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JP2018186016A - リチウム電池およびリチウム電池の製造方法 - Google Patents

リチウム電池およびリチウム電池の製造方法 Download PDF

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JP2018186016A JP2017087798A JP2017087798A JP2018186016A JP 2018186016 A JP2018186016 A JP 2018186016A JP 2017087798 A JP2017087798 A JP 2017087798A JP 2017087798 A JP2017087798 A JP 2017087798A JP 2018186016 A JP2018186016 A JP 2018186016A
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lithium
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lithium battery
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大介 獅子原
Daisuke Shishihara
大介 獅子原
雄基 竹内
Yuki Takeuchi
雄基 竹内
暢基 和田口
Nobuki Wataguchi
暢基 和田口
英昭 彦坂
Hideaki Hikosaka
英昭 彦坂
水谷 秀俊
Hidetoshi Mizutani
秀俊 水谷
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Niterra Co Ltd
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NGK Spark Plug Co Ltd
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Abstract

【課題】リチウム電池の電気的性能および耐熱性能の低下を回避しつつ、電極と集電部材との間における物理的および電気的接続を確保する。【解決手段】リチウム電池は、正極活物質を含む正極と、負極活物質を含む負極と、正極と負極との間に配置され、リチウムイオン伝導性を有する固体電解質を含む固体電解質層と、正極に対して固体電解質層とは反対側に配置された正極側集電部材と、負極に対して固体電解質層とは反対側に配置された負極側集電部材と、を備える。正極と負極との少なくとも一方は、ハロゲン化リチウムの水和物とハロゲン化リチウムの水酸化物との少なくとも一方である特定材料を含む。【選択図】図1

Description

本明細書によって開示される技術は、リチウム電池に関する。
近年、パソコンや携帯電話等の電子機器の普及、電気自動車の普及、太陽光や風力等の自然エネルギーの利用拡大等に伴い、高性能な電池の需要が高まっている。なかでも、電池要素がすべて固体で構成された全固体リチウムイオン二次電池(以下、「全固体電池」という)の活用が期待されている。全固体電池は、有機溶媒にリチウム塩を溶解させた有機電解液を用いる従来型のリチウムイオン二次電池と比べて、有機電解液の漏洩や発火等のおそれがないため安全であり、また、外装を簡略化することができるため単位質量または単位体積あたりのエネルギー密度を向上させることができる。
全固体電池は、正極活物質を含む正極と、負極活物質を含む負極と、正極と負極との間に配置され、リチウムイオン伝導性を有する固体電解質を含む固体電解質層とを備える。以下、正極と負極とを、まとめて電極ともいう。また、全固体電池は、正極に対して固体電解質層とは反対側に配置された正極側集電部材と、負極に対して固体電解質層とは反対側に配置された負極側集電部材とを備える。以下、正極側集電部材と負極側集電部材とを、まとめて集電部材ともいう。
全固体電池の正極側および負極側における電極と集電部材との間の物理的および電気的接続は、例えば、電極に含まれる高分子バインダによって確保される(例えば、特許文献1参照)。
特開2015−82362号公報
一般に、高分子バインダは、イオン伝導性を有さず、かつ、耐熱性に乏しい。そのため、電極と集電部材との間の物理的および電気的接続を高分子バインダによって確保する構成では、全固体電池の電気的性能および耐熱性能が低下するという課題がある。
なお、このような課題は、全固体リチウムイオン二次電池に限られず、リチウムイオン伝導性を有する固体電解質材料を利用する他のリチウム電池(例えば、リチウム空気電池やリチウムフロー電池等)にも共通の課題である。
本明細書では、上述した課題を解決することが可能な技術を開示する。
本明細書に開示される技術は、例えば、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本明細書に開示されるリチウム電池は、正極活物質を含む正極と、負極活物質を含む負極と、前記正極と前記負極との間に配置され、リチウムイオン伝導性を有する固体電解質を含む固体電解質層と、前記正極に対して前記固体電解質層とは反対側に配置された正極側集電部材と、前記負極に対して前記固体電解質層とは反対側に配置された負極側集電部材と、を備えるリチウム電池において、前記正極と前記負極との少なくとも一方は、ハロゲン化リチウムの水和物とハロゲン化リチウムの水酸化物との少なくとも一方である特定材料を含む。ハロゲン化リチウムの水和物およびハロゲン化リチウムの水酸化物は、物質間の接着機能を有する。本リチウム電池では、正極と負極との少なくとも一方がハロゲン化リチウムの水和物とハロゲン化リチウムの水酸化物との少なくとも一方である特定材料を含むため、該特定材料によって、正極と負極との少なくとも一方と集電部材との間の物理的および電気的接続が確保される。そのため、本リチウム電池によれば、高分子バインダを用いることによるリチウム電池の電気的性能および耐熱性能の低下を回避しつつ、正極と負極との少なくとも一方と集電部材との間における物理的および電気的接続を確保することができ、リチウム電池の性能を向上させることができる。
