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JP2018189751A - 画像形成装置 - Google Patents

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Motohiro Fujiwara
基裕 藤原
北山 邦彦
Kunihiko Kitayama
邦彦 北山
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Abstract

【課題】コロナ帯電器による像担持体の表面電位の収束性を向上させることのできる画像形成装置を提供する。【解決手段】像担持体1と、コロナ帯電器32と、を有する画像形成装置100において、コロナ帯電器32のグリッド電極32bは、イオンが通過できる開口部αと、イオンが通過できない非開口部βと、を有し、像担持体1の回転軸線方向と略直交する幅方向において、中央Cに対し像担持体の回転方向の上流側よりも、中央Cに対し該回転方向の下流側の方に、非開口部βが多く設けられている構成とする。【選択図】図5

Description

本発明は、像担持体上に静電像を形成するために像担持体を帯電させるコロナ帯電器を有する、電子写真方式や静電記録方式を用いた画像形成装置に関するものである。
従来、例えば電子写真方式の画像形成装置では、像担持体としての電子写真感光体(感光体)を帯電させる帯電手段として、コロナ帯電器(以下、単に「帯電器」ともいう。)が広く用いられている。しかし、画像出力の高速化に伴う感光体の移動速度の高速化や静電容量の大きな感光体の使用に対応するために帯電器の帯電能力を向上したり、画像形成装置の小型化を図ったりする場合には、以下のような改善すべき課題がある。
まず、帯電器の帯電能力の向上などに伴って、感光体の表面が帯電器との対向部を通過し終えるまでその表面電位の絶対値が上昇し続けて、所望の電位に収束しにくくなることがある。この場合、例えば、感光体の感光層の膜厚ムラ、あるいは帯電器の配置のずれなどに起因して、帯電処理後の感光体の表面電位にムラが発生しやすくなる。
また、帯電器の帯電能力の向上などのために帯電器が大型化すると、感光体の周囲のスペースの確保が難しくなり、感光体の回転方向における帯電器と感光体上の露光位置との間の距離が短くなることがある。そして、帯電器による感光体上の帯電可能範囲が、露光位置より感光体の回転方向下流側にまでおよぶことがある。この場合、感光体の表面は、露光位置において露光された後に帯電器によって帯電させられるようになり、露光部電位のムラが発生しやすくなる。一方、画像形成装置の小型化を図るためにも、帯電器と露光位置との間の距離を短くすることが求められる場合がある。
ここで、特許文献1は、樹脂マイラを帯電器の露光位置側のケーシングの下部に取り付け、樹脂マイラをグリッド電極に接触させて、グリッド電極とケーシングとの間の隙間を通って露光位置に向かうイオン流を阻止することを提案している。
また、特許文献2は、帯電器の露光位置側のシールドケースの下部を延長し、グリッド電極をその延長したシールドケースに接触させて、グリッド電極とシールドケースとの間の隙間を通って露光位置に向かうイオン流を阻止することを提案している。
特開平11−305518号公報 特開平7−271149号公報
しかしながら、上記特許文献1、特許文献2に記載の構成は、上述した感光体の表面電位が所望の電位に収束しにくくなる課題に対応するものではない。
また、特許文献1、特許文献2に記載の構成によれば、帯電器から露光位置に向かうイオン流を阻止することが可能であると考えられる。しかし、特許文献1、特許文献2に記載の構成では、帯電器におけるエアーの流れを阻害し、帯電器内にコロナ放電生成物(イオン)が滞留しやすくなる。その結果、帯電器内に滞留したコロナ放電生成物が感光体に付着して感光体が低抵抗化し、感光ドラム1上の電荷を保持できなくなって画像の乱れが発生しやすくなる。
したがって、本発明の目的の一つは、コロナ帯電器による像担持体の表面電位の収束性を向上させることのできる画像形成装置を提供することである。
また、本発明の他の目的の一つは、コロナ帯電器におけるイオンの滞留を抑制しつつ、像担持体の露光後の表面電位のムラを抑制することのできる画像形成装置を提供することである。
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、回転可能な像担持体と、放電ワイヤーと、グリッド電極と、シールドと、を備え、前記像担持体を帯電させるコロナ帯電器と、を有する画像形成装置において、前記グリッド電極は、イオンが通過できる開口部と、イオンが通過できない非開口部と、を有し、前記像担持体の回転軸線方向と略直交する幅方向において、中央に対し前記像担持体の回転方向の上流側よりも、中央に対し前記回転方向の下流側の方に、前記非開口部が多く設けられていることを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、コロナ帯電器による像担持体の表面電位の収束性を向上させることができる。また、本発明によれば、コロナ帯電器におけるイオンの滞留を抑制しつつ、像担持体の露光後の表面電位のムラを抑制することができる。
画像形成装置の概略断面図である。 帯電装置の概略断面図である。 グリッド電極の配置を説明するための模式的な断面図である。 下流帯電器の模式的な断面図である。 グリッド電極の平面図である。 感光ドラムの回転方向の位置と表面電位との関係を示すグラフ図である。 グリッド電極の収束部の配置を説明するための模式的な断面図である。 グリッド電極の他の例の平面図である。
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
[実施例1]
1.画像形成装置の全体的な構成及び動作
図1は、本実施例の画像形成装置100の概略断面図(後述する感光ドラム1の回転軸線と略直交する断面)である。本実施例の画像形成装置100は、電子写真方式を用いたレーザビームプリンターである。
