。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するのは、第4のABPファミリーであって、そのファミリーのABPが、以下の6個のCDR配列を含む、ファミリーである:
(a)配列
を有するCDR−H3;
(b)配列
であって、そのX
1が、VまたはIであり、X
2が、AまたはTであり、X
3が、QまたはRである配列(SEQ ID NO:137)
を有するCDR−H2;
(c)配列
を有するCDR−H1;
(d)配列
を有するCDR−L3;
(e)配列
を有するCDR−L2;及び
(f)配列
を有するCDR−L1。いくつかの実施形態では、本発明で提供するのは、このような第4のファミリー内のABPである。
2.2.7.ABPバリアントの機能特性
上記及び本開示のいずれかの箇所で説明されているように、本発明で提供するのは、本明細書に示されている例示的なABP配列に対する同一率、または本明細書に示されている例示的なABP配列と比較した場合のアミノ酸残基の置換に基づき定義されているABPバリアントである。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのバリアントは、hTIGITに対する特異性を有する。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのバリアントは、cTIGITに対する特異性を有する。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのバリアントは、mTIGITに対する特異性を有する。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのバリアントは、hTIGITとcTIGITに対する特異性を有する。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのバリアントは、hTIGITとmTIGITに対する特異性を有する。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのバリアントは、cTIGITとmTIGITに対する特異性を有する。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのバリアントは、hTIGITと、cTIGITと、mTIGITに対する特異性を有する。
いくつかの実施形態では、本明細書に示されている例示的なABP配列に由来するABPのバリアントは、hTIGITに対する親和性(KDによって測定)であって、その例示的なABPの親和性の約1.5倍、約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、約6倍、約7倍、約8倍、約9倍または約10倍以内である親和性を保持する。いくつかの実施形態では、本明細書に示されている例示的なABP配列に由来するABPのバリアントは、cTIGITに対する親和性(KDによって測定)であって、その例示的なABPの親和性の約1.5倍、約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、約6倍、約7倍、約8倍、約9倍または約10倍以内である親和性を保持する。いくつかの実施形態では、本明細書に示されている例示的なABP配列に由来するABPのバリアントは、mTIGITに対する親和性(KDによって測定)であって、その例示的なABPの親和性の約1.5倍、約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、約6倍、約7倍、約8倍、約9倍または約10倍以内である親和性を保持する。いくつかの実施形態では、本明細書に示されている例示的なABP配列に由来するABPのバリアントは、hTIGITとcTIGITの両方に対する親和性(KDによって測定)であって、その例示的なABPの親和性の約1.5倍、約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、約6倍、約7倍、約8倍、約9倍または約10倍以内である親和性を保持する。いくつかの実施形態では、本明細書に示されている例示的なABP配列に由来するABPのバリアントは、hTIGITとmTIGITの両方に対する親和性(KDによって測定)であって、その例示的なABPの親和性の約1.5倍、約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、約6倍、約7倍、約8倍、約9倍または約10倍以内である親和性を保持する。いくつかの実施形態では、本明細書に示されている例示的なABP配列に由来するABPのバリアントは、cTIGITとmTIGITの両方に対する親和性(KDによって測定)であって、その例示的なABPの親和性の約1.5倍、約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、約6倍、約7倍、約8倍、約9倍または約10倍以内である親和性を保持する。いくつかの実施形態では、本明細書に示されている例示的なABP配列に由来するABPのバリアントは、hTIGITと、cTIGITと、mTIGITの3つのすべてに対する親和性(KDによって測定)であって、その例示的なABPの親和性の約1.5倍、約2倍、約3倍、約4倍、約5倍、約6倍、約7倍、約8倍、約9倍または約10倍以内である親和性を保持する。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのバリアントは、TIGITをアンタゴナイズする能力(本明細書に記載されている1つ以上のアッセイまたは生体作用によって測定)を保持している。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのバリアントは、TIGITが、本明細書に記載されているようなそのリガンドの1つ以上と相互作用するのを防ぐ能力を保持している。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのバリアントは、TIGITへの結合について、MAB1、MAB2、MAB3、MAB4、MAB5、MAB6、MAB7、MAB8、MAB9、MAB10、MAB11、MAB12、MAB13、MAB14、MAB15、MAB16、MAB17、MAB18、MAB19、MAB20またはMAB21(それぞれ、本開示の表5に示されているようなもの)から選択される抗体と競合する。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのバリアントは、TIGITへのCD155の結合を阻害する。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのバリアントは、TIGITへのCD112の結合を阻害する。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのバリアントは、CD226のTIGITとの連係を阻害する。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのバリアントは、エフェクターT細胞またはナチュラルキラー(NK)細胞を活性化する。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのバリアントは、組織中または循環血液中の制御性T細胞の数を減少させる。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのバリアントは、制御性T細胞によるエフェクターT細胞の抑制を阻害する。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのバリアントは、PVRL1、PVRL2、PVRL3またはPVRL4のいずれにも特異的に結合しない。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのバリアントは、マウスTIGIT(SEQ ID NO:3)に、そのABPの、hTIGITに対する親和性よりも低い親和性(より高いKDによって示される)で結合するか、またはmTIGITに結合しない。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのバリアントは、マウスTIGIT(SEQ ID NO:138)に、そのABPの、hTIGITに対する親和性よりも低い親和性(より高いKDによって示される)で結合するか、またはmTIGITに結合しない。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのバリアントは、そのABPと同じTIGITエピトープに結合する。
2.2.8.ABPのその他の機能特性
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、下記の(a)〜(j)に列挙されている特徴のうちの1つ以上を有する。(a)TIGITへの結合について、MAB1、MAB2、MAB3、MAB4、MAB5、MAB6、MAB7、MAB8、MAB9、MAB10、MAB11、MAB12、MAB13、MAB14、MAB15、MAB16、MAB17、MAB18、MAB19、MAB20もしくはMAB21(それぞれ、本開示の表5に示されているようなもの)から選択される抗体と競合するか、(b)TIGITへのCD155の結合を阻害するか、(c)TIGITへのCD112の結合を阻害するか、(d)CD226のTIGITとの連係を阻害するか、(e)エフェクターT細胞もしくはナチュラルキラー(NK)細胞を活性化するか、(f)組織中もしくは循環血液中の制御性T細胞の数を減少させるか、(g)制御性T細胞によるエフェクターT細胞の抑制を阻害するか、(h)PVRL1、PVRL2、PVRL3もしくはPVRL4のいずれにも特異的に結合しないか、(i)カニクイザルTIGIT(cTIGIT、SEQ ID NO:2)に特異的に結合するか、または(j)マウスTIGIT(mTIGIT、SEQ ID NO:3)に、そのABPの、hTIGITに対する親和性よりも低い親和性(より高いKDによって示される)で結合するか、もしくはmTIGITに結合しない。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、上記の(a)〜(j)に列挙されている特徴のうちの2つ以上を有する。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、上記の(a)〜(j)に列挙されている特徴のうちの3つ以上を有する。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、上記の(a)〜(j)に列挙されている特徴のうちの4つ以上を有する。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、上記の(a)〜(j)に列挙されている特徴のうちの5つ以上を有する。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、上記の(a)〜(j)に列挙されている特徴のうちの6つ以上を有する。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、上記の(a)〜(j)に列挙されている特徴のうちの7つ以上を有する。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、上記の(a)〜(j)に列挙されている特徴のうちの8つ以上を有する。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、上記の(a)〜(j)に列挙されている特徴のうちの9つ以上を有する。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、上記の(a)〜(j)に列挙されている特徴のうちの10個すべてを有する。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、下記の(a)〜(j)に列挙されている特徴を組み合わせたものを示す。(a)TIGITへの結合について、MAB1、MAB2、MAB3、MAB4、MAB5、MAB6、MAB7、MAB8、MAB9、MAB10、MAB11、MAB12、MAB13、MAB14、MAB15、MAB16、MAB17、MAB18、MAB19、MAB20もしくはMAB21(それぞれ、本開示の表5に示されているようなもの)から選択される抗体と競合するか、(b)TIGITへのCD155の結合を阻害するか、(c)TIGITへのCD112の結合を阻害するか、(d)CD226のTIGITとの連係を阻害するか、(e)エフェクターT細胞もしくはナチュラルキラー(NK)細胞を活性化するか、(f)組織中もしくは循環血液中の制御性T細胞の数を減少させるか、(g)制御性T細胞によるエフェクターT細胞の抑制を阻害するか、(h)PVRL1、PVRL2、PVRL3もしくはPVRL4のいずれにも特異的に結合しないか、(i)カニクイザルTIGIT(cTIGIT、SEQ ID NO:2)に特異的に結合するか、または(j)マウスTIGIT(mTIGIT、SEQ ID NO:3)に、そのABPの、hTIGITに対する親和性よりも低い親和性(より高いKDによって示される)で結合するか、もしくはmTIGITに結合しない。いくつかの実施形態では、このようなABPは、(aとb)、(aとc)、(aとd)、(aとe)、(aとf)、(aとg)、(aとh)、(aとi)、(aとj)、(bとa)、(bとc)、(bとd)、(bとe)、(bとf)、(bとg)、(bとh)、(bとi)、(bとj)、(cとa)、(cとb)、(cとd)、(cとe)、(cとf)、(cとg)、(cとh)、(cとi)、(cとj)、(dとa)、(dとb)、(dとc)、(dとe)、(dとf)、(dとg)、(dとh)、(dとi)、(dとj)、(eとa)、(eとb)、(eとc)、(eとd)、(eとf)、(eとg)、(eとh)、(eとi)、(eとj)、(fとa)、(fとb)、(fとc)、(fとd)、(fとe)、(fとg)、(fとh)、(fとi)、(fとj)、(gとa)、(gとb)、(gとc)、(gとd)、(gとe)、(gとf)、(gとh)、(gとi)、(gとj)、(hとa)、(hとb)、(hとc)、(hとd)、(hとe)、(hとf)、(hとg)、(hとi)、(hとj)、(iとa)、(iとb)、(iとc)、(iとd)、(iとe)、(iとf)、(iとg)、(iとh)、(iとj)、(jとa)、(jとb)、(jとc)、(jとd)、(jとe)、(jとf)、(jとg)、(jとh)及び(jとi)から選択される組み合わせの特徴を示す。いくつかの実施形態では、このようなABPは、(aとbとc)、(aとbとd)、(aとbとe)、(aとbとf)、(aとbとg)、(aとbとh)、(aとbとi)、(aとbとj)、(aとcとb)、(aとcとd)、(aとcとe)、(aとcとf)、(aとcとg)、(aとcとh)、(aとcとi)、(aとcとj)、(aとdとb)、(aとdとc)、(aとdとe)、(aとdとf)、(aとdとg)、(aとdとh)、(aとdとi)、(aとdとj)、(aとeとb)、(aとeとc)、(aとeとd)、(aとeとf)、(aとeとg)、(aとeとh)、(aとeとi)、(aとeとj)、(aとfとb)、(aとfとc)、(aとfとd)、(aとfとe)、(aとfとg)、(aとfとh)、(aとfとi)、(aとfとj)、(aとgとb)、(aとgとc)、(aとgとd)、(aとgとe)、(aとgとf)、(aとgとh)、(aとgとi)、(aとgとj)、(aとhとb)、(aとhとc)、(aとhとd)、(aとhとe)、(aとhとf)、(aとhとg)、(aとhとi)、(aとhとj)、(aとiとb)、(aとiとc)、(aとiとd)、(aとiとe)、(aとiとf)、(aとiとg)、(aとiとh)、(aとiとj)、(aとjとb)、(aとjとc)、(aとjとd)、(aとjとe)、(aとjとf)、(aとjとg)、(aとjとh)、(aとjとi)、(bとaとj)、(bとaとc)、(bとaとd)、(bとaとe)、(bとaとf)、(bとaとg)、(bとaとh)、(bとaとi)、(bとcとj)、(bとcとa)、(bとcとd)、(bとcとe)、(bとcとf)、(bとcとg)、(bとcとh)、(bとcとi)、(bとdとj)、(bとdとa)、(bとdとc)、(bとdとe)、(bとdとf)、(bとdとg)、(bとdとh)、(bとdとi)、(bとeとj)、(bとeとa)、(bとeとc)、(bとeとd)、(bとeとf)、(bとeとg)、(bとeとh)、(bとeとi)、(bとfとj)、(bとfとa)、(bとfとc)、(bとfとd)、(bとfとe)、(bとfとg)、(bとfとh)、(bとfとi)、(bとgとj)、(bとgとa)、(bとgとc)、(bとgとd)、(bとgとe)、(bとgとf)、(bとgとh)、(bとgとi)、(bとhとj)、(bとhとa)、(bとhとc)、(bとhとd)、(bとhとe)、(bとhとf)、(bとhとg)、(bとhとi)、(bとiとj)、(bとiとa)、(bとiとc)、(bとiとd)、(bとiとe)、(bとiとf)、(bとiとg)、(bとiとh)、(bとjとi)、(bとjとa)、(bとjとc)、(bとjとd)、(bとjとe)、(bとjとf)、(bとjとg)、(bとjとh)、(cとaとi)、(cとaとj)、(cとaとb)、(cとaとd)、(cとaとe)、(cとaとf)、(cとaとg)、(cとaとh)、(cとbとi)、(cとbとj)、(cとbとa)、(cとbとd)、(cとbとe)、(cとbとf)、(cとbとg)、(cとbとh)、(cとdとi)、(cとdとj)、(cとdとa)、(cとdとb)、(cとdとe)、(cとdとf)、(cとdとg)、(cとdとh)、(cとeとi)、(cとeとj)、(cとeとa)、(cとeとb)、(cとeとd)、(cとeとf)、(cとeとg)、(cとeとh)、(cとfとi)、(cとfとj)、(cとfとa)、(cとfとb)、(cとfとd)、(cとfとe)、(cとfとg)、(cとfとh)、(cとgとi)、(cとgとj)、(cとgとa)、(cとgとb)、(cとgとd)、(cとgとe)、(cとgとf)、(cとgとh)、(cとhとi)、(cとhとj)、(cとhとa)、(cとhとb)、(cとhとd)、(cとhとe)、(cとhとf)、(cとhとg)、(cとiとh)、(cとiとj)、(cとiとa)、(cとiとb)、(cとiとd)、(cとiとe)、(cとiとf)、(cとiとg)、(cとjとh)、(cとjとi)、(cとjとa)、(cとjとb)、(cとjとd)、(cとjとe)、(cとjとf)、(cとjとg)、(dとaとh)、(dとaとi)、(dとaとj)、(dとaとb)、(dとaとc)、(dとaとe)、(dとaとf)、(dとaとg)、(dとbとh)、(dとbとi)、(dとbとj)、(dとbとa)、(dとbとc)、(dとbとe)、(dとbとf)、(dとbとg)、(dとcとh)、(dとcとi)、(dとcとj)、(dとcとa)、(dとcとb)、(dとcとe)、(dとcとf)、(dとcとg)、(dとeとh)、(dとeとi)、(dとeとj)、(dとeとa)、(dとeとb)、(dとeとc)、(dとeとf)、(dとeとg)、(dとfとh)、(dとfとi)、(dとfとj)、(dとfとa)、(dとfとb)、(dとfとc)、(dとfとe)、(dとfとg)、(dとgとh)、(dとgとi)、(dとgとj)、(dとgとa)、(dとgとb)、(dとgとc)、(dとgとe)、(dとgとf)、(dとhとg)、(dとhとi)、(dとhとj)、(dとhとa)、(dとhとb)、(dとhとc)、(dとhとe)、(dとhとf)、(dとiとg)、(dとiとh)、(dとiとj)、(dとiとa)、(dとiとb)、(dとiとc)、(dとiとe)、(dとiとf)、(dとjとg)、(dとjとh)、(dとjとi)、(dとjとa)、(dとjとb)、(dとjとc)、(dとjとe)、(dとjとf)、(eとaとg)、(eとaとh)、(eとaとi)、(eとaとj)、(eとaとb)、(eとaとc)、(eとaとd)、(eとaとf)、(eとbとg)、(eとbとh)、(eとbとi)、(eとbとj)、(eとbとa)、(eとbとc)、(eとbとd)、(eとbとf)、(eとcとg)、(eとcとh)、(eとcとi)、(eとcとj)、(eとcとa)、(eとcとb)、(eとcとd)、(eとcとf)、(eとdとg)、(eとdとh)、(eとdとi)、(eとdとj)、(eとdとa)、(eとdとb)、(eとdとc)、(eとdとf)、(eとfとg)、(eとfとh)、(eとfとi)、(eとfとj)、(eとfとa)、(eとfとb)、(eとfとc)、(eとfとd)、(eとgとf)、(eとgとh)、(eとgとi)、(eとgとj)、(eとgとa)、(eとgとb)、(eとgとc)、(eとgとd)、(eとhとf)、(eとhとg)、(eとhとi)、(eとhとj)、(eとhとa)、(eとhとb)、(eとhとc)、(eとhとd)、(eとiとf)、(eとiとg)、(eとiとh)、(eとiとj)、(eとiとa)、(eとiとb)、(eとiとc)、(eとiとd)、(eとjとf)、(eとjとg)、(eとjとh)、(eとjとi)、(eとjとa)、(eとjとb)、(eとjとc)、(eとjとd)、(fとaとe)、(fとaとg)、(fとaとh)、(fとaとi)、(fとaとj)、(fとaとb)、(fとaとc)、(fとaとd)、(fとbとe)、(fとbとg)、(fとbとh)、(fとbとi)、(fとbとj)、(fとbとa)、(fとbとc)、(fとbとd)、(fとcとe)、(fとcとg)、(fとcとh)、(fとcとi)、(fとcとj)、(fとcとa)、(fとcとb)、(fとcとd)、(fとdとe)、(fとdとg)、(fとdとh)、(fとdとi)、(fとdとj)、(fとdとa)、(fとdとb)、(fとdとc)、(fとeとd)、(fとeとg)、(fとeとh)、(fとeとi)、(fとeとj)、(fとeとa)、(fとeとb)、(fとeとc)、(fとgとd)、(fとgとe)、(fとgとh)、(fとgとi)、(fとgとj)、(fとgとa)、(fとgとb)、(fとgとc)、(fとhとd)、(fとhとe)、(fとhとg)、(fとhとi)、(fとhとj)、(fとhとa)、(fとhとb)、(fとhとc)、(fとiとd)、(fとiとe)、(fとiとg)、(fとiとh)、(fとiとj)、(fとiとa)、(fとiとb)、(fとiとc)、(fとjとd)、(fとjとe)、(fとjとg)、(fとjとh)、(fとjとi)、(fとjとa)、(fとjとb)、(fとjとc)、(gとaとd)、(gとaとe)、(gとaとf)、(gとaとh)、(gとaとi)、(gとaとj)、(gとaとb)、(gとaとc)、(gとbとd)、(gとbとe)、(gとbとf)、(gとbとh)、(gとbとi)、(gとbとj)、(gとbとa)、(gとbとc)、(gとcとd)、(gとcとe)、(gとcとf)、(gとcとh)、(gとcとi)、(gとcとj)、(gとcとa)、(gとcとb)、(gとdとc)、(gとdとe)、(gとdとf)、(gとdとh)、(gとdとi)、(gとdとj)、(gとdとa)、(gとdとb)、(gとeとc)、(gとeとd)、(gとeとf)、(gとeとh)、(gとeとi)、(gとeとj)、(gとeとa)、(gとeとb)、(gとfとc)、(gとfとd)、(gとfとe)、(gとfとh)、(gとfとi)、(gとfとj)、(gとfとa)、(gとfとb)、(gとhとc)、(gとhとd)、(gとhとe)、(gとhとf)、(gとhとi)、(gとhとj)、(gとhとa)、(gとhとb)、(gと
iとc)、(gとiとd)、(gとiとe)、(gとiとf)、(gとiとh)、(gとiとj)、(gとiとa)、(gとiとb)、(gとjとc)、(gとjとd)、(gとjとe)、(gとjとf)、(gとjとh)、(gとjとi)、(gとjとa)、(gとjとb)、(hとaとc)、(hとaとd)、(hとaとe)、(hとaとf)、(hとaとg)、(hとaとi)、(hとaとj)、(hとaとb)、(hとbとc)、(hとbとd)、(hとbとe)、(hとbとf)、(hとbとg)、(hとbとi)、(hとbとj)、(hとbとa)、(hとcとb)、(hとcとd)、(hとcとe)、(hとcとf)、(hとcとg)、(hとcとi)、(hとcとj)、(hとcとa)、(hとdとb)、(hとdとc)、(hとdとe)、(hとdとf)、(hとdとg)、(hとdとi)、(hとdとj)、(hとdとa)、(hとeとb)、(hとeとc)、(hとeとd)、(hとeとf)、(hとeとg)、(hとeとi)、(hとeとj)、(hとeとa)、(hとfとb)、(hとfとc)、(hとfとd)、(hとfとe)、(hとfとg)、(hとfとi)、(hとfとj)、(hとfとa)、(hとgとb)、(hとgとc)、(hとgとd)、(hとgとe)、(hとgとf)、(hとgとi)、(hとgとj)、(hとgとa)、(hとiとb)、(hとiとc)、(hとiとd)、(hとiとe)、(hとiとf)、(hとiとg)、(hとiとj)、(hとiとa)、(hとjとb)、(hとjとc)、(hとjとd)、(hとjとe)、(hとjとf)、(hとjとg)、(hとjとi)、(hとjとa)、(iとaとb)、(iとaとc)、(iとaとd)、(iとaとe)、(iとaとf)、(iとaとg)、(iとaとh)、(iとaとj)、(iとbとa)、(iとbとc)、(iとbとd)、(iとbとe)、(iとbとf)、(iとbとg)、(iとbとh)、(iとbとj)、(iとcとa)、(iとcとb)、(iとcとd)、(iとcとe)、(iとcとf)、(iとcとg)、(iとcとh)、(iとcとj)、(iとdとa)、(iとdとb)、(iとdとc)、(iとdとe)、(iとdとf)、(iとdとg)、(iとdとh)、(iとdとj)、(iとeとa)、(iとeとb)、(iとeとc)、(iとeとd)、(iとeとf)、(iとeとg)、(iとeとh)、(iとeとj)、(iとfとa)、(iとfとb)、(iとfとc)、(iとfとd)、(iとfとe)、(iとfとg)、(iとfとh)、(iとfとj)、(iとgとa)、(iとgとb)、(iとgとc)、(iとgとd)、(iとgとe)、(iとgとf)、(iとgとh)、(iとgとj)、(iとhとa)、(iとhとb)、(iとhとc)、(iとhとd)、(iとhとe)、(iとhとf)、(iとhとg)、(iとhとj)、(iとjとa)、(iとjとb)、(iとjとc)、(iとjとd)、(iとjとe)、(iとjとf)、(iとjとg)、(iとjとh)、(jとaとi)、(jとaとb)、(jとaとc)、(jとaとd)、(jとaとe)、(jとaとf)、(jとaとg)、(jとaとh)、(jとbとi)、(jとbとa)、(jとbとc)、(jとbとd)、(jとbとe)、(jとbとf)、(jとbとg)、(jとbとh)、(jとcとi)、(jとcとa)、(jとcとb)、(jとcとd)、(jとcとe)、(jとcとf)、(jとcとg)、(jとcとh)、(jとdとi)、(jとdとa)、(jとdとb)、(jとdとc)、(jとdとe)、(jとdとf)、(jとdとg)、(jとdとh)、(jとeとi)、(jとeとa)、(jとeとb)、(jとeとc)、(jとeとd)、(jとeとf)、(jとeとg)、(jとeとh)、(jとfとi)、(jとfとa)、(jとfとb)、(jとfとc)、(jとfとd)、(jとfとe)、(jとfとg)、(jとfとh)、(jとgとi)、(jとgとa)、(jとgとb)、(jとgとc)、(jとgとd)、(jとgとe)、(jとgとf)、(jとgとh)、(jとhとi)、(jとhとa)、(jとhとb)、(jとhとc)、(jとhとd)、(jとhとe)、(jとhとf)、(jとhとg)、(jとiとh)、(jとiとa)、(jとiとb)、(jとiとc)、(jとiとd)、(jとiとe)、(jとiとf)及び(jとiとg)から選択される組み合わせの特徴を示す。
2.3.生殖細胞系列
本発明で提供するABPは、いずれかの好適なVH及びVL生殖細胞系列配列を含んでよい。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのVH領域は、生殖細胞系列VH4に由来するものである。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのVH領域は、生殖細胞系列VH1に由来するものである。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのVH領域は、生殖細胞系列VH4−39に由来するものである。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのVH領域は、生殖細胞系列VH4−31に由来するものである。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのVH領域は、生殖細胞系列VH1−46に由来するものである。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのVL領域は、生殖細胞系列VK3に由来する。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのVL領域は、生殖細胞系列VK3−11に由来するものである。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのVL領域は、生殖細胞系列VK3−20に由来するものである。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのVL領域は、生殖細胞系列VK3−15に由来するものである。
2.4.単特異性及び多特異性TIGIT抗原結合タンパク質
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、単特異性ABPである。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、多特異性ABPである。
いくつかの実施形態では、本発明で提供する多特異性ABPは、2つ以上の抗原に結合する。いくつかの実施形態では、多特異性抗体は、2つの抗原に結合する。いくつかの実施形態では、多特異性抗体は、3つの抗原に結合する。いくつかの実施形態では、多特異性抗体は、4つの抗原に結合する。いくつかの実施形態では、多特異性抗体は、5つの抗原に結合する。
いくつかの実施形態では、本発明で提供する多特異性抗体は、TIGIT抗原上の2つ以上のエピトープに結合する。いくつかの実施形態では、多特異性抗体は、TIGIT抗原上の2つのエピトープに結合する。いくつかの実施形態では、多特異性抗体は、TIGIT抗原上の3つのエピトープに結合する。
多くの多特異性ABPコンストラクトが、当該技術分野において知られており、本発明で提供するABPは、任意の好適な多特異性の好適なコンストラクトの形態で提供してよい。
いくつかの実施形態では、本発明の多特異性ABPは、共通の軽鎖可変領域とそれぞれ対合する少なくとも2つの異なる重鎖可変領域を含む免疫グロブリン(すなわち「共通軽鎖抗体」)を含む。この共通の軽鎖可変領域は、これらの2つの異なる重鎖可変領域のそれぞれとともに、別個の抗原結合ドメインを形成する。Merchant et al.,Nature Biotechnol.,1998,16:677−681(参照により、その全体が援用される)を参照されたい。
いくつかの実施形態では、本発明の多特異性ABPは、免疫グロブリンであって、その免疫グロブリンの重鎖または軽鎖のN末端またはC末端の1つ以上に結合した抗体またはその断片を含む免疫グロブリンを含む。Coloma and Morrison,Nature Biotechnol.,1997,15:159−163(参照により、その全体が援用される)を参照されたい。いくつかの態様では、このようなABPは、四価の二重特異性抗体を含む。
