JP2018117015A - 窒化物半導体レーザ素子およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】チップ形状を安定化して歩留まりを向上させる。
【解決手段】窒化物半導体基板11上に、共振器端面を備えた発光層を含む窒化物半導体層12が積層されてなる窒化物半導体レーザ素子10の製造方法は、窒化物半導体基板11上に窒化物半導体層12が積層されたウェハ20を準備する工程と、窒化物半導体層12上に、劈開されて共振器端面となる面が延在する第1方向に沿って離散的に配置された複数の点状部を含む第1分割ガイド溝22を形成する工程と、を含む。複数の点状部は、それぞれ第1方向に直交する第2方向の幅に関して、先端側が後端側よりも狭い形状を有し、且つ、点状部の先端側が当該点状部に隣接する他の点状部の後端側に対向して配置される。
【選択図】 図6
【解決手段】窒化物半導体基板11上に、共振器端面を備えた発光層を含む窒化物半導体層12が積層されてなる窒化物半導体レーザ素子10の製造方法は、窒化物半導体基板11上に窒化物半導体層12が積層されたウェハ20を準備する工程と、窒化物半導体層12上に、劈開されて共振器端面となる面が延在する第1方向に沿って離散的に配置された複数の点状部を含む第1分割ガイド溝22を形成する工程と、を含む。複数の点状部は、それぞれ第1方向に直交する第2方向の幅に関して、先端側が後端側よりも狭い形状を有し、且つ、点状部の先端側が当該点状部に隣接する他の点状部の後端側に対向して配置される。
【選択図】 図6
Description
本発明は、窒化物半導体レーザ素子およびその製造方法に関する。
従来、GaN基板上にIII族窒化物半導体層を成長させた構成の青色系の窒化物半導体レーザ素子が知られている。窒化物半導体レーザ素子は、GaN基板側から、n型クラッド層(下側クラッド層)、n型ガイド層(下側ガイド層)、多重量子井戸構造の活性層、p型ガイド層(上側ガイド層)、p型クラッド層(上側クラッド層)を含んで構成されている。発光波長は量子井戸層の組成によって調整される。
GaN基板等のIII族窒化物半導体からなる基板は、発光ダイオードやレーザダイオードに従来から適用されてきたGaAs基板等と比較して、劈開性に乏しい。そのため、ウェハを個別のチップに分割する工程において、分割位置が分割予定ラインからずれてしまい、チップ形状が安定しなかった。
GaN基板等のIII族窒化物半導体からなる基板は、発光ダイオードやレーザダイオードに従来から適用されてきたGaAs基板等と比較して、劈開性に乏しい。そのため、ウェハを個別のチップに分割する工程において、分割位置が分割予定ラインからずれてしまい、チップ形状が安定しなかった。
そこで、特許文献1には、以下の手順に従ってウェハを分割して個別のレーザ素子を得る方法が開示されている。すなわち、特許文献1に記載の方法では、III族窒化物半導体基板上にAlGaN層を含むn型半導体層、Inを含む発光層およびp型半導体層が順に積層形成されたウェハに対して、分割予定ラインに沿ってp型半導体層側から選択的にエッチングを施すことにより、AlGaN層を分割予定ラインに沿って露出させるエッチング溝を形成する。また、この露出したAlGaN層に、分割予定ラインに沿う分割ガイド溝を形成する。そして、この分割ガイド溝に沿ってウェハを分割することにより、個別素子を得る。
しかしながら、上記特許文献1に記載の方法によっても、個別素子を分割する際に分割予定ラインに従って正確に分割することは困難であり、分割位置が分割予定ラインからずれるなどしてチップ形状が安定せず、歩留まりの低下を生じていた。
そこで、本発明は、チップ形状を安定化して歩留まりを向上させることができる窒化物半導体レーザ素子の製造方法を提供することを課題としている。
そこで、本発明は、チップ形状を安定化して歩留まりを向上させることができる窒化物半導体レーザ素子の製造方法を提供することを課題としている。
上記課題を解決するために、本発明に係る窒化物半導体レーザ素子の製造方法の一態様は、窒化物半導体基板上に、共振器端面を備えた発光層を含む窒化物半導体層が積層されてなる窒化物半導体レーザ素子の製造方法であって、前記窒化物半導体基板上に前記窒化物半導体層が積層されたウェハ基板を準備する工程と、前記ウェハ基板の前記窒化物半導体層上に、劈開されて前記共振器端面となる面が延在する第1方向に沿って離散的に配置された複数の点状部を含む第1分割ガイド溝を形成する工程と、を含み、前記複数の点状部は、それぞれ前記第1方向に直交する第2方向の幅に関して、先端側が後端側よりも狭い形状を有し、且つ、前記点状部の前記先端側が当該点状部に隣接する他の前記点状部の前記後端側に対向して配置される。
