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JP2018103460A - 導電性パターン形成方法、導電性パターン形成用印刷版及びその製造方法 - Google Patents

導電性パターン形成方法、導電性パターン形成用印刷版及びその製造方法 Download PDF

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JP2018103460A
JP2018103460A JP2016251987A JP2016251987A JP2018103460A JP 2018103460 A JP2018103460 A JP 2018103460A JP 2016251987 A JP2016251987 A JP 2016251987A JP 2016251987 A JP2016251987 A JP 2016251987A JP 2018103460 A JP2018103460 A JP 2018103460A
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佐藤 弘司
Koji Sato
弘司 佐藤
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Fujifilm Corp
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Abstract

【課題】得られる導電性パターンの断線が少なく、光透過性に優れる導電性パターン形成方法の提供、並びに、断線が少なく、光透過性に優れる導電性パターンを形成することができる導電性パターン形成用印刷版及びその製造方法の提供。
【解決手段】切削により形成された凹線を表面に有する印刷版を準備する工程、上記凹線の凹部に導電性インクを保持する工程、上記凹部に保持された導電性インクを基材に転写する工程、及び、上記基材に転写された導電性インクを焼結する工程を含む導電性パターン形成方法、切削により形成された凹線を表面に有する導電性パターン形成用印刷版、並びに、印刷版原版を準備する工程、及び、切削により上記印刷版原版の表面に凹線を形成する工程を含む導電性パターン形成用印刷版の製造方法。
【選択図】図1

Description

本開示は、導電性パターン形成方法、導電性パターン形成用印刷版及びその製造方法に関する。
従来、印刷による導電性パターンが、圧力センサーやバイオセンサー等の各種センサー、プリント基板、太陽電池、コンデンサー、電磁波シールド、タッチパネル、アンテナ等として、種々の分野において広く使用されてきた。
従来の導電性パターン形成方法としては、例えば、特許文献1〜4に記載された方法が挙げられる。
特許文献1には、可撓性基材の一方の面に導電性ペーストにより線幅1〜60μmの微細線パターンを形成する方法であって、グラビア印刷機のグラビア胴の表面に形成されたグラビア版の微細線パターンの型溝に、ドクターブレードにて導電性ペーストを圧入し、グラビア胴の回転軸方向から視て、上端から右回りまたは左回りに45〜180度の位置にてグラビア胴と転写材との線接触を行ない、この線接触位置にて上記グラビア版から転写材へ上記導電性ペーストを転写することを特徴とする微細線パターンの形成方法が記載されている。
特許文献2には、基板上に回路パターンで印刷されたインキ樹脂の表面に、平均粒子径が0.1nm〜50nmの導電性ナノ金属粉末を分散させたコロイド溶液をコーティングした後に、上記コロイド溶液及び上記インキ樹脂を加熱して、上記コロイド溶液中の液体を蒸発させると共に上記導電性ナノ金属粉末同士を融着し、加熱硬化させる上記インキ樹脂の表面に導電性金属被膜を形成していることを特徴とする回路の製造方法が記載されている。
特許文献3には、透明基材上にグラビア印刷法により樹脂組成物からなる平均線幅50μm以下の網状パターンを形成し、上記パターンの上に金属層を設けることで導電性パターンを形成することを特徴とする透明電磁波遮蔽材料の製造方法が記載されている。
特許文献4には、絶縁性キャリア(2)上にプリント基板を製造する方法であって、ここで回路パターン(1)は導電インクを用いて上記キャリアに形成し、次いで上記キャリアをめっき処理することと、上記導電インクをグラビア印刷法により付加することを特徴とする方法が記載されている。
特開2010−258381号公報 特開2004−172288号公報 特開2003−304090号公報 特表2004−529499号公報
従来、導電性パターンをスクリーン印刷により形成した場合、開口孔パターンの開口幅を仕上げる精度により、線幅は50〜70μmが通常であり、線幅50μm以下は困難であった。
また、導電性パターンを凸版印刷(フレキソ印刷)により形成した場合、版が軟らかいため、印刷により版が潰れ、線幅が太くなる傾向があり、線幅は20〜30μmが通常であり、また、インクの厚みが薄いため、細線を印刷する場合に断線を生じやすいという問題があった。
導電性パターンを平版印刷により形成する場合、量産レベルで可能な線幅は50μm以上であり、また、凸版印刷同様に、インクの厚みが薄いため、細線を印刷する場合に断線を生じやすいという問題があり、更に、ブランケットを介してインクを基材に転写する方式であるため、ブランケットの状態の経時変化に対応して、印刷パターンのムラ、線幅の増加、断線等が生じやすいという問題があった。
本発明の一実施形態が解決しようとする課題は、得られる導電性パターンの断線が少なく、光透過性に優れる導電性パターン形成方法を提供することである。
また、本発明の他の実施形態が解決しようとする課題は、断線が少なく、光透過性に優れる導電性パターンを形成することができる導電性パターン形成用印刷版及びその製造方法を提供することである。
上記課題を解決するための手段には、以下の態様が含まれる。
<1> 切削により形成された凹線を表面に有する印刷版を準備する工程、上記凹線の凹部に導電性インクを保持する工程、上記凹部に保持された導電性インクを基材に転写する工程、及び、上記基材に転写された導電性インクを焼結する工程を含む導電性パターン形成方法。
