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JP2018199760A - 変性ポリオレフィン - Google Patents

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JP2018199760A
JP2018199760A JP2017104036A JP2017104036A JP2018199760A JP 2018199760 A JP2018199760 A JP 2018199760A JP 2017104036 A JP2017104036 A JP 2017104036A JP 2017104036 A JP2017104036 A JP 2017104036A JP 2018199760 A JP2018199760 A JP 2018199760A
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polyolefin
acid
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polyolefin resin
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晋太郎 樋口
Shintaro Higuchi
晋太郎 樋口
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Sanyo Chemical Industries Ltd
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Sanyo Chemical Industries Ltd
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Abstract

【課題】 ポリオレフィン樹脂に炭素繊維及びガラス繊維等の繊維状物質との優れた接着性を付与する変性ポリオレフィン並びに優れた引張強度及び曲げ弾性率等の機械的強度を有する成形品を得ることができる繊維状物質含有ポリオレフィン樹脂組成物を提供する。
【解決手段】 炭素数1,000個当たり1〜20個の二重結合を有するポリオレフィン(A)とエポキシ基含有ビニル系モノマー(b1)を含有するモノマー成分(B)とのラジカル反応物であり、(A)と(B)が共重合した構造及び/又は(A)に(B)がグラフトした構造を有する変性ポリオレフィン(X)。
【選択図】なし

Description

本発明は、変性ポリオレフィン並びに前記変性ポリオレフィンとポリオレフィン樹脂及び繊維状物質を含有してなるポリオレフィン樹脂組成物に関する。
ポリオレフィン系樹脂をマトリックスとした繊維強化複合材料は機械的強度及び耐熱性寸法安定性等に優れるため、自動車部品、電気部品及び各種工業部品に広く用いられており、従来、更なる物性向上のため、マトリックス樹脂と繊維状物質の接着性向上に関する検討が行われている。
ポリオレフィン樹脂と繊維状物質との接着性を向上させる方法としては、無水マレイン酸等の不飽和カルボン酸やその誘導体で変性したポリオレフィンを使用する方法が、ガラス繊維(例えば、特許文献1及び2参照)や炭素繊維(例えば、特許文献3及び4参照)に対して検討されている。
しかしながら、構造部材等の高強度が求められる用途においては、上記技術では十分ではなく、さらなる機械的強度の向上が求められている。
特開昭48−56739号公報 特公昭49−15467号公報 特開2003−277525号公報 特開2005−213478号公報
本発明の目的は、ポリオレフィン樹脂に炭素繊維及びガラス繊維等の繊維状物質との優れた接着性を付与する変性ポリオレフィン並びに優れた引張強度及び曲げ弾性率等の機械的強度を有する成形品を得ることができる繊維状物質含有ポリオレフィン樹脂組成物を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。即ち、本発明は、炭素数1,000個当たり1〜20個の二重結合を有するポリオレフィン(A)とエポキシ基含有ビニル系モノマー(b1)を含有するモノマー成分(B)とのラジカル反応物であり、(A)と(B)が共重合した構造及び/又は(A)に(B)がグラフトした構造を有する変性ポリオレフィン(X);
前記変性ポリオレフィン(X)、ポリオレフィン樹脂(D)及び繊維状物質(E)を含有してなるポリオレフィン樹脂組成物(Y);前記ポリオレフィン樹脂組成物(Y)を成形してなる成形品;前記成形品に塗装及び/又は印刷を施してなる成形物品である。
本発明の変性ポリオレフィン(X)は以下の効果を奏する。
(1)本発明の変性ポリオレフィンは、ポリオレフィン樹脂と繊維状物質との接着性向上効果に優れる。
(2)本発明の変性ポリオレフィン、ポリオレフィン樹脂、繊維状物質を含有してなるポリオレフィン樹脂組成物の成形品は、機械的強度(引張強度及び曲げ弾性率等)に優れる。
本発明の変性ポリオレフィン(X)は、炭素数1,000個当たり1〜20個の二重結合を有するポリオレフィン(A)とエポキシ基含有ビニル系モノマー(b1)を含有するモノマー成分(B)とをラジカル反応させて得られ、(A)と(B)が共重合した構造及び/又は(A)に(B)がグラフトした構造を有する。
[ポリオレフィン(A)]
本発明における炭素数1,000個当たり1〜20個の二重結合を有するポリオレフィン(A)は、下記ポリオレフィン(A0)を熱的減成法(以下において熱減成法ということがあり、例えば特公昭43−9368号公報、特公昭44−29742号公報、特公平6−70094号公報に記載の製造方法)により得られたものであることが好ましい。
熱減成法としては、前記ポリオレフィン(A0)を(1)有機過酸化物不存在下、好ましくは300〜450℃で0.5〜10時間、熱減成する方法及び(2)有機過酸化物[例えば2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン]存在下、好ましくは180〜300℃で0.5〜10時間、熱減成する方法等が挙げられる。
