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JP2018170379A - 半導体装置、太陽電池及び太陽電池の製造方法 - Google Patents

半導体装置、太陽電池及び太陽電池の製造方法 Download PDF

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Katsuto Tanahashi
克人 棚橋
正昭 森谷
Masaaki Moriya
正昭 森谷
康博 木田
Yasuhiro Kida
康博 木田
秀尚 高遠
Hidetaka Takato
秀尚 高遠
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Abstract

【課題】炭素を導入して負の固定電荷を持つようにした絶縁膜を有する半導体装置を提供する。【解決手段】珪素基板11の上面にイオン注入装置により21で示すように炭素22をイオン注入する。続いて、炭素イオン注入後の珪素基板11に対しウェット酸化を行い、珪素基板1の表面に炭素を含むウェット酸化膜23を形成する。これにより、炭素を含まないウェット酸化膜に比べて負の固定電荷密度が高いウェット酸化膜23による絶縁膜が珪素基板11の表面に形成される。ウェット酸化膜23は炭素の効果により負の固定電荷密度を有するため、良好なパッシベーション特性が得られる。【選択図】図2

Description

本発明は半導体装置、太陽電池及び太陽電池の製造方法に係り、特に珪素基板上に少なくとも絶縁膜が形成された半導体装置、及びその半導体装置の絶縁膜をパッシベーション膜として用いる太陽電池及びその太陽電池の製造方法に関する。
再生可能なエネルギーは、エネルギー資源が枯渇することなく繰り返し使用でき、発電時に地球温暖化の原因となる二酸化炭素を排出しないため、石油、石炭、天然ガスなどの化石燃料に代わるクリーンなエネルギーとして注目されている。再生可能なエネルギーの一つに太陽光があり、太陽電池を用いて太陽光を直接的に電力に変換する発電方式は太陽光発電と呼ばれている。太陽電池とは、光エネルギーを吸収して電気に変換する光電変換素子であり、珪素基板などの半導体基板上に形成されている。
上記の太陽電池には種々の種類があるが、例えば珪素基板の表面に珪素基板とは異なる導電型の拡散層が形成され、その上に絶縁膜及び反射防止膜が積層された構造の結晶シリコン太陽電池が知られている。このような太陽電池の高効率化には、上記の絶縁膜により不動態化(パッシベーション)し、珪素基板で発生したキャリアの再結合を抑制することが重要である。
拡張ショックレー・リード・ホール(Shockly-Read-Hall)モデルによれば、半導体と絶縁膜の界面のキャリア再結合速度Sは界面欠陥密度Ditと界面でのキャリア密度(電子密度をns、正孔密度をpsと呼ぶ)に依存する。再結合速度Sを小さくするためには、界面欠陥密度Ditを低くする、若しくは界面でのキャリア密度を高くする必要がある。代表的な絶縁膜(パッシベーション膜)である二酸化珪素を例に界面欠陥密度とキャリア密度について説明する。界面欠陥は主にダングリングボンドに起因するため、ダングリングボンドを終端することによって界面欠陥の密度は低減される。ダングリングボンドを終端する方法として、水素雰囲気中での熱処理が効果的であることが知られている。一方、電子密度ns及び正孔密度psを高めるための技術としては、界面付近のバンドを曲げて少数キャリアを界面から遠ざける技術が知られている。これは、電界効果パッシベーション効果と呼ばれている。絶縁膜において、拡散層との界面において固定電荷を導入することにより、この効果を導き出すことができる。