<2> 上記凹線が、バイトを使用した切削により形成された凹線である上記<1>に記載の導電性パターン形成方法。
<3> 上記バイトが切削時に、上記印刷版の切削される面に対し垂直な方向において、一定周波数で振動しない上記<2>に記載の導電性パターン形成方法。
<4> 上記印刷版が、金属版である上記<1>〜<3>のいずれか1つに記載の導電性パターン形成方法。
<5> 上記金属版が、金属ロールである上記<4>に記載の導電性パターン形成方法。
<6> 上記凹線が、線幅10μm以下の凹線を含む上記<1>〜<5>のいずれか1つに記載の導電性パターン形成方法。
<7> 上記保持する工程、上記転写する工程及び上記焼結する工程を、1回の基材の送り出しから巻き取りまでの間に行う上記<1>〜<6>のいずれか1つに記載の導電性パターン形成方法。
<8> 上記焼結する工程において、熱及び光よりなる群から選ばれた少なくとも1つにより焼結を行う上記<1>〜<7>のいずれか1つに記載の導電性パターン形成方法。
<9> 上記焼結する工程において、80℃〜200℃の温度の加熱により焼結を行う上記<1>〜<8>のいずれか1つに記載の導電性パターン形成方法。
<10> 上記導電性インクの体積抵抗値が、20μΩ・cm以下である上記<1>〜<9>のいずれか1つに記載の導電性パターン形成方法。
<11> 上記導電性インクが、銀ナノ粒子を含む導電性インクである上記<1>〜<10>のいずれか1つに記載の導電性パターン形成方法。
<12> 切削により形成された凹線を表面に有する導電性パターン形成用印刷版。
<13> 印刷版原版を準備する工程、及び、切削により上記印刷版原版の表面に凹線を形成する工程を含む導電性パターン形成用印刷版の製造方法。
本発明の一実施形態によれば、得られる導電性パターンの断線が少なく、光透過性に優れる導電性パターン形成方法を提供することができる。
また、本発明の他の実施形態によれば、断線が少なく、光透過性に優れる導電性パターンを形成することができる導電性パターン形成用印刷版及びその製造方法を提供することができる。
本実施形態に係る導電性パターン形成方法において印刷版の表面に形成された凹線の線幅方向における凹線近傍部分の断面形状の一例を示す断面拡大模式図である。 本実施形態に係る導電性パターン形成方法において印刷版の表面に形成された凹線の線幅方向における凹線近傍部分の断面形状の他の一例を示す断面拡大模式図である。 本実施形態に係る導電性パターン形成方法における平板状の印刷版の一例を示す模式図である。 図3に示す楕円部分108における凹線106を含む部分模式拡大図である。
以下において、本開示の内容について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、本開示の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本開示はそのような実施態様に限定されるものではない。
なお、本願明細書において、数値範囲を示す「〜」とはその前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む意味で使用される。
また、本願明細書における基(原子団)の表記において、置換および無置換を記していない表記は、置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
また、本開示において、「質量%」と「重量%」とは同義であり、「質量部」と「重量部」とは同義である。
更に、本開示において、2以上の好ましい態様の組み合わせは、より好ましい態様である。
以下、本開示を詳細に説明する。
(導電性パターン形成方法)
本開示に係る導電性パターン形成方法は、切削により形成された凹線を表面に有する印刷版を準備する工程、上記凹線の凹部に導電性インクを保持する工程、上記凹部に保持された導電性インクを基材に転写する工程、及び、上記基材に転写された導電性インクを焼結する工程を含む。
本発明者らが鋭意検討した結果、上記構成をとることにより、得られる導電性パターンの断線が少なく、光透過性に優れる導電性パターン形成方法を提供することができることを見出した。
これによる優れた効果の作用機構は明確ではないが、以下のように推定している。
凹版であるがゆえにインクの転写量が凸版や平版に比べて多いため、微細なパターンを印刷する場合に断線を生じにくく、得られる導電性パターンの断線が少なく、光透過性に優れると推定している。
また、凹版の凹線の形成を、通常のセルを形成する電子彫刻(例えば、特表2015−506289号公報の段落0081及び特公昭62−17540号公報の第7欄〜第8欄にセルを彫ることが記載されている。)やレジストを用いたレーザー製版により形成するのではなく、切削により形成することにより、線幅の細い凹線を断線が少なく容易に形成することができ、また、得られる導電性パターンの光透過性にも優れると推定している。本開示における“切削”とは、上述したセルを彫刻する電子彫刻とは異なり、後述する加工工具(例えば、バイト)を印刷版原版の表面に接触させ、所望の凹部状に印刷版原版の表面を削りとる加工のことである。なお、本開示における印刷版原版とは、未切削の基板を指す。例えば、印刷版原版の表面に対し垂直な方向においては加工工具を一定周波数で振動させてセル状に加工することはしないで、凹線形状として加工することが好ましい。上述した彫刻による凹部では、得られる導電性パターンの線幅が太く、光透過性に劣り、また、得られる導電性パターンの凹部の形状が安定せず、断線が増加する。
また、上記切削において、加工工具の接触において削りとられる部分の形状は、凹部の線幅に対し2倍以上の長さであることが好ましく、凹部の線幅に対し5倍以上の長さであることがより好ましい。上限は特に制限はないが、10,000倍以下であることが好ましい。
<準備する工程>
本開示に係る導電性パターン形成方法は、切削により形成された凹線を表面に有する印刷版を準備する工程を含む。
本開示に用いられる印刷版の表面における凹線は、切削により形成される。
