JP2018111791A - インク及び処理液のセット、記録方法、記録装置、並びに処理液 - Google Patents
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Abstract
Description
本実施形態の画像形成セットは、インク、及び後処理液(処理液の一例)を含み、更に必要に応じてその他の成分を含む。
画像形成セットにおけるインクは、水性インクであり、第一の混合溶液(第一の溶液の一例)、及び任意に色材を含み、更に必要に応じてその他の成分を含む。
第一の混合溶液は、有機溶剤、及び水を含む。また第一の混合溶液は、機能上、浸透剤、抑泡剤などに分類されるものを含んでも良い。第一の混合溶液の溶解パラメータ(Solubility Parameter、以下「SP値」と表す)としては、14(cal/cm3)1/2以上20(cal/cm3)1/2以下が好ましく、15(cal/cm3)1/2以上17(cal/cm3)1/2以下がより好ましい。インクに有機溶剤A,B,・・・,Nが含まれる場合に、インク中の有機溶剤、及び水の混合溶液(第一の混合溶液)のSP値は、下記式(A)より算出することができる。
=[有機溶剤AのSP値×混合溶液における有機溶剤Aの体積分率]+[有機溶剤BのSP値×混合溶液における有機溶剤Bの体積分率]+・・・+[有機溶剤NのSP値×混合溶液における有機溶剤Nの体積分率]+[水のSP値×混合溶液における水の体積分率]・・・ 式(A)
SP値(溶解パラメータ)=(CED値)1/2=(E/V)1/2 ・・・・・式(B)
E=ΣΔei ・・・・・式(C)
V=ΣΔvi ・・・・・式(D)
本発明に使用する有機溶剤としては特に制限されず、水溶性有機溶剤を用いることができる。例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類や多価アルコールアリールエーテル類などのエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類が挙げられる。
水溶性有機溶剤の具体例としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,3−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、エチル−1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ペトリオール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、3−メトキシ−N,N-ジメチルプロピオンアミド、3−ブトキシ−N,N-ジメチルプロピオンアミド等のアミド類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン等のアミン類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン等が挙げられる。
湿潤剤として機能するだけでなく、良好な乾燥性を得られることから、沸点が250℃以下の有機溶剤を用いることが好ましい。
グリコールエーテル化合物の具体例としては、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類;エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類などが挙げられる。
水としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水;超純水などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。なお、水のSP値としては、23.4(cal/cm3)1/2である。
色材としては特に限定されず、顔料、染料を使用可能である。
顔料としては、無機顔料又は有機顔料を使用することができる。これらは、1種単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。また、混晶を使用しても良い。
顔料としては、例えば、ブラック顔料、イエロー顔料、マゼンダ顔料、シアン顔料、白色顔料、緑色顔料、橙色顔料、金色や銀色などの光沢色顔料やメタリック顔料などを用いることができる。
無機顔料として、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエローに加え、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。
また、有機顔料としては、アゾ顔料、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用できる。これらの顔料のうち、溶媒と親和性の良いものが好ましく用いられる。その他、樹脂中空粒子、無機中空粒子の使用も可能である。
