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JP2018190995A - 半導体装置用ボンディングワイヤ - Google Patents

半導体装置用ボンディングワイヤ Download PDF

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Tetsuya Oyamada
哲哉 小山田
宇野 智裕
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智裕 宇野
山田 隆
Takashi Yamada
隆 山田
大造 小田
Taizo Oda
大造 小田
基稀 江藤
Motoki Eto
基稀 江藤
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Abstract

【課題】ボール接合部のCu−Al IMCの形成率を向上することにより、最先端の高密度LSI、車載LSIに好適な半導体装置用ボンディングワイヤを提供する。【解決手段】Ptを0.1質量%以上1.3質量%以下含有し、かつIn、Ga、Geの第1添加元素群から選ばれる少なくとも1種を総計で0.05質量%以上1.25質量%以下含有し、残部がCuと不可避不純物からなることを特徴とする。【選択図】なし

Description

本発明は、半導体素子上の電極と外部リード等の回路配線基板の配線とを接続するために利用される半導体装置用ボンディングワイヤに関する。
現在、半導体素子上の電極と外部リードとの間を接合する半導体装置用ボンディングワイヤ(以下、ボンディングワイヤ)として、線径15〜50μm程度の細線が主として使用されている。半導体装置の電極へのボンディングワイヤの接合方法は、超音波併用熱圧着方式が一般的であり、汎用ボンディング装置、ボンディングワイヤをその内部に通して接続に用いるキャピラリ冶具等が用いられる。ボンディングワイヤの接合プロセスは、ワイヤ先端をアーク入熱で加熱溶融し、表面張力によりボール(FAB:Free Air Ball)を形成した後に、150〜300℃の範囲内で加熱した半導体素子の電極上にこのボール部を圧着接合(以下、ボール接合)し、次にループを形成した後、外部リード側の電極にワイヤ部を圧着接合(以下、ウェッジ接合)することで完了する。ボンディングワイヤの接合相手である半導体素子上の電極にはSi基板上にAlを主体とする合金を成膜した電極構造、外部リード側の電極にはAgめっきやPdめっきを施した電極構造等が用いられる。
ボンディングワイヤの材料は、金(Au)や銅(Cu)が主として使用されている。なかでも、CuはAuに比べて電気伝導率が高く、安価である利点を有することから、様々なパッケージへ適用されている。Cuを用いたボンディングワイヤは、Cuの表面にPdやAu等の被覆層を有するもの(以下、複層Cuワイヤ)と被覆層を有さないもの(以下、単相Cuワイヤ)に大別される。一般に、性能面においては、複層Cuワイヤの方が単相Cuワイヤに比べて優れる点が多い。これは、被覆層を有することによって、ボンディングワイヤ表面の耐酸化性が向上し、ボール形成性、ウェッジ接合性が向上するためである。一方、価格面においては、単相Cuワイヤは複層Cuワイヤに比べて優れる。これは、製造工程において、被覆層を形成する必要がないため、複層Cuワイヤに比べて製造コストが低いためである。最近では、ボンディングワイヤの低価格化に対するニーズが高まっており、単相Cuワイヤが注目され始めている。
例えば、特許文献1には、Sn、Zn、Zr、Ag、Cr及びFeから選択された1種又は2種以上の元素を0.001重量%以上、0.1重量%未満含有し、かつMg、Ca、希土類元素、Ti、Hf、V、Nb、Ta、Ni、Pd、Pt、Au、Cd、B、In、Si、Ge、Pb、P、Sb、Bi、Se及びTeから選択された1種又は2種以上の元素を0.001〜2重量%含有し、残部が実質的に銅であることを特徴とするボンディングワイヤが開示されている。
また、特許文献2には、In、B、Bi、Ge及びSiから選択された1種または2種以上の元素を20〜360ppm含有し、かつAs、Zn、K、Sr、Mg、Ca及びT1から選択された1種または2種以上の元素を10〜650ppmまたはSb、P、Li、Sn、Pb及びCdから選択された1種または2種以上の元素を25〜250ppm含有し、残部がCuからなるワイヤ材が開示されている。
