[go: up one dir, main page]

JP2018179521A - グラウンドアンカーの緊張力測定装置及び緊張力測定方法 - Google Patents

グラウンドアンカーの緊張力測定装置及び緊張力測定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2018179521A
JP2018179521A JP2017073694A JP2017073694A JP2018179521A JP 2018179521 A JP2018179521 A JP 2018179521A JP 2017073694 A JP2017073694 A JP 2017073694A JP 2017073694 A JP2017073694 A JP 2017073694A JP 2018179521 A JP2018179521 A JP 2018179521A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vibration
frequency
tension
length portion
ground anchor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017073694A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6283439B1 (ja
Inventor
斎藤 秀樹
Hideki Saito
秀樹 斎藤
青池 邦夫
Kunio Aoike
邦夫 青池
好徳 曽根
Yoshinori Sone
好徳 曽根
山崎 充
Mitsuru Yamazaki
充 山崎
厚 八嶋
Atsushi Yashima
厚 八嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Gifu University NUC
Oyo Corp
Central Nippon Highway Engineering Nagoya Co Ltd
Original Assignee
Gifu University NUC
Oyo Corp
Central Nippon Highway Engineering Nagoya Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Gifu University NUC, Oyo Corp, Central Nippon Highway Engineering Nagoya Co Ltd filed Critical Gifu University NUC
Priority to JP2017073694A priority Critical patent/JP6283439B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6283439B1 publication Critical patent/JP6283439B1/ja
Publication of JP2018179521A publication Critical patent/JP2018179521A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Piles And Underground Anchors (AREA)
  • Force Measurement Appropriate To Specific Purposes (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