顔料の具体例として、黒色用としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、または銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料があげられる。
さらに、カラー用としては、C.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、74、81、83、95、97、98、100、101、104、108、109、110、117、120、138、150、153、155、180、185、213、C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、17、36、43、51、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22、23、31、38、48:2、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3、48:4、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81、83、88、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、184、185、190、193、202、207、208、209、213、219、224、254、264、C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンレーキ)、3、5:1、16、19、23、38、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルー)、15:1、15:2、15:3、15:4(フタロシアニンブルー)、16、17:1、56、60、63、C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36、等がある。
染料としては、特に限定されることなく、酸性染料、直接染料、反応性染料、及び塩基性染料が使用可能であり、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記染料として、例えば、C.I.アシッドイエロー 17,23,42,44,79,142、C.I.アシッドレッド 52,80,82,249,254,289、C.I.アシッドブルー 9,45,249、C.I.アシッドブラック 1,2,24,94、C.I.フードブラック 1,2、C.I.ダイレクトイエロー 1,12,24,33,50,55,58,86,132,142,144,173、C.I.ダイレクトレッド 1,4,9,80,81,225,227、C.I.ダイレクトブルー 1,2,15,71,86,87,98,165,199,202、C.I.ダイレクドブラック 19,38,51,71,154,168,171,195、C.I.リアクティブレッド 14,32,55,79,249、C.I.リアクティブブラック 3,4,35が挙げられる。
顔料に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法としては、例えば、顔料(例えばカーボン)にスルホン基やカルボキシル基等の官能基を付加することで、水中に分散可能とする方法が挙げられる。
顔料の表面を樹脂で被覆して分散させる方法としては、顔料をマイクロカプセルに包含させ、水中に分散可能とする方法が挙げられる。これは、樹脂被覆顔料と言い換えることができる。この場合、インクに配合される顔料はすべて樹脂に被覆されている必要はなく、本発明の効果が損なわれない範囲において、被覆されない顔料や、部分的に被覆された顔料がインク中に分散していてもよい。
分散剤を用いて分散させる方法としては、界面活性剤に代表される、公知の低分子型の分散剤、高分子型の分散剤を用いて分散する方法が挙げられる。
分散剤としては、顔料に応じて例えば、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤等を使用することが可能である。
竹本油脂社製RT−100(ノニオン系界面活性剤)や、ナフタレンスルホン酸Naホルマリン縮合物も、分散剤として好適に使用できる。
分散剤は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
顔料に、水や有機溶剤などの材料を混合してインクを得ることが可能である。また、顔料と、その他水や分散剤などを混合して顔料分散体としたものに、水や有機溶剤などの材料を混合してインクを製造することも可能である。
前記顔料分散体は、水、顔料、顔料分散剤、必要に応じてその他の成分を混合、分散し、粒径を調整して得られる。分散は分散機を用いると良い。
顔料分散体における顔料の粒径については特に制限はないが、顔料の分散安定性が良好となり、吐出安定性、画像濃度などの画像品質も高くなる点から、最大個数換算で最大頻度が20nm以上500nm以下が好ましく、20nm以上150nm以下がより好ましい。顔料の粒径は、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