いくつかの実施形態では、本発明の多特異性ABPは、少なくとも2つの異なる重鎖可変領域と、少なくとも2つの異なる軽鎖可変領域を含むハイブリッド免疫グロブリンを含む。Milstein and Cuello,Nature,1983,305:537−540及びStaerz and Bevan,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,1986,83:1453−1457(それぞれ、参照により、その全体が援用される)を参照されたい。
いくつかの実施形態では、本発明の多特異性ABPは、多特異性を有さない副生物の形成を軽減するように改変されている免疫グロブリン鎖を含む。いくつかの態様では、このABPは、米国特許第5,731,168号(参照により、その全体が援用される)に記載されているような「ノブ・イントゥ・ホール」の改変を1つ以上含む。
いくつかの実施形態では、本発明の多特異性ABPは、Fcヘテロ多量体のアセンブルを促す1つ以上の静電変性を含む免疫グロブリン鎖を含む。WO2009/089004(参照により、その全体が援用される)を参照されたい。
いくつかの実施形態では、本発明の多特異性ABPは、二重特異性一本鎖分子を含む。Traunecker et al.,EMBO J.,1991,10:3655−3659及びGruber et al.,J.Immunol.,1994,152:5368−5374(それぞれ、参照により、その全体が援用される)を参照されたい。
いくつかの実施形態では、本発明の多特異性ABPは、ポリペプチドリンカーによって連結された重鎖可変ドメインと軽鎖可変ドメインを含み、そのリンカーの長さは、所望の多特異性を有する多特異性ABPのアセンブルを促すように選択されている。例えば、単特異性scFvは概ね、重鎖可変ドメインと軽鎖可変ドメインを、12個超のアミノ酸残基のポリペプチドリンカーによって連結すると形成される。米国特許第4,946,778号及び同第5,132,405号(それぞれ、参照により、その全体が援用される)を参照されたい。いくつかの実施形態では、ポリペプチドリンカー長を12個未満のアミノ酸残基まで短縮することによって、同じポリペプチド鎖上で、重鎖可変ドメインと軽鎖可変ドメインが対合するのを防ぎ、それにより、1本の鎖に由来する重鎖可変ドメインと軽鎖可変ドメインを、別の鎖上の相補的ドメインと対合させることが可能になる。したがって、得られるABPは、2本以上のポリペプチド鎖によって付与される各結合部位の特異性を供えた多特異性を有する。3個〜12個のアミノ酸残基のリンカーによって連結されている重鎖可変ドメインと軽鎖可変ドメインを含むポリペプチド鎖は主に、二量体を形成する(ダイアボディという)。0〜2個のアミノ酸残基のリンカーでは、三量体(トリアボディという)と四量体(テトラボディという)が好ましい。しかしながら、厳密なタイプのオリゴマー形成は、リンカー長に加えて、アミノ酸残基組成と、各ポリペプチド鎖における可変ドメインの順序(例えばVH−リンカー−VLに対して、VL−リンカー−VH)に左右されると見られる。当業者は、所望の多特異性に基づき、適切なリンカー長を選択できる。
いくつかの実施形態では、本発明の多特異性ABPは、ダイアボディを含む。Hollinger et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,1993,90:6444−6448(参照により、その全体が援用される)を参照されたい。いくつかの実施形態では、本発明の多特異性ABPは、トリアボディを含む。Todorovska et al.,J.Immunol.Methods,2001,248:47−66(参照により、その全体が援用される)を参照されたい。いくつかの実施形態では、多特異性ABPは、テトラボディを含む。上記の文献(参照により、その全体が援用される)を参照されたい。
いくつかの実施形態では、本発明の多特異性ABPは、三重特異性F(ab’)3誘導体を含む。Tutt et al.J.Immunol.,1991,147:60−69(参照により、その全体が援用される)を参照されたい。
いくつかの実施形態では、本発明の多特異性ABPは、架橋抗体を含む。米国特許第4,676,980号、Brennan et al.,Science,1985,229:81−83、Staerz,et al.Nature,1985,314:628−631及びEP0453082(それぞれ、参照により、その全体が援用される)を参照されたい。
いくつかの実施形態では、本発明の多特異性ABPは、ロイシンジッパーによってアセンブルされた抗原結合ドメインを含む。Kostelny et al.,J.Immunol.,1992,148:1547−1553(参照により、その全体が援用される)を参照されたい。
いくつかの実施形態では、本発明の多特異性ABPは、相補的なタンパク質ドメインを含む。いくつかの態様では、この相補的なタンパク質ドメインは、アンカリングドメイン(AD)と、二量体化及びドッキングドメイン(DDD)を含む。いくつかの実施形態では、ADとDDDは、互いに結合し合うことによって、「ドックアンドロック」(DNL)アプローチを介して、多特異性ABP構造体をアセンブル可能にする。二重特異性ABP、三重特異性ABP、四重特異性ABP、五重特異性ABP及び六重特異性ABPを含む多特異性のABPをアセンブルしてよい。相補的なタンパク質ドメインを含む多特異性ABPは、例えば、米国特許第7,521,056号、同第7,550,143号、同第7,534,866号及び同第7,527,787号(それぞれ、参照により、その全体が援用される)に記載されている。
いくつかの実施形態では、本発明の多特異性ABPは、米国特許出願公開第2008/0069820号(参照により、その全体が援用される)に記載されているような二重作用Fab(DAF)抗体を含む。
いくつかの実施形態では、本発明の多特異性ABPは、2つの親分子を還元してから、その2つの親分子を混合し、再酸化して、ハイブリッド構造体をアセンブルすることによって形成された抗体を含む。Carlring et al.,PLoS One,2011,6:e22533(参照により、その全体が援用される)を参照されたい。
いくつかの実施形態では、本発明の多特異性ABPは、DVD−Ig(商標)を含む。DVD−Ig(商標)は、2つ以上の抗原に結合できる二重可変ドメイン免疫グロブリンである。DVD−Ig(商標)は、米国特許第7,612,181号(参照により、その全体が援用される)に説明されている。
いくつかの実施形態では、本発明の多特異性ABPは、DART(商標)を含む。DART(商標)は、Moore et al.,Blood,2011,117:454−451(参照により、その全体が援用される)に説明されている。
いくつかの実施形態では、本発明の多特異性ABPは、DuoBody(登録商標)を含む。DuoBody(登録商標)は、Labrijn et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,2013,110:5145−5150、Gramer et al.,mAbs,2013,5:962−972及びLabrijn et al.,Nature Protocols,2014,9:2450−2463(それぞれ、参照により、その全体が援用される)に説明されている。
いくつかの実施形態では、本発明の多特異性ABPは、別の抗体または断片に結合した抗体断片を含む。この結合は、共有結合であることも、非共有結合であることもできる。この結合が共有結合であるときには、融合タンパク質の形態であっても、化学リンカーを介したものであってもよい。他の抗体に結合した抗体断片を含む多特異性ABPの例示的な例としては、四価の二重特異性抗体であって、scFvが、IgG由来のCH3のC末端に融合している抗体が挙げられる。Coloma and Morrison,Nature Biotechnol.,1997,15:159−163を参照されたい。他の例としては、Fab分子が、免疫グロブリンの定常領域に結合している抗体が挙げられる。Miler et al.,J.Immunol.,2003,170:4854−4861(参照により、その全体が援用される)を参照されたい。本明細書に記載されているかまたは当該技術分野において知られている断片のいずれかを含め、いずれかの好適な断片を用いてよい。
いくつかの実施形態では、本発明の多特異性ABPは、CovX−Bodyを含む。CovX−Bodyは、例えば、Doppalapudi et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,2010,107:22611−22616(参照により、その全体が援用される)に説明されている。
いくつかの実施形態では、本発明の多特異性ABPは、1つ以上の抗原結合ドメインがFc領域に導入されているFcab抗体を含む。Fcab抗体は、Wozniak−Knopp et al.,Protein Eng.Des.Sel.,2010,23:289−297(参照により、その全体が援用される)に説明されている。
いくつかの実施形態では、本発明の多特異性ABPは、TandAb(登録商標)抗体を含む。TandAb(登録商標)抗体は、Kipriyanov et al.,J.Mol.Biol.,1999,293:41−56及びZhukovsky et al.,Blood,2013,122:5116(それぞれ、参照により、その全体が援用される)に説明されている。
いくつかの実施形態では、本発明の多特異性ABPは、タンデムFabを含む。タンデムFabは、WO2015/103072(参照により、その全体が援用される)に説明されている。
いくつかの実施形態では、本発明の多特異性ABPは、Zybody(商標)を含む。Zybody(商標)は、LaFleur et al.,mAbs,2013,5:208−218(参照により、その全体が援用される)に説明されている。
2.5.TIGITアンタゴナイズ作用
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、結合すると、TIGITをアンタゴナイズする。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPによるTIGITアンタゴナイズ作用によって、CD226(DNAM−1としても知られている)が二量体化及び/または活性化されるが、このCD226は、TIGITとの直接的な相互作用により、二量体化と機能が損なわれる共刺激レセプターである。Grogan et al.,J.Immunol.,2014,192(1 Supplement)2013.15(参照により、その全体が援用される)を参照されたい。図2には、CD226−TIGIT経路をCD28/CTLA4経路(共刺激/共阻害生態が似ている)と比較したものが示されている。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPによるTIGITアンタゴナイズ作用によって、相互作用するCD226とCD155の量が、そのABPの非存在下で相互作用する量よりも増加する。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPによるTIGITアンタゴナイズ作用によって、エフェクターT細胞が活性化する。いくつかの態様では、このエフェクターT細胞は、CD8+T細胞である。いくつかの態様では、このエフェクターT細胞は、CD4+T細胞である。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPによるTIGITアンタゴナイズ作用によって、NK細胞が活性化する。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPによるTIGITアンタゴナイズ作用によって、NKT細胞が活性化する。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPによるTIGITアンタゴナイズ作用によって、エフェクターT細胞に対する制御性T細胞の阻害活性が低下する。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPによるTIGITアンタゴナイズ作用によって、標的細胞によるIL−2、IL−6、GM−CSF、TNF、LT−α及び/またはIFN−γの分泌が増大する。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPによるTIGITアンタゴナイズ作用によって、エフェクターT細胞の増殖、生存及び/または機能が増大する。いくつかの態様では、このエフェクターT細胞は、CD4+エフェクターT細胞である。いくつかの態様では、このエフェクターT細胞は、CD8+エフェクターT細胞である。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPによるTIGITアンタゴナイズ作用によって、制御性T細胞によるエフェクターT細胞の抑制が解除される。いくつかの態様では、この制御性T細胞は、CD4+CD25+Foxp3+制御性T細胞である。いくつかの態様では、この制御性T細胞は、CD8+CD25+制御性T細胞である。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPによるTIGITアンタゴナイズ作用によって、免疫応答が増強される。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPによるTIGITアンタゴナイズ作用によって、腫瘍が予防される。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPによるTIGITアンタゴナイズ作用によって、腫瘍の発生が遅延する。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPによるTIGITアンタゴナイズ作用によって、腫瘍のサイズが縮小する。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPによるTIGITアンタゴナイズ作用によって、腫瘍が消失する。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPによるTIGITアンタゴナイズ作用によって、転移の数が減少する。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPによるTIGITアンタゴナイズ作用によって、ウイルス疾患が予防される。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPによるTIGITアンタゴナイズ作用によって、ウイルス疾患の発症が遅延する。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPによるTIGITアンタゴナイズ作用によって、対象のウイルス量が低下する。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPによるTIGITアンタゴナイズ作用によって、ウイルス感染症を除去する。
2.6.TIGITに対する抗原結合タンパク質の親和性と動態、効能
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPの、TIGITに対する親和性(KDによって示される)は、約10−5M未満、約10−6M未満、約10−7M未満、約10−8M未満、約10−9M未満、約10−10M未満、約10−11M未満または約10−12M未満である。いくつかの実施形態では、本発明のABPのこの親和性は、約10−7M〜10−12Mである。いくつかの実施形態では、本発明のABPのこの親和性は、約10−7M〜10−11Mである。いくつかの実施形態では、本発明のABPのこの親和性は、約10−7M〜10−10Mである。いくつかの実施形態では、本発明のABPのこの親和性は、約10−7M〜10−9Mである。いくつかの実施形態では、本発明のABPのこの親和性は、約10−7M〜10−8Mである。いくつかの実施形態では、本発明のABPのこの親和性は、約10−8M〜10−12Mである。いくつかの実施形態では、本発明のABPのこの親和性は、約10−8M〜10−11Mである。いくつかの実施形態では、本発明のABPのこの親和性は、約10−9M〜10−11Mである。いくつかの実施形態では、本発明のABPのこの親和性は、約10−10M〜10−11Mである。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPの、hTIGITに対する親和性(実施例4に定められているように、ForteBioによって測定したKDによって示される)は、約5.24×10−10M、約4.57×10−10M、約3.32×10−10M、約2.46×10−10M、約1.96×10−10M、約3.11×10−9M、約2.54×10−9M、約3.13×10−9M、約2.83×10−9M、約1.71×10−9M、約2.47×10−9M、約2.35×10−9M、約1.44×10−9M、約1.23×10−9M、約5.26×10−10M、約3.78×10−10M、約4.29×10−10Mまたは約4.48×10−10Mから選択される。いくつかの実施形態では、この親和性は、約3.13×10−9M〜約1.96×10−10Mの範囲である。いくつかの実施形態では、このKDは、約3.13×10−9M以下である。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPの、cTIGITに対する親和性(実施例4に定められているように、ForteBioによって測定したKDによって示される)は、約2.64×10−9M、約6.55×10−9M、約8.14×10−9M、約6.57×10−9M、約7.94×10−8M、約7.04×10−8M、約1.10×10−7M、約7.20×10−8M、約1.57×10−9M、約8.02×10−10M、約3.67×10−10M、約8.98×10−10M、約1.75×10−8Mまたは約2.58×10−8M、約9.35×10−9Mから選択される。いくつかの実施形態では、この親和性は、約1.10×10−7M〜約3.69×10−10Mの範囲である。いくつかの実施形態では、このKDは、約1.10×10−7M以下である。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPの、hTIGITに対する親和性(実施例4に定められているように、溶解平衡法(MSD−SET)によって測定したKDによって示される)は、約5.40×10−11M、約1.10×10−10M、約1.50×10−10M、約5.60×10−11M、約4.00×10−10M、約3.80×10−10M、約2.10×10−10M、約7.00×10−11M、約4.10×10−11M、約2.50×10−11M、約3.00×10−11M、約8.00×10−11M、約8.10×10−12M、約5.00×10−12Mまたは約4.90×10−12Mから選択される。いくつかの実施形態では、この親和性は、約4.00×10−10M〜約4.90×10−12Mの範囲である。いくつかの実施形態では、このKDは、約4.00×10−10M以下である。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPの、cTIGITに対する親和性(実施例4に定められているように、MSD−SETによって測定したKDによって示される)は、約3.20×10−10M、約2.30×10−10M、約3.50×10−11M、約1.50×10−11Mまたは約4.60×10−11Mから選択される。いくつかの実施形態では、この親和性は、約3.20×10−10M〜約1.50×10−11Mの範囲である。いくつかの実施形態では、このKDは、約3.20×10−10M以下である。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPの、hTIGITに対する親和性(実施例6に定められているように、ForteBioによって測定したKDによって示される)は、約7.1×10−10M、約8.1×10−11M、約1.9×10−10M、約5.6×10−10M、約2.4×10−10M、約2.8×10−10M、約1.6×10−10M、約5.8×10−10M、約1.1×10−9M、約8.1×10−10M、約4.6×10−10Mまたは約3.6×10−10Mから選択される。いくつかの実施形態では、この親和性は、約1.1×10−9M〜約8.1×10−11Mの範囲である。いくつかの実施形態では、このKDは、約1.1×10−9M以下である。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPの、hTIGITに対する親和性(実施例6に定められているように、ForteBioによって測定したKDによって示される)は、約2.4×10−10Mである。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPの、cTIGITに対する親和性(実施例6に定められているように、ForteBioによって測定したKDによって示される)は、約6.2×10−9Mである。いくつかの実施形態では、このKDは、約6.2×10−9M以下である。
いくつかの実施形態では、Jurkat細胞の表面に発現しているhTIGITに対する、本発明で提供するABPの親和性(実施例6に説明されているように、KDによって示される)は、約5.1×10−10Mである。いくつかの実施形態では、このKDは、約5.1×10−10M以下である。
いくつかの実施形態では、Jurkat細胞の表面に発現しているcTIGITに対する、本発明で提供するABPの親和性(実施例6に説明されているように、KDによって示される)は、約4.0×10−10Mである。いくつかの実施形態では、このKDは、約4.0×10−10M以下である。
いくつかの実施形態では、Jurkat細胞の表面に発現しているmTIGIT(SEQ ID NO:3)に対する、本発明で提供するABPの親和性(実施例6に説明されているように、KDによって示される)は、約9.8×10−9Mである。いくつかの実施形態では、このKDは、約9.8×10−9M以下である。いくつかの実施形態では、このKDは、約9.8×10−9M以上である。
いくつかの実施形態では、ヒトCD8+T細胞の表面に発現しているhTIGITに対する、本発明で提供するABPの親和性(実施例6に説明されているように、KDによって示される)は、約1.3×10−9Mである。いくつかの実施形態では、このKDは、約1.3×10−9M以下である。
いくつかの実施形態では、カニクイザルCD8+T細胞の表面に発現しているcTIGITに対する、本発明で提供するABPの親和性(実施例6に説明されているように、KDによって示される)は、約2.8×10−9Mである。いくつかの実施形態では、このKDは、約2.8×10−9M以下である。
いくつかの実施形態では、マウス制御性T細胞の表面に発現しているmTIGIT(すなわち、天然において、このような細胞上で見られるmTIGIT(そのmTIGITが、SEQ ID NO:3のものか、SEQ ID NO:138のものかによらないが、これらの配列番号を含む))に対する、本発明で提供するABPの親和性(実施例6に説明されているように、KDによって示される)は、約2.5×10−8Mである。いくつかの実施形態では、このKDは、約2.5×10−8M以下である。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、hTIGIT(SEQ ID NO:1)には、XのKDで、cTIGIT(SEQ ID NO:2)またはmTIGIT(SEQ ID NO:3もしくは138)には、≦10XのKDで特異的に結合する。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、hTIGIT(SEQ ID NO:1)には、XのKDで、cTIGIT(SEQ ID NO:2)またはmTIGIT(SEQ ID NO:3もしくは138)には、≦5XのKDで特異的に結合する。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、hTIGIT(SEQ ID NO:1)には、XのKDで、cTIGIT(SEQ ID NO:2)またはmTIGIT(SEQ ID NO:3もしくは138)には、≦2XのKDで特異的に結合する。いくつかの態様では、Xは、本開示に記載されているいずれかのKDである。いくつかの態様では、Xは、0.01nM、0.1nM、1nM、10nM、20nM、50nMまたは100nMである。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのKD(hTIGIT):KD(cTIGIT)(実施例4に定められているように、ForteBioによって測定したもの)の比は、約1.98×10−1、約2.61×10−1、約3.03×10−1、約3.58×10−1、約6.62×10−3、約1.98×10−1、約5.37×10−3、約3.90×10−3、約6.22×10−3、約2.91×10−1、約4.14×10−1、約6.67×10−1、約2.18×10−1、約1.78×10−1、約1.21×10−1または約3.03×10−1から選択される。いくつかの実施形態では、この比は、約3.90×10−3〜約6.67×10−1の範囲である。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのKD(hTIGIT):KD(cTIGIT)(実施例に定められているように、ForteBioによって測定したもの)の比は、約3.87×10−2である。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのKD(hTIGIT):KD(cTIGIT)(実施例4に定められているように、MSD−SETによって測定したもの)の比は、約3.33×10−1、約2.31×10−1、約1.09×10−1、約1.07×10−1または約1.69×10−1から選択される。いくつかの実施形態では、この比は、約1.07×10−1M〜約3.33×10−1Mの範囲である。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのkaは、少なくとも約104M−1×sec−1である。いくつかの実施形態では、本発明のABPのkaは、少なくとも約105M−1×sec−1である。いくつかの実施形態では、本発明のABPのkaは、少なくとも約106M−1×sec−1である。いくつかの実施形態では、本発明のABPのkaは、約104M−1×sec−1〜約105M−1×sec−1である。いくつかの実施形態では、本発明のABPのkaは、約105M−1×sec−1〜約106M−1×sec−1である。いくつかの実施形態では、このkaは、少なくとも約105M−1×sec−1である。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのhTIGITに対するka(実施例6に定められているように、ForteBioによって測定したもの)は、約3.2×105M−1×sec−1、約7.0×105M−1×sec−1、約7.7×105M−1×sec−1、約1.6×106M−1×sec−1、約2.0×106M−1×sec−1、約1.3×106M−1×sec−1、約1.5×106M−1×sec−1、約1.1×106M−1×sec−1、約4.5×105M−1×sec−1、約7.5×105M−1×sec−1、約8.9×105M−1×sec−1または約1.4×106M−1×sec−1から選択される。いくつかの実施形態では、このkaは、約3.2×105M−1×sec−1〜約2.0×106M−1×sec−1の範囲である。いくつかの実施形態では、このkdは、約2.0×106M以下である。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのhTIGITに対するka(実施例6に定められているように、ForteBioによって測定したもの)は、約2.0×106M−1×sec−1である。いくつかの実施形態では、このkaは、少なくとも約2.0×106M−1×sec−1である。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのcTIGITに対するka(実施例6に定められているように、ForteBioによって測定したもの)は、約7.9×105M−1×sec−1である。いくつかの実施形態では、このkaは、少なくとも約7.9×105M−1×sec−1である。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのkdは、約10−5sec−1以下である。いくつかの実施形態では、本発明のABPのkdは、約10−4sec−1以下である。いくつかの実施形態では、本発明のABPのkdは、約10−3sec−1以下である。いくつかの実施形態では、本発明のABPのkdは、約10−2sec−1〜約10−5sec−1である。いくつかの実施形態では、本発明のABPのkdは、約10−2sec−1〜約10−4sec−1である。いくつかの実施形態では、本発明のABPのkdは、約10−3sec−1〜約10−5sec−1である。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのhTIGITに対するkd(実施例6に定められているように、ForteBioによって測定したもの)は、約2.3×10−4sec−1、約6.3×10−5sec−1、約1.4×10−4sec−1、約8.5×10−4sec−1、約3.8×10−4sec−1、約3.5×10−4sec−1、約2.4×10−4sec−1、約6.6×10−4sec−1、約5.9×10−4sec−1または約5.0×10−4sec−1から選択される。いくつかの実施形態では、このkdは、約6.3×10−5sec−1〜約8.5×10−4sec−1の範囲である。いくつかの実施形態では、このkdは、約8.5×10−4sec−1未満である。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのhTIGITに対するkd(実施例6に定められているように、ForteBioによって測定したもの)は、約3.8×10−4sec−1である。いくつかの実施形態では、このkdは、約3.8×10−4sec−1未満である。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのcTIGITに対するkd(実施例6に定められているように、ForteBioによって測定したもの)は、約4.6×10−3sec−1である。いくつかの実施形態では、このkdは、約4.6×10−3sec−1未満である。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのhTIGITに対するkaは、約3.2×105M−1×sec−1であり、hTIGITに対するkdは、約2.3×10−4sec−1であり、hTIGITに対するKDは、約7.1×10−10Mである。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのhTIGITに対するkaは、約7.0×105M−1×sec−1であり、hTIGITに対するkdは、約6.3×10−5sec−1であり、hTIGITに対するKDは、約8.1×10−11Mである。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのhTIGITに対するkaは、約7.7×105M−1×sec−1であり、hTIGITに対するkdは、約1.4×10−4sec−1であり、hTIGITに対するKDは、約1.9×10−10Mである。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのhTIGITに対するkaは、約1.6×106M−1×sec−1であり、hTIGITに対するkdは、約8.5×10−4sec−1であり、hTIGITに対するKDは、約5.6×10−10Mである。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのhTIGITに対するkaは、約2.0×106M−1×sec−1であり、hTIGITに対するkdは、約3.8×10−4sec−1であり、hTIGITに対するKDは、約2.4×10−10Mである。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのhTIGITに対するkaは、約1.3×106M−1×sec−1であり、hTIGITに対するkdは、約3.5×10−4sec−1であり、hTIGITに対するKDは、約2.8×10−10Mである。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのhTIGITに対するkaは、約1.5×106M−1×sec−1であり、hTIGITに対するkdは、約2.4×10−4sec−1であり、hTIGITに対するKDは、約1.6×10−10Mである。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのhTIGITに対するkaは、約1.1×106M−1×sec−1であり、hTIGITに対するkdは、約6.6×10−4sec−1であり、hTIGITに対するKDは、約5.8×10−10Mである。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのhTIGITに対するkaは、約4.5×105M−1×sec−1であり、hTIGITに対するkdは、約3.5×10−4sec−1であり、hTIGITに対するKDは、約1.1×10−9Mである。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのhTIGITに対するkaは、約7.5×105M−1×sec−1であり、hTIGITに対するkdは、約5.9×10−4sec−1であり、hTIGITに対するKDは、約8.1×10−10Mである。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのhTIGITに対するkaは、約8.9×105M−1×sec−1であり、hTIGITに対するkdは、約3.8×10−4sec−1であり、hTIGITに対するKDは、約4.6×10−10Mである。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのhTIGITに対するkaは、約1.4×106M−1×sec−1であり、hTIGITに対するkdは、約5.0×10−4sec−1であり、hTIGITに対するKDは、約3.6×10−10Mである。いくつかの実施形態では、これらのka、kd及びKDは、実施例6に示されている方法に従って割り出したものである。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのhTIGITに対するkaは、約2.0×106M−1×sec−1であり、hTIGITに対するkdは、約3.8×10−4sec−1であり、hTIGITに対するKDは、約2.4×10−10Mであり、cTIGITに対するkaは、約7.9×105M−1×sec−1であり、cTIGITに対するkdは、約4.6×10−3sec−1であり、cTIGITに対するKDは、約6.2×10−9Mであり、mTIGIT(SEQ ID NO:3)に対するKDは、約7.0×10−7M超である。いくつかの実施形態では、これらのka、kd及びKDは、実施例6に示されている方法に従って割り出したものである。
