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JP2018194460A - 検査装置及び検査方法 - Google Patents

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JP2018194460A JP2017098921A JP2017098921A JP2018194460A JP 2018194460 A JP2018194460 A JP 2018194460A JP 2017098921 A JP2017098921 A JP 2017098921A JP 2017098921 A JP2017098921 A JP 2017098921A JP 2018194460 A JP2018194460 A JP 2018194460A
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秀人 松井
Hideto Matsui
秀人 松井
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

【課題】印刷機上で撮像された基準画像に基づく検査を行うことができ、同じく印刷機上で撮像された画像を用いることにより、印刷開始時におけるオペレータによる印刷物の検査に掛かる負担と時間を軽減することができる検査装置等を提供する。【解決手段】印刷機上でカメラが撮像した画像の一部である基準画像と、カメラが所定のタイミングで撮像した画像に基づく第1検査を実行するとともに、カメラが少なくとも印刷機の印刷開始時を含む任意のタイミングで撮像した画像と製版データに基づく第2検査を実行する。【選択図】図2

Description

本発明は、印刷物の検査を行う検査装置等に関する。
従来、印刷物の品質検査が検査装置により行われている。例えば、オフセット輪転印刷機により印刷される印刷物を印刷機上(以下、「機上」という場合がある)で検査する方法として、オペレータが問題なしと判断した印刷物を機上で撮像した撮像画像を基準画像として、非画線部については当該基準画像と検査対象である印刷物を機上で撮像した検査画像を比較することにより地汚れの不良を検出し、画線部については基準画像と検査画像を比較することにより濃度変化の不良を検出する検査方法がある。
こうした検査では、高速で印刷される印刷物を機上で全数検査する場合、基準画像と検査画像の比較処理に費やせる時間に制限があり、基準画像と検査画像の比較検査を低解像度(例えば、1画素当たり1mm四方)で行わなければならなかった。しかしながら、従来の低解像度画像の比較検査では、細部の不良を検出することができないという問題がある。
こうした問題に対して、特許文献1には、全数検査を低解像度画像を用いて行うことに加え、間欠的に一部の印刷物に対して高解像度画像を用いた比較検査を行い、高解像度画像の比較検査で検出した不良候補に関する追加の検査を低解像度画像を用いた全数検査でも行う検査方法が開示されている。
特開2015−189216号公報
特許文献1の検査方法では、高解像度画像の比較検査は間欠検査であり、全数検査は従来と同様の低解像度画像による検査であるため、高解像度画像による比較検査で不良候補が見つかり追加の検査を低解像度画像の比較検査で行ったとしても不良の発見、印刷停止までに無駄な時間と損紙が発生してしまうという問題があった。但し、この問題については、昨今の画像処理装置の進歩により、高解像度画像を用いた基準画像と検査画像の比較検査を行うことができるようになってきている。
