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JP2018118191A - 水処理システム - Google Patents

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JP2018118191A
JP2018118191A JP2017010165A JP2017010165A JP2018118191A JP 2018118191 A JP2018118191 A JP 2018118191A JP 2017010165 A JP2017010165 A JP 2017010165A JP 2017010165 A JP2017010165 A JP 2017010165A JP 2018118191 A JP2018118191 A JP 2018118191A
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光男 毛利
Mitsuo Mori
光男 毛利
誠一 石鍋
Seiichi Ishinabe
誠一 石鍋
和彦 設樂
Kazuhiko Shidara
和彦 設樂
光博 隅倉
Mitsuhiro Sumikura
光博 隅倉
田▲崎▼ 雅晴
Masaharu Tazaki
雅晴 田▲崎▼
啓輔 小島
Keisuke Kojima
啓輔 小島
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Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
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Shimizu Construction Co Ltd
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Abstract

【課題】ポリ乳酸多孔質粒子を使用した水処理システムを提供する。【解決手段】[1]無機化合物の陰イオンを含む原水が導入される原水槽1と、ポリ乳酸多孔質粒子が含まれる薬液を保持する薬品槽2と、前記薬液を薬品槽2から原水槽1へ供給する薬液供給部2aと、を備えることを特徴とする水処理システム10。[2]原水槽1に導入された前記原水と、これに混合された前記薬液との混合液が導入され、前記混合液に含まれるポリ乳酸多孔質粒子と上澄み液とを分離する濁水処理装置5と、前記混合液を原水槽1から濁水処理装置5へ送液する混合液送液部1aと、を備えることを特徴とする[1]又は[2]に記載の水処理システム10。[3]前記ポリ乳酸多孔質粒子を凝集させる凝集剤を保持する第三貯留槽6と、前記凝集剤を第三貯留槽6から濁水処理装置5へ供給する凝集剤供給部と、を備えることを特徴とする[1]又は[2]に記載の水処理システム。【選択図】図1

Description

本発明は、ポリ乳酸多孔質粒子を吸着剤として用いる水処理システムに関する。
化学事業所や工事現場の排水にはセレン、ヒ素、クロム等のオキソ酸イオンが含まれることがある。これらの陰イオンは溶解性が高く、従来の一般的な排水処理に使用される硫酸バンド(硫酸アルミニウム)、PAC(ポリ塩化アルミニウム)等の無機凝集剤や、高分子ポリマーを含む有機凝集剤によって沈殿して除去することは困難である。そこで、特許文献1では、シュベルトマナイト[組成式:Fe(OH)8−2x(SO;1≦x≦1.75]と呼ばれる酸化鉄鉱物にセレン、ヒ素、クロムを吸着させる方法が提案されている。
特開2005−95732号公報
