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JP2018168719A - 内燃機関 - Google Patents

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JP2018168719A
JP2018168719A JP2017065377A JP2017065377A JP2018168719A JP 2018168719 A JP2018168719 A JP 2018168719A JP 2017065377 A JP2017065377 A JP 2017065377A JP 2017065377 A JP2017065377 A JP 2017065377A JP 2018168719 A JP2018168719 A JP 2018168719A
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征治 山本
Seiji Yamamoto
征治 山本
英人 稲垣
Hideto Inagaki
英人 稲垣
宮川 浩
Hiroshi Miyagawa
浩 宮川
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Toyota Central R&D Labs Inc
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Toyota Central R&D Labs Inc
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Abstract

【課題】吸気工程の吸気弁の早閉じによるアトキンソンサイクル運転を行う場合において、吸気弁の急峻な開閉動作を抑えることが可能な内燃機関を提供する。【解決手段】吸気通路を開閉する吸気弁、第1排気通路を開閉する第1排気弁、第2排気通路を開閉する第2排気弁を開閉駆動させる弁開閉部を備え、前記弁開閉部は、排気工程において前記第1排気弁を開いて、前記燃焼室の排気を前記第1排気通路に排出し、吸気工程において前記吸気弁を開いて、前記吸気通路から前記燃焼室に混合気を供給し吸気下死点前に吸気弁を閉じ、圧縮行程において前記第2排気弁を開いて、前記燃焼室の混合気の一部を前記第2排気通路に排出するように、各弁を開閉駆動させる第1バルブタイミングを有し、前記第1バルブタイミングにより前記第2排気通路を流れる混合気は、前記吸気通路に戻ることを特徴とする内燃機関。【選択図】図3

Description

本発明は、内燃機関の技術に関する。
従来、吸気工程における吸気弁の閉じる時期を吸気下死点より前に閉じることにより(吸気弁の早閉じにより)、内燃機関の燃焼室の実膨張比に比較して実圧縮比を低下させるアトキンソンサイクル運転が公知である。このようなアトキンソンサイクル運転によれば、圧縮工程における燃焼室内の温度がそれほど高まることがないため、ノッキングの発生を抑制することができる。
アトキンソンサイクル運転を行ってノッキングの発生を抑制するものではないが、例えば、特許文献1には、燃焼室に夫々独立して接続され、混合気を燃焼室に供給する吸気通路、燃焼室の排気を排出する排気通路、燃焼室の排気を吸気通路に再循環させる再循環通路、吸気通路を開閉する吸気弁、排気通路を開閉する第1排気弁、及び再循環通路を開閉する第2排気弁を備え、吸気弁と第2排気弁の開閉時期の一部がオーバーラップしているときに、排気を燃焼室から再循環通路を介して吸気通路に戻す内燃機関が開示されている。
特開2015−209798号公報
ところで、従来の内燃機関において吸気工程の吸気弁の早閉じによるアトキンソンサイクル運転を行う場合、燃焼室の実圧縮比を低減してノッキングの発生を抑制するために、通常運転よりも非常に短い時間で、且つ同量の混合気を燃焼室に供給する必要がある。すなわち、通常運転より吸気弁の開閉期間を極端に短くし、且つバルブリフト量を同等程度とするような吸気弁の急峻な開閉動作が必要となる。このような吸気弁の急峻な開閉動作を行う場合、燃焼室に供給する混合気の供給圧力を非常に高く設定する必要が生じたり、燃焼室のポンプ損失が増加したりする場合がある。
そこで、本発明では、吸気工程の吸気弁の早閉じによるアトキンソンサイクル運転を行う場合において、吸気弁の急峻な開閉動作を抑えることが可能な内燃機関を提供することを目的とする。
