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JP2018191481A - 振動発電素子 - Google Patents

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JP2018191481A
JP2018191481A JP2017094389A JP2017094389A JP2018191481A JP 2018191481 A JP2018191481 A JP 2018191481A JP 2017094389 A JP2017094389 A JP 2017094389A JP 2017094389 A JP2017094389 A JP 2017094389A JP 2018191481 A JP2018191481 A JP 2018191481A
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JP2017094389A
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高橋 智一
Tomokazu Takahashi
智一 高橋
大希 西谷
Daiki Nishitani
大希 西谷
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Kansai University
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Kansai University
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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

【課題】発電量を向上させる振動発電素子を提供する。【解決手段】本発明の振動発電素子は、一端(E1)を固定部(17)に固定し、他端(E2)を自由端とする片持ち構造で支持された第1電極(11)と、前記第1電極に対向すると共に、一端(E3)を前記固定部(17)に固定し、他端(E4)を自由端とする片持ち構造で支持された第2電極(14)と、前記第1電極と前記第2電極との間に配置されるエレクトレット(12)と、前記第1電極と前記第2電極との間に配置される絶縁層(13)と、前記第2電極側に向かう前記第1電極の動きを規制することによって、前記エレクトレットと前記絶縁層とを介して前記第1電極に接触している前記第2電極を、前記第1電極から剥離するストッパ(16)と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、エレクトレットを用いた振動発電素子に関する。
近年、振動エネルギーを利用して発電を行う振動発電素子が開発されている(例えば、非特許文献1参照。)。
非特許文献1では、誘電体が設けられた板状の上部電極と、エレクトレットが設けられた板状の下部電極とを上下方向に振動させて発電を行う振動発電素子が開示されている。非特許文献1の振動発電素子においては、上部電極と下部電極とが誘電体とエレクトレットを介して面接触と剥離とを繰り返すことによって発電を行っている。
また、振動エネルギーを利用して発電を行う技術としては、例えば、特許文献1及び特許文献2などを挙げることができる。
特開2014−107982号公報 特開2005−065463号公報
Tomokazu Takahashi, Masato Suzuki, Toshio Nishida, Yasuhiro Yoshikawa, Seiji Aoyagi "VERTICAL CAPACITIVE ENERGY HARVESTER POSITIVELY USING CONTACT BETWEEN PROOF MASS AND ELECTRET PLATE -STIFFNESS MACTHING BY SPRING SUPPORT OF PLATE AND STICTION PREVENTION BY STOPPER MECHANISM-", MEMS 2015, Estoril, PORTUGAL, 15-22 January, 2015, p.1145-1148
しかしながら、非特許文献1などに挙げられた振動発電素子では、発電量を向上させるといった点で改善の余地がある。
本発明は、発電量を向上させることができる振動発電素子を提供することを目的とする。
本発明の一態様の振動発電素子は、
一端を固定部に固定し、他端を自由端とする片持ち構造で支持された第1電極と、
