(1軸以上の分子配列)
本発明の気体分離膜は、気体選択性を有する透過膜であり、少なくとも1種以上の重合性化合物を用い、光学的に1軸以上に分子配列した重合体を含有する。本発明の気体分離膜は、少なくとも1つ以上の重合性基、及び、環構造を3つ以上有するハードセグメント、及び、必要に応じてソフトセグメントを有する重合性化合物を含む組成物を成膜し重合することによって得られる。
具体的には、光学的に1軸以上に分子配列した重合体を含有する透過膜とは、例えば、
a)前記重合体を構成する棒状分子の分子長軸が一様な方向を向いている、配列の秩序のみを有する状態であり、分子の重心に関する長距離秩序は液体と同じ状態である分子配列状態、
b)前記重合体の分子配列が一様な周期でねじれた、らせん構造をもつ分子配列状態、
c)前記重合体を構成する棒状分子の分子長軸が一様な方向を向いており、かつ、棒状分子の分子長軸単位で層構造を有している分子配列状態、
d)前記重合体を構成する円盤状分子が積層して柱状組織を形成している分子配列状態、
e)前記重合体を構成する円盤状分子が積層して形成された柱状組織と柱状組織が一定の間隔で配列している分子配列状態、
f)前記重合体を構成する円盤状分子が一様な方向を向いている以外の分子秩序がない分子配列状態等の重合体の分子配列状態を有する透過膜が挙げられる。
ここで、前記a)、前記b)の分子配列状態の場合、棒状分子の長軸方向が膜の面に対して水平方向に配列してもよく、連続的に傾斜角度が変化した配列でもよく、あるいは、膜の面に対して垂直方向に配列してもよい。また、前記c)の分子配列状態の場合、棒状分子の長軸方向が膜の面に対して水平方向に配列しても膜の面に対して垂直方向に配列してもよく、あるいは一定の傾斜角度を有した配列でもよい。さらには、層構造を形成している棒状分子同士が一定の間隔で配列してもよい。前記d)、前記e)の分子配列状態の場合、円盤状分子が膜の面に対して水平方向に配列しても膜の面に対して垂直方向に配列してもよく、あるいは一定の傾斜角度を有した配列でもよい。前記f)の分子配列状態の場合、円盤状分子が膜の面に対して水平方向に配列しても膜の面に対して垂直方向に配列してもよく、あるいは連続的に傾斜角度が変化した配列でもよい。
本発明の気体分離膜が示す分子配列状態としては、更に具体的には、図1〜6に示す分子配列状態が挙げられる。ここで、本発明の気体分離膜に含有する重合体の分子配列は、有機膜表面への気体分子の溶解と有機膜中への気体分子の拡散を考慮し、透過する気体の種類に応じて、適宜好ましい分子配列状態を適用することができるが、本発明では、とりわけ、気体分離能が高い点から図2及び図6で示されるように、膜の面に対して垂直方向に1軸に配列している状態で重合することにより得られる重合体を含有するものが好ましく、特に、図6で示される、用いる重合性化合物が、膜の面に対して水平方向に一定の周期性をもって長距離の秩序をもつ所謂スメクチック相を有するもの、具体的には、膜の面に対して水平方向に一定の周期性をもって長距離の秩序をもち、かつ、膜の面に対して垂直方向には秩序を持たないSmA相又はSmC相、或いは、膜の面に対して水平方向に一定の周期性をもって長距離の秩序をもち、かつ、膜の面に対して垂直方向に短距離の秩序をもつ高次のスメクチック相(SmB相)を形成している気体分離膜であることが気体分離能の点から特に好ましい。
次に、本発明の気体分離膜に含有する重合体の分子配列は、斜入角小角/広角X線散乱測定により確認することができる。ここで述べる斜入角小角/広角X線散乱測定とは、入射X線をサンプル面に対して0.1°程度の微小な角度で入射して生じるX線散乱を測定する方法である。
小角X線散乱(Small Angle X−ray Scattering;SAXS)とは、X線を物質に照射して散乱するX線のうち、散乱角が小さいものを測定することにより物質の構造情報を得る手法であり、内部構造の大きさや形状、規則性、分散性を評価できる。散乱角の小さいところほど対応する構造の大きさは大きいことを示す。また、広角X線散乱(Waid Angle X−ray Scattering;WAXS)とは、X線を物質に照射して散乱するX線のうち、散乱角が大きいものを測定することにより物質の構造情報を得る手法であり、小角X線散乱よりも小さな構造情報が得られる。結晶構造解析などに用いられる他に、試料の配向度の情報も得られる。
斜入射X線散乱測定により散乱プロファイルの極大ピーク位置を正確に求める為には、より多くの散乱を測定することが必要である。しかし、一般的なX線回折装置を用いた場合、前記重合性化合物のような重合体を含有する有機層を有する気体選択性を示す気体分離膜は、無機結晶材料などに比べて散乱強度が小さい。このため、より多くの散乱を測定するためには、露光時間を長くして測定しなければならず、長時間のX線暴露によりサンプルがダメージを受けてしまい、測定値への影響が大きい。
このため、前記重合性化合物の斜入射X線散乱測定には、短時間でより多くの散乱を測定できる高輝度X線源を用いることが望ましい。高輝度X線源を得るためには、大型放射光施設、たとえば兵庫県のSPring−8や茨城県のPhoton Factory等の光源を用いることができる。
放射光施設における斜入射X線散乱装置は、蓄積リングと呼ばれる円形加速器から取り出した白色光を二結晶分光器で単色化し、X線領域の波長(例えば1Å)を線源とし、試料台に設置した塗膜に入射させ、散乱光を2次元検出器に数秒程度の短時間で露光し、2次元の散乱像を得ることができる。
膜の構造は得られた2次元X線散乱像から求めることができる。測定時のX線入射角から2次元散乱像における反射X線ビーム中心位置を決めて、その反射ビーム中心からみて水平方向の直線上の散乱・回折強度Iをとり、反射ビーム中心からの散乱角2θに対する散乱強度Iとして1次元化した散乱プロファイルHを得ることができる。同様に、反射ビーム中心からみて垂直上方向の直線上の散乱・回折強度Iをとり、反射ビーム中心からの散乱角2θに対する散乱強度Iとして1次元化した散乱プロファイルVを得ることができる。斜入射小角/広角X線散乱の測定原理から、散乱プロファイルHからは膜の面に対して垂直方向の周期構造の情報が得られ、散乱プロファイルVからは膜の面に対して水平方向の周期構造の情報が得られる。すなわち、散乱プロファイルHからは、当該膜における分子配列構造の中で分子鎖とほぼ直交する方位の周期構造に由来する周期長が得られ、散乱プロファイルVからは、分子の長さに由来する周期長が算出される。
本発明では、前記した通り、光学的に1軸以上に分子配列した前記重合体を斜入射広角X線散乱測定を行った際の散乱プロファイルにおいて、散乱角2θが5〜15°に極大ピークを持ち、同ピークを中心として散乱角2θが5°の範囲で積算し、散乱プロファイルの方位角で5〜175°の範囲における該積算値の半値以上を示す方位角の幅(前記極大ピークが2つ以上ある場合にはそれらの合計)が、30〜108°の範囲にあることを特徴とするものであるが、以下に、斯かる斜入射広角X線散乱測定(S1)から半値以上を示す方位角の幅(S5)の導出までの行程について、説明する。
測定の具体的な手順としては、まず、基板上に平滑に作成されたサンプルを、斜入射広角X線散乱装置の試料台等に設置した後、各散乱角(2θ)および各方位角(φ)における散乱強度の散乱プロファイルを測定する(S1)。斜入射X線散乱測定法では、方位角がサンプル面と水平な方向φ=0°または180°は、サンプル表面からのX線反射の影響により散乱強度が非常に高くなるため、極大ピークの探索対象から除くのが望ましい。より好ましくは、対象とする方位角は、φ=5°から175°の範囲であることが望ましい。以下、対象とする方位角の範囲を、方位角対象範囲と呼ぶ。前記方位角対象範囲において、散乱角2θが5〜15°の範囲にて極大ピークを探索する(S2)。探索した前記極大ピークの該当散乱角2θを中心に、散乱角5°の範囲にて、各方位角における積算値を算出する(S3)。次に、方位角対象範囲において、それら積算値の最大値と最小値を抽出し、(積算最大値+積算最小値)÷2による半値を算出する(S4)。方位角対象範囲において前記半値よりも大きい積算値を持つ方位角の範囲を導出する。該方位角の範囲を「半値以上を示す方位角の幅」(S5)とする。ここで図9及び図11に示す様に散乱プロファイルの極大ピークが2つ現れる場合には、本発明における「半値以上を示す方位角の幅」(S5)はこれらの合計を意味する。
本発明において上記方位角の幅は、30°〜108°が好ましく、30°〜104°がより好ましく、30°〜100°が特に好ましい。上記方位角の幅が30°以下では気体の透過が著しく小さく、108°以上では気体の選択性が小さくなる。
本発明の気体分離膜は、選択的に透過する気体の種類によって、気体の膜への溶解と拡散を変えるためには、主に用いる少なくとも1つ以上の重合性基、ハードセグメント、及び、必要に応じてソフトセグメントを有する重合性化合物を適宜変更するか、あるいは、当該重合性化合物、及び、用いる添加剤等を適宜好ましい比率で混合した組成物を用いた重合体を適用するのが好ましく、あるいは、適宜好ましい分子配列状態を有した重合体を適用するのが好ましい。
本発明の気体分離膜は、気体選択性を向上するために透過する気体の種類に応じて、好ましい膜厚を適宜適用することができる。具体的には、透過膜の厚さを0.005μm以上50μm以下とすることが好ましい。本発明の気体分離膜において、膜厚を薄くしすぎると、透過膜を製造する際に微細な孔などが発生しやすくなり、また、当該透過膜の強度強化等のために用いる基材表面上の僅かな凹凸やごみの影響により膜の構造に欠陥が発生しやすくなるため、その結果、本発明の気体分離膜が有する気体選択性能が十分に発揮できない恐れがある。そのため、本発明の気体選択性を有する透過膜は、0.01μm以上45μm以下とすることが好ましく、0.05〜40μmとすることがよりに好ましく、0.1μm以上30μm以下とすることがさらに好ましく、0.2μm以上10μm以下とすることが特に好ましい。
このように薄い膜厚を持ちつつも配向性に優れた重合性液晶化合物のハジキやピンホールのない重合体を各種塗布方法によって得るには、低い固形分濃度の重合性液晶化合物を含む溶液を塗布した後に、重合性液晶組成物が液晶相を示す温度範囲内でより低い温度で溶剤乾燥し(工程1)、更に溶剤乾燥温度と同じ温度以下で、かつ重合性液晶組成物が液晶相を示す温度範囲内の温度で配向させ(工程2)、その後工程2と同じ温度以下でUV照射する(工程3)方法が挙げられる。
また、本発明の気体分離膜は、機械的強度やモジュール化時の加工性を向上させるために、基材の上に積層した積層体であることが好ましい。用いる基材は、前記気体分離膜より気体透過性が同じか、もしくは高いものが好ましく、前記気体分離膜より気体選択性が低いものが好ましい。また、前記気体分離膜と基材の界面は、密着性の観点から積層体として各層が独立して認識できてもよいし、前記気体分離膜と基材の一部に相溶性があってもよい。なお、前記相溶性とは、気体分離膜を形成している重合体と基材を形成している材料が前記基材/気体分離膜界面で混合していることを表す。
本発明の気体分離膜は、水素、ヘリウム、メタン、一酸化炭素、二酸化炭素、窒素、酸素、エタン、エチレン、プロパン、プロピレン、ブタン、硫化水素、硫黄酸化物、窒素酸化物等に対する気体選択性を有する。よって、これらの混合気体、あるいは液化した溶存混合気体に対して良好な気体選択性を有する。また、例えば本発明の気体分離膜を人工肺などに使用する場合には、血液中の二酸化炭素と空気中の酸素とのガス交換として機能させることもできる。これらのなかでも、水素、ヘリウム、メタン、二酸化炭素、窒素、酸素、エタン、プロパンに対して気体選択性を有していることが好ましく、水素、ヘリウム、メタン、二酸化炭素、窒素、酸素に対して気体選択性を有していることが特に好ましい。
とりわけ、メタンと二酸化炭素との混合気体からの二酸化炭素の分離、水素と二酸化炭素との混合気体からの水素の分離、窒素と酸素との混合気体からの窒素の分離に適している。
本発明の気体分離膜は、前記気体分離膜、あるいは、前記積層体の機械的強度が極端に変化しない範囲で適宜適用することができる。具体的には、−100℃から250℃が好ましく、−50℃から150℃がより好ましく、−20℃から100℃が特に好ましい。
次に、本発明で用いる、光学的に1軸以上に分子配列し得る重合性液晶化合物は、少なくとも2つ以上の重合性基及び、環構造を3つ以上有するハードセグメントを有する重合性化合物、多官能性2環重合性化合物、及び単官能性多環重合性化合物が挙げられる。
(少なくとも2つ以上の重合性基及び、環構造を3つ以上有するハードセグメントを有する重合性化合物:多官能性多環重合性化合物)
本発明で用いる、少なくとも2つ以上の重合性基、環構造を3つ以上有するハードセグメント及び、必要に応じてソフトセグメントを有する化合物(以下、「多官能性多環重合性化合物」と略記する。)は、化合物中に2つ以上の重合性官能基、3つ以上の環構造同士が連結基及び/又は単結合によって結合しているハードセグメントを有しており、当該重合性基はハードセグメントに含まれる環構造と直接結合しているか、あるいは、重合性基はソフトセグメントを介してハードセグメントに含まれる環構造と結合している。
本発明で用いる前記多官能性多環重合性化合物は、具体的には一般式(1)で表わされる。
(式中、Sf1、Sf2はそれぞれ独立してソフトセグメントを表すが、Sf1及びSf2が複数存在する場合はそれぞれ同一であっても異なっていても良く、P1、P2はそれぞれ独立して重合性基を表すが、P1及びP2が複数存在する場合はそれぞれ同一であっても異なっていても良く、HDは、環構造を3つ以上有するハードセグメント、n1、n2はそれぞれ独立して0〜3の整数を表すが、n1及びn2の何れかが0となる場合のHD上の結合手は水素原子と結合しており、また、n1+n2≧1を表す。)
前記P1、P2としては、ラジカル重合性のもの、カチオン重合性のものが挙げられる。
P1、P2は、熱開始剤、光開始剤、あるいは熱や活性エネルギー線によって重合反応するものであればいずれの重合性基を用いてもよいが、それぞれ独立して、下記式(P−1)〜(P−20)から選択される重合性基が好ましい。
(上記Meはメチル基を表し、Etはエチル基を表す。)特に重合方法として紫外線重合を行う場合には、式(P−1)、式(P−2)、式(P−3)、式(P−4)、式(P−5)、式(P−7)、式(P−11)、式(P−13)、式(P−15)又は式(P−18)が好ましく、式(P−1)、式(P−2)、式(P−7)、式(P−11)又は式(P−13)がより好ましく、式(P−1)、式(P−2)又は式(P−3)がさらに好ましく、式(P−1)又は式(P−2)が特に好ましい。
前記Sf1、Sf2としては、直鎖状、分岐状のものが挙げられる。
Sf1、Sf2は、それぞれ独立して、単結合又は炭素原子数1〜18のアルキレン基を表し(該アルキレン基に結合する1つ又は2つ以上の水素原子は、それぞれ独立してハロゲン原子、CN基、炭素原子数1〜8のアルキル基、又は重合性官能基を有する炭素原子数1〜8のアルキレン基により置換されていても良く、この基中に存在する1つのCH2基又は隣接していない2つ以上のCH2基はそれぞれ相互に独立して、酸素原子が相互に直接結合しない形で、−O−、−S−、−NH−、−N(CH3)−、−CO−、−COO−、−OCO−、−OCOO−、−SCO−、−COS−、−CF2O−、−OCF2−、−CF2S−、−SCF2−、−CH=CH−、又は−C≡C−により置き換えられていても良い。)が好ましい。
n1及び/又はn2が0の場合、HDは末端基を有し、該末端基としては、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ペンタフルオロスルフラニル基、シアノ基、ニトロ基、イソシアノ基、チオイソシアノ基、又は、1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すが、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良い。
前記HDとしては、棒状、円盤状、屈曲状のものが挙げられる。
具体的には、HDは、前述したように3つ以上の環構造同士が連結基及び/又は単結合によって結合していれば良い。環構造としては、3員環から8員環、複素環、縮合環が挙げられ、それぞれの環に結合する1つ又は2つ以上の水素原子はそれぞれ独立して置換基により置換されていても良い。
より具体的には、HDは、一般式(1−a)で表されるハードセグメントが好ましい。
(式中、A1、A2、A3、A4、及びA5は、それぞれ独立して、1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、1,4−シクロヘキセニル基、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル基、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基、テトラヒドロチオピラン−2,5−ジイル基、1,4−ビシクロ(2,2,2)オクチレン基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ピラジン−2,5−ジイル基、チオフェン−2,5−ジイル基−、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、2,6−ナフチレン基、フェナントレン−2,7−ジイル基、9,10−ジヒドロフェナントレン−2,7−ジイル基、1,2,3,4,4a,9,10a−オクタヒドロフェナントレン−2,7−ジイル基、1,4−ナフチレン基、ベンゾ[1,2−b:4,5−b‘]ジチオフェン−2,6−ジイル基、ベンゾ[1,2−b:4,5−b‘]ジセレノフェン−2,6−ジイル基、[1]ベンゾチエノ[3,2−b]チオフェン−2,7−ジイル基、[1]ベンゾセレノフェノ[3,2−b]セレノフェン−2,7−ジイル基、又はフルオレン−2,7−ジイル基を表し、A1、A2、A3、A4、及びA5のそれぞれの環に結合する1つ又は2つ以上の水素原子はそれぞれ独立して置換基LHDにより置換されていても良く、置換基LHDとして、F、Cl、CF3、OCF3、CN基、ニトロ基、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基、アルカノイル基、アルカノイルオキシ基、カルバモイル基、スルファモイル基、炭素原子数2〜8のアルケニル基、炭素原子数2〜8のアルケニルオキシ基、アルケノイル基、アルケノイルオキシ基、又は、一般式(1−c)で表される基
(式中、P3は重合性基を表すが、上記P1、P2で定義したものと同一のものを表し、A6は、−O−、−COO−、−OCO−、−OCH2−、−CH2O−、−CH2CH2OCO−、−COOCH2CH2−、−OCOCH2CH2−、又は単結合を表し、Sf3は上記Sf1、Sf2で定義したものと同一のものを表し、qは0又は1を表し、rは0又は1を表す。)を表す。)。
A1、A2、A3、A4、及びA5は、それぞれ独立して、環に結合する1つ又は2つ以上の水素原子が上記置換基LHDにより置換されていても良い1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、2,6−ナフチレン基から選択される基が好ましく、それぞれ独立して、1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、2,6−ナフチレン基から選択される基がより好ましい。
Z1、Z2、Z3、及びZ4はそれぞれ独立して、−O−、−S−、−OCH2−、−CH2O−、−CH2CH2−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−OCO−NH−、−NH−COO−、−NH−CO−NH−、−NH−O−、−O−NH−、−SCH2−、−CH2S−、−CF2O−、−OCF2−、−CF2S−、−SCF2−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CH2CH2−、−OCO−CH2CH2−、−CH2CH2−COO−、−CH2CH2−OCO−、−COO−CH2−、−OCO−CH2−、−CH2−COO−、−CH2−OCO−、−CH=CH−、−N=N−、−CH=N−、−N=CH−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表し、
l、m及びkはそれぞれ独立して0〜4の整数を表し、1≦l+m+k≦8を表す。)で表される。
また、前記HDは、一般式(1−b)で表されるハードセグメントであることも好ましい。
(式中、
A11、A12は各々独立して1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、ナフタレン−1,4−ジイル基、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又は1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基を表すが、これらの基は無置換又は1つ以上のL1によって置換されても良いが、A11及び/又はA12が複数現れる場合は各々同一であっても異なっていても良く、
Z11及びZ12は各々独立して−O−、−S−、−OCH2−、−CH2O−、−CH2CH2−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−SCH2−、−CH2S−、−CF2O−、−OCF2−、−CF2S−、−SCF2−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CH2CH2−、−OCO−CH2CH2−、−CH2CH2−COO−、−CH2CH2−OCO−、−COO−CH2−、−OCO−CH2−、−CH2−COO−、−CH2−OCO−、−CH=CH−、−N=N−、−CH=N−、−N=CH−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表すが、Z11及び/又はZ12が複数現れる場合は各々同一であっても異なっていても良く、
Mは下記の式(M−1)から式(M−11)
から選ばれる基を表すが、これらの基は無置換又は1つ以上のL1によって置換されても良く、
Gは下記の式(G−1)から式(G−6)
(式中、R3は水素原子、又は、炭素原子数1から20のアルキル基を表すが、当該アルキル基は直鎖状であっても分岐状であっても良く、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、当該アルキル基中の1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−は各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−又は−C≡C−によって置換されても良く、
W81は少なくとも1つの芳香族基を有する、炭素原子数5から30の基を表すが、当該基は無置換又は1つ以上のL1によって置換されても良く、
W82は水素原子又は炭素原子数1から20のアルキル基を表すが、当該アルキル基は直鎖状であっても分岐状であっても良く、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、当該アルキル基中の1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−は各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良く、或いはW82はW81と同様の意味を表しても良く、W81及びW82は互いに連結し同一の環構造を形成しても良く、或いはW82は一般式(1−c)で表される基
(式中、P3は重合性基を表すが、上記P1、P2で定義したものと同一のものを表し、A6は、−O−、−COO−、−OCO−、−OCH2−、−CH2O−、−CH2CH2OCO−、−COOCH2CH2−、−OCOCH2CH2−、又は単結合を表し、Sf3は上記Sf1、Sf2で定義したものと同一のものを表し、qは0又は1を表し、rは0又は1を表す。)を表し、W83及びW84はそれぞれ独立してハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、カルボキシル基、カルバモイルオキシ基、アミノ基、スルファモイル基、少なくとも1つの芳香族基を有する炭素原子数5から30の基、炭素原子数1から20のアルキル基、炭素原子数3から20のシクロアルキル基、炭素原子数2から20のアルケニル基、炭素原子数3から20のシクロアルケニル基、炭素原子数1から20のアルコキシ基、炭素原子数2から20のアシルオキシ基、炭素原子数2から20の又は、アルキルカルボニルオキシ基を表すが、前記アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルコキシ基、アシルオキシ基、アルキルカルボニルオキシ基中の1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−は各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−又は−C≡C−によって置換されても良く、但し、上記Mが式(M−1)〜式(M−10)から選択される場合Gは式(G−1)〜式(G−5)から選択され、Mが式(M−11)である場合Gは式(G−6)を表し、
L1はフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ペンタフルオロスルフラニル基、ニトロ基、イソシアノ基、アミノ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、トリメチルシリル基、ジメチルシリル基、チオイソシアノ基、又は、炭素原子数1から20のアルキル基を表すが、当該アルキル基は直鎖状であっても分岐状であっても良く、任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、当該アルキル基中の1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−は各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−から選択される基によって置換されても良いが、化合物内にL1が複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、