このように、窒化物半導体レーザ素子の製造に際し、ウェハ基板の窒化物半導体層上に、先端側が後端側よりも狭い形状を有する複数の点状部が劈開方向である第1方向に沿って離散的に配置された第1分割ガイド溝を形成する。そして、第1分割ガイド溝を構成する複数の点状部を、点状部の幅が狭い方の端部(先端部)が、当該点状部に第1方向において隣接する他の点状部の幅が広い方の端部(後端部)に対向するように形成する。これにより、ウェハ基板を劈開した場合、点状部の幅が狭い方の端部を起点として、規則的に劈開が進むことになる。仮に劈開の進行ラインが曲がったとしても、劈開方向に対向する他の点状部の幅広に形成された端部において劈開の進行ラインが軌道修正される結果、全体としては劈開の軌道が比較的まっすぐなものとなる。したがって、ウェハ基板を個片化した際のチップ形状を安定化することができる。
また、上記の窒化物半導体レーザ素子の製造方法において、前記第1分割ガイド溝に従って、前記点状部の前記先端側から当該点状部に隣接する他の前記点状部の前記後端側に向けて前記ウェハ基板を劈開し、前記共振器端面となる面を形成する工程をさらに含んでもよい。このように、第1分割ガイド溝に従ってウェハ基板を劈開により分割することで、高い反射率が確保された平らな共振器端面を形成することができる。
さらに、上記の窒化物半導体レーザ素子の製造方法において、前記点状部は、前記第2方向の幅に関して、前記後端側から前記先端側に向かって漸次幅狭となる形状を有していてもよい。この場合、確実に点状部の最先端部を劈開の起点とすることができる。点状部の途中から劈開進行ラインが曲がってしまうことを防止することができるので、劈開予定ラインに沿った分割が可能となる。
また、上記の窒化物半導体レーザ素子の製造方法において、前記点状部は、前記先端側が鋭利な形状を有していてもよい。この場合、点状部の先端部の一点を劈開の起点とすることができる。したがって、点状部の先端位置を劈開予定ライン上に配置すれば、ウェハ基板を劈開予定ラインに従ってまっすぐに分割することができる。
さらに、上記の窒化物半導体レーザ素子の製造方法において、前記点状部は、前記第1方向および前記第2方向に直交する方向の深さに関して、前記後端側から前記先端側に向かって漸次浅くなる形状を少なくとも一部に有していてもよい。この場合、より確実に点状部の最先端部を劈開の起点とすることができる。
さらに、上記の窒化物半導体レーザ素子の製造方法において、前記点状部は、前記第1方向および前記第2方向に直交する方向の深さに関して、前記後端側から前記先端側に向かって漸次浅くなる形状を少なくとも一部に有していてもよい。この場合、より確実に点状部の最先端部を劈開の起点とすることができる。
さらに、上記の窒化物半導体レーザ素子の製造方法において、前記第1分割ガイド溝を形成する工程では、レーザ加工により前記第1分割ガイド溝を形成してもよい。また、上記の窒化物半導体レーザ素子の製造方法において、前記第1分割ガイド溝を形成する工程では、ドライエッチングにより前記第1分割ガイド溝を形成してもよい。いずれの場合にも、容易かつ適切に第1分割ガイド溝を形成することができる。レーザ加工により第1分割ガイド溝を形成した場合、点状部の深さを後端側から先端側に向かって漸次浅くすることもできる。この場合、より確実に点状部の最先端部を劈開の起点とすることができる。一方、ドライエッチングにより第1分割ガイド溝を形成する場合、点状部を任意の形状とすることが容易であり、点状部の形状の自由度が高い。
さらにまた、上記の窒化物半導体レーザ素子の製造方法において、前記第1分割ガイド溝を形成する工程では、前記共振器を構成する光導波路の上方を除いた箇所に前記第1分割ガイド溝の前記点状部を形成してもよい。この場合、レーザ光の発光に影響のない位置に点状部を形成することができる。