前記顔料分散体における顔料の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な吐出安定性が得られ、また、画像濃度を高める点から、0.1質量%以上50質量%以下が好ましく、0.1質量%以上30質量%以下がより好ましい。
前記顔料分散体は、必要に応じて、フィルター、遠心分離装置などで粗大粒子をろ過し、脱気することが好ましい。
インク中に含有する樹脂の種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリルスチレン系樹脂、アクリルシリコーン系樹脂などが挙げられる。
これらの樹脂からなる樹脂粒子を用いても良い。樹脂粒子を、水を分散媒として分散した樹脂エマルションの状態で、色材や有機溶剤などの材料と混合してインクを得ることが可能である。前記樹脂粒子としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。また、これらは、1種を単独で用いても、2種類以上の樹脂粒子を組み合わせて用いてもよい。
前記体積平均粒径は、例えば、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
インクには、必要に応じて、界面活性剤、消泡剤、防腐防黴剤、防錆剤、pH調整剤等を加えても良い。
界面活性剤としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤のいずれも使用可能である。
シリコーン系界面活性剤には特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができる。中でも高pHでも分解しないものが好ましく、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するものが、水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。また、前記シリコーン系界面活性剤として、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を用いることもでき、例えば、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルシロキサンのSi部側鎖に導入した化合物等が挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン酸化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物が、起泡性が小さいので特に好ましい。前記パーフルオロアルキルスルホン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルカルボン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩等が挙げられる。これらフッ素系界面活性剤における塩の対イオンとしては、Li、Na、K、NH4、NH3CH2CH2OH、NH2(CH2CH2OH)2、NH(CH2CH2OH)3等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えばラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩、などが挙げられる。
これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
このような界面活性剤としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。市販品としては、例えば、ビックケミー株式会社、信越化学工業株式会社、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社、日本エマルジョン株式会社、共栄社化学などから入手できる。
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、一般式(S-1)式で表わされる、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルポリシロキサンのSi部側鎖に導入したものなどが挙げられる。
消泡剤としては、特に制限はなく、例えば、シリコーン系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、脂肪酸エステル系消泡剤などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、破泡効果に優れる点から、シリコーン系消泡剤が好ましい。
