JP2018207009A - 被加工物の加工方法 - Google Patents
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一方、本発明に係る加工方法は、被加工物に対して透過性を有する波長のレーザビームの集光点を被加工物の内部に位置づけた状態で分割予定ラインに沿ってレーザビームを照射して改質領域を形成する第1レーザ加工ステップと、第1レーザ加工ステップを実施した後、被加工物に対して透過性を有する波長のレーザビームの第1集光点と第2集光点とをそれぞれ改質領域の上端側と下端側とに位置づけた状態で改質領域に沿ってレーザビームを照射して改質領域から被加工物の表裏面にそれぞれ伸長するクラックを発生させることで被加工物を分割予定ラインに沿って分割する第2レーザ加工ステップとを備えているため、改質領域から被加工物の表裏面に至るクラックを同時に伸長させて被加工物を分割することで、被加工物が分割予定ラインに沿って真っ直ぐに分断されずにひびや欠けがチップに発生してしまったり、被加工物に分割されない領域が発生してしまったりすることを防止できる。
以下に、本発明に係る被加工物の加工方法を実施して図1に示す被加工物Wをチップに分割する場合の、加工方法の各ステップについて説明していく。
図1に示すように、被加工物Wは、その裏面Wbに被加工物Wよりも大径の保護テープTが貼着されており、保護テープTの粘着面の外周部は、環状フレームFに貼着された状態になっている。そして、被加工物Wは、保護テープTを介して環状フレームFに支持されることで、環状フレームFによるハンドリングが可能な状態になっている。
第一のビームシャッター313b及び第二のビームシャッター314bには、図示しないシャッター駆動装置が備えられており、第一のレーザビームLB1、第二のレーザビームLB2を遮断する位置、及び遮断しない位置に駆動可能に構成され、第一のレーザビームLB1のみを被加工物Wに対して照射したり、第二のレーザビームLB2のみを被加工物Wに照射したり、あるいは両方同時に被加工物Wに対して照射する等、適宜切り替えることが可能になっている。
減衰器モジュール等から構成される第一のアッテネータ313c及び第二のアッテネータ314cは、被加工物Wに対する必要な加工条件に対応して、適宜第一のレーザビームLB1、第二のレーザビームLB2の出力を調整することができる。
S偏光の第一のレーザビームLB1は、ミラー316で直角に反射された後第二偏光ビームスプリッタ317に入射されて、第二偏光ビームスプリッタ317の偏光分離膜317aで鉛直方向に反射される。
なお、レーザビーム照射手段3は本実施形態に示す例に限定されるものではない。レーザビーム照射手段3は、例えば、レーザビームの位相を変調可能な空間光位相変調器(LCOS−SLM:Liquid Crystal On Silicon Spatial Light Modulator)を備えており、レーザビームの分岐を該空間光位相変調器で透過または反射させることで制御できるようになっていてもよい。
なお、チャックテーブル2をX軸方向に往復移動可能であるとともにY軸方向にも往復移動可能な構成とし、固定されているレーザビーム照射手段3に対してチャックテーブル2がX軸方向又はY軸方向に相対的に移動するものとしてもよい。
次いで、図4に示すように、被加工物Wを+X方向(復方向)へ加工送りするとともに、被加工物Wに対して透過性を有する波長のレーザビームの集光点を被加工物Wの内部に位置づけた状態で分割予定ラインSに沿ってレーザビームを照射して改質領域を形成する。即ち、図示しない高さ位置測定器により測定された被加工物Wの裏面Wbの高さ位置を基準として、集光レンズ33aによって集光される第二のレーザビームLB2の集光点位置を、被加工物Wの内部の所定の高さ位置に位置づける。
波長 :1342nm又は1064nm
繰り返し周波数 :70kHz〜200kHz
平均出力 :0.5W〜1.8W
加工送り速度 :200mm/秒〜700mm/秒
次に、図6に示すように、第一のビームシャッター313bを第一のレーザビームLB1を遮断しない位置に位置づけて、第一のレーザビームLB1を被加工物Wに対して照射可能とする。そして、集光レンズ33aによって集光される第一のレーザビームLB1の第1集光点P1の高さ位置と、集光レンズ33aによって集光される第二のレーザビームLB2の第2集光点P2の高さ位置とが、それぞれ、改質領域Mの下端側と上端側とに位置づけられる。
被加工物Wの裏面Wb側に伸長するクラックCの厚みは、例えば、本実施形態においては約60μmであるが、50μm以上〜70μm以下であるとよい。
