以下に、本発明に係る植物栽培装置、栽培パネル及び植物栽培方法の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態の記載に限定されるものではない。また、以下の実施の形態の説明において、同一構成には同一符号を付し、異なる構成には異なる符号を付すものとする。
<実施の形態1>
図1は、本発明の実施の形態1に係る植物栽培装置の一構成例を示す図である。図1に示す植物栽培装置100は、植物体支持体110と、植物体支持体110にナノバブル含有水を供給可能なナノバブル含有水供給源120と、ナノバブル含有水供給源120からのナノバブル含有水を微細化して供給可能なナノバブル含有水滴供給手段117とを有する。植物体支持体110は、複数の通水孔111を含み、植物体を支持する植物体支持部112と、植物体支持体上部である上方開放部113と、植物体支持体下部である下方開放部114とを有する。上方開放部113は、植物体支持部112の表面112f側に配されて上部113Uが開放された、ナノバブル含有水を保持可能な植物体支持体上部である。下方開放部114は、植物体支持部112の裏面112r側に配されて下部114Lが開放された植物体支持体下部である。なお、ナノバブル含有水は、直径が1μmよりも小さい気泡であるナノバブルを含むが、直径が100μm以下の気泡であるマイクロバブルも含まれていてもよい。
下方開放部114は、植物体支持部112の下方に配された植物体への供給源115sの表面である供給源面115と植物体支持部112の裏面112rとの間に空間116を形成可能であり、下方開放部114の内部である空間116には、微細化されたナノバブル含有水を供給可能である。なお、供給源面115を含む供給源115sについては後述する。上方開放部113には、ナノバブル含有水をナノバブル含有水供給源120から供給可能である。図1に示す例では、下方開放部114は、植物体支持部112を支持する側部を有する。この側部は、植物体支持部112と植物体支持体110の設置面との間に介在する。下方開放部114には、この側部と、供給源面115と、植物体支持部112の裏面112rとで囲まれた空間116が形成される。また、上方開放部113は、換言すると、上端面が植物体支持部112の表面112fよりも上に存在し、植物体支持部112に密着する枠状部材である。この枠状部材は、植物体支持部112において、全ての通水孔111の外側に配されている。
図2(A)は、図1に示す植物体支持体110の外観の一例を示す斜視図であり、図2(B)は、図2(A)におけるB−B断面を示す断面図である。図2(B)に示すように、植物体支持体110では、植物体支持部112の表面112f側に配された上方開放部113の上部が開放され、植物体支持部112の裏面112r側に配された下方開放部114の下部が開放され、植物体支持体110の断面形状はH型形状である。植物体支持体110の形状は、図2(B)に示す断面形状となるように、上方開放部113は側面113Sに囲まれた形状であり、下方開放部114は側面114Sに囲まれた形状である。なお、側面113S及び側面114Sには通気孔が設けられていてもよい。
図1に示すナノバブル含有水滴供給手段117は、ナノバブル含有水を微細化して水滴とし、ナノバブル含有水滴を空間116に放出可能な構成である。ナノバブル含有水滴供給手段117としては、噴霧器及び加湿器を例示することができる。ただし、ナノバブル含有水滴供給手段117は、噴霧器及び加湿器に限定されるものではなく、ナノバブル含有水を微細化可能であれば特定の構成に限定されるものではない。なお、ナノバブル含有水滴は、直径が少なくともナノバブルよりも大きい水滴であって、具体的には1μm以上6mm以下、好ましくは20μm以上1mm以下の水滴である。
図1に示す空間116は、通水孔111及びナノバブル含有水滴供給手段117が設けられる部分以外を密閉した閉空間であることが好ましい。空間116を閉空間とすると、微細化したナノバブル含有水を空間116内に長時間滞留させやすいからである。
図1,2に示すように、植物体支持体110は、植物体支持体110の設置面上に自立可能であることが好ましい。ただし、本実施の形態に係る植物栽培装置は、これに限定されるものではない。本実施の形態に係る植物栽培装置は、植物体支持体110の設置面上に自立不可又は自立困難な構成であってもよく、この場合には、図示しない自立を補助する自立補助具により自立可能であればよい。植物体支持体110が、植物体支持体110の設置面上に自立可能である場合には、植物体支持体110を自立補助具のない簡素な構成とすることができる。