【課題】グラウンドアンカーの緊張力を、非破壊でかつ精度よく測定する技術を提供する。【解決手段】加振部41は、余長部11に振動を与える。加振部41により与えられる振動の周波数は、自由長部12における推定固有振動周波数を含む範囲で掃引される。検出部42は、余長部11における振動を検出する。検出された振動を解析することにより、グラウンドアンカーの緊張力を測定することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、グラウンドアンカーの緊張力を非破壊で測定するための技術に関するものである。
グラウンドアンカーとは、定着部を安定地盤に固定し、定着部と地表の構造物との間を長尺部材(いわゆるテンドンあるいはアンカー体)で連結し、長尺部材に作用する緊張力(引張力)によって構造物を安定させるシステムである。従来から、グラウンドアンカーは、例えば、斜面の安定、地表構造物の転倒や浮き上がり防止、あるいは、仮設の山留めや土留めのために使用されている。
このようなグラウンドアンカーにおいては、経年劣化や地盤の変化などの理由により、長尺部材における緊張力が適正範囲から外れることがあり、そのような場合には、所定の安定効果が期待できない。そこで、定期的に、長尺部材における緊張力を判定することが行われている。
ところで、グラウンドアンカーの長尺部材は、地中深くに埋設されていることが多く、緊張力を正確に判定することは難しい。油圧ジャッキを用いるリフトオフ試験によれば、比較的に正確に緊張力を測定できるが、これは、グラウンドアンカーの部分的破壊を伴うだけでなく、試験が大がかりとなり、大きなコストを要する問題もある。そこで、従来から、例えば、下記特許文献1〜3に示されるように、非破壊で緊張力を推定ないし診断するための技術が提案されている。
特許文献1の技術では、地表に露出したアンカーヘッドにハンマー等で打撃を加え、アンカーヘッドに取り付けた振動センサで検出した振動をアンカー体の固有振動周波数とみなして、緊張力を推定している。しかしながら、一般に、ハンマー等による打撃で加えられる振動の周波数と、アンカー体の固有振動周波数とは大きく異なり、打撃によってアンカー体をその固有振動周波数で振動させることはかなり困難であると推定される。したがって、この技術では、推定精度においてさらに改善の余地がある。
特許文献2の技術では、アンカーヘッドの外側に露出した余長部(テンドンの一部)に超音波パルスを加え、その反射波の伝搬時間から緊張力を測定することを提案している。しかしながら、緊張力の差に基づく伝搬時間の変動量は一般に少なく、ノイズによる影響が大きい。したがって、この方法で得られる緊張力の精度にも、さらに改善の余地があると考えられる。
特許文献3の技術では、アンカーヘッドに入力した超音波信号の伝搬時間を測定して、アンカーヘッドに作用した応力を推定し、そこから間接的に、アンカー体そのものの緊張力を推定することを提案している。しかしながら、応力変動に基づく超音波伝搬時間の変動は一般に小さく、アンカーヘッドに作用した応力の推定精度は高くないと予想される。さらに、アンカーヘッドの応力に基づいてアンカー体そのものの緊張力を推定することについての推定精度にも疑問の余地があり、結果として、推定された緊張力の信頼性には、なお改善の余地がある。
特開2001−74706号公報 特開平7−113231号公報 特開2002−4274号公報
本発明は、前記した事情に鑑みてなされたものである。本発明の主な目的は、グラウンドアンカーの緊張力を、非破壊でかつ精度よく測定するための技術を提供することである。
本発明は、以下の項目に記載の発明として表現することができる。
(項目1)
余長部と自由長部とを有するグラウンドアンカーの緊張力を測定するための装置であって、
加振部と検出部とを備えており、
前記加振部は、前記余長部に振動を与える構成となっており、
前記加振部により与えられる前記振動の周波数は、前記自由長部における推定固有振動周波数を含む範囲で掃引されるものとなっており、
前記検出部は、前記余長部における振動を検出する構成となっている
グラウンドアンカーの緊張力測定装置。
(項目2)
前記加振部により与えられる前記振動の周波数は、前記推定固有振動周波数よりも低い周波数をさらに含む範囲で掃引されるものとなっている
項目1に記載のグラウンドアンカーの緊張力測定装置。
(項目3)
前記加振部により与えられる前記振動の周波数は、低い周波数から高い周波数に向けて掃引されるものとなっている
項目1又は2に記載のグラウンドアンカーの緊張力測定装置。
(項目4)
前記推定固有振動周波数は、前記自由長部の長さと、前記自由長部の材質に基づく係数とを少なくとも用いて算出されたものである
項目1〜3のいずれか1項に記載のグラウンドアンカーの緊張力測定装置。
(項目5)
前記検出部としては、前記余長部における加速度を検出する加速度計が用いられている