これらの内、得られる変性ポリオレフィン(X)の改質特性の観点から好ましいのは、分子末端及び/又は分子鎖中の二重結合数のより多いものが得やすい(1)の方法である。
本発明におけるポリオレフィン(A0)としては、オレフィンの1種又は2種以上の(共)重合体及びオレフィンの1種又は2種以上と他の単量体の1種又は2種以上との共重合体が挙げられる。 上記オレフィンとしては、炭素数(以下、Cと略記することがある)2〜30のアルケン、例えばエチレン、プロピレン、1−又は2−ブテン及びイソブテン並びにC5〜30のα−オレフィン(1−ヘキセン、1−デセン及び1−ドデセン等);他の単量体には、オレフィンとの共重合性を有するC4〜30の不飽和単量体、例えば、酢酸ビニルが挙げられる。
(A0)の具体例としては、エチレン単位含有(プロピレン単位非含有)(共)重合体、例えば高、中又は低密度ポリエチレン及びエチレンとC4〜30の不飽和単量体[ブテン(1−ブテン等)、C5〜30のα−オレフィン(1−ヘキセン及び1−ドデセン等)及び酢酸ビニル等]との共重合体[重量比はポリオレフィン樹脂組成物の成形性及び(A)の分子末端及び/又は分子鎖中の二重結合量の観点から好ましくは30:70〜99:1、更に好ましくは50:50〜95:5]等;プロピレン単位含有(エチレン単位非含有)(共)重合体、例えばポリプロピレン、プロピレンとC4〜30の不飽和単量体(前記に同じ)との共重合体(重量比は前記に同じ);エチレン/プロピレン共重合体(重量比はポリオレフィン樹脂組成物の成形性及び(A)の分子末端及び/又は分子鎖中の二重結合量の観点から、好ましくは0.5:99.5〜30:70、更に好ましくは2:98〜20:80);C4以上のオレフィンの(共)重合体、例えばポリブテンが挙げられる。
これらの内、工業的な観点から好ましいのはポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン/プロピレン共重合体及びプロピレン/C4〜30の不飽和単量体共重合体、更に好ましいのはポリエチレン、エチレン/プロピレン共重合体及びプロピレン/C4〜30の不飽和単量体共重合体である。尚、(A0)は1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
(A0)の数量平均分子量(以下、Mnと略記)は、後述する成形品の機械的強度及びポリオレフィン(A)の生産性の観点から、好ましくは100,000〜2,000,000、更に好ましくは150,000〜1,500,000、特に好ましくは200,000〜1,000,000である。
本発明におけるMnは、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)法により以下の条件で測定される。
装置 :高温ゲルパーミエイションクロマトグラフ
[「Alliance GPC V2000」、Waters(株)製]
検出装置 :屈折率検出器
溶媒 :オルトジクロロベンゼン
基準物質 :ポリスチレン
サンプル濃度:3mg/ml
カラム固定相:PLgel 10μm、MIXED−B 2本直列
[ポリマーラボラトリーズ(株)製]
カラム温度 :135℃
(A)は、モノマー成分(B)との反応性の観点から分子末端及び/又は分子鎖中に二重結合を有することが好ましい。
(A)の炭素1,000個(炭素数1,000個ともいう)当たりの二重結合数は、(B)との反応性の観点から、1〜20個、好ましくは3.0〜20個、更に好ましくは3.2〜18個、特に好ましくは3.5〜15個である。
本発明における二重結合数は、(A)の1H−NMR(核磁気共鳴)分光法のスペクトルから求めることができる。
即ち、スペクトル中のピークを帰属し、(A)の4.5〜6ppmにおける二重結合由来の積分値及び(A)由来の積分値から、(A)の二重結合数と(A)の炭素数の相対値を求め、(A)の炭素1,000個当たりの二重結合数を算出する。
(A)のMnは、1,200〜200,000、好ましくは4,000〜20,0000である。Mnが1,200未満では後述のポリオレフィン樹脂組成物(Y)の成形品の機械的強度が劣り、Mnが200,000超では後述の変性ポリオレフィン(X)変性効率に劣る。
[モノマー成分(B)]
本発明におけるモノマー成分(B)は、必須成分としてエポキシ基含有ビニル系モノマー(b1)を含有する。エポキシ基含有ビニル系モノマーのグラフト効率を高めるために、更に任意成分として以下のエポキシ基を含有しないビニル系モノマー(b2)〜(b5)を含有してもよい。
本発明におけるエポキシ基含有ビニル系モノマー(b1)は、重合性不飽和基を1個以上有するC3〜30のエポキシドである。(b1)としてはグリシジル(メタ)アクリレート及びβ−メチルグリシジル(メタ)アクリレート等の炭素数6〜20のグリシジル基含有(メタ)アクリレート;4−ビニル−1,2−エポキシシクロヘキサン及び5−ビニル−2,3−エポキシノルボルナン等の炭素数6〜20の脂環式エポキシ基含有ビニル系モノマー、N−(4−(2,3−エポキシプロポキシ)−3,5−ジメチルフェニルメチル)アクリルアミド等の炭素数6〜20のグリシジル基含有アクリルアミド等が挙げられる。
これらの内、、ポリオレフィン(A)との重合性及び後述の変性ポリオレフィン(X)の改質効果の観点から好ましいのはグリシジル(メタ)クリレートである。
(b1)は1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
本発明におけるエポキシ基を含有しないビニル系モノマーとしては、カルボン酸(無水物)基含有ビニル系モノマー(b2)、スルホ基含有ビニル系モノマー(b3)、酸基及び酸無水物基を有しないエステル基含有ビニル系モノマー(b4)及びビニル系炭化水素(b5)等が挙げられ、1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