防腐防黴剤としては、特に制限はなく、例えば、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンなどが挙げられる。
防錆剤としては、特に制限はなく、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
pH調整剤としては、pHを7以上に調整することが可能であれば、特に制限はなく、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミンなどが挙げられる。
インクの25℃での粘度は、印字濃度や文字品位が向上し、また、良好な吐出性が得られる点から、5mPa・s以上30mPa・s以下が好ましく、5mPa・s以上25mPa・s以下がより好ましい。ここで、粘度は、例えば回転式粘度計(東機産業社製RE−80L)を使用することができる。測定条件としては、25℃で、標準コーンローター(1°34’×R24)、サンプル液量1.2mL、回転数50rpm、3分間で測定可能である。
インクの表面張力としては、記録媒体上で好適にインクがレベリングされ、インクの乾燥時間が短縮される点から、25℃で、35mN/m以下が好ましく、32mN/m以下がより好ましい。
インクのpHとしては、接液する金属部材の腐食防止の観点から、7〜12が好ましく、8〜11がより好ましい。
画像形成セットにおける後処理液は、画像の光沢度を低下させるために用いられる。後処理液は、第二の混合溶液(第二の溶液の一例)、並びにウレタン樹脂、及びアクリル樹脂の少なくともいずれか、更に必要に応じて、ワックス、自己架橋型樹脂、及びその他の成分を含有する。
後処理液中の第二の混合溶液は、有機溶剤、及び水を含有する。第二の混合溶液のSP値としては、10(cal/cm3)1/2以上30(cal/cm3)1/2以下が好ましく、19(cal/cm3)1/2以上22(cal/cm3)1/2以下がより好ましい。
後処理液に使用する有機溶剤としては特に制限されず、インクに使用する有機溶剤と同様のものを用いることができる。後処理液としては、例えば、記録ヘッドから吐出するものが挙げられる。このため、記録ヘッドからの吐出性やメンテナンス性の点から、有機溶剤として、グリセリン、ジエチレングリコール、ジグリセリン、1,3−ブタンジオールのうち少なくともいずれか1種を含有することが好ましい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
後処理液に使用する水としては、インクに使用する水と同様のものを用いることができる。
後処理液には、画像の光沢度を低下、及び、画像の耐擦過性を向上させるために樹脂が含有されている。樹脂としては、ウレタン樹脂、及びアクリル樹脂が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
アクリル樹脂としては、特に限定されないが、市販品を使用することができる。アクリル樹脂の市販品として信越化学工業株式会社製のKP−543、KP−545、KP−549;ダイセルファインケム株式会社製のAQ−914、AQ−ASi−91、AQ−4790、JSR株式会社のSIFCLEARシリーズなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ウレタン樹脂としては、特に限定されないが、市販品を使用することができる。ウレタン樹脂の市販品としては、例えば、三洋化成工業株式会社製のパーマリンシリーズ、ユーコートシリーズ、三井化学株式会社製のW5661、XW−75−W932、株式会社NUC製のSF460Sなどが挙げられる。また、大成ファインケミカル株式会社製のWEM−3000などのように、水性ウレタン樹脂とアクリル樹脂をグラフト化したものを使用してもよい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。ウレタン樹脂の中では、特に後処理液を画像形成部に付与した際の光沢低下度の観点から、ポリエーテル系ウレタン樹脂が好ましい。
その他の成分としては、特に制限はなく、後処理液に使用することができるものであればよく、例えば、界面活性剤;抑泡剤;pH調整剤;防腐防黴剤;防錆剤などが挙げられる。
界面活性剤は、後処理液の表面張力を下げるために含有される。界面活性剤を含有することで、後処理液は記録媒体に対して適度に濡れやすくなり、記録媒体への浸透速度を早めることができ、画像の耐擦過性、ブリード等の不具合を改善することができる。界面活性剤としては、水性インクに用いられる界面活性剤と同様のものを用いることができる。
抑泡剤、pH調整剤;防腐防黴剤;防錆剤としては、インクに用いられる同様のものを用いることができる。
記録に用いる記録媒体としては、特に限定されないが、普通紙、光沢紙、特殊紙、布、フィルム、OHPシート、汎用印刷紙等が挙げられる。
本実施形態における画像形成方法(記録方法の一例)は、インクに刺激を印加して吐出し、記録媒体上で画像を形成する画像形成工程(インク付与工程の一例)と、インクが吐出された面上に後処理液を付与する後処理工程(処理液付与工程の一例)と、を有する。