ところで、従来の検査方法では、印刷開始時に、オペレータが色調チェック(色が正しく出ているか)、折りチェック(折りが正しく折られているかどうか)、見当チェック(CMYKの各色が正しい位置に印刷されているか)等を行い、続いて、オペレータが煽り検査による判子(刷版)チェック(判子が正しくできているかのチェック。例えば、文字が間違っていないか、判子に傷やゴミが付いていないか等のチェック)を行って問題がなければ、本番印刷及び検査装置による全数検査を開始している。つまり、従来の検査方法では、オペレータによる事前チェックの後に、検査装置による全数検査を開始する。ここで、オペレータによる事前チェックには相当の時間が掛かり、特に判子チェックには一般的に数分程度掛かり、判子チェックで不良が発見されると判子チェックの間に印刷された印刷物は廃棄しなければならず、その数は数千部に及ぶ。
本発明は、このような問題に鑑みて為されたもので、その課題の一例は、機上で撮像された基準画像に基づく検査を行うことができ、且つ、同じく機上で撮像された画像を用いることにより、印刷開始時におけるオペレータによる印刷物の検査に掛かる負担と時間を軽減することができる検査装置等を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、印刷機により印刷された絵柄を含む検査対象領域を前記印刷機上において撮像するカメラが撮像した画像の一部である基準画像と、カメラが所定のタイミングで撮像した画像を比較せしめる第1検査を実行する第1検査部と、カメラが少なくとも前記印刷機の印刷開始時を含む任意のタイミングで撮像した画像と製版データにより第2検査を実行する第2検査部と、を備えることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の検査装置であって、前記印刷機のブランケット胴は、一回転する間に所定数の同一の絵柄を印刷し、カメラが連続して撮像した前記所定数の画像を相互に比較する第3検査を実行する第3検査部を更に備えることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の検査装置であって、前記第1検査には色調に関する検査を含み、前記第2検査には色調に関する検査を含まないことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の何れか一項に記載の検査装置であって、前記第1検査に用いる前記画像及び前記基準画像と、前記第2検査に用いる前記画像及び前記製版データの解像度は、100dpi以上であることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4の何れか一項に記載の検査装置であって、前記第1検査部は、所定の期間、前記カメラが前記基準画像よりも後に撮像した全ての画像について前記第1検査を実行することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、印刷物の検査方法であって、印刷機により印刷された絵柄を含む検査対象領域を前記印刷機上において撮像するカメラが撮像した画像の一部である基準画像と、前記カメラが所定のタイミングで撮像した画像を比較せしめる第1検査を実行する第1検査工程と、カメラが少なくとも前記印刷機の印刷開始時を含む任意のタイミングで撮像した画像と製版データにより第2検査を実行する第2検査工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、機上で撮像された基準画像と当該基準画像より後に撮像された画像に基づく第1検査を行うことができる。また、同じく機上で印刷開始時を含む所定のタイミングで撮像された画像と、刷版の元データである製版データに基づく第2検査を行うことにより、印刷開始時にオペレータが判子(刷版)チェックを行わずに済ませることができ、その結果、印刷開始時におけるオペレータによる印刷物の検査に掛かる負担と時間を軽減することができ、判子(刷版)チェックで不良が発見された場合の損紙も減らすことができる。
本実施形態における印刷機Sの一例を示す図である。 本実施形態における検査装置Tの構成の一例を示すブロック図である。 本実施形態における印刷時の検査の流れの一例を示す図である。 本実施形態における検査装置Tの印刷開始時における動作一例を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、オフセット輪転印刷機に設置された検査装置に対して本発明を適用した場合の実施形態である。
