以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明するが、各図面において、同一の又は対応する構成については同一の又は対応する符号を付して説明を省略する。
(射出成形機)
図1は、一実施形態による射出成形機の型開完了時の状態を示す図である。図2は、一実施形態による射出成形機の型締時の状態を示す図である。図1および図2において、説明の都合上、図3などに示すプラテン遮熱部材500などの図示を省略する。図1〜図2に示すように、射出成形機は、型締装置100と、エジェクタ装置200と、射出装置300と、移動装置400と、制御装置700とを有する。以下、射出成形機の各構成要素について説明する。
(型締装置)
型締装置100の説明では、型閉時の可動プラテン120の移動方向(図1および図2中右方向)を前方とし、型開時の可動プラテン120の移動方向(図1および図2中左方向)を後方として説明する。
型締装置100は、金型装置10の型閉、型締、型開を行う。型締装置100は例えば横型であって、型開閉方向が水平方向である。型締装置100は、固定プラテン110、可動プラテン120、トグルサポート130、タイバー140、トグル機構150、型締モータ160、運動変換機構170、および型厚調整機構180を有する。
固定プラテン110は、フレームFrに対し固定される。固定プラテン110における可動プラテン120との対向面に固定金型11が取付けられる。
可動プラテン120は、フレームFrに対し型開閉方向に移動自在とされる。フレームFr上には、可動プラテン120を案内するガイド101が敷設される。可動プラテン120における固定プラテン110との対向面に可動金型12が取付けられる。
固定プラテン110に対し可動プラテン120を進退させることにより、型閉、型締、型開が行われる。固定金型11と可動金型12とで金型装置10が構成される。
トグルサポート130は、固定プラテン110と間隔をおいて連結され、フレームFr上に型開閉方向に移動自在に載置される。尚、トグルサポート130は、フレームFr上に敷設されるガイドに沿って移動自在とされてもよい。トグルサポート130のガイドは、可動プラテン120のガイド101と共通のものでもよい。
尚、本実施形態では、固定プラテン110がフレームFrに対し固定され、トグルサポート130がフレームFrに対し型開閉方向に移動自在とされるが、トグルサポート130がフレームFrに対し固定され、固定プラテン110がフレームFrに対し型開閉方向に移動自在とされてもよい。
タイバー140は、固定プラテン110とトグルサポート130とを型開閉方向に間隔Lをおいて連結する。タイバー140は、複数本(例えば4本)用いられてよい。各タイバー140は、型開閉方向に平行とされ、型締力に応じて伸びる。少なくとも1本のタイバー140には、タイバー140の歪を検出するタイバー歪検出器141が設けられる。タイバー歪検出器141は、その検出結果を示す信号を制御装置700に送る。タイバー歪検出器141の検出結果は、型締力の検出などに用いられる。
尚、本実施形態では、型締力を検出する型締力検出器として、タイバー歪検出器141が用いられるが、本発明はこれに限定されない。型締力検出器は、歪みゲージ式に限定されず、圧電式、容量式、油圧式、電磁式などでもよく、その取付け位置もタイバー140に限定されない。
トグル機構150は、可動プラテン120とトグルサポート130との間に配設され、トグルサポート130に対し可動プラテン120を型開閉方向に移動させる。トグル機構150は、クロスヘッド151、一対のリンク群などで構成される。各リンク群は、ピンなどで屈伸自在に連結される第1リンク152および第2リンク153を有する。第1リンク152は可動プラテン120に対しピンなどで揺動自在に取付けられ、第2リンク153はトグルサポート130に対しピンなどで揺動自在に取付けられる。第2リンク153は、第3リンク154を介してクロスヘッド151に取付けられる。トグルサポート130に対しクロスヘッド151を進退させると、第1リンク152および第2リンク153が屈伸し、トグルサポート130に対し可動プラテン120が進退する。
尚、トグル機構150の構成は、図1および図2に示す構成に限定されない。例えば図1および図2では、各リンク群の節点の数が5つであるが、4つでもよく、第3リンク154の一端部が、第1リンク152と第2リンク153との節点に結合されてもよい。
型締モータ160は、トグルサポート130に取付けられており、トグル機構150を作動させる。型締モータ160は、トグルサポート130に対しクロスヘッド151を進退させることにより、第1リンク152および第2リンク153を屈伸させ、トグルサポート130に対し可動プラテン120を進退させる。型締モータ160は、運動変換機構170に直結されるが、ベルトやプーリなどを介して運動変換機構170に連結されてもよい。
運動変換機構170は、型締モータ160の回転運動をクロスヘッド151の直線運動に変換する。運動変換機構170は、ねじ軸171と、ねじ軸171に螺合するねじナット172とを含む。ねじ軸171と、ねじナット172との間には、ボールまたはローラが介在してよい。
型締装置100は、制御装置700による制御下で、型閉工程、型締工程、型開工程などを行う。
型閉工程では、型締モータ160を駆動してクロスヘッド151を設定速度で型閉完了位置まで前進させることにより、可動プラテン120を前進させ、可動金型12を固定金型11にタッチさせる。クロスヘッド151の位置や速度は、例えば型締モータエンコーダ161などを用いて検出する。型締モータエンコーダ161は、型締モータ160の回転を検出し、その検出結果を示す信号を制御装置700に送る。
型締工程では、型締モータ160をさらに駆動してクロスヘッド151を型閉完了位置から型締位置までさらに前進させることで型締力を生じさせる。型締時に可動金型12と固定金型11との間にキャビティ空間14が形成され、射出装置300がキャビティ空間14に液状の成形材料を充填する。充填された成形材料が固化されることで、成形品が得られる。キャビティ空間14の数は複数でもよく、その場合、複数の成形品が同時に得られる。
型開工程では、型締モータ160を駆動してクロスヘッド151を設定速度で型開完了位置まで後退させることにより、可動プラテン120を後退させ、可動金型12を固定金型11から離間させる。その後、エジェクタ装置200が可動金型12から成形品を突き出す。
型閉工程および型締工程における設定条件は、一連の設定条件として、まとめて設定される。例えば、型閉工程および型締工程におけるクロスヘッド151の速度や位置(速度の切替位置、型閉完了位置、型締位置を含む)は、一連の設定条件として、まとめて設定される。尚、クロスヘッド151の速度や位置などの代わりに、可動プラテン120の速度や位置などが設定されてもよい。また、クロスヘッドの位置(例えば型締位置)や可動プラテンの位置の代わりに、型締力が設定されてもよい。
ところで、トグル機構150は、型締モータ160の駆動力を増幅して可動プラテン120に伝える。その増幅倍率は、トグル倍率とも呼ばれる。トグル倍率は、第1リンク152と第2リンク153とのなす角θ(以下、「リンク角度θ」とも呼ぶ)に応じて変化する。リンク角度θは、クロスヘッド151の位置から求められる。リンク角度θが180°のとき、トグル倍率が最大になる。