図1に示す供給源面115は、液面及び固体面のいずれかであればよい。液面は、水面及び培養液面のいずれかであればよく、固体面は、土壌面及び培地面のいずれかであればよい。供給源面115の下には、供給源面115を含む供給源115sが存在する。供給源115sは、液体及び固体のいずれかであればよく、固体である場合には土壌及び培地のいずれかであればよく、液体である場合には水及び培養液のいずれかであればよい。なお、供給源115sである固体には、地面から採取後に調整を行っていない土壌である表土、地面から採取後に植物栽培に適した物理化学条件になるように調整を行った土壌である培養土、砂又はバーミキュライト等の粒子状鉱物、粒子状のサンゴ等の粒子状生物由来物質、及び寒天又はゼラチン等のゲル状物質を例示することができる。ここで、供給源115sは、植物体支持部112に支持される植物体の生育に必要な要素を植物体に供給する、ナノバブル含有水供給源120とは異なる供給源である。本実施の形態に係る植物栽培装置によれば、ナノバブル含有水が供給源115sとは異なる部分から植物体に直接供給される。そのため、ナノバブル含有水による植物の生育促進効果を発揮させ、又は従来よりも向上させることができる。更には供給源115sへのナノバブル含有水の混入又は浸入を防止し、又は抑制することができる。供給源115sが培養液である場合には、そのイオンバランスを維持することが特に重要である。本実施の形態に係る植物栽培装置によれば、培養液中のイオンバランスを維持しつつ、ナノバブル含有水による植物の生育促進効果を発揮させ、又は従来よりも向上させることができる。すなわち、本実施の形態に係る植物栽培装置は、供給源115sが培養液である場合、すなわち供給源面115が培養液面である場合にその効果が特に顕著であるといえる。
図3は、図1に示すナノバブル含有水供給源120の一構成例を示す図である。図3に示すナノバブル含有水供給源120は、ナノバブル発生装置121と、ナノバブル発生装置121からのナノバブル含有水を貯めるナノバブル含有水タンク122とを含む。図3に示すナノバブル発生装置121は、押し出し法、せん断法、エジェクター法、加圧溶解法、二相流旋回方式等の公知のマイクロバブル発生方法を利用したマイクロバブル発生装置を有し、このマイクロバブル発生装置によって水にマイクロバブルを発生させてマイクロバブル含有水を生成し、このマイクロバブル含有水を所定時間だけ静置することでマイクロバブルをナノバブルに変化させ、ナノバブル含有水を生成する。図3に示すナノバブル含有水タンク122は、ナノバブル含有水を保持可能な容器である。なお、ナノバブル発生装置121において行う静置をナノバブル含有水タンク122にて行ってもよい。このときには、外部からの水がナノバブル含有水タンク122に供給され、この水をナノバブル発生装置121とナノバブル含有水タンク122との間で循環させつつ、この水にマイクロバブルを発生させた後にナノバブル含有水タンク122にてマイクロバブル含有水を所定時間だけ静置することでマイクロバブルをナノバブルに変化させ、ナノバブル含有水を生成させればよい。上方開放部113及び下方開放部114には、ナノバブル含有水タンク122からナノバブル含有水が供給される。なお、下方開放部114には、ナノバブル含有水滴供給手段117により微細化されたナノバブル含有水が供給される。
図4は、図1に示す通水孔111を拡大した拡大図である。図4に示す通水孔111は、図1に示す上方開放部113と下方開放部114との間を貫通する貫通孔1111に吸水体1112が配された構成である。図4に示す吸水体1112には、綿、フェルト、ガーゼ、布、コルク等の木材、スポンジ、ロックウール及びパーム繊維を例示することができる。ただし、吸水体1112は、ナノバブル含有水を吸水可能であればこれらに限定されるものではなく、吸水体1112が吸水したナノバブル含有水を植物体130の根部131及び茎部の一方又は双方に供給可能な構成であればよい。貫通孔1111に吸水体1112が配されることで、ナノバブル含有水が植物体130へ徐々に時間をかけて供給される。ただし、通水孔111に吸水体1112が配されていなくてもよい。通水孔111に吸水体1112が配されない場合には、吸水体1112に代えて植物体130の固定を補助する部材が設けられていることが好ましい。このような植物体130の固定を補助する部材には、プラスチック製又は金属製のタワシを例示することができる。ここで、金属製のタワシには、スチールウールを例示することができる。