j11は1から5の整数、j12は1〜5の整数を表すが、j11+j12は2から5の整数を表す。)、R11及びR31は水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ペンタフルオロスルフラニル基、シアノ基、ニトロ基、イソシアノ基、チオイソシアノ基、又は、炭素原子数1から20のアルキル基を表すが、当該アルキル基は直鎖状であっても分岐状であっても良く、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、当該アルキル基中の1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−は各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−又は−C≡C−によって置換されても良く、m11は0〜8の整数を表し、m2〜m7、n2〜n7、l4〜l6、k6は各々独立して0から5の整数を表す。)
一般式(1)で表される多官能性多環重合性化合物は、より具体的には、HDが一般式(1−a)で表されるハードセグメントである場合、下記一般式(1−a−1)〜(1−a−7)で表される化合物が好ましい。
上記一般式(1−a−1)〜(1−a−7)において、P11〜P76は重合性基を表すが、各々独立して下記の式(P−1)から式(P−20)
から選ばれる基を表すことが好ましく、これらの重合性基のうち、重合性および保存安定性を高める観点から、式(P−1)、式(P−2)、式(P−7)、式(P−12)、又は式(P−13)が好ましく、式(P−1)、式(P−2)、式(P−7)、又は式(P−12)がより好ましく、式(P−1)、又は式(P−2)がさらに好ましい。
一般式(1−a−1)〜(1−a−7)において、−(S11−X11)−〜−(S76−X76)−は、各々独立してソフトセグメント又は単結合を表す。
S11〜S76は各々独立してスペーサー基又は単結合を表すが、S11〜S76が複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていても良い。また、スペーサー基としては、炭素原子数1〜18のアルキレン基を表し、該アルキレン基に結合する1つ又は2つ以上の水素原子は、それぞれ独立して、ハロゲン原子、CN基、炭素原子数1〜8のアルキル基、または重合性官能基を有する炭素原子数1〜8のアルキレン基により置換されていても良く、この基中に存在する1つのCH2基又は隣接していない2つ以上のCH2基はそれぞれ相互に独立して、酸素原子が相互に直接結合しない形で、−O−、−S−、−NH−、−N(CH3)−、−CO−、−CH(OH)−、−CH(COOH)−、−COO−、−OCO−、−OCOO−、−SCO−、−COS−又は−C≡C−により置き換えられていても良い。これらのスペーサー基のうち、配向性の観点から、炭素原子数2〜8の直鎖アルキレン基、フッ素原子で置換された炭素数2〜6のアルキレン基、アルキレン基中に存在する1つのCH2基又は隣接していない2つ以上のCH2基が−O−で置き換えられてもよい炭素原子数3〜12のアルキレン基が好ましい。
一般式(1−a−1)〜(1−a−7)、において、X11〜X76は各々独立して−O−、−S−、−OCH2−、−CH2O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−SCH2−、−CH2S−、−CF2O−、−OCF2−、−CF2S−、−SCF2−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CH2CH2−、−OCO−CH2CH2−、−CH2CH2−COO−、−CH2CH2−OCO−、−COO−CH2−、−OCO−CH2−、−CH2−COO−、−CH2−OCO−、−CH=CH−、−N=N−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表すが、X11〜X76がそれぞれ複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良い。また、原料の入手容易さ及び合成の容易さの観点から、複数存在する場合は各々同一であっても異なっていても良く、各々独立して−O−、−S−、−OCH2−、−CH2O−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−COO−CH2CH2−、−OCO−CH2CH2−、−CH2CH2−COO−、−CH2CH2−OCO−又は単結合を表すことが好ましく、各々独立して−O−、−OCH2−、−CH2O−、−COO−、−OCO−、−COO−CH2CH2−、−OCO−CH2CH2−、−CH2CH2−COO−、−CH2CH2−OCO−又は単結合を表すことがより好ましく、X11〜X76がそれぞれ複数存在する場合は各々同一であっても異なっていても良く、各々独立して−O−、−COO−、−OCO−又は単結合を表すことが特に好ましい。
なお、上記一般式(1−a−1)〜(1−a−7)において、各P−(S−X)−には、−O−O−結合を含まない。
一般式(1−a−1)〜(1−a−7)において、A11〜A72、及び、M11〜M71は各々独立して1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、ナフタレン−1,4−ジイル基、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又は1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基を表すが、これらの基は無置換であるか又は1つ以上の置換基によって置換されても良いがA11〜A72が複数現れる場合は各々同一であっても異なっていても良い。A11〜A72、及び、M11〜M71は原料の入手容易さ及び合成の容易さの観点から各々独立して無置換又は1つ以上の置換基L1、L2によって置換されても良い1,4−フェニレン基、1,4−シクロへキシレン基又はナフタレン−2,6−ジイルを表すことが好ましく、各々独立して下記の式(A−1)から式(A−16)
から選ばれる基を表すことがより好ましく、各々独立して式(A−1)から式(A−13)から選ばれる基を表すことがさらに好ましく、各々独立して式(A−1)から式(A−4)から選ばれる基を表すことが特に好ましい。
一般式(1−a−1)〜(1−a−7)において、Z11〜Z72は各々独立して−O−、−S−、−OCH2−、−CH2O−、−CH2CH2−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−OCO−NH−、−NH−COO−、−NH−CO−NH−、−NH−O−、−O−NH−、−SCH2−、−CH2S−、−CF2O−、−OCF2−、−CF2S−、−SCF2−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CH2CH2−、−OCO−CH2CH2−、−CH2CH2−COO−、−CH2CH2−OCO−、−COO−CH2−、−OCO−CH2−、−CH2−COO−、−CH2−OCO−、−CH=CH−、−N=N−、−CH=N−、−N=CH−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表すが、Z11〜Z72が複数現れる場合は各々同一であっても異なっていても良い。Z11〜Z72は原料の入手容易さ及び合成の容易さの観点から、各々独立して単結合、−OCH2−、−CH2O−、−COO−、−OCO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CF2O−、−OCF2−、−CH2CH2−、−CF2CF2−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CH2CH2−、−OCO−CH2CH2−、−CH2CH2−COO−、−CH2CH2−OCO−、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表すことが好ましく、Z11〜Z72は各々独立して−OCH2−、−CH2O−、−CH2CH2−、−COO−、−OCO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CF2O−、−OCF2−、−COO−CH2CH2−、−OCO−CH2CH2−、−CH2CH2−COO−、−CH2CH2−OCO−、−CH=CH−、−C≡C−又は単結合を表すことがより好ましく、Z11〜Z72は各々独立して−CH2CH2−、−COO−、−OCO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−COO−CH2CH2−、−OCO−CH2CH2−、−CH2CH2−COO−、−CH2CH2−OCO−又は単結合を表すことがさらに好ましく、各々独立して−COO−、−OCO−、−COO−CH2CH2−、−OCO−CH2CH2−、−CH2CH2−COO−、−CH2CH2−OCO−又は単結合を表すことが特に好ましい。
上記一般式(1−a−2)において、末端基R21は水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ペンタフルオロスルフラニル基、シアノ基、ニトロ基、イソシアノ基、チオイソシアノ基、又は、1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すが、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良い。R21は合成の容易さの観点から水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、若しくは、1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−が各々独立して−O−、−COO−、−OCO−、−O−CO−O−によって置換されても良い炭素原子数1から12の直鎖又は分岐アルキル基を表すことが好ましく、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、若しくは、炭素原子数1から12の直鎖アルキル基又は直鎖アルコキシ基を表すことがより好ましく、炭素原子数1から12の直鎖アルキル基又は直鎖アルコキシ基を表すことが特に好ましい。
上記一般式(A−1)〜(A−16)において、置換基L1、及び、L2はそれぞれ独立してフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ペンタフルオロスルフラニル基、ニトロ基、イソシアノ基、アミノ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、トリメチルシリル基、ジメチルシリル基、チオイソシアノ基、又は、1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表し、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、或いは、上記一般式(1−c)で表される基を表す。合成の容易さの観点から、置換基L1、及び、L2はフッ素原子、塩素原子、ペンタフルオロスルフラニル基、ニトロ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、又は、任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−は各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−O−CO−O−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−から選択される基によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基、或いは、上記一般式(1−c)で表される基を表すことが好ましく、フッ素原子、塩素原子、又は、任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−は各々独立して−O−、−COO−又は−OCO−から選択される基によって置換されても良い炭素原子数1から12の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すことがより好ましく、フッ素原子、塩素原子、又は、任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良い炭素原子数1から12の直鎖状又は分岐状アルキル基若しくはアルコキシ基を表すことがさらに好ましく、フッ素原子、塩素原子、又は、炭素原子数1から8の直鎖アルキル基若しくは直鎖アルコキシ基を表すことが特に好ましい。
上記一般式(1−a−1)〜(1−a−7)において、n11〜n76は、各々独立して0から6の整数を表すが、化合物の特性、原料の入手容易さ及び合成の容易さの観点から0から4の整数を表すことが好ましく、0から2の整数を表すことがより好ましく、0又は1を表すことがさらに好ましい。
上記一般式(1−a−1)〜(1−a−7)において、j11、j12、j21、j22、j31、j32、j41、j42、j51、j52、j61、j62、j71、j72は各々独立して0から5の整数を表すが、j11+j12は2から7の整数を表し、j21+j22は2から7の整数を表し、j31+j32は2から7の整数を表し、j41+j42は2から7の整数を表し、j51+j52は2から7の整数を表し、j61+j62は2から7の整数を表し、j71+j72は2から7の整数を表す。合成の容易さ及び保存安定性の観点から、j11、j21、j22、j31、j32、j41、j42、j51、j52、j61、j62、j71、j72は各々独立して1から4の整数を表すことが好ましく、1から3の整数を表すことがより好ましく、1又は2を表すことが特に好ましい。j11+j12、j21+j22、j31+j32、j41+j42、j51+j52、j61+j62、j71+j72はそれぞれ、2から4の整数を表すことが好ましく、2又は3を表すことが特に好ましい。
上記一般式(1−a−1)で表される化合物としては、具体的には、下記の一般式(1−a−1−1)から一般式(1−a−1−25)で表される化合物が好ましい。
(式中、t及びuはそれぞれ独立して1〜18の整数を表し、L3、L4、L5、L6、L7、及び、L8はそれぞれ独立して水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ニトロ基、シアノ基、イソシアノ基、カルボキシル基、カルバモイル基、アミノ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、トリメチルシリル基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基を示す。これらの基が炭素数1〜6のアルキル基、あるいは炭素数1〜6のアルコキシ基の場合、当該アルキル基又はアルコキシ基に結合する水素原子が未置換であるか、あるいは1つまたは2つ以上のハロゲン原子により置換されていてもよい。)これらの化合物は、単独で使用することもできるし、2種類以上混合して使用することもできる。
上記一般式(1−a−2)で表される化合物としては、具体的には、下記の式(1−a−2−1)から式(1−a−2−11)で表される化合物が好ましい。
これらの化合物は、単独で使用することもできるし、2種類以上混合して使用することもできる。
上記一般式(1−a−3)で表される化合物としては、具体的には、下記の一般式(1−a−3−1)から一般式(1−a−3−23)で表される化合物が好ましい。
(式中、t、u及びvはそれぞれ独立して1〜18の整数を表す。L3、L4、L5、L6、L7、及びL8はそれぞれ独立して水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ニトロ基、シアノ基、イソシアノ基、カルボキシル基、カルバモイル基、アミノ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、トリメチルシリル基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基を示す。これらの基が炭素数1〜6のアルキル基、あるいは炭素数1〜6のアルコキシ基の場合、当該アルキル基又はアルコキシ基に結合する水素原子が未置換であるか、あるいは1つまたは2つ以上のハロゲン原子により置換されていてもよい。)これらの化合物は、単独で使用することもできるし、2種類以上混合して使用することもできる。
上記一般式(1−a−4)で表される化合物としては、具体的には、下記の一般式(1−a−4−1)から一般式(1−a−4−20)表される化合物が好ましい。
(式中、tはそれぞれ独立して1〜18の整数を表し、L3、L4、L5、L6、L7、及び、L8はそれぞれ独立して水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ニトロ基、シアノ基、イソシアノ基、カルボキシル基、カルバモイル基、アミノ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、トリメチルシリル基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基を示す。これらの基が炭素数1〜6のアルキル基、あるいは炭素数1〜6のアルコキシ基の場合、当該アルキル基又はアルコキシ基に結合する水素原子が未置換であるか、あるいは1つまたは2つ以上のハロゲン原子により置換されていてもよい。)これらの化合物は、単独で使用することもできるし、2種類以上混合して使用することもできる。
上記一般式(1−a−5)で表される化合物としては、具体的には、下記の一般式(1−a−5−1)から一般式(1−a−5−18)表される化合物が好ましい。
(式中、t、u、v及びwはそれぞれ独立して1〜18の整数を表す。L3、L4、L5、L6、L7、及び、L8はそれぞれ独立して水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ニトロ基、シアノ基、イソシアノ基、カルボキシル基、カルバモイル基、アミノ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、トリメチルシリル基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基を示す。これらの基が炭素数1〜6のアルキル基、あるいは炭素数1〜6のアルコキシ基の場合、当該アルキル基又はアルコキシ基に結合する水素原子が未置換であるか、あるいは1つまたは2つ以上のハロゲン原子により置換されていてもよい。)これらの化合物は、単独で使用することもできるし、2種類以上混合して使用することもできる。
上記一般式(1−a−6)で表される化合物としては、具体的には、下記の一般式(1−a−6−1)から一般式(1−a−6−21)表される化合物が好ましい。
(式中、L3、L4、L5、L6、L7、及び、L8はそれぞれ独立して水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ニトロ基、シアノ基、イソシアノ基、カルボキシル基、カルバモイル基、アミノ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、トリメチルシリル基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基を示す。これらの基が炭素数1〜6のアルキル基、あるいは炭素数1〜6のアルコキシ基の場合、当該アルキル基又はアルコキシ基に結合する水素原子が未置換であるか、あるいは1つまたは2つ以上のハロゲン原子により置換されていてもよい。)これらの化合物は、単独で使用することもできるし、2種類以上混合して使用することもできる。
上記一般式(1−a−7)で表される化合物としては、具体的には、下記の一般式(1−a−7−1)から一般式(1−a−7−18)表される化合物が好ましい。
(式中、t、u、v、w、x及びyはそれぞれ独立して1〜18の整数を表す。L3、及びL4はそれぞれ独立して水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ニトロ基、シアノ基、イソシアノ基、カルボキシル基、カルバモイル基、アミノ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、トリメチルシリル基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基を示す。これらの基が炭素数1〜6のアルキル基、あるいは炭素数1〜6のアルコキシ基の場合、当該アルキル基又はアルコキシ基に結合する水素原子が未置換であるか、あるいは1つまたは2つ以上のハロゲン原子により置換されていてもよい。)これらの化合物は、単独で使用することもできるし、2種類以上混合して使用することもできる。
一般式(1)で表される多官能性多環重合性化合物は、より具体的には、HDが一般式(1−b)で表されるハードセグメントである場合、下記一般式(1−b−1)〜(1−b−5)で表される化合物が好ましい。
上記一般式(1−b−1)〜(1−b−5)において、P11〜P76は重合性基を表すが、各々独立して下記の式(P−1)から式(P−20)
から選ばれる基を表すことが好ましく、これらの重合性基のうち、重合性および保存安定性を高める観点から、式(P−1)、式(P−2)、式(P−7)、式(P−12)、又は式(P−13)が好ましく、式(P−1)、式(P−2)、式(P−7)、又は式(P−12)がより好ましく、式(P−1)、又は式(P−2)がさらに好ましい。
上記一般式(1−b−1)〜(1−b−5)において、−(S11−X11)−〜−(S62−X62)−は、各々独立してソフトセグメント又は単結合を表す。
S11〜S62は各々独立してスペーサー基又は単結合を表すが、S11〜S62が複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていても良い。また、スペーサー基としては、炭素原子数1〜18のアルキレン基を表し、該アルキレン基に結合する1つ又は2つ以上の水素原子は、それぞれ独立して、ハロゲン原子、CN基、炭素原子数1〜8のアルキル基、または重合性官能基を有する炭素原子数1〜8のアルキレン基により置換されていても良く、この基中に存在する1つのCH2基又は隣接していない2つ以上のCH2基はそれぞれ相互に独立して、酸素原子が相互に直接結合しない形で、−O−、−S−、−NH−、−N(CH3)−、−CO−、−CH(OH)−、−CH(COOH)−、−COO−、−OCO−、−OCOO−、−SCO−、−COS−又は−C≡C−により置き換えられていても良い。これらのスペーサー基のうち、配向性の観点から、炭素原子数2〜8の直鎖アルキレン基、フッ素原子で置換された炭素数2〜6のアルキレン基、アルキレン基中に存在する1つのCH2基又は隣接していない2つ以上のCH2基が−O−で置き換えられてもよい炭素原子数3〜12のアルキレン基が好ましい。
一般式(1−b−1)〜(1−b−5)において、X11〜X62は各々独立して−O−、−S−、−OCH2−、−CH2O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−SCH2−、−CH2S−、−CF2O−、−OCF2−、−CF2S−、−SCF2−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CH2CH2−、−OCO−CH2CH2−、−CH2CH2−COO−、−CH2CH2−OCO−、−COO−CH2−、−OCO−CH2−、−CH2−COO−、−CH2−OCO−、−CH=CH−、−N=N−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表すが、X11〜X62がそれぞれ複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良い。また、原料の入手容易さ及び合成の容易さの観点から、複数存在する場合は各々同一であっても異なっていても良く、各々独立して−O−、−S−、−OCH2−、−CH2O−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−COO−CH2CH2−、−OCO−CH2CH2−、−CH2CH2−COO−、−CH2CH2−OCO−又は単結合を表すことが好ましく、各々独立して−O−、−OCH2−、−CH2O−、−COO−、−OCO−、−COO−CH2CH2−、−OCO−CH2CH2−、−CH2CH2−COO−、−CH2CH2−OCO−又は単結合を表すことがより好ましく、X11〜X62がそれぞれ複数存在する場合は各々同一であっても異なっていても良く、各々独立して−O−、−COO−、−OCO−又は単結合を表すことが特に好ましい。
なお、上記一般式(1−b−1)〜(1−b−5)において、各P−(S−X)−には、−O−O−結合を含まない。
一般式(1−b−1)〜(1−b−5)において、A11〜A62は各々独立して1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、ナフタレン−1,4−ジイル基、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又は1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基を表すが、これらの基は無置換であるか又は1つ以上の置換基によって置換されても良いがA11〜A62が複数現れる場合は各々同一であっても異なっていても良い。A11〜A62は原料の入手容易さ及び合成の容易さの観点から各々独立して、無置換又は1つ以上の置換基L1、L2によって置換されても良い1,4−フェニレン基、1,4−シクロへキシレン基又はナフタレン−2,6−ジイルを表すことが好ましく、各々独立して下記の式(A−1)から式(A−16)
から選ばれる基を表すことがより好ましく、各々独立して式(A−1)から式(A−13)から選ばれる基を表すことがさらに好ましく、各々独立して式(A−1)から式(A−4)から選ばれる基を表すことが特に好ましい。