いくつかの実施形態では、KD、ka及びkdは、表面プラズモン共鳴(SPR)を用いて割り出したものである。いくつかの態様では、SPR解析では、BIACORE(登録商標)の計器を用いる。いくつかの態様では、抗原をカルボキシメチル化デキストランバイオセンサーチップ(CM4またはCM5)に固定化して、本発明で提供するABPと接触させる。会合速度定数と解離速度定数は、BIAevaluation(登録商標)というソフトウェアと1:1ラングミュア結合モデルを用いて計算してよい。いくつかの態様では、このアッセイは、25℃で行う。いくつかの態様では、このアッセイは、37℃で行う。
いくつかの実施形態では、KD、ka及びkdは、バイオレイヤー干渉法(BLI)を用いて割り出す。いずれかの好適なBLI法を用いてよい。いくつかの態様では、BLI解析では、FORTEBIO(登録商標)の計器を用いる。いくつかの態様では、抗ヒトIgG Fcキャプチャー(AHC)バイオセンサーを用いて、センサーの表面にABPをキャプチャーする。続いて、固定化したABPを、異なる濃度のTIGITと接触させることによって、ABPと抗原の会合をモニタリングする。続いて、TIGITを含まない緩衝液において、抗原とABPの解離を測定する。FORTEBIO(登録商標)という解析ソフトウェアの動態モジュールを用いて、会合速度定数と解離速度定数を計算する。いくつかの態様では、このアッセイは、30℃で行う。
別の実施形態では、KDは、Chen et al.J.Mol.Biol.,1999,293:865−881(参照により、その全体が援用される)に説明されているように、放射性標識化抗原結合アッセイによって割り出してよい。
別の実施形態では、KDは、実施例4に説明されているように、MSD−SETを用いることによって割り出してよい。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのEC50(実施例7に説明されているように、ヒトTIGIT Jurkat共培養アッセイにおいて、IL−2の産生によって測定したもの)は、約0.22nM、約0.31nM、約0.33nM、約0.34nM、約0.25nM、約0.24nM、約0.11nM、約0.06nM、約0.14nM、約0.16nM、約1.40nM、約0.71nM、約0.21nM、約1.11nM、約0.13nM、約0.20nM、約0.68nMまたは約0.61nMである。いくつかの実施形態では、このEC50は、約0.06nM〜約1.40nMの範囲である。いくつかの実施形態では、このEC50は、約1.40nM以下である。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのEC50(実施例7に説明されているように、カニクイザルTIGIT Jurkat共培養アッセイにおいて、IL−2の産生によって測定したもの)は、約2.87nMである。いくつかの実施形態では、このEC50は、約2.87nM以下である。いくつかの実施形態では、上記のようなアッセイにおけるEC50(cTIGIT):EC50(hTIGIT)の比は、約2.05〜約47.8の範囲である。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのEC10(ヒトドナーから単離して、実施例9に説明されているように処理したPBMCにおけるTNFの産生によって測定したもの)は、約5.02nM〜約18.86nMの範囲である。いくつかの実施形態では、このEC10は、約18.86nM以下である。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのEC50(ヒトドナーから単離して、実施例9に説明されているように処理したPBMCにけるTNFの産生によって測定したもの)は、約12.60nM〜約20.60nMの範囲である。いくつかの実施形態では、このEC50は、約20.60nM以下である。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのEC90(ヒトドナーから単離して、実施例9に説明されているように処理したPBMCにおけるTNFの産生によって測定したもの)は、約22.49nM〜約31.59nMの範囲である。いくつかの実施形態では、このEC90は、約31.59nM以下である。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのEC10は、約5.02nM〜約18.86nMの範囲であり、EC50は、約12.60nM〜約20.60nMの範囲であり、EC90は、約22.49nM〜約31.59nMの範囲である(いずれのケースにおいても、ヒトドナーから単離して、実施例9に説明されているように処理したPBMCにおけるTNFの産生によって測定した)。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのEC10は、約11.94nM以下であり、EC50は、約16.60nM以下であり、EC90は、約27.04nM以下である(いずれのケースにおいても、ヒトドナーから単離して、実施例9に説明されているように処理したPBMCにおけるTNFの産生によって測定した)。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのEC10は、約18.86nM以下であり、EC50は、約20.06nM以下であり、EC90は、約31.59nM以下である(いずれのケースにおいても、ヒトドナーから単離して、実施例9に説明されているように処理したPBMCにおけるTNFの産生によって測定した)。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのEC10は、約5.02nM以下であり、EC50は、約12.60nM以下であり、EC90は、約22.49nM以下である(いずれのケースにおいても、ヒトドナーから単離して、実施例9に説明されているように処理したPBMCにおけるTNFの産生によって測定した)。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのEC10(ヒトドナーから単離して、実施例9に説明されているように処理したCD4+T細胞におけるIFN−γの産生によって測定したもの)は、約0.37nM〜約1.05nMの範囲である。いくつかの実施形態では、このEC10は、約1.05nM以下である。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのEC50(ヒトドナーから単離して、実施例9に説明されているように処理したCD4+T細胞におけるIFN−γの産生によって測定したもの)は、約0.94nM〜約1.12nMの範囲である。いくつかの実施形態では、このEC50は、約1.12nM以下である。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのEC90(ヒトドナーから単離して、実施例9に説明されているように処理したCD4+T細胞におけるIFN−γの産生によって測定したもの)は、約1.04nM〜約2.72nMの範囲である。いくつかの実施形態では、このようなEC90は、約2.72nM以下である。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのEC10は、約0.37nM〜約1.05nMの範囲であり、EC50は、約0.94nM〜約1.12nMの範囲であり、EC90は、約1.04nM〜約2.72nMの範囲である(いずれのケースにおいても、ヒトドナーから単離して、実施例9に説明されているように処理したPBMCにおけるIFN−γの産生によって測定した)。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのEC10は、約0.37nM以下であり、EC50は、約1.00nM以下であり、EC90は、約2.72nM以下である(いずれのケースにおいても、ヒトドナーから単離して、実施例9に説明されているように処理したPBMCにおけるIFN−γの産生によって測定した)。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのEC10は、約0.85nM以下であり、EC50は、約0.94nM以下であり、EC90は、約1.04nM以下である(いずれのケースにおいても、ヒトドナーから単離して、実施例9に説明されているように処理したPBMCにおけるIFN−γの産生によって測定した)。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのEC10は、約1.05nM以下であり、EC50は、約1.12nM以下であり、EC90は、約1.19nM以下である(いずれのケースにおいても、ヒトドナーから単離して、実施例9に説明されているように処理したPBMCにおけるIFN−γの産生によって測定した)。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのEC10は、約0.75nM以下であり、EC50は、約1.02nM以下であり、EC90は、約1.65nM以下である(いずれのケースにおいても、ヒトドナーから単離して、実施例9に説明されているように処理したPBMCにおけるIFN−γの産生によって測定した)。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、hTIGITには、約5.24×10−10MのKD(ForteBioによって割り出したもの)で、cTIGITには、約2.64×10−9MのKD(ForteBioによって測定したもの)で、hTIGITには、約5.40×10−11MのKD(MSD−SETで測定した場合)で、cTIGITには、約3.20×10−10MのKD(MSD−SETによって測定したもの)で結合する(いずれのケースにおいても、実施例4に示されている方法に従って割り出したものである)。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、hTIGITには、約4.57×10−10MのKD(ForteBioによって割り出したもの)で、cTIGITには、約1.57×10−9MのKD(ForteBioによって割り出したもの)で、hTIGITには、約2.50×10−11MのKD(MSD−SETによって割り出したもの)で、cTIGITには、約2.30×10−10MのKD(MSD−SETによって割り出したもの)で結合する(いずれのケースにおいても、実施例4に示されている方法に従って割り出したものである)。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、hTIGITには、約3.32×10−10MのKD(ForteBioによって割り出したもの)で、cTIGITには、約8.02×10−10MのKD(ForteBioによって割り出したもの)で、hTIGITには、約8.10×10−12MのKD(MSD−SETによって割り出したもの)で、cTIGITには、約3.50×10−1MのKD(MSD−SETによって割り出したもの)で結合する(いずれのケースにおいても、実施例4に示されている方法に従って割り出したものである)。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、hTIGITには、約2.46×10−10MのKD(ForteBioによって割り出したもの)で、cTIGITには、約3.69×10−10MのKD(ForteBioによって割り出したもの)で、hTIGITには、約5.00×10−12MのKD(MSD−SETによって割り出したもの)で、cTIGITには、約1.50×10−11MのKD(MSD−SETによって割り出したもの)で結合する(いずれのケースにおいても、実施例4に示されている方法に従って割り出したものである)。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、hTIGITには、約1.96×10−10MのKD(ForteBioによって割り出したもの)で、cTIGITには、約8.98×10−10MのKD(ForteBioによって割り出したもの)で、hTIGITには、約4.90×10−12MのKD(MSD−SETによって割り出したもの)で、cTIGITには、約4.60×10−11MのKD(MSD−SETによって割り出したもの)で結合する(いずれのケースにおいても、実施例4に示されている方法に従って割り出したものである)。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、hTIGITには、約3.11×10−9MのKD(ForteBioによって割り出したもの)で、cTIGITには、約1.75×10−8MのKD(ForteBioによって割り出したもの)で結合する(いずれのケースにおいても、実施例4に示されている方法に従って割り出したものである)。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、hTIGITに、約2.54×10−9MのKDで結合する(実施例4に示されている方法に従ってForteBioによって割り出したもの)。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、hTIGITには、約3.13×10−9MのKD(ForteBioによって割り出したもの)で、cTIGITには、約2.58×10−8MのKD(ForteBioによって割り出したもの)で結合する(いずれのケースにおいても、実施例4に示されている方法に従って割り出したものである)。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、hTIGITには、約2.83×10−9MのKD(ForteBioによって割り出したもの)で、cTIGITには、約9.35×10−9MのKD(ForteBioによって割り出したもの)で結合する(いずれのケースにおいても、実施例4に示されている方法に従って割り出したものである)。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、hTIGITには、約1.71×10−9MのKD(ForteBioによって割り出したもの)で、cTIGITには、約6.55×10−9MのKD(ForteBioによって割り出したもの)で、hTIGITには、約1.10×10−10MのKD(MSD−SETによって割り出したもの)で結合する(いずれのケースにおいても、実施例4に示されている方法に従って割り出したものである)。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、hTIGITには、約2.47×10−9MのKD(ForteBioによって割り出したもの)で、cTIGITには、約8.14×10−9MのKD(ForteBioによって割り出したもの)で、hTIGITには、約1.50×10−10MのKD(MSD−SETによって割り出したもの)で結合する(いずれのケースにおいても、実施例4に示されている方法に従って割り出したものである)。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、hTIGITには、約2.35×10−9MのKD(ForteBioによって割り出したもの)で、cTIGITには、約6.57×10−9MのKD(ForteBioによって割り出したもの)で、hTIGITには、約5.60×10−11MのKD(MSD−SETによって割り出したもの)で結合する(いずれのケースにおいても、実施例4に示されている方法に従って割り出したものである)。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、hTIGITには、約1.44×10−9MのKD(ForteBioによって割り出したもの)で、hTIGITには、約4.00×10−10MのKD(MSD−SETによって割り出したもの)で結合する(いずれのケースにおいても、実施例4に示されている方法に従って割り出したものである)。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、hTIGITには、約1.23×10−9MのKD(ForteBioによって割り出したもの)で、hTIGITには、約3.80×10−10MのKD(MSD−SETによって割り出したもの)で結合する(いずれのケースにおいても、実施例4に示されている方法に従って割り出したものである)。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、hTIGITには、約5.26×10−10MのKD(ForteBioによって割り出したもの)で、cTIGITには、約7.94×10−8MのKD(ForteBioによって割り出したもの)で、hTIGITには、約2.10×10−10MのKD(MSD−SETによって割り出したもの)で結合する(いずれのケースにおいても、実施例4に示されている方法に従って割り出したものである)。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、hTIGITには、約3.78×10−10MのKD(ForteBioによって割り出したもの)で、cTIGITには、約7.04×10−8MのKD(ForteBioによって割り出したもの)で、hTIGITには、約7.00×10−11MのKD(MSD−SETによって割り出したもの)で結合する(いずれのケースにおいても、実施例4に示されている方法に従って割り出したものである)。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、hTIGITには、約4.29×10−10MのKD(ForteBioによって割り出したもの)で、cTIGITには、約1.10×10−7MのKD(ForteBioによって割り出したもの)で、hTIGITには、約4.10×10−11MのKD(MSD−SETによって割り出したもの)で結合する(いずれのケースにおいても、実施例4に示されている方法に従って割り出したものである)。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、hTIGITには、約4.48×10−10MのKD(ForteBioによって割り出したもの)で、cTIGITには、約7.20×10−8MのKD(ForteBioによって割り出したもの)で結合する(いずれのケースにおいても、実施例4に示されている方法に従って割り出したものである)。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、hTIGITには、約3.00×10−11MのKD(実施例4に示されている方法に従って、MSD−SETによって割り出したもの)で結合する。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、hTIGITには、約8.00×10−11MのKD(実施例4に示されている方法に従って、MSD−SETによって割り出したもの)で結合する。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、PVRのTIGITへの結合を約2.2nM、約2.3nM、約1.6nM、約1.9nM、約1.7nM、約3.2nM、約2.6nM、約2.9nM、約3.3nM、約2nM、約2.2nM、約2.1nM、約1.8nM、約6.4nMまたは約1nMのIC50で阻害する。いくつかの実施形態では、このIC50は、約1nM〜約6.4nMの範囲である。いくつかの実施形態では、このIC50は、約6.4nM以下である。いくつかの実施形態では、このIC50は、実施例5に説明されているように割り出したものである。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、PVRL2のTIGITへの結合を約1.4nM、約1.3nM、約1.2nM、約1.6nM、約2nM、約1.2nM、約1.1nM、約1nM、約1.8nM、約1.9nM、約2nMまたは約0.8nMのIC50で阻害する。いくつかの実施形態では、このIC50は、約0.8nM〜約2nMの範囲である。いくつかの実施形態では、このIC50は、約2nM以下である。いくつかの実施形態では、このIC50は、実施例5に説明されているように割り出したものである。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、PVRのTIGITへの結合を約2.2nMのIC50で阻害するとともに、PVRL2のTIGITへの結合を約1.4nMのIC50で阻害する。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、PVRのTIGITへの結合を約2.3nMのIC50で阻害するとともに、PVRL2のTIGITへの結合を約1.3nMのIC50で阻害する。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、PVRのTIGITへの結合を約1.6nMのIC50で阻害するとともに、PVRL2のTIGITへの結合を約1.2nMのIC50で阻害する。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、PVRのTIGITへの結合を約1.9nMのIC50で阻害するとともに、PVRL2のTIGITへの結合を約1.6nMのIC50で阻害する。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、PVRのTIGITへの結合を約1.7nMのIC50で阻害するとともに、PVRL2のTIGITへの結合を約1.4nMのIC50で阻害する。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、PVRのTIGITへの結合を約3.2nMのIC50で阻害するとともに、PVRL2のTIGITへの結合を約1.4nMのIC50で阻害する。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、PVRのTIGITへの結合を約2.6nMのIC50で阻害するとともに、PVRL2のTIGITへの結合を約2nMのIC50で阻害する。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、PVRのTIGITへの結合を約2.9nMのIC50で阻害するとともに、PVRL2のTIGITへの結合を約1.2nMのIC50で阻害する。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、PVRのTIGITへの結合を約1.9nMのIC50で阻害するとともに、PVRL2のTIGITへの結合を約1.1nMのIC50で阻害する。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、PVRのTIGITへの結合を約3.3nMのIC50で阻害するとともに、PVRL2のTIGITへの結合を約1nMのIC50で阻害する。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、PVRのTIGITへの結合を約2nMのIC50で阻害するとともに、PVRL2のTIGITへの結合を約1.2nMのIC50で阻害する。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、PVRのTIGITへの結合を約1.7nMのIC50で阻害するとともに、PVRL2のTIGITへの結合を約1.2nMのIC50で阻害する。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、PVRのTIGITへの結合を約2.1nMのIC50で阻害するとともに、PVRL2のTIGITへの結合を約1.8nMのIC50で阻害する。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、PVRのTIGITへの結合を約2.6nMのIC50で阻害するとともに、PVRL2のTIGITへの結合を約1.6nMのIC50で阻害する。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、PVRのTIGITへの結合を約2.2nMのIC50で阻害するとともに、PVRL2のTIGITへの結合を約1.1nMのIC50で阻害する。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、PVRのTIGITへの結合を約2.1nMのIC50で阻害するとともに、PVRL2のTIGITへの結合を約1.3nMのIC50で阻害する。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、PVRのTIGITへの結合を約2.6nMのIC50で阻害するとともに、PVRL2のTIGITへの結合を約1.9nMのIC50で阻害する。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、PVRのTIGITへの結合を約1.8nMのIC50で阻害するとともに、PVRL2のTIGITへの結合を約1.9nMのIC50で阻害する。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、PVRのTIGITへの結合を約6.4nMのIC50で阻害するとともに、PVRL2のTIGITへの結合を約2nMのIC50で阻害する。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、PVRのTIGITへの結合を約2.3nMのIC50で阻害するとともに、PVRL2のTIGITへの結合を約1.9nMのIC50で阻害する。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、PVRのTIGITへの結合を約1nMのIC50で阻害するとともに、PVRL2のTIGITへの結合を約0.8nMのIC50で阻害する。いくつかの実施形態では、このIC50は、約2nM以下である。いくつかの実施形態では、このIC50は、実施例5に説明されているように割り出したものである。
2.6.1.グルコシル化バリアント
特定の実施形態では、本発明で提供するABPは、グルコシル化される程度を向上もしくは低下するか、またはグルコシル化されないように改変してよい。ポリペプチドのグルコシル化は典型的には、「N−結合型」または「O−結合型」のいずれかである。
「N−結合型」グルコシル化とは、糖鎖部分がアスパラギン残基の側鎖に結合することを指す。トリペプチド配列のアスパラギン−X−セリンとアスパラギン−X−トレオニン(Xは、プロリン以外のいずれかのアミノ酸である)は、糖鎖部分をアスパラギン側鎖に酵素的に結合させるための認識配列である。したがって、これらのトリペプチド配列のいずれかがポリペプチドに存在すると、潜在的なグルコシル化部位が作られる。
「O−結合型」グルコシル化とは、糖類であるN−アセチルガラクトサミン、ガラクトースまたはキシロースのうちの1つが、ヒドロキシアミノ酸、最も一般的には、セリンまたはトレオニンに結合することを指すが、5−ヒドロキシプロリンまたは5−ヒドロキシリシンも使われることがある。