金型装置10の交換や金型装置10の温度変化などにより金型装置10の厚さが変化した場合、型締時に所定の型締力が得られるように、型厚調整が行われる。型厚調整では、例えば可動金型12が固定金型11にタッチする型タッチの時点でトグル機構150のリンク角度θが所定の角度になるように、固定プラテン110とトグルサポート130との間隔Lを調整する。
型締装置100は、固定プラテン110とトグルサポート130との間隔Lを調整することで、型厚調整を行う型厚調整機構180を有する。型厚調整機構180は、タイバー140の後端部に形成されるねじ軸181と、トグルサポート130に回転自在に保持されるねじナット182と、ねじ軸181に螺合するねじナット182を回転させる型厚調整モータ183とを有する。
ねじ軸181およびねじナット182は、タイバー140ごとに設けられる。型厚調整モータ183の回転は、回転伝達部185を介して複数のねじナット182に伝達されてよい。複数のねじナット182を同期して回転できる。尚、回転伝達部185の伝達経路を変更することで、複数のねじナット182を個別に回転することも可能である。
回転伝達部185は、例えば歯車などで構成される。この場合、各ねじナット182の外周に受動歯車が形成され、型厚調整モータ183の出力軸には駆動歯車が取付けられ、複数の受動歯車および駆動歯車と噛み合う中間歯車がトグルサポート130の中央部に回転自在に保持される。尚、回転伝達部185は、歯車の代わりに、ベルトやプーリなどで構成されてもよい。
型厚調整機構180の動作は、制御装置700によって制御される。制御装置700は、型厚調整モータ183を駆動して、ねじナット182を回転させることで、ねじナット182を回転自在に保持するトグルサポート130の固定プラテン110に対する位置を調整し、固定プラテン110とトグルサポート130との間隔Lを調整する。
尚、本実施形態では、ねじナット182がトグルサポート130に対し回転自在に保持され、ねじ軸181が形成されるタイバー140が固定プラテン110に対し固定されるが、本発明はこれに限定されない。
例えば、ねじナット182が固定プラテン110に対し回転自在に保持され、タイバー140がトグルサポート130に対し固定されてもよい。この場合、ねじナット182を回転させることで、間隔Lを調整できる。
また、ねじナット182がトグルサポート130に対し固定され、タイバー140が固定プラテン110に対し回転自在に保持されてもよい。この場合、タイバー140を回転させることで、間隔Lを調整できる。
さらにまた、ねじナット182が固定プラテン110に対し固定され、タイバー140がトグルサポート130に対し回転自在に保持されてもよい。この場合、タイバー140を回転させることで間隔Lを調整できる。
間隔Lは、型厚調整モータエンコーダ184を用いて検出する。型厚調整モータエンコーダ184は、型厚調整モータ183の回転量や回転方向を検出し、その検出結果を示す信号を制御装置700に送る。型厚調整モータエンコーダ184の検出結果は、トグルサポート130の位置や間隔Lの監視や制御に用いられる。
型厚調整機構180は、互いに螺合するねじ軸181とねじナット182の一方を回転させることで、間隔Lを調整する。複数の型厚調整機構180が用いられてもよく、複数の型厚調整モータ183が用いられてもよい。
尚、本実施形態の型厚調整機構180は、間隔Lを調整するため、タイバー140に形成されるねじ軸181とねじ軸181に螺合されるねじナット182とを有するが、本発明はこれに限定されない。
例えば、型厚調整機構180は、タイバー140の温度を調節するタイバー温調器を有してもよい。タイバー温調器は、各タイバー140に取付けられ、複数本のタイバー140の温度を連携して調整する。タイバー140の温度が高いほど、タイバー140は熱膨張によって長くなり、間隔Lが大きくなる。複数本のタイバー140の温度は独立に調整することも可能である。
タイバー温調器は、例えばヒータなどの加熱器を含み、加熱によってタイバー140の温度を調節する。タイバー温調器は、水冷ジャケットなどの冷却器を含み、冷却によってタイバー140の温度を調節してもよい。タイバー温調器は、加熱器と冷却器の両方を含んでもよい。
尚、本実施形態の型締装置100は、型開閉方向が水平方向である横型であるが、型開閉方向が上下方向である竪型でもよい。竪型の型締装置は、下プラテン、上プラテン、トグルサポート、タイバー、トグル機構、および型締モータなどを有する。下プラテンと上プラテンのうち、いずれか一方が固定プラテン、残りの一方が可動プラテンとして用いられる。下プラテンには下金型が取付けられ、上プラテンには上金型が取付けられる。下金型と上金型とで金型装置が構成される。下金型は、ロータリーテーブルを介して下プラテンに取付けられてもよい。トグルサポートは、下プラテンの下方に配設され、タイバーを介して上プラテンと連結される。タイバーは、上プラテンとトグルサポートとを型開閉方向に間隔をおいて連結する。トグル機構は、トグルサポートと下プラテンとの間に配設され、可動プラテンを昇降させる。型締モータは、トグル機構を作動させる。型締装置が竪型である場合、タイバーの本数は通常3本である。尚、タイバーの本数は特に限定されない。
尚、本実施形態の型締装置100は、駆動源として、型締モータ160を有するが、型締モータ160の代わりに、油圧シリンダを有してもよい。また、型締装置100は、型開閉用にリニアモータを有し、型締用に電磁石を有してもよい。
(エジェクタ装置)
エジェクタ装置200の説明では、型締装置100の説明と同様に、型閉時の可動プラテン120の移動方向(図1および図2中右方向)を前方とし、型開時の可動プラテン120の移動方向(図1および図2中左方向)を後方として説明する。
エジェクタ装置200は、金型装置10から成形品を突き出す。エジェクタ装置200は、エジェクタモータ210、運動変換機構220、およびエジェクタロッド230などを有する。
エジェクタモータ210は、可動プラテン120に取付けられる。エジェクタモータ210は、運動変換機構220に直結されるが、ベルトやプーリなどを介して運動変換機構220に連結されてもよい。
運動変換機構220は、エジェクタモータ210の回転運動をエジェクタロッド230の直線運動に変換する。運動変換機構220は、ねじ軸と、ねじ軸に螺合するねじナットとを含む。ねじ軸と、ねじナットとの間には、ボールまたはローラが介在してよい。
エジェクタロッド230は、可動プラテン120の貫通穴において進退自在とされる。エジェクタロッド230の前端部は、可動金型12の内部に進退自在に配設される可動部材15と接触する。エジェクタロッド230の前端部は、可動部材15と連結されていても、連結されていなくてもよい。
エジェクタ装置200は、制御装置700による制御下で、突き出し工程を行う。
突き出し工程では、エジェクタモータ210を駆動してエジェクタロッド230を設定速度で待機位置から突き出し位置まで前進させることにより、可動部材15を前進させ、成形品を突き出す。その後、エジェクタモータ210を駆動してエジェクタロッド230を設定速度で後退させ、可動部材15を元の待機位置まで後退させる。エジェクタロッド230の位置や速度は、例えばエジェクタモータエンコーダ211を用いて検出する。エジェクタモータエンコーダ211は、エジェクタモータ210の回転を検出し、その検出結果を示す信号を制御装置700に送る。
(射出装置)
射出装置300の説明では、型締装置100の説明やエジェクタ装置200の説明とは異なり、充填時のスクリュ330の移動方向(図1および図2中左方向)を前方とし、計量時のスクリュ330の移動方向(図1および図2中右方向)を後方として説明する。