(2)上記リチウム電池において、前記負極における前記特定材料の含有割合は、16vol%以上、63vol%以下である構成としてもよい。本リチウム電池によれば、負極と集電部材との間における良好な電気的接続を確保することができ、リチウム電池の性能を効果的に向上させることができる。
(3)上記リチウム電池において、前記負極における前記特定材料の含有割合は、40vol%以上、60vol%以下である構成としてもよい。本リチウム電池によれば、負極と集電部材との間におけるさらに良好な電気的接続を確保することができ、リチウム電池の性能を極めて効果的に向上させることができる。
(4)上記リチウム電池において、前記ハロゲン化リチウムのハロゲン元素は、少なくともヨウ素を含む構成としてもよい。ハロゲン元素として少なくともヨウ素を含むハロゲン化リチウムの水和物およびハロゲン化リチウムの水酸化物は、物質間の優れた接着機能を有する。そのため、本リチウム電池によれば、正極と負極との少なくとも一方と集電部材との間における物理的および電気的接続を極めて強固にすることができ、リチウム電池の性能を効果的に向上させることができる。
(5)本明細書に開示されるリチウム電池の製造方法は、正極活物質を含む正極と、負極活物質を含む負極と、前記正極と前記負極との間に配置され、リチウムイオン伝導性を有する固体電解質を含む固体電解質層と、前記正極に対して前記固体電解質層とは反対側に配置された正極側集電部材と、前記負極に対して前記固体電解質層とは反対側に配置された負極側集電部材と、を備えるリチウム電池の製造方法において、前記正極と前記負極との一方を形成するための第1の電極前駆体であって、ハロゲン化リチウムを含有する前記第1の電極前駆体と、前記正極と前記負極との他方を形成するための第2の電極前駆体と、を準備する第1の工程と、前記第1の電極前駆体と、前記第2の電極前駆体と、前記固体電解質層と、前記正極側集電部材と、前記負極側集電部材と、を積層する第2の工程と、前記第1の電極前駆体に吸湿させることによって、前記第1の電極前駆体に含まれる前記ハロゲン化リチウムをハロゲン化リチウムの水和物とハロゲン化リチウムの水酸化物との少なくとも一方である特定材料に変化させる第3の工程と、を備える。本リチウム電池の製造方法によれば、第1の電極前駆体に吸湿させることによって、第1の電極前駆体に含まれるハロゲン化リチウムを、ハロゲン化リチウムの水和物とハロゲン化リチウムの水酸化物との少なくとも一方である特定材料に変化させることができる。その結果、第1の電極前駆体から形成される電極に、物質間の接着機能を有するハロゲン化リチウムの水和物とハロゲン化リチウムの水酸化物との少なくとも一方である特定材料を含ませることができる。そのため、本リチウム電池の製造方法によれば、該電極と集電部材との間における物理的および電気的接続を確保することができ、製造されるリチウム電池の性能を向上させることができる。
(6)上記リチウム電池の製造方法において、前記第3の工程における前記第1の電極前駆体の吸湿は、前記第1の電極前駆体を加熱した状態で行われる構成としてもよい。本リチウム電池の製造方法によれば、第1の電極前駆体に含まれるハロゲン化リチウムが特定材料に変化することを促進することができ、第1の電極前駆体から形成される電極中に特定材料を効果的に生成することができる。そのため、本リチウム電池の製造方法によれば、該電極と集電部材との間における物理的および電気的接続をより強固にすることができる。
(7)上記リチウム電池の製造方法において、前記第2の電極前駆体はハロゲン化リチウムを含有し、前記第3の工程は、前記第2の電極前駆体に吸湿させることによって、前記第2の電極前駆体に含まれる前記ハロゲン化リチウムをハロゲン化リチウムの水和物とハロゲン化リチウムの水酸化物との少なくとも一方である特定材料に変化させることを含む構成としてもよい。本リチウム電池の製造方法によれば、第2の電極前駆体に吸湿させることによって、第2の電極前駆体に含まれるハロゲン化リチウムを、ハロゲン化リチウムの水和物とハロゲン化リチウムの水酸化物との少なくとも一方である特定材料に変化させることができる。そのため、本リチウム電池の製造方法によれば、第1の電極前駆体から形成される電極に加えて、第2の電極前駆体から形成される電極にも、物質間の接着機能を有するハロゲン化リチウムの水和物とハロゲン化リチウムの水酸化物との少なくとも一方である特定材料を含ませることができ、その結果、両電極と集電部材との間における物理的および電気的接続を確保することができる。
(8)上記リチウム電池の製造方法において、前記第3の工程における前記第2の電極前駆体の吸湿は、前記第2の電極前駆体を加熱した状態で行われる構成としてもよい。本リチウム電池の製造方法によれば、第2の電極前駆体に含まれるハロゲン化リチウムが特定材料に変化することを促進することができ、第2の電極前駆体から形成される電極中に特定材料を効果的に生成することができる。そのため、本リチウム電池の製造方法によれば、該電極と集電部材との間における物理的および電気的接続をより強固にすることができる。