上記一般式(A−1)〜(A−16)において、置換基L1、及び、L2はそれぞれ独立してフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ペンタフルオロスルフラニル基、ニトロ基、イソシアノ基、アミノ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、トリメチルシリル基、ジメチルシリル基、チオイソシアノ基、又は、1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表し、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、或いは、上記一般式(1−c)で表される基を表す。合成の容易さの観点から、置換基L1、及び、L2はフッ素原子、塩素原子、ペンタフルオロスルフラニル基、ニトロ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、又は、任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−は各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−O−CO−O−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−から選択される基によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基、或いは、上記一般式(1−c)で表される基を表すことが好ましく、フッ素原子、塩素原子、又は、任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−は各々独立して−O−、−COO−又は−OCO−から選択される基によって置換されても良い炭素原子数1から12の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すことがより好ましく、フッ素原子、塩素原子、又は、任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良い炭素原子数1から12の直鎖状又は分岐状アルキル基若しくはアルコキシ基を表すことがさらに好ましく、フッ素原子、塩素原子、又は、炭素原子数1から8の直鎖アルキル基若しくは直鎖アルコキシ基を表すことが特に好ましい。
上記一般式(A−1)〜(A−16)において、M11〜M61は各々独立して、下記式(1−b−MG)を表す。
式(1−b−MG)において、Mbは下記の式(M−1)から式(M−11)
から選ばれる基を表すが、これらの基は無置換又は1つ以上のLbによって置換されても良い。Mbは原料の入手容易さ及び合成の容易さの観点から各々独立して無置換であるか又は1つ以上のLbによって置換されても良い式(M−1)又は式(M−2)若しくは無置換の式(M−3)から式(M−6)から選ばれる基を表すことが好ましく、無置換又は1つ以上のLbによって置換されても良い式(M−1)又は式(M−2)から選ばれる基を表すことがより好ましく、無置換の式(M−1)又は式(M−2)から選ばれる基を表すことが特に好ましい。
式(1−b−MG)において、Gbは式(G−1)から式(G−6)から選ばれる基を表す。
式(G−1)から式(G−6)中、R3は水素原子、又は、炭素原子数1から20のアルキル基を表すが、当該アルキル基は直鎖状であっても分岐状であっても良く、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、当該アルキル基中の1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−は各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−又は−C≡C−によって置換されても良く、
式(G−1)から式(G−6)中、W81は少なくとも1つの芳香族基を有する、炭素原子数5から30の基を表すが、当該基は無置換であるか又は1つ以上のLbによって置換されても良く、
W82は、水素原子又は炭素原子数1から20のアルキル基を表すが、当該アルキル基は直鎖状であっても分岐状であっても良く、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、当該アルキル基中の1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−は各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良く、或いはW82は一般式(1−c)で表される基
(式中、P3は重合性基を表すが、上記P1、P2で定義したものと同一のものを表し、A6は、−O−、−COO−、−OCO−、−OCH2−、−CH2O−、−CH2CH2OCO−、−COOCH2CH2−、−OCOCH2CH2−、又は単結合を表し、Sf3は上記Sf1、Sf2で定義したものと同一のものを表し、qは0又は1を表し、rは0又は1を表す。)を表す。
式(G−1)から式(G−6)中、W81に含まれる芳香族基は芳香族炭化水素基又は芳香族複素基であっても良く、両方を含んでいても良い。これらの芳香族基は単結合又は連結基(−OCO−、−COO−、−CO−、−O−)を介して結合していても良く、縮合環を形成しても良い。また、W81は芳香族基に加えて芳香族基以外の非環式構造及び/又は環式構造を含んでいても良い。W81に含まれる芳香族基は原料の入手容易さ及び合成の容易さの観点から、無置換であるか又は1つ以上のLbによって置換されても良い下記の式(W−1)から式(W−19)
(式中、これらの基は任意の位置に結合手を有していて良く、これらの基から選ばれる2つ以上の芳香族基を単結合で連結した基を形成しても良く、Q1は−O−、−S−、−NR4−(式中、R4は水素原子又は炭素原子数1から8のアルキル基を表す。)又は−CO−を表す。これらの芳香族基中の−CH=は各々独立して−N=に置き換えられても良く、−CH2−は各々独立して−O−、−S−、−NR4−(式中、R4は水素原子又は炭素原子数1から8のアルキル基を表す。)又は−CO−に置き換えられても良いが、−O−O−結合を含まない。式(W−1)で表される基としては、無置換であるか又は1つ以上のLbによって置換されても良い下記の式(W−1−1)から式(W−1−8)
(式中、これらの基は任意の位置に結合手を有していて良い。)から選ばれる基を表すことが好ましく、式(W−7)で表される基としては、無置換であるか又は1つ以上のLbによって置換されても良い下記の式(W−7−1)から式(W−7−7)
(式中、これらの基は任意の位置に結合手を有していて良い。)から選ばれる基を表すことが好ましく、式(W−10)で表される基としては、無置換であるか又は1つ以上のLbによって置換されても良い下記の式(W−10−1)から式(W−10−8)
(式中、これらの基は任意の位置に結合手を有していて良く、R6は水素原子又は炭素原子数1から8のアルキル基を表す。)から選ばれる基を表すことが好ましく、式(W−11)で表される基としては、無置換であるか又は1つ以上のLbによって置換されても良い下記の式(W−11−1)から式(W−11−13)
(式中、これらの基は任意の位置に結合手を有していて良く、R6は水素原子又は炭素原子数1から8のアルキル基を表す。)から選ばれる基を表すことが好ましく、式(W−12)で表される基としては、無置換であるか又は1つ以上のLbによって置換されても良い下記の式(W−12−1)から式(W−12−19)
(式中、これらの基は任意の位置に結合手を有していて良く、R6は水素原子又は炭素原子数1から8のアルキル基を表すが、R6が複数存在する場合それぞれ同一であっても、異なっていてもよい。)から選ばれる基を表すことが好ましく、式(W−13)で表される基としては、無置換であるか又は1つ以上のLbによって置換されても良い下記の式(W−13−1)から式(W−13−10)
(式中、これらの基は任意の位置に結合手を有していて良く、R6は水素原子又は炭素原子数1から8のアルキル基を表すが、R6が複数存在する場合それぞれ同一であっても、異なっていてもよい。)から選ばれる基を表すことが好ましく、式(W−14)で表される基としては、無置換であるか又は1つ以上のLbによって置換されても良い下記の式(W−14−1)から式(W−14−4)
(式中、これらの基は任意の位置に結合手を有していて良く、R6は水素原子又は炭素原子数1から8のアルキル基を表す。)から選ばれる基を表すことが好ましく、式(W−15)で表される基としては、無置換であるか又は1つ以上のLbによって置換されても良い下記の式(W−15−1)から式(W−15−18)
(式中、これらの基は任意の位置に結合手を有していて良く、R6は水素原子又は炭素原子数1から8のアルキル基を表す。)から選ばれる基を表すことが好ましく、式(W−16)で表される基としては、無置換であるか又は1つ以上のLbによって置換されても良い下記の式(W−16−1)から式(W−16−4)
(式中、これらの基は任意の位置に結合手を有していて良く、R6は水素原子又は炭素原子数1から8のアルキル基を表す。)から選ばれる基を表すことが好ましく、式(W−17)で表される基としては、無置換であるか又は1つ以上のL1によって置換されても良い下記の式(W−17−1)から式(W−17−6)
(式中、これらの基は任意の位置に結合手を有していて良く、R6は水素原子又は炭素原子数1から8のアルキル基を表す。)から選ばれる基を表すことが好ましく、式(W−18)で表される基としては、無置換又は1つ以上のLbによって置換されても良い下記の式(W−18−1)から式(W−18−6)
(式中、これらの基は任意の位置に結合手を有していて良く、R6は水素原子又は炭素原子数1から8のアルキル基を表すが、R6が複数存在する場合それぞれ同一であっても、異なっていてもよい。)から選ばれる基を表すことが好ましく、式(W−19)で表される基としては、無置換であるか又は1つ以上のLbによって置換されても良い下記の式(W−19−1)から式(W−19−9)
(式中、これらの基は任意の位置に結合手を有していて良く、R6は水素原子又は炭素原子数1から8のアルキル基を表すが、R6が複数存在する場合それぞれ同一であっても、異なっていてもよい。)から選ばれる基を表すことが好ましい。W81に含まれる芳香族基は、無置換であるか又は1つ以上のL1によって置換されても良い式(W−1−1)、式(W−7−1)、式(W−7−2)、式(W−7−7)、式(W−8)、式(W−10−6)、式(W−10−7)、式(W−10−8)、式(W−11−8)、式(W−11−9)、式(W−11−10)、式(W−11−11)、式(W−11−12)又は式(W−11−13)から選ばれる基を表すことがより好ましく、無置換であるか又は1つ以上のL1によって置換されても良い式(W−1−1)、式(W−7−1)、式(W−7−2)、式(W−7−7)、式(W−10−6)、式(W−10−7)又は式(W−10−8)から選ばれる基を表すことが特に好ましい。さらに、W81は下記の式(W−a−1)から式(W−a−6)
(式中、rは0から5の整数を表し、sは0から4の整数を表し、tは0から3の整数を表す。)から選ばれる基を表すことが特に好ましい。
W82は水素原子又は1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すが、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、或いはW82はW81と同様の意味を表しても良く、W81及びW82は一緒になって環構造を形成しても良く、或いはW82は一般式(1−c)で表される基
(式中、P3は重合性基を表すが、上記P1、P2で定義したものと同一のものを表し、A6は、−O−、−COO−、−OCO−、−OCH2−、−CH2O−、−CH2CH2OCO−、−COOCH2CH2−、−OCOCH2CH2−、又は単結合を表し、Sf3は上記Sf1、Sf2で定義したものと同一のものを表し、qは0又は1を表し、rは0又は1を表す。)を表す。
W82は原料の入手容易さ及び合成の容易さの観点から、水素原子、若しくは、任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−は各々独立して−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い、炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すことが好ましく、水素原子、若しくは、炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すことがより好ましく、水素原子、若しくは、炭素原子数1から12の直鎖状アルキル基を表すことが特に好ましい。また、W82がW81と同様の意味を表す場合、W82はW81と同一であっても異なっていても良いが、好ましい基はW81についての記載と同様である。また、W81及びW82が一緒になって環構造を形成する場合、−NW81W82で表される環状基は無置換であるか又は1つ以上のLbによって置換されても良い下記の式(W−b−1)から式(W−b−42)
(式中、R6は水素原子又は炭素原子数1から8のアルキル基を表す。)から選ばれる基を表すことが好ましく、原料の入手容易さ及び合成の容易さの観点から、無置換又は1つ以上のLbによって置換されても良い式(W−b−20)、式(W−b−21)、式(W−b−22)、式(W−b−23)、式(W−b−24)、式(W−b−25)又は式(W−b−33)から選ばれる基を表すことが特に好ましい。
また、=CW81W82で表される環状基は無置換であるか又は1つ以上のLbによって置換されても良い下記の式(W−c−1)から式(W−c−81)
(式中、R6は水素原子又は炭素原子数1から8のアルキル基を表すが、R6が複数存在する場合それぞれ同一であっても、異なっていてもよい。)から選ばれる基を表すことが好ましく、原料の入手容易さ及び合成の容易さの観点から、無置換又は1つ以上のLによって置換されても良い式(W−c−11)、式(W−c−12)、式(W−c−13)、式(W−c−14)、式(W−c−53)、式(W−c−54)、式(W−c−55)、式(W−c−56)、式(W−c−57)又は式(W−c−78)から選ばれる基を表すことが特に好ましい。
W82が下記の基
(式中、P3は重合性基を表すが、上記P1、P2で定義したものと同一のものを表し、A6は、−O−、−COO−、−OCO−、−OCH2−、−CH2O−、−CH2CH2OCO−、−COOCH2CH2−、−OCOCH2CH2−、又は単結合を表し、Sf3は上記Sf1、Sf2で定義したものと同一のものを表し、qは0又は1を表し、rは0又は1を表す。)
を表す場合、好ましいP3は上記P1、P2で定義したものと同様であり、好ましいSf3は上記Sf1、Sf2で定義したものと同様であり、好ましいA6は−O−又は単結合である。
W81及びW82に含まれるπ電子の総数は、波長分散特性、保存安定性及び合成の容易さの観点から4から24であることが好ましい。
W83、W84はそれぞれ独立してハロゲン原子、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、カルボキシル基、カルバモイルオキシ基、アミノ基、スルファモイル基、少なくとも1つの芳香族基を有する炭素原子数5から30の基、炭素原子数1から20のアルキル基、炭素原子数3から20のシクロアルキル基、炭素原子数2から20のアルケニル基、炭素原子数3から20のシクロアルケニル基、炭素原子数1から20のアルコキシ基、炭素原子数2から20のアシルオキシ基、炭素原子数2から20の又は、アルキルカルボニルオキシ基を表すが、前記アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルコキシ基、アシルオキシ基、アルキルカルボニルオキシ基中の1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−は各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−又は−C≡C−によって置換されても良く、W83はシアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−は各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−又は−C≡C−によって置換された、炭素原子数1から20のアルキル基、アルケニル基、アシルオキシ基、アルキルカルボニルオキシ基から選択される基がより好ましく、シアノ基、カルボキシル基、1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−は各々独立して−CO−、−COO−、−OCO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−又は−C≡C−によって置換された、炭素原子数1から20のアルキル基、アルケニル基、アシルオキシ基、アルキルカルボニルオキシ基で選択される基が特に好ましく、W84はシアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−は各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−又は−C≡C−によって置換された、炭素原子数1から20のアルキル基、アルケニル基、アシルオキシ基、アルキルカルボニルオキシ基から選択される基がより好ましく、シアノ基、カルボキシル基、1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−は各々独立して−CO−、−COO−、−OCO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−又は−C≡C−によって置換された、炭素原子数1から20のアルキル基、アルケニル基、アシルオキシ基、アルキルカルボニルオキシ基で選択される基で選択される基が特に好ましい。
Lbはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ペンタフルオロスルフラニル基、ニトロ基、イソシアノ基、アミノ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、トリメチルシリル基、ジメチルシリル基、チオイソシアノ基、又は、1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すが、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良い。合成の容易さの観点から、L1はフッ素原子、塩素原子、ペンタフルオロスルフラニル基、ニトロ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、又は、任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−は各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−O−CO−O−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−から選択される基によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すことが好ましく、フッ素原子、塩素原子、又は、任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−は各々独立して−O−、−COO−又は−OCO−から選択される基によって置換されても良い炭素原子数1から12の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すことがより好ましく、フッ素原子、塩素原子、又は、任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良い炭素原子数1から12の直鎖状又は分岐状アルキル基若しくはアルコキシ基を表すことがさらに好ましく、フッ素原子、塩素原子、又は、炭素原子数1から8の直鎖アルキル基若しくは直鎖アルコキシ基を表すことが特に好ましい。
一般式(1−b−1)〜(1−b−5)において、Z11〜Z72は各々独立して−O−、−S−、−OCH2−、−CH2O−、−CH2CH2−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−OCO−NH−、−NH−COO−、−NH−CO−NH−、−NH−O−、−O−NH−、−SCH2−、−CH2S−、−CF2O−、−OCF2−、−CF2S−、−SCF2−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CH2CH2−、−OCO−CH2CH2−、−CH2CH2−COO−、−CH2CH2−OCO−、−COO−CH2−、−OCO−CH2−、−CH2−COO−、−CH2−OCO−、−CH=CH−、−N=N−、−CH=N−、−N=CH−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表すが、Z11〜Z72が複数現れる場合は各々同一であっても異なっていても良い。Z11〜Z72は原料の入手容易さ及び合成の容易さの観点から、各々独立して単結合、−OCH2−、−CH2O−、−COO−、−OCO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CF2O−、−OCF2−、−CH2CH2−、−CF2CF2−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CH2CH2−、−OCO−CH2CH2−、−CH2CH2−COO−、−CH2CH2−OCO−、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表すことが好ましく、Z11〜Z72は各々独立して−OCH2−、−CH2O−、−CH2CH2−、−COO−、−OCO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CF2O−、−OCF2−、−COO−CH2CH2−、−OCO−CH2CH2−、−CH2CH2−COO−、−CH2CH2−OCO−、−CH=CH−、−C≡C−又は単結合を表すことがより好ましく、Z11〜Z72は各々独立して−CH2CH2−、−COO−、−OCO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−COO−CH2CH2−、−OCO−CH2CH2−、−CH2CH2−COO−、−CH2CH2−OCO−又は単結合を表すことがさらに好ましく、各々独立して−COO−、−OCO−、−COO−CH2CH2−、−OCO−CH2CH2−、−CH2CH2−COO−、−CH2CH2−OCO−又は単結合を表すことが特に好ましい。
上記一般式(1−b−2)において、末端基R21は水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ペンタフルオロスルフラニル基、シアノ基、ニトロ基、イソシアノ基、チオイソシアノ基、又は、1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すが、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良い。R21は合成の容易さの観点から水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、若しくは、1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−が各々独立して−O−、−COO−、−OCO−、−O−CO−O−によって置換されても良い炭素原子数1から12の直鎖又は分岐アルキル基を表すことが好ましく、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、若しくは、炭素原子数1から12の直鎖アルキル基又は直鎖アルコキシ基を表すことがより好ましく、炭素原子数1から12の直鎖アルキル基又は直鎖アルコキシ基を表すことが特に好ましい。
上記一般式(1−b−1)〜(1−b−5)において、n11〜n62は、各々独立して0から6の整数を表すが、化合物の特性、原料の入手容易さ及び合成の容易さの観点から0から4の整数を表すことが好ましく、0から2の整数を表すことがより好ましく、0又は1を表すことがさらに好ましい。
上記一般式(1−b−1)〜(1−b−5)において、j11、j12、j21、j22、j41、j42、j51、j52、j61、j62は各々独立して0から5の整数を表すが、j11+j12は2から7の整数を表し、j21+j22は2から7の整数を表し、j41+j42は2から7の整数を表し、j51+j52は2から7の整数を表し、j61+j62は2から7の整数を表す。合成の容易さ及び保存安定性の観点から、j11、j21、j22、j41、j42、j51、j52、j61、j62、j71、j72は各々独立して1から4の整数を表すことが好ましく、1から3の整数を表すことがより好ましく、1又は2を表すことが特に好ましい。j11+j12、j21+j22、j41+j42、j51+j52、j61+j62はそれぞれ、2から4の整数を表すことが好ましく、2又は3を表すことが特に好ましい。
上記一般式(1−b−1)で表される化合物としては、具体的には、下記の一般式(1−b−1−1)から一般式(1−b−1−65)表される化合物が好ましい。
(式中、nは1〜10の整数を表す。)これらの重合性化合物は、単独で使用することもできるし、2種類以上混合して使用することもできる。
上記一般式(1−b−2)で表される化合物としては、具体的には、下記の一般式(1−b−2−1)から一般式(1−b−2−17)表される化合物が好ましい。
これらの重合性化合物は、単独で使用することもできるし、2種類以上混合して使用することもできる。
上記一般式(1−b−3)で表される化合物としては、具体的には、下記の一般式(1−b−3−1)から一般式(1−b−3−29)表される化合物が好ましい。
