JP2018105441A - 圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物及びその製造方法、並びに圧力容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】成形性、耐衝撃性、高温での耐変形性及び長期耐久性が良好であり、且つ、耐火性及び金属接着性が向上した圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物、更にはそれを用いてなる圧力容器を提供する。【解決手段】(A)ポリエチレン100質量部に対して、(B)エチレン性不飽和シラン化合物及びエチレン性不飽和シラン化合物単位のうち少なくとも1種0.001〜15質量部並びに(C)シラノール縮合触媒0.001〜10質量部を含有し、下記の特性(1)〜(3)を満足する圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物。特性(1)架橋前の組成物の密度が0.920g/cm3以上0.960g/cm3未満である。特性(2)架橋前の組成物のHLMFRが0.1〜100g/10分である。特性(3)架橋前の組成物の試験片を80℃の温水で少なくとも6時間処理した後の曲げ弾性率が600〜1300MPaである。【選択図】なし
Description
本発明は、圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物及びその製造方法、並びに圧力容器に関する。更に詳しくは、高圧タンクや高圧水素タンクに好適なライナー材及びそれを用いてなる圧力容器に関し、成形性、耐衝撃性、高温での耐変形性及び長期耐久性が良好であり、且つ、耐火性、及び金属接着性が向上した圧力容器ライナー用樹脂組成物、更にはそれを用いてなる圧力容器に関する。
天然ガス、圧縮天然ガス、酸素や窒素、水素用タンク等の圧力容器では、充填圧力が20MPa〜100MPaという高圧であり、従来では、鋳鉄、鋼鉄製からなる金属製の高圧容器が一般的に使用されてきた。昨今の自動車産業において、燃費の向上のため自動車部品のプラスチック化や地球温暖化の原因となる二酸化炭素の排出量の抑制などから、水素を利用した燃料電池電気自動車等の普及など、自動車等の軽量化や自動車燃料の多様化、リサイクル化等の環境面の変化から、これら圧力容器においても急速にプラスチック化が行われつつある。
例えば、自動車の燃料としてのLPG、水素を利用した燃料電池が使用され、搭載する圧力容器の軽量化が要望されている。例えば、鋼鉄製の容器に替わるものとして、アルミ製のライナーに炭素繊維で補強したものが使用されているが、さらに軽量化を図るために、プラスチック製のライナーを使用した樹脂製容器も開発されている。例えば、特許文献1に記載の容器は、ガスバリア性を有する樹脂製のライナーが、耐圧性の繊維強化プラスチック(FRP)製の外側殻で覆われてなる圧力容器で、本質的に樹脂からなるので金属製のものに比べて軽量であり、燃費の向上が期待できる。
このような圧力容器は、合成樹脂製ライナー材の外表面をFRP或いは繊維強化金属複合材料(FRM:fiber reinforced metal)などの補強糸をフィラメントワインディング法やテープワインディング法等によって、ヘリカル巻層、フープ巻層、レーベル巻層などで巻回、積層し、熱硬化性樹脂等の接着剤を溶融又は硬化させて補強材層を形成させることが一般的に行われているが、これらの繊維糸をライナー材に巻回する際に表面が滑り易く、補強糸がずれてうまく巻回できないという問題が生じている。
特許文献2には、ポリアミド樹脂組成物全体に対して、(A)ポリアミド樹脂が85〜40重量%、(B)共重合ポリアミドが5〜30重量%、(C)耐衝撃材が10〜30重量%であることを特徴とする水素タンクライナー用材料が開示され、ガスバリア性に優れ、かつ低温でも優れた耐衝撃性を有する水素タンクライナー用材料が提案されている。
また、特許文献3には、特性(1)〜(4)を有することを特徴とする圧力容器ライナー用熱可塑性樹脂が開示され、合成樹脂製ライナー材で形成される中空容器と外表面の補強材との接着強度が向上し、補強材を形成する補強糸の巻回時の巻きずれを防止することができ、また、成形時の形状保持性が飛躍的に改善された圧力容器ライナー用熱可塑性樹脂、さらにはそれを用いてなる圧力容器及びその圧力容器の製造方法が提案されている。
特性(1):密度が0.900〜0.970g/cm3である
特性(2):温度190℃、荷重2.16kgにて測定されるメルトフローレート(MFR)が0.01〜100g/10分である
特性(3):示差走査熱量測定(DSC)にて測定される高温側のピーク温度が120℃以上である
特性(4):極性基の量が2〜30重量%である
特性(1):密度が0.900〜0.970g/cm3である
特性(2):温度190℃、荷重2.16kgにて測定されるメルトフローレート(MFR)が0.01〜100g/10分である
特性(3):示差走査熱量測定(DSC)にて測定される高温側のピーク温度が120℃以上である
特性(4):極性基の量が2〜30重量%である
このように、各種性能が改善された圧力容器ライナー用樹脂や圧力容器が数多く提案されてきたが、更に性能が向上した材料及び圧力容器が求められている。
例えば、このような圧力容器は、容器内へガスを充填し、または容器内からガスを取出すノズルを取付けるために、ノズル取付け用の口金部材が設けられている。口金部材は、通常、容器の内側ライナー材と一体的に結合されるが、ノズルを螺合させるための口金部材は通常金属製であり、内側ライナー材は軽量化または製造工程の簡素化の観点から口金部材とは異種のプラスチック材料から構成されるので、内側ライナー材と口金部材との結合部または界面部のシール性が要求されている。当該結合部または界面部のシール性向上のために、合成樹脂製ライナー材には金属接着性の向上が求められている。
また、ガスを充填する圧力容器には、耐火性の更なる向上が求められている。
そのため、特に、成形性、耐衝撃性、高温での耐変形性及び長期耐久性が良好であり、特に、耐火性、及び金属接着性が向上した圧力容器ライナー用樹脂組成物、更にはそれを用いてなる圧力容器が求められている。
例えば、このような圧力容器は、容器内へガスを充填し、または容器内からガスを取出すノズルを取付けるために、ノズル取付け用の口金部材が設けられている。口金部材は、通常、容器の内側ライナー材と一体的に結合されるが、ノズルを螺合させるための口金部材は通常金属製であり、内側ライナー材は軽量化または製造工程の簡素化の観点から口金部材とは異種のプラスチック材料から構成されるので、内側ライナー材と口金部材との結合部または界面部のシール性が要求されている。当該結合部または界面部のシール性向上のために、合成樹脂製ライナー材には金属接着性の向上が求められている。
また、ガスを充填する圧力容器には、耐火性の更なる向上が求められている。
そのため、特に、成形性、耐衝撃性、高温での耐変形性及び長期耐久性が良好であり、特に、耐火性、及び金属接着性が向上した圧力容器ライナー用樹脂組成物、更にはそれを用いてなる圧力容器が求められている。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、成形性、耐衝撃性、高温での耐変形性及び長期耐久性が良好であり、且つ、耐火性、及び金属接着性が向上した圧力容器ライナー用樹脂組成物、更にはそれを用いてなる圧力容器を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定のポリマー物性を有するポリエチレン組成物を用いると、上記課題が解決され、自動車用高圧タンクなどに有用な圧力容器が得られることを見出し、本発明をなすに至った。
即ち、本発明の第1の発明によれば、(A)ポリエチレン100質量部に対して、(B)エチレン性不飽和シラン化合物及びエチレン性不飽和シラン化合物単位のうち少なくとも1種0.001質量部以上15質量部以下並びに(C)シラノール縮合触媒0.001質量部以上10質量部以下を含有し、下記の特性(1)〜(3)を満足する圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物が提供される。
特性(1)架橋前の組成物の密度が0.920g/cm3以上0.960g/cm3未満である。
特性(2)架橋前の組成物の温度190℃、荷重21.6kgで測定されるメルトフローレート(HLMFR)が0.1g/10分以上100g/10分以下である。
特性(3)JIS K6922−2:2004に準拠して作製した架橋前の組成物の試験片を80℃の温水で少なくとも6時間処理した後のJIS K7171:2008に準拠し測定される曲げ弾性率が600MPa以上1300MPa以下である。
特性(1)架橋前の組成物の密度が0.920g/cm3以上0.960g/cm3未満である。
特性(2)架橋前の組成物の温度190℃、荷重21.6kgで測定されるメルトフローレート(HLMFR)が0.1g/10分以上100g/10分以下である。
特性(3)JIS K6922−2:2004に準拠して作製した架橋前の組成物の試験片を80℃の温水で少なくとも6時間処理した後のJIS K7171:2008に準拠し測定される曲げ弾性率が600MPa以上1300MPa以下である。
本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、下記の特性(4)を満足する圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物が提供される。
特性(4)80℃の温水で少なくとも6時間処理した後の組成物のゲル分率が5%以上である。
特性(4)80℃の温水で少なくとも6時間処理した後の組成物のゲル分率が5%以上である。
本発明の第3の発明によれば、第1又は第2の発明において、下記の特性(5)を満足する圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物が提供される。
特性(5)JIS K6922−2:2004に準拠して作製した架橋前の組成物の試験片を80℃の温水で少なくとも6時間処理した後のJIS K7206:1999に準拠し試験荷重50Nで測定されるビカット軟化点が(A)ポリエチレンのビカット軟化点の値に対して+1.0℃以上高い。
特性(5)JIS K6922−2:2004に準拠して作製した架橋前の組成物の試験片を80℃の温水で少なくとも6時間処理した後のJIS K7206:1999に準拠し試験荷重50Nで測定されるビカット軟化点が(A)ポリエチレンのビカット軟化点の値に対して+1.0℃以上高い。
本発明の第4の発明によれば、第1〜第3のいずれかの発明において、(A)ポリエチレンは、密度が0.920g/cm3以上0.960g/cm3未満であり、HLMFRが0.1g/10分以上100g/10分以下である請求項1〜3のいずれか一項に記載の圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物が提供される。
本発明の第5の発明によれば、第1〜第4のいずれかの発明において、(B)エチレン性不飽和シラン化合物が、下記一般式(I)で表される化合物である圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物が提供される。
R1SiR2 nY3−n ・・・(I)
[式(I)中、R1はエチレン性不飽和炭化水素基であって炭化水素鎖中にエーテル結合及びエステル結合の少なくとも1つが含まれていても良いものであり、R2は炭化水素基、Yは加水分解可能な有機基を表し、nは0〜2の整数である。]
R1SiR2 nY3−n ・・・(I)
[式(I)中、R1はエチレン性不飽和炭化水素基であって炭化水素鎖中にエーテル結合及びエステル結合の少なくとも1つが含まれていても良いものであり、R2は炭化水素基、Yは加水分解可能な有機基を表し、nは0〜2の整数である。]
本発明の第6の発明によれば、第1〜第5のいずれかの発明において、(C)シラノール縮合触媒が、ジアルキル錫ジカルボキシレートからなる群から選択される化合物である圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物が提供される。
本発明の第7の発明によれば、(A)ポリエチレン100質量部に対して、(B)エチレン性不飽和シラン化合物及びエチレン性不飽和シラン化合物単位のうち少なくとも1種0.001質量部以上15質量部以下並びに(C)シラノール縮合触媒0.001質量部以上10質量部以下を混合することを特徴とする下記の特性(1)〜(3)を満足する圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物の製造方法が提供される。
特性(1)架橋前の組成物の密度が0.920g/cm3以上0.960g/cm3未満である。
特性(2)架橋前の組成物の温度190℃、荷重21.6kgで測定されるメルトフローレート(HLMFR)が0.1g/10分以上100g/10分以下である。
特性(3)JIS K6922−2:2004に準拠して作製した架橋前の組成物の試験片を80℃の温水で少なくとも6時間処理した後のJIS K7171:2008に準拠し測定される曲げ弾性率が600MPa以上1300MPa以下である。
特性(1)架橋前の組成物の密度が0.920g/cm3以上0.960g/cm3未満である。
特性(2)架橋前の組成物の温度190℃、荷重21.6kgで測定されるメルトフローレート(HLMFR)が0.1g/10分以上100g/10分以下である。
特性(3)JIS K6922−2:2004に準拠して作製した架橋前の組成物の試験片を80℃の温水で少なくとも6時間処理した後のJIS K7171:2008に準拠し測定される曲げ弾性率が600MPa以上1300MPa以下である。
本発明の第8の発明によれば、(A)ポリエチレンは、密度が0.920g/cm3以上0.960g/cm3未満であり、HLMFRが0.1g/10分以上100g/10分以下である圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物の製造方法が提供される。
本発明の第9の発明によれば、第7又は第8の発明において、(B)エチレン性不飽和シラン化合物が、下記一般式(I)で表される化合物である圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物の製造方法が提供される。
R1SiR2 nY3−n ・・・(I)
[式(I)中、R1はエチレン性不飽和炭化水素基であって炭化水素鎖中にエーテル結合及びエステル結合の少なくとも1つが含まれていても良いものであり、R2は炭化水素基、Yは加水分解可能な有機基を表し、nは0〜2の整数である。]
R1SiR2 nY3−n ・・・(I)
[式(I)中、R1はエチレン性不飽和炭化水素基であって炭化水素鎖中にエーテル結合及びエステル結合の少なくとも1つが含まれていても良いものであり、R2は炭化水素基、Yは加水分解可能な有機基を表し、nは0〜2の整数である。]
本発明の第10の発明によれば、(C)シラノール縮合触媒が、ジアルキル錫ジカルボキシレートからなる群から選択される化合物である圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物の製造方法が提供される。
本発明の第11の発明によれば、第1〜第6のいずれかの発明の圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物及びその架橋物の少なくとも1種を、少なくとも一層有する圧力容器が提供される。
本発明の第12の発明によれば、第1〜第6のいずれかの発明の圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物及びその架橋物の少なくとも1種を、少なくとも一層有し、当該層の内側にバリア層、外側に補強材層を有する圧力容器が提供される。
本発明の第13の発明によれば、第11又は第12の発明において、圧力容器が高圧水素タンクである圧力容器が提供される。
本発明のポリエチレン組成物は、成形性、耐衝撃性、高温での耐変形性及び長期耐久性が良好であり、且つ、耐火性、及び金属接着性に優れた圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物、更にはそれを用いてなる圧力容器を提供することができる。
本発明の圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物は、(A)ポリエチレン100質量部に対して、(B)エチレン性不飽和シラン化合物及びエチレン性不飽和シラン化合物単位のうち少なくとも1種0.001質量部以上15質量部以下並びに(C)シラノール縮合触媒0.001質量部以上10質量部以下を含有し、下記の特性(1)〜(3)を満足するものである。