また、上記の窒化物半導体レーザ素子の製造方法において、前記窒化物半導体層に対し、前記第1方向に互いに隣接して配置される複数の光導波路を形成する工程を有し、前記第1分割ガイド溝を形成する工程では、前記第1方向に互いに隣接する前記点状部の離間距離が、前記第1方向に互いに隣接する前記光導波路の離間距離以下となるように、前記第1分割ガイド溝の前記点状部を形成してもよい。つまり、個片化されたチップ幅よりも狭い間隔で複数の点状部を形成してもよい。この場合、個片化された全ての素子において、チップ形状を安定化させることができ、歩留まりを向上させることができる。
また、上記の窒化物半導体レーザ素子の製造方法において、前記窒化物半導体層に対し、前記第1方向に互いに隣接して配置される複数の光導波路を形成する工程を有し、前記第1分割ガイド溝を形成する工程では、前記第1方向に互いに隣接する前記点状部の離間距離が、前記第1方向に互いに隣接する前記光導波路の離間距離以下となるように、前記第1分割ガイド溝の前記点状部を形成してもよい。つまり、個片化されたチップ幅よりも狭い間隔で複数の点状部を形成してもよい。この場合、個片化された全ての素子において、チップ形状を安定化させることができ、歩留まりを向上させることができる。
さらに、上記の窒化物半導体レーザ素子の製造方法において、前記窒化物半導体層上に、前記第2方向に沿って第2分割ガイド溝を形成する工程と、前記第2分割ガイド溝に従って前記ウェハ基板を分割する工程と、をさらに含んでもよい。第2分割ガイド溝に従ってウェハ基板を分割することで、第2分割ガイド溝の第1方向における離間距離に等しいチップ幅を有する窒化物半導体レーザ素子を製造することができる。
また、本発明に係る窒化物半導体レーザ素子の一態様は、窒化物半導体基板上に、劈開により形成された第1方向に延在する共振器端面を備えた発光層を含む窒化物半導体層が積層されてなる窒化物半導体レーザ素子であって、前記窒化物半導体層の前記第1方向に延在する辺の一部に、前記第1方向に直交する第2方向の幅が前記第1方向の一端側と他端側とで異なる凹部が形成されている。
窒化物半導体層の第1方向に延在する辺は、共振器端面の上辺に対応する。当該辺に上記の形状を有する凹部が形成されている窒化物半導体レーザ素子は、当該凹部を起点として劈開された共振器端面を有する窒化物半導体レーザ素子であり、安定したチップ形状を有する。
窒化物半導体層の第1方向に延在する辺は、共振器端面の上辺に対応する。当該辺に上記の形状を有する凹部が形成されている窒化物半導体レーザ素子は、当該凹部を起点として劈開された共振器端面を有する窒化物半導体レーザ素子であり、安定したチップ形状を有する。
さらに、本発明に係るウェハ基板の一態様は、窒化物半導体基板上に、発光層を含む窒化物半導体層が積層されてなるウェハ基板であって、前記ウェハ基板の前記窒化物半導体層上に、劈開後に共振器端面となる面が延在する第1方向に沿って離散的に配置された複数の点状部を含む第1分割ガイド溝が形成され、前記複数の点状部は、それぞれ前記第1方向に直交する第2方向の幅に関して、先端側が後端側よりも狭い形状を有し、且つ、前記点状部の前記先端側が当該点状部に隣接する他の前記点状部の前記後端側に対向して配置されている。
このようなウェハ基板は、劈開した際の劈開の軌道が比較的まっすぐなものとなる。つまり、ウェハ基板を個片化した際のチップ形状を安定化することができる。
このようなウェハ基板は、劈開した際の劈開の軌道が比較的まっすぐなものとなる。つまり、ウェハ基板を個片化した際のチップ形状を安定化することができる。
本発明によれば、ウェハを劈開予定ラインに従って精度良く劈開により分割することができる。したがって、チップ形状を安定化して歩留まりを向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態における窒化物半導体レーザ素子10の構成例を示す図である。
窒化物半導体レーザ素子(以下、「チップ」という。)10は、半導体レーザ装置に組み付けられて所定の注入電流が供給された場合に、図中矢印の方向にレーザ光を出射する。
チップ10は、チップ幅Wの基板11を備える。例えば、基板11は、窒化ガリウム(GaN)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)等の窒化物半導体からなる窒化物半導体基板である。基板11上には半導体層(半導体積層構造)12が形成されている。半導体層12は、基板11のc面を主面として、その主面上における結晶成長によって形成された窒化物半導体層である。