なお、図1に示す植物栽培装置100が有する植物体支持体110である栽培パネルも本発明の一態様である。すなわち、本発明の一態様である栽培パネルは、複数の通水孔111を含み、植物体を支持する植物体支持部112と、植物体支持部112の表面112f側に配されて上部113Uが開放された、ナノバブル含有水を保持可能な植物体支持体上部である上方開放部113と、植物体支持部112の裏面112r側に配されて下部114Lが開放された植物体支持体下部である下方開放部114とを有し、下方開放部114は、下方開放部114の下方に配される供給源面115と植物体支持部112の裏面112rとの間に空間116を形成可能な形状である。なお、本発明の一態様である栽培パネルの表面は、撥水性、抗菌性及び耐腐食性を有する。
次に、本実施の形態に係る植物栽培方法について説明する。図5は、本実施の形態に係る植物栽培方法の第1の例を説明する第1図である。図6は、本実施の形態に係る植物栽培方法の第1の例を説明する第2図である。図5,6に示す植物栽培方法は、通水孔111が設けられた植物体支持部112を有する植物体支持体110による植物栽培方法である。植物体支持体110の供給源面115と植物体支持部112の裏面112rとの間には、空間116が形成されている。
まず、図5に示すように、通水孔111に植物体130を配置する。ここで、通水孔111への植物体130の配置は、例えば通水孔111への植物体130の挿入により行うことができるが、これに限定されるものではない。通水孔111への植物体130の配置は、空間116に少なくとも植物体130の根部131の上部をさらしつつ供給源面115に根部131の下部をさらすように行われる。なお、根部131の下部は、供給源115s内に侵入していてもよい。ここで、根部131の上部と下部とは厳密に区別されるものではなく、根部131の下部は、供給源面115にさらされる根部131の一部であり、根部131の上部は、根部131の下部よりも植物体130の葉部及び茎部に近い、根部131の一部である。
次に、図6に示すように、空間116にナノバブル含有水を微細化して供給し、植物体支持部112の表面112f側にナノバブル含有水を供給する。ただし、本実施の形態に係る植物栽培方法はこれに限定されず、植物体支持部112の表面112f側にナノバブル含有水を供給した後に空間116にナノバブル含有水を微細化して供給してもよい。又は、空間116へのナノバブル含有水の供給と、植物体支持部112の表面112f側へのナノバブル含有水の供給とを同時に行ってもよい。このように、植物体支持部112の表面112f側のナノバブル含有水が通水孔111を介して植物体130の根部131及び茎部の一方又は双方に接触して供給され、空間116のナノバブル含有水が植物体130の根部131及び茎部の一方又は双方に接触して供給されるため、ナノバブル含有水による植物の生育促進効果を発揮させ、又は従来よりも向上させることが可能となる。
ここで、空間116にナノバブル含有水を微細化して供給するには、ナノバブル含有水滴供給手段117を用いればよい。空間116にナノバブル含有水を供給する頻度は、概ね3日に1回以上とすればよい。植物体支持部112の表面112f側に供給されるナノバブル含有水は、概ね24時間で乾燥してしまう水量とすればよい。また、植物体支持部112の表面112f側にナノバブル含有水を供給する頻度は、概ね4日に1回以上とすればよい。ただし、本実施の形態に係る植物栽培方法において、ナノバブル含有水の供給頻度はこれらに限定されるものではない。
なお、ここで、図5,6に示す植物体130は非結球性葉菜類であり、例えば小松菜である。ただし、本実施の形態に係る植物栽培方法によれば、非結球性葉菜類のみならず、結球性葉菜類も栽培することができる。また、本実施の形態に係る植物栽培方法により栽培可能な野菜は、葉菜類に限定されるものではなく、本実施の形態に係る植物栽培方法によって果菜類が栽培されてもよいし、根菜類が栽培されてもよい。更には、本実施の形態に係る植物栽培方法により栽培可能な植物は、野菜に限定されるものではなく、本実施の形態に係る植物栽培方法によって例えば花卉が栽培されてもよい。
