JP2018168005A - 酸化金の分解と保存の制御方法 - Google Patents
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波長が紫外域以下である光の酸化金への照射状態を調整するか、酸化金の周囲の水分の状態を調整することにより、酸化金の分解と保存を制御する。
こととしてもよい。
こととしてもよい。
こととしてもよい。
こととしてもよい。
こととしてもよい。
前記マスクを介して、前記酸化金の薄膜に水分を供給するとともに前記光を照射する、
こととしてもよい。
酸化金薄膜を露出する開口部である、
こととしてもよい。
こととしてもよい。
本実施の形態に係る酸化金薄膜2の制御方法の有用性を明らかにするため、各種実験を行った。これらの実験結果の計測は、以下の2つのXPS(X線光電子分光分析)装置のいずれかを用いてX線光電子分光法により行われた。X線光電子分光法とは、超高真空におかれた試料表面に軟X線を照射して外部光電効果により放出される内殻電子の運動エネルギーを分光することでスペクトルを取得する方法である。X線光電子分光法では、放出される前の電子と原子核との間の結合エネルギーが算出される。結合エネルギーは元素特有の値を示し、光電子放出量が測定領域の元素濃度に応じて増減することから、この算出結果により元素の特定及び定量分析を行うことができる。
(1)XPS装置:島津Axis−ULTRA DLD
励起光源:単色化AlKα(1486.6eV)
分解能:約0.6eV
分析面積:0.7×0.3mm2
エネルギーステップ:0.1eV
エネルギー補正:Au 4f7/2 84.0eV
(2)XPS装置:島津ESCA−1000
励起光源:MgKα(1253.6eV)
分解能:1.1eV
分析面積3×10mm2
エネルギーステップ:0.1eV
エネルギー補正:Au 4f7/2 84.0eV
図16には、グロー放電時間と生成物のスペクトルとの関係が示されている。図16に示すAu 4fスペクトル及びO 1sスペクトルは、上記(1)の装置で計測されたものである。図16に示すように、60秒後に酸化物由来のピークの生成が確認された。O 1sスペクトルについては、最初にI、II成分が出現し、60秒後には、III成分が出現した。このように、酸素グロー放電時間を変化させることによって、酸化金の生成過程が明らかとなった。
続いて、大気中1.0×105Paにて、酸素グロー放電を30分行うことで生成された酸化金薄膜2の暗所と明所での保存状態の比較を行った。図17には、酸化金薄膜2を暗所で保存した場合と、自然光が入る窓際の明所での保存した場合とのスペクトルの比較結果が示されている。なお、図17に示すデータは、上記(2)の装置で計測された。
続いて、紫外線UVの波長に対して酸化金の分解状態がどのようになるかを計測した。図18には、大気中1.0×105Paで、365nm、302nm、254nmの紫外線UVをそれぞれ酸化金薄膜2に6時間照射したときのAu 4fスペクトルとO 1sスペクトルの計測結果が示されている。この計測では、上記(1)の装置が使用された。図18に示すように、365nm、302nm、254nmの順で、酸化金が良く分解された。したがって、紫外線UVの波長が短くなればなるほど、酸化金の分解が促進されることが明らかとなった。
続いて、暗所と高真空中と大気圧中で波長302nmの紫外線を24時間照射した酸化金の分解状態を比較した。図19には、暗所と高真空中(10−4Pa)と大気圧中で波長302nmの紫外線を24時間照射した場合のAu 4fスペクトルとO 1sスペクトルが示されている。この計測には、上記(1)の装置が使用された。図19に示すように、大気圧中では、酸化金が分解されたが、暗所又は高真空中では、スペクトルは変化せず、酸化金の分解が抑制された。以上の結果から、紫外線UVが照射されない状態、水分が除去された状態では酸化金の分解が抑制されることが明らかとなった。
次に、窒素中、酸素中、水蒸気中で、波長が302nmである紫外線UVを6時間照射した場合の酸化金の分解状態の比較を行った。図20には、窒素中(6.0×104Pa)、酸素中(6.0×104Pa)、水蒸気中(1.5×103Pa)で、波長302nmの紫外線を6時間照射した場合のAu 4fスペクトルとO 1sスペクトルが示されている。この計測は、上記(1)の装置を用いて行った。図20に示すように、窒素中、酸素中では、酸化金の分解が抑制され、水蒸気中では、酸化金が分解することが明らかとなった。
続いて、酸化金薄膜2を水蒸気中に置き、それぞれ異なる波長の紫外線UVを3時間照射した場合について計測を行った。図21には、水蒸気中(1.5×103Pa)で各波長(365nm、302nm、254nm)の紫外線UVを3時間照射した酸化金のAu 4fとO 1sスペクトル(光電子の取り出し角度θ=90°)が示されている。この計測は、上記(1)の装置を用いた。図21に示すように、波長254nmの紫外線を照射した場合、Au 4fスペクトルにおいて、Au2O3の成分が少なくなった。紫外線の波長が短くなればなるほど、酸化金の分解が促進されることが確認された。
