以下、本発明の一実施の形態について、図1乃至図11を参照して説明する。なお、以下の各図において、同一部分には同一の符号を付しており、一部詳細な説明を省略する場合がある。
リードフレームの構成
まず、図1乃至図6により、本実施の形態によるリードフレームの概略について説明する。図1乃至図6は、本実施の形態によるリードフレームを示す図である。
図1乃至図3に示すように、リードフレーム10は、1つ又は複数の単位リードフレーム10aを含んでいる。各単位リードフレーム10aは、半導体素子21(後述)を搭載する平面矩形状のダイパッド11と、ダイパッド11周囲に設けられ、半導体素子21と外部回路(図示せず)とを接続する複数の細長い第1リード部12Aおよび第2リード部12Bとを備えている。なお、単位リードフレーム10aは、それぞれ半導体装置20(後述)に対応する領域であり、図1および図2において仮想線の内側に位置する領域である。また、図1および図2の仮想線は半導体装置20の外周縁に対応している。
複数の単位リードフレーム10aは、支持リード(支持部材)13を介して互いに連結されている。この支持リード13は、ダイパッド11と第1リード部12Aおよび第2リード部12Bとを支持するものであり、X方向およびY方向に沿ってそれぞれ延びている。支持リード13は、ハーフエッチングされておらず、加工前の金属基板(後述する金属基板31)と同一の厚みを有している。ここで、X方向、Y方向とは、リードフレーム10の面内において、ダイパッド11の各辺に平行な二方向であり、X方向とY方向とは互いに直交している。また、Z方向は、X方向及びY方向の両方に対して垂直な方向である。
ダイパッド11は、平面略正方形形状を有しており、その表面には、後述する半導体素子21が搭載される。ダイパッド11の平面形状は、正方形に限らず、長方形等の多角形としても良い。また、ダイパッド11の四隅には吊りリード14が連結されており、ダイパッド11は、この4本の吊りリード14を介して支持リード13に連結支持されている。なお、本明細書中、「表面」とは、半導体素子21が搭載される側の面をいい、「裏面」とは、「表面」の反対側の面であって外部の図示しない実装基板に接続される側の面をいう。
ダイパッド11は、中央に位置するダイパッド厚肉部11aと、ダイパッド厚肉部11aの周縁全周にわたって形成されたダイパッド薄肉部11bとを有している。このうちダイパッド厚肉部11aは、ハーフエッチングされておらず、加工前の金属基板(後述する金属基板31)と同一の厚みを有している。具体的には、ダイパッド厚肉部11aの厚みは、半導体装置20の構成にもよるが、80μm以上200μm以下とすることができる。一方、ダイパッド薄肉部11bは、ハーフエッチングにより裏面側から薄肉に形成されている。なお、ハーフエッチングとは、被エッチング材料をその厚み方向に途中までエッチングすることをいう。ハーフエッチング後の被エッチング材料の厚みは、ハーフエッチング前の被エッチング材料の厚みの例えば30%以上70%以下、好ましくは40%以上60%以下となる。このようにダイパッド薄肉部11bを設けたことにより、ダイパッド11が封止樹脂23(後述)から離脱しにくくすることができる。
各第1リード部12Aおよび各第2リード部12Bは、後述するようにボンディングワイヤ22を介して半導体素子21に接続されるものであり、ダイパッド11との間に空間を介して配置されている。各第1リード部12Aおよび各第2リード部12Bは、それぞれ支持リード13から延び出している。
各第1リード部12Aと各第2リード部12Bとは、ダイパッド11の周囲に沿って交互に配置されている。隣接する第1リード部12A及び第2リード部12B同士は、半導体装置20(後述)の製造後に互いに電気的に絶縁される形状となっている。また、第1リード部12A及び第2リード部12Bは、半導体装置20の製造後にダイパッド11と電気的に絶縁される形状となっている。この第1リード部12A及び第2リード部12Bの裏面には、それぞれ外部の実装基板(図示せず)に電気的に接続される外部端子17A、17Bが形成されている。各外部端子17A、17Bは、半導体装置20(後述)の製造後に、それぞれ半導体装置20から外方に露出するようになっている。