前記第1電極に対向すると共に、一端を前記固定部に固定し、他端を自由端とする片持ち構造で支持された第2電極と、
前記第1電極と前記第2電極との間に配置されるエレクトレットと、
前記第1電極と前記第2電極との間に配置される絶縁層と、
前記第2電極側に向かう前記第1電極の動きを規制することによって、前記エレクトレットと前記絶縁層とを介して前記第1電極に接触している前記第2電極を、前記第1電極から剥離するストッパと、
を備える。
本発明によれば、発電量を向上させることができる振動発電素子を提供することができる。
本発明に係る実施の形態の振動発電素子の斜視図である。 本発明に係る実施の形態の振動発電素子の側面断面図である。 本発明に係る実施の形態の振動発電素子の平面図である。 本発明に係る実施の形態の振動発電素子の動作の一例を示す斜視図である。 本発明に係る実施の形態の振動発電素子の動作の一例を示す側面断面図である。 本発明に係る実施の形態の振動発電素子の動作の一例を示す斜視図である。 本発明に係る実施の形態の振動発電素子の動作の一例を示す側面断面図である。 本発明に係る実施の形態の振動発電素子における電極の位置と出力電圧との関係の一例を示す図である。 本発明に係る実施の形態の振動発電素子を複数の区間に分割した場合における第1電極と第2電極との剥離状況の一例を示す図である。 図7Aに示す各区間における出力電圧の波形の例を示す図である。 変形例の第2電極の概略構成を示す図である。 本発明に係る実施の形態の振動発電素子の実施例1と比較例1との出力電圧及び瞬間電力の比較結果を示す図である。 本発明に係る実施の形態の振動発電素子の実施例2と比較例2〜5との発電量の比較結果を示す図である。
(本発明に至った経緯)
近年、振動エネルギー(運動エネルギー)を利用して発電を行う振動発電素子が開発されている。例えば、非特許文献1では、対向して配置された板状の上部電極と下部電極とが上下方向(厚み方向)に振動し、誘電体とエレクトレットを介して面接触と剥離とを繰り返すことによって発電を行う振動発電素子が開示されている。
特許文献1には、安定した出力を実現するために、支持部により振動可能に支持された振動部の振幅を振動抑制部材によって抑制する発電装置が開示されている。また、引用文献2には、一方の電極が他方の電極に接触してショートするのを防止するためのストッパが設けられた振動発電用振動子が開示されている。
しかしながら、非特許文献1では、面接触した板状の上部電極と下部電極とを厚み方向に引きはがすため、2つの電極が剥離しにくい。また、特許文献1及び2では、振動子の過剰な振幅を抑制するためにストッパを用いている。このため、非特許文献1、特許文献1及び2では、運動エネルギーのロスが生じ、発電量を向上させることができないという問題がある。
そこで、本発明者らは、上記課題を解決すべく、以下の発明に至った。
本発明の一態様の振動発電素子は、
一端を固定部に固定し、他端を自由端とする片持ち構造で支持された第1電極と、
前記第1電極に対向すると共に、一端を前記固定部に固定し、他端を自由端とする片持ち構造で支持された第2電極と、
前記第1電極と前記第2電極との間に配置されるエレクトレットと、
前記第1電極と前記第2電極との間に配置される絶縁層と、
前記第2電極側に向かう前記第1電極の動きを規制することによって、前記エレクトレットと前記絶縁層とを介して前記第1電極に接触している前記第2電極を、前記第1電極から剥離するストッパと、
を備える。
このような構成により、エレクトレットと絶縁層とを介して第1電極に接触している第2電極を、第1電極から剥離させることができるため、運動エネルギーの損失を抑制し、発電量を向上させることができる。
前記ストッパは、前記第2電極の前記他端を始点にして前記第1電極から前記第2電極を剥離してもよい。
このような構成により、第2電極の他端(自由端)を始点にして第1電極から第2電極を剥離させることができるため、運動エネルギーの損失を抑制し、発電量を更に向上させることができる。
前記エレクトレットは、前記第1電極と前記第2電極とのうちいずれか一方に接触していてもよい。
このような構成により、エレクトレットが配置されている第1電極又は第2電極と、エレクトレットとが剥離せずに接触した状態を維持することができる。このため、エレクトレット12に蓄えた電荷が、エレクトレットが配置されている側の第1電極又は第2電極に向けて放電することによって、発電量が低下することを抑制することができる。
前記ストッパは、前記第1電極と前記第2電極とが対向する方向における前記第2電極の前記他端の可動範囲より内側に配置されてもよい。