同様に、酸化金薄膜2を水蒸気中に置き、それぞれ異なる波長の紫外線UVを3時間照射した場合について計測を行った。ここでも、上記(1)の装置を用いた。図22には、水蒸気中(1.5×103Pa)で各波長の紫外線を3時間照射した酸化金のAu 4fとO 1sスペクトル(光電子の取り出し角度θ=10°)が示されている。図22に示すように、θ=10°とした場合には、θ=90°とした場合に比べ、スペクトルの分析深さは1/6程度となるが、酸化金薄膜2の最表面においても、紫外線UVの波長が短くなればなるほど、酸化金の分解が促進されることが確認された。
紫外線UVを照射した場合と、可視光線を照射した場合とで、酸化金が分解される様子の比較を行った。この実験では、大気中1.0×105Paで暗所に24時間保存した場合と白熱球による可視光線を24時間照射した場合の酸化金薄膜2のAu 4fスペクトルとO 1sスペクトルとを計測した。この計測は、上記(1)の装置を用いて行われた。図23には、暗所保存した場合と、白熱球を照射した場合での酸化金の分解状態の比較結果が示されている。図23に示すように、酸化金は、紫外線UVで分解され、可視光線では分解されないことが確認された。
続いて、30日程度、酸化金薄膜2を水分のない暗所で保存して、その分解の様子を確認した。この計測においては、上記(1)の装置を使用した。図24には、窒素中(6.0×104Pa)で長期間保存した場合の酸化金の分解状態の結果が示されている。図24に示すように、暗所で窒素中に保存した酸化金薄膜2のAu 4fスペクトルと、O 1sスペクトルには変化がなく、暗所では、酸化金薄膜2が長期間(30日以上)保存可能であることが確認された。
これまでの実験結果を図25(A)〜図25(D)の表にまとめる。各表において、二重丸は、酸化金の分解が終了したことを示し、丸は、酸化金が分解中であることを示し、三角は、酸化金の分解開始を示す。×は、酸化金が分解しなかったことを示している。
なお、酸化金を分解する光は、紫外線UVには限られない。図26の水蒸気の吸収スペクトルから明らかなように、紫外域よりも短い波長の光(遠紫外線、真空紫外線)も、紫外線UVと同様に、水蒸気をラジカル化するため、酸化金を分解することは明らかである。したがって、酸化金の分解を抑制するには、紫外線UVのみならず、紫外域よりも短い波長の光も遮断する必要がある。
1重量%ポリビニルアルコール水溶液を酸化金薄膜2等に滴下してポリビニルアルコールの薄膜を生成するときの様子について説明する。図28(A)には、この水溶液の水滴を金薄膜1上に滴下した直後の様子が示されている。図28(A)に示すように、ポリビニルアルコール水溶液の水滴の接触角は大きくなり、金薄膜1が疎水性であることが確認された。図28(B)には、この水滴を乾燥してポリビニルアルコール薄膜の状態が示されている。図28(B)に示すように、親水性のポリビニルアルコール薄膜は、金薄膜1の上で不均一となった。
Claims (9)
- 波長が紫外域以下である光の酸化金への照射状態を調整するか、酸化金の周囲の水分の状態を調整することにより、酸化金の分解と保存を制御する、
酸化金の分解と保存の制御方法。 - 前記光が酸化金へ照射されるのを防止して、酸化金を保存する、
請求項1に記載の酸化金の分解と保存の制御方法。 - 前記光を遮断する物質により、前記光が酸化金へ照射されるのを防止する、
請求項2に記載の酸化金の分解と保存の制御方法。 - 酸化金の周囲から水分を除去して、酸化金を保存する、
請求項1から3のいずれか一項に記載の酸化金の分解と保存の制御方法。 - 水分のない真空中、気体中、液体中又は固体中に酸化金を保存する、
請求項4に記載の酸化金の分解と保存の制御方法。 - 前記光を酸化金の少なくとも一部へ照射するとともに、酸化金における前記光が照射される部分に水分を付与することにより、酸化金を分解する、
請求項1に記載の酸化金の分解と保存の制御方法。 - 金の表面に生成された酸化金の薄膜に対し、前記光を遮断するか水分が除去された第1の部分と前記光を照射し水分が付着する第2の部分とがパターン形成されたマスクを形成し、
前記マスクを介して、前記酸化金の薄膜に水分を供給するとともに前記光を照射する、
請求項6に記載の酸化金の分解と保存の制御方法。 - 前記第2の部分は、
酸化金薄膜を露出する開口部である、
請求項7に記載の酸化金の分解と保存の制御方法。 - 前記光の波長を調整するか、酸化金の周囲の水分量を調整することにより、酸化金の分解と保存を制御する、
請求項1に記載の酸化金の分解と保存の制御方法。
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|---|---|---|---|---|
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