ボロンなどの3価のドーパントによって形成されたp型拡散層のパッシベーションには負の固定電荷が、リンなど5価のドーパントによって形成されたn型拡散層のパッシベーションには正の固定電荷が効果的であることが知られている。また、絶縁膜として二酸化珪素膜、窒化珪素膜、あるいは酸化アルミニウム膜がある。二酸化珪素膜は窒化珪素膜や酸化アルミニウム膜に比べて界面欠陥密度が低いという特徴がある。窒化珪素膜は、珪素と窒素との組成によって固定電荷の極性が正または負へ変化するという特徴がある。更に、酸化アルミニウム膜は高密度な負の固定電荷を有するという特徴がある(以上、非特許文献1及び2、特許文献1参照)。
特開2006−253520号公報
宮島晋介、"結晶シリコン太陽電池における界面不活性化膜"、Journal of Plasma Fusion Research、vol.85,No.12 (2009) 820-824 V.V.Afanas’ev et al.、"Positive charging of thermal SiO2/(100)Si interface by hydrogen annealing"、Applied Physics Letters 72(1) 79(1998)
しかしながら、絶縁膜として二酸化珪素膜を用いた場合は、界面欠陥密度が低いものの正の固定電荷を持ち、その固定電荷密度が窒化珪素膜に比べて低いことから、高効率な太陽電池セルを実現するために不可欠なp型拡散層上に形成される絶縁膜には適さない。
また、絶縁膜として窒化珪素膜を用いた場合は、窒化珪素膜は珪素と窒素の組成によって固定電荷の極性を正又は負へ変化させることができるが、珪素と窒素の組成によって屈折率も変化してしまうため、絶縁膜だけでなく反射防止膜としての機能も考慮した時、正の固定電荷に有効なn型のパッシベーションに限定されてしまう。そのため、この問題を解決するため、珪素と窒素の組成が異なる複数の窒化珪素膜の階層構造を絶縁膜として用いる提案が従来なされている(例えば、特開2006−128258号公報参照)。しかし、この絶縁膜は製造工程が複雑になるという課題がある。
一方、太陽電池セルについては高効率化のために様々なセル構造が提案されている。例えばバックコンタクトセルと呼ばれる裏面電極型太陽電池セルは、基板裏面上にp型領域とn型領域とを交互に複数設けると共に、p型領域及びn型領域に別々に電極を接続する構造とし、電極を基板裏面に集約し、基板表面の受光面に電極をなくし光を効率よく取り込む構造とすることで高効率を実現している。裏面電極型太陽電池セルは一例に過ぎない。太陽電池セルにおいては、界面欠陥密度が低く、固定電荷密度が制御できる絶縁膜(パッシベーション膜)の開発が望まれている。
本発明は以上の点に鑑みなされたもので、炭素を導入して負の固定電荷を持つようにした絶縁膜を有する半導体装置の製造方法、その絶縁膜を使用した太陽電池及びその太陽電池の製造方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明に係る半導体装置の製造方法は、珪素基板の表面に炭素をイオン注入して前記珪素基板に炭素を含有させるイオン注入工程と、前記炭素がイオン注入された前記珪素基板をウェット酸化することで、炭素を含有する前記珪素基板の表面にウェット酸化膜を絶縁膜として形成する工程と、を含むことを特徴とする。
また、上記の目的を達成するため、本発明に係る太陽電池の製造方法は、珪素基板のテクスチャ構造の表面に拡散層、パッシベーション膜及び表面電極が少なくとも積層された太陽電池の製造方法であって、前記珪素基板のテクスチャ構造の表面に拡散層を形成する拡散層形成工程と、前記拡散層の上方から炭素をイオン注入して前記拡散層の表面に炭素を含有した絶縁膜を前記パッシベーション膜として形成する絶縁膜形成工程と、を含むことを特徴とする。
また、上記の目的を達成するため、本発明に係る太陽電池は本発明の太陽電池の製造方法により製造されたことを特徴とする。
本発明によれば、炭素の効果により絶縁膜に負の固定電荷密度を持たせることができるため、良好なパッシベーション特性が得られる。