この場合、複数の第1リード部12A及び第2リード部12Bの外部端子17A、17Bは、平面視で複数の列(2列)に沿って配置されている。具体的には、外部端子17A、17Bは、隣り合う第1リード部12A及び第2リード部12B間で内側および外側に位置するよう、平面視で交互に千鳥状に配置されている。各外部端子17Aはそれぞれ内側(ダイパッド11側)に位置しており、各外部端子17Bはそれぞれ外側(支持リード13側)に位置している。複数の外部端子17A及び複数の外部端子17Bは、それぞれ異なる直線上に配置され、複数の外部端子17Aが配置される直線と、複数の外部端子17Bが配置される直線とは互いに平行である。またダイパッド11の周囲において、内側の外部端子17Aを有する第1リード部12Aと、外側の外部端子17Bを有する第2リード部12Bとが、全周にわたり交互に配置されている。これにより、第1リード部12A及び第2リード部12Bの外部端子17A、17Bが、隣接する第1リード部12A及び第2リード部12Bに短絡する不具合が防止される。
次に、図4を参照して、第1リード部12A及び第2リード部12Bの構成について更に説明する。
図4に示すように、内側の外部端子17Aを有する第1リード部12Aは、インナーリード51と、インナーリード51と、接続リード52と、端子部53とを有している。このうちインナーリード51は、端子部53から内側(ダイパッド11側)に延びており、その先端部には内部端子15が形成されている。この内部端子15は、後述するようにボンディングワイヤ22を介して半導体素子21に電気的に接続される領域である。このため、内部端子15上には、ボンディングワイヤ22との密着性を向上させるめっき部が設けられていても良い。なお、各インナーリード51は、平面視で、支持リード13に対して直角に延びる直線部分51bと、支持リード13に対して傾斜して延びる傾斜部分51aとを有している。
接続リード52は、端子部53から外側(支持リード13側)に延びており、その基端部は支持リード13に連結されている。接続リード52は、当該接続リード52が連結される支持リード13に対して垂直に延びている。なお、端子部53の裏面には、外部端子17Aが形成されている。
第1リード部12Aのインナーリード51および接続リード52は、それぞれ裏面側からハーフエッチングにより薄肉化されている。他方、端子部53は、ハーフエッチングされることなく、ダイパッド11のダイパッド厚肉部11aおよび支持リード13と同一の厚みを有している。このように、インナーリード51および接続リード52の厚みが端子部53の厚みよりも薄いことにより、幅の狭い第1リード部12Aを精度良く形成することができ、小型でピン数の多い半導体装置20を得ることができる。
一方、外側の外部端子17Bを有する第2リード部12Bは、インナーリード61と、端子部63とを有している。このうちインナーリード61は、端子部63から内側(ダイパッド11側)に延びており、その先端部には内部端子15が形成されている。この内部端子15は、ボンディングワイヤ22を介して半導体素子21に電気的に接続される領域である。このため、内部端子15上には、ボンディングワイヤ22との密着性を向上させるめっき部が設けられていても良い。各インナーリード61は、平面視で、支持リード13に対して直角に延びる直線部分61bと、支持リード13に対して傾斜して延びる傾斜部分61aとを有している。
インナーリード61は、裏面側からハーフエッチングにより薄肉に形成されている。また、端子部63は、ハーフエッチングされることなく、ダイパッド11のダイパッド厚肉部11aおよび支持リード13と同一の厚みを有している。このように、インナーリード61の厚さが端子部63の厚さよりも薄いことにより、幅の狭い第2リード部12Bを精度良く形成することができ、小型でピン数の多い半導体装置20を得ることができる。
