JP2018109738A - 光学素子および表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】表示ムラが視認しにくい表示装置を実現できる光学素子を提供する。【解決手段】本発明の光学素子は、複数の反射率変化ハーフミラーと、透光性部材と、を備え、複数の反射率変化ハーフミラーは、傾斜方向に沿って反射率が異なる複数の領域を有する。複数の領域は、射出面から遠い側に位置する低反射率領域と、射出面に近い側に位置する高反射率領域と、を少なくとも含む。入射部から遠い側に位置する反射率変化ハーフミラーの高反射率領域の占有面積は、入射部に近い側に位置する反射率変化ハーフミラーの高反射率領域の占有面積よりも大きい。【選択図】図4
Description
本発明は、光学素子および表示装置に関する。
近年、ウェアラブル情報機器の一つとして、ヘッドマウントディスプレイなどの観察者の頭部に装着して使用する方式の画像表示装置が提供されている。また、観察者が画像表示装置を装着した際に、表示素子により生成された画像と観察者の外界の像の双方を同時に視認できる画像表示装置、いわゆるシースルー型の画像表示装置が知られている。
例えば下記の特許文献1に、光透過性を有する基板と、ディスプレイ光源と、内部反射によって基板に入射した視野内にある光を結合させるための光学的手段と、基板内に設けられ、基板の主面に対して斜めに配置された部分反射面と、を備えた光学装置が開示されている。また、下記の特許文献2には、画像生成装置と、回折格子からなる画像取り出しシステムを含む光ガイド部材と、を備えたシースルー型の表示装置システムが開示されている。
上記特許文献1の光学装置を備えたヘッドマウントディスプレイ、および特許文献2の表示装置システムにおいて、観察者の眼前に設けられた部分反射面のパターンに起因して縞状の表示ムラが視認されるという課題がある。また、これらの特許文献には、一つの部分反射面内に反射率が異なる領域を設けることにより、明るさの均一性が向上し、表示ムラが解消できる旨の記載があるが、その効果は不十分である。
本発明の一つの態様は、上記の課題を解決するためになされたものであって、縞状の表示ムラが視認されることを低減できる表示装置を提供することを目的の一つとする。また、本発明の一つの態様は、上記の表示装置に用いて好適な光学素子を提供することを目的の一つとする。
上記の目的を達成するために、本発明の一つの態様の光学素子は、間隔をおいて互いに平行となるように設けられ、入射部から入射した画像光の一部を反射させ、前記画像光の他の一部を透過させる複数の反射率変化ハーフミラーと、前記複数の反射率変化ハーフミラーを支持する透光性部材と、を備え、前記透光性部材は、前記画像光を入射させる入射面と、前記画像光を射出させる射出面と、を有し、前記複数の反射率変化ハーフミラーの各々は、前記入射面および前記射出面に対して傾斜して配置され、前記複数の反射率変化ハーフミラーは、傾斜方向に沿って反射率が異なる複数の領域を有し、前記複数の反射率変化ハーフミラーの各々の前記複数の領域は、前記傾斜方向において前記射出面から遠い側に位置する低反射率領域と、前記傾斜方向において前記低反射率領域よりも前記射出面に近い側に位置し、反射率が前記低反射率領域よりも高い高反射率領域と、を少なくとも含み、前記複数の反射率変化ハーフミラーの各々は、前記入射部から遠い側に位置する反射率変化ハーフミラーの前記高反射率領域の占有面積が、前記入射部に近い側に位置する反射率変化ハーフミラーの前記高反射率領域の占有面積よりも大きいことを特徴とする。
この種の光学素子において、入射部から遠い側に進む画像光は、入射部に近い側に進む画像光に比べて、ハーフミラーに対してより垂直に近い角度で入射し、より多くの枚数のハーフミラーによって分岐しつつ進行方向を変える。そのため、入射部から遠い側に進む画像光は、入射部に近い側に進む画像光に比べ、ハーフミラーを通過した際の強度の低下が著しい。
そこで、本発明の一つの態様の光学素子では、入射部から遠い側の反射率変化ハーフミラーにおける高反射率領域の占有面積が、入射部に近い側の反射率変化ハーフミラーにおける高反射率領域の占有面積よりも大きい。言い換えると、入射部から遠い側において、一つのハーフミラー内の反射率の変化位置が入射部に近い側よりも射出面(観察者)から離れた位置に設定されている。これにより、入射部から遠い側に進む画像光の強度低下の度合いを入射部に近い側に進む画像光の強度低下の度合いに近付けることができる。これにより、光学素子からの射出光の強度分布を均一に近付けることができる。
本発明の一つの態様の光学素子において、前記複数の反射率変化ハーフミラーは、前記入射部に近い側から前記入射部から遠い側に向けて、各々の前記高反射率領域の占有面積が段階的に大きくなっていてもよい。
この構成によれば、簡易な製造方法によって射出光の強度分布が均一な光学素子を作製することができる。
本発明の一つの態様の光学素子において、前記複数の反射率変化ハーフミラーは、前記入射部に近い側から前記入射部から遠い側に向けて、各々の前記高反射率領域の占有面積が直線的に大きくなっていてもよい。
この構成によれば、簡易な製造方法によって射出光の強度分布が均一な光学素子を作製することができる。
本発明の一つの態様の光学素子において、前記高反射率領域の反射率をR1とし、前記低反射率領域の反射率をR2とし、反射率差パラメーターΦを下記の(1)式で定義したとき、
Φ=(R1−R2)/[(R1+R2)/2]…(1)
前記反射率差パラメーターΦが、0.1<Φ<0.7を満たしてもよい。
Φ=(R1−R2)/[(R1+R2)/2]…(1)
前記反射率差パラメーターΦが、0.1<Φ<0.7を満たしてもよい。
この構成によれば、観察者が強度ムラを認識できない程度にまで射出光の強度の振幅を小さく抑えることができる。
本発明の一つの態様の光学素子は、前記複数の反射率変化ハーフミラーの各々に対して平行に設けられた反射率一定ハーフミラーをさらに備えていてもよい。
この構成によれば、光学素子の製造コストを低減することができる。特に反射率一定ハーフミラーの配置や枚数を適切に設定すれば、光学素子の特性低下を抑えつつ光学素子の製造コストを低減することができる。
本発明の一つの態様の光学素子において、前記複数の反射率変化ハーフミラーのうち、隣り合う2つの反射率変化ハーフミラーの間に、前記反射率一定ハーフミラーが前記複数の反射率変化ハーフミラーと平行となるように配置されていてもよい。
この構成によれば、光学素子からの射出光の強度分布を均一に近付けることができる。
本発明の一つの態様の光学素子において、前記複数の反射率変化ハーフミラーは、前記高反射率領域と前記低反射率領域とがなだらかに変化していてもよい。
この構成によれば、光学素子からの射出光の強度分布を均一に近付けることができる。
本発明の一つの態様の表示装置は、画像形成装置と、前記画像形成装置で生成された画像光を導光する導光装置と、を備え、前記導光装置は、前記画像光を入射させる入射部と、前記入射部から入射した前記画像光を導光させる導光体と、前記画像光を射出させる射出部と、を備え、前記射出部は、本発明の一つの態様の光学素子を備えていることを特徴とする。
本発明の一つの態様の表示装置は、射出光の強度分布がより均一な光学素子を有する射出部を備えているため、縞状の表示ムラが視認されにくい表示装置を実現することができる。
本発明の一つの態様の表示装置において、前記射出部は、前記導光体の視認側の面に設けられていてもよい。
この構成によれば、設計が容易な表示装置を実現することができる。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について、図1〜図9Dを用いて説明する。
第1実施形態の表示装置は、例えばヘッドマウントディスプレイとして用いられるものである。
図1は、第1実施形態の表示装置の平面図である。図2は、導光装置の裏面図である。図3は、導光装置における画像光の光路を示す図である。
なお、以下の各図面においては各構成要素を見やすくするため、構成要素によって寸法の縮尺を異ならせて示すことがある。
以下、本発明の第1実施形態について、図1〜図9Dを用いて説明する。
第1実施形態の表示装置は、例えばヘッドマウントディスプレイとして用いられるものである。
図1は、第1実施形態の表示装置の平面図である。図2は、導光装置の裏面図である。図3は、導光装置における画像光の光路を示す図である。
なお、以下の各図面においては各構成要素を見やすくするため、構成要素によって寸法の縮尺を異ならせて示すことがある。
(導光装置および表示装置の全体構成)
図1に示すように、表示装置100は、画像形成装置10と、導光装置20と、を備える。図1は、図2に示す導光装置20のA−A断面と対応する。
表示装置100は、観察者に虚像としての表示画像を視認させるとともに、観察者に外界像をシースルーで観察させる。表示装置100において、画像形成装置10と導光装置20とは、観察者の右眼と左眼とに対応して一組ずつ設けられる。ただし、右眼用の装置と左眼用の装置とは左右対称であるため、ここでは左眼用の装置のみを示し、右眼用の装置については図示を省略する。なお、表示装置100は、観察者が耳に掛ける蔓部(図示略)を備えており、全体として一般の眼鏡のような外観を有する。
図1に示すように、表示装置100は、画像形成装置10と、導光装置20と、を備える。図1は、図2に示す導光装置20のA−A断面と対応する。
表示装置100は、観察者に虚像としての表示画像を視認させるとともに、観察者に外界像をシースルーで観察させる。表示装置100において、画像形成装置10と導光装置20とは、観察者の右眼と左眼とに対応して一組ずつ設けられる。ただし、右眼用の装置と左眼用の装置とは左右対称であるため、ここでは左眼用の装置のみを示し、右眼用の装置については図示を省略する。なお、表示装置100は、観察者が耳に掛ける蔓部(図示略)を備えており、全体として一般の眼鏡のような外観を有する。