本発明は、空気及び燃料を含む混合気を燃焼する燃焼室に夫々独立して接続される吸気通路、第1排気通路及び第2排気通路と、前記吸気通路を開閉する吸気弁、前記第1排気通路を開閉する第1排気弁、前記第2排気通路を開閉する第2排気弁と、前記吸気弁、前記第1排気弁、及び前記第2排気弁を開閉駆動させる弁開閉部と、を備え、前記弁開閉部は、排気工程において前記第1排気弁を開いて、前記燃焼室の排気を前記第1排気通路に排出し、吸気工程において前記吸気弁を開いて、前記吸気通路から前記燃焼室に混合気を供給し吸気下死点前に吸気弁を閉じ、圧縮行程において前記第2排気弁を開いて、前記燃焼室の混合気の一部を前記第2排気通路に排出するように、各弁を開閉駆動させる第1バルブタイミングを有し、前記第1バルブタイミングにより前記第2排気通路を流れる混合気は、前記吸気通路に戻ることを特徴とする内燃機関。
また、前記内燃機関において、前記弁開閉部は、内燃機関の負荷の低下に伴い、前記吸気弁の開閉時期を遅角すること、前記第2排気弁の開閉時期を進角すること、前記吸気弁の作用角を増加すること、及び前記第2排気弁の作用角を低減することのうち少なくともいずれか1つを行うことが好ましい。
また、前記内燃機関において、前記燃焼室に接続される第2吸気通路を備え、前記第2排気弁は、前記第2排気通路及び前記第2吸気通路を開閉し、前記弁開閉部は、排気工程において前記第1排気弁を開いて、前記燃焼室の排気を前記第1排気通路に排出し、吸気工程において前記吸気弁及び前記第2排気弁を開いて、前記吸気通路及び前記第2吸気通路から前記燃焼室に混合気を供給するように、各弁を開閉駆動させる第2バルブタイミングを有し、予め定められた高負荷領域では、前記第1バルブタイミングを行い、前記高負荷領域以外では前記第2バルブタイミングを行うことが好ましい。
また、前記内燃機関において 前記燃焼室に接続される第2吸気通路と、前記第2吸気通路を開閉する第2吸気弁と、を備え、前記弁開閉部は、排気工程において前記第1排気弁を開いて、前記燃焼室の排気を前記第1排気通路に排出し、吸気工程において前記吸気弁及び前記第2吸気弁を開いて、前記吸気通路及び前記第2吸気通路から前記燃焼室に混合気を供給するように、各弁を開閉駆動させる第3バルブタイミングを有し、予め定められた高負荷領域では、前記第1バルブタイミングを行い、前記高負荷領域以外では前記第3バルブタイミングを行うことが好ましい。
また、前記内燃機関において、前記燃焼室内に燃料を直接噴射する直噴型燃料インジェクタを有し、前記第1バルブタイミングにおける前記第2排気弁の閉弁時期は、前記直噴型燃料インジェクタによる燃料噴射前であることが好ましい。
本発明によれば、吸気工程の吸気弁の早閉じによるアトキンソンサイクル運転を行う場合において、吸気弁の急峻な開閉動作を抑えることが可能となる。
本実施形態に係る内燃機関の一例を示す概略構成図である。 気筒、吸気系及び排気系の概略構成を示す一部模式断面図である。 本実施形態の内燃機関における第1バルブタイミングを示す図である。 従来の内燃機関におけるアトキンソンサイクル運転のバルブタイミングを示す図である。 内燃機関の負荷の低下に伴い、吸気弁や第2排気弁の開閉時期又は作用角を調整した第1バルブタイミングを示す図である。 本実施形態に係る内燃機関の他の一例を示す概略構成図である。 本実施形態の内燃機関における第2バルブタイミングを示す図である。 本実施形態に係る内燃機関の他の一例を示す概略構成図である。 本実施形態の内燃機関における第3バルブタイミングを示す図である。
図1は、本実施形態に係る内燃機関の一例を示す概略構成図である。図1に示す内燃機関100は、例えば、自動車等に搭載される。図1に示す内燃機関100は、気筒10、吸気通路12、第1排気通路14、第2排気通路16、排気還流通路18、吸気弁20、第1排気弁22、第2排気弁24、過給器28、インタークーラー30、EGRクーラー32、燃料インジェクタ34、スロットルバルブ36a,36b、排気触媒38、ECU42、不図示の弁開閉部を備える。図1に示す気筒10は1つであるが、複数でもよい。過給器28は、コンプレッサ44、タービン46を備える。なお、図1に示す内燃機関100は、火花点火を行うプラグを備えるが、その図示を省略している。
吸気通路12及び第1排気通路14は、それぞれ気筒10に接続されている。また、第2排気通路16の一端は、気筒10に接続され、他端はコンプレッサ44より上流の吸気通路12に接続されている。また、排気還流通路18の一端は、第1排気通路14に接続され、他端は、スロットルバルブ36aより下流の吸気通路12に接続されている。