図1は、本実施形態における窒化物半導体レーザ素子10の構成例を示す図である。
窒化物半導体レーザ素子(以下、「チップ」という。)10は、半導体レーザ装置に組み付けられて所定の注入電流が供給された場合に、図中矢印の方向にレーザ光を出射する。
チップ10は、チップ幅Wの基板11を備える。例えば、基板11は、窒化ガリウム(GaN)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)等の窒化物半導体からなる窒化物半導体基板である。基板11上には半導体層(半導体積層構造)12が形成されている。半導体層12は、基板11のc面を主面として、その主面上における結晶成長によって形成された窒化物半導体層である。
半導体層12は、発光層となるキャビティ長Lの活性層と、n型半導体層と、p型半導体層とを少なくとも含んで構成されている。例えばn型半導体層は、活性層に対して基板11側に配置されており、p型半導体層は、活性層に対して基板11とは反対側に配置されている。なお、n型半導体層とp型半導体層との位置関係は逆であってもよい。活性層には、n型半導体層から電子、p型半導体層から正孔が注入され、これらが活性層において再結合することにより、活性層から光が発生するようになっている。
n型半導体層およびp型半導体層のうち、活性層よりも基板11から離れた側に位置する層には、ストライプ状のリッジ部13が形成されている。このリッジ部13は、電流を狭窄するための電流狭窄部であり、活性層に形成されるm軸方向に沿って延びる光導波路の上方に位置する。
n型半導体層およびp型半導体層のうち、活性層よりも基板11から離れた側に位置する層には、ストライプ状のリッジ部13が形成されている。このリッジ部13は、電流を狭窄するための電流狭窄部であり、活性層に形成されるm軸方向に沿って延びる光導波路の上方に位置する。
また、リッジ部13の延在方向における両端部には、互いに対向する一対の共振器端面が形成されている。共振器端面は、それぞれ劈開により形成された表面に反射膜を形成した面であり、これら共振器端面によって光を反射させることでレーザを発光させることができる。共振器端面は、m面に沿って形成されている。本実施形態のように、共振器端面は劈開面であることが好ましい。その理由は、劈開により形成された表面は、例えばレーザ切断面のような劈開以外の手段で形成された面に比べて表面荒れ等が少なく、共振器端面に必要な高い反射率を確保できるためである。
なお、本実施形態では、基板11のc面を主面とし、m面を共振器端面とする場合について説明するが、m面を主面とし、c面を共振器端面としてもよい。
なお、本実施形態では、基板11のc面を主面とし、m面を共振器端面とする場合について説明するが、m面を主面とし、c面を共振器端面としてもよい。
次に、図1に示すチップ10の製造プロセスについて、図2〜図5を参照しながら説明する。
まず、光導波路となるリッジ部13が平行に多数配列されたウェハ基板(以下、単に「ウェハ」という。)20を準備し、図2に示すように、ウェハ20を劈開可能なサイズに分割して分割ウェハ(分割基板)21を形成する。ここで、特に図示しないが、リッジ部13はウェハ20上のm軸方向に複数延在し、これら複数のリッジ部13は、互いにa軸方向に所定間隔で離間して平行に配置されている。
まず、光導波路となるリッジ部13が平行に多数配列されたウェハ基板(以下、単に「ウェハ」という。)20を準備し、図2に示すように、ウェハ20を劈開可能なサイズに分割して分割ウェハ(分割基板)21を形成する。ここで、特に図示しないが、リッジ部13はウェハ20上のm軸方向に複数延在し、これら複数のリッジ部13は、互いにa軸方向に所定間隔で離間して平行に配置されている。
次に、図3に示すように、分割ウェハ21の表面に、例えばレーザ加工により劈開用の分割ガイド溝(第1分割ガイド溝)22を形成する。さらに、分割ウェハ21のa軸方向端部に、例えばダイヤモンドカッター等により劈開用の傷を形成してもよい。なお、本実施形態では、レーザ加工により分割ガイド溝22を形成する場合について説明するが、ドライエッチングにより分割ガイド溝22を形成してもよい。