項目1〜4のいずれか1項に記載のグラウンドアンカーの緊張力測定装置。
(項目6)
判定部をさらに備えており、
前記判定部は、前記検出部により検出された前記振動の周波数に基づいて前記自由長部における緊張力を判定する構成となっている
項目1〜5のいずれか1項に記載のグラウンドアンカーの緊張力測定装置。
(項目7)
前記判定部は、前記検出部により検出された前記振動において低周波数ピークと高周波数ピークとが存在する場合には、低周波数ピークの周波数に基づいて前記自由長部における緊張力を判定する構成となっている
項目6に記載のグラウンドアンカーの緊張力測定装置。
(項目8)
前記判定部は、前記自由長部の長さと、自由長部の材質に基づく係数とをさらに用いて、前記自由長部における緊張力を判定する構成となっている
項目6又は7に記載のグラウンドアンカーの緊張力測定装置。
(項目9)
前記加振部と前記検出部とは、一体として構成されている
項目1〜8のいずれか1項に記載のグラウンドアンカーの緊張力測定装置。
(項目10)
余長部と自由長部とを有するグラウンドアンカーの緊張力を測定するための方法であって、
前記余長部に振動を与えるステップと、ここで、与えられる前記振動の周波数は、前記自由長部における推定固有振動周波数を含む範囲で掃引されるものとなっており、
前記余長部における振動を検出するステップと
を備えるグラウンドアンカーの緊張力測定方法。
(項目11)
前記余長部における振動に基づいて、前記自由長部における緊張力を判定するステップをさらに備える
項目10に記載のグラウンドアンカーの緊張力測定方法。
本発明によれば、グラウンドアンカーの緊張力を、非破壊でかつ精度よく測定することが可能になる。
本発明の一実施形態に係るグラウンドアンカーの緊張力測定装置の概略的な構成を示すための説明図である。 本発明の一実施形態に係るグラウンドアンカーの緊張力測定方法の手順を説明するためのフローチャートである。 入力される振動のランニングスペクトルを示すグラフであって、横軸は時間、縦軸は周波数、輝度は振動強度を示す。 検出された振動のランニングスペクトルを示すグラフである。図4(a)の横軸は時間、縦軸は周波数、輝度は振動の振幅(信号強度)を示す。図4(b)の横軸は振幅(左側が正)、縦軸は周波数を示す。 実施例により測定された共振周波数を示すグラフであって、横軸は残存引張り力、縦軸は共振周波数を示す。
以下、本発明の一実施形態に係るグラウンドアンカーの緊張力測定装置(以下単に「測定装置」又は「装置」と略称することがある)を、添付の図面を参照しながら説明する。
(グラウンドアンカーの基本構成)
まず、説明の前提として、グラウンドアンカー(以下単に「アンカー」と略称することがある)の一例を、図1を参照しながら説明する。このグラウンドアンカー1は、余長部11と、自由長部12と、定着部13と、アンカーヘッド14と、シース15とを備えている。
余長部11と自由長部12とは、一体の長尺部材(テンドンあるいは引張部材ともいわれる)により構成されている。この長尺部材としては、本実施形態では、例えばPC鋼より線、多重PC鋼より線、PC鋼棒、連続繊維補強材(例えばFRPロッド)を用いることができるが、これらに制約されない。また、図1の例では、説明を容易とするため、1本の長尺部材のみを示しているが、複数本の長尺部材が並列して配置される構成であってもよい。
自由長部12の一端(地盤側)は、定着部13により、地盤2のうちの安定した部分(安定地盤)に固定されている。定着部13は、例えばグラウト注入などの適宜な手法により、自由長部12の一端を地盤に固定できるようになっている。また、自由長部12の他端は、余長部11に連続して一体となっているとともに、アンカーヘッド14により拘束されている。
アンカーヘッド14は、地盤2の表面に固定された構造物である荷重支持体3に取り付けられている。アンカーヘッド14は、自由長部12の他端を拘束することにより、自由長部12に与えられた緊張力(引張力)を維持できるようになっている。アンカーヘッドの具体的構成としては、例えば、くさび構造やボルトナット構造により自由長部12に緊張力を付与するものが知られているが、これらには制約されない。自由長部12を構成する長尺部材のうち、アンカーヘッド14の外側に露出した部分が、本実施形態における余長部11を構成している。アンカーヘッド14は、余長部11を保護するための、取り外し可能なキャップ(図示せず)を備えることができる。
シース15は、自由長部12と地盤2との間に配置されて、自由長部12の周囲を覆う筒状の部材から構成されており、地盤2からの外力や浸水から自由長部12を保護するようになっている。
このようなグラウンドアンカー1としては、既存のものと同様に構成できるので、これ以上詳しい説明は省略する。
(本実施形態の緊張力測定装置の構成)