図7は、本実施の形態に係る植物栽培方法の第2の例を説明する第1図である。図8は、本実施の形態に係る植物栽培方法の第2の例を説明する第2図である。図7,8には、本実施の形態に係る植物栽培方法を適用して根菜類である蕪を栽培する方法を示している。図7は、図5に対応し、図8は、図6に対応するものである。まず、図7に示すように、通水孔111Aに植物体130Aを配置する。ここで、通水孔111Aへの植物体130Aの配置は、例えば通水孔111Aへの植物体130Aの挿入により行うことができるが、これに限定されるものではない。通水孔111Aへの植物体130Aの配置は、空間116に少なくとも植物体130Aの根部131Aの上部をさらしつつ供給源面115に根部131Aの下部をさらすように行われる。なお、根部131Aの下部は、供給源面115を含む供給源115sに侵入していてもよい。また、通水孔111Aは、植物体130Aである蕪を配置可能なように、通水孔111よりもサイズを大きくした点のみが通水孔111とは異なる。
次に、図8に示すように、空間116にナノバブル含有水を微細化して供給し、植物体支持部112の表面112f側にナノバブル含有水を供給する。ただし、本実施の形態に係る植物栽培方法はこれに限定されず、植物体支持部112の表面112f側にナノバブル含有水を供給した後に空間116にナノバブル含有水を微細化して供給してもよい。又は、空間116へのナノバブル含有水の供給と、植物体支持部112の表面112f側へのナノバブル含有水の供給とを同時に行ってもよい。
なお、上述のように、供給源面115は、液面及び固体面のいずれかであればよく、液面は、水面及び培養液面のいずれかであればよく、固体面は、土壌面及び培地面のいずれかであればよい。供給源面115の下には、供給源面115を含む供給源115sが存在する。供給源115sは、液体及び固体のいずれかであればよく、固体である場合には土壌及び培地のいずれかであればよく、液体である場合には水及び培養液のいずれかであればよい。本実施の形態に係る植物栽培方法によれば、ナノバブル含有水が供給源面115を含む供給源115sとは異なる部分から植物体130,130Aに直接供給される。そのため、ナノバブル含有水による植物の生育促進効果を発揮させ、又は従来よりも向上させることができる。更には、供給源面115を含む供給源115sへのナノバブル含有水の混入又は浸入を防止し、又は抑制することができる。供給源115sが培養液である場合には、そのイオンバランスを維持することが特に重要である。本実施の形態に係る植物栽培方法によれば、培養液中のイオンバランスを維持しつつ、ナノバブル含有水による植物の生育促進効果を発揮させ、又は従来よりも向上させることができる。すなわち、本実施の形態に係る植物栽培方法は、供給源115sが培養液である場合、すなわち供給源面115が培養液面である場合にその効果が特に顕著であるといえる。
従来、ナノバブル含有水を用いた植物栽培方法においては、供給源である培養液等に対して直接ナノバブル処理を行っていた。しかしながら、培養液等にナノバブル処理を行うと、培養液等に含まれる鉄をはじめとする微量金属が酸化されて析出してしまうことがあった。このように培養液等の微量金属が析出してしまうと、培養液等のイオンバランスが変化してしまう。
そこで、ナノバブル含有水を用いた他の植物栽培方法として、ナノバブルを高密度に含む水又はヒドロキシラジカルを高濃度で含む水を別途作成し、これらを培養液に添加する方法を挙げることができる。しかしながら、このように別途作成したナノバブルを高密度に含む水又はヒドロキシラジカルを高濃度で含む水を培養液に添加する方法では、培養液によってナノバブルを高密度に含む水又はヒドロキシラジカルを高濃度で含む水が希釈されてしまう。そのため、ナノバブルによる生育促進効果が抑制され、又は生育促進効果を生じないことがある。
本実施の形態に係る植物栽培装置、栽培パネル及び植物栽培方法によれば、植物体にナノバブル含有水を直接供給することができる。そのため、ナノバブル含有水による植物の生育促進効果を発揮させ、又は従来よりも向上させることができる。更には、供給源面の下に存在する供給源面を含む供給源へのナノバブル含有水の混入又は浸入を防止し、又は抑制することができる。従って、本実施の形態に係る植物栽培装置、栽培パネル及び植物栽培方法によれば、生育環境、特に培養液等への影響を抑えつつ、ナノバブル含有水による植物の生育促進効果を発揮させ、又は従来よりも向上させることができる。
また、本実施の形態に係る植物栽培装置においては、供給源である培養液等に対して直接ナノバブル処理を行う従来の植物栽培装置よりもナノバブル含有水供給源内のナノバブル発生装置を小型化することができる。これは、本実施の形態に係る植物栽培装置では、栽培される植物体にナノバブル含有水を直接接触させることができるため、従来の植物栽培装置よりもナノバブル含有水中のナノバブルを低濃度とすることができ、また、供給されるナノバブル含有水を少量とすることが可能であることが1つの理由である。また、本実施の形態に係る植物栽培装置では、栽培される植物体にナノバブル含有水を直接接触させることができるため、間欠散布が可能であることも理由の1つである。そのため、本実施の形態に係る植物栽培装置は、従来の植物栽培装置よりも小型化することができる。