本開示に用いられる印刷版は、切削可能な表面を有するものであれば特に制限はないが、切削性や印刷性や耐久性の観点から、表面に金属層を有することが好ましく、銅、銅合金、ニッケル又はニッケル合金層を有することがより好ましく、表面に銅又はニッケル層を有することが更に好ましく、表面に銅又はニッケルめっき層を有することが特に好ましい。
また、耐久性の観点から、上記銅又はニッケル(めっき)層は、その表面の少なくとも一部に更に、クロムめっき層又はダイヤモンドライクカーボン(DLC、Diamond-Like Carbon)層のいずれかの表面硬化層を有していることが好ましく、クロムめっき層を有していることがより好ましい。
上記金属層の厚さは、特に制限はないが、切削性や印刷性や耐久性の観点から、20μm以上1,000μm以下であることが好ましく、30μm以上300μm以下であることがより好ましく、40μm以上200μm以下であることが特に好ましい。
また、上記表面硬化層の厚さは、耐久性の観点から、0.1μm以上20μm以下であることが好ましく、0.1μm以上10μm以下であることがより好ましく、0.2μm以上5μm以下であることが特に好ましい。
本開示に用いられる印刷版の形態は、平面であってもロールであってもよい。また、平面の印刷版原版を切削した後に、ロールとしてもよい。
本発明に用いられる平板状の印刷版原版の材質としては、特に制限はないが、平板状の印刷版原版は、金属板であることが好ましく、銅、銅合金、ニッケル及びニッケル合金よりなる群から選ばれた材質の板であることがより好ましい。
本開示に用いられる印刷ロールにおける芯材の材質は、特に制限はなく、公知のグラビア印刷ロールを用いることができ、コストや耐久性の観点から、金属ロールが好ましく挙げられる。
また、上記印刷ロールの芯材の材質は、コストや耐久性の観点から、鉄又はアルミニウムであることが好ましい。
上記印刷ロールの幅や外径、内径等の大きさは、特に制限はなく、所望に応じ、適宜設定することができる。
上記凹線の形状は、特に制限はないが、凹線の線幅方向の断面形状が、得られる導電性パターンの断線抑制及び光透過性の観点から、逆三角形又は矩形又は逆台形であることが好ましく、逆三角形、又は矩形であることがより好ましく、逆三角形であることが特に好ましい。また、逆三角形の先端は、丸味を帯びていてもよい。
また、上記印刷版に形成される凹線は、直線上の凹線だけでなく、任意のパターン形状に形成することができる。
更に、上記凹線の本数も、特に制限はなく、所望の本数を形成することができる。
また、上記凹線のピッチ間隔は、特に制限はなく、所望の間隔で凹線を形成すればよいが、5μm〜2,000μmであることが好ましく、10μm〜1,000μmであることがより好ましい。
上記凹線は、得られる導電性パターンの光透過性の観点から、線幅10μm以下である凹線を含むことが好ましく、線幅0.3μm以上10μm以下である凹線を含むことがより好ましく、線幅0.4μm以上8μm以下である凹線を含むことが更に好ましく、線幅0.5μm以上6μm以下を含むであることが特に好ましい。
上記凹線の深さは、得られる導電性パターンの断線抑制及び光透過性の観点から、0.2μm以上40μm以下であることが好ましく、0.3μm以上30μmであることがより好ましく、0.4μm以上25μm以下であることが更に好ましく、0.5μm以上20μm以下であることが特に好ましい。
上記凹線の線幅と深さとのアスペクト比(深さ/線幅)は、0.3〜7であることが好ましく、0.5〜5であることがより好ましく、0.8〜3であることが特に好ましい。上記範囲であると、導電性インクの保持量が十分であり、基材への転写量も十分であり、断線の発生が抑制され、また、基材への導電性インク転写時に、凹線内に導電性インクが残存することを抑制でき、印刷後の洗浄が容易である。
図1は、本実施形態に係る導電性パターン形成方法において印刷版の表面に形成された凹線の線幅方向における凹線近傍部分の断面形状の一例を示す断面拡大模式図である。
図1に示す印刷版の表面に形成された凹線10は、凹線の線幅方向における断面形状が逆三角形であり、銅又はニッケル層等の金属層12を切削し形成されている。
また、図1に示す凹線10において、深さ14及び線幅16を図1に示す。
なお、本開示における凹線の線幅とは、図1に示すように印刷版表面における凹線の線方向に対し垂直な方向における長さ(幅)であり、凹線の線幅方向とは、印刷版の面方向において凹線の線方向に対し垂直な方向である。また、本開示における凹線の深さとは、切り込み深さであり、印刷版表面における凹線の線幅方向の2つの端点を結んだ線から最も遠い凹部内の点との距離を表し、図1に示すように凹線の線幅方向の断面形状における深さ14に該当する。
また、図2は、本実施形態に係る導電性パターン形成方法において印刷版の表面に形成された凹線の線幅方向における凹線近傍部分の断面形状の他の一例を示す断面拡大模式図である。
図2に示す印刷版の表面には、表面硬化層18を有しており、また、印刷版の表面に形成された凹線10は、凹線の線幅方向における断面形状が逆三角形であり、銅又はニッケル層等の金属層12を切削し形成され、その表面に表面硬化層18が形成されている。
また、図2に示す凹線10において、深さ14及び線幅16を図2に示す。
更に、図3は、本実施形態に係る導電性パターン形成方法における平板状の印刷版の一例を示す模式図である。
図3に示す印刷版100は、金属板102からなり、その表面には、表面硬化層である厚さ1μmのクロムメッキ層(不図示)を有している。金属板102の大きさは、横170mm、縦400mm、厚み2mmであり、また、金属板102は銅製である。また、印刷版の表面の切削部分104に繰り返し形成された凹線106は、凹線106の線幅方向における断面形状が逆三角形である。切削部分104は、金属板102の端部から縦横それぞれ35mm幅をとった中心部分である。切削部分104において、凹線106は、図3に示した2本の凹線だけでなく、切削部分104全体に同様に形成されている。
また、図4に、図3に示す楕円部分108における凹線106を含む部分模式拡大図を示す。
