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JP2018114491A - 気体分離膜 - Google Patents

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JP2018114491A
JP2018114491A JP2017234224A JP2017234224A JP2018114491A JP 2018114491 A JP2018114491 A JP 2018114491A JP 2017234224 A JP2017234224 A JP 2017234224A JP 2017234224 A JP2017234224 A JP 2017234224A JP 2018114491 A JP2018114491 A JP 2018114491A
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弘 江口
Hiroshi Eguchi
弘 江口
山中 一広
Kazuhiro Yamanaka
一広 山中
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Abstract

【課題】分離温度35℃以上、70℃以下温域で優れたCO2とメタンの気体分離性能を有する気体分離膜、それを用いた気体の分離方法及び気体分離装置の提供。【解決手段】式(1)で表される繰り返し単位を有するポリイミドを含む、気体分離膜。前記ポリイミドの重量平均分子量Mwが2万〜50万である気体分離膜。50〜400℃で加熱したポリイミドを用いる気体分離膜。50℃、150kPa下のCO2の透過係数PCO2が10Barrer以上であり、CO2とメタンとの透過係数(PCO2/PCH4)が40以上である、気体分離膜。特に天然ガス中のCO2の除去するに好適である気体分離膜。【選択図】なし

Description

本発明は、気体分離膜、それを用いた気体の分離方法および気体分離装置に関する。
従来、メタン(CH)を含む天然ガスから二酸化炭素(CO)等の酸性ガスを除去し精製する方法として、酸性ガスをアミン類等に吸着させる化学吸収法が用いられてきた。化学吸収法は、酸性ガスをアミンに吸着させることで、高純度のメタンが効率よく得られる方法である。しかしながら、化学吸収法を用い天然ガスを精製するには、精製量に対し大型の気体分離装置を必要とし、建設費用がかかる、また、精製工程で吸収剤として用いるアミンを再利用するための費用がかかる等の問題がある。
比較して、気体分離膜を用いる気体分離方法は、気体の処理量に対し小型の気体分離装置を使用でき、設置面積が限られた天然ガスの洋上プラント等に有利である。天然ガスを分離する際に、気体分離膜を通過させる駆動力に、採ガス時の天然ガスの圧力を利用することができる。
気体分離膜を用いる天然ガスの分離精製工程において、気体分離膜の材料には、ポリイミド等の高分子が用いられている。ポリイミド膜は、室温(約20℃)では、例えば、二酸化炭素とメタンの優れた分離性能を発現する。しかしながら、天然ガスの分離精製は採ガスと連続して行われ、これより高温域である50℃付近で行われるのが一般的である。ポリイミド膜を用いると、50℃付近では二酸化炭素とメタンの選択性が低下し、高純度のメタンが得られない傾向がある。例えば、非特許文献1には、ポリイミド膜による二酸化炭素とメタンの分離選択性は、高温域程、低下することが記載されている。
天然ガスは可燃性ガスとしての軽い炭化水素ガスを含む化石燃料であり、含まれる炭化水素ガスとして、具体的には、メタン、エタン、プロパン、ブタンまたはペンタンを例示することができる。天然ガスは炭化水素ガスの他に、窒素、酸素、炭酸ガス、水蒸気、硫化水素ガス、亜硫酸ガス、または硫黄酸化物ガス等の不燃性ガスを含むため、燃料として使用する際はこれら不燃性ガスを除去し、可燃性ガスを分離精製することが好ましい。
一般的に気体分離膜は、気体分離時の気体の分離選択性と透過性が相反する関係にあるため、透過性の高い高分子膜は、分離選択性に劣る。しかしながら、特に前記高温域において、気体の透過性が高く且つ気体の分離選択性に優れた気体分離膜が求められ、従来のポリイミド膜に対し、優れた気体分離性能を有する高分子材料の開発が急がれている。
特許文献1には、フェニレンジアミン骨格を有し、そのフェニレンジアミン上の少なくとも1つの水素原子がヘキサフルオロイソプロパノール基(2−ヒドロキシ−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロイソプロピル基、−C(CFOH 以下、HFIP基と呼ぶことがある)に置換した含フッ素重合性単量体とそれを用いた高分子化合物であるポリイミドが開示されている。特許文献2〜5には、HFIP基を含むポリイミド構造を有する、気体分離膜が開示されている。
特許文献6には、高濃度の二酸化炭素を含有するバイオガスからメタンを高効率に分離精製可能なメタン分離方法、それを用いたメタン分離装置、およびメタン利用システムが開示され、気体分離膜モジュールが使用されている。
特開2007−119504号公報 特開2013−10096号公報 特開2014−128787号公報 特開2014−128788号公報 特開2016−137484号公報 特開2007−297605号公報
Journal of Membrane Science, Vo47, 203−215,1989
温度50℃において、天然ガスを分離した際の二酸化炭素の透過係数が10Barrer以上で、かつ二酸化炭素とメタンの透過係数比(CO透過係数/CH透過係数)が40を超える気体分離性能を有する気体分離膜は、従来技術において開示されていない。
本発明は、優れた気体分離性能を有する気体分離膜、それを用いた気体の分離方法および気体分離装置を提供することを目的とする。具体的には、分離温度35℃以上、70℃以下の高温領域において、天然ガスから二酸化炭素を除去し、高濃度のメタンを含む気体を得るのに優れた気体分離膜、それを用いた気体の分離方法および気体分離装置を提供することを目的とする。特に、分離温度50℃の高温域において、二酸化炭素とメタンを含む気体を分離した際の二酸化炭素の透過係数が10Barrer以上で、かつ二酸化炭素とメタンの透過係数比(CO透過係数/CH透過係数)が40を超える気体分離性能を有する気体分離膜を提供することを目的とする。
本発明者らが、鋭意検討したところ、HFIP基を有するポリイミドの中で、フェニレンジアミン骨格にHFIP基を有するジアミンと4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物(以下、DSDAと呼ぶことがある)を重合して得られるポリイミドを気体分離膜に用いることで、温度50℃において、二酸化炭素とメタンを含む気体を分離した際の二酸化炭素の透過係数が10Barrer以上、且つ二酸化炭素とメタンの透過係数比(CO透過係数/CH透過係数)40を超える気体分離性能が得られることに到達し、本発明を完成させるに至った。
尚、1Barrer=1×10−10cm(STP)・cm/sec・cm・cmHgである。
