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JP2018137651A - 回路装置、発振器、電子機器、移動体及び回路装置の製造方法 - Google Patents

回路装置、発振器、電子機器、移動体及び回路装置の製造方法 Download PDF

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JP2018137651A JP2017031655A JP2017031655A JP2018137651A JP 2018137651 A JP2018137651 A JP 2018137651A JP 2017031655 A JP2017031655 A JP 2017031655A JP 2017031655 A JP2017031655 A JP 2017031655A JP 2018137651 A JP2018137651 A JP 2018137651A
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Abstract

【課題】複数のモードを切り替えることで、状況に応じた適切なA/D変換を行う回路装置、発振器、電子機器、移動体及び回路装置の製造方法等の提供。
【解決手段】回路装置は、温度センサー10からの温度検出電圧VTDのA/D変換を行い、温度検出データDTDを出力するA/D変換回路20と、温度検出データDTDに基づいて温度補償処理を行うデジタル信号処理回路50を含み、A/D変換回路20は、第1のモードで動作し、所与の条件が成立すると、第2のモードに切り替わる。
【選択図】 図7

Description

本発明は、回路装置、発振器、電子機器、移動体及び回路装置の製造方法等に関する。
従来、アナログ信号をデジタルデータに変換するアナログデジタル変換(以下A/D変換)、及びA/D変換回路を含む回路装置が広く知られている。A/D変換回路の方式としては、フラッシュ型、逐次比較型、ΔΣ型等、種々の方式が知られている。例えば特許文献1には、逐次比較型のA/D変換を実行する一手法が開示されている。
また、温度センサーからの温度検出信号(アナログ信号)をA/D変換した結果である温度検出データを用いる種々の回路が知られている。例えば、従来より、TCXO(temperature compensated crystal oscillator)と呼ばれる温度補償型発振器が知られている。このTCXOは、例えば携帯通信端末、GPS関連機器、ウェアラブル機器、又は車載機器などにおける基準信号源等として用いられている。デジタル方式の温度補償型発振器であるDTCXOの従来技術としては特許文献2に開示される技術が知られている。
特開2011−223404号公報 特開昭64−82809号公報
TCXOでは、周波数ドリフトが発生した場合に種々の問題(例えばGPSロックの外れ)が生じうる。そのため、A/D変換回路には、出力の変動を抑制することに対する要求がある。一方、急激な温度変動等が生じた場合にまでA/D変換結果の変動を抑制してしまった場合、A/D変換結果である温度検出データが適切に値に到達するまでに時間がかかってしまう。結果として、発振周波数が所望の値に収束するまでに長い待ち時間が発生する。
本発明の幾つかの態様によれば、複数のモードを切り替えることで、状況に応じた適切なA/D変換を行う回路装置、発振器、電子機器、移動体及び回路装置の製造方法等を提供できる。
本発明の一態様は、温度センサーからの温度検出電圧のA/D変換を行い、温度検出データを出力するA/D変換回路と、前記温度検出データに基づいて温度補償処理を行うデジタル信号処理回路と、を含み、前記A/D変換回路は、第1のA/D変換方式によるA/D変換処理を行って前記温度検出データを求める第1のモードで動作し、所与の条件が成立すると、前記第1のA/D変換方式とは異なる第2のA/D変換方式によるA/D変換処理を行って前記温度検出データを求める第2のモードに切り替わる回路装置に関係する。
本発明の一態様では、温度補償処理に用いられる温度検出データを求める際に、A/D変換回路は、所与の条件が成立するとA/D変換方式(モード)を第1のA/D変換方式から第2のA/D変換方式に切り替える。このようにすれば、A/D変換回路を状況に応じて適切に動作させること等が可能になる。
また本発明の一態様では、前記第1のA/D変換方式は、A/D変換でのデータの最小分解能をLSBとした場合に、第1の出力タイミングの前記温度検出データに対する、前記第1の出力タイミングの次の第2の出力タイミングの前記温度検出データの変化がk×LSB(kはk<jを満たす正の整数、jはA/D変換の分解能を表す正の整数)以下となるように、前記温度検出データを求める処理であってもよい。
このようにすれば、温度検出データの急激な変化を抑制し、当該変化に起因する不具合を抑止すること等が可能になる。
また本発明の一態様では、前記A/D変換回路は、途中結果データ又は最終結果データである結果データを記憶するレジスター部と、前記結果データをD/A変換してD/A変換電圧を出力するD/A変換器と、前記温度センサーからの前記温度検出電圧と、前記D/A変換器からの前記D/A変換電圧との比較を行う比較回路と、前記比較回路の比較結果に基づいて判定処理を行い、前記判定処理に基づいて、前記結果データの更新処理を行う処理回路と、を含み、前記処理回路は、前記更新処理の結果である前記最終結果データを、前記温度検出データとして出力してもよい。
このようにすれば、結果データを比較結果に基づく判定処理により更新していくことで、温度検出データを求めることが可能になる。
また本発明の一態様では、前記第2のA/D変換方式は、前記結果データのMSB側の前記判定処理を、第1の判定期間で行い、前記結果データのLSB側の前記判定処理を、前記第1の判定期間よりも長い期間である第2の判定期間で行う処理であってもよい。
このようにすれば、各ビット(ビット範囲)に適した判定期間を設定することができるため、精度のよいA/D変換を高速で実現すること等が可能になる。
また本発明の一態様では、インターフェースと、前記インターフェースを介して前記回路装置の回路定数設定情報が書き込まれる記憶部と、を含み、前記A/D変換回路は、前記インターフェースを介した前記回路定数設定情報の書き込みが行われた場合に、前記第2のモードに切り替わってもよい。
このようにすれば、記憶部への回路定数設定情報の書き込みを、第2のモードへの切り替わりのトリガーとすることが可能になる。
また本発明の一態様では、前記回路定数設定情報は、基準電圧調整情報、基準電流調整情報、及び発振周波数調整情報のうち少なくとも1つであってもよい。
このようにすれば、回路定数設定情報として、基準電圧、基準電流、発振周波数を調整する情報の少なくとも1つを用いることが可能になる。
また本発明の一態様では、インターフェースを含み、前記A/D変換回路は、前記インターフェースを介して前記第2のモードへの切り替えコマンドが入力された場合に、前記第2のモードに切り替わってもよい。
このようにすれば、切り替えコマンドの入力を、第2のモードへの切り替わりのトリガーとすることが可能になる。
また本発明の一態様では、前記A/D変換回路は、前記インターフェースからの切り替え信号に基づいて、前記第2のモードに切り替わってもよい。
このようにすれば、第2のモードへ切り替えるための切り替え信号を、インターフェースから出力することが可能になる。
また本発明の一態様では、前記A/D変換回路は、温度変化検出回路を含み、前記温度変化検出回路により所与の温度変化が検出された場合に、前記第2のモードに切り替わってもよい。
このようにすれば、温度変化の検出を、第2のモードへの切り替わりのトリガーとすることが可能になる。
また本発明の一態様では、前記A/D変換回路は、前記所与の条件が成立して前記第2のモードに切り替わり、当該第2のモードでのA/D変換結果である前記温度検出データを出力した後に、前記第1のモードに切り替わってもよい。
このようにすれば、第2のモードへの切り替わり後に、速やかに第1のモードに戻ること等が可能になる。
また本発明の一態様では、前記A/D変換回路は、起動期間では前記第2のモードで動作し、当該第2のモードでのA/D変換結果である前記温度検出データを出力した後に、前記第1のモードに切り替わり、前記第1のモードに切り替わった後に、前記所与の条件が成立した場合に、前記第2のモードに切り替わってもよい。
このようにすれば、起動期間を含めてA/D変換回路を適切なモードで動作させることが可能になる。
また本発明の一態様では、発振信号生成回路を含み、前記デジタル信号処理回路は、前記温度検出データに基づいて前記発振信号生成回路の発振周波数の温度補償処理を行い、前記発振周波数の周波数制御データを出力し、前記発振信号生成回路は、前記デジタル信号処理回路からの前記周波数制御データと振動子を用いて、前記周波数制御データにより設定される前記発振周波数の発振信号を生成してもよい。
このようにすれば、温度によらず安定した周波数の発振信号を出力すること等が可能になる。
本発明の他の態様は、上記の回路装置と、前記振動子と、を含む発振器に関係する。
本発明の他の態様は、上記のいずれかに記載の回路装置を含む電子機器に関係する。
本発明の他の態様は、上記のいずれかに記載の回路装置を含む移動体に関係する。
本発明の他の態様は、温度センサーからの温度検出電圧のA/D変換を行い、温度検出データを出力する回路装置の製造方法であって、前記回路装置は、A/D変換回路と、記憶部と、インターフェースと、を含み、回路定数設定情報を決定するための測定を行い、前記測定の結果に基づき前記回路定数設定情報を前記インターフェースを介して前記記憶部に書き込む際に、前記A/D変換回路の動作を、第1のA/D変換方式によるA/D変換処理を行って前記温度検出データを求める第1のモードから、前記第1のA/D変換方式とは異なる第2のA/D変換方式によるA/D変換処理を行って前記温度検出データを求める第2のモードに切り替える回路装置の製造方法に関係する。
ATCXO及びDTCXOのチップサイズと精度の関係図。 ATCXOの周波数ドリフトの例。 DTCXOの周波数ドリフトの例。 k×LSB以下の更新によって生じる課題を説明する図。 k×LSB以下の更新によって生じる課題を説明する他の図。 A/D変換回路の構成例。 回路装置の構成例。 振動子の温度特性やそのバラツキの例を示す図。 温度補償処理の説明図。 比較回路の構成例。 通常動作モードの処理を説明するフローチャート。 ハイスピードモードにおける判定期間の設定例。 ハイスピードモードにおける判定期間の設定例。 ハイスピードモードの処理を説明するフローチャート。 判定処理の具体例。 判定処理の具体例。 製造時の処理を説明するフローチャート。 基準温度での調整を説明するフローチャート。 各温度での調整値測定を説明するフローチャート。 モード切り替え時のA/D変換回路の動作例。 回路装置の他の構成例。 発振器の構成例。 電子機器の構成例。 移動体の構成例。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお以下に説明する本実施形態は特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
1.本実施形態の手法
1.1 周波数ドリフトの概要
まず本実施形態の手法について説明する。所与のアナログ信号をA/D変換してデジタルデータを取得する回路装置、特に、当該デジタルデータに基づいてデジタル信号処理回路(例えばDSP,digital signal processor)において種々の処理を行う回路装置が知られている。一例としては、温度センサーからの温度検出電圧のA/D変換結果である温度検出データに基づいて、デジタル処理により周波数の温度補償処理を行うDTCXOが知られている。
DTCXO等のデジタル方式の発振器では、その発振周波数の周波数ドリフトが原因で、発振器が組み込まれた通信装置において通信エラー等が発生してしまうという問題がある。デジタル方式の発振器では、温度センサーからの温度検出電圧をA/D変換し、得られた温度検出データに基づいて周波数制御データの温度補償処理を行い、当該周波数制御データに基づいて発振信号を生成する。この場合に、温度変化により周波数制御データの値が大きく変化すると、これが原因で周波数ホッピングの問題が生じることが判明した。このような周波数ホッピングが生じると、GPS関連の通信装置を例にとれば、GPSのロックが外れてしまうなどの問題が発生してしまう。このような問題の発生を抑止するには、温度補償処理に用いる温度検出データの変動を抑えることが必要となる。なお、A/D変換以外の部分(例えばデジタル信号処理回路の処理)で周波数ホッピングを抑止することも可能であり、本実施形態の回路装置ではそれらの手法を組み合わせて用いてもよい。