画像形成装置100は、回転可能な像担持体としての、ドラム状(円筒形)の電子写真感光体(感光体)である感光ドラム1を有する。感光ドラム1は、図中矢印R1方向に回転駆動される。感光ドラム1の周囲には、その回転方向に沿って、次の各機器が配置されている。まず、帯電手段としての帯電装置3が配置されている。次に、露光手段としての露光装置(レーザスキャナ)10が配置されている。次に、表面電位検知手段としての電位センサー5が配置されている。次に、現像手段としての現像装置6が配置されている。次に、転写手段としての転写ベルト方式の転写装置7が配置されている。次に、クリーニング手段としてのクリーニング装置2が配置されている。次に、除電手段としての光除電器4が配置されている。
転写装置7は、感光ドラム1と対向するように配置された、回転可能な無端状のベルトで形成された記録材搬送部材である転写ベルト8を有する。転写体ベルト8は、複数の支持ローラとしての駆動ローラ71と従動ローラ72とによって支持されており、駆動ローラ71が回転駆動されることにより駆動力が伝達されて、図中矢印R2方向に回転(周回移動)する。転写ベルト8の内周面側において、感光ドラム1と対向する位置に、転写部材としての転写ローラ9が配置されている。転写ローラ9は、転写体ベルト8を介して感光ドラム1に向けて付勢(押圧)され、感光ドラム1と転写ベルト8とが接触する転写位置(転写部)eを形成する。
また、記録材Pの搬送方向において転写部eの下流側には、定着手段としての加熱加圧方式の定着装置50が配置されている。
画像形成時には、回転する感光ドラム1の外周面(表面)は、帯電装置3によって所定の極性(本実施例では負極性)の所定の電位に一様に帯電処理される。このとき、帯電装置3には、電圧印加手段としての帯電電源S1、S2、S4、S5(図2)から所定の電圧が印加される。
本実施例では、帯電装置3は、感光ドラム1の回転方向(表面の移動方向)の上流側に配置された上流帯電器31と、下流側に配置された下流帯電器32とを有して構成される。感光ドラム1の回転方向において、感光ドラム1上の帯電装置3により帯電処理される位置が、帯電位置aである。より詳細には、感光ドラム1の回転方向において、感光ドラム1上の上流帯電器31により帯電処理される位置が上流帯電位置a1、感光ドラム1上の下流帯電器32により帯電処理される位置が下流帯電位置a2である。帯電装置3、及び帯電装置3に印加する電圧(帯電電圧、帯電バイアス)については、後述して詳しく説明する。
帯電処理された感光ドラム1の表面は、露光装置10によって画像情報に応じてレーザ光で走査露光される。これにより、感光ドラム1上に画像情報に応じた静電潜像(静電像)が形成される。感光ドラム1の回転方向において、感光ドラム1上の露光装置10により光が照射される位置が、露光位置bである。
感光ドラム1上に形成された静電潜像は、現像装置6によって現像剤としてのトナーを用いて現像(可視化)される。現像装置6は、現像剤担持体としての現像ローラ61を有する。現像ローラ61は、現像容器62内に収納されたトナーを担持して搬送し、静電潜像に応じて感光ドラム1にトナーを供給する。本実施例では、イメージ部露光と反転現像とにより、トナー像が形成される。すなわち、一様に帯電処理された後に露光されることで電位の絶対値が低下した画像部に、感光ドラム1の帯電極性と同極性に帯電したトナーが付着する。現像時に、現像ローラ61には、図示しない現像電源から所定の現像電圧(現像バイアス)が印加される。感光ドラム1の回転方向において、感光ドラム1上の現像ローラ61からトナーが供給される位置(本実施例では感光ドラム1と現像ローラ61との対向部)が、現像位置dである。
感光ドラム1上に形成されたトナー像は、転写位置eにおいて、転写ベルト8上に担持されて感光ドラム1と転写ベルト8とにより挟持搬送される記録用紙などの記録材Pに、静電的に転写される。このとき、転写ローラ9には、図示しない転写電源から、現像時のトナーの帯電極性(正規の帯電極性)とは逆極性の直流電圧である転写電圧(転写バイアス)が印加される。感光ドラム1の回転方向において、感光ドラム1から記録材Pへのトナー像の転写が行われる位置(本実施例では感光ドラム1と転写ベルト8との接触部)が、転写位置eである。
トナー像が転写された記録材Pは、転写ベルト8から分離されて、定着装置50へと搬送される。定着装置50は、記録材Pを加熱及び加圧しながら搬送することで、記録材P上にトナー像を定着(固着)させる。その後、記録材Pは、画像形成装置100の装置本体の外部に排出される。
転写工程後に感光ドラム1上に残留したトナー(転写残トナー)は、クリーニング装置2によって感光ドラム1上から除去されて回収される。クリーニング装置2は、感光ドラム1に当接して配置されたクリーニング部材としてのクリーニングブレード21によって、回転する感光ドラム1上からトナーを掻き取り、回収容器22内に回収する。感光ドラム1の回転方向において、感光ドラム1上のクリーニングブレード21と当接する位置が、クリーニング位置fである。
クリーニング装置2によってクリーニングされた後の感光ドラム1は、光除電器4によって光(除電光)が照射され、残留電荷が除去された後に、再度帯電装置3によって帯電処理される。感光ドラム1の回転方向において、感光ドラム1上の光除電器4によって光が照射される位置が、除電位置gである。
また、電位センサー5は、帯電電圧の調整動作において、感光ドラム1の表面電位を検知する。電位センサー5は、感光ドラム1の回転軸線方向(長手方向)における画像形成可能領域(トナー像を形成することが可能な領域)内の感光ドラム1の表面電位を検知できるように、感光ドラム1の表面に対向して配置されている。本実施例では、電位センサー5は、感光ドラム1の回転方向において、帯電位置a(特に下流帯電位置a2)と現像位置dとの間(より詳細には露光位置bと現像位置dとの間)で感光ドラム1の表面電位を検知する。感光ドラム1の回転方向において、感光ドラム1上の電位センサー5で表面電位が検知される位置が、電位検知位置cである。