過給器28のコンプレッサ44は吸気通路12に設置され、過給器28のタービン46は第1排気通路14に設置されている。過給器28のタービン46及びコンプレッサ44は、回転軸48の同軸上に配置されており、回転軸48を介して一体的に構成されている。過給器28は、第1排気通路14を流れる排気のエネルギを利用してタービン46を回転させ、そのタービン46の回転力でコンプレッサ44を駆動して、吸気通路12を流れる空気を加圧する。
インタークーラー30は、過給器28のコンプレッサ44より下流の吸気通路12に設けられている。インタークーラー30により、例えば吸気通路12を流れる空気が冷却水と熱交換され、冷却される。
燃料インジェクタ34は、インタークーラー30より下流の吸気通路12に設けられている。燃料インジェクタ34により、吸気通路12を流れる空気に燃料が噴射される。
スロットルバルブ36aは、燃料インジェクタ34より下流の吸気通路12に設置されている。スロットルバルブ36aにより、吸気通路12を流れる混合気の流量が調整される。
排気触媒38は、過給器28のタービン46より下流の第1排気通路14に設けられている。排気触媒38は、例えば、三元触媒や酸化触媒等であり、第1排気通路14を流れる排気を浄化するものである。
EGRクーラー32は、排気還流通路18に設けられている。EGRクーラー32により、例えば、吸気通路12に還流する排気(EGRガス)が冷却水と熱交換され、冷却される。スロットルバルブ36bは、EGRクーラー32より下流の排気還流通路18に設置されている。スロットルバルブ36bにより、排気還流通路18を流れる排気(EGRガス)の流量が調整される。
本実施形態の吸気系(吸気通路12、吸気弁20)及び排気系(第1排気通路14、第2排気通路16、第1排気弁22、第2排気弁24)の具体的構成について説明する。
図2は、気筒、吸気系及び排気系の概略構成を示す一部模式断面図である。気筒10内には、ピストン50が配置され、ピストン50の上面及び気筒10の内周壁からなる燃焼室52が形成されている。気筒10内のピストン50は、不図示であるが、クランク機構を介してクランク軸に接続されている。クランク軸の近傍には、不図示であるが、クランク角度、内燃機関の回転数を検出するクランク角センサ、トルクを検出するトルクセンサ、ノッキングを検出するノッキングセンサ等が設けられている。
吸気通路12、第1排気通路14及び第2排気通路16は燃焼室52の上部に夫々独立して接続されている。吸気通路12には吸気弁20が設置され、吸気通路12は吸気弁20によって開閉される。第1排気通路14には第1排気弁22が設置され、第1排気通路14は第1排気弁22によって開閉される。第2排気通路16には第2排気弁24が設置され、第2排気通路16は第2排気弁24により開閉される。
弁開閉部は、吸気弁20、第1排気弁22及び第2排気弁24をそれぞれ独立して開閉駆動するように構成され、例えば、カム軸と、複数のカム、可変バルブ機構等により構成される公知の構造である(例えば、特開2010−13940号公報参照)。具体的には、カム軸は、タイミングベルトを介してクランク軸から駆動力が伝達され、回転する。複数のカムは、カム軸の外周に形成され、カム軸の回転に伴い吸気弁20、第1排気弁22及び第2排気弁24を開閉駆動させる。可変バルブ機構は、例えばカム軸に設けられたカム、またはカムのプロファイルなどを変更することにより、各弁の開閉時期、リフト量及び作用角等を変更する。
弁開閉部は、排気工程において第1排気弁22を開いて、燃焼室52の排気を第1排気通路14に排出し、吸気工程において吸気弁20を開いて、吸気通路12から燃焼室52に混合気を供給し吸気下死点前に吸気弁20を閉じ、圧縮行程において第2排気弁24を開いて、燃焼室52の混合気の一部を第2排気通路16に排出するように、各弁を開閉駆動させる第1バルブタイミングを有する。ここで、上記吸気下死点とは、吸気工程においてピストン50が下死点に達したクランク角を指す。なお、吸気上死点とは、吸気工程においてピストン50が上死点に達したクランク角を指し、排気上死点とは、排気工程においてピストン50が上死点に達したクランク角を指し、排気下死点とは、排気工程においてピストン50が下死点に達したクランク角を指す。第1バルブタイミングの具体例については後述する。