このような構成により、ストッパによって第2電極を第1電極からより容易に剥離させることができる。
前記第1電極と対向する側の前記第2電極の面の面積は、前記第2電極と対向する側の前記第1電極の面の面積よりも小さくてもよい。
このような構成により、静電引力を低くすることができ、第2電極を第1電極からより容易に剥離することができる。
前記ストッパは、前記第1電極と前記第2電極とが対向する方向から見て、前記第2電極に重ならず、前記第1電極と重なる位置に配置されてもよい。
このような構成により、第2電極を第1電極からより容易に剥離させることができる。
前記ストッパは、前記第1電極の一端から他端に向かって延びる方向に沿って配置されてもよい。
このような構成により、第2電極を第1電極から安定して剥がすことができる。このため、運動エネルギーのロスを小さくすることができ、発電量を更に向上させることができる。
更に、前記第2電極に設けられたおもりを備えてもよい。
このような構成により、運動エネルギーを向上させることができ、発電量を向上させることができる。
前記おもりは、前記第2電極の前記他端に設けられてもよい。
このような構成により、運動エネルギーを更に向上させることができ、発電量を更に向上させることができる。
前記第2電極は、一端で接続されると共に、他端を自由端とする片持ち構造で支持された複数の電極部を有していてもよい。
このような構成により、様々な周波数帯域に応じて、発電を行うことができる。
以下、本発明に係る実施の形態について、添付の図面を参照しながら説明する。また、各図においては、説明を容易なものとするため、各要素を誇張して示している。
(実施の形態)
本願発明に係る実施の形態の振動発電素子について説明する。
[全体構成]
図1は、本発明に係る実施の形態の振動発電素子10の斜視図を示す。図2は、振動発電素子10の側面断面図を示す。図3は、振動発電素子10の平面図を示す。なお、図1〜3中のX、Y、Z方向は、それぞれ振動発電素子10の縦方向、横方向、厚み方向を示す。また、図1〜3は、外部振動が加えられていない場合の振動発電素子10の概略図を示している。図1〜3は、振動発電素子10の一例を示すものであり、振動発電素子10の構成はこれらに限定されるものではない。
図1〜3に示すように、振動発電素子10は、第1電極11、エレクトレット12、絶縁層13、第2電極14、おもり15、及びストッパ16を備える。振動発電素子10においては、第1電極11と第2電極14との一端が、エレクトレット12及び絶縁層13を介して固定部17に固定された二重カンチレバー構造を有する。
<第1電極>
図2に示すように、第1電極11は、一端E1を固定部17に固定し、他端E2を自由端とする片持ち構造で支持されている。第1電極11は、固定部17からY方向に延在する板状の部材で形成されている。また、第1電極11は、弾性変形可能な材料で形成されている。第1電極11は、例えば、銅、アルミニウム、鉄、白金、又はそれらの合金などの材料で形成することができる。実施の形態では、加工のし易さ、コストの観点から、第1電極11は、矩形形状の銅板で形成されている。
<エレクトレット>
エレクトレット12は、電荷を半永久的に保持する部材である。具体的には、エレクトレット12は、板状に形成されており、弾性変形可能な部材である。エレクトレット12としては、サイトップ(登録商標)などの高分子化合物に電荷を保持させた有機エレクトレットを用いてもよい。また、シリコン酸化物(SiO)、又はシリコン窒化物(SiN)などの基材に電荷を保持させた無機エレクトレットを用いてもよい。
エレクトレット12は、第1電極11と第2電極14との間に配置されている。具体的には、エレクトレット12は、第1電極11に配置されており、第2電極14が配置される側の第1電極11の面に配置されている。実施の形態では、エレクトレット12は、第2電極14が配置される側の第1電極11の面を覆っている。第2電極14が配置される側の第1電極11の面を露出させない構成とすることにより、エレクトレット12への電荷注入に際して、露出した第1電極11への電荷流出を抑制することができる。これにより、エレクトレット12への電荷注入効率を高めることができる。
<絶縁層>
