JP2018135251A - パワーモジュール用基板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】安定した生産性を維持するとともに、回路の高集積化を図ることができるパワーモジュール用基板を製造する。【解決手段】パワーモジュール用基板の製造方法は、セラミックス基板にろう材を介して回路層となるアルミニウム板を積層した積層体を形成し、前記アルミニウム板に窒化ホウ素板を重ねて配置しておき、これらをその積層方向に加圧した状態で真空雰囲気中で加熱することにより、前記セラミックス基板と前記アルミニウム板とを接合する接合工程を有する。【選択図】 図1
Description
本発明は、大電流、高電圧を制御するパワーモジュール等に用いられるパワーモジュール用基板の製造方法関する。
パワーモジュール等に用いられるパワーモジュール用基板の回路層として、絶縁基板であるセラミックス基板の一方の面に金属板を接合することにより形成されたものが知られている。また、この種のパワーモジュール用基板としては、セラミックス基板の他方の面にも熱伝導性に優れた金属板を接合することにより金属層を形成し、その金属層を介して放熱板を接合することも行われる。そして、パワーモジュール用基板の回路層の上面に、パワー素子等の半導体素子が搭載されることにより、パワーモジュールが製造される。
このように構成されるパワーモジュール用基板を製造する方法としては、特許文献1〜3に記載されるように、セラミックス基板に金属板を積層した積層ユニットを複数積み重ねるとともに、各積層ユニットの間にクッション性を有するシートを介在させておき、その積み重ね状態で加圧、加熱することにより、加圧時の圧力をセラミックス基板と金属板との接合面に均等に作用させ、セラミックス基板に金属板を接合する方法が知られている。このようなシートとして、例えば特許文献1には、二枚の窒化珪素板の間に耐熱材料(黒鉛シート)を挟んだシート(スペーサー)を用いることが記載されている。また、特許文献2には、カーボン(グラファイト)薄膜を複数積層し、この表面に離型剤としてのBN(窒化ホウ素)等をスプレーしたシートを用いることが記載されている。さらに、特許文献3には、グラファイト製クッション層の両面にカーボン製緻密層を形成したクッションシートを用いることが記載されている。
ところで、半導体素子の小型化に伴い、パワーモジュール用基板についても回路層の高集積化、すなわち回路層に微細パターンを形成することへの要望が高まっている。しかし、回路層が厚く形成されたパワーモジュール用基板では、エッチングで回路パターンを形成しようとしても、アスペクト比の高いパターンは形成できず、微細パターンを形成することが困難である。また、回路層となる金属板にプレス加工により微細な回路パターンを形成しておくことも考えられるが、セラミックス基板への接合の際に、回路間の間隔を維持しておくことが難しく、エッチングの場合と同様に、微細パターンの形成が困難となっている。
そこで、回路層そのものの厚みを薄肉化することにより、エッチングで微細パターンを形成することが考えられる。しかし、回路層となる薄肉のアルミニウム板とセラミックス基板とをろう材を用いて接合する際に、これらの積層ユニットをカーボン板やクッションシート等の加圧板の間で挟持すると、アルミニウム板中に拡散するろう材のろう成分(Si)がアルミニウム板の接合面側から表面まで到達(拡散)して、アルミニウム板がセラミックス基板に接合されるだけでなく、アルミニウム板とシートとが接合されるおそれがある。この場合、特許文献2に記載されるように離型剤をスプレーしたシートを用いても、パワーモジュール用基板と加圧板とを確実に離型させることが難しくなり、セラミックス基板が割れる等して、生産性が著しく低下することが問題となっている。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、安定した生産性を維持するとともに、回路の高集積化を図ることができるパワーモジュール用基板を製造することを目的とする。
本発明のパワーモジュール用基板の製造方法は、
セラミックス基板にろう材を介して回路層となるアルミニウム板を積層した積層体を形成し、前記アルミニウム板に窒化ホウ素板を重ねて配置しておき、これらをその積層方向に加圧した状態で真空雰囲気中で加熱することにより、前記セラミックス基板と前記アルミニウム板とを接合する接合工程を有することを特徴とする。