端子部63は、その基端側において支持リード13に連結されており、支持リード13に対して垂直に延びている。この端子部63の裏面には、外部端子17Bが形成されている。また、端子部63は、ハーフエッチングされることなく、ダイパッド11および支持リード13と同一の厚みを有している。このように、インナーリード61の厚さが端子部63の厚さよりも薄いことにより、幅の狭いリード部12Bを精度良く形成することができ、小型でピン数の多い半導体装置20を得ることができる。
図4に示すように、第1リード部12A及び第2リード部12Bは、それぞれ他のリード部12B、12Aの端子部63、53に対して幅方向(X方向)に隣接する、端子隣接領域54A、54Bを有している。すなわち、端子隣接領域54Aは、第1リード部12Aの接続リード52のうち、隣接する一対の第2リード部12Bの端子部63間に位置する。また、端子隣接領域54Bは、第2リード部12Bのインナーリード61のうち、隣接する一対の第1リード部12Aの端子部53間に位置する。
この場合、第1リード部12A及び第2リード部12Bの端子隣接領域54A、54Bは、それぞれハーフエッチングにより裏面側から薄肉化されている。さらに、第1リード部12A及び第2リード部12Bのうち、少なくとも端子隣接領域54A、54Bの裏面には、それぞれ突起部16が形成されている。なお、突起部16は、端子隣接領域54A、54Bの外方にも延びていても良い。すなわち第1リード部12Aの接続リード52に形成された突起部16は、端子隣接領域54Aから端子部53方向に向けて延び、第2リード部12Bのインナーリード61に形成された突起部16は、端子隣接領域54Bから端子部63方向に向けて延びている。
この突起部16は、リード部12A、12Bの幅方向(X方向)略中央に形成されている。なお、突起部16の位置は、リード部12A、12Bの幅方向中央からリード部12A、12Bの幅の例えば20%以下程度であればオフセットしていても良い。また、突起部16は、リード部12A、12Bから裏面側に向けて山形状に突出するとともに、リード部12A、12Bの長手方向(Y方向)に沿って略一直線状に延びている。
また図4に示すように、各リード部12A、12Bにおいて、突起部16は、端子部53、63に対してリード部12A、12Bの長手方向に離間して形成されている。具体的には、第1リード部12Aの接続リード52は、端子部53に接続される端子接続領域55Aを有し、この端子接続領域55Aの裏面は、突起部16が形成されない略平坦面となっている。同様に、第2リード部12Bのインナーリード61は、端子部63に接続される端子接続領域55Bを有し、この端子接続領域55Bの裏面は、突起部16が形成されない略平坦面となっている。これにより、封止樹脂23(後述)を、端子接続領域55A、55Bの裏面に確実に回り込ませることができる。この結果、端子接続領域55A、55Bの裏面への封止樹脂23の充填が不十分となるおそれがなく、裏面側に露出する外部端子17A、17Bの面積が必要以上に拡大してしまう不具合を防止するとこができる。
また、突起部16は、各リード部12A、12Bのインナーリード51、61の先端には形成されていないことが好ましい。さらに、突起部16は、最も内側の列に沿って配置された端子部53よりも内側(ダイパッド11側)には形成されていないことが好ましい。すなわち図4において、第1リード部12Aのインナーリード51には、突起部16が形成されておらず、その裏面は略平坦面となっている。また、第2リード部12Bのインナーリード61のうち、端子部63の内端(直線L)よりも内側には、突起部16が形成されておらず、その裏面は略平坦面となっている。これにより、後述するワイヤーボンディング時に(図11(c)参照)、インナーリード51、61がヒーターブロック38と接触し、インナーリード51、61に傾きが発生する不具合を防止することができる。
なお、支持リード13側において、互いに隣接する第1リード部12Aと第2リード部12Bとの間隔dA(リード部12A、12Bの幅方向中央部間の距離)は、例えば350μm以上600μm以下とすることができる。このように、間隔dAを400μm以上とすることにより、互いに隣接するリード部12A、12B間の貫通部分をエッチングにより確実に形成することができる。また、上記間隔dAを550μm以下とすることにより、各半導体装置20の外部端子17A、17Bの数(ピン数)を一定数以上確保することができる。具体的には、外部端子17A、17Bの数(ピン数)は、例えば80ピン以上250ピン以下とすることができる。また、インナーリード51、61側において、第1リード部12Aと第2リード部12Bとの間隔dB(リード部12A、12Bの幅方向中央部間の距離)は、例えば160μm以上220μm以下とすることができる。