また、本実施の形態に係る植物栽培装置及び植物栽培方法においては、供給源である培養液等に対して直接ナノバブル処理を行う従来の植物栽培装置及び植物栽培方法よりもナノバブル発生装置の稼動時間を短くすることができる。これは、本実施の形態に係る植物栽培装置及び植物栽培方法では、上述のように、従来の植物栽培装置及び植物栽培方法よりもナノバブル含有水中のナノバブルを低濃度とすることができ、また、供給されるナノバブル含有水を少量とすることが可能であること及び間欠散布が可能であるからである。特に、下方開放部によって形成される空間が閉空間である場合には、微細化したナノバブル含有水を空間内に長時間滞留させやすく、ナノバブル含有水中のナノバブルを更に低濃度とすることができ、また、供給されるナノバブル含有水を更に少量とすることが可能であること及び間欠散布の時間間隔を更に拡大することが可能である。
<実施の形態2>
実施の形態1においては、上方開放部113及び下方開放部114の双方を含む植物栽培装置100を例示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。下方開放部114を有さない植物栽培装置も本発明の一態様である。
図9は、本発明の実施の形態2に係る植物栽培装置の一構成例を示す図である。図9に示す植物栽培装置100Aは、植物体支持体110Aと、植物体支持体110Aにナノバブル含有水を供給可能なナノバブル含有水供給源120とを有する。植物体支持体110Aは、複数の通水孔111を含み、植物体を支持する植物体支持部112と、植物体支持体上部である上方開放部113とを有する。上方開放部113は、植物体支持部112の表面112f側に配されて上部113Uが開放された、ナノバブル含有水を保持可能な植物体支持体上部である。上方開放部113には、ナノバブル含有水をナノバブル含有水供給源120から供給可能である。
なお、図9に示す植物栽培装置100Aにおいても、実施の形態1と同様に、植物体支持体110Aは、植物体支持体110Aの設置面上に自立可能であることが好ましいが、これに限定されるものではない。植物体支持体110Aが、植物体支持体110Aの設置面上に自立可能である場合には、植物体支持体110Aを自立補助具のない簡素な構成とすることができる。
なお、図9に示す植物栽培装置100Aにおいても、実施の形態1と同様に、供給源面115は、液面及び固体面のいずれかであればよい。液面は、水面及び培養液面のいずれかであればよく、固体面は、土壌面及び培地面のいずれかであればよい。供給源面115の下には、供給源面115を含む供給源115sが存在する。供給源115sは、液体及び固体のいずれかであればよく、固体である場合には土壌及び培地のいずれかであればよく、液体である場合には水及び培養液のいずれかであればよい。なお、供給源115sである固体には、地面から採取後に調整を行っていない土壌である表土、地面から採取後に植物栽培に適した物理化学条件になるように調整を行った土壌である培養土、砂又はバーミキュライト等の粒子状鉱物、粒子状のサンゴ等の粒子状生物由来物質、及び寒天又はゼラチン等のゲル状物質を例示することができる。ただし、本実施の形態に係る植物栽培装置においても、供給源115sが培養液である場合、すなわち供給源面115が培養液面である場合にその効果が特に顕著であるといえる。
なお、図9に示す植物栽培装置100Aにおいても、実施の形態1と同様に、図3に示すナノバブル含有水供給源120を用いることができる。
なお、図9に示す植物栽培装置100Aにおいても、実施の形態1と同様に、図4に示すように、通水孔111が含む貫通孔1111には吸水体1112が配されている。吸水体1112には、実施の形態1と同様に、綿、フェルト、ガーゼ、布、コルク等の木材、スポンジ、ロックウール及びパーム繊維を例示することができるが、吸水体1112は、ナノバブル含有水を吸水可能であればこれらに限定されるものではない。ただし、実施の形態1と同様に、通水孔111に吸水体1112が配されていなくてもよい。この場合には、実施の形態1と同様に、吸水体1112に代えて植物体の固定を補助する部材が設けられていることが好ましい。