各凹線106の線幅Lは5μmであり、2つの凹線106間の距離Lは100μmである。金属板102の面上より観察すると、各凹線106はいずれも波線状に形成されており、上記凹線の波線状における波の一部分である1つの半球の内径はそれぞれ10mmであり、上記半球の半径(半球の中心から凹線に接するまでの距離)が5mmである。
印刷版の表面に切削により凹線を形成する方法としては、バイトを用いた方法が好適に挙げられる。
上記バイトとしては、ダイヤモンド(単結晶)、ダイヤモンド焼結体(多結晶)、立方晶窒化ホウ素(cBN)焼結体、セラミックス、サーメット、超硬合金、高速度鋼(ハイス)、コーテッド等が挙げられるが、加工精度の点から、単結晶ダイヤモンドが好ましい。
また、上記バイトは、その先端部がV字型のバイト、すなわち、バイトの切削面(被切削体に接触する面)の形状がV字型であることが好ましく、上記V字型の角度が90度以下であることがより好ましく、上記V字型の角度が75度以下であることが更に好ましく、上記V字型の角度が15度以上65度以下であることが特に好ましい。
更に、上記バイトは切削時に、上記印刷版の切削される面に対し垂直な方向において、一定周波数で振動しないことが好ましい。彫刻のように、上記印刷版の切削される面に対し垂直な方向において、一定周波数でバイトを振動させて切削を行う態様に比べ、切削時に上記印刷版の切削される面に対し垂直な方向において一定周波数でバイトを振動させないことにより、切削による凹線の断面形状が安定し、得られる導電性パターンの断線がより抑制され、また、凹線をより細線とすることができ、得られる導電性パターンの光透過性がより優れる。
<保持する工程>
本開示に係る導電性パターン形成方法は、上記凹線の凹部に導電性インクを保持する工程を含む。
上記凹部への導電性インクの保持量は、特に制限はなく、後述する転写において十分導電性パターンを形成できる量であればよい。
上記凹部への導電性インクを保持させる方法としては、特に制限はなく、公知の方法により用いることができる。具体的には、例えば、印刷版表面と導電性インクとを接触させ、凹部以外の余分な導電性インクをドクターブレード等の除去手段により除去する方法が挙げられる。
本開示に用いられる導電性インクは、熱焼結型のものであっても、光焼結型のものであっても、熱及び光焼結型のものであってもよい。
また、上記導電性インクの体積抵抗値は、導電性、及び、光透過性の観点から、20μΩ・cm以下であることが好ましく、15μΩ・cm以下であることがより好ましく、10μΩ・cm以下であることが特に好ましい。下限値は、特に制限はないが、10−5μΩ・cm以上であることが好ましい。
また、本開示に用いられる導電性インクは、導電性ペースト、及び、導電性ナノインクを使用することができるが、抵抗値の点から、金属粒子を含有する導電性ナノインクが好ましい。
上記導電性インクに用いられる金属粒子の材質としては、銅、銀、ニッケル、アルミニウム、金、白金、パラジウム、及び、これらの2種以上の合金等を用いることができるが、抵抗値、コスト、焼結温度等の点から、銀、銅又はこれらの合金が好ましく、特に焼結温度及び酸化抑制の点から、銀が好ましい。
上記金属粒子の粒径は、安定性及び融着温度の点から、0.1nm〜50nmが好ましく、1nm〜20nmがより好ましい。
中でも、上記導電性インクは、低抵抗の観点から、銀ナノ粒子を含む導電性インクであることが特に好ましい。
上記導電性インクに含まれる溶剤は、水、及び、有機溶剤を使用することができる。
有機溶剤としては、トルエン、ドデカン、テトラデカン、シクロドデセン、n−ヘプタン、n−ウンデカン等の炭化水素類、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類が好ましい。
上記導電性インクにおける金属粒子の含有率は、焼結時の金属被膜形成性、及び、分散安定性の点から、10〜95質量%であることが好ましく、30〜80質量%であることがより好ましい。
また、上記導電性ペーストとしては、金属粒子及びバインダーポリマーを含むものが挙げられる。
上記導電性ペーストにおける金属粒子は、上述したものが好適に挙げられる。
上記導電性ペーストにおけるバインダーポリマーは、特に制限はなく、公知のバインダーポリマーを用いることができる。
上記バインダーポリマーとしては、例えば、ポリエステル樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂などの熱可塑性樹脂が用いられる。また、エポキシ樹脂、アミノ樹脂、ポリイミド樹脂、(メタ)アクリル樹脂などの熱硬化性樹脂であってもよい。
また、上記導電性ペーストは、粘度調整を溶剤の添加量等により行うことができる。
<転写する工程>
本開示に係る導電性パターン形成方法は、上記凹部に保持された導電性インクを基材に転写する工程を含む。
上記転写する工程における転写方法としては、特に制限はなく、導電性インクが保持された凹部を有する印刷版を、基材に圧力をかけて接触させることにより転写する方法が好適に挙げられる。
本開示に用いられる基材としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル樹脂、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、セルロース誘導体樹脂(カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース、酢酸セルロース等)、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ジアセテート樹脂、トリアセテート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリスルホン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂等を挙げることができる。中でも、コスト及び光学特性の観点から、ポリエステル樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、又は、セルロース誘導体樹脂が好ましい。