(9)上記リチウム電池の製造方法において、前記第3の工程における前記加熱した状態における温度は、25℃以上、200℃以下である構成としてもよい。本リチウム電池の製造方法によれば、比較的低温の処理により、電極前駆体に含まれるハロゲン化リチウムが特定材料に変化することを促進することができるため、リチウム電池を構成する各部材への熱の影響を抑制しつつ、電極と集電部材との間における物理的および電気的接続を確保することができる。
(10)上記リチウム電池の製造方法において、前記ハロゲン化リチウムのハロゲン元素は、少なくともヨウ素を含むことを特徴とする構成としてもよい。ハロゲン元素として少なくともヨウ素を含むハロゲン化リチウムの水和物およびハロゲン化リチウムの水酸化物は、物質間の優れた接着機能を有する。そのため、本リチウム電池の製造方法によれば、電極と集電部材との間における物理的および電気的接続を極めて強固にすることができ、製造されたリチウム電池の性能を効果的に向上させることができる。
なお、本明細書に開示される技術は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、リチウム電池、全固体リチウム電池、全固体リチウムイオン二次電池、それらの製造方法等の形態で実現することが可能である。
本実施形態における全固体リチウムイオン二次電池102の断面構成を概略的に示す説明図である。 本実施形態の全固体電池102の製造方法の一例を示すフローチャートである。 性能評価結果を示す説明図である。
A.実施形態:
A−1.全固体電池102の構成:
(全体構成)
図1は、本実施形態における全固体リチウムイオン二次電池(以下、「全固体電池」という)102の断面構成を概略的に示す説明図である。図1には、方向を特定するための互いに直交するXYZ軸が示されている。本明細書では、便宜的に、Z軸正方向を上方向といい、Z軸負方向を下方向という。
全固体電池102は、電池本体110と、電池本体110の一方側(上側)に配置された正極側集電部材154と、電池本体110の他方側(下側)に配置された負極側集電部材156とを備える。正極側集電部材154および負極側集電部材156は、導電性を有する略平板形状部材であり、例えば、ステンレス鋼、Ni(ニッケル)、Ti(チタン)、Fe(鉄)、Cu(銅)、Al(アルミニウム)、これらの合金から選択される導電性金属材料、炭素材料等によって形成されている。以下の説明では、正極側集電部材154と負極側集電部材156とを、まとめて集電部材ともいう。
(電池本体110の構成)
電池本体110は、電池要素がすべて固体で構成されたリチウムイオン二次電池本体である。電池本体110は、正極114と、負極116と、正極114と負極116との間に配置された固体電解質層112とを備える。以下の説明では、正極114と負極116とを、まとめて電極ともいう。
(固体電解質層112の構成)
固体電解質層112は、略平板形状の部材であり、リチウムイオン伝導性を有する固体電解質122を含んでいる。固体電解質層112に含まれる固体電解質122は、例えば、酸化物系固体電解質や硫化物系固体電解質、錯体水素化物系固体電解質、ハロゲン化物系固体電解質であり、1種類であってもよいし、2種類以上を用いてもよい。
酸化物系固体電解質は、例えば、少なくともLiとLaとZrとOとを含有するガーネット型結晶構造またはガーネット型類似結晶構造を有する固体電解質材料と、少なくともLiとM(MはTi、Zr、Ge(ゲルマニウム)の内の少なくとも1つ)とP(リン)とOとを含有するNASICON型構造を有する固体電解質材料と、少なくともLiとTiとLaとOとを含有するペロブスカイト型構造を有する固体電解質材料と、のいずれか1種類、または、これらの内の少なくとも2つの種類を混ぜたものである。上記ガーネット型結晶構造またはガーネット型類似結晶構造を有する固体電解質材料としては、例えば、LiLaZr12(以下、「LLZ」という)や、LLZに対してMg(マグネシウム)およびSr(ストロンチウム)の元素置換を行ったもの(以下、「LLZ−MgSr」という)等を用いることができる。また、上記NASICON型構造を有する固体電解質材料としては、例えば、Li1.5Al0.5Ge1.5(PO(以下、「LAGP」という)等を用いることができる。
また、硫化物系固体電解質としては、例えば、LiS−P、LiS−P−LiI、LiS−P−LiO、LiS−P−LiI−LiO、LiS−P−LiI−SiS、LiS−SiS、LiS−SiS−LiX(XはI、Br、Clの内のいずれか)、LiS−SiS−LiI−B、LiS−SiS−LiPO、LiS−B、LiS−GeS、LiS−P−GeS等を用いることができる。
また、錯体水素化物系固体電解質としては、例えば、LiBH、LiNH、LiBH・3KI、LiBH・PI、LiBH・P、LiAlH、Li(NHI、3LiBH・LiI、LiNH、LiGd(BHCl、Li(BH)(NH)、Li(BH)(NH等を用いることができる。また、ハロゲン化物系固体電解質としては、例えば、LiI、LiBr、LiI−LiBr、LiI−LiCl、Lil−LiF、LiOCl1−x(OH)(x=0〜1)、Li2.990.005OCl1−x(OH)(MはBa、Caの内のいずれか、x=0〜1)等を用いることができる。
(正極114の構成)
正極114は、略平板形状の部材であり、正極活物質142を含んでいる。正極活物質142としては、例えば、S(硫黄)、TiS、LiCoO、LiMn、LiFePO、LiTi12、LiS等を用いることができる。