ECU42は、CPU、RAM、ROM、A/D変換素子、D/A変換素子等をバスで相互に接続して構成された周知のマイクロコンピュータである。図1に示すように、ECU42は、燃料インジェクタ34、スロットルバルブ36a,36b、不図示の点火プラグと電気的に接続されている。ECU42は、クランク角センサからの内燃機関の回転数、トルクセンサからの内燃機関のトルク、ノッキングセンサからのノッキング強度等の制御情報(データ)を取得し、その制御情報等に基づいて、燃料インジェクタ34、スロットルバルブ36a,36b、点火プラグを駆動制御し、燃料噴射量、混合気流量、排気流量、点火時期等を調整する。また、ECU42は、弁開閉部と電気的に接続され、弁開閉部の駆動を制御する。
次に、内燃機関100の動作について説明する。
通常運転では、気筒10の燃焼室52内で燃焼した排気の一部は、第1排気弁22を介して第1排気通路14を流れ、過給器28のタービン46を回転駆動させた後、排気触媒38で処理されて系外に排出される。タービン46の回転駆動により、過給器28のコンプレッサ44が回転駆動され、吸気通路12を通る空気が加圧される。加圧された空気はインタークーラー30によって冷却された後、燃料インジェクタ34から所定量の燃料が噴射される。また、吸気通路12には、気筒10から排出された排気の一部が排気還流通路18を通り、EGRクーラー32によって冷却された後、吸気通路12に供給される。吸気通路12を流れる混合気(空気と燃料)の流量、排気還流通路18を通る排気の流量はスロットルバルブ36a,36bにより調整される。吸気通路12を流れる混合気(空気、燃料、排気の混合気)は吸気弁20を介して気筒10内の燃焼室52に供給される。燃焼室52内の混合気は、点火プラグによって点火され、混合気の燃焼によって生じた圧力によってピストン50が駆動される。燃焼室52内で燃焼した混合気は、排気として第1排気弁22を介して第1排気通路14に排出される。
例えば、内燃機関100の負荷が上昇し、ノッキングが発生する場合には、吸気工程における吸気弁20の早閉じによるアトキンソンサイクル運転を行うことが好ましい。この場合、弁開閉部は第1バルブタイミングで吸気弁20、第1排気弁22及び第2排気弁24を開閉駆動させる。具体的には、ECU42がトルクセンサやノッキングセンサから、内燃機関100のトルク(負荷)データやノッキング強度データを取得し、これらの値が予め設定された閾値以上である場合には、ECU42から弁開閉部に制御信号が送信され、弁開閉部は、第1バルブタイミングで各弁を開閉駆動させる。
図3は、本実施形態の内燃機関における第1バルブタイミングを示す図である。図において、縦軸はバルブリフト量を示し、横軸はピストン50のクランク角を示している。なお、図3の各弁の開閉時期は一例であってこれに制限されるものではない。
燃焼室52における燃焼後、排気工程において、排気下死点付近(クランク角180°付近)において第1排気弁22を開き、ピストン50が上昇し、排気上死点付近(クランク角360°付近)で第1排気弁22を閉じる。第1排気弁22が開いており、ピストン50が上昇している間に、燃焼室52内の排気が第1排気通路14から排出される。
吸気工程において、吸気上死点付近(クランク角360°付近)で、吸気弁20を開き、ピストン50が下降し、吸気下死点より手前(クランク角540°より手前)で吸気弁20を閉じる(図3の実線を参照)。吸気弁20が開くことで、吸気通路12から混合気(燃料、空気及び排気)が燃焼室52内に供給される。また、ノッキングの発生を抑制するため、吸気弁20を吸気下死点より手前で閉じる早閉じを行い、燃焼室52内の実圧縮比の低減を図っている。なお、通常運転では、例えば、吸気工程において、吸気上死点付近で吸気弁20を開き、吸気下死点で吸気弁20を閉じる(図3の破線を参照)。
ピストン50が上昇し、燃焼室52内の混合気が圧縮される圧縮行程において、第2排気弁24を開閉し、燃焼室52内の混合気の一部を第2排気通路16に排気する。第2排気通路16を流れる混合気は、吸気通路12に戻されるので、燃料ロスは抑えられる。また、ノッキングを防止する点で、混合気をインタークーラー30より上流側の吸気通路12に戻し、混合気を冷却することが好ましい。
