JP2018122574A - グロスマット化粧用シート - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、絵柄印刷層に印刷した絵柄と表面保護層の外観が同調した意匠を得ることが可能な、グロスマット化粧用シートを提供することを目的とする。
前記絵柄印刷層は、前記絵柄が形成された第一絵柄形成部と、前記絵柄が形成され、且つ前記第一絵柄形成部と濃度の異なるパターンを有する第二絵柄形成部と、を有する。前記表面保護層は、艶消しされた層であるマット樹脂層と、前記マット樹脂層と同一に平面状に形成され、且つ艶出しされた層であるグロス樹脂層と、を含む。
(第一実施形態)
以下、本発明の第一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1を用いて、グロスマット化粧用シート10の構成について説明する。
図1中に表すように、グロスマット化粧用シート10は、基材1と、基体樹脂層2と、絵柄印刷層3と、表面保護層20を備え、基材1の上に、基体樹脂層2と、絵柄印刷層3と、表面保護層20とが、この順に形成される。
グロスマット化粧用シート10の厚さは、例えば、100[μm]以上1000[μm]以下の範囲内に設定する。
基材1は、化粧用シート用の裏打紙等、紙基材として通常使用されている材料を用いて形成されている。
第一実施形態では、基材1の材料として、塗布量が50[g/m2]以上100[g/m2]以下の範囲内であり、厚さが80[μm]以上150[μm]以下の範囲内の普通紙を用いた場合を説明する。
基材1の材料を、上述した構成の普通紙とすることで、グロスマット化粧用シート10に対し、壁装材として求められる剛性を確保することが可能となる。
基体樹脂層2は、基材1上に積層されている。なお、「基材1上」とは、図1中において、基材1の上側の面を表す。
また、基体樹脂層2は、例えば、ナイフコート法、ノズルコート法、ダイコート法、リップコート法、コンマコート法、グラビアコート法、ロータリースクリーンコート法、リバースロールコート法等の塗工方法を用いて、基材1上に積層されている。
基体樹脂層2の塗布量は、50[g/m2]以上150[g/m2]以下の範囲内である。
なお、グロスマット化粧用シート10に防火性能を付与する観点から、基材1と基体樹脂層2の合計重量は、200[g/m2]以下であることが望ましい。
基体樹脂層2の発泡倍率は2倍以上8倍以下の範囲内に設定する。第一実施形態では、一例として、基体樹脂層2の発泡倍率を、4倍以上6倍以下の範囲内に設定した場合について説明する。
以上により、基体樹脂層2は、塩化ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂及びエチレン酢酸ビニル共重合体樹脂のうち少なくとも一つを含む熱可塑性樹脂を用いて形成されている。
無機粉体は、例えば、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、珪砂、タルク、シリカ類、ケイ酸マグネシウム、ホウ酸亜鉛、二酸化チタン等を含む。
また、無機粉体は、樹脂100部に対して、例えば、40部以上150部以下の範囲内で加える。なお、樹脂100部に対して加える無機粉体の量が150部を超えると、不燃性能が上がるものの、ボリューム感が低下するおそれがある。
以下、基体樹脂層2に混合する、発泡剤と安定剤について説明する。
発泡剤としては、例えば、熱膨張性マイクロカプセル発泡剤、アゾ系、ヒドラジッド系、ニトロソ系、ADCA(アゾジカルボンアミド発泡剤)、炭酸水素ナトリウム等、公知の発泡化粧用シートで一般的に使用されている発泡剤を用いることが可能である。
なお、発泡剤としては、熱膨張性マイクロカプセル発泡剤が、性能(発泡倍率、強度)の観点から好ましい。
発泡剤の添加量としては、基体樹脂層2の厚さと発泡倍率にもよるが、樹脂100重量部に対して、1重量部以上20重量部以下の範囲内、特に、5重量部以上15重量部以下の範囲内程度が好適である。
安定剤としては、例えば、二種類の安定剤(バリウム塩系と亜鉛塩系)を1:4〜4:1の割合とするとともに、二種類の合計が塩化ビニル系樹脂100部に対して1部以上4部以下の範囲内となるように混合する。これにより、熱安定性の付与と、発泡厚さの増加が可能となる。
絵柄印刷層3は、絵柄が形成された第一絵柄形成部3aと、第一絵柄形成部の間に形成された第二絵柄形成部3bと、を有する層であり、基体樹脂層2上に積層されている。なお、「基体樹脂層2上」とは、図1中において、基体樹脂層2の上側の面を表す。