本実施形態の緊張力測定装置4は、加振部41と、検出部42とを備えている。さらに、この装置4は、判定部43を追加的に備えている。
(加振部)
加振部41は、余長部11に取り付けられており、この余長部11に振動を与える構成となっている。加振部41により与えられる振動の周波数は、自由長部12における推定固有振動周波数(後述)を含む範囲で掃引されるものとなっている。より好ましくは、本実施形態の加振部41により与えられる振動の周波数は、推定固有振動周波数よりも低い周波数あるいは高い周波数をさらに含む範囲で掃引されるように設定される。すなわち、本実施形態の加振部41は、予め設定された範囲で周波数を変動させながら振動を加えることができるようになっている。また、周波数の変動範囲としては、予め設定されたものであっても、あるいは、何らかのパラメータに基づいて動的に生成されるものであってもよい。
加振部41により与えられる振動の周波数は、本実施形態では、低い周波数から高い周波数に向けて掃引されるものとなっているが、これには制約されず、逆方向に掃引する構成とすることも可能である。また、加振部41により与えられる振動の波形としては、本実施形態では正弦波状とされているが、これに限らず、例えば三角波状や方形波状など、何らかの周期的な振動波形であればよい。
ここで、推定固有振動周波数は、自由長部12の長さと、自由長部12の材質に基づく係数とを少なくとも用いて算出されたものである。この算出の具体的手法についてはさらに後述する。
加振部41により余長部11に与えられる振動の方向は、余長部11の軸線に交差する方向、より好ましくは直交する方向に設定される。加振部41としては、必要範囲で周波数を掃引できる市販の加振機を用いることができるので、これ以上詳しい説明は省略する。
(検出部)
検出部42は、余長部11における振動を検出する構成となっている。検出部42としては、本実施形態では、余長部11における加速度を検出する加速度計が用いられているが、これに制約されるものではなく、要するに、余長部11の振動(変位、速度あるいは加速度の時間変化)を取得できるものであればよい。また、本例の検出部42は、加振部41により加えられる振動と同一方向の成分を検出できるものとなっている。
検出部42としては、必要範囲での振動周波数を検出できればよく、市販の各種の振動センサを用いることができるので、これ以上詳しい説明は省略する。
(判定部)
判定部43は、検出部42により検出された振動を周波数解析して得た周波数に基づいて、自由長部12における緊張力を判定する構成となっている。具体的には、本例の判定部43は、自由長部12の長さと、自由長部12の材質に基づく係数と、検出された振動周波数とを用いて、自由長部12における緊張力を判定する構成となっている。また、本例の判定部43は、検出部42により検出された振動において低周波数ピークと高周波数ピークとが存在する場合には、低周波数ピークの周波数に基づいて自由長部12における緊張力を判定する構成となっている。具体的な判定手法についても後述する。本実施形態における判定部43は、特に制約されないが、例えば、検出部42からの出力を利用可能な適宜なコンピュータハードウエアとコンピュータプログラムとの組み合わせにより実装できる。
(グラウンドアンカーの物理的モデル)
以下、本実施形態の緊張力測定方法を説明するための前提として、グラウンドアンカー1の物理的モデルについて説明する。
まず、地盤2内の自由長部12の振動は、弦の振動に近似することができる。地盤2の内部にあったとしても、自由長部12は、その理想的な設置状態の下では、自由振動可能と考えられるからである。この場合、自由長部12の長さをL,その線密度をμ、自由長部12の共振周波数(固有振動周波数)をfとすると、これらの間には、下記の関係がある。
T=4Lμ (1)
ここでTは、自由長部に作用する緊張力(張力)であり、μは下記式から算出できる。
μ=(π/4)dρ
ここでdは自由長部の直径、ρは物質の密度である。
(1)式において長さLと線密度μは一般に既知である。また特定のグラウンドアンカーにおける緊張力Tは、基準値あるいは設定値として決められている。これらの変数が既知であれば、周波数fを求めることができる。逆に、このようにして求められた周波数fは、緊張力Tが所望の状態にあるときの値であるということができる。そこで本実施形態では、このようにして求められたfを、推定固有振動周波数として用いる。もちろん、前記の式はあくまで一例であり、必要に応じて適宜の変形やパラメータの変更が可能である。要するに、本実施形態での推定固有振動周波数としては、自由長部12の振動を弦の振動と仮定したときに得られる共振周波数、あるいはその近傍の範囲(実用上近似しても問題ない範囲)であればよい。
(本実施形態の緊張力測定方法)
つぎに、本実施形態における緊張力測定方法を、図2をさらに参照しながら説明する。
(図2のステップSA−1)