以下、TCXOとしてデジタル方式のDTCXOを採用した場合に生じうる周波数ドリフトの問題について簡単に説明する。温度補償型発振器であるTCXOでは、周波数精度の向上と低消費電力化への要求がある。例えばGPS内蔵の時計や脈波等の生体情報の測定機器などのウェアラブル機器では、バッテリーによる動作継続時間を長くする必要がある。このため、基準信号源となるTCXOに対しては、周波数精度を確保しながら、より低消費電力であることが要求される。
また通信端末と基地局との通信方式としては種々の方式が提案されている。例えばTDD(Time Division Duplex)方式では、各機器は割り当てられたタイムスロットにおいてデータを送信する。そしてタイムスロット(上がり回線スロット、下り回線スロット)の間にガードタイムが設定されることで、タイムスロットが重なることが防止される。次世代の通信システムでは、例えば1つの周波数帯域(例えば50GHz)を用いて、TDD方式でデータ通信することが提案されている。
しかしながら、このようなTDD方式を採用した場合には、各機器において時刻同期を行う必要があり、正確な絶対時刻の計時が要求される。このような要求を実現するために、例えば各機器に、基準信号源として原子時計(原子発振器)を設ける手法も考えられるが、機器の高コスト化を招いたり、機器が大型化するなどの問題が生じる。
そして基準信号源としてATCXO(アナログ方式のTCXO)を用いた場合に、周波数精度を高精度化しようとすると、図1に示すように回路装置のチップサイズが増加してしまい、低コスト化や低消費電力化の実現が難しくなる。一方、DTCXOでは、図1に示すように、回路装置のチップサイズをそれほど大きくすることなく、周波数精度の高精度化を実現できるという利点がある。
しかしながら、上述したような周波数ドリフトの問題があるため、DTCXO等のデジタル方式の発振器では、様々な回路方式が提案されているものの、このような通信エラーが問題となる実際の製品の基準信号源としては、デジタル方式の発振器は殆ど採用されず、ATCXO等のアナログ方式の発振器が採用されているのが現状であった。
例えば図2はATCXOの周波数ドリフトを示す図である。ATCXOでは、図2に示すように時間経過に伴い温度が変化した場合にも、その周波数ドリフトは、許容周波数ドリフト(許容周波数エラー)の範囲内(±FD)に収まる。図2では、周波数ドリフト(周波数エラー)は、公称発振周波数(例えば16MHz程度)に対する割合(周波数確度。ppb)で示されている。例えば通信エラーが生じないようにするためには、所定期間TP(例えば20msec)内において、周波数ドリフトを許容周波数ドリフトの範囲内(±FD)に収める必要がある。ここでFDは、例えば数ppb程度である。
一方、図3は、従来のDTCXOを用いた場合の周波数ドリフトを示す図である。図3に示すように、従来のDTCXOでは、その周波数ドリフトが許容周波数ドリフトの範囲内に収まっておらず、当該範囲を超えてしまう周波数ホッピングが発生している。このため、この周波数ホッピングを原因とする通信エラー(GPSのロック外れ等)が発生してしまい、実際の製品の基準信号源としてDTCXOを採用することの妨げとなっていた。
なお、A/D変換結果データ、特に温度検出電圧VTDをA/D変換した温度検出データDTDを利用する回路装置は、DTCXOに限定されるものではない。例えば、ジャイロセンサーの出力は温度特性を有し、当該温度特性に起因して出力データに誤差が生じることが知られている。そのため、温度検出データDTDに基づいて、ジャイロセンサーの出力の温度特性を補償する処理(例えばゼロ点補正処理)が行われることがあり、本実施形態における回路装置はそのようなジャイロセンサーに利用されてもよい。
1.2 第1のA/D変換方式(第1のモード、通常動作モード)の概要
そこで本実施形態では、A/D変換方式として、出力(A/D変換結果データ、温度検出データ)の変動が相対的に小さい第1のA/D変換方式を用いる。
具体的には、第1のA/D変換方式は、A/D変換でのデータの最小分解能をLSBとした場合に、第1の出力タイミングの温度検出データに対する、第1の出力タイミングの次の第2の出力タイミングの温度検出データの変化がk×LSB(kはk<jを満たす正の整数、jはA/D変換の分解能を表す正の整数)以下となるように、温度検出データを求める処理である。
なお、ここでの出力タイミングとは、1つのA/D変換結果データが出力されるタイミングを表すものであり、例えばA/D変換が15ビットで行われる場合であれば15ビット精度のA/D変換結果データが出力されるタイミングを表す。本実施形態では暫定的な値(途中結果データ)による比較処理を複数回行い、当該複数回の比較処理の結果に基づいて15ビット精度のA/D変換結果データ(最終結果データ)を求める。つまり、1回のA/D変換結果データを出力するにあたっては、複数回の比較処理の結果として1又は複数の途中結果データが出力される。途中結果データも広義にはA/D変換処理における出力ということになるが、ここでの「出力タイミング」とは、あくまで最終的なA/D変換結果データ(15ビット精度のデータ)の出力を表すものであり、途中結果データの出力タイミングではない。
また、A/D変換の分解能を表す整数jは、A/D変換結果データのビット数に依存する値であり、ビット数をpとした場合に、j=2であってもよい。
このようにすれば、隣り合う2タイミング間でのA/D変換結果データ(狭義には温度検出データDTD)の変動がk×LSB以下に抑えられる。なお、ここでのLSBはA/D変換でのデータの最小分解能であるため、例えば、温度検出データとして、T1℃からT2(>T1)℃の温度範囲をpビットのデジタルデータで表現する場合、1LSBの変動は(T2−T1)/2℃に対応する温度の変動を表すことになる。このような条件を設けない場合、A/D変換結果データは最大で2(=j)LSBだけ変化しうる。2LSBの変化とは第1のタイミングでのA/D変換結果データが想定される最小値(最大値)であり、第2のタイミングでのA/D変換結果データが想定される最大値(最小値)となった場合に相当する。
これにより、DTCXOにおいて温度検出データの変動が抑えられることにより、周波数ホッピングを許容周波数ドリフトの範囲内に収められる可能性が向上する。また、DTCXO以外の例においても、A/D変換結果データの変動を抑止することで、不具合の発生を抑止することが可能になる。
自然条件下での温度変動(環境温度の変動)はさほど大きくないことが知られており、例えば最大でも0.28℃/sec程度の温度変動を考慮すればよい。そのため、A/D変換のレートを2Kサンプル/secであるとすれば、1A/D変換期間当たりの温度変動、すなわち所与の出力タイミングと、その次の出力タイミングとの間での温度検出データの想定最大変化量は、0.14m℃/サンプルとなる。
ここで、回路装置で考慮すべき温度範囲を125℃(例えば−40℃〜85℃)とし、A/D変換のビット数pをp=15とすれば、1LSB当たりの温度変化は125/215≒4m℃/LSBとなる。つまり、上述の0.14m℃/サンプルと、4m℃/LSBとを比較すればわかるように、自然条件下では30回のA/D変換結果データの出力が行われる間に、1LSBの値の変化が生じるかどうかといった程度の温度変化を想定すれば充分である。
つまり通常状態では、隣接出力タイミング間での実際の温度変化は1LSBよりも小さい程度である。ここでの通常状態とは、自然条件下、且つ回路装置が設定済みの制御パラメーター(回路定数設定情報)を用いて継続動作している状態を表す。そのため、前の出力タイミングでの温度検出データに対する変動を抑制したとしても、温度検出電圧(VTD)と温度検出データ(DTD)との乖離は生じないと考えてよく、適切なA/D変換が可能となる。また、本実施形態では、このような通常状態において動作している期間を通常動作期間としている。
また、値の変動をk×LSB以下に限定できることで、効率的に(高速に)A/D変換を実行することも可能になる。通常のpビットのA/D変換であれば、各出力タイミングでは、2通りの値のすべてが候補となるため、当該2通りの全てが出力可能な変換を実行しなくてはならない。例えば、一般的な逐次比較型のA/D変換であれば、pビットの各ビットの値を1つ1つ決定するため、p回の比較処理が必要となる。その点、本実施形態の手法であれば、前回の出力タイミングでの温度検出データDTDに対して、そのままの値(変化0)、±1LSB、±2LSB、・・・±k×LSBの値のみを候補とすればよい。特に、k=1であれば、値の候補は変化が0或いは±1LSBの3通りのみを考慮すればよいため、A/D変換に要する処理を簡略化することができる。具体的には比較回路27での比較処理や、当該比較処理に用いるアナログ信号の生成処理(D/A変換処理)の回数を減らすことができる。
1.3 第2のA/D変換方式(第2のモード、ハイスピードモード)の概要
ただし、実際の回路装置では温度検出電圧(VTD)と温度検出データ(DTD)とに乖離が生じる場合も考えられる。例えば、DTCXOでは、デジタル信号処理回路50での温度補償処理用のパラメーター(周波数補正テーブル、図9)を製造時に設定する必要がある。周波数補正テーブルの設定では、図17〜図19のフローチャートを用いて後述するように、異なる複数の温度での測定が行われる。
製造時には、恒温槽等の検査装置を用いて回路装置の周辺温度(環境温度)を変更するため、上記自然条件下に比べて急激に温度が変動する。つまり、温度センサー10からの温度検出電圧VTDが急激に変化(具体的にはk×LSBに対応する電圧値よりも大きく変化)するため、第1のモードでは、出力のデジタルデータである温度検出データDTDがその変化に追随できない。
図4にこの場合の温度検出データDTDの時間変化例を示す。図4の縦軸が温度検出データDTDを表し、横軸が時間を表す。DTDAが温度検出データDTDの初期値であり、DTDBが実際の温度に対応するデジタル値を表す。第1のモードでは、前回の出力に対する変動がk×LSB以下に抑制されるため、図4に示したように、DTDAとDTDBの差が大きかったとしても、温度検出データDTDはk×LSBずつ段階的にしか変化させられない。その結果、温度検出データDTDが実際の温度に追従するまでに長い時間が必要となる。具体的に安定するまでの時間Tは、温度の変動度合いやA/D変換期間の長さにもよるが、長い場合には10秒以上を要するおそれがある。特に、周波数補正テーブルの作成には温度を変えながら複数回の測定が必要となるため、長い測定待ち時間が複数回発生してしまう。
また、製造時に設定されるパラメーターには、基準電流や基準電圧等も含まれる。基準電圧はA/D変換のフルスケール電圧を決定する電圧であるため、基準電圧等を調整することで、温度検出電圧VTDに対応する温度検出データDTDが変動し、この場合も乖離が生じる可能性がある。図17〜図19を用いて後述するように、製造時には例えば発振回路150の出力が所望値(26MHz)となるようにパラメーターを調整していくが、発振周波数の測定精度は10ppb程度の精度が求められる。
図5のA1に示すように、第1のモードで動作した場合、パラメーター変更に伴う温度検出電圧VTDと温度検出データDTDとの乖離の解消に長い時間(例えば図4のT)を要し、さらにそこから発振周波数が安定するまでの待ち時間も発生する。結果として、±10ppmという測定精度を確保するためには、ある程度長い測定待ち時間を設けなくてはならない。
また、回路装置の起動時も問題となる。回路装置の起動時では、それ以前に温度検出データDTDが取得されていない。そのため、初期値として何らかの値、例えば15ビットであれば”100000000000000”といった中間的な値が設定され、当該初期値は実際の温度とは何ら関係ない値となる。つまり起動後、最初の温度検出データDTDの出力までの期間(起動期間)は、温度検出電圧VTDと温度検出データDTDとの乖離が大きく、第1のモードでは発振周波数を適切な値に安定させるまでに時間を要することになる。
以上の点に鑑み、本実施形態のA/D変換回路20は、第1のA/D変換方式によるA/D変換処理を行って温度検出データを求める第1のモードで動作し、所与の条件が成立すると、第1のA/D変換方式とは異なる第2のA/D変換方式によるA/D変換処理を行って温度検出データを求める第2のモードに切り替わる。狭義には、A/D変換回路20は、通常動作期間で第1のモードで動作し、所与の条件が成立すると第2のモードに切り替わる。ここでの所与の条件とは、インターフェースを介したデジタルアクセスが行われたこと、切り替えコマンドが入力されたこと、所与の温度変化が検出されたこと等、種々の条件を利用できる。A/D変換方式(モード)の切り替えの詳細については後述する。