また、正極114は、ハロゲン化リチウムの水和物とハロゲン化リチウムの水酸化物との少なくとも一方である特定材料144を含んでいる。ハロゲン化リチウムの水和物としては、例えば、LiI(ヨウ化リチウム)の水和物(LiI・HO)や、LiBr(臭化リチウム)の水和物(LiBr・HO)、LiCl(塩化リチウム)の水和物(LiCl・HO)、これらハロゲン化リチウムの水和物を主成分とする材料(例えばヨウ化リチウムを含有する非晶質体)等を用いることができる。なお、本明細書では、主成分とは、体積比で最も多く含まれる成分を意味する。また、ハロゲン化リチウムの水酸化物としては、例えば、LiIの水酸化物(LiI(OH)やLi(OH)I)、LiBrの水酸化物(LiBr(OH)やLi(OH)Br)、LiClの水酸化物(LiCl(OH)やLi(OH)Cl)、これらハロゲン化リチウムの水酸化物を主成分とする材料(例えばヨウ化リチウム水酸化物を含有する非晶質体)等を用いることができる。正極114に含まれる特定材料144(ハロゲン化リチウムの水和物とハロゲン化リチウムの水酸化物との少なくとも一方)は、リチウムイオン伝導助剤として機能すると共に、後述するように、正極114と正極側集電部材154との間の物理的および電気的接続を確保する接着材としても機能する。
なお、正極114は、他のリチウムイオン伝導助剤や、電子伝導助剤(例えば、導電性カーボン、Ni、Pt(白金)等)を含んでいてもよい。
(負極116の構成)
負極116は、略平板形状の部材であり、負極活物質162を含んでいる。負極活物質162としては、例えば、Li金属、Li−Al合金、LiTi12、C(黒鉛)、Si(ケイ素)、Sn(スズ)、SiO等を用いることができる。
また、負極116は、ハロゲン化リチウムの水和物とハロゲン化リチウムの水酸化物との少なくとも一方である特定材料164を含んでいる。ハロゲン化リチウムの水和物およびハロゲン化リチウムの水酸化物としては、正極114について上述した材料と同様の材料を用いることができる。負極116に含まれる特定材料164(ハロゲン化リチウムの水和物とハロゲン化リチウムの水酸化物との少なくとも一方)は、リチウムイオン伝導助剤として機能すると共に、後述するように、負極116と負極側集電部材156との間の物理的および電気的接続を確保する接着材としても機能する。
なお、負極116は、他のリチウムイオン伝導助剤や、電子伝導助剤(例えば、導電性カーボン、Ni、Pt等)を含んでいてもよい。
A−2.全固体電池102の製造方法:
図2は、本実施形態の全固体電池102の製造方法の一例を示すフローチャートである。はじめに、正極114を形成するための正極前駆体、および、負極116を形成するための負極前駆体を作製する(S110)。正極前駆体は、例えば、正極活物質142の粉末とハロゲン化リチウム(例えば、LiI)の粉末とを所定の割合で混合し、成型することにより作製される。また、負極前駆体は、例えば、負極活物質162の粉末とハロゲン化リチウム(例えば、LiI)の粉末とを所定の割合で混合し、成型することにより作製される。正極前駆体および負極前駆体の一方は、特許請求の範囲における第1の電極前駆体に相当し、正極前駆体および負極前駆体の他方は、特許請求の範囲における第2の電極前駆体に相当する。また、S110の処理は、特許請求の範囲における第1の工程に相当する。
次に、別途準備した正極側集電部材154、固体電解質層112、負極側集電部材156を用いて、正極側集電部材154と、正極前駆体と、固体電解質層112と、負極前駆体と、負極側集電部材156とをこの順に積層することにより、積層体を作製する(S120)。S120の処理は、特許請求の範囲における第2の工程に相当する。
次に、該積層体を加熱しつつ加湿する(S130)。この加熱・加湿処理により、積層体を構成する正極前駆体および負極前駆体は吸湿する。ここで、ハロゲン化リチウムは吸湿性・潮解性を有するため、この加熱・加湿処理により、正極前駆体および負極前駆体に含まれるハロゲン化リチウムは、ハロゲン化リチウム水和物および/またはハロゲン化リチウム水酸化物(すなわち、特定材料144,164)に相変化する。この相変化の結果、正極前駆体は、正極活物質142と特定材料144とを含む正極114となり、負極前駆体は、負極活物質162と特定材料164とを含む負極116となる。
ここで、ハロゲン化リチウムの水和物およびハロゲン化リチウムの水酸化物は、物質間の接着機能を有する。そのため、上記相変化によって正極114および負極116内に生成されたハロゲン化リチウムの水和物および/またはハロゲン化リチウムの水酸化物により、正極114と正極側集電部材154との間、および、負極116と負極側集電部材156との間の物理的および電気的接続が確保される。
なお、上記加熱・加湿処理の時間は、例えば、1時間以上であることが好ましく、3時間以上であることがより好ましく、15時間以上であることがさらに好ましい。また、加熱の温度は、例えば、25℃以上、200℃以下であることが好ましく、70℃以上、100℃以下であることがさらに好ましい。また、加熱・加湿処理を加圧状態で行ってもよい。この場合の荷重は、0.1kN以上であることが好ましく、0.5kN以上であることがより好ましく、1kN以上であることがさらに好ましい。S130の処理は、特許請求の範囲における第3の工程に相当する。
その後、積層体を室温まで自然冷却する(S140)。以上の工程により、上述した構成の全固体電池102が製造される。
A−3.本実施形態の効果:
以上説明したように、本実施形態の全固体電池102は、正極活物質142を含む正極114と、負極活物質162を含む負極116と、正極114と負極116との間に配置され、リチウムイオン伝導性を有する固体電解質122を含む固体電解質層112と、正極114に対して固体電解質層112とは反対側に配置された正極側集電部材154と、負極116に対して固体電解質層112とは反対側に配置された負極側集電部材156とを備える。また、本実施形態の全固体電池102では、正極114および負極116は、ハロゲン化リチウムの水和物とハロゲン化リチウムの水酸化物との少なくとも一方である特定材料144,164を含む。ハロゲン化リチウムの水和物およびハロゲン化リチウムの水酸化物は、物質間の接着機能を有する。そのため、本実施形態の全固体電池102では、特定材料144,164によって、正極114と正極側集電部材154との間、および、負極116と負極側集電部材156との間の物理的および電気的接続が確保される。従って、本実施形態の全固体電池102によれば、イオン伝導性を有さず、かつ、耐熱性に乏しい高分子バインダを用いることによる全固体電池102の電気的性能および耐熱性能の低下を回避しつつ、電極114,116と集電部材154,156との間における物理的および電気的接続を確保することができ、全固体電池102の性能を向上させることができる。
なお、電極114,116と集電部材154,156との間における物理的および電気的接続の確保は、他の方法(例えば、加圧器具を別途設ける方法、電子伝導体をスパッタや蒸着により形成する方法、電極に集電部材を焼き付ける方法、集電金属物質を溶解または軟化させて接合する方法等)によっても実現可能である。しかしながら、加圧器具を別途設ける方法では、加圧器具分の重量および体積が増加して、電池のエネルギー密度が低下する。また、電子伝導体をスパッタや蒸着により形成する方法では、コストが増大する。また、電極に集電部材を焼き付ける方法では、一般に焼き付け温度は高温(700℃〜1000℃程度)であるため、集電部材として使用可能な材料が限定される。また、集電金属物質を溶解または軟化させて接合する方法では、コストが増大する上に、集電部材として使用可能な材料が限定される。本実施形態の全固体電池102では、これらの課題の発生を抑制しつつ、電極114,116と集電部材154,156との間における物理的および電気的接続を確保することができる。
また、本実施形態の全固体電池102の製造方法は、正極114を形成するための正極前駆体であって、ハロゲン化リチウムを含有する正極前駆体と、負極116を形成するための負極前駆体であって、ハロゲン化リチウムを含有する負極前駆体と、を準備する工程(S110)と、正極前駆体と、負極前駆体と、固体電解質層112と、正極側集電部材154と、負極側集電部材156と、を積層する工程(S120)と、正極前駆体に吸湿させることによって、正極前駆体に含まれるハロゲン化リチウムをハロゲン化リチウムの水和物とハロゲン化リチウムの水酸化物との少なくとも一方である特定材料144に変化させると共に、負極前駆体に含まれるハロゲン化リチウムをハロゲン化リチウムの水和物とハロゲン化リチウムの水酸化物との少なくとも一方である特定材料164に変化させる工程(S130)とを備える。本実施形態の全固体電池102の製造方法では、正極前駆体および負極前駆体に吸湿させることによって、正極前駆体および負極前駆体に含まれるハロゲン化リチウムを、ハロゲン化リチウムの水和物とハロゲン化リチウムの水酸化物との少なくとも一方である特定材料144,164に変化させることができる。その結果、正極114および負極116に、ハロゲン化リチウムの水和物とハロゲン化リチウムの水酸化物との少なくとも一方である特定材料144,164を含ませることができる。従って、本実施形態の全固体電池102の製造方法によれば、電極114,116と集電部材154,156との間における物理的および電気的接続を確保することができる。
また、本実施形態の全固体電池102の製造方法では、S130の工程における正極前駆体および負極前駆体の吸湿は、正極前駆体および負極前駆体を加熱した状態で行われる。そのため、本実施形態の全固体電池102の製造方法によれば、正極前駆体および負極前駆体に含まれるハロゲン化リチウムが特定材料144,164に変化することを促進することができ、電極114,116中に特定材料144,164を効果的に生成することができる。従って、本実施形態の全固体電池102の製造方法によれば、電極114,116と集電部材154,156との間における物理的および電気的接続をより強固にすることができる。なお、S130の工程における加熱の温度は、25℃以上、200℃以下であることが好ましく、70℃以上、100℃以下であることがさらに好ましい。このようにすれば、比較的低温の処理により、正極前駆体および負極前駆体に含まれるハロゲン化リチウムが特定材料144,164に変化することを促進することができるため、全固体電池102を構成する各部材への熱の影響を抑制しつつ、電極114,116と集電部材154,156との間における物理的および電気的接続を確保することができる。
なお、特定材料144,164(ハロゲン化リチウムの水和物とハロゲン化リチウムの水酸化物との少なくとも一方)におけるハロゲン元素は、少なくともヨウ素を含むことが好ましい。ハロゲン元素として少なくともヨウ素を含むハロゲン化リチウムの水和物およびハロゲン化リチウムの水酸化物は、物質間の優れた接着機能を有するため、このような構成とすれば、電極114,116と集電部材154,156との間における物理的および電気的接続を極めて強固にすることができる。
A−4.性能評価:
全固体電池102の電極と集電部材との間における物理的および電気的接続に関する性能評価を行った。図3は、性能評価結果を示す説明図である。
A−4−1.サンプルについて
図3に示すように、性能評価には、6つのサンプル(S1〜S6)が用いられた。各サンプルの作製方法は、以下の通りである。
(電極前駆体と集電部材との積層体の作製)