しかしながら、大量の排水を処理することが可能な程度に、特許文献1に記載の高品質な酸化鉄鉱物を入手することは難しいという問題があった。このため、水処理システムに用いられる陰イオン吸着体として、目的の陰イオンを吸着可能であり、より容易に調達することが可能な吸着剤が求められている。
本発明は、ポリ乳酸多孔質粒子を吸着剤として用いる水処理システムを提供する。
[1] 無機化合物の陰イオンを含む原水が導入される原水槽と、ポリ乳酸多孔質粒子が含まれる薬液を保持する薬品槽と、前記薬液を前記薬品槽から前記原水槽へ供給する薬液供給部と、を備えることを特徴とする水処理システム。
[2] 前記原水槽に導入された前記原水と、これに混合された前記薬液との混合液が導入され、前記混合液に含まれるポリ乳酸多孔質粒子と上澄み液とを分離する濁水処理装置と、前記混合液を前記原水槽から前記濁水処理装置へ送液する混合液送液部と、を備えることを特徴とする[1]に記載の水処理システム。
[3] 前記ポリ乳酸多孔質粒子を凝集させる凝集剤を保持する第三貯留槽と、前記凝集剤を前記第三貯留槽から前記濁水処理装置へ供給する凝集剤供給部と、を備えることを特徴とする[2]に記載の水処理システム。
[4] 前記上澄み液を受け入れて一時的に貯留する放流槽と、前記上澄み液を前記濁水処理装置から前記放流槽へ送液する上澄み液送液部と、を備えることを特徴とする[2]に記載の水処理システム。
[5] 前記濁水処理装置から前記ポリ乳酸多孔質粒子を含む沈殿物を受け入れる貯泥槽と、前記沈殿物を前記濁水処理装置から前記貯泥槽へ移送する沈殿物第一移送部と、を備えることを特徴とする[2]〜[4]の何れか一項に記載の水処理システム。
[6] 前記沈殿物を脱水する脱水装置と、前記沈殿物を前記貯泥槽から前記脱水装置へ移送する沈殿物第二移送部と、を備えることを特徴とする[5]に記載の水処理システム。
本発明の水処理システムによれば、原水(被処理水)中に含まれる無機化合物の陰イオンをポリ乳酸多孔質粒子に吸着させ、前記陰イオンの濃度が低減された水を得ることができる。また、ポリ乳酸多孔質粒子は容易に化学合成できるため、その調達も容易である。
本発明の一例の水処理システム10の模式図である。 ポリ乳酸多孔質粒子におけるセレン酸イオンの吸着等温線である。
《水処理システム》
本発明の第一態様の水処理システムは、無機化合物の陰イオンを含む原水が導入される原水槽と、前記原水に混合して用いる、ポリ乳酸多孔質粒子が含まれる薬液を保持する薬品槽と、前記薬液を前記薬品槽から前記原水槽へ供給する薬液供給部と、を備える。この水処理システムの一例を図1に示す。
図1の水処理システム10は、原水槽1、薬品槽2、薬液供給部2aを備える。
薬液供給部2aは、薬品槽2と原水槽1を接続する配管、ポンプ及びバルブによって構成されている。
水処理システム10は、原水槽1に導入された前記原水と、これに混合された前記薬液との混合液が導入され、前記混合液に含まれるポリ乳酸多孔質粒子と上澄み液とを分離する濁水処理装置5を任意の構成として備えている。
また、水処理システム10は、濁水処理装置5に供給し、前記ポリ乳酸多孔質粒子を凝集させる凝集剤を保持する第三貯留槽6と;前記上澄み液を受け入れて、外部に放流するまで前記上澄み液を一時的に貯留する放流槽7と;濁水処理装置5から前記ポリ乳酸多孔質粒子を含む沈殿物を受け入れる貯泥槽8と;前記沈殿物を脱水する脱水装置9と;を任意の構成として備えている。
濁水処理装置5には、前記混合液を原水槽1から濁水処理装置5へ送液する混合液送液部1aが接続されている。
濁水処理装置5には、前記凝集剤を第三貯留槽6から濁水処理装置5へ供給する凝集剤供給部6aが接続されている。
放流槽7には、前記上澄み液を濁水処理装置5から放流槽7へ送液する上澄み液送液部5aが接続されている。