第一絵柄形成部3aは、例えば、印刷インキ(非発泡性インキ)や水性エマルジョン樹脂を主成分とした発泡性インキ、塩化ビニルペースト樹脂を主成分とした発泡性インキ等を用いて形成されている。
また、第一絵柄形成部3aは、シート状、または、絵柄模様状に設ける。なお、基体樹脂層2上において、絵柄印刷層3と同一平面上に、パールインキ柄層を印刷しても良い。
第二絵柄形成部3bは、絵柄が形成され、且つ第一絵柄形成部3aと濃度の異なるパターンを有する。
表面保護層20は、艶消しされた層であるマット樹脂層4と、マット樹脂層4と同一に平面状に形成され、且つ艶出しされた層であるグロス樹脂層5と、を含む層であり、絵柄印刷層3上に積層されている。なお、「絵柄印刷層3上」とは、図1中において、絵柄印刷層3の上側の面を表す。
また、表面保護層20の上面(絵柄印刷層3と対向する面と反対側の面。図1中において、表面保護層20の上側の面)には、エンボス(図示せず)が設けられている。
表面保護層20の上面にエンボス(凹凸模様)を設ける方法としては、例えば、発泡抑制インキにより部分的に発泡させる方法や、熱風や赤外線により部分的に加熱発泡させるケミカルエンボス方法を用いることが可能である。
エンボス直前(表面保護層20の上面にエンボスを設ける直前)の表面温度は、例えば、160[℃]以上200[℃]以下の範囲内に設定する。特に、170[℃]以上180[℃]以下の範囲内に設定することが好適である。
マット樹脂層4は、グラビア印刷法、ナイフコート法、ノズルコート法、ダイコート法、リップコート法、コンマコート法等を用いて、絵柄印刷層3上に積層して形成されている。なお、「絵柄印刷層3上」とは、図1中において、絵柄印刷層3の上側の面を表す。
また、マット樹脂層4は、例えば、水性エマルジョン樹脂を主成分とした層で形成されている。
したがって、マット樹脂層4は、撥水性を有する材料を用いて形成されている。
マット樹脂層4の乾燥後の塗布量は、5[g/m2]以上40[g/m2]以下の範囲内に設定する。特に、15[g/m2]以上30[g/m2]以下の範囲内に設定することが好適である。
また、マット樹脂層4は、第一絵柄形成部3aに積層されたポジ柄部4aと、第二絵柄形成部3bに積層されたネガ柄部4bと、を有する。
グロス樹脂層5は、グラビア印刷法、ナイフコート法、ノズルコート法、ダイコート法、リップコート法、コンマコート法等を用いて、絵柄印刷層3上に積層して形成されている。なお、「絵柄印刷層3上」とは、図1中において、絵柄印刷層3の上側の面を表す。
また、グロス樹脂層5は、例えば、水性エマルジョン樹脂を主成分とした層で形成されている。
グロス樹脂層5の乾燥後の塗布量は、5[g/m2]以上40[g/m2]以下の範囲内に設定する。特に、15[g/m2]以上30[g/m2]以下の範囲内に設定することが好適である。
「平面視」とは、基材1と、基体樹脂層2と、絵柄印刷層3と、表面保護層20とを積層した方向に沿った視点である。また、図1中には、基材1と、基体樹脂層2と、絵柄印刷層3と、表面保護層20とを積層した方向に沿った視点を、「平面視」と表している。
「同一の平面」とは、表面保護層20の上面である。
「同調」とは、ネガ柄部4bに形成された絵柄と、グロス樹脂層5に形成された絵柄とが合致している割合が、例えば、50[%]以上の状態である。
以下説明したように、第一実施形態のグロスマット化粧用シート10は、基材1上に、水性エマルジョン系樹脂と発泡剤と無機フィラーとを含有する樹脂組成物による基体樹脂層2と、樹脂とフィラーを含有する表面保護層20が形成される発泡化粧用シートである。
さらに、第一実施形態のグロスマット化粧用シート10は、密度の向上により、表面強度を向上させることが可能となった。これに加え、基体樹脂層2の減量により、基材1の材料として、塗布量が低く水分保持量の少ない裏打紙の使用が可能になった。
また、第一実施形態のグロスマット化粧用シート10は、ネガ柄部4bとグロス樹脂層5とが、同一の平面で同調であるため、絵柄印刷層3に印刷した絵柄と表面保護層20の外観が同調した意匠を得ることがとなる。
なお、上述した第一実施形態は、本発明の一例であり、本発明は、上述した第一実施形態に限定されることはなく、この実施形態以外の形態であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
