発明の実施の形態について図面を参照して説明すると、図1と図2に示すように、本発明の実施形態例に係る遊技機(パチンコ機)は、遊技場の島設備に設置される縦長方形状の機枠1と、機枠1に扉状に開閉自在に取り付けられた本体枠2と、本体枠2の前面に扉状に開閉自在に取り付けられた前面扉3等を備えており、前面扉3にはガラスやプラスチック等からなる透明板4が取り付けられている。
機枠1の左下隅部には大型のスピーカ5が配設されており、このスピーカ5は前面扉3の切り欠き内に位置して前方に露出している。本体枠2の上部内側には後述する遊技盤6が収納されており、この遊技盤6の盤面(前面)は透明板4を透して外部から目視可能となっている。また、本体枠2の右側枠部にはシリンダ錠7aを有する施錠装置7が設置されており、図示省略されているが、この施錠装置7は本体枠2の裏面に配置された後部施錠杆と本体枠2の前面に配置された前部施錠杆とを備えている。常態では、施錠装置7の後部施錠杆によって機枠1に対して本体枠2が施錠されると共に、前部施錠杆によって本体枠2に対して前面扉3が施錠されている。そして、シリンダ錠7aの鍵穴に図示せぬ鍵を差し込み、この鍵を一方向(例えば時計回り)へ回動すると、後部施錠杆が下動して本体枠2が開錠されるようになっている。また、シリンダ錠7aの鍵穴に差し込んだ鍵を他方向(反時計回り)へ回動すると、前部施錠杆が上動して前面扉3が開錠されるようになっている。
前面扉3には遊技盤6の盤面に対向する大きな開口3aが開設されており、この開口3aは透明板4によって塞がれている。前面扉3の前面上部には比較的小型のスピーカ8が左右に1個ずつ配設されており、これらスピーカ8と前述した大型のスピーカ5とによって遊技に関する様々な効果音を発するようになっている。さらに、前面扉3の前面下部には、遊技盤6の裏面に配設された賞球払出装置(後述する)から払い出された遊技球を収容する上段受皿9と、上段受皿9から排出された遊技球を収容する下段受皿10と、遊技者による押下操作が可能なプッシュ釦11等が設けられており、上段受皿9の右側方には操作ハンドル12が配設されている。
機枠1の左側枠部には上側軸受け体13と下側軸受け体14が固着されており、これら両軸受け体13,14に本体枠2の左側枠部の上下両端に設けた第1ピン(図示省略)を軸支することによって、本体枠2を機枠1に対して開閉自在に支持する第1ヒンジ機構が構成されている。一方、前面扉3の左側枠部の上下両端には第2ピン(図示省略)が設けられており、これら両第2ピンを本体枠2の左側枠部に突設した上下の支持板2aに軸支することによって、前面扉3を本体枠2に対して開閉自在に支持する第2ヒンジ機構が構成されている。また、本体枠2の上部内側は遊技盤6の収納スペースとなっており、この収納スペースの下方は前面扉3によって覆い隠される設置部2bとなっている。設置部2b内の下部中央には遊技球を遊技盤6の遊技領域に向けて発射する発射装置15が配設されており、前述した操作ハンドル12の回動操作量に応じて発射装置15の発射強度が調整されるようになっている。
図3に示すように、遊技盤6の裏面側には、遊技に関する主要な処理を行う主制御処理部16と、主制御処理部16からの指令を受けて前述したスピーカ5,8や後述する可変表示装置や可動役物装置等の各種装置を制御する副制御処理部17と、前述した賞球払出装置18と、主制御処理部16からの指令を受けて賞球払出装置18を制御する払出制御処理部19と、操作ハンドル12の回動操作量に応じて前記発射装置15の作動を制御する発射制御処理部20と、賞球数や大当たり回数等の各種情報を遊技場のホールコンピュータに出力する外部端子基板21等が設けられている。主制御処理部16は、CPU(Central Processing Unit)と、予め定められた制御プログラムを格納するROM(Read Only Memory)と、生成された処理情報の一時記憶および記憶した情報の削除を行うRAM(Random Access Memory)等が実装された制御基板(メイン基板)とを備えており、このCPUがROMに格納された各種プログラムやデータを読み込んで実行することにより、遊技に関する主要な処理が行われる。