なお、本実施例では、露光装置10が照射する光の波長は675nmである。また、本実施例では、露光装置10による感光ドラム1の表面の露光量は、0.1〜0.5μJ/cmの範囲で可変であり、現像条件に応じて露光量を調整して所定の露光部電位を形成可能である。
また、本実施例では、光除電器4が照射する光の波長は635nmである。本実施例では、光除電器4の光源としては、LEDチップアレイを用いた。また、この光除電器4による感光ドラム1の表面の露光量は、1.0〜7.0μJ/cmの範囲で調整可能である。本実施例では、4.0μJ/cmに設定した。
2.感光ドラム
感光ドラム1は、回転可能に画像形成装置100の装置本体に支持されている。感光ドラム1は、アルミニウムなどの導電性基体と、その外周に形成された光導電層(感光層)と、を有して構成される、円筒状の感光体である。感光ドラム1は、駆動手段(図示せず)によって、図中矢印R1方向に回転駆動される。
本実施例では、感光ドラム1の帯電極性は負極性である。本実施例では、感光ドラム1は、外径が84mmのアモルファスシリコン感光体である。また、本実施例では、感光ドラム1の感光層の厚みは40μm、比誘電率は10である。また、本実施例では、感光ドラム1の周速は700mm/sである。なお、OPC(有機感光体)など、他の感光体を用いてもよい。
3.帯電装置の構成
図2は、本実施例の帯電装置3の模式的な断面図(感光ドラム1の回転軸線と略直交する断面)である。帯電装置3は、複数のコロナ帯電器として、2つのスコロトロン帯電器である上流帯電器31と下流帯電器32とを有して構成されている。感光ドラム1の回転方向において、上流帯電器31、下流帯電器32は、上流側から下流側にこの順序で配置されている。上流帯電器31、下流帯電器32は、それぞれ概略同様の構成を有している。つまり、上流帯電器31、下流帯電器32は、個別に放電ワイヤー(ワイヤー電極、放電電極)31a、31b、グリッド電極31b、32b、シールド(シールドケース、シールド電極)31c、32cを有する。なお、上流帯電器31、下流帯電器32のそれぞれの要素あるいはそれぞれに関する各種パラメータを、語頭に「上流」、「下流」を付して区別することがある。
放電ワイヤー31a、32aは、感光ドラム1の回転軸線方向に沿って(本実施例では略平行に)配置された、導電性を有する直線状の部材(線材)で構成されている。放電ワイヤー31a、32aとしては、酸化処理されたタングステンワイヤーで構成された、線径(外径)が60μmの、一般的に電子写真画像形成装置で用いられる放電ワイヤーを用いた。
グリッド電極31b、32bは、放電ワイヤー31a、32aと感光ドラム1の表面との間において、感光ドラム1の回転軸線方向に沿って(本実施例では略平行に)配置された、導電性を有する板状(平板状)の部材で構成されている。図3に示すように、上流グリッド電極31b、下流グリッド電極32bは、それぞれ感光ドラム1の曲率に沿って角度(傾斜角)を変えて配置されている。感光ドラム1の回転軸線方向と略直交する断面において、各グリッド電極31b、32bの配置角度は、各放電ワイヤー31a、32aと感光ドラム1の回転中心とを結んだ直線に対して略直角である。また、各グリッド電極31b、32bは、それぞれ感光ドラム1との最近接ギャップGが1.25±0.2mmになるように配置されている。また、上流グリッド電極31bの開口率は90%、下流グリッド電極32bの開口率は80%である。上流グリッド電極31b、下流グリッド電極32bは、それぞれエッチング処理により複数の開口部が形成されたメッシュ形状のグリッド電極である。なお、グリッド電極の開口率は、メッシュ形状とされた領域(後述する帯電部)の面積に対する開口部の総面積の比率である。各グリッド電極31b、32bとしては、SUS(ステンレス鋼)板で構成され、表面にニッケルメッキなどの腐食防止層が形成されたグリッド電極を用いた。
シールド31c、32cは、放電ワイヤー31a、32aを囲むように形成され、感光ドラム1との対向部が開放された、導電性を有する略箱状の部材で構成されている。グリッド電極31b、32bは、それぞれシールド31c、32cの上記感光ドラム1側の開放部に配置される。
また、上流帯電器31と下流帯電器32との間には、上流シールド31cと下流シールド32cとの間で異なるバイアスが印加された際にリークが発生するのを防止するための絶縁部材33が配置されている。本実施例では、絶縁部材33として、厚さT(感光ドラム1の接線方向:図3参照)が約2mmの電気絶縁性材料で構成された板状の部材(絶縁板)を用いた。
帯電装置3の幅W(感光ドラム1の接線方向:図3参照)は42mmであり、放電領域の長手方向(感光ドラム1の回転軸線方向)の長さは340mmである。また、上流帯電器31、下流帯電器32のそれぞれの幅W1、W2(感光ドラム1の接線方向:図3参照)は20mmで同じである。
4.帯電装置への電圧印加構成
図2に示すように、上流放電ワイヤー31a、下流放電ワイヤー31bは、それぞれ直流電源(高圧電源)である上流放電電源S1、下流放電電源S2に接続され、各放電ワイヤー31a、32aに印加する電圧を独立して制御できる構成となっている。
また、上流グリッド電極31b、下流グリッド電極32bは、それぞれ直流電源である上流グリッド電源S4、下流グリッド電源S5に接続され、各グリッド電極31b、32bに印加する電圧を独立して制御できる構成となっている。また、上流シールド31c、下流シールド32cは、それぞれ上流グリッド電極31b、下流グリッド電極32bに接続されている。このように、本実施例では、上流帯電器31、下流帯電器32のそれぞれにおいて、シールド31c、32cとグリッド電極31b、32bとは同電位とされている。しかし、各シールド31c、32cは、各グリッド電極31b、32bと同電位とせず、例えば画像形成装置100の装置本体のアース電極に接続して電気的に接地させてもよい。上流帯電器31と下流帯電器32とに印加する電圧を独立して制御可能であり、かつ、上流帯電器31及び下流帯電器32のそれぞれにおいて放電ワイヤー31a、32aとグリッド電極31b、32bとに印加する電圧を独立して制御可能であればよい。