特性(1)架橋前の組成物の密度が0.920g/cm3以上0.960g/cm3未満である。
特性(2)架橋前の組成物の温度190℃、荷重21.6kgで測定されるメルトフローレート(HLMFR)が0.1g/10分以上100g/10分以下である。
特性(3)JIS 6922−2:2004に準拠して作製した架橋前の組成物の試験片を80℃の温水で少なくとも6時間処理した後のJIS K7171:2008に準拠し測定される曲げ弾性率が600MPa以上1300MPa以下である。
なお、本発明において、ポリエチレンとは、エチレン単独重合体およびエチレンと後述のオレフィンとの共重合体の総称をいい、エチレン重合体乃至エチレン系重合体とも言い換えられる。
特性(1)架橋前の組成物の密度が0.920g/cm3以上0.960g/cm3未満である。
特性(2)架橋前の組成物の温度190℃、荷重21.6kgで測定されるメルトフローレート(HLMFR)が0.1g/10分以上100g/10分以下である。
特性(3)JIS 6922−2:2004に準拠して作製した架橋前の組成物の試験片を80℃の温水で少なくとも6時間処理した後のJIS K7171:2008に準拠し測定される曲げ弾性率が600MPa以上1300MPa以下である。
なお、本発明において、ポリエチレンとは、エチレン単独重合体およびエチレンと後述のオレフィンとの共重合体の総称をいい、エチレン重合体乃至エチレン系重合体とも言い換えられる。
本発明の圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物は、(A)ポリエチレン100質量部に対して、(B)エチレン性不飽和シラン化合物及びエチレン性不飽和シラン化合物単位のうち少なくとも1種0.001質量部以上15質量部以下並びに(C)シラノール縮合触媒0.001質量部以上10質量部以下を含有し、且つ、前記特性(1)〜(3)を満足するものであることにより、圧力容器ライナー用途に適した、成形性、耐衝撃性、高温での耐変形性及び長期耐久性が良好であり、且つ、耐火性、及び金属接着性に優れた樹脂組成物を得ることができる。
(B)エチレン性不飽和シラン化合物は、エチレンと反応乃至共重合し得るものであるため、(A)ポリエチレンと(B)エチレン性不飽和シラン化合物とを含有することにより、エチレン性不飽和シラン化合物由来のシラン化合物(エチレン性不飽和シラン化合物単位)が導入されたエチレン重合体となる。エチレン重合体に導入されたシラン化合物は、加水分解によってシラノール(Si−OH)を生成した後、シラノール同士が徐々に縮合してシロキサン結合(Si−O−Si)となり、この縮合反応によってエチレン重合体間で架橋が起こる。このようないわゆる水架橋によると、過酸化物架橋のようなスコーチ等の発生がなく、エチレン重合体間で均一な架橋状態を得ることができるため、成形性、耐衝撃性が良好なまま、高温での耐変形性及び長期耐久性や、耐火性が向上した樹脂組成物とすることができると推定される。また、シラン化合物がポリエチレン組成物に均一に適量導入されていることにより、シラノール基と金属部材の表面官能基との反応が可能となり、金属接着性が向上した樹脂組成物となっていると推定される。
本発明の圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物の架橋物では、上述のような作用によりビカット軟化点が上昇し、高温での耐変形性に優れ、高温での軟化や変形や寸法変化が抑えられるので、例えば、高温度で口金との密着性が不良となって充填物がリークしてしまう等の不具合を抑制できる。
以下、本発明を、項目毎に、詳細に説明する。
(B)エチレン性不飽和シラン化合物は、エチレンと反応乃至共重合し得るものであるため、(A)ポリエチレンと(B)エチレン性不飽和シラン化合物とを含有することにより、エチレン性不飽和シラン化合物由来のシラン化合物(エチレン性不飽和シラン化合物単位)が導入されたエチレン重合体となる。エチレン重合体に導入されたシラン化合物は、加水分解によってシラノール(Si−OH)を生成した後、シラノール同士が徐々に縮合してシロキサン結合(Si−O−Si)となり、この縮合反応によってエチレン重合体間で架橋が起こる。このようないわゆる水架橋によると、過酸化物架橋のようなスコーチ等の発生がなく、エチレン重合体間で均一な架橋状態を得ることができるため、成形性、耐衝撃性が良好なまま、高温での耐変形性及び長期耐久性や、耐火性が向上した樹脂組成物とすることができると推定される。また、シラン化合物がポリエチレン組成物に均一に適量導入されていることにより、シラノール基と金属部材の表面官能基との反応が可能となり、金属接着性が向上した樹脂組成物となっていると推定される。
本発明の圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物の架橋物では、上述のような作用によりビカット軟化点が上昇し、高温での耐変形性に優れ、高温での軟化や変形や寸法変化が抑えられるので、例えば、高温度で口金との密着性が不良となって充填物がリークしてしまう等の不具合を抑制できる。
以下、本発明を、項目毎に、詳細に説明する。
1.圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物の特性
本発明の圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物は、下記の特性(1)〜(3)を満足する。
特性(1)架橋前の組成物の密度が0.920g/cm3以上0.960g/cm3未満である。
特性(2)架橋前の組成物の温度190℃、荷重21.6kgで測定されるメルトフローレート(HLMFR)が0.1g/10分以上100g/10分以下である。
特性(3)JIS K6922−2:2004に準拠して作製した架橋前の組成物の試験片を80℃の温水で少なくとも6時間処理した後のJIS K7171:2008に準拠し測定される曲げ弾性率が600MPa以上1300MPa以下である。
本発明の圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物は、下記の特性(1)〜(3)を満足する。
特性(1)架橋前の組成物の密度が0.920g/cm3以上0.960g/cm3未満である。
特性(2)架橋前の組成物の温度190℃、荷重21.6kgで測定されるメルトフローレート(HLMFR)が0.1g/10分以上100g/10分以下である。
特性(3)JIS K6922−2:2004に準拠して作製した架橋前の組成物の試験片を80℃の温水で少なくとも6時間処理した後のJIS K7171:2008に準拠し測定される曲げ弾性率が600MPa以上1300MPa以下である。
また、本発明の圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物は、下記の特性(4)〜(7)のうち1つ以上を満足するものが好ましい。
特性(4)80℃の温水で少なくとも6時間処理した後の組成物のゲル分率が5%以上である。
特性(5)JIS K6922−2:2004に準拠して作製した架橋前の組成物の試験片を80℃の温水で少なくとも6時間処理した後の組成物のJIS K7206:1999に準拠し試験荷重50Nで測定されるビカット軟化点が(A)ポリエチレンのビカット軟化点の値に対して+1.0℃以上高い。
特性(6)JIS K6922−2:2004に準拠して作製した架橋前の組成物の試験片を80℃の温水で少なくとも6時間処理した後の−40℃で測定されるシャルピー衝撃強度が10kJ/m2以上である。
特性(7)JIS K6922−2:2004に準拠して作製した架橋前の組成物の試験片を80℃の温水で少なくとも6時間処理した後のFNCTが50時間以上である。
特性(4)80℃の温水で少なくとも6時間処理した後の組成物のゲル分率が5%以上である。
特性(5)JIS K6922−2:2004に準拠して作製した架橋前の組成物の試験片を80℃の温水で少なくとも6時間処理した後の組成物のJIS K7206:1999に準拠し試験荷重50Nで測定されるビカット軟化点が(A)ポリエチレンのビカット軟化点の値に対して+1.0℃以上高い。
特性(6)JIS K6922−2:2004に準拠して作製した架橋前の組成物の試験片を80℃の温水で少なくとも6時間処理した後の−40℃で測定されるシャルピー衝撃強度が10kJ/m2以上である。
特性(7)JIS K6922−2:2004に準拠して作製した架橋前の組成物の試験片を80℃の温水で少なくとも6時間処理した後のFNCTが50時間以上である。
(1)架橋前の組成物の密度
本発明の圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物は、成形品の剛性及び耐久性の点から、架橋前の密度が0.920g/cm3以上0.960g/cm3未満であり、好ましくは0.925g/cm3以上0.955g/cm3以下、更に好ましくは0.940g/cm3以上0.955g/cm3以下である。
密度は目的とする圧力容器の性能に応じて適宜選択することが可能であるが、密度が0.920g/cm3未満であると、成形品の剛性が不足し、0.960g/cm3以上であると成形品の耐久性が不足する。
密度は、ポリエチレンの重合の際にα−オレフィンの種類や含有量の制御などの方法で調整することができる。例えば、ポリエチレン中のα−オレフィン含有量を低くする(重合時のα−オレフィン添加量を低くする)、又は同じ含有量であれば、炭素数の小さいα−オレフィンを用いることにより、密度を高くすることができる。
密度は、JIS K7112:2004に準拠し、ペレットを温度160℃の熱圧縮成形機により溶融した後、25℃/分の速度で降温して厚み2mmtのシートを成形し、このシートを温度23℃の室内で48時間状態調節した後、密度勾配管に入れて測定される。
本発明の圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物は、成形品の剛性及び耐久性の点から、架橋前の密度が0.920g/cm3以上0.960g/cm3未満であり、好ましくは0.925g/cm3以上0.955g/cm3以下、更に好ましくは0.940g/cm3以上0.955g/cm3以下である。
密度は目的とする圧力容器の性能に応じて適宜選択することが可能であるが、密度が0.920g/cm3未満であると、成形品の剛性が不足し、0.960g/cm3以上であると成形品の耐久性が不足する。
密度は、ポリエチレンの重合の際にα−オレフィンの種類や含有量の制御などの方法で調整することができる。例えば、ポリエチレン中のα−オレフィン含有量を低くする(重合時のα−オレフィン添加量を低くする)、又は同じ含有量であれば、炭素数の小さいα−オレフィンを用いることにより、密度を高くすることができる。
密度は、JIS K7112:2004に準拠し、ペレットを温度160℃の熱圧縮成形機により溶融した後、25℃/分の速度で降温して厚み2mmtのシートを成形し、このシートを温度23℃の室内で48時間状態調節した後、密度勾配管に入れて測定される。
(2)架橋前の組成物の温度190℃、荷重21.6kgで測定されるメルトフローレート(HLMFR)
本発明の圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物は、成形安定性の点から、架橋前の温度190℃、荷重21.6kgで測定されるメルトフローレート(HLMFR)が0.1g/10分以上100g/10分以下、好ましくは0.3g/10分以上40g/10分以下、更に好ましくは2.0g/10分以上10g/10分以下である。
HLMFRは目的とする圧力容器の成形方法に応じて適宜選択することが可能であるが、HLMFRが0.1g/10分未満であると、成形時の押出量が不足し、成形不安定な状態となり実用的でない。また、HLMFRが100g/10分を超えると溶融樹脂の溶融粘度及び溶融張力が不足するため形成不安定となり実用的でない。
HLMFRは、重合の際に、重合温度や水素濃度の制御などの方法で調整することができる。例えば、重合温度を高くする、又は水素濃度を高くすることによりHLMFRを高くすることができる。
ここで、HLMFRは、JIS K6922−2:1997に準拠し、温度190℃、荷重21.6kgの条件で測定される。
本発明の圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物は、成形安定性の点から、架橋前の温度190℃、荷重21.6kgで測定されるメルトフローレート(HLMFR)が0.1g/10分以上100g/10分以下、好ましくは0.3g/10分以上40g/10分以下、更に好ましくは2.0g/10分以上10g/10分以下である。
HLMFRは目的とする圧力容器の成形方法に応じて適宜選択することが可能であるが、HLMFRが0.1g/10分未満であると、成形時の押出量が不足し、成形不安定な状態となり実用的でない。また、HLMFRが100g/10分を超えると溶融樹脂の溶融粘度及び溶融張力が不足するため形成不安定となり実用的でない。
HLMFRは、重合の際に、重合温度や水素濃度の制御などの方法で調整することができる。例えば、重合温度を高くする、又は水素濃度を高くすることによりHLMFRを高くすることができる。
ここで、HLMFRは、JIS K6922−2:1997に準拠し、温度190℃、荷重21.6kgの条件で測定される。
(3)架橋後の組成物の曲げ弾性率
本発明の圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物は、成形品の剛性及び耐衝撃性の点から、JIS K6922−2:2004に準拠して作製した架橋前の組成物の試験片を80℃の温水で少なくとも6時間処理した後の曲げ弾性率が600MPa以上1300MPa以下であり、更に好ましくは700MPa以上1200MPa以下であり、より更に好ましくは800MPa以上1100MPa以下である。
曲げ弾性率が600MPa未満では、成形品の剛性不足が顕在化し、1300MPaを超えると耐衝撃性が低下する。
曲げ弾性率は、ポリエチレンの分子量及び密度を増減させることにより調節することができ、分子量又は密度を増加させると曲げ弾性率を上げることができる。また、所定量以上の無機フィラーが入ると上記範囲内に入り難くなる恐れがあるため、本発明において無機フィラーは含んでも当該曲げ弾性率が上記のようになる範囲内、又は含まないことが好ましい。
ここで、曲げ弾性率は、JIS K7171:2008に準拠して測定される。
ポリエチレン組成物を80℃の温水中に少なくとも6時間浸漬処理すると、ポリエチレン組成物の架橋が起こると推定される。ポリエチレン組成物の架橋反応は、80℃の温水中、概ね6時間以上72時間以下のいずれかの時間で、浸漬処理を行うことにより反応が概ね終了すると考えられ、これらの反応時間を目安とすることができる。
本発明の圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物は、成形品の剛性及び耐衝撃性の点から、JIS K6922−2:2004に準拠して作製した架橋前の組成物の試験片を80℃の温水で少なくとも6時間処理した後の曲げ弾性率が600MPa以上1300MPa以下であり、更に好ましくは700MPa以上1200MPa以下であり、より更に好ましくは800MPa以上1100MPa以下である。
曲げ弾性率が600MPa未満では、成形品の剛性不足が顕在化し、1300MPaを超えると耐衝撃性が低下する。
曲げ弾性率は、ポリエチレンの分子量及び密度を増減させることにより調節することができ、分子量又は密度を増加させると曲げ弾性率を上げることができる。また、所定量以上の無機フィラーが入ると上記範囲内に入り難くなる恐れがあるため、本発明において無機フィラーは含んでも当該曲げ弾性率が上記のようになる範囲内、又は含まないことが好ましい。
ここで、曲げ弾性率は、JIS K7171:2008に準拠して測定される。
ポリエチレン組成物を80℃の温水中に少なくとも6時間浸漬処理すると、ポリエチレン組成物の架橋が起こると推定される。ポリエチレン組成物の架橋反応は、80℃の温水中、概ね6時間以上72時間以下のいずれかの時間で、浸漬処理を行うことにより反応が概ね終了すると考えられ、これらの反応時間を目安とすることができる。
(4)架橋後の組成物のゲル分率
本発明の圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物は、成形品の剛性、耐衝撃性、高温での耐変形性及び長期耐久性、並びに、耐火性及び金属接着性の点から、80℃の温水で少なくとも6時間処理した後のゲル分率が、好ましくは5%以上であり、更に好ましくは7%以上であり、更に好ましくは10%以上95%以下であり、特に好ましくは30%以上80%以下である。