なお、図9に示す植物栽培装置100Aが有する植物体支持体110Aである栽培パネルも本発明の一態様である。すなわち、本発明の一態様である栽培パネルは、複数の通水孔111を含み、植物体を支持する植物体支持部112と、植物体支持部112の表面112f側に配されて上部113Uが開放された、ナノバブル含有水を保持可能な植物体支持体上部である上方開放部113とを有する。なお、本発明の一態様である栽培パネルの表面は、撥水性、抗菌性及び耐腐食性を有する。
次に、本実施の形態に係る植物栽培方法について説明する。本実施の形態に係る植物栽培方法は、通水孔111が設けられた植物体支持部112を有する植物体支持体110Aによる植物栽培方法である。なお、本実施の形態に係る植物栽培方法の説明については、実施の形態1における図5,6を援用する。
まず、通水孔111に植物体130を配置する。通水孔111への植物体130の配置は、供給源面115に植物体130の根部131をさらすように行われる。そして、植物体支持部112の表面112f側にナノバブル含有水を供給する。なお、根部131の下部は、供給源面115を含む供給源115s内に侵入していてもよい。このように、植物体支持部112の表面112f側のナノバブル含有水が通水孔111を介して植物体130の根部131及び茎部の一方又は双方に接触して供給されるため、ナノバブル含有水による植物の生育促進効果を発揮させ、又は従来よりも向上させることが可能となる。
なお、本実施の形態に係る植物栽培方法においても、実施の形態1と同様に、供給源面115は、液面及び固体面のいずれかであればよい。液面は、水面及び培養液面のいずれかであればよく、固体面は、土壌面及び培地面のいずれかであればよい。供給源面115の下には、供給源面115を含む供給源115sが存在する。供給源115sは、液体及び固体のいずれかであればよく、固体である場合には土壌及び培地のいずれかであればよく、液体である場合には水及び培養液のいずれかであればよい。ただし、本実施の形態に係る植物栽培方法においても、供給源115sが培養液である場合、すなわち供給源面115が培養液面である場合にその効果が特に顕著であるといえる。なお、図9においては、供給源面115は、植物体支持部112の裏面112rと接しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、供給源面115と植物体支持部112の裏面112rとの間に隙間が設けられていてもよい。
本実施の形態に係る植物栽培装置、栽培パネル及び植物栽培方法によれば、植物体にナノバブル含有水を直接供給することができる。そのため、ナノバブル含有水による植物の生育促進効果を発揮させ、又は従来よりも向上させることができる。更には、供給源面の下に存在する供給源面を含む供給源へのナノバブル含有水の混入又は浸入を防止し、又は抑制することができる。従って、本実施の形態に係る植物栽培装置、栽培パネル及び植物栽培方法によれば、生育環境、特に培養液等への影響を抑えつつ、ナノバブル含有水による植物の生育促進効果を発揮させ、又は従来よりも向上させることができる。
また、本実施の形態に係る植物栽培装置は、実施の形態1と同様に、従来の植物栽培装置よりも小型化することができる。また、本実施の形態に係る植物栽培装置及び植物栽培方法においては、実施の形態1と同様に、従来の植物栽培装置及び植物栽培方法よりもナノバブル発生装置の稼動時間を短くすることができる。
<実施の形態3>
実施の形態1,2においては、いずれも上方開放部113を有する植物栽培装置100,100Aを例示して説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。上方開放部113を有さない植物栽培装置も本発明の一態様である。
図10は、本発明の実施の形態3に係る植物栽培装置の一構成例を示す図である。図10に示す植物栽培装置100Bは、植物体支持体110Bと、植物体支持体110Bにナノバブル含有水を供給可能なナノバブル含有水供給源120と、ナノバブル含有水供給源120からのナノバブル含有水を微細化して供給可能なナノバブル含有水滴供給手段117とを有する。植物体支持体110Bは、植物体を支持する植物体支持部112Bと、植物体支持体下部である下方開放部114とを有する。下方開放部114は、植物体支持部112Bの裏面112Br側に配されて下部114Lが開放された植物体支持体下部である。なお、植物体支持部112Bは、図10に示すように、非通水孔111Nを有する。非通水孔111Nは、実施の形態1,2における通水孔111とは異なり、非貫通の形状である。非通水孔111Nの下部には植物体支持手段111Bが設けられており、植物体支持手段111Bは配された植物を支持可能である。