このように、本実施形態では、圧縮行程において第2排気弁24を開き、燃焼室52の混合気の一部を排気しているため、吸気工程において燃焼室52に供給する混合気量を多くしても、燃焼室52内の実圧縮比の低減は担保され、ノッキングの発生が抑制される。すなわち、吸気工程においては、吸気弁20の開閉期間(弁が開いてから閉じるまでの時間)を通常運転の場合よりも極端に短くする必要はない。また、吸気弁20の開閉期間をある程度長くすることができるため、バルブリフト量も低減することができる。したがって、吸気工程の吸気弁20の早閉じによるアトキンソンサイクル運転を行う場合、上記のような第1バルブタイミングで各弁を開閉駆動させることで、吸気弁20の急峻な開閉動作が抑えられる。
図4は、従来の内燃機関におけるアトキンソンサイクル運転のバルブタイミングを示す図である。従来の内燃機関においてアトキンソンサイクル運転を行う場合には、本実施形態のように圧縮行程において燃焼室の混合気の一部を排気しないため、図4の実線で示す吸気弁の開閉期間は、負荷の増加に伴い、図4の破線で示す通常運転の場合よりも極端に短い時間とする必要がる。そして、吸気弁の短い開閉時期の間に、通常運転と同量の混合気を燃焼室に供給するために、通常運転と同等程度のバルブリフト量とする必要がある。したがって、従来の内燃機関は、本実施形態の内燃機関と比べて、吸気工程の吸気弁の早閉じによるアトキンソンサイクル運転を行う場合、吸気弁の急峻な開閉動作が必要となる。
吸気弁の急峻な開閉動作は、燃焼室に供給する混合気の供給圧力(例えば、過給器の過給圧)を非常に高く設定する必要が生じたり、燃焼室のポンプ損失が増加したりする場合がある。しかし、本実施形態は、吸気弁の急峻な開閉動作が抑えられるため、従来の内燃機関と比べて、混合気の供給圧力や燃焼室のポンプ損失の低減を図ることが可能となる。
本実施形態では、アトキンソンサイクル運転を第1バルブタイミングで行う場合の吸気弁20の開閉期間は、例えば、通常運転における吸気弁20の開閉期間に対して20%〜30%程度低減させるだけでよく、吸気弁20のバルブリフト量は、例えば、通常運転における吸気弁20のバルブリフト量に対して20%〜30%低減させることができる。なお、従来の内燃機関では、アトキンソンサイクル運転における吸気弁の開閉期間は、例えば、通常運転における吸気弁の開閉期間に対して50%以上低減させ、吸気弁のバルブリフト量は、例えば、通常運転における吸気弁のバルブリフト量と同程度とする必要がある。
図5は、内燃機関の負荷の低下に伴い、吸気弁や第2排気弁の開閉時期又は作用角を調整した第1バルブタイミングを示す図である。ここで、作用角とは、各弁のリフト量を時間で積分した値である開口時間面積を指す。すなわち、以下で述べる作用角の増加とは、リフト量や開閉期間を増加することを意味し、作用角の低減とは、リフト量や開閉期間を低減することを意味する。また、以下で述べる開閉時期の進角とは、作用角を変更せず、弁の開閉時期を早くすることを意味し、開閉時期の遅角とは、作用角を変更せず、弁の開閉時期を遅くすることを意味する。
例えば、ECU42がトルクセンサから、内燃機関100のトルク(負荷)データを取得し、これらの値が予め設定された閾値以下となった場合には、ECU42から弁開閉部に制御信号が送信され、弁開閉部は、吸気弁20や第2排気弁24の開閉時期又は作用角を以下のように変更する。例えば、図5(A)に示すように、吸気弁20の開閉時期を遅角させる。すなわち、吸気弁20の開閉時期を吸気下死点側(クランク角540°側)にシフトさせる。但し、第1バルブタイミング(アトキンソンサイクル運転)であるので、吸気弁20は吸気下死点より前に閉じられる。また、例えば、図5(B)に示すように、第2排気弁24の開閉時期を進角させる。すなわち、第2排気弁24の開閉時期を吸気下死点側(クランク角540°側)にシフトさせる。また、例えば、図5(C)に示すように、吸気弁20の作用角を増加させる。図5(C)では、吸気弁20の開閉期間及びリフト量の両方を増加させているが、いずれか一方で良い。また、例えば、図5(D)に示すように、第2排気弁24の作用角を低減させる。図5(D)では、第2排気弁24の開閉期間及びリフト量の両方を低減させているが、いずれか一方で良い。上記のような吸気弁20及び第2排気弁24の開閉時期又は作用角の調整により、燃焼室52のポンプ損失や過給器28による混合気の過給圧をより低減することができる。なお、上記のような吸気弁20及び第2排気弁24の開閉時期又は作用角の調整により内燃機関の実圧縮比の低減率は緩和されるが、内燃機関の負荷が低下しノッキングの発生率も低下しているため、ノッキングへの影響は少ない。