貯泥槽8には、前記沈殿物を濁水処理装置5から貯泥槽8へ移送する沈殿物第一移送部5bが接続されている。
脱水装置9には、前記沈殿物を貯泥槽8から脱水装置9へ移送する沈殿物第二移送部8aが接続されている。
上記の接続を行う各部は、配管、バルブ、ポンプ等の公知の接続部材によって構成されている。
《水処理方法》
以下に説明する水処理方法は、前述した第一態様の水処理システムを利用して、原水(被処理水)に含まれる無機化合物の陰イオンを低減する方法である。この水処理方法によって清浄な処理水が得られる。以下に、水処理システム10を利用した方法を説明する。
まず、無機化合物の陰イオンが含まれる原水を、原水貯留槽(不図示)等の外部から適当な手段(例えば配管、給水車等)を介して、原水槽1へ導入する(導入工程)。
次いで、薬液供給部2aを介して薬品槽2から原水槽1へ、ポリ乳酸多孔質粒子が含まれた薬液を導入し、原水と薬液とを混合する(混合工程)。この混合液においてポリ乳酸多孔質粒子に前記無機化合物の陰イオンが接触し、吸着する。その後、混合液送液部1aを介して原水槽1から濁水処理装置5へ、ポリ乳酸多孔質粒子を含む混合液を移送する。
前記薬液におけるポリ乳酸多孔質粒子の分散媒としては、例えば水が好ましい。
次に、濁水処理装置5の水槽に導入した前記混合液を静置し、ポリ乳酸多孔質粒子を含む沈殿を沈降させる。第三貯留槽6から濁水処理装置5へ、凝集剤供給部6aを介して凝集剤(例えば、ポリ塩化アルミニウム、高分子凝集剤等)を供給すると、沈殿の沈降を促進させることができる。ポリ乳酸多孔質粒子を含む前記沈殿が沈降した後、上澄み液送液部5aを介して、前記無機化合物の陰イオン濃度が低減した上澄み液を放流槽7へ移送し、一時的に貯留して、適切なタイミングで河川等の外部へ放流する。また、必要に応じて上澄み液を原水槽1へ戻してもよい。一方、沈降したポリ乳酸多孔質粒子が含まれる沈殿を汚泥として、濁水処理装置5から貯泥槽8へ、沈殿物第一移送部5bを介して移送し、一時的に貯留する。その後、沈殿物第二移送部8aを介して貯泥槽8から、フィルタープレス機等の脱水装置9へ汚泥を移送し、汚泥を脱水して、ポリ乳酸多孔質粒子を含む脱水ケーキを得る。脱水ケーキは公知方法によって適切に処分される。脱水した水は、上澄み液よりも清浄度が劣ると考えられるため、原水槽1へ戻すことが好ましい。
以上で説明した水処理方法においては、次に説明する陰イオン吸着方法、ポリ乳酸多孔質粒子の合成方法を適用することができる。
《陰イオン吸着方法》
原水槽1において、無機化合物の陰イオンを含む原水をポリ乳酸多孔質粒子に接触させることにより、前記陰イオンを前記ポリ乳酸多孔質粒子に吸着させることができる。
前記無機化合物としては、例えば、セレン、ヒ素、クロム、フッ素、硫黄、リン等の無機元素を含む無機化合物が挙げられる。具体的には、例えば、セレン、ヒ素、クロムのオキソ酸、フッ化水素酸(フッ酸)、硫酸、リン酸等が挙げられる。
前記無機化合物としては、ポリ乳酸多孔質粒子に高い吸着力を示す観点から、オキソ酸が好ましく、前記無機元素を含む、無機オキソ酸の1価又は2価の陰イオンがより好ましい。ここで、オキソ酸とは、1つの無機原子に水酸基(−OH)及びオキソ基(=O)が結合しており、且つその水酸基のプロトンが脱離し得る無機化合物である。オキソ酸は水中では前記プロトンが脱離したオキソ酸イオンとなり得る。
前記オキソ酸としては、ポリ乳酸多孔質粒子に高い吸着力を示す観点から、セレンのオキソ酸が好ましく、セレンのオキソ酸イオンとしては、セレン酸イオン(SeO 2−)、セレン酸水素イオン(HSeO )、亜セレン酸イオン(SeO 2−)、亜セレン酸水素イオン(HSeO )が挙げられる。
原水に含まれる無機化合物の陰イオンは1種類であってもよいし、2種類以上であってもよい。