(式中、nは炭素原子数1〜10を示す。)これらの液晶性化合物は、単独で使用することもできるし、2種類以上混合して使用することもできる。
上記一般式(1−b−4)で表される化合物としては、具体的には、下記の一般式(1−b−4−1)から一般式(1−b−4−25)表される化合物が好ましい。
(式中、k、l、m及びnはそれぞれ独立して炭素原子数1〜10を表す。)これらの重合性化合物は、単独で使用することもできるし、2種類以上混合して使用することもできる。
上記一般式(1−b−5)で表される化合物としては、具体的には、下記の一般式(1−b−5−1)から一般式(1−b−5−26)表される化合物が好ましい。
これらの液晶性化合物は、単独で使用することもできるし、2種類以上混合して使用することもできる。
本発明の気体分離膜には、少なくとも1種以上の重合性化合物を用いるが、耐久性の観点から、上記一般式(1)で表される多官能性多環重合性化合物を、気体分離膜を製造する際に作製する組成物中の化合物の合計含有量の総量に対して、10〜100重量%含有することが好ましく、15〜100重量%含有することがさらに好ましく、20〜100重量%含有することが特に好ましい。
特に、上記一般式(1)で表される多官能性多環重合性化合物のうち、HD基として、上記一般式(1−a)で表される基を有する化合物を主成分として用いる場合、すなわち、上記一般式(1−a−1)〜(1−a−7)で表される多官能性多環重合性化合物を主成分として用いる場合、上記一般式(1−a−1)〜(1−a−7)で表される多官能性多環重合性化合物を、気体分離膜を製造する際に作製する組成物中の化合物の合計含有量の総量に対して、10〜100重量%含有することが好ましく、15〜100重量%含有することがさらに好ましく、20〜100重量%含有することが特に好ましい。
また、上記一般式(1)で表される多官能性多環重合性化合物のうち、HD基として、上記一般式(1−b)で表される基を有する化合物を主成分として用いる場合、すなわち、上記一般式(1−b−1)〜(1−b−5)で表される多官能性多環重合性化合物を主成分として用いる場合、上記一般式(1−b−1)〜(1−b−5)で表される多官能性多環重合性化合物を、気体分離膜を製造する際に作製する組成物中の化合物の合計含有量の総量に対して、30〜90重量%含有することが好ましく、35〜90重量%含有することがさらに好ましく、40〜90重量%含有することが特に好ましい。
本発明の気体分離膜では、上記以外の化合物を用いることもできる。
本発明で用いる、2つ以上の重合性基、環構造を2つ有するハードセグメント、必要に応じてソフトセグメントを有する化合物(以下、「多官能性2環重合性化合物」と略記する。)は、化合物中に2つ以上の重合性官能基、お互いの環同士が連結基によって結合しているハードセグメントを有しており、重合性官能基は環と直接結合しているか、あるいは、環とソフトセグメントが結合しており、重合性官能基はソフトセグメントを介して結合している。
(多官能性2環重合性化合物)
本発明の気体分離膜中に含有する重合体を構成する際に用いられる組成物には、重合性化合物として、多官能性2環重合性化合物を用いることができる。前記多官能性2環重合性化合物は、具体的には一般式(2)で表わされる。
(式中、Sf21、Sf22はそれぞれ独立してソフトセグメントを表すが、Sf21及びSf22が複数存在する場合はそれぞれ同一であっても異なっていても良く、P21、P22はそれぞれ独立して重合性基を表すが、P21及びP22が複数存在する場合はそれぞれ同一であっても異なっていても良く、HD2は、環構造を2つ有するハードセグメント、n1、n2はそれぞれ独立して、0〜3の整数を表すが、0の場合末端基を有し、ただし、n1+n2≧2を表す。)
前記P21、P22としては、ラジカル重合性のもの、カチオン重合性のものが挙げられる。
P1、P2は、熱開始剤、光開始剤、あるいは熱や活性エネルギー線によって重合反応するものであればいずれの重合性基を用いてもよいが、それぞれ独立して、下記式(P−1)〜(P−20)から選択される重合性基が好ましい。
(上記Meはメチル基を表し、Etはエチル基を表す。)特に重合方法として紫外線重合を行う場合には、式(P−1)、式(P−2)、式(P−3)、式(P−4)、式(P−5)、式(P−7)、式(P−11)、式(P−13)、式(P−15)又は式(P−18)が好ましく、式(P−1)、式(P−2)、式(P−7)、式(P−11)又は式(P−13)がより好ましく、式(P−1)、式(P−2)又は式(P−3)がさらに好ましく、式(P−1)又は式(P−2)が特に好ましい。
前記Sf21、Sf22としては、直鎖状、分岐状のものが挙げられる。
Sf21、Sf22は、それぞれ独立して、単結合又は炭素原子数1〜18のアルキレン基を表し(該アルキレン基に結合する1つ又は2つ以上の水素原子は、それぞれ独立してハロゲン原子、CN基、炭素原子数1〜8のアルキル基、又は重合性官能基を有する炭素原子数1〜8のアルキレン基により置換されていても良く、この基中に存在する1つのCH2基又は隣接していない2つ以上のCH2基はそれぞれ相互に独立して、酸素原子が相互に直接結合しない形で、−O−、−S−、−NH−、−N(CH3)−、−CO−、−COO−、−OCO−、−OCOO−、−SCO−、−COS−、−CF2O−、−OCF2−、−CF2S−、−SCF2−、−CH=CH−、又は−C≡C−により置き換えられていても良い。)が好ましい。
n21及び/又はn22が0の場合、HD2は末端基を有し、該末端基としては、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ペンタフルオロスルフラニル基、シアノ基、ニトロ基、イソシアノ基、チオイソシアノ基、又は、1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すが、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良い。
前記HD2としては、棒状、円盤状、屈曲状のものが挙げられる。
具体的には、HD2は、前述したように2つの環構造同士が連結基及び/又は単結合によって結合していればよい。環構造としては、3員環から8員環、複素環、縮合環が挙げられ、それぞれの環に結合する1つ又は2つ以上の水素原子はそれぞれ独立して置換基により置換されていても良い。
より具体的には、HD2は、一般式(2−a)で表されるハードセグメントが好ましい。
(式中、A21、A22はそれぞれ独立して、1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、1,4−シクロヘキセニル基、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル基、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基、テトラヒドロチオピラン−2,5−ジイル基、1,4−ビシクロ(2,2,2)オクチレン基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ピラジン−2,5−ジイル基、チオフェン−2,5−ジイル基−、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、2,6−ナフチレン基、フェナントレン−2,7−ジイル基、9,10−ジヒドロフェナントレン−2,7−ジイル基、1,2,3,4,4a,9,10a−オクタヒドロフェナントレン−2,7−ジイル基、1,4−ナフチレン基、ベンゾ[1,2−b:4,5−b‘]ジチオフェン−2,6−ジイル基、ベンゾ[1,2−b:4,5−b‘]ジセレノフェン−2,6−ジイル基、[1]ベンゾチエノ[3,2−b]チオフェン−2,7−ジイル基、[1]ベンゾセレノフェノ[3,2−b]セレノフェン−2,7−ジイル基、又はフルオレン−2,7−ジイル基を表し、A21及びA22のそれぞれの環に結合する1つ又は2つ以上の水素原子はそれぞれ独立して置換基LHD2により置換されていても良く、置換基LHD2として、F、Cl、CF3、OCF3、CN基、ニトロ基、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基、アルカノイル基、アルカノイルオキシ基、カルバモイル基、スルファモイル基、炭素原子数2〜8のアルケニル基、炭素原子数2〜8のアルケニルオキシ基、アルケノイル基、アルケノイルオキシ基、又は、一般式(2−b)で表される基
(式中、P3は重合性基を表すが、上記P1、P2で定義したものと同一のものを表し、A6は、−O−、−COO−、−OCO−、−OCH2−、−CH2O−、−CH2CH2OCO−、−COOCH2CH2−、−OCOCH2CH2−、又は単結合を表し、Sf3は上記Sf1、Sf2で定義したものと同一のものを表し、qは0又は1を表し、rは0又は1を表す。)が挙げられる。
Z21は、−O−、−S−、−OCH2−、−CH2O−、−CH2CH2−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−OCO−NH−、−NH−COO−、−NH−CO−NH−、−NH−O−、−O−NH−、−SCH2−、−CH2S−、−CF2O−、−OCF2−、−CF2S−、−SCF2−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CH2CH2−、−OCO−CH2CH2−、−CH2CH2−COO−、−CH2CH2−OCO−、−COO−CH2−、−OCO−CH2−、−CH2−COO−、−CH2−OCO−、−CH=CH−、−N=N−、−CH=N−、−N=CH−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表す。)で表される。
一般式(2)で表される多官能性2環重合性化合物は、より具体的には、一般式(2−1)〜(2−7)で表される化合物が好ましい。
上記一般式(2−1)〜(2−7)において、P211〜P276は重合性基を表すが、各々独立して下記の式(P−1)から式(P−20)
から選ばれる基を表すことが好ましく、これらの重合性基のうち、重合性および保存安定性を高める観点から、式(P−1)、式(P−2)、式(P−7)、式(P−12)、又は式(P−13)が好ましく、式(P−1)、式(P−2)、式(P−7)、式(P−12)がより好ましく、式(P−1)、又は式(P−2)がさらに好ましい。
一般式(2−1)〜(2−8)において、−(S211−X211)−〜−(S276−X276)−は、各々独立してソフトセグメント又は単結合を表す。
S211〜S276は各々独立してスペーサー基又は単結合を表すが、S211〜S276が複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていても良い。また、スペーサー基としては、炭素原子数1〜18のアルキレン基を表し、該アルキレン基に結合する1つ又は2つ以上の水素原子は、それぞれ独立して、ハロゲン原子、CN基、炭素原子数1〜8のアルキル基、または重合性官能基を有する炭素原子数1〜8のアルキレン基により置換されていても良く、この基中に存在する1つのCH2基又は隣接していない2つ以上のCH2基はそれぞれ相互に独立して、酸素原子が相互に直接結合しない形で、−O−、−S−、−NH−、−N(CH3)−、−CO−、−CH(OH)−、−CH(COOH)−、−COO−、−OCO−、−OCOO−、−SCO−、−COS−又は−C≡C−により置き換えられていても良い。これらのスペーサー基のうち、配向性の観点から、炭素原子数2〜8の直鎖アルキレン基、フッ素原子で置換された炭素数2〜6のアルキレン基、アルキレン基中に存在する1つのCH2基又は隣接していない2つ以上のCH2基が−O−で置き換えられてもよい炭素原子数3〜12のアルキレン基が好ましい。
一般式(2−1)〜一般式(2−7)、において、X211〜X276は各々独立して−O−、−S−、−OCH2−、−CH2O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−SCH2−、−CH2S−、−CF2O−、−OCF2−、−CF2S−、−SCF2−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CH2CH2−、−OCO−CH2CH2−、−CH2CH2−COO−、−CH2CH2−OCO−、−COO−CH2−、−OCO−CH2−、−CH2−COO−、−CH2−OCO−、−CH=CH−、−N=N−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表すが、X211〜X276がそれぞれ複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良い。また、原料の入手容易さ及び合成の容易さの観点から、複数存在する場合は各々同一であっても異なっていても良く、各々独立して−O−、−S−、−OCH2−、−CH2O−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−COO−CH2CH2−、−OCO−CH2CH2−、−CH2CH2−COO−、−CH2CH2−OCO−又は単結合を表すことが好ましく、各々独立して−O−、−OCH2−、−CH2O−、−COO−、−OCO−、−COO−CH2CH2−、−OCO−CH2CH2−、−CH2CH2−COO−、−CH2CH2−OCO−又は単結合を表すことがより好ましく、X211〜X276がそれぞれ複数存在する場合は各々同一であっても異なっていても良く、各々独立して−O−、−COO−、−OCO−又は単結合を表すことが特に好ましい。
なお、上記一般式(2−1)〜(2−7)において、各P−(S−X)−には、−O−O−結合を含まない。
一般式(2−1)〜一般式(2−7)において、A211〜A272は各々独立して1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、ナフタレン−1,4−ジイル基、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又は1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基を表すが、これらの基は無置換であるか又は1つ以上の置換基によって置換されても良いがA11〜A72が複数現れる場合は各々同一であっても異なっていても良い。A211〜A272は原料の入手容易さ及び合成の容易さの観点から各々独立して無置換又は1つ以上の置換基L1、L2によって置換されても良い1,4−フェニレン基、1,4−シクロへキシレン基又はナフタレン−2,6−ジイルを表すことが好ましく、各々独立して下記の式(A−1)から式(A−16)
から選ばれる基を表すことがより好ましく、各々独立して式(A−1)から式(A−13)から選ばれる基を表すことがさらに好ましく、各々独立して式(A−1)から式(A−4)から選ばれる基を表すことが特に好ましい。
一般式(2−1)〜一般式(2−7)、において、Z211〜Z271は各々独立して−O−、−S−、−OCH2−、−CH2O−、−CH2CH2−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−OCO−NH−、−NH−COO−、−NH−CO−NH−、−NH−O−、−O−NH−、−SCH2−、−CH2S−、−CF2O−、−OCF2−、−CF2S−、−SCF2−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CH2CH2−、−OCO−CH2CH2−、−CH2CH2−COO−、−CH2CH2−OCO−、−COO−CH2−、−OCO−CH2−、−CH2−COO−、−CH2−OCO−、−CH=CH−、−N=N−、−CH=N−、−N=CH−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表す。Z211〜Z271は原料の入手容易さ及び合成の容易さの観点から、各々独立して単結合、−OCH2−、−CH2O−、−COO−、−OCO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CF2O−、−OCF2−、−CH2CH2−、−CF2CF2−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CH2CH2−、−OCO−CH2CH2−、−CH2CH2−COO−、−CH2CH2−OCO−、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表すことが好ましく、Z211〜Z271は各々独立して−OCH2−、−CH2O−、−CH2CH2−、−COO−、−OCO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CF2O−、−OCF2−、−COO−CH2CH2−、−OCO−CH2CH2−、−CH2CH2−COO−、−CH2CH2−OCO−、−CH=CH−、−C≡C−又は単結合を表すことがより好ましく、Z211〜Z271は各々独立して−CH2CH2−、−COO−、−OCO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−COO−CH2CH2−、−OCO−CH2CH2−、−CH2CH2−COO−、−CH2CH2−OCO−又は単結合を表すことがさらに好ましく、各々独立して−CH2CH2−、−COO−、−OCO−又は単結合を表すことが特に好ましい。
上記一般式(2−2)において、末端基R221は水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ペンタフルオロスルフラニル基、シアノ基、ニトロ基、イソシアノ基、チオイソシアノ基、又は、1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すが、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良い。R31は化合物の特性及び合成の容易さの観点から水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、若しくは、1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−が各々独立して−O−、−COO−、−OCO−、−O−CO−O−によって置換されても良い炭素原子数1から12の直鎖又は分岐アルキル基を表すことが好ましく、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、若しくは、炭素原子数1から12の直鎖アルキル基又は直鎖アルコキシ基を表すことがより好ましく、炭素原子数1から12の直鎖アルキル基又は直鎖アルコキシ基を表すことが特に好ましい。
上記一般式(A−1)〜(A−16)において、置換基L1、L2はそれぞれ独立してフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ペンタフルオロスルフラニル基、ニトロ基、イソシアノ基、アミノ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、トリメチルシリル基、ジメチルシリル基、チオイソシアノ基、又は、1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表し、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、或いは、上記一般式(2−b)で表される基を表す。化合物の特性、合成の容易さの観点から、L2はフッ素原子、塩素原子、ペンタフルオロスルフラニル基、ニトロ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、又は、任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−は各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−O−CO−O−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−から選択される基によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基で表される基を表すことが好ましく、フッ素原子、塩素原子、又は、任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−は各々独立して−O−、−COO−又は−OCO−から選択される基によって置換されても良い炭素原子数1から12の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すことがより好ましく、フッ素原子、塩素原子、又は、任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良い炭素原子数1から12の直鎖状又は分岐状アルキル基若しくはアルコキシ基を表すことがさらに好ましく、フッ素原子、塩素原子、又は、炭素原子数1から8の直鎖アルキル基若しくは直鎖アルコキシ基を表すことが特に好ましい。
上記一般式(2−1)〜(2−7)において、n211〜n276は、各々独立して0から6の整数を表すが、化合物の特性、原料の入手容易さ及び合成の容易さの観点から0から4の整数を表すことが好ましく、0から2の整数を表すことがより好ましく、0又は1を表すことがさらに好ましい。
上記一般式(2−1)で表される化合物としては、具体的には、下記の一般式(2−1−1)から一般式(2−1−8)表される化合物が好ましい。
(式中、a及びbはそれぞれ独立して1〜18の整数を表す。L11、及び、L12はそれぞれ独立して水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ニトロ基、シアノ基、イソシアノ基、カルボキシル基、カルバモイル基、アミノ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、トリメチルシリル基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基を示す。これらの基が炭素数1〜6のアルキル基、あるいは炭素数1〜6のアルコキシ基の場合、当該アルキル基又はアルコキシ基に結合する水素原子が未置換であるか、あるいは1つまたは2つ以上のハロゲン原子により置換されていてもよい。)これらの化合物は、単独で使用することもできるし、2種類以上混合して使用することもできる。
上記一般式(2−2)で表される化合物としては、具体的には、下記の一般式(2−2−1)から一般式(2−2−6)表される化合物が好ましい。
これらの化合物は、単独で使用することもできるし、2種類以上混合して使用することもできる。
上記一般式(2−3)で表される化合物としては、具体的には、下記の一般式(2−3−1)から一般式(2−3−4)表される化合物が好ましい。
(式中、a、b及びcはそれぞれ独立して1〜18の整数を表す。L11、及び、L12はそれぞれ独立して水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ニトロ基、シアノ基、イソシアノ基、カルボキシル基、カルバモイル基、アミノ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、トリメチルシリル基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基を示す。これらの基が炭素数1〜6のアルキル基、あるいは炭素数1〜6のアルコキシ基の場合、当該アルキル基又はアルコキシ基に結合する水素原子が未置換であるか、あるいは1つまたは2つ以上のハロゲン原子により置換されていてもよい。)これらの化合物は、単独で使用することもできるし、2種類以上混合して使用することもできる。
上記一般式(2−4)で表される化合物としては、具体的には、下記の一般式(2−4−1)から一般式(2−4−4)表される化合物が好ましい。
(式中、aはそれぞれ独立して1〜18の整数を表す。L11、及び、L12はそれぞれ独立して水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ニトロ基、シアノ基、イソシアノ基、カルボキシル基、カルバモイル基、アミノ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、トリメチルシリル基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基を示す。これらの基が炭素数1〜6のアルキル基、あるいは炭素数1〜6のアルコキシ基の場合、当該アルキル基又はアルコキシ基に結合する水素原子が未置換であるか、あるいは1つまたは2つ以上のハロゲン原子により置換されていてもよい。)これらの化合物は、単独で使用することもできるし、2種類以上混合して使用することもできる。
上記一般式(2−5)で表される化合物としては、具体的には、下記の一般式(2−5−1)から一般式(2−5−8)表される化合物が好ましい。
(式中、a、b、c及びdはそれぞれ独立して1〜18の整数を表す。L11、及び、L12はそれぞれ独立して水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ニトロ基、シアノ基、イソシアノ基、カルボキシル基、カルバモイル基、アミノ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、トリメチルシリル基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基を示す。これらの基が炭素数1〜6のアルキル基、あるいは炭素数1〜6のアルコキシ基の場合、当該アルキル基又はアルコキシ基に結合する水素原子が未置換であるか、あるいは1つまたは2つ以上のハロゲン原子により置換されていてもよい。)これらの化合物は、単独で使用することもできるし、2種類以上混合して使用することもできる。
上記一般式(2−6)で表される化合物としては、具体的には、下記の一般式(2−6−1)から一般式(2−6−3)表される化合物が好ましい。