画像形成装置10は、液晶パネル11と、投射レンズ12と、を備える。液晶パネル11は、光源14からの照明光を空間的に変調し、動画像その他の表示対象となるべき画像光GLを形成する。投射レンズ12は、液晶パネル11上の各点から射出された画像光GLを略平行光線にするコリメートレンズである。投射レンズ12は、ガラスまたはプラスチックで形成され、1枚に限らず、複数枚で構成されていてもよい。投射レンズ12としては、球面レンズに限らず、非球面レンズ、自由曲面レンズ等が用いられてもよい。
導光装置20は、平板状の光透過部材を有する。導光装置20は、画像形成装置10で形成された画像光GLを虚像光として観察者の眼EYに向けて射出する一方、外界像を構成する外界光ELを透過させて観察者の眼EYに導く。導光装置20は、画像光を取り込む入射部21と、主に画像光を導光させる平行導光体22と、画像光GLおよび外界光ELを取り出すための射出部23と、を備える。平行導光体22と入射部21とは、高い光透過性を有する樹脂材料により一体成形されている。第1実施形態の場合、導光装置20を伝播させる画像光GLの光路は、同一回数反射される1種類の光路からなり、複数種類の光路が合成されるものではない。
平行導光体22は、観察者の眼EYを基準とする光軸AXに対して傾いて配置されている。平行導光体22の平面22aの法線方向Zは、光軸AXに対して角度κだけ傾いている。これにより、平行導光体22を顔の前面に沿って配置でき、平行導光体22の平面22aの法線は、光軸AXに対して傾きを有する。このように、平行導光体22の平面22aの法線を光軸AXに平行なz方向に対して角度κだけ傾ける場合、光学素子30から射出させる光軸AX上およびその近傍の画像光GL0は、光射出面OSの法線に対して角度κをなす。
入射部21は、画像形成装置10からの画像光GLを入射部21の内部に取り込む光入射面ISと、取り込んだ画像光GLを反射して平行導光体22の内部に導く反射面RSと、を有する。光入射面ISは、投射レンズ12側に凹の曲面21bから形成されている。曲面21bは、反射面RSで反射された画像光GLを内面側で全反射する機能も有する。
反射面RSは、投射レンズ12側に凹の曲面21aから形成されている。反射面RSは、曲面21a上に蒸着法等により成膜されたアルミニウム膜等の金属膜から構成されている。反射面RSは、光入射面ISから入射した画像光GLを反射して光路を折り曲げる。曲面21bは、反射面RSで反射された画像光GLを内側で全反射して光路を折り曲げる。このように、入射部21は、光入射面ISから入射した画像光GLを2回反射させ、光路を折り曲げることにより、画像光GLを平行導光体22の内部に確実に導く。
平行導光体22は、y軸に対して平行、かつx軸に対して傾斜した平板状の導光部材であり、導光体とも称される。平行導光体(導光体)22は、光透過性の樹脂材料等により形成されている。平行導光体22は、互いに略平行な一対の平面22aと平面22bとを有する。平面22aおよび平面22bは、平行平面であるため、外界像の拡大やフォーカスズレを生じさせることがない。平面22aは、入射部21からの画像光を全反射させる全反射面として機能し、画像光GLを少ない損失で射出部23に導く。平面22aは、平行導光体22の外界側に配置されて第1の全反射面として機能し、本明細書中では外界側面とも称する。
平面22bは、本明細書中では観察者側面とも称する。平面(観察者側面)22bは、射出部23の一端まで延びている。ここで、平面22bは、平行導光体22と射出部23との境界面IFである(図3参照)。
平行導光体22において、入射部21の反射面RSもしくは光入射面ISで反射された画像光GLは、全反射面である平面22aに入射し、平面22aで全反射され、導光装置20の奥側、すなわち射出部23が設けられた+x側もしくは+X側に導かれる。図2に示すように、平行導光体22は、導光装置20の外形のうち、+x側の端面として終端面ESを有する。また、平行導光体22は、±y側の端面として上端面TPおよび下端面BPを有する。
なお、図3に示すように、x軸、y軸およびz軸からなる座標軸を、y軸を中心として角度κだけ反時計回りに回転させた座標軸を、それぞれX軸、Y軸およびZ軸とする。
なお、図3に示すように、x軸、y軸およびz軸からなる座標軸を、y軸を中心として角度κだけ反時計回りに回転させた座標軸を、それぞれX軸、Y軸およびZ軸とする。
図3に示すように、射出部23は、平行導光体22の奥側(+x側)において、平面22bもしくは境界面IFに沿って板状に構成されている。射出部23は、平行導光体22の外界側の平面(全反射面)22aの領域FRで全反射された画像光GLを通過させる際に、入射した画像光GLを所定の角度で反射して光射出面OS側へ折り曲げる。ここでは、射出部23にこれを透過することなく最初に入射する画像光GLが虚像光としての取出し対象である。つまり、射出部23において光射出面OSの内面で反射される光があっても、これは画像光として利用されない。
射出部23は、光透過性と光反射性とを有する複数のハーフミラー31を配列してなる光学素子30を有する。光学素子30の構造については、図4等を参照して後で詳述する。光学素子30は、平行導光体22の観察者側の平面22bに沿って設けられている。このように、射出部23は、平行導光体22の視認側の面に設けられている。
導光装置20が以上のような構造を有することから、画像形成装置10から射出され、光入射面ISから導光装置20に入射した画像光GLは、入射部21で複数回の反射によって折り曲げられ、平行導光体22の平面22aの領域FRにおいて全反射されて光軸AXに略沿って進む。+z側の平面22aの領域FRで反射された画像光GLは、射出部23に入射する。
この際、xy面内において、領域FRの長手方向の幅は、射出部23の長手方向の幅よりも狭い。つまり、画像光GLの光線束が射出部23(または光学素子30)に入射する入射幅は、画像光GLの光線束が領域FRに入射する入射幅よりも広い。このように、画像光GLの光線束が領域FRに入射する入射幅を相対的に狭くすることにより、光路の干渉が生じにくくなり、境界面IFを導光に利用することなく、すなわち、境界面IFで画像光GLを反射させず、領域FRからの画像光GLを射出部23(もしくは光学素子30)に直接入射させることが容易になる。
射出部23に入射した画像光GLは、射出部23において適度な角度で折り曲げられることで取出し可能な状態となり、最終的に光射出面OSから射出される。光射出面OSから射出された画像光GLは、虚像光として観察者の眼EYに入射する。当該虚像光が観察者の網膜において結像することで、観察者は画像光GLによる虚像を認識することができる。
ここで、像形成に用いられる画像光GLが射出部23に入射する角度は、光源側の入射部21から離れるに従って大きくなっている。すなわち、射出部23の奥側には、外界側の平面22aに平行なZ方向、または光軸AXに対して傾きの大きな画像光GLが入射して比較的大きな角度で折り曲げられ、射出部23の前側には、Z方向、または光軸AXに対して傾きの小さな画像光GLが入射して比較的小さな角度で折り曲げられる。
(画像光の光路)
以下、画像光GLの光路について詳しく説明する。
図3に示すように、液晶パネル11の射出面11a上からそれぞれ射出される画像光のうち、破線で示す射出面11aの中央部分から射出される成分を画像光GL0とし、1点鎖線で示す射出面11aの周辺のうち、紙面左側(−xおよび+z側)から射出される成分を画像光GL1とし、2点鎖線で示す射出面11aの周辺のうち、紙面右側(+xおよび−z側)から射出される成分を画像光GL2とする。これらのうち、画像光GL0の光路は光軸AXに沿って延びるものとする。
以下、画像光GLの光路について詳しく説明する。
図3に示すように、液晶パネル11の射出面11a上からそれぞれ射出される画像光のうち、破線で示す射出面11aの中央部分から射出される成分を画像光GL0とし、1点鎖線で示す射出面11aの周辺のうち、紙面左側(−xおよび+z側)から射出される成分を画像光GL1とし、2点鎖線で示す射出面11aの周辺のうち、紙面右側(+xおよび−z側)から射出される成分を画像光GL2とする。これらのうち、画像光GL0の光路は光軸AXに沿って延びるものとする。
投射レンズ12を経た画像光GL0,GL1,GL2は、導光装置20の光入射面ISからそれぞれ入射した後、入射部21を経て平行導光体22内を通過して射出部23に至る。具体的には、画像光GL0,GL1,GL2のうち、射出面11aの中央部分から射出された画像光GL0は、入射部21で折り曲げられて平行導光体22内に結合された後、標準反射角θ0で一方の平面22aの領域FRに入射して全反射され、平行導光体22と射出部23(もしくは光学素子30)との境界面IFで反射されずに境界面IFを通過し、射出部23の中央の部分23kに直接的に入射する。画像光GL0は、部分23kにおいて所定の角度で反射され、光射出面OSから光射出面OSを含むXY面に対して傾いた光軸AX方向(Z方向に対して角度κの方向)に平行光束として射出される。
射出面11aの一端側(−x側)から射出された画像光GL1は、入射部21で折り曲げられて平行導光体22内に結合された後、最大反射角θ1で平面22aの領域FRに入射して全反射され、平行導光体22と射出部23(もしくは光学素子30)との境界面IFで反射されずに境界面IFを通過し、射出部23のうち、奥側(+x側)の部分23hにおいて所定の角度で反射され、光射出面OSから所定の角度方向に向けて平行光束として射出される。この際の射出角γ1は、入射部21側に戻される角度が相対的に大きくなっている。
一方、射出面11aの他端側(+x側)から射出された画像光GL2は、入射部21で折り曲げられて平行導光体22内に結合された後、最小反射角θ2で平面22aの領域FRに入射して全反射され、平行導光体22と射出部23(もしくは光学素子30)との境界面IFで反射されずに境界面IFを通過し、射出部23のうち、入口側(−x側)の部分23mにおいて所定の角度で反射され、光射出面OSから所定の角度方向に向けて平行光束として射出される。この際の射出角γ2は、入射部21側に戻される角度が相対的に小さくなっている。