第2のモードは、温度検出電圧VTDに対応する温度検出データDTDを短時間で出力できればよく、種々の手法を適用可能である。例えば、第2のA/D変換方式は、広く知られた逐次比較型、ΔΣ型、フラッシュ型等の種々のA/D変換を適用してもよい。一般的なA/D変換では、各出力タイミングにおいて全ビットを対象として処理が行われるため、理想的には1回の出力で温度検出電圧VTDと温度検出データDTDの乖離を解消可能である。
このようにすれば、上記測定待ち時間を短縮可能であるため、回路装置の製造時間の短縮や製造コストの低減が可能になる。なお、温度検出データDTDの出力後、発振周波数の安定までに待ち時間が発生する点は第1のモードと同様であるが、図5のA2に示したようにトータルの測定待ち時間を大幅に短縮できる。
ただし、A/D変換のレートをさらに高くすること(A/D変換期間を短くすること)に対する要求もある。温度検出データを高速で取得することができれば、当該温度検出データを用いた処理等での利点が大きいためである。上記製造時の例であれば、各測定待ち時間のさらなる短縮が可能になる。
また、A/D変換のレートをさらに高くすることで、回路装置の高速起動も可能になる。例えば、DTCXOを携帯電話の通信で利用する場合、起動から2msec以内に出力周波数を安定させるという要求がある。そのためには、長くとも2msec以内に温度補償用の温度検出データDTDを精度のよい値としておかなくてはならず、A/D変換の高速化は重要である。
ΔΣ型は積分回路を通すことになるため、高速での出力が難しい。またフラッシュ型は高速ではあるがビット数が増えるほど回路規模が増大するため、例えば10ビットを超えるようなA/D変換には適していない。逐次比較型もビット数に相当する回数の比較処理が必要であるため、例えば2Kサンプル/secで15回の比較をすると、出力まで7.5msecを要することになり上記の2msecといった要求を満たせない。
逐次比較型の場合、1ビット当たりの比較処理にかける時間を短くすれば、出力までに要する時間を短縮することができる。しかし、比較処理を行う時間が短くなれば判定精度が低くなることが知られている。図10を用いて後述するチョッパー回路を用いた比較回路27の例であれば、サンプルモード、及びコンパレーターモードのそれぞれが短くなるため、回路状態が充分安定する前に比較処理の結果が出力され、精度が低下してしまう。
以上を踏まえ、本実施形態では逐次比較型に準じた方式であって、速度と精度とを両立させたA/D変換手法(第2のA/D変換手法)を用いる。具体的には、本実施形態に係るA/D変換回路20は図6に示したように、途中結果データ又は最終結果データである結果データを記憶するレジスター部24と、結果データをD/A変換してD/A変換電圧を出力するD/A変換器26と、温度センサー10からの温度検出電圧VTDと、D/A変換器26からのD/A変換電圧VDACとの比較を行う比較回路27と、比較回路27の比較結果に基づいて判定処理を行い、判定処理に基づいて結果データの更新処理を行って、入力電圧のA/D変換結果データを求める処理回路23を含む。処理回路23は、更新処理の結果である最終結果データを、温度検出データDTDとして出力する。
そして第2のA/D変換方式は、結果データのMSB(most significant bit)側の判定処理を第1の判定期間で行い、結果データのLSB(least significant bit)側の判定処理を第1の判定期間よりも長い期間である第2の判定期間で行う処理である。
ここで、途中結果データ及び最終結果データは、レジスター部24に記憶されるデジタルデータである。最終結果データとは、1つのA/D変換結果(温度検出データDTD)に対応するものであり、途中結果データとは最終結果データを求める過程で求められるデータである。通常動作モードの場合、前回の最終結果データに1LSBを加算(減算)したデータは途中結果データに対応し、判定処理により求められるデータが最終結果データに対応する。ハイスピードモードでは、A/D変換のビット数相当(例えば15ビット)精度のデータが最終結果データであり、当該15ビット精度のデータを求める処理の途中データ(例えばMSB側の数ビットだけ決定されているデータ)は途中結果データに対応する。
また、「MSB側」、「LSB側」の定義は種々考えられるが、例えばMSB側とはよりMSB(最上位ビット)に近い位置の1又は複数のビットから構成されるビット範囲であり、LSB側とは、MSB側に比べてLSB(最下位ビット)に近い位置の1又は複数のビットから構成されるビット範囲であってもよい。狭義には、MSB側とはMSBを含む1又は複数のビットであり、LSB側とはLSBを含む1又は複数のビットであってもよい。
MSB側のデータは大きい値を表すものであるため、当該ビットが0である場合に対応するアナログ信号(電圧値)と、1である場合に対応するアナログ信号との差異が比較的大きい。逆に、LSB側のデータは小さい値を表すものであるため、当該ビットが0である場合に対応するアナログ信号と、1である場合に対応するアナログ信号との差異が比較的小さい。
つまり、MSB側はLSB側に比べて、粗い比較処理を行ったとしても誤判定の可能性を低くすることができる。この点を考慮し、MSB側の判定処理の期間を相対的に短くすることで、1回のA/D変換に要する時間を短縮することが可能になる。具体的な数値例は種々考えられるが、例えば図12、図13を用いて後述する例であれば、1.5msec程度の所要時間でA/D変換結果データの出力が可能である。
なお、よりA/D変換の精度を向上させるために、LSB側の判定結果に基づいてMSB側の判定結果を更新(修正)する手法を用いてもよい。本実施形態では、LSB側の方が判定時間が相対的に長いため、判定精度も高いことが期待される。つまり、精度が高い判定結果により、相対的に精度に低い判定結果を更新することで、A/D変換全体としての精度を向上させることが可能になる。具体的な手法については後述する。
以下、本実施形態について詳細に説明していく。まず、本実施形態に係る回路装置の構成例を説明する。図7等を用いて後述するように、DTCXO等を想定したデジタル方式の発振器に用いられる回路装置の構成例を説明するが、本実施形態に係る回路装置はこれに限定されるものではない。その後、図7の各部の詳細について説明する。具体的には、A/D変換回路20での第1のモード、第2のモードのそれぞれについて説明するとともに、モードを切り替える種々の条件について説明する。なお、以下の説明では、第1のモードを通常動作モード、第2のモードをハイスピードモード(HSモード)と表記する。その後、いくつかの変形例を説明し、さらに本実施形態の回路装置を含む電子機器等の例について説明する。
2.構成
図7に本実施形態の回路装置の構成例を示す。この回路装置は、DTCXOやOCXO等のデジタル方式の発振器を実現する回路装置(半導体チップ)である。例えばこの回路装置と振動子XTALをパッケージに収納することで、デジタル方式の発振器が実現される。
回路装置は、A/D変換回路20、デジタル信号処理回路50、発振信号生成回路140、インターフェース(インターフェース部)170、記憶部(メモリー、ストレージ)180を含む。また回路装置は、端子T1〜T3を含んでもよい。端子T1は、第1の基準電圧VDDが供給される端子である。第2の端子T2は、第2の基準電圧GND(狭義にはグラウンド)が供給される端子である。第3の端子T3は、発振信号の出力、或いは、インターフェース170を介した命令コードやアドレス情報、回路定数設定情報等の入力に用いられる端子である。
また回路装置は、温度センサー10(温度センサー部)、バッファー回路160を含むことができる。なお回路装置の構成は図7の構成には限定されず、その一部の構成要素(例えば温度センサー、バッファー回路等)を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
振動子XTALは、例えば水晶振動子等の圧電振動子である。振動子XTALは恒温槽内に設けられるオーブン型振動子(OCXO)であってもよい。振動子XTALは共振器(電気機械的な共振子又は電気的な共振回路)であってもよい。振動子XTALとしては、圧電振動子、SAW(Surface Acoustic Wave)共振子、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)振動子等を採用できる。振動子XTALの基板材料としては、水晶、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム等の圧電単結晶や、ジルコン酸チタン酸鉛等の圧電セラミックス等の圧電材料、又はシリコン半導体材料等を用いることができる。振動子XTALの励振手段としては、圧電効果によるものを用いてもよいし、クーロン力による静電駆動を用いてもよい。
温度センサー10は、温度検出電圧VTDを出力する。具体的には、環境(回路装置)の温度に応じて変化する温度依存電圧を、温度検出電圧VTDとして出力する。
A/D変換回路20は、温度センサー10からの温度検出電圧VTDのA/D変換を行って、温度検出データDTDを出力する。A/D変換回路20のA/D変換方式は、通常動作モードとハイスピードモードを切り替えて用いてもよく、詳細については後述する。
デジタル信号処理回路50(DSP部)は種々の信号処理を行う。例えばデジタル信号処理回路50(温度補償部)は、温度検出データDTDに基づいて発振周波数(発振信号生成回路140の出力である発振信号の周波数)の温度補償処理を行う。そして発振周波数の周波数制御データDDSを出力する。具体的にはデジタル信号処理回路50は、温度に応じて変化する温度検出データDTD(温度依存データ)と、温度補償処理用の係数データ(近似関数の係数のデータ)などに基づいて、温度変化があった場合にも発振周波数を一定にするための温度補償処理を行う。このデジタル信号処理回路50は、ゲートアレイ等のASIC回路により実現してもよいし、プロセッサーとプロセッサー上で動作するプログラムにより実現してもよい。
発振信号生成回路140は発振信号SSCを生成する。例えば発振信号生成回路140は、デジタル信号処理回路50からの周波数制御データDDSと振動子XTALを用いて、周波数制御データDDSにより設定される発振周波数の発振信号SSCを生成する。一例としては、発振信号生成回路140は、周波数制御データDDSにより設定される発振周波数で振動子XTALを発振させて、発振信号SSCを生成する。
なお発振信号生成回路140は、ダイレクト・デジタル・シンセサイザー方式で発振信号SSCを生成する回路であってもよい。例えば振動子XTAL(固定発振周波数の発振源)の発振信号をリファレンス信号として、周波数制御データDDSで設定される発振周波数の発振信号SSCをデジタル的に生成してもよい。
発振信号生成回路140は、D/A変換回路80と発振回路150を含むことができる。但し発振信号生成回路140は、このような構成には限定されず、その一部の構成要素を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
D/A変換回路80は、デジタル信号処理回路50からの周波数制御データDDSのD/A変換を行う。D/A変換回路80に入力される周波数制御データDDSは、デジタル信号処理回路50による温度補償処理後の周波数制御データ(周波数制御コード)である。D/A変換回路80のD/A変換方式としては例えば抵抗ストリング型(抵抗分割型)を採用できる。但し、D/A変換方式はこれには限定されず、抵抗ラダー型(R−2Rラダー型等)、容量アレイ型、又はパルス幅変調型などの種々の方式を採用できる。またD/A変換回路80は、D/A変換器以外にも、その制御回路や変調回路やフィルター回路などを含むことができる。
発振回路150は、D/A変換回路80の出力電圧VQと振動子XTALを用いて、発振信号SSCを生成する。発振回路150は、第1、第2の振動子用端子(振動子用パッド)を介して振動子XTALに接続される。例えば発振回路150は、振動子XTAL(圧電振動子、共振子等)を発振させることで、発振信号SSCを生成する。具体的には発振回路150は、D/A変換回路80の出力電圧VQを周波数制御電圧(発振制御電圧)とした発振周波数で、振動子XTALを発振させる。例えば発振回路150が、電圧制御により振動子XTALの発振を制御する回路(VCO)である場合には、発振回路150は、周波数制御電圧に応じて容量値が変化する可変容量キャパシター(バリキャップ等)を含むことできる。
なお、前述のように発振回路150はダイレクト・デジタル・シンセサイザー方式により実現してもよく、この場合には振動子XTALの発振周波数はリファレンス周波数となり、発振信号SSCの発振周波数とは異なる周波数になる。