カルボン酸(無水物)基含有ビニル系モノマー(b2)としては、炭素数3〜30の不飽和モノカルボン酸、不飽和ジカルボン酸並びにその無水物及びそのモノアルキル(炭素数1〜24)エステル、例えば(メタ)アクリル酸、(無水)マレイン酸、マレイン酸モノアルキルエステル、フマル酸、フマル酸モノアルキルエステル、クロトン酸、イタコン酸、イタコン酸モノアルキルエステル、イタコン酸グリコールモノエステル、シトラコン酸、シトラコン酸モノアルキルエステル及び桂皮酸が挙げられる。
スルホ基含有ビニル系モノマー(b3)としては、炭素数2〜14のアルケンスルホン酸、例えばビニルスルホン酸、(メタ)アリルスルホン酸及びメチルビニルスルホン酸;スチレンスルホン酸及びその炭素数1〜24のアルキル置換体、例えばα−メチルスチレンスルホン酸等;スルホ(ヒドロキシ)アルキル(炭素数1〜8)−(メタ)アクリレート又は(メタ)アクリルアミド、例えば、スルホプロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエタンスルホン酸、3−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、2−(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸及び3−(メタ)アクリルアミド−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸;アルキル(炭素数3〜18)(メタ)アリルスルホコハク酸エステル;等が挙げられる。
酸基及び酸無水物基を有しないエステル基含有ビニル系モノマー(b4)としては、
不飽和アルコール又はヒドロキシスチレンと炭素数1〜12のモノ又はポリカルボン酸とのエステル、例えば酢酸ビニル、ビニルブチレート、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ジアリルフタレート、ジアリルアジペート、イソプロペニルアセテート、メチル−4−ビニルベンゾエート、ビニルメトキシアセテート、ビニルベンゾエート及びアセトキシスチレン;不飽和カルボン酸アルコール(炭素数1〜30)エステル、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、ヘプタデシル(メタ)アクリレート、エイコシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、メチルノルボルネン(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、エチル−α−エトキシ(メタ)アクリレート、ジ(シクロ)アルキルフマレート(2個のアルキル基は、炭素数2〜8の、直鎖又は分岐の基である)及びジ(シクロ)アルキルマレエート(2個のアルキル基は、炭素数2〜8の、直鎖又は分岐の基である);多価(2〜3)アルコール不飽和カルボン酸エステル、例えばエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート及びポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート;重合度5〜50のポリオキシアルキレン(炭素数2〜4)モノ又はポリ(2〜3)オール不飽和カルボン酸エステル、例えばポリ(オキシアルキレン)グリコール鎖(アルケレンの炭素数2〜4)を有するビニル系モノマー[ポリ(オキシエチレン)グリコール(重合度7)モノ(メタ)アクリレート、ポリ(オキシプロピレン)グリコール(重合度9)モノ(メタ)アクリレート、メチルアルコールエチレンオキシド10モル付加物(メタ)アクリレート及びラウリルアルコールエチレンオキシド30モル付加物(メタ)アクリレート;等が挙げられる。
ビニル系炭化水素(b5)としては、
(5−1)脂肪族ビニル系炭化水素:炭素数2〜20のアルケン類、例えばエチレン、プロピレン、ブテン、イソブチレン、ペンテン、ヘプテン、ジイソブチレン、オクテン、ドデセン、オクタデセン及び前記以外のα−オレフィン等;炭素数4〜20のアルカジエン類、例えばブタジエン、イソプレン、1,4−ペンタジエン、1,5−ヘキサジエン及び1,7−オクタジエン;
(5−2)脂環式ビニル系炭化水素:モノ又はジシクロアルケン及びアルカジエン類、例えばシクロヘキセン、(ジ)シクロペンタジエン、ビニルシクロヘキセン、エチリデンビシクロヘプテン及びビニルノルボルネン;テルペン類、例えばピネン及びリモネン;
(5−3)芳香族ビニル系炭化水素(炭素数8〜20):スチレン及びそのハイドロカルビル(アルキル、シクロアルキル、アラルキル及び/又はアルケニル)置換体、例えばα−メチルスチレン、ビニルトルエン、2,4−ジメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、フェニルスチレン、シクロヘキシルスチレン、ベンジルスチレン、クロチルベンゼン、ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、ジビニルキシレン及びトリビニルベンゼン;ビニルナフタレン;等が挙げられる。
[変性ポリオレフィン(X)]
ポリオレフィン(A)とモノマー成分(B)とをラジカル開始剤(C)の存在下で反応させて、(A)と(B)が共重合した構造及び/又は(A)に(B)がグラフトした構造を有する変性ポリオレフィン(X)が得られる。