次に、図5(a)−(d)及び図6を参照して、各リード部12A、12Bの断面形状について説明する。
図5(a)は、図4のVA−VA線におけるリード部12A、12Bの断面を示している。図5(a)に示すように、第1リード部12Aの接続リード52のうち、端子隣接領域54Aに位置する部分は、裏面側から薄肉化されている。また、接続リード52の端子隣接領域54Aの裏面には、第1リード部12Aの長手方向に沿って突起部16が形成されている。
この第1リード部12Aの接続リード52は、断面において左右略対称な形状を有している。また接続リード52は、表面41と、裏面42と、表面41と裏面42との間に位置する一対の側面43とを有している。このうち表面41は、未加工の素材面(後述する金属基板31の表面)からなり、ダイパッド11の表面と同一平面上に位置する。また、裏面42は、ハーフエッチングされることにより形成された面であり、断面視略山型形状を有している。裏面42の略中央部には、突起部16が形成され、この突起部16の幅方向両側には、それぞれ裏面側傾斜面42a、42bが形成されている。また、一対の側面43は、それぞれ接続リード52の幅方向外側に向けて凹んだ形状を有している。各側面43は、その断面において、幅方向内側に向けて湾曲する弧形状からなっている。
接続リード52の表面側の幅wBは、例えば65μm以上130μm以下とすることができる。また、接続リード52の突起部16における厚みtBは、端子部53、63の厚みtAの50%以上80%以下とすることができ、具体的には、例えば75μm以上115μm以下とすることができる。
また、図5(a)に示すように、第2リード部12Bの端子部63は、断面において左右対称な形状を有している。この端子部63は、表面44と、裏面45と、表面44と裏面45との間に位置する一対の側面46と、側面46からそれぞれ側方に突出する一対の側方突起部47とを有している。この第2リード部12Bは素材(金属基板31)と同一の厚みtAを有しており、第2リード部12Bの表面44および裏面45は、それぞれ未加工の素材面(金属基板31の表面および裏面)からなる。また、表面44および裏面45は、それぞれダイパッド11の表面および裏面と同一平面上に位置している。
各側面46は、側方突起部47よりも表面44側に位置する第1側面48と、側方突起部47よりも裏面45側に位置する第2側面49とを有している。各第1側面48は、側方突起部47から表面44まで延び、各第2側面49は、側方突起部47から裏面45まで延びている。第1側面48および第2側面49は、それぞれ第2リード部12Bの幅方向内側に向けて湾曲している。
この場合、端子部63の裏面45の幅wAは、端子部53の表面の幅wCよりも広くなっている。これにより、互いに隣接する第1リード部12Aと第2リード部12Bとの間隔を狭めた場合であっても、外部端子17Bの面積を広く確保することができ、外部端子17Bと外部の実装基板(図示せず)とを確実に接続することができる。具体的には、端子部53の裏面の幅wAを160μm以上250μm以下とし、端子部53の表面の幅wCを65μm以上180μm以下とすることができる。
図5(b)は、図4のVB−VB線におけるリード部12A、12Bの断面を示している。図5(b)に示すように、第2リード部12Bのインナーリード61のうち、端子接続領域55Bに位置する部分は、裏面側から薄肉化されるとともに、突起部16が形成されない領域となっている。この第2リード部12Bのインナーリード61は、断面において左右略対称な形状を有している。またインナーリード61は、表面41と、裏面42と、表面41と裏面42との間に位置する一対の側面43とを有している。このうち裏面42は、ハーフエッチングされることにより形成された略平坦面となっている。