バッファー回路160は、発振信号生成回路140(発振回路150)で生成された発振信号SSCのバッファリングを行って、バッファリング後の信号SQを出力する。即ち、外部の負荷を十分に駆動できるようにするためのバッファリングを行う。信号SQは例えばクリップドサイン波信号である。但し信号SQは矩形波信号であってもよい。或いはバッファー回路160は、信号SQとしてクリップドサイン波信号と矩形波信号の両方の出力が可能な回路であってもよい。
インターフェース(インターフェース部)170は、回路装置に対するデジタルアクセスを行うためのインターフェースであり、例えばSPI(Serial Peripheral Interface)やI2C(Inter-Integrated Circuit)等、種々の方式により実現できる。
記憶部180は、回路装置で用いられる種々の情報を記憶するもので、その機能はフラッシュメモリー等のメモリー(不揮発性メモリー)により実現できる。ただし、記憶部180は、SRAM(Static Random Access Memory)やDRAM(Dynamic Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)を含んでもよいし、記憶部180をHDD(Hard Disk Drive)等のストレージにより実現することも妨げられない。記憶部180は、後述する回路定数設定情報や、周波数補正テーブル(係数データ)等を記憶する。
なお、図7では図面を明瞭にするために接続関係を一部省略しているが、インターフェース170や記憶部180は、回路装置の各ブロックに接続されていてもよい。
図8は振動子XTAL(AT振動子等)の温度による発振周波数の周波数偏差の一例を示す図である。デジタル信号処理回路50は、図8のような温度特性を有する振動子XTALの発振周波数を、温度に依存せずに一定にするための温度補償処理を行う。
具体的にはデジタル信号処理回路50は、A/D変換回路20の出力データ(温度検出データDTD)とD/A変換回路80の入力データ(周波数制御データ)とが図9に示すような対応関係になるような温度補償処理を実行する。図9の対応関係(周波数補正テーブル)は、図17〜図19を用いて後述する手法(製造工程、検査工程)で取得できる。
そして図9の対応関係を実現するための温度補償用の近似関数の係数データを、回路装置の記憶部180(不揮発性メモリー)に記憶しておく。そしてデジタル信号処理回路50が、記憶部180から読み出された係数データと、A/D変換回路20からの温度検出データDTDとに基づいて、演算処理を行うことで、振動子XTALの発振周波数を温度に依らずに一定にするための温度補償処理を実現する。
なお温度センサー10の温度検出電圧VTDは、例えば負の温度特性を有している。従って、図9のような温度補償特性で、図8の振動子XTALの発振周波数の温度依存性を相殺して補償できるようになる。
3.A/D変換回路
次に、A/D変換回路20の詳細について説明する。具体的には、A/D変換回路20の構成例を説明した後、通常動作モード、ハイスピードモードのそれぞれの手法を説明する。さらにモード切り替えの具体例についても説明する。
3.1 構成例
A/D変換回路20の構成例は図6に示したとおりである。図6に示したようにA/D変換回路20は、処理回路23、レジスター部24、D/A変換器26(DACE、DACF)、比較回路27、温度変化検出回路29を含む。また温度センサー用アンプ28を含むことができる。処理回路23、レジスター部24、温度変化検出回路29は、ロジック部22として設けられ、D/A変換器26、比較回路27、温度センサー用アンプ28は、アナログ部25として設けられる。
レジスター部24は、A/D変換の途中結果データや最終結果データなどの結果データを記憶する。このレジスター部24は、例えば逐次比較方式における逐次比較結果レジスターに相当する。D/A変換器26(DACE、DACF)は、レジスター部24の結果データをD/A変換する。これらのDACE、DACFとしては広く知られた種々のD/A変換器を採用できる。比較回路27は、D/A変換器26の出力電圧(D/A変換電圧VDAC)と、温度検出電圧VTD(温度センサー用アンプ28による増幅後の電圧、広義には入力電圧)との比較を行う。比較回路27は例えばチョッパー型比較器などにより実現できる。
処理回路23は、比較回路27の比較結果に基づいて判定処理を行い、レジスター部24の結果データの更新処理を行う。そして、当該更新処理により求められた最終的な温度検出データDTDが、温度検出電圧VTDのA/D変換結果として、A/D変換回路20から出力される。このような構成により、通常動作モードやハイスピードモード、或いは一般的な逐次比較方式等のA/D変換を実現できる。
また、D/A変換器26は、処理回路23における更新処理後の結果データのD/A変換を行う。これにより、更新処理後の結果データは、次の比較処理において温度検出電圧VTDとの比較対象として用いることができる。
図10に比較回路27の構成例を示す。比較回路27は、レジスター部24の結果データがD/A変換器26でD/A変換された結果であるD/A変換電圧が入力される第1のスイッチS1と、温度検出電圧VTDが入力される第2のスイッチS2と、S1及びS2に一端(ここを入力端子Ninとする)が接続されるキャパシターCと、キャパシターCの他端にゲート端子が接続されるトランジスターTrと、トランジスターTrのゲート端子とドレイン端子との間に設けられる第3のスイッチS3と、トランジスターTrのドレイン端子と高電位側電源端子との間に設けられる電流源ISとを含む。トランジスターTrのソース端子は低電位側電源端子(グラウンド)に接続される。また、トランジスターTrのドレイン端子に出力端子Noutが接続され、Noutからは出力電圧Voutが出力される。
比較回路27は、サンプルモードとコンパレーターモードの2つのモードを有する。サンプルモードでは、温度検出電圧VTDのサンプリングが行われ、コンパレーターモードでは温度検出電圧VTDとD/A変換電圧VDACの比較が行われる。図7の例ではサンプルモードでは、スイッチS1がオフに設定されるとともに、S2及びS3がオンに設定される。またコンパレーターモードでは、S1がオンに設定されるとともに、S2及びS3がオフに設定される。
ここでは温度検出電圧VTDがD/A変換電圧VDACよりも大きい場合にアップ判定とし、温度検出電圧VTDがD/A変換電圧VDACよりも小さい場合にダウン判定とする。
処理回路23では、アップ又はダウンの判定結果に応じて、出力である温度検出データDTDの値を決定すればよい。D/A変換電圧VDACの生成に用いる具体的なデジタル値や、温度検出データDTDの具体的な決定手法については、通常動作モード、ハイスピードモードのそれぞれについて後述する。
また、OR回路は、モードの切り替え信号を出力する。具体的には、OR回路は、インターフェース170からの切り替え信号(ACCESS_HS)と、起動時に動作する回路(狭義にはパワーオンリセット回路)からの信号(VSTART_HS)と、温度変化検出回路29からの信号(DTEMP_HS)の論理和を出力する。ACCESS_HSは、デジタルアクセスに基づいてアクティブ(Hレベル)になる信号である。VSTART_HSとは、起動時にHレベルになる信号である。DTEMP_HSとは、所定以上の温度変化が検出された場合にHレベルになる信号である。具体的には、ACCESS_HS、VSTART_HS、DTEMP_HSとは、それぞれハイスピードモードへの切り替えを指示する信号であり、少なくとも1つがアクティブになった場合に、OR回路の出力もアクティブになり、A/D変換回路20はハイスピードモードに移行する。
3.2 通常動作モード
図11は通常動作モードにおける処理を説明するフローチャートである。なお、ここではまずk=1の場合を例にとって説明を行う。通常動作モードが開始されると、まず前回の温度検出データDTDのコードをD/A変換器26でD/A変換してD/A変換電圧VDACとする(S101)。そして、サンプルモード、コンパレーターモードにより温度検出電圧VTDとの比較処理を行い、アップ判定とダウン判定のいずれかであるかの結果を取得する。
次に、レジスター部24の値、すなわち前回の温度検出データDTDの値そのものに対して、1LSBだけ加算し、加算後のデータをD/A変換器26でD/A変換してD/A変換電圧VDACとする(S102)。そして、サンプルモード、コンパレーターモードにより温度検出電圧VTDとの比較処理を行い、アップ判定とダウン判定のいずれかであるかの結果を取得する。
S101とS102により、比較回路27は、前回の出力タイミングでの温度検出データDTD(前回の最終結果データ)をD/A変換器26で変換したD/A変換電圧VDACと、温度検出電圧VTDを比較する第1の比較結果の出力、及び前回の最終結果データに1LSBを加算した第2のデータをD/A変換器26で変換したD/A変換電圧VDACと、温度検出電圧VTDを比較する第2の比較結果の出力を行ったことになる。
処理回路23は、この2つの比較処理の結果に基づいて、今回の温度検出データDTDを決定する判定処理を行う(S103)。まず、第1の比較結果に基づく判定処理により、温度検出電圧VTDがD/A変換電圧VDACよりも大きいと判定された場合、すなわちアップ判定であり、第2の比較結果に基づく判定処理の結果もアップ判定である場合は、今回の前記最終結果データを、第2のデータ、すなわち前回の温度検出データDTDに1LSBを加算した値に決定する(ステップS104)。
また、第1の比較結果に基づく判定処理により、温度検出電圧VTDがD/A変換電圧VDACよりも小さいと判定された場合、すなわちダウン判定であり、第2の比較結果に基づく判定処理の結果もダウン判定である場合は、今回の最終結果データを、前回の最終結果データから1LSBを減算したデータに決定する(ステップS105)。
2つの比較処理の両方がアップ(ダウン)判定である場合とは、現在の温度が前回の出力タイミングでの温度よりも充分大きく(小さく)なっている状態に対応する。そのため、今回の温度検出データDTDは前回の温度検出データDTDよりも大きく(小さく)するとよく、ここでは変化幅を1LSB以下としているため、1LSBだけ加算(減算)した値を出力すればよい。
また、第1の比較結果に基づく判定処理の結果がアップ判定であり、第2の比較結果に基づく判定処理の結果がダウン判定である場合とは、温度の変化が大きくない状態に対応する。そのため、今回の温度検出データDTDは前回の温度検出データDTDの値を維持すればよい(ステップS106)。
また、第1の比較結果に基づく判定処理の結果がダウン判定であり、第2の比較結果に基づく判定処理の結果がアップ判定である場合とは、通常起こりえない状態である。この状態では第1,第2の比較処理の少なくとも一方が適切に行えていないおそれがあるため、そのような不適切な判定により出力する温度検出データDTDの値を変動させることは好ましくない。よって本実施形態では、第1の比較結果がダウン判定であり、第2の比較結果がアップ判定である場合には、今回の温度検出データDTDは前回の温度検出データDTDの値を維持する(ステップS106)。
ここではk=1としたため比較処理が2回となったが、kが2以上の場合も処理の簡略化が可能な点は同様である。すなわち、±k×LSBを超えるようなMSB側のビットについては、既に求められている前回の温度検出データDTDの値をそのまま流用可能であるため、当該ビットを決定するための比較処理を省略できるという効果がある。
ステップS104〜S106のいずれかの処理後は、通常動作モードを終了するか否か、例えばディスエーブル信号が入力されたか否かを判定し(ステップS107)、S107でYesの場合には通常動作モードを終了し、Noの場合にはステップS101に戻り処理を継続する。
3.3 ハイスピードモード
MSB側のビットは大きな値に対応するため、当該ビットを0にするか1にするかに応じて値(D/A変換をした場合にはアナログ信号である電圧値)が大きく変化する。そのため、比較回路27における比較処理の誤判定の可能性がLSB側に比べて低い。しかし、そうは言っても誤判定の可能性は残るし、本実施形態ではMSB側の判定期間が短いため誤判定の可能性も高まる。さらに、MSB側は値に対する寄与度が高いため、誤判定が生じた場合の影響が非常に大きい。
本実施形態では、その点を考慮して、LSB側の判定結果に基づいてMSB側の判定結果を修正する。LSB側は判定期間が相対的に長いため、判定精度も高くできる。つまり、判定精度が高いLSB側の結果により、判定精度が相対的に低いMSB側の結果を修正することで、温度検出データDTDの精度を高くすることが可能になる。よって以下では、この修正手法についても説明する。