本発明で提供するABPへのN−結合型グルコシル化部位の付加、または本発明で提供するABPからのN−結合型グルコシル化部位欠失は、アミノ酸配列を改変して、上記のトリペプチド配列の1つ以上を作製または除去するようにすることによって行ってよい。O−結合型グルコシル化部位の付加または欠失は、ABPの配列におけるまたはABPの配列に対する(場合による)、1つ以上のセリンまたはトレオニン残基の付加、欠失、または置換によって行ってよい。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、天然のABPとは異なるグルコシル化モチーフを含む。本発明で提供するABPにおいて、いずれかの好適な天然のグルコシル化モチーフを改変できる。免疫グロブリンの構造的特性とグルコシル化特性は、例えば、当該技術分野において知られているとともに、例えば、Schroeder and Cavacini,J.Allergy Clin.Immunol.,2010,125:S41−52(参照により、その全体が援用される)に要約されている。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、297位のアスパラギン(Asn297)に結合した糖鎖に修飾が施されたIgG1 Fc領域を含む。哺乳動物細胞によって産生される天然のIgG1抗体は典型的には、Fc領域のCH2ドメインのAsn297にN−結合によって概ね結合されている分岐状の二本鎖型糖鎖を含む。Wright et al.,TIBTECH,1997,15:26−32(参照により、その全体が援用される)を参照されたい。Asn297に結合している糖鎖としては、様々な糖鎖(マンノース、N−アセチルグルコサミン(GlcNAc)、ガラクトース及びシアル酸など)と、二本鎖型糖鎖構造の「ステム」において、GlcNAcに結合したフコースを挙げてよい。
いくつかの実施形態では、Asn297に結合している糖鎖を修飾して、ADCCが改変されたABPを作製する。いくつかの実施形態では、糖鎖を改変して、ADCCを向上させる。いくつかの実施形態では、糖鎖を改変して、ADCCを低下させる。
いくつかの態様では、本発明で提供するABPは、Asn297の位置におけるフコース含有量を天然のIgG1ドメインよりも低下させたIgG1ドメインを含む。このようなFcドメインは、ADCCが向上していることが知られている。Shields et al.,J.Biol.Chem.,2002,277:26733−26740(参照により、その全体が援用される)を参照されたい。いくつかの態様では、上記のようなABPは、Asn297の位置にフコースをまったく含まない。フコースの量は、例えばWO2008/077546(参照により、その全体が援用される)に説明されているようないずれかの好適な方法を用いて割り出してよい。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、バイセクト糖鎖(ABPのFc領域に結合した二本鎖型糖鎖のうち、GlcNAcによってバイセクト化している糖鎖など)を含む。このようなABPバリアントは、フコシル化が軽減されているか、及び/またはADCC機能が向上していることがある。このようなABPバリアントの例は、例えば、WO2003/011878、米国特許第6,602,684号及び米国特許出願公開第2005/0123546号(それぞれ、参照により、その全体が援用される)に記載されている。
本発明で提供するABPに組み込んでよいその他の例示的なグルコシル化バリアントは、例えば、米国特許出願公開第2003/0157108号、同第2004/0093621号、同第2003/0157108号、同第2003/0115614号、同第2002/0164328号、同第2004/0093621号、同第2004/0132140号、同第2004/0110704号、同第2004/0110282号、同第2004/0109865、国際公開第2000/61739号、同第2001/29246号、同第2003/085119号、同第2003/084570号、同第2005/035586号、同第2005/035778号、同第2005/053742号、同第2002/031140号、Okazaki et al.,J.Mol.Biol.,2004,336:1239−1249及びYamane−Ohnuki et al.,Biotech.Bioeng.,2004,87:614−622(それぞれ、参照により、その全体が援用される)に記載されている。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、そのFc領域に結合している糖鎖に少なくとも1つのガラクトース残基を有するFc領域を含む。このようなABPバリアントは、CDC機能が向上していることがある。このようなABPバリアントの例は、例えば、WO1997/30087、WO1998/58964及びWO1999/22764(それぞれ、参照により、その全体が援用される)に記載されている。
脱フコシル化ABPを産生できる細胞株の例としては、タンパク質のフコシル化が欠損しているLec13CHO細胞(Ripka et al.,Arch.Biochem.Biophys.,1986,249:533−545、米国特許出願公開第2003/0157108号、WO2004/056312(それぞれ、参照により、その全体が援用される)を参照されたい))と、α−1,6−フコシルトランスフェラーゼ遺伝子またはFUT8ノックアウトCHO細胞のようなノックアウト細胞株(Yamane−Ohnuki et al.,Biotech.Bioeng.,2004,87:614−622、Kanda et al.,Biotechnol.Bioeng.,2006,94:680−688及びWO2003/085107(それぞれ、参照により、その全体が援用される)を参照されたい))が挙げられる。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、アグリコシル化ABPである。アグリコシル化ABPは、当該技術分野において知られているか、または本明細書に記載されているいずれかの方法を用いて作製できる。いくつかの態様では、アグリコシル化ABPは、ABPを改変して、すべてのグルコシル化部位を除去することによって作製する。いくつかの態様では、グルコシル化部位は、ABPのFc領域からのみ除去する。いくつかの態様では、アグリコシル化ABPは、グルコシル化できない生物(大腸菌(E.coli)など)において、そのABPを発現させるか、または無細胞反応混合物において、そのABPを発現させることによって作製する。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、エフェクター機能がネイティブIgG1抗体よりも低下している定常領域を有する。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのFc領域の定常領域の、Fcレセプターに対する親和性は、ネイティブIgG1定常領域の、そのFcレセプターに対する親和性よりも低い。
2.7.Fc領域アミノ酸配列バリアント
特定の実施形態では、本発明で提供するABPは、天然のFc領域と比較したときに、1つ以上のアミノ酸置換、挿入または欠失を有するFc領域を含む。いくつかの態様では、このような置換、挿入または欠失によって、安定性、グリコシル化またはその他の特徴が改変されたABPが得られる。いくつかの態様では、このような置換、挿入または欠失により、アグリコシル化ABPが得られる。
いくつかの態様では、本発明で提供するABPのFc領域を改変して、Fcレセプターに対する親和性が改変されたABP、または免疫学的不活性が向上したABPをもたらす。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPバリアントは、エフェクター機能の一部(ただし、全部ではない)を有する。このようなABPは、例えば、インビボにおいて、ABPの半減期が重要であるが、特定のエフェクター機能(例えば補体の活性化及びADCC)が不要であるかまたは有害であるときに有用な場合がある。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのFc領域は、ヒンジ安定化変異のS228P及びL235Eのうちの1つ以上を含むヒトIgG4 Fc領域である。Aalberse et al.,Immunology,2002,105:9−19(参照により、その全体が援用される)を参照されたい。いくつかの実施形態では、このIgG4 Fc領域は、E233P、F234V及びL235Aという変異のうちの1つ以上を含む。Armour et al.,Mol.Immunol.,2003,40:585−593(参照により、その全体が援用される)を参照されたい。いくつかの実施形態では、このIgG4 Fc領域は、G236の位置に欠失を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのFc領域は、Fcレセプターの結合を低下させる1つ以上の変異を含むヒトIgG1 Fc領域である。いくつかの態様では、この1つ以上の変異は、S228(例えばS228A)、L234(例えばL234A)、L235(例えばL235A)、D265(例えばD265A)及びN297(例えばN297A)から選択される残基におけるものである。いくつかの態様では、本発明のABPは、PVA236の変異を含む。PVA236とは、IgG1の233〜236位のアミノ酸のアミノ酸配列ELLG、またはIgG4のEFLGがPVAに置き換わっていることを意味する。米国特許第9,150,641号(参照により、その全体が援用される)を参照されたい。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのFc領域は、Armour et al.,Eur.J.Immunol.,1999,29:2613−2624、WO1999/058572及び/または英国特許出願第98099518号(それぞれ、参照により、その全体が援用される)に説明されているように改変されている。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのFc領域は、A330S及びP331Sという変異のうちの1つ以上を含むヒトIgG2 Fc領域である。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPのFc領域は、238位、265位、269位、270位、297位、327位及び329位から選択される1つ以上の位置に、アミノ酸置換を有する。米国特許第6,737,056号(参照により、その全体が援用される)を参照されたい。このようなFc変異体としては、265位及び297位の残基がアラニンに置換されている、いわゆる「DANA」Fc変異体を含め、265位、269位、270位、297位及び327位のアミノ酸のうちの2つ以上に置換を有するFc変異体が挙げられる。米国特許第7,332,581号(参照により、その全体が援用される)を参照されたい。いくつかの実施形態では、本発明のABPは、265位のアミノ酸にアラニンを含む。いくつかの実施形態では、本発明のABPは、297位のアミノ酸にアラニンを含む。
特定の実施形態では、本発明で提供するABPは、ADCCを向上させる1つ以上のアミノ酸置換(Fc領域の298位、333位及び334位の1つ以上における置換など)を有するFc領域を含む。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、Lazar et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,2006,103:4005−4010(参照により、その全体が援用される)に記載されているように、239位、332位及び330位に1つ以上のアミノ酸置換を有するFc領域を含む。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、C1qの結合及び/またはCDCを向上または低下させる1つ以上の改変を含む。米国特許第6,194,551号、WO99/51642及びIdusogie et al.,J.Immunol.,2000,164:4178−4184(それぞれ、参照により、その全体が援用される)を参照されたい。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、半減期を延長させる1つ以上の改変を含む。半減期が延長しているとともに、胎児性Fcレセプター(FcRn)への結合が向上しているABPは、例えば、Hinton et al.,J.Immunol.,2006,176:346−356及び米国特許出願公開第2005/0014934号(それぞれ、参照により、その全体が援用される)に記載されている。このようなFcバリアントとしては、IgGの238位、250位、256位、265位、272位、286位、303位、305位、307位、311位、312位、314位、317位、340位、356位、360位、362位、376位、378位、380位、382位、413位、424位、428位及び434位というFc領域残基のうちの1つ以上に置換を有するものが挙げられる。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、米国特許第7,371,826号、同第5,648,260号及び同第5,624,821号、Duncan and Winter,Nature,1988,322:738−740、ならびにWO94/29351(それぞれ、参照により、その全体が援用される)に記載されているような1つ以上のFc領域バリアントを含む。
2.8.ピログルタミン酸
当該技術分野において知られているように、組み換えタンパク質のN末端のグルタメート(E)とグルタミン(Q)のいずれも、インビトロ及びインビボにおいて、自発的に環化して、ピログルタミン酸(pE)を形成できる。Liu et al.,J.Biol.Chem.,2011,286:11211−11217(参照により、その全体が援用される)を参照されたい。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するのは、N末端の位置にpE残基を有するポリペプチド配列を含むABPである。いくつかの実施形態では、本発明で提供するのは、N末端残基がQからpEに変換されているポリペプチド配列を含むABPである。いくつかの実施形態では、本発明で提供するのは、N末端残基がEからpEに変換されているポリペプチド配列を含むABPである。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するのは、N末端の位置にpE残基を有するVH配列を含むABPである。いくつかの実施形態では、本発明で提供するのは、N末端残基がQからpEに変換されているVH配列を含むABPである。いくつかの実施形態では、本発明で提供するのは、SEQ ID NO:4〜24から選択されるVH配列であって、N末端のQ残基がpEに変換されている配列を含むABPである。いくつかの実施形態では、本発明で提供するのは、ABPを含む組成物であって、そのABPが、SEQ ID NO:4〜24から選択されるVHを含み、その組成物の上記のVHのN末端残基の少なくとも約20%、少なくとも約40%、少なくとも約60%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約95%または少なくとも約99%が、QからpEに変換されている組成物である。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するのは、N末端の位置にpE残基を有するVL配列を含むABPである。いくつかの実施形態では、本発明で提供するのは、N末端残基がEからpEに変換されているVL配列を含むABPである。いくつかの実施形態では、本発明で提供するのは、SEQ ID NO:25〜28から選択されるVL配列であって、そのN末端のE残基がpEに変換されている配列を含むABPである。いくつかの実施形態では、本発明で提供するのは、ABPを含む組成物であって、そのABPが、SEQ ID NO:25〜28から選択されるVLを含み、その組成物の上記のVLのN末端残基の少なくとも約20%、少なくとも約40%、少なくとも約60%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約95%または少なくとも約99%が、EからpEに変換されている組成物である。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するのは、N末端の位置にpE残基を有する重鎖配列を含むABPである。いくつかの実施形態では、本発明で提供するのは、N末端残基がQからpEに変換されている重鎖配列を含むABPである。いくつかの実施形態では、本発明で提供するのは、SEQ ID NO:79、80、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、121、122、123または124から選択される重鎖配列であって、そのN末端のQ残基がpEに変換されている配列を含むABPである。いくつかの実施形態では、本発明で提供するのは、ABPを含む組成物であって、そのABPが、SEQ ID NO:79、80、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、93、94、95、96、97、98、99、100、101、102、103、104、105、106、108、109、110、111、112、113、114、115、116、117、118、119、121、122、123または124から選択される重鎖を含み、その組成物の上記の重鎖のN末端残基の少なくとも約20%、少なくとも約40%、少なくとも約60%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約95%または少なくとも約99%が、QからpEに変換されている組成物である。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するのは、N末端の位置にpE残基を有する軽鎖配列を含むABPである。いくつかの実施形態では、本発明で提供するのは、N末端残基がEからpEに変換されている軽鎖配列を含むABPである。いくつかの実施形態では、本発明で提供するのは、SEQ ID NO:81、92、107または120から選択される軽鎖配列であって、そのN末端のE残基がpEに変換されている配列を含むABPである。いくつかの実施形態では、本発明で提供するのは、ABPを含む組成物であって、そのABPが、SEQ ID NO:81、92、107または120から選択される軽鎖を含み、その組成物の上記の軽鎖のN末端残基の少なくとも約20%、少なくとも約40%、少なくとも約60%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、少なくとも約95%または少なくとも約99%が、EからpEに変換されている組成物である。
2.9.システイン操作抗原結合タンパク質バリアント
特定の実施形態では、本発明で提供するのは、システイン操作ABP(「チオMAB」として知られている)であり、この操作ABPは、ABPの1つ以上の残基が、システイン残基で置換されているものである。特定の実施形態では、この置換残基は、ABPの溶媒露出部位に存在する。このような残基をシステインで置換することによって、ABPの溶媒露出部位に、反応性チオール基を導入し、このチオール基を用いて、ABPを他の部分(薬物部分またはリンカー−薬物部分など)にコンジュゲートして、例えば、免疫コンジュゲート体を作製してよい。
特定の実施形態では、軽鎖のV205、重鎖Fc領域のA118及び重鎖Fc領域のS400という残基のうちのいずれか1つ以上が、システインで置換されていてよい。システイン操作ABPは、例えば、米国特許第7,521,541号(参照により、その全体が援用される)に説明されているように生成してよい。
2.9.1.免疫コンジュゲート体
2.9.1.1.抗原結合タンパク質・ポリマーコンジュゲート体
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、ポリマーとコンジュゲートすることによって誘導体化されている。いずれかの好適なポリマーをABPにコンジュゲートしてよい。
いくつかの実施形態では、このポリマーは、水溶性ポリマーである。水溶性ポリマーの例示的な例としては、ポリエチレングリコール(PEG)、エチレングリコール/プロピレングリコールのコポリマー、カルボキシメチルセルロース、デキストラン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリ−1,3−ジオキソラン、ポリ−1,3,6−トリオキサン、エチレン/無水マレイン酸コポリマー、ポリアミノ酸(ホモポリマーまたはランダムコポリマーのいずれか)、ポリ(n−ビニルピロリドン)−コ−ポリエチレングリコール、プロプロピレングリコールホモポリマー、ポリプロピレンオキサイド/エチレンオキサイドコポリマー、ポリオキシエチル化ポリオール(例えばグリセロール)、ポリビニルアルコール及びこれらの混合物が挙げられる。いくつかの態様では、製造目的では、ポリエチレングリコールプロピオンアルデヒドが、その水中安定性により、有用な場合がある。
ポリマーは、任意の分子量のものであってよく、分岐していても、していなくてもよい。各ABPに結合しているポリマーの数は、様々であってよく、2つ以上のポリマーが結合している場合、それらのポリマーは、同じポリマーであっても、異なるポリマーであってもよい。概して、誘導体化のために使用するポリマーの数及び/またはタイプは、考慮事項(ABPの特定の特性または機能のうち、改善したい特性または機能と、ABPの意図する用途を含む)に基づき、定めることができる。
2.9.1.2.抗原結合タンパク質・薬物コンジュゲート体
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、1つ以上の治療剤にコンジュゲートされている。いずれかの好適な治療剤をABPにコンジュゲートしてよい。例示的な治療剤としては、サイトカイン、ケモカイン、ならびに所望のT細胞活性を誘導するその他の作用物質(OX40L、4−1BBL、TNF−α(本明細書で使用する場合、「TNF」)、IL−2、IL−15融合体、CXCL9、CXCL10、IL−10トラップ、IL−27トラップ及びIL−35トラップなど)が挙げられる。サイトカイントラップとその使用は、当該技術分野において知られており、例えば、Economides et al.,Nature Medicine,2003,9:47−52(参照により、その全体が援用される)に説明されている。
3.TIGIT抗原結合タンパク質の作製方法
3.1.TIGIT抗原の調製
本発明で提供するABPの単離のために用いるTIGIT抗原は、インタクトTIGITであっても、TIGITの断片であってもよい。TIGIT抗原は、例えば、単離タンパク質、または細胞の表面に発現しているタンパク質の形態であってよい。
いくつかの実施形態では、TIGIT抗原は、TIGITの非天然型バリアント(天然では見られないアミノ酸配列または翻訳後修飾を有するTIGITタンパク質など)である。
いくつかの実施形態では、TIGIT抗原は、例えば、細胞内もしくは膜貫通配列、またはシグナル配列を除去することによってトランケートする。いくつかの実施形態では、TIGIT抗原は、そのC末端で、ヒトIgG1 Fcドメインまたはポリヒスチジンタグに融合する。
3.2.モノクローナル抗体の作製方法
モノクローナル抗体は、例えば、Kohler et al.,Nature,1975,256:495−497(参照により、その全体が援用される)によって初めて説明されたハイブリドーマ法及び/または組み換えDNA法(例えば、米国特許第4,816,567号(参照により、その全体が援用される)を参照されたい)を用いて得てよい。モノクローナル抗体は、例えば、ファージまたは酵母ベースのライブラリーを用いて得てもよい。例えば、米国特許第8,258,082号及び同第8,691,730号(それぞれ、参照により、その全体が援用される)を参照されたい。
ハイブリドーマ法では、マウスまたはその他の適切な宿主動物を免疫して、免疫で用いたタンパク質に特異的に結合する抗体を産生するかまたは産生できるリンパ球を誘発する。あるいは、リンパ球をインビトロで免疫してもよい。その後、好適な融合剤(ポリエチレングリコールなど)を用いて、リンパ球をミエローマ細胞と融合して、ハイブリドーマ細胞を形成する。Goding J.W.,Monoclonal Antibodies:Principles and Practice 3rd ed.(1986)Academic Press,San Diego,CA(参照により、その全体が援用される)を参照されたい。
融合していない親ミエローマ細胞の増殖または生存を阻害する1つ以上の物質を含む好適な培養培地に、上記のハイブリドーマ細胞を播種し、増殖させる。例えば、親ミエローマ細胞が、酵素のヒポキサンチングアニンホスホリボシルトランスフェラーゼ(HGPRTまたはHPRT)を欠損している場合には、ハイブリドーマ用の培養培地は典型的には、ヒポキサンチンとアミノプテリンとチミジンを含むことになり(HAT培地)、これらの物質が、HGPRT欠損細胞の増殖を防ぐ。
有用なミエローマ細胞は、効率的に融合し、所定の抗体産生細胞による安定した高レベルの抗体産生を補助し、培地条件(HAT培地の有無など)に感受性を示す細胞である。とりわけ、好ましいミエローマ細胞株は、マウス腫瘍MOP−21及びMC−11に由来する株(カリフォルニア州サンディエゴのSalk Institute Cell Distribution Centerから入手可能)と、SP−2またはX63−Ag8−653細胞(メリーランド州ロックビルのAmerican Type Culture Collectionから入手可能)のようなマウスミエローマ株である。ヒトミエローマ細胞株とマウス−ヒトヘテロミエローマ細胞株も、ヒトモノクローナル抗体の産生用として説明されている。例えば、Kozbor,J.Immunol.,1984,133:3001(参照により、その全体が援用される)を参照されたい。
所望の特異性、親和性及び/または生物学的活性を持つ抗体を産生するハイブリドーマ細胞の特定後、限界希釈手順によって、所定のクローンをサブクローニングして、標準的な方法によって増殖させてよい。上記のGodingの文献を参照されたい。この目的用として好適な培養培地としては、例えば、D−MEMまたはRPMI−1640培地が挙げられる。加えて、ハイブリドーマ細胞は、インビボで、動物において腹水腫瘍として増殖させてもよい。
従来の手順を用いて(例えば、モノクローナル抗体の重鎖と軽鎖をコードする遺伝子に特異的に結合できるオリゴヌクレオチドプローブを用いることによって)、モノクローナル抗体をコードするDNAを容易に単離及び配列決定できる。したがって、このハイブリドーマ細胞は、所望の特性を持つ抗体をコードするDNAの有用な供給源として機能し得る。DNAは、単離したら、発現ベクターに挿入してよく、その後、そのベクターを宿主細胞(そのベクターをトランスフェクションしなければ抗体を産生しない細菌(例えば大腸菌)、酵母(例えばサッカロミセス属(Saccharomyces)もしくはピキア属(Pichia))、COS細胞、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、またはミエローマ細胞など)にトランスフェクションして、モノクローナル抗体を産生させる。
3.3.キメラ抗体の作製方法
キメラ抗体の例示的な作製方法は、例えば、米国特許第4,816,567号及びMorrison et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,1984,81:6851−6855(それぞれ、参照により、その全体が援用される)に説明されている。いくつかの実施形態では、キメラ抗体は、組み換え技法を用いて、ヒト以外の可変領域(例えば、マウス、ラット、ハムスター、ウザギまたはヒト以外の霊長類動物(サルなど)に由来する可変領域)をヒト定常領域と組み合わせることによって作製する。
3.4.ヒト化抗体の作製方法
ヒト化抗体は、ヒト以外のモノクローナル抗体の構造的部分の大半またはすべてを、対応するヒト抗体配列と置き換えることによって作製してよい。その結果、抗原特異的な可変またはCDRのみが、ヒト以外の配列で構成されているハイブリッド分子が作られる。ヒト化抗体を得るための方法としては、例えば、Winter and Milstein,Nature,1991,349:293−299、Rader et al.,Proc.Nat.Acad.Sci.U.S.A.,1998,95:8910−8915、Steinberger et al.,J.Biol.Chem.,2000,275:36073−36078、Queen et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.,1989,86:10029−10033、ならびに米国特許第5,585,089号、同第5,693,761号、同第5,693,762号及び同第6,180,370号(それぞれ、参照により、その全体が援用される)に説明されている方法が挙げられる。
3.5.ヒト抗体の作製方法
ヒト抗体は、当該技術分野において知られている様々な技法によって、例えば、トランスジェニック動物(例えばヒト化マウス)を用いることによって作製できる。例えば、Jakobovits et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.,1993,90:2551、Jakobovits et al.,Nature,1993,362:255−258、Bruggermann et al.,Year in Immuno.,1993,7:33、ならびに米国特許第5,591,669号、同第5,589,369号及び同第5,545,807号(それぞれ、参照により、その全体が援用される)を参照されたい。ヒト抗体は、ファージ−ディスプレイライブラリーから得ることもできる(例えば、Hoogenboom et al.,J.Mol.Biol.,1991,227:381−388、Marks et al.,J.Mol.Biol.,1991,222:581−597、ならびに米国特許第5,565,332号及び同第5,573,905号(それぞれ、参照により、その全体が援用される)を参照されたい)。ヒト抗体は、インビトロ活性化B細胞によって作製してもよい(例えば、米国特許第5,567,610号及び同第5,229,275号(それぞれ、参照により、その全体が援用される)を参照されたい)。ヒト抗体は、酵母ベースのライブラリーから得てもよい(例えば、米国特許第8,691,730号(参照により、その全体が援用される))を参照されたい)。
3.6.抗体断片の作製方法
本発明で提供する抗体断片は、本明細書に記載されている例示的な方法または当該技術分野において知られている方法を含め、いずれかの好適な方法によって作製してよい。好適な方法としては、組み換え技法と、全抗体のタンパク分解が挙げられる。抗体断片の例示的な作製方法は、例えば、Hudson et al.,Nat.Med.,2003,9:129−134(参照により、その全体が援用される)に説明されている。scFv抗体の作製方法は、例えば、Pluckthun,The Pharmacology of Monoclonal Antibodies,vol.113,Rosenburg and Moore eds.,Springer−Verlag,New York,pp.269−315(1994)、WO93/16185、ならびに米国特許第5,571,894号及び同第5,587,458号(それぞれ、参照により、その全体が援用される)に説明されている。