これまで、単相Cuワイヤは、パワーデバイス用途向け等の太径が主流であった。近年は、ボンディングワイヤの接合に用いる接合装置の高機能化や高精度化により、その適用範囲は拡大しつつある。特に、ワイヤの実装数が多く、低コスト化のメリットを享受できる高密度LSIや、厳しい要求性能が求められる最先端の車載LSIへの適用が期待されている。これらの最先端デバイス向けボンディングワイヤでは、細径が主流であり、通常よりも小さなボールを形成して接合(以下、小ボール接合)を行う。小ボール接合では、通常のボール接合では問題とならなかった新たな課題が生じるため、単相Cuワイヤ開発において、その対応が求められている。
特開平7−70674号公報 特開平6−168975号公報
小ボール接合における新たな課題として、ボール接合部におけるCuボンディングワイヤとAl合金電極の接合界面に形成されるCuとAlの金属間化合物(Cu−Al Intermetallic Compound:Cu−Al IMC)の形成率が低いことが挙げられる。小ボール接合では、ボールの曲率が大きく、超音波や荷重によるエネルギーをボール接合界面に均一に伝達しづらいため、Cu−Al IMCの形成率が低くなる。これにより、ボール接合時にボールがAl電極から剥がれる現象(以下、不着不良)、半導体パッケージを被覆する樹脂を流し込む際にボールが剥離する現象(以下、ボール剥離)、高温環境におけるボール接合部の接合強度寿命(以下、長期信頼性)が低下する現象など、ボンディングワイヤの性能低下に繋がっていた。
特許文献1には、ボール接合部の接合強度改善に対する効果が記述されている。特許文献2には、温度サイクル試験におけるボール接合部の剥離に対する改善効果が記述されている。このような技術は、小ボール接合における性能改善に有効と考えられたが、小ボール接合を行った場合には、十分な改善効果は得られなかった。不良発生原因の解析を行った結果、いずれの場合も、Cu−Al IMCが形成されていない領域が亀裂や剥離の起点となり、性能が低下していた。また、ボール接合部の接合強度が良好であっても、小ボール接合の場合には、接合界面にCu−Al IMCが形成されていない領域が多く存在しており、Cu−Al IMCの形成率は低かった。このように、小ボール接合における性能低下は、ボール接合部において、Cu−Al IMCの形成率が低かったことが原因であった。
以上から、本発明者らは、単相Cuワイヤを最先端の高密度LSIや車載LSIに適用するためには、ボール接合部におけるCu−Al IMCの形成率を改善する技術が必要と考えた。
ボール接合では、ボールの材料であるCuとAl合金電極の界面においてCuとAlが相互拡散することによって、Cu−Al IMCが成長する。そのため、ボール接合部全体にわたってCu−Al IMCを形成するためには、ボール接合部全体でCuとAlを相互拡散させることが重要となる。CuとAlの相互拡散を阻害する因子の一つが、Al合金電極の表面に存在するAl酸化物である。Al酸化物中ではCuおよびAlの拡散が著しく遅いため、Al酸化物が存在する領域では、CuとAlの相互拡散が阻害される。Cu−Al IMCを成長させるためには、ボール接合時にボールに印加する超音波と荷重によって、Al酸化物を効率的に破壊し、Alの新生面を露出させることが重要となる。
ボール接合時に、Al酸化物を効率的に破壊するためには、ボールの硬度を増加させることが有効である。ただし、ボール硬度が高すぎると、Al電極が過剰に変形してボール接合部の周囲に掃きだされるAlスプラッシュと呼ばれる不良や、Siチップへのダメージが問題となる。したがって、Al酸化物を効率的に破壊し、かつAlスプラッシュやSiチップへのダメージが発生しないように、適正な硬度に制御する必要があった。また、添加元素の種類や濃度、組み合わせによっては、Cu−Al 接合界面の拡散を阻害し、Cu−Al IMCの形成率が低下する。
そこで本発明者らは、ボール硬度増加に対する改善効果を得つつ、Cu−Al 接合界面の拡散を阻害しないよう、添加元素の種類、濃度、組み合わせ等の組成の適正化を試みた。組成を適正化するにあたって、ボール形成性やウェッジ接合性などの基本性能が低下しないよう配慮した。
本発明は、ボール接合部のCu−Al IMCの形成率を向上することにより、最先端の高密度LSI、車載LSIに好適な半導体装置用ボンディングワイヤを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題に鑑みて検討した結果、ボール接合部のCu−Al IMCの形成率を改善するには、Cu中に、Ptを所定量含有することに加えて、In、Ga、Geの少なくとも1種を適正量含有することで、達成できることを見出し、本発明を為すに至った。
本発明に係るボンディングワイヤは、Ptを0.1質量%以上1.3質量%以下含有し、かつIn、Ga、Geの第1添加元素群から選ばれる少なくとも1種を総計で0.05質量%以上1.25質量%以下含有し、残部がCuと不可避不純物からなることを特徴とする。