ゲル分率が5%未満では成形品の剛性、耐衝撃性、高温での耐変形性及び長期耐久性、並びに、耐火性及び金属接着性が十分に得られない恐れがある。架橋の程度(ゲル分率)は、目的とする物性に応じて、後述のエチレン性不飽和シラン化合物等の量を適宜変更して調整することが可能であり、エチレン性不飽和シラン化合物等の量を増加させるとゲル分率は大きくなる。
本発明の圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物は、水雰囲気に曝す又は水と接触させることにより架橋させることができ、架橋させたものはゲル分率が大きくなり熱的特性、機械的特性、化学的特性が向上し、圧力容器ライナー材として好適な成形品とすることができる。
ここで、80℃の温水で少なくとも6時間処理した後のゲル分率は、JIS−K6787:1997に準拠し、サンプル10gを、溶媒としてキシレンを用いたソックスレー型抽出器により6時間沸点温度にて抽出し、溶媒乾燥後の抽出残分の重量を次式に従い計算したものである。
ゲル分率(%)=抽出残分の重量(g)×100/抽出前のサンプルの重量(g)
本発明の圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物は、成形品の剛性、耐衝撃性、高温での耐変形性及び長期耐久性、並びに、耐火性及び金属接着性の点から、80℃の温水で少なくとも6時間処理した後のゲル分率が、好ましくは5%以上であり、更に好ましくは7%以上であり、更に好ましくは10%以上95%以下であり、特に好ましくは30%以上80%以下である。
ゲル分率が5%未満では成形品の剛性、耐衝撃性、高温での耐変形性及び長期耐久性、並びに、耐火性及び金属接着性が十分に得られない恐れがある。架橋の程度(ゲル分率)は、目的とする物性に応じて、後述のエチレン性不飽和シラン化合物等の量を適宜変更して調整することが可能であり、エチレン性不飽和シラン化合物等の量を増加させるとゲル分率は大きくなる。
本発明の圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物は、水雰囲気に曝す又は水と接触させることにより架橋させることができ、架橋させたものはゲル分率が大きくなり熱的特性、機械的特性、化学的特性が向上し、圧力容器ライナー材として好適な成形品とすることができる。
ここで、80℃の温水で少なくとも6時間処理した後のゲル分率は、JIS−K6787:1997に準拠し、サンプル10gを、溶媒としてキシレンを用いたソックスレー型抽出器により6時間沸点温度にて抽出し、溶媒乾燥後の抽出残分の重量を次式に従い計算したものである。
ゲル分率(%)=抽出残分の重量(g)×100/抽出前のサンプルの重量(g)
(5)架橋後の組成物のビカット軟化点
本発明の圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物は、高温での耐変形性の点から、JIS K6922−2:2004に準拠して作製した架橋前の組成物の試験片を80℃の温水で少なくとも6時間処理した後のJIS K7206:1999に準拠し、試験荷重50Nで測定されるビカット軟化点が(A)ポリエチレンの値に対して+1.0℃以上高いことが好ましく、+1.5℃以上高いことが更に好ましく、+2.0℃以上高いことがより更に好ましい。
ビカット軟化点が(A)ポリエチレンのビカット軟化点の値に対して+1.0℃より低いと、高温度での耐変形性が不足する傾向がある。ビカット軟化点が(A)ポリエチレンのビカット軟化点の値に対して上記のように上昇することにより、高温度での軟化や変形や寸法変化を抑制する効果が向上する。
ビカット軟化点は、ポリエチレン組成物の架橋の割合を大きくすると高くすることができる。
ここで、ビカット軟化点は、ポリエチレン組成物を80℃の温水で少なくとも6時間処理した後、JIS K7206:1999に準拠し、試験荷重50Nで測定される。
本発明の圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物は、高温での耐変形性の点から、JIS K6922−2:2004に準拠して作製した架橋前の組成物の試験片を80℃の温水で少なくとも6時間処理した後のJIS K7206:1999に準拠し、試験荷重50Nで測定されるビカット軟化点が(A)ポリエチレンの値に対して+1.0℃以上高いことが好ましく、+1.5℃以上高いことが更に好ましく、+2.0℃以上高いことがより更に好ましい。
ビカット軟化点が(A)ポリエチレンのビカット軟化点の値に対して+1.0℃より低いと、高温度での耐変形性が不足する傾向がある。ビカット軟化点が(A)ポリエチレンのビカット軟化点の値に対して上記のように上昇することにより、高温度での軟化や変形や寸法変化を抑制する効果が向上する。
ビカット軟化点は、ポリエチレン組成物の架橋の割合を大きくすると高くすることができる。
ここで、ビカット軟化点は、ポリエチレン組成物を80℃の温水で少なくとも6時間処理した後、JIS K7206:1999に準拠し、試験荷重50Nで測定される。
(6)架橋後の組成物の−40℃で測定されるシャルピー衝撃強度
本発明の圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物は、耐衝撃性の点から、JIS K6922−2:2004に準拠して作製した架橋前の組成物の試験片を80℃の温水で少なくとも6時間処理した後の−40℃で測定されるシャルピー衝撃強度が、好ましくは10kJ/m2以上、更に好ましくは12kJ/m2以上である。シャルピー衝撃強度が10kJ/m2未満であると、成形品の耐衝撃性が不足する恐れがある。シャルピー衝撃強度の上限値は特に制限ないが、通常は30kJ/m2以下である。
シャルピー衝撃強度は、JIS K7111:2004に準拠し、タイプ1の試験片を作製し、打撃方向はエッジワイズ、ノッチのタイプはタイプA(0.25mm)として、ドライアイス/アルコールで冷却し、−40℃で測定される。
シャルピー衝撃強度は、ポリエチレンの分子量を上げたり、分子量分布を狭くしたりすることにより、大きくすることができ、制御することができる。
無機フィラーが所定量含まれる場合には当該シャルピー衝撃強度が低下してしまう傾向があるが、本発明の場合(B)エチレン性不飽和シラン化合物が所定量含まれ、エチレン重合体間で均一な架橋状態を得ることができるため、逆に向上する傾向がある。そのため、本発明において無機フィラーは含んでも当該シャルピー衝撃強度が上記のように高くなる範囲内、又は含まないことが好ましい。
本発明の圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物は、耐衝撃性の点から、JIS K6922−2:2004に準拠して作製した架橋前の組成物の試験片を80℃の温水で少なくとも6時間処理した後の−40℃で測定されるシャルピー衝撃強度が、好ましくは10kJ/m2以上、更に好ましくは12kJ/m2以上である。シャルピー衝撃強度が10kJ/m2未満であると、成形品の耐衝撃性が不足する恐れがある。シャルピー衝撃強度の上限値は特に制限ないが、通常は30kJ/m2以下である。
シャルピー衝撃強度は、JIS K7111:2004に準拠し、タイプ1の試験片を作製し、打撃方向はエッジワイズ、ノッチのタイプはタイプA(0.25mm)として、ドライアイス/アルコールで冷却し、−40℃で測定される。
シャルピー衝撃強度は、ポリエチレンの分子量を上げたり、分子量分布を狭くしたりすることにより、大きくすることができ、制御することができる。
無機フィラーが所定量含まれる場合には当該シャルピー衝撃強度が低下してしまう傾向があるが、本発明の場合(B)エチレン性不飽和シラン化合物が所定量含まれ、エチレン重合体間で均一な架橋状態を得ることができるため、逆に向上する傾向がある。そのため、本発明において無機フィラーは含んでも当該シャルピー衝撃強度が上記のように高くなる範囲内、又は含まないことが好ましい。
(7)架橋後の組成物の全周囲ノッチ式クリープ試験の破断時間(FNCT)
本発明の圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物は、JIS K6922−2:2004に準拠して作製した架橋前の組成物の試験片を80℃の温水で少なくとも6時間処理した後の全周囲ノッチ式クリープ試験の破断時間(FNCT)が、成形品の長期耐久性の点から、通常50時間以上、好ましくは100時間以上、更に好ましくは150時間以上である。
破断時間がこの下限未満であると、成形品の耐久性が不足する恐れがある。破断時間の上限値は特に制限されない。
全周ノッチ式引張クリープ試験による破断時間(FNCT)は、以下の方法で測定される。
即ち、JIS K6992−2:2004に準拠し、厚さ5.9mmのシートを圧縮成形した後、JIS K6774:2004附属書5(規定)図1に示された区分「呼び50」の形状と寸法の試験片を作製する。当該試験片を80℃の温水で少なくとも6時間処理後、80℃の純水中で全周ノッチ式引張クリープ試験(FNCT)を行なう。引張荷重は88N、98N、108Nとし、試験点数は各荷重で2点とする。得られた両対数スケールにおける破断時間と公称応力の6点のプロットから最小二乗法により公称応力6MPaにおける破断時間を耐クリープ性の指標とする。
同一HLMFR、同一密度の重合体を製造する場合、破断時間は、重合時の水素濃度の制御などの方法で調整することができる。例えば、破断時間は、ポリエチレンの分子量分布が広いほど、また長鎖分岐量が少ないほど高いため、水素濃度を高くすることにより、破断時間を大きくすることができる。
無機フィラーが所定量含まれる場合には当該FNCTが低下してしまう傾向があるが、本発明の場合(B)エチレン性不飽和シラン化合物が所定量含まれ、エチレン重合体間で均一な架橋状態を得ることができるため、逆に向上する傾向がある。そのため、本発明において無機フィラーは含んでも当該FNCTが上記のように高くなる範囲内、又は含まないことが好ましい。
本発明の圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物は、JIS K6922−2:2004に準拠して作製した架橋前の組成物の試験片を80℃の温水で少なくとも6時間処理した後の全周囲ノッチ式クリープ試験の破断時間(FNCT)が、成形品の長期耐久性の点から、通常50時間以上、好ましくは100時間以上、更に好ましくは150時間以上である。
破断時間がこの下限未満であると、成形品の耐久性が不足する恐れがある。破断時間の上限値は特に制限されない。
全周ノッチ式引張クリープ試験による破断時間(FNCT)は、以下の方法で測定される。
即ち、JIS K6992−2:2004に準拠し、厚さ5.9mmのシートを圧縮成形した後、JIS K6774:2004附属書5(規定)図1に示された区分「呼び50」の形状と寸法の試験片を作製する。当該試験片を80℃の温水で少なくとも6時間処理後、80℃の純水中で全周ノッチ式引張クリープ試験(FNCT)を行なう。引張荷重は88N、98N、108Nとし、試験点数は各荷重で2点とする。得られた両対数スケールにおける破断時間と公称応力の6点のプロットから最小二乗法により公称応力6MPaにおける破断時間を耐クリープ性の指標とする。
同一HLMFR、同一密度の重合体を製造する場合、破断時間は、重合時の水素濃度の制御などの方法で調整することができる。例えば、破断時間は、ポリエチレンの分子量分布が広いほど、また長鎖分岐量が少ないほど高いため、水素濃度を高くすることにより、破断時間を大きくすることができる。
無機フィラーが所定量含まれる場合には当該FNCTが低下してしまう傾向があるが、本発明の場合(B)エチレン性不飽和シラン化合物が所定量含まれ、エチレン重合体間で均一な架橋状態を得ることができるため、逆に向上する傾向がある。そのため、本発明において無機フィラーは含んでも当該FNCTが上記のように高くなる範囲内、又は含まないことが好ましい。
また、本発明の圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物は、下記の特性(8)を満足することが金属接着性の点から好ましい。
特性(8)架橋後の組成物を下記金属接着強度測定法で測定した時に、好ましくは0.3N/10mm以上、より好ましくは0.5N/10mm以上、より更に好ましくは1.0N/10mm以上である。
[金属接着強度測定法]
架橋前の組成物を厚さ1mmのアルミシート上の加熱プレス用モールド(寸法150mm×150mm、厚さ2mm)に充填する。表面温度180℃の熱プレス機の接触面から0.5mmの距離で5分間予熱し、その後1.0MPaの圧力で5分間加圧する。その後、表面温度25℃のプレス機に移し替え、1.0MPaの圧力で10分間保持することで冷却し、積層体を作製する。積層体の中央部付近を1mm幅に切断し、試験片を作製する。試験片を80℃の温水で少なくとも6時間処理して架橋後の組成物とし、当該試験片を引張試験機(例えば、東洋精機製、テンシロン)を用いて5mm/分の速さで90°剥離することで接着強度(N/10mm)を測定する。
特性(8)架橋後の組成物を下記金属接着強度測定法で測定した時に、好ましくは0.3N/10mm以上、より好ましくは0.5N/10mm以上、より更に好ましくは1.0N/10mm以上である。
[金属接着強度測定法]
架橋前の組成物を厚さ1mmのアルミシート上の加熱プレス用モールド(寸法150mm×150mm、厚さ2mm)に充填する。表面温度180℃の熱プレス機の接触面から0.5mmの距離で5分間予熱し、その後1.0MPaの圧力で5分間加圧する。その後、表面温度25℃のプレス機に移し替え、1.0MPaの圧力で10分間保持することで冷却し、積層体を作製する。積層体の中央部付近を1mm幅に切断し、試験片を作製する。試験片を80℃の温水で少なくとも6時間処理して架橋後の組成物とし、当該試験片を引張試験機(例えば、東洋精機製、テンシロン)を用いて5mm/分の速さで90°剥離することで接着強度(N/10mm)を測定する。
2.圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物の構成
本発明の圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物は、(A)ポリエチレン100質量部に対して、(B)エチレン性不飽和シラン化合物及びエチレン性不飽和シラン化合物単位のうち少なくとも1種0.001質量部以上15質量部以下並びに(C)シラノール縮合触媒0.001質量部以上10質量部以下を含有する。
本発明の圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物は、(A)ポリエチレン100質量部に対して、(B)エチレン性不飽和シラン化合物及びエチレン性不飽和シラン化合物単位のうち少なくとも1種0.001質量部以上15質量部以下並びに(C)シラノール縮合触媒0.001質量部以上10質量部以下を含有する。
2−1.(A)ポリエチレン
本発明の(A)ポリエチレンはエチレン重合体からなり、エチレンの単独重合体及びエチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンとの共重合体の群から選ばれる1種又は2種以上のエチレン重合体によって構成されるものが好ましい。
本発明において好適に用いられるエチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンとの共重合体は、炭素数3〜12のα−オレフィンから導かれる構成単位を、通常2.0mol%以下、好ましくは0.02mol%以上1.5mol%以下、より好ましくは0.02mol%以上1.30mol%以下含むエチレン重合体である。
ここで、炭素数3〜12のα−オレフィン(以下単に「α−オレフィン」ともいう。)としては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセンなどが挙げられる。本発明においては、これらのα−オレフィンの中で、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテンから選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましい。
本発明の(A)ポリエチレンはエチレン重合体からなり、エチレンの単独重合体及びエチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンとの共重合体の群から選ばれる1種又は2種以上のエチレン重合体によって構成されるものが好ましい。