[1.オフセット輪転印刷機及び検査装置の構成]
図1及び図2を用いて本実施形態におけるオフセット輪転印刷機S(以下、「印刷機S」という)及び検査装置Tの構成について説明する。
[1.1.印刷機Sの構成]
まず、図1を用いて印刷機Sの構成について説明する。印刷機Sは、多色刷りの印刷機であり、インキ色(C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック))毎に、印刷ユニットU1−U4が設けられている。印刷機Sは両面印刷機のため、各印刷ユニットU1−U4は、紙の搬送経路を挟むようにブランケット胴(上胴、下胴)が備えられ、各ブランケット胴に対して版胴(上胴、下胴)及びインキ供給装置(上胴側、下胴側)が設けられている。版胴には1シート分の絵柄の版が形成されており、ブランケット胴には2シート分の絵柄のインキが乗るようになっており、版胴が2回転するとき、ブランケット胴は1回転する(いわゆる「倍胴型のブランケット胴」)。つまり、ブランケット胴が1回転する間に2シート分の絵柄が印刷される。
印刷ユニットU1−U4の下流には乾燥機U5が設けられている。また、乾燥機U5の下流には被印刷媒体であるロール紙に印刷された絵柄(記号、図形、写真、模様等)を含む検査対象領域(絵柄を構成する画線部及び非画線部を含む。例えば、新聞の紙面1ページ)を撮像するために、表面カメラ31A及び表面照明32Aと、裏面カメラ31B及び裏面照明32Bとが設けられている。表面カメラ31A及び裏面カメラ31B(以下、まとめて「カメラ31」という場合がある)は、例えば、25μ秒毎に4096画素のライン画像を撮像が可能なラインセンサカメラであり、シート毎に絵柄が印刷されたロール紙を撮像して得られたカメラ信号を出力する。表面照明32A及び裏面照明32B(以下、まとめて「照明32」という場合がある)は、それぞれ、表面カメラ31A及び裏面カメラ31Bが高解像度画像を撮像するために充分な光を照射する。
カメラ31及び照明32が設置されている部分の更に下流には、絵柄が印刷されたロール紙を折り畳むための折り機U6が設けられている。
[1.2.検査装置Tの構成]
次に、図2を用いて検査装置Tの構成について説明する。検査装置Tは、システムコントローラ11、パイプライン画像処理部12、並列画像処理部13、表カメラ分岐ボード14、裏カメラ分岐ボード15、エンコーダ分岐ボード16、HUB17、カメラ31、照明32及びエンコーダ33を含んで構成されている。また、検査装置Tは、検査サーバ20、製版サーバSV及びオフセット印刷機Sと接続されている。
システムコントローラ11は、印刷機Sや検査装置T内部の各部から各種信号を受け取り、検査装置Tの各部を制御するPLC(Programmable logic controller)である。
パイプライン画像処理部12は、表面用と裏面用にそれぞれ2セット、合計4枚の画像処理ボード(表用画像処理ボード121A、表用画像処理ボード122A、裏用画像処理ボード121B、裏用画像処理ボード122B)を搭載している。表用画像処理ボード121Aと表用画像処理ボード122Aは交互に動作が切り替わる(裏用画像処理ボード121Bと裏用画像処理ボード122Bも同様)。各画像処理ボードは複数個の並列処理チップを搭載し、例えば、2000万×4色の画像の処理を45msec毎に行う。表用画像処理ボード121Aと表用画像処理ボード122Aは、表カメラ分岐ボード14を介して、表面カメラ31Aからカメラ信号を受け取り、エンコーダ分岐ボード16から受け取ったパルス信号に基づいて表面について100dpi以上の高解像度画像(「輪転印刷機上でカメラが撮像した画像」の一例)を生成し(具体的な生成方法については、特許3811565号公報を参照)、後述する所定の期間、高解像度画像を用いて全数検査(全ての印刷物を対象とする検査)を行う。同様に、裏用画像処理ボード121Bと裏用画像処理ボード122Bも、裏カメラ分岐ボード15を介して、裏面カメラ31Bからカメラ信号を受け取り、全数検査を行う。