射出装置300は、フレームFrに対し進退自在なスライドベース301に設置され、金型装置10に対し進退自在とされる。射出装置300は、金型装置10にタッチし、金型装置10内のキャビティ空間14に成形材料を充填する。射出装置300は、例えば、シリンダ310、ノズル320、スクリュ330、計量モータ340、射出モータ350、圧力検出器360などを有する。
シリンダ310は、供給口311から内部に供給された成形材料を加熱する。供給口311はシリンダ310の後部に形成される。シリンダ310の後部の外周には、水冷シリンダなどの冷却器312が設けられる。冷却器312よりも前方において、シリンダ310の外周には、バンドヒータなどの加熱器313と温度検出器314とが設けられる。
シリンダ310は、シリンダ310の軸方向(図1および図2中左右方向)に複数のゾーンに区分される。各ゾーンに加熱器313と温度検出器314とが設けられる。ゾーン毎に、温度検出器314の検出温度が設定温度になるように、制御装置700が加熱器313を制御する。
ノズル320は、シリンダ310の前端部に設けられ、金型装置10に対し押し付けられる。ノズル320の外周には、加熱器313と温度検出器314とが設けられる。ノズル320の検出温度が設定温度になるように、制御装置700が加熱器313を制御する。
スクリュ330は、シリンダ310内において回転自在に且つ進退自在に配設される。スクリュ330を回転させると、スクリュ330の螺旋状の溝に沿って成形材料が前方に送られる。成形材料は、前方に送られながら、シリンダ310からの熱によって徐々に溶融される。液状の成形材料がスクリュ330の前方に送られシリンダ310の前部に蓄積されるにつれ、スクリュ330が後退させられる。その後、スクリュ330を前進させると、スクリュ330前方に蓄積された液状の成形材料がノズル320から射出され、金型装置10内に充填される。
スクリュ330の前部には、スクリュ330を前方に押すときにスクリュ330の前方から後方に向かう成形材料の逆流を防止する逆流防止弁として、逆流防止リング331が進退自在に取付けられる。
逆流防止リング331は、スクリュ330を前進させるときに、スクリュ330前方の成形材料の圧力によって後方に押され、成形材料の流路を塞ぐ閉塞位置(図2参照)までスクリュ330に対し相対的に後退する。これにより、スクリュ330前方に蓄積された成形材料が後方に逆流するのを防止する。
一方、逆流防止リング331は、スクリュ330を回転させるときに、スクリュ330の螺旋状の溝に沿って前方に送られる成形材料の圧力によって前方に押され、成形材料の流路を開放する開放位置(図1参照)までスクリュ330に対し相対的に前進する。これにより、スクリュ330の前方に成形材料が送られる。
逆流防止リング331は、スクリュ330と共に回転する共回りタイプと、スクリュ330と共に回転しない非共回りタイプのいずれでもよい。
尚、射出装置300は、スクリュ330に対し逆流防止リング331を開放位置と閉塞位置との間で進退させる駆動源を有していてもよい。
計量モータ340は、スクリュ330を回転させる。スクリュ330を回転させる駆動源は、計量モータ340には限定されず、例えば油圧ポンプなどでもよい。
射出モータ350は、スクリュ330を進退させる。射出モータ350とスクリュ330との間には、射出モータ350の回転運動をスクリュ330の直線運動に変換する運動変換機構などが設けられる。運動変換機構は、例えばねじ軸と、ねじ軸に螺合するねじナットとを有する。ねじ軸とねじナットの間には、ボールやローラなどが設けられてよい。スクリュ330を進退させる駆動源は、射出モータ350には限定されず、例えば油圧シリンダなどでもよい。
圧力検出器360は、射出モータ350とスクリュ330との間で伝達される圧力を検出する。圧力検出器360は、射出モータ350とスクリュ330との間の力の伝達経路に設けられ、圧力検出器360に作用する圧力を検出する。
圧力検出器360は、その検出結果を示す信号を制御装置700に送る。圧力検出器360の検出結果は、スクリュ330が成形材料から受ける圧力、スクリュ330に対する背圧、スクリュ330から成形材料に作用する圧力などの制御や監視に用いられる。
射出装置300は、制御装置700による制御下で、充填工程、保圧工程、計量工程などを行う。
充填工程では、射出モータ350を駆動してスクリュ330を設定速度で前進させ、スクリュ330の前方に蓄積された液状の成形材料を金型装置10内のキャビティ空間14に充填させる。スクリュ330の位置や速度は、例えば射出モータエンコーダ351を用いて検出する。射出モータエンコーダ351は、射出モータ350の回転を検出し、その検出結果を示す信号を制御装置700に送る。スクリュ330の位置が設定位置に達すると、充填工程から保圧工程への切替(所謂、V/P切替)が行われる。V/P切替が行われる位置をV/P切替位置とも呼ぶ。スクリュ330の設定速度は、スクリュ330の位置や時間などに応じて変更されてもよい。
尚、充填工程においてスクリュ330の位置が設定位置に達した後、その設定位置にスクリュ330を一時停止させ、その後にV/P切替が行われてもよい。V/P切替の直前において、スクリュ330の停止の代わりに、スクリュ330の微速前進または微速後退が行われてもよい。
保圧工程では、射出モータ350を駆動してスクリュ330を前方に押し、スクリュ330の前端部における成形材料の圧力(以下、「保持圧力」とも呼ぶ。)を設定圧に保ち、シリンダ310内に残る成形材料を金型装置10に向けて押す。金型装置10内での冷却収縮による不足分の成形材料を補充できる。保持圧力は、例えば圧力検出器360を用いて検出する。圧力検出器360は、その検出結果を示す信号を制御装置700に送る。保持圧力の設定値は、保圧工程の開始からの経過時間などに応じて変更されてもよい。
保圧工程では金型装置10内のキャビティ空間14の成形材料が徐々に冷却され、保圧工程完了時にはキャビティ空間14の入口が固化した成形材料で塞がれる。この状態はゲートシールと呼ばれ、キャビティ空間14からの成形材料の逆流が防止される。保圧工程後、冷却工程が開始される。冷却工程では、キャビティ空間14内の成形材料の固化が行われる。成形サイクル時間の短縮のため、冷却工程中に計量工程が行われてよい。
計量工程では、計量モータ340を駆動してスクリュ330を設定回転数で回転させ、スクリュ330の螺旋状の溝に沿って成形材料を前方に送る。これに伴い、成形材料が徐々に溶融される。液状の成形材料がスクリュ330の前方に送られシリンダ310の前部に蓄積されるにつれ、スクリュ330が後退させられる。スクリュ330の回転数は、例えば計量モータエンコーダ341を用いて検出する。計量モータエンコーダ341は、計量モータ340の回転を検出し、その検出結果を示す信号を制御装置700に送る。
計量工程では、スクリュ330の急激な後退を制限すべく、射出モータ350を駆動してスクリュ330に対して設定背圧を加えてよい。スクリュ330に対する背圧は、例えば圧力検出器360を用いて検出する。圧力検出器360は、その検出結果を示す信号を制御装置700に送る。スクリュ330が計量完了位置まで後退し、スクリュ330の前方に所定量の成形材料が蓄積されると、計量工程が完了する。
尚、本実施形態の射出装置300は、インライン・スクリュ方式であるが、プリプラ方式などでもよい。プリプラ方式の射出装置は、可塑化シリンダ内で溶融された成形材料を射出シリンダに供給し、射出シリンダから金型装置内に成形材料を射出する。可塑化シリンダ内にはスクリュが回転自在にまたは回転自在に且つ進退自在に配設され、射出シリンダ内にはプランジャが進退自在に配設される。