なお、ハイスピードモードは逐次比較型に準ずる手法であり、温度検出データDTDの値をMSB側から1ビットずつ決定していくことは妨げられない。ただし、後述するように、LSB側の結果によるMSB側の結果の修正を、下位ビットからの繰り上がり又は繰り下がりにより実現しようとした場合、1ビットずつの処理では全ビットについて繰り上がり、繰り下がりの可能性を考慮しなくてはならず比較処理の回数が増えてしまう。例えばA/D変換を15ビットで行う場合、最上位ビットを除く14ビットの処理において、毎回繰り上がり繰り下がりの有無を判定しなくてはならない。その場合、1回当たりの比較処理の時間を短くしたとしても、高速化の効果が薄れるおそれがある。
よって、下位ビットからの繰り上がり又は繰り下がりを行いつつ、効率的に高速化を行うためには、繰り上がり(繰り下がり)の発生を判定する回数を少なくするとよい。例えば、2ビットを1単位として処理を行った場合、15ビットは後述するように8つのビット範囲に区画され、最上位2ビット以外の7つのビット範囲において繰り上がり繰り下がりの判定をすればよいことになる。
よって以下では、A/D変換結果データを、所与のビット幅で複数のビット範囲に区画し、区画された各ビット範囲においてMSB側からLSB側にビット値を決定していく場合を例にとって説明する。特に後述の例では、所与のビット幅とは2ビットである。もちろん、ここでの所与のビット幅を3ビット以上としてもよいし、上述したように1ビット単位で処理を行ってもよい。また、図12や図13では最下位ビットが1ビットを単位としていることからわかるように、全ビット範囲を同一のビット幅に設定する必要はなく、例えばMSB側とLSB側とで異なるビット幅を設定してもよい。
3.3.1 MSB側とLSB側での判定期間の差
図12、図13にハイスピードモードにおける判定期間の設定例を示す。図12の横軸は時間を表す。図12の上段はモードを表し、ここではハイスピードモードの中でも判定期間の長さが異なる3つのモード(モード1〜モード3)が設定されている。図12の下段は、15ビットのA/D変換結果データのうち、どのビットが判定対象となっているかを表すものである。D[x:y]との表記は、A/D変換結果データのうち、最下位ビット(LSB)から数えてyビット目からxビット目までのx−y+1ビットの幅を持つデータを表す。最下位ビットをD[0]としているため、例えばD[14:13]であれば最もMSB側の2ビットを表す。
図12からわかるように、D[14:13]〜D[6:5]の5区画では最も判定期間の短い(最も高速の)モード1に設定される。なお、図12ではD[14:13]とそれ以外とで判定期間の長さが異なるが、これは最上位のビットでは繰り上がり繰り下がりを考慮しなくてもよいという観点から生じたものであって、1回の比較処理に要する時間に差はない。
そして、D[4:3]では、モード1に比べて判定期間の長いモード2に設定され、D[2:1]ではさらに判定期間の長いモード3に設定される。また、最下位ビットであるD[0]については、モード3よりもさらに判定期間が長く設定される。詳細については後述するが、例えばD[0]の判定は通常動作モードと同様の処理により実現されてもよい。
図13が具体的な判定期間の設定例である。図13の例では最も高速であるモード1では、サンプルモード及びコンパレーターモードのいずれについても、A/D変換に用いるクロックに換算して2クロック分の期間を設定している。クロックは種々の設定が可能であるが、例えば128kHzである。
D[14:13]については、図14のステップS201、ステップS203(或いはステップS204)を用いて後述するように、当該2ビットのデータの決定には2回の比較処理を行えばよい。つまり、D[14:13]は、1回目のサンプルモード、1回目のコンパレーターモード、2回目のサンプルモード、2回目のコンパレーターモードのそれぞれについて2クロック分の期間を要するため、合計で8クロック分の期間が判定期間として設定される。クロックが128kHzであれば、D[14:13]の判定期間は62.5μsecとなる。
D[12:11]〜D[6:5]の4区画については、図14のステップS206、ステップS208及びステップS209(或いはステップS210及びステップS211)を用いて後述するように、当該2ビットのデータの決定及び繰り上がり繰り下がりの有無の決定に3回の比較処理が必要となる。よって、サンプルモード、コンパレーターモードはそれぞれ3回ずつ実行され、各期間が2クロック分であるため、合計で12クロック分の期間が判定期間として設定される。クロックが128kHzであれば、D[12:11]〜D[6:5]の各区画の判定期間は93.75μsecとなる。
D[4:3]では、それよりもMSB側に比べて判定精度を高くするために、比較的長い判定期間を設定する。その際、コンパレーターモードの期間を長くする方が、サンプルモードの期間を長くする場合に比べて精度に対する寄与が大きい。コンパレーターモードの方が信号が安定するまでに時間を要するためである。よって図13の例では、モード2では、サンプルモードに2クロック分、コンパレーターモードに6クロック分の期間を割り当てる。D[4:3]でも、行われる比較処理は3回であるため、(2+6)×3の合計24クロック分の期間が判定期間として設定される。クロックが128kHzであれば、D[4:3]の判定期間は187.5μsecとなる。
D[2:1]では、さらに長い判定期間を設定する。図13の例では、モード3では、コンパレーターモードに12クロック分の期間を割り当てている。また、サンプルモードも長い方が精度が期待できるため、ここではサンプルモードの期間も4クロック分に拡張している。D[2:1]でも、行われる比較処理は3回であるため、(4+12)×3の合計48クロック分の期間が判定期間として設定される。クロックが128kHzであれば、D[2:1]の判定期間は375μsecとなる。
D[0]では、さらに長い判定期間を設定する。図13の例では、コンパレーターモードに24クロック分、サンプルモードに8クロック分の期間を割り当てている。なお、後述するようにD[0]では通常動作モードと同様の処理を行ってもよい。この場合、比較処理は2回となるため、(8+24)×2の合計64クロック分の期間が判定期間として設定される。クロックが128kHzであれば、D[0]の判定期間は500μsecとなる。
なお、通常動作モードの説明では具体的な判定期間について触れなかったが、一例としてはD[0]と同様に、コンパレーターモードに24クロック分、サンプルモードに8クロック分の期間を割り当てればよい。もちろん、D[0]の処理内容や判定期間は通常動作モードと同一にする必要はなく、種々の変形実施が可能である。
また、図14のフローチャートを用いて後述するように、ハイスピードモード自体はD[14:1]までを決定するモードであると考え、ハイスピードモード内でD[0]を決定しないものとしてもよい。この場合、ハイスピードモードで決定したD[14:1]と、初期状態(後述の例では0)のままであるD[0]とから構成される15ビットのデータを初期値として、通常動作モードに移行することになる。最下位ビットやその近傍のビットについては実際の温度と誤差が生じている可能性があるが、その誤差は充分小さく、通常動作モードにおいてk×LSBずつ値を近づけていく処理でも大きな問題は生じない。
図13の変換時間の積算を見ればわかるように、15ビット精度のA/D変換の実行を例えば1.5msecで実現することができ、上述した2msec以内といった要求を満足することが可能になる。
なお、図12,図13はハイスピードモードにおける判定期間の設定の一例であり、種々の変形実施が可能である。例えば、サンプルモードとコンパレーターモードに割り当てるクロック数を図13とは異なる値に設定してもよいし、2回目3回目のサンプルモード自体を省略してもよい。或いは、LSB側の判定結果に基づくMSB側の判定結果の修正、例えば繰り上がりや繰り下がりを考慮しない場合であれば、D[12:11]〜D[2:1]の各区間についても比較処理の回数を減らせるため、より高速化を実現することが可能である。また、ここではハイスピードモードのモード1〜3及びノーマルモードの4段階で判定期間を変更する設定例を示したが、少なくともMSB側とLSB側とで判定期間が異なればよいため、判定期間の長さは2段階や3段階で変化させてもよいし、5段階以上で変化させることも可能である。
3.3.2 LSB側の判定結果に基づくMSB側の判定結果の修正
図14は、ハイスピードモードにおける具体的な処理の流れを説明するフローチャートである。ハイスピードモードは、大きくD[14:13]を判定する部分(ステップS201〜S205)と、D[12:1]を判定する部分(ステップS206〜S213)とに分けられる。両者の差異は、MSB側への繰り上がり繰り下がりの有無である。以下詳細に説明する。
ハイスピードモードの開始時には、A/D変換結果データとして中間的な値が設定されている。例えば”100000000000000”といったデータである。まず、D[14:13]の判定では、当該2ビットに”10”をセットしたデータをD/A変換してD/A変換電圧VDACを生成し、温度検出電圧VTDとの比較処理を行い(ステップS201)、処理回路23でその結果に基づく判定処理を行う(ステップS202)。なお、判定対象とされていない他の13ビットについては、既に判定済みの値、或いは初期値をセットしておけばよい。D[14:13]の場合、D[12:0]は未判定、且つ初期値は全て0であるため、D[14:13]に”10”をセットした場合のデータは、”100000000000000”となる。
ステップS202でVTD>VDACである、すなわちアップ判定であるとされた場合には、D[14:13]に”11”をセットしたデータをD/A変換してD/A変換電圧VDACを生成し、温度検出電圧VTDとの比較処理を行う(ステップS203)。一方、ステップS202でVTD<VDACである、すなわちダウン判定であるとされた場合には、D[14:13]に”01”をセットしたデータをD/A変換してD/A変換電圧VDACを生成し、温度検出電圧VTDとの比較処理を行う(ステップS204)。
そして処理回路23は、ステップS203或いはS204の結果を判定する(ステップS205)。図15は、具体的な判定内容を示す図である。”10”でアップ判定且つ”11”でもアップ判定の場合(ステップS203に移行しそこでもアップ判定の場合)、D[14:13]=”11”とする。”10”でアップ判定且つ”11”でダウン判定の場合(ステップS203に移行しそこでダウン判定の場合)、D[14:13]=”10”とする。”10”でダウン判定且つ”01”でアップ判定の場合(ステップS204に移行しそこでアップ判定の場合)、D[14:13]=”01”とする。”10”でダウン判定且つ”01”でもダウン判定の場合(ステップS204に移行しそこでもダウン判定の場合)、D[14:13]=”00”とする。以上の処理は一般的な比較処理と同様であり、特に繰り上がり繰り下がりは考慮しなくてよい。
次に、2ビットLSB側の判定処理に移行する。まずはD[12:11]の2ビットについて”10”をセットしたデータをD/A変換してD/A変換電圧VDACを生成し、温度検出電圧VTDとの比較処理を行い(ステップS206)、処理回路23でその結果に基づく判定処理を行う(ステップS207)。この場合、D[14:13]には、ステップS205で決定された値をセットし、D[10:0]には初期値(ここでは”0”)をセットする。例えば、D[14:13]=”11”と決定された場合であれば、ステップS206でセットするデータは”111000000000000”となる。
ステップS207でアップ判定の場合、D[12:11]に”11”をセットしたデータをD/A変換してD/A変換電圧VDACを生成し、温度検出電圧VTDとの比較処理を行う(ステップS208)。しかし、”11”をセットした場合にVTD>VDACとなったとしても、ステップS205で上述したように、D[12:11]が”11”と判定されるのみで、よりMSB側のビット(ここではD[14:13])に対する修正ができない。よって、繰り上がりを考慮するためには、D[12:11]に”11”をセットするよりもさらに大きい値をセットする必要がある。
具体的には、繰り上がりが生じた状態のデータをセットしたデータをD/A変換してD/A変換電圧VDACを生成し、温度検出電圧VTDとの比較処理を行う(ステップS209)。この例ではD[12:11]=”00”とし、D[13]の値を1大きくすればよい。例えば、D[14:13]=”01”と判定されていた場合であれば、D[14:11]=”1000”をセットする。つまりステップS208でD[14:11]=”0111”をセットし、ステップS209ではさらにそれよりも大きい”1000”をセットする。