上記基材の厚さ及び形状は、特に制限はなく、必要に応じて、適宜選択すればよい。
また、上記基材は、ロール基材を用いることが好ましい。
更に、上記基材は、コロナ処理等の表面処理が施されていてもよい。
本開示に係る導電性パターン形成方法は、必要に応じて、上記基材に転写された導電性インクを乾燥する工程を含んでいてもよい。
また、本開示に係る導電性パターン形成方法は、上記導電性インクの乾燥を後述する焼結する工程における焼結とともに行ってもよい。
乾燥方法は、特に制限はなく、熱乾燥であっても、風乾であっても、これらを組み合わせてもよい。
乾燥温度や乾燥時間についても特に制限はなく、使用する導電性インク等に応じて、適宜選択することができる。
<焼結する工程>
本開示に係る導電性パターン形成方法は、上記基材に転写された導電性インクを焼結する工程を含む。
上記焼結する工程における焼結は、導電性及び製造効率の観点から、熱及び光よりなる群から選ばれた少なくとも1つにより焼結を行うことが好ましい。
熱焼結を行う場合、上記焼結する工程における加熱温度は、基材耐熱性及び抵抗値の観点から、80℃〜200℃であることが好ましく、100℃〜150℃であることがより好ましい。
また、熱焼結を行う場合、上記焼結する工程における加熱時間は、製造効率及び抵抗値の観点から、0.5分〜30分であることが好ましく、1分〜20分であることがより好ましく、2分〜10分であることが特に好ましい。
光焼結を行う場合、上記焼結する工程における照射する光の種類は、使用する導電性インクの焼結が可能であれば、特に制限はないが、紫外線を含む光であることが好ましい。
また、光焼結を行う場合、上記焼結する工程における照射する光の照射エネルギーは、1J/cm〜10J/cmであることが好ましく、2J/cm〜6J/cmであることがより好ましく、3J/cm〜5J/cmであることが特に好ましい。
更に、光焼結を行う場合、上記焼結する工程における光の照射時間は、照射する光のエネルギー等にも依存し、特に制限はなく、通常の露光であっても、フラッシュ露光であってもよい。フラッシュ露光を行う場合、光の照射時間は、0.1ms(ミリ秒)〜10msであることが好ましく、0.2ms〜5msであることがより好ましく、0.5ms〜4msであることが特に好ましい。
<印刷装置>
本開示に係る導電性パターン形成方法に用いられる印刷装置としては、特に制限なく、公知のグラビア印刷装置を用いることができ、例えば、枚葉式若しくは輪転式のグラビア印刷機、又は、グラビア方式のコーターを好適に用いることができる。
これら印刷機又はコーターは、(1)基材送り出し部、(2)導電性インクを版に供給し版の非画像部のインクをドクターブレードでかき落とし、凹部(画像部)に保持されたインクを基材に転写するパターニング部、(3)乾燥部、(4)巻き取り部を備えることが好ましい。
熱焼結の場合は、(3)乾燥部において、導電性インクに含まれる有機溶剤の乾燥と熱焼結を同時に実施することができる。また、(3)乾燥部と(4)巻き取り部との間に露光部があると、(3)乾燥部において、導電性インクに含まれる有機溶剤の乾燥を行い、露光部で光焼結ができる点で好ましい。更に、(1)基材送り出し部と(2)パターニング部の間に、導電性インクと基材との密着性を確保するためのコロナ処理などの基材表面処理部があってもよいし、(3)乾燥部と(4)巻き取り部の間に、別の基材を貼り合わせるためのラミネート部があってもよい。
また、本開示に係る導電性パターン形成方法においては、製造効率の観点から、上記保持する工程、上記転写する工程及び上記焼結する工程を、1回の基材の送り出しから巻き取りまでの間に行うことが好ましい。本開示における「インライン」とは、基材送り出し部から基材巻き取り部までが連続していることを示す。したがって、上記乾燥部において、熱焼結を行う場合、導電性インクの熱焼結が十分行われる程度に、乾燥部の乾燥ライン長が確保できていることが好ましい。
(導電性パターン形成用印刷版)
本開示に係る導電性パターン形成用印刷版は、切削により形成された凹線を表面に有する。
また、本開示に係る導電性パターン形成用印刷版は、後述する本開示に係る導電性パターン形成用印刷版の製造方法により製造されたものであることが好ましい。
本開示に係る導電性パターン形成用印刷版は、上述した本開示に係る導電性パターン形成方法における印刷版と同義であり、好ましい態様も同様である。
(導電性パターン形成用印刷版の製造方法)
本開示に係る導電性パターン形成用印刷版の製造方法は、印刷版原版を準備する工程、及び、切削により上記印刷版原版の表面に凹線を形成する工程を含む。
上記印刷版原版を準備する工程における印刷版原版としては、平板あるいはロールの表面に銅又はニッケル層を形成したものを好適に用いることができ、好ましい態様も同様である。
本開示に係る導電性パターン形成用印刷版の製造方法における銅又はニッケル層は、本開示に係る導電性パターン形成方法において上述した銅又はニッケル層が好適に挙げられ、好ましい態様も同様である。
上記凹線を形成する工程においては、バイトを用いて切削することが好ましく、先端部がV字型のバイトを用いて切削することがより好ましい。
上記バイトとしては、本開示に係る導電性パターン形成方法において上述したバイトが好適に用いられ、好ましい態様も同様である。
また、上記凹線を形成する工程においてバイトを用いて1本の凹線を形成する場合、断線抑制及び線幅のばらつき抑制の観点から、バイトを切削時に振動させずに切削することが好ましい。
また、本開示に係る導電性パターン形成用印刷版の製造方法は、耐久性の観点から、上記凹線を形成する工程の後に、凹線を形成した上記表面の少なくとも一部にクロムめっき層又はDLC層のいずれかを形成する工程を含むことが好ましく、上記凹線を形成する工程の後に、凹線を形成した上記表面の少なくとも一部にクロムめっき層を形成する工程を含むことがより好ましい。