次に、全数検査の内容について説明する。パイプライン画像処理部12は、予めオペレータが問題無しと判断した高解像度画像を基準画像として、全数検査開始後に撮像された画像(検査画像という場合がある)に基づいて全数検査を行う。具体的には、検査画像から基準画像を引いた差分画像や、基準画像から検査画像を引いた差分画像を、閾値画像と比較することにより不良を検出する。なお、パイプライン画像処理部12は、検査画像と基準画像を用いた検査を行う前に、検査画像について位置補正処理及び歪補正処理を行うことにより、検査精度を向上させることができる。
全数検査の検査項目は、例えば、次の8項目がある。
(1)汚れ不良:インキ、タール、油等の付着による不良。
(2)汚れヒッキー:ブランケット胴に付着したゴミ(例えば、紙粉の堆積物)がインキを吸い込み、その部分が転写されてできる汚れ不良。
(3)抜け不良:製版データ通りに、インキが乗らない欠け不良。
(4)抜けヒッキー:ゴミ(例えば、インキ滓)がブランケット胴に穴を開けてしまったことにより、穴部分にインキが乗らない欠け不良。
(5)用紙不良:ロール紙そのもの付着した汚れ不良。
(6)色調不良:製版データとは異なる濃度変動に関する不良。
(7)薄汚れ1不良:ロール紙に発生した淡い汚れ(例えば、水分調整が失敗して薄くインキが乗ってしまう汚れ)不良。
(8)薄汚れ2不良:ロール紙に発生した淡い汚れ(例えば、水分調整が失敗して薄くインキが乗ってしまう汚れ)不良。
※(7)の薄汚れ1不良については、狭い領域(例えば、1cm角)の色調の変動量の総和に基づいて検査を行い、(8)の薄汚れ2不良については、広い領域(例えば、非画線部の領域を5mm幅の短冊状に分割した領域)の色調の変動量の総和に基づいて検査を行う。色調の変動量の総和を算出することにより薄い色が積算され、薄い汚れを汚れとして検出することができる。
並列画像処理部13は、表面用と裏面用にそれぞれ1枚、合計2枚の画像処理ボード(表用画像処理ボード131A、裏用画像処理ボード131B)を搭載しており、パイプライン画像処理部12と並列に動作する。各画像処理ボードは複数個の並列処理チップを搭載し、例えば、2000万×4色の画像の処理を45msec毎に行う。表用画像処理ボード131Aは、表カメラ分岐ボード14を介して、表面カメラ31Aからカメラ信号を受け取り、エンコーダ分岐ボード16から受け取ったパルス信号に基づいて表面について100dpi以上の高解像度画像を生成し、製版データ(製版データにより表される画像)との照合検査と、倍胴間検査を行う。製版データは版胴に取り付ける刷版を生成する際の元データであり、製版データとの照合検査では、面付け、寸法、校正、版傷、ゴミ付き(版胴やブランケット胴にゴミが付いていないか)について検査を行う。
一方、倍胴間検査は、ブランケット胴が一回転する際に印刷される2枚のシート(印刷物)をそれぞれ撮像した高解像度画像(すなわち、連続する高解像度画像)を比較する検査である。例えば、画像が一致しない場合には、ブランケット胴の一部に傷やゴミが付いている不良が検出される。
なお、並列画像処理部13による検査(照合検査及び倍胴間検査)では、色調検査を検査対象外とする。色調検査を検査対象から外すことで、濃淡のはっきりしたものを検査対象とすることとなり、色を製版データと合わせる必要がなく、高速で検査することが可能となる。また、並列画像処理部13による検査は、全ての印刷物のうち所定のタイミングでカメラ31が機上で印刷物を撮像した高解像度画像により行う。
表カメラ分岐ボード14は、表面カメラ31Aからのカメラ信号を表用画像処理ボード121A、表用画像処理ボード122A、表用画像処理ボード131Aへ同時に分岐して送る。
裏カメラ分岐ボード15は、裏面カメラ31Bからのカメラ信号を裏用画像処理ボード121B、裏用画像処理ボード122B、裏用画像処理ボード131Bへ同時に分岐して送る。