なお、画像光GL0,GL1,GL2は、画像光GLの光線全体の一部を代表して説明したものであるが、他の画像光GLを構成する光線成分についても画像光GL0等と同様に導かれ、光射出面OSから射出される。そのため、これらについては図示および説明を省略する。
ここで、入射部21および平行導光体22に用いられる透明樹脂材料の屈折率nの値の一例として、n=1.4とすると、臨界角θcの値はθc≒45.6°となる。画像光GL0,GL1,GL2の反射角θ0,θ1,θ2のうち、最小である反射角θ2を臨界角θcよりも大きな値とすることにより、必要な画像光について全反射条件を満たすものとすることができる。
中央向けの画像光GL0は、仰角φ0(=90°−θ0)で射出部23の部分23kに入射する。周辺向けの画像光GL1は、仰角φ1(=90°−θ1)で射出部23の部分23hに入射する。周辺向けの画像光GL2は、仰角φ2(=90°−θ2)で射出部23の部分23mに入射する。ここで、仰角φ0,φ1,φ2間には、反射角θ0,θ1,θ2の大小関係を反映して、φ2>φ0>φ1の関係が成り立っている。すなわち、光学素子30のハーフミラー31への入射角ι(図4参照)は、仰角φ2に対応する部分23m、仰角φ0に対応する部分23k、仰角φ1に対応する部分23hの順で徐々に小さくなる。換言すれば、ハーフミラー31への入射角ιもしくはハーフミラー31での反射角εは、入射部21から離れるにつれて小さくなる。
平行導光体22の外界側の平面22aで反射されて射出部23に向かう画像光GLの光線束の全体的な挙動について説明する。
図3に示すように、画像光GLの光線束は、光軸AXを含む断面において、平行導光体22の外界側の領域FRで反射される前後の直進光路P1,P2のいずれかで幅が絞られる。具体的には、画像光GLの光線束は、光軸AXを含む断面において、領域FR近辺、つまり直進光路P1,P2の境界付近で直進光路P1,P2に跨るような位置で全体として幅が絞られてビーム幅が細くなっている。これにより、画像光GLの光線束を射出部23の手前で絞ることになり、横方向の視野角を比較的広くすることが容易になる。
なお、図示の例では、画像光GLの光線束が直進光路P1,P2に跨るような位置で幅が絞られてビーム幅が細くなっているが、直進光路P1,P2のいずれか片側のみで幅が絞られてビーム幅が細くなってもよい。
図3に示すように、画像光GLの光線束は、光軸AXを含む断面において、平行導光体22の外界側の領域FRで反射される前後の直進光路P1,P2のいずれかで幅が絞られる。具体的には、画像光GLの光線束は、光軸AXを含む断面において、領域FR近辺、つまり直進光路P1,P2の境界付近で直進光路P1,P2に跨るような位置で全体として幅が絞られてビーム幅が細くなっている。これにより、画像光GLの光線束を射出部23の手前で絞ることになり、横方向の視野角を比較的広くすることが容易になる。
なお、図示の例では、画像光GLの光線束が直進光路P1,P2に跨るような位置で幅が絞られてビーム幅が細くなっているが、直進光路P1,P2のいずれか片側のみで幅が絞られてビーム幅が細くなってもよい。
(光学素子の構成)
以下、図3および図4を参照して、射出部23を構成する光学素子30の構成について説明する。
図3に示すように、射出部23は、平行導光体22の視認側の面に設けられた光学素子30で構成されている。したがって、射出部23は、平行導光体22と同様に、光軸AXに対して角度κだけ傾いたXY平面に沿って設けられている。
以下、図3および図4を参照して、射出部23を構成する光学素子30の構成について説明する。
図3に示すように、射出部23は、平行導光体22の視認側の面に設けられた光学素子30で構成されている。したがって、射出部23は、平行導光体22と同様に、光軸AXに対して角度κだけ傾いたXY平面に沿って設けられている。
光学素子30は、複数のハーフミラー31と、複数の透光性部材32と、を備える。光学素子30は、複数の透光性部材32が、隣り合う2つの透光性部材32の間にそれぞれハーフミラー31を挟持した構成を有する。換言すると、光学素子30は、ハーフミラー31と透光性部材32とが交互に配置された構成を有する。
複数のハーフミラー31のうちの少なくとも一部は、複数の反射率変化ハーフミラーで構成されている。反射率変化ハーフミラーは、傾斜方向に沿って反射率が異なる複数の領域を有する。本実施形態においては、全てのハーフミラー31が反射率変化ハーフミラーで構成されている。ただし、全てのハーフミラー31が反射率変化ハーフミラーで構成されていなくてもよく、反射率が一定のハーフミラーが混在していてもよい。本実施形態では、反射率変化ハーフミラーと反射率一定ハーフミラーとを区別する必要がないため、以下の説明においては反射率変化ハーフミラーを単にハーフミラーと称する。
図4に示すように、透光性部材32は、長手方向に垂直な断面形状が平行四辺形の柱状の部材である。したがって、透光性部材32は、長手方向に平行に延び、互いに平行な一対の平面を2組有している。これら2組の一対の平面のうち、一方の組の一方の平面が画像光GLおよび外界光ELを入射させる入射面32aであり、一方の組の他方の平面が画像光GLおよび外界光ELを射出させる射出面32bである。また、他方の組の一方の平面に、膜厚が異なる2つの領域31A,31Bを有するハーフミラー31が設けられている。透光性部材32は、例えばガラス、透明樹脂等により構成されている。
複数の透光性部材32は、全て同じ形状、同じ寸法に構成されている。そのため、一対の透光性部材32とハーフミラー31からなる組を複数貼り合わせると、複数のハーフミラー31は、等しいピッチで互いに平行に配置された形態となる。図4では図示を省略するが、ハーフミラー31の一方の面と隣り合う透光性部材32との間には、接着材層が設けられている。これにより、光学素子30は、全体として矩形板状の部材となる。透光性部材32の入射面32aもしくは射出面32bの法線方向から光学素子30を見ると、細い帯状の複数のハーフミラー31がストライプ状に並べられた構造となる。すなわち、光学素子30は、矩形状のハーフミラー31が平行導光体22の延びる方向、すなわちX方向に所定の間隔(ピッチPT)をおいて複数配列された構成を有する。
なお、図4に示すように、ハーフミラー31の一方の面は平坦な面であり、他方の面は膜厚差分の段差を有する面であるから、厳密に言えば、隣り合うハーフミラー31同士は互いに平行であるとは言いにくい。しかしながら、本発明では、ハーフミラー31の膜厚方向の中心を通る平面、もしくはハーフミラー31の少なくとも一方の面が平行であるとき、複数のハーフミラー31は互いに平行である、とみなす。ハーフミラー31は薄膜で構成され、膜厚差も僅かであるため、膜厚差を無視すれば、複数のハーフミラー31が互いに平行であると言って差し支えない。
また、同じ角度の光を複数のハーフミラー31に入射した場合に、各々のハーフミラー31から反射される光の互いの角度差が観察者に視認できない程度であれば、複数のハーフミラー31は互いに平行である、とみなす。一例として、観察者の視力を1.0とした場合、観察者は60分の1度の分解能を有することになるので、各々のハーフミラー31から反射される光の互いの角度差がその半分の角度である120分の1度であれば、観察者は差異を視認できず、複数のハーフミラー31は互いに平行である、とみなす。また、別の一例として、各々のハーフミラー31から反射される光の互いの角度差が、画像形成装置10が有する画素の半分以下の角度差であれば、観察者は差異を視認できず、複数のハーフミラー31は互いに平行である、とみなす。例えば、画像光GLの左右の画角が30度、左右の画素数が1280画素である場合には、半分の画素の角度は30÷1280÷2=0.012となるので、その半分の角度である0.006度以下の角度差であれば互いに平行とみなす。
ハーフミラー31は、透光性部材32間に挟まれた反射膜で構成されている。反射膜として、例えばアルミニウム等の反射率が高い金属膜が用いられる。反射膜の厚さは十分に薄いため、ハーフミラー31は、光学素子30に入射した画像光GLおよび外界光ELの一部を反射させるとともに、画像光GLおよび外界光ELの他の一部を透過させる。反射膜として、金属膜の他、屈折率が異なる誘電体薄膜が交互に複数層積層された誘電体多層膜が用いられてもよい。
ハーフミラー31は、ハーフミラー31の短辺が透光性部材の入射面32aおよび射出面32bに対して傾斜して設けられている。より具体的には、ハーフミラー31は、平行導光体22の外界側に向かって反射面31rが入射部21側を向くように傾斜している。換言すると、ハーフミラー31は、ハーフミラー31の長辺(Y方向)を軸として、平面22a,22bに直交するYZ面を基準として上端(+Z側)が反時計周りに回転する方向に傾斜している。
以下、ハーフミラー31の反射面31rと透光性部材32の射出面32bとのなす角度をハーフミラー31の傾斜角度δと定義する。本実施形態において、ハーフミラー31の傾斜角度δは、45°以上、90°未満である。本実施形態では、透光性部材32の屈折率と平行導光体22の屈折率とは等しいが、これらの屈折率は異なっていてもよい。屈折率が異なる場合、屈折率が等しい場合に対してハーフミラー31の傾斜角度δを変更する必要がある。
ハーフミラー31は、傾斜方向に沿って反射率が互いに異なる複数の領域31A,31Bを有する。図4の例では、反射膜として金属膜を用いており、ハーフミラー31は、傾斜方向に沿って膜厚が互いに異なる複数の領域を有する金属膜で構成される。各領域31A,31Bにおける金属膜の膜厚は、例えばそれぞれ10nm、20nmである。この例では、ハーフミラー31は、反射率が異なる2つの領域31A,31Bを有するが、反射率が異なる領域の数は2に限ることなく、領域の数は3以上であってもよい。また、ハーフミラー31は、反射率が段階的に異なる領域を有するのではなく、反射率が連続的に異なっていてもよい。反射率が連続的に異なる場合も、ハーフミラー31は膜厚が異なる複数の領域を有する、という概念に含まれる。