本発明に係るボンディングワイヤは、Ptを0.1質量%以上1.3質量%以下含有し、かつIn、Ga、Geの第1添加元素群から選ばれる少なくとも1種を総計で0.05質量%以上1.25質量%以下含有することによって、ボール接合部のCu−Al IMCの形成率を向上することができる。
本実施形態のボンディングワイヤは、Ptを0.1質量%以上1.3質量%以下含有し、かつIn、Ga、Geの第1添加元素群から選ばれる少なくとも1種を総計で0.05質量%以上1.25質量%以下含有し、残部がCuと不可避不純物からなることを特徴とする。本実施形態のボンディングワイヤは、ボール接合部のCu−Al IMCの形成率を向上することができる。
(ボール接合部のCu−Al IMCの形成率について)
本明細書において、ボール接合部のCu−Al IMCの形成率は、ボール接合部の接合面積に占めるCu−Al IMCの形成面積の割合と定義する。ボール接合部の接合面積およびCu−Al IMCの形成面積の測定方法について説明する。まず、試料準備として、ボンディングワイヤのボール接合を行った後、175℃で3時間の熱処理を行う。これは、Cu−Al IMCの成長を促進させて、その後の観察を行いやすくするためである。次に、酸処理によってボール部分のみを溶解させて、Al電極およびCu−Al IMCを露出させる。その後、ボールを除去した後のAl電極を観察し、ボール接合部の接合面積とCu−Al IMCの形成面積を測定する。ボール接合部の接合面積は、ボール接合によってAl電極が変形した領域の面積とする。Cu−Al IMCの形成面積は、ボール除去後のAl電極上に、Cu−Al IMCが存在する領域の面積とする。
(Cu−Al IMCの形成率の改善効果)
発明者らは、Ptを0.1質量%以上1.3質量%以下含有し、かつ第1添加元素群から選ばれる少なくとも1種を総計で0.05質量%以上1.25質量%以下含有することで、小ボール接合時のCu−Al IMCの形成率が向上することを見出した。具体的には、本実施形態のボンディングワイヤを用いれば、小ボール接合時のCu−Al IMCの形成率を80%以上に向上することができた。また、AlスプラッシュやSiチップのダメージも発生していなかった。本実施形態のボンディングワイヤを用いて形成したボールの硬度を、ビッカース硬度計および微小圧縮試験機を用いて測定した結果、いずれも硬度が上昇していることを確認した。ボール断面の結晶組織をエッチングにより現出させ、光学顕微鏡を用いて観察した結果、ボールを構成する結晶粒が微細化していることを確認した。本実施形態のボンディングワイヤは、Ptと、第1添加元素群から選ばれる少なくとも1種以上を複合添加することによって、結晶粒微細化の効果が相乗的に高められ、ボールの硬度が上昇したものと思われる。その結果、ボール接合時のAl合金電極上のAl酸化物の破壊が促進され、Cu−Al IMCの形成率が改善したと推定される。
Ptの濃度が0.3質量%以上1.0質量%以下含有し、かつ第1添加元素群から選ばれる少なくとも1種を総計で0.05質量%以上1.25質量%以下含有する場合、又は、Ptを0.1質量%以上1.3質量%以下含有し、かつ第1添加元素群から選ばれる少なくとも1種の濃度が0.10質量%以上0.75質量%以下含有する場合、Cu−Al IMCの形成率がより向上するので、好ましい。
Ptの濃度が0.3質量%以上1.0質量%以下含有し、かつ、第1添加元素群から選ばれる少なくとも1種の濃度が0.10質量%以上0.75質量%以下含有する場合、Cu−Al IMCの形成率がさらに向上するので、より好ましい。
なお、Ptを単独で含有した場合や、第1添加元素群から選ばれる少なくとも1種以上の元素のみを含有した場合には、Cu−Al IMCの形成率が不十分であり、実用上問題があることが確認された。ボールの結晶組織を観察した結果、ボールを構成する結晶粒は比較的粗大であり、結晶粒微細化の効果が、十分に発現していないことが分かった。このことから、Ptの単独添加もしくは、第1添加元素群のみの添加では、結晶粒微細化の効果が十分に発現しなかったため、ボール硬度の改善効果が不十分であったものと考えられる。
ボンディングワイヤがPtを含有し、かつ第1添加元素群から選ばれる少なくとも1種を含有する場合においても、Ptの濃度が0.1質量%未満、あるいは第1添加元素群から選ばれる少なくとも1種の濃度が0.05質量%未満の場合には、Cu−Al IMCの形成率が低かった。これは、Ptおよび第1添加元素群の濃度が低く、ボール硬度の改善効果が不十分であったためと考えられる。