本実施例では、放電ワイヤー31a、32aに印加される直流電圧は、定電流で制御され、0〜−3200μAの範囲で変更可能である。また、本実施例では、グリッド電極31b、32bに印加される直流電圧は、定電圧で制御され、0〜−1200Vの範囲で変更可能である。放電ワイヤー31a、32a、グリッド電極31b、32bに印加される電圧は、公知の電位制御により所望の電位になるように決定される。
本実施例では、帯電装置3は、上流帯電器31と下流帯電器32とによってそれぞれ形成する帯電電位を重畳させて合成表面電位を形成することで、感光ドラム1の帯電処理を行う。本実施例では、下流帯電器32が、最終的な感光ドラム1の合成帯電電位を決める帯電器であり、また感光ドラム1の回転方向において上流帯電器31よりも露光位置bに近い帯電器である。そのため、本実施例では、以下、下流帯電器32について更に詳しく説明する。なお、下流帯電器32又はその要素につての語頭の「上流」は適宜省略することとする。また、以下の説明において、他にことわりのない場合、「上流」、「下流」とは、感光ドラム1の回転方向における「上流」、「下流」を意味する。
5.下流帯電器
図4は、帯電器32の模式的な断面図(感光ドラム1の回転軸線と略直交する断面)である。前述のように、帯電器32は、放電ワイヤー32aと、グリッド電極32bと、シールド32cと、を有して構成されている。シールド32cは、放電ワイヤー32aの上流側及び下流側に互いに略平行に配置された縦壁131、132と、これら2つの縦壁131、132を連結するように配置された横壁133と、を有して構成されている。2つ縦壁131、132は、それぞれ感光ドラム1の回転軸線方向と略平行に配置される長手方向と、該長手方向と略直交する短手方向と、にそれぞれ所定の長さを有する略矩形形状とされている。また、横壁133は、感光ドラム1の回転軸線方向と略平行に配置される長手方向と、該長手方向と略直交する短手方向と、にそれぞれ所定の長さを有する略矩形形状とされている。
シールド32cは、2つ縦壁131、132のそれぞれの短手方向における感光ドラム1とは反対側の端部間が横壁133で連結され、2つの縦壁131、132のそれぞれの短手方向における感光ドラム1側の端部は開放されている。そして、概略、この2つの縦壁131、132のそれぞれの開放された端部間に、グリッド電極32bが配置されている。グリッド電極32bは、感光ドラム1の回転軸線方向と略直交する幅方向(短手方向)と、該幅方向と略直交する(感光ドラム1の回転軸線方向と略平行に配置される)長手方向と、にそれぞれ所定の長さを有する板状の部材である。横壁133には、2つの縦壁131、132及び横壁133によって囲まれた、放電ワイヤー32aが配置された空間134と、シールド32cの外部と、を連通させる連通口133aが形成されている。
なお、シールド32cの長手方向の両端部(図4の紙面手前側及び奥側の端部)には、放電ワイヤー32a、グリッド電極32bを固定するための固定部を有する端部部材(図示せず)が設けられている。
本実施例では、少なくともグリッド電極32bの幅方向における下流側の端部116bと、シールド32cと、の間には隙間が設けられている。より詳細には、本実施例では、グリッド電極32bの幅は、シールド32cの2つの縦壁131、132のそれぞれの内側面(放電ワイヤー32a側の面)の間の距離よりも短い。また、グリッド電極32bは、シールド32cの2つの縦壁131、132のそれぞれの短手方向における感光ドラム1側の端部よりも感光ドラム1側に配置されている。これにより、グリッド電極32bの幅方向における上流側の端部116aとシールド32cとの間、及びグリッド電極32bの幅方向における下流側の端部116bとシールド32cとの間に、それぞれ隙間が設けられている。
図4中に模式的に示すように、画像形成装置100には、装置本体内のエアー(空気)の流れを生成する、ファン141、ダクト142などで構成される気流生成機構140が設けられている。この気流生成機構140は、グリッド電極の放電ワイヤー側からグリッド電極の像担持体側に向かう空気の流れを生成する生成手段の一例である。図4中の白抜きの矢印は、帯電器32の近傍のエアーの流れを示している。気流生成機構140によって生成されるエアーの流れによって、シールド32cの外部からシールド32cの内部の空間134へと、シールド32cの横壁133に形成された連通口133aを通ってエアーが供給される。そして、このエアーは、グリッド電極32bとシールド32cとの間の隙間を通って、シールド32cの外部へと抜ける。このとき、感光ドラム1の回転により生成されるエアーの流れの影響を受けて、エアーは主にグリッド電極32bの幅方向における下流側の端部116bとシールド32cとの間の隙間から抜けていく。このようなエアーの流れにより、コロナ放電によるコロナ放電生成物は帯電器32内から除去される。これにより、帯電器32内に滞留したコロナ放電生成物が感光ドラム1に付着して感光ドラム1が低抵抗し、感光ドラム1上の電荷を保持できなくなって画像の乱れが発生することを抑制することができる。このように、感光ドラム1の回転によるエアーの流れを考えると、帯電器32内にイオンが滞留することを抑制するためには、グリッド電極32bの幅方向における下流側の端部116bとシールド32cとの間に隙間を設けることが重要である。
このグリッド電極32b(特に幅方向における下流側の端部116b)とシールド32cとの間の隙間の大きさや形状は、適量のエアーが抜けるように適宜設定することができる。本実施例では、グリッド電極32bの幅方向の上流側の端部116a及び下流側の端部116bのそれぞれとシールド32cとの間の距離(最短距離)は3mmとした。