上述したように、反射膜として金属膜を用いた場合、領域によって膜厚を異ならせることにより、反射率を異ならせることが可能である。また、金属膜の材料を領域によって互いに異ならせてもよい。さらに、反射膜として誘電体多層膜を用いた場合には、領域によって誘電体多層膜の少なくとも1層分の膜厚、積層数、誘電体材料のいずれかを異ならせることにより、反射率を異ならせることが可能である。
ハーフミラー31において、反射率が異なる2つの領域は、傾斜方向において射出面32bに近い側に位置し、反射率が相対的に高い高反射率領域31Bと、傾斜方向において高反射率領域31Bよりも射出面32bから遠い側に位置し、反射率が高反射率領域31Bよりも低い低反射率領域31Aと、を含む。すなわち、高反射率領域31Bは金属膜の膜厚が厚い領域に相当し、低反射率領域31Aは金属膜の膜厚が薄い領域に相当する。
複数のハーフミラー31は、入射部21から遠い側の各ハーフミラー31における高反射率領域31Bの占有面積が、入射部21に近い側の各ハーフミラー31における高反射率領域31Bの占有面積よりも大きくなるように、設けられている。
具体的には、本実施形態の場合、複数のハーフミラー31は、入射部21に近い側の複数のハーフミラー31からなる第1のハーフミラー群34Aと、入射部21から遠い側の複数のハーフミラー31からなる第2のハーフミラー群34Bと、に2分割されている。第1のハーフミラー群34Aの中では、複数のハーフミラー31は、高反射率領域31Bの占有面積が一定である。また、第2のハーフミラー群34Bの中では、複数のハーフミラー31は、高反射率領域31Bの占有面積が一定である。
すなわち、本実施形態の場合、複数のハーフミラー31における高反射率領域31Bの占有面積は、入射部21に近い側から入射部21から遠い側に向けて段階的に大きくなっている。言い換えると、入射部21から遠い側においては、一つのハーフミラー31の高反射率領域31Bと低反射率領域31Aとの境界(反射率変化位置)が入射部21に近い側よりも射出面32b(観察者)から離れた位置に設定されている。そのため、複数のハーフミラー31にわたって、高反射率領域31Bと低反射率領域31Aとの境界線(破線で示す)は、階段状に折れ曲がっている。「複数のハーフミラー31における高反射率領域31Bの占有面積が段階的に大きくなる」とは、「互いに隣り合い、反射率変化位置が同一の複数のハーフミラーが存在する」ということである。
(光学素子の作用)
図3、図4等に示すように、複数のハーフミラー31は、例えば48°〜70°程度の傾斜角度δを有し、具体的には、例えば60°の傾斜角度δを有している。ここで、画像光GL0の仰角φ0が例えば30°に設定され、画像光GL1の仰角φ1が例えば22°に設定され、画像光GL2の仰角φ2が例えば38°に設定されているものとする。この場合、画像光GL1と画像光GL2とは、光軸AXを基準として角度γ1=γ2≒12.5°をもって観察者の眼EYに入射する。なお、角度γ1と角度γ2との和を画角と称する。
図3、図4等に示すように、複数のハーフミラー31は、例えば48°〜70°程度の傾斜角度δを有し、具体的には、例えば60°の傾斜角度δを有している。ここで、画像光GL0の仰角φ0が例えば30°に設定され、画像光GL1の仰角φ1が例えば22°に設定され、画像光GL2の仰角φ2が例えば38°に設定されているものとする。この場合、画像光GL1と画像光GL2とは、光軸AXを基準として角度γ1=γ2≒12.5°をもって観察者の眼EYに入射する。なお、角度γ1と角度γ2との和を画角と称する。
これにより、上記画像光GLのうち全反射角度の比較的大きい成分(画像光GL1)を光学素子30のうち−x側の部分23h側に主に入射させ、全反射角度の比較的小さい成分(画像光GL2)を射出部23のうち+x側の部分23m側に主に入射させた場合において、画像光GLを全体として観察者の眼EYに集めるような角度で効率的に取り出すことができる。光学素子30はこのような角度の関係で画像光GLを取り出す構成であるため、導光装置20は、画像光GLを光学素子30において原則として複数回経由させず、1回だけ経由させることができる。そのため、光学素子30は、画像光GLを少ない損失で虚像光として取り出すことができる。
なお、光学素子30の中央側や奥側の部分23k,23h等において、画像光GLのごく一部は、ハーフミラー31を複数回経由(具体的には、1回の反射と1回以上の透過を含む通過)している。この場合、ハーフミラー31の経由回数が複数になるが、複数のハーフミラー31からの反射光が、画像光GLとして観察者の眼EYにそれぞれ入射するため、光量の損失はあまり大きくはならない。
また、光学素子30の中央側や奥側の部分23k,23h等において、画像光GLのうち、平行導光体22の裏側または観察者側(つまり、光射出面OS、境界面IF等)で反射される成分も発生する可能性がある。しかしながら、このような画像光GLは、ハーフミラー31で反射される非利用光GX(図4参照)として光路外に導かれ、観察者の眼EYに入射することが回避される。なお、ハーフミラー31を通過する非利用光は、外界側の平面22aに再度入射するおそれがある。ところが、ここで全反射された場合、多くは光学素子30の奥側の部分23h、またはさらに奧側の有効領域外に入射させることができ、眼EYに入射するおそれが低減される。
(本実施形態の効果)
以下、本実施形態の光学素子30の特有の効果について説明する。
図5は、従来の光学素子300の断面図である。
図5に示すように、従来の光学素子300においては、複数のハーフミラー301の各々は、一つのハーフミラー301の面内の反射率が一定であった。この場合、画像光GLaは、複数のハーフミラー301を連続して透過するため、画像光GLaは、観察者側に進行するに従って強度Ia’nが低下する。すなわち、Ia’1>Ia’2>Ia’3である。これら分岐した画像光の強度低下により、画像の表示状態は不均一になる。画像光GLcについても同様であり、Ic’1>Ic’2>Ic’3>Ic’4>Ic’5である。
以下、本実施形態の光学素子30の特有の効果について説明する。
図5は、従来の光学素子300の断面図である。
図5に示すように、従来の光学素子300においては、複数のハーフミラー301の各々は、一つのハーフミラー301の面内の反射率が一定であった。この場合、画像光GLaは、複数のハーフミラー301を連続して透過するため、画像光GLaは、観察者側に進行するに従って強度Ia’nが低下する。すなわち、Ia’1>Ia’2>Ia’3である。これら分岐した画像光の強度低下により、画像の表示状態は不均一になる。画像光GLcについても同様であり、Ic’1>Ic’2>Ic’3>Ic’4>Ic’5である。
さらに、互いに画角が異なる画像光GLaと画像光GLcとを比較する。画像光GLaが光学素子300に入射する位置は導光体の入射部に近く、画像光GLcが光学素子300に入射する位置は導光体の入射部から遠い。そのため、画像光GLcは、画像光GLaに比べてハーフミラー301に対してより垂直に近い角度で入射し、より多くの枚数のハーフミラー301によって分岐されつつ偏向する。そのため、画像光GLcの強度は、画像光GLaの強度に比べて大きく低下する。その結果、従来の光学素子300においては、縞状の表示ムラが視認されるという問題があった。
これに対して、本実施形態の光学素子30においては、一つのハーフミラー31が観察者側に高反射率領域31Bを有し、外界側に低反射率領域31Aを有しているため、高反射率領域31Bの反射率が従来のハーフミラー301の反射率よりも高い場合、高反射率領域31Bで反射した画像光の強度Ia’’3は、従来のハーフミラー301で反射した画像光の強度Ia’3よりも高くなる。このように、ハーフミラー31で分岐した画像光の強度低下を抑制することができる。
さらに、入射部21から遠い側においては、一つのハーフミラー31内の高反射率領域31Bと低反射率領域31Aとの境界(反射率変化位置)が観察者から離れた位置にある。そのため、入射部21から遠い側に進む画像光GLcの強度低下(Ic’1>Ic’2>Ic’’3)の度合いを、入射部21に近い側に進む画像光GLaの強度低下(Ia’1>Ia’2>Ia’’3)の度合いに近付けることができる。その結果、個々のハーフミラー31間での画像光強度の変動と、入射部21に近い側と遠い側での画像光強度の変動と、の双方を抑えることができ、縞状の表示ムラを視認しにくくすることができる。
ここで、本発明者は、本実施形態の光学素子30の効果を実証するため、以下の光学シミュレーションを行った。光学シミュレーションとして、以下の3種類の光学素子に対して、射出瞳の中心(φ=0.5mm)における像の角度プロファイルを求めた。なお、受光器の直径は、ハーフミラーのピッチ(0.9mm)よりも小さい0.5mmとした。
実施例の光学素子として、ハーフミラー31の高反射率領域31Bの反射率が25%であり、低反射率領域31Aの反射率が15%であり、図4に示すハーフミラー31の高さtに対する2つのハーフミラー群34A,34Bにおける反射率境界の高さの差dの比d/tが0.1である光学素子30を想定した。
比較例の光学素子として、ハーフミラーの高反射率領域の反射率が25%であり、低反射率領域の反射率が15%であり、反射率境界の高さが一定の光学素子を想定した。
従来例の光学素子として、ハーフミラーの反射率が20%で一様の光学素子を想定した。
比較例の光学素子として、ハーフミラーの高反射率領域の反射率が25%であり、低反射率領域の反射率が15%であり、反射率境界の高さが一定の光学素子を想定した。