また、Ptを1.3質量%よりも多く含有する場合や、第1添加元素群から選ばれる少なくとも1種以上を総計で1.25質量%よりも多く含有する場合にも、良好なCu−Al IMCの形成率が得られなかった。複数のボール接合部の様子を光学顕微鏡で観察したところ、ボールがワイヤの中心からずれて接合されているものが多数見られた。これは、ボールを形成した段階で、ボールがワイヤの中心からずれてしまったためと推定される。このような現象が発生した原因は、Ptや第1添加元素群から選ばれる少なくとも1種以上の濃度が高くなることにより、ワイヤ表面の抵抗等が変化し、アーク放電が不安定になったためと推定される。
(ボール接合時のボール圧着形状の真円化、Cu−Al IMCの中抜けの抑制効果)
本実施形態のボンディングワイヤは、さらにB、P、Ca、La、Ceの第2添加元素群から選ばれる少なくとも1種以上の元素を総計で0.0005質量%以上0.0100質量%以下含有することが好ましい。これにより、最先端の狭ピッチ接続に要求される、小ボール接合におけるボール圧着形状の真円性を向上し、さらにボール接合部のボール中心部直下近傍におけるCu−Al IMCの形成率(以下、ボール直下のCu−Al IMCの形成率)を改善することができる。具体的には、φ20μmのワイヤにおいて、ワイヤ線径の約1.4倍のボールを用いた小ボール接合において、ボール圧着形状の真円性が改善して、45μm以下の狭ピッチ接続にも適応できることを確認した。また、ボール直下のCu−Al IMCの形成率が向上したことによって、Cu−Al IMCの形成率改善効果を更に高められることを確認した。ボール断面の組織を観察した結果、ボールの結晶粒がより微細化されていることを確認した。本実施形態のボンディングワイヤは、Ptと第1添加元素群の結晶粒微細化の効果が、第2添加元素群の添加によって相乗的に高められたことで、ボールの過剰な変形や同一ボール内の変形のばらつきが抑制されたと考えられる。
(スプリング性能の改善効果)
本実施形態のボンディングワイヤは、さらにボンディングワイヤの長手方向の断面における結晶方位が、前記ボンディングワイヤの長手方向に対して角度差が15度以下である結晶方位<100>の存在比率が面積率で50〜100%であることが好ましい。これにより、逆ボンディングと呼ばれる接合方法を用いた際の、スプリング不良と呼ばれるループの形状不良を抑制する効果も得られる。逆ボンディングは、ウェッジ接合用の電極にボール接合を行い、ボール接合用の電極にウェッジ接合を行うことで、ループ高さを抑制し、チップの薄型化を実現する技術である。スプリング不良とは、ボール接合した後に、ボール直上でボンディングワイヤを切断する際に、ボンディングワイヤに大きな衝撃が加えられることで、ボンディングワイヤがスプリング状に変形し、ループの直進性が失われる現象である。スプリング不良に対して、ワイヤ強度を改善する効果とワイヤ長手方向の強度のばらつきを低減する効果を利用することで優れた改善効果が得られる。ワイヤ強度の改善に関しては、Pt、第1添加元素群、第2添加元素群の添加よる改善効果、ワイヤの長手方向の強度のばらつきに関しては、結晶方位制御による改善効果の寄与が大きいと考えられる。また、同様の理由で、ボンディングされたボンディングワイヤが封止前に隣り合うボンディングワイヤの方向に倒れこむ、リーニング不良と呼ばれるループ形状不良の抑制にも有効である。
(ウェッジ接合強度の改善効果)
本実施形態のボンディングワイヤは、さらに引張試験における破断伸びが、8%以上15.5%以下であることが好ましく、11%以上14%以下であることがより好ましい。高密度LSIの接続では、ワイヤ線径が細くなるため、ウェッジ接合部の接合に寄与する面積が少なく、通常の接合と同等の接合強度を得ることが困難となる。この課題に対し、破断伸びを制御することによって接合面積が増加する効果と、Ptと第1添加元素群の元素の添加によってワイヤを高強度化し、接合面積が増加してもワイヤが破断しづらくなる効果を併用することで、ウェッジ接合部において良好な接合強度が得られる。具体的には、φ20μmの本実施形態のボンディングワイヤを用いて、Agめっきを施した電極にウェッジ接合を行い、接合強度をワイヤプル試験によって測定した結果、4gf以上の良好な接合強度を得られることを確認した。破断伸びは、製造時の加工熱処理等の条件を適正化することによって制御可能である。本実施形態のボンディングワイヤは、破断伸びの適正化と、Ptと第1添加元素群の元素の添加によって、ワイヤが破断しづらくなる効果を併用することによって、優れたウェッジ接合強度が得られたと考えられる。
(熱影響部(ネック部)の耐ダメージ性能)