アルゴン雰囲気のグローブボックス中で、ヨウ化リチウム(LiI)と電極活物質としての黒鉛(C)とを、サンプル毎に異なる割合で配合し、遊星型ボールミルでジルコニアポット(45cc)およびジルコニアボール(40g)を用いて200rpmで混合・複合することにより、電極材料粉末を作製した。なお、サンプルS1の配合比は、黒鉛100%とした(すなわち、サンプルS1の電極材料粉末はLiIを含有しない)。得られた電極材料粉末を直径10mmの金型で360MPaにてプレス成型することにより、電極前駆体を作製した。電極前駆体の上に、集電部材材料としてのSUS粉末を堆積させ、再度プレス成型することにより、電極前駆体と集電部材との積層体を作製した。
(固体電解質層の作製)
組成:Li1.5Al0.5Ge1.5(PO(すなわち、LAGP)となるように、LiCO、Al、GeO、(NHHPOを化学量論的組成で秤量した。この原料をジルコニアボールとともにアルミナポットに投入し、エタノール溶媒中で15時間、粉砕混合を行った。粉砕混合後、エタノールを揮発させ、900℃で2時間、熱処理(焼成)を行った。熱処理後の試料にセラミックス用バインダを添加し、添加後の試料をジルコニアボールとともにアルミナポットに投入し、エタノール溶媒中で15時間、粉砕混合を行った。粉砕混合後の試料を乾燥させてエタノールを揮発させ、固体電解質層材料粉末を得た。次いで、冷間静水等方圧プレス機(CIP)を用いて1.5t/cmの静水圧を固体電解質層材料粉末に印加することにより、固体電解質層材料の成型体を得た。得られた成型体を対象として850℃で12時間、熱処理(焼成)を行い、固体電解質層としてのLAGPの焼結体(直径10mm、厚さ0.5mmの円板形)を得た。なお、得られたLAGPの焼結体の相対密度は97.6%であり、25℃でのリチウムイオン伝導率は5.0×10−4S/cmであった。
(評価用電池の作製)
固体電解質層としてのLAGPの焼結体の両面に、電極前駆体と集電部材との積層体を荷重をかけて接触させることにより、集電部材と電極前駆体と固体電解質層と電極前駆体と集電部材とがこの順で積層された積層体を作製した。該積層体を、80℃の恒温槽中でアルゴン雰囲気で密閉し、大気が僅かに侵入する容器中で15時間保持する処理(加熱・加湿(吸湿)処理)を行った。これにより、各電極前駆体に含まれるLiIがLiIの水和物および/または水酸化物に変化し、LiIの水和物および/または水酸化物を含む電極が形成される。その後、室温まで自然冷却した。以上の方法により、各サンプルの電池を作製した。ただし、サンプルS6の電池の作製の際には、上記加熱・加湿(吸湿)処理を行わなかった。
(電極の組成)
各サンプルの電池について電極の組成を調べたところ、図3に示すように、サンプルS2〜S5では、電極にLiIの水和物および水酸化物が含まれることが確認された。このLiIの水和物および水酸化物をXRD分析により特定したところ、LiI・HOとLiI(OH)とLi(OH)Iとが存在することが確認された。なお、上述したように、サンプルS1については、電極材料粉末の配合比が黒鉛100%である(すなわち、LiIを含有しない)ため、作製されたサンプルS1の電極においてLiIの水和物および/または水酸化物は検出されなかった。また、サンプルS6については、電極材料粉末の配合比はサンプルS4と同一であるが、加熱・加湿(吸湿)処理を行っていないため、電極においてLiIは検出されたものの、LiIの水和物および/または水酸化物は検出されなかった。
なお、電極の組成(vol%)は、以下のように特定するものとする。すなわち、電池の積層方向に略直交する破断面をSEM観察し、EDSマッピングにより元素分析を行い、視野において、電極活物質に含まれる元素(例えば、C)が検出された箇所の面積と、LiIの水和物および/または水酸化物に含まれるIとOとが同時に検出された箇所の面積との比率を求める。無作為に選択した5箇所以上の断面(ただし、LiIは潮解性を有し、界面に集まりやすいため、断面の位置は電極の界面から5μm以上離れた位置とする)において上記面積比率を求め、それらの平均値を算出する。電極における組成は、おおよそ均一であると考えられることから、この面積比率の平均値を、電極における電極活物質とLiIの水和物および/または水酸化物との体積比率とする。
A−4−2.評価方法について
(物理的接続についての評価)
アルゴン雰囲気のグローブボックス中で、各サンプルの一方の集電部材をピンセットでつまんで持ち上げ、サンプルの自重により該集電部材と電極との界面で剥離が発生するか否かを確認した。剥離が発生しなかった場合に良好(〇)と判定し、剥離が発生した場合に不可(×)と判定した。なお、サンプルのサイズ(接着面は直径10mmの円形であり、接着面積は0.785cm)や重量(0.57g)に基づき計算すると、集電部材と電極との界面の接着強度が7.1mN/cm以上であれば剥離は発生せず、接着強度が7.1mN/cm未満であれば剥離が発生するものと考えられる。
(電気的接続についての評価)
交流インピーダンス法(ソーラトロン社製 1470Eおよび1255Bを用いる)により各サンプルの電子/イオン伝導性を測定した。抵抗が550Ω未満である場合に非常に良好(◎)と判定し、抵抗が550Ω以上、650Ω未満である場合に良好(〇)と判定し、抵抗が650Ω以上、800Ω未満である場合に可(△)と判定し、抵抗が800Ω以上である場合に不可(×)と判定した。
(総合評価)
物理的接続についての評価および電気的接続についての評価の少なくとも一方において不可(×)と判定された場合に、総合的に不可(×)と判定し、両評価のいずれにおいても不可(×)と判定されず、かつ、電気的接続についての評価において可(△)と判定された場合に、総合的に可(△)と判定し、両評価のいずれにおいても不可(×)と判定されず、かつ、電気的接続についての評価において非常に良好(◎)と判定された場合に、総合的に非常に良好(◎)と判定し、それ以外の場合に、総合的に良好(〇)と判定した。