また、本実施形態の射出装置300は、シリンダ310の軸方向が水平方向である横型であるが、シリンダ310の軸方向が上下方向である竪型であってもよい。竪型の射出装置300と組み合わされる型締装置は、竪型でも横型でもよい。同様に、横型の射出装置300と組み合わされる型締装置は、横型でも竪型でもよい。
(移動装置)
移動装置400の説明では、射出装置300の説明と同様に、充填時のスクリュ330の移動方向(図1および図2中左方向)を前方とし、計量時のスクリュ330の移動方向(図1および図2中右方向)を後方として説明する。
移動装置400は、金型装置10に対し射出装置300を進退させる。また、移動装置400は、金型装置10に対しノズル320を押し付け、ノズルタッチ圧力を生じさせる。移動装置400は、液圧ポンプ410、駆動源としてのモータ420、液圧アクチュエータとしての液圧シリンダ430などを含む。
液圧ポンプ410は、第1ポート411と、第2ポート412とを有する。液圧ポンプ410は、両方向回転可能なポンプであり、モータ420の回転方向を切り替えることにより、第1ポート411および第2ポート412のいずれか一方から作動液(例えば油)を吸入し他方から吐出して液圧を発生させる。尚、液圧ポンプ410はタンクから作動液を吸引して第1ポート411および第2ポート412のいずれか一方から作動液を吐出することもできる。
モータ420は、液圧ポンプ410を作動させる。モータ420は、制御装置700からの制御信号に応じた回転方向および回転トルクで液圧ポンプ410を駆動する。モータ420は、電動モータであってよく、電動サーボモータであってよい。
液圧シリンダ430は、シリンダ本体431、ピストン432、およびピストンロッド433を有する。シリンダ本体431は、射出装置300に対して固定される。ピストン432は、シリンダ本体431の内部を、第1室としての前室435と、第2室としての後室436とに区画する。ピストンロッド433は、固定プラテン110に対して固定される。
液圧シリンダ430の前室435は、第1流路401を介して、液圧ポンプ410の第1ポート411と接続される。第1ポート411から吐出された作動液が第1流路401を介して前室435に供給されることで、射出装置300が前方に押される。射出装置300が前進され、ノズル320が固定金型11に押し付けられる。前室435は、液圧ポンプ410から供給される作動液の圧力によってノズル320のノズルタッチ圧力を生じさせる圧力室として機能する。
一方、液圧シリンダ430の後室436は、第2流路402を介して液圧ポンプ410の第2ポート412と接続される。第2ポート412から吐出された作動液が第2流路402を介して液圧シリンダ430の後室436に供給されることで、射出装置300が後方に押される。射出装置300が後退され、ノズル320が固定金型11から離間される。
尚、本実施形態では移動装置400は液圧シリンダ430を含むが、本発明はこれに限定されない。例えば、液圧シリンダ430の代わりに、電動モータと、その電動モータの回転運動を射出装置300の直線運動に変換する運動変換機構とが用いられてもよい。
(制御装置)
制御装置700は、図1〜図2に示すようにCPU(Central Processing Unit)701と、メモリなどの記憶媒体702と、入力インターフェース703と、出力インターフェース704とを有する。制御装置700は、記憶媒体702に記憶されたプログラムをCPU701に実行させることにより、各種の制御を行う。また、制御装置700は、入力インターフェース703で外部からの信号を受信し、出力インターフェース704で外部に信号を送信する。
制御装置700は、型閉工程や型締工程、型開工程などを繰り返し行うことにより、成形品を繰り返し製造する。また、制御装置700は、型締工程の間に、計量工程や充填工程、保圧工程などを行う。成形品を得るための一連の動作、例えば計量工程の開始から次の計量工程の開始までの動作を「ショット」または「成形サイクル」とも呼ぶ。また、1回のショットに要する時間を「成形サイクル時間」とも呼ぶ。
制御装置700は、操作装置750や表示装置760と接続されている。操作装置750は、ユーザによる入力操作を受け付け、入力操作に応じた信号を制御装置700に出力する。表示装置760は、制御装置700による制御下で、操作装置750における入力操作に応じた操作画面を表示する。
操作画面は、射出成形機の設定などに用いられる。操作画面は、複数用意され、切り替えて表示されたり、重ねて表示されたりする。ユーザは、表示装置760で表示される操作画面を見ながら、操作装置750を操作することにより射出成形機の設定(設定値の入力を含む)などを行う。
操作装置750および表示装置760は、例えばタッチパネルで構成され、一体化されてよい。尚、本実施形態の操作装置750および表示装置760は、一体化されているが、独立に設けられてもよい。また、操作装置750は、複数設けられてもよい。
(第1実施形態による断熱構造)
図3は、第1実施形態による射出成形機の要部のノズルタッチ時の状態を示す図である。
射出成形機は、固定金型11が取付けられる固定プラテン110と、固定プラテン110の貫通穴111の内部に挿入され、固定金型11にタッチされるノズル320と、ノズル320が先端に設けられるシリンダ310と、ノズル320の外周およびシリンダ310の外周に設けられる加熱器313とを有する。成形材料は、シリンダ310の内部において加熱され、ノズル320の内部を通り、固定金型11に注入され、固定金型11と可動金型12との間に形成されるキャビティ空間14に充填される。キャビティ空間14に充填された成形材料を冷却して固化させることで、成形品が得られる。
固定プラテン110には、パージカバー800が取付けられる。パージカバー800は、固定金型11から離されているノズル320から射出されるパージ材の飛散を防止する。パージ材とは、シリンダ310の内部の成形材料の入れ替えなどのために、捨てられる成形材料のことである。入れ替え時に、成形材料の種類は、変更されてもよいし、変更されてなくてもよい。
パージカバー800は、筒状部801と、筒状部801の端部に設けられるフランジ部802とを有する。筒状部801は、固定金型11から離されているノズル320から射出されるパージ材の飛散を防止する。フランジ部802は、固定プラテン110の貫通穴111よりも大きく、固定プラテン110の金型取付面113とは反対側のノズル挿入面114にボルト803などで固定されてよい。
シリンダ310には、接触防止カバー380が取付けられる。接触防止カバー380の先端部は、パージ時に、パージカバー800の内部に挿入される。これにより、加熱器313がパージカバー800と接触防止カバー380とパージカバーとで覆われるため、加熱器313に対するユーザなどの接触を防止できる。接触防止カバー380の先端部は、射出成形時に、図3に示すようにパージカバー800の内部に挿入されるが、固定プラテン110の貫通穴111の内部には挿入されない。
接触防止カバー380は、例えば二重構造であって、筒状の内側カバー381と、内側カバー381の外側に設けられる筒状の外側カバー382とを有する。内側カバー381はシリンダ310や加熱器313と間隔をおいて設けられてよく、その間には断熱材が設けられてもよいし空気層が形成されてもよい。外側カバー382は内側カバー381と間隔をおいて設けられてよく、その間には断熱材が設けられてもよいし空気層が形成されてもよい。尚、接触防止カバー380の構造は例えば三重構造でもよく、その構造は特に限定されない。