ラジカル開始剤(C)としては、例えばアゾ化合物[アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスイソバレロニトリル及び1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)等]、過酸化物〔単官能(分子内にパーオキシド基を1個有するもの)(ベンゾイルパーオキシド、ジ−t−ブチルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド及びジクミルパーオキシド等)及び多官能(分子内にパーオキシド基を2個以上有するもの)[2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパン、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサヒドロテレフタレート、ジアリルパーオキシジカーボネート及びα,α’−ビス(t−ブチルパーオキサイド−m−イソプロピル)ベンゼン等]〕等が挙げられる。
これらの内、(A)と(B)の反応性の観点から好ましいのは、過酸化物、更に好ましいのはジ−t−ブチルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、ジクミルパーオキシド及びα,α‘−ビス(t−ブチルパーオキサイド−m−イソプロピル)ベンゼンである。
(C)の使用量は、反応性及び副反応抑制の観点から、(A)及び(B)の合計重量に基づいて好ましくは0.05〜10%、更に好ましくは0.2〜5%、特に好ましくは0.3〜3%である。
本発明の酸変性ポリオフィン(X)の具体的な製造方法としては、以下の[1]及び[2]の方法が挙げられる。
[1](A)及び(B)を適当な有機溶媒[C3〜18、例えば炭化水素(ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ドデカン、ベンゼン、トルエン及びキシレン等)、ハロゲン化炭化水素(ジ−、トリ−又はテトラクロロエタン及びジクロロブタン等)、ケトン(アセトン、メチルエチルケトン及びジ−t−ブチルケトン等)、エーテル(エチル−n−プロピルエーテル、ジ−n−ブチルエーテル、ジ−t−ブチルエーテル及びジオキサン等)]に懸濁あるいは溶解させ、これに(C)[又は(C)を適当な有機溶媒(上記に同じ)に溶解させた溶液]及び必要により後述の連鎖移動剤(t)、重合禁止剤(f)を加えて加熱撹拌する方法(溶液法);
[2](A)、(B)、(C)及び必要により(t)、(f)を予め混合し、押出機、バンバリーミキサー、ニーダ等を用いて溶融混練する方法(溶融法)。
溶液法での反応温度は、(A)が有機溶媒に溶解する温度であればよく、(A)と(B)の反応性の観点から好ましくは50〜220℃、更に好ましくは110〜210℃、特に好ましくは120〜180℃である。
また、溶融法での反応温度は、(A)が溶融する温度であればよく、(A)と(B)の反応性及び反応生成物の分解温度の観点から好ましくは120〜260℃、更に好ましくは130〜240℃である。
前記連鎖移動剤(t)としては、例えばアルコール(C1〜24、例えばメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−ブタノール及びアリルアルコール);チオール(C1〜24、例えばエチルチオール、プロピオチオール、1−及び2−ブチルチオール及び1−オクチルチオール);アルデヒド(C2〜18、例えば2−メチル−2−プロピルアルデヒド、1−及び2−ブチルアルデヒド及び1−ペンチルアルデヒド);フェノール(C6〜36、例えばフェノール及びo−、m−又はp−クレゾール);アミン(C3〜24、例えばジエチルメチルアミン、トリエチルアミン及びジフェニルアミン);ジスルフィド(C2〜24、例えばジエチルジスルフィド及びジ−1−プロピルジスルフィド)が挙げられる。(t)の使用量は、(A)及び(B)の合計重量に基づいて好ましくは30%以下、(A)と(B)の反応性の観点から更に好ましくは0.1〜20%である。
前記重合禁止剤(f)としては、カテコール(C6〜36、例えば2−メチル−2−プロピルカテコール)、キノン(C6〜24、例えばp−ベンゾキノン)、ヒドラジン(C2〜36、例えば1,3,5−トリフェニルヒドラジン)、ニトロ化合物(C3〜24、例えばニトロベンゼン)及び安定化ラジカル[C5〜36、例えば1,1−ジフェニル−2−ピクリルヒドラジル(DPPH)及び2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシド(TEMPO)]が挙げられる。
(f)の使用量は、(A)及び(B)の合計重量に基づいて好ましくは5%以下、(A)及び(B)の安定性及び重合性の観点から更に好ましくは0.01〜0.5%である。
(X)中の(A)と(B)の重量比[(A):(B)]は、成形品の機械的強度及び後述の変性ポリオレフィン(X)の改質特性の観点から好ましくは80:20〜99.5:0.5、更に好ましくは85:15〜99:1である。
変性ポリオレフィン(X)のMnは、成形品の機械的強度及び(X)の改質特性の観点から、好ましくは3,000〜120,000、更に好ましくは4,000〜110,000、特に好ましくは5,000〜100,000である。
[ポリオレフィン樹脂組成物(Y)]
本発明のポリオレフィン樹脂組成物(Y)は、変性ポリオレフィン(X)、ポリオレフィン樹脂(D)及び繊維状物質(E)を含有してなる。
本発明におけるポリオレフィン樹脂(D)としては、前記ポリオレフィン(A0)と同様のものが挙げられる。
本発明における繊維状物質(E)としては、炭素繊維、ガラス繊維、アルミナ繊維、セラミック繊維、岩石繊維、スラッグ繊維及びアラミド繊維等が挙げられ、成形品の機械的強度の観点から、好ましいのは炭素繊維及びガラス繊維である。これらの繊維は1種を単独で用いても2種以上を併用してもよい。
炭素繊維としては、各種炭素繊維、例えばポリアクリロニトリル、レーヨン、ピッチ、炭化水素ガス等を原料とする炭素繊維、黒鉛繊維並びにこれらにニッケル、アルミニウム及び銅等の金属をコーティングした金属被覆炭素繊維等が挙げられる。
これらの内、機械的強度の観点から好ましいのはポリアクリロニトリル系炭素繊維及びこれに金属をコーティングした金属被覆炭素繊維である。