本発明において無機化合物の陰イオンに対する吸着剤として使用するポリ乳酸多孔質粒子は、無機化合物の陰イオンを吸着する程度に小さい微細孔を有するものであれば特に限定されない。ポリ乳酸多孔質粒子の微細孔の平均孔径は、0.001μm〜5μmであることが好ましく、0.001μm〜1μmであることがより好ましく、0.001μm〜0.5μmであることがより好ましい。ポリ乳酸多孔質粒子の多孔質構造が上記の好適な微小孔を有することによって、無機化合物の陰イオンがその微小空間に物理的又は化学的に捕捉され易くなる。また、上記の好適な微小孔を有するポリ乳酸多孔質粒子の多孔質構造は、活性炭と同様に無機化合物の陰イオンを吸着し得る広い表面積を提供するので好ましい。
本発明の前記混合液において、ポリ乳酸多孔質粒子が前記無機化合物の陰イオンに接触すると、前記無機化合物の陰イオンがポリ乳酸多孔質粒子の上記多孔質構造にトラップされて吸着すると考えられる。
前記混合液において、無機化合物の陰イオンをポリ乳酸多孔質粒子に吸着させる際の処理中の前記混合液(ポリ乳酸多孔質粒子分散液)のpHは、4以上9以下が好ましく、4以上7以下がより好ましく、4以上6以下の酸性がさらに好ましい。前記混合液のpHを調整する方法は特に限定されず、例えば、塩酸、水酸化ナトリウムを添加する方法が挙げられる。
前記混合液のpHが4以上7以下であると、ポリ乳酸多孔質粒子の加水分解を抑制し、ポリ乳酸多孔質粒子による無機化合物の陰イオンの吸着力をより高めることができる。
前記混合液が弱酸性側であると、無機化合物の陰イオンの吸着力がより高まるメカニズムは不明であるが、次のことが要因として考えられる。すなわち、(1)pHが多孔質構造に影響を与えること、(2)ポリ乳酸の主鎖を構成するエステル結合の一部が多孔質構造の形成時に切断されており、その切断で生じたカルボキシル基及び水酸基のプロトンの脱離(負電荷の形成)が抑制されること、等が考えられる。
前記混合液においてポリ乳酸多孔質粒子に無機化合物の陰イオンを吸着させる際の温度は特に限定されず、例えば、4〜40℃が好ましく、4〜30℃がより好ましく、4〜20℃がさらに好ましい。
上記温度範囲であると、ポリ乳酸多孔質粒子による無機化合物の陰イオンの吸着力を高めることができる。上記温度範囲の下限値以上であると、前記混合液中における無機化合物の陰イオンの拡散速度が高まり、ポリ乳酸多孔質粒子に接触して吸着する効率がより高められる。上記温度範囲の上限値以下であると、ポリ乳酸多孔質粒子の加水分解を抑制し、ポリ乳酸多孔質粒子による無機化合物の陰イオンの吸着力を高めることができる。
原水に含まれる目的の陰イオンの含有量に対して、この原水に接触するポリ乳酸多孔質粒子の量は特に限定されず、予備実験を行って経験的に目的の陰イオンを充分に吸着できることを確認した量に設定すればよい。
通常、接触させるポリ乳酸多孔質粒子の量を多くすれば、吸着可能な陰イオンの量も多くなり、例えば、ポリ乳酸多孔質粒子による無機オキソ酸イオンの吸着量として0.45〜1.5mol/kgが挙げられる。
前記陰イオンを吸着したポリ乳酸多孔質粒子を前記混合液から回収する方法としては、例えば、沈殿法、濾過法等が挙げられる。沈殿法としては、例えば、前記混合液を静置して沈殿させる方法、前記混合液に硫酸バンド、PAC、高分子ポリマー凝集剤等を添加して凝集させて沈殿させる方法等が挙げられる。その後、処理液は、沈殿したポリ乳酸多孔質粒子の上澄み液、又は沈殿したポリ乳酸多孔質粒子を濾過した濾液として得られる。
ポリ乳酸多孔質粒子の粉末をカラムに充填し、このカラムに原水を流入させる吸着方法を採用した場合には、ポリ乳酸多孔質粒子が前記無機化合物の陰イオンを吸着し、この陰イオンが除去された処理液をカラムから流出させて得ることができる。