遊技盤6は光透過性の合成樹脂で成形された板状部材であり、図4と図5に示すように、この遊技盤6の前面(盤面)は遊技領域22となっている。遊技領域22はガイドレール23等によって略円形状に区画されており、遊技者が操作ハンドル12を任意角度まで回動操作すると、前記発射装置15が上段受皿9に保留された遊技球を遊技領域22に向けて連続的に打ち出すようになっている。遊技領域22には、大当たりの電子抽選を行う始動入賞口24や、遊技球の払い出しのみを行う一般入賞口25や、遊技球の流下経路を担う風車と遊技釘(図示せず)等が配設されており、いずれの始動入賞口24や一般入賞口25にも入賞しなかった遊技球は、遊技領域22の最下端部に設けられたアウト口26から遊技盤6の裏面側に排出されるようになっている。
遊技盤6の裏面側には、第1可動役物装置27と第2可動役物装置28および発光表示装置29を備えた演出役物ユニットが配置されており、この演出役物ユニットの後方に可変表示装置30が配置されている。可変表示装置30は液晶パネル(LCD)からなり、その表示画面30aは遊技領域22の中央部の開口内に露出している。
図6に示すように、第1可動役物装置27と第2可動役物装置28は枠状に組み合わされて演出役物ユニットを構成しており、発光表示装置29は第1可動役物装置27に一体化されている。図示省略されているが、発光表示装置29にはキャラクタ絵柄等の表示部が形成されており、この表示部が内蔵されたLEDの光によって明るく発光するようになっている。発光表示装置29は可変表示装置30の表示画面30aの左側方に配置されており、この発光表示装置29は透明な遊技盤6を透して前方から目視されるようになっている。
詳細については後述するが、第1可動役物装置27と第2可動役物装置28は個別に昇降動作されるようになっており、第1可動役物装置27は可変表示装置30の上方位置を原点として表示画面30aの前方を上下動し、第2可動役物装置28は可変表示装置30の下方位置を原点として表示画面30aの前方を上下動する。以下、図7〜図24を参照しつつ第1可動役物装置27について詳細に説明する。
図7〜図12に示すように、第1可動役物装置27は、正面視逆凹状に形成された支持ベース31と、支持ベース31に昇降可能に支持された上側可動体ユニット32と、支持ベース31の左側壁部に固定された取付ベース33と、取付ベース33に裏面側に配設された昇降機構34と、支持ベース31の右側壁部に固定されたガイド部材35等を備えており、前述した発光表示装置29は取付ベース33に表面側に配設されている。
支持ベース31は遊技盤6に固定される設置部材であり、この支持ベース31の左右両側部には上下方向に延びる脚片31a,31bが形成されている。これら脚片31a,31bの下端部にはゴム材料からなるストッパ部材36が取り付けられており、このストッパ部材36によって上側可動体ユニット32の下降位置が規定されるようになっている。
上側可動体ユニット32は、前面側に位置する可動体37と、可動体37の裏面に搭載された第1可動表示体38および第2可動表示体39と、これら第1可動表示体38と第2可動表示体39を上下方向に開閉動作する開閉駆動機構40とを備えており、常態において、第1可動表示体38と第2可動表示体39は可動体37の裏面側で互いに重なり合った閉鎖状態にロックされている。可動体37は横長形状の重量物であり、可動体37の前面左側部には第1係合部37aと第2係合部37bが上下方向に所定の間隔を存して形成されている。特に図示はしていないが、可動体37の内部には、前面に形成されたロゴマーク等の表示部を発光させるための複数のLEDや、これらLEDが実装された回路基板等が収納されている。また、第1可動表示体38にはアルファベット「V」文字の中央部を模した意匠が施されており、第2可動表示体39には「V」文字の上部を模した意匠が施されている。
取付ベース33には、昇降機構34の構成部材である上下方向へ延びるスパイラルシャフト41と、スパイラルシャフト41を軸回りに回転駆動するモータ42と、スパイラルシャフト41の軸方向に沿って移動可能な作動体43と、スパイラルシャフト41を挟んで作動体43の反対側に配置されたガイドレール44と、作動体43の位置を検出するフォトインタラプタ45が支持されており、ガイドレール44には可動体37に連結される移動ブロック44aが昇降可能に嵌合されている。
スパイラルシャフト41の下端部にはギア46が固着されており、このギア46はモータ42の回転軸に固着されたギア47と噛合している。スパイラルシャフト41にはナット体である昇降部材48が螺合されており、この昇降部材48は取付ベース33によって回転方向の動きが規制されているため、昇降部材48はスパイラルシャフト41の回転に伴って軸方向へ移動可能となっている。昇降部材48の外壁面には第1押圧部48aと第2押圧部48bが相対する逆方向へ突出形成されており、第2押圧部48bは可動体37の第2係合部37bと係脱可能となっている。