吸気弁20及び第2排気弁24の開閉時期又は作用角の調整は、上記のように予め設定した閾値を基準に行う場合に限定されず、内燃機関100の負荷の低下に伴い、段階的又は連続的に行ってもよい。また、内燃機関100の負荷は、トルクセンサにより検出されたトルクデータを用いているが、内燃機関100の負荷の増減を判断できるデータであればよく、例えば、ノッキングセンサにより検出されたノッキング強度データを用いてもよい。
図6は、本実施形態に係る内燃機関の他の一例を示す概略構成図である。図6に示す内燃機関200において、図1に示す内燃機関100と同様の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。図6に示す内燃機関200は、第2吸気通路54を備える。第2吸気通路54の一端は、インタークーラー30より下流側でスロットルバルブ36aより上流側の吸気通路12に接続されている。第2吸気通路54の他端は、第2排気通路16に合流して1つの配管を成し、気筒10の燃焼室52に接続されている。第2排気弁24は上記配管に設けられており、第2排気弁24により第2吸気通路54及び第2排気通路16が開閉される。
弁開閉部は、前述の第1バルブタイミングと、排気工程において第1排気弁22を開いて、燃焼室52の排気を第1排気通路14に排出し、吸気工程において吸気弁20及び第2排気弁24を開いて、吸気通路12及び第2吸気通路54から燃焼室52に混合気を供給するように、各弁を開閉駆動する第2バルブタイミングと、を有する。
弁開閉部は、予め設定された高負荷領域では、第1バルブタイミングで、各弁を開閉駆動し、予め設定された高負荷領域以外では、第2バルブタイミングで、各弁を開閉駆動する。ここで、高負荷領域とは、例えば、トルクセンサから検出されたトルクデータが閾値以上となる内燃機関の運転状態、或いはノッキングセンサから検出されたノッキング強度データが閾値以上となる内燃機関の運転状態である。
<第1バルブタイミングによる各弁の開閉駆動>
ECU42がトルクセンサやノッキングセンサから、内燃機関100のトルクデータ又はノッキング強度データを取得し、これらの値が予め設定された閾値以上である場合には、ECU42から弁開閉部に制御信号が送信され、弁開閉部は、第1バルブタイミングで各弁を開閉駆動させる。第1バルブタイミングによる各弁の開閉駆動は前述した通りであり、その説明を省略する(図3参照)。なお、第1バルブタイミングでは、圧縮行程中に第2排気弁24を開閉することで、第2排気通路16に排気された混合気の一部が、第2排気通路16に連通する第2吸気通路54側に漏れたり、第2吸気通路54を流れる混合気が燃焼室52内に流入したりする場合があるため、第2吸気通路54にバルブを設置して、第1バルブタイミング中は第2吸気通路54に設置したバルブを閉じておくことが望ましい。
<第2バルブタイミングによる各弁の開閉駆動>
ECU42がトルクセンサやノッキングセンサから、内燃機関100のトルクデータ又はノッキング強度データを取得し、これらの値が予め設定された閾値未満である場合には、ECU42から弁開閉部に制御信号が送信され、弁開閉部は、第2バルブタイミングで各弁を開閉駆動させる。
図7は、本実施形態の内燃機関における第2バルブタイミングを示す図である。図において、縦軸はバルブリフト量を示し、横軸はピストン50のクランク角を示している。なお、図7の各弁の開閉時期は一例であってこれに制限されるものではない。
燃焼室52における燃焼後、排気工程において、排気下死点付近(クランク角180°付近)で第1排気弁22を開き、ピストン50が上昇し、排気上死点付近(クランク角360°付近)で第1排気弁22を閉じる。第1排気弁22が開いており、ピストン50が上昇している間に、燃焼室52内の排気が第1排気通路14から排出される。
吸気工程において、吸気上死点付近(クランク角360°付近)で、吸気弁20を開き、その後第2排気弁24を開き、吸気下死点(クランク角540°付近)で吸気弁20を閉じ、吸気下死点から所定時間経過後に第2排気弁24を閉じる。吸気弁20及び第2排気弁24を開くことで、吸気通路12及び第2吸気通路54から混合気が燃焼室52内に供給される。なお、第2バルブタイミングでは、第2吸気通路54を流れる混合気の一部が第2吸気通路54に連通する第2排気通路16側に漏れる場合があるため、第2排気通路16にバルブを設置して、第2バルブタイミング中は第2排気通路16に設置したバルブを閉じておくことが望ましい。