まず、加振部41と検出部42とを、余長部11に設置する(図1参照)。ついで、加振部41により、余長部11に振動を与える。与えられる振動の周波数は、自由長部12における推定固有振動周波数を含む範囲で掃引される。ここで、本例の推定固有振動周波数fは、前記(1)式より、下記式(2)により予め算出されている。
ここで、緊張力Tとしては、設計値、あるいは、何らかの評定基準に基づいて設定された基準値を用いることができる。
ただし、推定固有振動周波数としては、対象とするグラウンドアンカーごとに個別に算出されている必要はない。例えば、標準的なグランドアンカー(複数であってもよい)における推定固有振動周波数を基準として、その周波数の現実的な変動可能範囲を参酌し、その変動可能範囲を含む広い範囲で周波数を掃引することも可能である。この場合も、推定固有振動周波数を含む範囲での掃引の一例に相当する。要するに、掃引の範囲としては、固有振動周波数が含まれると想定されるような範囲であればよく、その具体的な広さは例えば実験的に決定できる。
また、本実施形態における掃引は、周波数を連続的に変化させるものに限らず、実際上支障のない範囲で離散的に周波数を変化させるものであってもよい。
具体的な振動入力のランニングスペクトルを図3に示す。この図においてスペクトル強度は輝度により表されている。この例では、掃引開始周波数を10Hzとし、掃引終了周波数を200Hzとしている。また、掃引時間を50秒として、線形的に周波数を変化させた。また、この例では、推定固有振動周波数として、35.9Hz〜51.1Hzの範囲での複数の値を想定している。
ここで、ランニングスペクトルについて簡単に説明する。ランニングスペクトルとは、注目時間(あるいは注目標本期間)をずらしながら測定された複数の区間スペクトルを並べて生成されるスペクトルである。
(図2のステップSA−2)
ついで、検出部42により、余長部11における振動を検出する。本例の検出部42は、加振部41と同一方向での振動を検出して、判定部43に送る。
(図2のステップSA−3)
判定部43は、得られた振動のランニングスペクトルを生成する。図4に、図3の入力に対して検出された振動のランニングスペクトルを示す。図4(a)では、区間ごとのスペクトル波形の重ね合わせ(図4(b)での振幅の包絡線)を輝度で示しているが、図4(b)では、振幅を横軸に示している。
ついで、判定部43は、検出部42により検出された振動に基づいて、自由長部12における緊張力を判定する。緊張力判定の具体的手法を、図4(b)を参照しながら説明する。この例では、加振周波数を掃引した結果、37.1Hzのピーク(以下低周波数ピーク)と、70Hz近辺のピーク(以下高周波数ピーク)との二つのピークを検出することができる。本発明者らの研究によれば、余長部を持つグラウンドアンカーにおいて、加振に基づく共振を生じる物体は、主に、余長部と自由長部である。そして、自由長部の長さは通常4m以上であるため、自由長部の共振周波数は、一般に、アンカーヘッドから外側に露出している余長部よりも低い。そこで、一般的には、低周波数ピークを、自由長部12での共振によるものとし、高周波数ピークを、余長部11での共振によるものと判定できる。したがって、低周波数ピークの周波数を、自由長部12の共振周波数として特定することができる。
なお、この判定は、本実施形態では、判定部43により自動的に行うものとしているが、検出した振動の周波数解析結果を用いて、作業者により判定を行うことも可能である。
また、余長部11の共振周波数を、何らかの方法で(例えば軽い打撃により)別途取得し、それ以外のピークの周波数を自由長部12の共振周波数として特定することもできる。余長部11は外部に露出しているので、それ自体の共振周波数を特定することは比較的に容易である。
(図2のステップSA−4)
ついで、判定部43は、自由長部12の共振周波数fを用いて、前記した式(1)に基づき、自由長部12における緊張力Tを求める。自由長部12の長さLとその線密度μとはいずれも一般には既知なので、本実施形態の方法により、自由長部12における緊張力を、非破壊で求めることができる。
従来技術においても、余長部やアンカーヘッドの振動を検出することにより自由長部の緊張力を非破壊で推測することが提案されていた。しかしながら、これらの従来技術では、自由長部の物理的性質に基づく推定固有振動数を考慮せずに解析が行われていた。これに対して、本実施形態では、自由長部12を弦として仮定したときの推定固有振動数を含むように加振周波数を掃引しているので、自由長部12の固有振動数を正確に取得できる可能性が高いという利点がある。
そして、検出された振動を周波数解析し、推定固有振動数の近傍におけるピークを、自由長部12の固有振動数であると推定し、その固有振動数を用いて緊張力を算出することができる。このようにすれば、自由長部12の緊張力を精度よく算出できるという利点がある。