分割ガイド溝22は、劈開方向であるa軸方向に複数延在し、これら複数の分割ガイド溝22は、互いにm軸方向に所定間隔で離間して平行に配置されている。各分割ガイド溝22は、それぞれ劈開方向に沿って離散的に配列された複数の点状部により構成されている。分割ガイド溝22の点状部の形状については後で詳述する。
分割ガイド溝22は、劈開方向であるa軸方向に複数延在し、これら複数の分割ガイド溝22は、互いにm軸方向に所定間隔で離間して平行に配置されている。各分割ガイド溝22は、それぞれ劈開方向に沿って離散的に配列された複数の点状部により構成されている。分割ガイド溝22の点状部の形状については後で詳述する。
次に、例えば分割ガイド溝22に合わせてブレードを突き上げ、分割ウェハ21を分割ガイド溝22に沿って劈開する。劈開は、m面に沿って進行し、図4に示すようなバー状チップ23が形成される。このとき、劈開面となるm軸方向両端面に、それぞれ反射膜を形成する。これにより、共振器端面が形成される。
次に、バー状チップ23上に、第1方向に直交する方向であり、光導波路の延在するm軸方向に沿って分割ガイド溝(第2分割ガイド溝)24を形成する。そして、その分割ガイド溝24に従って、例えばレーザダイシングによりバー状チップ23を分割する。これにより、図5に示すように、個々に発光部を有するチップ10が形成される。
なお、劈開方向(a軸方向)が第1方向に相当し、分割ガイド溝24が延在する方向(m軸方向)が第2方向に相当する。
次に、バー状チップ23上に、第1方向に直交する方向であり、光導波路の延在するm軸方向に沿って分割ガイド溝(第2分割ガイド溝)24を形成する。そして、その分割ガイド溝24に従って、例えばレーザダイシングによりバー状チップ23を分割する。これにより、図5に示すように、個々に発光部を有するチップ10が形成される。
なお、劈開方向(a軸方向)が第1方向に相当し、分割ガイド溝24が延在する方向(m軸方向)が第2方向に相当する。
以下、分割ガイド溝22の点状部の形状について、詳細に説明する。
図6に示すように、点状部は、劈開方向に沿って設定された劈開予定ライン31上に一列に配置されており、劈開予定ライン31に直交する方向の幅に関して、劈開の進行方向の先端側が後端側よりも狭い形状を有する。より具体的には、点状部は、平面視において、劈開の進行方向に向かって漸次幅狭となる形状を有する。また、点状部は、劈開の進行方向の先端側が鋭利な形状を有する。例えば、各点状部は、平面視において、劈開の進行方向後端側に丸みを有し、劈開の進行方向先端側が鋭利な形状を有する雫型(涙型)とすることができる。また、この場合、各点状部の鋭利な先端部は、劈開予定ライン31上に配置することができる。なお、点状部の先端の角度は、任意の角度であってよい。
図6に示すように、点状部は、劈開方向に沿って設定された劈開予定ライン31上に一列に配置されており、劈開予定ライン31に直交する方向の幅に関して、劈開の進行方向の先端側が後端側よりも狭い形状を有する。より具体的には、点状部は、平面視において、劈開の進行方向に向かって漸次幅狭となる形状を有する。また、点状部は、劈開の進行方向の先端側が鋭利な形状を有する。例えば、各点状部は、平面視において、劈開の進行方向後端側に丸みを有し、劈開の進行方向先端側が鋭利な形状を有する雫型(涙型)とすることができる。また、この場合、各点状部の鋭利な先端部は、劈開予定ライン31上に配置することができる。なお、点状部の先端の角度は、任意の角度であってよい。
上記の形状の複数の点状部からなる分割ガイド溝22を劈開予定ライン31上に配置し、当該劈開予定ライン31に従って劈開を行うことで、劈開進行ライン32を劈開予定ライン31に沿って比較的まっすぐなものとすることができる。
本実施形態におけるチップ10の基板11に用いられるGaN基板は、ガリウム砒素(GaAs)等の他のダイオードの成長基板に比べて劈開性に乏しい。その理由の一つは、GaN基板中に不純物起因の欠陥が存在することである。GaN基板を用いた場合、ウェハをc面またはm面等の任意の結晶面方向に劈開してウェハバーを形成しようとしても、上記欠陥に起因して劈開時にウェハをまっすぐに分断することができない。即ち、欠陥の存在する箇所で分割ラインが曲げられ、ウェハがステップ状に割れたり、斜めに割れたりする場合がある。