画像形成工程で用いられる刺激としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、熱(温度)、圧力、振動、光、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、熱、圧力が好適に用いられる。
後処理工程としては、インクが吐出された面上に後処理液を付与する付与方法を用いればよく、特に制限はない。後処理手段としては、インクが吐出された面上に後処理液を付与する付与手段を用いればよく、特に制限はない。
<インク>
<<アニオン性基含有スチレン−アクリル系共重合体の調製例>>
攪拌装置、滴下装置、温度センサー及び上部に窒素導入装置を有する還流装置を取り付けた反応容器を有する自動重合反応装置(重合試験機DSL−2AS型、轟産業株式会社製)の反応容器にメチルエチルケトンを550g仕込み、攪拌しながら反応容器内を窒素置換した。反応容器内を窒素雰囲気に保ちながら80℃で加温した後、滴下装置によりメタクリル酸−2−ヒドロキシエチルを75.0g、メタクリル酸を77.0g、スチレンを80.0g、メタクリル酸ブチルを150.0g、アクリル酸ブチルを98.0g、メタクリル酸メチルを20.0g、及び「パーブチル(登録商標)O」(日油株式会社製)を40.0gの混合溶液を4時間かけて滴下した。滴下終了後、更に同温度で15時間反応を継続させて、酸価:100(JIS K 0070−1992に記載の方法で測定実施)、重量平均分子量:21,000(D5280 LCS M−PDA、株式会社島津製作所製にて測定実施)、ガラス転移点:31℃(STA7200、株式会社日立ハイテクサイエンス製にて測定実施)のアニオン性基含有スチレン−アクリル系共重合体Aのメチルエチルケトン溶液を得た。反応終了後、メチルエチルケトンの一部を減圧留去し、不揮発分を50%に調整したアニオン性基含有スチレン−アクリル系共重合体A溶液を得た。
冷却用ジャケットを備えた混合槽にカーボンブラック(商品名:Raven1080、コロンビヤン・カーボン日本株式会社製)を800gと、アニオン性基含有スチレン−アクリル系共重合体A溶液を200g、10%水酸化ナトリウム水溶液を143g、メチルエチルケトンを100g、及び水1,957gを仕込み、攪拌混合した。混合液を直径0.3mmのジルコニアビーズを充填した分散装置(商品名:SCミルSC100、三井鉱山株式会社製)に通し、循環方式(分散装置より出た分散液を混合槽に戻す方式)により6時間分散した。分散装置の回転数は2,700回転/分とし、冷却用ジャケットには冷水を通して分散液温度が40℃以下に保たれるようにした。分散終了後、混合槽より分散原液を抜き取り、次に、水10,000gで混合槽、及び分散装置流路を洗浄し、分散原液と合わせて希釈分散液を得た。ガラス製蒸留装置に希釈分散液を入れ、メチルエチルケトンの全量と水の一部を留去した。室温まで冷却後、攪拌しながら10%塩酸を滴下してpH4.5に調整した後、固形分をヌッチェ式濾過装置で濾過、水洗した。ケーキを容器に取り、20%水酸化カリウム水溶液を200g加えた後、ディスパ(商品名:TKホモディスパー、プライミクス株式会社製)にて分散し、更に水を加えて不揮発分を調製して、不揮発分20%のカーボンブラックが水酸化カリウム中で中和されたカルボキシル基含有スチレン−アクリル系共重合体で被覆された複合粒子として水性媒体中に分散した水性顔料分散体を得た。
ロジン変性マレイン酸樹脂(カルボキシル基含有樹脂)2.0g、グリセリン(水溶性有機溶剤、SP値:16.4(cal/cm3)1/2)2.5g、3−メトキシ−1−ブタノール(水溶性有機溶剤、SP値:10.0)(cal/cm3)1/2)35.0g、トリプロピレングリコールメチルエーテル(水溶性有機溶剤、SP値:9.8(cal/cm3)1/2)10.6g、式(i)で示される化合物(フッ素系界面活性剤)0.4g、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール(pH調整剤)0.2g、ベンゾトリアゾール(防腐防錆剤)0.1g、及び水(SP値:23.4(cal/cm3)1/2)40.0gを1時間攪拌し均一に混合した。次に、N−オクチル−2−ピロリドン(抑泡剤)1.2gを加えてさらに1時間攪拌し均一に混合した。その後、水性顔料分散体の固形分換算で8.0gを加えてさらに1時間攪拌し均一に混合した。この混合物を平均孔径0.8μmのポリビニリデンフロライドメンブランフィルターにより加圧濾過し、粗大粒子やゴミを除去してインク1を得た。インク1の組成及び含有量、並びに実施形態において記載した方法で算出したインク中の混合溶液(第一の混合溶液)のSP値を表1に示す。
−後処理液の調製1−