なお、グリッド電極32bの幅を縦壁131、132の内側面の間の距離より短くし、グリッド電極32bを縦壁131、132の内側面の間に配置して、グリッド電極32b(特に下流側の端部116b)とシールド32cとの間に隙間を設けてもよい。また、グリッド電極32bの幅を縦壁131、132の内側面の間の距離以上とし、グリッド電極32bを縦壁131、132の端部よりも感光ドラム1側に配置して、グリッド電極32b(特に下流側の端部)とシールド32cとの間に隙間を設けてもよい。
6.下流帯電器のグリッド電極
図5は、本実施例におけるグリッド電極32bの平面図である。グリッド電極32bは、感光ドラム1の回転軸線方向の長さと略同等の長手方向の長さを有し感光ドラム1と対向する主部101と、主部101の長手方向の両端部に連続して設けられた被固定部102(一方の端部側のみ図示)と、を有する。グリッド電極32bは、被固定部102に設けられた固定用穴121において、前述したシールド32cの長手方向の両端部に設けられた端部部材の固定部(図示せず)に固定される。主部101は、エッチング処理により複数の開口部α(及び複数の非開口部β)が形成された帯電部111と、エッチング処理されていない(開口部α及び非開口部βのうち非開口部βのみからなる)周縁部115と、を有する。帯電部111は、グリッド電極32bの幅方向及び長手方向のそれぞれに所定の長さを有する略長方形の範囲内に、開口率が80%となるように複数の開口部αが形成されて、メッシュ形状とされている。周縁部115は、帯電部111の周囲を取り囲むように設けられている。つまり、周縁部115は、グリッド電極32bの幅方向において帯電部111の上流側に隣接して設けられた上流側縁部112を有する。また、周縁部115は、グリッド電極32bの幅方向において帯電部111の下流側に隣接して設けられた下流側縁部113を有する。また、周縁部115は、グリッド電極32bの長手方向において帯電部111の両端部に隣接して設けられた端部縁部114(一方の端部側のみ図示)を有する。イオンは開口部αを通過することができるが、非開口部βを通過することはできない。したがって、放電ワイヤー32aからのコロナ電流(イオン流、荷電流体、コロナ風)は、帯電部111の開口部αを抜けて感光ドラム1に到達し、感光ドラム1を帯電させる。一方、周縁部115は、開口部αが設けられていないSUS板であるので、コロナ電流は周縁部115を通過して感光ドラム1に到達することはできない。
そして、本実施例では、グリッド電極32bは、上流側で感光ドラム1の表面を帯電させると共に、下流側では感光ドラム1の表面電位を収束させることができるように構成されている。具体的には、グリッド電極32bは、幅方向において、中央Cに対し上流側よりも、中央Cに対し下流側の方に、非開口部βが多く設けられている(非開口部βの総面積が大きい)構成とされる。換言すると、グリッド電極32bは、幅方向において、中央Cに対し下流側よりも、中央Cに対し上流側の方に、開口部αが多く設けられている(開口部αの総面積が大きい)構成とされる。なお、この開口部αの量の大小関係は、グリッド電極32bの主部101に関して言うものである。より詳細には、本実施例では、グリッド電極32bは、上流側縁部112のグリッド電極32bの幅方向の長さ(幅)L1よりも、下流側縁部113のグリッド電極32bの幅方向の長さ(幅)L2の方が大きい構成とされている。なお、本実施例では、帯電部111をメッシュ形状とする際にSUS板の端部までエッジング処理を行うことが困難であることから、上流側縁部112が設けられているが、上流側縁部112は無くてもよい。
つまり、本実施例では、上流側縁部112は、感光ドラム1の表面の帯電処理ができないためその幅L1を極力小さくする。一方、下流側縁部113は、後述するように感光ドラム1の表面電位を収束させ得るようにその幅L2(>L1)を極力大きくする。下流側縁部113の幅L2は、十分な感光ドラム1の表面電位の収束効果を得られるように適宜設定することができるが、帯電器32の大きさや帯電部111に必要な幅などに応じて、極力大きくする方が感光ドラム1の表面電位の均一性という点では望ましい。
このように、本実施例では、グリッド電極32bは、エッジング処理により開口部αが形成されていない非開口部βのみからなる領域の幅は、エッチング処理により開口部αが形成されている領域の上流側よりも下流側の方が大きい構成とされる。換言すれば、本実施例では、グリッド電極32bは、グリッド電極32bの幅方向の中央Cと、帯電部111の幅方向の中央Dとがずれた構成とされる(帯電部111の中央Dの方がグリッド電極32bの中央Cよりも上流側にある。)。なお、本実施例では、放電ワイヤー32aは、グリッド電極32bの幅方向の中央Cと略正対する位置に配置されている。これにより、本実施例では、下流側縁部113が感光ドラム1の表面電位を収束させる「収束部」として機能する。
なお、本実施例では、上流側縁部112の幅よりも下流側縁部113の幅を大きくして、グリッド電極32bの幅方向の中央Cに対し上流側の非開口部βよりも下流側の非開口部βの方を多くしたが、本発明は斯かる態様に限定されるものではない。例えば、グリッド電極32bの幅方向の中央Cに対し下流側の帯電部111の開口率を上流側の帯電部111の開口率よりも小さくして、グリッド電極32bの幅方向の中央Cに対し上流側の非開口部βよりも下流側の非開口部βの方を多くしてもよい。この場合、上流側縁部112の幅と下流側縁部113の幅とは略同等であってよい。
7.効果
次に、本実施例におけるグリッド電極32bによる効果について更に説明する。