3.7.代替足場の作製方法
本発明で提供する代替足場は、本明細書に記載されている例示的な方法または当該技術分野において知られている方法を含め、いずれかの好適な方法によって作製してよい。例えば、Adnectins(商標)の調製方法は、Emanuel et al.,mAbs,2011,3:38−48(参照により、その全体が援用される)に説明されている。iMabの調製方法は、米国特許出願公開第2003/0215914号(参照により、その全体が援用される)に説明されている。Anticalins(登録商標)の調製方法は、Vogt and Skerra,Chem.Biochem.,2004,5:191−199(参照により、その全体が援用される)に説明されている。Kunitzドメインの調製方法は、Wagner et al.,Biochem.& Biophys.Res.Comm.,1992,186:118−1145(参照により、その全体が援用される)に説明されている。チオレドキシンペプチドアプタマーの調製方法は、Geyer and Brent,Meth.Enzymol.,2000,328:171−208(参照により、その全体が援用される)に示されている。Affibodyの調製方法は、Fernandez,Curr.Opinion in Biotech.,2004,15:364−373(参照により、その全体が援用される)に示されている。DARPinの調製方法は、Zahnd et al.,J.Mol.Biol.,2007,369:1015−1028(参照により、その全体が援用される)に示されている。Affilinの調製方法は、Ebersbach et al.,J.Mol.Biol.,2007,372:172−185(参照により、その全体が援用される)に示されている。テトラネクチンの調製方法は、Graversen et al.,J.Biol.Chem.,2000,275:37390−37396(参照により、その全体が援用される)に示されている。Avimerの調製方法は、Silverman et al.,Nature Biotech.,2005,23:1556−1561(参照により、その全体が援用される)に示されている。Fynomerの調製方法は、Silacci et al.,J.Biol.Chem.,2014,289:14392−14398(参照により、その全体が援用される)に示されている。
代替足場に関するさらなる情報は、Binz et al.,Nat.Biotechnol.,2005 23:1257−1268及びSkerra,Current Opin.in Biotech.,2007 18:295−304(それぞれ、参照により、その全体が援用される)に示されている。
3.8.多特異性ABPの作製方法
本発明で提供する多特異性ABPは、本明細書に記載されている例示的な方法または当該技術分野において知られている方法を含め、いずれかの好適な方法によって作製してよい。共通軽鎖抗体の作製方法は、Merchant et al.,Nature Biotechnol.,1998,16:677−681(参照により、その全体が援用される)に説明されている。四価の二重特異性抗体の作製方法は、Coloma and Morrison,Nature Biotechnol.,1997,15:159−163(参照により、その全体が援用される)に説明されている。ハイブリッド免疫グロブリンの作製方法は、Milstein and Cuello,Nature,1983,305:537−540及びStaerz and Bevan,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,1986,83:1453−1457(それぞれ、参照により、その全体が援用される)に説明されている。ノブ・イントゥ・ホールによる改変を用いた免疫グロブリンの作製方法は、米国特許第5,731,168号(参照により、その全体が援用される)に説明されている。静電変性による免疫グロブリンの作製方法は、WO2009/089004(参照により、その全体が援用される)に示されている。二重特異性一本鎖抗体の作製方法は、Traunecker et al.,EMBO J.,1991,10:3655−3659及びGruber et al.,J.Immunol.,1994,152:5368−5374(それぞれ、参照により、その全体が援用される)に説明されている。リンカー長が様々であってよい一本鎖抗体の作製方法は、米国特許第4,946,778号及び同第5,132,405号(それぞれ、参照により、その全体が援用される)に説明されている。ダイアボディの作製方法は、Hollinger et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,1993,90:6444−6448(参照により、その全体が援用される)に説明されている。トリアボディとテトラボディの作製方法は、Todorovska et al.,J.Immunol.Methods,2001,248:47−66(参照により、その全体が援用される)に説明されている。三重特異性F(ab’)3誘導体の作製方法は、Tutt et al.J.Immunol.,1991,147:60−69(参照により、その全体が援用される)に説明されている。架橋抗体の作製方法は、米国特許第4,676,980号、Brennan et al.,Science,1985,229:81−83、Staerz,et al.Nature,1985,314:628−631及びEP0453082(それぞれ、参照により、その全体が援用される)に説明されている。ロイシンジッパーによってアセンブルする抗原結合ドメインの作製方法は、Kostelny et al.,J.Immunol.,1992,148:1547−1553(参照により、その全体が援用される)に説明されている。DNLのアプローチによるABPの作製方法は、米国特許第7,521,056号、同第7,550,143号、同第7,534,866号及び同第7,527,787号(それぞれ、参照により、その全体が援用される)に説明されている。抗体と抗体以外の分子とのハイブリッド体の作製方法は、WO93/08829(参照により、その全体が援用される)に説明されている(例えば上記のようなABPのハイブリッド体)。DAF抗体の作製方法は、米国特許出願公開第2008/0069820号(参照により、その全体が援用される)に説明されている。還元と酸化によるABPの作製方法は、Carlring et al.,PLoS One,2011,6:e22533(参照により、その全体が援用される)に説明されている。DVD−Ig(商標)の作製方法は、米国特許第7,612,181号(参照により、その全体が援用される)に説明されている。DART(商標)の作製方法は、Moore et al.,Blood,2011,117:454−451(参照により、その全体が援用される)に説明されている。DuoBody(登録商標)の作製方法は、Labrijn et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,2013,110:5145−5150、Gramer et al.,mAbs,2013,5:962−972及びLabrijn et al.,Nature Protocols,2014,9:2450−2463(それぞれ、参照により、その全体が援用される)に説明されている。IgG由来のCH3のC末端に融合したscFvを含む抗体の作製方法は、Coloma and Morrison,Nature Biotechnol.,1997,15:159−163(参照により、その全体が援用される)に説明されている。Fab分子が免疫グロブリンの定常領域に結合している抗体の作製方法は、Miler et al.,J.Immunol.,2003,170:4854−4861(参照により、その全体が援用される)に説明されている。CovX−Bodyの作製方法は、Doppalapudi et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,2010,107:22611−22616(参照により、その全体が援用される)に説明されている。Fcab抗体の作製方法は、Wozniak−Knopp et al.,Protein Eng.Des.Sel.,2010,23:289−297(参照により、その全体が援用される)に説明されている。TandAb(登録商標)抗体の作製方法は、Kipriyanov et al.,J.Mol.Biol.,1999,293:41−56及びZhukovsky et al.,Blood,2013,122:5116(それぞれ、参照により、その全体が援用される)に説明されている。タンデムFabの作製方法は、WO2015/103072(参照により、その全体が援用される)に説明されている。Zybody(商標)の作製方法は、LaFleur et al.,mAbs,2013,5:208−218(参照により、その全体が援用される)に説明されている。
3.9.バリアントの作製方法
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、親ABPの親和性成熟バリアントであり、このバリアントは、例えば、ファージディスプレイベースの親和性成熟技法を用いて作製してよい。簡潔に述べると、1つ以上のCDR残基を変異させ、そのバリアントABPまたはその一部をファージに提示させ、親和性についてスクリーニングしてよい。このような改変は、CDR「ホットスポット」、すなわち、体細胞成熟プロセス中に高い頻度で変異が起こるコドンによってコードされる残基(Chowdhury,Methods Mol.Biol.,2008,207:179−196(参照により、その全体が援用される)を参照されたい)及び/または抗原と接触する残基で行ってよい。
エラープローンPCR、鎖シャッフリング及びオリゴヌクレオチド特異的変異誘発(トリヌクレオチド特異的変異誘発(TRIM)など)を含め、いずれかの好適な方法を用いて、ABPをコードするポリヌクレオチド配列(複数可)に可変性を導入できる。いくつかの態様では、いくつかのCDR残基(例えば一度に4〜6個の残基)をランダム化する。抗原結合に関与するCDR残基は、例えば、アラニンスキャンニング変異誘発またはモデリングを用いて、特異的に同定してよい。CDR−H3とCDR−L3が特に変異の標的となることが多い。
多様性を可変領域及び/またはCDRに導入することを用いて、二次ライブラリーを作製できる。続いて、この二次ライブラリーをスクリーニングして、親和性の向上したABPバリアントを同定する。二次ライブリーの構築と、そのライブラリーからの再選択による親和性成熟は、例えば、Hoogenboom et al.,Methods in Molecular Biology,2001,178:1−37(参照により、その全体が援用される)に説明されている。
3.10.ベクター、宿主細胞及び組み換え方法
また、本発明で提供するのは、TIGIT ABPをコードする単離核酸と、その核酸を含むベクターと、そのベクターと核酸を含む宿主細胞と、ABPを作製するための組み換え技法である。
ABPの組み換え産生では、そのABPをコードする核酸(複数可)を単離して、さらなるクローニング(すなわち、DNAの増幅)または発現のために、その核酸を複製可能なベクターに挿入してよい。いくつかの態様では、この核酸は、例えば、米国特許第5,204,244号(参照により、その全体が援用される)に説明されているように、相同組み換えによって作製してよい。
当該技術分野においては、多種多様なベクターが知られている。ベクター成分は概して、例えば、米国特許第5,534,615号(参照により、その全体が援用される)に説明されているように、シグナル配列、複製起点、1つ以上のマーカー遺伝子、エンハンサー要素、プロモーター及び転写終結配列のうちの1つ以上を含む。
好適な宿主細胞の例示的な例は、下に示されている。これらの宿主細胞は、限定するようには意図されておらず、いずれかの好適な宿主細胞を用いて、本発明で提供するABPを作製してよい。
好適な宿主細胞としては、いずれかの原核(例えば細菌)細胞、下等真核(例えば酵母)細胞または高等真核(例えば哺乳動物)細胞が挙げられる。好適な原核生物としては、真正細菌、例えば、グラム陰性またはグラム陽性生物など、例えば、腸内細菌科(Enterobacteriaceae)(エシェリキア属(Escherichia)(大腸菌)、エンテロバクター属(Enterobacter)、エルウィニア属(Erwinia)、クレブシエラ属(Klebsiella)、プロテウス属(Proteus)、サルモネラ属(Salmonella)(S.チフィリウム(S.typhimurium))、セラチア属(Serratia)(S.マルセッセンス(S.marcescans))、シゲラ属(Shigella)、バチルス属(Bacilli)(B.スブチリス(B.subtilis)及びB.リケニフォルミス(B.licheniformis))など)、シュードモナス属(Pseudomonas)(P.エルギノーサ(P.aeruginosa))及びストレプトミセス属(Streptomyces)が挙げられる。1つの有用な大腸菌クローニング宿主は、大腸菌294であるが、大腸菌B、大腸菌X1776及び大腸菌W3110などの他の株も適している。
原核生物に加えて、糸状菌または酵母のような真核微生物も、TIGIT ABPコードベクターに好適なクローニングまたは発現宿主である。サッカロミセス・セレビシア(Saccharomyces cerevisiae)、すなわち一般的なパン酵母は、広く用いられている下等真核宿主微生物である。しかしながら、シゾサッカロミセス・ポンベ(Schizosaccharomyces pombe)、クリベロミセス属(Kluyveromyces)(K.ラクチス(K.lactis)、K.フラギリス(K.fragilis)、K.ブルガリカス(K.bulgaricus)、K.ウィッケラミイ(K.wickeramii)、K.ワルチイ(K.waltii)、K.ドロソフィラム(K.drosophilarum)、K.サーモトレランス(K.thermotolerans)及びK.マルキシアヌス(K.marxianus))、ヤロウイア属(Yarrowia)、ピキア・パストリス(Pichia pastoris)、カンジダ属(Candida)(C.アルビカンス(C.albicans))、トリコデルマ・レーシア(Trichoderma reesia)、アカパンビ(Neurospora crassa)、シュワニオミセス属(Schwanniomyces)(S.オクシデンタリス(S.occidentalis))、ならびに糸状菌、例えば、ペニシリウム属(Penicillium)、トリポクラジウム属(Tolypocladium)及びアスペルギルス属(Aspergillus)(A.ニデュランス(A.nidulans)及びA.ニガー(A.niger))のような多くのその他の属、種及び株が利用可能かつ有用である。
有用な哺乳動物宿主細胞としては、COS−7細胞、HEK293細胞、ベビーハムスター腎臓(BHK)細胞、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)、マウスセルトーリ細胞、アフリカミドリザル腎臓細胞(VERO−76)などが挙げられる。
本発明のTIGIT ABPを産生させるのに用いる宿主細胞は、様々な培地で培養してよい。例えば、ハムF10、最小必須培地(MEM)、RPMI−1640及びダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)のような市販の培地が、宿主細胞の培養に適している。加えて、Ham et al.,Meth.Enz.,1979,58:44、Barnes et al.,Anal.Biochem.,1980,102:255、ならびに米国特許第4,767,704号、同第4,657,866号、同第4,927,762号、同第4,560,655号及び同第5,122,469号またはWO90/03430及びWO87/00195に記載されているいずれかの培地を用いてよい。上記の各参照文献は、参照により、その全体が援用される。
必要に応じて、これらの培地のいずれにも、ホルモン及び/またはその他の成長因子(インスリン、トランスフェリンまたは上皮細胞成長因子など)、塩(塩化ナトリウム、カルシウム、マグネシウム及びホスフェートなど)、緩衝液(HEPESなど)、ヌクレオチド(アデノシン及びチミジンなど)、抗生物質、微量要素(通常、マイクロモルの範囲の終濃度で存在する無機化合物として定義する)、ならびにグルコースまたは同等のエネルギー源を添加してよい。いずれかの他の必要な助剤を、当業者であれば分かる適切な濃度で含めてもよい。
温度、pHなどの培養条件は、発現について選択した宿主細胞で事前に用いた条件であり、当業者には明らかであろう。
組み換え技法を用いるときには、ABPは、細胞内に産生させることも、ペリプラズム間隙内に産生させることも、培地に直接分泌させることもできる。ABPを細胞内に産生させるときには、第1のステップとして、例えば遠心分離または限外ろ過によって、微粒子状の破片(宿主細胞断片または溶解断片のいずれか)を除去する。例えば、Carter et al.(Bio/Technology,1992,10:163−167、参照により、その全体が援用される)に、大腸菌のペリプラズム間隙に分泌されるABPを単離する手順が説明されている。簡潔に述べると、ナトリウムアセテート(pH3.5)、EDTA及びフェニルメチルスルホニルフルオリド(PMSF)の存在下で、細胞ペーストを約30分かけて解凍する。細胞破片は、遠心分離によって除去することができる。
いくつかの実施形態では、ABPは、無細胞系で産生させる。いくつかの態様では、この無細胞系は、Yin et al.,mAbs,2012,4:217−225(参照により、その全体が援用される)に説明されているようなインビトロ転写及び翻訳系である。いくつかの態様では、この無細胞系では、真核細胞または原核細胞から得た無細胞抽出物を使用する。いくつかの態様では、この原核細胞は、大腸菌である。例えば、ABPが、不溶性凝集体として細胞に蓄積する場合、またはペリプラズム発現で得られる収率が低い場合には、ABPの無細胞発現が有用なことがある。
ABPを培地に分泌させる場合には、概して、まず、市販のタンパク質濃縮フィルター、例えば、Amicon(登録商標)またはMillipore(登録商標)Pellcon(登録商標)という限外ろ過ユニットを用いて、その発現系から得られる上清を濃縮する。上記のステップのいずれかに、PMSFのようなプロテアーゼインヒビターを含めて、タンパク質分解を阻害してよいとともに、抗生物質を含めて、外来性の汚染菌の増殖を防いでよい。
例えば、ヒドロキシアパタイトクロマトグラフィー、ゲル電気泳動、透析及び親和性クロマトグラフィーを用いて、細胞から調製されたABP組成物を精製でき、特に、親和性クロマトグラフィーが有用な精製技法である。プロテインAの親和性リガンドとしての適性は、ABPに存在するあらゆる免疫グロブリンFcドメインの種とアイソタイプに左右される。プロテインAを用いて、ヒトγ1、γ2またはγ4重鎖を含むABPを精製できる(Lindmark et al.,J.Immunol.Meth.,1983,62:1−13(参照により、その全体が援用される))。プロテインGは、すべてのマウスアイソタイプとヒトγ3に有用である(Guss et al.,EMBO J.,1986,5:1567−1575(参照により、その全体が援用される))。
親和性リガンドが結合するマトリックスは、アガロースであることが最も多いが、他のマトリックスも利用可能である。機械的に安定しているマトリックス(制御細孔ガラスまたはポリ(スチレンジビニル)ベンゼンなど)により、流速が向上可能になり、処理時間の短縮は、アガロースで実現できる。ABPが、CH3ドメインを含む場合、精製には、BakerBond ABX(登録商標)という樹脂が有用である。
タンパク質精製のための他の技法(イオン交換カラムでの分画、エタノール沈殿、逆相HPLC、シリカクロマトグラフィー、ヘパリンSepharose(登録商標)クロマトグラフィー、クロマトフォーカシング、SDS−PAGE及び硫安分画など)も利用可能であり、当業者であれば、これらの技法を適用できる。
いずれかの予備精製ステップ(複数可)の後、pHが約2.5〜約4.5の溶出用緩衝液を用いるとともに、概して低い塩濃度(例えば約0〜約0.25Mの塩)で行う低pH疎水性相互作用クロマトグラフィーに、目的のABPと夾雑物とを含む混合物をかけてよい。
4.アッセイ
当該技術分野において知られている様々なアッセイを用いて、本発明で提供するTIGIT ABPの同定と特徴付けを行ってよい。
4.1.結合、競合及びエピトープマッピングアッセイ
本発明で提供するABPの特異的抗原結合活性は、本開示の他の箇所に説明されているように、SPR、BLI、RIA及びMSD−SETを用いることを含むいずれかの好適な方法によって評価してよい。加えて、抗原結合活性は、ELISAアッセイ及びウエスタンブロットアッセイによって評価してもよい。
2つのABPまたはABPと別の分子(例えば、TIGITの1つ以上のリガンド)間の競合を測定するためのアッセイは、本開示の別の箇所と、例えば、Harlow and Lane,Antibodies:A Laboratory Manual ch.14,1988,Cold Spring Harbor Laboratory,Cold Spring Harbor,N.Y(参照により、その全体が援用される)に説明されている。
本発明で提供するABPが結合するエピトープをマッピングするアッセイは、例えば、Morris“Epitope Mapping Protocols,”in Methods in Molecular Biology vol.66,1996,Humana Press,Totowa,N.J.(参照により、その全体が援用される)に説明されている。いくつかの実施形態では、このエピトープは、ペプチド競合によって割り出す。いくつかの実施形態では、このエピトープは、質量分析法によって割り出す。いくつかの実施形態では、このエピトープは、結晶解析法によって割り出す。
4.2.TIGITアンタゴナイズ作用アッセイ
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPをスクリーニングして、TIGITに対するアンタゴナイズ活性を有するABPの同定または特徴付けを行う。いずれかの好適なアッセイを用いて、このようなABPの同定または特徴付けを行ってよい。いくつかの態様では、このアッセイでは、エフェクターT細胞を、本発明で提供するABPと接触させた後に、そのエフェクターT細胞によって分泌されるサイトカインの量を測定する。いくつかの態様では、このサイトカインは、IL−2、IL−6、LT−α、TNF、GM−CSF、IFNγ及びこれらの組み合わせから選択される。いくつかの態様では、上記のサイトカインは、sCD40L、VEGF、TGF−α、RANTES、PDGF−AB/BB、PDGF−AA、MIP−1β、MIP−1α、MDC(CCL22)、MCP−3、MCP−1、IP−10、IL−17A、IL−2Rα、IL−15、IL−13、IL−12(p70)、IL−12(p40)、IL−10、IL−9、IL−8、IL−7、IL−5、IL−4、IL−3、IL−2、IL−2Rα、IL−1RA、IL−1β、IL−1α、IFNγ、IFNα2、GRO、GM−CSF、G−CSF、フラクタルカイン、Flt−3リガンド、FGF−2、エオタキシン、EGF及びこれらの組み合わせから選択される。
いくつかの実施形態では、エフェクター細胞を、CD3のアゴニストとともに共刺激して、そのエフェクター細胞によるサイトカインの分泌を促す。いくつかの態様では、このCD3アゴニストは、準最大レベルで供給する。
いくつかの態様では、このアッセイでは、エフェクターT細胞を、本発明で提供するABPと接触させた後に、そのエフェクターT細胞の増殖を測定してよい。いくつかの態様では、このエフェクターT細胞の増殖は、色素(例えば、カルボキシフルオレセインジアセテートスクシンイミジルエステル、CFSE)の希釈、トリチウム化チミジンの取り込み、発光細胞生存能アッセイまたは当該技術分野において知られているその他のアッセイによって測定する。
いくつかの態様では、このアッセイでは、制御性T細胞を、本発明で提供するABPと接触させた後に、その制御性T細胞の分化、サイトカインの産生、生存能(例えば生存率)、増殖または抑制活性を測定してよい。
いくつかの態様では、このアッセイでは、NK細胞を、本発明で提供するABPと接触させた後に、そのNK細胞の細胞傷害活性を測定してよい。いくつかの態様では、NK細胞の細胞傷害活性は、NKの媒介による標的細胞(例えばK562細胞株)の殺傷を定量する細胞傷害性アッセイを用いて測定する。Jang et al.,Ann.Clin.Lab.Sci.,2012,42:42−49(参照により、その全体が援用される)を参照されたい。
いくつかの態様では、上記のアッセイでは、グランザイムBの量を測定してよい。いくつかの態様では、上記のアッセイでは、パーフォリンの量を測定してよい。
4.3.エフェクター機能に関するアッセイ
Ravetch and Kinet,Annu.Rev.Immunol.,1991,9:457−492、米国特許第5,500,362号、同第5,821,337号、Hellstrom et al.,Proc.Nat’l Acad.Sci.USA,1986,83:7059−7063、Hellstrom et al.,Proc.Nat’l Acad.Sci.USA,1985,82:1499−1502、Bruggemann et al.,J.Exp.Med.,1987,166:1351−1361、Clynes et al.,Proc.Nat’l Acad.Sci.USA,1998,95:652−656、WO2006/029879、WO2005/100402、Gazzano−Santoro et al.,J.Immunol.Methods,1996,202:163−171、Cragg et al.,Blood,2003,101:1045−1052、Cragg et al.Blood,2004,103:2738−2743及びPetkova et al.,Int’l.Immunol.,2006,18:1759−1769(それぞれ、参照により、その全体が援用される)に説明されているものを含め、当該技術分野において知られている様々なインビトロ及びインビボアッセイを用いて、本発明で提供するABPによる処理後のエフェクター機能を評価してよい。
5.医薬組成物
本発明で提供するABPは、いずれかの適切な医薬組成物に調合して、いずれかの好適な投与経路によって投与できる。好適な投与経路としては、動脈内経路、皮内経路、筋肉内経路、腹腔内経路、静脈内経路、経鼻経路、非経口経路、経肺経路及び皮下経路が挙げられるが、これらに限らない。
この医薬組成物は、1つ以上の医薬品賦形剤を含んでよい。いずれかの好適な医薬品賦形剤を用いてよく、当業者は、好適な医薬品賦形剤を選択することができる。したがって、下に示されている医薬品賦形剤は、例示するように意図されており、限定するものではない。追加の医薬品賦形剤としては、例えば、Handbook of Pharmaceutical Excipients,Rowe et al.(Eds.)6th Ed.(2009)(参照により、その全体が援用される)に記載されているものが挙げられる。
いくつかの実施形態では、この医薬組成物は、消泡剤を含む。いずれかの好適な消泡剤を用いてよい。いくつかの態様では、消泡剤は、アルコール、エーテル、油、ワックス、シリコーン、界面活性剤及びこれらの組み合わせから選択される。いくつかの態様では、消泡剤は、鉱油、植物油、エチレンビスステアルアミド、パラフィンワックス、エステルワックス、脂肪アルコールワックス、長鎖脂肪酸アルコール、脂肪酸石鹸、脂肪酸エステル、シリコングリコール、フルオロシリコーン、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールコポリマー、ポリジメチルシロキサン−シリコンジオキサイド、エーテル、オクチルアルコール、カプリルアルコール、ソルビタントリオレエート、エチルアルコール、2−エチル−ヘキサノール、ジメチコン、オレイルアルコール、シメチコン及びこれらの組み合わせから選択される。
いくつかの実施形態では、上記の医薬組成物は、共溶媒を含む。共溶媒の例示的な例としては、エタノール、ポリ(エチレン)グリコール、ブチレングリコール、ジメチルアセトアミド、グリセリン、プロピレングリコール及びこれらの組み合わせが挙げられる。
いくつかの実施形態では、上記の医薬組成物は、緩衝剤を含む。緩衝剤の例示的な例としては、アセテート、ボレート、カーボネート、ラクテート、マレート、ホスフェート、シトレート、ハイドロキサイド、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、グリシン、メチオニン、グアーガム、モノナトリウムグルタメート及びこれらの組み合わせが挙げられる。
いくつかの実施形態では、上記の医薬組成物は、担体または充填剤を含む。担体または充填剤の例示的な例としては、ラクトース、マルトデキストリン、マンニトール、ソルビトール、キトサン、ステアリン酸、キサンタンガム、グアーガム及びこれらの組み合わせが挙げられる。
いくつかの実施形態では、上記の医薬組成物は、界面活性剤を含む。界面活性剤の例示的な例としては、d−αトコフェロール、ベンザルコニウムクロライド、ベンゼトニウムクロライド、セトリミド、セチルピリジニウムクロライド、ドキュセートナトリウム、グリセリルベヘネート、グリセリルモノオレエート、ラウリン酸、マクロゴール15ヒドロキシステアレート、ミリスチルアルコール、リン脂質、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンステアレート、ポリオキシルグリセリド、ナトリウムラウリルサルフェート、ソルビタンエステル、ビタミンEポリエチレン(グリコール)サクシネート及びこれらの組み合わせが挙げられる。
いくつかの実施形態では、上記の医薬組成物は、固結防止剤を含む。固結防止剤の例示的な例としては、カルシウムホスフェート(第三)、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、マグネシウムオキサイド及びこれらの組み合わせが挙げられる。
上記の医薬組成物とともに用いてよいその他の賦形剤としては、例えば、アルブミン、抗酸化剤、抗細菌剤、抗真菌剤、生体吸収性ポリマー、キレート剤、放出制御剤、希釈剤、分散剤、溶解促進剤、乳化剤、ゲル化剤、軟膏基剤、透過促進剤、保存剤、可溶化剤、溶媒、安定化剤、糖及びこれらの組み合わせが挙げられる。これらの各賦形剤の具体例は、例えば、Handbook of Pharmaceutical Excipients,Rowe et al.(Eds.)6th Ed.(2009),The Pharmaceutical Press(参照により、その全体が援用される)に記載されている。
いくつかの実施形態では、上記の医薬組成物は、溶媒を含む。いくつかの態様では、溶媒は、滅菌等張食塩液またはデキストロース溶液のような塩類溶液である。いくつかの態様では、溶媒は、注射用水である。