以上の水処理方法において、吸着剤の主要な成分としてポリ乳酸多孔質粒子を有する陰イオン吸着体を使用することができる。ここで「主要な成分」とは、吸着剤の各成分間における目的の陰イオンの吸着量を比較した場合、最も吸着量の多い成分ということを意味する。この陰イオン吸着体は、吸着剤(ポリ乳酸多孔質粒子)を保持する保持部材をさらに有していてもよい。
吸着剤としてのポリ乳酸多孔質粒子の形状は特に限定されず、真球状であってもよいし、回転楕円体形状であってもよいし、その他の不定形状であってもよい。これらの形状のポリ乳酸多孔質粒子を水などの溶媒に分散させたポリ乳酸多孔質粒子分散液(懸濁液)を吸着剤とすることもできる。
前記保持部材としては、内部にポリ乳酸多孔質粒子を入れて保持する容器、カラム(筒)、笊、網等が挙げられる。また、表面にポリ乳酸多孔質粒子を固定することが可能な保持部材も採用でき、例えば、板材の表面にポリ乳酸多孔質粒子を固定した形態が挙げられる。
《ポリ乳酸多孔質粒子の合成》
本発明で用いるポリ乳酸多孔質粒子は公知の方法で化学合成されたものであり、特開2009−242728号公報に開示されたポリ乳酸多孔質粒子の製造方法によって得られたものが好ましい。
上記公報に記載されたポリ乳酸多孔質粒子の製造方法は、(i)ポリ乳酸と、ポリ乳酸の良溶媒である第1溶媒とを混合し、当該混合物を加熱してポリ乳酸を溶融する溶融工程;及び(ii)前記溶融工程によって得られた溶融液をポリ乳酸が結晶化又は固化する温度で冷却する冷却工程を有する。この製造方法は、さらに(iii)冷却工程後の溶融液からポリ乳酸の結晶を分離する分離工程と、(iv)分離工程によって得られたポリ乳酸の結晶と、ポリ乳酸の溶解度に比して第1溶媒の溶解度が高い第2溶媒とを接触させ、ポリ乳酸の結晶を洗浄する洗浄工程と、(v)洗浄工程後のポリ乳酸の結晶を乾燥する乾燥工程と、を有することが好ましい。
上記の製造方法によれば、例えば、平均粒子径が99〜700μmであり、多孔質構造を構成する孔の平均孔径が0.27μm〜1.4μm程度であり、孔径の変動係数が25%以下であり、結晶化度が50%以上であるポリ乳酸多孔質粒子が容易に得られる。
ここでポリ乳酸多孔質粒子の「粒子径」は、ポリ乳酸多孔質粒子を電子顕微鏡によって観察し、その二次元形状に対する最大内接円の直径である。例えば、ポリ乳酸多孔質粒子の二次元形状が、円に近似することが妥当な形状である場合(他の形状よりも円に近い場合)はその円の直径が粒子径であり、楕円に近似することが妥当な場合はその楕円の短径が粒子径であり、正方形に近似することが妥当な場合はその正方形の辺の長さが粒子径であり、長方形に近似することが妥当な場合はその長方形の短辺の長さが粒子径である。また「平均粒子径」は、無作為に選択された複数の粒子の粒子径を電子顕微鏡で観察して計測し、その平均値を計算することによってもとめられる。測定する粒子の数は特に限定されないが、例えば20個以上が好ましい。
ポリ乳酸多孔質粒子の群の粒子径の変動係数は、観察した粒子径の標準偏差÷平均値×100(%)の式によって算出され、その値が小さいほど均一な粒子径を有することを示す。
本発明で用いるポリ乳酸多孔質粒子の群の上記変動係数は、25%以下が好ましく、20%以下が好ましく、15%以下がさらに好ましい。均一な粒子径を有するポリ乳酸多孔質粒子を用いることによって、安定して均質な吸着性能が得られる。