インナーリード61の表面側の幅wDは、例えば45μm以上120μm以下とすることができる。また、インナーリード61の最も薄い部分における厚みtCは、端子部53、63の厚みtAの35%以上65%以下とすることができ、具体的には、例えば55μm以上85μm以下とすることができる。
なお、図5(b)において、接続リード52の断面形状は、図5(a)に示す接続リード52の断面形状と略同一である。
図5(c)は、図4のVC−VC線におけるリード部12A、12Bの断面を示している。図5(c)に示すように、第2リード部12Bのインナーリード61のうち、端子隣接領域54Bに位置する部分は、裏面側から薄肉化されている。また、インナーリード61の端子隣接領域54Bの裏面には、第2リード部12Bの長手方向に沿って突起部16が形成されている。
このインナーリード61は、表面41と、裏面42と、表面41と裏面42との間に位置する一対の側面43とを有している。このうち裏面42は、ハーフエッチングされることにより形成された面であり、断面視略山型形状を有している。裏面42の略中央部には、突起部16が形成され、この突起部16の幅方向両側には、それぞれ裏面側傾斜面42a、42bが形成されている。なお、図5(c)において、インナーリード61の断面形状は、図5(a)に示す接続リード52の断面形状と略同一である。
また、図5(c)に示すように、第1リード部12Aの端子部53は、表面44と、裏面45と、表面44と裏面45との間に位置する一対の側面46と、側面46からそれぞれ側方に突出する一対の側方突起部47とを有している。なお、図5(c)において、端子部53の断面形状は、図5(a)に示す端子部63の断面形状と略同一である。
図5(d)は、図4のVD−VD線におけるリード部12A、12Bの断面を示している。図5(d)に示すように、第2リード部12Bのインナーリード61は、裏面側から薄肉化されるとともに、突起部16が形成されない領域となっている。このインナーリード61は、表面41と、裏面42と、表面41と裏面42との間に位置する一対の側面43とを有している。このうち裏面42は、ハーフエッチングされることにより形成された略平坦面からなっている。
なお、図5(d)において、インナーリード61の断面形状は、図5(b)に示すインナーリード61の断面形状と略同一である。
また、図5(d)において、第1リード部12Aのインナーリード51は、裏面側から薄肉化されるとともに、突起部16が形成されない領域となっている。このインナーリード51は、表面41と、裏面42と、表面41と裏面42との間に位置する一対の側面43とを有している。このうち裏面42は、ハーフエッチングされることにより形成された略平坦面となっている。
なお、図5(d)において、インナーリード51の断面形状は、図5(b)に示すインナーリード61の断面形状と略同一である。
図6は、図4のVI−VI線断面図であり、第2リード部12Bの長手方向に沿った断面を示している。図6に示すように、インナーリード61に形成された突起部16は、端子部63から離間して配置されている。すなわちインナーリード61のうち、端子部63に接続される端子接続領域55Bには突起部16が形成されていない。この場合、端子接続領域55Bにおけるインナーリード61の厚みtCは、接続リード52の突起部16における厚みtBよりも薄い。また、端子接続領域55Bの長手方向に沿う断面において、インナーリード61は、端子部63に接続される傾斜部56aと、傾斜部56aから突起部16に向けて連続的に形成された移行部56bとを有している。傾斜部56aと移行部56bとは、接続部56cで接続されている。インナーリード61の厚みはこの接続部56cで最も薄くなっており、上記厚みtCは、この接続部56cにおける厚みをいう。このように、端子接続領域55Bの裏面に突起部16を形成しないことにより、封止樹脂23を端子接続領域55Bの裏面に確実に回り込ませることができる。