A−4−3.評価結果について
図3に示すように、サンプルS1では、物理的接続についての評価において、集電部材と電極との界面で剥離が発生したため、不可(×)と判定された。また、サンプルS1では、電気的接続についての評価において、測定不能なほど抵抗が高かったため、不可(×)と判定された。この結果、サンプルS1は、総合的に不可(×)と判定された。サンプルS1では、電極に、接着機能を有するLiIの水和物および/または水酸化物が含まれていないため、電極と集電部材との間の物理的および電気的接続が確保されず、上記の結果になったものと考えられる。
また、サンプルS6では、物理的接続についての評価において、集電部材と電極との界面で剥離が発生したため、不可(×)と判定された。また、サンプルS6では、電気的接続についての評価において、抵抗が800Ωを大きく超えたため、不可(×)と判定された。この結果、サンプルS6は、総合的に不可(×)と判定された。サンプルS6では、電極に、LiIが含まれているものの、接着機能を有するLiIの水和物および/または水酸化物が含まれていないため、電極と集電部材との間の物理的および電気的接続が確保されず、上記の結果になったものと考えられる。
これに対し、サンプルS2では、物理的接続についての評価において、集電部材と電極との界面で剥離が発生しなかったため、良好(〇)と判定された。また、サンプルS2では、電気的接続についての評価において、抵抗が650Ω以上、800Ω未満であったため、可(△)と判定された。この結果、サンプルS2は、総合的に可(△)と判定された。サンプルS2では、電極に、接着機能を有するLiIの水和物および/または水酸化物が、少ないながらも含まれているため、電極と集電部材との間の物理的および電気的接続が確保され、上記の結果になったものと考えられる。
また、サンプルS3,S5では、物理的接続についての評価において、集電部材と電極との界面で剥離が発生しなかったため、良好(〇)と判定された。また、サンプルS3,S5では、電気的接続についての評価において、抵抗が550Ω以上、650Ω未満であったため、良好(〇)と判定された。この結果、サンプルS3,S5は、総合的に良好(〇)と判定された。サンプルS3,S5では、電極におけるLiIの水和物および/または水酸化物の含有割合が、16vol%以上、63vol%以下であり、サンプルS2の該含有割合(8vol%)と比較して高いため、電極と集電部材との間の電気的接続が良好となり、上記の結果になったものと考えられる。
また、サンプルS4では、物理的接続についての評価において、集電部材と電極との界面で剥離が発生しなかったため、良好(〇)と判定された。また、サンプルS4では、電気的接続についての評価において、抵抗が550Ω未満であったため、非常に良好(◎)と判定された。この結果、サンプルS4は、総合的に非常に良好(◎)と判定された。サンプルS4では、電極におけるLiIの水和物および/または水酸化物の含有割合が、51vol%であり、サンプルS4の該含有割合(63vol%)と比較して過度に高くないため、電極における活物質の含有割合が過度に低下することによるイオン伝導率の低下を抑制することができたため、上記の結果になったものと考えられる。なお、サンプルS4の評価結果と、サンプルS3,S5の評価結果とを参照すると、電極におけるLiIの水和物および/または水酸化物の含有割合が、51vol%を略中心とした範囲である40vol%以上、60vol%以下(より好ましくは、45vol%以上、55vol%以下)であれば、該電極と集電部材との間におけるさらに良好な電気的接続を確保できると言える。
以上説明した性能評価により、電極がハロゲン化リチウム(例えば、LiI)の水和物および/または水酸化物(すなわち、上述した特定材料)を含んでいれば、該電極と集電部材との間における物理的および電気的接続を確保できることが確認された。また、電極(本性能評価では電極活物質として黒鉛を用いたため、一般的には負極)におけるハロゲン化リチウム(例えば、LiI)の水和物および/または水酸化物(特定材料)の含有割合が16vol%以上、63vol%以下であれば、該電極と集電部材との間における良好な電気的接続を確保できることが確認された。また、電極(負極)におけるハロゲン化リチウム(例えば、LiI)の水和物および/または水酸化物(特定材料)の含有割合が40vol%以上、60vol%以下(より好ましくは、45vol%以上、55vol%以下)であれば、該電極と集電部材との間におけるさらに良好な電気的接続を確保できることが確認された。
B.変形例:
本明細書で開示される技術は、上記実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態に変形することができ、例えば次のような変形も可能である。
上記実施形態における全固体電池102の構成は、あくまで一例であり、種々変更可能である。例えば、上記実施形態では、正極114と負極116との両方が、ハロゲン化リチウムの水和物とハロゲン化リチウムの水酸化物との少なくとも一方(特定材料)を含むとしているが、正極114と負極116との一方のみが該特定材料を含むとしてもよい。このような構成でも、特定材料を含む電極と集電部材との間の物理的および電気的接続を確保することができる。
また、上記実施形態における各部材を形成する材料は、あくまで例示であり、各部材が他の材料により形成されてもよい。