また、本発明者らは、当該ポリイミドを気体分離膜は、酸素と窒素の透過係数比が異なり、酸素と窒素を含む気体において、酸素または窒素を濃縮できることを見出した。
本発明は、以下の発明1〜17を含む。
[発明1]
式(1)で表される繰り返し単位を有するポリイミドを含む、気体分離膜。
Figure 2018114491
(式(1)中、Rは式(2)で表される2価の有機基である。
Figure 2018114491
式(2)中、R2は水素原子、アルキル基またはフルオロアルキル基であり、aは1〜2の整数である。)
[発明2]
前記ポリイミドが、
さらに、式(3)で表される繰り返し単位を含むポリイミドである、発明1の気体分離膜。
Figure 2018114491
(式(3)中、Rは前記式(1)のRと同義である。Rは、以下の式で表されるいずれかの4価の有機基である。)
Figure 2018114491
[発明3]
前記Rが、以下のいずれかの2価の有機基である、発明1または発明2の気体分離膜。
Figure 2018114491
[発明4]
前記ポリイミドの重量平均分子量が、20000以上、500000以下である、発明1〜3の気体分離膜。
[発明5]
50℃以上、400℃以下で加熱した前記ポリイミドを用いる、発明1〜4の気体分離膜。
[発明6]
分離する気体が、少なくとも二酸化炭素とメタンを含む気体である、発明1〜5の気体分離膜。
[発明7]
50℃、150kPa下における二酸化炭素の透過係数が10Barrer以上であり、二酸化炭素とメタンとの透過係数比(CO透過係数/CH透過係数)が40以上である、発明6の気体分離膜。
[発明8]
二酸化炭素とメタンを含む気体が天然ガスである、発明6または発明7の気体分離膜。
[発明9]
発明6〜8の気体分離膜を用いて、二酸化炭素とメタンを含む気体からメタンを分離する、気体の分離方法。
[発明10]
発明6〜8の気体分離膜を用いて、二酸化炭素およびメタンを含む気体から二酸化炭素を分離する、気体の分離方法。
[発明11]
気体の分離を35℃以上、70℃以下で行う、発明9または発明10の気体の分離方法。
[発明12]
発明1〜8の気体分離膜を有する気体分離膜モジュール。
[発明13]
発明1〜8の気体分離膜を有する気体分離装置。
[発明14]
分離する気体が、少なくとも酸素と窒素を含む気体である、発明1〜5の気体分離膜。
[発明15]
酸素と窒素を含む気体が空気である、発明14の気体分離膜。
[発明16]
発明14〜15の気体分離膜を用いて、酸素と窒素を含む気体から酸素を分離する、気体の分離方法。
[発明17]
発明14〜15の気体分離膜を用いて、酸素および窒素を含む気体から窒素を分離する、気体の分離方法。
本発明により、分離温度35℃以上、70℃以下において、優れた気体分離性能を有する気体分離膜、それを用いた気体の分離方法および気体分離装置を得られた。その気体分離性能は、高温域(50℃)において、二酸化炭素とメタンを含む気体を分離した際の二酸化炭素の透過係数が10Barrer以上であり、且つ二酸化炭素とメタンの透過係数比(CO透過係数/CH透過係数)が40を超える。
本発明により、天然ガスから二酸化炭素を除去し、高濃度のメタンを含むガスを得るのに優れた気体分離膜、それを用いた気体の分離方法および気体分離装置が得られた。
実施例および比較例で得られた気体分離膜の気体透過性能試験(50℃試験環境温度)で測定した、COの透過係数とCO/CH透過係数比(CO透過係数/CH透過係数)の関係を表わすグラフである。
以下の実施形態における各構成およびそれらの組み合わせは、本発明の実施形態の一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換およびその他の変更が可能である。また、本発明は実施形態によって限定されることはなく、特許請求の範囲によってのみ限定される。
二酸化炭素とメタンを含む気体から二酸化炭素またはメタンを分離する気体分離膜において、気体分離膜の二酸化炭素の透過係数が大きいほど、単位時間当たりのガス処理量に優れ、二酸化炭素とメタンの透過係数比(CO透過係数/CH透過係数)が大きいほど、二酸化炭素とメタンの分離選択性に優れる。
気体分離膜において気体の透係性は、気体が膜にどれくらい溶け込むかを表わす溶解度(以下、溶解度係数と呼ぶことがある)と気体が膜をどれくらい速く移動するかの拡散速度(以下、拡散係数と呼ぶことがある)によって影響され、透過係数は溶解度係数と拡散係数の積で表される。
当該気体分離膜において、CO溶解度係数とCO拡散係数の温度依存性は互いに相殺され、結果としてCO透過係数の温度依存性が低いと推測される。且つ、当該気体分離膜に用いられる前記ポリイミド中のHFIP基を有するフェニレンジアミン由来の骨格がポリイミド中の自由体積を増加させることで、動的分子サイズの大きいCHの膜への透過に関する活性化エネルギーを下げて、結果として、CHの温度依存性が低くなる、且つ、該当気体分離膜は、二酸化炭素とメタンの分離選択に最適な自由体積を持ち、高い二酸化炭素とメタンの透過係数比(CO透過係数/CH透過係数)を発現すると推察される。従って、50℃の高温域において、二酸化炭素の透過係数が10Barrer以上、且つ二酸化炭素とメタンの透過係数比が40を超える気体分離性能が得られたと推察される。
1.ポリイミド
本発明の気体分離膜が含むポリイミドについて説明する。
[式(1)で表される繰り返し単位を有するポリイミド]
本発明の気体分離膜は、一般式(1)で表される繰り返し単位を有するポリイミドを含む、気体分離膜である。以後、一般式(1)で表される繰り返し単位を繰り返し単位(1)、一般式(1)で表される繰り返し単位を有するポリイミドをポリイミド(1)と呼ぶことがある。
Figure 2018114491
(式(1)中、Rは式(2)で表される2価の有機基である。
Figure 2018114491
式(2)中、R2は水素原子、アルキル基またはフルオロアルキル基であり、aは1〜2の整数である。)
は2価の有機基であり、直鎖構造のみならず、炭素原子による脂環、不飽和環、芳香環または多環構造を有してもよく、複素環構造を有してもよく、水素原子、フッ素原子、塩素原子、酸素原子、硫黄原子または窒素原子を含有していてもよい。また、水素原子の一部または全部が、アルキル基、フルオロアルキル基、カルボキシル基、ヒドロキシ基またはシアノ基で置換されていてもよい。
は、好ましくは、以下のいずれかの2価の有機基である。
Figure 2018114491
本発明の気体分離膜に用いるポリイミド(1)は、好ましくは、以下のいずれかの繰り返し単位を有するポリイミド(1)である。
Figure 2018114491
特に好ましくは、これら中でも以下の繰り返し単位を有するポリイミド(1)である。
Figure 2018114491
繰り返し単位(1)は、ポリイミド(1)中に規則的に配列されていてもよいし、不規則に配列していてもよい。
[式(3)で表される繰り返し単位を有するポリイミド]
本発明の気体分離膜が含むポリイミド(1)は、さらに式(3)で表される繰り返し単位を有してもよい。以後、一般式(3)で表される繰り返し単位を繰り返し単位(3)と呼ぶことがある。