以上説明したリードフレーム10は、全体として銅、銅合金、42合金(Ni42%のFe合金)等の金属から構成されている。また、リードフレーム10の厚みは、製造する半導体装置20の構成にもよるが、80μm以上200μm以下とすることができる。
なお、本実施の形態において、第1リード部12A及び第2リード部12Bは、ダイパッド11の4辺全てに沿って配置されているが、これに限られるものではなく、例えばダイパッド11の対向する2辺のみに沿って配置されていても良い。
また、本実施の形態では、第1リード部12Aの外部端子17Aと第2リード部12Bの外部端子17Bとが千鳥状に2列に配置されている場合を例にとって説明したが、これに限らず、外部端子が3列以上に配置されていても良い。
半導体装置の構成
次に、図7および図8により、本実施の形態による半導体装置について説明する。図7および図8は、本実施の形態による半導体装置(DR−QFN(Dual Row QFN)タイプ)を示す図である。
図7および図8に示すように、半導体装置(半導体パッケージ)20は、ダイパッド11と、ダイパッド11の周囲に配置された複数の第1リード部12A及び複数の第2リード部12Bと、ダイパッド11上に搭載された半導体素子21と、第1リード部12A又は第2リード部12Bと半導体素子21とを電気的に接続する複数のボンディングワイヤ(接続部材)22とを備えている。また、ダイパッド11、第1リード部12A、第2リード部12B、半導体素子21およびボンディングワイヤ22は、封止樹脂23によって樹脂封止されている。
このうちダイパッド11、第1リード部12A及び第2リード部12Bは、上述したリードフレーム10から作製されたものである。リード部12A、12Bのうち端子隣接領域54A、54Bは、裏面側から薄肉化され、かつ端子隣接領域54A、54Bの裏面には、リード部12A、12Bの長手方向に沿って突起部16が形成されている。このほか、ダイパッド11、第1リード部12A及び第2リード部12Bの構成は、半導体装置20に含まれない領域を除き、上述した図1乃至図6に示すものと同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
また、半導体素子21としては、従来一般に用いられている各種半導体素子を使用することが可能であり、特に限定されないが、例えば集積回路、大規模集積回路、トランジスタ、サイリスタ、ダイオード等を用いることができる。この半導体素子21は、各々ボンディングワイヤ22が取り付けられる複数の電極21aを有している。また、半導体素子21は、例えばダイボンディングペースト等の接着剤24により、ダイパッド11の表面に固定されている。
各ボンディングワイヤ22は、例えば金、銅等の導電性の良い材料からなっている。各ボンディングワイヤ22は、それぞれその一端が半導体素子21の電極21aに接続されるとともに、その他端が各第1リード部12A又は第2リード部12Bの内部端子15にそれぞれ接続されている。なお、内部端子15には、ボンディングワイヤ22と密着性を向上させるめっき部が設けられていても良い。
封止樹脂23としては、シリコーン樹脂やエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂、あるいはPPS樹脂等の熱可塑性樹脂を用いることができる。封止樹脂23全体の厚みは、300μm以上1200μm以下程度とすることができる。また、封止樹脂23の一辺(半導体装置20の一辺)は、例えば8mm以上16mm以下することができる。なお、図7において、封止樹脂23のうち、ダイパッド11、第1リード部12A及び第2リード部12Bよりも表面側に位置する部分の表示を省略している。
リードフレームの製造方法
次に、図1乃至図6に示すリードフレーム10の製造方法について、図9(a)−(e)を用いて説明する。なお、図9(a)−(e)は、リードフレーム10の製造方法を示す断面図(図3に対応する図)である。
まず図9(a)に示すように、平板状の金属基板31を準備する。この金属基板31としては、銅、銅合金、42合金(Ni42%のFe合金)等の金属からなる基板を使用することができる。なお金属基板31は、その両面に対して脱脂等を行い、洗浄処理を施したものを使用することが好ましい。