ポリ乳酸多孔質粒子の「孔径」は、孔の開口形状に対する最大内接円の直径であり、例えば、孔の開口形状が、円に近似することが妥当な形状である場合(他の形状よりも円に近い場合)はその円の直径であり、楕円形に近似することが妥当な場合はその楕円の短径であり、正方形に近似することが妥当な場合はその正方形の辺の長さであり、長方形に近似することが妥当な場合はその長方形の短辺の長さである。また「平均孔径」は、無作為に選択された複数の孔の孔径を顕微鏡で観察して計測し、その平均値を計算することによってもとめられる。測定する孔の数は特に限定されないが、例えば20個以上が好ましい。
ポリ乳酸多孔質粒子の多孔質構造を構成する孔の孔径の変動係数は、観察した孔径の標準偏差÷平均値×100(%)の式によって算出され、その値が小さいほど均一な孔径を有する多孔質粒子であることを示す。
本発明で用いるポリ乳酸多孔質粒子の上記変動係数は、45%以下が好ましく、35%以下が好ましく、25%以下がさらに好ましい。均一な孔径を有するポリ乳酸多孔質粒子を用いることによって、安定して均質な吸着性能が得られる。
ポリ乳酸多孔質粒子の結晶化度の測定は、示差走査熱量測定法(DSC法)により行うことができる。DSC法は、例えば、5〜10mgの試料をアルミパンに詰め、DSC装置内に窒素を微量流しながら、5℃/分で室温から150℃まで5℃/分で昇温して行うことができる。結晶化度χcは、次式で求められる。
(式) χc(%)=ΔHm÷ΔHf×100
上式中ΔHmはDSC装置で実測したサンプルの融解熱を示し、ΔHfは100%結晶ポリ乳酸の平衡融解熱を示す。
本発明で用いるポリ乳酸多孔質粒子の結晶化度は、50%以上が好ましく、60%以上がより好ましい。結晶化度が高いほど、ポリ乳酸多孔質粒子の靱性などの機械的強度が高まり、本発明の陰イオン吸着方法を実施する際の取り扱いや操作が容易になる。
[ポリ乳酸多孔質粒子の合成]
アンプル管中のフタル酸ジエチルに、高純度のポリL−乳酸(分子量10〜30万)を濃度10質量%となるように添加した。アンプル管内の空気を窒素で置換し、ガスバーナーを用いてアンプル管を封管した後、アンプル管を160℃のオイルバス中に10分間浸し、ポリL−乳酸を溶融させ、さらに0℃のウォーターバス中に20分間浸漬した。この冷却によってアンプル管内にポリ乳酸の粒子が生成した。
上記の粒子をアンプル管から取り出してろ過法によって粒子を回収した。得られた粒子の約10gに対して1000mlのメタノールを添加して洗浄した後、ろ過法によって粒子を回収した。この粒子を真空乾燥によって乾燥し、目的のポリ乳酸多孔質粒子を得た。
作製したポリ乳酸多孔質粒子の一部について金スパッタリングを行い、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察し、その粒子径等を測定した。
測定の結果、作製したポリ乳酸多孔質粒子の平均粒子径は約40μmであり、その変動係数は約25%であり、平均孔径は約0.4μmであり、その変動係数は約40%であった。
[実施例1]
セレンを10mg/L含むセレン酸ナトリウム水溶液(pH6)を調製した。上記合成で得たポリ乳酸多孔質粒子を用いて、以下の実験を行った。
セレン酸イオンを含む上記水溶液に、上記で合成したポリ乳酸多孔質粒子を、0.015、0.025、0.05、0.1、0.2、0.5、1.0(単位:w/w%)の各濃度で添加した。この水溶液を20℃で1時間撹拌した後に、ポリ乳酸多孔質粒子をろ過法で回収し、ポリ乳酸多孔質粒子が除かれた濾液のセレン酸イオン濃度をJIS K0102:2013年の「67.セレンの水素化合物発生ICP発光分光分析法」によって測定した。
上記試験によって、ポリ乳酸多孔質粒子のセレン酸イオンに対する吸着等温線を得た(図2)。図2に示す結果から、ポリ乳酸多孔質粒子の添加によって、溶存セレン酸イオンの平衡濃度が環境基準(0.01 mg/L)以下になることが確認された。工事現場の排水中に含まれるセレン濃度は0.03〜0.1mg/L程度であることを考慮すると、本発明によってセレンを含む排水を充分に処理できることが理解される。