このように、吸気通路12及び第2吸気通路54の2つから混合気を燃焼室52に供給することで、各通路から供給される混合気量を調整することが可能となり、内燃機関200の熱効率を向上させることができる。特に、図で示すように、吸気弁20を開いて吸気通路12から混合気を供給した後に、第2排気弁24を開いて第2吸気通路54から混合気を供給することが好ましい。
図8は、本実施形態に係る内燃機関の他の一例を示す概略構成図である。図8に示す内燃機関300において、図1に示す内燃機関100と同様の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。図8に示す内燃機関300は、第2吸気通路54及び第2吸気弁56を備える。第2吸気通路54の一端は、インタークーラー30より下流側でスロットルバルブ36aより上流側の吸気通路12に接続されている。第2吸気通路54の他端は、気筒10の燃焼室52に接続されている。第2吸気通路54には、第2吸気弁56が設置され、第2吸気弁56により第2吸気通路54が開閉される。
弁開閉部は、前述の第1バルブタイミングと、排気工程において第1排気弁22を開いて、燃焼室52の排気を第1排気通路14に排出し、吸気工程において吸気弁20及び第2吸気弁56を開いて、吸気通路12及び第2吸気通路54から燃焼室52に混合気を供給するように、各弁を開閉駆動させる第3バルブタイミングと、を有する。弁開閉部は、予め設定された高負荷領域では、第1バルブタイミングで、各弁を開閉駆動し、予め設定された高負荷領域以外では、第3バルブタイミングで、各弁を開閉駆動する。
<第1バルブタイミングによる各弁の開閉駆動>
ECU42がトルクセンサやノッキングセンサから、内燃機関100のトルクデータ又はノッキング強度データを取得し、これらの値が予め設定された閾値以上である場合には、ECU42から弁開閉部に制御信号が送信され、弁開閉部は、第1バルブタイミングで各弁を開閉駆動させる。第1バルブタイミングによる各弁の開閉駆動は前述した通りであり、その説明を省略する(図3参照)。
<第3バルブタイミングによる各弁の開閉駆動>
ECU42がトルクセンサやノッキングセンサから、内燃機関100のトルクデータ又はノッキング強度データを取得し、これらの値が予め設定された閾値未満である場合には、ECU42から弁開閉部に制御信号が送信され、弁開閉部は、第3バルブタイミングで各弁を開閉駆動させる。
図9は、本実施形態の内燃機関における第3バルブタイミングを示す図である。図において、縦軸はバルブリフト量を示し、横軸はピストン50のクランク角を示している。なお、図9の各弁の開閉時期は一例であってこれに制限されるものではない。
燃焼室52における燃焼後、排気工程において、排気下死点付近(クランク角180°付近)で第1排気弁22を開き、ピストン50が上昇し、排気上死点付近(クランク角360°付近)で第1排気弁22を閉じる。第1排気弁22が開いており、ピストン50が上昇している間に、燃焼室52内の排気が第1排気通路14から排出される。
吸気工程において、吸気上死点付近(クランク角360°付近)で、吸気弁20を開き、その後第2吸気弁56を開き、吸気下死点付近(クランク角540°付近)で吸気弁20を閉じ、吸気下死点から所定時間経過後に第2吸気弁56を閉じる。吸気弁20及び第2吸気弁56を開くことで、吸気通路12及び第2吸気通路54から混合気が燃焼室52内に供給される。
このように、吸気通路12及び第2吸気通路54の2つから混合気を燃焼室52に供給することで、各通路から供給される混合気量を調整することが可能となり、内燃機関300の熱効率を向上させることができる。特に、図で示すように、吸気弁20を開いて吸気通路12から混合気を供給した後に、第2吸気弁56を開いて第2吸気通路54から混合気を供給することが好ましい。
これまでの実施形態では、吸気通路12に燃料インジェクタ34を配置した内燃機関について説明してきたが、燃料インジェクタ34は、燃焼室52内に燃料を直接噴射する直噴型燃料インジェクタでもよい。この場合、第1バルブタイミングにおける第2排気弁24の閉弁時期は、直噴型燃料インジェクタによる燃料噴射前とすることが好ましい。これにより、直噴型燃料インジェクタにより噴射された燃料が第2排気弁24を介して第2排気通路16から排出されることが抑制される。