本発明において好適に用いられるエチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンとの共重合体は、炭素数3〜12のα−オレフィンから導かれる構成単位を、通常2.0mol%以下、好ましくは0.02mol%以上1.5mol%以下、より好ましくは0.02mol%以上1.30mol%以下含むエチレン重合体である。
ここで、炭素数3〜12のα−オレフィン(以下単に「α−オレフィン」ともいう。)としては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセンなどが挙げられる。本発明においては、これらのα−オレフィンの中で、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテンから選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましい。
(A)ポリエチレンは、密度が0.920g/cm3以上0.960g/cm3未満であることが好ましく、より好ましくは0.925g/cm3以上0.955g/cm3g/cm3以下、更に好ましくは0.940g/cm3以上0.955g/cm3以下である。
(A)ポリエチレンの密度が上記下限値以上であると、成形品の剛性が十分になりやすく、上記上限値未満乃至以下であると成形品の耐久性が十分になりやすい。
密度は、エチレン重合体の重合の際にα−オレフィンの種類や含有量の制御などの方法で調整することができる。例えば、エチレン重合体中のα−オレフィン含有量を低くする(重合時のα−オレフィン添加量を低くする)、又は同じ含有量であれば、炭素数の小さいα−オレフィンを用いることにより、密度を高くすることができる。
密度は、JIS K7112:2004に準拠し、ペレットを温度160℃の熱圧縮成形機により溶融した後、25℃/分の速度で降温して厚み2mmtのシートを成形し、このシートを温度23℃の室内で48時間状態調節した後、密度勾配管に入れて測定される。
(A)ポリエチレンの密度が上記下限値以上であると、成形品の剛性が十分になりやすく、上記上限値未満乃至以下であると成形品の耐久性が十分になりやすい。
密度は、エチレン重合体の重合の際にα−オレフィンの種類や含有量の制御などの方法で調整することができる。例えば、エチレン重合体中のα−オレフィン含有量を低くする(重合時のα−オレフィン添加量を低くする)、又は同じ含有量であれば、炭素数の小さいα−オレフィンを用いることにより、密度を高くすることができる。
密度は、JIS K7112:2004に準拠し、ペレットを温度160℃の熱圧縮成形機により溶融した後、25℃/分の速度で降温して厚み2mmtのシートを成形し、このシートを温度23℃の室内で48時間状態調節した後、密度勾配管に入れて測定される。
(A)ポリエチレンは、温度190℃、荷重21.6kgで測定されるメルトフローレート(HLMFR)が0.1g/10分以上100g/10分以下であることが好ましく、より好ましくは0.3g/10分以上40g/10分以下、更に好ましくは2.0g/10分以上10g/10分以下である。
(A)ポリエチレンのHLMFRが上記下限値以上であると、成形時の押出量が十分になり、成形性が安定しやすい。また、HLMFRが上記上限値以下であると溶融樹脂の溶融粘度及び溶融張力が十分になり、形成が安定しやすく実用的である。
HLMFRは、重合の際に、重合温度や水素濃度の制御などの方法で調整することができる。例えば、重合温度を高くする、又は水素濃度を高くすることによりHLMFRを高くすることができる。
ここで、HLMFRは、JIS K6922−2:1997に準拠し、温度190℃、荷重21.6kgの条件で測定される。
(A)ポリエチレンのHLMFRが上記下限値以上であると、成形時の押出量が十分になり、成形性が安定しやすい。また、HLMFRが上記上限値以下であると溶融樹脂の溶融粘度及び溶融張力が十分になり、形成が安定しやすく実用的である。
HLMFRは、重合の際に、重合温度や水素濃度の制御などの方法で調整することができる。例えば、重合温度を高くする、又は水素濃度を高くすることによりHLMFRを高くすることができる。
ここで、HLMFRは、JIS K6922−2:1997に準拠し、温度190℃、荷重21.6kgの条件で測定される。
エチレン重合体は、チーグラー触媒、クロム触媒、メタロセン触媒等の各種重合触媒を用いて、エチレン等を重合させることにより製造することができる。
エチレン重合体の製造を行う場合、スラリー重合、溶液重合のような液相重合法或いは気相重合法など、いずれの方法を採用することができるが、特にスラリー重合法が好ましく、パイプループ型反応器を用いるスラリー重合法、オートクレーブ型反応器を用いるスラリー重合法、いずれも用いることができる。中でもパイプループ型反応器を用いるスラリー重合法が好ましい。
液相重合法は通常炭化水素溶媒中で行う。炭化水素溶媒としてはプロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、イソペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの不活性炭化水素の単独又は混合物が用いられる。気相重合法は、不活性ガス共存下にて、流動床、攪拌床等の通常知られる重合法を採用でき、場合により重合熱除去の媒体を共存させる、いわゆるコンデンシングモードを採用することもできる。
液相重合法における重合温度は、一般的には0℃以上300℃以下であり、実用的には20℃以上200℃以下、好ましくは50℃以上180℃以下、更に好ましくは70℃以上150℃以下である。反応器中の触媒濃度及びエチレン濃度は重合を進行させるのに十分な任意の濃度でよい。例えば、触媒濃度は、液相重合の場合反応器内容物の質量を基準にして約0.0001質量%以上約5質量%以下の範囲とすることができる。同様にエチレン濃度は、液相重合の場合反応器内容物の質量を基準にして約1%以上約10%以下の範囲とすることができる。
液相重合法における重合温度は、一般的には0℃以上300℃以下であり、実用的には20℃以上200℃以下、好ましくは50℃以上180℃以下、更に好ましくは70℃以上150℃以下である。反応器中の触媒濃度及びエチレン濃度は重合を進行させるのに十分な任意の濃度でよい。例えば、触媒濃度は、液相重合の場合反応器内容物の質量を基準にして約0.0001質量%以上約5質量%以下の範囲とすることができる。同様にエチレン濃度は、液相重合の場合反応器内容物の質量を基準にして約1%以上約10%以下の範囲とすることができる。
重合方法としては、反応器を一つ用いてエチレン重合体を製造する単段重合だけでなく、生産量を向上させるため、少なくとも二つの反応器を連結させて多段重合を行うこともできる。多段重合の場合、二つの反応器を連結させ、第一段の反応器で重合して得られた反応混合物を続いて第二段の反応器に連続して供給する二段重合が好ましい。
本発明において、(A)ポリエチレンは、1種のエチレン重合体でもよいが、2種以上のエチレン重合体から構成することもできる。
例えば、本発明において、(A)ポリエチレンは、ポリチレン組成物が前記特定の物性を有して本願発明の効果を奏するように、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、高圧法ポリエチレン、極性モノマーグラフト変性ポリエチレン、エチレン系ワックス、超高分子量ポリエチレン、エチレン系エラストマー等の各種エチレン系重合体及びその変性体を適宜混合して使用できる。高密度ポリエチレンは、剛性、耐熱性、衝撃強度等を向上するのに好ましい。低密度ポリエチレンの添加は、柔軟性、衝撃強度、易接着性、透明性、低温強度等を向上するのに好ましい。高圧法ポリエチレンの添加は、柔軟性、易接着性、透明性、低温強度、成形加工性等を向上するのに好ましい。マレイン酸変性ポリエチレンやエチレン・アクリル酸誘導体共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体等の極性モノマーグラフト変性ポリエチレンの添加は、柔軟性、易接着性、着色性、各種材料親和性、ガスバリア性等を向上させるためには好ましい。エチレン系ワックスの添加は、着色性、各種材料親和性、成形加工性等を向上させるためには好ましい。超高分子量ポリエチレンの添加は、機械的強度、耐摩耗性等を向上させるためには好ましい。エチレン系エラストマーの添加は、柔軟性、機械的強度、衝撃強度等を向上させるためには好ましい。
例えば、本発明において、(A)ポリエチレンは、ポリチレン組成物が前記特定の物性を有して本願発明の効果を奏するように、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、高圧法ポリエチレン、極性モノマーグラフト変性ポリエチレン、エチレン系ワックス、超高分子量ポリエチレン、エチレン系エラストマー等の各種エチレン系重合体及びその変性体を適宜混合して使用できる。高密度ポリエチレンは、剛性、耐熱性、衝撃強度等を向上するのに好ましい。低密度ポリエチレンの添加は、柔軟性、衝撃強度、易接着性、透明性、低温強度等を向上するのに好ましい。高圧法ポリエチレンの添加は、柔軟性、易接着性、透明性、低温強度、成形加工性等を向上するのに好ましい。マレイン酸変性ポリエチレンやエチレン・アクリル酸誘導体共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体等の極性モノマーグラフト変性ポリエチレンの添加は、柔軟性、易接着性、着色性、各種材料親和性、ガスバリア性等を向上させるためには好ましい。エチレン系ワックスの添加は、着色性、各種材料親和性、成形加工性等を向上させるためには好ましい。超高分子量ポリエチレンの添加は、機械的強度、耐摩耗性等を向上させるためには好ましい。エチレン系エラストマーの添加は、柔軟性、機械的強度、衝撃強度等を向上させるためには好ましい。
2−2.(B)エチレン性不飽和シラン化合物及びエチレン性不飽和シラン化合物単位のうち少なくとも1種
(B)エチレン性不飽和シラン化合物は、加水分解性の基及びエチレン性不飽和結合を有するシラン化合物であり、エチレン性不飽和シラン化合物単位は、エチレン性不飽和シラン化合物中のエチレン性不飽和結合が反応した後の構成単位をいう。
エチレン性不飽和シラン化合物としては、下記一般式(I)で表される化合物が好ましい。
R1SiR2 nY3−n ・・・(I)
[式(I)中、R1はエチレン性不飽和炭化水素基であって炭化水素鎖中にエーテル結合及びエステル結合の少なくとも1つが含まれていても良いものであり、R2は炭化水素基、Yは加水分解可能な有機基を表し、nは0〜2の整数である。]
(B)エチレン性不飽和シラン化合物は、加水分解性の基及びエチレン性不飽和結合を有するシラン化合物であり、エチレン性不飽和シラン化合物単位は、エチレン性不飽和シラン化合物中のエチレン性不飽和結合が反応した後の構成単位をいう。
エチレン性不飽和シラン化合物としては、下記一般式(I)で表される化合物が好ましい。
R1SiR2 nY3−n ・・・(I)
[式(I)中、R1はエチレン性不飽和炭化水素基であって炭化水素鎖中にエーテル結合及びエステル結合の少なくとも1つが含まれていても良いものであり、R2は炭化水素基、Yは加水分解可能な有機基を表し、nは0〜2の整数である。]
ここで、R1としては、例えば、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、シクロヘキセニル基等のアルケニル基や、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピル基等の(メタ)アクリロイルオキシアルキル基等が挙げられる。R2としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、デシル基、フェニル基等が挙げられる。Yとしては、例えば、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、ホルミルオキシ基、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基等のアシルオキシ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基等のオルガノアミノ基等が挙げられる。このようなエチレン性不飽和シラン化合物の具体例としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
nは0〜2の整数であるが、nは平均で0〜1であることが好ましい。
nは0〜2の整数であるが、nは平均で0〜1であることが好ましい。
エチレン性不飽和シラン化合物及びエチレン性不飽和シラン化合物単位のうち少なくとも1種の分子中で、ケイ素−炭素結合を介して結合している置換基の種類によって加水分解速度に影響を与えるので、目的に応じて置換基の種類を適宜選択することができる。エチレン性不飽和シラン化合物及びエチレン性不飽和シラン化合物単位のうち少なくとも1種は、加水分解によってシラノール(Si−OH)を生成した後、シラノール同士が徐々に縮合してシロキサン結合(Si−O−Si)となり、この縮合反応によってエチレン重合体間で架橋が起こる。このようないわゆる水架橋によると、過酸化物架橋のようなスコーチ等の発生がなく、均一な架橋状態を得ることができ、また、柔軟性等を損なわずに化学的な耐久性を付与することができる。
本発明の圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物は、成形品の剛性、耐衝撃性、高温での耐変形性及び長期耐久性、並びに、耐火性及び金属接着性の点から、上記の(A)ポリエチレン100質量部に対して、(B)エチレン性不飽和シラン化合物及びエチレン性不飽和シラン化合物単位のうち少なくとも1種0.001質量部以上15質量部以下含有するものであり、好ましくは0.01質量部以上10質量部以下、更に好ましくは0.05質量部以上5質量部以下であり、より更に好ましくは0.1質量部以上5質量部以下である。(B)エチレン性不飽和シラン化合物及びエチレン性不飽和シラン化合物単位のうち少なくとも1種の量が0.001質量部未満では架橋が不充分となり前記本発明の効果を発揮し難く、15質量部を超えると架橋後の樹脂にフィッシュアイやブツ等が発生し易くなる。
本発明の圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物は、上記の(A)ポリエチレン100質量部に対して(B)エチレン性不飽和シラン化合物及びエチレン性不飽和シラン化合物単位のうち少なくとも1種0.001質量部以上15質量部以下含有するものとして、エチレン単独重合体又はエチレン・α−オレフィン共重合体をエチレン性不飽和シラン化合物でグラフト変性したものを含んだ組成物でもよいし、エチレンとエチレン性不飽和シラン化合物を共重合したもの又はエチレン、α−オレフィン及びエチレン性不飽和シラン化合物を共重合したものを含んだ組成物でもよいし、ポリエチレンとエチレン性不飽和シラン化合物の混合物でもよし、これらの組合せでもよい。本発明に使用されるエチレン性不飽和シラン化合物及びエチレン性不飽和シラン化合物単位のうち少なくとも1種の使用割合は、(A)ポリエチレン又はエチレン(及びα−オレフィン)の質量の総和100質量部に対して計算されるものとする。
本発明の圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物は、上記の(A)ポリエチレン100質量部に対して(B)エチレン性不飽和シラン化合物及びエチレン性不飽和シラン化合物単位のうち少なくとも1種0.001質量部以上15質量部以下含有するものとして、(A)ポリエチレンに(B)エチレン性不飽和シラン化合物がグラフトされたもの(グラフト変性物)が好ましい。
上記のグラフト反応は、公知の方法で行なうことができる。例えば、(A)ポリエチレンに(B)エチレン性不飽和シラン化合物をラジカル開始剤の存在下に反応させて得られる。ラジカル開始剤としては、その分解温度が使用する(A)ポリエチレンの融点以上であり、オレフィン系樹脂のグラフト反応に一般的に用いられる化合物であればよく、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3等の有機過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、ジメチルアゾジイソブチレート等のアゾ化合物等が挙げられる。これらは単独で用いられても2以上の組み合わせで用いられてもよい。中でも、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3等の1種もしくは2種以上がより好適に用いられる。