絶縁層13は、第1電極11と第2電極14との間に配置されている絶縁部材である。実施の形態では、絶縁層13は、エレクトレット12と第2電極14との間に配置されている。絶縁層13は、板状又は膜状に形成されており、第1電極11が配置される側の第2電極14の面を覆っている。また、絶縁層13の厚さは、絶縁破壊が生じない範囲で、第1電極11及び第2電極14の厚さよりも薄くすることができる。絶縁層13の厚さを薄くすることにより、電荷の移動量を増加させることができるため、発電量を向上させることができる。なお、絶縁層13は、第2電極14の形状に応じて形成される。
絶縁層13は、弾性変形可能な絶縁材料で形成されている。絶縁層13は、例えば、エポキシ樹脂、シリコン酸化膜、塩化ビニル、ナイロン、ポリエステルなどの材料で形成することができる。
<第2電極>
第2電極14は、エレクトレット12と絶縁層13とを挟んで第1電極11に対向すると共に、一端E3を固定部17に固定し、他端E4を自由端とする片持ち構造で支持されている。第2電極14は、固定部17からY方向に延在する板状の部材で形成されている。また、第2電極14は、弾性変形可能な材料で形成されている。第2電極14は、例えば、銅、アルミニウム、鉄、白金、又はそれらの合金などの材料で形成することができる。実施の形態では、加工のし易さ、コストの観点から、第1電極11と同様に、第2電極14は矩形形状の銅板で形成されている。
第1電極11と対向する側の第2電極14の面の面積は、第2電極14と対向する側の第1電極11の面の面積よりも小さく形成されている。
<おもり>
おもり15は、外部振動を受けて振動する第2電極14の運動エネルギーを増大させる部材である。おもり15は、第2電極14に設けられている。具体的には、図2に示すように、おもり15は、第2電極14の他端E4に設けられている。
<ストッパ>
ストッパ16は、外部振動により行われる第2電極14側に向かう第1電極11の動きを規制する部材である。具体的には、ストッパ16は、第2電極14が配置される側に向かって移動する第1電極11とエレクトレット12とのZ方向の動きを規制する。これにより、第1電極11に接触している第2電極14を、第2電極14の他端E4を始点にして第1電極11から剥離することができる。即ち、ストッパ16によって、第1電極11に接触している第2電極14を、第2電極14の他端E4から一端E3に向かって徐々に第1電極11から剥離させることができる。実施の形態では、ストッパ16は、第2電極14及び絶縁層13を、第1電極11とエレクトレット12とから剥離させている。
ストッパ16は、例えば、板状に形成された2つの剛体で形成されている。ストッパ16は、例えば、アクリル樹脂などの高分子、繊維、ガラス、ゴム、それらのコンポジット材料などの材料で形成することができる。
図2に示すように、ストッパ16は、第1電極11の一端E1から他端E2に向かって延びる方向、即ちY方向に沿って配置されている。また、図3に示すように、ストッパ16は、第1電極11と第2電極14とが対向する方向から見て、即ちZ方向から見て、第2電極14に重ならず、第1電極11と重なるように配置されている。
また、ストッパ16は、第1電極11と第2電極14とが対向する方向における、即ちZ方向における第2電極14の他端E4の可動範囲よりも内側に配置される。言い換えると、ストッパ16は、外部振動を受けて振動する第2電極14の他端E4のZ方向の振幅よりも内側に配置される。
なお、実施の形態では、第1電極11、エレクトレット12、絶縁層13及び第2電極14の一端は固定強度を向上させるため、X方向の長さが他端側よりも長く形成されている。
[動作]
振動発電素子10の動作について説明する。
図4Aは、振動発電素子10の動作の一例を示す斜視図である。図4Bは、振動発電素子10の動作の一例を示す側面断面図である。図5Aは、振動発電素子10の動作の一例を示す斜視図である。図5Bは、振動発電素子10の動作の一例を示す側面断面図である。なお、図4A及び図5Aでは、説明を容易にするために、固定部17の図示を省略している。
図4A、図4B、図5A及び図5Bにおいて、第1電極11の一端E1は、負荷18を介して接地端に接続されている。また、第2電極14の一端E3は、接地端に直接接続されている。なお、負荷18は、第1電極11と接地端との間を流れる電流を電圧として取り出すための負荷である。負荷18は、例えば、抵抗、又はコンデンサを用いることができる。
図4A及び図4Bは、外部振動を受けたときに、第1電極11の他端E2と第2電極14の他端E4とが、ストッパ16よりも下側に動いている第1状態を示している。図4A及び図4Bに示すように、第1状態においては、第2電極14が、エレクトレット12及び絶縁層13を介して第1電極11に接触する。第1状態においては、第1電極11から負荷18を介して接地端に向かって電流が流れる(図4A中の矢印21参照)。