また、ステップS207でダウン判定の場合、D[12:11]に”01”をセットしたデータをD/A変換してD/A変換電圧VDACを生成し、温度検出電圧VTDとの比較処理を行う(ステップS210)。しかし、”01”をセットした場合にVTD<VDACとなったとしても、ステップS205で上述したように、D[12:11]が”00”と判定されるのみで、よりMSB側のビットに対する修正(具体的には小さくする修正)ができない。よって、繰り下がりを考慮するためには、D[12:11]に”01”をセットするよりもさらに小さい値をセットする必要がある。具体的には、D[12:11]に”00”をセットしたデータをD/A変換してD/A変換電圧VDACを生成し、温度検出電圧VTDとの比較処理を行う(ステップS211)。
そして処理回路23は、ステップS208、S209の比較結果、或いはステップS210、S211の比較結果に基づく判定を行う。図16は、具体的な判定内容を示す図である。まず207でアップ判定である場合について説明する。この場合、ステップS208、S209の比較処理を行い、それぞれについてアップ判定、ダウン判定があり得るため合計4通りのパターンがあり得る。
ステップS208及びS209の両方でアップ判定の場合、温度検出電圧VTDは繰り上がりが必要な程度に大きいことがわかる。よって、判定対象としている2ビットの値は”00”に決定し、その1つMSB側のビットに1を加算する。また、ステップS208及びS209の両方でダウン判定の場合、温度検出電圧VTDは”10”をセットした場合と”11”をセットした場合の間にあることがわかるため、判定対象としている2ビットは”10”に決定する。
また、ステップS208でアップ判定であり、ステップS209でダウン判定の場合、温度検出電圧VTDは、”11”をセットした場合と繰り上がりが生じる場合との間にあることがわかるため、判定対象としている2ビットは”11”に決定する。
また、ステップS208でダウン判定であり、ステップS209でアップ判定の場合、通常ではあり得ないエラー状態であることがわかる。エラー状態である場合の処理は種々考えられるが、ここでは”11”という値を設定するものとしている。
次に、207でダウン判定である場合について説明する。この場合、ステップS210、S211の比較処理を行い、それぞれについてアップ判定、ダウン判定があり得るため合計4通りのパターンがあり得る。
ステップS210及びS211の両方でアップ判定の場合、温度検出電圧VTDは”01”をセットした場合と”10”をセットした場合の間にあることがわかるため、判定対象としている2ビットは”01”に決定する。ステップS210及びS211の両方でダウン判定の場合、温度検出電圧VTDは繰り下がりが必要な程度に小さいことがわかる。よって、判定対象としている2ビットの値は”11”に決定し、その1つMSB側のビットから1を減算する。例えば、D[14:13]=”10”である場合であって、D[12:11]で繰り下がりが必要と判定された場合には、D[14:11]=”0111”に決定すればよい。
また、ステップS210でダウン判定であり、ステップS211でアップ判定の場合、温度検出電圧VTDは、”00”をセットした場合と”01”をセットした場合との間にあることがわかるため、判定対象としている2ビットは”00”に決定する。
また、ステップS210でアップ判定であり、ステップS211でダウン判定の場合、通常ではあり得ないエラー状態であることがわかる。エラー状態である場合の処理は種々考えられるが、ここでは”00”という値を設定するものとしている。
3.4 A/D変換回路の動作モードの遷移例
通常動作モードとハイスピードモードは、それぞれメリット、デメリットがあるため、状況に応じて適切にモードを切り替えることが重要となる。以下では、具体的なモード切り替えの例について説明する。
図17は、製造時に行われる処理を説明するフローチャートである。なお、図17(及び図18、図19)の各ステップは、製造時に用いられる機器(回路装置とは異なる外部機器)の処理部(プロセッサー)等により実行される。ただし、一部の処理を回路装置(狭義にはデジタル信号処理回路50)により行うことも妨げられない。
製造時には、まず基準温度での調整が行われる(ステップS301)。ここでの基準温度は、例えば常温であり、具体的には25℃等の温度である。ただし、他の温度を基準温度とすることは妨げられない。
図18は、基準温度での調整(ステップS301)の詳細を説明するフローチャートである。基準温度においては、基準電流の調整(ステップS401〜S403)、基準電圧の調整(ステップS404〜S406)、発振周波数の調整(ステップS407〜S409)が行われる。
ここでの基準電圧とは、回路装置の各部に供給される電圧であり、A/D変換回路20では、A/D変換のフルスケール電圧の決定に用いられる。基準電圧は、例えば基準電圧生成回路により生成される電圧であり、基準電圧生成回路は、仕事関数差を利用した回路であってもよい。また、基準電流は、例えば基準電圧生成回路において基準電圧の生成に用いられる電流であるが、回路装置の他の部分において利用することも妨げられない。このように、基準電圧及び基準電流は、回路装置の特性を決定するものであるため、所与の既定値に充分近くなるように調整する必要がある。
また、TCXOでは、振動子の温度特性を補償して、広い温度範囲で発振周波数を安定させる必要がある。当然、基準温度においても所望の発振周波数(例えば26MHz)の信号を出力できなくてはならない。
上記の例の場合、基準電流を調整することで基準電圧の値が変動する。よって図18の例では、まず基準電流の調整を行う。具体的には、外部機器では基準電流の値を測定し(ステップS401)、電流値が適切であるか否か、具体的には所望の値に充分近いか否かを判定する(ステップS402)。なお、回路装置は、基準電流を出力するノード(端子)を有し、外部機器からの基準電流の測定が可能に構成される。
ステップS402でNoの場合には、基準電流が所望の値となるような調整を行う。具体的には、回路装置の記憶部180(メモリー)の所定領域に、基準電流の調整に用いられるパラメーター(基準電流調整情報)が記憶されている。よって外部機器は、端子T3、及びインターフェース170を介したデジタルアクセスを行い、基準電流調整情報を書き換える(ステップS403)。
ステップS403の処理後は、再度ステップS401に戻り、基準電流の測定、及び適切か否かの判定を行う。そして、基準電流が所望の値となったら(ステップS402でYes)、ステップS404に移行して基準電圧の調整を開始する。
基準電圧の調整も基準電流と同様である。即ち、外部機器は基準電圧の値を測定し(ステップS404)、電圧値が適切であるか否かを判定し(ステップS405)、適切でない(ステップS405でNo)の場合には、回路装置の記憶部180(メモリー)の基準電圧調整情報を書き換えて(ステップS406)、ステップS404に戻る。また、電圧値が適切であると判定された場合(ステップS405でYes)に、ステップS407に移行して基準温度での発振周波数調整を開始する。
以上の処理により、基準電流及び基準電圧が調整される。ここで、基準電流及び基準電圧は、A/D変換に用いられるため、ステップS403或いはS406のデジタルアクセスにより、温度検出電圧VTDと温度検出データDTDとに乖離が生じる可能性がある。ステップS401〜S406の範囲では、温度検出データDTD(A/D変換結果、AD値)を処理に用いないため、乖離が生じていても問題とならない。ただし、後の処理において温度検出データDTDに基づく処理が行われる場合、温度検出データDTDのずれにより適切な処理を行えない可能性が出てくる。
図18の例では、ステップS405でYesの場合、発振周波数の調整のため、回路装置から出力される信号の周波数が測定される(ステップS407)。ここでの発振周波数は、デジタル信号処理回路50の出力である周波数制御データDDSに基づくものであり、周波数制御データDDSは、A/D変換回路20からの温度検出データDTDに基づき決定される。つまり、ステップS407での周波数の測定までに、温度検出データDTDの値が温度検出電圧VTDに対応する値に収束している(乖離が解消している)必要がある。図5のA1に示したように、回路装置が通常動作モードで動作している場合、ステップS407の開始までの測定待ち時間が長くなってしまう。
特に図18の例では、基準電流や基準電圧の調整はある程度高速で行うことが可能である。そのため、ステップS403或いはS406のデジタルアクセスで生じた温度検出電圧VTDと温度検出データDTDの乖離が解消しないまま、ステップS407が開始可能になってしまうことも多い。
よって本実施形態では、ステップS403やS406に示したデジタルアクセスを、第2のモード(ハイスピードモード)への切り替えのトリガーとして利用する。即ち、デジタルアクセスがされたことを所与の条件の一例としている。具体的には、回路装置は図7に示したように、インターフェース170と、インターフェース170を介して回路装置の回路定数設定情報が書き込まれる記憶部180を含み、A/D変換回路20は、インターフェース170を介した回路定数設定情報の書き込みが行われた場合に、ハイスピードモードに切り替わる。ここで、回路定数設定情報は、上述した基準電圧調整情報、及び基準電流調整情報の少なくとも一方であってもよい。
この際、A/D変換回路20は、インターフェース170からの切り替え信号に基づいてハイスピードモードに切り替わってもよい。即ち、切り替え信号が入力されたことを所与の条件としてもよい。具体的には、インターフェース170はロジック回路を含み、当該ロジック回路は、回路定数設定情報を書き込むデジタルアクセスが行われた場合(狭義にはデジタルアクセスが終了した場合)に、切り替え信号をA/D変換回路20に出力するように構成される。ここでの切り替え信号とは、図6のACCESS_HSである。ただし、切り替え信号がデジタル信号処理回路50等から出力されることも妨げられない。
このようにすれば、回路定数設定情報を書き込むデジタルアクセスが行われた場合に、A/D変換回路20がハイスピードモードに切り替わる。回路定数設定情報は、回路の動作特性を決定するパラメーターであるため、書き換えにより温度検出データDTDの理想値(温度検出電圧VTDに対応する値)が大きく変動する可能性がある。その点、ハイスピードモードへの切り替えにより、温度検出データDTDを高速で変化(追従)させることが可能になる。
図20は、ハイスピードモードへの切り替わり時のA/D変換回路20の動作を説明する図である。図20の横軸は時間を表す。まずA/D変換回路20は、通常動作モードで動作している。そして、ステップS403やS406でデジタルアクセスが行われる。デジタルアクセスは、例えば図20に示すように、命令コード、データ、アドレスを含むデータ列(ビット列)の送受信処理である。命令コードとは、ここでは記憶部180(メモリー)に対する書き込み命令であるが、記憶部180からの読み出し命令、或いは回路装置の所与のブロック(例えばテスト用回路)のオンオフ等を指示する命令であってもよい。アドレスは、記憶部180のアクセス対象となる領域を示すアドレスであり、データとは当該アドレスに書き込まれるデータである。
デジタルアクセスが終了することで、切り替え信号(ACCESS_HS)が出力され、ハイスピードモードが開始される。ハイスピードモードを実行することで、温度検出電圧VTDと温度検出データDTDの乖離は解消されるため、A/D変換回路20は、通常動作モードに戻る。後は、発振周波数が安定する短い時間だけ待機すれば、周波数の測定を開始できる。
図18の説明に戻る。外部機器は、発振周波数を測定し(ステップS407)、周波数が適切であるか否かを判定し(ステップS408)、適切でない(ステップS408でNo)の場合には、回路装置の記憶部180(メモリー)の発振周波数調整情報を書き換えて(ステップS409)、ステップS407に戻る。
ここで、発振周波数調整情報の具体例は種々考えられるが、例えば回路装置で用いられる所与の基準電圧値を調整する情報であってもよい。上記回路定数設定情報は、発振周波数調整情報を含んでもよい。つまり、ステップS409で、発振周波数調整情報を書き換えるデジタルアクセスが行われた場合に、A/D変換回路20がハイスピードモードに切り替わる。このようにすれば、ステップS409からS407に戻った際の測定での測定待ち時間の短縮が可能である。周波数が適切であると判定された場合(ステップS408でYes)に、外部装置は基準温度での調整を終了する(図17のステップS302,S303)。
次に外部機器では、基準温度とは異なる温度となった場合にも、適切な温度補正処理を行って所望の発振周波数の信号を出力できるように、周波数補正テーブル(係数データ)を算出、記憶する。