上記ラジカル開始剤の使用量は、特に限定されるものではないが、前記(A)ポリエチレン100質量部に対し、好ましくは0.01質量部以上5質量部以下、より好ましくは0.02質量部以上2質量部以上である。ラジカル開始剤の使用量が少なすぎると、グラフト反応が十分進行しないので所望のゲル分率が得られず、逆に多過ぎると、エチレン重合体分子内に遊離ラジカルが過剰に生成し、いわゆる過酸化物架橋が進行して、スコーチの発生、表面平滑性の低下、粘度の異常上昇などが起こり、作業性が悪化する。
なお、グラフト変性物は、特公昭48−1711号公報に記載の方法に準じて製造することも可能である。しかし、該方法に限定されるものではなく、適宜変更した方法で製造することができる。
本発明の圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物は、(A)ポリエチレン100質量部に対して(B)エチレン性不飽和シラン化合物及びエチレン性不飽和シラン化合物単位のうち少なくとも1種0.001質量部以上15質量部以下含有するものとして、エチレンと(B)エチレン性不飽和シラン化合物との共重合体やエチレン及びα−オレフィンと(B)エチレン性不飽和シラン化合物との共重合体を用いることができる。この場合、エチレン(及びα−オレフィン)100質量部と(B)エチレン性不飽和シラン化合物0.001質量部以上15質量部以下とを共重合して得られる。
共重合反応は、公知の方法で行なうことができ、例えば、特開昭55−9611号公報に記載の方法に準じて製造することが可能である。しかし、該方法に限定されるものではなく、適宜変更した方法で製造することができる。
2−3.(C)シラノール縮合触媒
(C)シラノール縮合触媒は、通常エステル加水分解に用いられる触媒が使用可能であり、酸触媒、塩基触媒が挙げられ、中でもシラノール間の脱水縮合を促進する触媒として一般的に用いられる任意の化合物が好ましく、例えば、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジオクテート等のジアルキル錫ジカルボキシレートや、酢酸第一錫、オクタン酸第一錫、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸鉛、カプリル酸亜鉛、2−エチルヘキサン酸鉄、チタン酸テトラブチルエステル、チタン酸テトラノニルエステル、ビス(アセチルアセトニトリル)ジ−イソプロピルチタネート、エチルアミン、ジブチルアミン、ヘキシルアミン、ピリジンなどの化合物、硫酸、塩酸などの無機酸、トルエンスルホン酸、酢酸、ステアリン酸、マレイン酸などの有機酸などが挙げられ、これらの1種もしくは2種以上が好適に用いられる。中でもジアルキル錫ジカルボキシレートがより好適に用いられ、その中でも、ジブチル錫ジラウリレート、ジオクチル錫ジラウリレート、及びジブチル錫ジオクテートからなる群から選択される化合物がより好適に用いられる。
(C)シラノール縮合触媒は、通常エステル加水分解に用いられる触媒が使用可能であり、酸触媒、塩基触媒が挙げられ、中でもシラノール間の脱水縮合を促進する触媒として一般的に用いられる任意の化合物が好ましく、例えば、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジオクテート等のジアルキル錫ジカルボキシレートや、酢酸第一錫、オクタン酸第一錫、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸鉛、カプリル酸亜鉛、2−エチルヘキサン酸鉄、チタン酸テトラブチルエステル、チタン酸テトラノニルエステル、ビス(アセチルアセトニトリル)ジ−イソプロピルチタネート、エチルアミン、ジブチルアミン、ヘキシルアミン、ピリジンなどの化合物、硫酸、塩酸などの無機酸、トルエンスルホン酸、酢酸、ステアリン酸、マレイン酸などの有機酸などが挙げられ、これらの1種もしくは2種以上が好適に用いられる。中でもジアルキル錫ジカルボキシレートがより好適に用いられ、その中でも、ジブチル錫ジラウリレート、ジオクチル錫ジラウリレート、及びジブチル錫ジオクテートからなる群から選択される化合物がより好適に用いられる。
(C)シラノール縮合触媒の含有量は、(A)ポリエチレン100質量部に対して、0.001質量部以上10質量部以下であり、好ましくは0.01質量部以上10質量部以下、更に好ましくは0.1質量部以上8質量部以下である。(A)ポリエチレン100質量部及び(B)エチレン性不飽和シラン化合物及びエチレン性不飽和シラン化合物単位のうち少なくとも1種がエチレン(及びα−オレフィン)と(B)エチレン性不飽和シラン化合物の共重合体である場合、(C)シラノール縮合触媒の含有量は、エチレン(及びα−オレフィン)100質量部に対して0.001質量部以上10質量部以下であり、好ましくは0.01質量部以上10質量部以下、更に好ましくは0.1質量部以上8質量部以下である。
(C)シラノール縮合触媒の含有量が0.001質量部未満では架橋反応が遅く、10質量部を超えると架橋後の樹脂にフィッシュアイやブツ等が発生し易くなる。
(C)シラノール縮合触媒の含有量が0.001質量部未満では架橋反応が遅く、10質量部を超えると架橋後の樹脂にフィッシュアイやブツ等が発生し易くなる。
(C)シラノール縮合触媒の使用方法は、該触媒を前記(A)ポリエチレン並びに(B)エチレン性不飽和シラン化合物及びエチレン性不飽和シラン化合物単位のうち少なくとも1種のパウダー又はペレット等と共に混合する方法、該触媒を押出機の途中に設けた注入孔から圧入する方法等の方法が採られる。中でも、(C)シラノール縮合触媒を、前記(A)ポリエチレンパウダー、前記(B)エチレン性不飽和シラン化合物、及びラジカル発生剤と共に混合する方法が好ましい。
また、(C)シラノール縮合触媒を前記(A)ポリエチレンに予め混合したものを、(A)ポリエチレン並びに(B)エチレン性不飽和シラン化合物及びエチレン性不飽和シラン化合物単位のうち少なくとも1種と、混合する方法も好ましい。
また、(C)シラノール縮合触媒を前記(A)ポリエチレンに予め混合したものを、(A)ポリエチレン並びに(B)エチレン性不飽和シラン化合物及びエチレン性不飽和シラン化合物単位のうち少なくとも1種と、混合する方法も好ましい。
2−4.(D)その他の添加物
本発明の圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物は、(A)ポリエチレン、(B)エチレン性不飽和シラン化合物及びエチレン性不飽和シラン化合物単位のうち少なくとも1種、(C)シラノール縮合触媒以外に、本発明の目的を損なわない範囲で、下記の物質を配合することができる。
上記(A)ポリエチレン以外に、各種樹脂を使用できる。具体的には、各種ナイロン樹脂、各種ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、各種ポリエステル、ポリカーボネート樹脂、EVOH、EVA、PMMA、PMA、各種エンジニアリングプラスチック、ポリ乳酸等、セルロース類、天然ゴム類、ポリウレタン、塩ビ、テフロン(登録商標)等のフッ素系樹脂、シリコン樹脂等の無機系重合体、等である。
本発明の圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物は、(A)ポリエチレン、(B)エチレン性不飽和シラン化合物及びエチレン性不飽和シラン化合物単位のうち少なくとも1種、(C)シラノール縮合触媒以外に、本発明の目的を損なわない範囲で、下記の物質を配合することができる。
上記(A)ポリエチレン以外に、各種樹脂を使用できる。具体的には、各種ナイロン樹脂、各種ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、各種ポリエステル、ポリカーボネート樹脂、EVOH、EVA、PMMA、PMA、各種エンジニアリングプラスチック、ポリ乳酸等、セルロース類、天然ゴム類、ポリウレタン、塩ビ、テフロン(登録商標)等のフッ素系樹脂、シリコン樹脂等の無機系重合体、等である。
本発明の圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物は、(A)ポリエチレン100質量部に対して、(B)エチレン性不飽和シラン化合物及びエチレン性不飽和シラン化合物単位のうち少なくとも1種0.001質量部以上15質量部以下並びに(C)シラノール縮合触媒0.001質量部以上10質量部以下を混合することにより製造することができ、前述のように適宜グラフト化や共重合化を用いても良い。
本発明の圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物は、常法に従い、ペレタイザーやホモジナイザー等による機械的な溶融混合によりペレット化した後、各種成形機により成形を行って所望の成形品とすることができる。
また、上記の方法により得られるポリエチレン組成物には、常法に従い、他のオレフィン系重合体やゴム等のほか、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、滑剤、帯電防止剤、防曇剤、ブロッキング防止剤、加工助剤、着色顔料、架橋剤、発泡剤、無機又は有機フィラー、難燃剤等の公知の添加剤を配合することができる。
添加剤として、例えば、酸化防止剤(フェノール系、リン系、イオウ系)、滑剤、帯電防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤等を1種又は2種以上、適宜併用することができる。フィラーとしては、炭酸カルシウム、タルク、金属粉(アルミニウム、銅、鉄、鉛など)、珪石、珪藻土、アルミナ、石膏、マイカ、クレー、アスベスト、グラファイト、カーボンブラック、酸化チタン等が使用可能であり、なかでも炭酸カルシウム、タルク及びマイカ等が代表的なものとして挙げられる。いずれの場合でも、上記ポリエチレンに、必要に応じ各種添加剤を配合し、混練押出機、バンバリーミキサー等にて混練し、成形用材料とすることができる。
本発明においては、本願発明の圧力容器用途に適した効果を得る点から、無機フィラーは、前述のように、用いる場合には各特性の数値の範囲内となる量で用いるか、或いは含まない方が好ましい。
本発明の圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物は、常法に従い、ペレタイザーやホモジナイザー等による機械的な溶融混合によりペレット化した後、各種成形機により成形を行って所望の成形品とすることができる。
また、上記の方法により得られるポリエチレン組成物には、常法に従い、他のオレフィン系重合体やゴム等のほか、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、滑剤、帯電防止剤、防曇剤、ブロッキング防止剤、加工助剤、着色顔料、架橋剤、発泡剤、無機又は有機フィラー、難燃剤等の公知の添加剤を配合することができる。
添加剤として、例えば、酸化防止剤(フェノール系、リン系、イオウ系)、滑剤、帯電防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤等を1種又は2種以上、適宜併用することができる。フィラーとしては、炭酸カルシウム、タルク、金属粉(アルミニウム、銅、鉄、鉛など)、珪石、珪藻土、アルミナ、石膏、マイカ、クレー、アスベスト、グラファイト、カーボンブラック、酸化チタン等が使用可能であり、なかでも炭酸カルシウム、タルク及びマイカ等が代表的なものとして挙げられる。いずれの場合でも、上記ポリエチレンに、必要に応じ各種添加剤を配合し、混練押出機、バンバリーミキサー等にて混練し、成形用材料とすることができる。
本発明においては、本願発明の圧力容器用途に適した効果を得る点から、無機フィラーは、前述のように、用いる場合には各特性の数値の範囲内となる量で用いるか、或いは含まない方が好ましい。
酸化防止剤として、例えば、2,4−ジメチル−6−t−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、2,4,6−トリ−t−ブチルフェノール、2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン、ブチル化ヒドロキシアニソール、n−オクタデシル−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート等のモノフェノール系、4,4’−ジヒドロキシジフェニル、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,6−ビス(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルベンジル)−4−メチルフェノール等のビスフェノール系、1,1,3−トリス(2’−メチル−4’−ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)イソシアヌレート、トリス〔β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル〕イソシアヌレート、テトラキス〔メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン等のトリ以上のポリフェノール系、2,2’−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(2−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)等のチオビスフェノール系、アルドール−α−ナフチルアミン、フェニル−α−ナフチルアミン、フェニル−β−ナフチルアミン等のナフチルアミン系、p−イソプロポキシジフェニルアミン等のジフェニルアミン系、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−β−ナフチル−p−フェニレンジアミン、N−シクロヘキシル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−イソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン等のフェニレンジアミン系のもの等が挙げられる。これらの中で、モノフェノール系、ビスフェノール系、トリ以上のポリフェノール系、チオビスフェノール系等が好ましい。
光安定剤や紫外線吸収剤の具体例としては、4−T−ブチルフェニルサリシレート、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、エチル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート、2−エチルヘキシル−2−ジアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート、2(2’−ヒドロキシ−3’−T−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2(2’−ヒドロキシ−3,5’−ジ−T−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−ヒドロキシ−5−クロルベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2(2’−ヒドロキシ−4−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、モノグリコールサリチレート、オキザリック酸アミド、フェニルサリチレート、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンなどが挙げられる。
金属害防止剤は、ヒドラジド誘導体、シュウ酸誘導体、サリチル酸誘導体などを挙げることができる。
ヒドラジド誘導体金属害防止剤としては、N,N’−ジアセチルアジピン酸ヒドラジド、アジピン酸ビス(α−フェノキシプロピオニルヒドラジド)、テレフタル酸ビス(α−フェノキシプロピオニルヒドラジド)、セバチン酸ビス(α−フェノキシプロピオニルヒドラジド)、イソフタル酸ビス(β−フェノキシプロピオニルヒドラジド)などが挙げられ、シュウ酸誘導体金属害防止剤としては、N,N’−ジベンザル(オキザリルジヒドラジド)、N−ベンザル−(オキザリルジヒドラジド)、オキザリルビス−4−メチルベンジリデンヒドラジド、オキザリルビス−3−エトキシベンジリデンヒドラジド等が挙げられ、また、サリチル酸誘導体金属害防止剤としては、3−(N−サリチロイル)アミノ−1,2,4−トリアゾール、デカメチレンジカルボン酸ジサリチロイルヒドラジドが挙げられる。
本発明において好ましい金属害防止剤は、サリチル酸誘導体金属害防止剤である。