図5A及び図5Bは、外部振動を受けたときに、第2電極14の他端E4がストッパ16より上側に動いている第2状態を示している。図5A及び図5Bに示すように、第2状態では、第2電極14側に向かう第1電極11及びエレクトレット12の動きが、ストッパ16によって規制される。これにより、第2電極14は、第2電極14の他端E4から一端E3に向かって、第1電極11から徐々に剥離する。言い換えると、第2電極14の他端E4は、第1電極11の他端E2からめくり上がるように剥離する。第2状態においては、接地端から負荷18を介して第1電極11に向かって電流が流れる(図4B中の矢印22参照)。
このように、振動発電素子10においては、外部振動を受けたとき、第2電極14が、エレクトレット12及び絶縁層13を介して第1電極11と接触する。また、振動発電素子10においては、第2電極14の他端E4が第1電極11の他端E2からめくり上がるように剥離する。このように、振動発電素子10は、第1電極11と第2電極14との接触及び剥離を繰り返すことによって、発電を行っている。
<電極の位置と出力電圧の関係>
図6は、振動発電素子10における電極の位置と出力電圧との関係の一例を示す。図6において、符号「Tp」は、Z方向におけるストッパ16の位置を示す。
図6に示すように、時間t〜tにおいては、第1電極11と第2電極14とがストッパ16の位置Tpより低い位置にある。時間t〜tにおいては、第1電極11の他端E2と第2電極14の他端E4とが接触した状態で、ストッパ16に向かって動く。
時間tにおいては、第1電極11の他端E2と第2電極14の他端E4とがストッパ16の位置Tpに到達し、第2電極14の他端E4が第1電極の他端E2から剥離する。時間tにおいては、出力電圧が急激に低下する。その後、第2電極14の他端E4が、第1電極11からめくり上がるように剥離するのに伴い、出力電圧が上昇する。
時間t〜tにおいては、第2電極14の他端E4が、第1電極11側に向かって動き、エレクトレット12と絶縁層13とを介して、再び第1電極11の他端E2に接触する。時間t〜tにおいては、出力電圧は徐々に低下する。
図7Aは、振動発電素子10を複数の区間D1−D5に分割した場合における第1電極11と第2電極14との剥離状況の一例を示す図である。図7Bは、図7Aに示す複数の区間における出力電圧の波形の例を示す。図7A及び図7Bは、第2電極14の他端E4が第1電極11の他端E2から最も離れたときの剥離状況の一例を示している。区間D1−D5は、第2電極14の一端E3から他端E4に向かって、剥離が生じている部分を5つに分割した区間である。また、図7A及び図7Bにおいては、区間D1−D5における第2電極14と第1電極11との剥離状況が容易に比較できるように、それぞれの区間の剥離状況のイメージ図を示している。
図7Aに示すように、第2電極14の他端E4は第1電極11の他端E2からめくりあがるように剥離するため、区間D1、D2、D3、D4、D5の順に第2電極14と第1電極11との距離(剥離量)が大きくなっている。言い換えると、第2電極14の一端E3から他端E4に向かうほど、第2電極14と第1電極11との間の距離(剥離量)が大きくなっている。
図7Bに示すように、出力電圧を取り出せる時間は、区間D1、D2、D3、D4、D5の順に長くなっている。これは、第2電極14が第1電極11から剥離した後、区間D1、D2、D3、D4、D5の順に、第2電極14が、エレクトレット12と絶縁層13とを介して、第1電極11に接触するからである。即ち、第2電極14が第1電極11から剥離している時間が、区間D1、D2、D3、D4、D5の順に大きくなる。このため、区間D1、D2、D3、D4、D5の順に出力電圧を取り出せる時間が長くなる。
また、図7Bに示すように、振動発電素子10全体の出力電圧の波形は、区間D1−D5の出力波形を加算したものになる。
[効果]
実施の形態に係る振動発電素子10によれば、以下の効果を奏することができる。
振動発電素子10によれば、ストッパ16によって、第2電極14の他端E4を始点にして、第2電極14を第1電極11からめくりあげるように剥離することができるため、第1電極11と第2電極14との間の静電引力を低くすることができる。これにより、第2電極14を第1電極11から容易に剥離させることができるため、運動エネルギーの損失を抑制し、発電量を向上させることができる。
振動発電素子10によれば、第1電極11と第2電極14との間の静電引力を低くすることができるため、表面電位の高いエレクトレット12を使用することができる。これにより、更に発電量を向上させることができる。