Figure 2018114491
は2価の有機基であり、直鎖構造のみならず、炭素原子による脂環、不飽和環、芳香環または多環構造を有してもよく、複素環構造を有してもよく、水素原子、フッ素原子、塩素原子、酸素原子、硫黄原子または窒素原子を含有していてもよい。また、水素原子の一部または全部が、アルキル基、フルオロアルキル基、カルボキシル基、ヒドロキシ基またはシアノ基で置換されていてもよい。
は、好ましくは、以下のいずれかの有機基である。
Figure 2018114491
は、以下の式で表されるいずれかの4価の有機基である。
Figure 2018114491
は、好ましくは、以下の式で表されるいずれかの有機基である。
Figure 2018114491
本発明の気体分離膜に用いるポリイミド(1)は、好ましくは、繰り返し単位(1)に加え、以下のいずれかの繰り返し単位(3)を有するポリイミドである。
Figure 2018114491
特に好ましくは、これら中でも以下の繰り返し単位(3)を有するポリイミド(1)である。
Figure 2018114491
ポリイミド(1)が繰り返し単位(1)に加え、さらに繰り返し単位(3)を有する場合において、繰り返し単位(1)と繰り返し単位(3)の存在比は、特に限定されるものではないが、繰り返し単位(1)と繰り返し単位(3)を有するポリイミド(1)を本発明の気体分離膜として使用する際、所望の二酸化炭素とメタンの分離選択性能を得るためには、繰り返し単位(1)の存在が、繰り返し単位(3)を1として、好ましくは、0.05以上あり、さらに好ましくは0.1以上であり、さらに好ましくは0.5以上である。すなわち、繰り返し単位(1):繰り返し単位(3)=0.05:1〜1:0である。
[ポリイミドの重量平均分子量]
本発明の気体分離膜が含む、ポリイミド(1)の重量平均分子量(Mw)は、20000以上、500000以下が好ましく、30000以上、200000以下特に好ましい。20000以上であれば、強靭な気体分離膜を得ることができ、500000以下であれば成膜可能である。ここで、重量平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィ(GPC)により測定し、標準ポリスチレン検量線を用いポリスチレン換算して得られる値である。
2.ポリイミドの製造方法
本発明の気体分離膜が含むポリイミド(1)の製造方法について説明する。
ポリイミド(1)は、式(4)で表されるフェニレンジアミンと式(5)で表されるテトラカルボン酸二無水物とを反応させて得ることができる。
Figure 2018114491
式(4)中、aおよびR2は式(2)のaおよびR2とそれぞれ同義である。式(2)中のaおよびR2は、式(4)で表されるフェニレンジアミン中のaおよびbにそれぞれ由
来する。
Figure 2018114491
具体的には、以下の(A)または(B)のポリイミドの製造方法を示すことができる。(A):式(4)で表されるフェニレンジアミンと式(5)で表されるテトラカルボン酸二無水物を有機溶剤中で縮重合してポリアミック酸を得て、次いで該ポリアミック酸を脱水閉環させてイミド化することでポリイミド(1)を得るポリイミドの製造方法。
(B):式(4)で表されるHFIP基を有するフェニレンジアミンと式(5)で表されるテトラカルボン酸二無水物の共存下、150℃以上に加熱溶融し反応させることで、ポリイミド(1)を得るポリイミドの製造方法。
(A)または(B)のポリイミドの製造方法において、得られるポリイミドの物性の調整等の必要に応じ、式(4)で表される以外のジアミン、式(5)で表される以外のテトラカルボン酸二無水物、またはその両方を加えてもよい。
(A)のポリイミドの製造方法について説明する。
以下に示す様に、(A)のポリイミドの製造方法は式(4)で表されるフェニレンジアミンと式(5)で表されるテトラカルボン酸二無水物を有機溶剤中で縮重合してポリアミック酸を得て、次いで該ポリアミック酸を脱水閉環させてイミド化することでポリイミド(1)を得る方法である。
Figure 2018114491
使用する有機溶剤は、式(4)で表されるフェニレンジアミンと式(5)で表されるテトラカルボン酸二無水物からポリアミック酸を得る縮重合反応を阻害しないものでなければよい。このような有機溶剤として、アミド系溶媒、芳香族系溶媒、ハロゲン系溶媒、ラクトン類溶媒、アルコール類溶媒またはグリコールエーテル類溶媒を挙げることができる。これらの有機溶剤は単独で用いてもよいし、二種以上を併用してもよい。
アミド系溶媒としては、具体的には、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルリン酸トリアミド、またはN−メチル−2−ピロリドンを例示することができる。
芳香族系溶媒としては、具体的には、ベンゼン、アニソール、ジフェニルエーテル、ニトロベンゼン、ベンゾニトリル、またはp−クロロフェノールを例示することができる。ハロゲン系溶媒としては、具体的には、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、または1,1,2,2−テトラクロロエタンを例示することができる。
ラクトン類溶媒としては、具体的には、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、γ−カプロラクトン、ε−カプロラクトン、またはα−メチル−γ−ブチロラクトンを例示することができる。
アルコール類溶媒としては、具体的には、n−ブチルアルコールを例示することができる。
グリコールエーテル類溶媒としては、具体的には、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、または2−ブトキシエタノールを例示することができる。
式(4)で表されるフェニレンジアミンと式(5)で表されるテトラカルボン酸二無水物からポリアミック酸を得る縮重合反応における反応温度は通常−20℃以上、80℃以下で行う。ジアミンとテトラカルボン酸二無水物との縮重合反応は、モル比で表して1対1で反応することから、前記縮重合反応において、式(4)で表されるフェニレンジアミンと式(5)で表されるテトラカルボン酸二無水物の存在比を、モル比で表して、1対1とすることが好ましい。
ポリイミド(1)は、重合反応で得られたポリアミック酸をさらに脱水閉環させイミド化することで得られる。
脱水閉環は、縮重合直後のポリアミック酸を100℃以上、350℃以下に加熱すること、または0℃以上、50℃以下で式(4)で表されるフェニレンジアミンに対し、ピリジンまたはトリエチルアミン等の塩基と無水酢酸をそれぞれ2モル当量以上、10当量以下を加えることでイミド化し、ポリイミド(1)の溶液を得ることができる。得られたポリイミド(1)溶液は、そのまま後述の気体分離膜の製造に供してもよく、あるいは、濃縮または希釈してもよく、あるいは、ポリイミド(1)の溶液中から有機溶剤等を除去してポリイミド(1)そのものを得てもよい。
3.気体分離膜