(式中、L11、及び、L12はそれぞれ独立して水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ニトロ基、シアノ基、イソシアノ基、カルボキシル基、カルバモイル基、アミノ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、トリメチルシリル基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基を示す。これらの基が炭素数1〜6のアルキル基、あるいは炭素数1〜6のアルコキシ基の場合、当該アルキル基又はアルコキシ基に結合する水素原子が未置換であるか、あるいは1つまたは2つ以上のハロゲン原子により置換されていてもよい。)これらの化合物は、単独で使用することもできるし、2種類以上混合して使用することもできる。
上記一般式(2−7)で表される化合物としては、具体的には、下記の一般式(2−7−1)から一般式(2−7−8)表される化合物が好ましい。
(式中、a、b、c、d、e及びfはそれぞれ独立して1〜18の整数を表す。)これらの化合物は、単独で使用することもできるし、2種類以上混合して使用することもできる。
(単官能性多環重合性化合物)
本発明の気体分離膜中に含有する重合体を構成する際に用いられる組成物には、重合性化合物として、1つの重合性基、環構造を2つ以上有するハードセグメント、必要に応じてソフトセグメントを有する化合物(以下、「単官能性多環重合性化合物」と略記する。)を用いることができる。前記単官能性多環重合性化合物、化合物中に1つの重合性官能基、お互いの環同士が連結基によって結合しているハードセグメントを有しており、重合性官能基は環と直接結合しているか、あるいは、環とソフトセグメントが結合しており、重合性官能基はソフトセグメントを介して結合している。
本発明の単官能多環重合性化合物として、具体的には一般式(3)で表わされる。
(式中、Sf31、Sf32はそれぞれ独立してソフトセグメントを表し、P31は重合性基を表し、HD3は、環構造を2つ以上有するハードセグメントを表す。)
前記P31としては、ラジカル重合性のもの、カチオン重合性のものが挙げられる。
P31は、熱開始剤、光開始剤、あるいは熱や活性エネルギー線によって重合反応するものであればいずれの重合性基を用いてもよいが、それぞれ独立して、下記式(P−1)〜(P−20)から選択される重合性基が好ましい。
(上記Meはメチル基を表し、Etはエチル基を表す。)特に重合方法として紫外線重合を行う場合には、式(P−1)、式(P−2)、式(P−3)、式(P−4)、式(P−5)、式(P−7)、式(P−11)、式(P−13)、式(P−15)又は式(P−18)が好ましく、式(P−1)、式(P−2)、式(P−7)、式(P−11)又は式(P−13)がより好ましく、式(P−1)、式(P−2)又は式(P−3)がさらに好ましく、式(P−1)又は式(P−2)が特に好ましい。
前記Sf31は単結合又は炭素原子数1〜18のアルキレン基を表し、(該アルキレン基に結合する1つ又は2つ以上の水素原子は、それぞれ独立してハロゲン原子、CN基、炭素原子数1〜8のアルキル基、又は重合性官能基を有する炭素原子数1〜8のアルキレン基により置換されていても良く、この基中に存在する1つのCH2基又は隣接していない2つ以上のCH2基はそれぞれ相互に独立して、酸素原子が相互に直接結合しない形で、−O−、−S−、−NH−、−N(CH3)−、−CO−、−COO−、−OCO−、−OCOO−、−SCO−、−COS−、−CF2O−、−OCF2−、−CF2S−、−SCF2−、−CH=CH−、又は−C≡C−により置き換えられていても良い。)が好ましい。
Sf32は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、イソシアヌル基、チオイソシアヌル基、炭素原子数1〜18のアルキル基、アルコキシ基、アルカノイル基、アルカノイルオキシ基、カルバモイル基、スルファモイル基、炭素原子数2〜8のアルケニル基、アルケニルオキシ基、アルケノイル基、アルケノイルオキシ基を表すが、前記基は1つ以上のハロゲン原子又はCNにより置換されていても良く、この基中に存在する1つのCH2基又は隣接していない2つ以上のCH2基はそれぞれ相互に独立して、酸素原子が相互に直接結合しない形で、−O−、−S−、−NH−、−N(CH3)−、−CO−、−COO−、−OCO−、−OCOO−、−SCO−、−COS−又は−C≡C−により置き換えられていても良い。
前記HD3は、前述したように2つ以上の環構造同士が連結基及び/又は単結合によって結合していればよい。環構造としては、3員環から8員環、複素環、縮合環が挙げられ、それぞれの環に結合する1つ又は2つ以上の水素原子はそれぞれ独立して置換基により置換されていても良い。
より具体的には、一般式(3−a)で表されるハードセグメントが好ましい。
(式中、A31、A32、A33、A34、及びA35はそれぞれ独立して、1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、1,4−シクロヘキセニル基、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル基、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基、テトラヒドロチオピラン−2,5−ジイル基、1,4−ビシクロ(2,2,2)オクチレン基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ピラジン−2,5−ジイル基、チオフェン−2,5−ジイル基−、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、2,6−ナフチレン基、フェナントレン−2,7−ジイル基、9,10−ジヒドロフェナントレン−2,7−ジイル基、1,2,3,4,4a,9,10a−オクタヒドロフェナントレン−2,7−ジイル基、1,4−ナフチレン基、ベンゾ[1,2−b:4,5−b‘]ジチオフェン−2,6−ジイル基、ベンゾ[1,2−b:4,5−b‘]ジセレノフェン−2,6−ジイル基、[1]ベンゾチエノ[3,2−b]チオフェン−2,7−ジイル基、[1]ベンゾセレノフェノ[3,2−b]セレノフェン−2,7−ジイル基、又はフルオレン−2,7−ジイル基を表し、
置換基として1個以上のF、Cl、CF3、OCF3、CN基、ニトロ基、炭素原子数1〜8のアルキル基、アルコキシ基、アルカノイル基、アルカノイルオキシ基、カルバモイル基、スルファモイル基、炭素原子数2〜8のアルケニル基、アルケニルオキシ基、アルケノイル基、アルケノイルオキシ基を有していても良く、Z0、Z1、Z2、Z3、Z4、及びZ5はそれぞれ独立して、−COO−、−OCO−、−CH2 CH2−、−OCH2−、−CH2O−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH=CHCOO−、−OCOCH=CH−、−CH2CH2COO−、−CH2CH2OCO−、−COOCH2CH2−、−OCOCH2CH2−、−CONH−、−NHCO−、炭素数2〜10のハロゲン原子を有してもよいアルキル基又は単結合を表し、A31、A32、A33、A34、及びA35のそれぞれの環に結合する1つ又は2つ以上の水素原子はそれぞれ独立して置換基LHD3により置換されていても良く、置換基LHD3として、F、Cl、CF3、OCF3、CN基、ニトロ基、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基、アルカノイル基、アルカノイルオキシ基、カルバモイル基、スルファモイル基、炭素原子数2〜8のアルケニル基、炭素原子数2〜8のアルケニルオキシ基、アルケノイル基、及び、アルケノイルオキシ基が挙げられる。
A31、A32、A33、A34、及びA35は、それぞれ独立して、環に結合する1つ又は2つ以上の水素原子が上記置換基LHD3により置換されていても良い1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、2,6−ナフチレン基から選択される基が好ましく、それぞれ独立して、1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、2,6−ナフチレン基から選択される基がより好ましい。
Z31、Z32、Z33、及びZ34はそれぞれ独立して、−O−、−S−、−OCH2−、−CH2O−、−CH2CH2−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−OCO−NH−、−NH−COO−、−NH−CO−NH−、−NH−O−、−O−NH−、−SCH2−、−CH2S−、−CF2O−、−OCF2−、−CF2S−、−SCF2−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CH2CH2−、−OCO−CH2CH2−、−CH2CH2−COO−、−CH2CH2−OCO−、−COO−CH2−、−OCO−CH2−、−CH2−COO−、−CH2−OCO−、−CH=CH−、−N=N−、−CH=N−、−N=CH−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表す。
l3、m3及びk3はそれぞれ独立して0又は1を表し、1≦l3+m3+k3≦8を表す。)で表される。
一般式(3)で表される単官能性多環重合性化合物は、より具体的には、一般式(3−1)で表される化合物が好ましい。
上記一般式(3−1)において、P311は重合性基を表すが、下記の式(P−1)から式(P−20)
から選ばれる基を表すことが好ましく、これらの重合性基のうち、重合性および保存安定性を高める観点から、式(P−1)、式(P−2)、式(P−7)、式(P−12)、又は式(P−13)が好ましく、式(P−1)、式(P−2)、式(P−7)、式(P−12)がより好ましく、式(P−1)、又は式(P−2)がさらに好ましい。
一般式(3−1)において、−(S311−X311)−は、各々独立してソフトセグメント又は単結合を表す。
一般式(3−1)において、S311はスペーサー基又は単結合を表すが、S311が複数存在する場合、それらは同一であっても異なっていても良い。また、スペーサー基としては、炭素原子数1〜18のアルキレン基を表し、該アルキレン基に結合する1つ又は2つ以上の水素原子は、それぞれ独立して、ハロゲン原子、CN基、炭素原子数1〜8のアルキル基、または重合性官能基を有する炭素原子数1〜8のアルキレン基により置換されていても良く、この基中に存在する1つのCH2基又は隣接していない2つ以上のCH2基はそれぞれ相互に独立して、酸素原子が相互に直接結合しない形で、−O−、−S−、−NH−、−N(CH3)−、−CO−、−CH(OH)−、−CH(COOH)−、−COO−、−OCO−、−OCOO−、−SCO−、−COS−又は−C≡C−により置き換えられていても良い。これらのスペーサー基のうち、配向性の観点から、炭素原子数2〜8の直鎖アルキレン基、フッ素原子で置換された炭素数2〜6のアルキレン基、アルキレン基中に存在する1つのCH2基又は隣接していない2つ以上のCH2基が−O−で置き換えられてもよい炭素原子数3〜12のアルキレン基が好ましい。
一般式(3−1)において、X311は各々独立して−O−、−S−、−OCH2−、−CH2O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−SCH2−、−CH2S−、−CF2O−、−OCF2−、−CF2S−、−SCF2−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CH2CH2−、−OCO−CH2CH2−、−CH2CH2−COO−、−CH2CH2−OCO−、−COO−CH2−、−OCO−CH2−、−CH2−COO−、−CH2−OCO−、−CH=CH−、−N=N−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表すが、X311がそれぞれ複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良い。また、原料の入手容易さ及び合成の容易さの観点から、複数存在する場合は各々同一であっても異なっていても良く、各々独立して−O−、−S−、−OCH2−、−CH2O−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−COO−CH2CH2−、−OCO−CH2CH2−、−CH2CH2−COO−、−CH2CH2−OCO−又は単結合を表すことが好ましく、各々独立して−O−、−OCH2−、−CH2O−、−COO−、−OCO−、−COO−CH2CH2−、−OCO−CH2CH2−、−CH2CH2−COO−、−CH2CH2−OCO−又は単結合を表すことがより好ましく、X311がそれぞれ複数存在する場合は各々同一であっても異なっていても良く、各々独立して−O−、−COO−、−OCO−又は単結合を表すことが特に好ましい。
なお、上記一般式(3−1)において、P311−(S311−X311)−には、−O−O−結合を含まない。
一般式(3−1)において、A311〜A312、及び、M311は各々独立して1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、ナフタレン−1,4−ジイル基、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又は1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基を表すが、これらの基は無置換であるか又は1つ以上の置換基によって置換されても良いがA311、及びA312が複数現れる場合は各々同一であっても異なっていても良い。A311、及びA312は原料の入手容易さ及び合成の容易さの観点から各々独立して無置換又は1つ以上の置換基L1、L2によって置換されても良い1,4−フェニレン基、1,4−シクロへキシレン基又はナフタレン−2,6−ジイルを表すことが好ましく、各々独立して下記の式(A−1)から式(A−16)
から選ばれる基を表すことがより好ましく、各々独立して式(A−1)から式(A−13)から選ばれる基を表すことがさらに好ましく、各々独立して式(A−1)から式(A−4)から選ばれる基を表すことが特に好ましい。
一般式(3−1)において、Z311〜Z312は各々独立して−O−、−S−、−OCH2−、−CH2O−、−CH2CH2−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−OCO−NH−、−NH−COO−、−NH−CO−NH−、−NH−O−、−O−NH−、−SCH2−、−CH2S−、−CF2O−、−OCF2−、−CF2S−、−SCF2−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CH2CH2−、−OCO−CH2CH2−、−CH2CH2−COO−、−CH2CH2−OCO−、−COO−CH2−、−OCO−CH2−、−CH2−COO−、−CH2−OCO−、−CH=CH−、−N=N−、−CH=N−、−N=CH−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表す。Z311〜Z312は原料の入手容易さ及び合成の容易さの観点から、各々独立して単結合、−OCH2−、−CH2O−、−COO−、−OCO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CF2O−、−OCF2−、−CH2CH2−、−CF2CF2−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CH2CH2−、−OCO−CH2CH2−、−CH2CH2−COO−、−CH2CH2−OCO−、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表すことが好ましく、Z311〜Z312は各々独立して−OCH2−、−CH2O−、−CH2CH2−、−COO−、−OCO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CF2O−、−OCF2−、−COO−CH2CH2−、−OCO−CH2CH2−、−CH2CH2−COO−、−CH2CH2−OCO−、−CH=CH−、−C≡C−又は単結合を表すことがより好ましく、Z311〜Z312は各々独立して−CH2CH2−、−COO−、−OCO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−COO−CH2CH2−、−OCO−CH2CH2−、−CH2CH2−COO−、−CH2CH2−OCO−又は単結合を表すことがさらに好ましく、各々独立して−CH2CH2−、−COO−、−OCO−又は単結合を表すことが特に好ましい。
一般式(3−1)において、末端基R311は水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ペンタフルオロスルフラニル基、シアノ基、ニトロ基、イソシアノ基、チオイソシアノ基、又は、1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すが、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良い。R31は化合物の特性及び合成の容易さの観点から水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、若しくは、1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−が各々独立して−O−、−COO−、−OCO−、−O−CO−O−によって置換されても良い炭素原子数1から12の直鎖又は分岐アルキル基を表すことが好ましく、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、若しくは、炭素原子数1から12の直鎖アルキル基又は直鎖アルコキシ基を表すことがより好ましく、炭素原子数1から12の直鎖アルキル基又は直鎖アルコキシ基を表すことが特に好ましい。
上記一般式(A−1)〜(A−16)において、置換基L1、L2はそれぞれ独立してフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ペンタフルオロスルフラニル基、ニトロ基、イソシアノ基、アミノ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、トリメチルシリル基、ジメチルシリル基、チオイソシアノ基、又は、1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すが、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良い。化合物の特性、合成の容易さの観点から、置換基L1、及び、L2は、それぞれ独立して、フッ素原子、塩素原子、ペンタフルオロスルフラニル基、ニトロ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、又は、任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−は各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−O−CO−O−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−から選択される基によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基が好ましく、フッ素原子、塩素原子、又は、任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−は各々独立して−O−、−COO−又は−OCO−から選択される基によって置換されても良い炭素原子数1から12の直鎖状又は分岐状アルキル基を表すことがより好ましく、フッ素原子、塩素原子、又は、任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良い炭素原子数1から12の直鎖状又は分岐状アルキル基若しくはアルコキシ基を表すことがさらに好ましく、フッ素原子、塩素原子、又は、炭素原子数1から8の直鎖アルキル基若しくは直鎖アルコキシ基を表すことが特に好ましい。
上記一般式(3−1)において、n31は、各々独立して0から6の整数を表すが、化合物の特性、原料の入手容易さ及び合成の容易さの観点から0から4の整数を表すことが好ましく、0から2の整数を表すことがより好ましく、0又は1を表すことがさらに好ましい。
上記一般式(3−1)において、j311、j312は各々独立して0から5の整数を表すが、j311+j312は2から7の整数を表す。合成の容易さ及び保存安定性の観点から、j311、j312は各々独立して1から4の整数を表すことが好ましく、1から3の整数を表すことがより好ましく、1又は2を表すことが特に好ましい。j311+j312、はそれぞれ、2から4の整数を表すことが好ましく、2又は3を表すことが特に好ましい。
上記一般式(3−1)で表される化合物としては、具体的には、下記の一般式(3−1−1)から一般式(3−1−47)で表される化合物が好ましい。
(上記式中、h、iはそれぞれ独立して0〜18の整数を表し、L31、L32、L33、L34及び、L35はそれぞれ独立して水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ニトロ基、シアノ基、イソシアノ基、カルボキシル基、カルバモイル基、アミノ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、トリメチルシリル基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基を示す。これらの基が炭素数1〜6のアルキル基、あるいは炭素数1〜6のアルコキシ基の場合、当該アルキル基又はアルコキシ基に結合する水素原子が未置換であるか、あるいは1つまたは2つ以上のハロゲン原子により置換されていてもよい。)これらの化合物は、単独で使用することもできるし、2種類以上混合して使用することもできる。
以上詳述した光学的に1軸以上に分子配列し得る重合性液晶化合物のなかでも特に前記一般式(1)で表される多官能性多環重合性化合物であることが配向性および硬化性に優れる点から好ましく、特にホメオ配向した際に優れた気体分離能を発現し得る点から、前記一般式(1−a)で表される化合物、特に前記一般式(1−a−1)で表される化合物が好ましい。また、配向性および気体透過性に優れる点からは、前記一般式(1−b)で表される化合物が好ましい。
更に、前記一般式(1−a)又は前記一般式(1−b)で表される化合物を使用する際は、前記一般式(3−1)で表される単官能性多環重合性化合物を用いることが、スメクチック相を形成し易く気体分離能が良好なものとなる点から好ましく、とりわけ前記一般式(1−a−1)と一般式(3−1)とを併用する場合、斯かる効果が顕著なものとなる点から好ましい。ここで、前記一般式(1−a)又は前記一般式(1−b)で表される化合物を使用する際は、前記一般式(3−1)で表される単官能性多環重合性化合物とを併用する場合、その質量比[(1−a)又は(1−b)/(3−1)]は、20/80〜90/10の範囲であることが好ましい。
(重合開始剤)
本発明の気体分離膜中に含有する重合体を構成する際に用いられる組成物には、必要に応じて重合開始剤が使用される。当該重合開始剤は、前記組成物を重合させるために用いる。重合を光照射によって行う場合に使用する光重合開始剤としては、特に限定はないが、前記多官能性多環重合性化合物を含む組成物中の化合物の分子配列を阻害しない程度で公知慣用のものが使用できる。
例えば1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン「イルガキュア184」、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン「ダロキュア1116」、2−メチル−1−[(メチルチオ)フェニル]−2−モリホリノプロパン−1「イルガキュア907」、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン「イルガキュア651」、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン「イルガキュア369」)、2−ジメチルアミノ−2−(4−メチルベンジル)−1−(4−モルフォリノ−フェニル)ブタン−1−オン「イルガキュア379」、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−ジフェニルフォスフィンオキサイド「ルシリンTPO」、2,4,6−トリメチルベンゾイル−フェニル−フォスフィンオキサイド「イルガキュア819」、1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)],エタノン「イルガキュアOXE01」)、1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)「イルガキュアOXE02」(以上、BASF株式会社製。2,4−ジエチルチオキサントン(日本化薬社製「カヤキュアDETX」)とp−ジメチルアミノ安息香酸エチル(日本化薬社製「カヤキュアEPA」)との混合物、イソプロピルチオキサントン(ワ−ドプレキンソップ社製「カンタキュア−ITX」)とp−ジメチルアミノ安息香酸エチルとの混合物、「エサキュア ONE」、「エサキュアKIP150」、「エサキュアKIP160」、「エサキュア1001M」、「エサキュアA198」、「エサキュアKIP IT」、「エサキュアKTO46」、「エサキュアTZT」(lamberti株式会社製)、
LAMBSON社の「スピードキュアBMS」、「スピードキュアPBZ」、「ベンゾフェノン」等が挙げられる。さらに、光カチオン開始剤としては、光酸発生剤を用いることができる。光酸発生剤としてはジアゾジスルホン系化合物、トリフェニルスルホニウム系化合物、フェニルスルホン系化合物、スルフォニルピリジン系化合物、トリアジン系化合物及びジフェニルヨードニウム化合物などが挙げられる。