ガラス繊維の具体例としては、ガラスロービング、ガラスチョップドストランド、ガラスミルドファイバー、ガラスステープル及びガラスクロス等が挙げられる。
(E)の形状については特に限定されないが、(E)の繊維径は成形品の機械的強度及び成形性の観点から、好ましくは1〜1,000μm、更に好ましくは3〜500μmである。また、(E)の繊維長は成形品の機械的強度及び成形性の観点から、好ましくは1〜100mm、更に好ましくは2〜50mmである。
(Y)における(E)に対する(X)の重量比率は、(E)と(X)の接着性及び成形品の機械的強度の観点から好ましくは0.1〜40重量%、更に好ましくは0.3〜30重量%、特に好ましくは0.5〜20重量%である。
本発明のポリオレフィン樹脂組成物(Y)は、本発明の効果を阻害しない範囲で必要により更に種々の添加剤(F)を含有させることができる。
(F)としては、着色剤(F1)、難燃剤(F2)、充填剤(F3)、滑剤(F4)、帯電防止剤(F5)、(X)以外の分散剤(F6)、酸化防止剤(F7)及び紫外線吸収剤(F8)等が挙げられる。
着色剤(F1)としては顔料及び染料が挙げられる。
顔料としては、無機顔料(アルミナホワイト及びグラファイト等);有機顔料(アゾレーキ系等)が挙げられる。
染料としては、アゾ系染料及びアントラキノン系染料等が挙げられる。
難燃剤(F2)としては、有機難燃剤〔含窒素化合物[尿素化合物、グアニジン化合物等の塩等]、含硫黄化合物[硫酸エステル、スルファミン酸及びそれらの塩、エステル並びにアミド等]、含珪素化合物[ポリオルガノシロキサン等]及び含リン系[リン酸エステル等]等〕;無機難燃剤〔三酸化アンチモン、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム及びポリリン酸アンモニム等〕等が挙げられる。
充填剤(F3)としては、炭酸塩(炭酸マグネシウム及び炭酸カルシウム等)、硫酸塩(硫酸アルミニウム等)、亜硫酸塩(亜硫酸カルシウム等)、金属硫化物(二硫化モリブデン等)、珪酸塩(珪酸アルミニウム等)、珪藻土、珪石粉、タルク、シリカ、ゼオライト、木質材料(木粉等)及びこれらの混合物等が挙げられる。
滑剤(F4)としては、ワックス(カルナバロウワックス等)、高級脂肪酸(ステアリン酸等)、高級アルコール(ステアリルアルコール等)及び高級脂肪酸アミド(ステアリン酸アミド等)等が挙げられる。
帯電防止剤(F5)としては、下記並びに米国特許第3,929,678及び4,331,447号明細書に記載の、非イオン性、カチオン性、アニオン性又は両性の界面活性剤が挙げられる。
(1)非イオン性界面活性剤
アルキレンオキシド(以下、AOと略記)付加型ノニオニックス、例えば疎水性基(C8〜24又はそれ以上)を有する活性水素原子含有化合物[飽和及び不飽和の、高級アルコール(C8〜18)、高級脂肪族アミン(C8〜24)及び高級脂肪酸(C8〜24)等]の(ポリ)オキシアルキレン誘導体(AO付加物及びポリアルキレングリコールの高級脂肪酸モノ−又はジ−エステル);多価アルコール(C3〜60)の高級脂肪酸(C8〜24)エステルの(ポリ)オキシアルキレン誘導体(ツイーン型ノニオニックス等);高級脂肪酸(上記)の(アルカノール)アミドの(ポリ)オキシアルキレン誘導体;多価アルコール(上記)アルキル(C3〜60)エーテルの(ポリ)オキシアルキレン誘導体;及びポリオキシプロピレンポリオール[多価アルコール及びポリアミン(C2〜10)のポリオキシプロピレン誘導体(プルロニック型及びテトロニック型ノニオニックス)];多価アルコール(上記)型ノニオニックス(例えば多価アルコールの脂肪酸エステル、多価アルコールアルキル(C3〜60)エーテル及び脂肪酸アルカノールアミド);並びに、アミンオキシド型ノニオニックス[例えば(ヒドロキシ)アルキル(C10〜18)ジ(ヒドロキシ)アルキル(C1〜3)アミンオキシド]。
(2)カチオン性界面活性剤
第4級アンモニウム塩型カチオニックス[テトラアルキルアンモニウム塩(C11〜100)アルキル(C8〜18)トリメチルアンモニウム塩及びジアルキル(C8〜18)ジメチルアンモニウム塩等];トリアルキルベンジルアンモニウム塩(C17〜80)(ラウリルジメチルベンジルアンモニウム塩等);アルキル(C8〜60)ピリジニウム塩(セチルピリジニウム塩等);(ポリ)オキシアルキレン(C2〜4)トリアルキルアンモニウム塩(C12〜100)(ポリオキシエチレンラウリルジメチルアンモニウム塩等);及びアシル(C8〜18)アミノアルキル(C2〜4)若しくはアシル(C8〜18)オキシアルキル(C2〜4)トリ[(ヒドロキシ)アルキル(C1〜4)]アンモニウム塩(サパミン型4級アンモニウム塩)[これらの塩には、例えばハライド(クロライド、ブロマイド等)、アルキルサルフェート(メトサルフェート等)及び有機酸(下記)の塩が含まれる];並びにアミン塩型カチオニックス:1〜3級アミン〔例えば高級脂肪族アミン(C12〜60)、脂肪族アミン(メチルアミン及びジエチルアミン等)のポリオキシアルキレン誘導体[エチレンオキシド(以下EOと略記)付加物等]及びアシルアミノアルキル若しくはアシルオキシアルキル(上記)ジ(ヒドロキシ)アルキル(上記)アミン(ステアロイロキシエチルジヒドロキシエチルアミン、ステアラミドエチルジエチルアミン等)〕の、無機酸(塩酸、硫酸、硝酸及びリン酸等)塩及び有機酸(C2〜22)塩。
(3)アニオン性界面活性剤
高級脂肪酸(上記)塩(ラウリル酸ナトリウム等)、エーテルカルボン酸[EO(1〜10モル)付加物のカルボキシメチル化物等]及びそれらの塩;硫酸エステル塩(アルキル及びアルキルエーテルサルフェート等)、硫酸化油、硫酸化脂肪酸エステル及び硫酸化オレフィン;スルホン酸塩[アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、スルホコハク酸ジアルキルエステル型、α−オレフィン(C12〜18)スルホン酸塩、N−アシル−N−メチルタウリン(イゲポンT型等)等];並びにリン酸エステル塩等(アルキル、アルキルエーテル及びアルキルフェニルエーテルホスフェート等)。