セラミックス基板にろう材を介して回路層となるアルミニウム板を積層した積層体を形成し、前記アルミニウム板に窒化ホウ素板を重ねて配置しておき、これらをその積層方向に加圧した状態で真空雰囲気中で加熱することにより、前記セラミックス基板と前記アルミニウム板とを接合する接合工程を有することを特徴とする。
窒化ホウ素(BN)は離型剤として用いられることが知られているが、このような窒化ホウ素の離型剤をカーボン板等の加圧板に塗布して用いた場合であっても、アルミニウム板中に拡散するろう材のろう成分(Si)がアルミニウム板の接合面側から表面まで到達した場合に、アルミニウム板と加圧板とが接合されるおそれがある。一方、本発明のように、アルミニウム板に窒化ホウ素板を重ねて配置しておくことにより、ろう成分が回路層(アルミニウム板)の表面まで到達した場合にも、回路層(パワーモジュール用基板)がその回路層に重ねられた窒化ホウ素板に付着して接合されることを防止できる。このため、加圧板や窒化ホウ素板とパワーモジュール用基板とを容易に解体できる。したがって、加圧板や窒化ホウ素板、パワーモジュール用基板(セラミックス基板)が割れることがなく、パワーモジュール用基板を安定して製造できる。
また、このようにしてアルミニウム板と加圧板等との接合を防止できることから、生産性を低下させることなく、薄肉のアルミニウム板とセラミックス基板とを接合して薄肉の回路層を有するパワーモジュール用基板を製造できる。そして、このように薄肉の回路層を構成することで、回路パターンを形成するためのエッチング処理を短時間で終えることが可能になるので、回路層に微細パターンを形成でき、回路の高集積化を図ることができる。
本発明のパワーモジュール用基板の製造方法において、前記窒化ホウ素板は、窒化ホウ素の含有率が95%以上とされる六方晶窒化ホウ素の成形体により1.5mm以上の厚さに形成されているとよい。
六方晶窒化ホウ素(hBN)の成形体により窒化ホウ素板を形成することで、後述するように、酸化ホウ素が生成されにくくなるため、接合工程後に加熱炉からパワーモジュール用基板を取り出す際の温度を高めにすることができる。また、窒化ホウ素板を厚さ(板厚)1.5mm以上に形成することで、窒化ホウ素の含有率が95%以上の成形体からなる窒化ホウ素板自体に十分な耐久性を持たせることができるので、接合工程において積層体に加圧力を付与した際に窒化ホウ素板が割れることを回避できる。一方、六方晶窒化ホウ素の成形体からなる窒化ホウ素板の厚さが1.5mm未満では、窒化ホウ素板自体の曲げ強度が低下するため、接合工程における加圧中に窒化ホウ素板が割れるおそれがある。この場合には、窒化ホウ素板を繰り返し使用することができなくなり、不経済である。この場合、窒化ホウ素板の厚さに制限はないが、厚さが厚くなる程、複数の積層体と複数の窒化ホウ素板とを交互に重ねて接合工程を実施することが困難になることから、生産性が低下することになる。
本発明のパワーモジュール用基板の製造方法において、前記窒化ホウ素板は、前記アルミニウム板との積層面と反対側の表面にグラファイトシートを配設して用いるとよい。
窒化ホウ素板にグラファイトシートを重ねて用いることで、アルミニウム板には窒化ホウ素板を接触させて、アルミニウム板とセラミックス基板との接合後における窒化ホウ素板とパワーモジュール用基板との解体を容易に行える。また、クッション性を有するグラファイトシートを介在させることによって、アルミニウム板とセラミックス基板との接合面全体を均一に加圧できるので、アルミニウム板(回路層)とセラミックス基板との接合強度を高めることができ、パワーモジュール用基板の接合信頼性を高めることができる。
本発明のパワーモジュール用基板の製造方法の前記接合工程において、前記セラミックス基板と前記アルミニウム板とを接合した接合体は、400℃以下まで冷却した後に、前記真空雰囲気中から取り出すとよい。
窒化ホウ素板は400℃を超える温度で酸化して酸化ホウ素(B2O2)となるため、セラミックス基板とアルミニウム板(回路層)とを接合した接合体(パワーモジュール用基板)が400℃を超える温度で大気(酸素雰囲気)中に置かれると、窒化ホウ素が酸化ホウ素となり回路層に接着されるおそれがある。このため、接合体を400℃以下まで冷却した後に大気中に置くことで、容易に窒化ホウ素板と接合体とを解体できる。