非通水孔111Nの上部には空洞が存在し、配された植物の地上部分である葉茎部が、この空洞に収められる。植物体支持手段111Bには、図示しない把持手段が設けられることで植物体を支持することが可能であればよい。ここで、植物体支持部112Bは、植物体支持手段111Bに配された植物に光を供給可能な構成とする。例えば、植物体支持部112Bを透光性材料で形成し、又は非通水孔111Nの内部に発光源を設ける。ここで、透光性材料は、例えばガラス又はアクリルである。また、非通水孔111N及び植物体支持手段111Bは、植物体支持手段111Bに配される植物の種類、生育段階及び目的等を考慮して、その形状及び大きさ等を決定する。ただし、本実施の形態に係る植物栽培装置はこれに限定されず、植物体支持部112Bには、非通水孔111Nに代えて、実施の形態1,2における通水孔111と同様に、植物体支持部112Bの表面112Bf側に貫通した貫通孔が設けられていてもよい。
下方開放部114は、植物体支持部112Bの下方に配された植物体への供給源115sの表面である供給源面115と植物体支持部112Bの裏面112Brとの間に空間116を形成可能であり、下方開放部114の内部である空間116には、微細化されたナノバブル含有水を供給可能である。なお、本実施の形態においても、実施の形態1と同様に、空間116は閉空間であることが好ましい。
なお、図10に示す植物栽培装置100Bにおいても、実施の形態1,2と同様に、植物体支持体110Bは、植物体支持体110Bの設置面上に自立可能であることが好ましいが、これに限定されるものではない。植物体支持体110Bが、植物体支持体110Bの設置面上に自立可能である場合には、植物体支持体110Bを自立補助具のない簡素な構成とすることができる。
なお、図10に示す植物栽培装置100Bにおいても、実施の形態1,2と同様に、供給源面115は、液面及び固体面のいずれかであればよい。液面は、水面及び培養液面のいずれかであればよく、固体面は、土壌面及び培地面のいずれかであればよい。供給源面115の下には、供給源面115を含む供給源115sが存在する。供給源115sは、液体及び固体のいずれかであればよく、固体である場合には土壌及び培地のいずれかであればよく、液体である場合には水及び培養液のいずれかであればよい。なお、供給源115sである固体には、地面から採取後に調整を行っていない土壌である表土、地面から採取後に植物栽培に適した物理化学条件になるように調整を行った土壌である培養土、砂又はバーミキュライト等の粒子状鉱物、粒子状のサンゴ等の粒子状生物由来物質、及び寒天又はゼラチン等のゲル状物質を例示することができる。ただし、本実施の形態に係る植物栽培装置においても、供給源115sが培養液である場合、すなわち供給源面115が培養液面である場合にその効果が特に顕著であるといえる。
なお、図10に示す植物栽培装置100Bにおいても、実施の形態1,2と同様に、図3に示すナノバブル含有水供給源120を用いることができる。
なお、図10に示す植物栽培装置100Bにおける植物体支持手段111Bにおいても、実施の形態1,2における通水孔111と同様に、吸水体1112が配されている。吸水体1112には、実施の形態1,2と同様に、綿、フェルト、ガーゼ、布、コルク等の木材、スポンジ、ロックウール及びパーム繊維を例示することができるが、吸水体1112は、ナノバブル含有水を吸水可能であればこれらに限定されるものではない。ただし、実施の形態1,2と同様に、通水孔111に吸水体1112が配されていなくてもよい。この場合には、実施の形態1,2と同様に、吸水体1112に代えて植物体の固定を補助する部材が設けられていることが好ましい。なお、吸水体1112に代えて植物体の固定を補助する部材が設けられている場合には、上述の把持手段が設けられていなくてもよい。
なお、図10に示す植物栽培装置100Bが有する植物体支持体110Bである栽培パネルも本発明の一態様である。すなわち、本発明の一態様である栽培パネルは、植物体を支持する植物体支持部112Bと、植物体支持部112Bの裏面112Br側に配されて下部114Lが開放された植物体支持体下部である下方開放部114とを有し、下方開放部114は、下方開放部114の下方に配される供給源面115と植物体支持部112Bの裏面112Brとの間に空間116を形成可能な形状である。なお、本発明の一態様である栽培パネルの表面は、撥水性、抗菌性及び耐腐食性を有する。