作動体43はステンレス鋼等からなる長方形状の金属板であり、この作動体43はスプリング49のばね力によって上方へ付勢されている。作動体43の下端部にはL字状に折り曲がる受け部43aが形成されており、受け部43aは昇降部材48の第1押圧部48aと係脱可能となっている。作動体43の上端部にはリンク部材50が回転自在に連結されており、リンク部材50には可動体37の第1係合部37aと係脱可能なロック片51が連結されている。このロック片51は取付ベース33によって左右方向へ摺動ガイドされており、ロック片51が可動体37の第1係合部37aに係止されることにより、可動体37を含む上側可動体ユニット32が上昇位置にロックされるようになっている。
このように構成された昇降機構34の動作を図13に基づいて説明すると、図13(a)に示すように、ロック片51が移動方向の右端部(ロック位置)にあって可動体37の第1係合部37aの下面に当接している場合、可動体37を含む上側可動体ユニット32全体は上昇位置にロックされている。このとき、昇降部材48はスパイラルシャフト41の下部側と螺合しており、昇降部材48の第1押圧部48aは作動体43の受け部43aの上方に位置している。
この状態でモータ42を一方向に回転すると、モータ42の回転がギア47,46を介してスパイラルシャフト41の回転に伝達され、それに伴って昇降部材48がスパイラルシャフト41の軸方向に沿って下降し、図13(b)に示すように、第1押圧部48aが受け部43aに当接して作動体43をスプリング49のばね力に抗して押し下げる。その結果、作動体43の下向きの移動がリンク部材50を介してロック片51の左向きの移動に変換され、ロック片51がロック位置からアンロック位置へ移動することで、ロック片51と第1係合部37aの係合が解除されるため、上側可動体ユニット32が下降位置に向かって自重落下した後、当該下降位置でストッパ部材36に衝突して停止する。
また、下降位置に落下した上側可動体ユニット32を上昇位置に復帰させる場合は、モータ42を逆転してスパイラルシャフト41を上記と逆向きに回転させると、図13(c)に示すように、昇降部材48がスパイラルシャフト41の軸方向に沿って上昇するため、作動体43がスプリング49のばね力によって上方へ移動し、それに伴ってロック片51がアンロック位置からロック位置へ向かって移動する。さらに、昇降部材48がスパイラルシャフト41の上端側へ移動すると、その移動途中で昇降部材48の第2押圧部48bが可動体37の第2係合部37bに当接し、以後は昇降部材48と上側可動体ユニット32が上昇位置に向かって一緒に上昇する。そして、上昇位置の手前側で第1係合部37aがロック片51を押し退けた後、上側可動体ユニット32が上昇位置まで移動した時点で、ロック片51が第1係合部37aの下面に当接するため、図13(a)に示すように、上側可動体ユニット32は再びロック片51によって上昇位置にロックされる。
次に、上側可動体ユニット32の衝撃吸収機構について説明すると、図14と図15に示すように、支持ベース31の右側壁部に固定されるガイド部材35は、鉛直方向に延びるガイド孔52aが設けられたガイドベース52と、仕切壁53aが設けられたスペーサ部材53と、スペーサ部材53を介してガイドベース52に一体化されたガイド本体54と、ガイド孔52aに沿って上下動可能な規制部材55と、規制部材55を上方へ付勢する引張コイルばね56とを備えている。このガイド部材35にはスペーサ部材53の仕切壁53aを挟んで上下方向に延びる二条のガイド溝S1,S2が形成されており、規制部材55は奥側のガイド溝S2内に配置されている。規制部材55にはガイド孔52aを挿通してガイドベース52の裏側へ突出する軸部55aが設けられており、上端部をガイドベース52に掛止した引張コイルばね56の下端部が中継部材57を介して軸部55aに連結されている。
前述した可動体37の右側部裏面にはガイドブロック58が固定されており、このガイドブロック58の外側面に設けられた突部58aはガイド部材35の手前側のガイド溝S1に挿入されている。ガイドブロック58の内側面には上下方向に延びるガイド溝58bが設けられており、このガイド溝58bに第2可動表示体39の右側面から突出する突部39aが摺動自在に嵌合している(図9参照)。また、ガイドブロック58には上下方向に延びる貫通孔58cが設けられており、第1可動表示体38の右側端部に形成された当接部38aは、この貫通孔58cを挿通してガイド部材35のガイド溝S2に挿入され、当該ガイド溝S2内で規制部材55と係脱可能となっている。