本発明に係る半導体装置の製造方法により製造された半導体装置の一例の断面図である。 本発明に係る半導体装置の製造方法の第1の実施形態の各製造工程の素子断面図である。 本発明に係る半導体装置の製造方法の第2の実施形態の各製造工程の素子断面図である。 本発明に係る半導体装置の製造方法の第3の実施形態の各製造工程の素子断面図である。 本発明に係る太陽電池の一実施形態の断面図である。 本発明に係る太陽電池の製造方法の一実施形態の工程説明用フローチャートである。 炭素をイオン注入した珪素基板をウェット酸化して形成した二酸化珪素膜の固定電荷の評価方法の説明用フローチャートである。 C−V測定結果を示す特性図である。
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係る半導体装置の製造方法により製造された半導体装置の一例の断面図を示す。同図において、半導体装置10は、珪素基板11の表面に炭素12のイオン注入により絶縁膜として二酸化珪素膜13が形成された構造である。ここで、二酸化珪素膜13を形成する珪素基板11の表面形状について説明する。一般に、太陽電池セルの受光面は光を効率良く基板内へ取り込むためにテクスチャと呼ばれているピラミッド構造(あるいは凹凸構造)の形状が形成されている。受光面側に拡散層を形成する場合は、テクスチャ表面にパッシベーション膜、すなわち二酸化珪素膜を形成することになる。
一方、裏面電極型のように裏面に拡散層を形成する場合は、特にテクスチャを形成する必要が無いため、平坦な表面にパッシベーション膜、すなわち二酸化珪素膜を形成することになる。図1では簡単のために珪素基板11の平坦な表面に二酸化珪素膜13が形成されているが、テクスチャ構造の場合も同様にイオン注入により導入された炭素12によって、低界面欠陥密度で固定電荷密度が負の固定電荷密度を持つように制御された二酸化珪素膜が形成される。
次に、本発明に係る半導体装置の製造方法の各実施形態について説明する。
図2は、本発明に係る半導体装置の製造方法の第1の実施形態の各製造工程の素子断面図を示す。まず、図2(a)に示す珪素基板11を用意し、同図(b)に示すように、珪素基板11の上面にイオン注入装置により21で示すように炭素22をイオン注入する。続いて、図2(c)に示すように、炭素イオン注入後の珪素基板11に対しウェット酸化を行い、珪素基板1の表面に炭素を含むウェット酸化膜23を形成する。これにより、炭素を含まないウェット酸化膜に比べて負の固定電荷密度が高いウェット酸化膜23による絶縁膜が珪素基板11の表面に形成される。ウェット酸化膜23は炭素の効果により負の固定電荷密度を有するため、良好なパッシベーション特性が得られる。
ここで、ウェット酸化について更に説明する。炭化珪素基板は主にパワーデバイスで用いられている。炭化珪素基板を用いた電界効果トランジスタにおいても、絶縁膜として二酸化珪素膜が用いられる。炭化珪素基板上に二酸化珪素膜を作製する方法として、ウェット酸化法がある。ウェット酸化によって作製された炭化珪素基板上の二酸化珪素膜は負の固定電荷を持ち、電界効果トランジスタの特性を悪化させるため、問題となっている(例えば文献1参照:R Palmieri et al.,”Trapping of majority carriers in SiO2/4H-SiC sirucctures”,JOURNAL OF PHYSICS D:APPLIED PHYSICS 42 (2009) 125301))。
また、炭化珪素が酸化されて二酸化珪素になるとき、過剰な炭素原子が二酸化珪素側に放出される。ウェット酸化で用いられる水蒸気に含まれる水素原子が珪素−炭素−酸素の結合のうち珪素と酸素の結合を切り、炭素と酸素とが反応する。更に、炭素と酸素が炭酸イオンを形成すると、負の電荷を持つ。珪素と炭素の組成比が1対1である炭化珪素基板をウェット酸化したときに形成される二酸化珪素膜の負の固定電荷は、水素原子に起因する炭酸イオンであることが文献2(Yasuhiro Ebihara et al.,“Intrinsic origin of negative fixed charge in wet oxidation for silicon carbide”,Applied Physics Letters 100 (2012) 212110)に開示されている。