図6は、上流帯電器31、下流帯電器32で感光ドラム1上のある位置を帯電処理した場合の、感光ドラム1上の該位置の上流帯電器31、下流帯電器32対する相対位置(横軸)と、それぞれの相対位置での表面電位(縦軸)との関係を示すグラフ図である。位置0mmは、上流帯電器31と下流帯電器32との中間位置であり、位置がプラスの値であることは該中間位置よりも感光ドラム1の回転方向の下流側の位置であることを示す。したがって、位置がマイナスの値である場合の表面電位は、主に上流帯電器31により形成された電位である。また、位置がプラスの値である場合の表面電位は、主に下流帯電器32により形成された電位(上流帯電器31により形成された表面電位に下流帯電器32により形成された表面電位を重畳した合成表面電位)である。なお、図6(b)は図6(a)の一部を拡大したものである。また、表面電位の値は、現像位置dでの表面電位に換算した値である。
図6の結果を得る測定方法を説明する。感光ドラム1の表面のうち、回転方向に3mm、回転軸線方向に10mmの長方形の開口部を除いた部分をすべて絶縁シートで覆った。その感光ドラム1の表面を上流帯電31、下流帯電器32により帯電させ、感光ドラム1に流れる電流を測定した。そして、上記開口部の面積と、感光ドラム1の回転速度と、感光ドラム1の誘電率と、を考慮して、電流を電位に換算して図6のグラフを得た。
図6から、本実施例では、感光ドラム1の位置が20mm以上の領域では、感光ドラム1の表面電位が一定になっていることがわかる。つまり、この領域では、感光ドラム1に帯電ムラのない均一な表面電位が形成されていることがわかる。これは、次のような理由によるものと考えられる。つまり、感光ドラム1の表面がグリッド電極32bの下流側縁部(収束部)113と対向する位置にある場合には、感光ドラム1の表面に放電ワイヤー32bからのコロナ電流が到達しないため、感光ドラム1の表面は帯電処理されない。一方、感光ドラム1の暗減衰による電位低下は、グリッド電極32bの電位により抑制され、感光ドラム1の表面が下流側縁部(収束部)113と対向する位置を通過する間に感光ドラム1の表面電位が収束する。本実施例では、現像位置dにおける感光ドラム1の表面の目標電位は−500Vであり、図6から本実施例ではほぼ−500Vに感光ドラムの表面電位を収束させることができていることがわかる。
一方、図6には、グリッド電極32bの下流側縁部113の幅を上流側縁部112の幅と略同等にした場合、つまり下流側縁部113の幅を本実施例よりも狭くした場合(比較例1)についての結果も示している。図6から、比較例1では、下流側縁部113の幅が狭いため、感光ドラム1の表面は、下流帯電器32との対向部を通過し終えるまで帯電させられて、表面電位が収束することなく下流帯電器32との対向部を抜けていくことがわかる。この場合、現像位置dにおける感光ドラム1の表面電位には、例えば、感光ドラム1の感光層の膜厚ムラ、あるいは上流帯電器31と下流帯電器32との距離のばらつきに応じたムラが発生してしまうことがある。
以上説明したように、本実施例では、グリッド電極32bの上流側で帯電性能を確保しつつ、グリッド電極32bの下流側では感光ドラム1の表面電位の均一性を高めることができる。また、グリッド電極32bの下流側の端部116bとシールド32cとの間の隙間により帯電器32から外部へのエアーの流れも確保されるため、コロナ放電生成物による画像不良の発生を抑制することができる。
[実施例2]
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本的な構成及び動作は、実施例1の画像形成装置のものと同じである。したがって、本実施例の画像形成装置において、実施例1の画像形成装置のものと同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については、実施例1と同一の符号を付して、詳しい説明は省略する。
実施例1では、グリッド電極32bの下流側縁部(収束部)113による感光ドラム1の表面電位を収束させる効果に注目した。この下流側縁部113は、帯電器32から露光位置bに向かうコロナ電流を遮蔽する効果も有している。この効果により、露光後に感光ドラム1の表面が帯電させられることによる露光部電位のムラを抑制することができる。本実施例では、グリッド電極32bの下流側縁部113と、像担持体上の露光位置bと、の位置関係を考慮し、露光後の感光ドラム1の表面電位のムラを抑制する効果の向上を図る。
図7は、本実施例におけるグリッド電極32bの下流側縁部113の配置を説明するための模式的な断面図(感光ドラム1の回転軸線と略直交する断面)である。図7中の「z」は、帯電器32の下流側(露光位置b側)における、放電ワイヤー32aにより帯電させられ得る感光ドラム1上の領域の下流側端部(帯電限界)を示す。ここで、放電ワイヤー32aにより帯電させられ得る領域とは、グリッド電極32bの帯電部111の配置によっては帯電させることができるようになる領域であり、後述するように実際には下流側縁部113の配置によって帯電させられなくなる領域も含む。本実施例では、この帯電器32の下流側の帯電限界zは、帯電器32の下流側の感光ドラム1の接線であって放電ワイヤー32aを通る接線と、感光ドラム1と、の交点である。なお、放電ワイヤー32aを通る感光ドラム1の接線は、帯電器32の上流側にも描けるが、ここでは下流側にのみ注目して説明する。この帯電器32の下流側の帯電限界zよりも上流側の感光ドラム1上の領域は、放電ワイヤー32aにより帯電させられ得る領域であり、該帯電限界zよりも下流側の感光ドラム1上の領域は、放電ワイヤー32aによって帯電させられない領域である。
感光ドラム1の表面電位の均一性の観点からは、感光ドラム1上の露光位置bは、上記帯電器32の下流側の帯電限界zよりも下流側の位置であることが望ましい。つまり、帯電プロセスでは、グリッド電極32の電位を略一定に維持することで感光ドラム1の表面電位を略均一にしている。しかし、感光ドラム1の表面が露光後に帯電されてしまうと、グリッド電極32の電位による収束効果が無いか又は十分に得られない状態で露光部電位が形成されることになり、露光部電位のムラが発生しやすくなるからである。一方、画像形成装置100の省スペース化のためには、帯電器32と露光位置bとはは極力近い方が望ましい。そのため、図7に示すように、本実施例の画像形成装置100は、露光装置10が上記帯電器32の下流側の帯電限界zよりも上流側の露光位置bで感光ドラム1の表面を露光する構成とされている。