また、仮に、推定固有振動周波数の近傍ではピークが見つからない場合は、そもそも、その自由長部12には何らかの異常があると判定することができる。例えば、自由長部12の破断や、アンカーヘッド14の損傷などにより、異常に緊張力が変動した場合は、推定固有振動周波数の近傍ではピークがないことも想定される。そのような場合、意義の不明確な他のピークを用いて緊張力を算出するまでもなく、当該グランドアンカーの異常を判定することができる。
複数本の自由長部12を用いて一つのグラウンドアンカー1を構成している場合において、1本の自由長部12に過度に負荷がかかる(例えば他の自由長部の損傷など)こともある。その場合には、固有振動周波数が異常に上昇するため、推定固有振動周波数の近傍ではピークが見つからない場合もある。その場合も、そのようなピークが見つからないことをもって、当該グランドアンカーの異常を判定することができる。ここで、ピークを検出する範囲をどの程度に設定するかについては、例えば実験的に、あるいは用途により決定できる。
本実施形態では、推定固有振動周波数よりも低い周波数を含む範囲で、加振周波数の掃引が行われるものとしたので、自由長部12のゆるみ等により共振周波数が低下している場合においても、低周波数ピークを適切に検出して、緊張力を算出することができる。また、推定固有振動周波数よりも高い周波数を含む範囲で加振周波数の掃引が行われるものとすれば、自由長部12への負荷増大により共振周波数が上昇している場合においても、低周波数ピークを適切に検出して、緊張力を算出することができる。
また、本実施形態では、加振部41により与えられる振動の周波数を、低い周波数から高い周波数に向けて掃引しているので、低周波数ピークを迅速に検出することができる。すなわち、通常、自由長部12の緊張力算出には低周波数ピークが用いられるので、本実施形態によれば、掃引作業を効率的に行うことができる。
(実施例)
つぎに、前記した実施形態の手法を用いて、実際のグラウンドアンカーについて共振周波数(低周波数ピークのもの)を取得した例を、実施例1〜4として図5に示す。これらの実施例においては、ジャッキを用いた直近のリフトオフ試験による緊張力を「残存引張り力」として示した。そして、この値を式(2)に代入して得られる周波数を予測値として、図中白丸で示した。また、本実施形態の方法により検出された共振周波数を実施例毎に、図中黒丸、黒三角、黒四角、黒ひし形で示した。各グラウンドアンカーにつき、4本の自由長部12(したがって4本の余長部11)を有しているので、それぞれについて前記した実施形態により共振周波数を検出した。さらに、各自由長部における共振周波数の平均を横線で示した。この実施例で用いたグラウンドアンカーの自由長部の長さは4.0mであった。
これらの結果から、下記のことが言える。
(1)いずれの実施例においても、予測値と平均値とは多くても10Hz程度しか乖離しておらず、掃引範囲を適切に設定すれば、低周波数ピークの振動を確実に検出できることがわかる。
(2)推定緊張力に基づいて算出された共振周波数の予測値と、検出されたピーク周波数の平均値とが明らかな相関を有していることから、実際の緊張力の大小をピーク周波数の高低で示せることもわかる。
(3)実施例3のように、一つの自由長部の測定値のみ、平均値あるいは予測値から大きく離れている場合は、当該自由長部のみの異常を検出している可能性があり、当該グラウンドアンカーの健全性評価に役立てることができる。
なお、前記実施形態および実施例の記載は単なる一例に過ぎず、本発明に必須の構成を示したものではない。各部の構成は、本発明の趣旨を達成できるものであれば、上記に限らない。
例えば、前記した実施形態では、加振部41と検出部42とを別体としたが、一体として構成することもできる。また、前記した実施形態では、検出部42を余長部11に直接に取り付ける構成としたが、検出部42を加振部41に取り付けて、加振部41を介して余長部11の振動を検出することもできる。同様に、余長部11に取り付けられた検出部42を介して加振部41により余長部11に振動を与える構成も可能である。
また、前記した実施形態では、ランニングスペクトルを用いて周波数ピークを検出したが、これに限らず、一般的な周波数解析に基づいて周波数ピークを検出することもできる。
さらに、前記した実施形態では、線密度μを一定であると仮定したが、張力に応じてμが変動することもある。この場合、線密度μの変動を考慮して、前記式(1)及び(2)を適用することもできる。例えば、実験的に線密度μの変動と張力との対応を求めておき、その対応を用いて式(1)及び(2)を補正することもできる。
1 グラウンドアンカー
11 余長部
12 自由長部
13 定着部
14 アンカーヘッド
15 シース
2 地盤
3 荷重支持体
4 緊張力測定装置
41 加振部
42 検出部
43 判定部