本発明の気体分離膜は、特に二酸化炭素の透過性に優れ、二酸化炭素と炭化水素を含む混合ガス、特に二酸化炭素とメタンを含む混合ガスの分離に優れる。本発明の一実施形態に係る気体分離膜は、少なくとも二酸化炭素とメタンを含む気体から、二酸化炭素またはメタンを分離するための気体分離膜である。
本発明の気体分離膜は、ポリイミド(1)を少なくとも含む。本発明の気体分離膜において、ポリイミド(1)の含有率は、40質量%以上であることが好ましく、より好ましくは80質量%以上であり、ポリイミド(1)のみからなることが特に好ましい。膜物性を調整するために、ポリイミド(1)以外の各種高分子化合物を成分として含有してもよい。このような高分子化合物としては、アクリル系樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ビスマレイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ビニル系樹脂、ゴム、ワックス、シェラックその他天然樹脂等が使用できる。また。これらは、2種類以上併用してもかまわない。
本発明の気体分離膜が含むポリイミド(1)を、加熱(焼成)する際の温度は、好ましくは、50℃以上、400℃以下であり、さらに、好ましくは、100℃以上、325℃以下であり、特に、好ましくは、150℃以上、320℃以下である。加熱温度が、50℃より低い温度では、気体分離膜としての密綱な分離層を得ることが難しく、400℃より高い温度では、ポリイミド(1)の熱分解が懸念され、気体分離膜として使用するのに十分な機械強度を得ることが難しい。
加熱時間は、好ましくは、30分以上、24時間以下であり、さらに好ましくは、1時間以上、12時間以下である。
4.気体分離膜の性能
気体透過係数、特にCO透過係数について、150kPa、50℃の条件下で、CO透過係数は10バーレル(Barrer)以上が好ましい。150kPa、50℃の条件下で、二酸化炭素とメタンとの透過係数比(CO透過係数/CH透過係数)は40以上が好ましく、42以上が特に好ましい、45以上がさらに好ましい。
中でも、150kPa、50℃の条件下で、気体透過係数について、CO透過係数が10バーレル(Barrer)以上、かつ、二酸化炭素とメタンとの透過係数比(CO透過係数/CH透過係数)が45以上であると、高い透過性と非常に優れたガス選択性とを同時に満足する気体分離膜であるため、特に好ましい。
本発明の気体分離膜の気体分離性能は、50℃において、CO透過係数が10バーレル以上であり、二酸化炭素とメタンとの透過係数比(CO透過係数/CH透過係数)が40以上である。
実施例に記載の様に、本発明の気体分離膜を用いると、150kPa、50℃の条件下で、CO透過係数が10バーレル(Barrer)以上、二酸化炭素とメタンとの透過係数比(CO透過係数/CH透過係数)40以上が得られ、高い二酸化炭素透過性とガス選択性とを同時に満足することができる。
5.気体分離膜の形状
本発明の気体分離膜は、緻密層からなる対称膜であってもよく、または緻密層と多孔質層からなる非対称膜であってもよい。非対称膜の場合、緻密層はガス種によって透過速度が異なり、ガス混合物を分離する役割を果たす一方で、多孔質層は、膜形状を保持するための支持体としての役割を果たすことが可能となる。非対称膜の形状は、例えば、平坦な膜状、中空糸膜状のいずれの形状であってもよい。
対称膜の場合、その厚みは、好ましくは、500nm以上、1mm以下であり、さらに好ましくは、10μm以上、100μm以下である。500nmより薄いと製膜が容易でなく破れやすい、1mmより厚いと気体が透過し難い。
非対称膜の平坦な膜状とする場合、その緻密層の層厚は、好ましくは、10nm以上、10μm以下であり、さらに、好ましくは、30nm以上、1μm以下である。10nmより薄いと製膜が容易でなく破れやすい、10μmより厚いと、気体が透過し難い。その多孔質層の層厚は、好ましくは、5μm以上、2mm以下であり、さらに、好ましくは、10μm以上、500μm以下である。5μmより薄いと製膜が容易でなく破れやすい、2mmより厚いと気体が透過し難い。
非対称膜を中空糸膜状とする場合には、外側を緻密層、内側を多孔質層とすることが好ましく、内径は、好ましくは、10μm以上、4mm以下であり、さらに、好ましくは、20μm以上、1mm以下である、外径は、好ましくは、30μm以上、8mm以下であり、さらに、好ましくは、50μm以上1.5mm以下が特に好ましい。内径が10μm未満、外径が30μm未満では、中空糸膜状に製造し難く、内径が1mm未満、外径が8mm未満では、中空糸膜状の気体分離膜として実用に適していない。
6.気体分離膜の製造方法
本発明の気体分離膜は、ポリイミド(1)を有機溶剤に溶解した溶液とし、基材上にスピンコート、スプレーコート、フローコート、含浸コート、ハケ塗り等、通常用いられる方法で塗布した後、そのままの形状で製膜あるいは成形し製造することができる。
有機溶剤の種類は、ポリイミド(1)が溶解し、加熱温度以下で揮発するものであればよく、好ましくは、(A)のポリイミド(1)の製造方法で示した種類の有機溶剤を用いることができる。また、(A)のポリイミドの製造方法で用いた、前記ポリイミド(1)の溶液を用いてもよい。得られた気体分離膜は、製膜後、あるいは成形時、50℃以上、400℃以下の温度で加熱することが好ましい。
また、(A)のポリイミド(1)の製造方法で得られたポリアミック酸の溶液を基材上に塗布し、50℃以上、400℃以下上記の加熱温度で加熱することで有機溶剤を揮発させるとともに脱水閉環反応を進行させてポリイミド(1)の膜とし、本発明の気体分離膜とすることもできる。
溶液中のポリイミド(1)またはその前駆体であるポリアミック酸の濃度は、好ましくは、5質量%以上、50質量%以下であり、さらに、好ましくは、10質量%以上、40質量%以下である。また、塗布する溶液は、ポリイミド(1)の溶液またはポリアミック酸の溶液を貧溶媒に注いでポリイミド(1)ポリアミック酸またはを沈殿、回収、乾燥させた後に、有機溶剤に再溶解させた溶液を用いてもよい。
気体分離膜を製造する際に、ポリイミド(1)溶液、またはその前駆体であるポリアミック酸溶液を塗布する基材には、ガラス、シリコンウエハ、金属、金属酸化物、セラミックス、または樹脂を挙げることができる。
本発明の気体分離膜として、対称膜を製造する場合、前述のポリアミック酸溶液を用いる際には、例えば、ガラス基板等の基材にスピンコーターまたはアプリケーター等を用いて湿式塗布した後、空気、窒素またはアルゴン等の乾燥気体中で加熱を行うことで、有機溶剤の蒸発、前記環化脱水反応を経て焼成体を得た後、前記基材から該焼成体を剥離させることで得られる。ポリイミド(1)の溶液を用いる場合、例えば、ガラス基板やPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)基板等の基材にスピンコートまたはアプリケーター等を用いて塗布した後、空気、窒素、またはアルゴン等の乾燥気体中で加熱を行うことで、有機溶剤の蒸発を経て焼成体を得た後、前記基材から剥離させることで得られる。