係数データの算出手法は種々考えられる。例えば、所与の温度でのAD値(温度検出データDTD)を求めるとともに、当該温度で所望の発振周波数の信号を出力するためのDAC入力データ(周波数制御データDDS)を求める。このようにすれば、所望の発振周波数の信号を出力するための、温度検出データDTDと周波数制御データDDSの値の組が1組求められる。言い換えれば、図9の座標上に、実測値に基づく点を1つプロットできる。外部機器では、温度を変えながら複数の点をプロットして行き、それらの点に基づいて、図9に示した温度補償テーブルを作成すればよい。例えば、温度補償テーブルをn(nは正の整数であり、例えばn=5)次の関数により近似する場合、係数は0次〜n次のn+1個となる。よって、異なるn+1通りの温度について温度検出データDTDと周波数制御データDDSの値の組を求めることで、適切な温度補償テーブルを近似するための係数データを算出することが可能になる。
図19は、図17のステップS302の処理を説明するフローチャートである。この処理が開始されると、まず回路装置の環境温度が所定値に設定される(ステップS501)。これは例えば恒温槽の温度設定を行えばよく、上述してきた外部機器により行われてもよいし、恒温槽の制御装置により行われてもよい。
ステップS501の設定により、温度は自然環境下に比べて急激に変化するため、通常動作モードでは温度検出データDTDの変動が温度(温度検出電圧VTD)の変動に追従できず、温度検出データDTDの測定に待ち時間が発生してしまう。よって本実施形態では、ステップS501の設定後、A/D変換回路20をハイスピードモードに切り替える。例えば、ハイスピードモードに切り替える命令コードを含んだデータを、デジタルアクセスにより外部機器から回路装置に送信してもよい(ステップS502)。
言い換えれば、A/D変換回路20は、インターフェース170を介してハイスピードモードへの切り替えコマンドが入力された場合に、ハイスピードモードに切り替わってもよい。即ち、切り替えコマンドが入力されたことを所与の条件としてもよい。例えば、インターフェース170がロジック回路を含み、当該ロジック回路が、切り替えコマンドを含むデジタルアクセスが行われた場合に、切り替え信号をA/D変換回路20に出力するように構成される。この場合、図20に示したデジタルアクセスにおいて、命令コードのみを送信すればよく、データやアドレスを省略できる。
このようにすれば、図18のステップS403等とは異なり、記憶部180に対するデータアクセス等が不要となる。つまり、シンプルな制御により、A/D変換回路20を高速でハイスピードモードに切り替えさせることが可能になる。そして、A/D変換回路20はハイスピードモードで動作するため、ステップS501の結果生じた温度変動に高速で追従でき、温度検出データDTDの測定(ステップS503)での測定待ち時間を短縮することが可能である。
なお、ステップS301において、基準電圧等の回路定数設定情報が決まるため、当該回路定数設定情報と温度に基づいて温度検出データDTDを演算可能(実測する必要がない)とも考えられる。しかし、実際の回路装置では個体差等により温度検出データDTDがずれることも想定されるため、ステップS503のように温度検出データDTDを実測することで、係数データを精度よく求めることが可能にある。
次に外部機器は、回路装置をDAC値固定モードに設定する(ステップS504)。DAC値固定モードは、D/A変換回路80に対する入力を所望の値に固定することが可能なモードであり、例えば記憶部180の所定領域に記憶されているデータを、D/A変換回路80に対する入力値(DAC値)とする。即ち、DAC値固定モードでは、D/A変換回路80に対する入力は、温度検出データDTDの値によらない任意の値に設定可能である。
そして、外部機器は発振周波数の測定を行い(ステップS505)、周波数が所望の発振周波数となっているかを判定する(ステップS506)。ステップS506でNoの場合には、外部機器は記憶部180のDAC値を書き換えるデジタルアクセスを行う(ステップS507)。ステップS507の処理により、D/A変換回路80に対する入力が変化し、発信周波数も変化するため、外部機器は再度周波数の測定及び判定(ステップS505,S506)を行う。
ステップS506でYesの場合、その際のDAC値とは、ステップS501で設定した温度において、所望の発振周波数を実現するD/A変換回路80に対する入力値ということになる。よって、当該DAC値と、ステップS503で測定した温度検出データDTDとを組として記憶する(ステップS508)。以上の処理により、図9の座標に対する1つの点のプロットが終了したことになる。
よって外部機器では、所定数(例えば上述したn+1)の温度での測定が終了したか否かを判定し(ステップS509)、未測定の温度が残っている場合には、ステップS501に戻り、異なる温度を用いて計測を継続する。また、全温度での測定が完了した場合には、ステップS302の処理を終了する。
図19(ステップS302)の処理により、温度検出データDTDと、所望の発振周波数を実現するDAC値との値の組が取得される。よって外部機器は、取得された値に基づいて、係数データを算出し、回路装置の記憶部180(狭義にはROM)に記憶する(ステップS303)。係数データを算出する処理は、例えば連立方程式を解く処理(広義には最適解を求める処理)を行えばよい。
なお、以上では図18のステップS403,S406,S409、及び図19のステップS502をトリガーとするハイスピードモードへの切り替わりを説明した。この際、A/D変換回路20は、上記所与の条件が成立してハイスピードモードに切り替わり、当該ハイスピードモードでのA/D変換結果である温度検出データDTDを出力した後に、通常動作モードに切り替わってもよい。
このようにすれば、ハイスピードモードへの遷移後、速やかに通常動作モードに戻ることが可能になる。つまり、周波数ホッピングの発生を抑止すること等が可能になる。温度検出データDTDが出力されたことは、A/D変換回路20のロジック部22で判定してもよいし、デジタル信号処理回路50で判定してもよい。また、温度検出データDTDが出力されたことを表す信号を一旦インターフェース170に返し、インターフェース170からA/D変換回路20に対して、通常動作モードへと切り替える切り替え信号が出力されてもよい。その他、ハイスピードモードから通常動作モードへと切り替わる際の制御は種々の変形実施が可能である。
3.5 動作モード遷移の変形例
以下、幾つかの変形例を説明する。図19では、温度を設定した後に、デジタルアクセスによりハイスピードモードへと切り替える命令を出力していた(ステップS502)。これに対して、A/D変換回路20は、図6に示したように温度変化検出回路29を含み、温度変化検出回路29により所与の温度変化が検出された場合に、ハイスピードモードに切り替わってもよい。即ち、所与の温度変化が検出されたことを所与の条件としてもよい。具体的には、温度検出回路29は、所与の温度変化を検出した場合にHレベル(アクティブ)となる信号DTEMP_HSを出力する。
ここで温度変化検出回路29とは、例えば比較回路27でのアップ判定の連続回数、或いはダウン判定の連続回数をカウントする回路であってもよい。上述したように、自然環境下等の温度変化が小さい状況では、1LSBの出力変化は、数十フレームに1回程度しか生じない。通常動作モードでの2回の比較結果において、両方アップ判定(或いは両方ダウン判定)となることは少なく、多くのケースで一方がアップ判定、他方がダウン判定となる。つまり温度変化検出回路29では、同じ判定結果がある程度の回数継続した場合、通常では想定されないような急激な温度変化が生じたと推定できる。ここでの回数は種々の設定が可能であるが、例えば20回〜100回程度とすればよい。
このようにすれば、図19のS502の例とは異なり、外部から明示の切り替え命令を入力する必要がない。具体的には、通常動作モードの任意にタイミングにおいて、温度変化検出回路29をオンにしておけばよい。なお、温度変化検出回路29のオンオフを、デジタルアクセスにより制御することは妨げられない。これにより、通常動作モードのままでは温度変化に対する温度検出データDTDの追従が難しい場合に、回路装置側で自動的にハイスピードモードへ切り替わることが可能になる。
また、回路装置の停止時やスリープ時等、A/D変換回路20が動作していない期間では、温度検出データDTDの出力が行われない。そのため、起動時(停止状態、スリープ状態からの復帰時)には、「前回の温度検出データDTD」は、温度に対応していないデータとなる。よって、A/D変換回路20は、起動期間ではハイスピードモードで動作することが望ましい。
A/D変換回路20は、起動期間では、ハイスピードモードで動作し、ハイスピードモードでのA/D変換結果である温度検出データDTDを出力した後に、通常動作モードに切り替わる。さらにA/D変換回路20は、通常動作モードに切り替わった後に、所与の条件が成立した場合に、ハイスピードモードに切り替わる。
このようにすれば、起動期間を含めて、A/D変換回路20を適切なモードで動作させることが可能になる。即ち、起動後に速やかに出力信号の周波数を安定させること、安定後は通常動作モードを用いることで周波数ドリフトを抑止すること、及び通常動作モード移行後も必要に応じて任意にハイスピードモードに移行すること、等が可能になる。具体的には、起動期間で動作するパワーオンリセット回路等が、ハイスピードモードへの切り替えを指示する信号VSTART_HSを出力すればよい。
また、ハイスピードモードへの切り替え後、当該ハイスピードモードで温度検出データDTDを出力したら、通常動作モードへ戻る手法について上述した。ただし本実施形態の手法はこれに限定されない。具体的には、A/D変換回路20は、所与の条件が満たされてハイスピードモードに切り替わった場合、温度検出データDTDの出力後も、ハイスピードモードを継続してもよい。
例えば、図17〜図19に示した製造時には、ハイスピードモードが必要となることが多い。また、出力信号の周波数がずれることは測定の妨げにはなるものの、この時点ではGPSのロック外れ等を考慮する必要がないため、周波数ホッピングが生じた場合の問題が比較的少ない。そのため、A/D変換回路20は、ハイスピードモードを継続してもよい。なお、ここでは製造時を例にとって説明したが、その他の状況であってもハイスピードモードを継続することは妨げられない。例えば、周波数ホッピングの可能性が低い、或いは周波数ホッピングが発生しても問題とならない、或いは、多少の周波数ホッピングを許容してでも温度検出データDTDの追従性が必要となる、等の状況では、ハイスピードモードを1回で終わらせるのではなく、継続してもよい。なおこの場合、A/D変換回路20は、ハイスピードモードを所定回数、或いは所定時間継続したら自動的に通常動作モードに切り替わってもよいし、切り替え信号の受信をトリガーとして通常動作モードに切り替わってもよい。
4.発振信号生成回路の変形例
図21に本実施形態の変形例の回路装置の構成例を示す。図21の回路装置は、温度センサー10からの温度検出電圧VTDのA/D変換を行い、温度検出データDTDを出力するA/D変換回路20と、温度検出データDTDに基づいて発振周波数の温度補償処理を行い、発振周波数の周波数制御データDDSを出力するデジタル信号処理回路50と、発振信号生成回路140を含む。
そして発振信号生成回路140は、デジタル信号処理回路50からの周波数制御データDDSと振動子XTALを用いて、周波数制御データDDSにより設定される発振周波数の発振信号SSCを生成する。
即ち図21では、図7とは異なり、発振信号生成回路140にD/A変換回路80が設けられていない。そして発振信号生成回路140により生成される発振信号SSCの発振周波数が、デジタル信号処理回路50からの周波数制御データDDSに基づいて、直接に制御される。即ちD/A変換部を介さずに発振信号SSCの発振周波数が制御される。
例えば図21では、発振信号生成回路140が、可変容量回路142と発振回路150を有する。この発振信号生成回路140には図7のD/A変換回路80は設けられていない。そして、この可変容量回路142の一端が振動子XTALの一端に接続される。
この可変容量回路142は、デジタル信号処理回路50からの周波数制御データDDSに基づいて、その容量値が制御される。例えば可変容量回路142は、複数のキャパシター(キャパシターアレイ)と、周波数制御データDDSに基づき各スイッチ素子のオン、オフが制御される複数のスイッチ素子(スイッチアレイ)を有する。これらの複数のスイッチ素子の各スイッチ素子は、複数のキャパシターの各キャパシターに電気的に接続される。そして、これらの複数のスイッチ素子がオン又はオフされることで、複数のキャパシターのうち、振動子XTALの一端に、その一端が接続されるキャパシターの個数が変化する。これにより、可変容量回路142の容量値が制御されて、振動子XTALの一端の容量値が変化する。従って、周波数制御データDDSにより、可変容量回路142の容量値が直接に制御されて、発振信号SSCの発振周波数を制御できるようになる。