従来例の光学素子として、ハーフミラーの反射率が20%で一様の光学素子を想定した。
図6は、画角と射出光の相対強度との関係を示すグラフである。グラフの横軸は画角[度]であり、縦軸は射出光の相対強度[a.u.]である。なお、負の画角は射出瞳の中心軸に対して入射部に近い側の画角であり、正の画角は射出瞳の中心軸に対して入射部から遠い側の画角である。なお、相対強度は、光学素子に入射する画像光の強度を1としたときの画角毎の射出光の強度と定義する。
実線SAで示すグラフは実施例の光学素子のデータであり、2点鎖線SBで示すグラフは比較例の光学素子のデータであり、破線SCで示すグラフは従来例の光学素子のデータである。
実線SAで示すグラフは実施例の光学素子のデータであり、2点鎖線SBで示すグラフは比較例の光学素子のデータであり、破線SCで示すグラフは従来例の光学素子のデータである。
従来例の光学素子を観察すると、入射部に近い領域(画角が負の領域)では表示ムラが視認されず、入射部から遠い領域(画角が正の領域)で縞状の表示ムラが視認された。このことから、図6に破線SCで示すように、この観測条件で射出光の強度変化が2割程度であれば良好な画像が観測されるが、射出光の強度変化が5割程度になると表示ムラが視認されることが判った。
これに対し、比較例の光学素子のように、ハーフミラーに反射率が異なる領域を設けることにより、図6に2点鎖線SBで示すように、画角全域にわたって射出光の強度変化が低減された。さらに、実施例の光学素子のように、領域の境界(反射率の変化位置)を入射部から遠い側で観察者から離すことにより、図6に実線SAで示すように、比較例の光学素子と比べて、射出光の強度変化をさらに小さくすることができた。実施例の光学素子を実際に観察すると、入射部から遠い領域でも縞状の表示ムラが視認されなくなったことが確認された。
(光学素子の製造方法)
以下、図7A〜図7D、図8A〜図8D、図9A〜図9Dを参照して、本実施形態の光学素子の製造方法の3つの例について説明する。
以下、図7A〜図7D、図8A〜図8D、図9A〜図9Dを参照して、本実施形態の光学素子の製造方法の3つの例について説明する。
(第1の製造方法)
最初に、図7Aに示すように、後に低反射率領域となる、膜厚が相対的に薄い反射膜、例えば膜厚10nmの第1の反射膜53Aが形成された複数の透明基板51を積層し、第1の積層体54Aを作製する。同様に、後に高反射率領域となる、膜厚が相対的に厚い反射膜、例えば膜厚20nmの第2の反射膜53Bが形成された複数の透明基板51を積層し、第2の積層体54Bを作製する。
最初に、図7Aに示すように、後に低反射率領域となる、膜厚が相対的に薄い反射膜、例えば膜厚10nmの第1の反射膜53Aが形成された複数の透明基板51を積層し、第1の積層体54Aを作製する。同様に、後に高反射率領域となる、膜厚が相対的に厚い反射膜、例えば膜厚20nmの第2の反射膜53Bが形成された複数の透明基板51を積層し、第2の積層体54Bを作製する。
次に、図7Bに示すように、第1の積層体54Aの各第1の反射膜53Aと、第2の積層体54Bの各第2の反射膜53Bと、が連続した一つのハーフミラーとなるように、第1の積層体54Aと第2の積層体54Bとを重ね合わせて接合し、複数の接合体55を作製する。
次に、図7Cに示すように、複数の接合体55のうち、一部の接合体55については、膜厚が薄い第1の反射膜53Aが多く残存するように、膜厚が厚い第2の反射膜53Bが形成された側を研磨により多く除去し、第1の接合体56Aを作製する。これとは逆に、他の一部の接合体55については、膜厚が厚い第2の反射膜53Bが多く残存するように、膜厚が薄い第1の反射膜53Aが形成された側を研磨により多く除去し、第2の接合体56Bを作製する。
次に、図7Dに示すように、第1の接合体56Aと第2の接合体56Bとを接合する。
以上の工程により、本実施形態の光学素子30が完成する。
以上の工程により、本実施形態の光学素子30が完成する。
(第2の製造方法)
最初に、図8Aに示すように、後に低反射率領域となる、膜厚が相対的に薄い第1の反射膜53Aが形成された複数の透明基板51を積層し、第1の積層体54Aを作製する。同様に、後に高反射率領域となる、膜厚が相対的に厚い第2の反射膜53Bが形成された複数の透明基板51を積層し、第2の積層体54Bを作製する。
最初に、図8Aに示すように、後に低反射率領域となる、膜厚が相対的に薄い第1の反射膜53Aが形成された複数の透明基板51を積層し、第1の積層体54Aを作製する。同様に、後に高反射率領域となる、膜厚が相対的に厚い第2の反射膜53Bが形成された複数の透明基板51を積層し、第2の積層体54Bを作製する。
次に、図8Bに示すように、第1の積層体54Aの各第1の反射膜53Aと、第2の積層体54Bの各第2の反射膜53Bと、が連続した一つのハーフミラーとなるように、第1の積層体54Aと第2の積層体54Bとを重ね合わせて接合し、複数の接合体55を作製する。
次に、図8Cに示すように、一つの接合体55における第1の反射膜53Aと第2の反射膜53Bの接合位置と、他の接合体55における第1の反射膜53Aと第2の反射膜53Bの接合位置とがずれるように配置し、これら2つの接合体55を接合する。
次に、図8Dに示すように、2つの接合体55の互いにずれた面同士が平坦な面となるまで、2つの接合体55の一部を研磨により除去し、光学素子30とする。
以上の工程により、本実施形態の光学素子30が完成する。
以上の工程により、本実施形態の光学素子30が完成する。
(第3の製造方法)
最初に、図9Aに示すように、第1成膜工程として、マスク52を用いた蒸着法、スパッタ法等により、透明基板51の一面に例えばアルミニウム等の金属膜を例えば20nmの膜厚で成膜し、第2の反射膜53Bを形成する。
最初に、図9Aに示すように、第1成膜工程として、マスク52を用いた蒸着法、スパッタ法等により、透明基板51の一面に例えばアルミニウム等の金属膜を例えば20nmの膜厚で成膜し、第2の反射膜53Bを形成する。
次に、図9Bに示すように、第2成膜工程として、第1成膜工程で第2の反射膜53Bを成膜した領域の上方にマスク52を移動させ、透明基板51の一面に同一材料の金属膜を例えば20nmの膜厚で成膜し、第1の反射膜53Aを形成する。このようにして、低反射率領域と高反射率領域とを有するハーフミラー31を備えた透明基板51を作製する。
次に、図9Cに示すように、ハーフミラー31を備えた複数の透明基板51を積層し、積層体57を作製する。このとき、第1の反射膜53Aと第2の反射膜53Bとの境界位置が階段状にずれるように、複数の透明基板51を位置合わせした状態で積層して接合する。
次に、図9Dに示すように、複数の透明基板51の複数のずれた面が全体にわたって平坦な面となるまで、複数の透明基板51の一部を研磨により除去し、光学素子30とする。
以上の工程により、本実施形態の光学素子30が完成する。
以上の工程により、本実施形態の光学素子30が完成する。
このように、簡易な製造方法によって、射出光の強度分布が均一な本実施形態の光学素子30を作製することができる。
[第2実施形態]
以下、本発明の第2実施形態について、図10〜図14Cを用いて説明する。
第2実施形態の表示装置の基本構成は第1実施形態と同様であり、光学素子の構成が第1実施形態と異なる。そのため、表示装置全体の説明は省略し、光学素子についてのみ説明する。
図10は、第2実施形態の光学素子の断面図である。図10は、第1実施形態における図4に対応している。
図10において、図4と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
以下、本発明の第2実施形態について、図10〜図14Cを用いて説明する。
第2実施形態の表示装置の基本構成は第1実施形態と同様であり、光学素子の構成が第1実施形態と異なる。そのため、表示装置全体の説明は省略し、光学素子についてのみ説明する。
図10は、第2実施形態の光学素子の断面図である。図10は、第1実施形態における図4に対応している。
図10において、図4と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
(光学素子の構成)
図10に示すように、第2実施形態の光学素子60は、複数のハーフミラー61と、複数の透光性部材62と、を備える。第2実施形態の光学素子60において、ハーフミラー61は、傾斜方向において射出面62bに近い側に位置する高反射率領域61Bと、傾斜方向において射出面62bから遠い側に位置する低反射率領域61Aと、を有する。また、複数のハーフミラー61は、入射部21から遠い側のハーフミラー61における高反射率領域61Bの占有面積が、入射部21に近い側のハーフミラー61における高反射率領域61Bの占有面積よりも大きくなるように、設けられている。
図10に示すように、第2実施形態の光学素子60は、複数のハーフミラー61と、複数の透光性部材62と、を備える。第2実施形態の光学素子60において、ハーフミラー61は、傾斜方向において射出面62bに近い側に位置する高反射率領域61Bと、傾斜方向において射出面62bから遠い側に位置する低反射率領域61Aと、を有する。また、複数のハーフミラー61は、入射部21から遠い側のハーフミラー61における高反射率領域61Bの占有面積が、入射部21に近い側のハーフミラー61における高反射率領域61Bの占有面積よりも大きくなるように、設けられている。
本実施形態の場合、複数のハーフミラー61は、入射部21に近い側から入射部21から遠い側に向けて、高反射率領域61Bの占有面積が一定の割合で順次増加している。すなわち、第1実施形態では、複数のハーフミラー31における高反射率領域31Bの占有面積は、入射部21に近い側から入射部21から遠い側に向けて段階的に大きくなっていた。これに対し、本実施形態では、複数のハーフミラー61における高反射率領域61Bの占有面積は、入射部21に近い側から入射部21から遠い側に向けて直線的に大きくなっている。「複数のハーフミラー61における高反射率領域61Bの占有面積が直線的に大きくなる」とは、「互いに隣り合い、反射率変化位置が同一の複数のハーフミラーが存在せず、互いに隣り合うハーフミラーの反射率変化位置が異なる」ということである。