本発明によれば、パワーモジュール用基板の安定した生産性を維持できるので、回路層を薄肉化して回路の高集積化を図ることができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図3は、本発明の第1実施形態のパワーモジュール用基板の製造方法により製造されるパワーモジュール用基板10を用いたパワーモジュール101を示している。このパワーモジュール101は、パワーモジュール用基板10と、パワーモジュール用基板10の表面に搭載された半導体素子等の電子部品51と、パワーモジュール用基板10の裏面に取り付けられたヒートシンク52とを備えている。
図3は、本発明の第1実施形態のパワーモジュール用基板の製造方法により製造されるパワーモジュール用基板10を用いたパワーモジュール101を示している。このパワーモジュール101は、パワーモジュール用基板10と、パワーモジュール用基板10の表面に搭載された半導体素子等の電子部品51と、パワーモジュール用基板10の裏面に取り付けられたヒートシンク52とを備えている。
パワーモジュール用基板10は、図3に示すように、セラミックス基板11と、セラミックス基板11の一方の面(図3において上面)に配設された回路層12と、セラミックス基板11の他方の面(図3において下面)に配設された金属層13とを備え、これらセラミックス基板11と回路層12、及びセラミックス基板11と金属層13とは、互いに接合されている。そして、このパワーモジュール用基板10の回路層12の表面(図3では上面)に電子部品51が搭載(実装)され、パワーモジュール101が製造される。また、図3に示すパワーモジュール101においては、金属層13の表面(図3では下面)にヒートシンク52が取り付けられた状態で使用されるようになっている。
セラミックス基板11は、例えば窒化アルミニウム(AlN)、窒化珪素(Si3N4)等の窒化物系セラミックス材料、もしくはアルミナ(Al2O3)等の酸化物系セラミックス材料を用いることができる。また、セラミックス基板11は、厚さ(板厚)0.1mm以上1.0mm以下とされる。
回路層12は、アルミニウム(Al)を主成分とするアルミニウム材料により形成され、厚さ(板厚)t1が0.005mm以上0.2mm以下とされ、比較的薄肉に形成される。好適には、回路層12は厚さ0.1mm以下に設けられる。また、金属層13は、必ずしも限定されるものではないが、アルミニウムを主成分とするアルミニウム材料により形成され、厚さ(板厚)t2が0.005mm以上5.0mm以下に設けられる。
ヒートシンク52は、アルミニウム(Al)又は銅(Cu)を主成分とする金属材料により形成される。また、ヒートシンク52は、平板状のもの、熱間鋳造等によって多数のピン状フィンを一体に形成したもの、押出成形によって相互に平行な帯状フィンを一体に形成したもの等、適宜の形状のものを採用することができる。また、パワーモジュール用基板10の金属層13とヒートシンク52との間にグリースを介在させ、パワーモジュール用基板10とヒートシンク52とをバネ等により押し付けて固定したり、パワーモジュール用基板10をヒートシンク52にはんだ付け又はろう付けして固定したりして、パワーモジュール用基板10にヒートシンク52が取り付けられる。
なお、回路層12と電子部品51との接合(実装)には、Sn‐Cu系、Sn‐Ag‐Cu系、Zn‐Al系もしくはPb‐Sn系等のはんだ材が用いられる。また、図示は省略するが、電子部品51と回路層12の端子部との間は、アルミニウム等からなるワイヤ及びリボンボンディング等により接続される。
そして、このように構成されるパワーモジュール用基板10は、図1(a)に示すように、セラミックス基板11の一方の面にろう材31を介して回路層12となるアルミニウム板22を積層するとともに、セラミックス基板11の他方の面にろう材32を介して金属層13となるアルミニウム板23を積層し、これらの積層体25を図1(b)に示すように、その積層方向に加圧した状態で加熱して、図1(c)に示すように、セラミックス基板11に回路層12及び金属層13を接合することにより製造される。以下、パワーモジュール用基板10の製造方法を詳細に説明する。
本実施形態のパワーモジュール用基板の製造方法は、図2に示すように、接合工程S11とエッチング工程S12とを有し、複数の製造工程により構成される。
(接合工程)