光重合開始剤の含有率は、前記多官能性多環重合性化合物を含む気体分離膜を製造する際に作製する組成物中の化合物の合計含有量に対し、0.1〜10質量%が好ましく、1〜6質量%が特に好ましい。これらは、単独で使用することもできるし、2種類以上混合して使用することもできる。
また、熱重合の際に使用する熱重合開始剤としては公知慣用のものが使用でき、例えば、メチルアセトアセテイトパーオキサイド、キュメンハイドロパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パ−オキシジカーボネイト、t−ブチルパーオキシベンゾエイト、メチルエチルケトンパーオキサイド、1,1−ビス(t−ヘキシルパ−オキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、p−ペンタハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、イソブチルパーオキサイド、ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシジカーボネイト、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン等の有機過酸化物、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾニトリル化合物、2,2’−アゾビス(2−メチル−N−フェニルプロピオン−アミヂン)ジハイドロクロライド等のアゾアミヂン化合物、2,2’アゾビス{2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド}等のアゾアミド化合物、2,2’アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)等のアルキルアゾ化合物等を使用することができる。熱重合開始剤の含有率は、前記多官能性多環重合性化合物を含む気体分離膜を製造する際に作製する組成物中の化合物の合計含有量に対し、0.1〜10質量が好ましく、1〜6質量%が特に好ましい。これらは、単独で使用することもできるし、2種類以上混合して使用することもできる。
(有機溶剤)
本発明の気体分離膜中に含有する重合体を構成する際に用いられる組成物には、必要に応じて有機溶剤が使用される。用いる有機溶剤としては特に限定はないが、前記多官能性多環重合性化合物が良好な溶解性を示す有機溶剤が好ましく、120℃以下の温度で乾燥できる有機溶剤であることが好ましい。そのような溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、クメン、メシチレン、等の芳香族系炭化水素、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸シクロヘキシル、酢酸3−ブトキシメチル、乳酸エチル等のエステル系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン等のケトン系溶剤、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、アニソール等のエーテル系溶剤、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、等のアミド系溶剤、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールジアセテート、プロピレングリコールモノメチルプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、γ−ブチロラクトン及びクロロベンゼン等が挙げられる。これらは、単独で使用することもできるし、2種類以上混合して使用することもできるが、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤及び芳香族炭化水素系溶剤のうちのいずれか1種類以上を用いることが溶液安定性の点から好ましい。
用いる有機溶剤の比率は、本発明の気体分離膜中に含有する重合体を構成する際に用いられる重合性組成物が通常塗布により行われることから、塗布した状態を著しく損なわない限りは特に制限はないが、前記多官能性多環重合性化合物を含む気体分離膜を製造する際に作製する組成物中の化合物の合計含有量の含有比率が0.1〜99質量%であることが好ましく、5〜60質量%であることが更に好ましく、10〜50質量%であることが特に好ましい。
また、有機溶剤に前記重合性化合物を溶解する際には、均一に溶解させるために、加熱攪拌することが好ましい。加熱攪拌時の加熱温度は、用いる重合性化合物の有機溶剤に対する溶解性を考慮して適宜調節すればよいが、生産性の点から15℃〜130℃が好ましく、30℃〜110℃が更に好ましく、50℃〜100℃が特に好ましい。
(添加剤)
本発明の気体分離膜中に含有する重合体を構成する際に用いられる組成物には、均一に塗布するため、あるいは、各々の目的に応じて汎用の添加剤等が使用される。例えば、重合禁止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、レベリング剤、配向制御剤、連鎖移動剤、赤外線吸収剤、チキソ剤、帯電防止剤、フィラー、キラル化合物、モノマー、その他化合物、配向材料等の添加剤を、分子配列を著しく低下させない程度添加することができる。
(重合禁止剤)
本発明の気体分離膜中に含有する重合体を構成する際に用いられる組成物は、必要に応じて重合禁止剤を含有することができる。用いる重合禁止剤としては、特に限定はなく、公知慣例のものが使用できる。
例えば、p−メトキシフェノール、クレゾール、t−ブチルカテコール、3.5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン、2.2'−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2.2'−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4.4'−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4−メトキシ−1−ナフトール、4,4’−ジアルコキシ−2,2’−ビ−1−ナフトール、等のフェノール系化合物、ヒドロキノン、メチルヒドロキノン、tert−ブチルヒドロキノン、p−ベンゾキノン、メチル−p−ベンゾキノン、tert−ブチル−p−ベンゾキノン、2,5−ジフェニルベンゾキノン、2−ヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、アントラキノン、ジフェノキノン、等のキノン系化合物、p−フェニレンジアミン、4−アミノジフェニルアミン、N.N'−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N−i−プロピル−N'−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−(1.3−ジメチルブチル)−N'−フェニル−p−フェニレンジアミン、ジフェニルアミン、4.4'−ジクミル−ジフェニルアミン、4.4'−ジオクチル−ジフェニルアミン、等のアミン系化合物、フェノチアジン、ジステアリルチオジプロピオネート、等のチオエーテル系化合物、N−ニトロソジフェニルアミン、N−ニトロソフェニルナフチルアミン、p−ニトロソフェノール、ニトロソベンゼン、p−ニトロソジフェニルアミン、α−ニトロソ−β−ナフトール等、N、N−ジメチルp−ニトロソアニリン、p−ニトロソジフェニルアミン、p−ニトロンジメチルアミン、p−ニトロン−N、N−ジエチルアミン、N−ニトロソエタノールアミン、N−ニトロソジ−n−ブチルアミン、N−ニトロソ−N −n−ブチル−4−ブタノールアミン、N−ニトロソ−ジイソプロパノールアミン、N−ニトロソ−N−エチル−4−ブタノールアミン、5−ニトロソ−8−ヒドロキシキノリン、N−ニトロソモルホリン、N−二トロソーN−フェニルヒドロキシルアミンアンモニウム塩、二トロソベンゼン、2,4.6−トリーtert−ブチルニトロンベンゼン、N−ニトロソ−N−メチル−p−トルエンスルホンアミド、N−ニトロソ−N−エチルウレタン、N−ニトロソ−N−n−プロピルウレタン、1−ニトロソ−2−ナフトール、2−ニトロソ−1−ナフトール、1−ニトロソ−2−ナフトール−3,6−スルホン酸ナトリウム、2−ニトロソ−1−ナフトール−4−スルホン酸ナトリウム、2−ニトロソ−5−メチルアミノフェノール塩酸塩、2−ニトロソ−5−メチルアミノフェノール塩酸塩、等のニトロソ系化合物が挙げられる。
重合禁止剤の添加量は、本発明の気体分離膜中に含有する重合体を構成する際に用いる、前記多官能性多環重合性化合物を含む気体分離膜を製造する際に作製する組成物中の化合物の合計含有量の総量に対して、0.01〜2.0質量%であることが好ましく、0.05〜1.0質量%であることがより好ましい。
(酸化防止剤)
本発明の気体分離膜中に含有する重合体を構成する際に用いられる組成物は、必要に応じて酸化防止剤等を含有することができる。そのような化合物として、ヒドロキノン誘導体、ニトロソアミン系重合禁止剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤等が挙げられ、より具体的には、tert-ブチルハイドロキノン、和光純薬工業社の「Q−1300」、「Q−1301」、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート「IRGANOX1010」、チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート「IRGANOX1035」、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート「IRGANOX1076」、「IRGANOX1135」、「IRGANOX1330」、4,6−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾール「IRGANOX1520L」、「IRGANOX1726」、「IRGANOX245」、「IRGANOX259」、「IRGANOX3114」、「IRGANOX3790」、「IRGANOX5057」、「IRGANOX565」(以上、BASF株式会社製)、株式会社ADEKA製のアデカスタブAO−20、AO−30、AO−40、AO−50、AO−60、AO−80、住友化学株式会社のスミライザーBHT、スミライザーBBM−S、およびスミライザーGA−80等々があげられる。
酸化防止剤の添加量は、本発明の気体分離膜中に含有する重合体を構成する際に用いる、前記多官能性多環重合性化合物を含む気体分離膜を製造する際に作製する組成物中の化合物の合計含有量の総量に対して、0.01〜2.0質量%であることが好ましく、0.05〜1.0質量%であることがより好ましい。
(紫外線吸収剤)
本発明の気体分離膜中に含有する重合体を構成する際に用いられる組成物は、必要に応じて紫外線吸収剤や光安定剤を含有することができる。用いる紫外線吸収剤や光安定剤は特に限定はないが、光学異方体や光学フィルム等の耐光性を向上させるものが好ましい。
前記紫外線吸収剤としては、例えば、2−(2−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール「チヌビン PS」、「チヌビン 109」、「TINUVIN 213」、「TINUVIN 234」、「TINUVIN 326」、「TINUVIN 328」、「TINUVIN 329」、「TINUVIN 384−2」、「TINUVIN 571」、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール「TINUVIN 900」、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−(1−メチル−1−フェニルエチル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール「TINUVIN 928」、「TINUVIN 1130」、「TINUVIN 400」、「TINUVIN 405」、2,4−ビス[2−ヒドロキシ−4−ブトキシフェニル]−6−(2,4−ジブトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン「TINUVIN 460」、「チヌビン 479」、「TINUVIN 5236」(以上、BASF株式会社製)、「アデカスタブLA−32」、「アデカスタブLA−34」、「アデカスタブLA−36」、「アデカスタブLA−31」、「アデカスタブ1413」、「アデカスタブLA−51」(以上、株式会社ADEKA製)等が挙げられる。
光安定剤としては例えば、「TINUVIN 123」、「TINUVIN 144」、「TINUVIN 152」、「TINUVIN 292」、「TINUVIN 622」、「TINUVIN 770」、「TINUVIN 765」、「TINUVIN 780」、「TINUVIN 905」、「TINUVIN 5100」、「TINUVIN 5050」、「TINUVIN 5060」、「TINUVIN 5151」、「CHIMASSORB 119FL」、「CHIMASSORB 944FL」、「CHIMASSORB 944LD」(以上、BASF株式会社製)、「アデカスタブLA−52」、「アデカスタブLA−57」、「アデカスタブLA−62」、「アデカスタブLA−67」、「アデカスタブLA−63P」、「アデカスタブLA−68LD」、「アデカスタブLA−77」、「アデカスタブLA−82」、「アデカスタブLA−87」(以上、株式会社ADEKA製)等が挙げられる。
紫外線吸収剤の添加量は、本発明の気体分離膜中に含有する重合体を構成する際に用いる、前記多官能性多環重合性化合物を含む気体分離膜を製造する際に作製する組成物中の化合物の合計含有量の総量に対して、0.01〜2.0質量%であることが好ましく、0.05〜1.0質量%であることがより好ましい。
(界面活性剤)
本発明の気体分離膜中に含有する重合体を構成する際に用いられる組成物は、必要に応じて界面活性剤を含有することができる。用いる界面活性剤は特に限定はないが、気体分離膜を形成する場合に膜厚むらを低減させるためものが好ましい。
前記界面活性剤としては、アルキルカルボン酸塩、アルキルリン酸塩、アルキルスルホン酸塩、フルオロアルキルカルボン酸塩、フルオロアルキルリン酸塩、フルオロアルキルスルホン酸塩、ポリオキシエチレン誘導体、フルオロアルキルエチレンオキシド誘導体、ポリエチレングリコール誘導体、アルキルアンモニウム塩、フルオロアルキルアンモニウム塩類等が挙げられる。
具体的には、「メガファックF−251」、「メガファックF−281」、「メガファックF−430」、「メガファックF−444」、「メガファックF−472SF」、「メガファックF−477」、「メガファックF−510」、「メガファックF−511」、「メガファックF−553」、「メガファックF−554」、「メガファックF−555」、「メガファックF−556」、「メガファックF−557」、「メガファックF−558」、「メガファックF−559」、「メガファックF−561」、「メガファックF−562」、「メガファックF−563」、「メガファックF−565」、「メガファックF−567」、「メガファックF−568」、「メガファックF−569」、「メガファックF−570」、「メガファックF−571」、「メガファックR−40」、「メガファックR−41」、「メガファックR−43」、「メガファックR−94」、「メガファックRS−72−K」、「メガファックRS−75」、「メガファックRS−76−E」、「メガファックRS−76−NS」、「メガファックRS−90」、「メガファックEXP.TF−1367」、「メガファックEXP.TF1437」、「メガファックEXP.TF1537」、「メガファックEXP.TF−2066」(以上、DIC株式会社製)、
「フタージェント100」、「フタージェント110」、「フタージェント150」、「フタージェント150CH」、「フタージェント300」、「フタージェント310」、「フタージェント320」、「フタージェント400SW」、「フタージェント251」、「フタージェント212M」、「フタージェント215M」、「フタージェント250」、「フタージェント222F」、「フタージェント212D」、「FTX−218」、「フタージェント209F」、「フタージェント245F」、「フタージェント208G」、「フタージェント240G」、「フタージェント212P」、「フタージェント220P」、「フタージェント228P」、「DFX−18」、「フタージェント601AD」、「フタージェント602A」、「フタージェント650A」、「フタージェント750FM」、「FTX-730FM」、「フタージェント730FL」、「フタージェント710FS」、「フタージェント710FM」、「フタージェント710FL」、「FTX-730LS」、「フタージェント730LM」、(以上、株式会社ネオス製)、
「BYK−300」、「BYK−302」、「BYK−306」、「BYK−307」、「BYK−310」、「BYK−315」、「BYK−320」、「BYK−322」、「BYK−323」、「BYK−325」、「BYK−330」、「BYK−331」、「BYK−333」、「BYK−337」、「BYK−340」、「BYK−344」、「BYK−370」、「BYK−375」、「BYK−377」、「BYK−350」、「BYK−352」、「BYK−354」、「BYK−355」、「BYK−356」、「BYK−358N」、「BYK−361N」、「BYK−357」、「BYK−390」、「BYK−392」、「BYK−UV3500」、「BYK−UV3510」、「BYK−UV3570」、「BYK−Silclean3700」(以上、BYK株式会社製)、
「TEGO Rad2100」、「TEGO Rad2200N」、「TEGO Rad2250」、「TEGO Rad2300」、「TEGO Rad2500」、「TEGO Flow300」、「TEGO Flow370」、「TEGO Flow425」、「TEGO Flow ATF2」、「TEGO Flow ZFS460」、「TEGO Glide100」、「TEGO Glide130」、「TEGO Glide410」、「TEGO Glide415」、「TEGO Glide432」、「TEGO Glide440」、「TEGO Glide450」、「TEGO Glide482」、「TEGO Glide A115」、「TEGO Glide B1484」、「TEGO Glide ZG400」、「TEGO Twin4000」、「TEGO Twin4100」、「TEGO Twin4200」、「TEGO Wet240」、「TEGO Wet500」、「TEGO Wet510」、「TEGO Wet KL245」、(以上、エボニック・インダストリーズ株式会社製)、
「FC−4430」、「FC−4432」(以上、スリーエムジャパン株式会社製)、
「ユニダインNS」(以上、ダイキン工業株式会社製)、
「サーフロンS−241」、「サーフロンS−242」、「サーフロンS−243」、「サーフロンS−420」、「サーフロンS−611」、「サーフロンS−651」、「サーフロンS−386」(以上、AGCセイミケミカル株式会社製)、
「DISPARLON OX−880EF」、「DISPARLON OX−883」、「DISPARLON OX−77EF」、「DISPARLON OX−710」、「DISPARLON 1922」、「DISPARLON 1927」、「DISPARLON 1958」、「DISPARLON P−410EF」、「DISPARLON P−420」、「DISPARLON PD−7」、「DISPARLON 1970」、「DISPARLON 230」、「DISPARLON LF−1980」、「DISPARLON LF−1982」、「DISPARLON LF−1084」、「DISPARLON LF−1985」、「DISPARLON LHP−90」、「DISPARLON LHP−91」、「DISPARLON LHP−96」、「DISPARLON OX−715」、「DISPARLON 1930N」、「DISPARLON 1931」、「DISPARLON 1933」、「DISPARLON 1711EF」、「DISPARLON 1751N」、「DISPARLON 1761」、「DISPARLON LS−009」、「DISPARLON LS−001」、「DISPARLON LS−050」(以上、楠本化成株式会社製)、
「PF−151N」、「PF−636」、「PF−6320」、「PF−656」、「PF−6520」、「PF−652−NF」、「PF−3320」(以上、OMNOVA SOLUTIONS社製)、
「ポリフローNo.7」、「ポリフローNo.50E」、「ポリフローNo.50EHF」、「ポリフローNo.54N」、「ポリフローNo.75」、「ポリフローNo.85」、「ポリフローNo.90」、「ポリフローNo.90D−50」、「ポリフローNo.95」、「ポリフローNo.99C」、「ポリフローKL−400K」、「ポリフローKL−400HF」、「ポリフローKL−401」、「ポリフローKL−402」、「ポリフローKL−403」、「ポリフローKL−100」、「ポリフローLE−604」、「ポリフローKL−700」、「フローレンAC−300」、「フローレンAC−303」、「フローレンAC−326F」、「フローレンAC−530」、「フローレンAC−903」、「フローレンAC−903HF」、「フローレンAC−1160」、「フローレンAC−2000」、「フローレンAC−2300C」、「フローレンAO−82」、「フローレンAO−98」、「フローレンAO−108」(以上、共栄社化学株式会社製)、
「L−7001」、「L−7002」、「8032ADDITIVE」、「57ADDTIVE」、「L−7064」、「FZ−2110」、「FZ−2105」、「67ADDTIVE」、「8616ADDTIVE」(以上、東レ・ダウシリコーン株式会社製)等の例を挙げることができる。
界面活性剤の添加量は、本発明の気体分離膜中に含有する重合体を構成する際に用いる、前記多官能性多環重合性化合物を含む気体分離膜を製造する際に作製する組成物中の化合物の合計含有量の総量に対して、0.01〜2.0質量%であることが好ましく、0.05〜0.5質量%であることがより好ましい。
また、上記界面活性剤を使用することで、本発明の気体分離膜として、図1、図4、あるいは図5に示す分子配列状態の気体分離膜を得ることができる場合もある。
(配向制御剤)
本発明の気体分離膜中に含有する重合体を構成する際に用いられる組成物は、前記重合性化合物の分子配列状態を制御するために、配向制御剤を含有することができる。用いる配向制御剤としては、前記重合性化合物が、基材に対して光学的に1軸以上でかつ3軸の結晶未満の分子配列するものが挙げられる。前述したように、界面活性剤によって、1軸以上の分子配列が誘起される場合もあるが、各々の分子配列状態が誘起されるものであれば、特に限定はなく、公知慣用のものを使用することができる。
そのような配向制御剤としては、例えば、気体分離膜とした場合、空気界面における前記重合性化合物が膜の水平方向に対して分子配列状態を誘起する効果を持つ、下記一般式(8)で表される繰り返し単位を有する重量平均分子量が100以上1000000以下である化合物が挙げられる。
(式中、R11、R12、R13及びR14はそれぞれ独立的に水素原子、ハロゲン原子又は炭素原子数1〜20の炭化水素基を表し、該炭化水素基中の水素原子は1つ以上のハロゲン原子で置換されていても良い。)
気体分離膜とした場合、空気界面における前記重合性化合物が膜の垂直方向に対して分子配列状態を誘起する効果を持つものとしては、硝酸セルロース、酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース等が挙げられる。
(連鎖移動剤)
本発明の気体分離膜中に含有する重合体を構成する際に用いられる組成物は、得られる気体分離膜と基材との密着性をより向上させるため、連鎖移動剤を含有することができる。連鎖移動剤としては、芳香族炭化水素類、クロロホルム、四塩化炭素、四臭化炭素、ブロモトリクロロメタン等のハロゲン化炭化水素類、オクチルメルカプタン、n−ヘキサデシルメルカプタン、n−テトラデシルメル、n―ドデシルメルカプタン、t−テトラデシルメルカプタン、t―ドデシルメルカプタン等のメルカプタン化合物、ヘキサンジチオール、1,4−ブタンジオールビスチオプロピオネート、1,4−ブタンジオールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオグリコレート、エチレングリコールビスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリスチオグリコレート、トリメチロールプロパントリスチオプロピオネート、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトブチレート)、ペンタエリスリトールテトラキスチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラキスチオプロピオネート、トリメルカプトプロピオン酸トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、1,4−ジメチルメルカプトベンゼン、2、4、6−トリメルカプト−s−トリアジン、2−(N,N−ジブチルアミノ)−4,6−ジメルカプト−s−トリアジン等のチオール化合物、ジメチルキサントゲンジスルフィド、ジエチルキサントゲンジスルフィド、ジイソプロピルキサントゲンジスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド等のスルフィド化合物、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジビニルアニリン、ペンタフェニルエタン、α−メチルスチレンダイマー、アクロレイン、アリルアルコール、ターピノーレン、α−テルピネン、γ−テルビネン、ジペンテン、等が挙げられるが、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン、チオール化合物がより好ましい。