本開示に係る導電性パターン形成用印刷版の製造方法におけるクロムめっき層又はDLC層は、本開示に係る導電性パターン形成方法において上述したクロムめっき層又はDLC層が好適に挙げられ、好ましい態様も同様である。
以下、実施例により本開示を詳細に説明するが、本開示はこれらに限定されるものではない。なお、本実施例において、「部」とは、特に断りのない限り、「質量部」を意味する。
以下に実施例及び比較例で使用した各種成分の詳細を示す。
(実施例1)
<製版条件>
幅1,000mm、外径200mm、内径100mmの鉄製ロール表面に電気銅メッキを行った(メッキ厚80μm)。
その表面上に、角度60°のV字型ダイヤモンド製バイトで切削加工を行い(切削機:東芝機械(株)製ULR−628B)、L(ライン)/S(スペース)=5μm/300μmの凹線を円周方向に形成した(ロールの両端から35mmは凹線を形成しない余白部分とした)。
その後、表面硬度を付与するために、電気クロムメッキを行った(メッキ厚1μm)。
<印刷条件>
以下の条件により、輪転式グラビア印刷機で印刷を行った。
・基材:東洋紡(株)製コスモシャインA4300(ポリエチレンテレフタレートフィルム、厚み38μm)
・導電性インク:DOWAエレクトロニクス(株)製水系銀ナノインク(120℃/30秒後の体積抵抗値:4μΩ・cm)
・乾燥長:25m
・熱焼結条件(乾燥部温度):120℃
・印刷速度:5m/分(焼結時間5分)
(実施例2)
導電性インクとして、DOWAエレクトロニクス(株)製有機溶剤銀ナノインク(有機溶剤系銀ナノインク、有機溶剤:エタノールを含むアルコール化合物、体積抵抗値:4μΩ・cm)を用いた以外は、実施例1と同様にして、製版、及び、印刷を行った。
(実施例3)
製版条件を実施例1と同様とし、印刷条件を以下とした以外は、実施例1と同様にして、製版、及び、印刷を行った。
<印刷条件>
以下の条件により、輪転式グラビア印刷機で印刷を行った。
・基材:東レ・デュポン(株)製カプトン200EN(ポリイミドフィルム、厚み50μm)
・導電性インク:石原薬品(株)製光焼結型銅ナノインク CJ−0104(体積抵抗値:6μΩ・cm)
・乾燥長:25m
・乾燥部温度:80℃
・光焼結条件:キセノンランプを搭載したフラッシュ照射装置((株)菅原研究所製UX−A3091EM)を用い、4J/cmのエネルギーで2msの時間、光照射した。
・印刷速度:5m/分
(実施例4)
導電性インクを藤倉化成(株)製 DOTITE XA−3609(銀ペースト、体積抵抗値:30μΩ・cm)を用いた以外は、実施例1と同様にして、製版、及び、印刷を行った。
(実施例5)
製版条件を以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして、製版、及び、印刷を行った。
<製版条件>
幅3μmの矩形型ダイヤモンド製バイトを用いて、アスペクト比が5となるように挿入深さを制御して切削加工を行い(切削機:東芝機械(株)製ULR−628B)、L(ライン)/S(スペース)=3μm/300μmの凹線を円周方向に形成した(ロールの両端から35mmは凹線を形成しない余白部分とした)。
他の製版条件は、実施例1と同様とした。
(実施例6)
製版条件を以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして、製版、及び、印刷を行った。
<製版条件>
幅1μmの矩形型ダイヤモンド製バイトを用いて、アスペクト比が3となるように挿入深さを制御して切削加工を行い(切削機:東芝機械(株)製ULR−628B)、L(ライン)/S(スペース)=1μm/300μmの凹線を円周方向に形成した(ロールの両端から35mmは凹線を形成しない余白部分とした)。
他の製版条件は、実施例1と同様とした。
(実施例7)
製版条件を以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして、製版、及び、印刷を行った。
<製版条件>
幅0.5μmの矩形型ダイヤモンド製バイトを用いて、アスペクト比が3となるように挿入深さを制御して切削加工を行い(切削機:東芝機械(株)製ULR−628B)、L(ライン)/S(スペース)=0.5μm/300μmの凹線を円周方向に形成した(ロールの両端から35mmは凹線を形成しない余白部分とした)。
他の製版条件は、実施例1と同様とした。
(実施例8)
製版条件を以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして、製版、及び、印刷を行った。
<製版条件>
角度40°のV字型ダイヤモンド製バイトを用いて、切削加工を行い(切削機:東芝機械(株)製ULR−628B)、L(ライン)/S(スペース)=5μm/300μmの凹線を円周方向に形成した(ロールの両端から35mmは凹線を形成しない余白部分とした)。その後、表面硬度を付与するために、電気クロムメッキを行った(メッキ厚1μm)。
(実施例9)
製版条件を以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして、製版、及び、印刷を行った。
<製版条件>
角度20°のV字型ダイヤモンド製バイトを用いて、切削加工を行い(切削機:東芝機械(株)製ULR−628B)、L(ライン)/S(スペース)=5μm/300μmの凹線を円周方向に形成した(ロールの両端から35mmは凹線を形成しない余白部分とした)。その後、表面硬度を付与するために、電気クロムメッキを行った(メッキ厚1μm)。
(実施例10)
横170mm、縦400mm、厚み2mmの銅製シートに、角度60°のV字型ダイヤモンド製バイトで切削加工を行い、図3に示すように、L(ライン)/S(スペース)=5μm/100μmの曲線状の凹線を平面上に形成した。なお、シートの4辺から35mmは凹線を形成しない余白部分とした。その後、表面硬度を付与するために、電気クロムメッキを行った(メッキ厚1μm)。
<印刷条件>
以下の条件により、枚葉式グラビア印刷機で印刷を行った。
・基材:東洋紡(株)製コスモシャインA4300(ポリエチレンテレフタレートフィルム、厚み38μm)