5.発振器、電子機器、移動体等
図22に、本実施形態の回路装置500を含む発振器400の構成例を示す。図22に示すように、発振器400は、振動子420と回路装置500を含む。振動子420と回路装置500は、発振器400のパッケージ410内に実装される。そして振動子420の端子と、回路装置500(IC)の端子(パッド)は、パッケージ410の内部配線により電気的に接続される。
図23に、本実施形態の回路装置500を含む電子機器の構成例を示す。この電子機器は、本実施形態の回路装置500、水晶振動子等の振動子420、アンテナANT、通信部510、処理部520を含む。また操作部530、表示部540、記憶部550を含むことができる。振動子420と回路装置500により発振器400が構成される。なお電子機器は図23の構成に限定されず、これらの一部の構成要素を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
図23の電子機器としては、例えばGPS内蔵時計、生体情報測定機器(脈波計、歩数計等)又は頭部装着型表示装置等のウェアラブル機器や、スマートフォン、携帯電話機、携帯型ゲーム装置、ノートPC又はタブレットPC等の携帯情報端末(移動端末)や、コンテンツを配信するコンテンツ提供端末や、デジタルカメラ又はビデオカメラ等の映像機器や、或いは基地局又はルーター等のネットワーク関連機器などの種々の機器を想定できる。
通信部510(無線回路)は、アンテナANTを介して外部からデータを受信したり、外部にデータを送信する処理を行う。処理部520は、電子機器の制御処理や、通信部510を介して送受信されるデータの種々のデジタル処理などを行う。この処理部520の機能は、例えばマイクロコンピューターなどのプロセッサーにより実現できる。
操作部530は、ユーザーが入力操作を行うためのものであり、操作ボタンやタッチパネルディスプレイなどにより実現できる。表示部540は、各種の情報を表示するものであり、液晶や有機ELなどのディスプレイにより実現できる。なお操作部530としてタッチパネルディスプレイを用いる場合には、このタッチパネルディスプレイが操作部530及び表示部540の機能を兼ねることになる。記憶部550は、データを記憶するものであり、その機能はRAMやROMなどの半導体メモリーやHDD(ハードディスクドライブ)などにより実現できる。
図24に、本実施形態の回路装置を含む移動体の例を示す。本実施形態の回路装置500(発振器)は、例えば、車、飛行機、バイク、自転車、或いは船舶等の種々の移動体に組み込むことができる。移動体は、例えばエンジンやモーター等の駆動機構、ハンドルや舵等の操舵機構、各種の電子機器(車載機器)を備えて、地上や空や海上を移動する機器・装置である。図24は移動体の具体例としての自動車206を概略的に示している。自動車206には、本実施形態の回路装置と振動子を有する発振器が組み込まれる。制御装置208は、この発振器により生成されたクロック信号により動作する。制御装置208は、例えば車体207の姿勢に応じてサスペンションの硬軟を制御したり、個々の車輪209のブレーキを制御する。例えば制御装置208により、自動車206の自動運転を実現してもよい。なお本実施形態の回路装置や発振器が組み込まれる機器は、このような制御装置208には限定されず、自動車206等の移動体に設けられる種々の機器(車載機器)に組み込むことが可能である。
また本実施形態の手法は、温度センサー10からの温度検出電圧のA/D変換を行い、温度検出データを出力する回路装置の製造方法に適用できる。回路装置は、A/D変換回路20と、記憶部180と、インターフェース170と、を含む。そして回路装置の製造方法では、回路定数設定情報を決定するための測定を行い、当該測定の結果に基づき回路定数設定情報をインターフェース170を介して記憶部180に書き込む際に、A/D変換回路20の動作を、第1のA/D変換方式によるA/D変換処理を行って温度検出データDTDを求める第1のモードから、第1のA/D変換方式とは異なる第2のA/D変換方式によるA/D変換処理を行って温度検出データDTDを求める第2のモードに切り替える。
回路定数設定情報を決定するための測定とは、例えば図18のステップS401,S404,S407に対応する。また、A/D変換回路20の第2のモードへの切り替えは、ステップS403,S406,S409に対応する。このようにすれば、製造に要する時間やコストを抑止可能な回路装置の製造方法を実現できる。
なお、図19のステップS502、及びその変形例として上述したように、A/D変換回路20の第2のモードへの切り替えトリガーとして、切り替え命令の送信や、温度変化の検出等を用いてもよい。即ち本実施形態に係る製造方法は、回路定数設定情報を決定するための測定に際して、第1のモードから第2のモードへの切り替えを行う種々の手法に拡張可能である。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また本実施形態及び変形例の全ての組み合わせも、本発明の範囲に含まれる。また回路装置、発振器、電子機器、移動体の構成・動作や、A/D変換手法、D/A変換手法、周波数制御データの処理手法、振動子の周波数制御手法等も本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
ANT…アンテナ、IS…電流源、S1〜S3…スイッチ、T1〜T3…端子、
XTAL…振動子、10…温度センサー、20…A/D変換回路、22…ロジック部、
23…処理回路、24…レジスター部、25…アナログ部、26…D/A変換器、
27…比較回路、28…温度センサー用アンプ、29…温度変化検出回路、
50…デジタル信号処理回路、80…D/A変換回路、140…発振信号生成回路、
142…可変容量回路、150…発振回路、160…バッファー回路、
170…インターフェース、180…記憶部、206…自動車、207…車体、
208…制御装置、209…車輪、400…発振器、410…パッケージ、
420…振動子、500…回路装置、510…通信部、520…処理部、
530…操作部、540…表示部、550…記憶部

Claims (16)

  1. 温度センサーからの温度検出電圧のA/D変換を行い、温度検出データを出力するA/D変換回路と、
    前記温度検出データに基づいて温度補償処理を行うデジタル信号処理回路と、
    を含み、
    前記A/D変換回路は、
    第1のA/D変換方式によるA/D変換処理を行って前記温度検出データを求める第1のモードで動作し、
    所与の条件が成立すると、前記第1のA/D変換方式とは異なる第2のA/D変換方式によるA/D変換処理を行って前記温度検出データを求める第2のモードに切り替わることを特徴とする回路装置。
  2. 請求項1に記載の回路装置において、
    前記第1のA/D変換方式は、
    A/D変換でのデータの最小分解能をLSBとした場合に、第1の出力タイミングの前記温度検出データに対する、前記第1の出力タイミングの次の第2の出力タイミングの前記温度検出データの変化がk×LSB(kはk<jを満たす正の整数、jはA/D変換の分解能を表す正の整数)以下となるように、前記温度検出データを求める処理であることを特徴とする回路装置。
  3. 請求項1又は2に記載の回路装置において、
    前記A/D変換回路は、
    途中結果データ又は最終結果データである結果データを記憶するレジスター部と、
    前記結果データをD/A変換してD/A変換電圧を出力するD/A変換器と、
    前記温度センサーからの前記温度検出電圧と、前記D/A変換器からの前記D/A変換電圧との比較を行う比較回路と、
    前記比較回路の比較結果に基づいて判定処理を行い、前記判定処理に基づいて、前記結果データの更新処理を行う処理回路と、
    を含み、
    前記処理回路は、
    前記更新処理の結果である前記最終結果データを、前記温度検出データとして出力することを特徴とする回路装置。
  4. 請求項3に記載の回路装置において、
    前記第2のA/D変換方式は、
    前記結果データのMSB側の前記判定処理を、第1の判定期間で行い、前記結果データのLSB側の前記判定処理を、前記第1の判定期間よりも長い期間である第2の判定期間で行う処理であることを特徴とする回路装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の回路装置において、
    インターフェースと、
    前記インターフェースを介して前記回路装置の回路定数設定情報が書き込まれる記憶部と、
    を含み、
    前記A/D変換回路は、
    前記インターフェースを介した前記回路定数設定情報の書き込みが行われた場合に、前記第2のモードに切り替わることを特徴とする回路装置。
  6. 請求項5に記載の回路装置において、
    前記回路定数設定情報は、基準電圧調整情報、基準電流調整情報、及び発振周波数調整情報のうち少なくとも1つであることを特徴とする回路装置。
  7. 請求項1乃至4のいずれかに記載の回路装置において、
    インターフェースを含み、
    前記A/D変換回路は、
    前記インターフェースを介して前記第2のモードへの切り替えコマンドが入力された場合に、前記第2のモードに切り替わることを特徴とする回路装置。
  8. 請求項5乃至7のいずれかに記載の回路装置において、
    前記A/D変換回路は、
    前記インターフェースからの切り替え信号に基づいて、前記第2のモードに切り替わることを特徴とする回路装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれかに記載の回路装置において、
    前記A/D変換回路は、
    温度変化検出回路を含み、
    前記温度変化検出回路により所与の温度変化が検出された場合に、前記第2のモードに切り替わることを特徴とする回路装置。
  10. 請求項1乃至9のいずれかに記載の回路装置において、
    前記A/D変換回路は、
    前記所与の条件が成立して前記第2のモードに切り替わり、当該第2のモードでのA/D変換結果である前記温度検出データを出力した後に、前記第1のモードに切り替わることを特徴とする回路装置。
  11. 請求項1乃至10のいずれかに記載の回路装置において、
    前記A/D変換回路は、
    起動期間では前記第2のモードで動作し、当該第2のモードでのA/D変換結果である前記温度検出データを出力した後に、前記第1のモードに切り替わり、
    前記第1のモードに切り替わった後に、前記所与の条件が成立した場合に、前記第2のモードに切り替わることを特徴とする回路装置。
  12. 請求項1乃至11のいずれか一項に記載の回路装置において、
    発振信号生成回路を含み、
    前記デジタル信号処理回路は、
    前記温度検出データに基づいて前記発振信号生成回路の発振周波数の温度補償処理を行い、前記発振周波数の周波数制御データを出力し、
    前記発振信号生成回路は、
    前記デジタル信号処理回路からの前記周波数制御データと振動子を用いて、前記周波数制御データにより設定される前記発振周波数の発振信号を生成することを特徴とする回路装置。
  13. 請求項12に記載の回路装置と、
    前記振動子と、
    を含むことを特徴とする発振器。
  14. 請求項1乃至12のいずれか一項に記載の回路装置を含むことを特徴とする電子機器。
  15. 請求項1乃至12のいずれか一項に記載の回路装置を含むことを特徴とする移動体。
  16. 温度センサーからの温度検出電圧のA/D変換を行い、温度検出データを出力する回路装置の製造方法であって、
    前記回路装置は、A/D変換回路と、記憶部と、インターフェースと、を含み、
    回路定数設定情報を決定するための測定を行い、
    前記測定の結果に基づき前記回路定数設定情報を前記インターフェースを介して前記記憶部に書き込む際に、前記A/D変換回路の動作を、第1のA/D変換方式によるA/D変換処理を行って前記温度検出データを求める第1のモードから、前記第1のA/D変換方式とは異なる第2のA/D変換方式によるA/D変換処理を行って前記温度検出データを求める第2のモードに切り替えることを特徴とする回路装置の製造方法。
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