本実施形態におけるチップ10の基板11に用いられるGaN基板は、ガリウム砒素(GaAs)等の他のダイオードの成長基板に比べて劈開性に乏しい。その理由の一つは、GaN基板中に不純物起因の欠陥が存在することである。GaN基板を用いた場合、ウェハをc面またはm面等の任意の結晶面方向に劈開してウェハバーを形成しようとしても、上記欠陥に起因して劈開時にウェハをまっすぐに分断することができない。即ち、欠陥の存在する箇所で分割ラインが曲げられ、ウェハがステップ状に割れたり、斜めに割れたりする場合がある。
そこで、本実施形態では、上述したように、劈開用の分割ガイド溝22を、複数の点状部が劈開方向に沿って離散的に配置されたパターンとし、点状部の形状を、鋭利な箇所とそうでない箇所とを備える形状とした。そして、各点状部は、劈開の進行方向の先端側に鋭利な箇所、後端側にそうでない箇所を配置するようにした。この場合、図7(a)に示すように、常に点状部の鋭利な箇所を起点として劈開が進むことになる。
点状部は、その鋭利な一端部が、当該点状部に隣接する他の点状部の幅広に形成された他端部と対向する。そのため、仮にGaN基板に含まれる欠陥に起因して劈開の進行ラインが曲がったとしても、鋭利な一端を起点として曲がった劈開の軌道は、隣接する他の点状部における幅広の他端部において軌道修正される。
このように、規則的な劈開が行われることにより、全体としては劈開の軌道が比較的まっすぐなものとなる。つまり、劈開進行ライン32を、劈開予定ライン31に沿った略直線状とすることができる。ここで、隣接する点状部間のピッチは、劈開ラインの曲がりを許容可能な範囲に設定することが好ましい。これにより、ウェハを劈開予定ライン31から大きく逸脱させることなく許容範囲内でまっすぐに分割することができる。
このように、規則的な劈開が行われることにより、全体としては劈開の軌道が比較的まっすぐなものとなる。つまり、劈開進行ライン32を、劈開予定ライン31に沿った略直線状とすることができる。ここで、隣接する点状部間のピッチは、劈開ラインの曲がりを許容可能な範囲に設定することが好ましい。これにより、ウェハを劈開予定ライン31から大きく逸脱させることなく許容範囲内でまっすぐに分割することができる。
また、図7(b)に示すように、点状部は、少なくとも一部において溝深さが劈開の進行方向に向かって漸次浅くなるように形成されていることが好ましい。この場合、劈開の起点が点状部の鋭利な一端部の一点となるため、より適切に劈開の軌道をまっすぐなものとすることができる。
図8(a)および図8(b)は、本実施形態における分割ガイド溝22とは異なる形状の点状部を有する分割ガイド溝の比較例である。図8(a)に示す分割ガイド溝122は、平面視において楕円形状の点状部を、長軸方向を劈開方向に一致させて一列に配置した例である。図8(b)に示す分割ガイド溝222は、平面視において長方形の点状部を、長辺方向を劈開方向に一致させて一列に配置した例である。
図8(a)および図8(b)は、本実施形態における分割ガイド溝22とは異なる形状の点状部を有する分割ガイド溝の比較例である。図8(a)に示す分割ガイド溝122は、平面視において楕円形状の点状部を、長軸方向を劈開方向に一致させて一列に配置した例である。図8(b)に示す分割ガイド溝222は、平面視において長方形の点状部を、長辺方向を劈開方向に一致させて一列に配置した例である。
いずれの場合も、本実施形態の点状部のように鋭利な部分およびそれに続く幅広部が無いため、劈開の起点がランダムとなり、規則的な劈開は行われない。つまり、劈開進行ラインは、図8(a)の点線132や図8(b)の点線232で示すように、劈開予定ラインに従った分割が困難となる。また、最悪の場合、隣接する点状部における軌道修正が行えず、劈開進行ラインが劈開予定ラインから大きく外れる場合もある。そのため、図8(a)や図8(b)に示すような形状の点状部からなる分割ガイド溝を用いた場合、チップ形状が安定せず、歩留まりが低下してしまう。
これに対して、本実施形態では、GaN基板が欠陥を含むものであっても、上述したように、ウェハを劈開予定ラインに従ってまっすぐに分割することができる。したがって、チップ形状を安定化し、歩留まりの低下を適切に防止することができる。
図9は、分割ガイド溝22の点状部と光導波路に対応するリッジ部13との位置関係を示す図である。この図9に示すように、分割ガイド溝22の複数の点状部は、分割ウェハ21の表面(半導体層12上)に、共振器端面となるm面の延在方向(a軸方向)に沿って離散的に形成されている。また、分割ガイド溝22の各点状部は、共振器を構成する光導波路の上方を除いた箇所、すなわちリッジ部13が形成されていない箇所にそれぞれ形成されている。