・導電性インク:DOWAエレクトロニクス(株)製水系銀ナノインク(120℃/30秒後の体積抵抗値:4μΩ・cm)
印刷後、120℃、5分で熱焼結を行った。
(実施例11)
横1,000mm、縦640mm、厚み200μmのニッケル−リン製シートに、角度60°のV字型ダイヤモンド製バイトで切削加工を行い、L(ライン)/S(スペース)=5μm/300μmの直線状の凹線を平面上に形成した。なお、シートの4辺から35mmは凹線を形成しない余白部分とした。このシートを鉄製ロールに巻き付け、端部を溶接して繋ぎ目の段差がないように研磨して印刷版を作製した。
<印刷条件>
実施例1と同様の条件で印刷を行った。
(比較例1)
製版条件を以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして、製版、及び、印刷を行った。
<製版条件>
幅1,000mm、外径200mm、内径100mmの鉄製ロール表面に電気銅メッキを行った(メッキ厚80μm)。
その表面に、ポジ型感光液TSER−2104((株)シンクラボラトリー製)を厚み3.5μmで塗布し、23℃で45分乾燥させ、レジスト層を形成した。
次いで、レーザー露光装置Laser−Stream−FX−1300((株)シンクラボラトリー製)を用い、露光パワー230mJ/cm、シリンダ回転数200rpm(回転/分)で露光した。画像パターンは、L(ライン幅)は装置限界の4μmとし、L(ライン)/S(スペース)=4μm/300μmの凹線とした(ロールの両端から35mmは凹線を形成しない余白部分とした)。
露光後、TLD現像液((株)シンクラボラトリー製)を用いて、25℃で80秒間回転浸漬現像を行った。
現像後、スプレー式エッチング装置で塩化第二銅水溶液を噴霧して37℃でエッチング深さが実施例1とほぼ同等深さの約4.3μmとなるように、銅をエッチングした。その後、水洗、乾燥後、未露光部のレジスト層を剥離し、全表面が銅となったロールを得た。
その後、表面硬度を付与するために、電気クロムメッキを行い(メッキ厚1μm)、印刷版を得た。
(比較例2)
製版条件を以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして、製版、及び、印刷を行った。
<製版条件>
次のようにして、レジスト組成物を作製した。
ニトロセルロースワニス40部、カーボンブラック(コロンビアンケミカル社製ラーベン780ウルトラパウダー)10部、酢酸エチル5部をディスパーで混合した後、アイガーミルで混練しミルベースを作製した。これに、ポリエステル樹脂ワニス6部、可塑剤としてヒマシ油4部、希釈溶剤として酢酸エチル/トルエン/イソプロピルアルコール(混合割合:40/40/20)35部を加えてレジスト組成物とした。
上記レジスト組成物に、ザーンカップNo.3で15秒になるように上記希釈溶剤を加え、塗布液とした。
幅1,000mm、外径200mm、内径100mmの鉄製ロール表面に電気銅メッキを行った(メッキ厚80μm)。
その表面に、上記塗布液を塗布し、23℃で45分乾燥させた。乾燥後のレジスト膜厚は3μmであった。
次いで、レーザー露光装置Digilas(Schepers社製)を用い波長1064nmのNd:YAGレーザーを照射してレジスト層のアブレーションを行った。画像パターンは、L(ライン幅)は装置限界の4μmとし、L(ライン)/S(スペース)=4μm/300μmの凹線とした(ロールの両端から35mmは凹線を形成しない余白部分とした)。
露光後、スプレー式エッチング装置で塩化第二銅水溶液を噴霧して37℃でエッチング深さが実施例1とほぼ同等深さの約4.3μmとなるように、銅をエッチングした。その後、水洗、乾燥した。
非アブレーション部のレジスト層を、上記レジスト組成物の作製で使用した希釈溶剤を使用して剥離し、全表面が銅となったロールを得た。
その後、表面硬度を付与するために、電気クロムメッキを行い(メッキ厚1μm)、印刷版を得た。
(比較例3)
<製版条件>
幅1,000mm、外径200mm、内径100mmの鉄製ロール表面に電気銅メッキを行った(メッキ厚80μm)。
その表面上に、角度130°のV字型ダイヤモンド製スタイラスで彫刻を行った(彫刻機:ヘルグラビアジャパン(株)製HelioKlischograph K500)。ロールの両端から35mmは画像を形成しない余白部分とした。
しかしながら、最小点(2%網点部)でさえ幅12μmでかつ、点が離散している状況であり、線として認識することはできなかった。したがって、印刷を実施することができず、シート抵抗値を測定することができなかった。
(比較例4)
製版条件を以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして、製版、及び、印刷を行った。
<製版条件>
幅1,000mm、外径200mm、内径100mmの鉄製ロール表面に電気銅メッキを行った(メッキ厚80μm)。
その表面に、ポジ型感光液TSER−2104((株)シンクラボラトリー製)を厚み3.5μmで塗布し、23℃で45分乾燥させ、レジスト層を形成した。
次いで、レーザー露光装置Laser−Stream−FX−1300((株)シンクラボラトリー製)を用い、露光パワー230mJ/cm、シリンダ回転数200rpmで露光した。画像パターンは、L(ライン幅)は装置限界の4μmとし、L(ライン)/S(スペース)=4μm/300μmの凹線とした(ロールの両端から35mmは凹線を形成しない余白部分とした)。
露光後、TLD現像液((株)シンクラボラトリー製)を用いて、25℃で80秒間回転浸漬現像を行った。
現像後、スプレー式エッチング装置で塩化第二銅水溶液を噴霧して37℃でエッチング後の凹部幅が約5μmとなるように、銅をエッチングした。その後、水洗、乾燥後、未露光部のレジスト層を剥離し、全表面が銅となったロールを得た。このときの凹部深さは、0.5μmであった。
その後、表面硬度を付与するために、電気クロムメッキを行い(メッキ厚1μm)、印刷版を得た。
(比較例5)
製版条件を以下のように変更した以外は、実施例1と同様にして、製版、及び、印刷を行った。
<製版条件>