ところで、図3に示すように、射出成形時には、ノズル320は固定金型11にタッチされ、シリンダ310は固定プラテン110の貫通穴111の内部に挿入される。このとき、シリンダ310の先端部の外周に設けられる加熱器313は、接触防止カバー380で覆われておらず、露出している。
そこで、固定プラテン110の貫通穴111の内部に挿入される加熱器313から、固定プラテン110への入熱を抑制する遮熱部材として、プラテン遮熱部材500が設けられる。加熱器313から固定プラテン110への入熱は、空気の対流や輻射などによって生じる。
プラテン遮熱部材500は、例えば金属板などにより形成される。プラテン遮熱部材500は、断熱性を高めるため、金属よりも熱伝導率の低い、樹脂やセラミックなどにより形成されてもよい。例えば、プラテン遮熱部材500は、石膏ボードで形成されてもよい。本実施形態のプラテン遮熱部材500は、可撓性を有しないが、後述するように可撓性を有してもよい。
プラテン遮熱部材500は、加熱器313から貫通穴111の内壁面に向かう空気の流れを抑制すること、および加熱器313から貫通穴111の内壁面に向かう輻射熱を途中で吸収したり反射したりすることにより、固定プラテン110への入熱を抑制する。これにより、固定プラテン110の温度上昇を抑制できる。固定プラテン110と可動プラテン120の芯ずれ、固定金型11の変形、固定金型11の変形に起因するキャビティ空間14の変形などを抑制できる。
プラテン遮熱部材500は、固定プラテン110に対し固定され、固定プラテン110の貫通穴111の内部に設けられる。プラテン遮熱部材500は、例えば筒状の貫通穴内壁面カバー部501と、貫通穴内壁面カバー部501の端部に設けられるフランジ部502とを有する。貫通穴内壁面カバー部501は、固定プラテン110の貫通穴111の内部に設けられる。一方、フランジ部502は、固定プラテン110の貫通穴111よりも大きく、貫通穴111の外部に設けられ、固定プラテン110のノズル挿入面114にボルト803などで固定されてよい。ボルト803は、プラテン遮熱部材500の固定とパージカバー800の固定とに用いられてよい。
貫通穴内壁面カバー部501は、貫通穴111の内壁面との間に空気層を形成する。この空気層では、貫通穴内壁面カバー部501によって対流が抑制されており、また、金属などの固体に比べて密度が薄く熱伝達が抑制されている。よって、貫通穴内壁面カバー部501と貫通穴111の内壁面との間に形成される空気層を断熱層として機能させることができ、加熱器313から固定プラテン110への入熱をより抑制でき、固定プラテン110の温度上昇をより抑制できる。
尚、本実施形態では、貫通穴内壁面カバー部501と貫通穴111の内壁面との間に空気層が形成されるが、その間にガラスウールなどの断熱材が設けられてもよい。断熱材は、空気層と同じ役割を果たすことができる。断熱材は、固定プラテン110の材料よりも熱伝導率の低い材料で形成される。
固定プラテン110の貫通穴111は、ノズル挿入面114から金型取付面113に向うほど、先細り状に形成される。そこで、貫通穴内壁面カバー部501は、ノズル挿入面114側から金型取付面113側に向かうほど、先細り状に形成されてよい。これにより、貫通穴内壁面カバー部501を固定金型11に近づけることができ、貫通穴111の内壁面の広い範囲を貫通穴内壁面カバー部501で覆うことができ、貫通穴111の内壁面の広い範囲を断熱層としての空気層で覆うことができる。よって、加熱器313から固定プラテン110への入熱をより抑制でき、固定プラテン110の温度上昇をより抑制できる。
尚、本実施形態の貫通穴内壁面カバー部501は、ノズル320の外周に設けられる加熱器313を覆わないが、ノズル320の外周に設けられる加熱器313の少なくとも一部を覆うことも可能である。これにより、ノズル320の外周に設けられる加熱器313から固定プラテン110への入熱を抑制でき、固定プラテン110の温度上昇をより抑制できる。
貫通穴内壁面カバー部501は、ノズル挿入面114側から金型取付面113側に向かうほど、図3では連続的に外径や内径が小さくなるが、段階的に外径や内径が小さくなってもよい。尚、貫通穴内壁面カバー部501は、蛇腹状に形成されてもよい。蛇腹状の貫通穴内壁面カバー部501は、貫通穴111の内壁面に接触する場合にも縞状に接触するため、貫通穴111の内壁面との間に縞状に空気層を形成でき、空気層を大きくできる。
(第2実施形態による断熱構造)
上記第1実施形態のプラテン遮熱部材500は、金属板などにより形成され、可撓性を有しない。
これに対し、本実施形態のプラテン遮熱部材500A(図4参照)は、ガラスウールなどにより形成され可撓性を有する。
以下、図4を参照して相違点について主に説明する。図4は、第2実施形態による射出成形機の要部のノズルタッチ時の状態を示す図である。
プラテン遮熱部材500Aは、例えばガラスウールなどにより形成される。プラテン遮熱部材500Aは、金属ウールやセラミックスウール、樹脂製の不織布などにより形成されてもよい。これらの材料は、内部に空隙を有するため、熱伝導率を下げることができる。また、これらの材料は、可撓性を有するため、プラテン遮熱部材500Aの形状の自由度を高めることができる。
プラテン遮熱部材500Aは、加熱器313から貫通穴111の内壁面に向かう空気の流れを抑制すること、および加熱器313から貫通穴111の内壁面に向かう輻射熱を途中で吸収したり反射したりすることにより、固定プラテン110への入熱を抑制する。これにより、固定プラテン110の温度上昇を抑制できる。固定プラテン110と可動プラテン120の芯ずれ、固定金型11の変形、固定金型11の変形に起因するキャビティ空間14の変形などを抑制できる。
プラテン遮熱部材500Aは、固定プラテン110に対し固定され、固定プラテン110の貫通穴111の内部に設けられる。プラテン遮熱部材500Aは、例えば貫通穴内壁面カバー部501Aと、貫通穴内壁面カバー部501Aの端部に設けられるフランジ部502Aとを有する。貫通穴内壁面カバー部501Aは、固定プラテン110の貫通穴111の内部に設けられる。一方、フランジ部502Aは、固定プラテン110の貫通穴111よりも大きく、貫通穴111の外部に設けられ、固定プラテン110のノズル挿入面114にボルト803などで固定されてよい。ボルト803は、プラテン遮熱部材500Aの固定とパージカバー800の固定とに用いられてよい。
貫通穴内壁面カバー部501Aは、貫通穴111の内壁面との間に空気層を形成する。この空気層では、貫通穴内壁面カバー部501Aによって対流が抑制されており、また、金属などの固体に比べて密度が薄く熱伝達が抑制されている。よって、貫通穴内壁面カバー部501Aと貫通穴111の内壁面との間に形成される空気層を断熱層として機能させることができ、加熱器313から固定プラテン110への入熱をより抑制でき、固定プラテン110の温度上昇をより抑制できる。
尚、貫通穴内壁面カバー部501Aは、ガラスウールなどにより形成され、内部に空隙を有するため、貫通穴111の内壁面との間に空気層を形成しなくてもよく、貫通穴111の内壁面に貼り付けられてもよい。内部の空隙は、空気層と同じ役割を果たすことができる。