図9は、分割ガイド溝22の点状部と光導波路に対応するリッジ部13との位置関係を示す図である。この図9に示すように、分割ガイド溝22の複数の点状部は、分割ウェハ21の表面(半導体層12上)に、共振器端面となるm面の延在方向(a軸方向)に沿って離散的に形成されている。また、分割ガイド溝22の各点状部は、共振器を構成する光導波路の上方を除いた箇所、すなわちリッジ部13が形成されていない箇所にそれぞれ形成されている。
共振器端面となるm面の延在方向(a軸方向)において、隣接する点状部の離間距離は、隣接する光導波路(リッジ部13)の離間距離以下とする。また、光導波路(リッジ部13)の延在方向(m軸方向)において、隣接する点状部間の距離(中心間距離)は、チップ10のキャビティ長Lと等しく設定するものとする。例えば、図9に示すように、各点状部は、平面視におけるチップ10の頂点位置にそれぞれ形成することができる。
分割ウェハ21からチップ10を形成する際には、まず、分割ウェハ21を分割ガイド溝22に従って劈開により分割し、バー状チップ23を形成する。次に、バー状チップ23を、レーザダイシング等により上記の劈開方向に直交する方向に分割し、チップ10を形成する。このとき、バー状チップ23を、分割ガイド溝22の点状部の中心位置で分割し、チップ10を形成する。
このようにして形成されたチップ10には、図10に示すように、半導体層12の頂点部に点状部の一部であるスクライブ痕22aが残ることになる。スクライブ痕22aは、劈開方向であるa軸方向(第1方向)に直交するm軸方向(第2方向)の幅が、劈開方向の一端側と他端側とで異なる凹部である。なお、劈開方向における分割ガイド溝22の点状部の形成位置や離間距離によっては、個片化されたチップ10には、半導体層12の頂点部ではなく、劈開方向に延在する辺(共振器端面の上辺)の一部にスクライブ痕22aが残る場合がある。
以上のように、本実施形態における窒化物半導体レーザ素子の製造方法では、ウェハ基板を劈開予定ラインに従って精度良く分割することができる。したがって、チップ形状を安定化して歩留まりを向上させることができる。
以上のように、本実施形態における窒化物半導体レーザ素子の製造方法では、ウェハ基板を劈開予定ラインに従って精度良く分割することができる。したがって、チップ形状を安定化して歩留まりを向上させることができる。
(変形例)
上記実施形態においては、チップ10がリッジ構造を有する電流狭窄部を備える場合について説明したが、非リッジ構造(埋込型構造)の電流狭窄部を備えていてもよい。埋込型構造とは、注入電流の電流経路となる領域の外側をエッチングにより切り出し、当該領域の両側に埋め込み層として別の半導体層を積層する構造である。この場合にも、上述した実施形態と同様の効果が得られる。
上記実施形態においては、チップ10がリッジ構造を有する電流狭窄部を備える場合について説明したが、非リッジ構造(埋込型構造)の電流狭窄部を備えていてもよい。埋込型構造とは、注入電流の電流経路となる領域の外側をエッチングにより切り出し、当該領域の両側に埋め込み層として別の半導体層を積層する構造である。この場合にも、上述した実施形態と同様の効果が得られる。
さらに、上記実施形態においては、分割ガイド溝22の点状部の形状が雫型(涙型)である場合について説明したが、点状部の形状は、平面視において、劈開の進行方向の先端側が後端側よりも狭い形状であればよく、例えば三角形や扇形などであってもよい。また、点状部の形状は、平面視において、劈開の進行方向に向かって漸次幅狭となる形状に限定されるものではなく、例えばステップ状の形状を有していてもよい。また、点状部の形状は、平面視において、劈開の進行方向の先端側が鋭利な形状に限定されるものではなく、例えば台形などであってもよい。
10…窒化物半導体レーザ素子(チップ)、11…窒化物半導体基板、12…半導体層、13…リッジ部、20…ウェハ基板、21…分割ウェハ、22…分割ガイド溝、23…バー状チップ
Claims (12)
- 窒化物半導体基板上に、共振器端面を備えた発光層を含む窒化物半導体層が積層されてなる窒化物半導体レーザ素子の製造方法であって、
前記窒化物半導体基板上に前記窒化物半導体層が積層されたウェハ基板を準備する工程と、