そこで、本実施例では、実施例1で説明した下流側縁部(収束部)113を、放電ワイヤー32aによる感光ドラム1上の帯電可能範囲を制限するために利用する。具体的には、グリッド電極32bは、放電ワイヤー32aに対して、露光位置b及び露光位置bより下流側の感光ドラム1の表面を隠すように、開口部α及び非開口部βのうち非開口部βのみからなる部分である下流側縁部113を有する構成とされる。換言すれば、グリッド電極32bは、次の部分には、開口部α及び非開口部βのうち非開口部βのみからなる下流側縁部113を有する構成とされる。つまり、感光ドラム1の回転軸線と略直交する断面(図7)において、露光位置b及び露光位置bより下流側の放電ワイヤー32aにより帯電させられ得る感光ドラム1上の領域と、放電ワイヤー32aと、を通る直線と交差する部分である。更に説明すると、感光ドラム1の回転軸線と略直交する断面(図7)において、露光位置bと放電ワイヤー32aとを通る直線を直線Aとする。また、同断面において、露光位置bより下流側における感光ドラム1の接線であって放電ワイヤー32aを通る接線を直線Bとする(すなわち、直線Bは上記帯電限界zと放電ワイヤー32aとを通る感光ドラム1の接線である。)。このとき、グリッド電極32bは、直線Aと交差する位置から直線Bと交差する位置までの部分には、開口部α及び非開口部βのうち非開口部βのみからなる下流側縁部113を有する構成とする。
つまり、本実施例では、放電ワイヤー32aから見て露光位置b及び露光位置bより下流側の帯電限界zまでの間の感光ドラム1の表面がすべて下流側縁部113の裏にあるように、グリッド電極32bに下流側縁部113が設けられる。これにより、露光後の感光ドラム1の表面の帯電はほとんど行われず、感光ドラム1の表面電位のムラが生じること抑制することができる。また、実施例1と同様、本実施例では、グリッド電極32bの下流側の端部116bとシールド32cとの間の隙間により、帯電器32から外部へのエアーの流れも確保される。そのため、帯電器32内に滞留したコロナ放電生成物が感光ドラム1に付着することによる画像不良の発生も抑制することができる。
このように、本実施例では、グリッド電極32bの下流側縁部113は、帯電器32におけるエアーの流れを阻害することなく、帯電器32から露光位置bに向かうコロナ電流をより効果的に遮蔽することができる。また、本実施例では、グリッド電極32bの下流側縁部113は、露光位置b及び露光位置bより下流側の帯電限界zまでの間の感光ドラム1上の領域に、下流側縁部(収束部)113による電位の収束効果をおよぼすことができる。つまり、露光後の感光ドラム1の表面に対して放電ワイヤーによる帯電プロセスを行うと電位のムラが生じやすいため、露光後の感光ドラム1の表面に対してはグリッド電極32の下流側縁部(収束部)113による電位の収束プロセスのみを行うようにする。
以上説明したように、本実施例によれば、感光ドラム1の表面電位の収束性を向上させると共に、帯電器32におけるエアーの流れを阻害することなく露光位置bに向かうコロナ電流を遮蔽することができる。これにより、帯電器32と露光位置bとを近づけて画像形成装置100の小型化を図りつつ、感光ドラム1の表面電位の均一性を高めて良好な画像形成を可能とすることができる。
[実施例3]
次に、本発明の他の実施例について説明する。本実施例の画像形成装置の基本的な構成及び動作は、実施例1の画像形成装置のものと同じである。したがって、本実施例の画像形成装置において、実施例1の画像形成装置のものと同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については、実施例1と同一の符号を付して、詳しい説明は省略する。
図8は、本実施例におけるグリッド電極32bの平面図である。本実施例におけるグリッド電極32bは、実施例1におけるグリッド電極32bと概略同様の構成を有するが、本実施例では上流側縁部112の幅L1と下流側縁部113の幅L2は略同等である。そして、本実施例では、グリッド電極32bは、帯電部111の下流側の端部から上流側の所定の範囲内の複数の開口部αを塞いで非開口部βとする導電性の遮蔽部材117を有する構成とされる。
つまり、本実施例では、実施例1において下流側縁部113で構成された収束部を、導電性の遮蔽部材117によって構成する。遮蔽部材117を構成する導電性の材料としては、典型的には金属を用いることができる。また、遮蔽部材117は、接着、溶着、締結などの任意の固定手段によりグリッド電極32bの主部111に固定することができる。本実施例では、遮蔽部材117としてアルミシートを用い、このアルミシートを、グリッド電極32bの幅方向における下流側の端部から帯電部111の一部にわたる範囲に貼り付けた。
本実施例においても、実施例1と同様に、上流側縁部112は、感光ドラム1の表面の帯電処理ができないためその幅L1を極力小さくする。一方、遮蔽部材117は、感光ドラム1の表面電位を収束させうるようにその幅L3(>L1)を極力大きくする。これにより、感光ドラム1の表面電位の均一性を高めることができる。
なお、遮蔽部材117は、グリッド電極32bの感光ドラム1側又は放電ワイヤー32a側のいずれの面に取り付けてもよいが、本実施例では放電ワイヤー32a側の面に取り付けた。また、本実施例では、遮蔽部材117は、帯電部111からグリッド電極32bの下流側縁部113にわたる領域に取り付けたが、帯電部111の下流側の端部から上流側の所定の範囲内の開口部αを塞ぐように帯電部111にのみ取り付けてもよい。つまり、遮蔽部材117と下流側縁部113とによって収束部を構成してもよい。また、実施例2で説明したようにグリッド電極32bの所定の位置に開口部α及び非開口部βのうち非開口部βのみからなる領域があるように遮蔽部材117を設けることで、実施例2で説明したものと同様の効果を得ることができる。