振動発電素子10によれば、簡単な構造で発電を行うことができる。また、振動発電素子10を構成する部品は、加工が容易であり、コストを低減することができる。更に、振動発電素子10を構成する材料の選択肢が多いというメリットがある。
ストッパ16は、第1電極11と第2電極14とが対向する方向、即ちZ方向における第2電極14の他端E4の可動範囲より内側に配置されている。このような構成により、第2電極14を第1電極11から容易に剥離させることができる。
第1電極11と対向する側の第2電極14の面の面積は、第2電極14と対向する側の第1電極11の面の面積よりも小さい。このような構成により、第1電極11と第2電極14との間の静電引力を低くすることができるため、第2電極14を第1電極11から容易に剥離させることができる。
ストッパ16は、第1電極11と第2電極14とが対向する方向、即ちZ方向から見て、第2電極14に重ならず、第1電極11と重なる位置に配置されている。このような構成により、第2電極14を第1電極11からより容易に剥離させることができる。
また、ストッパ16は、第1電極11の一端E1から他端E2に向かって延びる方向、即ちY方向に沿って配置されている。このような構成により、第2電極14の他端E4から一端E3に向かって、第2電極14の他端E4を第1電極11から徐々に剥離させることができる。このため、第2電極14の他端E4を第1電極11から安定して剥離させることができるため、運動エネルギーの損失を更に抑制することができる。
振動発電素子10は、第2電極14におもり15を設けている。このような構成により、運動エネルギーを増やすことができ、発電量を向上させることができる。また、おもり15を第2電極14の他端E4に設けることによって、運動エネルギーを更に増やすことができ、発電量を更に向上させることができる。
また、振動発電素子10は、縦方向、横方向、斜め方向など様々な方向に取り付けることができる。
このような振動発電素子10は、例えば、回路などに組み込まれることによって、発電装置を構成することができる。このため、上述した振動発電素子10の効果を有する発電装置を提供することができる。
なお、実施の形態において、第1電極11と第2電極14とを同じ材料で形成する例について説明したが、これに限定されない。例えば、第1電極11と第2電極14とは、異なる材料で形成されてもよい。
実施の形態において、絶縁層13は、第1電極11と対向する側の第2電極14の面を覆う例について説明したが、これに限定されない。絶縁層13は、第2電極14とエレクトレット12との間を絶縁すればよく、例えば、エレクトレット12側に形成されてもよい。
実施の形態において、エレクトレット12が第1電極11に配置され、絶縁層13が第2電極14に配置される例について説明したが、これに限定されない。例えば、エレクトレット12が第2電極14に配置され、絶縁層13が第1電極11に配置されてもよい。
実施の形態において、ストッパ16は、第2電極14と絶縁層13とを剥離させる例について説明したが、これに限定されない。例えば、ストッパ16は、第2電極14のみを剥離してもよい。
実施の形態1において、第2電極14、絶縁層13及びエレクトレット12が共に、第1電極11から剥離しないようにすることが好ましい。エレクトレット12が第1電極11から剥離すると、エレクトレット12に蓄えた電荷が第1電極11に向けて放電するので発電量が低下することがある。このため、エレクトレット12が配置されている第1電極11と、エレクトレット12とが剥離せずに、接触した状態を維持することが好ましい。このような構成により、エレクトレット12に蓄えた電荷が第1電極11に向けて放電することによる発電量の低下を抑制することができる。
また、エレクトレット12が第2電極14に配置され、絶縁層13が第1電極11に配置される構成の場合、第2電極14及びエレクトレット12が、ストッパ16により絶縁層13及び第1電極11から剥離されてもよい。この場合、第2電極14とエレクトレット12とは接触した状態で、絶縁層13及び第1電極11から剥離することが好ましい。このような構成により、エレクトレット12に蓄えた電荷が第2電極14に向けて放電することによる発電量の低下を抑制することができる。
実施の形態において、ストッパ16は、第1電極11の一端E1から他端E2に向かって延びる方向、即ちY方向に沿って配置される例について説明したが、これに限定されない。ストッパ16は、第2電極14側に向かう第1電極11の動き、即ち第1電極1のZ方向への動きを規制することによって、第2電極14の他端E4を第1電極11からめくり上げるように剥離させることができる位置に配置されていればよい。ストッパ16は、例えば、第1電極11の他端E2に配置されていてもよい。