図1(a)に示すように、セラミックス基板11の一方の面に回路層12となるアルミニウム板22をろう材31を介して積層し、他方の面に金属層13となるアルミニウム板23をろう材32を介して積層する。回路層12を構成するアルミニウム板22としては、厚さt1が0.005mm以上0.2mm以下のアルミニウム又はアルミニウム合金からなるアルミニウム板を用いることができ、ろう材31はAl‐Si系合金等のろう材を用いることができる。また、金属層13を構成するアルミニウム板23としては、厚さt2が0.005mm以上5.0mm以下のアルミニウム又はアルミニウム合金からなるアルミニウム板を用いることができ、ろう材32はAl‐Si系合金等のろう材を用いることができる。
図1(a)に示すように、セラミックス基板11の一方の面に回路層12となるアルミニウム板22をろう材31を介して積層し、他方の面に金属層13となるアルミニウム板23をろう材32を介して積層する。回路層12を構成するアルミニウム板22としては、厚さt1が0.005mm以上0.2mm以下のアルミニウム又はアルミニウム合金からなるアルミニウム板を用いることができ、ろう材31はAl‐Si系合金等のろう材を用いることができる。また、金属層13を構成するアルミニウム板23としては、厚さt2が0.005mm以上5.0mm以下のアルミニウム又はアルミニウム合金からなるアルミニウム板を用いることができ、ろう材32はAl‐Si系合金等のろう材を用いることができる。
次に、図1(b)に示すように、これらのセラミックス基板11、ろう材31,32、アルミニウム板22,23の積層体25を、一対の端部スペーサ41Aの間に配置する。端部スペーサ41Aは、窒化ホウ素板42とグラファイトシート43とを重ねて配設し一体化した構成とされ、少なくとも各アルミニウム板22,23と対向する面が、窒化ホウ素板42により形成されるものである。
窒化ホウ素板42は、窒化ホウ素(BN)の含有率が95%以上とされる六方晶窒化ホウ素(hBN)の成形体により形成され、厚さ(板厚)が1.5mm以上とされる。六方晶窒化ホウ素は、耐熱性及び潤滑性に優れるセラミックス材であり、大気中で900℃、真空中で1400℃、不活性雰囲気中で2800℃まで使用可能とされる。また、六方晶窒化ホウ素は、高温下における溶融金属(アルミニウム)に対する耐食性にも優れる。端部スペーサ41Aを構成する窒化ホウ素板42としては、例えば、昭和電工株式会社製のショウセラム等を用いることができる。
また、グラファイトシート43は、鱗片状のグラファイト薄膜が雲母のように複数積層されて構成され、かさ密度が0.5Mg/m3以上1.3Mg/m3以下で比較的軟質とされるものである。端部スペーサ41Aを構成するグラファイトシート43としては、例えば東洋炭素株式会社製のPF‐100等を用いることができる。
そして、図1(b)に示すように、積層体25のアルミニウム板22に窒化ホウ素板42を重ねて一方の端部スペーサ41Aを配置し、積層体25のアルミニウム板23に窒化ホウ素板42を重ねて他方の端部スペーサ41Aを配置することにより、一対の端部スペーサ41Aの間に積層体25を配置しておき、これらをその積層方向に加圧した状態で真空雰囲気中で加熱することにより、セラミックス基板11とアルミニウム板22と、セラミックス基板11とアルミニウム板23とをろう付けして接合する(接合工程S11)。真空雰囲気中の真空度としては、1×10−2Pa以下とするとよい。
これにより、セラミックス基板11の一方の面に回路層12を形成するとともに、セラミックス基板11の他方の面に金属層13を形成して、図1(c)に示すように、セラミックス基板11と回路層12、セラミックス基板11と金属層13とが一体に接合されたパワーモジュール用基板10Aを製造する。なお、この場合の加圧力としては、例えば0.2MPa〜0.4MPa、加熱温度としては例えば600℃〜640℃とされ、セラミックス基板11とアルミニウム板22,23とは加熱炉等において真空雰囲気中で接合される。
この際、回路層12となるアルミニウム板22は厚さ0.2mm以下の薄肉に設けられており、このアルミニウム板22とセラミックス基板11とのろう接合時には、ろう材31のろう成分(Si)がアルミニウム板22中の全体にわたって拡散し、ろう成分が回路層12表面へ到達するおそれがある。しかし、このアルミニウム板22には窒化ホウ素板42が重ねて配置されているので、ろう成分がアルミニウム板22(回路層12)表面へ到達した場合にも、アルミニウム板22が端部スペーサ41Aに付着して接合されることを防止できる。このため、端部スペーサ41Aと回路層12とを容易に解体でき、薄肉のアルミニウム板22とセラミックス基板11とを接合して、薄肉の回路層12を有するパワーモジュール用基板10Aを製造できる。