固定プラテン110の貫通穴111は、ノズル挿入面114から金型取付面113に向うほど、先細り状に形成される。そこで、貫通穴内壁面カバー部501Aは、ノズル挿入面114側から金型取付面113側に向かうほど、先細り状に形成されてよい。これにより、貫通穴内壁面カバー部501Aを固定金型11に近づけることができ、貫通穴111の内壁面の広い範囲を貫通穴内壁面カバー部501Aで覆うことができ、貫通穴111の内壁面の広い範囲を断熱層としての空気層で覆うことができる。よって、加熱器313から固定プラテン110への入熱を抑制でき、固定プラテン110の温度上昇をより抑制できる。
貫通穴内壁面カバー部501Aは、可撓性を有するため、固定金型11に近い位置まで設置しやすく、ノズル320の外周に設けられる加熱器313の少なくとも一部を覆うことも可能である。これにより、ノズル320の外周に設けられる加熱器313から固定プラテン110への入熱を抑制でき、固定プラテン110の温度上昇をより抑制できる。
貫通穴内壁面カバー部501Aは、ノズル挿入面114側から金型取付面113側に向かうほど、図3では連続的に外径や内径が小さくなるが、段階的に外径や内径が小さくなってもよい。尚、貫通穴内壁面カバー部501Aは、蛇腹状に形成されてもよい。蛇腹状の貫通穴内壁面カバー部501Aは、貫通穴111の内壁面に接触する場合にも縞状に接触するため、貫通穴111の内壁面との間に縞状に空気層を形成でき、空気層を大きくできる。
(第3実施形態による断熱構造)
上記第1実施形態や上記第2実施形態では、シリンダ310の先端部に設けられる加熱器313が露出している。
これに対し、本実施形態では、固定プラテン110の貫通穴111の内部に挿入される加熱器313から固定プラテン110への入熱をさらに抑制するため、シリンダ310の先端部に設けられる加熱器313がシリンダ遮熱部材510で覆われる(図5参照)。
以下、図5を参照して相違点について主に説明する。図5は、第3実施形態による射出成形機の要部のノズルタッチ時の状態を示す図である。尚、本実施形態のシリンダ遮熱部材510は、上記第1実施形態のプラテン遮熱部材500と共に用いられるが、上記第2実施形態のプラテン遮熱部材500Aと共に用いられてもよいし、単独で用いられてもよい。
本実施形態の射出成形機はシリンダ遮熱部材510を有する。シリンダ遮熱部材510は、固定プラテン110の貫通穴111の内部に挿入される加熱器313から、固定プラテン110への入熱を抑制する遮熱部材である。加熱器313の熱は、空気の対流や輻射などによって、固定プラテン110に入る。
シリンダ遮熱部材510は、加熱器313から貫通穴111の内壁面に向かう空気の流れを抑制すること、および加熱器313から貫通穴111の内壁面に向かう輻射熱を途中で吸収したり反射したりすることにより、固定プラテン110への入熱を抑制する。これにより、固定プラテン110の温度上昇を抑制でき、固定プラテン110と可動プラテン120の芯ずれ、固定金型11の変形、固定金型11の変形に起因するキャビティ空間14の変形などを抑制できる。
シリンダ遮熱部材510は、シリンダ310に対し固定され、固定プラテン110の貫通穴111の内部に挿入される。シリンダ遮熱部材510は、例えば筒状のシリンダカバー部511を有する。シリンダカバー部511は、接触防止カバー380を基準として固定プラテン110側に設けられる。
シリンダカバー部511は、例えば金属板などにより形成される。シリンダカバー部511は、断熱性を高めるため、金属よりも熱伝導率の低い、樹脂やセラミックなどにより形成されてもよい。例えば、シリンダカバー部511は、石膏ボードで形成されてもよい。
シリンダカバー部511は、加熱器313との間に隙間を形成してよく、その隙間にはガラスウールなどの断熱材が設けられてもよい。その断熱材とシリンダカバー部511とでシリンダ遮熱部材510が構成されてもよい。尚、シリンダカバー部511と加熱器313との間に形成される隙間には空気層が形成されてもよい。空気層は密度が低いので断熱層として機能する。
シリンダカバー部511は、接触防止カバー380の内側カバー381から固定金型11に向けて、シリンダ310の軸方向に沿って延びてよい。一方、シリンダカバー部511が挿入される貫通穴111は、先細り状に形成されており、ノズル挿入面114側から金型取付面113側に向かうほど細くなる。
シリンダカバー部511は、内側カバー381からシリンダ310の軸方向に沿って延びるため、外側カバー382からシリンダ310の軸方向に沿って延びる場合に比べて、貫通穴111の内壁面と干渉せずに貫通穴111の奥まで挿入しやすい。よって、加熱器313から固定プラテン110への入熱をより抑制でき、固定プラテン110の温度上昇をより抑制できる。
シリンダカバー部511は、図5に示すようにノズル320の外周に設けられる加熱器313の少なくとも一部を覆うことも可能である。これにより、ノズル320の外周に設けられる加熱器313から固定プラテン110への入熱を抑制でき、固定プラテン110の温度上昇をより抑制できる。
シリンダカバー部511は、図5では、接触防止カバー380の内側カバー381とは別に形成される。接触防止カバー380が、特許請求の範囲に記載のシリンダ断熱部材に対応する。シリンダ断熱部材は、シリンダ310に対し固定され、ノズル320が固定金型11にタッチされるときに、固定プラテン110の貫通穴111の外部において、シリンダ310の外周を囲む。
シリンダ遮熱部材510の熱抵抗は、シリンダ断熱部材の熱抵抗よりも小さくてよい。つまり、シリンダ断熱部材の熱抵抗は、シリンダ遮熱部材510の熱抵抗よりも大きくてよい。シリンダ断熱部材の外表面温度を、接触しても問題ない程度の温度に低く抑制できる。シリンダ遮熱部材510の熱抵抗は、固定プラテン110への入熱を抑制できる程度であればよい。
尚、シリンダカバー部511は、図5では接触防止カバー380の内側カバー381とは別に形成されるが、一体に形成されてもよい。シリンダカバー部511が内側カバー381と一体に形成される場合、シリンダカバー部511が内側カバー381からシリンダ310の軸方向に沿って延びることで、シリンダカバー部511や内側カバー381の製造が容易になる。尚、シリンダカバー部511が内側カバー381とは別に形成される場合、シリンダカバー部511と内側カバー381との間に隙間が形成されてもよい。
(第4実施形態による断熱構造)
上記第3実施形態のシリンダカバー部511Aは、接触防止カバー380の内側カバー381から固定金型11に向けて、シリンダ310の軸方向に沿って延びる。
これに対し、本実施形態のシリンダカバー部511A(図6参照)は、接触防止カバー380の内側カバー381から固定金型11に向かう途中で、細くなる。
以下、図6を参照して相違点について主に説明する。図6は、第4実施形態による射出成形機の要部のノズルタッチ時の状態を示す図である。尚、本実施形態のシリンダカバー部511Aを含むシリンダ遮熱部材510Aは、上記第1実施形態のプラテン遮熱部材500と共に用いられるが、上記第2実施形態のプラテン遮熱部材500Aと共に用いられてもよいし、単独で用いられてもよい。
本実施形態の射出成形機はシリンダ遮熱部材510Aを有する。シリンダ遮熱部材510Aは、固定プラテン110の貫通穴111の内部に挿入される加熱器313から、固定プラテン110への入熱を抑制する遮熱部材である。加熱器313から固定プラテン110への入熱は、空気の対流や輻射などによって生じる。
シリンダ遮熱部材510Aは、加熱器313から貫通穴111の内壁面に向かう空気の流れを抑制すること、および加熱器313から貫通穴111の内壁面に向かう輻射熱を途中で吸収したり反射したりすることにより、固定プラテン110への入熱を抑制する。これにより、固定プラテン110の温度上昇を抑制でき、固定プラテン110と可動プラテン120の芯ずれ、固定金型11の変形、固定金型11の変形に起因するキャビティ空間14の変形などを抑制できる。