本発明の気体分離膜とする際、非対称膜を得る製造として、具体的には、ポリイミド(1)の溶液を圧力容器内に入れ、その吐出口から、溶液中の有機溶剤と相溶するがポリイミドは溶解しない貧溶媒を満たした浴内に吐出させて、得られたポリイミド膜の表面近傍に存在する溶媒を空気中に蒸発させ、表面側に緻密層を形成した後、浴側は微細な多孔質層を形成させる方法を例示することができる。
この際、貧溶媒としては、水、または水と有機溶剤の混合液が好適に使用される。この混合溶液の組成は、水と有機溶剤の混合液を使用する場合、混合溶液の全質量に対して、水が30質量%以上、90質量%以下、好ましくは、40質量%以上、80質量%以下、含まれることが好ましい。有機溶剤はアルコール系溶剤またはケトン系溶剤を挙げることができる。
アルコール系溶剤としては、具体的には、メタノール、エタノールまたはイソプロパノールを例示することができる。ケトン系溶剤としては、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトンまたはジエチルケトンを例示することができる。
本発明の気体分離膜として、複合膜を製造する場合には、ポリイミド(1)を含有する塗布液を多孔質の支持体(多孔質支持体)上に塗布して気体分離層を形成させることが好ましい。塗布液中のポリイミド(1)の含有量は特に限定されないが、0.1質量%以上、30質量%以下であることが好ましく、0.3質量%以上、10質量%以下であることが特に好ましい。ポリイミド(1)の含有量が低すぎると、支持体上に塗布製膜した際に、多孔質部位に浸透し、分離層表面に欠陥が生じるため好ましくない。また含有量が高すぎると、多孔質部位が高濃度に充填され、分離層も厚くなり透過性が低下する可能性があるので好ましくない。ポリイミド(1)の分子量、構造、溶液粘度を調整することで、複合膜を適切に製造することができる。複合膜を製造する際に、ポリイミド(1)と多孔質支持層の間に、支持層の表面の平滑化のために、シロキサン化合物等の他の層が存在してもよい。
多孔質支持体の素材としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデンの含フッ素樹脂等、ポリスチレン、酢酸セルロース、ポリウレタン、ポリアクリロニトリル、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド等の各種樹脂を挙げることができる。
7.気体の分離方法
本発明の気体の分離方法は、本発明のポリイミド(1)を含む気体分離膜を用いて。少なくとも2種以上の種類の気体を含む気体から特定の種類の気体を分離する方法である。
本発明の気体の分離方法は、気体が二酸化炭素のような酸性ガスを含む場合、特に優れた性能を発揮する。本発明の気体の分離方法は、本発明の気体分離膜が特に二酸化炭素の透過性に優れるので、二酸化炭素と炭化水素を含む気体、特に二酸化炭素とメタンを含む気体の分離に好適に用いることができ、特に、二酸化炭素とメタンを含む気体から、二酸化炭素またはメタンを選択性よく好適に分離することができる。
本発明の気体の分離方法を用いると50℃において、CO透過係数は10バーレル以上が得られ、二酸化炭素とメタンとの透過係数比(CO透過係数/CH透過係数)は40以上が得られる。
実施例に記載の様に、本発明の気体の分離方法を用いると、150kPa、50℃の条件下で、CO透過係数が10バーレル(Barrer)以上、二酸化炭素とメタンとの透過係数比(CO透過係数/CH透過係数)40以上が得られ、高い二酸化炭素透過性とガス選択性とを同時に満足することができる。
二酸化炭素とメタンを含む気体、特に、天然ガスの分離を35℃以上、70℃以下で行うことが好ましい。より好ましくは、40℃以上、60℃以下である。さらに好ましくは、45℃以上、55℃以下である。
[気体]
本発明の気体分離膜が分離する気体は特に限定されないが、二種以上の気体を含む気体であって、好ましくは、二酸化炭素および炭化水素を含む気体であり、特に、二酸化炭素およびメタンを含む気体である。二酸化炭素およびメタンを含む気体全量に対する二酸化炭素の存在比は、質量%で表わして、好ましくは、1%以上、80%以下であり、さらに好ましくは5%以上、60%以下であり、さらに好ましくは、7%以上50%以下である。
二酸化炭素およびメタン以外の気体としてはその種類は特に問わないが、水素、ヘリウム、一酸化炭素、硫化水素、酸素、窒素、アンモニア、硫黄酸化物(SOx)、窒素酸化物(NOx)、メタン以外の炭化水素、不飽和炭化水素、パーフルオロ化合物等を挙げることができる。ここで、メタン以外の炭化水素としては、エタン、プロパン、ブタンまたはペンタンを例示することができる、不飽和炭化水素としては、エチレン、プロピレンを例示することができる。パーフルオロ化合物としては、テトラフルオロエタンを上げことができる。
本発明の気体分離膜が分離する気体として、具体的には、天然ガスを挙げることができ、天然ガスが含む不燃性ガスを分離し、可燃性ガス成分である炭化水素の分離精製に有効に使用することができる。
本発明の気体分離膜が分離する気体として、具体的には、バイオガスを挙げることができ、メタンと二酸化炭素を含むバイオガスから、低透過性ガスであるメタンを分離精製に好適に用いることができる。
本発明の気体分離膜が分離する気体として、具体的には、石油回収増進法(EOR)で得られる混合ガスを挙げることができ、メタンと二酸化炭素を含む混合ガスから、低透過性ガスであるメタンを分離精製に好適に用いることができる。さらに分離回収した二酸化炭素は、EOR用のガスとして、好滴に使用することができる。
8.気体分離装置
本発明の気体分離膜は気体を分離回収または分離精製させるための手段として、気体分離装置に使用することができる。
本発明の気体分離膜は、ハウジング内に収めることで気体分離膜モジュールとして好適に用いることができる。気体分離膜モジュールの種類としては、スパイラル型、中空糸膜型、プリーツ型、管状型、プレート&フレーム型等を挙げることができる。
また、本発明の気体分離膜は、気体分離膜モジュールとして、例えば、特許文献6に記載される吸収液と併用した膜・吸収ハイブリッド法による気体分離回収装置に使用してもよい。
以下に実施例に基づき本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
実施例1
[ポリイミド(A)からなる気体分離膜の作製]
<ポリイミド(A)の調製>
窒素導入管および攪拌翼を備えた容量500mLの三口フラスコに、以下の式に示すHFIP−pPDを20.0g(73mmol)、およびDSDAを26.1g(73mmol)加え、さらに、溶媒としてジメチルアセトアミド(DMAc)を85g加えた後、窒素雰囲気下、室温(20℃)で攪拌し反応液を得た。
得られた反応液に、ピリジンを12.1g(153mmol)、無水酢酸を15.6g(153mmol)、順に加え、さらに24時間攪拌し、イミド化を行った。その後、DMAc(58g)を加えてイミド化後の反応液を希釈し、加圧濾過することで、以下の式に示すポリイミド(A)のDMAc溶液を調製した。
Figure 2018114491