なお、このようにして製造されたパワーモジュール用基板10A(本発明でいう接合体)は、接合時の加熱温度から400℃以下まで冷却した後に、加熱炉内の真空雰囲気中から取り出される。窒化ホウ素板42は、400℃を超える温度で酸化して酸化ホウ素(B2O2)となる。このため、セラミックス基板11とアルミニウム板22,23とを接合したパワーモジュール用基板10Aが400℃を超える温度で大気(酸素雰囲気)中に置かれると、窒化ホウ素(BN)が酸化ホウ素(B2O2)となり、回路層12や金属層13に接着されるおそれがある。したがって、パワーモジュール用基板10Aを400℃以下まで冷却した後に大気中に置くことで、容易に端部スペーサ41Aとパワーモジュール用基板10Aとを解体できる。
(エッチング工程)
次に、セラミックス基板11に接合された回路層12(及び金属層13)にエッチング処理を施すことにより、回路層12(及び金属層13)に回路パターンを形成する(エッチング工程S12)。この際、回路層12は厚み0.2mm以下の薄肉に設けられていることから、エッチング処理を短時間で終えることができる。したがって、図1(d)に示すように、回路層12に微細パターンを形成したパワーモジュール用基板10を製造できる。
次に、セラミックス基板11に接合された回路層12(及び金属層13)にエッチング処理を施すことにより、回路層12(及び金属層13)に回路パターンを形成する(エッチング工程S12)。この際、回路層12は厚み0.2mm以下の薄肉に設けられていることから、エッチング処理を短時間で終えることができる。したがって、図1(d)に示すように、回路層12に微細パターンを形成したパワーモジュール用基板10を製造できる。
このように、本実施形態の製造方法では、アルミニウム板22とセラミックス基板11との接合時において、薄肉のアルミニウム板22と、このアルミニウム板22に窒化ホウ素板42を重ねて配置しておくことにより、ろう成分がアルミニウム板22の表面まで到達した場合でも、アルミニウム板22(回路層12)に端部スペーサ41Aが付着して接合されることを防止できる。このため、端部スペーサ41Aとパワーモジュール用基板10とを容易に解体できる。したがって、端部スペーサ41Aの解体の際に、端部スペーサ41Aやパワーモジュール用基板10(セラミックス基板11)が割れることがなく、パワーモジュール用基板10を安定して製造できる。
また、このようにしてアルミニウム板22と端部スペーサ41Aとの接合を防止できることから、生産性を低下させることなく、薄肉のアルミニウム板22とセラミックス基板11とを接合して薄肉の回路層12を有するパワーモジュール用基板10を製造できる。そして、このように薄肉の回路層12を構成することで、上述したように、回路パターンを形成するためのエッチング処理を短時間で終えることが可能になるので、回路層12に微細パターンを形成でき、回路の高集積化を図ることができる。
また、上記第1実施形態のように、窒化ホウ素板42を六方晶窒化ホウ素の成形体により形成することで、酸化ホウ素が生成されにくくなるため、接合工程S11後に加熱炉からパワーモジュール用基板10Aを取り出す際の温度を高めにすることができる。また、窒化ホウ素の含有率が95%以上の六方晶窒化ホウ素の成形体からなる窒化ホウ素板42を厚さ1.5mm以上に形成することで、窒化ホウ素板42自体に十分な耐久性を持たせることができる。したがって、接合工程S11において積層体25に加圧力を付与した際に窒化ホウ素板42が割れることを回避できる。一方、六方晶窒化ホウ素の成形体からなる窒化ホウ素板42の厚さが1.5mm未満では、窒化ホウ素板42自体の曲げ強度が低下するため、接合工程S11における加圧中に窒化ホウ素板42が割れるおそれがある。この場合には、窒化ホウ素板42を繰り返し使用することができなくなり、不経済である。
なお、窒化ホウ素板42の厚さに制限はないが、厚さが厚くなる程、アルミニウム板22,23に重ねて配置するスペーサの厚みが厚くなる。このため、図4に示す第2実施形態のように、複数の積層体25と複数のスペーサ41A,41Bとを交互に重ねて接合工程S11を実施するような場合に、すなわち、複数の積層体25を一度に接合して複数のパワーモジュール用基板を製造することが困難になることから、生産性が低下することになる。