そこで、上記の点に鑑み、本発明者は、炭素を含む珪素基板がウェット酸化されるとき、負の固定電荷をもつ炭酸イオンが形成されるとの着想に至り、炭素を含む珪素基板をウェット酸化することにより、負の固定電荷をもつ二酸化珪素膜を上記珪素基板に形成するという、これまでには例のない新規な本発明を創作した。
図3は、本発明に係る半導体装置の製造方法の第2の実施形態の各製造工程の素子断面図を示す。まず、図3(a)に示す珪素基板11の上面にイオン注入装置により21で示すように炭素22をイオン注入する。続いて、図3(b)に示すように、炭素イオン注入後の珪素基板11に対し酸化を行い、珪素基板1の表面に炭素を含む二酸化珪素膜25を形成する。これにより、炭素を含まない二酸化珪素膜に比べて負の固定電荷密度が高い二酸化珪素膜25による絶縁膜が珪素基板11の表面に形成される。パッシベーションの特性は二酸化珪素膜25と珪素基板11との界面の欠陥密度と固定電荷密度とに依存するが、酸化アルミニウム膜と比べて二酸化珪素膜25の界面欠陥は低密度であり、かつ、炭素の効果により二酸化珪素膜25が負の固定電荷密度を有するため、この実施形態で製造された半導体装置は良好なパッシベーション特性が得られる。
図4は、本発明に係る半導体装置の製造方法の第3の実施形態の各製造工程の素子断面図を示す。まず、図4(a)に示す珪素基板11の上面にイオン注入装置により21で示すように炭素22をイオン注入する。続いて、図4(b)に示すように、イオン注入後の珪素基板11に対しアニール処理をすることでイオン注入時のダメージを回復させる。そして、最後に図4(c)に示すように、素子に対して酸化処理を施す。これにより、低界面欠陥密度で固定電荷密度が負に制御された二酸化珪素膜27が絶縁膜として形成される。本実施形態の半導体装置も第1及び第2の実施形態の製造方法で製造された半同意装置と同様に二酸化珪素膜27が負の固定電荷密度を有するため、製造された半導体装置は良好なパッシベーション特性が得られる。
なお、図4(b)のアニール処理の目的は、イオン注入によるダメージ回復であるが、図4(c)の酸化処理によってイオン注入によるダメージが回復できる場合、アニール処理を省略することができる。
次に、本発明に係る太陽電池について説明する。図5は、本発明に係る太陽電池の一実施形態の断面図を示す。同図において、太陽電池セル100は、半導体基板である珪素基板101の表面に、拡散層102、絶縁膜(パッシベーション膜)103及び反射防止膜104が積層され、更に反射防止膜104上にある間隔で表面電極105が形成されると共に、珪素基板101の裏面に、BSF(Back Surface Field)層106及び裏面電極107が積層された構造である。かかる太陽電池セルの基本的な構造自体は知られているが、本実施形態の太陽電池セル100は、絶縁膜(パッシベーション膜)103が本発明に係る半導体装置の製造方法で製造された絶縁膜である点に独自の特徴がある。
拡散層102は珪素基板101と異なる導電型であり、珪素基板101とpn接合を形成する。絶縁膜(パッシベーション膜)103は、光入射時に珪素基板101内で発生したキャリアの再結合を抑止するために設けられており、珪素基板101と異なる導電型の絶縁膜である。反射防止膜104は、基板表面での太陽光の反射を抑制する。BSF106は、珪素基板101内で発生したキャリアの再結合を抑止するための高濃度拡散層である。
次に、本発明に係る太陽電池の製造方法の一実施形態について説明する。
図6は、本発明に係る太陽電池の製造方法の一実施形態の工程説明用フローチャートを示す。この実施形態の製造方法は、図5に示した結晶シリコン太陽電池を製造するものとする。まず、n型にドープされたn型の珪素基板101の受光面となる表面側にテクスチャ構造を形成する(ステップS1)。続いて、テクスチャ構造にp型の拡散層102を形成する(ステップS2)。続いて、珪素基板101の裏面にBSF106を形成する(ステップS3)。