ヒドラジド誘導体金属害防止剤としては、N,N’−ジアセチルアジピン酸ヒドラジド、アジピン酸ビス(α−フェノキシプロピオニルヒドラジド)、テレフタル酸ビス(α−フェノキシプロピオニルヒドラジド)、セバチン酸ビス(α−フェノキシプロピオニルヒドラジド)、イソフタル酸ビス(β−フェノキシプロピオニルヒドラジド)などが挙げられ、シュウ酸誘導体金属害防止剤としては、N,N’−ジベンザル(オキザリルジヒドラジド)、N−ベンザル−(オキザリルジヒドラジド)、オキザリルビス−4−メチルベンジリデンヒドラジド、オキザリルビス−3−エトキシベンジリデンヒドラジド等が挙げられ、また、サリチル酸誘導体金属害防止剤としては、3−(N−サリチロイル)アミノ−1,2,4−トリアゾール、デカメチレンジカルボン酸ジサリチロイルヒドラジドが挙げられる。
本発明において好ましい金属害防止剤は、サリチル酸誘導体金属害防止剤である。
これらの安定剤の添加量は、特に限定されるものではないが、(A)ポリエチレン100質量部に対し、好ましくは0.001質量部以上5質量部以下であり、更に好ましくは0.001質量部以上3質量部以下である。0.001質量部未満では十分な安定化効果が得られず、5質量部を超えると着色等の影響が生じ、また成形不良を起こす傾向にあり、添加量の増加に見合うだけの効果が得られず経済的ではなくなる。
ポリエチレン組成物中の安定剤は、蛍光X線分析、ガスクロマトグラフィー、液体クロマトグラフィーを用いて測定することができる。
ポリエチレン組成物中の安定剤は、蛍光X線分析、ガスクロマトグラフィー、液体クロマトグラフィーを用いて測定することができる。
3.成形方法
本発明の圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物は、各種成形法により各種成形体を製造することができる。好ましくは、主に中空成形法等により成形され、好適には中空容器などの各種成形品が得られる。
本発明のポリエチレン組成物による中空成形品は、特に限定されるものではないが、従来からの公知の多層中空成形機を用いて押出ブロー成形法により製造することができる。例えば、複数の押出機で各層の構成樹脂を加熱溶融させた後、多層のダイにより溶融パリソンを押出し、次いでこのパリソンを金型で挟み、パリソンの内部に空気を吹き込むことにより、多層の中空プラスチック成形品が製造される。
また、本発明のポリエチレン組成物は、成形加工性に優れるため、製品としては、燃料タンク等のタンク、灯油缶、ドラム缶、薬品用容器、農薬用容器、溶剤用容器、各種プラスチックボトル等の製品として供される。その他の用途として、ガス用及び上水道用等の各種パイプ、フィルム、ラミネート、コーティング、繊維、食品用及び日用雑貨用等の射出成形体、圧縮射出成形体、回転成形体又は押出成形体等が挙げられる。
また、本発明のポリエチレン組成物は、上記特性を満足するものであるので、これを用いた成形体は、耐衝撃性及び長期耐久性が良好であり、且つ、耐火性、及び金属接着性に優れる。
従って、このような特性を必要とする圧力容器などの用途に適する。
本発明の圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物は、各種成形法により各種成形体を製造することができる。好ましくは、主に中空成形法等により成形され、好適には中空容器などの各種成形品が得られる。
本発明のポリエチレン組成物による中空成形品は、特に限定されるものではないが、従来からの公知の多層中空成形機を用いて押出ブロー成形法により製造することができる。例えば、複数の押出機で各層の構成樹脂を加熱溶融させた後、多層のダイにより溶融パリソンを押出し、次いでこのパリソンを金型で挟み、パリソンの内部に空気を吹き込むことにより、多層の中空プラスチック成形品が製造される。
また、本発明のポリエチレン組成物は、成形加工性に優れるため、製品としては、燃料タンク等のタンク、灯油缶、ドラム缶、薬品用容器、農薬用容器、溶剤用容器、各種プラスチックボトル等の製品として供される。その他の用途として、ガス用及び上水道用等の各種パイプ、フィルム、ラミネート、コーティング、繊維、食品用及び日用雑貨用等の射出成形体、圧縮射出成形体、回転成形体又は押出成形体等が挙げられる。
また、本発明のポリエチレン組成物は、上記特性を満足するものであるので、これを用いた成形体は、耐衝撃性及び長期耐久性が良好であり、且つ、耐火性、及び金属接着性に優れる。
従って、このような特性を必要とする圧力容器などの用途に適する。
本発明の圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物は、上記の方法で成形した後、温水処理することが好ましい。温水処理は、80℃の温水で6時間処理する方法、高温高湿雰囲気下でのアニールを実施する方法等が挙げられる。この温水処理によって、本発明のポリエチレン組成物は、架橋反応が行われ得る。架橋反応としては、いわゆる水架橋が好ましく、本発明のポリエチレンを成形したものを常温〜200℃程度、通常は常温〜100℃程度、好ましくは50〜90℃の温度にて、液状又は蒸気状の水に1時間〜1週間程度、通常は3〜24時間程度、好ましくは5〜12時間にわたって接触させることによりなされることが好適である。水蒸気の場合、湿度は、通常50%以上、好ましくは80%以上である。温度23℃、湿度50%の状態においても、10日程度の放置によって効果を発揮し得る。
水架橋は、ポリエチレン組成物中の加水分解可能な有機基が水と接触し、架橋反応を起こすことにより起こる。その架橋速度は主に温度に依存するため、目的に応じて適宜選択することができる。速やかに架橋を完了させるためには、水蒸気中や熱水中で水と接触させることが好ましい。
水架橋は、ポリエチレン組成物中の加水分解可能な有機基が水と接触し、架橋反応を起こすことにより起こる。その架橋速度は主に温度に依存するため、目的に応じて適宜選択することができる。速やかに架橋を完了させるためには、水蒸気中や熱水中で水と接触させることが好ましい。
4.成形体
本発明の圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物は、架橋前に上記の成形法により、所望の形状の成形体とすることができる。
圧力容器ライナー材としては、上記ポリエチレン組成物の単層体、複層体、複合材とから構成されていても良い。複合材としては、例えば、上記ポリエチレン組成物に、エンジニアリングプラスチック、金属部材、無機充填剤等が分散された複合材などが挙げられる。また複層体である積層材では、ポリエチレン組成物層/接着材層/バリア層を含む多層構造からなる積層体としてもよい。
上記エンジニアリングプラスチックとしては、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン11、ナイロン12などの各種ポリアミド(PA)樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリビニルアルコール(PVA)などの水酸基含有各種樹脂、ポリエチレンテレフタラート(PET)やポリブチレンテレフタラート(PBT)などの各種ポリエステル樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂(ABS)、アクリロニトリル−スチレン共重合樹脂(AS)、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリアセタール(POM)樹脂やポリフェニレンエーテル(PPE)樹脂、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂、芳香族ポリエステル樹脂(液晶樹脂)などが挙げられる。
また、上記金属部材としては、鉄、アルミニウム、銅、錫、亜鉛、ニッケル、チタンなどの金属類や、これらを含む各種合金が挙げられる。
また、無機充填剤としては、タルク、シリカ、炭酸カルシウム、雲母などが挙げられるが、剛性を確保する場合には、平均粒径が0.5〜10μmの板状晶構造を持つ微粉末タルクや微粉末雲母等が好適である。
本発明の圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物は、架橋前に上記の成形法により、所望の形状の成形体とすることができる。
圧力容器ライナー材としては、上記ポリエチレン組成物の単層体、複層体、複合材とから構成されていても良い。複合材としては、例えば、上記ポリエチレン組成物に、エンジニアリングプラスチック、金属部材、無機充填剤等が分散された複合材などが挙げられる。また複層体である積層材では、ポリエチレン組成物層/接着材層/バリア層を含む多層構造からなる積層体としてもよい。
上記エンジニアリングプラスチックとしては、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン11、ナイロン12などの各種ポリアミド(PA)樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)、ポリビニルアルコール(PVA)などの水酸基含有各種樹脂、ポリエチレンテレフタラート(PET)やポリブチレンテレフタラート(PBT)などの各種ポリエステル樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂(ABS)、アクリロニトリル−スチレン共重合樹脂(AS)、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリアセタール(POM)樹脂やポリフェニレンエーテル(PPE)樹脂、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂、芳香族ポリエステル樹脂(液晶樹脂)などが挙げられる。
また、上記金属部材としては、鉄、アルミニウム、銅、錫、亜鉛、ニッケル、チタンなどの金属類や、これらを含む各種合金が挙げられる。
また、無機充填剤としては、タルク、シリカ、炭酸カルシウム、雲母などが挙げられるが、剛性を確保する場合には、平均粒径が0.5〜10μmの板状晶構造を持つ微粉末タルクや微粉末雲母等が好適である。
また、多層構造のライナー材としては、各種積層構造を選択することが可能であり、上記のポリエチレン組成物層/接着材層/バリア層の3種3層構造、ポリエチレン組成物層/接着材層/バリア層/接着材層/ポリエチレン組成物層の3種5層構造の積層体、ポリエチレン組成物層/リグラインド層/接着材層/バリア層/接着材層/ポリエチレン組成物層の4種6層構造などの三層以上の積層体が挙げられるほか、ポリエチレン組成物層/接着材層の2種2層などからなる積層体等が挙げられる。
前記バリア材層に好適に使用される材料としては、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリビニルアルコール樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂等が挙げられる。
ここで用いる接着材層としては、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂などの熱硬化性樹脂等の公知の接着性樹脂、無水マレイン酸変性ポリエチレン樹脂等を使用することができ、また特開2008−164131号公報記載の接着剤を使用することもできる。
また、接着材層を形成する樹脂は、不飽和カルボン酸又はその誘導体によりグラフト変性した高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン等から選ばれるものが好ましく、特に不飽和カルボン酸又はその誘導体によりグラフト変性した高密度ポリエチレンからなることも好ましい。この場合、不飽和カルボン酸又はその誘導体の含有量は、接着材層を構成する樹脂中、好ましくは0.01質量%以上5質量%以下、より好ましくは0.01質量%以上3質量%以下、更に好ましくは0.01質量%以上1質量%以下である。不飽和カルボン酸又はその誘導体の含有量が0.01質量%未満であると十分な接着性能が発現せず、5質量%を超えると接着性に寄与しない不飽和カルボン酸が接着性に悪影響を与える。
前記バリア材層に好適に使用される材料としては、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリビニルアルコール樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂等が挙げられる。
ここで用いる接着材層としては、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂などの熱硬化性樹脂等の公知の接着性樹脂、無水マレイン酸変性ポリエチレン樹脂等を使用することができ、また特開2008−164131号公報記載の接着剤を使用することもできる。
また、接着材層を形成する樹脂は、不飽和カルボン酸又はその誘導体によりグラフト変性した高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン等から選ばれるものが好ましく、特に不飽和カルボン酸又はその誘導体によりグラフト変性した高密度ポリエチレンからなることも好ましい。この場合、不飽和カルボン酸又はその誘導体の含有量は、接着材層を構成する樹脂中、好ましくは0.01質量%以上5質量%以下、より好ましくは0.01質量%以上3質量%以下、更に好ましくは0.01質量%以上1質量%以下である。不飽和カルボン酸又はその誘導体の含有量が0.01質量%未満であると十分な接着性能が発現せず、5質量%を超えると接着性に寄与しない不飽和カルボン酸が接着性に悪影響を与える。
これらのライナー材を用いて容器とする場合、ブロー成形法、射出成形法、回転成形法、圧縮成形法などの成形法によって製造することができる。中でも、ブロー成形法によるのが好適であり、多層ブロー成形法も挙げることができる。
積層構造のライナー材の各層の厚み構成は特に制限されず、目的に応じて適宜選択することができる。
積層構造のライナー材の各層の厚み構成は特に制限されず、目的に応じて適宜選択することができる。
5.圧力容器
本発明に係る圧力容器は、前記本発明に係る圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物及びその架橋物の少なくとも1種を、少なくとも一層有する圧力容器である。
本発明に係る圧力容器の好適な実施形態としては、前記本発明に係る圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物及びその架橋物の少なくとも1種を、少なくとも一層有し、当該層の内側にバリア層、外側に補強材層を有する圧力容器である。
本発明に係る圧力容器としては、例えば、前記本発明に係る圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物及びその架橋物の少なくとも1種を少なくとも一層有する前述の圧力容器ライナー材で形成された中空容器(内側壁)と、該中空容器の外層に補強材で形成された補強材層(外側壁)とで構成され、該中空容器の少なくとも一方の端部には、高圧ガスの充填、排出用のノズル取付けのための口金部材を有し、中空容器の熱可塑性樹脂と該補強材とは、接着または溶着してなる圧力容器が挙げられる。
本発明に係る圧力容器において用いられる圧力容器ライナー材(合成樹脂ライナー材)は前述したので、以下、その他の構成等について順に述べる。
本発明に係る圧力容器は、前記本発明に係る圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物及びその架橋物の少なくとも1種を、少なくとも一層有する圧力容器である。
本発明に係る圧力容器の好適な実施形態としては、前記本発明に係る圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物及びその架橋物の少なくとも1種を、少なくとも一層有し、当該層の内側にバリア層、外側に補強材層を有する圧力容器である。
本発明に係る圧力容器としては、例えば、前記本発明に係る圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物及びその架橋物の少なくとも1種を少なくとも一層有する前述の圧力容器ライナー材で形成された中空容器(内側壁)と、該中空容器の外層に補強材で形成された補強材層(外側壁)とで構成され、該中空容器の少なくとも一方の端部には、高圧ガスの充填、排出用のノズル取付けのための口金部材を有し、中空容器の熱可塑性樹脂と該補強材とは、接着または溶着してなる圧力容器が挙げられる。
本発明に係る圧力容器において用いられる圧力容器ライナー材(合成樹脂ライナー材)は前述したので、以下、その他の構成等について順に述べる。
5−1.補強材