なお、一本目の分割予定ラインSに沿って行った上記加工においては、チャックテーブル2の往方向(−X方向)への加工送りで被加工物Wの裏面Wbの高さ位置測定を行い、チャックテーブル2の復方向(+X方向)への加工送りで被加工物Wに改質領域Mを形成し、さらに、チャックテーブル2の往方向への加工送りで被加工物Wの表面Wa側及び裏面Wb側にクラックCを同時に伸長させ形成しているが、一本目の分割予定ラインSに隣接する次の分割予定ラインSに沿って加工を施すにあたっては、チャックテーブル2の復方向への加工送りで高さ位置測定を行い、往方向への加工送りで改質領域Mを形成し、復方向への加工送りで被加工物Wの表面Wa側及び裏面Wb側に同時にクラックCを伸長させ形成する。
なお、例えば、第1レーザ加工ステップ後に第2レーザ加工ステップを実施しない場合には、改質領域Mから被加工物Wの表面Wa及び裏面Wbに至るクラックが同時に形成されないため、被加工物Wは分割されない。また、第2レーザ加工ステップだけを実施しても、クラックが完全には裏面Wbまたは表面Waに至らず被加工物Wに分割されない領域が発生してしまったり、クラックが裏面Wbまたは表面Waに真っ直ぐに伸長しなかったりする。
以下に、本発明に係る被加工物の加工方法を実施して図8に示す被加工物W1をチップに分割する場合の、加工方法の各ステップについて説明していく。
次いで、図示しない高さ位置測定器により測定された被加工物W1の裏面W1bの高さ位置を基準として、第二のレーザビームLB2の集光点位置を、被加工物W1の内部の所定の高さ位置に位置づける。また、第一のビームシャッター313bを第一のレーザビームLB1を遮断しない位置に位置づけて、第一のレーザビームLB1が被加工物W1に対して照射されるようにし、集光レンズ33aによって集光される第一のレーザビームLB1の集光点位置を、被加工物W1の内部の所定の高さ位置に位置づける。
図11に示すように、被加工物W1を、例えば、300mm/秒の加工送り速度で−X方向へ送ると共に、レーザビーム発振器300からレーザビームLBを発振させる。また、波長変換機構34を作動させて、波長1342nmのレーザビームLBを、被加工物W1に透過性を有する波長1064nmのレーザビームLBに変換する。
図13に示す集光レンズ33aによって集光される第一のレーザビームLB1の第1集光点P11の高さ位置が、被加工物W1の表面W1aにより近い改質層M11の下端側に位置づけられる。また、集光レンズ33aによって集光される第二のレーザビームLB2の第2集光点P21の高さ位置が、被加工物W1の裏面W1bにより近い改質層M12の上端側に位置づけられる。
図14に示すように、被加工物W1の表面W1a側に伸長するクラックC1の厚みは、例えば、本実施形態においては約20μmであるが、15μm以上〜30μm以下であるとよい。被加工物W1の表面W1a側に伸長するクラックC1の厚みは、第一のレーザビームLB1の出力に応じてスプラッシュが発生しない厚みに適宜設定される。例えば、第一のレーザビームLB1の出力を上記のように0.7Wとしている場合においては、被加工物W1の表面W1a側に伸長するクラックC1の厚みを15μm未満とすると、スプラッシュが発生する可能性がある。
被加工物W1の裏面W1b側に伸長するクラックC1の厚み(長さ)は、例えば、本実施形態においては約30μmであるが、20μm以上〜35μm以下であるとよい。
なお、一本目の分割予定ラインSに沿って行った上記加工においては、往方向(−X方向)への加工送りで裏面W1bの高さ位置測定を行い、復方向(+X方向)への加工送りで被加工物W1に改質層M11を形成し、往方向への加工送りで被加工物W1に改質層M12を形成し、復方向への加工送りで被加工物W1の表面W1a側及び裏面W1b側にクラックC1を同時に伸長させ到達させているが、一本目の分割予定ラインSに隣接する次の分割予定ラインSに沿って加工を施していくにあたっては、同様に、一本目の分割予定ラインSに沿った加工と同様に、往方向(−X方向)への加工送りで被加工物W1の裏面W1bの高さ位置測定を行い、復方向(+X方向)への加工送りで被加工物W1に改質層M11を形成し、往方向への加工送りで被加工物W1に改質層M12を形成し、復方向への加工送りで被加工物W1の表面W1a側及び裏面W1b側にクラックC1を同時に伸長させ到達させている。
本発明に係る加工方法は、第2レーザ加工ステップにおいて、改質層M11及び改質層M12で構成される改質領域から被加工物W1の表面W1a及び裏面W1bに至るクラックC1を同時に伸長させて被加工物W1を分割することで、被加工物W1が分割予定ラインSに沿って真っ直ぐに分断されずにひびや欠けがチップに発生してしまうことを抑制することができる。
以下に、本発明に係る被加工物の加工方法を実施して図15に示す被加工物W2をチップに分割する場合の、加工方法の各ステップについて説明していく。