エンコーダ分岐ボード16は、オフセット印刷機Sにおける版胴に取り付けられ、版胴に連動(版の回転と1:1で連動)するエンコーダ33から出力されるエンコーダパルス信号(A、B、Z相)を受信し、パイプライン画像処理部12、並列画像処理部13に0.05〜0.1mm/Pのエンコーダパルス信号(A、B、Z相)を分岐して出力する。
HUB17は、システムコントローラ11、パイプライン画像処理部12、並列画像処理部13、検査サーバ20、製版サーバSV及び印刷機SとのLAN接続用のHUBである。
検査サーバ20は、基準画像の保存、不良検出時における不良画像の保存、検査開始時や停止時における稼働記録や検査ログデータの保存といった機能を果たす。また、検査サーバ20は必要に応じてLAN経由で検査結果を閲覧する際に用いられる。製版サーバSVは、製版データ等を記憶しており、オペレータが新たな絵柄の印刷物を印刷するために印刷機Sの設定を行うと、その設定の内容を取得して、検査装置Tによる検査に必要な情報(製版データを含む)を検査装置Tに設定する。
[2.印刷時の検査の流れ]
次に、図3を用いて、印刷時の検査の流れについて説明する。まず、オペレータが印刷機Sの設定(印刷物の品目情報等の設定)を行うと、製版サーバSVによる検査装置Tの自動設定(製版データの登録等)が行われる。次いで、オペレータが印刷機Sに対して、準備印刷を開始するための準備印刷開始操作を行うと、印刷機Sが準備印刷を開始する(但し、印刷速度は通常時の半分程度に制限される)。また、印刷機Sは準備印刷開始操作を検出すると、検査装置Tに対して準備印刷開始操作が検出されたことを示す準備信号を出力する。これを受けて、検査装置Tは照合検査及び倍胴間検査を開始する。これと並行して、オペレータは準備印刷で印刷された印刷物について、色調チェック、折りチェック、見当チェックを行う。
次いで、検査装置Tの並列画像処理部13による照合検査及び倍胴間検査で不良が検出されず、且つ、オペレータによる色調チェック、折りチェック、見当チェックが問題ない場合、オペレータは印刷機Sに対して本番印刷を開始するための本番印刷開始操作を行う。印刷機Sは本番印刷開始操作を検出すると、本番印刷を開始(印刷速度が通常時の速度まで上昇する)するとともに、検査装置Tに対して本番印刷開始操作が検出されたことを示す本番信号を出力する。検査装置Tは当該本番信号に基づいて、全数検査を開始する。
検査装置Tは、所定の期間、全数検査を行う。当該「所定の期間」の始期は、例えば、本番信号を受信したときや、印刷機Sの印刷速度が所定の速度(例えば、300rpm)未満から再度、所定の速度以上となったときなどである。一方、「所定の期間」の終期は、例えば、印刷機Sから印刷終了を示す印刷終了信号を受信したとき(或いはオペレータによる検査装置Tに対する検査中断操作を検出したとき)や、印刷機Sの印刷速度が所定の速度以上から所定の速度未満となったときなどである。印刷機Sの印刷速度を示す速度信号は、随時、印刷機Sから検査装置Tに入力されており、システムコントローラ11は、速度信号に基づいて、パイプライン画像処理部12及び並列画像処理部13による各種検査を制御する。
なお、検査装置Tは、本番印刷開始後は、所定の間隔(例えば、所定部数の印刷物が印刷される度)で、照合検査及び倍胴間検査を実行する(照合検査と倍胴間検査は同時に実行しなくてもよく、別々のタイミングで実行することとしてもよい)。但し、本実施形態の検査装置Tは、紙継ぎ(印刷機を停止させずに用紙を切り替える)の際には、全数検査を中断し、照合検査及び倍胴間検査も実行しない。また、本実施形態の検査装置Tは、印刷機Sの印刷速度が所定の速度未満である場合にも、全数検査を中断し、照合検査及び倍胴間検査も実行しない。なお、全数検査を中断から再開する場合、基準画像を更新することはせず中断時に保持していた基準画像により比較検査を再開する。一方、照合検査及び倍胴間検査は当初の検査実施時に取り込んだ画像によりそれ以降の検査を実行する。
[3.検査装置Tの動作]
次に、図4を用いて、検査装置Tの動作について説明する。なお、図4は、準備印刷が開始されてから、本番印刷及び全数検査を開始するまでの動作の一例を示すフローチャートである。