Claims (11)

  1. 余長部と自由長部とを有するグラウンドアンカーの緊張力を測定するための装置であって、
    加振部と検出部とを備えており、
    前記加振部は、前記余長部に振動を与える構成となっており、
    前記加振部により与えられる前記振動の周波数は、前記自由長部における推定固有振動周波数を含む範囲で掃引されるものとなっており、
    前記検出部は、前記余長部における振動を検出する構成となっている
    グラウンドアンカーの緊張力測定装置。
  2. 前記加振部により与えられる前記振動の周波数は、前記推定固有振動周波数よりも低い周波数をさらに含む範囲で掃引されるものとなっている
    請求項1に記載のグラウンドアンカーの緊張力測定装置。
  3. 前記加振部により与えられる前記振動の周波数は、低い周波数から高い周波数に向けて掃引されるものとなっている
    請求項1又は2に記載のグラウンドアンカーの緊張力測定装置。
  4. 前記推定固有振動周波数は、前記自由長部の長さと、前記自由長部の材質に基づく係数とを少なくとも用いて算出されたものである
    請求項1〜3のいずれか1項に記載のグラウンドアンカーの緊張力測定装置。
  5. 前記検出部としては、前記余長部における加速度を検出する加速度計が用いられている
    請求項1〜4のいずれか1項に記載のグラウンドアンカーの緊張力測定装置。
  6. 判定部をさらに備えており、
    前記判定部は、前記検出部により検出された前記振動の周波数に基づいて前記自由長部における緊張力を判定する構成となっている
    請求項1〜5のいずれか1項に記載のグラウンドアンカーの緊張力測定装置。
  7. 前記判定部は、前記検出部により検出された前記振動において低周波数ピークと高周波数ピークとが存在する場合には、低周波数ピークの周波数に基づいて前記自由長部における緊張力を判定する構成となっている
    請求項6に記載のグラウンドアンカーの緊張力測定装置。
  8. 前記判定部は、前記自由長部の長さと、自由長部の材質に基づく係数とをさらに用いて、前記自由長部における緊張力を判定する構成となっている
    請求項6又は7に記載のグラウンドアンカーの緊張力測定装置。
  9. 前記加振部と前記検出部とは、一体として構成されている
    請求項1〜8のいずれか1項に記載のグラウンドアンカーの緊張力測定装置。
  10. 余長部と自由長部とを有するグラウンドアンカーの緊張力を測定するための方法であって、
    前記余長部に振動を与えるステップと、ここで、与えられる前記振動の周波数は、前記自由長部における推定固有振動周波数を含む範囲で掃引されるものとなっており、
    前記余長部における振動を検出するステップと
    を備えるグラウンドアンカーの緊張力測定方法。
  11. 前記余長部における振動に基づいて、前記自由長部における緊張力を判定するステップをさらに備える
    請求項10に記載のグラウンドアンカーの緊張力測定方法。
JP2017073694A 2017-04-03 2017-04-03 グラウンドアンカーの緊張力測定装置及び緊張力測定方法 Active JP6283439B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017073694A JP6283439B1 (ja) 2017-04-03 2017-04-03 グラウンドアンカーの緊張力測定装置及び緊張力測定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017073694A JP6283439B1 (ja) 2017-04-03 2017-04-03 グラウンドアンカーの緊張力測定装置及び緊張力測定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP6283439B1 JP6283439B1 (ja) 2018-02-21
JP2018179521A true JP2018179521A (ja) 2018-11-15