(4)両性界面活性剤:
カルボン酸(塩)型アンフォテリックス[アミノ酸型アンフォテリックス(ラウリルアミノプロピオン酸(塩)等)及びベタイン型アンフォテリックス(アルキルジメチルベタイン及びアルキルジヒドロキシエチルベタイン等)等];硫酸エステル(塩)型アンフォテリックス[ラウリルアミンの硫酸エステル(塩)、ヒドロキシエチルイミダゾリン硫酸エステル(塩)等];スルホン酸(塩)型アンフォテリックス[ペンタデシルスルホタウリン及びイミダゾリンスルホン酸(塩)等];並びにリン酸エステル(塩)型アンフォテリックス等[グリセリンラウリル酸エステルのリン酸エステル(塩)等]。
上記のアニオン性及び両性界面活性剤における塩としては、金属塩、例えばアルカリ金属(リチウム、ナトリウム及びカリウム等)、アルカリ土類金属(カルシウム及びマグネシウム等)及びIIB族金属(亜鉛等)の塩;アンモニウム塩;並びにアミン塩及び4級アンモニウム塩が挙げられる。
分散剤(F6)としては、Mn1,000〜20,000のポリマー、例えばビニル樹脂〔ポリオレフィン(ポリエチレン及びポリプロピレン等)、変性ポリオレフィン[酸化ポリエチレン(ポリエチレンをオゾン等で酸化し、カルボキシル基、カルボニル基及び/又は水酸基等を導入したもの)等]及び上記ポリオレフィン以外のビニル樹脂〔ポリハロゲン化ビニル[ポリ塩化ビニル及びポリ臭化ビニル等]、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリメチルビニルエーテル、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリル酸エステル[ポリ(メタ)アクリル酸メチル等]及びスチレン樹脂[ポリスチレン、アクリロニトリル/スチレン(AS)樹脂等〕等〕;ポリエステル樹脂[ポリエチレンテレフタレート等]、ポリアミド樹脂[6,6−ナイロン及び12−ナイロン等]、ポリエーテル樹脂[ポリエーテルサルフォン等]、ポリカーボネート樹脂[ビスフェノールAとホスゲンの重縮合物等]及びそれらのブロック共重合体等が挙げられる。
酸化防止剤(F7)としては、ヒンダードフェノール化合物[p−t−アミルフェノール・ホルムアルデヒド樹脂、ノルジヒドログアヤレチック酸(NDGA)、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)、2−t−ブチル−4−メトキシフェノール(BHA)、6−t−ブチル−2,4,−ジメチルフェノール(24M6B)及び2,6−ジ−t−ブチルフェノール(26B)等];含イオウ化合物[N,N’−ジフェニルチオウレア及びジミリスチルチオジプロピオネート等];含リン化合物[2−t−ブチル−α−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−p−クメニルビス(p−ノニルフェニル)ホスファイト及びジオクタデシル−4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルベンジルホスホネート等]等が挙げられる。
紫外線吸収剤(F8)としては、サリチレート化合物[フェニルサリチレート等];ベンゾフェノン化合物[2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン等];ベンゾトリアゾール化合物[2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)−ベンゾトリアゾール等]等が挙げられる。
ポリオレフィン樹脂組成物(Y)中の(F)全体の含有量は、(Y)の全重量に基づいて、好ましくは20%以下、各(F)の機能発現の観点から更に好ましくは0.05〜10%、特に好ましくは0.1〜5%である。
(Y)の全重量に基づく各添加剤の使用量は、(F1)は好ましくは5%以下、更に好ましくは0.1〜3%;(F2)は好ましくは8%以下、更に好ましくは1〜3%;(F3)は好ましくは5%以下、更に好ましくは0.1〜1%;(F4)は好ましくは8%以下、更に好ましくは1〜5%;(F5)は好ましくは8%以下、更に好ましくは1〜3%;(F6)は好ましくは1%以下、更に好ましくは0.1〜0.5%;(F7)は好ましくは2%以下、更に好ましくは0.05〜0.5%;(F8)は好ましくは2%以下、更に好ましくは0.05〜0.5%である。
上記(F1)〜(F8)の間で添加剤が同一で重複する場合は、それぞれの添加剤が該当する添加効果を奏する量をそのまま使用するのではなく、他の添加剤としての効果も同時に得られることをも考慮し、使用目的に応じて使用量を調整する。
本発明のポリオレフィン樹脂組成物(Y)の製造方法としては、(1)前記(X)、(D)、(E)及び必要により(F)を一括混合してポリオレフィン樹脂組成物(Y)とする方法(一括法);(2)(D)の一部、(X)の全量及び必要により(F)の一部若しくは全量を混合して高濃度の(X)を含有するマスターバッチポリオレフィン樹脂組成物を一旦作製し、その後残りの(D)、(E)及び必要により(F)の残りを加えて混合してポリオレフィン樹脂組成物(Y)とする方法(マスターバッチ法)が挙げられる。(X)の混合効率の観点から好ましいのは(2)の方法である。
前記のポリオレフィン樹脂組成物(Y)の製造方法における具体的な混合方法としては、
(i)混合する各成分を、例えば粉体混合機〔「ヘンシェルミキサー」[商品名「ヘンシェルミキサーFM150L/B」、三井鉱山(株)、社名変更後は日本コークス工業(株)製]、「ナウターミキサー」[商品名「ナウターミキサーDBX3000RX」、ホソカワミクロン(株)製]及び「バンバリーミキサー」[商品名「MIXTRON BB−16MIXER」、(株)神戸製鋼所製]等〕で混合した後、溶融混練装置[バッチ混練機及び連続混練機(単軸混練機、二軸混練機等)等]を使用して、好ましくは120〜220℃で2〜30分間混練する方法;