具体的には下記一般式(9−1)〜一般式(9−12)で表される化合物が好ましい。
式中、R95は炭素原子数2〜18のアルキル基を表し、該アルキル基は直鎖であっても分岐鎖であっても良く、該アルキル基中の1つ以上のメチレン基は酸素原子、及び硫黄原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子、硫黄原子、−CO−、−OCO−、−COO−、又は−CH=CH−で置換されていてもよく、R96は炭素原子数2〜18のアルキレン基を表し、該アルキレン基中の1つ以上のメチレン基は酸素原子、及び硫黄原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子、硫黄原子、−CO−、−OCO−、−COO−、又は−CH=CH−で置換されていてもよい。
連鎖移動剤は、前記多官能性多環重合性化合物を含む組成物を有機溶剤に混合し加熱攪拌して重合性溶液を調製する工程において添加することが好ましいが、その後の、重合性溶液に重合開始剤を混合する工程において添加してもよいし、両方の工程において添加してもよい。
連鎖移動剤の添加量は、本発明の気体分離膜中に含有する重合体を構成する際に用いられる組成物に用いる、前記多官能性多環重合性化合物を含む気体分離膜を製造する際に作製する組成物中の化合物の合計含有量の総量に対して、0.5〜10質量%であることが好ましく、1.0〜5.0質量%であることがより好ましい。
更に物性調整のため、重合性でない環構造を2つ以上有するハードセグメント、及び、必要に応じてソフトセグメントを有する非重合性化合物も必要に応じて添加することも可能である(ハードセグメント及びソフトセグメントについては、上記で定義したものと同一のものを表す。)。環構造を1つ以下有し、及び、ソフトセグメントを有する重合性化合物は、前記重合性化合物を有機溶剤に混合し加熱攪拌して重合性溶液を調製する工程において添加することが好ましいが、重合性でない環構造を2つ以上有するハードセグメント、及び、必要に応じてソフトセグメントを有する化合物等は、その後の、重合性溶液に重合開始剤を混合する工程において添加してもよいし、両方の工程において添加してもよい。これらの化合物の添加量は、本発明の気体分離膜に用いられる組成物に用いる、前記少なくとも2つ以上の重合性基、環構造を3つ以上有するハードセグメント、及び、必要に応じてソフトセグメントを有する化合物を含む組成物中の非重合性化合物の添加量は、多官能性多環重合性化合物を含む気体分離膜を製造する際に作製する組成物中の化合物の合計含有量の総量に対して、20質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましく、5質量%以下が更により好ましい。
(赤外線吸収剤)
本発明の気体分離膜中に含有する重合体を構成する際に用いられる組成物は、必要に応じて赤外線吸収剤を含有することができる。用いる赤外線吸収剤は、特に限定はなく、配向性を乱さない範囲で公知慣用のものを含有することができる。
前記赤外線吸収剤としては、シアニン化合物、フタロシアニン化合物、ナフトキノン化合物、ジチオール化合物、ジインモニウム化合物、アゾ化合物、アルミニウム塩等が挙げられる。
具体的には、ジインモニウム塩タイプの「NIR−IM1」、アルミニウム塩タイプの「NIR−AM1」(以上、ナガセケムテック株式会社製)、「カレンズIR−T」、「カレンズIR−13F」(以上、昭和電工株式会社製)、「YKR−2200」、「YKR−2100」(以上、山本化成株式会社製)、「IRA908」、「IRA931」、「IRA955」、「IRA1034」(以上、INDECO株式会社)等が挙げられる。
(帯電防止剤)
本発明の気体分離膜中に含有する重合体を構成する際に用いられる組成物は、必要に応じて帯電防止剤を含有することができる。用いる帯電防止剤は、特に限定はなく、配向性を乱さない範囲で公知慣用のものを含有することができる。
そのような帯電防止剤としては、スルホン酸塩基またはリン酸塩基を分子内に少なくとも1種類以上有する高分子化合物、4級アンモニウム塩を有する化合物、重合性基を有する界面活性剤等が挙げられる。
中でも重合性基を有する界面活性剤が好ましく、例えば、重合性基を有する界面活性剤の内、アニオン系のものとして、「アントックスSAD」、「アントックスMS−2N」(以上、日本乳化剤株式会社製)、「アクアロンKH−05」、「アクアロンKH−10」、「アクアロンKH−0530」、「アクアロンKH−1025」(以上、第一工業製薬株式会社製)、「アデカリアソープSR−10N」、「アデカリアソープSR−20N」(以上株式会社ADEKA製)、「ラテムルPD−104」(花王株式会社製)等のアルキルエーテル系、
「ラテムルS−120」、「ラテムルS−120A」、「ラテムルS−180P」、「ラテムルS−180A」(以上、花王株式会社製)、「エレミノールJS−2」(三洋化成株式会社製)、等のスルフォコハク酸エステル系、
「アクアロンH−2855A」、「アクアロンH−3855B」、「アクアロンH−3856」、「アクアロンHS−05」、「アクアロンHS−10」、「アクアロンHS−30」、「アクアロンHS−1025」、「アクアロンBC−05」、「アクアロンBC−10」、「アクアロンBC−1025」、「アクアロンBC−2020」(以上、第一工業製薬株式会社製)、「アデカリアソープSDX−222」、「アデカリアソープSDX−232」、「アデカリアソープSDX−259」、「アデカリアソープSE−10N」、「アデカリアソープSE−20N」(以上、株式会社ADEKA製)、等のアルキルフェニルエーテルあるいはアルキルフェニルエステル系、
「アントックスMS−60」、「アントックスMS−2N」(以上、日本乳化剤株式会社製)、「エレミノールRS−30」(三洋化成株式会社製)、等の(メタ)アクリレート硫酸エステル系、「H−3330P」(第一工業製薬株式会社製)、「アデカリアソープPP−70」(株式会社ADEKA製)、等のリン酸エステル系が挙げられる。
一方、重合性基を有する界面活性剤の内、ノニオン系のものとして、例えば、「アントックスLMA−20」、「アントックスLMA−27」、「アントックスEMH−20」、「アントックスLMH-20、「アントックスSMH−20」(以上、日本乳化剤株式会社製)、「アデカリアソープER−10」、「アデカリアソープER−20」、「アデカリアソープER−30」、(以上、株式会社ADEKA製)、「ラテムルPD−420」、「ラテムルPD−430」、「ラテムルPD−450」(以上、花王株式会社製)、等のアルキルエーテル系、「アクアロンRN−10」、「アクアロンRN−20」、「アクアロンRN−50」、「アクアロンRN−2025」(以上、第一工業製薬株式会社製)、「アデカリアソープNE−10」、「アデカリアソープNE−30」、「アデカリアソープNE−40」(以上、株式会社ADEKA製)、等のアルキルフェニルエーテル系もしくはアルキルフェニルエステル系、「RMA−564」、「RMA−568」、「RMA−1114」(以上、日本乳化剤株式会社製)等の(メタ)アクリレート硫酸エステル系が挙げられる。
その他の帯電防止剤としては、例えば、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、プロポキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、n−ブトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、プロポキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、n−ブトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリテトラメチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、ヘキサエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシヘキサエチレングリコール(メタ)アクリレート等が挙げられる。
前記帯電防止剤は、1種類のみで使用することも2種類以上組み合わせて使用することもできる。
前記帯電防止剤の添加量は、本発明の気体分離膜中に含有する重合体を構成する際に用いられる、前記多官能性多環重合性化合物を含む気体分離膜を製造する際に作製する組成物中の化合物の合計含有量の総量に対して、0.001〜10重量%が好ましく、0.01〜5重量%がより好ましい。
(フィラー)
本発明の気体分離膜中に含有する重合体を構成する際に用いられる組成物は、気体透過性を制御するために必要に応じてフィラーを含有することができる。用いるフィラーは、特に限定はなく、得られた気体分離膜の気体選択性が低下しない範囲で公知慣用のものを含有することができる。
前記フィラーとしては、例えば、アルミナ、チタンホワイト、水酸化アルミニウム、タルク、クレイ、マイカ、チタン酸バリウム、酸化亜鉛、ガラス繊維等の無機質充填材、銀粉、銅粉などの金属粉末や窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、窒化ガリウム、炭化ケイ素、マグネシア(酸化アルミニウム)、シリカ、結晶性シリカ(酸化ケイ素)、溶融シリカ(酸化ケイ素)、グラファイト、カーボンナノファイバーを含む炭素繊維等などの熱伝導性フィラー、銀ナノ粒子等が挙げられる。
具体的には、アルミナとしてDAM−70、DAM−45、DAM−07、DAM−05、DAW−45、DAW−05、DAW−03、ASFP−20(以上、電気化学工業株式会社製)、AL−43−KT、AL−47−H、AL−47−1、AL−160SG−3、AL−43−BE、AS−30、AS−40、AS−50、AS−400、CB−P02、CB−P05(以上、昭和電工株式会社製)、A31、A31B、A32、A33F、A41A、A43A、MM−22、MM−26、MM−P、MM−23B、LS−110F、LS−130、LS−210、LS−242C、LS−250、AHP300(以上、日本軽金属株式会社製)、AA−03、AA−04、AA−05、AA−07、AA−2、AA−5、AA−10、AA−18(以上、住友化学株式会社製)、チタンホワイトとしてG−1、G−10、F−2、F−4、F−6(以上、昭和電工株式会社製)、TAF−520、TAF−500、TAF−1500、TM−1、TA−100C、TA−100CT(以上、富士チタン工業株式会社製)、MT−01、MT−10EX、MT−05、MT−100S、MT−100TV、MT−100Z、MT−150EX、MT−100AQ、MT−100WP、MT−100SA、MT−100HD、MT−300HD、MT−500SA、MT−600SA、MT−700HD(以上、テイカ株式会社製)、TTO−51(A)、TTO−51(C)、TTO−55(A)、TTO−55(B)、TTO−55(C)、TTO−55(D)、TTO−S−1、TTO−S−2、TTO−S−3、TTO−S−4、MPT−136、TTO−V−3(以上、石原産業株式会社製)、水酸化アルミニウムとしてB−309、B−309(以上、巴工業株式会社製)、BA173、BA103、B703、B1403、BF013、BE033、BX103、BX043(以上、日本軽金属株式会社)、タルクとしてナノエースD−1000、ナノエースD−800、ミクロエースSG−95、ミクロエースP−8、ミクロエースP−6(以上、日本タルク株式会社製)、FH104、FH105、FL108、FG106、MG115、FH104S、ML112S(以上、富士タルク工業株式会社製)、マイカとしてY−1800、TM−10、A−11、SJ−005(以上、株式会社ヤマグチマイカ製)、チタン酸バリウムとしてBT−H9DX、HF−9、HF−37N、HF−90D、HF−120D、HT−F(以上、共立マテリアル株式会社製)、BT−100、HPBTシリーズ(以上、富士チタン工業株式会社製)、BTシリーズ(堺化学工業株式会社製)、パルセラムBT(日本化学工業株式会社製)、酸化亜鉛としてFINEX−30、FINEX−30W−LP2、FINEX−50、FINEX−50S−LP2、XZ−100F(以上、堺化学工業株式会社製)、FZO−50(石原産業株式会社製)、MZ−300、MZ−306X、MZY−505S、MZ−506X、MZ−510HPSX(以上、テイカ株式会社製)、ガラス繊維としてCS6SK−406、CS13C−897、CS3PC−455、CS3LCP−256(以上、日東紡績株式会社)、ECS03−615、ECS03−650、EFDE50−01、EFDE50−31(以上、セントラル硝子株式会社)、ACS6H−103、ACS6S−750(以上、日本電気硝子株式会社製)、銀粉として球状銀粉AG3、AG4、フレーク銀粉FA5、FA2(以上、DOWAハイテック株式会社製)、SPQ03R、SPN05N、SPN08S、Q03R(以上、三井金属鉱業株式会社製)、AY−6010、AY−6080(以上、田中貴金属株式会社製)、ASP−100(相田化学工業株式会社)、Agコート粉末AG/SP(三菱マテリアル電子化成株式会社製)、銅粉としてMA−O015K、MA−O02K、MA−O025K(以上、三井金属鉱業株式会社製)、電解銅粉#52−C、#6(以上、JX日鉱日石金属株式会社製)、10%AgコートCu−HWQ(福田金属箔粉工業株式会社製)、銅粉Type−A、Type−B(以上、DOWAエレクトロニクス株式会社製)、UCP−030(住友金属鉱山株式会社製)、
窒化アルミニウムとしてHグレード、Eグレード、H−Tグレード(以上、トクヤマ株式会社製)、TOYAL TecFiller TFS−A05P、TOYAL TecFiller TFZ−A02P(以上、東洋アルミニウム株式会社製)、ALN020BF、ALN050BF、ALN020AF、ALN050AF、ALN020SF(以上、巴工業株式会社製)、FAN−f05、FAN−f30(以上、古河電子株式会社製)、窒化ホウ素としてデンカボロンナイトライドSGP、デンカボロンナイトライドMGP、デンカボロンナイトライドGP、デンカボロンナイトライドHGP、デンカボロンナイトライドSP−2、デンカボロンナイトライドSGPS(以上、電気化学工業株式会社製)、UHP−S1、UHP−1K、UHP−2、UHP−EX(以上、昭和電工株式会社製)窒化ケイ素としてSN−9、SN−9S、SN−9FWS、SN−F1、SN−F2(以上、電気化学工業株式会社製)、CF0027、CF0093、CF0018、CF0033(以上、日本フリット株式会社製)、炭化ケイ素として、GMF−Hタイプ、GMF−H2タイプ、GMF−LCタイプ(以上、太平洋ランダム株式会社)、HSC1200、HSC1000、HSC059、HSC059I、HSC007(以上、巴工業株式会社製)、シリカとしてサイシリア(富士シリシア化学株式会社)、AEROSIL R972、AEROSIL R104、AEROSIL R202、AEROSIL 805、AEROSIL R812、AEROSIL R7200(以上、日本エアロジル株式会社製)、レオシールシリーズ(トクヤマ株式会社製)、結晶性シリカ(酸化ケイ素)としてCMC−12、VX−S、VX−SR(以上、株式会社龍森社製)、溶融シリカ(酸化ケイ素)としてFB−3SDC、FB−3SDX、SFP−30M、SFP−20M、SFP−30MHE、SFP−130MC、UFP−30(以上、電気化学工業株式会社製)、エクセリカシリーズ(トクヤマ株式会社製)、酸化アルミニウムとしてAEROXIDE Alu C、AEROXIDE Alu 65(以上、日本エアロジル株式会社製)、炭素繊維やグラファイトとしてトレカミルドファイバーMLD−30、トレカミルドファイバーMLD−300(以上、東レ株式会社製)、CFMP−30X、CFMP−150X(以上、日本ポリマー産業株式会社製)、XN−100、HC−600(以上、日本グラファイトファイバー株式会社製)、SWeNT SG65、SWeNT SGi、IsoNanoTubes−M、IsoNanoTubes−S、PureTubes、Pyrograf PR−25−XT−PS、PR−25XT−LHT(以上、シグマアルドリッチ株式会社製)、等が挙げられる。
前記フィラーは、1種類のみで使用することも2種類以上組み合わせて使用することもできる。
前記フィラーの添加量は、本発明の気体分離膜中に含有する重合体を構成する際に用いられる、前記多官能性多環重合性化合物を含む気体分離膜を製造する際に作製する組成物中の化合物の合計含有量の総量に対して、0.01〜80重量%が好ましく、0.1〜50重量%がより好ましい。
(キラル化合物)
本発明の気体分離膜中に含有する重合体を構成する際に用いられる組成物には、螺旋状の分子配列を得ることを目的としてキラル化合物を含有してもよい。前記キラル化合物は、それ自体が重合性基を有していても、有していなくてもよい。また、キラル化合物の螺旋の向きは、得られる気体分離膜の使用用途によって適宜選択することができる。
重合性基を有しているキラル化合物としては、特に限定はなく、公知慣用のものが使用できるが、らせんねじれ力(HTP)の大きなキラル化合物が好ましい。また、重合性基は、ビニル基、ビニルオキシ基、アリル基、アリルオキシ基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、グリシジル基、オキセタニル基が好ましく、アクリロイルオキシ基、グリシジル基、オキセタニル基が特に好ましい。
キラル化合物の配合量は、化合物の螺旋誘起力によって適宜調整することが必要であるが、発明の気体分離膜中に含有する重合体を構成する際に用いられる、前記多官能性多環重合性化合物を含む気体分離膜を製造する際に作製する組成物中の重合性化合物の合計含有量の総量に対して、0.5〜70質量%含有することが好ましく、1〜40質量%含有することがより好ましく、2〜25質量%含有することが特に好ましい。
キラル化合物の具体例として、下記一般式(10−1)〜一般式(10−4)で表される化合物を挙げることができるが、下記の一般式に限定されるわけではない。
上記一般式(10−1)〜一般式(10−4)中、Sp5a、Sp5bはそれぞれ独立して、炭素原子数0〜18のアルキレン基を表し、該アルキレン基は1つ以上のハロゲン原子、CN基、又は重合性官能基を有する炭素原子数1〜8のアルキル基により置換されていても良く、この基中に存在する1つのCH2基又は隣接していない2つ以上のCH2基はそれぞれ相互に独立して、酸素原子が相互に直接結合しない形で、−O−、−S−、−NH−、−N(CH3)−、−CO−、−COO−、−OCO−、−OCOO−、−SCO−、−COS−又は−C≡C−により置き換えられていても良く、
上記一般式(10−1)〜一般式(10−4)中、A1、A2、A3、A4、A5及びA6はそれぞれ独立して、1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、1,4−シクロヘキセニル基、テトラヒドロピラン−2,5−ジイル基、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基、テトラヒドロチオピラン−2,5−ジイル基、1,4−ビシクロ(2,2,2)オクチレン基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ピラジン−2,5−ジイル基、チオフェン−2,5−ジイル基−、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、2,6−ナフチレン基、フェナントレン−2,7−ジイル基、9,10−ジヒドロフェナントレン−2,7−ジイル基、1,2,3,4,4a,9,10a−オクタヒドロフェナントレン−2,7−ジイル基、1,4−ナフチレン基、ベンゾ[1,2−b:4,5−b‘]ジチオフェン−2,6−ジイル基、ベンゾ[1,2−b:4,5−b‘]ジセレノフェン−2,6−ジイル基、[1]ベンゾチエノ[3,2−b]チオフェン−2,7−ジイル基、[1]ベンゾセレノフェノ[3,2−b]セレノフェン−2,7−ジイル基、又はフルオレン−2,7−ジイル基を表し、n、l及びkはそれぞれ独立して、0又は1を表し、0≦n+l+k≦3となり、
上記一般式(10−1)〜一般式(10−4)中、m5は0又は1を表し、
上記一般式(10−1)〜一般式(10−4)中、Z0、Z1、Z2、Z3、Z4、Z5及びZ6はそれぞれ独立して、−COO−、−OCO−、−CH2 CH2−、−OCH2−、−CH2O−、−CH=CH−、−C≡C−、−CH=CHCOO−、−OCOCH=CH−、−CH2CH2COO−、−CH2CH2OCO−、−COOCH2CH2−、−OCOCH2CH2−、−CONH−、−NHCO−、炭素数2〜10のハロゲン原子を有してもよいアルキル基又は単結合を表し、
上記一般式(10−1)〜一般式(10−4)中、R5a及びR5bは、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基又は炭素原子数1〜18のアルキル基を表すが、該アルキル基は1つ以上のハロゲン原子又はCNにより置換されていても良く、この基中に存在する1つのCH2基又は隣接していない2つ以上のCH2基はそれぞれ相互に独立して、酸素原子が相互に直接結合しない形で、−O−、−S−、−NH−、−N(CH3)−、−CO−、−COO−、−OCO−、−OCOO−、−SCO−、−COS−又は−C≡C−により置き換えられていても良く、あるいはR5a及びR5bは一般式(10−a)
(式中、P5aは重合性官能基を表し、Sp5aはSp1と同じ意味を表す。)
P5aは、下記の式(P−1)から式(P−20)で表される重合性基から選ばれる置換基を表す。
上記キラル化合物のさらなる具体的例としては、下記一般式(10−5)〜一般式(10−38)で表される化合物を挙げることができる。
上記一般式(10−5)〜一般式(10−38)中、m、nはそれぞれ独立して1〜10の整数を表し、Rは水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基、又は、フッ素原子を表すが、Rが複数存在する場合は、それぞれ同一であっても、異なっていても良い。
重合性基を有していないキラル化合物としては、具体的には、例えば、キラル基としてコレステリル基を有するペラルゴン酸コレステロール、ステアリン酸コレステロール、キラル基として2−メチルブチル基を有するビーディーエイチ社製の「CB−15」、「C−15」、メルク社製の「S−1082」、チッソ社製の「CM−19」、「CM−20」、「CM」、キラル基として1−メチルヘプチル基を有するメルク社製の「S−811」、チッソ社製の「CM−21」、「CM−22」などが挙げられる。
キラル化合物を添加する場合は、本発明の気体分離膜の具体的な用途によるが、得られる気体分離膜の厚み(d)を気体分離膜中での螺旋ピッチ(P)で除した値(d/P)が0.1〜100の範囲となる量を添加することが好ましく、0.1〜20の範囲となる量がさらに好ましい。
(モノマー)
本発明の気体分離膜中に含有する重合体を構成する際に用いられる組成物は、環構造を1つ以下有し、及び、ソフトセグメントを有する重合性化合物を添加することもできる。このような化合物としては、通常、重合性モノマーあるいは重合性オリゴマーとして認識されるものであれば特に制限なく使用することができる。添加する場合は、本発明の気体分離膜中に含有する重合体を構成する際に用いられる、前記多官能性多環重合性化合物を含む気体分離膜を製造する際に作製する組成物中の化合物の合計含有量の総量に対して、15質量%以下であることが好ましく、10質量%以下が更に好ましい。
具体的には、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルオキシルエチル(メタ)アクリレート、イソボルニルオキシルエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、ジメチルアダマンチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、(2−メチル−2−エチル−1,3−ジオキソラン−4−イル)メチル(メタ)アクリレート、(3−エチルオキセタン−3−イル)メチル(メタ)アクリレート、o−フェニルフェノールエトキシ(メタ)アクリレート、ジメチルアミノ(メタ)アクリレート、ジエチルアミノ(メタ)アクリレート、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、2,2,3,4,4,4−ヘキサフルオロブチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,4,4,4−ヘプタフルオロブチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロブチル)エチル(メタ)アクリレート、2−(パーフルオロヘキシル)エチル(メタ)アクリレート、1H,1H,3H−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、1H,1H,7H−ドデカフルオロヘプチル(メタ)アクリレート、1H−1−(トリフルオロメチル)トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、1H,1H,3H−ヘキサフルオロブチル(メタ)アクリレート、1,2,2,2−テトラフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチル(メタ)アクリレート、1H,1H−ペンタデカフルオロオクチル(メタ)アクリレート、1H,1H,2H,2H−トリデカフルオロオクチル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフタル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタル酸、グリシジル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルりん酸、アクリロイルモルホリン、ジメチルアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、イロプロピルアクリルアミド、ジエチルアクリルアミド、ヒドロキシエチルアクリルアミド、N−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミド等のモノ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルジオールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、9,9−ビス[4−(2−アクリロイルオキシエトキシ)フェニル]フルオレン、グリセリンジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−アクロイルオキシプロピルメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルのアクリル酸付加物、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテルのアクリル酸付加物、等のジアクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化イソシアヌル酸トリアクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトン変性トリス−(2−アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、等のトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、等のテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、オリゴマー型の(メタ)アクリレート、各種ウレタンアクリレート、各種マクロモノマー、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、等のエポキシ化合物、マレイミド等が挙げられる。これらは単独で使用することもできるし、2種類以上混合して使用することもできる。