まず、検査装置Tは印刷機Sから準備信号を受信するとシステムコントローラ11の指示の下、並列画像処理部13がカメラ31(ラインセンサカメラ)から取得する1列分の撮像画像を、エンコーダ分岐ボード16から受信したエンコーダパルス信号(A、B、Z相)に基づいて編集して、1枚の高解像度画像を形成する(ステップS1)。
次に、並列画像処理部13は、ステップS1で形成した高解像度画像に対して画像加工処理を行う(ステップS2)。具体的には、2次元フィルター処理(ラインセンサカメラが撮像した画像を編集することにより形成した高解像度画像の不具合(凸凹等)を滑らかにするため)、シーディング処理(カメラ31のレンズによる収差を補正するため)、色バランス補正処理を行う(カラー画像のRGB値のバランスを補正するため)、モノクロ画像生成処理(RGB値で表現される高解像度画像(カラー画像)からモノクロ画像を生成して位置補正処理等に用いるため)などを行う。
次に、システムコントローラ11は、並列画像処理部13によるステップS2の処理が完了したことを検出すると、並列画像処理部13によるシーディング処理や色バランス補正処理の結果を参照し、光源(照明32)の調整が必要であるか否かを判定する(ステップS3)。このとき、システムコントローラ11は、光源調整が必要であると判定した場合には(ステップS3:YES)、光源(照明32)の出力を調整し(ステップS4)、ステップS1の処理に移行する。一方、システムコントローラ11は、光源調整が必要ではないと判定した場合には(ステップS3:NO)、次いで、並列画像処理部13にステップS5の処理を実行させる。
これを受けて並列画像処理部13は、予め製版サーバSVから取得した製版データと、ステップ2の処理で画像加工処理された高解像度画像の比較処理を行う(ステップS5)。このとき、並列画像処理部13は、製版データと高解像度画像との位置合わせをした上で比較処理を行う。
次に、並列画像処理部13は、ステップS1と同様に高解像度画像形成処理を行い、連続する2枚分の高解像度画像を取得する(ステップS6)。すなわち、並列画像処理部13は、一のブランケット胴で印刷される2枚分の印刷物にそれぞれ対応する高解像度画像を取得する。次いで、並列画像処理部13は、ステップS6の処理で取得した2枚分の高解像度画像について互いに比較する処理(倍胴間処理)を行う(ステップS7)。
次に、並列画像処理部13は、事前比較処理(ステップS5の処理及びステップS7の処理)の結果を出力する(ステップS8)。例えば、事前比較処理により不良が検出された場合には、不良の内容(種類)と位置を示す画像をディスプレイ(図示しない)に表示させる。
次に、システムコントローラ11は、並列画像処理部13によるステップS8の処理が完了したことを検出すると、次いで、印刷機Sから本番信号を受信した否かを判定する(ステップS9)。このとき、システムコントローラ11は、本番信号を受信していないと判定した場合には(ステップS9:NO)、次いで、印刷機Sから中断信号(印刷を中断することを示す信号)を受信した否かを判定する(ステップS10)。システムコントローラ11は、中断信号を受信していないと判定した場合には(ステップS10:NO)、ステップS9の処理に移行する。一方、システムコントローラ11は、中断信号を受信したと判定した場合には(ステップS10:YES)、当該フローチャートに示す処理を終了する。なお、本実施形態では、システムコントローラ11は中断信号を受信したと判定した場合に、ステップS5の処理で製版データと比較した高解像度画像を全数検査で用いる基準画像として記憶装置(図示しない)に記憶させておく。
他方、システムコントローラ11は、ステップS9の処理で、本番信号を受信したと判定した場合には(ステップS9:YES)、パイプライン画像処理部12に全数処理を開始させ(ステップS11)、当該フローチャートに示す処理を終了する。