本実施形態のボンディングワイヤは、さらにAu、Pd、Niの第3添加元素群から選ばれる少なくとも1種以上の元素を総計で0.0005質量%以上1.0質量%以下含有することが好ましい。高密度LSIの接続で用いられる低ループ接続では、ボール直上のネックと呼ばれるワイヤ部分が大きな曲げ変形を受け損傷することがある。また、ネック部の特徴として、ボール形成時の入熱の影響を受けて結晶粒が粗大化し、強度が低下しやすい傾向にある。したがって、ネック部の強度低下を抑制するための材料設計が求められていた。本発明者らは、第3添加元素群の元素を、Ptと第1添加元素群の元素と併用して添加することで、ネック部の強度を向上させ、その損傷抑制効果を高めることができることを見出した。具体的には、ループ長さが3mm、ループ高さが80μmのループを形成条件において、ネック部の損傷が低減できる効果を確認した。
(ボンディングワイヤの製造方法)
本実施形態の半導体装置用ボンディングワイヤの製造方法について説明する。
(溶解方法1)
まず、銅の純度が4N〜6N(99.99〜99.9999質量%)である高純度銅を用い、添加元素を必要な濃度含有した銅合金を溶解により作製する。溶解には、アーク溶解炉、高周波溶解炉等を利用することができる。大気中からのO、H等のガスの混入を防ぐために、真空雰囲気あるいはArやN等の不活性雰囲気中で溶解を行うことが好ましい。溶解後は、炉内で徐冷してインゴット(鋳塊)を作製する。溶解によって製造したインゴットは表面を酸洗浄、アルコール洗浄を行い、乾燥することが好ましい。
(溶解方法2)
合金化の方法は、銅と高純度の添加成分を直接溶解して合金化する方法と、銅に添加元素を3〜5質量%程度含有する母合金を予め作製しておき、銅と母合金を溶解して合金化する方法などを用いることができる。母合金を利用する手法は、低濃度で元素分布を均一化する場合に有効である。本実施形態の添加成分において、Pt、第1添加元素群、第3添加元素群の元素を0.5質量%以上の比較的高濃度に含有させる場合には、高純度の添加成分を直接添加する手法が利用できる。Pt、第1添加元素群、第2添加元素群、第3添加元素群の元素を低濃度に安定して含有させるには、母合金を利用する手法が有効である。
(伸線加工、熱処理の説明)
製造した銅合金のインゴットは、まず圧延や鍛造加工により大径に加工し、次いで伸線加工により最終線径まで細く加工していく。伸線工程では、ダイヤモンドコーティングされたダイスを複数個セットできる連続伸線装置を用いる。連続伸線の際には、ダイスの磨耗およびワイヤの表面疵の低減を目的として、潤滑液を使用することが望ましい。伸線加工を行うと、ワイヤが加工硬化し、ダイス磨耗が増加する傾向にあることから、加工の途中段階でひずみ取りを主目的とした中間熱処理を行うことが好ましい。また、最終線径では、ボンディングワイヤを再結晶させて破断伸びを調整するための最終熱処理を行う。中間熱処理および最終熱処理は、ワイヤを連続的に掃引しながら行う方法を用いることが好ましい。この方法を用いれば、例えばバッチ式の加熱炉で加熱する場合に比べて、品質のばらつきの低減や、高い生産性を得ることが出来るためである。なお、熱処理時のボンディングワイヤ表面の酸化をできるだけ抑制する目的から、ArガスやNガスを流しながら行うことが望ましい。中間熱処理時および最終熱処理時のワイヤ送り速度は、結晶方位の制御や破断伸びを制御する目的から、20〜200m/分とすることが望ましい。
(結晶方位の制御方法)
さらに、伸線時のワイヤ送り速度と中間熱処理の温度を制御することにより、ボンディングワイヤの長手方向に対する角度差が15度以下である結晶方位<100>の存在比率を調整することができる。好ましい条件として、伸線時のワイヤ送り速度を400〜600m/分とし、中間熱処理をφ110〜φ300μmの線径で1回、中間熱処理の温度を400〜500℃、最終熱処理の温度を350〜550℃、ワイヤの送り速度を20〜200m/分とすることで、ボンディングワイヤの長手方向に対する角度差が15度以下である結晶方位<100>の存在比率が50%以上に増加する。
(破断伸びの制御方法)
さらに、伸線時のワイヤ送り速度を470〜770m/分とすることによって、伸線加工時のボンディングワイヤ表面のひずみ量を低減することができ、破断伸びの向上に有効な等軸状の結晶粒を有する再結晶組織が得られる傾向にあることから、最終熱処理後の破断伸びを8〜15%、さらに11〜14%に調整することができる。
(ボンディングワイヤに含まれる添加元素の種類および濃度の分析方法)
ボンディングワイヤに含まれる元素の濃度分析には、ICP発光分光分析装置等を利用することができる。ボンディングワイヤの表面に酸素、炭素、硫黄などの元素が吸着している場合には、解析を行う前にボンディングワイヤの表面から1〜2nmの領域をスパッタ等で削ってから濃度測定を行っても良い。その他の方法として、酸洗を用いる方法も有効である。
(結晶方位の測定方法)