その他の構成は、第1実施形態と同様である。
その他の構成は、第1実施形態と同様である。
本実施形態においても、光学素子60における入射部21に近い側と遠い側での画像光強度の変動を小さく抑えることができ、縞状の表示ムラを視認しにくくすることができる、といった第1実施形態と同様の効果が得られる。
本実施形態についても、本発明者は、効果を実証するための光学シミュレーションを行った。光学シミュレーションとして、以下の3種類の光学素子に対して、射出瞳の中心(φ=0.5mm)における像の角度プロファイルを求めた。なお、受光器の直径は、ハーフミラーのピッチ(0.9mm)よりも小さい0.5mmとした。
実施例の光学素子として、ハーフミラーの高反射率領域の反射率が25%であり、低反射率領域の反射率が15%であり、図10に示す各ハーフミラーの高反射率領域と低反射率領域との境界(反射率変化位置)を結ぶ直線と射出面とのなす傾斜角度αが2.5度である光学素子を想定した。
比較例の光学素子として、ハーフミラーの高反射率領域の反射率が25%であり、低反射率領域の反射率が15%であり、反射率境界の高さが一定の光学素子を想定した。
従来例の光学素子として、ハーフミラーの反射率が20%で一様の光学素子を想定した。
比較例の光学素子として、ハーフミラーの高反射率領域の反射率が25%であり、低反射率領域の反射率が15%であり、反射率境界の高さが一定の光学素子を想定した。
従来例の光学素子として、ハーフミラーの反射率が20%で一様の光学素子を想定した。
図11は、画角と射出光の相対強度との関係を示すグラフである。グラフの横軸は画角[度]であり、縦軸は射出光の相対強度[a.u.]である。なお、負の画角は射出瞳の中心軸に対して入射部に近い側の画角であり、正の画角は射出瞳の中心軸に対して入射部から遠い側の画角である。
実線SDで示すグラフは実施例の光学素子のデータであり、2点鎖線SEで示すグラフは比較例の光学素子のデータであり、破線SFで示すグラフは従来例の光学素子のデータである。
実線SDで示すグラフは実施例の光学素子のデータであり、2点鎖線SEで示すグラフは比較例の光学素子のデータであり、破線SFで示すグラフは従来例の光学素子のデータである。
図11に示すように、破線SFで示す従来例の光学素子では、射出光の相対強度の変動が入射部から遠い領域で特に大きくなっていた。従来例の光学素子を実際に観察すると、入射部に近い領域(画角が負の領域)では表示ムラが視認されず、入射部から遠い領域(画角が正の領域)で縞状の表示ムラが視認された。
これに対し、2点鎖線SEで示す比較例の光学素子のように、ハーフミラーに反射率が異なる領域を設けることにより、画角全域にわたって射出光の強度変化が小さくなった。さらに、実線SDで示す実施例の光学素子のように、領域の境界(反射率の変化位置)を入射部から遠い側にいくにつれて観察者から遠ざけることによって、比較例の光学素子と比べて、射出光の強度変化をさらに小さくすることができた。実施例の光学素子を実際に観察すると、入射部から遠い領域でも縞状の表示ムラが視認されなくなった。
(光学素子の製造方法)
以下、図12A〜図12C、図13A〜図13C、図14A〜図14Eを参照して、本実施形態の光学素子の製造方法の3つの例について説明する。
以下、図12A〜図12C、図13A〜図13C、図14A〜図14Eを参照して、本実施形態の光学素子の製造方法の3つの例について説明する。
(第1の製造方法)
最初に、図12Aに示すように、後に低反射率領域となる、膜厚が相対的に薄い反射膜、例えば膜厚10nmの第1の反射膜53Aが形成された複数の透明基板51を積層し、第1の積層体54Aを作製する。同様に、後に高反射率領域となる、膜厚が相対的に厚い反射膜、例えば膜厚20nmの第2の反射膜53Bが形成された複数の透明基板51を積層し、第2の積層体54Bを作製する。
最初に、図12Aに示すように、後に低反射率領域となる、膜厚が相対的に薄い反射膜、例えば膜厚10nmの第1の反射膜53Aが形成された複数の透明基板51を積層し、第1の積層体54Aを作製する。同様に、後に高反射率領域となる、膜厚が相対的に厚い反射膜、例えば膜厚20nmの第2の反射膜53Bが形成された複数の透明基板51を積層し、第2の積層体54Bを作製する。
次に、図12Bに示すように、第1の積層体54Aおよび第2の積層体54Bのそれぞれを、互いに対向する2つの面が非平行となるように斜めに研磨する。
次に、図12Cに示すように、第1の積層体54Aと第2の積層体54Bとを、傾斜面同士が対向する向きに重ね合わせて接合し、光学素子60とする。
以上の工程により、本実施形態の光学素子が完成する。
以上の工程により、本実施形態の光学素子が完成する。
(第2の製造方法)
最初に、図13Aに示すように、後に低反射率領域となる、膜厚が相対的に薄い第1の反射膜53Aが形成された複数の透明基板51を積層し、第1の積層体54Aを作製する。同様に、後に高反射率領域となる、膜厚が相対的に厚い第2の反射膜53Bが形成された複数の透明基板51を積層し、第2の積層体54Bを作製する。
最初に、図13Aに示すように、後に低反射率領域となる、膜厚が相対的に薄い第1の反射膜53Aが形成された複数の透明基板51を積層し、第1の積層体54Aを作製する。同様に、後に高反射率領域となる、膜厚が相対的に厚い第2の反射膜53Bが形成された複数の透明基板51を積層し、第2の積層体54Bを作製する。
次に、図13Bに示すように、第1の積層体54Aの各第1の反射膜53Aと、第2の積層体54Bの各第2の反射膜53Bと、が連続した一つのハーフミラー61となるように、第1の積層体54Aと第2の積層体54Bとを重ね合わせて接合し、接合体を作製する。
次に、図13Cに示すように、第1の反射膜53Aと第2の反射膜53Bとの境界面53ABが研磨面に対して非平行となるように、互いに対向する2つの面を研磨し、光学素子60とする。
以上の工程により、本実施形態の光学素子60が完成する。
以上の工程により、本実施形態の光学素子60が完成する。
(第3の製造方法)
最初に、図14Aに示すように、第1成膜工程として、マスク52を用いた蒸着法、スパッタ法等により、透明基板51の一面に例えばアルミニウム等の金属膜59aを所定の膜厚で成膜する。
最初に、図14Aに示すように、第1成膜工程として、マスク52を用いた蒸着法、スパッタ法等により、透明基板51の一面に例えばアルミニウム等の金属膜59aを所定の膜厚で成膜する。
次に、図14Bに示すように、第2成膜工程として、第1成膜工程で金属膜59aを成膜した領域から離れる方向にマスク52を移動させた後、透明基板51の一面に同一材料の金属膜59bを所定の膜厚で成膜する。このとき、第1成膜工程で成膜された金属膜59aの上にも第2成膜工程の金属膜59bが成膜されるため、第1成膜工程の金属膜形成領域における金属膜は第2成膜工程の金属膜形成領域における金属膜よりも厚くなる。
同様に、図14Cに示すように、第3成膜工程として、第2成膜工程で金属膜59bを新たに成膜した領域から離れる方向にマスク52を移動させた後、透明基板51の一面に同一材料の金属膜59cを所定の膜厚で成膜する。これにより、上面が段差を有するハーフミラーが形成される。
なお、成膜工程の回数は3回に限らず、より多く行ってもよい。成膜工程の回数を多くして膜厚のステップを小さくすることにより、段差がより緩やかなハーフミラーを形成することができる。また、マスクを移動させた後に成膜を行う方法に代えて、マスクを移動させつつ成膜を行ってもよい。この方法によれば、段差のない傾斜面を有するハーフミラーを形成することができる。
次に、図14Dに示すように、ハーフミラー65を備えた複数の透明基板51を積層して接合し、積層体66を作製する。ここでは、段差のない傾斜面を有するハーフミラー65として図示した。
次に、図14Eに示すように、積層体66の厚さ方向にわたって複数のハーフミラー65の厚さが異なる箇所が研磨面51kに露出するように、積層体66を斜めに研磨し、光学素子60とする。
以上の工程により、本実施形態の光学素子60が完成する。
以上の工程により、本実施形態の光学素子60が完成する。
[複数の反射率領域を設けることの効果]
上記第1,第2実施形態の光学素子のように、ハーフミラーが反射率の異なる複数の領域を有することにより、表示が明るくなるという効果も得られる。
図15は、本発明の光学素子200の作用を説明するための図である。
説明を簡単にするため、ハーフミラー201で1回反射して観察者に届く画像光GL1の相対強度IAと、ハーフミラー201を1回透過した後に次のハーフミラー202で反射して観察者に届く画像光GL2の相対強度IBと、の和Sを考える。
上記第1,第2実施形態の光学素子のように、ハーフミラーが反射率の異なる複数の領域を有することにより、表示が明るくなるという効果も得られる。
図15は、本発明の光学素子200の作用を説明するための図である。
説明を簡単にするため、ハーフミラー201で1回反射して観察者に届く画像光GL1の相対強度IAと、ハーフミラー201を1回透過した後に次のハーフミラー202で反射して観察者に届く画像光GL2の相対強度IBと、の和Sを考える。
従来の光学素子のように、ハーフミラーの反射率が面内で均一であった場合、反射率をpとすると、相対強度の和Sは、下記の(2)式で表される。
S=p+p(1−p)=2p−p2 …(2)
S=p+p(1−p)=2p−p2 …(2)
一方、図15に示すように、ハーフミラー201,202が反射率の異なる2つの領域(高反射率領域201B,202Bおよび低反射率領域201A,202A)を有する場合、2つの領域の平均反射率をp’、観察者側の高反射率領域の反射率を(p’+q)、観察者奥側の低反射率領域の反射率を(p’−q)とし、画像光がハーフミラーの低反射率領域を透過した後で次のハーフミラーの高反射率領域で反射したとすると、相対強度の和Sは、下記の(3)式で表される。