次のようにして、レジスト組成物を作製した。ニトロセルロースワニス40部、カーボンブラック(コロンビアンケミカル社製ラーベン780ウルトラパウダー)10部、酢酸エチル5部をディスパーで混合した後、アイガーミルで混練しミルベースを作製した。これに、ポリエステル樹脂ワニス6部、可塑剤としてヒマシ油4部、希釈溶剤として酢酸エチル/トルエン/イソプロピルアルコール(混合割合:40/40/20)35部を加えてレジスト組成物とした。
上記レジスト組成物に、ザーンカップNo.3で15秒になるように上記希釈溶剤を加え、塗布液とした。
幅1,000mm、外径200mm、内径100mmの鉄製ロール表面に電気銅メッキを行った(メッキ厚80μm)。
その表面に、上記塗布液を塗布し、23℃で45分乾燥させた。乾燥後のレジスト膜厚は3μmであった。
次いで、レーザー露光装置Digilas(Schepers社製)を用い波長1064nmのNd:YAGレーザーを照射してレジスト層のアブレーションを行った。画像パターンは、L(ライン幅)は装置限界の4μmとし、L(ライン)/S(スペース)=4μm/300μmの凹線とした(ロールの両端から35mmは凹線を形成しない余白部分とした)。
露光後、スプレー式エッチング装置で塩化第二銅水溶液を噴霧して37℃でエッチング後の凹部幅が約5μmとなるように、銅をエッチングした。その後、水洗、乾燥した。
非アブレーション部のレジスト層を、上記レジスト組成物の作製で使用した希釈溶剤を使用して剥離し、全表面が銅となったロールを得た。このときの凹部深さは、0.5μmであった。
その後、表面硬度を付与するために、電気クロムメッキを行い(メッキ厚1μm)、印刷版を得た。
<評価>
断線の有無の確認、線幅の測定、及び、線幅のばらつきの測定は、基材上の印刷線の線幅を3CCDカラーコンフォーカル顕微鏡(レーザーテック(株)製OPTELICS)を用いて行った。
線幅の測定は、円周方向に6点測定し、平均値を求めた。
線幅のばらつきの測定は、全領域における線幅の最大値と最小値との差を求め、その値をばらつきとした。
シート抵抗値は、抵抗率計(三菱化学(株)製ロレスターGX MCP−T700)を用いて、JIS K7194に準じて測定した。
透過率(光透過性)は、ヘイズメーター(日本電色工業(株)製NDH4000)を用いて、JIS K7361−1に準じて測定した。
評価結果をまとめて表1に示す。
表1の結果から明らかなように、実施例1〜実施例11により得られた導電性パターンは、断線が少なく、光透過性に優れたものであった。
また、実施例1〜実施例11により得られた導電性パターンは、線幅の細い凹部を形成することができており、また、その線幅のばらつきも小さく、シート抵抗値も小さい値であった。
なお、比較例1及び比較例2では、エッチング時のサイドエッチ効果により線幅が大きくなり、かつエッチング時のばらつきにより線幅ばらつきが大きくなった。また、線幅を細く設定した比較例4及び比較例5では、凹部深さが不十分のため基材への導電性インク転写量が不十分となり、断線が認められた。
10:凹線、12:金属層、14:凹線の線幅、16:凹線の深さ、100:印刷版、102:金属板、104:切削部分、106:凹線、108:図4における模式拡大部分、L:凹線106の線幅、L:2つの凹線106間の距離

Claims (13)

  1. 切削により形成された凹線を表面に有する印刷版を準備する工程、
    前記凹線の凹部に導電性インクを保持する工程、
    前記凹部に保持された導電性インクを基材に転写する工程、及び、
    前記基材に転写された導電性インクを焼結する工程を含む
    導電性パターン形成方法。
  2. 前記凹線が、バイトを使用した切削により形成された凹線である請求項1に記載の導電性パターン形成方法。
  3. 前記バイトが切削時に、前記印刷版の切削される面に対し垂直な方向において、一定周波数で振動しない請求項2に記載の導電性パターン形成方法。
  4. 前記印刷版が、金属版である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の導電性パターン形成方法。
  5. 前記金属版が、金属ロールである請求項4に記載の導電性パターン形成方法。
  6. 前記凹線が、線幅10μm以下の凹線を含む請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の導電性パターン形成方法。
  7. 前記保持する工程、前記転写する工程及び前記焼結する工程を、1回の基材の送り出しから巻き取りまでの間に行う請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の導電性パターン形成方法。
  8. 前記焼結する工程において、熱及び光よりなる群から選ばれた少なくとも1つにより焼結を行う請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の導電性パターン形成方法。
  9. 前記焼結する工程において、80℃〜200℃の温度の加熱により焼結を行う請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の導電性パターン形成方法。
  10. 前記導電性インクの体積抵抗値が、20μΩ・cm以下である請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の導電性パターン形成方法。
  11. 前記導電性インクが、銀ナノ粒子を含む導電性インクである請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の導電性パターン形成方法。
  12. 切削により形成された凹線を表面に有する
    導電性パターン形成用印刷版。
  13. 印刷版原版を準備する工程、及び、
    切削により前記印刷版原版の表面に凹線を形成する工程を含む
    導電性パターン形成用印刷版の製造方法。
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