ボンディングワイヤの断面領域における結晶方位の測定には、微小部X線回折法(μXRD、Micro Area X−ray Diffraction)や後方散乱電子線回折法(EBSD、Electron Backscattered Diffraction)が利用できる。EBSD測定データの解析には専用ソフト(TSLソリューションズ製 OIM analisis等)が好適である。ボンディングワイヤの断面を露出する方法としては、機械研磨、イオンエッチング法等を利用することができる。ボンディングワイヤの断面の結晶方位はEBSD法を用いて決定することができる。ボンディングワイヤの長手方向に対する角度差が15度以下の結晶方位<100>の存在比率は、EBSD等を用いた結晶方位の測定領域の面積に対して、前記結晶方位<100>を有する領域が占める面積の比率を算出することによって求めることができる。前記測定領域は、ワイヤ軸を含むワイヤ軸に平行な断面であって、ワイヤの長手方向を100μm以下、短手方向をワイヤ全体(ワイヤ直径)とする。
(破断伸びの測定方法)
破断伸びは、ボンディングワイヤの引張試験によって得られた値とした。
(サンプル作製について)
サンプルの作製方法について説明する。原材料となるCuは純度が99.99質量%以上で残部が不可避不純物であるものを用いた。Pt及び第1添加元素群〜第3添加元素群は純度が99質量%以上で残部が不可避不純物であるものを用いた。ワイヤの組成が目的のものとなるように、添加元素であるPt、第1添加元素群、第2添加元素群、第3添加元素群の合金元素を適宜合金化した。Pt、第1添加元素群、第3添加元素群の元素の目的濃度が0.5質量%以上の場合には、単体の元素を溶解して合金化した。Pt、第1添加元素群、第2添加元素群、第3添加元素群の目的濃度が0.5質量%未満の場合には、銅に添加元素を目的の濃度となるように添加した母合金を使用して合金化した。
銅合金の溶解には、高周波溶解炉を用いた。溶解時の雰囲気はAr雰囲気とした。溶解で製造したインゴットの形状は、直径が数mmの円柱状とした。得られたインゴットに対し、表面の酸化膜を除去するために、硫酸、塩酸等による酸洗処理を行った。その後、インゴットに対して、ダイスを用いた引抜加工を行い、φ0.3〜1.4mmの中間線径のワイヤを作製した。伸線時のワイヤの送り速度は10〜770m/分とした。潤滑液は市販のものを用いた。このとき、ダイスの減面率は12〜24%とした。続いて、φ110〜φ300μmの線径で中間熱処理を1回行った。中間熱処理の温度は200〜600℃とした。伸線加工後は最終的に目的とする破断伸びが得られるよう最終熱処理を行った。中間熱処理および最終熱処理は、350〜550℃の温度で、ワイヤを20〜200m/分の送り速度で連続的に掃引しながら行った。熱処理時は、酸化を防ぐ目的で、NもしくはArガスを1〜2L/minの流量で流した。作製した試料の構成は、表1−1,1−2,1−3及び表3に示す通りである。
(評価方法)
ワイヤに含まれる各添加元素の濃度については、ICP分析装置を利用して分析した。
ボンディングワイヤの長手方向に対する角度差が15度以下の結晶方位<100>の存在比率は、EBSDを用いた結晶方位の測定領域の面積に対して、前記結晶方位<100>を有する領域が占める面積の比率を算出することによって求めた。前記測定領域は、ワイヤ軸を含むワイヤ軸に平行な断面であって、ワイヤの長手方向を100μm以下、短手方向をワイヤ全体(ワイヤ直径)と同じ長さとした。
(小ボール接合におけるCu−Al IMCの形成率の評価)
小ボール接合におけるCu−Al IMCの形成率の評価には、ボンディングワイヤを接合後に175℃―3時間の熱処理を行い、酸処理によってボールを除去したサンプルを用いた。接合装置およびキャピラリは汎用品を用いた。接合相手の電極には、Si基板に厚さ0.8μmのAl−1.0原子%Si−0.5原子%Cuの合金を成膜した電極を用いた。ボールの大きさは、ワイヤ線径(φ20μm)の約1.4倍となるφ27.5〜28.5μmの範囲とした。ボールは、N−4〜5体積%Hの混合ガスを吹き付けながら形成した。ガス流量は0.45〜0.50L/minとした。なお、Cu−Al IMCが形成されている領域は、電極材料とのコントラストの違いから判定した。Cu−Al IMCは電極材料に比べて反射率が低いため、光学顕微鏡で撮影した画像上では、暗く表示される。この原理を利用し、Cu−Al IMCの面積は、光学顕微鏡によって撮影した画像を、画像処理ソフトを用いて2値化し、相対的に明るさが暗い領域のみを抽出して面積を算出した。いずれの領域も、SEM(Scanning electron microscopy)に備え付けられたEDS(Energy dispersive spectroscopy)によって元素分析を行い、それぞれ間違いがないことを事前に確認した。評価に用いたCu−Al IMCの形成率の値は、無作為に選択した100箇所のボール接合部の測定値の平均値とした。上記の評価において、Cu−Al IMCの形成率が80%未満であれば実用上問題があると判断し0点、80%以上90%未満であれば実用上問題ないと判断し1点、90%以上95%未満であれば優れていると判断し2点、95%以上100%以下であれば特に優れていると判断し3点とした。評価結果は、表2−1,2−2,4の「Cu−Al IMCの形成率」の欄に表記した。0点のみが不合格であり、1点以上は合格である。