S’=(p’−q)+[1−(p’−q)](p’+q)=2p−p’2+q2…(3)
S’=(p’−q)+[1−(p’−q)](p’+q)=2p−p’2+q2…(3)
(2)式および(3)式より、ハーフミラーに反射率の異なる2つの領域(高反射率領域および低反射率領域)を設けることにより、画像光の相対強度がq2だけ増加し、表示が明るくなることがわかる。
さらに、ハーフミラーが反射率の異なる複数の領域を有することにより、外界像(シースルー像)のゴーストを低減するという効果も得られる。
図16は、本発明の光学素子の他の作用を説明するための図である。
図16は、本発明の光学素子の他の作用を説明するための図である。
図16に示すように、外界像のゴーストは、ハーフミラー201を1回透過して観察者に届く外界光EL1と、ハーフミラー201で1回反射して次のハーフミラー202で反射して観察者に届く外界光EL2と、が存在することが原因である。従来の光学素子のように、ハーフミラーの反射率が面内で均一であった場合、反射率をpとすると、ゴーストの原因となる光の相対強度Gは、下記の(4)式で表される。
G=p2 …(4)
G=p2 …(4)
一方、ハーフミラー201,202が反射率の異なる2つの領域(高反射率領域201B,202Bおよび低反射率領域201A,202A)を有する場合、2つの領域の平均反射率をp’、観察者側の高反射率領域の反射率を(p’+q)、観察者奥側の低反射率領域の反射率を(p’−q)とすると、ゴーストの原因となる外界光EL2の相対強度G’は、下記の(5)式で表される。
G’=(p’−q)(p’+q)=p’2−q2 …(5)
G’=(p’−q)(p’+q)=p’2−q2 …(5)
(4)式および(5)式より、ハーフミラーに反射率の異なる2つの領域(高反射率領域および低反射率領域)を設けることにより、ゴーストの原因となる光の相対強度がq2だけ減少し、ゴーストが見え難くなることがわかる。
ところで、高反射率領域と低反射率領域との反射率差は単に大きければよいというわけではない。反射率差が大きくなり過ぎると、むしろ表示ムラが大きくなることが考えられる。
図17は、平均反射率を20%とした上で高反射率領域と低反射率領域との反射率差を変化させたときの画角と射出光の相対強度との関係を示すグラフである。
グラフの横軸は画角[度]であり、縦軸は射出光の相対強度[a.u.]である。なお、負の画角は射出瞳の中心軸に対して入射部に近い側の画角であり、正の画角は射出瞳の中心軸に対して入射部から遠い側の画角である。
実線SGで示すグラフは、高反射率領域の反射率を25%とし、低反射率領域の反射率を15%として、反射率差を10%としたときのデータである。
2点鎖線SHで示すグラフは、高反射率領域の反射率を29%とし、低反射率領域の反射率を11%として、反射率差を14%としたときのデータである。
破線SJで示すグラフは、ハーフミラー面内で反射率が一定のときのデータである。
グラフの横軸は画角[度]であり、縦軸は射出光の相対強度[a.u.]である。なお、負の画角は射出瞳の中心軸に対して入射部に近い側の画角であり、正の画角は射出瞳の中心軸に対して入射部から遠い側の画角である。
実線SGで示すグラフは、高反射率領域の反射率を25%とし、低反射率領域の反射率を15%として、反射率差を10%としたときのデータである。
2点鎖線SHで示すグラフは、高反射率領域の反射率を29%とし、低反射率領域の反射率を11%として、反射率差を14%としたときのデータである。
破線SJで示すグラフは、ハーフミラー面内で反射率が一定のときのデータである。
図17に示すように、ハーフミラー面内で反射率が一定の従来の光学素子に対して、ハーフミラー面内で反射率が異なる2つの領域を有する実施例の光学素子では、射出光の相対強度の増減が小さくなり、縞状の表示ムラが改善されることが判った。また、高反射率領域と低反射率領域との反射率差を変化させると、それに伴って相対強度の振幅が変化することも判った。
そこで、本発明者は、反射率差を種々の値に変化させ、各反射率差に対応する相対強度の振幅を求めた。この際、図17のような強度プロファイルのデータから、正弦波フィッティングの手法により振幅を求めた。その結果を図18に示す。
図18は、反射率差パラメーターΦと射出光強度の振幅との関係を示すグラフである。グラフの横軸は反射率差パラメーターΦ[−]であり、縦軸は振幅[a.u.]である。なお、高反射率領域の反射率をR1とし、低反射率領域の反射率をR2としたとき、反射率差パラメーターΦは、下記の(6)式で定義される。
Φ=(R1−R2)/[(R1+R2)/2]…(6)
Φ=(R1−R2)/[(R1+R2)/2]…(6)
ハーフミラー面内で反射率が一定の従来の光学素子の場合、反射率差パラメーターΦは、Φ=0である。したがって、本実施例の光学素子では、射出光の相対強度の振幅がΦ=0のときの振幅(約0.00035)よりも小さくなるように、高反射率領域の反射率、低反射率領域の反射率がそれぞれ設定されなければならない。本検討例においては、図18から、反射率差パラメーターΦがΦ<0.75を満たすように、各反射率が設定される必要がある。
本発明者の経験によれば、ハーフミラーの反射率が一定の光学素子(Φ=0)においては、個人差や画像の明るさ等の条件によって表示ムラが視認される虞があることが判っている。したがって、射出光の相対強度の振幅がΦ=0のときの振幅よりも小さくなる範囲として、反射率差パラメーターΦが0.1<Φ<0.7を満たすように、高反射率領域および低反射率領域の反射率を設定することが望ましい。
[第3実施形態]
以下、本発明の第3実施形態について、図19〜図21を用いて説明する。
第3実施形態の表示装置の基本構成は第1実施形態と同様であり、光学素子の構成が第1実施形態と異なる。そのため、表示装置全体の説明は省略し、光学素子についてのみ説明する。
図19は、第3実施形態の光学素子の断面図である。図20は、画角と射出光の相対強度との関係を示すグラフである。図21は、第3実施形態の変形例の光学素子の断面図である。
図19および図21は、第1実施形態の図4に対応する。図19および図21において、図4と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
以下、本発明の第3実施形態について、図19〜図21を用いて説明する。
第3実施形態の表示装置の基本構成は第1実施形態と同様であり、光学素子の構成が第1実施形態と異なる。そのため、表示装置全体の説明は省略し、光学素子についてのみ説明する。
図19は、第3実施形態の光学素子の断面図である。図20は、画角と射出光の相対強度との関係を示すグラフである。図21は、第3実施形態の変形例の光学素子の断面図である。
図19および図21は、第1実施形態の図4に対応する。図19および図21において、図4と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
図19に示すように、本実施形態の光学素子35は、複数の反射率変化ハーフミラー31と、複数の反射率一定ハーフミラー33と、複数の透光性部材62と、を備えている。複数の反射率一定ハーフミラー33の各々は、複数の反射率変化ハーフミラー31の各々に対して平行に設けられ、複数の反射率変化ハーフミラー31の入射部21(図1参照)に近い側に配置されている。すなわち、本実施形態の光学素子35は、複数の反射率変化ハーフミラー31の各々に対して平行に設けられた反射率一定ハーフミラー33をさらに備えている。
図19においては、複数の反射率変化ハーフミラー31の入射部21に近い側に4枚の反射率一定ハーフミラー33が設けられているが、反射率一定ハーフミラー33の枚数は特に限定されず、複数枚でもよいし、1枚でもよい。また、反射率一定ハーフミラー33は、複数の反射率変化ハーフミラー31の入射部21から遠い側に設けられていてもよく、複数の反射率変化ハーフミラー31の入射部21に近い側、または入射部21から遠い側の少なくとも一方に設けられていればよい。
また、複数の反射率変化ハーフミラー31については、第1実施形態と同様、複数の反射率変化ハーフミラー31における高反射率領域31Bの占有面積は、入射部21に近い側から入射部21から遠い側に向けて段階的に大きくなっている。なお、この構成に代えて、第2実施形態と同様に、複数の反射率変化ハーフミラー31における高反射率領域31Bの占有面積は、入射部21に近い側から入射部21から遠い側に向けて直線的に大きくなっていてもよい。
本実施形態においても、光学素子35における入射部21に近い側と遠い側での画像光強度の変動を小さく抑えることができ、縞状の表示ムラを視認しにくくすることができる、といった第1実施形態と同様の効果が得られる。
また、本実施形態の構成によれば、反射率変化ハーフミラー31だけでなく、反射率一定ハーフミラー33を用いたことにより、光学素子35の製造コストを低減することができる。特に反射率一定ハーフミラー33の配置や枚数を適切に設定することにより、光学素子35の特性低下を十分に抑えつつ光学素子35の製造コストを低減することができる。
本実施形態についても、本発明者は、効果を実証するための光学シミュレーションを行った。光学シミュレーションとして、以下の4種類の光学素子に対して、射出瞳の中心(φ=0.5mm)における像の角度プロファイルを求めた。なお、受光器の直径は、ハーフミラーのピッチ(0.9mm)よりも小さい0.5mmとした。
実施例1の光学素子として、観察者の目に入る光線に関わるハーフミラーのうち、複数の反射率変化ハーフミラーの入射部に近い側に1枚の反射率一定ハーフミラーを設けた光学素子を想定した。反射率変化ハーフミラーの高反射率領域の反射率を25%とし、低反射率領域の反射率を15%とし、反射率一定ハーフミラーの反射率を20%とした。