実施の形態において、第2電極14の他端E4におもり15を設けた例について説明したが、これに限定されない。例えば、おもり15は、第2電極14の一端E3と他端E4との間に設けられてもよい。また、振動発電素子10においては、おもり15は、運動エネルギーを増大させるためのものであり、必須の構成要素ではない。例えば、振動発電素子10においては、運動エネルギーを増大させるために、おもり15を用いずに、第2電極14の他端E4の厚さを大きくして、他端E4の重量を他の部分に比べて大きくしてもよい。
実施の形態において、エレクトレット12及び絶縁層13は、一端が固定部17に固定される例について説明したが、これに限定されない。エレクトレット12及び絶縁層13は、第1電極11と第2電極14との間に配置されていればよく、固定部17に支持されていなくてもよい。
実施の形態において、第1電極11、エレクトレット12、絶縁層13及び第2電極14の一端におけるX方向の長さは、他端と比べて長くする例について説明したが、これに限定されない。例えば、第1電極11、エレクトレット12、絶縁層13及び第2電極14の一端のX方向の長さは、他端と同じ長さであってもよいし、他端より短くてもよい。
実施の形態において、第2電極14は、矩形形状の銅板により形成された平板状の電極を説明したが、これに限定されない。様々な外部振動に応じて、周波数帯域を変更したい場合は、第2電極14の形状を変更してもよい。例えば、振動発電素子10において、対応する外部振動の周波数帯を変更したい場合は、第2電極14の寸法を変更してもよい。あるいは、多周波数の外部振動に対応するために、第2電極14を複数の電極部で形成してもよい。
図8は、変形例の第2電極14aの概略構成を示す。図8に示すように、第2電極14aは、一端E3で接続されると共に、他端E4a、E4b、E4cを自由端とする片持ち構造で支持された複数の電極部14aa、14ab、14acを有していてもよい。複数の電極部14aa、14ab、14acは、固定された第2電極14aの一端E3からY方向に延在する板状の部材で形成されている。具体的には、複数の電極部14aa、14ab、14acは、平板状に形成されている。
複数の電極部14aa、14ab、14acは、一端E3で接続されており、一端E3を固定端とし、他端E4a、E4b、E4cを自由端とする片持ち構造で支持されている。また、複数の電極部14aa、14ab、14acは、X方向に間隔を有して配置されている。
図8に示す複数の電極部14aa、14ab、14acは、Y方向の長さ、即ち、一端E3から他端E4a、E4b、E4cまでの長さが異なっている。このような構成により、発電可能な周波数帯域を増やすことができるため、様々な周波数の外部振動に応じて、発電することが可能となる。
なお、複数の電極部14aa、14ab、14acは、それぞれY方向の長さが異なる例を説明したが、これに限定されない。例えば、複数の電極部14aa、14ab、14acは、X方向の長さが異なっていてもよい。また、複数の電極部は、3つに限られず、2つ又は4つ以上であってもよい。
以下、実施例について説明する。
(実施例1)
実施例1において、実施の形態の振動発電素子10を用いて、出力電圧及び瞬間出力電力を測定した。また、比較例1として、参考例の振動発電素子を用いて、出力電圧及び瞬間出力電力を測定した。
実施例1の振動発電素子10においては、第1電極11及び第2電極14は、平板状の厚さ40μmの銅板で形成されている。また、エレクトレット12は、テフロン(登録商標)系のCYTOP(旭硝子社)を用いた。絶縁層13は、厚さ50μmのエポキシ樹脂で形成されている。
比較例1においては、対向して配置された板状の上部電極と下部電極とが上下方向(厚み方向)に振動し、誘電体とエレクトレットを介して面接触と剥離とを繰り返すことによって発電を行う振動発電素子を用いた。なお、比較例1においては、上部電極と下部電極との剥離を補助するために、誘電体とエレクトレットとの間にスペーサを配置している。
図9は、実施例1と比較例1との出力電圧及び瞬間電力の比較結果を示す。図9に示すように、実施例の1周期は71msであり、比較例1の1周期の57msである。ここで、「1周期」とは、2つの電極が接触し、剥離し、再び接触するまでの動きを意味する。