このように構成された衝撃吸収機構の動作を図16〜図18に基づいて説明する。なお、理解を容易にするために、図17と図18ではガイド部材35の一部を取り除いてある。
上側可動体ユニット32が上昇位置でロックされているとき、図16(a)に示すように、第1可動表示体38の当接部38aは初期位置に保持された規制部材55の上方の離反位置にあり、当該初期位置で規制部材55の軸部55aは引張コイルばね56の引っ張り力を受けてガイド孔52aの上端に当接している。
この状態から上側可動体ユニット32が下降位置に向かって自重落下すると、図16(b)と図17に示すように、その落下途中で第1可動表示体38の当接部38aが規制部材55の上面に当接し、この時点で引張コイルばね56が伸長し始めるため、可動体37や第1および第2可動表示体38,39を含む上側可動体ユニット32全体の落下スピードにブレーキがかかる。そして、可動体37の下面がストッパ部材36に当接することにより、上側可動体ユニット32は下降位置で停止するが、図16(c)と図18に示すように、この時点で引張コイルばね56の全長は最大となっているため、可動体37がストッパ部材36に当接した時の衝撃を引張コイルばね56のばね力で吸収することができる。
このように上側可動体ユニット32の自重落下に伴って第1可動表示体38の当接部38aが規制部材55に当接するまでの間、すなわち自重落下の初期段階においては、第1可動表示体38や可動体37に引張コイルばね56のばね力は作用せず、落下途中で当接部38aが規制部材55に当接した時点で引張コイルばね56が伸長し始めるため、上昇位置から勢い良く落下した上側可動体ユニット32に対して、下降位置の手前側から徐々にブレーキをかけることができ、落下時の衝撃によって第1可動表示体38が可動体37の下端から不用意に突出してしまうことを抑止できる。
次に、第1可動表示体38と第2可動表示体39を上下方向に開閉動作する開閉駆動機構40について、図19〜図24に基づいて詳細に説明する。
開閉駆動機構40は上側可動体ユニット32のガイドブロック58と反対側の左側部に収納されており、図19〜図22に示すように、可動体37の左側部裏面に固定された支持ベース59と、支持ベース59に固定された内側ガイドレール60および外側ガイドレール61と、これらガイドレール60,61を覆うように支持ベース59に固定された取付ベース62と、取付ベース62の前面側に設置されたモータ63と、取付ベース62の裏面側に配置されてモータ63を駆動源として回転する減速歯車列64と、取付ベース62の前面側に軸支されて減速歯車列64の最終段ギアに噛合するカム付き歯車65と、第1可動表示体38の左端部に設けられて外側ガイドレール61に沿って上下動する第1ラック部38bと、第2可動表示体39の左端部に設けられて内側ガイドレール60に沿って上下動する第2ラック部39bと、これら第1ラック部38bと第2ラック部39bに噛合する同期ギア66と、減速歯車列64を覆うように取付ベース62に固定された保護カバー67等を備えている。なお、図22において、理解を容易にするために取付ベース62と保護カバー67は取り除いた状態で示してある。
開閉駆動機構40の駆動源であるモータ63は可動体37に固定された取付ベース62に搭載されており、モータ63の回転は減速歯車列64を介してカム付き歯車65に伝達される。カム付き歯車65の外周面から突出する部分には係合突部65aが設けられており、この係合突部65aは円筒状のローラ68を介して第1可動表示体38の長孔38cに挿入されている。この長孔38cは第1ラック部38bの延出方向と直交する水平方向(左右方向)へ延びており、これら長孔38cと第1ラック部38bは第1可動表示体38の板金部分に設けられている。
係合突部65aはカム付き歯車65の回転に伴って長孔38c内を摺動するようになっており、これによりカム付き歯車65の回転運動が第1可動表示体38の上下方向の直線運動に変換される。詳細については後述するが、その際に、係合突部65aはカム付き歯車65の回転中心を通る鉛直線Pを横切るように長孔38c内を移動する。