前記ウェハ基板の前記窒化物半導体層上に、劈開されて前記共振器端面となる面が延在する第1方向に沿って離散的に配置された複数の点状部を含む第1分割ガイド溝を形成する工程と、を含み、
前記複数の点状部は、それぞれ前記第1方向に直交する第2方向の幅に関して、先端側が後端側よりも狭い形状を有し、且つ、前記点状部の前記先端側が当該点状部に隣接する他の前記点状部の前記後端側に対向して配置されることを特徴とする窒化物半導体レーザ素子の製造方法。 - 前記第1分割ガイド溝に従って、前記点状部の前記先端側から当該点状部に隣接する他の前記点状部の前記後端側に向けて前記ウェハ基板を劈開し、前記共振器端面となる面を形成する工程をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の窒化物半導体レーザ素子の製造方法。
- 前記点状部は、前記第2方向の幅に関して、前記後端側から前記先端側に向かって漸次幅狭となる形状を有することを特徴とする請求項1または2に記載の窒化物半導体レーザ素子の製造方法。
- 前記点状部は、前記先端側が鋭利な形状を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の窒化物半導体レーザ素子の製造方法。
- 前記点状部は、前記第1方向および前記第2方向に直交する方向の深さに関して、前記後端側から前記先端側に向かって漸次浅くなる形状を少なくとも一部に有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の窒化物半導体レーザ素子の製造方法。
- 前記第1分割ガイド溝を形成する工程では、
レーザ加工により前記第1分割ガイド溝を形成することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の窒化物半導体レーザ素子の製造方法。 - 前記第1分割ガイド溝を形成する工程では、
ドライエッチングにより前記第1分割ガイド溝を形成することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の窒化物半導体レーザ素子の製造方法。 - 前記第1分割ガイド溝を形成する工程では、
前記共振器を構成する光導波路の上方を除いた箇所に前記第1分割ガイド溝の前記点状部を形成することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の窒化物半導体レーザ素子の製造方法。 - 前記窒化物半導体層に対し、前記第1方向に互いに隣接して配置される複数の光導波路を形成する工程を有し、
前記第1分割ガイド溝を形成する工程では、
前記第1方向に互いに隣接する前記点状部の離間距離が、前記第1方向に互いに隣接する前記光導波路の離間距離以下となるように、前記第1分割ガイド溝の前記点状部を形成することを特徴とする請求項8に記載の窒化物半導体レーザ素子の製造方法。 - 前記窒化物半導体層上に、前記第2方向に沿って第2分割ガイド溝を形成する工程と、
前記第2分割ガイド溝に従って前記ウェハ基板を分割する工程と、をさらに含むことを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載の窒化物半導体レーザ素子の製造方法。 - 窒化物半導体基板上に、劈開により形成された第1方向に延在する共振器端面を備えた発光層を含む窒化物半導体層が積層されてなる窒化物半導体レーザ素子であって、
前記窒化物半導体層の前記第1方向に延在する辺の一部に、前記第1方向に直交する第2方向の幅が前記第1方向の一端側と他端側とで異なる凹部が形成されていることを特徴とする窒化物半導体レーザ素子。 - 窒化物半導体基板上に、発光層を含む窒化物半導体層が積層されてなるウェハ基板であって、
前記ウェハ基板の前記窒化物半導体層上に、劈開後に共振器端面となる面が延在する第1方向に沿って離散的に配置された複数の点状部を含む第1分割ガイド溝が形成され、
前記複数の点状部は、それぞれ前記第1方向に直交する第2方向の幅に関して、先端側が後端側よりも狭い形状を有し、且つ、前記点状部の前記先端側が当該点状部に隣接する他の前記点状部の前記後端側に対向して配置されていることを特徴とするウェハ基板。
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