以上、本実施例によれば、実施例1、2と同様の効果が得られると共に、既存のグリッド電極32bに遮蔽部材117を取り付けたり、遮蔽部材117の幅にバリエーションを持たせたりすることが可能であり、設計変更などに容易に対応できる。
[その他]
以上、本発明を具体的な実施例に即して説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではない。
上述の実施例では、画像形成装置は乾式画像形成装置であったが、本発明は湿式画像形成装置にも適用できるものである。湿式画像形成装置は、現像剤としてトナーを液体のキャリア中に分散した液体現像剤を用いる点が、上述の実施例における乾式画像形成装置とは異なるが、画像形成プロセスは上述の画像形成装置と概略同様である。湿式画像形成装置においても、像担持体に静電像を形成するために像担持体を帯電させる帯電手段としてコロナ帯電器を用いることができる。したがって、このコロナ帯電器に関して本発明を適用することで、上述の実施例と同様の効果を得ることができる。
また、上述の実施例では、1つの像担持体に対して複数のコロナ帯電器が設けられていたが、本発明は、1つの像担持体に対して単独で設けられたコロナ帯電器に関しても適用することができ、上述の実施例と同様の効果を得ることができる。ただし、1つの像担持体に対して複数のコロナ帯電器が設けられる場合、画像形成装置の小型化を図ろうとするとコロナ帯電器と露光位置との間の距離が短くなりやすいため、本発明の効果はより顕著であると言える。1つの像担持体に対して複数のコロナ帯電器が設けられる場合、少なくとも像担持体の回転方向において最下流に配置されるコロナ帯電器のグリッド電極を、上述の実施例と同様の構成とすることが望ましい。他のコロナ帯電器のグリッド電極を上述の実施例と同様の構成としてもよい。
1 感光ドラム
3 帯電装置
5 電位センサー
4 光除電器
31 上流帯電器
32 下流帯電器
31a 上流放電ワイヤー
32a 下流放電ワイヤー
31b 上流グリッド電極
32b 下流グリッド電極

Claims (8)

  1. 回転可能な像担持体と、
    放電ワイヤーと、グリッド電極と、シールドと、を備え、前記像担持体を帯電させるコロナ帯電器と、
    を有する画像形成装置において、
    前記グリッド電極は、イオンが通過できる開口部と、イオンが通過できない非開口部と、を有し、前記像担持体の回転軸線方向と略直交する幅方向において、中央に対し前記像担持体の回転方向の上流側よりも、中央に対し前記回転方向の下流側の方に、前記非開口部が多く設けられていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記グリッド電極は、前記幅方向の所定の範囲内に複数の前記開口部が形成された帯電部と、前記帯電部の前記回転方向の上流側及び前記回転方向の下流側に隣接して設けられた、前記開口部及び前記非開口部のうち前記非開口部のみからなる縁部と、を有し、前記上流側の縁部の前記幅方向の長さよりも、前記下流側の縁部の前記幅方向の長さの方が大きいことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記グリッド電極は、前記幅方向の所定の範囲内に複数の前記開口部が形成された帯電部と、前記帯電部の前記回転方向の下流側の端部から前記回転方向の上流側の所定の範囲内の複数の前記開口部を塞いで前記非開口部とする導電性の遮蔽部材と、を有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 少なくとも前記グリッド電極の前記幅方向における前記回転方向の下流側の端部と、前記シールドと、の間には隙間が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  5. 前記グリッド電極の前記放電ワイヤー側から前記グリッド電極の前記像担持体側に向かう空気の流れを生成する生成手段を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  6. 前記コロナ帯電器によって帯電させられた前記像担持体の表面を前記像担持体上の露光位置で露光して前記像担持体の表面に静電像を形成する露光手段を有し、
    前記グリッド電極は、前記放電ワイヤーに対して、前記露光位置及び前記露光位置より前記回転方向の下流側の前記像担持体の表面を隠すように、前記開口部及び前記非開口部のうち前記非開口部のみからなる部分を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  7. 前記コロナ帯電器によって帯電させられた前記像担持体の表面を前記像担持体上の露光位置で露光して前記像担持体の表面に静電像を形成する露光手段を有し、
    前記グリッド電極は、前記像担持体の回転軸線と略直交する断面において、前記露光位置及び前記露光位置より前記回転方向の下流側の前記放電ワイヤーにより帯電させられ得る前記像担持体上の領域と、前記放電ワイヤーと、を通る直線と交差する部分には、前記開口部及び前記非開口部のうち前記非開口部のみを有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  8. 前記コロナ帯電器によって帯電させられた前記像担持体の表面を前記像担持体上の露光位置で露光して前記像担持体の表面に静電像を形成する露光手段を有し、
    前記像担持体の回転軸線と略直交する断面において、前記露光位置と前記放電ワイヤーとを通る直線を直線A、前記露光位置より前記回転方向の下流側における前記像担持体の接線であって前記放電ワイヤーを通る接線を直線Bとしたとき、前記グリッド電極は、直線Aと交差する位置から直線Bと交差する位置までの部分には、前記開口部及び前記非開口部のうち前記非開口部のみを有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
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