第1可動表示体38の第1ラック部38bと第2可動表示体39の第2ラック部39bは鉛直方向へ平行に延びており、これら第1ラック部38bと第2ラック部39bにピニオンである同期ギア66が噛合している。第1ラック部38bと第2ラック部39bおよび同期ギア66は、第1可動表示体38の上下動を第2可動表示体39の逆向きの上下動に伝達する動力伝達部(ラック・アンド・ピニオン)を構成しており、同期ギア66とカム付き歯車65は回転軸方向に積層されている。すなわち、減速歯車列64とカム付き歯車65が配置された平面に対して、第1ラック部38bと第2ラック部39bおよび同期ギア66が移動する平面は前後方向に位置ずれしており、両者の配置スペースを前後方向にオーバーラップさせて開閉駆動機構40が平面方向に大型化しないようにしている。
このように構成された開閉駆動機構40の動作を図23と図24に基づいて説明する。なお、図23は主としてカム付き歯車65と長孔38cの位置関係を示しており、図24は主として第1ラック部38bと第2ラック部39bに対する同期ギア66の位置関係を示している。
第1可動表示体38と第2可動表示体39が可動体37の裏面側で重なり合った初期位置にあるとき、図23(a)に示すように、カム付き歯車65の係合突部65aは長孔38cの図示右端に位置し、図24(a)に示すように、同期ギア66は第1ラック部38bの最下部と第2ラック部39bの上部に噛合している。ここで、カム付き歯車65の回転中心を通る鉛直線をPとすると、係合突部65aは鉛直線Pよりも右側位置で長孔38cと係合しているため、第1可動表示体38に対して外部から下向きの力が作用したとしても、その外力は長孔38cの右端部と係合突部65aの係合部分によって阻止され、第1可動表示体38と第2可動表示体39は重なり合った閉鎖状態にロックされている。
この状態でモータ63を一方向に回転して減速歯車列64に伝達し、減速歯車列64の最終段ギアに噛合するカム付き歯車65が図の反時計回りに回転すると、係合突部65aが長孔38c内を図中右端から左端部に向かって移動し、図23(b)に示すように、まず係合突部65aが鉛直線Pを超えた時点で上記ロック状態が解除された後、カム付き歯車65の回転が第1可動表示体38の下向きの動きに変換される。その結果、第1可動表示体38が外側ガイドレール61に沿って下降し、第1可動表示体38の第1ラック部38bの下向きの動きが同期ギア66を介して第2ラック部39bの上向きの動きに伝達されるため、図24(b)に示すように、第1可動表示体38と第2可動表示体39が開放動作を開始し、第1可動表示体38が可動体37の下端から下方へ突出し始めると共に、第2可動表示体39が可動体37の上端から上方へ突出し始める。
このようにして第1可動表示体38の長孔38cがカム付き歯車65の回転中心を超える位置まで下降すると、それまで長孔38c内を左端部に向かって移動していた係合突部65aが右端部へ向かって方向変換し、図23(c)に示すように、係合突部65aが長孔38cの右端部まで移動した時点でモータ63を停止すると、第1可動表示体38と第2可動表示体39は開放状態となる。このとき、可動体37から突出する第1可動表示体38と第2可動表示体39の突出量は最大となり、図24(c)に示すように、同期ギア66は第1ラック部38bの最上部と第2ラック部39bの最下部に噛合している。
なお、第1可動表示体38と第2可動表示体39が開放状態にあるときにモータ63を他方向に回転すると、開閉駆動機構40によって上記と逆向きの動作が行われることにより、第1可動表示体38と第2可動表示体39は可動体37の裏面側で重なり合った初期位置に戻り、両者38,39は再び開放動作がロックされた閉鎖状態となる。
次に、図25〜図29を参照して第2可動役物装置28について詳細に説明すると、この第2可動役物装置28は、遊技盤6に固定される設置部材としてのベース部材70と、ベース部材70に昇降可能に支持された下側可動体ユニット71と、下側可動体ユニット71を上方に向けて弾性付勢する一対の引張りばね72と、ベース部材70の左側壁部に固定された補助板73と、ベース部材70の右側壁部に固定されたガイドレール74と、ベース部材70に搭載された一対のモータ75と、これらモータ75を駆動源として回転する一対のギアユニット76と、一対の引張りばね72の引っ張り力をアシストするトーションばね77等を備えている。