(1)第一実施形態では、基体樹脂層2を発泡樹脂層としたが、これに限定するものではなく、基体樹脂層2を未発泡樹脂層としてもよい。
(第二実施形態)
以下、本発明の第二実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1を参照しつつ、図2を用いて、第二実施形態のグロスマット化粧用シート10の構成について説明する。なお、上述した第一実施形態と同様の構成については、その説明を省略する場合がある。
第二実施形態のグロスマット化粧用シート10の構成は、表面保護層20の構成を除き、第一実施形態のグロスマット化粧用シート10と同様の構成である。したがって、基材1と、基体樹脂層2と、絵柄印刷層3の構成については、説明を省略する。
表面保護層20は、マット樹脂層4と、グロス樹脂層5と、を含む層であり、絵柄印刷層3上に積層されている。
(マット樹脂層4)
マット樹脂層4は、第一絵柄形成部3aに積層されたポジ柄部4aと、第二絵柄形成部3bに積層されたネガ柄部4bと、を有する。
グロス樹脂層5は、グラビア印刷法、ナイフコート法、ノズルコート法、ダイコート法、リップコート法、コンマコート法等を用いて、絵柄印刷層3のうち、第一絵柄形成部3a上のみに積層して形成されている。なお、「第一絵柄形成部3a上」とは、図1中において、第一絵柄形成部3aの上側の面を表す。
グロス樹脂層5は、重なった状態の平面視で第一絵柄形成部3aと同調に形成されている。すなわち、第一絵柄形成部3aとグロス樹脂層5とは、重なった状態の平面視で同調である。
以下説明したように、第二実施形態のグロスマット化粧用シート10は、第一絵柄形成部3aとグロス樹脂層5とが、重なった状態の平面視で同調であるため、絵柄印刷層3に印刷した絵柄と表面保護層20の外観が同調した意匠を得ることがとなる。
すなわち、本発明の第二実施形態であれば、絵柄印刷層3に印刷した絵柄と表面保護層20の外観が同調した意匠を得ることが可能な、グロスマット化粧用シート10を提供することが可能となる。
なお、上述した第二実施形態は、本発明の一例であり、本発明は、上述した第二実施形態に限定されることはなく、この実施形態以外の形態であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
(実施例1)
実施例1のグロスマット化粧用シートは、以下の構成を有する。
基材1は、基材1の材料である化粧用シート用裏打紙として、塗布量が65[g/m2]で、厚さが110[μm]の普通紙(例えば、KJ特殊紙(株):「WK665IHT」)を用いて形成した。
絵柄印刷層3は、水性インキを用いたグラビア印刷で形成した。
マット樹脂層4は、絵柄印刷層3を形成した後、グラビア印刷法により、塗布量が10[g/m2]となるように形成した。
グロス樹脂層5は、マット樹脂層4のネガ部に同調させて印刷した後、加熱発泡と同時に、エンボスロールにて直前の表面温度を170[℃]、エンボス圧力を2000[kgf]として形状付与を行い、その後、冷却・乾燥させて形成した。
実施例2のグロスマット化粧用シートは、絵柄印刷層3に同調するように、マット樹脂層4のネガ部分とグロス樹脂層5を同調させて形成した。
その他の構成は、実施例1と同様とした。
(比較例1)
比較例1のグロスマット化粧用シートは、以下の構成を有する。
基材は、基材の材料である化粧用シート用裏打紙として、塗布量が65[g/m2]で、厚さが130[μm]の普通紙(例えば、KJ特殊紙(株):「WK665IHT」)を用いて形成した。
絵柄印刷層は、水性インキを用いたグラビア印刷で形成した。
さらに、グラビア印刷法により、塗布量が2[g/m2]となるように形成した表面保護層に対し、加熱発泡と同時に、エンボスロールにて直前の表面温度を150[℃]、エンボス圧力を1000[kgf]として形状付与を行い、その後、冷却・乾燥させた。
比較例2のグロスマット化粧用シートは、以下の構成を有する。
基材は、基材の材料である化粧用シート用裏打紙として、塗布量が85[g/m2]で、厚さが130[μm]の普通紙(例えば、KJ特殊紙(株):「WK685AP」)を用いて形成した。
絵柄印刷層は、水性インキを用いたグラビア印刷で形成した。
さらに、グラビア印刷法により、塗布量が2[g/m2]となるように形成した表面保護層に対し、加熱発泡と同時に、エンボスロールにて直前の表面温度を150[℃]、エンボス圧力を1000[kgf]として形状付与を行い、その後、冷却・乾燥させた。
比較例3のグロスマット化粧用シートは、以下の構成を有する。