補強材層を形成する補強材は、合成樹脂ライナー材から形成される中空容器の外層を覆い、圧力容器の耐圧性能を向上させる役割を担うものであり、アルミニウム、チタン、軽合金等の軽量の金属材で構成しても良いが、成形加工性、軽量化等を考慮した場合においては、繊維強化プラスチック(FRP:fiber reinforced plastics)あるいは繊維強化金属複合材料(FRM:fiber reinforced metal)で構成するのが好適である。
すなわち、内側壁を構成する合成樹脂製ライナー材をブロー成形等で成形された筒状の容器の外周壁を覆うようにFRP製の外側壁を形成するためには、上記内側の筒状容器の外周壁に、フィラメントワインディング法やテープワインディング法等によって、ヘリカル巻層、フープ巻層、レーベル巻層など、樹脂を含浸させた補強繊維束の巻層を形成し、ついで樹脂を加熱して溶融または硬化させて成形することによって外側壁の補強材とすることができる。外側壁の強度は、巻層を形成する補強繊維の種類、巻付ける形態、巻付ける厚さ、樹脂の種類、樹脂の厚さなどを種々組み合わせることにより、目的に合った好適な範囲の補強材とすることができる。また、織物などのような連続した補強材に熱硬化性樹脂を含浸させて成形するプリプレグ法等他の方法で形成しても良い。
補強材層を形成する補強材は、合成樹脂ライナー材から形成される中空容器の外層を覆い、圧力容器の耐圧性能を向上させる役割を担うものであり、アルミニウム、チタン、軽合金等の軽量の金属材で構成しても良いが、成形加工性、軽量化等を考慮した場合においては、繊維強化プラスチック(FRP:fiber reinforced plastics)あるいは繊維強化金属複合材料(FRM:fiber reinforced metal)で構成するのが好適である。
すなわち、内側壁を構成する合成樹脂製ライナー材をブロー成形等で成形された筒状の容器の外周壁を覆うようにFRP製の外側壁を形成するためには、上記内側の筒状容器の外周壁に、フィラメントワインディング法やテープワインディング法等によって、ヘリカル巻層、フープ巻層、レーベル巻層など、樹脂を含浸させた補強繊維束の巻層を形成し、ついで樹脂を加熱して溶融または硬化させて成形することによって外側壁の補強材とすることができる。外側壁の強度は、巻層を形成する補強繊維の種類、巻付ける形態、巻付ける厚さ、樹脂の種類、樹脂の厚さなどを種々組み合わせることにより、目的に合った好適な範囲の補強材とすることができる。また、織物などのような連続した補強材に熱硬化性樹脂を含浸させて成形するプリプレグ法等他の方法で形成しても良い。
巻層を形成するための補強繊維としては、炭素繊維、ガラス繊維、有機高弾性率繊維(例えばポリアラミド繊維)、無機繊維(金属繊維、ウイスカ、ボロン繊維、チラノ繊維)などが挙げられ、これらは1種類でも2種類以上を併用することもできる。
これらの補強繊維は、比強度、比弾性率に優れ、ワインディング時の糸切れや毛羽の発生がほとんどなく、生産性の向上、耐衝撃性能の低下防止などの観点から、炭素繊維が特に好ましい。
これらの補強繊維は、比強度、比弾性率に優れ、ワインディング時の糸切れや毛羽の発生がほとんどなく、生産性の向上、耐衝撃性能の低下防止などの観点から、炭素繊維が特に好ましい。
補強材の形成用樹脂としては、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ユリア樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド酸樹脂などの熱硬化性樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ABS樹脂、ポリエーテルケトン、ポリフェニレンサルファイドなどのエンジニアリングプラスチック、ポリプロピレン、ポリ4−メチル−1−ペンテン樹脂等の樹脂が挙げられる。これらの中でも、耐熱性、強度等の性能や経済性等の観点から一般的に熱硬化性樹脂、特にエポキシ樹脂が好ましい。
5−2.口金部材
圧力容器用の口金部材は、高圧ガスの充填、排出用のノズル取付けのために設置されるものである。例えば、一端が円盤状の形状を有したものは、圧力容器の内側の中空容器と外側の耐圧性の補強材層で構成される円筒状容器の少なくとも一端に、該圧力容器の中空容器の内側の半球状の肩部に、口金部材の円盤部が埋設するようにインサートされ、好ましくは予め粗面化や下地処理剤を施しておいた口金部材の円盤部と中空容器の最内層の接着材層とを当接して接着または溶着することができる。
圧力容器用の口金部材は、高圧ガスの充填、排出用のノズル取付けのために設置されるものである。例えば、一端が円盤状の形状を有したものは、圧力容器の内側の中空容器と外側の耐圧性の補強材層で構成される円筒状容器の少なくとも一端に、該圧力容器の中空容器の内側の半球状の肩部に、口金部材の円盤部が埋設するようにインサートされ、好ましくは予め粗面化や下地処理剤を施しておいた口金部材の円盤部と中空容器の最内層の接着材層とを当接して接着または溶着することができる。
口金部材の材料は、金属、樹脂いずれであってもよい。金属としては、アルミニウム、銅、ニッケル、チタンの合金、これらの複合材料、およびクロム・モリブデン合金等が挙げられる。樹脂としては、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリメチルペンテン、ポリカーボネート、変性ポリフェニレンオキサイド、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリオキシベンジレン、ポリスルホンなどの高剛性で耐熱性に優れたものが挙げられる。口金部材の材料は、これら例示したものに限定されるものではないが金属材料、特に軽量、機械的強度が高く、耐圧性で、比較的安価なアルミニウム、その合金などが好ましい。
本発明の組成物を用いて製造する圧力容器で口金部材が金属である場合、本発明に係る圧力容器において用いられる圧力容器ライナー材(合成樹脂ライナー材)のシラノール基と口金部材の表面官能基との反応により、密着性に優れており、樹脂ライナーと口金の界面からのリークを防止することができる。
6.圧力容器の製造方法
以下に本発明の圧力容器の製造方法の一例について具体的に詳述する。
成形用の支持台に係属する支持部の上下に、好ましくは予め表面処理または下地処理した口金部材が支持され、ブロー成形機の多層ダイスから前記圧力容器ライナー材(合成樹脂ライナー材)で形成される円筒状のパリソンを押出し、金型間に口金部材の円盤部を覆うようにパリソンを垂下させる。次いで、まだ十分パリソンがやわらかい状態で該金型を型閉めし、該パリソンを縮径し、口金部材の首部をパリソンと同時にピンチし、ブローアップしてパリソンを膨張させて金型内壁に押圧して中空容器を形成する。
一方、合成樹脂ライナー材と、口金部材の円盤部とは、内圧により押圧されて密着し、接着または融着されて口金部材付中空容器が作製される。次いで中空容器の外周を、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などの熱硬化性樹脂を含浸させた、カーボンファイバー糸や束、ガラス繊維糸や束等の繊維糸、束、マット等により、被覆して、硬化させて繊維強化材(CFRP、GFRP等)層を形成して、圧力容器を製造する。
以下に本発明の圧力容器の製造方法の一例について具体的に詳述する。
成形用の支持台に係属する支持部の上下に、好ましくは予め表面処理または下地処理した口金部材が支持され、ブロー成形機の多層ダイスから前記圧力容器ライナー材(合成樹脂ライナー材)で形成される円筒状のパリソンを押出し、金型間に口金部材の円盤部を覆うようにパリソンを垂下させる。次いで、まだ十分パリソンがやわらかい状態で該金型を型閉めし、該パリソンを縮径し、口金部材の首部をパリソンと同時にピンチし、ブローアップしてパリソンを膨張させて金型内壁に押圧して中空容器を形成する。
一方、合成樹脂ライナー材と、口金部材の円盤部とは、内圧により押圧されて密着し、接着または融着されて口金部材付中空容器が作製される。次いで中空容器の外周を、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などの熱硬化性樹脂を含浸させた、カーボンファイバー糸や束、ガラス繊維糸や束等の繊維糸、束、マット等により、被覆して、硬化させて繊維強化材(CFRP、GFRP等)層を形成して、圧力容器を製造する。
圧力容器の製造方法において、前記圧力容器ライナー材(合成樹脂ライナー材)で形成される中空容器及び接着材層の製造方法は、上記ブロー成形法に限定されるものではなく、射出成形、回転成形、圧縮成形等によって製造しても良いが、製造時に中空容器及び接着材層の形成と同時に口金部材が一体化でき、製造工程が簡単で、製造コストも安く、経済的であるため、多層ブロー成形法を採用することも可能である。
本発明の圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物を用いた圧力容器ライナー材は、口金部材や補強材を取り付ける前でも、取り付けた後でも、又は取付けながらでも、温水処理を行うことができる。温水処理により、水架橋を行うことができる。水と接触させる方法は、各種の方法を採用することができ、好ましくは水蒸気又は加湿雰囲気と接触させることが好ましい。水と接触させる雰囲気の水分含有量、温度及び時間は、適宜設定することが可能である。
7.圧力容器の用途
本発明に係る圧力容器は、これに充填されるガスの種類は制限されるものではなく、天然ガス、液化石油ガス、窒素、酸素、水素、ヘリウムガス、アルゴンガス、ロケット燃料などが挙げられ、補強材と合成樹脂製ライナー材で形成される中空容器との接着力が高く、気密性が優れるなどの点からいずれにも好適に使用できる。中でも水素ガス等の高圧ガスタンク、高圧水素タンク用の圧力容器として有用である。
本発明に係る圧力容器は、これに充填されるガスの種類は制限されるものではなく、天然ガス、液化石油ガス、窒素、酸素、水素、ヘリウムガス、アルゴンガス、ロケット燃料などが挙げられ、補強材と合成樹脂製ライナー材で形成される中空容器との接着力が高く、気密性が優れるなどの点からいずれにも好適に使用できる。中でも水素ガス等の高圧ガスタンク、高圧水素タンク用の圧力容器として有用である。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はその要旨を逸脱しない限りこれら実施例によって制約を受けるものではない。なお、実施例及び比較例において、物性の評価は次の通りである。
(1)密度
JIS K7112:2004に準拠し、ペレットを温度160℃の熱圧縮成形機により溶融した後、25℃/分の速度で降温して厚み2mmtのシートを成形し、このシートを温度23℃の室内で48時間状態調節した後、密度勾配管に入れて測定した。
(2)温度190℃、荷重21.6kgで測定されるメルトフローレート(HLMFR)
JIS K6922−2:1997に準拠し、温度190℃、荷重21.6kgの条件で測定した。
(3)曲げ弾性率
JIS K6922−2:2004に準拠して作製した架橋前の組成物の試験片を80℃の温水で6時間処理した後、JIS K7171:2008に準拠して測定した。
(4)ゲル分率
ポリエチレン組成物を80℃の温水中に6時間浸漬して架橋した後、JIS K6787:1997に準拠し、サンプル10gを、溶媒としてキシレンを用いたソックスレー型抽出器により6時間沸点温度にて抽出し、溶媒乾燥後の抽出残分の重量を次式に従い計算した。
ゲル分率(%)=抽出残分の重量(g)×100/抽出前のサンプルの重量(g)
(5)ビカット軟化点
JIS K6922−2:2004に準拠して作製した架橋前の組成物の試験片を80℃の温水で6時間処理した後、JIS K7206:1999に準拠し、試験荷重50Nで測定した。
JIS K7112:2004に準拠し、ペレットを温度160℃の熱圧縮成形機により溶融した後、25℃/分の速度で降温して厚み2mmtのシートを成形し、このシートを温度23℃の室内で48時間状態調節した後、密度勾配管に入れて測定した。
(2)温度190℃、荷重21.6kgで測定されるメルトフローレート(HLMFR)
JIS K6922−2:1997に準拠し、温度190℃、荷重21.6kgの条件で測定した。
(3)曲げ弾性率
JIS K6922−2:2004に準拠して作製した架橋前の組成物の試験片を80℃の温水で6時間処理した後、JIS K7171:2008に準拠して測定した。
(4)ゲル分率
ポリエチレン組成物を80℃の温水中に6時間浸漬して架橋した後、JIS K6787:1997に準拠し、サンプル10gを、溶媒としてキシレンを用いたソックスレー型抽出器により6時間沸点温度にて抽出し、溶媒乾燥後の抽出残分の重量を次式に従い計算した。
ゲル分率(%)=抽出残分の重量(g)×100/抽出前のサンプルの重量(g)
(5)ビカット軟化点
JIS K6922−2:2004に準拠して作製した架橋前の組成物の試験片を80℃の温水で6時間処理した後、JIS K7206:1999に準拠し、試験荷重50Nで測定した。
(6)−40℃で測定されるシャルピー衝撃強度
JIS K6922−2:2004に準拠して作製した架橋前の組成物の試験片を80℃の温水で6時間処理した後、打撃方向はエッジワイズ、ノッチのタイプはタイプA(0.25mm)として、ドライアイス/アルコールで冷却し、−40℃で測定した。
JIS K6922−2:2004に準拠して作製した架橋前の組成物の試験片を80℃の温水で6時間処理した後、打撃方向はエッジワイズ、ノッチのタイプはタイプA(0.25mm)として、ドライアイス/アルコールで冷却し、−40℃で測定した。
(7)全周ノッチ式引張クリープ試験による破断時間(FNCT)
JIS K6992−2:2004に準拠し、厚さ5.9mmのシートを圧縮成形した後、JIS K6774:2004附属書5(規定)図1に示された区分「呼び50」の形状と寸法の架橋前の組成物の試験片を作製し、80℃の温水で6時間処理した後、80℃の純水中で全周ノッチ式引張クリープ試験(FNCT)を行った。引張荷重は88N、98N、108Nとし、試験点数は各荷重で2点とした。得られた両対数スケールにおける破断時間と公称応力の6点のプロットから最小二乗法により公称応力6MPaにおける破断時間を耐クリープ性の指標とした。
JIS K6992−2:2004に準拠し、厚さ5.9mmのシートを圧縮成形した後、JIS K6774:2004附属書5(規定)図1に示された区分「呼び50」の形状と寸法の架橋前の組成物の試験片を作製し、80℃の温水で6時間処理した後、80℃の純水中で全周ノッチ式引張クリープ試験(FNCT)を行った。引張荷重は88N、98N、108Nとし、試験点数は各荷重で2点とした。得られた両対数スケールにおける破断時間と公称応力の6点のプロットから最小二乗法により公称応力6MPaにおける破断時間を耐クリープ性の指標とした。
(8)耐火性試験
架橋前の組成物を使用し、小型ブロー成形機(ブレンズ社製)を用いて、成形温度210℃、吹き込み時間50秒の条件にて容積500mlの中空ボトルを成形した。中空ボトルを成形後、80℃の温水中に6時間浸漬して架橋した。当該容積500mlの中空ボトルに水を満量まで注入し、ガスバーナーで約20mmの炎が接触するように容器下方より加熱し、穴があくまでの時間(秒)を測定した。
架橋前の組成物を使用し、小型ブロー成形機(ブレンズ社製)を用いて、成形温度210℃、吹き込み時間50秒の条件にて容積500mlの中空ボトルを成形した。中空ボトルを成形後、80℃の温水中に6時間浸漬して架橋した。当該容積500mlの中空ボトルに水を満量まで注入し、ガスバーナーで約20mmの炎が接触するように容器下方より加熱し、穴があくまでの時間(秒)を測定した。
(9)金属接着強度
架橋前の組成物を厚さ1mmのアルミシート上の加熱プレス用モールド(寸法150mm×150mm、厚さ2mm)に充填した。表面温度180℃の熱プレス機の接触面から0.5mmの距離で5分間予熱し、その後1.0MPaの圧力で5分間加圧した。その後、表面温度25℃のプレス機に移し替え、1.0MPaの圧力で10分間保持することで冷却し、積層体を作製した。積層体の中央部付近を1mm幅に切断し、試験片を作製した。当該試験片を80℃の温水で6時間処理した後、引張試験機を用いて5mm/分の速さで90°剥離することで接着強度を測定した。接着強度の単位はN/10mmで示した。
架橋前の組成物を厚さ1mmのアルミシート上の加熱プレス用モールド(寸法150mm×150mm、厚さ2mm)に充填した。表面温度180℃の熱プレス機の接触面から0.5mmの距離で5分間予熱し、その後1.0MPaの圧力で5分間加圧した。その後、表面温度25℃のプレス機に移し替え、1.0MPaの圧力で10分間保持することで冷却し、積層体を作製した。積層体の中央部付近を1mm幅に切断し、試験片を作製した。当該試験片を80℃の温水で6時間処理した後、引張試験機を用いて5mm/分の速さで90°剥離することで接着強度を測定した。接着強度の単位はN/10mmで示した。