(ii)混合する各成分をあらかじめ粉体混合することなく、上記と同様の溶融混練装置を使用して同様の条件で直接混練する方法が挙げられる。
これらの方法の内、混合効率の観点から(i)の方法が好ましい。
本発明のポリオレフィン樹脂組成物(Y)は、繊維状物質(E)の分散性に優れ、(Y)を用いた成形品は機械的強度及び熱的特性に優れる。成形品の機械的強度は後述の引張強度、曲げ強度及び曲げ弾性率等により評価できる。
[成形品及び成形物品]
本発明の成形品は、前記ポリオレフィン樹脂組成物(Y)を成形してなる。
成形方法としては、射出成形、圧縮成形、カレンダ成形、スラッシュ成形、回転成形、押出成形、ブロー成形及びフィルム成形(キャスト法、テンター法及びインフレーション法等)等が挙げられ、目的に応じて単層成形、多層成形あるいは発泡成形等の手段も取り入れた任意の方法で成形できる。成形品の形態としては、板状、シート状、フィルム、織物及び繊維(不織布等も含む)等が挙げられる。
本発明の成形品は、優れた機械的強度を有すると共に、良好な塗装性及び印刷性を有し、成形品に塗装及び/又は印刷を施すことにより成形物品が得られる。
成形品を塗装する方法としては、例えばエアスプレー塗装、エアレススプレー塗装、静電スプレー塗装、浸漬塗装、ローラー塗装及び刷毛塗り等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
塗料としては、例えば、ポリエステルメラミン樹脂塗料、エポキシメラミン樹脂塗料、アクリルメラミン樹脂塗料及びアクリルウレタン樹脂塗料等のプラスチックの塗装に一般に用いられる塗料が挙げられ、これらのいわゆる極性の比較的高い塗料でも、また極性の低い塗料(オレフィン系等)でも使用することができる。
塗装膜厚(乾燥膜厚)は、目的に応じて適宜選択することができるが好ましくは10〜50μmである。
また、成形品又は成形品に塗装を施した上に更に印刷する方法としては、一般的にプラスチックの印刷に用いられている印刷法であればいずれも用いることができ、例えばグラビア印刷、フレキソ印刷、スクリーン印刷、パッド印刷、ドライオフセット印刷及びオフセット印刷等が挙げられる。
印刷インキとしてはプラスチックの印刷に用いられるもの、例えばグラビアインキ、フレキソインキ、スクリーンインキ、パッドインキ、ドライオフセットインキ及びオフセットインキが使用できる。
以下実施例により本発明を更に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。実施例中の部は重量部、モル%以外の%は重量%を表す。
[ポリオレフィン(A)]
製造例1
反応容器に、プロピレン98モル%及びエチレン2モル%を構成単位とするポリオレフィン(A0−1)[商品名「サンアロマーPZA20A」、サンアロマー(株)製、Mn100,000]100部を窒素雰囲気下に仕込み、気相部分に窒素を通気しながらマントルヒーターにて加熱溶融し、撹拌しながら360℃で40分間熱減成を行い、ポリオレフィン(A−1)を得た。(A−1)の炭素1,000個当たりの分子末端及び/又はポリマー鎖中の二重結合数は1.2個、Mnは15,000であった。
製造例2
熱減成時間を40分間から100分間に変えたこと以外は製造例1と同様に行い、ポリオレフィン(A−2)を得た。(A−2)の炭素1,000個当たりの分子末端及び/又はポリマー鎖中の二重結合数は12個、Mnは1,500であった。
製造例3
熱減成時間を40分間から10分間に変えたこと以外は製造例1と同様に行い、ポリオレフィン(A−3)を得た。(A−3)の炭素1,000個当たりの分子末端及び/又はポリマー鎖中の二重結合数は0.2個、Mnは80,000であった。
製造例4
ポリオレフィン(A0−1)をプロピレン80モル%、1−ブテン20モル%を構成単位とするポリオレフィン(A0−2)[商品名「タフマーXM−5080」、三井化学(株)製、Mn90,000、以下同じ。]に代えたこと以外は製造例1と同様に行い、ポリオレフィン(A−4)を得た。(A−4)の炭素1,000個当たりの分子末端及び/又はポリマー鎖中二重結合数は1.2個、Mnは15,000であった。
製造例1〜4で用いたポリオレフィン(A0)の種類、熱減成条件及びポリオレフィン(A)の性状を表1にまとめて示す。
Figure 2018199760
[変性ポリオレフィン(X)]
実施例1
反応容器に(A−1)100部を仕込み、窒素置換後、窒素通気下に180℃まで加熱昇温して溶解させた。ここにグリシジルメタクリレート(B−1)10部を加え均一に混合したのち、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキサイド−m−イソプロピル)ベンゼン[商品名「パーブチルP」、日油(株)製](C−1)1部をキシレン5部に溶解させた溶液を10分間で滴下した後、180℃で3時間撹拌を続けた。その後、減圧下(1.5kPa、以下同じ。)でキシレン及び未反応のグリシジルメタクリレートを留去したのち反応容器から取り出した。
得られた樹脂を120℃に加熱したキシレンに溶解させたのち、そのキシレン溶液をアセトン中に滴下し再沈殿させることで、グリシジルメタクリレート単独重合体を取り除き、変性ポリオレフィン(X−1)を得た。(X−1)のMnは18,000であった。
実施例2
(A−1)を(A−2)に代えたこと以外は実施例1と同様に行い、変性ポリオレフィン(X−2)を得た。(X−2)のMnは3,500であった。
実施例3
(A−1)を(A−3)に代えたこと以外は実施例1と同様に行い、変性ポリオレフィン(X−3)を得た。(X−3)のMnは90,000であった。
実施例4
(A−1)を(A−4)に代えたこと以外は実施例1と同様に行い、変性ポリオレフィン(X−4)を得た。(X−4)のMnは18,000であった。
実施例5
(B−1)をグリシジルアクリレート(B−2)に代えたこと以外は実施例1と同様に行い、変性ポリオレフィン(X−5)を得た。(X−5)のMnは17,000であった。