(配向材料)
本発明の気体分離膜中に含有する重合体を構成する際に用いられる組成物は、分子配列状態を良好なものにするために必要に応じて配向材料を含有することができる。用いる配向材料は、本発明の気体分離膜に用いられる組成物に用いられる、前記多官能性多環重合性化合物を溶解させることができる溶剤に可溶であれば、公知慣用のものでよいが、添加することにより配向性を著しく劣化させない範囲で添加することができる。具体的には、本発明の気体分離膜中に含有する重合体を構成する際に用いられる、前記多官能性多環重合性化合物を含む気体分離膜を製造する際に作製する組成物中の化合物の合計含有量の総量に対して、0.05〜30重量%が好ましく、0.5〜15重量%がさらに好ましく、1〜10重量%が特に好ましい。
配向材料は具体的には、ポリイミド、ポリアミド、BCB(ペンゾシクロブテンポリマー)、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリフェニレンエーテル、ポリアリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルフォン、エポキシ樹脂、エポキシアクリレート樹脂、アクリル樹脂、クマリン化合物、カルコン化合物、シンナメート化合物、フルギド化合物、アントラキノン化合物、アゾ化合物、アリールエテン化合物等、光異性化、もしくは、光二量化する化合物が挙げられるが、紫外線照射、可視光照射により配向する材料(光配向材料)が好ましい。
光配向材料としては、例えば、環状シクロアルカンを有するポリイミド、全芳香族ポリアリレート、特開5−232473号公報に示されているようなポリビニルシンナメート、パラメトキシ桂皮酸のポリビニルエステル、特開平6−287453、特開平6−289374号公報に示されているようなシンナメート誘導体、特開2002−265541号公報に示されているようなマレイミド誘導体等が挙げられる。具体的には、以下の一般式(12−1)〜一般式(12−9)で表される化合物が好ましい。
上記一般式(12−1)〜一般式(12−9)中、R5は水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜3のアルキル基、アルコキシ基、ニトロ基、R6は水素原子、炭素原子数1〜10のアルキル基を示すが、当該アルキル基は直鎖状であっても分岐状であっても良く、当該アルキル基中の任意の水素原子はフッ素原子に置換されても良く、当該アルキル基中の1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−は各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−又は−C≡C−によって置換されても良く、末端のCH3は、CF3、CCl3、シアノ基、ニトロ基、イソシアノ基、チオイソシアノ基に置換されても良い。nは4〜100000を示し、mは1〜10の整数を示す。
一般式(12−1)〜一般式(12−9)中、R7は、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン化アルキル基、アリルオキシ基、シアノ基、ニトロ基、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシ基、カルボキシ基若しくはそのアルカリ金属塩、アルコキシカルボニル基、ハロゲン化メトキシ基、ヒドロキシ基、スルホニルオキシ基若しくはそのアルカリ金属塩、アミノ基、カルバモイル基、スルファモイル基又は(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、(メタ)アクリロイルアミノ基、ビニル基、ビニルオキシ基及びマレイミド基からなる群から選ばれる重合性官能基を表す。
(気体分離膜・積層体の製造方法)
(気体分離膜・積層体)
本発明の気体分離膜は前記多官能性多環重合性化合物を含む組成物の重合体、あるいは、前記重合体からなる層部分を示す。
本発明の積層体は、気体透過性を有する基材上に、必要に応じて配向膜を用い、さらに、前記多官能性多環重合性化合物を含む組成物の重合体を順次積層したもの、あるいは、基材上に、前記多官能性多環重合性化合物を含む組成物の重合体を積層し、当該重合体上に、粘着剤、粘着テープあるいは接着剤を介して気体透過性を有する基材に貼り合せた後に、前記重合体を形成する際に使用した基材を前記重合体から剥離したものを示す。なお、前記多官能性多環重合性化合物を含む組成物の重合体を形成する際に使用する基材としては、気体透過性を有しても、有してなくても特に制限はないが、前記重合体の剥離性の観点からガラス、金属フィルム、規則的な凹凸加工が施されたアクリレート架橋体、シクロオレフィンポリマー、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、等のポリエステル、ポリスチレン、ポリカーボネート等が好ましい。
(気体透過性を有する基材)
本発明の気体分離膜、あるいは積層体に用いられる気体透過性を有する基材は、気体透過性を有する無機膜、有機膜であれば公知慣用のものを用いることができ、特に制限はない。そのような基材としては、プラスチック等の有機材料からなるフィルム、シート、中空糸膜及び、多孔質膜、セラミック基材等の無機材料からなる多孔質膜、等が挙げられる。
具体的には、基材が有機材料の場合、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロース、酢酸セルロース、ニトロセルロース等のセルロース誘導体、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン(TPX)、ブチルゴム等のポリオレフィン、シクロオレフィンポリマー、ポリカーボネート、PMMA、ポリアクリロニトリル等のポリアクリレート、ポリアセテート、芳香族ポリイミド、脂肪族ポリイミド等のポリイミド、ポリアミド、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンエーテル、ポリアリレート、ナイロン、ポリスチレン、又はシリコーンゴム、等が挙げられる。
基材が無機材料の場合、ゼオライト、シリカ系セラミックス、シリカ系ガラス、アルミナ系セラミックス、ステンレス多孔体、チタン多孔体、銀多孔体、等が挙げられる。
中でもポリオレフィン、ポリメチルペンテン(TPX)、セルロース誘導体、ポリイミド、ポリアクリレート等のプラスチック基材が好ましい。
気体透過性を有する基材の形状としては、平板状の他、円筒状、曲面を有するものであっても良い。フィルム、シートのような平板状の基材の場合、基材の片面が緻密層、もう一方の片面が多孔質層である非対称型であっても、基材の両面が緻密層である対称型であっても、基材の両面が多孔質層である対称型であってもよい。中空糸膜のような円筒状の基材の場合、外側が緻密層、内側が多孔質層とからなる非対称型であっても、外側、内側共に緻密層である対称型であっても、外側、内側共に多孔質層である対称型であってもよい。また、基材は光学的に透明であっても不透明であってもよく、溶融法により形成されたものでも、溶液キャスト法により形成されたものでもよく、無延伸でも1軸延伸されたものでも2軸延伸されたものでもよい。
本発明の気体分離膜を積層体として用いる場合、気体透過性を有する基材の膜厚は、気体透過性、生産性、モジュールへの加工性の観点から1〜100μmが好ましく、4〜80μmがより好ましく、10〜50μmが特に好ましい。
本発明の気体分離膜中に含有する重合体を構成する際に用いられる組成物の気体透過性を有する基材への塗布性や接着性向上のために、これらの気体透過性を有する基材の表面処理を行っても良い。表面処理として、オゾン処理、プラズマ処理、コロナ処理、シランカップリング処理などが挙げられる。
(配向処理)
また、上記気体透過性を有する基材には、本発明の気体分離膜中に含有する重合体を構成する際に用いられる組成物の溶液を塗布乾燥した際に重合性組成物が配向するように、通常配向処理が施されているか、あるいは配向膜が設けられていても良い。配向処理としては、延伸処理、ラビング処理、偏光紫外可視光照射処理、イオンビーム処理、基材へのSiO2の斜方蒸着処理、等が挙げられる。配向膜を用いる場合、配向膜は公知慣用のものが用いられる。そのような配向膜としては、ポリイミド、ポリシロキサン、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリフェニレンエーテル、ポリアリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルホン、エポキシ樹脂、エポキシアクリレート樹脂、アクリル樹脂、アゾ化合物、クマリン化合物、カルコン化合物、シンナメート化合物、フルギド化合物、アントラキノン化合物、アゾ化合物、アリールエテン化合物等の化合物、もしくは、前記化合物の重合体や共重合体が挙げられる。ラビングにより配向処理する化合物は、配向処理、もしくは配向処理の後に加熱工程を入れることで材料の結晶化が促進されるものが好ましい。ラビング以外の配向処理を行う化合物の中では光配向材料を用いることが好ましい。
(塗布)
本発明の気体分離膜を得るための塗布法としては、アプリケーター法、バーコーティング法、スピンコーティング法、ロールコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法、フレキソコーティング法、インクジェット法、ダイコーティング法、キャップコーティング法、ディップコーティング法、スリットコーティング法等、公知慣用の方法を行うことができる。
本発明の気体分離膜を作製する際に用いられる重合性組成物中の重合性化合物の分子は、塗布した後において、1軸以上の分子配列を保持することが好ましい。具体的には、分子配列を促すような熱処理を行うと、1軸以上の分子配列状態をより促進することができ好ましい。熱処理法としては、例えば、本発明の気体分離膜を作製する際に用いられる重合性組成物を基材上に塗布後、前記組成物を液体状態にした後、必要に応じて徐冷して1軸以上の分子配列状態を形成する。このとき、温度を一定に保ち、一様な分子配列状態を形成することが好ましい。あるいは、本発明の気体分離膜を作製する際に用いられる重合性組成物を基材上に塗布後、組成物中の各分子が1軸以上の分子配列状態を形成する温度範囲内で温度を一定時間保つような加熱処理を施してもよい。加熱温度が高すぎると前記組成物が好ましくない重合反応を起こして劣化するおそれがある。また、冷却しすぎると、前記組成物中の各分子が相分離を起こしたり、結晶が析出したりして分子配列状態が乱れることがある。
このように熱処理をすることで、単に塗布するだけの塗布方法と比較して、一様な分子配列状態で欠陥の少ない均質な気体分離膜を得ることができる。
具体的には、前記重合性液晶化合物のハジキやピンホールのない重合体を各種塗布方法によって得るには、20重量%以下の低い固形分濃度の重合性液晶化合物を含む溶液を塗布した後に、重合性液晶組成物が液晶相を呈する温度範囲内で120℃以下の温度で溶剤乾燥し(工程1)、更に溶剤乾燥温度と同じ温度以下で、かつ重合性液晶組成物が液晶相を呈する温度範囲内の室温以上の温度で配向させ(工程2)、その後工程2と同じ温度以下でUV照射して(工程3)、一様な分子配列状態で欠陥の少ない均質な重合体を得る方法が好ましい。
(重合工程)
本発明の気体選択性を有する透過膜を作製する際に用いる重合性組成物を重合させる方法としては、活性エネルギー線を照射する方法や熱重合法等が挙げられるが、加熱を必要とせず、室温で反応が進行することから活性エネルギー線を照射する方法が好ましく、中でも、操作が簡便なことから、紫外線等の光を照射する方法が好ましい。
具体的には390nm以下の紫外光を照射することが好ましく、250〜370nmの波長の光を照射することが最も好ましい。但し、390nm以下の紫外光により重合性組成物が分解などを引き起こす場合は、390nm以上の紫外光で重合処理を行ったほうが好ましい場合もある。この光は、拡散光で、かつ偏光していない光であることが好ましい。紫外線照射強度は、0.05kW/m2〜10kW/m2の範囲が好ましい。特に、0.2kW/m2〜2kW/m2の範囲が好ましい。紫外線強度が0.05kW/m2未満の場合、重合を完了させるのに多大な時間がかかる。一方、2kW/m2を超える強度では、前記重合性組成物中の分子が光分解する傾向にあることや、重合熱が多く発生して重合中の温度が上昇し、分子のオーダーパラメーターが変化して、重合後の気体選択性を有する透過膜の気体透過性や気体選択性に狂いが生じる可能性がある。
また、マスクを使用して特定の部分のみを紫外線照射で重合させた後、該未重合部分の分子配列状態を、電場、磁場又は温度等をかけて変化させ、その後該未重合部分を重合させると、異なる分子配列方向をもった複数の領域を有する気体選択性を有する透過膜を得ることもできる。
紫外光照射時の温度は、本発明の気体選択性を有する透過膜を作製する際に用いられる重合性組成物が1軸以上の分子配列状態を保持できる温度とし、前記重合性組成物の熱重合の誘起を避けるため、可能な限り60℃以下とすることが好ましい。
本発明の気体選択性を有する透過膜は、気体透過性を有する基材から剥離して単体で気体選択性を有する透過膜として使用することも、気体透過性を有する基材から剥離せずにそのまま気体透過性、気体選択性を有する積層体として使用することもできる。また、本発明の気体選択性を有する透過膜を粘着剤、粘着テープ、あるいは接着剤を介して気体透過性を有する基材に貼り合せる場合、本発明の気体選択性を有する透過膜を、該透過膜を作製する際に使用した基材から剥離した後に貼り合せても、本発明の気体選択性を有する透過膜を気体透過性を有する基材に貼り合せた後に透過膜を該透過膜を作製する際に使用した基材から剥離してもよい。粘着剤、粘着テープ、あるいは接着剤を用いる場合は、公知慣用の粘着剤、粘着テープ、あるいは接着剤を用いることができる。粘着テープを用いる場合は、気体透過性を保持するためにPETやセルロース等の基材が粘着テープの中心部に入っていない、基材フリーの粘着テープが好ましい。接着剤を用いる場合は、本発明の気体分離膜の気体透過性や気体選択性を損なわない限り、熱で接着する接着剤でも光で接着する接着剤のどちらも用いることができる。
(気体選択性モジュール)
本発明の気体分離膜、あるいは積層体は、モジュール化して好適に使用することができる。また、本発明の気体分離膜、積層体、又は気体選択性モジュールを用いて、気体の分離回収や分離精製能を有する気体分離装置とすることができる。気体選択性を有するモジュールとしては、気体や液体の分離能を有するものであれば限定されず、例えば、スパイラル型、中空糸型、ブリーツ型、管状型(チューブ型)、等が挙げられる。本発明においては、加工性、生産性の観点から、スパイラル型や中空糸型が好ましい。斯かる中空糸型のモジュールとしては、具体的には、気体分離膜が中空糸状に形成され、かつ、複数の該中空糸が容器内に配設され、前記中空糸内部及び中空糸外部の一方が混合気体又は溶存気体供給口と連通し、他方が分離されたガス排出口と連通していることを特徴とするガス分離モジュールが挙げられる。
以下、実施例を挙げて本発明の最良の形態の一部を詳述するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」及び「%」は質量基準である。
(本発明の気体分離膜に用いる溶液(1)の調製)
式(A−1)で表される化合物43部、式(A-2)で表される化合物43部、式(B−1)で表される化合物14部、、式(D−1)で表される化合物5.0部、式(E−1)で表される化合物0.1部、及び、界面活性剤であるメガファックF−554(DIC株式会社製)0.05部をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート300部に、攪拌プロペラを有する攪拌装置を用いて、攪拌速度が500rpm、溶液温度が70℃の条件下で1時間攪拌後、0.2μmのメンブランフィルターで濾過して本発明の気体分離膜に用いる溶液(1)を得た。
(本発明の気体分離膜に用いる溶液(2)〜(15)の調製)
本発明の気体分離膜に用いる溶液(1)の調製と同様に、表1に示す式(A−1)〜式(A−11)、式(B−1)〜式(B−7)、式(C−1)〜式(C−9)で表される化合物、式(D−1)〜式(D−3)、式(E−1)で表される化合物、及び、界面活性剤である式(F−1)で表される化合物を式(H−1)〜式(H−3)に示す有機溶剤に攪拌プロペラを有する攪拌装置を用いて、攪拌速度が500rpm、溶液温度が70℃の条件下で1時間攪拌後、0.2μmのメンブランフィルターで濾過して、本発明の気体分離膜に用いる溶液(2)〜(15)を得た。
表1〜2に本発明の溶液(1)〜(15)の具体的な組成を示す。
イルガキュア907(D−1)
イルガキュアOXE01(D−2)
イルガキュア819(D−3)
p−メトキシフェノール(E−1)
メガファックF−554 (F−1)
メチルイソブチルケトン(略称;MIBK)(H−1)
トルエン(略称;TOL)(H−2)
シクロペンタノン(略称;CPN)(H−3)
(実施例1)
(相転移温度の測定)
ガラス基板上に溶液(1)をスピンコーターで塗布した後、100℃で2分乾燥し、相転移温度測定用サンプル(1)を得た。相転移温度測定用サンプル(1)は、溶液(1)から溶媒が除去されたものである。このサンプル(1)を偏光顕微鏡を用いて相転移温度の測定を行ったところ、昇温条件で測定したN−I(ネマチック−等方)転移温度は65℃、降温条件にて測定したN−Sm(ネマチック−スメクチック)転移温度は30℃であった。
(重合体1の作製)
ガラス基板上にシランカップリング系垂直配向膜を形成したものを基材として使用し、溶液(1)をスピンコーターで基材上に塗布した後、60℃で2分乾燥した。その後、25℃で5分放置した後に、25℃にて超高圧水銀ランプを用いて窒素雰囲気下で積算光量が1000mJ/cm2となるようにUV光を照射して、膜全体にハジキのない重合体1を得た。気体分離膜として機能する重合体1の厚みは、DEKTAK XT(Bruker Corporation製)を使用して測定したところ、0.5μmであった。
(斜入射X線散乱測定)
高輝度放射光実験設備SPring8内のフロンティアソフトマター開発産学連合体が所有するビームラインBL03XU第1ハッチを使用して、測定モードが斜入射小角/広角X線散乱法(Grazing Incidence Small Angle X−ray Scattering:GISAXS/Grazing Incidence Wide Angle X−ray Scattering:GIWAXS)にて、カメラ長2.3m/0.14m、波長0.1nm、X線入射角0.12°、露光時間1〜5秒、室温測定、散乱角範囲2θ=0.2〜25°の条件で、上記の重合体1を測定した。X線の入射方向は、重合体1が形成されたガラス基板の任意の1辺方向をX方向として、X方向に対して水平方向にX線を入射した。
GISAXS測定から得られた2次元X線回折散乱像を図7に、回折散乱像のビーム中心からみて垂直上方向の直線上の散乱・回折強度Iをとり、反射ビーム中心からの散乱角2θに対する散乱強度Iとして1次元化した散乱スペクトルVを図8に示す。図7から、ビーム中心からy方向に強いピークが観察されるのに対して、x方向には強いピークが観察されなかったものの[1]、[2]のピークが確認されて、試料面と水平方向に層が形成されていることが確認できた。
また、GIWAXS得られた2次元X線回折散乱像を図9に、回折散乱像のビーム中心からみて水平方向の直線上の散乱・回折強度Iをととり、反射ビーム中心からの散乱角2θに対する散乱強度Iとして1次元化した散乱スペクトルHを図10に、方位角方向への散乱強度分布を図11に示す。
これらの特徴から、重合体1は膜の面に対して垂直方向に分子が立っており、水平方向に層状構造を有することが確認できた。
重合体1のGIWAXS測定より、X方向に垂直方向の散乱角2θの極大ピークは13°であり、同ピークを中心として散乱角2θが5°の範囲で積算し、散乱プロファイルの方位角5°〜175°の範囲における該積算値の半値以上を示す方位角の合計値(方位角幅)は30°であった。
(積層体1の作製)
Sylgard184(ダウコーニング社製;主剤/硬化剤=10/1混合液)をアプリケーターでガラス基板上に塗布し、100℃30分で硬化させたのち、ガラス基板から剥離することにより50ミクロンのポリジメチルシロキサン(PDMS)膜を得た。上記で得れらた気体分離膜として機能する重合体1をガラス基板から剥離しPDMS膜上に積層し積層体1を作製した。
(気体透過性の測定及び分離性能の評価)
前記方法で得られた積層体1を用いて、CO2およびCH4の気体透過性を気体透過率測定装置(GTR−31A:GTRテック社製)を用いて、圧力150kPa、温度40℃の条件で測定し、各気体の透過係数を得た。
各気体の透過流束は、得られた透過係数を膜厚で割ることによって得られた。次に式(1)を用いて、実施例の透過膜の透過流束を得た。また、透過膜の気体分離性能は、それぞれの気体の透過流束の比を求めることにより得られた。
Q(透過膜)={Q(積層体)×Q(基材)}/{Q(基材)−Q(積層体)} 式(1)
(式中、Qは、各層の気体透過流束を表す。)
透過膜のCO2およびCH4の透過流束は、QCO2(透過膜)は1.30GPU、QCH4(透過膜)は0.06GPUであった。分離性能QCO2(透過膜)/QCH4(透過膜)は21.7であった。
(実施例2〜17)
(溶液2〜15の相転移温度測定)
本発明の気体分離膜を作製するために用いる溶液を、溶液(2)〜(7)に変更した以外は溶液(1)の相転移温度測定と同一条件で測定した。
(重合体2〜重合体7の作製)
本発明の気体分離膜を作製するために用いる溶液を、溶液(2)〜(7)に変更した以外は重合体1の作製方法と同一条件で、膜面に対して垂直方向に分子が1軸に配列した状態で重合したの重合体2〜7を得た。
(重合体8の作製)
フィルムのMD方向に対して45°の角度でラビングを行なった厚み50μmの基材であるPETフィルム上に本発明の気体分離膜を作製するべく、溶液(8)をバーコーターで塗布した後、80℃で2分乾燥した。その後、室温で2分放置した後に、超高圧水銀ランプを用いて窒素雰囲気下で積算光量が500mJ/cm2となるようにUV光を照射して、膜面に対して水平方向に分子が1軸に配列した状態で重合した重合体を含有する積層体8を得た(図1)。
(重合体9〜重合体15の作製)
本発明の気体分離膜を作製するために用いる溶液(8)を、溶液(9)〜(15)に変更した以外は重合体8の作製方法と同一条件で、膜面に対して水平方向に分子が1軸に配列した状態で重合した重合体9〜15を得た。
(重合体16の作製)
溶液(1)のスピンコート条件を変更した以外は重合体1の作製方法と同一条件で、膜面に対して垂直方向に分子が1軸に配列した状態で重合した重合体16を得た。
(重合体17の作製)
本発明の気体分離膜を作製するために用いる溶液を、溶液(3)に変更し、溶液(3)のスピンコート条件を変更した以外は重合体1の作製方法と同一条件で、膜面に対して垂直方向に分子が1軸に配列した状態で重合した重合体17を得た。
重合体2〜7及び重合体17〜18は重合体1と同一条件で斜入射X線散乱測定を行った。重合体8〜16は分子配列の長軸方向をX方向とし、X方向に対して水平方向にX線を入射した。
重合体2〜18の散乱強度が半値以上となる方位角幅は、重合体1と同様にしてX線プロファイル解析により算出した。
積層体1と同様の方法で積層体2〜18を作製し、CO2およびCH4の気体透過性の測定と、分離性能の評価を行った。
(比較例1)
25ミクロンの光学的に等方であるポリメチルメタクリレート(PMMA)フィルムの斜入射X線測定(GIWAXS)により、回折パターンはブロードなハロー状であり明確な分子配列は見られなかった。このPMMAフィルムの二酸化炭素、メタンの透過係数を、GTR−11Aを用いて実施例1と同様の条件で評価した。
実施例1〜17の相転移温度・溶剤乾燥温度・配向温度・UV照射温度・膜厚を表3に示す。また、実施例1〜17、比較例1の方位角の合計値・気体透過性・分離性能を表4に示す。
上記表4より、本発明の気体選択透過膜は、規則性ある分子配列を有するため、高い透過性を有しつつ、高い気体選択性能を有することが分かった。一方、比較例1に示したPMMAフィルムは規則性のある分子配列を有さないことから、高い気体選択透過膜を得ることができなかった。
また、本発明の気体選択透過膜は、高い気体選択性能を有することから、高い気体透過性能を有する基材と積層し積層体とすることや、用いる基材に対し高い気体選択性能を付加した積層体とすることが可能であり、様々な気体選択用途や、気体選択透過膜モジュールとして使用することができる。