一本の分割予定ラインSに沿って被加工物W2の裏面W2bに第二のレーザビームLB2を照射し終えるX軸方向の所定の位置まで被加工物W2が−X方向に進行すると、第二のレーザビームLB2の照射を停止するとともに被加工物W2の−X方向への加工送りを停止させる。また、図示しない高さ位置測定器により被加工物W2の裏面W2bの高さ位置が測定された状態になる。
図示しない高さ位置測定器により測定された被加工物W2の裏面W2bの高さ位置を基準として、集光レンズ33aによって集光される第二のレーザビームLB2の集光点位置を、被加工物W2の内部の所定の高さ位置に位置づける。また、第一のビームシャッター313bを第一のレーザビームLB1を遮断しない位置に位置づけて、第一のレーザビームLB1が被加工物W2に対して照射されるようにし、集光レンズ33aによって集光される第一のレーザビームLB1の集光点位置を、被加工物W2の内部の所定の高さ位置に位置づける。
次いで、図20に示す集光レンズ33aによって集光される第一のレーザビームLB1の第1集光点P12の高さ位置が、被加工物W2の表面W2aにより近い改質層M21の下端側に位置づけられる。また、集光レンズ33aによって集光される第二のレーザビームLB2の第2集光点P22の高さ位置が、被加工物W2の裏面W2bにより近い改質層M22の上端側に位置づけられる。
図21に示すように、被加工物W2の表面W2a側に伸長するクラックC2及び被加工物W2の裏面W2b側に伸長するクラックC2の厚みは、約60μmであり、第一のレーザビームLB1及び第二のレーザビームLB2の出力及び波長に応じてスプラッシュが発生しない厚みに適宜設定される。例えば、第一のレーザビームLB1及び第二のレーザビームLB2の出力が上記のように1.5Wであり、かつ、波長が1342nmである場合においては、各クラックC2の厚みを60μm未満とすると、スプラッシュが発生する可能性がある。
なお、一本目の分割予定ラインSに沿って行った上記加工においては、往方向(−X方向)への加工送りで被加工物W2の裏面W2bの高さ位置測定を行い、復方向(+X方向)への加工送りで被加工物W2に改質層M21及び改質層M22からなる改質領域を形成し、往方向への加工送りで被加工物W2の表面W2a側及び裏面W2b側にクラックC2を同時に伸長させ形成しているが、一本目の分割予定ラインSに隣接する次の分割予定ラインSに沿って加工を施していくにあたっては、チャックテーブル2Aの復方向への加工送りで被加工物W2の裏面W2bの高さ位置測定を行い、往方向への加工送りで被加工物W2に改質層M21及び改質層M22からなる改質領域を形成し、復方向への加工送りで被加工物W2の表面W2a側及び裏面W2b側にクラックC2を伸長させ到達させる。
本発明に係る加工方法は、第2レーザ加工ステップにおいて、改質層M21及び改質層M22で構成される改質領域から被加工物W2の表面W2a及び裏面W2bに至るクラックC2を同時に伸長させて被加工物W2を分割することで、被加工物W2が分割予定ラインSに沿って真っ直ぐに分断されずにひびや欠けがチップに発生してしまうことを抑制することができる。
1:レーザ加工装置 2:チャックテーブル 20:保持面 21:固定クランプ
3:レーザビーム照射手段
30:レーザビーム発振ユニット 300:レーザ発振器 303:パワー調整手段
31:外部光学系ユニット 310、315、318:1/2波長板
311:第一偏光ビームスプリッタ 317:第二辺孔ビームスプリッタ
313a、316:ミラー 313b:第一のビームシャッター 314b:第二のビームシャッター 313c:第一のアッテネータ 314c:第二のアッテネータ
34:波長変換機構
4:アライメント手段 40:赤外線カメラ
W1:被加工物 M11、M12:改質層 C1:クラック
W2:被加工物 M21、M22:改質層 C2:クラック T3:エキスパンドテープ
Claims (1)
- 分割予定ラインを有した被加工物の加工方法であって、
被加工物に対して透過性を有する波長のレーザビームの集光点を被加工物の内部に位置づけた状態で該分割予定ラインに沿って該レーザビームを照射して改質領域を形成する第1レーザ加工ステップと、
該第1レーザ加工ステップを実施した後、被加工物に対して透過性を有する波長のレーザビームの第1集光点と第2集光点とをそれぞれ該改質領域の上端側と下端側とに位置づけた状態で該改質領域に沿って該レーザビームを照射して該改質領域から被加工物の表裏面にそれぞれ伸長するクラックを発生させることで被加工物を該分割予定ラインに沿って分割する第2レーザ加工ステップと、を備えた加工方法。
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