実施例6
(B−1)を4−ビニル−1,2−エポキシシクロヘキサン(B−3)に代えたこと以外は実施例1と同様に行い、変性ポリオレフィン(X−6)を得た。(X−6)のMnは18,000であった。
実施例7
(B−1)をN−(4−(2,3−エポキシプロポキシ)−3,5−ジメチルフェニルメチル)アクリルアミド(B−4)に代えたこと以外は実施例1と同様に行い、変性ポリオレフィン(X−7)を得た。(X−7)のMnは18,000であった。
実施例8
(A−1)100部、(B−1)10部及び(C−1)1部に加えて、メタクリル酸(B−5)10部を用いたこと以外は実施例1と同様に行い、変性ポリオレフィン(X−8)を得た。(X−8)のMnは20,000であった。
実施例9
(A−1)100部、(B−1)10部及び(C−1)1部に加えて、酢酸ビニル(B−6)10部を用いたこと以外は実施例1と同様に行い、変性ポリオレフィン(X−9)を得た。(X−9)のMnは21,000であった。
実施例10
(A−1)100部、(B−1)10部及び(C−1)1部に加えて、1−デセン(B−7)10部を用いたこと以外は実施例1と同様に行い、変性ポリオレフィン(X−10)を得た。(X−10)のMnは19,000であった。
実施例11
(A−1)100部、(B−1)10部及び(C−1)1部に加えて、スチレン(B−8)10部を用いたこと以外は実施例1と同様に行い、変性ポリオレフィン(X−11)を得た。(X−11)のMnは19,000であった。
実施例12
(C−1)をジクミルパーオキサイド[商品名「パークミルD」、日油(株)製](C−2)に代えたこと以外は実施例1と同様に行い、変性ポリオレフィン(X−12)を得た。(X−12)のMnは16,000であった。
実施例13
(C−1)1部をジt−ブチルパーオキサイド[商品名「パーブチルD」、日油(株)製](C−3)に代えたこと以外は実施例1と同様に行い、変性ポリオレフィン(X−13)を得た。(X−13)のMnは15,000であった。
実施例1〜13で用いた原料の種類及び使用量並びに得られた変性ポリオレフィンのMnを表2にまとめて示す。
Figure 2018199760
[ポリオレフィン樹脂組成物及び成形品]
実施例14〜29及び比較例1
実施例1〜13で得られた変性ポリオレフィン及び下記の使用原料[ポリオレフィン樹脂(D)及び繊維状物質(E)]を用いて、表2の配合組成(数値の単位は部)に従って、サイドフィーダー付き2軸押出機にて、220℃、100rpm、滞留時間5分の条件で溶融混練してポリオレフィン樹脂組成物を得た。各ポリオレフィン樹脂組成物について射出成形機[商品名「PS40E5ASE」、日精樹脂工業(株)]を用い、シリンダー温度220℃、金型温度50℃で成形し、所定の試験片を作製後、以下の試験方法により、引張強度、曲げ弾性率及び曲げ強度を測定した。結果を表3に示す。
<使用原料>
[ポリオレフィン樹脂(D)]
(D−1):市販のポリプロピレン[商品名「サンアロマーVMD81M」、
サンアロマー(株)製、Mn300,000]
(D−2):市販のポリエチレン[商品名「ノバテックHJ490」、
日本ポリエチレン(株)製、Mn300,000]
(D−3):市販のエチレン/プロピレン共重合体[商品名「サンアロマーPB222A
」、サンアロマー(株)製、Mn350,000]
[繊維状物質(E)]
(E−1):炭素繊維[商品名「パイロフィル TRW40 50LAJA」、三菱ケミ
カル(株)製、繊維径7μm]を繊維長5mmにカットしたもの
(E−2):ガラス繊維[商品名「230QR−483AS」、日東紡(株)製、
繊維径13μm]を繊維長5mmにカットしたもの。
<試験方法>
(1)引張強度(単位:MPa)
ASTM D638に準拠して測定した。
(2)曲げ弾性率(単位:GPa)
ASTM D790に準拠して測定した。
(3)曲げ強度(単位:MPa)
ASTM D790に準拠して測定した。
Figure 2018199760
本発明の変性ポリオレフィン(X)は、ポリオレフィン樹脂(D)に繊維状物質(E)との優れた接着性を付与し、変性ポリオレフィン(X)、ポリオレフィン樹脂(D)及び繊維状物質(E)を含有してなるポリオレフィン樹脂組成物を成形してなる成形品は、優れた機械的強度を有するため、電気・電子機器用、搬送材用、生活資材用、自動車部品用および建材用等の幅広い分野に好適に適用することができることから、極めて有用である。

Claims (7)

  1. 炭素数1,000個当たり1〜20個の二重結合を有するポリオレフィン(A)とエポキシ基含有ビニル系モノマー(b1)を含有するモノマー成分(B)とのラジカル反応物であり、(A)と(B)が共重合した構造及び/又は(A)に(B)がグラフトした構造を有する変性ポリオレフィン(X)。
  2. 前記ポリオレフィン(A)の数平均分子量が1,200〜200,000である請求項1記載の変性ポリオレフィン。
  3. 前記モノマー成分(B)が、更にカルボン酸(無水物)基含有ビニル系モノマー(b2)、スルホ基含有ビニル系モノマー(b3)、酸基及び酸無水物基を有しないエステル基含有ビニル系モノマー(b4)並びにビニル系炭化水素(b5)からなる群から選ばれる少なくとも1種のビニル系モノマーを含有する請求項1又は2記載の変性ポリオレフィン。
  4. 請求項1〜3のいずれか記載の変性ポリオレフィン(X)、ポリオレフィン樹脂(D)及び繊維状物質(E)を含有してなるポリオレフィン樹脂組成物(Y)。
  5. 前記繊維状物質(E)に対する前記変性ポリオレフィン(X)の重量比率が、0.1〜40重量%である請求項4記載のポリオレフィン樹脂組成物。
  6. 請求項4又は5記載のポリオレフィン樹脂組成物(Y)を成形してなる成形品。
  7. 請求項6記載の成形品に塗装及び/又は印刷を施してなる成形物品。
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