出力電圧の波形に着目すると、実施例1は、比較例1よりも長い時間、電圧を取り出すことができている。瞬間電力に着目すると、実施例1の出力時間は50msであるのに対し、比較例1の出力時間は26msである。また、実施例1の瞬間電力のピーク値は600μwであるのに対し、比較例1の瞬間電力のピーク値は350μWである。
このように、実施例1においては、比較例1よりも長い時間、電圧を取り出すことができるため、出力時間を長くすることができる。また、実施例1においては、比較例1よりも瞬間電力を大きくすることができる。
(実施例2)
実施例2において、実施の形態の振動発電素子10を用いて、発電量を測定した。また、比較例2〜5として、参考例の振動発電素子を用いて、発電量を測定した。なお、実施例2及び比較例2〜5においては、1.96m/sの振動条件とした。
実施例2は、実施例1と同じ振動発電素子10を用いた。
比較例2〜5においては、比較例1と同等の構成を有する振動発電素子を用いた。なお比較例2は、スペーサを備えない参考例の振動発電素子を用いた。比較例3〜5は、それぞれ、スペーサの高さが24μm、36μm、及び48μmのスペーサを用いた。
図10は、実施例2と比較例2〜5との発電量の比較結果を示す。図10に示すように、次子例2は、比較例2〜5よりも高い発電量を得ることができた。
本発明は、添付図面を参照しながら好ましい実施形態に関連して充分に記載されているが、この技術の熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した特許請求の範囲による本発明の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。
本発明の振動発電素子は、社会・交通インフラのモニタリング用の自立型無線センサ、ウェアラブル端末・ヘルスケア端末の自立電源などに有用である。
10 振動発電素子
11 第1電極
12 エレクトレット
13 絶縁層
14、14a 第2電極
14aa、14ab、14ac 電極部
15 おもり
16 ストッパ
17 固定部
18 負荷
21、22 電流の流れる方向

Claims (10)

  1. 一端を固定部に固定し、他端を自由端とする片持ち構造で支持された第1電極と、
    前記第1電極に対向すると共に、一端を前記固定部に固定し、他端を自由端とする片持ち構造で支持された第2電極と、
    前記第1電極と前記第2電極との間に配置されるエレクトレットと、
    前記第1電極と前記第2電極との間に配置される絶縁層と、
    前記第2電極側に向かう前記第1電極の動きを規制することによって、前記エレクトレットと前記絶縁層とを介して前記第1電極に接触している前記第2電極を、前記第1電極から剥離するストッパと、
    を備える、振動発電素子。
  2. 前記ストッパは、前記第2電極の前記他端を始点にして前記第1電極から前記第2電極を剥離する、請求項1に記載の振動発電素子。
  3. 前記エレクトレットは、前記第1電極と前記第2電極とのうちいずれか一方に接触している、請求項1又は2に記載の振動発電素子。
  4. 前記ストッパは、前記第1電極と前記第2電極が対向する方向における前記第2電極の前記他端の可動範囲より内側に配置される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の振動発電素子。
  5. 前記第1電極と対向する側の前記第2電極の面の面積は、前記第2電極と対向する側の前記第1電極の面の面積よりも小さい、請求項1〜4のいずれか一項に記載の振動発電素子。
  6. 前記ストッパは、前記第1電極と前記第2電極が対向する方向から見て、前記第2電極に重ならず、前記第1電極と重なる位置に配置される、請求項5に記載の振動発電素子。
  7. 前記ストッパは、前記第1電極の一端から他端に向かって延びる方向に沿って配置される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の振動発電素子。
  8. 更に、
    前記第2電極に設けられたおもりを備える、請求項1〜7のいずれか一項に記載の振動発電素子。
  9. 前記おもりは、前記第2電極の前記他端に設けられる、請求項8に記載の振動発電素子。
  10. 前記第2電極は、一端で接続されると共に、他端を自由端とする片持ち構造で支持された複数の電極部を有する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の振動発電素子。
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