(小ボール接合における圧着形状の真円性評価)
小ボール接合におけるボール接合部の圧着形状の評価は、ボンディングを行ったボール接合部を直上から観察して、その真円性によって判定した。接合相手はSi基板上に厚さ1.0μmのAl−0.5原子%Cuの合金を成膜した電極を用いた。ボールの大きさは、ワイヤ線径(φ20μm)の約1.4倍となるφ27.5〜28.5μmの範囲とした。ボールは、N−4〜5体積%Hの混合ガスを吹き付けながら形成した。ガス流量は0.45〜0.50L/minとした。ボール圧着形状の観察は、光学顕微鏡を用い、無作為に選択した150箇所を観察した。真円からのずれが大きい楕円状であるもの、変形に異方性を有するものはボール接合部のつぶれ形状が不良であると判断した。上記の評価において、不良が3個以上発生した場合には、実用上問題があると判断し0点、不良が1〜2個の場合は問題ないと判断し1点、全て良好な真円性が得られた場合は、特に優れていると判断し2点とし、表2−1,2−2,4の「小ボール接合におけるボール圧着形状の真円性」の欄に表記した。0点のみが不合格であり、1点以上は合格である。
(小ボール接合におけるボール直下のCu−Al IMCの形成率の評価)
小ボール接合におけるボール直下のCu−Al IMCの形成率の評価には、ボンディングワイヤを接合後に175℃―3時間の熱処理を行い、酸処理によってボールを除去したサンプルを用いた。Cu−Al IMCの形成領域の判定には、上述した光学顕微鏡によって撮影した画像を、画像処理ソフトを用いて2値化し、相対的に明るさが暗い部分のみを抽出する手法を用いた。中抜け発生率は、ボール接合部の中心近傍のφ15μmの円形領域において、Cu−Al IMCが占める面積率とした。ボール直下のCu−Al IMCの形成率の値は、無作為に選択した100箇所のボール接合部における測定値の平均値とした。ボール直下のCu−Al IMCの形成率が70%未満であれば実用上問題があると判断し0点、70%以上95%未満の場合は問題ないと判断し1点、95%以上の場合は特に優れていると判断し2点とし、表2−1,2−2,4の「ボール直下のCu−Al IMCの形成率」の欄に表記した。0点のみが不合格であり、1点以上は合格である。
(スプリング、リーニングの評価)
スプリング不良の評価は、ボンディングを行ったサンプルを光学顕微鏡で500本観察し、ループにスプリング状の曲がり、すなわちスプリング不良が3本以上あれば実用上問題があると判断して0点で、スプリング不良が1〜2本であれば問題ないと判断して1点、スプリング不良が1本もなければ特に優れていると判断して2点として、表2−1,2−2,4の「スプリング性能」の欄に表記した。リーニング不良の評価は、ボンディングを行ったサンプルの、ボール接合部上の接合面における垂線に対するループのずれ(リーニング量)を光学顕微鏡で500本測定し、リーニング量の平均値が30μm以上であれば実用上問題があると判断し0点、20μm以上30μm未満であれば実用上は問題ないと判断し1点で、20μm未満であれば極めて良好であると判断し2点とし、表2−1,2−2,4の「リーニング性能」の欄にそれぞれ表記した。0点のみが不合格であり、1点以上は合格である。
(ウェッジ接合性評価)
一般の金属リードフレームにAgめっきを施した電極にウェッジ接合を行い、無作為に選択した10箇所の接合強度をワイヤプル試験によって測定した。リードフレームは1〜3μmのAgめっきを施したFe−42原子%Ni合金リードフレームを用いた。本評価では、通常よりも厳しい接合条件を想定して、ステージ温度を一般的な設定温度域よりも低い165℃に設定した。10箇所の測定結果の平均値をウェッジ接合部の接合強度として採用した。上記の評価において、ウェッジ接合部の接合強度が3gf未満であれば実用上問題があると判断し0点、3gf以上であれば実用上問題ないと判断し1点、3.5gf以上であれば良好と判断し2点、4gf以上であれば優れていると判断し3点とし、表2−1,2−2,4の「ウェッジ接合性」の欄に表記した。0点のみが不合格であり、1点以上は合格である。
(ネック部の耐ダメージ性能評価)