いくつかの実施形態では、上記の医薬組成物は、マイクロ粒子またはナノ粒子のような微粒子形態である。マイクロ粒子とナノ粒子は、ポリマーまたは脂質のようないずれかの好適な材料から形成してよい。いくつかの態様では、マイクロ粒子またはナノ粒子は、ミセル、リポソームまたはポリマーソームである。
水は、一部のABPの分解を促し得るので、さらに本発明で提供するのは、ABPを含む無水の医薬組成物と剤形である。
本発明で提供する無水の医薬組成物と剤形は、無水または低水分含有成分と、低水分または低湿条件を用いて調製できる。製造、包装及び/または保管の際に、水分及び/または湿気と実質的に接触することが予測される場合には、ラクトースと、第一または第二アミンを含む少なくとも1つの活性成分とを含む医薬組成物と剤形は、無水のものであることができる。
無水医薬組成物は、その無水性が維持されるように調製及び保管する必要がある。したがって、その無水組成物を好適な処方キットに含めることができるように、無水組成物は、水への曝露を防ぐことが知られている材料を用いて包装できる。好適な包装材の例としては、密閉フォイル、プラスチック、単位用量用容器(例えばバイアル)、ブリスターパック及びストリップパックが挙げられるが、これらに限らない。
5.1.非経口用剤形
特定の実施形態では、本発明で提供するABPは、非経口用剤形として調合する。非経口用剤形は、様々な経路(皮下経路、静脈内経路(注入及びボーラス注射を含む)、筋肉内経路及び動脈内経路が挙げられるが、これらに限らない)によって、対象に投与できる。これらの投与は典型的には、汚染物に対する、対象生得の防御系を通らないので、非経口用剤形は典型的には、無菌であるか、または対象に投与する前に、滅菌することができる。非経口用剤形の例としては、すぐに注射できる液剤、製薬学的に許容可能な注射用ビヒクルに溶解または懸濁するようになっている乾燥(例えば凍結乾燥)剤、すぐに注射できる懸濁剤、及び乳剤が挙げられるが、これらに限らない。
非経口用剤形を用意するのに使用できる好適なビヒクルは、当業者に周知である。例としては、注射用水USP、水性ビヒクル(以下に限らないが、ナトリウムクロライド注射液、リンゲル注射液、デキストロース注射液、デキストロース及びナトリウムクロライド注射液及び乳酸リンゲル注射液など)、水混和性ビヒクル(以下に限らないが、エチルアルコール、ポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコールなど)、ならびに非水性ビヒクル(以下に限らないが、コーン油、綿実油、ラッカセイ油、ゴマ油、エチルオレエート、イソプロピルミリステート及びベンジルベンゾエートなど)が挙げられるが、これらに限らない。
非経口用剤形には、本明細書に開示されているABPのうちの1つ以上の溶解性を向上させる賦形剤も組み込むことができる。
いくつかの実施形態では、非経口用剤形は、凍結乾燥されている。例示的な凍結乾燥製剤は、例えば、米国特許第6,267,958号及び同第6,171,586号、ならびにWO2006/044908(それぞれ、参照により、その全体が援用される)に説明されている。
6.投与量及び投与単位形態
ヒト用治療剤では、医師は、予防または治療的処置に従うとともに、治療する対象に特有の年齢、体重、状態及びその他の要因に従って、最も適切とその医師がみなす薬量を割り出すことになる。
特定の実施形態では、本発明で提供する組成物は、医薬組成物または単回用量単位形態である。本発明で提供する医薬組成物と単回用量単位形態は、予防または治療用のABPの1つ以上を予防または治療有効量で含む。
障害またはその1つ以上の症状の予防または治療に有効となる、ABPまたは組成物の量は、その疾患または状態の性質及び重症度と、ABPを投与する経路によって変化することになる。頻度と用量も、投与する具体的な治療剤(例えば治療または予防用の作用物質)、障害、疾患または状態の重症度、投与経路、ならびに対象の年齢、身体、体重、応答及び過去の病歴に応じて、各対象に特有の要因に従って変化することになる。有効な用量は、インビトロまたは動物モデル試験系から得られる用量−応答曲線から推定してよい。
特定の実施形態では、組成物の例示的な用量としては、対象または試料重量1キログラム当たり、ミリグラムまたはマイクログラム単位の量のABP(例えば、1キログラム当たり約10マイクログラム〜1キログラム当たり約50ミリグラム、1キログラム当たり約100マイクログラム〜1キログラム当たり約25ミリグラム、または1キログラム当たり約100マイクログラム〜1キログラム当たり約10ミリグラム)が挙げられる。特定の実施形態では、本発明で提供するABPの用量のうち、対象の障害またはその1つ以上の症状を予防、治療、管理または改善するする目的で投与するABPの重量ベースの用量は、対象の体重1kg当たり0.1mg、対象の体重1kg当たり1mg、対象の体重1kg当たり2mg、対象の体重1kg当たり3mg、対象の体重1kg当たり4mg、対象の体重1kg当たり5mg、対象の体重1kg当たり6mg、対象の体重1kg当たり10mgまたは対象の体重1kg当たり15mg以上である。いくつかのケースでは、当業者には明らかなように、本明細書に開示されている範囲外の、ABPの用量を用いる必要がある場合もある。さらに、臨床医または治療を行う医師は、対象の応答を踏まえて、治療を中断、調節または終了する方法と時期が分かることも留意される。
当業者であれば容易に分かるように、疾患及び状態によって異なる治療有効量を適用可能である場合がある。同様に、本明細書に示されている投与量及び投与頻度スケジュールには、上記のような障害を予防、管理、治療または改善するのには十分であるが、本発明で提供するABPに伴う副作用を発生させるには不十分であるか、またはそのような副作用を軽減するのに十分である量も含まれる。さらに、対象に、本発明で提供する組成物を複数用量、投与するときには、すべての用量が同じである必要はない。例えば、対象に投与する用量を増加させて、その組成物の予防または治療作用を向上させてもよく、あるいは、用量を減少させて、特定の対象に生じている1つ以上の副作用を軽減してもよい。
特定の実施形態では、治療または予防は、本発明で提供するABPまたは組成物の1負荷量以上で開始してから、1維持量以上にすることができる。
特定の実施形態では、本発明で提供するABPまたは組成物の1用量を投与して、対象の血液または血清において、ABPの定常状態濃度をもたらすことができる。定常状態濃度は、当業者が利用できる技法に従った測定によって割り出すことも、対象の身体的特徴(身長、体重及び年齢など)に基づくこともできる。
特定の実施形態では、同じ組成物の投与を繰り返してよく、その投与は、少なくとも1日おき、2日おき、3日おき、5日おき、10日おき、15日おき、30日おき、45日おき、2カ月おき、75日おき、3カ月おきまたは6カ月おきであってよい。
本開示の別の箇所でさらに詳細に論じられているように、本発明で提供するABPは任意に応じて、疾患または障害を予防または治療するのに有用な1つ以上の追加の作用物質とともに投与してよい。このような追加の作用物質の有効量は、その製剤に存在するABPの量、障害または治療のタイプ、及び当該技術分野において知られているか、または本明細書に記載されているその他の要因に左右されることがある。
7.治療への適用
治療に適用する際には、本発明のABPは、哺乳動物、概してヒトに、製薬学的に許容可能な剤形(当該技術分野において知られている剤形、及び上述した剤形など)で投与する。例えば、本発明のABPは、ヒトに、ボーラスとして、もしくはある期間にわたる持続注入によって静脈内投与するか、筋肉内経路、腹腔内経路、脳脊髄内経路、皮下経路、関節内経路、滑液嚢内経路、髄腔内経路または腫瘍内経路によって投与してよい。ABPは、局所的及び全身的な治療効果をもたらすために、腫瘍周囲経路、病巣内経路または病変周囲経路によっても適切に投与される。例えば、卵巣腫瘍の治療では、腹腔内経路が特に有用であることがある。
本発明で提供するABPは、TIGITに関わるいずれかの疾患または状態の治療に有用であることがある。いくつかの実施形態では、この疾患または状態は、抗TIGIT ABPによる治療から効果を得ることのできる疾患または状態である。いくつかの実施形態では、この疾患または状態は、腫瘍である。いくつかの実施形態では、この疾患または状態は、細胞増殖性障害である。いくつかの実施形態では、この疾患または状態は、がんである。いくつかの実施形態では、この疾患または状態は、ウイルス感染症である。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、医薬として用いるために供給するものである。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、医薬の製造または調製で用いるために供給するものである。いくつかの実施形態では、この医薬は、抗TIGIT ABPから効果を得ることのできる疾患または状態の治療のためのものである。いくつかの実施形態では、この疾患または状態は、腫瘍である。いくつかの実施形態では、この疾患または状態は、細胞増殖性障害である。いくつかの実施形態では、この疾患または状態は、がんである。いくつかの実施形態では、この疾患または状態は、ウイルス感染症である。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するのは、本発明で提供するABPを有効量、対象に投与することによって、治療を必要とする対象の疾患または状態を治療する方法である。いくつかの態様では、この疾患または状態は、がんである。いくつかの態様では、この疾患または状態は、ウイルス感染症である。
いずれかの好適ながんを、本発明で提供するABPで治療してよい。例示的な好適ながんとしては、例えば、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、副腎皮質癌、肛門がん、虫垂がん、星状細胞腫、基底細胞癌、脳腫瘍、胆管がん、膀胱がん、骨がん、乳がん、気管支腫瘍、原発部位不明癌、心臓腫瘍、子宮頸がん、脊索腫、大腸がん、結腸直腸がん、頭蓋咽頭腫、腺管癌、胚芽腫、子宮体がん、上衣腫、食道がん、鼻腔神経芽細胞腫、線維性組織球腫、ユーイング肉腫、眼がん、胚細胞腫瘍、胆嚢がん、胃がん、消化管カルチノイド腫、消化管間質腫瘍、妊娠性絨毛疾患、神経膠腫、頭頸部がん、肝細胞がん、組織球増殖症、ホジキンリンパ腫、下咽頭がん、眼内黒色腫、膵島細胞腫、カポジ肉腫、腎臓がん、ランゲルハンス細胞組織球増殖症、喉頭がん、口唇がん及び口腔がん、肝臓がん、非浸潤性小葉癌、肺がん、マクログロブリン血症、悪性線維性組織球腫、黒色腫、メルケル細胞癌、中皮腫、原発不明転移性扁平上皮性頸部がん、NUT遺伝子関与正中線癌、口腔がん、多発性内分泌腫瘍症候群、多発性骨髄腫、菌状息肉腫、骨髄異形成症候群、骨髄異形成/骨髄増殖性腫瘍、鼻腔及び副鼻腔がん、鼻咽頭がん、神経芽腫、非小細胞肺がん、口腔咽頭がん、骨肉腫、卵巣がん、膵臓がん、乳頭腫症、傍神経節腫瘍、副甲状腺がん、陰茎がん、咽頭がん、褐色細胞腫、下垂体腫瘍、胸膜肺芽腫、中枢神経原発リンパ腫、前立腺がん、直腸がん、腎細胞がん、腎盂及び尿管がん、網膜芽腫、ラブドイド腫瘍、唾液腺がん、セザリー症候群、皮膚がん、小細胞肺がん、小腸がん、軟部組織肉腫、脊髄腫瘍、胃がん、T細胞リンパ腫、奇形腫、睾丸がん、咽喉がん、胸腺腫及び胸腺がん、甲状腺がん、尿道がん、子宮がん、膣がん、外陰がん、ならびにウィルムス腫瘍が挙げられる。
いずれかの好適なウイルスを、本発明で提供するABPで治療してよい。例示的な好適なウイルスとしては、例えば、アデノ随伴ウイルス、アイチウイルス、オーストラリアコウモリリッサウイルス、BKポリオーマウイルス、バンナウイルス、バーマ森林ウイルス、ブニヤンベラウイルス、ラクロスブニヤウイルス、カンジキウサギブニヤウイルス、オナガザルヘルペスウイルス、チャンディプラウイルス、チクングンヤウイルス、コサウイルスA、牛痘ウイルス、コクサッキーウイルス、クリミア・コンゴ出血熱ウイルス、デングウイルス、ドーリウイルス、ジュグベウイルス、デュベンヘイジウイルス、東部ウマ脳炎ウイルス、エボラウイルス、エコーウイルス、脳心筋炎ウイルス、エプスタインバーウイルス、ヨーロッパコウモリリッサウイルス、GBウイルスC/G型肝炎ウイルス、ハンターンウイルス、ヘンドラウイルス、A型肝炎ウイルス、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、E型肝炎ウイルス、デルタ肝炎ウイルス、馬痘ウイルス、ヒトアデノウイルス、ヒトアストロウイルス、ヒトコロナウイルス、ヒトサイトメガロウイルス、ヒトエンテロウイルス、ヒトヘルペスウイルス1、ヒトヘルペスウイルス2、ヒトヘルペスウイルス6、ヒトヘルペスウイルス7、ヒトヘルペスウイルス8、ヒト免疫不全ウイルス、ヒトパピローマウイルス1、ヒトパピローマウイルス2、ヒトパピローマウイルス、ヒトパラインフルエンザ、ヒトパルボウイルスB19、ヒト呼吸器合胞体ウイルス、ヒトライノウイルス、ヒトSARSコロナウイルス、ヒトスプーマレトロウイルス、ヒトTリンパ球向性ウイルス、ヒトトロウイルス、インフルエンザAウイルス、インフルエンザBウイルス、インフルエンザCウイルス、イスファハンウイルス、JCポリオーマウイルス、日本脳炎ウイルス、フニンアレナウイルス、KIポリオーマウイルス、クンジンウイルス、ラゴスコウモリウイルス、ビクトリア湖マールブルグウイルス、ランガトウイルス、ラッサウイルス、ローズデールウイルス、跳躍病ウイルス、リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス、マチュポウイルス、マヤロウイルス、MERSコロナウイルス、麻疹ウイルス、メンゴ脳心筋炎ウイルス、メルケル細胞ポリオーマウイルス、モコラウイルス、伝染性軟属腫ウイルス、サルポックスウイルス、ムンプスウイルス、マレーバレー脳炎ウイルス、ニューヨークウイルス、ニパウイルス、ノーウォークウイルス、オニョンニョンウイルス、オーフウイルス、オロプーシェウイルス、ピチンデウイルス、ポリオウイルス、プンタトロフレボウイルスウイルス、プーマラウイルス、狂犬病ウイルス、リフトバレー熱ウイルス、ローザウイルスA、ロスリバーウイルス、ロタウイルスA、ロタウイルスB、ロタウイルスC、風疹ウイルス、サギヤマウイルス、サリウイルスA、サシチョウバエ熱シシリー型ウイルス、サッポロウイルス、セムリキ森林ウイルス、ソウルウイルス、サルフォーミーウイルス、サルウイルス5、シンドビスウイルス、サウサンプトンウイルス、セントルイス脳炎ウイルス、ダニ媒介ポワサンウイルス、トルクテノウイルス、トスカーナウイルス、ウークニエミウイルス、ワクシニアウイルス、水痘帯状疱疹ウイルス、痘瘡ウイルス、ベネズエラウマ脳炎ウイルス、水疱性口内炎ウイルス、西部ウマ脳炎ウイルス、WUポリオーマウイルス、ウエストナイルウイルス、ヤバサル腫瘍ウイルス、ヤバ様病ウイルス、黄熱ウイルス、ならびにジカウイルスが挙げられる。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するのは、TIGITをアンタゴナイズする必要のある対象に、本発明で提供するABPを有効量投与することによって、その対象の標的細胞において、TIGITをアンタゴナイズする方法である。いくつかの態様では、本発明で提供するABPによるTIGITのアンタゴナイズ作用によって、標的細胞によるIL−2、LT−α、IL−6、TNF、GM−CSF、IFNγまたはこれらの組み合わせの分泌が増大する。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するのは、エフェクターT細胞の増殖、生存及び/または機能を向上させる必要のある対象に、本発明で提供するABPを有効量投与することによって、その対象において、エフェクターT細胞の増殖、生存及び/または機能を向上させる方法である。いくつかの態様では、このエフェクターT細胞は、CD4+エフェクターT細胞である。いくつかの態様では、このエフェクターT細胞は、CD8+エフェクターT細胞である。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するのは、制御性T細胞によるエフェクターT細胞の抑制を解除する必要のある対象に、本発明で提供するABPを有効量投与することによって、その対象における、制御性T細胞によるエフェクターT細胞の抑制を解除する方法である。いくつかの態様では、この制御性T細胞は、CD4+CD25+Foxp3+制御性T細胞である。いくつかの態様では、この制御性T細胞は、CD8+CD25+制御性T細胞である。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するのは、ナチュラルキラー(NK)またはナチュラルキラーT(NKT)細胞の活性を向上させる必要のある対象に、本発明で提供するABPを有効量投与することによって、その対象におけるナチュラルキラー(NK)またはナチュラルキラーT(NKT)細胞の活性を向上させる方法である。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するのは、免疫応答を増強する必要のある対象に、本発明で提供するABPを有効量投与することによって、その対象における免疫応答を増強する方法である。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するのは、腫瘍の発生を遅延させる必要のある対象に、本発明で提供するABPを有効量投与することによって、その対象において腫瘍の発生を遅延させる方法である。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するのは、腫瘍の発生を予防する必要のある対象に、本発明で提供するABPを有効量投与することによって、その対象において腫瘍の発生を予防する方法である。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するのは、がんの発症を遅延させる必要のある対象に、本発明で提供するABPを有効量投与することによって、その対象において、がんの発症を遅延させる方法である。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するのは、がんの発症を予防する必要のある対象に、本発明で提供するABPを有効量投与することによって、その対象において、がんの発症を予防する方法である。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するのは、腫瘍のサイズを縮小する必要のある対象に、本発明で提供するABPを有効量投与することによって、その対象の腫瘍のサイズを縮小する方法である。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するのは、転移の数を減少させる必要のある対象に、本発明で提供するABPを有効量投与することによって、その対象において転移の数を減少させる方法である。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するのは、ウイルス感染症の発症を遅延する必要のある対象に、本発明で提供するABPを有効量投与することによって、その対象においてウイルス感染症の発症を遅延する方法である。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するのは、ウイルス感染症の発症を予防する必要のある対象に、本発明で提供するABPを有効量投与することによって、その対象においてウイルス感染症の発症を予防する方法である。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するのは、ウイルス価を低下させる必要のある対象に、本発明で提供するABPを有効量投与することによって、その対象においてウイルス価を低下させる方法である。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するのは、ウイルスを除去する必要のある対象に、本発明で提供するABPを有効量投与することによって、その対象からウイルスを除去する方法である。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するのは、全生存期間、メディアン生存時間または無増悪生存期間を延長する必要のある対象に、本発明で提供するABPを有効量投与することによって、その対象において、全生存期間、メディアン生存時間または無増悪生存期間を延長する方法である。
いくつかの実施形態では、本発明で提供するのは、標準ケア治療剤に対して耐性を持つようになった対象に、本発明で提供するABPを有効量投与することによって、その対象を治療する方法である。いくつかの実施形態では、対象が耐性を持つようになった標準ケア治療剤は、PD−1インヒビターである。別の実施形態では、対象が耐性を持つようになった標準ケア治療剤は、PD−L1インヒビターである。別の実施形態では、対象が耐性を持つようになった標準ケア治療剤は、CTLA−4インヒビターである。
8.併用療法
いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPは、少なくとも1つの追加の治療剤とともに投与する。いずれかの好適な追加の治療剤を、本発明で提供するABPとともに投与してよい。いくつかの態様では、この追加の治療剤は、放射線、細胞傷害剤、化学療法剤、細胞増殖抑制剤、抗ホルモン剤、EGFRインヒビター、免疫刺激剤、血管新生阻害剤及びこれらの組み合わせから選択する。
いくつかの実施形態では、この追加の治療剤は、免疫刺激剤を含む。
いくつかの実施形態では、この免疫刺激剤は、免疫細胞の抑制性レセプターまたはそのリガンドのシグナル伝達をブロックする作用物質である。いくつかの態様では、この抑制性レセプターまたはリガンドは、CTLA−4、PD−1、PD−L1、LAG−3、Tim3、TIGIT、ニューリチン、BTLA、KIR及びこれらの組み合わせから選択する。いくつかの態様では、この作用物質は、抗PD−1抗体(例えばペムブロリズマブまたはニボルマブ)と抗PD−L1抗体(例えばアテゾリズマブ)、抗CTLA−4抗体(例えばイピリムマブ)、及びこれらの組み合わせから選択する。いくつかの態様では、この作用物質は、ペムブロリズマブである。いくつかの態様では、この作用物質は、ニボルマブである。いくつかの態様では、この作用物質は、アテゾリズマブである。
いくつかの実施形態では、追加の治療剤は、PD−1とPD−L1との間の相互作用を阻害する作用物質である。いくつかの態様では、PD−1とPD−L1との間の相互作用を阻害する追加の治療剤は、抗体、ペプチド模倣体及び小分子から選択する。いくつかの態様では、PD−1とPD−L1との間の相互作用を阻害する追加の治療剤は、ペムブロリズマブ、ニボルマブ、アテゾリズマブ、アベルマブ、デュルバルマブ、BMS−936559、スルファモノメトキシン1及びスルファメチゾール2から選択する。いくつかの実施形態では、PD−1とPD−L1との間の相互作用を阻害する追加の治療剤は、例えば、Weinmann et al.,Chem Med Chem,2016,14:1576(DOI:10.1002/cmdc.201500566)(参照により、その全体が援用される)に記載されているように、上記のような活性を有することで当該技術分野において知られているいずれかの治療剤である。いくつかの実施形態では、PD−1とPD−L1との間の相互作用を阻害する作用物質は、本発明で提供するABPと同じ医薬組成物に調合される。いくつかの実施形態では、PD−1とPD−L1との間の相互作用を阻害する作用物質は、本発明で提供するABPとは異なる医薬組成物に調合する。いくつかの実施形態では、PD−1とPD−L1との間の相互作用を阻害する作用物質は、本発明で提供するABPを投与する前に投与する。いくつかの実施形態では、PD−1とPD−L1との間の相互作用を阻害する作用物質は、本発明で提供するABPを投与した後に投与する。いくつかの実施形態では、PD−1とPD−L1との間の相互作用を阻害する作用物質は、本発明で提供するABPと同時に投与するが、その作用物質とABPは、別の医薬組成物で投与する。
いくつかの実施形態では、上記の免疫刺激剤は、免疫細胞の共刺激レセプターのアゴニストである。いくつかの態様では、この共刺激レセプターは、OX40、ICOS、CD27、CD28、4−1BBまたはCD40から選択する。いくつかの実施形態では、このアゴニストは、抗体である。
いくつかの実施形態では、上記の免疫刺激剤は、サイトカインである。いくつかの態様では、このサイトカインは、IL−2、IL−5、IL−7、IL−12、IL−15、IL−21及びこれらの組み合わせから選択する。
いくつかの実施形態では、上記の免疫刺激剤は、腫瘍溶解性ウイルスである。いくつかの態様では、この腫瘍溶解性ウイルスは、単純ヘルペスウイルス、水疱性口内炎ウイルス、アデノウイルス、ニューカッスル病ウイルス、ワクシニアウイルス及びマラバウイルスから選択する。
いくつかの実施形態では、上記の免疫刺激剤は、キメラ抗原レセプターを有するT細胞(CAR−T細胞)である。いくつかの実施形態では、上記の免疫刺激剤は、T細胞に対する二重特異性もしくは多特異性抗体である。いくつかの実施形態では、上記の免疫刺激剤は、抗TGF−β抗体である。いくつかの実施形態では、上記の免疫刺激剤は、TGF−βトラップである。
いくつかの実施形態では、上記の追加の治療剤は、腫瘍抗原に対するワクチンである。いずれかの好適な抗原が、そのワクチンの標的であってよい。ただし、その抗原は、本発明で提供する方法によって治療する腫瘍に存在することを条件とする。いくつかの態様では、この腫瘍抗原は、正常な組織における発現レベルと比べて過剰発現している腫瘍抗原である。いくつかの態様では、この腫瘍抗原は、がん精巣抗原、分化抗原、NY−ESO−1、MAGE−A1、MART及びこれらの組み合わせから選択する。
追加の治療剤のさらなる例としては、タキサン(例えば、パクリタキセルもしくはドセタキセル)、プラチナ剤(例えば、カルボプラチン、オキサリプラチン及び/またはシスプラチン)、トポイソメラーゼインヒビター(例えば、イリノテカン、トポテカン、エトポシド及び/またはミトキサントロン)、ホリン酸(例えばロイコボリン)、またはヌクレオシド代謝インヒビター(例えばフルオロウラシル、カペシタビン及び/またはゲムシタビン)が挙げられる。いくつかの実施形態では、追加の治療剤は、ホリン酸、5−フルオロウラシル及び/またはオキサリプラチンである。いくつかの実施形態では、追加の治療剤は、5−フルオロウラシルとイリノテカンである。いくつかの実施形態では、追加の治療剤は、タキサンとプラチナ剤である。いくつかの実施形態では、追加の治療剤は、パクリタキセルとカルボプラチンである。いくつかの実施形態では、追加の治療剤は、ペメトレキセートである。いくつかの実施形態では、追加の治療剤は、EGFR標的剤、RAF標的剤またはMEK標的剤のような標的治療剤である。
追加の治療剤は、いずれかの好適な手段によって投与してよい。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPと、追加の治療剤は、同じ医薬組成物に含まれている。いくつかの実施形態では、本発明で提供するABPと、追加の治療剤は、異なる医薬組成物に含まれている。
本発明で提供するABPと、追加の治療剤が、異なる医薬組成物に含まれている実施形態では、ABPの投与は、追加の治療剤を投与する前、投与するのと同時及び/または投与した後に行うことができる。いくつかの態様では、本発明で提供するABPと、追加の治療剤の投与は、それぞれの約1カ月以内に行う。いくつかの態様では、本発明で提供するABPと、追加の治療剤の投与は、それぞれの約1週間以内に行う。いくつかの態様では、本発明で提供するABPと、追加の治療剤の投与は、それぞれの約1日以内に行う。いくつかの態様では、本発明で提供するABPと、追加の治療剤の投与は、それぞれの約12時間以内に行う。いくつかの態様では、本発明で提供するABPと、追加の治療剤の投与は、それぞれの約1時間以内に行う。
9.診断方法
対象から得た細胞上でのTIGITの存在を検出する方法も提供する。このような方法を用いて、例えば、本発明で提供するABPによる治療に対する応答性を予測及び評価してよい。
いくつかの実施形態では、血液試料を対象から得て、TIGITを発現している細胞の画分を割り出す。いくつかの態様では、上記のような細胞によって発現されたTIGITの相対量を割り出す。TIGITを発現している細胞の画分と、そのような細胞によって発現されたTIGITの相対量は、いずれかの好適な方法によって割り出すことができる。いくつかの実施形態では、フローサイトメトリーを用いて、上記のような測定を行う。いくつかの実施形態では、蛍光利用細胞選別(FACS)を用いて、上記のような測定を行う。末梢血におけるTIGITの発現を評価する方法に関するLi et al.,J.Autoimmunity,2003,21:83−92を参照されたい。
10.キット
本発明で提供するABPを含むキットも提供する。このキットは、本明細書に記載されているような疾患または障害の治療、予防及び/または診断に用いてよい。
いくつかの実施形態では、このキットは、容器と、該容器の上にあるかまたは該容器に付随するラベルまたは添付文書を含む。好適な容器としては、例えば、瓶、バイアル、シリンジ及び静脈注射用溶液バッグが挙げられる。この容器は、ガラスまたはプラスチックのような様々な材料から形成されていてよい。この容器には、組成物を単独で収容するか、または疾患もしくは障害を治療、予防及び/または診断するのに有効な別の組成物と組み合わせて収容する。この容器は、滅菌アクセスポートを有してよい。例えば、この容器は、静注バッグまたはバイアルである場合には、針によって孔を開けることのできるポートを有してよい。組成物中の少なくとも1つの活性剤は、本発明で提供するABPである。ラベルまたは添付文書には、所定の状態を治療するために、該組成物を用いることが示されている。
いくつかの実施形態では、このキットは、(a)第1の組成物の入った第1の容器であって、第1の組成物が、本発明で提供するABPを含む容器と、(b)第2の組成物の入った第2の容器であって、該第2の組成物が、さらなる治療剤を含む容器とを含む。本発明のこの実施形態におけるキットは、該組成物を用いて、特定の状態を治療できることを示す添付文書をさらに含んでよい。
この代わりに、またはこれに加えて、上記のキットは、製薬学的に許容可能な賦形剤を含む第2(または第3)の容器をさらに含んでよい。いくつかの態様では、この賦形剤は、緩衝剤である。上記のキットは、フィルター、針及びシリンジを含め、商業的及びユーザー的観点から望ましい他の材料をさらに含んでよい。
11.他の例示的な実施形態
下に示されている実施形態は、非限定的なものであり、本開示を通じて説明されているものに加えて、本発明の特定の実施形態と態様の実例として示されている。
実施形態1:ヒトTIGIT(hTIGIT)に特異的に結合するとともに、
(a)CD155とCD112に対するhTIGITの結合を阻害すること、
(b)Tエフェクター細胞の機能を向上させること、
(c)ナチュラルキラー(NK)細胞の機能を向上させること、
(d)組織中または循環血液中の制御性T細胞の数を減少させること、
(e)制御性T細胞または制御性T細胞の活性を抑制すること、
(f)TIGITとCD226との連係を阻害するとともに、ネクチン−4(ポリオウイルス−レセプター様4、PVRL4としても知られている)には特異的に結合しないこと
のうちの少なくとも1つを行うことのできる、抗原結合タンパク質。
実施形態2:以下の特徴のうちの1つ以上を有する、実施形態1に記載の抗原結合タンパク質:
(a)モノクローナル抗体であること、
(b)ヒト抗体、ヒト化抗体またはキメラ抗体であること、