Family

ID=61231456

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017073694A Active JP6283439B1 (ja) 2017-04-03 2017-04-03 グラウンドアンカーの緊張力測定装置及び緊張力測定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6283439B1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110082053B (zh) * 2019-06-05 2023-11-10 中国工程物理研究院总体工程研究所 适用于加速度环境下的基于内嵌式液压缸的宽频激振系统

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4939035B1 (ja) * 1970-11-24 1974-10-22
JPH07113231A (ja) * 1993-10-20 1995-05-02 Nittoc Constr Co Ltd 地盤アンカー緊張力評価方法
US5798981A (en) * 1994-04-06 1998-08-25 Aberdeen University Integrity assessment of ground anchorages
JP2001074706A (ja) * 1999-09-02 2001-03-23 Aoki Corp グランドアンカー診断方法
JP2014010014A (ja) * 2012-06-28 2014-01-20 Neturen Co Ltd Pc鋼棒ユニットの緊張力検査方法、pc鋼棒ユニットの緊張力検査装置及びユニット振動付与装置
JP2016099153A (ja) * 2014-11-19 2016-05-30 国立大学法人京都大学 グラウンドアンカーの軸力測定方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4939035B1 (ja) * 1970-11-24 1974-10-22
JPH07113231A (ja) * 1993-10-20 1995-05-02 Nittoc Constr Co Ltd 地盤アンカー緊張力評価方法
US5798981A (en) * 1994-04-06 1998-08-25 Aberdeen University Integrity assessment of ground anchorages
JP2001074706A (ja) * 1999-09-02 2001-03-23 Aoki Corp グランドアンカー診断方法
JP2014010014A (ja) * 2012-06-28 2014-01-20 Neturen Co Ltd Pc鋼棒ユニットの緊張力検査方法、pc鋼棒ユニットの緊張力検査装置及びユニット振動付与装置
JP2016099153A (ja) * 2014-11-19 2016-05-30 国立大学法人京都大学 グラウンドアンカーの軸力測定方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6283439B1 (ja) 2018-02-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10472793B2 (en) Method of monitoring subsurface concrete structures
KR101075854B1 (ko) 교량 구조물의 안전성 평가 시스템 및 그 방법
JP4667228B2 (ja) 杭検査方法及びセンサー圧着装置
JP6681776B2 (ja) グラウンドアンカーの健全度評価方法および健全度評価システム
US20040123665A1 (en) Nondestructive detection of reinforcing member degradation
KR20110021271A (ko) 다이나믹 댐퍼용 고유진동수 측정장치
JP4187250B2 (ja) 光ファイバによる構造物の診断方法及びシステム
JP2019132658A (ja) Pcグラウト充填状態の非破壊診断方法
RU2364852C1 (ru) Способ определения упругих характеристик сваи и вмещающего грунта
Toyota et al. Experimental study on vibration characteristics of prestressed concrete beam
JP6283439B1 (ja) グラウンドアンカーの緊張力測定装置及び緊張力測定方法
RU2613484C2 (ru) Способ определения усилия натяжения вантового элемента моста
Hicke et al. Vibration monitoring of large-scale bridge model using distributed acoustic sensing
JP3571968B2 (ja) グランドアンカー診断方法
JP6433700B2 (ja) あと施工アンカーの固定度評価方法
Cerri et al. Use of frequency change for damage identification in reinforced concrete beams
JP6128432B2 (ja) アンカーの健全性検査装置およびアンカーの健全性検査方法
US11181507B2 (en) Method for an acoustic resonance inspection and diagnosing of defects in solid materials and a diagnostic device
JP7209803B2 (ja) Pcグラウト充填状態の非破壊診断方法
JP7236945B2 (ja) グラウンドアンカーの緊張力評価方法および緊張力評価システム
JP5484165B2 (ja) 杭の品質管理方法
JP2025006307A (ja) アンカーの非破壊検査方法およびアンカーの非破壊検査装置
De Visscher et al. Damage evaluation in reinforced concrete using damping measurements
RU2701476C1 (ru) Способ неразрушающего контроля несущей способности конструктивных систем зданий и сооружений
RU2487325C2 (ru) Способ измерения растягивающих усилий, действующих на рельс, и устройство для его реализации

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171130

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180109

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180126

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6283439

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

R370 Written measure of declining of transfer procedure

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R370

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250