ネック部の耐ダメージ性能評価は、ネック部の損傷をSEMによって観察して、その損傷の発生頻度によって判定した。本評価では、ネック部の損傷を加速評価するためのループ形成条件として、ループ長さを3mm、ループ高さを80μmと設定した。無作為に選択した100箇所のネック部を観察し、ネック部の損傷が発生した箇所が2箇所以上あれば実用上問題があると判断し0点、1箇所であれば、実用上問題ないと判断し1点、損傷が全く発生しなければ優れていると判断し2点とし、表2−1,2−2,4の「ネック部の耐ダメージ性能」の欄に表記した。
(評価結果の説明)
実施例No.1〜81は、Ptを0.1質量%以上1.3質量%以下含有し、かつIn、Ga、Geの第1添加元素群から選ばれる少なくとも1種を総計で0.05質量%以上1.25質量%以下含有し、残部がCuと不可避不純物からなるボンディングワイヤであるので、実用上問題ないCu−Al IMCの形成率であった。
実施例No.29〜49,80,81は、Ptの濃度が0.3質量%以上1.0質量%以下含有し、かつ第1添加元素群から選ばれる少なくとも1種を総計で0.05質量%以上1.25質量%以下含有する場合、又は、Ptを0.1質量%以上1.3質量%以下含有し、かつ第1添加元素群から選ばれる少なくとも1種の濃度が0.10質量%以上0.75質量%以下含有するボンディングワイヤであるので、優れたCu−Al IMCの形成率が得られた。
実施例41〜49は、Ptの濃度が0.3質量%以上1.0質量%以下含有し、かつ、第1添加元素群から選ばれる少なくとも1種の濃度が0.10質量%以上0.75質量%以下含有するボンディングワイヤであるので、特に優れたCu−Al IMCの形成率が得られた。
実施例50〜62,80,81は、さらにB、P、Ca、La、Ceの第2添加元素群から選ばれる少なくとも1種を総計で0.0005質量%以上0.0100質量%以下含有するボンディングワイヤであるので、特に優れた小ボール接合におけるボール接合部の圧着形状が得られ、さらに、特に優れたボール直下のCu−Al IMCの形成率が得られた。
実施例63〜67,80,81は、ボンディングワイヤの長手方向の断面における結晶方位が、前記ボンディングワイヤの長手方向に対して角度差が15度以下である結晶方位<100>の存在比率が面積率で50%以上〜100%以下であるボンディングワイヤであるので、スプリング不良及びリーニング不良の評価結果が極めて良好であった。
実施例1〜67,71〜76,78,79は、引張試験における破断伸びが、8%以上15.5%以下であるボンディングワイヤであるので、良好なウェッジ接合部の接合強度が得られた。さらに、実施例68〜70,80,81は、引張試験における破断伸びが、11%以上14%以下であるボンディングワイヤであるので、優れたウェッジ接合部の接合強度が得られた。
実施例72〜81は、さらにAu、Pd、Niの第3添加元素群から選ばれる少なくとも1種を総計で0.0005質量%以上1.0質量%以下含有するボンディングワイヤであるので、優れたネック部の損傷抑制効果が得られた。
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Claims (5)

  1. Ptを0.1質量%以上1.3質量%以下含有し、かつIn、Ga、Geの第1添加元素群から選ばれる少なくとも1種を総計で0.05質量%以上1.25質量%以下含有し、残部がCuと不可避不純物からなることを特徴とする半導体装置用ボンディングワイヤ。
  2. さらにB、P、Ca、La、Ceの第2添加元素群から選ばれる少なくとも1種を総計で0.0005質量%以上0.0100質量%以下含有することを特徴とする請求項1記載の半導体装置用ボンディングワイヤ。
  3. 前記ボンディングワイヤの長手方向の断面における結晶方位が、前記ボンディングワイヤの長手方向に対して角度差が15度以下である結晶方位<100>の存在比率が面積率で50%以上〜100%以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の半導体装置用ボンディングワイヤ。
  4. 前記ボンディングワイヤの引張試験における破断伸びが、8%以上15.5%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の半導体装置用ボンディングワイヤ。
  5. さらにAu、Pd、Niの第3添加元素群から選ばれる少なくとも1種を総計で0.0005質量%以上1.0質量%以下含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の半導体装置用ボンディングワイヤ。
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