次に、金属基板31の表裏全体にそれぞれ感光性レジスト32a、33aを塗布し、これを乾燥する(図9(b))。なお感光性レジスト32a、33aとしては、従来公知のものを使用することができる。
続いて、この金属基板31に対してフォトマスクを介して露光し、現像することにより、所望の開口部32b、33bを有するエッチング用レジスト層32、33を形成する(図9(c))。
次に、エッチング用レジスト層32、33を耐腐蝕膜として金属基板31に腐蝕液でエッチングを施す(図9(d))。これにより、ダイパッド11、第1リード部12Aおよび第2リード部12Bの外形が形成される。このとき、エッチング用レジスト層32、33の形状を適宜調整することにより、各リード部12A、12Bの端子隣接領域54A、54Bにリード部12A、12Bの長手方向に沿って突起部16が形成される。なお、腐蝕液は、使用する金属基板31の材質に応じて適宜選択することができ、例えば、金属基板31として銅を用いる場合、通常、塩化第二鉄水溶液を使用し、金属基板31の両面からスプレーエッチングを行うことができる。
具体的には、図10(a)に示すように、金属基板31の裏面であって、各リード部12A、12Bの端子隣接領域54A、54Bに対応する位置に、エッチング用レジスト層33の一部からなるレジスト片33dを形成しておく。次いで、図10(b)に示すように、金属基板31にエッチングを施すことにより、金属基板31のうちレジスト片33dに対応する位置に突起部16が形成される。なお、この間、金属基板31がエッチングされていくことに伴い、レジスト片33dは分離除去される。
その後、エッチング用レジスト層32、33を剥離して除去することにより、図1乃至図6に示すリードフレーム10が得られる。(図9(e))。
なお、上記においては、金属基板31の両面側からスプレーエッチングを行う場合を例にとって説明したが、これに限られるものではない。例えば、金属基板31の片面ずつ2段階のスプレーエッチングを行っても良い。具体的には、まず金属基板31の表面側の全体に第1エッチング用レジスト層を設けるとともに、裏面側に所定のパターンをもつ第2エッチング用レジスト層を形成し、金属基板31の裏面側のみエッチングを施す。次に、第1及び第2エッチング用レジスト層を除去するとともに、金属基板31の裏面側に耐エッチング性のある樹脂からなる封止層を設ける。続いて、金属基板31の表面側に所定のパターンをもつ第3エッチング用レジスト層を形成し、この状態で金属基板31の表面側のみエッチングを施す。その後、裏面側の封止層を剥離することにより、リードフレーム10の外形が形成される。このように金属基板31の片面ずつスプレーエッチングを行うことにより、第1リード部12A及び第2リード部12Bの変形を回避しやすいという効果が得られる。
半導体装置の製造方法
次に、図7および図8に示す半導体装置20の製造方法について、図11(a)−(e)を用いて説明する。
まず、例えば図9(a)−(e)に示す方法により、リードフレーム10を作製する(図11(a))。
次に、リードフレーム10のダイパッド11上に、半導体素子21を搭載する。この場合、例えばダイボンディングペースト等の接着剤24を用いて、半導体素子21をダイパッド11上に載置して固定する(ダイアタッチ工程)(図11(b))。
次に、半導体素子21の各電極21aと、各第1リード部12A及び第2リード部12Bの内部端子15とを、それぞれボンディングワイヤ(接続部材)22によって互いに電気的に接続する(ワイヤボンディング工程)(図11(c))。このとき、リードフレーム10はヒーターブロック38上に載置され、図示しないボンディング装置によりワイヤボンディングが施される。なお、上述したように、突起部16は、インナーリード51、61の先端には形成されていない。このため、ワイヤボンディング時に、突起部16がヒーターブロック38と接触するおそれがなく、インナーリード51、61に傾きが生じる不具合が防止される。