水溶性有機溶剤B:グリセリン(SP値:16.4(cal/cm3)1/2)20.0g、水溶性有機溶剤C:1,3ブタンジオール(SP値:12.8(cal/cm3)1/2)10.0g、ウレタン樹脂a:商品名:スーパーフレックスSF−210(第一工業製薬株式会社製)37.5g、ポリエチレン系ワックスエマルジョンA(商品名:ノプコート MS−40、サンノプコ株式会社製)5.0g、上記の式(i)で示される界面活性剤0.4g、N−オクチル−2−ピロリドン1.2g、オクタンジオール2.0g、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール0.2g、ベンゾトリアゾール0.1g、及びイオン交換水(SP値:23.4(cal/cm3)1/2)23.6gを1時間攪拌し均一に混合して実施例1で用いる後処理液1を得た。
後処理液の組成を、表2〜5の実施例2〜15、又は比較例1〜6の列に記載のものに変更した以外は、実施例1と同様にして、後処理液を作製した。なお、実施例2〜15及び比較例1〜6で用いられるインクは、実施例1と同様インク1である。実施例1〜15及び比較例1〜6の後処理液中の混合溶液(第二の混合溶液)のSP値、及び樹脂酸基量を表2〜5に示す。なお、SP値は、実施形態に記載した方法により算出される。また、実施例13の樹脂酸基量は、下記式により算出される。
(ポリエステル系ウレタン樹脂aの酸基量0.74(meq/g)×20(質量%)+アクリル系樹脂Aの酸基量0.4(meq/g)×17.5(質量%))/(20(質量%)+17.5(質量%))=0.58
*水溶性有機溶剤A:3−メトキシ−1−ブタノール(SP値:10.0(cal/cm3)1/2、東京化成工業社製)
*水溶性有機溶剤B:グリセリン(SP値:16.4(cal/cm3)1/2、和光純薬工業社製)
*水溶性有機溶剤C:1,3ブタンジオール(SP値:12.8(cal/cm3)1/2、三協化学社製)
*ポリエステル系ウレタン樹脂a:商品名:スーパーフレックスSF−210(第一工業製薬株式会社製)
*ポリエーテル系ウレタン樹脂b:商品名:NeoRezR−600(楠本化成株式会社製)
*ウレタンアクリル樹脂c:商品名:NeoPacR9699(楠本化成株式会社製)
*ポリエーテル系ウレタン樹脂d:商品名:パーマリンUA00(三洋化成工業株式会社製)
*ポリエーテル系ウレタン樹脂e:商品名:SU−100N(中央理科工業株式会社製)
*ポリエステル系ウレタン樹脂f:商品名:NeoRezR−2170(楠本化成株式会社製)
*アクリル系樹脂A:商品名:NeoCrylA1094(楠本化成株式会社)
*アクリル系樹脂B:商品名:NeoCrylA662(楠本化成株式会社)
*アクリル系樹脂C:商品名:モビニールLDM6740(日本合成化学社製)
*アクリル系樹脂D:商品名:モビニール972(日本合成化学社製)
*アクリル系樹脂E:商品名:TOCRYLW4322(トーヨーケム社製)
*ポリエチレン系ワックスエマルジョンA:商品名:ノプコマル MS−40(サンノプコ株式会社製、融点:79℃)
*ポリエチレン系ワックスエマルジョンB:商品名:ノプコート PEM−17(サンノプコ株式会社製、融点:105℃)
*イソシアネート基含有樹脂:商品名:エラストロンE−37(第一工業製薬株式会社)
*フッ素系界面活性剤である下記式(i)で示される化合物(商品名:ユニダイン DSN−403N)、ダイキン工業株式会社製)
表1に記載のインクを画像形成装置(商品名:IPSIO GXe5500、株式会社リコー製)により記録媒体(商品名:ミラーコートゴールド、王子製紙株式会社製:用紙の光沢度60)へ吐出させ、ドットパターンで形成された3cm四方の未定着のベタ画像を形成し、1.5秒後に、ベタ画像の表面へ、表2〜5に記載の実施例1〜15、又は比較例1〜6の後処理液を、前記画像形成装置により吐出させた。その後、温風及びドラムヒーターにて90℃で2分間乾燥させて定着画像を得た。なお、実施例11においては、後処理液塗布前に、温風及びドラムヒーターにて90℃で2分間乾燥させてから、ベタ画像の表面へ、実施例11の後処理液を、画像形成装置により吐出させた。得られた画像について、以下の方法により諸特性を評価した。評価結果を表2〜5に示す。
上記の方法によりドットパターンで形成された3cm四方のベタ画像のベタ部を、光沢度計(BYK Gardener社製、micro-TRI-gloss)にて画像光沢度(60°光沢)を測定した。画像光沢度の数値が低いほど、つや消し印刷、マット印刷として良好である、なお、光沢度45以下のものは実用上光沢度が低いものとして用いることができ、光沢度40以下であればより好ましい。
上記の方法により形成された画像における3cm四方のベタ画像のベタ部を、摩擦試験機(商品名:クロックメーター、株式会社東洋精機製作所製)に布を貼り付けて擦り、擦過後の布へのインクの転写濃度を、分光測色濃度計(商品名:X−Rite939、X−Rite社製)で測定した。転写濃度が小さいほど、画像の耐擦過性が良好である。なお、転写濃度が0.20未満であると実用上問題なく使用することができる。