シリンダ遮熱部材510Aは、シリンダ310に対し固定され、固定プラテン110の貫通穴111の内部に挿入される。シリンダ遮熱部材510Aは、例えば筒状のシリンダカバー部511Aを有する。シリンダカバー部511Aは、接触防止カバー380を基準として固定プラテン110側に設けられる。
シリンダカバー部511Aは、例えば金属板などにより形成される。シリンダカバー部511Aは、断熱性を高めるため、金属よりも熱伝導率の低い、樹脂やセラミックなどにより形成されてもよい。例えば、シリンダカバー部511Aは、石膏ボードで形成されてもよい。
シリンダカバー部511Aは、加熱器313との間に隙間を形成してよく、その隙間にはガラスウールなどの断熱材が設けられてもよい。その断熱材とシリンダカバー部511Aとでシリンダ遮熱部材510Aが構成されてもよい。尚、シリンダカバー部511Aと加熱器313との間に形成される隙間には空気層が形成されてもよい。空気層は密度が低いので断熱層として機能する。
シリンダカバー部511Aは、シリンダ310の軸方向に沿って、先端側(ノズル320側)に向かう途中で不連続的に細くなる。一方、シリンダカバー部511Aが挿入される貫通穴111は、先細り状に形成されており、ノズル挿入面114側から金型取付面113側に向かうほど細くなる。
尚、シリンダカバー部511Aは、シリンダ310の軸方向に沿って、先端側(ノズル320側)に向かう途中で不連続的に細くなるが、連続的に細くなってもよい。また、シリンダカバー部511Aは、不連続的に細くなる部分と、連続的に細くなる部分とを有してもよい。
シリンダカバー部511Aは、シリンダ310の軸方向に沿って、先端側(ノズル320側)に向かうほど細くなるため、貫通穴111の内壁面と干渉せずに貫通穴111の奥まで挿入しやすい。よって、加熱器313から固定プラテン110への入熱をより抑制でき、固定プラテン110の温度上昇をより抑制できる。
シリンダカバー部511Aは、図6に示すようにノズル320の外周に設けられる加熱器313の全部を覆うことも可能である。これにより、ノズル320の外周に設けられる加熱器313から固定プラテン110への入熱を抑制でき、固定プラテン110の温度上昇をより抑制できる。
シリンダカバー部511Aは、シリンダ310とノズル320の境界390を基準としてノズル320側において、不連続的に細くなってよい。シリンダ310とノズル320の境界390では段差が形成されるため、その段差に合わせてシリンダカバー部511Cを細くできる。よって、シリンダカバー部511Cを貫通穴111の内壁面と干渉せずに貫通穴111の奥まで挿入しやすい。よって、加熱器313から固定プラテン110への入熱をより抑制でき、固定プラテン110の温度上昇をより抑制できる。
シリンダカバー部511Aは、図6では、接触防止カバー380の内側カバー381とは別に形成される。接触防止カバー380が、特許請求の範囲に記載のシリンダ断熱部材に対応する。シリンダ断熱部材は、シリンダ310に対し固定され、ノズル320が固定金型11にタッチされるときに、固定プラテン110の貫通穴111の外部において、シリンダ310の外周を囲む。
シリンダ遮熱部材510Aの熱抵抗は、シリンダ断熱部材の熱抵抗よりも小さくてよい。つまり、シリンダ断熱部材の熱抵抗は、シリンダ遮熱部材510Aの熱抵抗よりも大きくてよい。シリンダ断熱部材の外表面温度を、接触しても問題ない程度の温度に低く抑制できる。シリンダ遮熱部材510Aの熱抵抗は、固定プラテン110への入熱を抑制できる程度であればよい。
尚、シリンダカバー部511Aは、図6では接触防止カバー380の内側カバー381とは別に形成されるが、一体に形成されてもよい。尚、シリンダカバー部511Aが内側カバー381とは別に形成される場合、シリンダカバー部511Aと内側カバー381との間に隙間が形成されてもよい。
(第5実施形態による断熱構造)
上記第3実施形態のシリンダカバー部511および上記第4実施形態のシリンダカバー部511Aは、接触防止カバー380の内側カバー381から固定金型11に向けて延びる。
これに対し、本実施形態のシリンダカバー部511Bは、接触防止カバー380の外側カバー382から固定金型11に向けて延びる。
以下、図7を参照して相違点について主に説明する。図7は、第4実施形態による射出成形機の要部のノズルタッチ時の状態を示す図である。尚、本実施形態のシリンダカバー部511Bを含むシリンダ遮熱部材510Bは、上記第1実施形態のプラテン遮熱部材500と共に用いられるが、上記第2実施形態のプラテン遮熱部材500Aと共に用いられてもよいし、単独で用いられてもよい。
本実施形態の射出成形機はシリンダ遮熱部材510Bを有する。シリンダ遮熱部材510Bは、固定プラテン110の貫通穴111の内部に挿入される加熱器313から、固定プラテン110への入熱を抑制する遮熱部材である。加熱器313から固定プラテン110への入熱は、空気の対流や輻射などによって生じる。
シリンダ遮熱部材510Bは、加熱器313から貫通穴111の内壁面に向かう空気の流れを抑制すること、および加熱器313から貫通穴111の内壁面に向かう輻射熱を途中で吸収したり反射したりすることにより、固定プラテン110への入熱を抑制する。これにより、固定プラテン110の温度上昇を抑制でき、固定プラテン110と可動プラテン120の芯ずれ、固定金型11の変形、固定金型11の変形に起因するキャビティ空間14の変形などを抑制できる。
シリンダ遮熱部材510Bは、シリンダ310に対し固定され、固定プラテン110の貫通穴111の内部に挿入される。シリンダ遮熱部材510Bは、例えば筒状のシリンダカバー部511Bを有する。シリンダカバー部511Bは、接触防止カバー380を基準として固定プラテン110側に設けられる。
シリンダカバー部511Bは、例えば金属板などにより形成される。シリンダカバー部511Bは、断熱性を高めるため、金属よりも熱伝導率の低い、樹脂やセラミックなどにより形成されてもよい。例えば、シリンダカバー部511Bは、石膏ボードで形成されてもよい。
シリンダカバー部511Bは、加熱器313との間に隙間を形成してよく、その隙間にはガラスウールなどの断熱材が設けられてもよい。その断熱材とシリンダカバー部511Bとでシリンダ遮熱部材510Bが構成されてもよい。尚、シリンダカバー部511Bと加熱器313との間に形成される隙間には空気層が形成されてもよい。空気層は密度が低いので断熱層として機能する。
シリンダカバー部511Bは、接触防止カバー380の外側カバー382から延びる。シリンダカバー部511Bは、シリンダ310の軸方向に沿って、先端側(ノズル320側)に向かうほど、連続的に細くなり、内側カバー381よりも細くなってよい。一方、シリンダカバー部511Bが挿入される貫通穴111は、先細り状に形成されており、ノズル挿入面114側から金型取付面113側に向かうほど細くなる。
シリンダカバー部511Bは、シリンダ310の軸方向に沿って、先端側に向かうほど、連続的に細くなるため、貫通穴111の内壁面と干渉せずに貫通穴111の奥まで挿入しやすい。よって、加熱器313から固定プラテン110への入熱をより抑制でき、固定プラテン110の温度上昇をより抑制できる。