ポリイミド(A)のDMAc溶液のゲル・パーミエーション・クロマトグラフィ(GPC)による分子量の測定結果は、Mw=71000、Mw/Mn=3.0であった。なお、GPCには、東ソー株式会社製、機種名:HLC−8320GPC、カラム:TSKgel SuperHZM−Hを用い、展開溶媒にはテトラヒドロフラン(THF)を用いた。Mwは重量平均分子量、Mnは数平均分子量である。
<気体分離膜の作製>
調製したポリイミド(A)のDMAc溶液をガラス基材上に垂らし、スピンコーターを用い、10秒間かけて回転速度1000rpmに上昇させた後、10秒間、回転を保持し、ガラス基材上に均一に塗布した。窒素雰囲気下、180℃下で30分間乾燥して溶媒を除去し、250℃で2時間加熱した後、冷却し、ガラス基材からポリイミド膜を剥がすことで、上記ポリイミド(A)からなる気体分離膜を得た。
膜厚計で測定したところ、膜厚は38μmであった。尚、膜厚計には、株式会社ニコン製、機種名:DIGIMICRO MH−15を用いた。
実施例2
[ポリイミド(B)からなる気体分離膜の作製]
<ポリイミド(B)の調製>
窒素導入管および攪拌翼を備えた容量500mLの三口フラスコに、以下の式に示すHFIP−pPDを20.0g(73mmol)、DSDAを13.1g(36.5mmol)、および6FDAを16.2g(36.5mmol)加え、溶媒としてDMAcを98g加えた後、窒素雰囲気下、室温で攪拌し反応液を得た。
得られた反応液にピリジンを12.1g(153mmol)、無水酢酸を15.6g(153mmol)、順に加え、さらに24時間攪拌し、イミド化を行った。その後、加圧濾過することで、以下の式に示すポリイミド(B)のDMAc溶液を調製した。
Figure 2018114491
実施例1と同じ機器を用いて同様に測定したポリイミド(B)の分子量は、Mw=86600、Mw/Mn=2.7であった。
<気体分離膜の作製>
調製したポリイミド(B)のDMAc溶液をガラス基材上に垂らし、スピンコーターを用い、10秒間かけて回転速度400rpmに上昇させた後、10秒間、回転を保持し、ガラス基材上に均一に塗布した。窒素雰囲気下、180℃で30分間乾燥して溶媒を除去し、250℃で2時間加熱した後、冷却し、ガラス基材からポリイミド膜を剥がすことで、上記ポリイミド(B)からなる気体分離膜を得た。
実施例1で用いたのと同じ膜厚計で測定したところ、膜厚は41μmであった。
実施例3
[ポリイミド(C)からなる気体分離膜の作製]
<ポリイミド(C)の調製>
窒素導入管および攪拌翼を備えた容量500mLの三口フラスコに、以下の式に示すHFIP−pPDを20.0g(73mmol)、DSDAを13.1g(36.5mmol)、およびBPDAを10.7g(36.5mmol)加え、溶媒としてDMAcを81g加えた後、窒素雰囲気下、室温で攪拌し反応液を得た。
得られた反応液にピリジンを12.1g(153mmol)、無水酢酸を15.6g(153mmol)、順に加え、さらに24時間攪拌し、イミド化を行った。その後、加圧濾過することで、以下の式に示すポリイミド(C)のDMAc溶液を調製した。
Figure 2018114491
実施例1と同じ機器を用いて同様に測定したポリイミド(C)の分子量は、Mw=55100、Mw/Mn=2.8であった。
<気体分離膜の作製>
調製したポリイミド(C)のDMAc溶液をガラス基材上に垂らし、スピンコーターを用い、10秒間かけて回転速度1100rpmに上昇させた後、10秒間、回転を保持し、ガラス基材上に均一に塗布した。窒素雰囲気下、180℃で30分間乾燥して溶媒を除去し、250℃で2時間加熱した後、冷却し、ガラス基材からポリイミド膜を剥がすことで、上記ポリイミド(C)からなる気体分離膜を得た。
実施例1で用いたのと同じ膜厚計で測定したところ、膜厚は、57μmであった。
比較例1
[ポリイミド(P1)からなる気体分離膜の作製]
<ポリイミド(P1)の調製>
窒素導入管および攪拌翼を備えた容量500mLの三口フラスコに、以下の式に示すMDAを30.0g(151mmol)および6FDAを67.2g(151mmol)加え、溶媒としてDMAcを277g加えた後、窒素雰囲気下、室温で攪拌し反応液を得た。
得られた反応液に、ピリジンを47.9g(605mmol)、無水酢酸を67.8g(605mmol)、順に加え、さらに24時間攪拌し、イミド化を行った。その後、加圧濾過することで、以下の式に示すポリイミド(P1)のDMAc溶液を調製した。
Figure 2018114491
実施例1と同じ機器を用いて同様に測定したポリイミド(P1)の分子量は、Mw=63600、Mw/Mn=2.1であった。
<気体分離膜の作製>
調製したポリイミド(P1)のDMAc溶液をガラス基材上に垂らし、スピンコーターを用い、10秒間かけて回転速度700rpmに上昇させた後、10秒間、回転を保持し、ガラス基材上に均一に塗布した。窒素雰囲気下、180℃で30分間乾燥して溶媒を除去し、250℃で2時間加熱した後、冷却し、ガラス基材からポリイミド膜を剥がすことで、上記ポリイミド(P1)からなる気体分離膜を得た。
実施例1で用いたのと同じ膜厚計で測定したところ、膜厚は、35μmであった。
比較例2
[ポリイミド(P2)からなる気体分離膜の作製]
<ポリイミド(P2)の調製>
窒素導入管および攪拌翼を備えた容量500mLの三口フラスコに、以下の式に示すpPDを10.0g(92mmol)および6FDAを41.1g(92mmol)加え、溶媒としてDMAcを100g加えた後、窒素雰囲気下、20℃で攪拌し反応液を得た。得られた反応液にピリジンを15.4g(194mmol)、無水酢酸を19.8g(194mmol)、順に加え、さらに24時間攪拌し、イミド化を行った。その後、加圧濾過することで、以下に示すポリイミド(P2)のDMAc溶液を調製した。
Figure 2018114491
実施例1と同じ機器を用いて同様に測定したポリイミド(P2)の分子量は、Mw=106000、Mw/Mn=2.2であった。
<気体分離膜の作製>
調製したポリイミド(P2)のDMAc溶液をガラス基材上に垂らし、スピンコーターを用い、10秒間かけて回転速度1000rpmに上昇させた後、10秒間、回転を保持し、ガラス基材上に均一に塗布した。窒素雰囲気下、180℃で30分間乾燥して溶媒を除去し、250℃で2時間加熱した後、冷却し、ガラス基材からポリイミド膜を剥がすことで、上記ポリイミド(P2)からなる気体分離膜を得た。
実施例1で用いたのと同じ膜厚計で測定したところ、膜厚計で膜厚を測定したところ、膜厚は、41μmであった。
比較例3
[ポリイミド(P3)からなる気体分離膜の作製]
<ポリイミド(P3)の調製>
窒素導入管および攪拌翼を備えた容量500mLの三口フラスコに、以下の式に示すHFIP−MDAを30.0g(56mmol)およびDSDAを20.2g(56mmol)加え、溶媒としてDMAcを100g加えた後、窒素雰囲気下、室温で攪拌し反応液を得た。
得られた反応液に、ピリジンを9.4g(118mmol)、無水酢酸を12.1g(118mmol)を順に加え、さらに24時間攪拌し、イミド化を行った。その後、加圧濾過することで、以下に示すポリイミド(P3)のDMAc溶液を調製した。
Figure 2018114491