なお、図示しないが、システムコントローラ11は、印刷機Sより随時入力される印刷完了数が所定の部数に達する毎に、並列画像処理部13に照合検査及び倍胴間検査を実行させる。但し、システムコントローラ11は、印刷機Sより随時入力される紙継ぎのタイミングや印刷速度に基づいて、紙継ぎのタイミングや印刷速度が所定速度未満となった場合には全数検査並びに照合検査及び倍胴間検査を実行しないように、パイプライン画像処理部12及び並列画像処理部13を制御する。
以上説明したように、本実施形態の検査装置T(「検査装置」の一例)は、パイプライン画像処理部12(「第1検査部」の一例)が、印刷機S(「輪転印刷機」の一例)により印刷された絵柄を含む検査対象領域を印刷機S上において撮像するカメラ31が撮像した画像の一部である基準画像と、カメラ31が当該基準画像よりも後に撮像した画像により全数検査(「第1検査」の一例)を実行し、並列画像処理部13(「第2検査部」の一例)が、カメラ31が少なくとも印刷機Sの印刷開始時を含む任意のタイミングで撮像した画像と製版データにより照合検査(「第2検査」の一例)を実行する。
したがって、検査装置Tによれば、機上で撮像された基準画像と当該基準画像より後に撮像された画像に基づく全数検査を行うことができる。また、同じく機上で印刷開始時を含む所定のタイミングで撮像された画像と、刷版の元データである製版データに基づく照合検査を行うことにより、印刷開始時にオペレータが判子(刷版)チェックを行わずに済ませることができ、その結果、印刷開始時におけるオペレータによる印刷物の検査に掛かる負担と時間を軽減することができ、判子(刷版)チェックで不良が発見された場合の損紙も減らすことができる。
また、印刷機Sのブランケット胴は、一回転する間に2つ(「所定数」の一例)の同一の絵柄を印刷し、検査装置Tの並列画像処理部13(「第3検査部」の一例)が、連続して取得した2つの画像を相互に比較する倍胴間検査(「第3検査」の一例)を実行する。したがって、検査装置Tによれば、版胴よりゴミの付着が圧倒的に多いブランケット胴の傷、ゴミ付着を機上検査で高精度に検査でき、オペレータの煽り検査が不要となる。
更に、検査装置Tにおいて、全数検査には色調に関する検査を含み、照合検査には色調に関する検査を含まない。照合検査から、色調に関する検査項目(例えば色調の照合)を外すことで、オペレータが色調整をする前に照合検査を行うことが可能となる。印刷機Sが一定速度以上で運転し、胴が入れば数十枚後から検査でき、色を合わせている間に、表裏の面付け、寸法、校正、版傷、ゴミ付き検査が完了させることができる。したがって、仮に印刷不適合と判定しても、色調整中の範囲内での損紙に抑えることができる。
更に、検査装置Tにおいて、パイプライン画像処理部12(「取得部」の一例)と並列画像処理部13(「取得部」の一例)が、生成して取得する画像は、100dpi以上である。したがって、検査装置Tによれば、機上の検査により細部の不良を検出することができる。
更に、検査装置Tにおいて、パイプライン画像処理部12は、所定の期間、カメラ31が基準画像よりも後に撮像した全ての画像について検査(すなわち、全数検査)を実行する。したがって、検査装置Tによれば、印刷機Sによる印刷物について漏れなく検査を実施することができる。なお、全数検査は、1000部印刷した場合に1000部全てを検査することのみを意味するのではなく、本発明でいう全数検査は、全印刷物の大部分について行う検査も包含する。例えば、1000部のうちそのほとんどについて行う検査も本発明の技術的範囲に属する。
[4.変形例]
次に、上記実施形態の変形例について説明する。なお、以下に説明する変形例は適宜組み合わせることができる。
[4.1.高解像度画像の生成部]