(c)二重特異性抗体、多特異性抗体、ダイアボディまたは多価抗体であること、
(d)IgG1タイプ、IgG2タイプ、IgG3タイプ、IgG4タイプ、またはS228Pという置換を有するIgG4アイソタイプのものであること、
(e)抗原結合抗体断片であること、
(f)Fab断片、Fab’断片、F(ab’)2断片またはFv断片であること、
(g)一本鎖抗体、単一ドメイン抗体またはナノボディであること。
実施形態3:hTIGITに結合するとともに、
(a)細胞性免疫を高め、
(b)T細胞の活性を向上させ、
(c)細胞溶解性T細胞(CTL)の活性を向上させ、
(d)ナチュラルキラー(NK)細胞の活性を向上させ、
(e)TIGITを介したシグナル伝達のアンタゴニストであり、
(f)TIGITのシグナル伝達を阻害し、
(g)PVRとTIGITとの間の相互作用を阻害またはブロックし、
(h)TIGITと、CD155リガンド及び/またはCD112との相互作用を阻害またはブロックするが、PVRとCD226との間の相互作用を阻害しない
有効量の抗体を含む、医薬組成物。
実施形態4:実施形態1または実施形態2に記載の抗原結合タンパク質を含む、医薬組成物。
実施形態5:有効量の抗PD−1抗体をさらに含む、実施形態4に記載の医薬組成物。
実施形態6:以下の特徴のうちの1つ以上を有する、実施形態1に記載の抗原結合タンパク質:
(a)ヒトTIGITポリペプチドもしくはそのバリアントに、または本明細書に別段に示されているように、約20nM未満のKDで結合すること、または
(b)カニクイザル(cynomolgus monkey)(「カニクイザル(cynomolgus)」または「cyno」ともいう)TIGITポリペプチドもしくはそのバリアントに、または本明細書に別段に示されているように、約200nM未満のKDで結合すること、
(c)マウスTIGITポリペプチドもしくはそのバリアントに、または本明細書に別段に示されているように、約200nM未満のKDで結合すること、あるいは
(d)(a)、(b)、(c)のうちの少なくとも2つの組み合わせ。
実施形態7:ヒトTIGITへの結合について、基準抗原結合タンパク質と競合するかまたは競合できる抗原結合タンパク質であって、該基準抗原結合タンパク質が、実施形態1に記載の抗原結合タンパク質である、該抗原結合タンパク質。
実施形態8:前記抗原結合タンパク質と基準抗体が、ヒトTIGITへの結合について、交差競合するかまたは交差競合できる、実施形態7に記載の抗原結合タンパク質。
実施形態9:ヒト重鎖定常領域またはその断片もしくはバリアントを含む重鎖定常領域を含み、該定常領域バリアントが、最大で20個の保存的改変アミノ酸置換を含む、実施形態1に記載の抗原結合タンパク質。
実施形態10:ヒトTIGITへの結合について、CD155タンパク質及び/またはCD112タンパク質と競合するかまたは競合できる、実施形態1に記載の抗原結合タンパク質。
実施形態11:T細胞に特異的な形で、TIGITのシグナル伝達をアンタゴナイズできる、実施形態1に記載の抗原結合タンパク質。
実施形態12:ヒトTIGIT(hTIGIT)に結合でき、SEQ ID NO:48〜62のVHCDR1アミノ酸配列と、SEQ ID NO:36〜47のVHCDR2アミノ酸配列と、SEQ ID NO:29〜35のVHCDR3アミノ酸配列とを含む重鎖可変領域(VH)と、SEQ ID NO:70〜72のVLCDR1アミノ酸配列と、SEQ ID NO:67〜69のVLCDR2アミノ酸配列と、SEQ ID NO:63〜66のVLCDR3アミノ酸配列とを含む軽鎖可変領域(VL)を含む、単離された抗体分子。
実施形態13:実施形態1に記載の抗原結合タンパク質をコードする単離核酸。
実施形態14:実施形態13に記載の核酸を含む発現ベクター。
実施形態15:実施形態14に記載のベクターを含む、原核宿主細胞または真核宿主細胞。
実施形態16:原核宿主細胞または真核宿主細胞において、実施形態13に記載の核酸を発現させるステップと、組み換えタンパク質を該細胞または細胞培養上清から回収するステップとを含む、組み換えタンパク質の作製方法。
実施形態17:がんまたは炎症性疾患を罹患している対象の治療方法であって、実施形態1に記載の抗原結合タンパク質の有効量を含む医薬組成物を該対象に投与するステップを含む、該方法。
実施形態18:がんが、固形がんである、実施形態17に記載の方法。
実施形態19:がんが、血液がんである、実施形態17に記載の方法。
実施形態20:免疫系機能を調節する必要のあるヒト対象における免疫系機能の調節の方法であって、該免疫系が調節されるような条件で、実施形態1に記載の抗原結合タンパク質の有効量を含む医薬組成物と、該ヒト対象のT細胞集団とを接触させるステップを含む、該方法。
実施形態21:対象における免疫応答の誘導または増強方法であって、先行実施形態のいずれかに記載の抗原結合タンパク質、二重特異性抗体または複合体化抗原結合タンパク質を含む医薬組成物を、該対象に投与するステップを含み、該免疫応答が、腫瘍抗原に対して起きるものである、該方法。
実施形態22:以下のうちの1つ以上を対象において実現するのに十分な量で、前記抗原結合タンパク質、二重特異性抗体または複合体化抗原結合タンパク質が投与される、実施形態21に記載の方法:
(a)エフェクターT細胞の活性の、制御性T細胞による抑制を軽減すること、
(b)制御性T細胞のレベルを低下させること、
(c)エフェクターT細胞の活性化、
(d)エフェクターT細胞の増殖を誘導または増強すること、
(e)腫瘍の成長を阻害すること、
(f)腫瘍の退縮を誘導すること。
実施形態23:以下のうちの1つ以上をさらに含む、実施形態22に記載の方法:
(a)化学療法を行うこと、
(b)放射線療法を行うこと、または
(c)1つ以上の追加の治療剤を投与すること。
実施形態24:追加の治療剤が免疫刺激剤を含む、実施形態23に記載の方法。
実施形態25:免疫刺激剤が、免疫細胞の抑制性レセプターに対するアンタゴニストを含む、実施形態24に記載の方法。
実施形態26:抑制性レセプターが、CTLA−4、PD−1、PD−L1、PD−L2、LAG−3、Tim3、ニューリチン、BTLA、CECAM−1、CECAM−5、VISTA、LAIR1、CD160、2B4、TGF−RまたはKIRである、実施形態25に記載の方法。
実施形態27:免疫刺激剤が、免疫細胞の共刺激レセプターのアゴニストを含む、実施形態24に記載の方法。
実施形態28:共刺激レセプターが、OX40、CD2、CD27、CDS、ICAM−1、LFA−1(CD11a/CD18)、ICOS(CD278)、4−1BB(CD137)、GITR、CD28、CD30、CD40、BAFFR、HVEM、CD7、LIGHT、NKG2C、SLAMF7、NKp80、CD160、B7−H3またはCD83リガンドである、実施形態27に記載の方法。
実施形態29:免疫刺激剤がサイトカインを含む、実施形態24に記載の方法。
実施形態30:サイトカインが、IL−2、IL−5、IL−7、IL−12、IL−15またはIL−21である、実施形態29に記載の方法。
実施形態31:免疫刺激剤が、腫瘍溶解性ウイルスを含む、実施形態24に記載の方法。
実施形態32:腫瘍溶解性ウイルスが、単純ヘルペスウイルス、水疱性口内炎ウイルス、アデノウイルス、ニューカッスル病ウイルス、ワクシニアウイルスまたはマラバウイルスである、実施形態31に記載の方法。
実施形態33:前記免疫刺激剤が、キメラ抗原操作T細胞を含む、実施形態24に記載の方法。
実施形態34:前記免疫刺激剤が、T細胞に対する二重特異性または多特異性抗体を含む、実施形態24に記載の方法。
実施形態35:前記追加の治療剤が、抗TGF−β抗体またはTGFβレセプタートラップを含む、実施形態23に記載の方法。
実施形態36:前記医薬組成物の投与によって、T−エフェクター細胞の増殖が誘導もしくは増強されるか、T細胞におけるI−κB及び/またはNF−κBが調節されるか、T細胞におけるTIGITの活性もしくはT−エフェクター細胞におけるT細胞レセプター誘導性のシグナル伝達が調節されるか、またはこれらの組み合わせが行われる、実施形態20〜35のいずれか1つに記載の方法。
実施形態37:TIGITリガンドとTIGITとの相互作用を阻害できる、実施形態1に記載の抗原結合タンパク質を含む試験化合物のスクリーニング方法であって、
TIGITリガンドとTIGITとを含む試料を、該化合物と接触させるステップと、
該試料中のTIGITリガンドとTIGITとの相互作用が、該化合物と接触させていない試料中のTIGITリガンドとTIGITとの相互作用と比べて低下しているか判定することによって、該化合物と接触した試料中のTIGITリガンドとTIGITとの相互作用の低下により、該化合物が、TIGITリガンドとTIGITとの相互作用を阻害する化合物として同定されるステップ
を含む、該方法。
実施形態38:TIGITポリペプチドのITIMドメインのリン酸化を阻害できる、実施形態1に記載の抗原結合タンパク質。
実施形態1A:TIGITに特異的に結合する単離された抗原結合タンパク質(ABP)であって、該抗体が、
(a)TIGITへの結合について、MAB1、MAB2、MAB3、MAB4、MAB5、MAB6、MAB7、MAB8、MAB9、MAB10、MAB11、MAB12、MAB13、MAB14、MAB15、MAB16、MAB17、MAB18、MAB19、MAB20もしくはMAB21(それぞれ、本開示の表5に示されているもの)から選択される抗体と競合するか、
(b)TIGITへのCD155の結合を阻害するか、
(c)TIGITへのCD112の結合を阻害するか、
(d)CD226のTIGITとの連係を阻害するか、
(e)エフェクターT細胞もしくはNK細胞を活性化するか、
(f)組織中もしくは循環血液中の制御性T細胞の数を減少させるか、
(g)制御性T細胞によるエフェクターT細胞の抑制を阻害するか、
(h)PVRL1、PVRL2、PVRL3もしくはPVRL4のいずれにも特異的に結合しないか、または
(i)(a)〜(h)の任意の組み合わせが可能
である、該ABP。
実施形態2A:SEQ ID NO:4〜24から選択されるVH領域のCDR−H3、またはSEQ ID NO:4〜24から選択されるVH領域のCDR−H3に対する同一性が少なくとも約80%であるCDR−H3を含む、実施形態1Aに記載のABP。
実施形態3A:CDR−H3が、Kabat、ChothiaまたはIMGTの番号付け体系に従って特定されている、実施形態2Aに記載のABP。
実施形態4A:CDR−H3が、SEQ ID NO:29〜35から選択される、実施形態2A〜3Aのいずれかに記載されているABP。
実施形態5A:SEQ ID NO:4〜24から選択されるVH領域のCDR−H2、またはSEQ ID NO:4〜24から選択されるVH領域のCDR−H2に対する同一性が少なくとも約80%であるCDR−H2を含む、実施形態1A〜4Aのいずれかに記載のABP。
実施形態6A:CDR−H2が、Kabat、ChothiaまたはIMGTの番号付け体系に従って特定されている、実施形態5Aに記載のABP。
実施形態7A:CDR−H2が、SEQ ID NO:36〜47から選択される、実施形態5A〜6Aのいずれかに記載のABP。
実施形態8A:SEQ ID NO:4〜24から選択されるVH領域のCDR−H1、またはSEQ ID NO:4〜24から選択されるVH領域のCDR−H1に対する同一性が少なくとも約80%であるCDR−H1を含む、実施形態1A〜7Aのいずれかに記載のABP。
実施形態9A:CDR−H1が、Kabat、Chothia、Kabat及びChothia、またはIMGTの番号付け体系に従って特定されている、実施形態8Aに記載のABP。
実施形態10A:CDR−H1が、SEQ ID NO:48〜54と58〜62から選択される、実施形態8A〜9Aのいずれかに記載のABP。
実施形態11A:SEQ ID NO:25〜28から選択されるVL領域のCDR−L3、またはSEQ ID NO:25〜28から選択されるVL領域のCDR−L3に対する同一性が少なくとも約80%であるCDR−L3を含む、実施形態1A〜10Aのいずれかに記載のABP。
実施形態12A:CDR−L3が、Kabat、ChothiaまたはIMGTの番号付け体系に従って特定されている、実施形態11Aに記載のABP。
実施形態13A:CDR−L3が、SEQ ID NO:63〜66から選択される、実施形態11A〜12Aのいずれかに記載のABP。
実施形態14A:SEQ ID NO:25〜28から選択されるVL領域のCDR−L2、またはSEQ ID NO:25〜28から選択されるVL領域のCDR−L2に対する同一性が少なくとも約80%であるCDR−L2を含む、実施形態1A〜13Aのいずれかに記載のABP。
実施形態15A:CDR−L2が、Kabat、ChothiaまたはIMGTの番号付け体系に従って特定されている、実施形態14Aに記載のABP。
実施形態16A:CDR−L2が、SEQ ID NO:67〜69から選択される、実施形態14A〜15Aのいずれかに記載のABP。
実施形態17A:SEQ ID NO:25〜28から選択されるVL領域のCDR−L1、またはSEQ ID NO:25〜28から選択されるVL領域のCDR−L1に対する同一性が少なくとも約80%であるCDR−L1を含む、実施形態1A〜16Aのいずれかに記載のABP。
実施形態18A:CDR−L1が、Kabat、ChothiaまたはIMGTの番号付け体系に従って特定されている、実施形態17Aに記載のABP。
実施形態19A:CDR−L1が、SEQ ID NO:70〜72から選択される、実施形態17A〜18Aのいずれかに記載のABP。
実施形態20A:SEQ ID NO:4〜24から選択されるVH領域を含む、実施形態1A〜19Aのいずれかに記載のABP。
実施形態21A:SEQ ID NO:25〜28から選択されるVL領域を含む、実施形態1A〜20Aのいずれかに記載のABP。
実施形態22A:TIGITが、hTIGIT(SEQ ID NO:1)、cTIGIT(SEQ ID NO:2)及びmTIGIT(SEQ ID NO:3または138)から選択される、実施形態1A〜21Aのいずれかに記載のABP。
実施形態23A:抗体を含む、実施形態1A〜22Aのいずれかに記載のABP。
実施形態24A:抗体が、MAB1、MAB2、MAB3、MAB4、MAB5、MAB6、MAB7、MAB8、MAB9、MAB10、MAB11、MAB12、MAB13、MAB14、MAB15、MAB16、MAB17、MAB18、MAB19、MAB20またはMAB21(それぞれ、本開示の表5に示されているもの)から選択される抗体に関して示されているように組み合わされたVHとVLを含む、実施形態23Aに記載のABP。
実施形態25A:MAB1、MAB2、MAB3、MAB4、MAB5、MAB6、MAB7、MAB8、MAB9、MAB10、MAB11、MAB12、MAB13、MAB14、MAB15、MAB16、MAB17、MAB18、MAB19、MAB20またはMAB21(それぞれ、本開示の表5に示されているもの)から選択される抗体である、実施形態24Aに記載のABP。
実施形態26A:前記抗体がモノクローナル抗体である、実施形態23A〜25Aのいずれかに記載のABP。
実施形態27A:前記抗体が、キメラ抗体、ヒト化抗体またはヒト抗体である、実施形態23A〜26Aのいずれかに記載のABP。
実施形態28A:多特異性である、実施形態1A〜27Aのいずれかに記載のABP。
実施形態29A:抗体断片を含む、実施形態1A〜28Aのいずれかに記載のABP。
実施形態30A:代替足場を含む、実施形態1A〜29Aのいずれかに記載のABP。
実施形態31A:免疫グロブリン定常領域を含む、実施形態1A〜30Aのいずれかに記載のABP。
実施形態32A:IgA、IgD、IgE、IgGまたはIgMから選択される抗体を含む、実施形態1A〜31Aのいずれかに記載のABP。
実施形態33A:IgG4、IgG1、IgG2またはIgG3から選択されるIgGを含む、実施形態32Aに記載のABP。
実施形態34A:hTIGIT(SEQ ID NO:1)に、約20nM未満の親和性で結合する、実施形態1A〜33Aのいずれかに記載のABP。
実施形態35A:cTIGIT(SEQ ID NO:2)に、約200nM未満の親和性で結合する、実施形態1A〜34Aのいずれかに記載のABP。
実施形態36A:mTIGIT(SEQ ID NO:3または138)に、約200nM未満の親和性で結合する、実施形態1A〜35Aのいずれかに記載のABP。
実施形態37A:実施形態1A〜36Aのいずれかに記載のABP、そのVHもしくはVL、またはその抗原結合部分をコードする、単離されたポリヌクレオチド。
実施形態38A:実施形態37Aに記載のポリヌクレオチドを含むベクター。
実施形態39A:実施形態38Aに記載のベクターを含む宿主細胞。
実施形態40A:実施形態1A〜36Aのいずれかに記載のABPの作製方法であって、実施形態39Aに記載の宿主細胞において該ABPを発現させることと、発現した該ABPを単離することを含む、該方法。
実施形態41A:実施形態1A〜36Aのいずれかに記載のABPを含む医薬組成物。
実施形態42A:実施形態41Aに記載の医薬組成物であって、
対象において(a)エフェクターT細胞の活性を向上させること、(b)細胞溶解性T細胞の活性を向上させること、(c)NK細胞の活性を向上させること、(d)TIGITを介したシグナル伝達を阻害すること、(e)TIGITへのCD155及びもしくはCD112の結合を阻害もしくはブロックすること、または(f)(a)〜(e)の任意の組み合わせに対して、該医薬組成物中のABPの量が十分である、該医薬組成物。
実施形態43A:PD−1をアンタゴナイズする抗体をさらに含む、実施形態41A〜42Aのいずれかに記載の医薬組成物。
実施形態44A:治療または予防を必要とする対象の疾患または状態の治療または予防方法であって、実施形態1A〜36Aのいずれかに記載のABP、または実施形態41A〜43Aのいずれかに記載の医薬組成物の有効量を該対象に投与することを含む、方法。
実施形態45A:前記疾患または状態が、がんまたはウイルス感染症である、実施形態44Aに記載の方法。
実施形態46A:免疫応答の調節を必要とする対象における免疫応答の調節方法であって、実施形態1A〜36Aのいずれかに記載のABP、または実施形態41A〜43Aのいずれかに記載の医薬組成物の有効量を該対象に投与することを含む、該方法。
実施形態47A:1つ以上の追加の治療剤を前記対象に投与することをさらに含む、実施形態44A〜46Aのいずれかに記載の方法。
実施形態48A:追加の治療剤が、PD−1アンタゴニスト抗体、化学療法剤、免疫刺激剤及び放射線から選択される、実施形態47Aに記載の方法。
実施形態49A:追加の治療剤が、免疫細胞の抑制性レセプターまたはそのリガンドのシグナル伝達をブロックする免疫刺激剤である、実施形態47Aに記載の方法。
実施形態50A:前記抑制性レセプターまたはそのリガンドが、CTLA−4、PD−1、PD−L1、PD−L2、LAG−3、Tim3、ニューリチン、BTLA、CECAM−1、CECAM−5、VISTA、LAIR1、CD160、2B4、TGF−R、KIR及びこれらの組み合わせから選択される、実施形態49Aに記載の方法。
実施形態51A:追加の治療剤が、免疫細胞の刺激性レセプターに対するアゴニストである免疫刺激剤である、実施形態48Aに記載の方法。
実施形態52A:免疫細胞の刺激性レセプターが、OX40、CD2、CD27、CDS、ICAM−1、LFA−1(CD11a/CD18)、ICOS(CD278)、4−1BB(CD137)、GITR、CD28、CD30、CD40、BAFFR、HVEM、CD7、LIGHT、NKG2C、SLAMF7、NKp80、CD160、B7−H3、CD83リガンド及びこれらの組み合わせから選択される、実施形態51Aに記載の方法。
実施形態53A:追加の治療剤が、サイトカインである免疫刺激剤である、実施形態48Aに記載の方法。
実施形態54A:サイトカインが、IL−2、IL−5、IL−7、IL−12、IL−15、IL−21及びこれらの組み合わせから選択される、実施形態53Aに記載の方法。
実施形態55A:追加の治療剤が、腫瘍溶解性ウイルスである免疫刺激剤である、実施形態48Aに記載の方法。
実施形態56A:腫瘍溶解性ウイルスが、単純ヘルペスウイルス、水疱性口内炎ウイルス、アデノウイルス、ニューカッスル病ウイルス、ワクシニアウイルス、マラバウイルス及びこれらの組み合わせから選択される、実施形態55Aに記載の方法。
実施形態57A:免疫刺激剤が、キメラ抗原レセプターを発現するT細胞を含む、実施形態48Aに記載の方法。
実施形態58A:免疫刺激剤が、T細胞に対する二重特異性または多特異性抗体を含む、実施形態48Aに記載の方法。
実施形態59A:免疫刺激剤が、抗TGF−β抗体、TGF−βトラップまたはこれらの組み合わせを含む、実施形態48Aに記載の方法。
実施形態60A:免疫刺激剤が、がん関連抗原に対するワクチンを含む、実施形態48Aに記載の方法。
実施形態61A:TIGITのリガンドとTIGITとの相互作用を阻害できるABPのスクリーニング方法であって、以下を含む方法:
(a)TIGITのリガンドとTIGITとを含む試料を、実施形態1A〜36Aのいずれかに記載のABPと接触させること、及び
(b)該ABPの存在下において、TIGITのリガンドのTIGITへの結合が、該ABPの非存在下における、TIGITのリガンドのTIGITへの結合と比較して低下しているか判定すること。
以下は、本発明の方法と組成物の実施例である。ここに示されている一般的な説明を踏まえれば、様々な他の実施形態を実施できることが分かる。
実施例1:TIGIT抗原結合タンパク質の選択
例えば、WO2009036379、WO2010105256、WO2012009568及びXu et al.,Protein Eng.Des.Sel.,2013,26:663−670(それぞれ、参照により、その全体が援用される)で概ね説明されているように、また、より具体的には、下に示されているように、IgGフォーマットで、酵母細胞の表面に発現及び提示されるヒト抗体の合成ライブラリーから、TIGIT ABPを選択した。組み換えライブラリーから単離されるABPの配列と特徴は、表5に示されている。
WO2009036379、WO2010105256、WO2012009568及びXu et al.,Protein Eng.Des.Sel.,2013,26:663−670(それぞれ、参照により、その全体が援用される)に説明されているように、それぞれ多様性が約109である8つのナイーブヒト合成酵母ライブラリーを増殖させた。最初の2ラウンドの選択では、Siegel et al.,J.Immunol.Meth.,2004,286:141−153に説明されているように、Miltenyi MACS(登録商標)システムを用いた磁気ビーズソーティング技法を行った。簡潔に述べると、FACS洗浄バッファー(ホスフェート緩衝生理食塩水(PBS)/0.1%ウシ血清アルブミン(BSA))において、酵母細胞(約1010細胞/ライブラリー)を、ビオチン化TIGIT−Fc抗原とともにインキュベートした。氷冷した洗浄バッファー50mlで1回洗浄後、その細胞ペレットを40mLの洗浄バッファーに再懸濁し、その酵母に、500μlのstreptavidin MicroBeads(商標)(Miltenyi Biotec)を加えて、15分、4℃でインキュベートした。次に、酵母をペレット化し、5mLの洗浄バッファーに再懸濁し、Miltenyi LSカラムに充填した。5mLを充填した後、カラムを3回、3mlのFACS洗浄バッファーで洗浄した。続いて、カラムを磁場から取り出し、酵母を5mLの増殖培地で溶出してから、一晩増殖させた。フローサイトメトリーを用いて、下記の選別ラウンドを行った。約1×108個の酵母をペレット化し、3回、洗浄バッファーで洗浄し、漸減濃度のビオチン化TIGIT−Fc融合抗原(100〜1nM)とともに、平衡条件下、室温でインキュベートした。続いて、酵母を2回洗浄し、LC−FITC(希釈率1:100)と、SA−633(希釈率1:500)またはEA−PE(希釈率1:50)のいずれかの二次試薬で15分、4℃で染色した。氷冷した洗浄バッファーで2回洗浄した後、細胞ペレットを0.4mLの洗浄バッファーに再懸濁し、ストレーナーキャップ付きソートチューブに移した。FACS ARIAソーター(BD Biosciences)を用いて選別を行い、ソートゲートを割り当てて、特異的結合体に関して、バックグラウンド対照と比較して選択を行った。CHO細胞に由来する可溶性膜タンパク質を用いて、非特異的結合体の数を減少させる(WO2014179363及びXu et al.,Protein Eng.Des.Sel.,2013,26:663−670(それぞれ、参照により、その全体が援用される)を参照されたい)とともに、TIGIT−Fc抗原を用いて、TIGITに対する親和性の向上した結合体を同定するために、次の選択ラウンドを用いた。最後の選別ラウンド後、酵母を播種し、特徴付けと、親和性成熟のためのクローンの指定のために、個々のコロニーを取った。
実施例2:親和性成熟
軽鎖の多様化、CDR−H1及びCDR−H2の多様化、ならびにVH変異誘発の実施という3つの成熟策を用いて、ナイーブクローンの最適化を行った。
軽鎖の多様化:ナイーブ産物(上記)から重鎖プラスミドを抽出し、1×106の多様性の軽鎖ライブラリーに形質転換した。各ラウンドで、10nMまたは1nMのビオチン化TIGIT−Fc抗原を用いて、上記のように、MACSソーティングで1ラウンド、FACSソーティングで2ラウンド、選択を行った。
CDR−H1及びCDR−H2の選択:1×108の多様性のCDR−H1とCDR−H2バリアントを有する事前に作製したライブラリーに、軽鎖多様化手順から選択したクローンに由来するCDR−H3を組み換え、単量体HIS−TIGIT抗原を用いて、選択を行った。平衡条件下、室温で、漸減濃度のビオチン化HIS−TIGIT抗原(100〜1nM)を用いることによって、親和性圧力を加えた。
VHmutの選択:CDR−H1とCDR−H2の選択手順から得たクローンに対して、エラープローンPCRベースの重鎖変異誘発によって、追加の親和性成熟ラウンドを行った。概ね上記されているように、抗原としてHIS−TIGITを用いて、ただし、すべての選択ラウンドにおいて、FACSソーティングを用いることを加えて、選択を行った。
実施例3:抗体の作製と精製
さらなる特徴付けのため、十分な量の選択した抗体を作製するために、酵母クローンを飽和するまで増殖してから、48時間、30℃で、振とうしながら誘導した。誘導後、酵母細胞をペレット化し、精製のために、上清を回収した。プロテインAカラムを用いて、IgGを精製し、酢酸(pH2.0)で溶出した。パパイン消化によってFab断片を作製し、KappaSelect(登録商標)(GE Healthcare LifeSciences)で精製した。
メーカーのプロトコール(Thermo Fisher)による、Expi293細胞の一過性トランスフェクション、CHO細胞の一過性トランスフェクションまたはCHO細胞の安定発現によっても、抗体を作製した。プロテインAクロマトグラフィーによって、抗体を精製した。
(表5)TIGIT ABPの配列と生殖細胞系列(GL)
1ChothiaとKabatの両方の番号付けシステムの境界を含め、ChothiaとKabatの番号付けシステムの両方によって定義されるようなCDR−H1を含む。
2Kabatの番号付けシステムによる。
3IMGTの番号付けシステムによる。
4KabatとChothiaの番号付けシステムによる。
5KabatとChothiaの番号付けシステムによる。
6Kabatと、Chothiaと、IMGTの番号付けシステムによる。
実施例4:抗体の特徴付け
ForteBioによるKDの測定:FORTEBIO(登録商標)によるバイオレイヤー干渉法(BLI)を用いて、組み換え単量体のヒトTIGIT、マウスTIGIT(SEQ ID NO:3)、カニクイザルTIGITへの抗体の定量的な結合を測定した。所定の抗体の親和性測定は概ね、Estep et al.,Mabs,2013,5:270−278(参照により、その全体が援用される)に説明されているように行った。FORTEBIOによる親和性測定は、IgGをオンラインでAHQセンサーに充填することによって行った。センサーをオフラインでアッセイバッファーにおいて30分平衡化してから、オンラインで60秒、ベースラインの確立についてモニタリングした。IgGを充填したセンサーを単一濃度の抗原(100nM)に3分曝露した。その後、解離速度の測定のために、センサーをアッセイバッファーに3分移した。1:1結合モデルを用いて、動態を解析した。単一濃度のヒトTIGIT、カニクイザルTIGIT及びマウスTIGIT(SEQ ID NO:3)に結合する抗体のKD測定値をまとめたものが、下記の表6に示されている。
MSD−SETによるKDの測定:単量体組み換えヒトTIGIT及びカニクイザルTIGITに結合する所定の抗体の溶解平衡親和性の測定を概ね、上記のように行った。上記のEstepらの文献(参照により、その全体が援用される)を参照されたい。簡潔に述べると、PBS+0.1%IgGフリーBSA(PBSF)において、抗原(TIGITモノマー)を10〜100pMで一定に保って、FabまたはmAbの3〜5倍の段階希釈液(10pM〜10nMで開始)とともにインキュベートして、溶解平衡滴定(SET)を行った。抗体(PBS中に20nM)を標準的な結合MSD−ECLプレートに、一晩、4℃または室温で30分コーティングした。続いて、プレートをBSAによって30分、700rpmで振とうしながらブロックしてから、洗浄バッファー(PBSF+0.05%Tween20)で3回洗浄した。SET試料をプレートにアプライして、150秒、700rpmで振とうしながらインキュベートしてから、1回洗浄した。プレートにキャプチャーされた抗原を、PBSF中の250ng/mLのスルホタグ標識ストレプトアビジンで、プレート上で3分インキュベートすることによって検出した。プレートを洗浄バッファーで3回洗浄してから、界面活性剤とともに、1×Read Buffer Tを用いて、MSD Sector Imager2400という計器で読み取った。遊離抗原の割合を、プリズムにおける滴定抗体の関数としてプロットし、二次方程式にフィッティングして、KDを求めた。スループットを高めるために、SET試料の調製を含め、MSD−SET実験を通じて、液体処理ロボットを使用した。
(表6)ヒトTIGIT、CynoTIGIT及びマウスTIGIT(SEQ ID NO:3)に対するK
Dの測定
N.B.:結合体がなかったか、または結合体が弱かった
P.F.:フィット性が劣っていた(1:1フィッティングモデルベースでは、結合応答が良好で、K
Dが報告不能であった)
N.D.:MSDによる親和性測定を行わなかった
実施例5:TIGITリガンドのブロック性の測定
細胞表面TIGIT結合アッセイを用いることによって、定量的なリガンドブロック調査を行った。ヒトTIGITを発現しているJurkat細胞への蛍光標識PVR−FcまたはPVRL2−Fcの結合をフローサイトメトリーによって測定した。各抗体が、PVR−FcまたはPVRL2−Fcの結合をブロックする能力を測定するとともに、表7に示されているIC50値を割り出すために、各試験抗体の希釈系列をTIGIT Jurkat細胞とともにインキュベートした。
(表7)抗体パネルにおけるリガンドブロックIC
50値
実施例6:TIGITに対する抗体の親和性と交差反応性を測定するための追加のTIGIT結合アッセイ