(10)総合評価
上記の評価を行い、いずれの項目も良好なものを「○」、それ以外のものを「×」とした。
上記の評価を行い、いずれの項目も良好なものを「○」、それ以外のものを「×」とした。
[実施例1]
(1)シラン架橋性樹脂(S−1)
シラン架橋性樹脂用原料ポリエチレンとして、日本ポリエチレン社製高密度ポリエチレン(ノバテックHD・HB111R、密度が0.945g/cm3、HLMFRが6g/10分)を用いた。
100質量部のノバテックHD・HB111Rに対して、エチレン性不飽和シラン化合物としてビニルトリエトキシシラン(東レ・ダウコーニングシリコーン社製「SZ6300 SILANE」)を3質量部、ラジカル発生剤として2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン(日油社製「パーヘキサ25B」)を0.1質量部添加し、ヘンシェルミキサーで混合した後、口径50mm、L/D24の押出機により190℃で溶融混練してシラン架橋性樹脂(S−1)を製造した。
(2)シラノール縮合触媒マスターバッチ(M−1)
シラノール縮合触媒マスターバッチ用ポリエチレンとして、日本ポリエチレン社製高密度ポリエチレン(ノバテックHD・HB111R、密度が0.945g/cm3、HLMFRが6g/10分)を用いた。
100質量部のノバテックHD・HB111Rに対してシラノール縮合触媒としてジブチル錫ジオクテートを5質量部添加し、口径50mm、L/D24の押出機により190℃で溶融混練して、シラノール縮合触媒マスターバッチ(M−1)を製造した。
(3)圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物
(A)ポリエチレンとして、日本ポリエチレン社製高密度ポリエチレン(ノバテックHD・HB111R、密度が0.945g/cm3、HLMFRが6g/10分)を用い、100質量部のノバテックHD・HB111Rに対して、シラン架橋性樹脂(S−1)11質量部及びシラノール縮合触媒マスターバッチ(M−1)0.55質量部を添加し、ヘンシェルミキサーで混合して圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物を得た。
得られた圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物を使用し、80℃温水中に6時間浸漬し、架橋させた成形品を得た。組成物又は成形品について、ビカット軟化点、曲げ弾性率、ゲル分率、シャルピー衝撃強度、全周ノッチ式引張クリープ試験による破断時間(FNCT)、金属接着強度の評価を行った。その結果を表1に示した。
(1)シラン架橋性樹脂(S−1)
シラン架橋性樹脂用原料ポリエチレンとして、日本ポリエチレン社製高密度ポリエチレン(ノバテックHD・HB111R、密度が0.945g/cm3、HLMFRが6g/10分)を用いた。
100質量部のノバテックHD・HB111Rに対して、エチレン性不飽和シラン化合物としてビニルトリエトキシシラン(東レ・ダウコーニングシリコーン社製「SZ6300 SILANE」)を3質量部、ラジカル発生剤として2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン(日油社製「パーヘキサ25B」)を0.1質量部添加し、ヘンシェルミキサーで混合した後、口径50mm、L/D24の押出機により190℃で溶融混練してシラン架橋性樹脂(S−1)を製造した。
(2)シラノール縮合触媒マスターバッチ(M−1)
シラノール縮合触媒マスターバッチ用ポリエチレンとして、日本ポリエチレン社製高密度ポリエチレン(ノバテックHD・HB111R、密度が0.945g/cm3、HLMFRが6g/10分)を用いた。
100質量部のノバテックHD・HB111Rに対してシラノール縮合触媒としてジブチル錫ジオクテートを5質量部添加し、口径50mm、L/D24の押出機により190℃で溶融混練して、シラノール縮合触媒マスターバッチ(M−1)を製造した。
(3)圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物
(A)ポリエチレンとして、日本ポリエチレン社製高密度ポリエチレン(ノバテックHD・HB111R、密度が0.945g/cm3、HLMFRが6g/10分)を用い、100質量部のノバテックHD・HB111Rに対して、シラン架橋性樹脂(S−1)11質量部及びシラノール縮合触媒マスターバッチ(M−1)0.55質量部を添加し、ヘンシェルミキサーで混合して圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物を得た。
得られた圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物を使用し、80℃温水中に6時間浸漬し、架橋させた成形品を得た。組成物又は成形品について、ビカット軟化点、曲げ弾性率、ゲル分率、シャルピー衝撃強度、全周ノッチ式引張クリープ試験による破断時間(FNCT)、金属接着強度の評価を行った。その結果を表1に示した。
[実施例2]
シラン架橋性樹脂(S−1)25質量部、シラノール縮合触媒マスターバッチ(M−1)を1.25質量部使用した以外は実施例1と同様に行った。その評価結果を表1に示した。
シラン架橋性樹脂(S−1)25質量部、シラノール縮合触媒マスターバッチ(M−1)を1.25質量部使用した以外は実施例1と同様に行った。その評価結果を表1に示した。
[実施例3]
シラン架橋性樹脂(S−1)を67質量部、シラノール縮合触媒マスターバッチ(M−1)を3.35質量部使用した以外は実施例1と同様に行った。その評価結果を表1に示した。
シラン架橋性樹脂(S−1)を67質量部、シラノール縮合触媒マスターバッチ(M−1)を3.35質量部使用した以外は実施例1と同様に行った。その評価結果を表1に示した。
[比較例1]
シラン架橋性樹脂(S−1)を0質量部、シラノール縮合触媒マスターバッチ(M−1)を0質量部とした以外は実施例1と同様に行った。その評価結果を表1に示した。
シラン架橋性樹脂(S−1)を0質量部、シラノール縮合触媒マスターバッチ(M−1)を0質量部とした以外は実施例1と同様に行った。その評価結果を表1に示した。
表1より、以下のことがわかる。
即ち、実施例1〜3のポリエチレン組成物は、特定の要件を満足するので、成形性、耐衝撃性、高温での耐変形性及び長期耐久性が良好であり、且つ、耐火性、及び金属接着性に優れていた。
これに対して、比較例1のポリエチレン組成物は、耐衝撃性、高温での耐変形性及び長期耐久性に劣り、耐火性、及び金属接着性のレベルが低いものであった。
即ち、実施例1〜3のポリエチレン組成物は、特定の要件を満足するので、成形性、耐衝撃性、高温での耐変形性及び長期耐久性が良好であり、且つ、耐火性、及び金属接着性に優れていた。
これに対して、比較例1のポリエチレン組成物は、耐衝撃性、高温での耐変形性及び長期耐久性に劣り、耐火性、及び金属接着性のレベルが低いものであった。
[実施例4〜6:圧力容器の製造]
本願の実施例1〜3のポリエチレン組成物をそれぞれ合成樹脂ライナー材として使用し、下記に述べるように、特開2008−164131号公報の実施例に記載の圧力容器の製造方法に準じて、圧力容器を製造した。
口金部材を支持部の上下にインサートし、口金部材を設置して、日本製鋼所社製NB150連続中空成形機を用い、成形温度210℃、ブロー圧力1.4MPa、金型温度20℃、吹込時間130secの条件で、ブロー成形機のダイスからポリエチレン組成物層で形成された筒状のパリソンを押出し、金型間に垂下させ、まだ十分パリソンがやわらかい状態で該金型を型閉めし、該パリソンを縮径し、口金部材料の首部をパリソンと同時にピンチして、空気等の気体をブローしてパリソンを金型壁に押圧して合成樹脂ライナー材で形成された中空容器を形成した。一方、合成樹脂ライナー材の肩部と口金部材とが内圧により合成樹脂ライナー材の内側の肩部に押圧して、融着され、層厚3mm、容積30リットルの中空容器を作製した。高温高湿雰囲気下(80℃、80%)で6時間アニールを実施し、シラン化合物を架橋させた。次いで中空容器の外周を、熱硬化性樹脂であるエポキシ樹脂を含浸させた、カーボンファイバー束を被覆巻回した後、加熱押圧して、中空容器とエポキシ樹脂を含浸させたカーボンファイバー繊維強化材(CFRP)を融着し、エポキシ樹脂を硬化させて補強材層を形成し、圧力容器を製造した。
その結果、耐衝撃性、高温での耐変形性及び長期耐久性が良好であり、且つ、耐火性、及び内側ライナー材と口金部材との結合部または界面部のシール性が良好な圧力容器が得られた。
本願の実施例1〜3のポリエチレン組成物をそれぞれ合成樹脂ライナー材として使用し、下記に述べるように、特開2008−164131号公報の実施例に記載の圧力容器の製造方法に準じて、圧力容器を製造した。
口金部材を支持部の上下にインサートし、口金部材を設置して、日本製鋼所社製NB150連続中空成形機を用い、成形温度210℃、ブロー圧力1.4MPa、金型温度20℃、吹込時間130secの条件で、ブロー成形機のダイスからポリエチレン組成物層で形成された筒状のパリソンを押出し、金型間に垂下させ、まだ十分パリソンがやわらかい状態で該金型を型閉めし、該パリソンを縮径し、口金部材料の首部をパリソンと同時にピンチして、空気等の気体をブローしてパリソンを金型壁に押圧して合成樹脂ライナー材で形成された中空容器を形成した。一方、合成樹脂ライナー材の肩部と口金部材とが内圧により合成樹脂ライナー材の内側の肩部に押圧して、融着され、層厚3mm、容積30リットルの中空容器を作製した。高温高湿雰囲気下(80℃、80%)で6時間アニールを実施し、シラン化合物を架橋させた。次いで中空容器の外周を、熱硬化性樹脂であるエポキシ樹脂を含浸させた、カーボンファイバー束を被覆巻回した後、加熱押圧して、中空容器とエポキシ樹脂を含浸させたカーボンファイバー繊維強化材(CFRP)を融着し、エポキシ樹脂を硬化させて補強材層を形成し、圧力容器を製造した。
その結果、耐衝撃性、高温での耐変形性及び長期耐久性が良好であり、且つ、耐火性、及び内側ライナー材と口金部材との結合部または界面部のシール性が良好な圧力容器が得られた。
本発明の圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物は、成形性及び耐衝撃性、耐火性が良好であり、高温での耐変形性及び長期耐久性が良好であり、金属接着性に優れた圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物、更にはそれを用いてなる圧力容器を提供することができるため、産業上極めて有用である。
Claims (13)
- (A)ポリエチレン100質量部に対して、(B)エチレン性不飽和シラン化合物及びエチレン性不飽和シラン化合物単位のうち少なくとも1種0.001質量部以上15質量部以下並びに(C)シラノール縮合触媒0.001質量部以上10質量部以下を含有し、下記の特性(1)〜(3)を満足する圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物。
特性(1)架橋前の組成物の密度が0.920g/cm3以上0.960g/cm3未満である。
特性(2)架橋前の組成物の温度190℃、荷重21.6kgで測定されるメルトフローレート(HLMFR)が0.1g/10分以上100g/10分以下である。
特性(3)JIS K6922−2:2004に準拠して作製した架橋前の組成物の試験片を80℃の温水で少なくとも6時間処理した後のJIS K7171:2008に準拠し測定される曲げ弾性率が600MPa以上1300MPa以下である。 - 下記の特性(4)を満足する請求項1に記載の圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物。
特性(4)80℃の温水で少なくとも6時間処理した後の組成物のゲル分率が5%以上である。 - 下記の特性(5)を満足する請求項1又は2に記載の圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物。
特性(5)JIS K6922−2:2004に準拠して作製した架橋前の組成物の試験片を80℃の温水で少なくとも6時間処理した後のJIS K7206:1999に準拠し試験荷重50Nで測定されるビカット軟化点が(A)ポリエチレンのビカット軟化点の値に対して+1.0℃以上高い。 - (A)ポリエチレンは、密度が0.920g/cm3以上0.960g/cm3未満であり、HLMFRが0.1g/10分以上100g/10分以下である請求項1〜3のいずれか一項に記載の圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物。
- (B)エチレン性不飽和シラン化合物が、下記一般式(I)で表される化合物である請求項1〜4のいずれか一項に記載の圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物。
R1SiR2 nY3−n ・・・(I)
[式(I)中、R1はエチレン性不飽和炭化水素基であって炭化水素鎖中にエーテル結合及びエステル結合の少なくとも1つが含まれていても良いものであり、R2は炭化水素基、Yは加水分解可能な有機基を表し、nは0〜2の整数である。] - (C)シラノール縮合触媒が、ジアルキル錫ジカルボキシレートからなる群から選択される化合物である請求項1〜5のいずれか一項に記載の圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物。
- (A)ポリエチレン100質量部に対して、(B)エチレン性不飽和シラン化合物及びエチレン性不飽和シラン化合物単位のうち少なくとも1種0.001質量部以上15質量部以下並びに(C)シラノール縮合触媒0.001質量部以上10質量部以下を混合することを特徴とする下記の特性(1)〜(3)を満足する圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物の製造方法。
特性(1)架橋前の組成物の密度が0.920g/cm3以上0.960g/cm3未満である。
特性(2)架橋前の組成物の温度190℃、荷重21.6kgで測定されるメルトフローレート(HLMFR)が0.1g/10分以上100g/10分以下である。
特性(3)JIS K6922−2:2004に準拠して作製した架橋前の組成物の試験片を80℃の温水で少なくとも6時間処理した後のJIS K7171:2008に準拠し測定される曲げ弾性率が600MPa以上1300MPa以下である。 - (A)ポリエチレンは、密度が0.920g/cm3以上0.960g/cm3未満であり、HLMFRが0.1g/10分以上100g/10分以下である請求項7に記載の圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物の製造方法。
- (B)エチレン性不飽和シラン化合物が、下記一般式(I)で表される化合物である請求項7又は8に記載の圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物の製造方法。
R1SiR2 nY3−n ・・・(I)
[式(I)中、R1はエチレン性不飽和炭化水素基であって炭化水素鎖中にエーテル結合及びエステル結合の少なくとも1つが含まれていても良いものであり、R2は炭化水素基、Yは加水分解可能な有機基を表し、nは0〜2の整数である。] - (C)シラノール縮合触媒が、ジアルキル錫ジカルボキシレートからなる群から選択される化合物である請求項7〜9のいずれか一項に記載の圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物の製造方法。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載の圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物及びその架橋物の少なくとも1種を、少なくとも一層有する圧力容器。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載の圧力容器ライナー用ポリエチレン組成物及びその架橋物の少なくとも1種を、少なくとも一層有し、当該層の内側にバリア層、外側に補強材層を有する圧力容器。
- 圧力容器が高圧水素タンクである請求項11又は12に記載の圧力容器。
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