次に、本実施形態の特徴である、炭素を含有する絶縁膜である二酸化珪素膜103を拡散層102の上に形成する(ステップS4)。すなわち、ステップS4ではまず深さ0.5〜1.0μm程度である拡散層102の上方から炭素をイオン注入する。イオン注入深さは10nmのオーダーであるので、拡散層102の極表層に炭素を含有する二酸化珪素膜103を形成する。その後、素子全体を熱アニール処理する。なお、ステップS4では図3に説明した方法のように、イオン注入により拡散層102の極表層に炭素を含有する二酸化珪素膜103を形成した後、素子全体を酸化処理してもよいし、図4に説明した方法のように、イオン注入により拡散層102の極表層に炭素を含有する二酸化珪素膜103を形成した後、素子全体をアニール処理した後、酸化処理してもよい。
ステップS4の処理に続いて、パッシベーション膜として機能する炭素を含有する二酸化珪素膜103の上に反射防止膜104を形成する(ステップS5)。続いて、反射防止膜104の上に焼成貫通により互いに平行に電極間距離毎に一定幅の複数の表面電極105を形成する(ステップS6)。そして、BSF106上に裏面電極107を被覆形成する(ステップS7)。なお、表面電極105は例えば銀(Ag)であり、裏面電極107は例えばアルミニウム(Al)である。このように、本実施形態の製造方法によれば、パッシベーション膜として機能する二酸化珪素膜(絶縁膜)103が炭素を含有するため、負の固定電荷密度を有し、良好なパッシベーション特性を有する。
次に、炭素をイオン注入した珪素基板をウェット酸化して形成した二酸化珪素膜の固定電荷の評価について、図7のフローチャートとともに説明する。まず、p型7Ω・cmの珪素基板を用意し(ステップS11)、熱酸化法を用いて厚さ30nmの二酸化珪素膜を上記珪素基板の表面に形成した(ステップS12)。続いて、珪素基板に形成された上記二酸化珪素膜の表面にイオン注入法を適用して二酸化珪素膜の上方から炭素を注入した(ステップS13)。このイオン注入条件は、加速エネルギー10keV、ドーズ量1×1015/cm3である。
続いて、素子全体をフッ化水素酸水溶液に浸漬して厚さ30nmの二酸化珪素膜を除去した(ステップS14)。イオン注入のモンテカルロシミュレーションであるTRIM(the Transport of Ions in Matter)によれば、この条件で炭素をイオン注入したときの平均投影飛程は34nmである。炭素イオン注入前に厚さ30nmの二酸化珪素膜を付けた理由は、平均投影飛程を考慮して、珪素基板表層の炭素濃度を最も高くするためである。その後、イオン注入時に使用した二酸化珪素膜が除去された炭素を含む珪素基板に対し、900℃でウェット酸化を行い表面に二酸化珪素膜を新たに形成した(ステップS15)。次に、ウェット酸化により表面に二酸化珪素膜が形成された炭素を含む珪素基板の表面と珪素基板の裏面のそれぞれに電極を形成し、金属酸化膜半導体(MOS)キャパシタを作成した(ステップS16)。このキャパシタは、炭素を含む珪素基板の表面に形成された絶縁膜である二酸化珪素膜が負の固定電荷をもつ本実施形態の半導体装置である。そして、このキャパシタのC−V測定を行った(ステップS17)。
図8は、C−V測定結果を示す特性図である。同図において、実線Iは図7のフローチャート中のステップS17で本実施形態の半導体装置に対して行ったC−V測定結果であるC−V曲線を示す。また、図8において、点線IIは炭素イオンを注入していない珪素基板の表面に二酸化珪素膜が形成された半導体装置のC−V測定結果を示すC−V曲線を示す。酸化膜(膜中及び界面)に固定電荷が存在するとき、C−V曲線は形状を変えずバイアス電圧方向にシフトする。このシフトは、酸化膜中あるいは界面それぞれの固定電荷量Cを酸化膜容量C0で除したときに導き出されるバイアス電圧だけシフトする。
図8に示すように、p型の炭素を含む珪素基板の表面に二酸化珪素膜が形成された本実施形態の半導体装置のC−V曲線Iは、炭素を含まない珪素基板の表面に二酸化珪素膜が形成された半導体装置のC−V曲線IIに比べ、明らかにプラス電圧側にシフトしている。このことは、イオン注入された炭素を含む珪素基板の表面の二酸化珪素膜に負の固定電荷が形成されたことを意味するものである。