シリンダカバー部511Bは、図7に示すようにノズル320の外周に設けられる加熱器313の少なくとも一部を覆うことも可能である。これにより、ノズル320の外周に設けられる加熱器313から固定プラテン110への入熱をより抑制でき、固定プラテン110の温度上昇をより抑制できる。
シリンダカバー部511Bは、図7では、接触防止カバー380の外側カバー382とは別に形成される。接触防止カバー380が、特許請求の範囲に記載のシリンダ断熱部材に対応する。シリンダ断熱部材は、シリンダ310に対し固定され、ノズル320が固定金型11にタッチされるときに、固定プラテン110の貫通穴111の外部において、シリンダ310の外周を囲む。
シリンダ遮熱部材510Bの熱抵抗は、シリンダ断熱部材の熱抵抗よりも小さくてよい。つまり、シリンダ断熱部材の熱抵抗は、シリンダ遮熱部材510Bの熱抵抗よりも大きくてよい。シリンダ断熱部材の外表面温度を、接触しても問題ない程度の温度に低く抑制できる。シリンダ遮熱部材510Bの熱抵抗は、固定プラテン110への入熱を抑制できる程度であればよい。
尚、シリンダカバー部511Bは、図7では接触防止カバー380の外側カバー382とは別に形成されるが、一体に形成されてもよい。尚、シリンダカバー部511Bが外側カバー382とは別に形成される場合、シリンダカバー部511Bと外側カバー382との間に隙間が形成されてもよい。
(第6実施形態による断熱構造)
上記第5実施形態のシリンダカバー部511Bは、シリンダ310の軸方向に沿って、先端側(ノズル320側)に向かうほど、連続的に細くなる。
これに対し、本実施形態のシリンダカバー部511Cは、シリンダ310の軸方向に沿って、先端側(ノズル320側)に向かうほど、連続的に細くなる部分と、不連続的に細くなる部分とを有する。
以下、図8を参照して相違点について主に説明する。図8は、第4実施形態による射出成形機の要部のノズルタッチ時の状態を示す図である。尚、本実施形態のシリンダカバー部511Cを含むシリンダ遮熱部材510Cは、上記第1実施形態のプラテン遮熱部材500と共に用いられるが、上記第2実施形態のプラテン遮熱部材500Aと共に用いられてもよいし、単独で用いられてもよい。
本実施形態の射出成形機はシリンダ遮熱部材510Cを有する。シリンダ遮熱部材510Cは、固定プラテン110の貫通穴111の内部に挿入される加熱器313から、固定プラテン110への入熱を抑制する遮熱部材である。加熱器313から固定プラテン110への入熱は、空気の対流や輻射によって生じる。
シリンダ遮熱部材510Cは、加熱器313から貫通穴111の内壁面に向かう空気の流れを抑制すること、および加熱器313から貫通穴111の内壁面に向かう輻射熱を途中で吸収したり反射したりすることにより、固定プラテン110への入熱を抑制する。これにより、固定プラテン110の温度上昇を抑制でき、固定プラテン110と可動プラテン120の芯ずれ、固定金型11の変形、固定金型11の変形に起因するキャビティ空間14の変形などを抑制できる。
シリンダ遮熱部材510Cは、シリンダ310に対し固定され、固定プラテン110の貫通穴111の内部に挿入される。シリンダ遮熱部材510Cは、例えば筒状のシリンダカバー部511Cを有する。シリンダカバー部511Cは、接触防止カバー380を基準として固定プラテン110側に設けられる。
シリンダカバー部511Cは、例えば金属板などにより形成される。シリンダカバー部511Cは、断熱性を高めるため、金属よりも熱伝導率の低い、樹脂やセラミックなどにより形成されてもよい。例えば、シリンダカバー部511Cは、石膏ボードで形成されてもよい。
シリンダカバー部511Cは、加熱器313との間に隙間を形成してよく、その隙間にはガラスウールなどの断熱材が設けられてもよい。その断熱材とシリンダカバー部511Cとでシリンダ遮熱部材510Cが構成されてもよい。尚、シリンダカバー部511Cと加熱器313との間に形成される隙間には空気層が形成されてもよい。空気層は密度が低いので断熱層として機能する。
シリンダカバー部511Cは、シリンダ310の軸方向に沿って先端側に向かうほど、連続的に細くなる部分と、不連続的に細くなる部分とを有する。一方、シリンダカバー部511Cが挿入される貫通穴111は、先細り状に形成されており、ノズル挿入面114側から金型取付面113側に向かうほど細くなる。
シリンダカバー部511Cは、シリンダ310の軸方向に沿って先端側に向かうほど細くなるため、貫通穴111の内壁面と干渉せずに貫通穴111の奥まで挿入しやすい。よって、加熱器313から固定プラテン110への入熱をより抑制でき、固定プラテン110の温度上昇をより抑制できる。
シリンダカバー部511Cは、図8に示すようにノズル320の外周に設けられる加熱器313の少なくとも一部を覆うことも可能である。これにより、ノズル320の外周に設けられる加熱器313から固定プラテン110への入熱を抑制でき、固定プラテン110の温度上昇をより抑制できる。
シリンダカバー部511Cは、シリンダ310とノズル320の境界390を基準としてノズル320側において、不連続的に細くなってよい。シリンダ310とノズル320の境界390では段差が形成されるため、その段差に合わせてシリンダカバー部511Cを細くできる。よって、シリンダカバー部511Cを貫通穴111の内壁面と干渉せずに貫通穴111の奥まで挿入しやすい。よって、加熱器313から固定プラテン110への入熱を抑制でき、固定プラテン110の温度上昇をより抑制できる。
尚、シリンダカバー部511Cは、シリンダ310とノズル320の境界390を基準としてシリンダ310側において、不連続的に細くなってもよい。不連続的に細くなる箇所は、複数箇所でもよい。
シリンダカバー部511Cは、図8では、接触防止カバー380の外側カバー382とは別に形成される。接触防止カバー380が、特許請求の範囲に記載のシリンダ断熱部材に対応する。シリンダ断熱部材は、シリンダ310に対し固定され、ノズル320が固定金型11にタッチされるときに、固定プラテン110の貫通穴111の外部において、シリンダ310の外周を囲む。
シリンダ遮熱部材510Cの熱抵抗は、シリンダ断熱部材の熱抵抗よりも小さくてよい。つまり、シリンダ断熱部材の熱抵抗は、シリンダ遮熱部材510Cの熱抵抗よりも大きくてよい。シリンダ断熱部材の外表面温度を、接触しても問題ない程度の温度に低く抑制できる。シリンダ遮熱部材510Cの熱抵抗は、固定プラテン110への入熱を抑制できる程度であればよい。
尚、シリンダカバー部511Cは、図8では接触防止カバー380の外側カバー382とは別に形成されるが、一体に形成されてもよい。尚、シリンダカバー部511Cが外側カバー382とは別に形成される場合、シリンダカバー部511Cと外側カバー382との間に隙間が形成されてもよい。
(変形および改良)
以上、射出成形機の実施形態等について説明したが、本発明は上記実施形態等に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、改良が可能である。
上記実施形態のシリンダ310は、固定プラテン110の貫通穴111に挿入されるが、可動プラテンの貫通穴に挿入されてもよい。型締装置が竪型であって且つ射出装置が竪型である場合、シリンダは上プラテンの貫通穴に挿入される。上プラテンは、上述の如く、可動プラテンでもよいし固定プラテンでもよい。
上記実施形態のシリンダ遮熱部材510、510A、510B、510Cは、シリンダカバー部511、511A、511B、511Cを有するが、本発明はこれに限定されない。シリンダ遮熱部材は、加熱器313の外周に巻き付けられるガラスウールなどの断熱材を有する場合、シリンダカバー部を有しなくてもよい。