[比較例1]
ポリ乳酸多孔質粒子に代えて、市販の架橋型アクリル樹脂粒子(平均粒子径約20μm、非多孔質)を用いた以外は、実施例1と同様に実験した。
その結果、上記水溶液のセレン酸イオン濃度は、試験前と同じ10mg/Lであった。
上記の結果から、本発明にかかる水処理システムによって、原水槽において原水とポリ乳酸多孔質粒子を接触させることにより、原水から目的の陰イオンを除去した処理水が得られることは明らかである。
以上で説明した各実施形態における各構成及びそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、公知の構成の付加、省略、置換、およびその他の変更が可能である。
本発明は、セレン、ヒ素、クロム等の重金属類が含まれる汚染水を浄化する用途に広く適用できる。
1…原水槽、1a…混合液送液部、2…薬品槽、2a…薬液供給部、5…濁水処理装置、5a…上澄み液送液部、5b…沈殿物第一移送部、6…第三貯留槽、6a…凝集剤供給部、7…放流槽、8…貯泥槽、8a…沈殿物第二移送部、9…脱水装置、10…水処理システム

Claims (6)

  1. 無機化合物の陰イオンを含む原水が導入される原水槽と、
    ポリ乳酸多孔質粒子が含まれる薬液を保持する薬品槽と、
    前記薬液を前記薬品槽から前記原水槽へ供給する薬液供給部と、
    を備えることを特徴とする水処理システム。
  2. 前記原水槽に導入された前記原水と、これに混合された前記薬液との混合液が導入され、前記混合液に含まれるポリ乳酸多孔質粒子と上澄み液とを分離する濁水処理装置と、
    前記混合液を前記原水槽から前記濁水処理装置へ送液する混合液送液部と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の水処理システム。
  3. 前記ポリ乳酸多孔質粒子を凝集させる凝集剤を保持する第三貯留槽と、
    前記凝集剤を前記第三貯留槽から前記濁水処理装置へ供給する凝集剤供給部と、
    を備えることを特徴とする請求項2に記載の水処理システム。
  4. 前記上澄み液を受け入れて一時的に貯留する放流槽と、
    前記上澄み液を前記濁水処理装置から前記放流槽へ送液する上澄み液送液部と、
    を備えることを特徴とする請求項2に記載の水処理システム。
  5. 前記濁水処理装置から前記ポリ乳酸多孔質粒子を含む沈殿物を受け入れる貯泥槽と、
    前記沈殿物を前記濁水処理装置から前記貯泥槽へ移送する沈殿物第一移送部と、
    を備えることを特徴とする請求項2〜4の何れか一項に記載の水処理システム。
  6. 前記沈殿物を脱水する脱水装置と、
    前記沈殿物を前記貯泥槽から前記脱水装置へ移送する沈殿物第二移送部と、
    を備えることを特徴とする請求項5に記載の水処理システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002086160A (ja) * 2000-09-18 2002-03-26 Takuma Co Ltd フッ素を含む排水の処理方法
JP2006297266A (ja) * 2005-04-20 2006-11-02 Minowa Koki Kk 排水処理装置
JP2009242728A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Ryukoku Univ ポリ乳酸多孔質粒子およびその製造方法

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