結合動態をさらに正確に測定するために、ヒトTIGITに対する抗体の結合の親和性を複数濃度の抗原によって測定した。加えて、バイオレイヤー干渉法(BLI)とフローサイトメトリーを用いて、ヒトTIGIT、マウスTIGIT(SEQ ID NO:3)、カニクイザルTIGITへのMAB10の定量的な結合を測定した。図1Aは、異なる種のTIGITのアラインメントを示している。TIGITタンパク質全体における同一率が、下記の表8にまとめられている。
ヒトTIGIT、カニクイザルTIGIT及びマウスTIGITに対する抗体の結合の動態測定
Octet(登録商標)QKeという計器(ForteBio)を用いて、実施例4で上記した方法と同様であるが、複数濃度の抗原を用いた方法で、ヒトTIGIT−Hisに対する抗体結合の結合親和性と動態を測定した。加えて、カニクイザルTIGIT−His及びマウスTIGIT(SEQ ID NO:3)−HisへのMAB10の結合を測定した。抗TIGIT抗体をセンサーにキャプチャーしてから、単離体TIGITタンパク質を会合/解離させる方策を用いて、アッセイにおける多価結合効果(avidity effect)を回避した。1×動態バッファー(ForteBio)をアッセイバッファーとして用いて、BLI解析を29℃で行った。まず、抗ヒトIgG Fcキャプチャー(AHC)バイオセンサー(ForteBio)をあらかじめ、アッセイバッファーに5分超浸漬した。抗TIGIT抗体(5μg/mL)をセンサーに300秒キャプチャーした。続いて、センサーをアッセイバッファーに120秒浸漬して、ベースラインを確立してから、各TIGITタンパク質に対する結合を測定した。続いて、センサーを、実験に応じて様々な濃度のヒトTIGIT−His(12.4〜0.8nMもしくは6.2〜0.8nM、アッセイバッファー中の2倍希釈液)、カニクイザルTIGIT−His(24.6〜1.5nMもしくは12.3〜1.5nM、アッセイバッファー中の2倍希釈液、MAB10に対するのみ)、またはマウスTIGIT−His(303〜4.7nM、アッセイバッファー中の2倍希釈液、MAB10に対するのみ)に、300秒または600秒間浸漬して、会合を測定した。センサーをアッセイバッファーに、実験に応じて600秒、1200秒または1800秒間浸漬することによって、TIGITの解離を測定した(600秒は、マウスTIGIT−Hisに対する場合のみに用いた)。いずれのステップにおいても、攪拌速度は1000rpmであった。
Octet(登録商標)Data Analysis Software Version8.2.0.7によって、リファレンスサブトラクション、解離ベースのステップ間補正、1対1結合モデル及びグローバルフィッティング(Rmax unlinked by sensor)を用いて、動態パラメーターを求めた。会合速度定数(ka)、解離速度定数(kd)及び平衡定数(KD)の値を個々に、実験にわたって平均したが、ヒトTIGITに対する抗体結合のデータをまとめたものは、表9に示されている。単量体のヒトTIGIT、カニクイザルTIGIT及びマウスTIGIT(SEQ ID NO:3)へのMAB10の結合をまとめたものは、表10に示されている。
(表9)複数濃度における、ヒトTIGITへのTIGIT抗体の結合動態
(表10)ヒト、カニクイザル及びマウスへのMAB10の結合に関する動態パラメーター
*最小限の結合(非常に低い結合応答)により、K
Dを求めることができなかったことから、いずれの結合も、計器の感度限界未満であったことが示されている。
TIGITを発現するように操作した細胞に対する結合のKDの測定
フローサイトメトリーを用いて、操作細胞株における細胞表面TIGITへのMAB10の結合のKDを測定した。ヒトTIGITまたはカニクイザルTIGITを安定的に発現するように、Jurkat細胞(急性T細胞白血病、ATCC(登録商標)TIB−152(商標))を操作し、マウスTIGIT(SEQ ID NO:3)を安定的に発現するように、CHO−K1細胞を操作した。KDの値は、表11に示されている。細胞表面のヒトTIGIT及びカニクイザルTIGITへのMAB10の結合のKDの値は、非常に近い。
(表11)操作細胞上の細胞表面TIGITへのMAB10の結合のK
Dの測定
初代細胞への結合のKDの測定
フローサイトメトリーを用いて、初代細胞上の細胞表面TIGITへのMAB10の結合のKDを測定した。ヒトPBMCとカニクイザルPBMCのいずれにおいても、検出可能なTIGITの発現は、CD8+T細胞で最も高かったので、これらの種においては、CD8+T細胞を用いて、MAB10の初代細胞への結合を算出した。解析のために、CD8+T細胞は、リンパ球のサイズと粒度を持つ細胞であって、CD3+CD4−CD8+という組み合わせの分子マーカーを発現した細胞として定義した。同様に、MAB10の結合性は、マウスTregで最も高かったので、マウスTregをMAB10の結合性の算出に用いた。マウスTregは、リンパ球のサイズと粒度を持つCD4+CD8−CD25+Foxp3+細胞として定義した。KDの値は、表12に示されている。初代細胞の細胞表面のヒトTIGIT及びカニクイザルTIGITへのMAB10の結合KDの値は、非常に近い。
(表12)初代細胞上の細胞表面TIGITへのMAB10の結合のK
Dの測定
ヒトPVRL4への抗体結合
抗TIGIT抗体の特異性を確かめるために、TIGITに最も密接に関係するIgファミリーメンバーであるヒトPVRL4(相同性に関する細胞外領域における同一性が29%)への結合をBLIによって測定した。図1Bは、ヒトTIGITとPVRL4細胞外ドメインとのアラインメントを示している。1×動態バッファーをアッセイバッファーとして用いて、BLI解析を30℃で行った。まず、AHCセンサーをあらかじめ、アッセイバッファーに5分超浸漬した。抗体(5μg/mL)をセンサーに300秒間キャプチャーした。続いて、センサーをアッセイバッファーに120秒間浸漬して、ベースラインを確立してから、ヒトPVRL4−Hisタンパク質への結合を測定した。続いて、センサーをヒトPVRL4−His(アッセイバッファー中に200nM)に200秒間浸漬して、会合を測定した。続いて、センサーをアッセイバッファーに200秒浸漬することによって、PVRL4の解離を測定した。Octet(登録商標)Data Analysis Software Version8.2.0.7を用いて、結果を解析した。MAB1〜MAB21は、PVRL4に結合しなかったので、本明細書に開示されているMABは、TIGITに対する特異性が高いことが示された。
実施例7:抗TIGIT抗体で処理後、ヒトTIGITのシグナル伝達に応答するように操作したJurkat細胞におけるIL−2の産生
2つの操作細胞株を用いて、抗体の、TIGITの機能を阻害する能力を試験するためのアッセイを展開した。この共培養アッセイは、TIGITを発現しているT細胞と、TIGITリガンド(PVR及びPVRL2)を発現している第2の細胞との相互作用を模倣するように、すなわち、TIGITがT細胞の活性化を抑制する能力を模すように展開した。この相互作用により、TIGIT発現細胞において、T細胞の機能(例えば、サイトカインの放出)が阻害される。Jurkat細胞(急性T細胞白血病)は通常、(抗CD3及び抗CD28アゴニスト抗体を用いて)T細胞レセプターを刺激すると、IL−2を発現する。PVR及び/またはPVRL2が存在し、PVR及び/またはPVRL2がTIGITに結合して、抑制シグナルがJurkat細胞に供給されると、Jurkat細胞におけるTIGITの発現により、抗CD3/CD28アゴニスト抗体によって誘導されるIL−2の発現が低下する。したがって、Jurkat細胞株を操作して、ヒトTIGITを発現するようにした。
第2の細胞株のHT−1080(ヒト線維肉腫細胞株、ATCC(登録商標)CCL121(商標))を操作して、活性化シグナルをTIGIT Jurkat細胞に供給できる膜係留型抗CD3一本鎖Fv(scFv)抗体を発現するようにした。また、この活性化シグナルは、可溶性抗CD28アゴニスト抗体を含めることによって増強した。HT−1080細胞は天然において、高レベルのPVRとPVRL2を発現するので、TIGIT Jurkat/抗CD3 HT−1080共培養アッセイにおいて、TIGITに対するリガンドをもたらす。この共培養アッセイでは、TIGITアンタゴニスト抗体は、ネガティブコントロール抗体よりも、IL−2の産生を増大させる。このアッセイシステムの概要は、図3に示されている。
この共培養アッセイを用いて、ある用量範囲の抗体による処理によって、抗TIGIT抗体のEC50を割り出した。EC50は、抗TIGIT抗体のMAB1〜MAB21と、ハムスター抗マウス抗体SEC1(実施例8を参照されたい)と、市販の抗ヒト抗TIGIT抗体のMBSA43(例えばeBioscienceから入手可能、カタログ番号16−9500)について測定した。上記のように、処理から24時間後に上清を回収し、IL−2 ELISAによって解析した。ヒトTIGIT Jurkat細胞において、実験によって割り出したEC50値をまとめたものが、表13に示されている。表13で見てとれるように、このアッセイでは、MAB13、MAB14、MAB16及びSEC1以外のすべてのMABは、市販の抗体MBSA43よりも優れていた。
(表13)ヒトTIGIT Jurkat共培養アッセイにおけるEC
50の平均値
加えて、抗CD3 scFv HT1080細胞のサブクローニング単離体を用いて、Jurkat共培養アッセイをMAB10で繰り返した。図4Aは、MAB10とIgG4対照を比較した例示的な実験から得られたEC50曲線を示している。この実験を3回行ったところ、平均EC50は、0.11nMであった。
ヒトTIGIT発現Jurkat細胞に関して上で説明したように、HT−1080抗CD3scFv細胞を用いて、カニクイザルTIGIT発現Jurkat細胞と可溶性抗ヒトCD28の存在下で、共培養刺激アッセイをセットアップした。図4Bは、MAB10とIgG4対照を比較した例示的な実験から得られたEC50曲線を示している。図4Bに示されているように、MAB10は、カニクイザルTIGITを発現しているJurkat細胞において、IL−2の産生を誘導するが、IgG4アイソタイプ対照は誘導しない。カニクイザルTIGIT Jurkat/抗CD3 HT−1080共培養アッセイにおけるMAB10の平均EC50は、2.87nMであることが分かった。
実施例8:抗TIGIT抗体「SEC1」の特徴付け
さらなる調査を行って、ハムスター抗TIGIT抗体10A7(例えば、米国特許出願公開第20090258013号に開示されている)の特徴付けを行った。この調査で使用するために、抗体10A7を2つの異なる方法で再フォーマットした。第1の方法は、ハムスター可変領域と、ヒトIgG4 S228P(ヒトS228P重鎖、SEQ ID NO:73)と、ヒトκ定常領域(MAB10で用いられている定常領域、SEQ ID NO:75)を有するキメラ抗体を作製するものであった。第2の方法は、ハムスター可変領域と、マウスIgG2a N297Aと、マウスκ定常領域(重鎖:SEQ ID NO:77、軽鎖:SEQ ID NO:79)を有するキメラ抗体を作製するものであった。これらの抗体の可変領域は、SEQ ID NO:74、76、78及び80に示されている。再フォーマットしたこれらの10A7抗体は、本明細書では「SEC1」という。
組み換えヒトTIGIT、カニクイザルTIGIT及びマウスTIGITへのSEC1の結合の動態測定
BLIを用いて、Octet QKeという計器によって、ヒトTIGIT−His、カニクイザルTIGIT−His及びマウスTIGIT(SEQ ID NO:3)−HisへのSEC1マウスIgG2a N297Aの結合の結合親和性と動態を測定した。SEC1をセンサーにキャプチャーしてから、単量体TIGITタンパク質の会合/解離を行う方策を用いて、アッセイにおける多価結合効果を回避した。1×動態バッファー(ForteBio)をアッセイバッファーとして用いて、BLI解析を29℃で行った。まず、抗マウスIgG Fcキャプチャー(AMC)バイオセンサー(ForteBio)をあらかじめアッセイバッファーに5分超浸漬した。SEC1マウスIgG2a N297A(5μg/mL)をセンサーに300秒間キャプチャーした。続いて、センサーをアッセイバッファーに120秒浸漬して、ベースラインを確立してから、各TIGITタンパク質に対する結合を測定した。続いて、センサーを様々な濃度のヒトTIGIT−His(33.8〜1.25nM、アッセイバッファー中の3倍希釈液)、カニクイザルTIGIT−His(302.8〜0.42nM、アッセイバッファー中の3倍希釈液)またはマウスTIGIT−His(33〜1.22nM、アッセイバッファー中の3倍希釈液)に300秒間浸漬して、会合を測定した。続いて、センサーをアッセイバッファーに600秒間浸漬することによって、TIGITの解離を測定した。いずれのステップにおいても、攪拌速度は1000rpmであった。Octet(登録商標)Data Analysis Softwareで、リファレンスサブトラクション、解離ベースのステップ間補正、1対1結合モデル及びグローバルフィッティング(Rmax unlinked by sensor)を用いて、動態パラメーターとセンサーグラムを求めた。KDの値は、表14に示されている。
(表14)TIGITへのSEC1 IgG2a N297Aの結合に関する動態パラメーター
初代細胞への結合のKD測定値
実施例6で説明したように、フローサイトメトリーを用いて、初代細胞上の細胞表面TIGITへのSEC1(IgG4 S228P)の結合のKDを測定した。ヒトPBMCとカニクイザルPBMCのいずれにおいても、検出可能なTIGITの発現は、CD8+T細胞で最も高かったので、これらの種においては、CD8+T細胞を用いて、初代細胞へのSEC1の結合を算出した。解析のために、CD8+T細胞は、リンパ球のサイズと粒度を持つ細胞であって、CD3+CD4−CD8+という組み合わせの分子マーカーを発現した細胞として定義した。同様に、TIGITの発現は、マウスTregで最も高かったので、マウスTregをその算出に用いた。マウスTregは、リンパ球のサイズと粒度を持つCD4+CD8−CD25+Foxp3+細胞として定義した。KDの値は、表15に示されている。
(表15)初代細胞上の細胞表面TIGITへのSEC1の結合のK
Dの測定
操作TIGIT Jurkat/抗CD3 HT−1080アッセイ
SEC1は、実施例7で説明した操作ヒトTIGIT Jurkat/抗CD3 HT−1080共培養アッセイにおいて、TIGITの機能をアンタゴナイズする。実験を3回行ったところ、平均EC50は、8.5nMであった。これに対して、このアッセイにおけるMAB10の平均EC50は、0.14nMである。
MAB10と同様に、SEC1は、リガンドブロック抗体として説明されており、いずれの抗体も、操作TIGIT Jurkat/抗CD3 scFv HT−1080共培養アッセイにおいて、TIGITの機能を阻害する。
実施例9:MAB10で処理した後の準至適刺激ヒトT細胞におけるサイトカインの産生の増大
健常なドナーから得たヒト初代T細胞を用いたインビトロ細胞系において、MAB10が有効であるかを割り出すために、調査を展開した。PBMC混合物内におけるT細胞の刺激と、PBMCから単離した後のCD4+T細胞の刺激という2つの異なるアッセイ形態を用いた。TIGITは、疲弊腫瘍内CD8+T細胞、NK細胞及び制御性T細胞に発現する。この調査は、より入手しやすいTIGIT発現ヒト初代T細胞を同定及び獲得して、腫瘍内標的細胞のサロゲート系として使用するように設計した。
CD4+T細胞では、TIGITの発現は主にメモリー細胞(CD45RO+)に限られる。CD4+T細胞の準至適刺激により、TIGIT−リガンド相互作用の阻害後のIFN−γの産生の増大を測定することによって、MAB10の有効性のアッセイが可能になる。
ヒト初代T細胞は、健常なドナーから得た。全末梢血単核球(PBMC)を白血球アフェレーシス調製物から単離し、続いて、CD4+T細胞をPBMCから単離した。
Ficoll(登録商標)密度勾配液を用いて、PBMCを精製した。続いて、PBMCを用いて、メーカーのプロトコールに従って、陰性選択(CD4T細胞単離キット、Miltenyi)を用いてCD4+細胞を精製した。
ヒトCD4+T細胞上の主要マーカーのFACS解析
プレートに結合した抗CD3抗体(1μg/ml)と可溶性抗CD28抗体(2μg/ml)で、CD4+T細胞を60時間、準至適刺激した。染色及びFACS解析では、無刺激試料と刺激試料から得た細胞を用いた。染色では、抗TIGIT−PE−Cy7、抗PVR−PE、抗CD4−APC−eFluor780及び抗CD45RA−APC、抗CD45RO PerCP−eFluor710、ならびにCD226−FITCという抗体を用いた。フローサイトメトリーによって、BD LSRFortessa(商標)という計器を用いて、細胞を解析した。
PBMCの準至適刺激は、低濃度の抗CD3抗体(0.2μg/mL)を加えることによって行った。CD4+T細胞の準至適刺激は、1μg/mLの抗CD3抗体と2μg/mLの可溶性抗CD28抗体で事前にコーティングした96ウェルの平底プレートで細胞を培養することによって行った。60時間の培養後、上清を回収し、ELISA、AlphaLISA(登録商標)またはマルチプレックス/Luminex(登録商標)技術を用いたサイトカインの定量に備えて凍結した。MAB10を加えた事による効果を、非特異的対照IgG4抗体を加えた場合と比較した。
精製CD4+T細胞を無刺激なままにするか、またはプレートに結合した抗CD3抗体(1μg/ml)と可溶性抗CD28抗体(2μg/ml)を用いて、60時間刺激した。刺激なし細胞(図5A)と刺激あり細胞(図5B)の両方において、FACS解析を行った。集団のパーセンテージと平均蛍光強度(MFI)を算出した。活性化前と活性化後の細胞マーカーであるTIGIT、PVR及びCD226の発現解析により、PVRのパーセンテージとCD226陽性細胞のパーセンテージのいずれも、活性化後に増えたことが示された。TIGITでは、これらの活性化条件によって、TIGIT陽性細胞のパーセンテージがわずかに増えたが、MFIの値から、陽性細胞集団において、TIGITの発現が明らかにアップレギュレーションしたことが示された。FACS解析により、TIGITの発現は主にメモリー細胞(CD45RO+)に限られたことも確認された。代表的なドナーから得たCD4+T細胞を、マーカーのCD45RA(ナイーブT細胞マーカー)とCD45RO(活性化、すなわちメモリーT細胞マーカー)に対して染色して、ナイーブT細胞とメモリーT細胞を区別した。これらの各集団内で、TIGITの発現レベルを解析した(図5Cを参照されたい)。
異なる濃度のMABまたは対照IgG4抗体の存在下で、可溶性抗CD3抗体(0.2μg/mL)を用いて、健常なドナーから得た精製PBMCを60時間刺激した。細胞培養液の上清を回収し、それを用いて、炎症誘発性サイトカインの産生を測定した。2人のヒトドナーから得た試料の解析(図6A〜6Kに示されている)から、各MABによる処理によって、IFN−γのアップレギュレーションが誘導されることが示されている。続いて、MAB10を用いて、ドナー1から得たPBMCにおいて、腫瘍壊死因子α(TNF、図6L)、リンホトキシンα(LT−α、図6M)及びインターフェロンγ(IFN−γ、図6N)を含むいくつかの炎症誘発性サイトカインの産生を誘導した。IFN−γのEC50のグラフ解析は、図6Oに示されている。ドナー2から得たPBMCをMAB10で同様に処理して、図7A(IFN−γ)、図7B(TNF)、図7C(IL−6)、図7D(GM−CSF)及び図7E(LT−α)に示されているように、サイトカインを誘導した。このアッセイにおける、試験した2人のドナーにおけるMAB10のEC50値は、IFN−γ、TNF及びLT−αシグナルの50%の増加を誘導するのに必要なMAB10の濃度を割り出したところ、平均で約16nMであった。2人のドナーのTNFデータをまとめたもの(図6)は、表16に示されている。
(表16)2人のドナーのデータのまとめ(TNFの解析)
異なる濃度の対照IgG4抗体またはMAB10の存在下で、プレートに結合した抗CD3抗体(1μg/mL)と可溶性抗CD28抗体(2μg/mL)を用いて、3人の異なる健常なドナーから得た精製CD4+T細胞を60時間刺激した。細胞培養液の上清を回収し、それを用いて、IFN−γの産生レベルを測定した。
これらの準至適刺激CD4+T細胞では、MAB10を加えると、3人のすべてのドナーにおいて、IFN−γが用量依存的にアップレギュレーションし、このことは、MAB10の抗TIGITアンタゴニスト機能を示している(図8A(ドナー1)、図8B(ドナー2)及び図8C(ドナー3)を参照されたい)。MAB10(黒色の棒)またはIgG4アイソタイプ対照(薄灰色の棒)のいずれかで処理した細胞におけるIFN−γの産生は、各図の左パネルに示されている。IFN−γシグナルの50%の増加を誘導するのに必要なMAB10の濃度を割り出すことによって、このアッセイにおけるMAB10のEC50の平均値を算出したところ、1.02nMであった(図8A〜8Cのそれぞれの右パネルでプロットされている)。これらのデータは、表17にまとめられている。
上記のように、非特異的対照IgG4抗体と比べた場合、MAB10を準至適刺激ヒトT細胞に加えると、TIGITの機能がアンタゴナイズされ、炎症誘発性サイトカイン(例えばIFN−γとTNF)のアップレギュレーションが誘導される。この作用は、用量依存的であり、単離CD4+T細胞アッセイにおける推定EC50は、1nMである。これらのデータから、正常な初代ヒトT細胞におけるMAB10のインビトロでの有効性が示されている。
実施例10:PD−1/TIGIT併用バイオアッセイにおけるMAB10の特徴付け
PD−1は、活性化T細胞及びB細胞で発現する免疫抑制性レセプターであり、腫瘍抗原と自己抗原に対する免疫応答の調節において重要な役割を果たす。隣接細胞で、PD−1と、そのいずれかのリガンド(PD−L1またはPD−L2)が結合すると、T細胞レセプター(TCR)のシグナル伝達とTCR媒介性の増殖、転写活性及びサイトカインの産生が阻害される。PD−1/PD−L1相互作用をブロックするように設計された治療用抗体とFc融合タンパク質は、様々ながん治療のための臨床試験において、有望な成果を示している。
PD−1/TIGITコンビネーションバイオアッセイ(Promega)は、PD−1/PD−L1相互作用及びTIGIT/CD155相互作用を併せてブロックするように設計された抗体及びその他の生物製剤の効能と安定性を測定するのに使用できる作用ベースアッセイの生態関連機構である。このアッセイは、PD−1/TIGITエフェクター細胞(ヒトPD−1、TIGIT及びルシフェラーゼレポーターを安定的に発現するJurkat T細胞である)と、PD−L1/CD155 APC/CHO−K1細胞(ヒトPD−L1、ヒトCD155及び細胞表面タンパク質(このケースではTIGIT)を安定的に発現するとともに、抗原非依存的に同種TCRを活性化するように設計されたCHO−K1細胞である)という2つの遺伝子操作細胞株からなる。
これらの2つのタイプの細胞を共培養すると、PD−1/PD−L1相互作用とTIGIT/CD155相互作用が、TCRのシグナル伝達とルシフェラーゼ活性を阻害する。TIGITに結合して、リガンドの結合(例えばCD155)をブロックする抗体、例えば、本明細書に開示されているか、または当該技術分野において知られているABPと、PD−1とそのリガンド(例えばPD−L1)との相互作用をブロックする第2の抗体とを組み合わせて加えると、阻害シグナルが放出され、TCRのシグナル伝達とNFAT媒介性のルシフェラーゼ活性が得られる。
図9Aは、MAB10とペムブロリズマブ(抗PD−1抗体)を1:1の比率で用いたアッセイの結果を示している。各抗体の濃度は、25μg/ml、10μg/ml、4μg/ml、1.6μg/ml、0.64μg/ml、0.256μg/ml、0.1024μg/ml、0.04096μg/ml及び0.016384μg/mlであった。非標的指向IgG4を対照として用いた。図に示されているように、MAB10とペムブロリズマブの組み合わせ(EC50は5.06nM)のみが、Jurkat細胞においてルシフェラーゼ活性を誘導するほど十分に、結合をブロックした。IgG4対照単独の場合も、IgG4+MAB10の組み合わせの場合も、ルシフェラーゼ活性は誘導されなかった。
続いて、1μg/mlの固定用量のペムブロリズマブ(及び1μg/mlの固定用量のIgG4対照)と、様々な用量のMAB10(50μg/ml、20μg/ml、8μg/ml、3.2μg/ml、1.28μg/ml、0.512μg/ml、0.2048μg/ml、0.08192μg/ml及び0.032768μg/ml)で、このアッセイを繰り返した。図9Bに示されているように、固定用量のペムブロリズマブでは、低レベルのルシフェラーゼ活性化の誘導が見られたが、ペムブロリズマブとMAB10の組み合わせの方が、かなり有効にルシフェラーゼを誘導し、EC50は0.78nMであった。図9Aにおけるように、IgG4対照単独の場合も、IgG4+MAB10の組み合わせの場合も、ルシフェラーゼ活性は誘導されなかった。
実施例11:MAB10とペムブロリズマブによるCMV+T細胞の併用療法
リンパ増殖アッセイを用いて、サイトメガロウイルス陽性(CMV+)T細胞におけるT細胞応答について試験した。CMV抗原反応性についてスクリーニングした個々のドナーから得たPBMCをAstarte Biologics(ワシントン州ボセル)から購入した。CMV感染細胞の細胞溶解液も、Astarte Biologicsから購入した。PBMCを播種し、その試料中のCMV+T細胞を刺激する細胞溶解液を加えることによって、抗原特異的な刺激を行った。MAB10、IgG4対照及び/または抗PD−1抗体ペムブロリズマブを加えた。細胞を5日間培養し、その上清を回収し、エフェクターサイトカインTNFの産生について解析した。IL−2、IFN−γ、パーフォリン及びグランザイム−Bを含むその他のエフェクター分子に対する細胞内サイトカイン染色を行って、さらなるデータを集めた。
1人のドナー(ドナー1)から得た細胞を刺激して、上記のように培養した。図10に示されているように、CD4+細胞にゲーティングを行うことによって、MAB10(黒色の棒)とインキュベートすると、TNF(図10A)、IL−2(図10B)及びIFN−γ(図10C)を含むエフェクターサイトカインの産生が用量依存的に、IgG4対照とインキュベートした細胞(白色の棒)を上回る程度で増大する(細胞内染色によって測定した場合)。また、MAB10とインキュベートすると、図10Dに示されているように、抗原特異的な活性化CD4+T細胞の割合が増加する(20μg/mlのIgG4対照またはMAB10で処理した細胞をFACSによって、CD3(成熟T細胞のマーカー)の発現とTNF及びIL−2の発現により解析した)。
CD8+細胞にゲーティングを行ったところ、同様の結果が得られた。図11に示されているように、ゲーティングしたCD8+細胞では、MAB10(黒色の棒)とインキュベートすると、TNF(図11A)、パーフォリン(図11B)及びグランザイムB(図11C)を含むエフェクターサイトカインの産生が用量依存的に、IgG4対照とインキュベートした細胞(白色の棒)よりも増大する。パーフォリンとグランザイムBは、活性化細胞傷害性Tリンパ球のマーカーである。また、MAB10とインキュベートすると、図11Dに示されているように、抗原特異的な活性化CD8+T細胞の割合が増加する。20μg/mlのIgG4対照またはMAB10で処理した細胞を、FACSによって、CD3の発現とパーフォリン及びグランザイムBの発現により解析した。
同じドナーから得た細胞を同様の実験セットで用いて、MAB10による遮断により、CMV特異的なCD8+T細胞の応答が増幅することを示した。細胞を、ある範囲の濃度のMAB10(黒色の棒)またはIgG4対照(白色の棒)とインキュベートし、二重陽性集団であるパーフォリン+グランザイムB+(図12A)またはIFN−γ+TNF+(図12C)のパーセンテージを解析した。図12B(パーフォリン+グランザイムB+解析)と図12D(IFN−γ+TNF+解析)では、二重陽性細胞の割合を、20μg/mlの対照抗体(左パネル)または20μg/mlのMAB10(右パネル)で処理した細胞で比較したものが示されている。MAB10で処理した細胞の方が、対照で処理した細胞よりも、エフェクターサイトカインの産生が非常に多かった。
上記と同じドナーを用いて、MAB10とPD−1抗体ペムブロリズマブの併用効果を試験した。細胞を、上記のようなCMV溶解液で刺激し、2μg/mlのペムブロリズマブまたは対照IgG4と、10μg/ml、20μg/mlまたは40μg/mlの対照抗体またはMAB10で処理して、その上清におけるTNFの産生を測定した。図13に示されているように、4つの細胞群を試験し、IgG4対照(白色の棒、一番左の群)、一定量のIgG4対照と漸変量のMAB10(暗灰色の棒、左から2番目)、一定量のペムブロリズマブと漸変量のIgG4対照(薄灰色の棒、右から2番目)、または一定量のペムブロリズマブと漸変量のMAB10(黒色の棒、右側の群)で処理した。ペムブロリズマブとMAB10の組み合わせは、単剤で観察される作用を上回って、TNFの産生を増大させた。
上記のアッセイを用いて、この組み合わせを3人の異なるドナーで再度試験した。細胞をCMV溶解液で刺激し、20μg/mlのMAB10または20μg/mlの対照IgG4抗体と、漸変量のペムブロリズマブで処理し、TNFの産生を測定した。図14A(ドナー1)、図14B(ドナー2)及び図14C(ドナー3)に示されているように、MAB10(黒色の棒)を単独で、または漸増濃度のペムブロリズマブと組み合わせて加えると、対照抗体+ペムブロリズマブ群(白色の棒)よりも、TNFの産生が増大する。加えて、ペムブロリズマブと組み合わせたMAB10(黒色の棒)では、MAB10単独と比べて、活性も向上した。統計差は、MAB10単独とMAB10+ペムブロリズマブ群との間で、スチューデントT検定解析を用いて算出した(*=p<0.05、**=p<0.01、***=p<0.005、****=p<0.001)。
総合すると、実施例で示されたデータにより、抗原特異的なリコールアッセイにおけるMAB10の単剤としての明確な用量依存的作用が示されている。加えて、これらのデータにより、複数のドナーにおいて、MAB10とペムブロリズマブを組み合わせたときの有効性の向上が示されており、これにより、本明細書に開示されているABPとPD−1インヒビターまたはPD−L1インヒビターの併用治療剤としての価値が示されている。
参照による援用
本明細書に引用されているすべての特許文献及び非特許文献のすべての開示内容はそれぞれ、参照により、あらゆる目的において、その全体が援用される。
その他の実施形態
上に示した本開示には、独立した有用性のある複数の別個の発明を含めることができる。これらの各発明は、その好ましい形態(複数可)で開示されているが、本明細書に開示及び例示されているような、その具体的実施形態は、多くの変形形態が可能であるので、限定的な意味で考えるべきではない。本発明の主題には、本明細書に開示されている様々な要素、特徴、機能及び/または特性のあらゆる新規かつ非自明な組み合わせ及びサブコンビネーションが含まれる。以下の特許請求の範囲には、新規かつ非自明とみなした特定の組み合わせとサブコンビネーションが具体的に示されている。特徴、機能、要素及び/または特性の別段の組み合わせ及びサブコンビネーションで具現化される発明は、本願、本願に基づく優先権を主張する出願、または関連出願において請求できる。このような請求も、異なる発明に対するか、同じ発明に対するかを問わず、元の請求と比べて範囲が広いか、狭いか、等しいか、異なるかを問わず、本開示の発明の主題に含まれるものとみなす。