実施例1と同じ機器を用いて同様に測定したポリイミド(P3)の分子量は、Mw=91000、Mw/Mn=3.2であった。
<気体分離膜の作製>
調製したポリイミド(P3)のDMAc溶液をガラス基材上に垂らし、スピンコーターを用い、10秒間かけて回転速度700rpmに上昇させた後、10秒間、回転を保持し、ガラス基材上に均一に塗布した。窒素雰囲気下、180℃で30分間乾燥して溶媒を除去し、300℃で2時間加熱した後、冷却し、ガラス基材からポリイミド膜を剥がすことで、上記ポリイミド(P3)からなる気体分離膜を得た。
実施例1で用いたのと同じ膜厚計で測定したところ、膜厚は、43μmであった。
比較例4
[ポリイミド(P4)からなる気体分離膜]
<ポリイミド(P4)の調製>
窒素導入管および攪拌翼を備えた容量500mLの三口フラスコに、以下の式に示すHFIP−ODAを12.5g(23.5mmol)およびDSDAを8.4g(23.5mmol)を加え、溶媒としてDMAcを31g加えた後、窒素雰囲気下、室温で攪拌し反応液を得た。
得られた反応液に、ピリジンを3.9g(49mmol)、無水酢酸を5.0g(49mmol)、順に加え、さらに24時間攪拌し、イミド化を行った。その後、加圧濾過することで、下記反応式中に示されるポリイミド(P4)のDMAc溶液を調製した。
Figure 2018114491
実施例1と同じ機器を用いて同様に測定したポリイミド(P4)の分子量は、Mw=6
7600、Mw/Mn=2.3であった。
<気体分離膜の作製>
調製したポリイミド(P4)のDMAc溶液をガラス基材上に垂らし、スピンコーターを用い、10秒間かけて回転速度300rpmに上昇させた後、10秒間、回転を保持し、ガラス基材上に均一に塗布した。窒素雰囲気下、180℃で30分間乾燥して溶媒を除去し、250℃で2時間加熱した後、冷却し、ガラス基材からポリイミド膜を剥がすことで、上記ポリイミド(P4)からなる気体分離膜を得た。
以下記載の気体分離性能試験を実施した結果、得られた気体分離膜は、CO透過係数とCH透過係数が等しい値となり、ガス分離選択性を発現しなかった。
比較例5
[ポリイミド(P5)からなる気体分離膜の作製]
<ポリイミド(P5)の調製>
窒素導入管および攪拌翼を備えた容量500mLの三口フラスコに、以下に示すHFIP−ODAを29.3g(55mmol)およびBPDAを16.2g(55mmol)加え、溶媒としてDMAcを100g加え、窒素雰囲気下、室温で攪拌し反応液を得た。得られた反応液に、ピリジンを17.9g(220mmol)、無水酢酸を22.5g(220mmol)を順に加え、さらに24時間攪拌し、イミド化を行った。その後、加圧濾過することで、下記反応式中に示されるポリイミド(P5)のDMAc溶液を調製した。
Figure 2018114491
実施例1と同じ機器を用いて同様に測定したポリイミド(P5)の分子量は、Mw=7
2000、Mw/Mn=3.1であった。
<気体分離膜の作製>
調製したポリイミド(P5)のDMAc溶液をガラス基材上に垂らしスピンコーターを用い、10秒間かけて回転速度450rpmに上昇させた後、10秒間、回転を保持し、ガラス基材上に均一に塗布した。窒素雰囲気下、180℃で30分間乾燥して溶媒を除去し、250℃で2時間加熱した後、冷却し、ガラス基材からポリイミド膜を剥がすことで、上記ポリイミド(P5)からなる気体分離膜を得た。
実施例1で用いたのと同じ膜厚計で膜厚を測定したところ、膜厚は、66μmであった。
比較例6
[ポリイミド(P6)からなる気体分離膜の作製]
<ポリイミド(P6)の調製>
窒素導入管および攪拌翼を備えた容量500mLの三口フラスコに、以下の式に示すHFIP−pPDを18.0g(66mmol)およびBTDAを21.1g(66mmol)、溶媒としてDMAcを60g加えた後、窒素雰囲気下、室温で攪拌反応液を得た。得られた反応液に、ピリジンを20.8g(263mmol)、無水酢酸を26.8g(263mmol)を順に加え、さらに24時間攪拌し、イミド化を行った。その後、加圧濾過することで、以下に示すポリイミド(P6)のDMAc溶液を調製した。
Figure 2018114491
実施例1と同じ機器を用いて同様に測定したポリイミド(P6)の分子量は、Mw=7
7500、Mw/Mn=2.6であった。
<気体分離膜の作製>
調製したポリイミド(P6)のDMAc溶液をガラス基材上に垂らし、スピンコーターを用い、10秒間かけて回転速度300rpmに上昇させた後、10秒間、回転を保持し、ガラス基材上に均一に塗布した。窒素雰囲気下、180℃で30分間乾燥して溶媒を除去し、250℃で2時間加熱した後、冷却し、ガラス基材からポリイミド膜を剥がすことで、上記ポリイミド(P6)からなる気体分離膜を得た。
実施例1で用いたのと同じ膜厚計で測定したところ、膜厚は、50μmであった。
比較例7
[ポリイミド(P7)からなる気体分離膜の作製]
<ポリイミド(P7)の調製>
窒素導入管および攪拌翼を備えた容量500mLの三口フラスコに、以下に示すHFIP−pPDを20.0g(73mmol)およびODPAを22.6g(73mmol)、溶媒としてDMAcを100g加えた後、窒素雰囲気下、室温で攪拌し反応液を得た。
得られた反応液に、ピリジンを12.1g(153mmol)、無水酢酸を15.6g(153mmol)を順に加え、さらに24時間攪拌し、イミド化を行った。その後、加圧濾過することで、以下に示すポリイミド(P7)のDMAc溶液を調製した。
Figure 2018114491
実施例1と同じ機器を用いて同様に測定したポリイミド(P7)の分子量は、Mw=8
5900、Mw/Mn=3.3であった。
<気体分離膜の作製>
調製したポリイミド(P7)のDMAc溶液をガラス基材上に垂らし、スピンコーターを用い、10秒間かけて回転速度700rpmに上昇させた後、10秒間、回転を保持し、ガラス基材上に均一に塗布した。窒素雰囲気下、180℃で30分間乾燥して溶媒を除去し、250℃で2時間加熱した後、冷却し、ガラス基材からポリイミド膜を剥がすことで、上記ポリイミド(P7)からなる気体分離膜を得た。
実施例1で用いたのと同じ膜厚計で膜厚を測定したところ、膜厚は、63μmであった。
[気体分離性能の評価]
実施例1〜3、および比較例1〜7で作製した気体分離膜における気体の透過係数を、JIS K 7126−1:2006「プラスチック−フィルムおよびシート−ガス透過度試験方法」に準拠して測定した。本測定には、の差圧式ガス透過率測定装置(GTRテック株式会社製 形式GTR−30AS)を用いた。具体的には、ステンレス鋼製のセルに膜面積3.14cm以上、15.2cm以下の気体分離膜を配置し、35℃、50℃または70℃において、メタンの供給圧力を0.15MPaとしてメタンの透過係数を測定した。次いで、メタンの代わりに二酸化炭素を用い、同様にして二酸化炭素の透過係数を測定した。測定したメタンおよび二酸化炭素の透過係数より、メタンと二酸化炭素の透過係数比(CO透過係数/CHの透過係数)を算出した。透過係数比はガス選択性の指標となる。
表1に、上記実施例1〜3および比較例1〜7で調製した気体分離膜を用い、35℃、50℃または70℃で測定したメタンの透過係数、二酸化炭素の透過係数、および透過係数比(CO透過係数/CHの透過係数)を示す。