なお、第2実施形態では、複数の積層体25の間に配置する中間部スペーサ41Bを、一対の窒化ホウ素板42の間にグラファイトシート43を配設して一体化したものにより構成することで、各アルミニウム板22,23のそれぞれに窒化ホウ素板42を重ねて配置するようにしている。これにより、セラミックス基板11に回路層12と金属層13とを接合する際に、これらの回路層12や金属層13に中間部スペーサ41Bが接合されることを防止できる。したがって、複数形成されたパワージュール用基板と各スペーサ41A,41Bとを容易に解体でき、一度の接合工程により複数のパワーモジュール用基板を製造できる。
また、上記実施形態では、窒化ホウ素板42を、六方晶窒化ホウ素の成形体により形成されるものとしたが、これ以外にも、カーボン板の表面に熱分解窒化ホウ素(PBN)層をコーティングして形成されるものを用いてもよい。
熱分解窒化ホウ素層は、CVD(化学蒸着)法又はPVD(物理蒸着)法によりカーボン板の表面にコーティングできる。このように、カーボン板の表面に熱分解窒化ホウ素層を形成することで、カーボン板の耐久性(曲げ強度)と、窒化ホウ素による離型性とを兼ね備えた窒化ホウ素板を形成できる。この場合、六方晶窒化ホウ素の成形体を用いる場合よりも耐久性が向上するので、繰り返し使用が可能となり、パワーモジュール用基板の生産性を向上させることができる。
さらに、上記実施形態では、窒化ホウ素板42にグラファイトシート43を重ねたスペーサ41A,41Bを用いたが、グラファイトシート43を用いることは必須ではない。単体の窒化ホウ素板をアルミニウム板(積層体)に重ねて配置することにより、接合工程を実施してもよい。この場合にも、窒化ホウ素板により、スペーサがアルミニウム板(回路層及び金属層)に接合されることを防止できるので、パワーモジュール用基板を安定して製造できる。
なお、本発明は、上記実施形態のものに限定されるものではなく、細部構成においては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、図1(d)及び図3に示すように、セラミックス基板11と回路層12と金属層13とを有するパワーモジュール用基板10を製造する方法について説明したが、本発明の製造方法はこれに限定されるものではない。例えば、図5に示すように、セラミックス基板11の一方の面のみに、回路層となるアルミニウム板22を接合する場合にも適用できる。この場合、接合工程は、図5に示すように、セラミックス基板11の一方の面に回路層となるアルミニウム板22をろう材31を介して積層し、これらの積層体26を、一対の端部スペーサ41Aの間に配置する。なお、アルミニウム板22に重ねられる一方の端部スペーサ41Aは窒化ホウ素板42とグラファイトシート43とを有する構成とされるが、セラミックス基板11が重ねられる他方の端部スペーサ41Aは、一方の端部スペーサ41Aと同様に窒化ホウ素板42とグラファイトシート43とを有する積層板としても良いし、単一のカーボン板としたり、カーボン板とグラファイトシートとを有する積層板等としても良い。
そして、アルミニウム板22と一方の端部スペーサ41Aの窒化ホウ素板42とを重ねて配置する。これにより、ろう成分がアルミニウム板22の表面まで到達した場合でも、アルミニウム板22に端部スペーサ41Aが付着して接合されることを防止できる。したがって、端部スペーサ41Aをパワーモジュール用基板から容易に解体でき、パワーモジュール用基板を安定して製造できる。
以下、本発明の効果を確認するために行った実施例について説明する。
回路層となるアルミニウム板には、純度99.99質量%以上のアルミニウム(4N‐Al)からなる板厚0.2mm、平面サイズ155mm×70mmの矩形板を用いた。セラミックス基板には、窒化アルミニウム(AlN)からなる板厚0.635mm、平面サイズが160mm×75mmの矩形板を用いた。また、これらのアルミニウム板とセラミックス基板との接合にはAl‐Si系ろう材を用いた。
回路層となるアルミニウム板には、純度99.99質量%以上のアルミニウム(4N‐Al)からなる板厚0.2mm、平面サイズ155mm×70mmの矩形板を用いた。セラミックス基板には、窒化アルミニウム(AlN)からなる板厚0.635mm、平面サイズが160mm×75mmの矩形板を用いた。また、これらのアルミニウム板とセラミックス基板との接合にはAl‐Si系ろう材を用いた。