また、本実施形態では、各弁の開閉駆動を上記のようなカムを用いた弁開閉部により行っているが必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば、電磁駆動方式等でもよい。電磁駆動方式の弁開閉部は、例えば、各弁に設置される電動アクチュエータと、駆動回路とを備える。駆動回路には、ECU42から、各弁のバルブタイミングについての制御信号が伝えられる。駆動回路は、制御信号に基づいて、電動アクチュエータを駆動させ、各弁を開閉駆動させる。
10 気筒、12 吸気通路、14 第1排気通路、16 第2排気通路、18 排気還流通路、20 吸気弁、22 第1排気弁、24 第2排気弁、28 過給器、30 インタークーラー、32 EGRクーラー、34 燃料インジェクタ、36a,36b スロットルバルブ、38 排気触媒、44 コンプレッサ、46 タービン、48 回転軸、50 ピストン、52 燃焼室、54 第2吸気通路、56 第2吸気弁、100 ,200,300 内燃機関。

Claims (5)

  1. 空気及び燃料を含む混合気を燃焼する燃焼室に夫々独立して接続される吸気通路、第1排気通路及び第2排気通路と、
    前記吸気通路を開閉する吸気弁、前記第1排気通路を開閉する第1排気弁、前記第2排気通路を開閉する第2排気弁と、
    前記吸気弁、前記第1排気弁、及び前記第2排気弁を開閉駆動させる弁開閉部と、を備え、
    前記弁開閉部は、排気工程において前記第1排気弁を開いて、前記燃焼室の排気を前記第1排気通路に排出し、吸気工程において前記吸気弁を開いて、前記吸気通路から前記燃焼室に混合気を供給し吸気下死点前に吸気弁を閉じ、圧縮行程において前記第2排気弁を開いて、前記燃焼室の混合気の一部を前記第2排気通路に排出するように、各弁を開閉駆動させる第1バルブタイミングを有し、前記第1バルブタイミングにより前記第2排気通路を流れる混合気は、前記吸気通路に戻ることを特徴とする内燃機関。
  2. 前記弁開閉部は、内燃機関の負荷の低下に伴い、前記吸気弁の開閉時期を遅角すること、前記第2排気弁の開閉時期を進角すること、前記吸気弁の作用角を増加すること、及び前記第2排気弁の作用角を低減することのうち少なくともいずれか1つを行うことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関。
  3. 前記燃焼室に接続される第2吸気通路を備え、前記第2排気弁は、前記第2排気通路及び前記第2吸気通路を開閉し、
    前記弁開閉部は、排気工程において前記第1排気弁を開いて、前記燃焼室の排気を前記第1排気通路に排出し、吸気工程において前記吸気弁及び前記第2排気弁を開いて、前記吸気通路及び前記第2吸気通路から前記燃焼室に混合気を供給するように、各弁を開閉駆動させる第2バルブタイミングを有し、予め定められた高負荷領域では、前記第1バルブタイミングを行い、前記高負荷領域以外では前記第2バルブタイミングを行う請求項1又は2に記載の内燃機関。
  4. 前記燃焼室に接続される第2吸気通路と、前記第2吸気通路を開閉する第2吸気弁と、を備え、
    前記弁開閉部は、排気工程において前記第1排気弁を開いて、前記燃焼室の排気を前記第1排気通路に排出し、吸気工程において前記吸気弁及び前記第2吸気弁を開いて、前記吸気通路及び前記第2吸気通路から前記燃焼室に混合気を供給するように、各弁を開閉駆動させる第3バルブタイミングを有し、予め定められた高負荷領域では、前記第1バルブタイミングを行い、前記高負荷領域以外では前記第3バルブタイミングを行う請求項1又は2に記載の内燃機関。
  5. 前記燃焼室内に燃料を直接噴射する直噴インジェクタを有し、
    前記第1バルブタイミングにおける前記第2排気弁の閉弁時期は、前記直噴インジェクタによる燃料噴射前であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の内燃機関。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN113454332A (zh) * 2019-02-20 2021-09-28 沙特阿拉伯石油公司 用于内燃机的超级爆震减轻方法
CN115234334A (zh) * 2022-08-16 2022-10-25 重庆潍柴发动机有限公司 排气二次开启的排气凸轮

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