上記の方法により3cm四方のベタ画像のベタ部を印字した後、記録ヘッドにキャップをしない状態で1時間放置し、その後再度同画像を記録させて、不吐出のノズル数を測定し、以下の評価基準に基づき、「吐出安定性」を評価した。なお、下記評価基準が「○」であると実用上問題なく使用することができる。
○:不吐出無し
×:不吐出有り
上記の方法により記録した3cm四方のベタ画像のベタ部の記録面に、記録していない記録媒体を重ね、これを10×10cm四方のガラス板2枚の間に挟み、その上から、荷重1kg/m2をかけた状態で、40℃、90%RHの環境条件下に、24時間放置した。その後2時間室温(25℃)に放置し、剥がした際の記録媒体同士の貼り付き具合を目視で観察し、下記の評価基準にしたがって評価した。なお、下記評価基準が「○」以上であると実用上問題なく使用することができる。
○:ブロッキングなし(僅かに粘着している。試料の面に僅かな傷がある。)
×:ブロッキングあり(隣接面で密着融合している。剥がすのが困難な状態。)
300 インクジェット記録装置
301 記録媒体搬送部
302 前処理工程部
303 前処理後乾燥部
304 画像形成工程部
304K、304C、304M、304Y 記録ヘッド
305 後処理工程部
305K−1、305K−2、305K−3、305K−4 ヘッドユニット
306 後処理後乾燥部
307 給紙装置
308 巻き取り装置
309 ノズル面
310 印字ノズル
Claims (10)
- インク、及び前記インクが付与された記録媒体に対する処理液を有し、
前記インクは、有機溶剤、及び水を含む第一の溶液を含有し、
前記処理液は、有機溶剤、及び水を含む第二の溶液、並びにウレタン樹脂粒子、及びアクリル樹脂粒子の少なくともいずれかを含有し、
前記処理液の前記第二の溶液における溶解パラメータが、前記インクの前記第一の溶液における溶解パラメータに対して、1.5(cal/cm3)1/2以上高く、
前記処理液における前記ウレタン樹脂粒子、及び前記アクリル樹脂粒子の少なくともいずれかの酸基量が、0.3meq/g以上である
インク及び処理液のセット。 - 前記処理液における前記ウレタン樹脂粒子、及び前記アクリル樹脂粒子の少なくともいずれかの含有量が、前記処理液の全量に対して、10質量%以上50質量%以下である
請求項1に記載のインク及び処理液のセット。 - 前記処理液における前記ウレタン樹脂粒子、及び前記アクリル樹脂粒子の少なくともいずれかのガラス転移点が20℃以上100℃以下である
請求項1又は2に記載のインク及び処理液のセット。 - 前記処理液における樹脂粒子がウレタン樹脂粒子である
請求項1乃至3のいずれか一項に記載のインク及び処理液のセット。 - 前記ウレタン樹脂粒子がポリエーテル系ウレタン樹脂粒子である
請求項4に記載のインク及び処理液のセット。 - 有機溶剤、及び水を含む第一の溶液を含有するインクを記録媒体に対して付与するインク付与工程と、
有機溶剤、及び水を含む第二の溶液、並びにウレタン樹脂粒子、及びアクリル樹脂粒子の少なくともいずれかを含有する処理液を、前記記録媒体の前記インクが付与された面に付与する処理液付与工程と、を有し、
前記処理液の前記第二の溶液における溶解パラメータが、前記インクの前記第一の溶液における溶解パラメータに対して、1.5(cal/cm3)1/2以上高く、
前記処理液における前記ウレタン樹脂粒子、及び前記アクリル樹脂粒子の少なくともいずれかの酸基量が、0.3meq/g以上である
記録方法。 - 前記インク付与工程と、前記処理液付与工程との間に、前記インクを乾燥させる乾燥工程を有さない請求項6に記載の記録方法。
- 有機溶剤、及び水を含む第一の溶液を含有するインクを記録媒体に対して付与するインク付与手段と、
有機溶剤、及び水を含む第二の溶液、並びにウレタン樹脂粒子、及びアクリル樹脂粒子の少なくともいずれかを含有する処理液を、前記記録媒体の前記インクが付与された面に付与する処理液付与手段と、を有し、
前記処理液の前記第二の溶液における溶解パラメータが、前記インクの前記第一の溶液における溶解パラメータに対して、1.5(cal/cm3)1/2以上高く、
前記処理液における前記ウレタン樹脂粒子、及び前記アクリル樹脂粒子の少なくともいずれかの酸基量が、0.3meq/g以上である
記録装置。 - 前記インク付与手段と前記処理液付与手段の間の前記記録媒体の搬送経路に、前記インクを乾燥させる乾燥手段を有さない
請求項8に記載の記録装置。 - 有機溶剤、及び水を含む第一の溶液を含有するインクが付与された記録媒体に対して付与され、
有機溶剤、及び水を含む第二の溶液、並びにウレタン樹脂粒子、及びアクリル樹脂粒子の少なくともいずれかを含有し、
前記第二の溶液における溶解パラメータが、前記第一の溶液における溶解パラメータに対して、1.5(cal/cm3)1/2以上高く、
前記ウレタン樹脂粒子及び前記アクリル樹脂粒子の少なくともいずれかの酸基量が、0.3meq/g以上である
処理液。
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