なお、図5に示した断面構造の太陽電池セル100及び図6に示した製造方法のフローチャートは一実施形態であって、本発明はこれに限定されるものではなく、その他種々の形式の太陽電池のパッシベーション機能を備える絶縁膜に適用できるものである。
10 半導体装置
11、101 珪素基板
12 炭素
13、25、27 二酸化珪素膜
21 イオン注入
22 炭素
23 ウェット酸化膜
100 太陽電池セル
102 拡散層
103 絶縁膜(二酸化珪素膜;パッシベーション膜)
104 反射防止膜
105 表面電極
106 BSF
107 裏面電極

Claims (8)

  1. 珪素基板の表面に炭素をイオン注入して前記珪素基板に炭素を含有させるイオン注入工程と、
    前記炭素がイオン注入された前記珪素基板をウェット酸化することで、炭素を含有する前記珪素基板の表面にウェット酸化膜を絶縁膜として形成する工程と、
    を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 珪素基板の表面に炭素をイオン注入して前記珪素基板に炭素を含有させるイオン注入工程と、
    前記炭素がイオン注入された前記珪素基板をアニール処理後に酸化、又はアニール処理することなく酸化することで、炭素を含有する前記珪素基板の表面に二酸化珪素膜を絶縁膜として形成する工程と、
    を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  3. 珪素基板のテクスチャ構造の表面に拡散層、パッシベーション膜及び表面電極が少なくとも積層された太陽電池の製造方法であって、
    前記珪素基板のテクスチャ構造の表面に拡散層を形成する拡散層形成工程と、
    前記拡散層の上方から炭素をイオン注入して前記拡散層の表面に炭素を含有した絶縁膜を前記パッシベーション膜として形成する絶縁膜形成工程と、
    を含むことを特徴とする太陽電池の製造方法。
  4. 前記絶縁膜形成工程は、
    前記拡散層の上方から炭素をイオン注入して前記拡散層の表面に炭素を含有した二酸化珪素膜を形成するイオン注入工程と、
    前記二酸化珪素膜及び前記拡散層を含む素子をウェット酸化することで、前記拡散層の表面に炭素を含有したウェット酸化膜を前記絶縁膜として形成する工程とを含むことを特徴とする請求項3記載の太陽電池の製造方法。
  5. 前記絶縁膜形成工程は、
    前記拡散層の上方から炭素をイオン注入して前記拡散層の表面に炭素を含有した二酸化珪素膜を形成するイオン注入工程と、
    前記二酸化珪素膜及び前記拡散層を含む素子をアニール処理後に酸化、又はアニール処理することなく酸化することで、前記拡散層の表面に炭素を含有した酸化膜を前記絶縁膜として形成する工程とを含むことを特徴とする請求項3記載の太陽電池の製造方法。
  6. 請求項3乃至4のうちいずれか一項記載の太陽電池の製造方法により製造された前記絶縁膜をパッシベーション膜として有することを特徴とする太陽電池。
  7. 珪素基板の表面に酸化膜を形成する酸化膜形成工程と、
    前記酸化膜の上方から前記珪素基板に対して炭素をイオン注入して前記珪素基板に炭素を含有させるイオン注入工程と、
    前記酸化膜を除去する除去工程と、
    前記酸化膜が除去された前記珪素基板をウェット酸化することで、炭素を含有する前記珪素基板の表面に新たな二酸化珪素膜を絶縁膜として形成する工程と、
    を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  8. 前記酸化膜形成工程は、前記イオン注入工程により前記炭素をイオン注入したときの平均投影飛程よりも小なる値の厚さの前記酸化膜を形成することを特徴とする請求項7記載の半導体装置の製造方法。
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