下側可動体ユニット71の左端部にはガイドローラ71aが設けられており、下側可動体ユニット71の右端部には矩形状の案内部71bが設けられている。そして、ガイドローラ71aをベース部材70と補助板73の間に上下動可能に挿入すると共に、案内部71bをガイドレール74に摺動可能に嵌合することにより、下側可動体ユニット71は上昇位置と下降位置との間を昇降できるようにベース部材70に支持されている。下側可動体ユニット71の裏面には一対の長孔71cが設けられており、これら長孔71cは水平方向(左右方向)へ延びている。また、特に図示はしていないが、下側可動体ユニット71の内部には、前面に形成されたキャラクタやロゴマーク等の表示部を発光させるための複数のLEDが実装された回路基板や、アルファベット「V」文字の下部を模した意匠板81(図31参照)が収納されており、下側可動体ユニット71の裏面には意匠板81を昇降動作させるためのモータ82が設置されている。
一対のギアユニット76は、モータ75を支持する支持板78と、支持板78の裏面に軸支された減速歯車列79と、減速歯車列79の最終段ギアに噛合する揺動歯車80とをそれぞれ備えており、揺動歯車80に設けられた軸部80aは下側可動体ユニット71の対応する長孔71c内に摺動可能に挿入されている。なお、これらモータ75とギアユニット76および長孔71c等により、下側可動体ユニット71を昇降動作させる駆動機構が構成されている。
トーションばね77は円筒状の巻回部77aの両端から突出する一対の腕部77b,77cを有しており、一方の腕部77bは下側可動体ユニット71の裏面に設けられた突部71dに掛止めされ、他方の腕部77cはベース部材70の前面に設けられた突部70aに掛止めされている。ただし、トーションばね77の巻回部77aはいずれにも固定されない自由状態となっており、後述するように、下側可動体ユニット71の昇降動作に応じて巻回部77aの位置が上下動することにより、下側可動体ユニット71に作用するトーションばね77の付勢力の方向が変化するようになっている。
このように構成された第2可動役物装置28の昇降動作について主として図28を参照しながら説明する。
図25は下側可動体ユニット71が下降位置で停止している状態を示しており、この場合、図28(a)に示すように、一対の引張りばね72は全長を最大とする状態に伸長されており、これら引張りばね72から下側可動体ユニット71に対して上方に向く大きな引っ張り力が作用している。このとき、トーションばね77の一方の腕部77bの先端(突部71d)は他方の腕部77cの先端(突部70a)よりも下方位置にあり、トーションばね77から下側可動体ユニット71に対してほぼ横向き(矢印A方向)の付勢力が作用している。
この状態で一対のモータ75を一方向に回転すると、これらモータ75の回転が減速歯車列79を介して揺動歯車80の回転に伝達され、それに伴って揺動歯車80の軸部80aが対応する長孔71cの外端部から内端部へ向かって移動するため、揺動歯車80の回転が下側可動体ユニット71の上向きの直線運動に変換される。これにより、下側可動体ユニット71が引張りばね72の大きな引っ張り力を受けながら上昇していき、図28(b)に示すように、トーションばね77から下側可動体ユニット71に対する付勢力の方向が次第に斜め上向き(矢印B方向)に変化していく。
さらにモータ75の回転を続行すると、揺動歯車80の軸部80aが長孔71cの内端部から外端部へ向かって移動し、それに伴って下側可動体ユニット71が上昇位置に近づいていき、一対の引張りばね72の全長が次第に短くなっていく。そして、図29に示すように、下側可動体ユニット71が上昇位置まで上昇すると、その時点で下側可動体ユニット71を持ち上げようとする引張りばね72の引っ張り力は最小となっており、両腕部77b,77cの開き角度が最大となってトーションばね77の付勢力も小さくなっている。しかし、図28(c)に示すように、この時点でトーションばね77から下側可動体ユニット71に対する付勢力の方向がほぼ上向き(矢印C方向)に変化しているため、下側可動体ユニット71はトーションばね77の上向きの付勢力にアシストされることで上昇スピードを維持したまま上昇位置まで移動することができる。
なお、下側可動体ユニット71が上昇位置にあるときに、モータ75を他方向に回転すると上記と逆向きの動作が行われ、下側可動体ユニット71は引張りばね72とトーションばね77のばね力に抗して下降位置まで移動するが、この場合、総重量の大きな下側可動体ユニット71は自身の重さを受けながら下降位置まで移動するため、引張りばね72やトーションばね77によって下側可動体ユニット71の下降スピードが遅くなることはない。