Figure 2018114491
気体分離膜の気体分離性能は、メタンと二酸化炭素の気体に対し、二酸化炭素の透過係数が大きい程、単位時間当たりのガス処理量に優れ、また、透過係数比が大きいほどメタンと二酸化炭素の分離性能に優れる。
表1に示されるように、実施例1〜3で調製した、HFIP基と、フェニレンジアミン由来の構造またはDSDA由来の構造を有するポリイミドを含む、本発明の気体分離膜は、比較例1および比較例2で調製した、HFIP基とDSDA由来の構造を有しないポリイミドを含む気体分離膜と比較して、50℃測定環境下において、透過係数比が大きく、メタンと二酸化炭素の分離性能に優れていた。
また、実施例1〜3で調製した、HFIP基とフェニレンジアミン由来の構造とDSDA由来の構造を有するポリイミドを含む気体分離膜は、比較例3および4のHFIP基とDSDA由来の構造を有し、フェニレンジアミン由来の構造を持たないポリイミドを含む気体分離膜と比較して、35℃および50℃において、透過係数比が大きく、メタンと二酸化炭素の分離性能に優れていた。
また、実施例1〜3で調製した気体分離膜は、比較例5のHFIP基を有し、DSDA由来の構造およびフェニレンジアミン由来の構造を持たないポリイミドを含む気体分離膜と比較して、35℃および50℃において、透過係数比が大きく、メタンと二酸化炭素の分離性能に優れていた。
また、実施例1〜3で調製した気体分離膜は、比較例6または比較例7で調製した、HFIP基とフェニレンジアミン由来の構造を有し、DSDA由来の構造を有しないポリイミドを含む気体分離膜と比較して、35℃および50℃において、透過係数比が大きく、メタンと二酸化炭素の分離性能に優れていた。
また、実施例1で調製した気体分離膜は、比較例3で調製した、HFIP基とDSDA由来の構造を有し、フェニレンジアミン由来の構造を持たないポリイミドを含む気体分離膜と比較して、70℃において、透過係数比が大きく、メタンと二酸化炭素の分離性能に優れていた。
実施例1〜3で調製した、HFIP基とフェニレンジアミン由来の構造とDSDA由来の構造をともに有するポリイミドを含む、本発明の気体分離膜は、天然ガスより二酸化炭素を気体分離膜により分離する際に実用上使われる35℃から70℃の温度範囲で、従来の気体分離膜と比べて二酸化炭素の除去能力に優れ、分離工程でメタンをロスすることなく高純度のメタンが得られる。
[酸素(0)、窒素(N)混合ガスに対する気体分離性能の評価]
実施例1〜3、および比較例5〜7で調製した気体分離膜における気体の透過係数を、JIS K 7126−1:2006「プラスチック−フィルムおよびシート−ガス透過度試験方法」に準拠して測定した。本測定には、差圧式ガス透過率測定装置(GTRテック株式会社製 形式GTR−30AS)を用いた。具体的には、ステンレス鋼製のセルに膜面積3.14cm以上、15.2cm以下の気体分離膜を配置し、35℃または50℃において、酸素ガス(0)供給圧力を0.15MPaとして、酸素ガス(0)の透過係数を測定した。次いで、酸素ガス(0)の代わりに窒素ガス(N)を用い、同様にして窒素ガス(N)の透過係数を測定した。測定した酸素ガス(0)および窒素ガス(N)の透過係数より、窒素ガス(Nと)酸素ガス(0)の透過係数比(窒素ガス(N)/酸素ガス(0)の透過係数)を算出した。透過係数比はガス選択性の指標となる。
表2に、上記実施例1〜3および比較例5〜7で調製した気体分離膜を用い、35℃または50℃で測定した酸素の透過係数、窒素の透過係数、および透過係数比(O透過係数/Nの透過係数)を示す。
Figure 2018114491
本発明の気体分離膜を用いれば、空気の酸素濃度を高め、酸素濃度の高い気体も得ることができる。

Claims (17)

  1. 式(1)で表される繰り返し単位を有するポリイミドを含む、気体分離膜。
    Figure 2018114491
    (式(1)中、Rは式(2)で表される2価の有機基である。
    Figure 2018114491
    式(2)中、R2は水素原子、アルキル基またはフルオロアルキル基であり、aは1〜2の整数である。)
  2. 前記ポリイミドが、
    さらに、式(3)で表される繰り返し単位を含むポリイミドである、請求項1に記載の気体分離膜。
    Figure 2018114491
    (式(3)中、Rは前記式(1)のRと同義である。Rは、以下の式で表されるいずれかの4価の有機基である。)
    Figure 2018114491
  3. 前記Rが、以下のいずれかの2価の有機基である、請求項1または請求項2に記載の気体分離膜。
    Figure 2018114491
  4. 前記ポリイミドの重量平均分子量が、20000以上、500000以下である、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の気体分離膜。
  5. 50℃以上、400℃以下で加熱した前記ポリイミドを用いる、請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の気体分離膜。
  6. 分離する気体が、少なくとも二酸化炭素とメタンを含む気体である、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の気体分離膜。
  7. 50℃、150kPa下における二酸化炭素の透過係数が10Barrer以上であり、二酸化炭素とメタンとの透過係数比(PCO2/PCH4)が40以上である、請求項6に記載の気体分離膜。
  8. 二酸化炭素とメタンを含む気体が天然ガスである、請求項6または請求項7に記載の気体分離膜。
  9. 請求項6乃至請求項8のいずれか1項に記載の気体分離膜を用いて、二酸化炭素とメタンを含む気体からメタンを分離する、気体の分離方法。
  10. 請求項6乃至請求項8のいずれか1項に記載の気体分離膜を用いて、二酸化炭素およびメタンを含む気体から二酸化炭素を分離する、気体の分離方法。
  11. 気体の分離を35℃以上、70℃以下で行う、請求項9または請求項10に記載の気体の分離方法。
  12. 請求項1乃至請求項8のいずれかに1項に記載の気体分離膜を有する気体分離膜モジュール。
  13. 請求項1乃至請求項8のいずれかに1項に記載の気体分離膜を有する気体分離装置。
  14. 分離する気体が、少なくとも酸素と窒素を含む気体である、請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の気体分離膜。
  15. 酸素と窒素を含む気体が空気である、請求項14に記載の気体分離膜。
  16. 請求項14または請求項15に記載の気体分離膜を用いて、酸素と窒素を含む気体から酸素を分離する、気体の分離方法。
  17. 請求項14または請求項15に記載の気体分離膜を用いて、酸素および窒素を含む気体から窒素を分離する、気体の分離方法。
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