また、上記実施形態における全固体電池102の製造方法は、あくまで例示であり、全固体電池102が他の方法により製造されてもよい。例えば、上記実施形態では、電極前駆体に含まれるハロゲン化リチウムをハロゲン化リチウムの水和物および/またはハロゲン化リチウムの水酸化物に相変化させるために、加熱状態で加湿処理を行っているが、加熱することなく加湿処理を行ってもよい。このようにしても、電極前駆体に含まれるハロゲン化リチウムをハロゲン化リチウムの水和物および/またはハロゲン化リチウムの水酸化物に相変化させることはできる。また、この加湿処理は、必ずしも積極的に水分を供給する処理に限らず、大気中の水分を吸湿させる処理を含む。
また、上記実施形態における全固体電池102の製造方法において、電極114,116の材料(原料)として、ハロゲン化リチウムに代えて、または、ハロゲン化リチウムに加えて、ハロゲン化リチウム水和物および/またはハロゲン化リチウム水酸化物を用いてもよい。このようにしても、製造された全固体電池102の電極114,116にハロゲン化リチウム水和物とハロゲン化リチウム水酸化物との少なくとも一方である特定材料を含ませることができる。
また、上記実施形態では、全固体電池102を対象としているが、本願の構成は、リチウムイオン伝導性を有する固体電解質材料を利用する他のリチウム電池(例えば、リチウム空気電池やリチウムフロー電池等)にも適用可能である。また、リチウム電池の構造としては、平板積層型の構造や、巻回型の構造であってもよい。
102:全固体リチウムイオン二次電池 110:電池本体 112:固体電解質層 114:正極 116:負極 122:固体電解質 142:正極活物質 144:特定材料 154:正極側集電部材 156:負極側集電部材 162:負極活物質 164:特定材料

Claims (10)

  1. 正極活物質を含む正極と、
    負極活物質を含む負極と、
    前記正極と前記負極との間に配置され、リチウムイオン伝導性を有する固体電解質を含む固体電解質層と、
    前記正極に対して前記固体電解質層とは反対側に配置された正極側集電部材と、
    前記負極に対して前記固体電解質層とは反対側に配置された負極側集電部材と、
    を備えるリチウム電池において、
    前記正極と前記負極との少なくとも一方は、ハロゲン化リチウムの水和物とハロゲン化リチウムの水酸化物との少なくとも一方である特定材料を含むことを特徴とする、リチウム電池。
  2. 請求項1に記載のリチウム電池において、
    前記負極における前記特定材料の含有割合は、16vol%以上、63vol%以下であることを特徴とする、リチウム電池。
  3. 請求項2に記載のリチウム電池において、
    前記負極における前記特定材料の含有割合は、40vol%以上、60vol%以下であることを特徴とする、リチウム電池。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載のリチウム電池において、
    前記ハロゲン化リチウムのハロゲン元素は、少なくともヨウ素を含むことを特徴とする、リチウム電池。
  5. 正極活物質を含む正極と、負極活物質を含む負極と、前記正極と前記負極との間に配置され、リチウムイオン伝導性を有する固体電解質を含む固体電解質層と、前記正極に対して前記固体電解質層とは反対側に配置された正極側集電部材と、前記負極に対して前記固体電解質層とは反対側に配置された負極側集電部材と、を備えるリチウム電池の製造方法において、
    前記正極と前記負極との一方を形成するための第1の電極前駆体であって、ハロゲン化リチウムを含有する前記第1の電極前駆体と、前記正極と前記負極との他方を形成するための第2の電極前駆体と、を準備する第1の工程と、
    前記第1の電極前駆体と、前記第2の電極前駆体と、前記固体電解質層と、前記正極側集電部材と、前記負極側集電部材と、を積層する第2の工程と、
    前記第1の電極前駆体に吸湿させることによって、前記第1の電極前駆体に含まれる前記ハロゲン化リチウムをハロゲン化リチウムの水和物とハロゲン化リチウムの水酸化物との少なくとも一方である特定材料に変化させる第3の工程と、
    を備えることを特徴とする、リチウム電池の製造方法。
  6. 請求項5に記載のリチウム電池の製造方法において、
    前記第3の工程における前記第1の電極前駆体の吸湿は、前記第1の電極前駆体を加熱した状態で行われることを特徴とする、リチウム電池の製造方法。
  7. 請求項5または請求項6に記載のリチウム電池の製造方法において、
    前記第2の電極前駆体はハロゲン化リチウムを含有し、
    前記第3の工程は、前記第2の電極前駆体に吸湿させることによって、前記第2の電極前駆体に含まれる前記ハロゲン化リチウムをハロゲン化リチウムの水和物とハロゲン化リチウムの水酸化物との少なくとも一方である特定材料に変化させることを含むことを特徴とする、リチウム電池の製造方法。
  8. 請求項7に記載のリチウム電池の製造方法において、
    前記第3の工程における前記第2の電極前駆体の吸湿は、前記第2の電極前駆体を加熱した状態で行われることを特徴とする、リチウム電池の製造方法。
  9. 請求項6または請求項8に記載のリチウム電池の製造方法において、
    前記第3の工程における前記加熱した状態における温度は、25℃以上、200℃以下であることを特徴とする、リチウム電池の製造方法。
  10. 請求項5から請求項9までのいずれか一項に記載のリチウム電池の製造方法において、
    前記ハロゲン化リチウムのハロゲン元素は、少なくともヨウ素を含むことを特徴とする、リチウム電池の製造方法。
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