上記実施形態では、パイプライン画像処理部12と並列画像処理部13が、それぞれ高解像度画像を生成することとしたが、これに代えて、例えば、表用画像処理ボード121等の画像処理ボードを備える高解像度画像生成部を別途設けて、表カメラ分岐ボード14及び裏カメラ分岐ボード15からカメラ信号を受け取り、エンコーダ分岐ボード16から受け取ったパルス信号に基づいて高解像度画像を生成することとしてもよい。そして、高解像度画像生成部が生成した高解像度画像をパイプライン画像処理部12と並列画像処理部13に受け渡し、パイプライン画像処理部12が全数検査、並列画像処理部13が照合検査及び倍胴間検査を行うこととしてもよい。これにより、パイプライン画像処理部12と並列画像処理部13の双方で高解像度画像を生成していた二重の処理負担を軽減することができる。
[4.2.オフセット輪転印刷機以外の印刷機]
上記実施形態では、印刷機が、オフセット輪転印刷機である場合について説明したが、オフセット枚葉印刷機、ドライオフセット印刷機、レーザー印刷機、インクジェット印刷機など他の種類の印刷機にも本発明を適用することができる。
[4.3.全数検査における検査画像の撮像タイミング]
上記実施形態では、パイプライン画像処理部12は、予めオペレータが問題無しと判断した高解像度画像を基準画像として決定した後に全数検査が開始され、基準画像と全数検査開始後に撮像された検査画像に基づいて全数検査を行うこととしたが、検査画像の撮像時期は、基準画像の撮像前とすることもできる。つまり、全数検査の対象となる検査画像を撮像してから、基準画像を決定して、当該基準画像より前に撮像された検査画像を比較することとしてもよい。また、カメラ31の位置とは異なる位置(例えば、印刷ユニットU4の後であって乾燥機U5の前の位置)に同機能の他カメラを別途設置して、カメラ31と当該他カメラのそれぞれで基準画像と検査画像を撮像することとしてもよい。
T 検査装置
11 システムコントローラ
12 パイプライン画像処理部
13 並列画像処理部
14 表カメラ分岐ボード
15 裏カメラ分岐ボード
16 エンコーダ分岐ボード
17 HUB
31A 表面カメラ
31B 裏面カメラ
32A 表面照明
32B 裏面照明
33 エンコーダ
S オフセット輪転印刷機
U1−U4 印刷ユニット
U5 乾燥機
U6 折り機

Claims (6)

  1. 印刷機により印刷された絵柄を含む検査対象領域を前記印刷機上において撮像するカメラが撮像した画像の一部である基準画像と、カメラが所定のタイミングで撮像した画像を比較せしめる第1検査を実行する第1検査部と、
    カメラが少なくとも前記印刷機の印刷開始時を含む任意のタイミングで撮像した画像と製版データにより第2検査を実行する第2検査部と、
    を備えることを特徴とする検査装置。
  2. 請求項1に記載の検査装置であって、
    前記印刷機のブランケット胴は、一回転する間に所定数の同一の絵柄を印刷し、
    カメラが連続して撮像した前記所定数の画像を相互に比較する第3検査を実行する第3検査部を更に備えることを特徴とする検査装置。
  3. 請求項1又は2に記載の検査装置であって、
    前記第1検査には色調に関する検査を含み、前記第2検査には色調に関する検査を含まないことを特徴とする検査装置。
  4. 請求項1乃至3の何れか一項に記載の検査装置であって、
    前記第1検査に用いる前記画像及び前記基準画像と、前記第2検査に用いる前記画像及び前記製版データの解像度は、100dpi以上であることを特徴とする検査装置。
  5. 請求項1乃至4の何れか一項に記載の検査装置であって、
    前記第1検査部は、所定の期間、前記基準画像よりも後に撮像された全ての画像について前記第1検査を実行することを特徴とする検査装置。
  6. 印刷物の検査方法であって、
    印刷機により印刷された絵柄を含む検査対象領域を前記印刷機上において撮像するカメラが撮像した画像の一部である基準画像と、カメラが所定のタイミングで撮像した画像を比較せしめる第1検査を実行する第1検査工程と、
    カメラが少なくとも前記印刷機の印刷開始時を含む任意のタイミングで撮像した画像と製版データにより第2検査を実行する第2検査工程と、
    を含むことを特徴とする検査方法。
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