このように構成された遊技機(パチンコ機)において、通常、第1可動役物装置27の上側可動体ユニット32と第2可動役物装置28の下側可動体ユニット71は駆動源である各モータに通電されない非動作状態となっており、図4に示すように、上側可動体ユニット32は可変表示装置30の上方位置に保持され、下側可動体ユニット71は可変表示装置30の下方位置に保持されている。
図13(a)はかかる上側可動体ユニット32の非動作状態を示し、前述したように、この非動作状態で上側可動体ユニット32はロック片51によって上昇位置にロックされている。このとき、図16(a)に示すように、第1可動表示体38の当接部38aは初期位置に保持された規制部材55の上方の離反位置にあり、当該初期位置で規制部材55の軸部55aは引張コイルばね56の引っ張り力を受けてガイド孔52aの上端に当接している。
この状態で昇降機構34の駆動源であるモータ42を一方向に回転すると、昇降部材48がスパイラルシャフト41の軸方向に沿って下降し、図13(b)に示すように、第1押圧部48aが受け部43aに当接して作動体43をスプリング49のばね力に抗して押し下げるため、ロック片51がロック位置からアンロック位置へ移動する。その結果、ロック片51と第1係合部37aの係合が解除され、上側可動体ユニット32が下降位置に向かって自重落下した後、当該下降位置でストッパ部材36に衝突して停止する。
このように上側可動体ユニット32が下降位置に向かって自重落下するとき、図16(b)に示すように、その落下途中で第1可動表示体38の当接部38aが規制部材55の上面に当接し、この時点で引張コイルばね56が伸長し始めるため、可動体37や第1および第2可動表示体38,39を含む上側可動体ユニット32全体の落下スピードにブレーキがかかる。そして、可動体37の下面がストッパ部材36に当接することにより、上側可動体ユニット32は下降位置で停止するが、図16(c)に示すように、この時点で引張コイルばね56の全長は最大となっているため、可動体37がストッパ部材36に当接した時の衝撃を引張コイルばね56のばね力で吸収することができる。
また、上側可動体ユニット32が上昇位置でロックされているとき、第1可動表示体38と第2可動表示体39は可動体37の裏面側で重なり合った初期位置にあり、図23(a)に示すように、当該初期位置でカム付き歯車65の係合突部65aが長孔38cの図示右端と係合しているため、第1可動表示体38と第2可動表示体39は重なり合った閉鎖状態にロックされている。したがって、このロック状態を維持したまま上側可動体ユニット32が下降位置に向かって自重落下するため、可動体37がストッパ部材36に当接した時の衝撃で第1可動表示体38と第2可動表示体39が不用意に開放動作してしまうことはない。
このように上側可動体ユニット32が上昇位置から自重落下して下降位置で停止した後、第2可動役物装置28に備えられるモータ75を一方向に回転すると、図28(a)〜図28(c)に示すように、下側可動体ユニット71が引張りばね72の大きな引っ張り力を受けながら上昇位置へと移動していき、その移動中にトーションばね77から下側可動体ユニット71に対する付勢力の方向が上向きに変わることにより、下側可動体ユニット71が上昇スピードを維持したまま上昇位置まで移動する。その結果、図30に示すように、上方から落下した第1可動役物装置27の上側可動体ユニット32と下方から突出した第2可動役物装置28の下側可動体ユニット71とが可変表示装置30の表示画面30aの前方に露出する。
しかる後、昇降機構34の駆動源であるモータ42を上記と逆向きに所定量だけ回転すると、図13(c)に示すように、昇降部材48がスパイラルシャフト41の軸方向に沿って上昇し、その移動途中で昇降部材48の第2押圧部48bが可動体37の第2係合部37bに当接するため、上側可動体ユニット32が下降位置から所定量だけ上方へ移動し、上側可動体ユニット32と下側可動体ユニット71の間にスペースが確保される。
この状態で開閉駆動機構40の駆動源であるモータ63を一方向に回転すると、図23(b)に示すように、カム付き歯車65の係合突部65aが長孔38c内を図中右端から左端部に向かって移動し、その移動途中で係合突部65aが鉛直線Pを超えた時点で上記ロック状態が解除されるため、カム付き歯車65の回転が第1可動表示体38の下向きの動きに変換される。その結果、第1可動表示体38が外側ガイドレール61に沿って下降し、第1可動表示体38の第1ラック部38bの下向きの動きが同期ギア66を介して第2ラック部39bの上向きの動きに伝達されるため、図24(b)に示すように、第1可動表示体38と第2可動表示体39が開放動作を開始し、第1可動表示体38が可動体37の下端から下方へ突出し始めると共に、第2可動表示体39が可動体37の上端から上方へ突出し始める。