次に、本実施の形態に係る植物栽培方法について説明する。本実施の形態に係る植物栽培方法は、植物体支持手段111Bが設けられた植物体支持部112Bを有する植物体支持体110Bによる植物栽培方法である。植物体支持体110Bの供給源面115と植物体支持部112Bの裏面112Brとの間には、空間116が形成されている。なお、本実施の形態に係る植物栽培方法の説明については、実施の形態1における図5,6を援用する。
まず、植物体支持部112Bの植物体支持手段111Bに植物体130を配置する。植物体支持手段111Bへの植物体130の配置は、空間116に少なくとも植物体130の根部131の上部をさらしつつ供給源面115に植物体130の根部131の下部をさらすように行われる。そして、空間116にナノバブル含有水を微細化して供給する。なお、根部131の下部は、供給源面115を含む供給源115s内に侵入していてもよい。このように、空間116のナノバブル含有水が植物体130の根部131及び茎部の一方又は双方に接触して供給されるため、ナノバブル含有水による植物の生育促進効果を発揮させ、又は従来よりも向上させることが可能となる。
なお、本実施の形態に係る植物栽培方法においても、実施の形態1,2と同様に、供給源面115は、液面及び固体面のいずれかであればよい。液面は、水面及び培養液面のいずれかであればよく、固体面は、土壌面及び培地面のいずれかであればよい。供給源面115の下には、供給源面115を含む供給源115sが存在する。供給源115sは、液体及び固体のいずれかであればよく、固体である場合には土壌及び培地のいずれかであればよく、液体である場合には水及び培養液のいずれかであればよい。ただし、本実施の形態に係る植物栽培方法においても、供給源115sが培養液である場合、すなわち供給源面115が培養液面である場合にその効果が特に顕著であるといえる。
本実施の形態に係る植物栽培装置、栽培パネル及び植物栽培方法によれば、植物体にナノバブル含有水を直接供給することができる。そのため、ナノバブル含有水による植物の生育促進効果を発揮させ、又は従来よりも向上させることができる。更には、供給源面の下に存在する供給源面を含む供給源へのナノバブル含有水の混入又は浸入を防止し、又は抑制することができる。従って、本実施の形態に係る植物栽培装置、栽培パネル及び植物栽培方法によれば、生育環境への影響を抑えつつ、ナノバブル含有水による植物の生育促進効果を発揮させ、又は従来よりも向上させることができる。
また、本実施の形態に係る植物栽培装置は、実施の形態1,2と同様に、従来の植物栽培装置よりも小型化することができる。また、本実施の形態に係る植物栽培装置及び植物栽培方法においては、実施の形態1,2と同様に、従来の植物栽培装置及び植物栽培方法よりもナノバブル発生装置の稼動時間を短くすることができる。
なお、実施の形態1,2においては、複数の通水孔を含む植物体支持部を例示して説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、植物体支持部の通水孔は、一つ又は複数である。
なお、実施の形態1,2に係る植物栽培装置及び栽培パネルにおける植物体支持体上部としては、上部が開放された上方開放部を示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、植物体支持体上部においては、上部が閉じられていてもよい。植物体支持体上部の上部が閉じられている場合には、例えば植物体支持体上部の側面に通気孔を設けることで植物体支持体上部の内部に形成される上部空間の通気を可能とすることが特に好ましい。
なお、実施の形態1,3に係る植物栽培装置及び栽培パネルにおける植物体支持体下部としては、下部が開放された下方開放部を示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、植物体支持体下部においては、下部が閉じられていてもよい。植物体支持体下部の下部が閉じられている場合には、植物体支持体下部の底に、供給源である液体及び固体のいずれかを配すればよい。
なお、実施の形態1,2及び3の各々において説明した各構成は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態内の他の構成と組み合わせてもよい。また、これらの各構成は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態とは異なる他の実施の形態内の構成と組み合わせてもよい。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の改変を行ってもよい。