実施例2の光学素子として、観察者の目に入る光線に関わるハーフミラーのうち、複数の反射率変化ハーフミラーの入射部に近い側に2枚の反射率一定ハーフミラーを設けた光学素子を想定した。各ハーフミラーの構成は、実施例1と同一である。
比較例の光学素子として、反射率一定ハーフミラーを設けず、複数の反射率変化ハーフミラーのみを設けた光学素子を想定した。複数の反射率変化ハーフミラーの構成は、図6にデータを示した実施例の光学素子と同一である。
従来例の光学素子として、ハーフミラーの反射率が20%で一様の光学素子を想定した。
実施例2の光学素子として、観察者の目に入る光線に関わるハーフミラーのうち、複数の反射率変化ハーフミラーの入射部に近い側に2枚の反射率一定ハーフミラーを設けた光学素子を想定した。各ハーフミラーの構成は、実施例1と同一である。
比較例の光学素子として、反射率一定ハーフミラーを設けず、複数の反射率変化ハーフミラーのみを設けた光学素子を想定した。複数の反射率変化ハーフミラーの構成は、図6にデータを示した実施例の光学素子と同一である。
従来例の光学素子として、ハーフミラーの反射率が20%で一様の光学素子を想定した。
図20は、画角と射出光の相対強度との関係を示すグラフである。グラフの横軸は画角[度]であり、縦軸は射出光の相対強度[a.u.]である。なお、負の画角は射出瞳の中心軸に対して入射部に近い側の画角であり、正の画角は射出瞳の中心軸に対して入射部から遠い側の画角である。なお、相対強度は、光学素子に入射する画像光の強度を1としたときの画角毎の射出光の強度と定義する。
符号SA1で示すグラフは実施例1の光学素子のデータであり、符号SA2で示すグラフは実施例2の光学素子のデータであり、符号SAで示すグラフは比較例の光学素子のデータであり、符号SCで示すグラフは従来例の光学素子のデータである。
符号SA1で示すグラフは実施例1の光学素子のデータであり、符号SA2で示すグラフは実施例2の光学素子のデータであり、符号SAで示すグラフは比較例の光学素子のデータであり、符号SCで示すグラフは従来例の光学素子のデータである。
図20に示すように、実施例1,2の光学素子では、画角が−10〜−15度の領域で相対強度が若干低下するものの、全体的には比較例の光学素子と略同等の特性が得られることが判った。したがって、複数の反射率変化ハーフミラーの一部に反射率一定ハーフミラーを用いても、表示ムラを低減できることが確認された。
図21に示すように、変形例の光学素子36において、第1実施形態と同様に、複数の反射率変化ハーフミラー31における高反射率領域31Bの占有面積は、入射部21に近い側から入射部21から遠い側に向けて段階的に大きくなっている。また、反射率一定ハーフミラー33は、反射率変化位置の境界である第1のハーフミラー群34Aと第2のハーフミラー群34Bとの間に設けられている。
図20においては、1枚の反射率一定ハーフミラー33が設けられているが、反射率一定ハーフミラー33の枚数は特に限定されず、複数であってもよい。複数の反射率一定ハーフミラー33を設ける場合、複数の反射率一定ハーフミラー33をまとめて配置してもよいし、分けて配置してもよい。また、反射率一定ハーフミラー33を設ける位置については、必ずしも反射率変化位置の境界である第1のハーフミラー群34Aと第2のハーフミラー群34Bとの間でなくてもよく、第1のハーフミラー群34A、第2のハーフミラー群34Bの各々を構成する複数の反射率変化ハーフミラー31の間に配置してもよい。
また、上記の構成に代えて、第2実施形態と同様、複数の反射率変化ハーフミラー31における高反射率領域31Bの占有面積は、入射部21に近い側から入射部21から遠い側に向けて直線的に大きくなっていてもよい。そのような複数の反射率変化ハーフミラー31の間に、反射率一定ハーフミラー33が設けられていてもよい。
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば上記実施形態の光学素子では、反射率が異なる複数の領域として、高反射率領域および低反射率領域の2つの領域が設けられた例を挙げたが、反射率領域の数は2つに限らない。3つ以上の反射率が異なる領域が設けられていてもよい。反射率の種類が多いほど、画像の均一性は向上する。
例えば上記実施形態の光学素子では、反射率が異なる複数の領域として、高反射率領域および低反射率領域の2つの領域が設けられた例を挙げたが、反射率領域の数は2つに限らない。3つ以上の反射率が異なる領域が設けられていてもよい。反射率の種類が多いほど、画像の均一性は向上する。
また、各領域の反射率の値は、用途などに応じて0%に近い値から100%に近い値まで設計者が自由に設定することができる。反射率を高くすると、外界像(シースルー像)が暗くなる欠点が生じるが、表示画像は明るく鮮明になる。観察者に表示画像と外界像のどちらを優先して呈示したいかによって、反射率を適宜選択すればよい。
光学素子が備える全てのハーフミラーが、必ずしも複数の反射率領域を有していなくてもよい。例えば光学素子の両端のハーフミラーを反射率が異なる領域が設けられていない、反射率が一定のハーフミラーとしても、表示には支障がない。もしくは、複数の反射率変化ハーフミラーのうち、隣り合う2つの反射率変化ハーフミラーの間に、反射率が一定のハーフミラーが複数の反射率変化ハーフミラーと平行となるように配置されていてもよい。
また、複数の反射率領域を有するハーフミラーの高反射率領域と低反射率領域との境界(反射率変化位置)が変化している領域と変化していない領域とが混在していてもよい。また、高反射率領域と低反射領域との境界(反射率変化位置)が明確に分かれていなくてもよく、反射率がなだらかに変化していてもよい。
その他、光学素子および表示装置に構成する各構成要素の数、形状、材料等の各部の具体的な構成については、上記実施形態に限ることなく、適宜変更が可能である。例えば画像形成装置として、上記の液晶表示装置の他、有機EL装置、レーザー光源とMEMSスキャナーとの組合せ等を用いてもよい。
10…画像形成装置、20…導光装置、21…入射部、22…平行導光体(導光体)、23…射出部、30,35,36,60,200…光学素子、31,61,65,201,202…ハーフミラー(反射率変化ハーフミラー)、33…反射率一定ハーフミラー、31A,61A…低反射率領域、31B,61B…高反射率領域、32,62…透光性部材、32a…入射面、32b,62b…射出面、100…表示装置。
Claims (9)
- 間隔をおいて互いに平行となるように設けられ、入射部から入射した画像光の一部を反射させ、前記画像光の他の一部を透過させる複数の反射率変化ハーフミラーと、
前記複数の反射率変化ハーフミラーを支持する透光性部材と、を備え、
前記透光性部材は、前記画像光を入射させる入射面と、前記画像光を射出させる射出面と、を有し、
前記複数の反射率変化ハーフミラーの各々は、前記入射面および前記射出面に対して傾斜して配置され、
前記複数の反射率変化ハーフミラーは、傾斜方向に沿って反射率が異なる複数の領域を有し、
前記複数の反射率変化ハーフミラーの各々の前記複数の領域は、前記傾斜方向において前記射出面から遠い側に位置する低反射率領域と、前記傾斜方向において前記低反射率領域よりも前記射出面に近い側に位置し、反射率が前記低反射率領域よりも高い高反射率領域と、を少なくとも含み、
前記複数の反射率変化ハーフミラーの各々は、前記入射部から遠い側に位置する反射率変化ハーフミラーの前記高反射率領域の占有面積が、前記入射部に近い側に位置する反射率変化ハーフミラーの前記高反射率領域の占有面積よりも大きいことを特徴とする光学素子。 - 前記複数の反射率変化ハーフミラーは、前記入射部に近い側から前記入射部から遠い側に向けて、各々の前記高反射率領域の占有面積が段階的に大きくなっていることを特徴とする請求項1に記載の光学素子。
- 前記複数の反射率変化ハーフミラーは、前記入射部に近い側から前記入射部から遠い側に向けて、各々の前記高反射率領域の占有面積が直線的に大きくなっていることを特徴とする請求項1に記載の光学素子。
- 前記高反射率領域の反射率をR1とし、前記低反射率領域の反射率をR2とし、反射率差パラメーターΦを下記の(1)式で定義したとき、
Φ=(R1−R2)/[(R1+R2)/2]…(1)
前記反射率差パラメーターΦが、0.1<Φ<0.7を満たすことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の光学素子。 - 前記複数の反射率変化ハーフミラーの各々に対して平行に設けられた反射率一定ハーフミラーをさらに備えたことを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の光学素子。
- 前記複数の反射率変化ハーフミラーのうち、隣り合う2つの反射率変化ハーフミラーの間に、前記反射率一定ハーフミラーが前記複数の反射率変化ハーフミラーと平行となるように配置されていることを特徴とする請求項5に記載の光学素子。
- 前記複数の反射率変化ハーフミラーは、前記高反射率領域と前記低反射率領域とがなだらかに変化していることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の光学素子。
- 画像形成装置と、
前記画像形成装置で生成された画像光を導光する導光装置と、を備え、
前記導光装置は、前記画像光を入射させる入射部と、前記入射部から入射した前記画像光を導光させる導光体と、前記画像光を射出させる射出部と、を備え、
前記射出部は、請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載の光学素子を備えていることを特徴とする表示装置。 - 前記射出部は、前記導光体の視認側の面に設けられていることを特徴とする請求項8に記載の表示装置。
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