基材は、基材の材料である化粧用シート用裏打紙として、塗布量が65[g/m2]で、厚さが110[μm]の普通紙(例えば、KJ特殊紙(株):「WK665IHT」)を用いて形成した。
絵柄印刷層は、水性インキを用いたグラビア印刷で形成した。
さらに、グラビア印刷法により、塗布量が2[g/m2]となるように形成した表面保護層に対し、加熱発泡と同時に、エンボスロールにて直前の表面温度を150[℃]、エンボス圧力を1000[kgf]として形状付与を行い、その後、冷却・乾燥させた。
実施例1及び2のグロスマット化粧用シートと、比較例1から3のグロスマット化粧用シートに対し、それぞれ、以下の方法に従い評価を行った。評価結果は、表1中に表す。
外観観察は、目視により評価した。
(表面強度)
表面強度は、壁紙工業会制定の規格「表面強化壁紙性能規定」に準拠した試験により、引っ掻き時における表面の破損状態を目視で判定し、原紙層(基材及び基体樹脂層)が露出すれば評価を「×」とし、原紙層が露出しなければ、評価を「○」として評価した。
表面状態は、目視判定により、乾燥不足による発泡前製品の表面の割れや、面荒れの発生の有無を確認し、表面の割れや面荒れが発生していれば評価を「×」とし、表面の割れや面荒れが発生していなければ、評価を「○」として評価した。
(製品厚さ)
製品厚さは、エンボス後のサンプルの厚さを、ダイヤルゲージを用いて測定して評価した。
(製品重量)
製品重量は、エンボス後のサンプルの重量を測定して評価した。
表1中に表されるように、実施例1及び2の樹脂組成物及びグロスマット化粧用シートは、比較例1から3の樹脂組成物及びグロスマット化粧用シートと比較して、高い表面強度を有していることが確認された。さらに、実施例1及び2の樹脂組成物及びグロスマット化粧用シートは、比較例3の樹脂組成物及びグロスマット化粧用シートと比較して、安定した表面状態を有していることが確認された。これに加え、実施例1及び2の樹脂組成物及びグロスマット化粧用シートは、比較例2及び3の樹脂組成物及びグロスマット化粧用シートと比較して、軽量化が可能であることが確認された。
Claims (7)
- 基材の上に、基体樹脂層と、絵柄が印刷された絵柄印刷層と、表面保護層とが、この順に形成され、
前記絵柄印刷層は、前記絵柄が形成された第一絵柄形成部と、前記絵柄が形成され、且つ前記第一絵柄形成部と濃度の異なるパターンを有する第二絵柄形成部と、を有し、
前記表面保護層は、艶消しされた層であるマット樹脂層と、前記マット樹脂層と同一に平面状に形成され、且つ艶出しされた層であるグロス樹脂層と、を含み、
前記マット樹脂層は、前記第一絵柄形成部に積層されたポジ柄部と、前記第二絵柄形成部に積層されたネガ柄部と、を有し、
前記ネガ柄部と前記グロス樹脂層とは、同一の平面で同調であることを特徴とするグロスマット化粧用シート。 - 前記第一絵柄形成部と前記グロス樹脂層とは、重なった状態の平面視で同調であることを特徴とする請求項1に記載したグロスマット化粧用シート。
- 前記基体樹脂層は、塩化ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂及びエチレン酢酸ビニル共重合体樹脂のうち少なくとも一つを含む熱可塑性樹脂を用いて形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載したグロスマット化粧用シート。
- 前記表面保護層は、撥水性を有することを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか1項に記載したグロスマット化粧用シート。
- 前記基材は、塗布量が50[g/m2]以上100[g/m2]以下の範囲内であり、且つ厚さが80[μm]以上150[μm]以下の範囲内である紙を用いて形成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載したグロスマット化粧用シート。
- 前記基体樹脂層は、塗布量が50[g/m2]以上150[g/m2]以下の範囲内であり、且つ発泡倍率が2倍以上の樹脂を用いて形成されていることを特徴とする請求項1から請求項5のうちいずれか1項に記載したグロスマット化粧用シート。
- 前記基体樹脂層は、重合度が600以上の樹脂を用いて形成されていることを特徴とする請求項1から請求項6のうちいずれか1項に記載したグロスマット化粧用シート。
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