次に、リードフレーム10に対して熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂を射出成形またはトランスファ成形することにより、封止樹脂23を形成する(図11(d))。このようにして、リードフレーム10、第1リード部12A、第2リード部12B、半導体素子21およびボンディングワイヤ22を封止する。
次に、各半導体素子21間の封止樹脂23をダイシングすることにより、リードフレーム10を各半導体装置20毎に分離する。この際、例えばダイヤモンド砥石からなるブレード(図示せず)を回転させながら、各半導体装置20間のリードフレーム10および封止樹脂23を切断しても良い。
このようにして、図7および図8に示す半導体装置20が得られる(図11(e))。
以上説明したように、本実施の形態によれば、各リード部12A、12Bのうち、少なくとも他のリード部12B、12Aの端子部63、53に隣接する端子隣接領域54A、54Bは、裏面側から薄肉化されている。この端子隣接領域54A、54Bの裏面には、リード部12A、12Bの長手方向に沿って突起部16が形成されている。これにより、リード部12A、12B同士のピッチを狭くするために各リード部12A、12Bの幅を細くした場合であっても、リード部12A、12Bの断面積を拡げるとともに、突起部16によりリード部12A、12Bを補強することができる。この結果、リード部12A、12Bの強度が低下することを防ぐことができ、リード部12A、12Bに変形が発生する不具合を防止することができる。また、リード部12A、12B同士のピッチを狭くすることにより、リード部12A、12Bの端子部63、53の数(ピン数)を増やすことができる。
また、本実施の形態によれば、複数のリード部12A、12Bは、端子部53、63から内側に延びるインナーリード51、61を有し、インナーリード51、61は、裏面側から薄肉化されている。このように、インナーリード61が薄肉化されている場合であっても、インナーリード61の端子隣接領域54Bに突起部16が設けられていることにより、インナーリード61の変形を確実に防止することができる。
また、本実施の形態によれば、突起部16は、インナーリード51、61の先端には形成されておらず、インナーリード51、61の裏面が略平坦になっている。これにより、ワイヤボンディング時に、突起部16がヒーターブロック38と接触するおそれがなく、突起部16を支点としてインナーリード51、61に傾き(ねじれ)が生じる不具合が防止される。この結果、ボンディング作業を安定して行うことが可能となる。
さらに、本実施の形態によれば、突起部16は、各リード部12A、12Bの幅方向中央に形成されているので、突起部16が一方に偏ることがなく、突起部16と隣接する端子部63、53との隙間が狭くなりすぎるおそれがない。このため、上記狭くなった隙間に封止樹脂23が充填できなくなる不具合を防止することができる。
さらに、本実施の形態によれば、各リード部12A、12Bにおいて、突起部16は、端子部53、63に対してリード部12A、12Bの長手方向に離間して形成されている。すなわち、端子部53、63の長手方向に隣接する端子接続領域55A、55Bには突起部16が形成されておらず、端子接続領域55A、55Bの裏面が略平坦面となっている。これにより、封止樹脂23(後述)を端子接続領域55A、55Bの裏面に確実に回り込ませることができる。この結果、端子接続領域55A、55Bの裏面への封止樹脂23の充填が不十分となるおそれがなく、裏面側に露出する外部端子17A、17Bの面積が必要以上に拡大してしまう不具合を防止するとこができる。
さらにまた、本実施の形態によれば、突起部16は、端子部53、63が配置された複数の列のうち最も内側の列に沿って配置された端子部53よりも内側には形成されていない。これにより、ワイヤーボンディング時に(図11(c)参照)、インナーリード51、61がヒーターブロック38と接触し、インナーリード51、61に傾きが発生する不具合をより確実に防止することができる。
上記各実施の形態及び変形例に開示されている複数の構成要素を必要に応じて適宜組合せることも可能である。あるいは、上記各実施の形態及び変形例に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。