実施例1では、図5に示すように、アルミニウム板22、ろう材31、セラミックス基板11を順に積層した積層体26を、窒化ホウ素板42とグラファイトシート43とを有する端部スペーサ41Aの間に配置した。また、比較例1では、図6に示すように、アルミニウム板22、ろう材31、セラミックス基板11を順に積層した積層体26を、カーボン板44とグラファイトシート43とを有し、カーボン板44の表面に離型剤を塗布した端部スペーサ41Cの間に配置した。そして、これらの積層方向に加圧荷重(加圧力)0.3MPa、加熱温度645℃、加熱時間60分、真空雰囲気中で加圧した状態で加熱して、回路層となるアルミニウム板22とセラミックス基板11とを接合したパワーモジュール用基板を作製した。
端部スペーサ41Aの窒化ホウ素板42には、昭和電工株式会社製のショウセラム(厚さ1.5mm)を用い、グラファイトシート43には、東洋炭素株式会社製のPF‐100(厚さ1.0mm)を用いた。また、端部スペーサ41Cのカーボン板44には、旭グラファイト社製のG‐347(厚さ1.0mm)を用い、グラファイトシート43には、東洋炭素株式会社製のPF‐100(厚さ1.0mm)を用いた。また、離型剤には昭和電工株式会社製のファインセラミックス微粉ショウビーエヌUHP‐S1を用い、カーボン板44の表面に0.16g/m2程度の塗布量で塗布し、この塗布面をアルミニウム板22に重ねて配置した。
そして、得られた各パワーモジュール用基板について、セラミックス基板の割れの発生の有無を確認した。表1に結果を示す。
表1からわかるように、比較例1では、パワーモジュール用基板が端部スペーサ41Cのカーボン板に貼りつき、端部スペーサ41Cとパワーモジュール用基板とを剥がす(解体する)際に、セラミックス基板11が割れてしまった。一方、実施例1では、セラミックス基板11に割れを発生させることなく、容易に端部スペーサ41Aとパワーモジュール用基板とを解体できた。
10,10A パワーモジュール用基板
11 セラミックス基板
12 回路層
13 金属層
22,23 アルミニウム板
25,26 積層体
31,32 ろう材
41A,41C 端部スペーサ(スペーサ)
41B 中間部スペーサ(スペーサ)
42 窒化ホウ素板
43 グラファイトシート
44 カーボン板
51 電子部品
52 ヒートシンク
101 パワーモジュール
11 セラミックス基板
12 回路層
13 金属層
22,23 アルミニウム板
25,26 積層体
31,32 ろう材
41A,41C 端部スペーサ(スペーサ)
41B 中間部スペーサ(スペーサ)
42 窒化ホウ素板
43 グラファイトシート
44 カーボン板
51 電子部品
52 ヒートシンク
101 パワーモジュール
Claims (4)
- セラミックス基板にろう材を介して回路層となるアルミニウム板を積層した積層体を形成し、前記アルミニウム板に窒化ホウ素板を重ねて配置しておき、これらをその積層方向に加圧した状態で真空雰囲気中で加熱することにより、前記セラミックス基板と前記アルミニウム板とを接合する接合工程を有することを特徴とするパワーモジュール用基板の製造方法。
- 前記窒化ホウ素板は、窒化ホウ素の含有率が95%以上とされる六方晶窒化ホウ素の成形体により1.5mm以上の厚さに形成されていることを特徴とする請求項1に記載のパワーモジュール用基板の製造方法。
- 前記窒化ホウ素板は、前記アルミニウム板との積層面と反対側の表面にグラファイトシートを配設して用いることを特徴とする請求項1又は2に記載のパワーモジュール用基板の製造方法。
- 前記接合工程において、前記セラミックス基板と前記アルミニウム板とを接合した接合体は、400℃以下まで冷却した後に、前記真空雰囲気中から取り出すことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のパワーモジュール用基板の製造方法。
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| JP2017032353A JP2018135251A (ja) | 2017-02-23 | 2017-02-23 | パワーモジュール用基板の製造方法 |
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-
2017
- 2017-02-23 JP JP2017032353A patent/JP2018135251A/ja active Pending
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