そして、図23(c)と図24(c)に示すように、第1可動表示体38と第2可動表示体39の突出量が最大になった時点でモータ63を停止すると、第1可動表示体38と第2可動表示体39は可動体37の上下両端から突出した開放状態となる。また、かかる第1可動表示体38と第2可動表示体39の開放動作と同時に、下側可動体ユニット71に搭載したモータ82を始動して意匠板81を下降させると、図31に示すように、上側可動体ユニット32と下側可動体ユニット71からアルファベットの「V」の文字を模るような意匠が露出し、表示画面30aの前方に「勝利」を意味する「V」の文字が現れる。
なお、第1可動役物装置27と第2可動役物装置28の可動態様は上記実施例に限定されず、第1可動役物装置27と第2可動役物装置28を連続的または単独で動作させることも可能である。例えば、第1可動役物装置27の上側可動体ユニット32を上昇位置から下降位置へ自重落下させた後、第1可動表示体38と第2可動表示体39のロック状態を維持したまま、上側可動体ユニット32を上昇位置に復帰させるようにしても良い。この場合、図13(c)に示すように、モータ42の回転によって昇降部材48をスパイラルシャフト41の軸方向に沿って上昇させ、その移動途中で昇降部材48の第2押圧部48bが可動体37の第2係合部37bに当接した後、モータ42のさらなる回転によって昇降部材48と上側可動体ユニット32を上昇位置に向けて上昇させると、ロック片51が第1係合部37aの下面に当接するため、図13(a)に示すように、ロック片51によって上側可動体ユニット32を再び上昇位置にロックすることができる。あるいは、第1可動役物装置27の上側可動体ユニット32を上昇位置に保持したまま、第2可動役物装置28の下側可動体ユニット71だけを昇降動作させるようにしても良い。
以上説明したように、本実施形態例に係る遊技機(パチンコ機)では、可動体37の裏面側に下降動作する第1可動表示体38を搭載した上側可動体ユニット32が上昇位置から自重落下するとき、その落下途中で第1可動表示体38の当接部38aが規制部材55の上面に当接し、この時点で引張コイルばね56が伸長し始めるため、可動体37や第1および第2可動表示体38,39を含む上側可動体ユニット32全体の落下スピードにブレーキがかかる。そして、可動体37の下面がストッパ部材36に当接することにより、上側可動体ユニット32は下降位置で停止するが、この時点で引張コイルばね56の全長は最大となっているため、可動体37がストッパ部材36に当接した時の衝撃を引張コイルばね56のばね力で吸収することができ、上側可動体ユニット32が下降位置で停止した時の慣性力によって、第1可動表示体38が可動体の下端から不用意に突出してしまうことを抑止できる。
また、本実施形態例に係る遊技機では、ガイド部材35の構成部材であるガイドベース52に規制部材55を鉛直方向に案内するガイド孔52aが設けられており、初期位置で規制部材55の軸部55aが引張コイルばね56の引っ張り力を受けてガイド孔52aの上端に当接するようになっているため、上側可動体ユニット32の自重落下に伴って当接部38aが規制部材55に当接するまでの間、第1可動表示体38や可動体37に引張コイルばね56の弾性力は作用せず、当接部38aが規制部材55に当接した時点で引張コイルばね56が伸長し始めるため、上昇位置から勢い良く自重落下した上側可動体ユニット32に対して下降位置の手前側から徐々にブレーキをかけることができる。
なお、上記実施形態例では、可動体37の裏面に上下方向に開閉可能な第1可動表示体38と第2可動表示体39を搭載して上側可動体ユニット32となし、このような上側可動体ユニット32が上昇位置から下降位置へ自重落下する可動役物装置について説明したが、可動体37の裏面に第1可動表示体38だけを搭載した上側可動体ユニット32であっても同様の作用効果を奏することができる。
また、上記実施形態例では、本発明による演出役物ユニットをパチンコ機に適用した場合について説明したが、スロットマシン等の他の遊技機に適用することも可能である。